[go: up one dir, main page]

JPH0798845B2 - 反応性改質剤 - Google Patents

反応性改質剤

Info

Publication number
JPH0798845B2
JPH0798845B2 JP62330429A JP33042987A JPH0798845B2 JP H0798845 B2 JPH0798845 B2 JP H0798845B2 JP 62330429 A JP62330429 A JP 62330429A JP 33042987 A JP33042987 A JP 33042987A JP H0798845 B2 JPH0798845 B2 JP H0798845B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polymer
polymerization
emulsion
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62330429A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01170607A (ja
Inventor
伸夫 久田
信幸 沖永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP62330429A priority Critical patent/JPH0798845B2/ja
Publication of JPH01170607A publication Critical patent/JPH01170607A/ja
Publication of JPH0798845B2 publication Critical patent/JPH0798845B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は反応性改質剤に関する。
[従来の技術] 従来、重合体たとえば(メタ)アクリロニトリル(アク
リロニトリルおよび/またはメタクリロニトリルを略
記。以下、同様の表現を用いる)、(メタ)アクリル酸
またはその塩もしくはエステル、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、スチレンなどのエチレン性不飽和単量体の重合
体の反応性改質剤に使用されるノニオン性親水基含有不
飽和化合物として芳香族環含有アルコールのアルキレン
オキシド付加物と(メタ)アクリル酸とのエステルなど
が公知である。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながらこれらによって得られる重合体はその表面
の親水性が必ずしも十分ではなく、また乳化重合に使用
されて得られるエマルションより作製されるフィルムの
耐水性および接着性が必ずしも十分ではないという問題
点がある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは重合体の表面に優れた親水性を付与し、ま
た乳化重合に使用されて得られるエマルションより作製
されるフィルムにすぐれた耐水性および接着性を付与す
る反応性改質剤について鋭意検討を重ねた結果本発明に
到達した。
すなわち本発明は一般式 [式中、Zはアルキル基、アルカリール基もしくはアラ
ルキル基で置換されていてもよいアリール基、またはア
リール基で置換されていてもよい炭素数1〜24の直鎖も
しくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基であ
る。Rは水素原子またはメチル基である。Aはアリール
基で置換されていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基
である。aおよびcは0または1〜50の整数である。b
は1〜50の整数である。但し、−(AO)−、−(AO)
−および−(AO)−で示される鎖の合計重量中のオ
キシエチレン鎖の含量は10〜100重量%である。]で示
されるノニオン性親水基含有不飽和化合物からなること
を特徴とするエチレン性不飽和単量体の重合体用反応性
改質剤である。
一般式(1)において、Zのアルキル基、アルカリール
基またはアラルキル基で置換されていてもよいアリール
基としてはフェニル基、o−、m−、p−または混合ク
レゾイル基、キシレノイル基、プロピルフェニル基、イ
ソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、sec−ブチ
ルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ジ−t−ブチル
フェニル基、t−アミルフェニル基、オクチルフェニル
基、2−エチルヘキシルフェニル基、ジオクチルフェニ
ル基、ノニルフェニル基、ジノニルフェニル基、ドデシ
ルフェニル基、メチルジフェニル基、トリメチルジフェ
ニル基、スチレン化フェニル基、スチレン化クレゾイル
基、スチレン化キシレノイル基、ベンジル化フェニル基
などが挙げられる。
アリール基で置換されていてもよい炭素数1〜24の直鎖
または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、
t−アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、
2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル
基、トリデシル基、ミリスチル基、ステアリル基、オレ
イル基、セチル基、ベンジル基、フェネチル基などが挙
げられる。
Aのアリール基で置換されていてもよい炭素数2〜4の
アルキレン基において、アルキレン基としてはエチレン
基、プロピレン基、ブチレン基などが、アリール基置換
アルキレン基としてはスチレンからのフエニル置換エチ
レン基、α−メチルスチレンからのフエニル置換メチル
エチレン基などが挙げられる。これらのうち好ましいも
のは炭素数2〜4のアルキレン基であり、とくに好まし
いものは炭素数2または3のアルキレン基である。
これらのアルキレン基は酸素原子と共にオキシアルキレ
ン鎖−(AO)−、−(AO)−および−(AO)−を
形成するが、このような重合鎖中のオキシアルキレン鎖
は同種のものでもよくまた異種のもの(この場合の結合
形式としてはブロック、ランダムなど)でもよい。オキ
シアルキレン基のうちで好ましいものはオキシエチレン
基およびオキシエチレン基とオキシプロピレン基との併
用基(ブロック、ランダム)である。
−(AO)−、−(AO)−および−(AO)−で示さ
れるオキシアルキレン鎖中のにオキシエチレン鎖の含量
は通常10〜100重量%、好ましくは30〜80重量%であ
る。
一般式(1)で示される化合物の具体例としては表−1
のものが挙げられる。
以下において、Eはエチレンオキシド、Pはプロピレン
オキシド、E10はエチレンオキシドが10モル付加したオ
キシアルキレン鎖、P10E30はプロピレンオキシド10モル
とエチレンオキシド30モルがこの順にブロック付加した
オキシアルキレン鎖、Bz−はベンジル基、Meはメチル
基、BPはビフェニル基を各々示し、以下同様の記載を用
いる。
一般式(1)で示される化合物は低級または高級アルコ
ールおよび/またはアルキルフェノール、アルキルアリ
ールフェノールまたはフェニルアルキルフェノールある
いはこれらのアルキレンオキシド付加物と(メタ)アク
リル酸のアルキレンオキシド付加物のグリシジルエーテ
ルとを三フッ化ホウ素エーテル錯塩、四塩化スズなどの
触媒の存在下反応させ、必要により、さらに常法にてア
ルキレンオキシドを付加(この際に、アルキレンオキシ
ドの付加モル数により一部エステル交換反応を伴う場合
がある。)する方法等によって製造することができる。
本発明の反応性改質剤を用いて改質を行うエチレン性不
飽和単量体の重合体としては、たとえば次のようなもの
が挙げられる。
(a)ニトリル基含有単量体: (メタ)アクリロニトリルなど。
(b)不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸など]のエステル: 炭素数1〜20のアルキル基(メチル、エチル、ブチル、
2−エチルヘキシル基など)を有するアルキル(メタ)
アクリレート;グリコール(エチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ポリプロピレングリコールなど)の
モノまたはジ(メタ)アクリレート;マレイン酸、フマ
ル酸、またはイタコン酸のジエステルまたは半エステル
など。
(c)不飽和カルボン酸のアミド: (メタ)アクリルアミドなど。
(d)ハロゲン含有単量体: 塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレンなど。
(e)芳香族ビニル炭化水素単量体: スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニ
ルトルエンなど。
(f)脂肪族炭化水素単量体: エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレンなど。
(g)ビニルエステルまたは(メタ)アリルエステル: 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ジビニルフタレー
ト、アリルアセテート、ジアリルフタレートなど。
(h)不飽和カルボン酸またはその塩: (メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸およびそれらの塩など、からなる重合体。
これらのエチレン性不飽和単量体の重合体は合成繊維、
合成樹脂、合成ゴム、合成樹脂エマルションおよび合成
ゴムラテックスとして用いられている。たとえば合成繊
維としては、アクリロニトリル形(共)重合体[アクリ
ロニトリル75%以上とこれと共重合しうる単量体、たと
えば酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、スチレ
ン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどとの共重合体;ア
クリロニトリル35〜75%とこれと共重合しうる上記の単
量体との共重合体など]などが挙げられ、合成樹脂とし
ては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重
合体、ABS樹脂、(メタ)アクリル樹脂などが挙げられ
る。
本発明の反応性改質剤の使用量は重合体の種類、単量体
の組成、目的、要求される性能等により種々変えること
ができる。染色性、帯電防止性などを目的として疎水性
の重合体を製造する場合には、本発明の反応性改質剤が
重合体中に重量基準で通常、0.1〜20%、好ましくは0.2
〜10%含まれるようにするのがよい。20%より多くなる
と水に対する親和性が大きくなりすぎて不都合なことが
多い。一方、親水性の重合体(たとえば水溶性樹脂な
ど)を製造する場合には、本発明の反応性改質剤が重合
体中に重量基準で通常2〜80%、好ましくは10〜60%と
なるようにするのがよい。
本発明の反応性改質剤による重合体の改質は、種々の方
法で行うことができる。重合方法としては、塊状重合、
溶液重合、懸濁重合および乳化重合のいずれでもよく、
公知の各種(共)重合体と同様の重合方法、重合条件を
用いることができる。
重合を開始させる方法としては、電子線、γ−線あるい
は紫外線の照射による法、加熱による開始方法および開
始剤を使用する方法などをとることができる。
開始剤を使用する方法において開始剤としては、たとえ
ば、過硫酸塩(過硫酸アンモニウムなど)、パーオキシ
化合物(ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキ
シド、過酸化水素など)、アゾ系開始剤(アゾビスイソ
ブチロニトリルなど)、レドックス系開始剤(亜硫酸塩
とパーオキシ化合物、過酸化水素とFe2+塩など)などが
挙げられる。
重合温度は重合体により異なるが一般に30〜150℃であ
る。
また、重合の際に、媒体[溶液重合に普通用いられてい
る溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、塩化亜鉛濃厚水溶液など;
乳化重合および懸濁重合に普通用いられる水系媒体;
水、水と水溶性有機溶剤(メタノール、イソプロパノー
ル、アセトンなど)との混合溶剤など]、重合調節剤
[各種メルカプタン類(例えばドデシルメルカプタン)
のような連鎖移動剤など]、分散剤(部分けん化ポリビ
ニルアルコールなど)を必要により使用することができ
る。
本発明の反応性改質剤を用いて重合を行う場合、単量体
(混合物)中に混合して重合を行ってもよくまた部分重
合物、単量体−重合体混合物または重合物に混合してグ
ラフトまたはブロック重合させてもよい。また重合体成
形品(繊維、繊維製品など)、フイルムまたは注型品な
どの表面上で重合させることもできる。
本発明の反応性改質剤は単量体の乳化重合の際に使用す
る反応性乳化剤(重合性乳化剤)としてとくに有用であ
る。このような乳化剤としての使用は、種々の方法で行
うことができる。例えば通常の乳化剤を用いる乳化重合
法において、通常の乳化剤のかわりに本発明の反応性改
質剤を用いることにより行うことができる。また、本発
明の反応性改質剤またはこれと重合しようとする単量体
を予め重合させた後、さらに重合しようとする単量体ま
たは重合しようとする単量体と本発明の反応性改質剤と
を重合系に追加していく方法などで重合を行うこともで
きる。
単量体としては通常、乳化重合が行われる単量体であれ
ばとくに限定されず、たとえば前記(a)〜(h)の単
量体が挙げられる。
乳化剤としての使用量は単量体の組成、生成エマルショ
ンの使用目的、要求性能により異なるが一般式(1)で
示されるノニオン性親水基含有不飽和化合物を単量体混
合物に対し、通常0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5
重量%使用するのがよい。
乳化重合の場合には、共重合性を有さない通常の乳化剤
[アニオン活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、ラウリル硫酸エステルナトリウム、アルキルジフ
ェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸エステルアンモニウムな
ど)および/または非イオン活性剤(ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリプロピレングリコールエチレンオキ
シド付加物など)]を併用することもできるが、多量に
使用することは本発明の目的に反するので好ましくな
い。
上記の各種の重合法において、本発明の改質剤の他に他
のアニオン性単量体[スルホプロピル(メタ)アクリレ
ート、スチレンスルホン酸塩、芳香族核を有するアルコ
ールまたはそのアルキレンオキシ付加物と(メタ)アク
リル酸とのエステルのスルホン化物など]を併用するこ
ともできる。併用する場合本発明の改質剤の量は本発明
の改質剤と他のアニオン性単量体の合計重量に基づいて
通常30%以上、好ましくは50%以上である。
[実施例] 以下実施例により本発明をさらに説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
但し、以下の参考例では一般式(1)において、bを0
に置き換えた以外は、表−2の基を有する化合物を用い
た。表−2において、P/E40/20はプロピレンオキシド40
モルとエチレンオキシド20モルの混合物がランダム付加
したポリオキシアルキレン鎖を示し、Phはフェニル基、
Bzはエンジル基、Stはスチリルを示し、以下同様の記載
を用いる。
参考例1 表−2の化合物No.5を参考例1の反応性改質剤とし、こ
れを用いて重合体の改質を行った。
撹拌後、滴下ロート、窒素導入口、温度計および還流冷
却器を備えた反応容器に水150g、過硫酸アンモニウム0.
2gおよび炭酸水素ナトリウム0.3gを仕込み、系内を窒素
ガスで置換し、70℃に昇温した。
次いで滴下ロートよりブチルアクリレート70g、スチレ
ン30gおよび表−2の化合物No.5を1.3gの均一混合物を
撹拌下に3時間にわたり滴下した。滴下中1時間ごとに
過硫酸アンモニウム0.05gを追加した。滴下終了後70℃
にてさらに1時間反応してエマルションを得た。生成エ
マルションおよびエマルションより作製されたフイルム
の性能試験結果を表−3に示す。
実施例1、比較例1−1〜1−3 参考例1において表−2の化合物No.5のかわりに 実施例1では表−1の化合物のNo.1を、 比較例1−1では、ノニルフェノールP/E10/10メタクリ
レートを、 比較例1−2では、ノニルフェノールE10アクリレート
を、 比較例1−3では、メタノールE23メタクリレートを、 各々(化合物No.5と)同重量使用し、参考例1の方法に
従い重合を行い、各エマルションを得た。
各生成エマルションおよびエマルションより作製された
フィルムの性能試験結果を表−3に示す。
注)各試験項目の試験方法 (1)モノマー重合転化率 重合体エマルション1.5gをとり、130℃で1.5時間乾燥後
の蒸発残渣重量を測定し、100%重合時の固形分重量に
対する%で表した。
(2)凝塊物量 150メッシュの金網で濾過し、濾過残渣を水で洗浄後、1
30℃で5時間乾燥し凝塊物を得た。この乾燥物重量を使
用モノマーに対する重量%で表した。
(3)エマルションの機械的安定性 重合体エマルション200gをビーカーにとりホモミキサー
にて10,000rpmで30分撹拌し、生成した凝固物を150メッ
シュの金網で濾別し冷水で洗浄、130℃で5時間乾燥し
た。この乾燥物重量を採取エマルション中の固形分重量
に対する%にて表した。
(4)エマルションの化学的安定性 固形分0.5%に水にて希釈した重合体エマルション50ml
を凝固・分離させるのに必要なN/10CaCl2の容量(ml)
で表した。
(5)エマルジョンの起泡性 固形分3%に水にて希釈した重合体エマルション30mlを
100mlの供栓付きシリンダーにとり、10回強振し、5分
後の泡量(ml)で表した。
(6)フィルムの耐水性 重合体エマルションをスライドガラス上に拡げ、60℃に
て8時間、さらに20℃にて24時間乾燥して0.2mm厚さの
フィルムを作製した。このフィルムの耐水性をJIS K
−6828の水滴試験法により試験した。
(7)フィルムの接着性 上記(6)の方法により作製したフィルムのガラス/フ
ィルム間(綿布で補強)の40℃における180゜剥離強度
を引っ張り速度100mm/分にて測定した。
参考例2 表−2の化合物No.7を参考例2の反応性改質剤とし、こ
れを用いて重合体の改質を行った。
撹拌機、滴下ロート、窒素導入口、温度計および還流冷
却器を備えた反応容器に表−2の化合物No.7を1.6g、酢
酸ビニル22gおよびブチルアクリレート18gを仕込み、均
一に溶解した。次いでイオン交換水117.5gおよび過硫酸
アンモニウム0.16gを加え撹拌、乳化し、窒素置換後、
撹拌下75℃にて30分間重合した。引き続きイオン交換水
134.5g、表−2の化合物N0.7を5.6g、過硫酸アンモニウ
ム0.56g、酢酸ビニル77gおよびブチルアクリレート63g
からなる乳化液を滴下ロートより2時間にわたり滴下
し、撹拌下80℃で重合を行い、さらに過硫酸アンモニウ
ム1%水溶液18gを追加後85℃に昇温し2時間重合を行
い、均一なエマルションを得た。
生成エマルションおよびエマルションより作製されたフ
ィルムの性能試験結果を表−3に示す。
参考例3 表−2の化合物No.6を参考例3の反応性改質剤とし、こ
れを用いて重合体の改質を行った。
撹拌機、滴下ロート、窒素導入口、温度計および還流冷
却器を備えた反応容器に表−2の化合物No.6を5gおよび
スチレン100gを仕込み、均一に溶解した。次いでイオン
交換水250gおよび過酸化ベンゾイル0.8gを加え充分に窒
素置換後、強撹拌下25〜30℃にて亜硫酸ナトリウム1%
水溶液20gを1時間で滴下、さらに25〜30℃で1時間反
応を行い粒状の均一な重合体を得た。水にて洗浄し乾燥
した粒状重合体を金型に入れ、240℃で溶融しポリスチ
レン樹脂板を得た。
この樹脂板の水との接触角(親水性の尺度)および表面
固有抵抗の測定結果を結果を表−4に示す。
比較例2 参考例3において表−2の化合物No.6かわりに同重量の
オクチルフェノールE10P10のアクリレートを使用し、参
考例3の方法に従ってポリスチレン樹脂板を得た。この
樹脂板の水との接触角および表面固有抵抗の測定結果を
表−4に示す。
表−4より参考例3において接触角の度数が低いことよ
りすぐれた親水性を具備していることおよび表面固有抵
抗値が低いことによりすぐれた帯電防止性を具備してい
ることがわかる。
注)各試験項目の試験方法 (1)接触角 樹脂板を冷水にて洗浄し、130℃にて2時間乾燥後接触
角計[CA−D型;協和界面科学(株)製]にて測定し
た。
(2)表面固有抵抗 樹脂板を湿度60%、温度20℃の雰囲気中に24時間放置
後、武田理研(株)製TR−300Cを電源、TR−42を電極お
よびTR−8651を検出器に接続した装置にて測定した。
実施例2 表−1の化合物No.2を本発明の反応性改質剤とし、これ
を用いて重合体の改質を行った。
メチルメタクリレート50g、表−1の化合物No.2を5gお
よびラウロイルパーオキシド0.1gをガラスモールドに均
一に溶解して仕込み、65℃にて5時間重合した。冷却後
モールドから取り出した重合体は、重合率99.3%で透明
性良好なガラス状樹脂であった。この樹脂を湿度60%、
温度20℃の雰囲気中に24時間放置後、表−4記載の方法
により表面固有抵抗を測定したところ1.3×1012Ωであ
り、良好な帯電防止性が認められた。
[発明の効果] 本発明の反応性改質剤は、重合体の表面にすぐれた親水
性を付与し、また乳化重合に使用されて得られるエマル
ションより作製されるフィルムにすぐれた耐水性および
接着性を付与するものである。また、得られるエマルシ
ョンは、すぐれた機械的安定性および化学的安定性を有
する;起泡性が少ない;重合中の凝塊物量が少ない;エ
マルションより重合体を取り出す場合には、廃水中に乳
化剤がほとんど流出しないなどの効果も奏する。
また、公知のノニオン性単量体からなる改質剤と同等あ
るいは同等以上に単量体の重合率が上がる;性能(重合
度、親水性、帯電防止性など)の向上した重合体が得ら
れる;失透がなく帯電防止性を付与する;ほこり、油、
垢などの汚れが付着しにくい;また付着した場合でも容
易に除去できるなどの性能を有する重合体を与えるとい
う効果も奏する。
本発明の反応性改質剤により改質された重合体は、合成
繊維、繊維処理剤、合成樹脂、紙加工剤、ヘヤースプレ
ー用樹脂などとして有用である。
またこれらの重合体エマルションは接着、被覆、含浸お
よび分散用組成物の製造等に使用することができ、水性
塗料接着剤、紙加工用、繊維加工用(糊剤、不織布のバ
インダーなど)、繊維改質用、フロアポリッシュ用、土
壌侵食防止用およびコンクリート、モルタル混和用など
の用途に有利に用いることができる。さらにポリ塩化ビ
ニル、ABS樹脂などの合成樹脂、合成ゴム、合成繊維等
の製造に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−134350(JP,A) 特開 昭61−126053(JP,A) 特開 昭61−98716(JP,A) 特開 昭59−8712(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Zはアルキル基、アルカリール基もしくはアラ
    ルキル基で置換されていてもよいアリール基、またはア
    リール基で置換されていてもよい炭素数1〜24の直鎖も
    しくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基であ
    る。Rは水素原子またはメチル基である。Aはアリール
    基で置換されていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基
    である。aおよびcは0または1〜50の整数である。b
    は1〜50の整数である。但し、−(AO)−、−(AO)
    −および−(AO)−で示される鎖の合計重量中のオ
    キシエチレン鎖の含量は10〜100重量%である。]で示
    されるノニオン性親水基含有不飽和化合物からなること
    を特徴とするエチレン性不飽和単量体の重合体用反応性
    改質剤。
JP62330429A 1987-12-25 1987-12-25 反応性改質剤 Expired - Lifetime JPH0798845B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62330429A JPH0798845B2 (ja) 1987-12-25 1987-12-25 反応性改質剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62330429A JPH0798845B2 (ja) 1987-12-25 1987-12-25 反応性改質剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01170607A JPH01170607A (ja) 1989-07-05
JPH0798845B2 true JPH0798845B2 (ja) 1995-10-25

Family

ID=18232515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62330429A Expired - Lifetime JPH0798845B2 (ja) 1987-12-25 1987-12-25 反応性改質剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0798845B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19709630C1 (de) * 1997-03-08 1998-08-20 Henkel Kgaa Verfahren zur Herstellung von Polymeren
JP4911837B2 (ja) * 2001-07-06 2012-04-04 日本合成化学工業株式会社 オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS598712A (ja) * 1982-07-05 1984-01-18 Nippon Paint Co Ltd 酸化重合型水性エマルシヨンならびにその製造法
JPS6198716A (ja) * 1984-10-19 1986-05-17 Nippon Kayaku Co Ltd 紫外線硬化型樹脂組成物
JPS61126053A (ja) * 1984-11-21 1986-06-13 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 芳香族フツ素含有単量体
JPS61134350A (ja) * 1984-12-06 1986-06-21 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレ−トオリゴマ−およびその製法
JPS6377530A (ja) * 1986-09-17 1988-04-07 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 水性樹脂分散体用乳化剤
JPS63120711A (ja) * 1986-11-07 1988-05-25 Showa Highpolymer Co Ltd 電気用積層板用樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01170607A (ja) 1989-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4052661B2 (ja) 改良されたポリマー形成方法
JPH1171417A (ja) フッ素化ポリマーの製造方法
EP0157928B1 (en) Aqueous dispersion of vinyl copolymer resin
JP2676672B2 (ja) コアとシェルの間に改善された相結合を有するコア/シェル分散粒子のグラフト共重合体ラテックスの製造方法
US3832317A (en) Process for reducing acrylic ester monomer residues in acrylate latices
JPH01174511A (ja) 改質剤および改質方法
JPH0199638A (ja) 水性樹脂分散体用乳化剤
JPH0798845B2 (ja) 反応性改質剤
JP2694388B2 (ja) グラフト基体とグラフトされた重合体相との間の相結合が向上したグラフトおよびコア・シェル共重合体
JP3868834B2 (ja) 乳化重合用反応性界面活性剤組成物
JPH0747608B2 (ja) 改質剤および改質方法
JPH0380806B2 (ja)
JP2947594B2 (ja) エマルション組成物
WO2018179913A1 (ja) 界面活性剤
JP2804978B2 (ja) 重合体用改質剤、その製造方法、およびそれを用いた重合体の改質方法
Misra et al. Grafting onto starch. IV. Graft copolymerization of methyl methacrylate by use of AIBN as radical initiator
JPH0259162B2 (ja)
JPH01144406A (ja) 改質剤および改質方法
JP3225105B2 (ja) コア・シェル型エマルジョンの製造方法
JP2020050779A (ja) 水性エマルション
JP2611776B2 (ja) 乳化重合用乳化剤
JPS6383109A (ja) 重合体用改質剤および改質方法
JPH0757764B2 (ja) 水性樹脂分散液およびその用途
JPH01119335A (ja) 反応性乳化剤
JPS61212550A (ja) 改質剤および改質方法