JPH0789000A - 内部凹凸模様をもつ化粧シート - Google Patents
内部凹凸模様をもつ化粧シートInfo
- Publication number
- JPH0789000A JPH0789000A JP5255335A JP25533593A JPH0789000A JP H0789000 A JPH0789000 A JP H0789000A JP 5255335 A JP5255335 A JP 5255335A JP 25533593 A JP25533593 A JP 25533593A JP H0789000 A JPH0789000 A JP H0789000A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- pattern
- thermoplastic resin
- transparent
- sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 天然の木目に近い「照り感」をもち、更に合
板に貼った場合に、地色の差による色差を生ぜず、表面
耐性に優れた表面形状の変化に富む化粧シートを提供す
る。 【構成】 着色熱可塑性樹脂シート5の一方の面に、光
輝性層4、絵柄印刷層3、該着色熱可塑性樹脂シート5
に到達する透明熱可塑性樹脂層2、透明トップ層1を順
に設ける。
板に貼った場合に、地色の差による色差を生ぜず、表面
耐性に優れた表面形状の変化に富む化粧シートを提供す
る。 【構成】 着色熱可塑性樹脂シート5の一方の面に、光
輝性層4、絵柄印刷層3、該着色熱可塑性樹脂シート5
に到達する透明熱可塑性樹脂層2、透明トップ層1を順
に設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凹凸模様状のものをも
つ化粧材に係わり、更に詳しくは、該化粧材の表面化粧
層内に凹凸模様状の画像を構成される化粧シートに関す
る。
つ化粧材に係わり、更に詳しくは、該化粧材の表面化粧
層内に凹凸模様状の画像を構成される化粧シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】本物の木に近い「照り感」をもつ高度の
表面意匠感を具現するための凹凸模様を設けて、その装
飾性を向上させる従来の化粧シートは、単に、着色不透
明の基材シートの一方の面に光輝性層、絵柄層を印刷し
て、印刷面からエンボスを施した後、凹凸模様を保護す
る目的のコーテイング加工を行っていた。本物の木に近
い「照り感」をもつ高度の表面意匠感を具現する絵柄印
刷層の保護を行うために、透明、又は半透明シートの裏
面に光輝性のベタ印刷層、及び絵柄印刷層を設けた発明
も開示されている。また、表面に光輝性層、及び絵柄印
刷層を設けた着色熱可塑性樹脂シートの絵柄印刷面と、
接着剤層を介して、表面に凹凸模様、艶調整層及び絵柄
を順に設けた透明熱可塑性樹脂フィルム面とを積層した
発明も開示されている。
表面意匠感を具現するための凹凸模様を設けて、その装
飾性を向上させる従来の化粧シートは、単に、着色不透
明の基材シートの一方の面に光輝性層、絵柄層を印刷し
て、印刷面からエンボスを施した後、凹凸模様を保護す
る目的のコーテイング加工を行っていた。本物の木に近
い「照り感」をもつ高度の表面意匠感を具現する絵柄印
刷層の保護を行うために、透明、又は半透明シートの裏
面に光輝性のベタ印刷層、及び絵柄印刷層を設けた発明
も開示されている。また、表面に光輝性層、及び絵柄印
刷層を設けた着色熱可塑性樹脂シートの絵柄印刷面と、
接着剤層を介して、表面に凹凸模様、艶調整層及び絵柄
を順に設けた透明熱可塑性樹脂フィルム面とを積層した
発明も開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の化粧シートにあ
って、表面に凹凸模様を設けたのちコーテイング層によ
る保護層を設けたものは、コーテイング液の溶剤によっ
て凹凸模様が膨潤して形状があまくなり、意匠感が発揮
できず、また、保護層が比較的薄いため絵柄を保護する
耐摩耗性が劣り、表面の美観を損なったり、摩耗や傷な
どによって絵柄をを損なう等の問題があった。透明シー
トの裏面に絵柄印刷を設けたものは、着色熱可塑性樹脂
シートに印刷したものと比較して隠蔽力に劣り、貼着す
る下地の合板の色等が化粧シートの色に影響を与え、化
粧シートを表面からみた場合製品の色が一定にならない
という問題があった。表面に光輝性層と絵柄印刷層とを
設けた着色熱可塑性樹脂シートの表面に凹凸模様、艶調
整層を順に設けた透明熱可塑性樹脂層を接着剤を介して
積層したものは、絵柄面に透明シートを貼合するため、
接着界面に混入する気泡や、接着剤の溶剤によるシート
が膨潤することがあり、内面から具現される光沢感であ
る所謂「照り感」を充分に表現するものではなかった。
って、表面に凹凸模様を設けたのちコーテイング層によ
る保護層を設けたものは、コーテイング液の溶剤によっ
て凹凸模様が膨潤して形状があまくなり、意匠感が発揮
できず、また、保護層が比較的薄いため絵柄を保護する
耐摩耗性が劣り、表面の美観を損なったり、摩耗や傷な
どによって絵柄をを損なう等の問題があった。透明シー
トの裏面に絵柄印刷を設けたものは、着色熱可塑性樹脂
シートに印刷したものと比較して隠蔽力に劣り、貼着す
る下地の合板の色等が化粧シートの色に影響を与え、化
粧シートを表面からみた場合製品の色が一定にならない
という問題があった。表面に光輝性層と絵柄印刷層とを
設けた着色熱可塑性樹脂シートの表面に凹凸模様、艶調
整層を順に設けた透明熱可塑性樹脂層を接着剤を介して
積層したものは、絵柄面に透明シートを貼合するため、
接着界面に混入する気泡や、接着剤の溶剤によるシート
が膨潤することがあり、内面から具現される光沢感であ
る所謂「照り感」を充分に表現するものではなかった。
【0004】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の化粧シートは、図1に示すように、表面
に光輝性層、絵柄印刷層をもつ着色熱可塑性樹脂シート
の絵柄層面と、60μm以下の透明熱可塑性樹脂層とを
積層する時に施す凹凸模様層が、着色熱可塑性樹脂シー
ト面に到達する該透明熱可塑性樹脂層と透明トップ層と
より構成するものである。そして、該凹凸模様が万線状
の平行曲線よりなることを特徴とする内部エンボスをも
つ化粧シートである。更に、透明トップ層が前記の透明
熱可塑性樹脂層に設けた凹凸模様とは異なる形状の凹凸
模様あるいは鏡面状のものである。
めに、本発明の化粧シートは、図1に示すように、表面
に光輝性層、絵柄印刷層をもつ着色熱可塑性樹脂シート
の絵柄層面と、60μm以下の透明熱可塑性樹脂層とを
積層する時に施す凹凸模様層が、着色熱可塑性樹脂シー
ト面に到達する該透明熱可塑性樹脂層と透明トップ層と
より構成するものである。そして、該凹凸模様が万線状
の平行曲線よりなることを特徴とする内部エンボスをも
つ化粧シートである。更に、透明トップ層が前記の透明
熱可塑性樹脂層に設けた凹凸模様とは異なる形状の凹凸
模様あるいは鏡面状のものである。
【0005】
【作用】本発明である内部エンボスをもつ化粧シート
は、図1のように、着色熱可塑性樹脂シートの一方の面
に光輝性層、絵柄印刷層、エンボスを施す透明熱可塑性
樹脂層、塗布によって得られる透明トップ層を順に介し
て構成されるものである。そして、透明熱可塑性樹脂層
に設ける凹凸模様は深く15μm以上に設けるため、そ
の凹部が絵柄層、光輝性層、更には着色熱可塑性樹脂層
にまで到達すように設けたものである。また、凹凸模様
面をマット剤を含む透明トップ層でカバーするため、化
粧シートの化粧層内に設けられた光輝性層が凹凸模様を
もつようにみえるため、天然の素材がもっている内面か
ら具現される光沢感である所謂「照り感」のあるものと
なる。更に、透明トップ層面がセミキュアの状態で、凹
凸模様あるいは鏡面処理を行うことにより内部の凹凸模
様が損なわれることがなく、透明熱可塑性樹脂層面の凹
凸模様とは異なる状態を形成できる。したがって、表面
状態の異なる立体感や鏡面にすることにより透明感をも
つとともに、「照り感」を損なわないように作用するも
のである。そして、表面にある透明トップ層と、透明熱
可塑性樹脂層とにより、絵柄層は耐摩擦性に優れ、着色
された不透明熱可塑性樹脂シートの隠蔽力の効果を充分
に奏するものである。
は、図1のように、着色熱可塑性樹脂シートの一方の面
に光輝性層、絵柄印刷層、エンボスを施す透明熱可塑性
樹脂層、塗布によって得られる透明トップ層を順に介し
て構成されるものである。そして、透明熱可塑性樹脂層
に設ける凹凸模様は深く15μm以上に設けるため、そ
の凹部が絵柄層、光輝性層、更には着色熱可塑性樹脂層
にまで到達すように設けたものである。また、凹凸模様
面をマット剤を含む透明トップ層でカバーするため、化
粧シートの化粧層内に設けられた光輝性層が凹凸模様を
もつようにみえるため、天然の素材がもっている内面か
ら具現される光沢感である所謂「照り感」のあるものと
なる。更に、透明トップ層面がセミキュアの状態で、凹
凸模様あるいは鏡面処理を行うことにより内部の凹凸模
様が損なわれることがなく、透明熱可塑性樹脂層面の凹
凸模様とは異なる状態を形成できる。したがって、表面
状態の異なる立体感や鏡面にすることにより透明感をも
つとともに、「照り感」を損なわないように作用するも
のである。そして、表面にある透明トップ層と、透明熱
可塑性樹脂層とにより、絵柄層は耐摩擦性に優れ、着色
された不透明熱可塑性樹脂シートの隠蔽力の効果を充分
に奏するものである。
【0006】本発明に使用する、着色熱可塑性樹脂シー
トは、周知の耐久性のある顔料を混練した熱可塑性樹脂
より得られるものである。熱可塑性樹脂は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン・アクリル酸共重合体、
エチレン・エチルアクリレート共重合体や、ポリ塩化ビ
ニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリア
クリル酸メチル等のアクリル樹脂、スチレン系、ABS
又はポリカーボネート等の汎用性の熱可塑性樹脂を使用
できるが、好ましくは塩化ビニル樹脂が、エンボス、貼
合等の後加工適性から望ましい。その成膜方法は、使用
する材料によって決定されるが、通常のキャレンダー
法、押し出し成形法、キャスティング法等の既知の方法
でよい。その厚さも使用する材料の物性によるが、0.
06〜0.3mm程度のものである。
トは、周知の耐久性のある顔料を混練した熱可塑性樹脂
より得られるものである。熱可塑性樹脂は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン・アクリル酸共重合体、
エチレン・エチルアクリレート共重合体や、ポリ塩化ビ
ニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリア
クリル酸メチル等のアクリル樹脂、スチレン系、ABS
又はポリカーボネート等の汎用性の熱可塑性樹脂を使用
できるが、好ましくは塩化ビニル樹脂が、エンボス、貼
合等の後加工適性から望ましい。その成膜方法は、使用
する材料によって決定されるが、通常のキャレンダー
法、押し出し成形法、キャスティング法等の既知の方法
でよい。その厚さも使用する材料の物性によるが、0.
06〜0.3mm程度のものである。
【0007】光輝性樹脂層のベヒクルは、塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル、ポリエステ
ル系などの公知のものを用いて、光輝性の微粉末を加え
て作成する。これらの微粉末には、二酸化チタン被覆雲
母粉、魚鱗箔などの真珠光沢をや、干渉光沢をもつパー
ル顔料、銅粉、アルミニウムパウダー、ブロンズパウダ
ー等の金属粉や金属フレークなどがある。これらの中か
ら、後加工、用途に応じた耐酸性、耐アルカリ性等の化
学的耐久性の点からみて、雲母粉を含むものが好まし
い。特に、シートなどの構成材料に、塩化ビニル系誘導
体など塩素を含む化合物を使用する場合は、金属粉は化
学変化で光輝性を低下することがある。このような場合
は、二酸化チタン被覆雲母粉が化学的に安定な材料とし
て良好なものである。また、これらの光輝性微粉末は、
ベヒクルに対する親和性に劣り、塗布液中で分離沈殿す
ることがある。これを改善するために、必要によっては
金属石鹸等の界面活性剤を添加すると、その塗布液の微
粉末は、分離することがなく安定したものとなる。形成
した塗布液を既知の塗布方法により、不透明熱可塑性樹
脂シートの一方の面に設ける、塗布量を均一あるいは安
定化するにはグラビア版による塗布方法が好ましい。
酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル、ポリエステ
ル系などの公知のものを用いて、光輝性の微粉末を加え
て作成する。これらの微粉末には、二酸化チタン被覆雲
母粉、魚鱗箔などの真珠光沢をや、干渉光沢をもつパー
ル顔料、銅粉、アルミニウムパウダー、ブロンズパウダ
ー等の金属粉や金属フレークなどがある。これらの中か
ら、後加工、用途に応じた耐酸性、耐アルカリ性等の化
学的耐久性の点からみて、雲母粉を含むものが好まし
い。特に、シートなどの構成材料に、塩化ビニル系誘導
体など塩素を含む化合物を使用する場合は、金属粉は化
学変化で光輝性を低下することがある。このような場合
は、二酸化チタン被覆雲母粉が化学的に安定な材料とし
て良好なものである。また、これらの光輝性微粉末は、
ベヒクルに対する親和性に劣り、塗布液中で分離沈殿す
ることがある。これを改善するために、必要によっては
金属石鹸等の界面活性剤を添加すると、その塗布液の微
粉末は、分離することがなく安定したものとなる。形成
した塗布液を既知の塗布方法により、不透明熱可塑性樹
脂シートの一方の面に設ける、塗布量を均一あるいは安
定化するにはグラビア版による塗布方法が好ましい。
【0008】絵柄層は、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
体、アクリル酸エステル、ポリエステル系のベヒクル
に、耐久性がある無機あるいは有機の顔料を加えたイン
キを用いてグラビア印刷、シルク印刷、フレキソ印刷等
により設ける。そして、その印刷機はエンボス、貼合等
の後工程に適した巻取で行う輪転印刷が好ましい。
体、アクリル酸エステル、ポリエステル系のベヒクル
に、耐久性がある無機あるいは有機の顔料を加えたイン
キを用いてグラビア印刷、シルク印刷、フレキソ印刷等
により設ける。そして、その印刷機はエンボス、貼合等
の後工程に適した巻取で行う輪転印刷が好ましい。
【0009】透明熱可塑性樹脂層は、その面に設ける凹
凸模様が、絵柄印刷層、光輝性樹脂層、着色熱可塑性樹
脂シートにまで到達できる60μm以下の厚さで設ける
ものである。使用できる材料は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・
エチルアクリレート共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチ
ル等のアクリル樹脂、スチレン系、ABS又はポリカー
ボネート等が使用でき、好ましくはエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体けん化物や、塩化ビニルのシートである。そ
して、これらのシートと印刷された着色熱可塑性樹脂層
との積層方法は、通常の方法で成膜したフィルム又はシ
ートを熱ラミネーションすると同時にエンボスを施して
行うものである。また、必要によっては絵柄層面に接着
剤層を塗布したのちに熱ラミネーションを行うこともで
きる。また、上記の透明熱可塑性樹脂を絵柄層面に、プ
ライマー層を設けた上あるいは設けないで溶融押出しコ
ーティングによって形成することができる。この方法
は、適用する樹脂はポリオレフイン系の場合には特に有
効な方法である。
凸模様が、絵柄印刷層、光輝性樹脂層、着色熱可塑性樹
脂シートにまで到達できる60μm以下の厚さで設ける
ものである。使用できる材料は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・
エチルアクリレート共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチ
ル等のアクリル樹脂、スチレン系、ABS又はポリカー
ボネート等が使用でき、好ましくはエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体けん化物や、塩化ビニルのシートである。そ
して、これらのシートと印刷された着色熱可塑性樹脂層
との積層方法は、通常の方法で成膜したフィルム又はシ
ートを熱ラミネーションすると同時にエンボスを施して
行うものである。また、必要によっては絵柄層面に接着
剤層を塗布したのちに熱ラミネーションを行うこともで
きる。また、上記の透明熱可塑性樹脂を絵柄層面に、プ
ライマー層を設けた上あるいは設けないで溶融押出しコ
ーティングによって形成することができる。この方法
は、適用する樹脂はポリオレフイン系の場合には特に有
効な方法である。
【0010】透明熱可塑性樹脂層に施すエンボス版は、
「照り感」を表現するために重要なものである。すなわ
ち一般的には、深さ50〜5μm、凸部のピッチが、1
50〜50μm程度のエンボス版は、単なる凹凸模様を
形成するためには自然の凹凸状態を表すことができ好ま
しいものではある。しかしながら、150μm以上のピ
ッチ、40μm以上の深さでは凹凸模様が化粧層の上面
に見え、「照り感」を損なうこととなる。 したがっ
て、本発明の目的である内部凹凸模様を、60μmの透
明樹脂層を介して絵柄層にまで到達させ、そして「照り
感」を表現するためには30μm以上の深さの版が必要
である。
「照り感」を表現するために重要なものである。すなわ
ち一般的には、深さ50〜5μm、凸部のピッチが、1
50〜50μm程度のエンボス版は、単なる凹凸模様を
形成するためには自然の凹凸状態を表すことができ好ま
しいものではある。しかしながら、150μm以上のピ
ッチ、40μm以上の深さでは凹凸模様が化粧層の上面
に見え、「照り感」を損なうこととなる。 したがっ
て、本発明の目的である内部凹凸模様を、60μmの透
明樹脂層を介して絵柄層にまで到達させ、そして「照り
感」を表現するためには30μm以上の深さの版が必要
である。
【0011】透明熱可塑性樹脂層に設ける凹凸模様は、
図4に示す万線溝としての正弦波のような波状曲線を多
数平行に並べた曲線群よりなるものを用いる。波状曲線
としては、正弦波の他に楕円関数、ベッセル関数、サイ
クロイド等の関数曲線、オシロスコープで測定した音声
信号の波形などから選択して使用できる。
図4に示す万線溝としての正弦波のような波状曲線を多
数平行に並べた曲線群よりなるものを用いる。波状曲線
としては、正弦波の他に楕円関数、ベッセル関数、サイ
クロイド等の関数曲線、オシロスコープで測定した音声
信号の波形などから選択して使用できる。
【0012】表面に塗布形成する透明トップ層は、無機
充填剤であるシリカ微粉末、水酸化アルミニゥム、硫酸
マグネシゥム、有機フィラーであるポリカーボネート、
メチルメタクリレトなどの艶調整剤をバインダーに5〜
30部混練した塗布液より形成する。バインダーは、ラ
ッカー型のニトロセルロース、酢酪酸セルロース等の繊
維素誘導体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体や、反応
型のウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂
などから適宜に選択したものを主成分として構成される
が、電離放射線硬化型樹脂が望ましい。ラッカー型のも
の、加熱硬化型樹脂、2液硬化型樹脂の場合は、塗布液
中に含まれる溶剤や、バインダーが硬化する時に発生す
る熱や、硬化に必要な熱によって、透明熱可塑性樹脂層
に形成された凹凸模様が変形し、損なわれることがあ
る。また、耐摩擦性、耐薬品性、耐汚染性、表面硬度な
どの点からも、電離放射線硬化性樹脂である、ウレタン
アクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシア
クリレート等のアクリレート、シロキサン等のけい素樹
脂、ポリエステル、エポキシ樹脂等が好ましい。
充填剤であるシリカ微粉末、水酸化アルミニゥム、硫酸
マグネシゥム、有機フィラーであるポリカーボネート、
メチルメタクリレトなどの艶調整剤をバインダーに5〜
30部混練した塗布液より形成する。バインダーは、ラ
ッカー型のニトロセルロース、酢酪酸セルロース等の繊
維素誘導体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体や、反応
型のウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂
などから適宜に選択したものを主成分として構成される
が、電離放射線硬化型樹脂が望ましい。ラッカー型のも
の、加熱硬化型樹脂、2液硬化型樹脂の場合は、塗布液
中に含まれる溶剤や、バインダーが硬化する時に発生す
る熱や、硬化に必要な熱によって、透明熱可塑性樹脂層
に形成された凹凸模様が変形し、損なわれることがあ
る。また、耐摩擦性、耐薬品性、耐汚染性、表面硬度な
どの点からも、電離放射線硬化性樹脂である、ウレタン
アクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシア
クリレート等のアクリレート、シロキサン等のけい素樹
脂、ポリエステル、エポキシ樹脂等が好ましい。
【0013】電離放射線硬化型樹脂のなかから、紫外線
硬化型樹脂を選択する場合は、その成分として光重合性
オリゴマー、反応性希釈剤、改質剤、更に光重合開始
剤、及び/あるいは光重合促進剤を含むものである。ま
た、塗膜に可撓性を与えるために、更に熱可塑性樹脂、
可塑剤、熱重合禁止剤などを加えることもある。光重合
性オリゴマーは、ポリエステル、あるいは、ポリエーテ
ル型のエステルアクリレート、ウレタンアクリレート又
は、エポキシアクリレートや、ジエン型、トリアジン
型、ビニルポリマー型のアクリルオリゴマーが用いられ
る。基材シートが塩化ビニルシートの場合は、樹脂の密
着性を考慮してウレタンアクリレートが好ましい。
硬化型樹脂を選択する場合は、その成分として光重合性
オリゴマー、反応性希釈剤、改質剤、更に光重合開始
剤、及び/あるいは光重合促進剤を含むものである。ま
た、塗膜に可撓性を与えるために、更に熱可塑性樹脂、
可塑剤、熱重合禁止剤などを加えることもある。光重合
性オリゴマーは、ポリエステル、あるいは、ポリエーテ
ル型のエステルアクリレート、ウレタンアクリレート又
は、エポキシアクリレートや、ジエン型、トリアジン
型、ビニルポリマー型のアクリルオリゴマーが用いられ
る。基材シートが塩化ビニルシートの場合は、樹脂の密
着性を考慮してウレタンアクリレートが好ましい。
【0014】反応性の希釈剤は、粘度の調整のために使
用されるものであって、モノマーや低粘度のオリゴマー
が使用される。更に、粘度を調整するためには、高沸点
のエステル、ケトン等の溶剤を加えた組成物を構成する
こともある。
用されるものであって、モノマーや低粘度のオリゴマー
が使用される。更に、粘度を調整するためには、高沸点
のエステル、ケトン等の溶剤を加えた組成物を構成する
こともある。
【0015】光重合開始剤は、光エネルギーによりオリ
ゴマーをラジカル化するものが採用される。例えば、ア
セトフェノン類、ベンゾイルアルキルエーテル、ベンゾ
フェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−ア
ミロキシムエステル、チオキサントン類、ベンジルなど
のカルボニル化合物や、アゾ化合物、有機過酸化物が使
用できる。また、光重合速度を速くするために、アミン
化合物やメルカプタンなどを添加することもある。更
に、光増感剤であるn−ブチルアミン、トリエチルアミ
ン等を混合することもできる。光重合を抑制するために
は、ハイドロキノン、ベンゾチアゾール、ジエチルヒド
ロキシアミン、第3級ブチルピロカテコール、スルフォ
キシドや金属キレート化剤を含ませる。
ゴマーをラジカル化するものが採用される。例えば、ア
セトフェノン類、ベンゾイルアルキルエーテル、ベンゾ
フェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−ア
ミロキシムエステル、チオキサントン類、ベンジルなど
のカルボニル化合物や、アゾ化合物、有機過酸化物が使
用できる。また、光重合速度を速くするために、アミン
化合物やメルカプタンなどを添加することもある。更
に、光増感剤であるn−ブチルアミン、トリエチルアミ
ン等を混合することもできる。光重合を抑制するために
は、ハイドロキノン、ベンゾチアゾール、ジエチルヒド
ロキシアミン、第3級ブチルピロカテコール、スルフォ
キシドや金属キレート化剤を含ませる。
【0016】本発明のトップコート層に用いるマット剤
は、バインダーに不透明感を与えないものが好ましい。
その意味からいって、バインダーと屈折率の近いもので
あり、そして、マット剤を分散するときに、バインダー
とマット剤との親和性がよく粉体中に含まれる空気や、
水分等の揮発性成分が完全に除かれるものがよく、多孔
質のものは、その点からも、完全に脱気されない場合が
あり、不透明感をもつこともあるものである。通常のマ
ット剤として公知の無機体質顔料や、有機の樹脂ビーズ
を適宜選択できるが、好ましいものは、バインダーと屈
折率が近く、かつ、バインダーとの分散が容易で、脱気
が行われやすい有機のものである。紫外線硬化型合成樹
脂の屈折率は、1.40〜1.60が一般的である。し
たがって、それに近い屈折率をもつマット剤を選択すれ
ば、透明性を損なわずにマット性をもたせることができ
る。
は、バインダーに不透明感を与えないものが好ましい。
その意味からいって、バインダーと屈折率の近いもので
あり、そして、マット剤を分散するときに、バインダー
とマット剤との親和性がよく粉体中に含まれる空気や、
水分等の揮発性成分が完全に除かれるものがよく、多孔
質のものは、その点からも、完全に脱気されない場合が
あり、不透明感をもつこともあるものである。通常のマ
ット剤として公知の無機体質顔料や、有機の樹脂ビーズ
を適宜選択できるが、好ましいものは、バインダーと屈
折率が近く、かつ、バインダーとの分散が容易で、脱気
が行われやすい有機のものである。紫外線硬化型合成樹
脂の屈折率は、1.40〜1.60が一般的である。し
たがって、それに近い屈折率をもつマット剤を選択すれ
ば、透明性を損なわずにマット性をもたせることができ
る。
【0017】更に、本発明のトップコート層面に、静電
気に起因する、粉塵付着による汚染を防止する目的で、
帯電防止剤として界面活性剤を含ませることもできる。
使用する界面活性剤は、非イオン活性剤であるグリセリ
ン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニールエーテルやイオン
性界面活性剤であるアルキルスルフォン酸塩、アルキル
ベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォ
ン酸塩、アルキルサルフェート、ポリエチレンアルキル
フォスフェートがある。また、トップコート層面の耐摩
擦性あたえる目的で、フッ素樹脂、ワックス、シリコー
ン樹脂等の滑剤や離型剤を加えることもある。
気に起因する、粉塵付着による汚染を防止する目的で、
帯電防止剤として界面活性剤を含ませることもできる。
使用する界面活性剤は、非イオン活性剤であるグリセリ
ン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニールエーテルやイオン
性界面活性剤であるアルキルスルフォン酸塩、アルキル
ベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォ
ン酸塩、アルキルサルフェート、ポリエチレンアルキル
フォスフェートがある。また、トップコート層面の耐摩
擦性あたえる目的で、フッ素樹脂、ワックス、シリコー
ン樹脂等の滑剤や離型剤を加えることもある。
【0018】
【実施例】実施例について、図1を参照にして説明す
る。 『実施例 1』不透明な厚さ0.12mmの着色塩化ビ
ニルシート5(GR 理研ビニル工業(株)製)に光輝
性顔料を含んだインキ(化Xパール 昭和インク工業所
(株)製)でベタ印刷を行い光輝性層4を、その上に木
目の絵柄印刷層3を(化Xパール 昭和インク工業所
(株)製)を用い、グラビア輪転印刷により設けた。該
印刷シートの印刷面に、透明熱可塑性樹脂層2として次
の3種のフィルムをそれぞれ熱ラミネーションを行うと
同時にエンボスを行い凹凸模様6a、6b、及び6cを
形成した。 「透明熱可塑性樹脂層」 エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物 エバール
HF 12μm((株)クラレ 製) 透明塩化ビニルシート (GR 理研ビニル工業
(株)製) 60μm 透明塩化ビニルシート (GR 理研ビニル工業
(株)製) 80μm 「エンボス版」 深さ 30μm 凸部間のピッチ 150μm エンボスパターン 正弦波曲線 (木目の印刷柄の流れ
に直行するように構成) 次に、この凹凸模様の形成表面に、凹凸模様を埋めるよ
うにグラビアリバースコート法を用い、電離放射線硬化
型樹脂による塗布液である紫外線硬化型塗布液(XD−
301 大日精化工業(株)製)の厚さで塗布し、16
0W×2灯の紫外線照射して硬化させた透明トップ層1
を設けて、本発明の内部に凹凸模様をもつ化粧シートA
を得た。 『実施例 2』実施例1と同一構成のシートにエンボス
版のみを次のものに代えて凹凸模様を形成して、本発明
の内部に凹凸模様をもつ化粧シートAを得た。 「エンボス版」 深さ 15μm 凸部間のピッチ 150μm エンボスパターン 正弦波曲線(木目の印刷柄の流れに
直行するように構成) 『実施例 3』実施例1で塗布した未硬化の透明トップ
コート層を160W×1灯の紫外線照射したセミキュア
の状態の面に、木目導管模様をもったエンボス版でワイ
ピング加工のための、凹みである導管部分61を設け、
その凹部に下記の着色インキによる31を埋めるワイピ
ング加工を行った。その後に紫外線を再照射して、透明
樹脂層を完全に硬化させて、本発明の内部に光輝性の凹
凸模様6bと表面のトップ層にワイピングによる導管模
様31をもつ化粧シートA1を得た。 ワイピングインキ:2液硬化型のウレタン系着色インキ 『実施例 4』実施3で加工したように透明トップ層
が、セミキュアの状態で鏡面板によるキャレンダ加工を
行ったのち、紫外線を再照射して完全硬化して本発明の
内部に凹凸模様をもつ透明感のある表面ミラー32をも
つ化粧シートA2を得た。
る。 『実施例 1』不透明な厚さ0.12mmの着色塩化ビ
ニルシート5(GR 理研ビニル工業(株)製)に光輝
性顔料を含んだインキ(化Xパール 昭和インク工業所
(株)製)でベタ印刷を行い光輝性層4を、その上に木
目の絵柄印刷層3を(化Xパール 昭和インク工業所
(株)製)を用い、グラビア輪転印刷により設けた。該
印刷シートの印刷面に、透明熱可塑性樹脂層2として次
の3種のフィルムをそれぞれ熱ラミネーションを行うと
同時にエンボスを行い凹凸模様6a、6b、及び6cを
形成した。 「透明熱可塑性樹脂層」 エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物 エバール
HF 12μm((株)クラレ 製) 透明塩化ビニルシート (GR 理研ビニル工業
(株)製) 60μm 透明塩化ビニルシート (GR 理研ビニル工業
(株)製) 80μm 「エンボス版」 深さ 30μm 凸部間のピッチ 150μm エンボスパターン 正弦波曲線 (木目の印刷柄の流れ
に直行するように構成) 次に、この凹凸模様の形成表面に、凹凸模様を埋めるよ
うにグラビアリバースコート法を用い、電離放射線硬化
型樹脂による塗布液である紫外線硬化型塗布液(XD−
301 大日精化工業(株)製)の厚さで塗布し、16
0W×2灯の紫外線照射して硬化させた透明トップ層1
を設けて、本発明の内部に凹凸模様をもつ化粧シートA
を得た。 『実施例 2』実施例1と同一構成のシートにエンボス
版のみを次のものに代えて凹凸模様を形成して、本発明
の内部に凹凸模様をもつ化粧シートAを得た。 「エンボス版」 深さ 15μm 凸部間のピッチ 150μm エンボスパターン 正弦波曲線(木目の印刷柄の流れに
直行するように構成) 『実施例 3』実施例1で塗布した未硬化の透明トップ
コート層を160W×1灯の紫外線照射したセミキュア
の状態の面に、木目導管模様をもったエンボス版でワイ
ピング加工のための、凹みである導管部分61を設け、
その凹部に下記の着色インキによる31を埋めるワイピ
ング加工を行った。その後に紫外線を再照射して、透明
樹脂層を完全に硬化させて、本発明の内部に光輝性の凹
凸模様6bと表面のトップ層にワイピングによる導管模
様31をもつ化粧シートA1を得た。 ワイピングインキ:2液硬化型のウレタン系着色インキ 『実施例 4』実施3で加工したように透明トップ層
が、セミキュアの状態で鏡面板によるキャレンダ加工を
行ったのち、紫外線を再照射して完全硬化して本発明の
内部に凹凸模様をもつ透明感のある表面ミラー32をも
つ化粧シートA2を得た。
【0019】実施例のシートの、凹凸模様の形成状況、
及び意匠的効果である「照り感」を目視で確認し、次の
評価基準により次の結果を得た。 評価基準: 凹凸模様の形成状況 ○:内部凹凸模様の形成が確認
できる。 ×:内部凹凸模様の形成が認められない 照 り 感 ○:照り感が確認できる。 ×:照り感が認められない
及び意匠的効果である「照り感」を目視で確認し、次の
評価基準により次の結果を得た。 評価基準: 凹凸模様の形成状況 ○:内部凹凸模様の形成が確認
できる。 ×:内部凹凸模様の形成が認められない 照 り 感 ○:照り感が確認できる。 ×:照り感が認められない
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、着色し
た不透明な熱可塑性樹脂シートに、光輝性層、絵柄層を
順次設けた後、厚さが60μm以下の透明な熱可塑性樹
脂層に施すエンボスが絵柄層、光輝性樹脂層、及び熱可
塑性樹脂シートにまで到達するように、熱貼合時エンボ
スしてその凹凸模様面にマット剤を含む透明樹脂層で埋
めるように構成したものである。したがって、着色不透
明な熱可塑性樹脂シートにより合板の地色が隠蔽され、
透明トップ層の表面が与える滑らかで、柔らかな光沢
と、深み感をもつ内部エンボスをもつ化粧シートを得る
ことができた。そして、この凹凸模様形状が平行曲線群
よりなるパターンであるため見る角度によって、エンボ
スパターンによる反射光の移動が起こり、天然の木材が
もつ「照り感」に極めて類似したものをもつ効果を奏し
た。更に、透明トップ層がセミキュアの状態でエンボス
を施し、ワイピングによる画像を形成することにより立
体感のある化粧シートを得ることができた。また、透明
トップ層がセミキュアの状態で表面の鏡面加工を施すこ
とにより、表面状態がより平滑となり透明感が増し、内
部凹凸模様から得られる「照り感」と相まって高意匠性
の化粧シートを得ることができた。
た不透明な熱可塑性樹脂シートに、光輝性層、絵柄層を
順次設けた後、厚さが60μm以下の透明な熱可塑性樹
脂層に施すエンボスが絵柄層、光輝性樹脂層、及び熱可
塑性樹脂シートにまで到達するように、熱貼合時エンボ
スしてその凹凸模様面にマット剤を含む透明樹脂層で埋
めるように構成したものである。したがって、着色不透
明な熱可塑性樹脂シートにより合板の地色が隠蔽され、
透明トップ層の表面が与える滑らかで、柔らかな光沢
と、深み感をもつ内部エンボスをもつ化粧シートを得る
ことができた。そして、この凹凸模様形状が平行曲線群
よりなるパターンであるため見る角度によって、エンボ
スパターンによる反射光の移動が起こり、天然の木材が
もつ「照り感」に極めて類似したものをもつ効果を奏し
た。更に、透明トップ層がセミキュアの状態でエンボス
を施し、ワイピングによる画像を形成することにより立
体感のある化粧シートを得ることができた。また、透明
トップ層がセミキュアの状態で表面の鏡面加工を施すこ
とにより、表面状態がより平滑となり透明感が増し、内
部凹凸模様から得られる「照り感」と相まって高意匠性
の化粧シートを得ることができた。
【図1】本発明の化粧シートの印刷後の断面状態を示す
概念図である。
概念図である。
【図2】ワイピング加工を行った本発明の化粧シートの
表面に断面状態を示す概念図である。
表面に断面状態を示す概念図である。
【図3】表面に鏡面工を行った本発明の化粧シートの断
面状態を示す概念図である。
面状態を示す概念図である。
【図4】凹凸模様を表現する万線溝の模様を表す概念図
である。
である。
A 内部に凹凸模様をもつ化粧シート A1 表面にワイピング加工による模様を付加した内部
に凹凸模様をもつ化粧シート A2 表面に鏡面加工を施した内部に凹凸模様をもつ化
粧シート 1 透明トップ層 2 透明熱可塑性樹脂層 3 絵柄印刷層 31 透明トップ層に形成した凹部状着色模様層 4 光輝性層 5 着色不透明熱可塑性樹脂シート 6a 透明熱可塑性樹脂層に形成された凹凸模様 6b 光輝性層に形成された凹凸模様である 61 ワイピング加工のため透明トップ層に施した凹部 62 透明トップ層に形成した鏡面状の表面層
に凹凸模様をもつ化粧シート A2 表面に鏡面加工を施した内部に凹凸模様をもつ化
粧シート 1 透明トップ層 2 透明熱可塑性樹脂層 3 絵柄印刷層 31 透明トップ層に形成した凹部状着色模様層 4 光輝性層 5 着色不透明熱可塑性樹脂シート 6a 透明熱可塑性樹脂層に形成された凹凸模様 6b 光輝性層に形成された凹凸模様である 61 ワイピング加工のため透明トップ層に施した凹部 62 透明トップ層に形成した鏡面状の表面層
Claims (5)
- 【請求項1】 表面に光輝性層、絵柄印刷層をもつ着色
熱可塑性樹脂シートの該絵柄層面に、60μm以下の透
明熱可塑性樹脂層を積層する時に施す凹凸模様が着色熱
可塑性樹脂面に到達する該透明熱可塑性樹脂層と透明ト
ップ層とよりなることを特徴とする内部凹凸模様をもつ
化粧シート。 - 【請求項2】 請求項1記載の透明トップ層が塗布によ
り形成されたものよりなることを特徴とする内部凹凸模
様をもつ化粧シート。 - 【請求項3】 請求項1記載の凹凸模様が万線状の平行
曲線よりなることを特徴とする内部凹凸模様をもつ化粧
シート。 - 【請求項4】 請求項1記載の透明トップ層の凹凸模様
層が透明熱可塑性樹脂層に形成したものとは異なるもの
であることを特徴とする内部凹凸模様をもつ化粧シー
ト。 - 【請求項5】 請求項1記載の透明トップ層が鏡面状態
であるこを特徴とする内部凹凸模様をもつ化粧シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5255335A JPH0789000A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 内部凹凸模様をもつ化粧シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5255335A JPH0789000A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 内部凹凸模様をもつ化粧シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0789000A true JPH0789000A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=17277363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5255335A Pending JPH0789000A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 内部凹凸模様をもつ化粧シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0789000A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006218836A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-08-24 | Teijin Techno Products Ltd | 防汚性膜材接合体 |
JP2006297646A (ja) * | 2005-04-18 | 2006-11-02 | Teijin Techno Products Ltd | 防汚性膜材接合体 |
JP2008080650A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
JP2011136578A (ja) * | 2011-03-03 | 2011-07-14 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シートおよびその製造方法 |
JP2012192743A (ja) * | 2012-05-31 | 2012-10-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
JP2017205874A (ja) * | 2016-05-16 | 2017-11-24 | リケンテクノス株式会社 | 化粧シート |
WO2017213053A1 (ja) * | 2016-06-07 | 2017-12-14 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート及び化粧板 |
WO2023048283A1 (ja) * | 2021-09-24 | 2023-03-30 | 大日本印刷株式会社 | 化粧材 |
-
1993
- 1993-09-20 JP JP5255335A patent/JPH0789000A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006218836A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-08-24 | Teijin Techno Products Ltd | 防汚性膜材接合体 |
JP2006297646A (ja) * | 2005-04-18 | 2006-11-02 | Teijin Techno Products Ltd | 防汚性膜材接合体 |
JP2008080650A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
JP2011136578A (ja) * | 2011-03-03 | 2011-07-14 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シートおよびその製造方法 |
JP2012192743A (ja) * | 2012-05-31 | 2012-10-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
JP2017205874A (ja) * | 2016-05-16 | 2017-11-24 | リケンテクノス株式会社 | 化粧シート |
WO2017213053A1 (ja) * | 2016-06-07 | 2017-12-14 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート及び化粧板 |
WO2023048283A1 (ja) * | 2021-09-24 | 2023-03-30 | 大日本印刷株式会社 | 化粧材 |
JP7294560B1 (ja) * | 2021-09-24 | 2023-06-20 | 大日本印刷株式会社 | 化粧材 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5381963B2 (ja) | 低艶金属光沢化粧シート、及びそれを積層した積層物 | |
JPH038477A (ja) | 化粧シート | |
TW201429754A (zh) | 一種具立體效果的印刷裝飾膜及其裝飾產品 | |
CA2266873A1 (en) | Film finishing system with design option | |
CN113059938A (zh) | 壳体及其制作方法、电子设备 | |
KR101557539B1 (ko) | 금속 외관 효과를 구현한 인테리어 필름 및 그 제조방법 | |
WO2014117299A1 (zh) | 一种具有立体效果的印刷装饰膜及其装饰塑胶产品 | |
TW201004799A (en) | Transfer sheet and decorated resin molded article containing interference fringe preventing agent | |
JP2020128087A (ja) | 透明性樹脂フィルム、化粧板及び化粧板の製造方法 | |
JPH07137221A (ja) | 化粧シート | |
JPH0789000A (ja) | 内部凹凸模様をもつ化粧シート | |
JP3494527B2 (ja) | 艶消しインサート成形品およびその製造方法 | |
CN101856892A (zh) | 贴附薄膜 | |
JPH05104695A (ja) | 化粧シート | |
JP4691371B2 (ja) | 転写シート | |
JP5397132B2 (ja) | 化粧シート及びその製造方法 | |
JP2003291254A (ja) | 化粧材 | |
KR100942432B1 (ko) | 부드러운 촉감을 가지며, 내지문성 및 내스크래치성이우수한 장식 시트 및 그의 제조방법 | |
JP2003145673A (ja) | 金属調化粧シート | |
JP5786903B2 (ja) | 化粧シート及びその製造方法 | |
JPH07256849A (ja) | 高意匠機能性化粧シート | |
JP3155100B2 (ja) | 化粧板の製造方法 | |
JP2018126949A (ja) | 化粧シート及び化粧材 | |
WO2014097597A1 (ja) | 装飾シート | |
JP7578042B2 (ja) | 転写シート、並びに、これを用いた化粧材の製造方法及び化粧材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020618 |