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JPH0798956B2 - 油脂の乾式分別法 - Google Patents

油脂の乾式分別法

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Publication number
JPH0798956B2
JPH0798956B2 JP16521388A JP16521388A JPH0798956B2 JP H0798956 B2 JPH0798956 B2 JP H0798956B2 JP 16521388 A JP16521388 A JP 16521388A JP 16521388 A JP16521388 A JP 16521388A JP H0798956 B2 JPH0798956 B2 JP H0798956B2
Authority
JP
Japan
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oil
fats
oils
fat
cooling
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP16521388A
Other languages
English (en)
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JPH0214290A (ja
Inventor
有司 桑原
博志 日高
和人 浅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Oil Co Ltd filed Critical Fuji Oil Co Ltd
Priority to JP16521388A priority Critical patent/JPH0798956B2/ja
Priority to US07/370,042 priority patent/US5045243A/en
Priority to MYPI89000852A priority patent/MY106302A/en
Priority to GB8915022A priority patent/GB2220672B/en
Publication of JPH0214290A publication Critical patent/JPH0214290A/ja
Priority to SG810/92A priority patent/SG81092G/en
Publication of JPH0798956B2 publication Critical patent/JPH0798956B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、油脂を、構成油脂成分の融解温度差により分
離する技術に関する。
〔従来の技術〕
(背景) 液状油脂、液体蝋その他、複数種類の類似成分の混合物
からなる油状物質を、各成分の融解温度差により分離す
る方法としては、アセトン又はヘキサン等の有機溶剤
分別法、界面活性剤を利用するデタージェント分別
法、ウィンタリング法、発汗法など知られている。
これら諸の内、の方法は、精密な分別が可能である反
面、引火性のある溶剤を作用するため、危険であると共
に、コストが高くつくのが欠点である。の方法は、分
別精度及び製品の品質共にに比し劣るのみでなく、油
脂と界面活性剤溶液との分離及び排水処理が厄介であ
る。の方法は晶析タンクの設備に費用がかかる他、生
産性並びに分別効率及び製品の品質が前二者に比べて一
段と劣る。の方法は適用できる原料性状が限られ、脱
蝋には用いられているが油脂の分別に適さない。
(従来技術の問題点) 従来、上記の方法においては、撹拌機を有する縦型晶
析槽を用い、段階的に冷媒の水温を下げ、緩やかに晶析
する方法が広く用いられている。この方法では、晶析終
了後に槽の底部からスラリー状の結晶を抜きだし、後工
程でベルトプレス又はフィルタープレス等で圧搾濾過す
ることによって、結晶側と液体側に分離している。一般
に結晶側比率が10〜30重量%以下のような比較的結晶比
率の低い条件では上記の操作は可能であるが、結晶比率
が30重量%以上、特に40〜70重量%にもなると、普通、
撹拌下に結晶化させない限り結晶塊は全く流動性を失
い、晶析槽からの排出が不可能となる。
従って、高結晶化率を望むには、緩やかに撹拌を続けな
がら結晶化させる必要があるが、そうすると、得られる
結晶が液体部を抱き込み易くなり、結晶品質が著しく低
下する。しかも撹拌のため、強力な撹拌装置が必要とな
り、従って設備コストが高くなる。
以上の理由から、既存の当該方法では10〜30重量%の比
較的結晶比率の低い操作条件下で操作しているのが現状
であるが、結晶比率が低いため低融点成分を充分濃縮す
ることができず、このため、製品の品質が劣ると云う欠
点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上の事情を踏まえ、本発明が解決しようとする課題
は、晶析終了時には結晶化度が高く凝固体状(全く、も
しくは殆ど自己流動性のない状態)の油塊を形成する油
脂の乾式分別に工業的な可能性を与えることである。
〔課題を解決するための手段〕
(概要) そこで本発明者らは上記油塊に流動性を付与するための
手段につき種々研究した結果、特にパーム油等の非ラウ
リン油脂においては、結晶化によって一旦凝固した高結
晶比率の油塊に適度な剪断力又は物理的な振動等を加え
て解砕、混練することによって、意外なことに、クリー
ム状の自己流動性のあるスラリーに変化するのを見出し
しかもこの処理を実施したスラリーは、未処理の結晶塊
と比べて濾過特性が著しく優れていることを知った。
本発明に係る油脂物質の乾式分別法は、以上の知見を基
礎とするもので、非ラウリン油脂を冷却固化させて固体
部分と液体部分とに分別する方法において、予め冷却機
能を有する装置で該油脂を冷却して、圧搾後の結晶比率
が30〜60重量%となるまで結晶化させた後、液状物を加
えることなく、これを物理的な混練又は解砕機構を備え
た装置により解砕して流動化させ、その後、濾過もしく
は圧搾して結晶部分と液体部分とに分別することを特徴
とする油脂の乾式分別法 (非ラウリン油脂) 本発明の対象となる非ラウリン油脂としては、C12飽和
脂肪酸残基を実質的に含有しない油脂、具体的には、例
えば牛脂、豚脂等の動物性油脂、パーム油、大豆油、ナ
タネ油、シア脂、サル脂等の植物性脂肪、エステル交換
油又はそれらの硬化油若しくは分別硬化油等を挙げるこ
とができるが、勿論例示の油脂だけに限定されるもので
はない。
(冷却) 本発明における冷却手段に格別の制限はないが、解砕効
果及び圧搾性能のより優れた結晶は、針状もしくは樹枝
状に密に成長して数10μ以上の大きさの小塊を形成して
いる事が重要で、通常、かなり緩やかな冷却条件下で、
かつ静置状態下に結晶させることにより得られる。例え
はパーム油の場合、一旦50〜60℃程度の温度で溶解させ
た後、10〜20℃の空冷又は水冷下に緩やかに冷却晶析さ
せることにより、約10〜100μ径の球状に樹枝状結晶が
析出する。この結晶塊は、解砕により容易に流動化し、
圧搾性能が著しく向上する。但し、これらの条件は、対
象油脂の種類、冷却速度の大小、希望する分別脂の性状
によりかなり変動しうる。なお、冷媒に水を用いる場合
は、結晶析出前の冷却速度充分に小さくする必要があ
り、このため、水温の調節に微妙な配慮が要求される。
以上のようにして得られる結晶塊は、高融点部結晶間に
非晶質の低融点成分が入り混じった微視的に不均一な塊
である。
(解砕) 解砕は、低回転型のミキサー、オーガー、混捏機などを
用いて行うが、針状もしくは樹枝状に成長した結晶の集
合体を物理的に分散させるものであって、結晶構造自体
を壊すものであってはならない。油塊は、これら機械の
内部で剪断や衝撃、引張力等の機械的作用を受けて分
割、破砕されて、高融点部油脂を主とする小油塊が、一
部融解した液状の低融点油脂の中に分散したスラリー状
となるので、そのままポンプで輸送することが出来る。
なお、本工程を省略した場合、結晶比率が高い状態では
前述の如くポンプ輸送ができず、しかもケーキをそのま
ま次段の圧搾工程にかけても、該ケーキからの液状部の
脱離が不充分となるため、液体部の沃素価が低い割りに
固体部の沃素価が上昇する。
(圧搾) 以上の非ラウリン油脂スラリーは、次いで濾過もしくは
圧搾され、高融点側の固体脂と低融点側の液体脂とに分
離される。濾過もしくは圧搾のための手段としては如何
なる方法でも採用でき、得られる製品の品質や原料油脂
に応じて適切な方法が選択される。
〔作用〕
本発明の原理を模型的に説明する添付第1図を参照し
て、油脂中の高融点部(高融点分子種に富む部分)Hは
冷却により次第に樹枝状に成長して、低融点部(低融点
分子種に富む部分)Lを包んだ小油塊Pを形成し、この
ような小油塊Pの多数が互いに比較的弱い結合をなして
大油塊を形成する(同図A)。この状態で剪断力を加え
ると、小油塊間の弱い結合が切れ、大油塊は単位小油塊
Pの分解すると共に、小油塊間に閉じ込められた低融点
Lが先ず遊離する。このため、小油塊Pが恰も接合用セ
メントを失った状態となって流動性を得るようになる
(同図B)。
次いで、これを濾過もしくは圧搾すると、低融点部Lが
油塊外へ押し出されて、結晶状の高融点部と液状の低融
点部とを分離し、後者は瀘材を通って濾室外へ排出され
ることになる(同図C)。
発明者の知見によれば、以上の解砕による高融点部と低
融点部との分離現象は非ラウリン油脂に独特のものであ
って、パーム核油の如きラウリン油脂を解砕しても決し
てスラリー状態とはならない。これが如何なる理由に因
るものか不明であるが、ともあれ発明者の得た知見は、
本系油脂の乾式分別を成功させる上で重要な特性が発見
である。
要するに本発明によれば、高結晶比率の凝固油脂であっ
ても、解砕によりポンプ輸送が可能となる程度の流動状
態が得られるため、流動性を与える目的で予め低融点油
脂を添加する必要もない。このため、晶析、濾過装置の
処理能力が向上するのみでなく、濾過効率も著しく向上
する。
〔実施例〕
以下、実施例により発明実施の態様を説明するが、例示
は単なる説明用のものであって、発明の技術的範囲の解
釈に直接係るものではない。
実施例1及び比較例1 パーム油の液状部を下表−1記載の冷却条件で冷却後、
解砕を行い又は行うことなしに、枠厚20mmの小型フィル
タープレスで28kg/cm2の条件で1時間加圧圧搾し、固体
部と液体部とに分けた。結果を併せて下表−1に示す。
上表から窺えるように、解砕・混練を経したものは、該
工程を経ないものに比し、結晶化がより進んだ状態で液
体部沃素価も高くなっているにも拘わず、圧搾後の固体
側収率・沃素価ともに顕著に低く、より効果的に圧搾出
来ていることが明らかである。
実施例2 実施例1と同様のパーム油液体部を15℃で冷却、凝固さ
せた油塊を、そのまま又は解砕後、同例と同様のフィル
タープレスで圧搾し、濾過率を経時的に追跡した。結果
は第2図の通りであった。同図から明らかなように、解
砕した場合の濾過速度は未解砕の場合の約二倍の増大し
ている。
〔発明の効果〕
以上説明した通り、本発明は、作業性及び分離効率に優
れた油上物質の乾式分別法を提供しえたことにより、油
脂分別技術の向上及び分別コストの低減に寄与しうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の原理を模型的に説明する説明図、第
2図は、濾過性能に及ぼす効果をグラフ化したものであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非ラウリン油脂を冷却固化させて固体部分
    と液体部分とに分別する方法において、予め冷却機能を
    有する装置で該油脂を冷却して、圧搾後の結晶比率が30
    〜60重量%となるまで結晶化させた後、液状物を加える
    ことなく、これを物理的な混練又は解砕機構を備えた装
    置により解砕して流動化させ、その後、濾過もしくは圧
    搾して結晶部分と液体部分とに分別することを特徴とす
    る油脂の乾式分別法。
  2. 【請求項2】油脂の冷却が、空気又は水冷によって緩や
    かに行われることにより、針状もしくは樹枝状の結晶体
    を生成するものである請求項1記載の分別法。
JP16521388A 1988-07-01 1988-07-01 油脂の乾式分別法 Expired - Lifetime JPH0798956B2 (ja)

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US07/370,042 US5045243A (en) 1988-07-01 1989-06-22 Method for dry fractionation of fats and oils
MYPI89000852A MY106302A (en) 1988-07-01 1989-06-23 Method for dry fractionation of fats and oils.
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WO2010089973A1 (ja) 2009-02-06 2010-08-12 不二製油株式会社 油脂の乾式分別法
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