JPH0785738B2 - 磁気共鳴映像装置 - Google Patents
磁気共鳴映像装置Info
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- JPH0785738B2 JPH0785738B2 JP60143722A JP14372285A JPH0785738B2 JP H0785738 B2 JPH0785738 B2 JP H0785738B2 JP 60143722 A JP60143722 A JP 60143722A JP 14372285 A JP14372285 A JP 14372285A JP H0785738 B2 JPH0785738 B2 JP H0785738B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R33/00—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
- G01R33/20—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
- G01R33/44—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
- G01R33/446—Multifrequency selective RF pulses, e.g. multinuclear acquisition mode
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R33/00—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
- G01R33/20—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
- G01R33/44—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
- G01R33/48—NMR imaging systems
- G01R33/4818—MR characterised by data acquisition along a specific k-space trajectory or by the temporal order of k-space coverage, e.g. centric or segmented coverage of k-space
- G01R33/482—MR characterised by data acquisition along a specific k-space trajectory or by the temporal order of k-space coverage, e.g. centric or segmented coverage of k-space using a Cartesian trajectory
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、磁気共鳴現象を利用して被検体の断層像を得
る磁気共鳴映像装置に関する。
る磁気共鳴映像装置に関する。
磁気共鳴現象を用いた診断用断層撮影装置におて、単位
時間当りの診断効率をあげるため、一つの断層面の信号
収集の間に生じる磁化の回復時間を利用して、時分割法
により多数の面の磁化を励起して信号収集を行う、いわ
ゆるマルチスライス法が広く用いられている。この方法
では、一様な静磁場中に置かれた被検体に対して、期待
される断層面に垂直な方向に線形に勾配磁場を印加して
共鳴周波数をその方向に直線的に変化させた状態で、共
鳴周波数を中心にスライス厚に相当するバンド幅を持っ
た高周波パルスを印加して、磁化の励起、反転、エコー
収束等を行っている。実際のデータ収集の方法として
は、特定の断層面の磁化を先ず反転した後これを励起し
て収束する方法と、磁化反転を行わず特定の断層面の磁
化を励起し収束する方法とがある。この場合、例えば磁
化を90°回転させる励起用の高周波パルスは90°選択照
射パルスと呼ばれ、磁化を180°反転させまたは収束す
るための高周波パルスは180°選択照射パルスと呼ばれ
る。
時間当りの診断効率をあげるため、一つの断層面の信号
収集の間に生じる磁化の回復時間を利用して、時分割法
により多数の面の磁化を励起して信号収集を行う、いわ
ゆるマルチスライス法が広く用いられている。この方法
では、一様な静磁場中に置かれた被検体に対して、期待
される断層面に垂直な方向に線形に勾配磁場を印加して
共鳴周波数をその方向に直線的に変化させた状態で、共
鳴周波数を中心にスライス厚に相当するバンド幅を持っ
た高周波パルスを印加して、磁化の励起、反転、エコー
収束等を行っている。実際のデータ収集の方法として
は、特定の断層面の磁化を先ず反転した後これを励起し
て収束する方法と、磁化反転を行わず特定の断層面の磁
化を励起し収束する方法とがある。この場合、例えば磁
化を90°回転させる励起用の高周波パルスは90°選択照
射パルスと呼ばれ、磁化を180°反転させまたは収束す
るための高周波パルスは180°選択照射パルスと呼ばれ
る。
ところで上述のようないわゆる選択照射パルスの実際の
励起、反転、エコー収束の特性は、被検体の特定の領域
にのみ均一に作用し、かつその領域外の磁化には全く影
響を与えないというような理想的なものではない。従っ
て隣り合うスライス面からの影響を小さくするために
は、隣り合う面の間隔をあける必要があり、その部分の
情報が収集できない、という問題があった。また180°
選択照射パルスによって特定の領域内の磁化を均一に反
転することも難しく、高画質の反転回復像を得ることは
困難であった。
励起、反転、エコー収束の特性は、被検体の特定の領域
にのみ均一に作用し、かつその領域外の磁化には全く影
響を与えないというような理想的なものではない。従っ
て隣り合うスライス面からの影響を小さくするために
は、隣り合う面の間隔をあける必要があり、その部分の
情報が収集できない、という問題があった。また180°
選択照射パルスによって特定の領域内の磁化を均一に反
転することも難しく、高画質の反転回復像を得ることは
困難であった。
本発明は上記した点に鑑みなされたもので、隣り合うス
ライス面の間隔を小さくし、かつ高画質のマルチスライ
ス反転画像を得ることのできる磁気共鳴映像装置を提供
することを目的とする。
ライス面の間隔を小さくし、かつ高画質のマルチスライ
ス反転画像を得ることのできる磁気共鳴映像装置を提供
することを目的とする。
本発明では、磁化の反転及びエコー収束を行うための高
周波パルスとして、単一の180°選択照射パルスに代わ
って、二個の90°選択照射ある巣と勾配磁場を組合わせ
た複合パルスを用いる。すなわち、本発明は 被検体に一様な静磁場を印加する手段と、 被検体に該被検体内の注目する断層面に垂直な第1の軸
の方向に直線的に変化する線形勾配磁場を印加する手段
と、 被検体に高周波信号を振幅変調して得られる高周波パル
スを照射して特定の断面内の磁化を励起し収束するか、
または反転した後励起し収束する手段とを備えた磁気共
鳴映像装置において、 磁化の収束及び反転の少なくとも一方を行うための高周
波パルスとして、第1及び第2の90°選択照射パルスを
用い、前記被検体に所定極性の線形勾配磁場を印加する
と共に、第1の90°選択照射パルスを印加し、次いで前
記線形勾配磁場を極性反転して所定時間印加し、その後
再び前記線形勾配磁場を極性反転して印加すると共に、
第2の90°選択照射パルスを印加することにより、前記
磁化を180°反転した状態に倒すことを特徴とする。
周波パルスとして、単一の180°選択照射パルスに代わ
って、二個の90°選択照射ある巣と勾配磁場を組合わせ
た複合パルスを用いる。すなわち、本発明は 被検体に一様な静磁場を印加する手段と、 被検体に該被検体内の注目する断層面に垂直な第1の軸
の方向に直線的に変化する線形勾配磁場を印加する手段
と、 被検体に高周波信号を振幅変調して得られる高周波パル
スを照射して特定の断面内の磁化を励起し収束するか、
または反転した後励起し収束する手段とを備えた磁気共
鳴映像装置において、 磁化の収束及び反転の少なくとも一方を行うための高周
波パルスとして、第1及び第2の90°選択照射パルスを
用い、前記被検体に所定極性の線形勾配磁場を印加する
と共に、第1の90°選択照射パルスを印加し、次いで前
記線形勾配磁場を極性反転して所定時間印加し、その後
再び前記線形勾配磁場を極性反転して印加すると共に、
第2の90°選択照射パルスを印加することにより、前記
磁化を180°反転した状態に倒すことを特徴とする。
本発明による磁気共鳴映像装置では、上記のような複合
パルスを用いることによって、マルチスライス法におい
て隣り合う面の間隔を小さくし、また収集エコーの信号
を大きくして、高画質の反転回復像を得ることができ
る。
パルスを用いることによって、マルチスライス法におい
て隣り合う面の間隔を小さくし、また収集エコーの信号
を大きくして、高画質の反転回復像を得ることができ
る。
以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は一実施例の磁気共鳴映像装置の概略構成を示
す。図において、1は静磁場コイル、2はその電源、3
は勾配磁場コイル、4はその電源であり、これらにより
被検体5に一様な静磁場と所望の断層面に垂直な方向に
直線的に変化する勾配磁場を印加するようになってい
る。6は被検体に選択照射パルスを印加し、エコーを収
集するためのプローブヘッドであり、7は高周波信号を
振幅変調する送信部、8はエコー収集信号を受信して検
波する受信部である。9は被検体5がのる寝台であり、
10はこのシステム全体を制御するシステムコントローラ
である。
す。図において、1は静磁場コイル、2はその電源、3
は勾配磁場コイル、4はその電源であり、これらにより
被検体5に一様な静磁場と所望の断層面に垂直な方向に
直線的に変化する勾配磁場を印加するようになってい
る。6は被検体に選択照射パルスを印加し、エコーを収
集するためのプローブヘッドであり、7は高周波信号を
振幅変調する送信部、8はエコー収集信号を受信して検
波する受信部である。9は被検体5がのる寝台であり、
10はこのシステム全体を制御するシステムコントローラ
である。
このような構成として、一様な静磁場と線形勾配磁場を
被検体に印加した状態で、これに選択照射パルスを印加
することにより、注目する断面の磁化反転、励起及びエ
コー収束等を行う。
被検体に印加した状態で、これに選択照射パルスを印加
することにより、注目する断面の磁化反転、励起及びエ
コー収束等を行う。
第2図は、本実施例において磁化反転及びエコー収束を
行うために用いる高周波パルスである。即ち、一方の極
性の勾配磁場Gsを印加した状態で90°選択照射パルスを
印加し、その後直ちに勾配磁場Gsを反転し、所定時間後
再度勾配磁場Gsを反転して90°選択照射パルスを印加す
る、という複合パルス照射を行う。
行うために用いる高周波パルスである。即ち、一方の極
性の勾配磁場Gsを印加した状態で90°選択照射パルスを
印加し、その後直ちに勾配磁場Gsを反転し、所定時間後
再度勾配磁場Gsを反転して90°選択照射パルスを印加す
る、という複合パルス照射を行う。
この様な複合パルスにより、磁化反転及びエコー収束特
性が改善される理由、及びこの複合パルスがマルチスラ
イス法に適合する理由を次に説明する。
性が改善される理由、及びこの複合パルスがマルチスラ
イス法に適合する理由を次に説明する。
第3図(a)は従来の180°選択照射パルスを示し、同
図(b)は本発明における複合パルスの原型として案出
された複合パルスを示している。第3図(b)のように
勾配磁場Gsを反転させた二個の90°選択照射パルスの組
み合わせにより、第3図(a)の180°選択照射パルス
と同様に磁化反転が可能であることを先ず明らかにす
る。
図(b)は本発明における複合パルスの原型として案出
された複合パルスを示している。第3図(b)のように
勾配磁場Gsを反転させた二個の90°選択照射パルスの組
み合わせにより、第3図(a)の180°選択照射パルス
と同様に磁化反転が可能であることを先ず明らかにす
る。
一様な静磁場H0(Z軸に平行)内に置かれた、Z方向に
一様な磁化分布を持った試料の、Z軸に垂直な断面につ
いて選択的に磁化の励起、反転、収束を行う場合を考え
る。磁化の運動は角周波数ω0=−γH0(γは磁気回転
比)で回転する回転座標系(X′,Y′,Z′)(但しZ′
軸はZ軸と平行)で考え、運動の際には磁気緩和時間の
効果は無視すると、勾配磁場の下で高周波パルスを印加
した時の磁化の運動は、ブロッホの現象論的方程式によ
り次のように記述される。
一様な磁化分布を持った試料の、Z軸に垂直な断面につ
いて選択的に磁化の励起、反転、収束を行う場合を考え
る。磁化の運動は角周波数ω0=−γH0(γは磁気回転
比)で回転する回転座標系(X′,Y′,Z′)(但しZ′
軸はZ軸と平行)で考え、運動の際には磁気緩和時間の
効果は無視すると、勾配磁場の下で高周波パルスを印加
した時の磁化の運動は、ブロッホの現象論的方程式によ
り次のように記述される。
dmX′/dt=Δω(z)mY′ …(1) dmY′/dt=−Δω(z)mX′ +ω1(t)mZ′ …(2) dmZ′/dt=−ω1(t)mY′ …(3) ここに、mX′,mY′,mZ′はZ軸に垂直な磁化のX′,
Y′,Z′成分、Δω(z)は線形勾配磁場のオフセット
磁場に対応するオフセット角周波数、ω1(t)はX′
軸方向に印加した高周波磁場であり、Δω(z),ω1
(t)ともに角周波数で表現した。
Y′,Z′成分、Δω(z)は線形勾配磁場のオフセット
磁場に対応するオフセット角周波数、ω1(t)はX′
軸方向に印加した高周波磁場であり、Δω(z),ω1
(t)ともに角周波数で表現した。
第4図はZ方向に一様な分布を持った磁化に、第3図
(b)の最初の90°選択照射パルスを印加した時の磁化
の運動の一例である。ここで、線形勾配磁場にオフセッ
ト磁場がなければ、磁化は角周波数ω0で回転するた
め、回転座標系(X′,Y′,Z′)では静止して見える
が、90°選択照射パルスを用いると、オフセット磁場が
生じるため、磁化は第4図に示すようにこのオフセット
磁場に対応するオフセット角周波数Δω(z)で回転し
つつ、90°選択照射パルスの印加によりX′Y′面上に
倒れることになる。90°選択照射パルスとしては、Xが
−4πから4πまでのsin x/xによってω0の高周波信
号を振幅変調したものを用い、パルスの全体の長さt0を
2.56m secとした。この例は勾配磁場による周波数オフ
セットが約880Hzの場合である。二番目の90°選択照射
パルスのピーク時刻をt=0とし、式(1)〜(3)に
おいて、tを−tに、Δω(z)を−Δω(z)に、
mZ′を−mZ′にそれぞれ置き換えると、ω1(t)=ω
1(−t)であるので式(1)〜(3)は不変である。
即ち第3図(b)において最初の90°選択照射パルスを
印加した時に丁度X′Y′面にある磁化は、勾配磁場Gs
を反転させて二番面の90°選択照射パルスを印加した時
にX′Y′面に関して第4図と対称な運動をして−Z′
軸へと反転していく。第5図はこの磁化ベクトルの運動
の軌跡を示している。勾配磁場によるオフセット周波数
は880Hzである。最初の90°選択照射パルスの印加直後
に磁化がX′Y′面内にない場合でも、そのずれが小さ
い場合は同様の効果が期待される。
(b)の最初の90°選択照射パルスを印加した時の磁化
の運動の一例である。ここで、線形勾配磁場にオフセッ
ト磁場がなければ、磁化は角周波数ω0で回転するた
め、回転座標系(X′,Y′,Z′)では静止して見える
が、90°選択照射パルスを用いると、オフセット磁場が
生じるため、磁化は第4図に示すようにこのオフセット
磁場に対応するオフセット角周波数Δω(z)で回転し
つつ、90°選択照射パルスの印加によりX′Y′面上に
倒れることになる。90°選択照射パルスとしては、Xが
−4πから4πまでのsin x/xによってω0の高周波信
号を振幅変調したものを用い、パルスの全体の長さt0を
2.56m secとした。この例は勾配磁場による周波数オフ
セットが約880Hzの場合である。二番目の90°選択照射
パルスのピーク時刻をt=0とし、式(1)〜(3)に
おいて、tを−tに、Δω(z)を−Δω(z)に、
mZ′を−mZ′にそれぞれ置き換えると、ω1(t)=ω
1(−t)であるので式(1)〜(3)は不変である。
即ち第3図(b)において最初の90°選択照射パルスを
印加した時に丁度X′Y′面にある磁化は、勾配磁場Gs
を反転させて二番面の90°選択照射パルスを印加した時
にX′Y′面に関して第4図と対称な運動をして−Z′
軸へと反転していく。第5図はこの磁化ベクトルの運動
の軌跡を示している。勾配磁場によるオフセット周波数
は880Hzである。最初の90°選択照射パルスの印加直後
に磁化がX′Y′面内にない場合でも、そのずれが小さ
い場合は同様の効果が期待される。
ところがこの第3図(b)の複合パルスは、Z=0の面
に対しては180°選択照射パルスとなるが、他の面につ
いてはこの効果が期待できない。即ちマルチスライス法
にはそのまま適用することができない。
に対しては180°選択照射パルスとなるが、他の面につ
いてはこの効果が期待できない。即ちマルチスライス法
にはそのまま適用することができない。
第2図に示すこの実施例の複合パルスは、上記した複合
パルスの特性をマルチスライス法に適合させるように、
同じ極性の勾配磁場の下で二個の90°選択照射パルスを
印加するようにしたものである。この第2図の場合、二
個の90°選択照射パルスの長さをt0とし、その間に勾配
磁場が反転する時間1.03t0を設けている。90°選択照射
パルスのピーク時刻を0とし、式(1)〜(3)におい
て、tを−tに、mX′を−mX′に、mZ′を−mZ′にそれ
ぞれ置き換えても、ω1(t)=ω1(−t)であるか
ら、式(1)〜(3)は不変である。従って最初の90°
選択照射パルスにより第6図のようにX′Y′面に倒れ
た磁化を、第7図に示すように極性反転させた勾配磁場
を所定時間(この例では、1.03t0)印加することによ
り、Y′軸に関して対称な位置まで運動させ、次いで勾
配磁場を再び極性反転して印加すると共に二番目の90°
選択照射パルスを印加することにより、磁化を−Zの方
向に反転させることができる。なお第6図及び第7図の
場合オフセット周波数は約200Hzである。反転勾配磁場
により磁化をY′軸に収束すること、及び90°選択照射
パルスにより磁化をX′Y′面に倒すことは完全にはで
きないが、それらのずれが小さい場合は同様の効果が得
られる。
パルスの特性をマルチスライス法に適合させるように、
同じ極性の勾配磁場の下で二個の90°選択照射パルスを
印加するようにしたものである。この第2図の場合、二
個の90°選択照射パルスの長さをt0とし、その間に勾配
磁場が反転する時間1.03t0を設けている。90°選択照射
パルスのピーク時刻を0とし、式(1)〜(3)におい
て、tを−tに、mX′を−mX′に、mZ′を−mZ′にそれ
ぞれ置き換えても、ω1(t)=ω1(−t)であるか
ら、式(1)〜(3)は不変である。従って最初の90°
選択照射パルスにより第6図のようにX′Y′面に倒れ
た磁化を、第7図に示すように極性反転させた勾配磁場
を所定時間(この例では、1.03t0)印加することによ
り、Y′軸に関して対称な位置まで運動させ、次いで勾
配磁場を再び極性反転して印加すると共に二番目の90°
選択照射パルスを印加することにより、磁化を−Zの方
向に反転させることができる。なお第6図及び第7図の
場合オフセット周波数は約200Hzである。反転勾配磁場
により磁化をY′軸に収束すること、及び90°選択照射
パルスにより磁化をX′Y′面に倒すことは完全にはで
きないが、それらのずれが小さい場合は同様の効果が得
られる。
ここで、一番目の90°選択照射パルスの印加後、極性反
転させた勾配磁場を印加する時間を1.03t0とした理由
は、次の通りである。90°選択照射パルスを用いると、
必然的に勾配磁場のオフセット磁場が生じる。このオフ
セット磁場の存在のため、先に述べたようにZ′軸方向
を向いていた磁化は90°選択照射パルスの印加により回
転座標系(X′,Y′,Z′)で回転しつつX′Y′面上に
倒れ、またX′Y′面から−Z軸方向に反転するときも
回転しつつ90°倒れる。このように、本発明では90°選
択照射パルスと線形勾配磁場の印加により、磁化が回転
座標系で回転しつつ90°倒れるという複雑な振る舞いを
する。従って、スライス法を用いない場合、つまり非選
択照射パルスを用いた場合と異なり、極性反転した勾配
磁場の印加時間を、極性反転しない勾配磁場の印加時間
t0と単純に等しくしても、最初の90°パルスによりX′
Y′面上に倒れた磁化がY′軸に関して対称な位置に正
確に運動する保証はない。すなわち、最初の90°パルス
によりX′Y′面上に倒れた磁化がY′軸に関して対称
な位置に正確に運動するために必要な極性反転した勾配
磁場の印加時間は、このような所望とする磁化の運動か
らコンピュータシミュレーションにより求めることが必
要であり、こうして求めた印加時間が1.03t0となった。
転させた勾配磁場を印加する時間を1.03t0とした理由
は、次の通りである。90°選択照射パルスを用いると、
必然的に勾配磁場のオフセット磁場が生じる。このオフ
セット磁場の存在のため、先に述べたようにZ′軸方向
を向いていた磁化は90°選択照射パルスの印加により回
転座標系(X′,Y′,Z′)で回転しつつX′Y′面上に
倒れ、またX′Y′面から−Z軸方向に反転するときも
回転しつつ90°倒れる。このように、本発明では90°選
択照射パルスと線形勾配磁場の印加により、磁化が回転
座標系で回転しつつ90°倒れるという複雑な振る舞いを
する。従って、スライス法を用いない場合、つまり非選
択照射パルスを用いた場合と異なり、極性反転した勾配
磁場の印加時間を、極性反転しない勾配磁場の印加時間
t0と単純に等しくしても、最初の90°パルスによりX′
Y′面上に倒れた磁化がY′軸に関して対称な位置に正
確に運動する保証はない。すなわち、最初の90°パルス
によりX′Y′面上に倒れた磁化がY′軸に関して対称
な位置に正確に運動するために必要な極性反転した勾配
磁場の印加時間は、このような所望とする磁化の運動か
らコンピュータシミュレーションにより求めることが必
要であり、こうして求めた印加時間が1.03t0となった。
第8図〜第10図は各種選択照射パルスを用いた時のフリ
ップ角(磁化ベクトルがZ軸となす角)の分布である。
第8図は第3図(a)に示す180°選択照射パルスを印
加した場合で、パルス幅で決まる3.125KHzの帯域内での
均一な180°反転が不十分なばかりでなく、帯域外に大
きなサイドローブを生じている。第9図及び第10図はそ
れぞれ第3図(b)及び本実施例の第2図の複合パルス
を印加した場合であり、3.125KHzの帯域内で180°に近
い磁化反転が実現されているばかりでなく、帯域外のサ
イドローブも小さく、その範囲も狭い。
ップ角(磁化ベクトルがZ軸となす角)の分布である。
第8図は第3図(a)に示す180°選択照射パルスを印
加した場合で、パルス幅で決まる3.125KHzの帯域内での
均一な180°反転が不十分なばかりでなく、帯域外に大
きなサイドローブを生じている。第9図及び第10図はそ
れぞれ第3図(b)及び本実施例の第2図の複合パルス
を印加した場合であり、3.125KHzの帯域内で180°に近
い磁化反転が実現されているばかりでなく、帯域外のサ
イドローブも小さく、その範囲も狭い。
マルチスライスを実現するためには、180°選択照射パ
ルスとして、上述した選択的磁化反転特性の他に、特定
の断層面内の励起された磁化のみを選択的にエコーとし
て収束させる特性が問題となる。第11図及び第12図はそ
れぞれ第3図(a)の単一180°選択照射パルス及び第
2図に示す本実施例の複合パルスを用いた場合のエコー
の選択的収束特性を示している。パルスの印加時間t0の
間には、静磁場の不均一による磁化の運動は無視できる
ものとしている。これらの図から明らかなように、単一
パルスの場合には3.125KHzの帯域内の磁化の70%程度し
か収束させることができないが、本実施例の複合パルス
の場合ほぼ100%収束させることができる。
ルスとして、上述した選択的磁化反転特性の他に、特定
の断層面内の励起された磁化のみを選択的にエコーとし
て収束させる特性が問題となる。第11図及び第12図はそ
れぞれ第3図(a)の単一180°選択照射パルス及び第
2図に示す本実施例の複合パルスを用いた場合のエコー
の選択的収束特性を示している。パルスの印加時間t0の
間には、静磁場の不均一による磁化の運動は無視できる
ものとしている。これらの図から明らかなように、単一
パルスの場合には3.125KHzの帯域内の磁化の70%程度し
か収束させることができないが、本実施例の複合パルス
の場合ほぼ100%収束させることができる。
なお本発明は、180°磁化反転を行った後、励起、エコ
ー収束を行うもの、磁化反転を行わずに励起、エコー収
束を行うもの、いずれに対しても適用することができ
る。
ー収束を行うもの、磁化反転を行わずに励起、エコー収
束を行うもの、いずれに対しても適用することができ
る。
以上のように本発明によれば、単一の180°選択照射パ
ルスの代わりに複合パルスを用いることにより、マルチ
スライス映像法でのスライス面間の間隔を小さくし、収
集エコーの信号を大きくして、高画質の反転回復画像を
得ることができる。
ルスの代わりに複合パルスを用いることにより、マルチ
スライス映像法でのスライス面間の間隔を小さくし、収
集エコーの信号を大きくして、高画質の反転回復画像を
得ることができる。
第1図は本発明の一実施例にかかる磁気共鳴映像装置の
概略構成を示す図、第2図はその選択的磁化反転及びエ
コー収束のための選択照射パルスを示す図、第3図
(a)は従来の180°選択照射パルスを示す図、同図
(b)は本発明の原型となる複合パルスを示す図、第4
図〜第7図は各種選択照射パルスによる磁化ベクトルの
運動軌跡を示す図、第8図〜第10図は各種選択照射パル
スによる180°磁化反転の場合のフリップ角分布を示す
図、第11図及び第12図は同じくエコーの選択収束特性を
示す図である。 1……静磁場コイル、2……静磁場電源、3……勾配磁
場コイル、4……勾配磁場電源、5……被検体、6……
プローブヘッド、7……送信部、8……受信部、9……
寝台、10……システムコントローラ。
概略構成を示す図、第2図はその選択的磁化反転及びエ
コー収束のための選択照射パルスを示す図、第3図
(a)は従来の180°選択照射パルスを示す図、同図
(b)は本発明の原型となる複合パルスを示す図、第4
図〜第7図は各種選択照射パルスによる磁化ベクトルの
運動軌跡を示す図、第8図〜第10図は各種選択照射パル
スによる180°磁化反転の場合のフリップ角分布を示す
図、第11図及び第12図は同じくエコーの選択収束特性を
示す図である。 1……静磁場コイル、2……静磁場電源、3……勾配磁
場コイル、4……勾配磁場電源、5……被検体、6……
プローブヘッド、7……送信部、8……受信部、9……
寝台、10……システムコントローラ。
Claims (1)
- 【請求項1】被検体に一様な静磁場を印加する手段と、 前記被検体に該被検体内の所望の断層面に垂直な第1の
軸の方向に直線的に変化する線形勾配磁場を印加する手
段と、 前記被検体に高周波信号を振幅変調して得られる高周波
パルスを照射して特定の断面内の磁化を励起し収束する
か、または反転した後励起し収束する手段とを備えた磁
気共鳴映像装置において、 前記磁化の収束及び反転の少なくとも一方を行うための
高周波パルスとして、第1及び第2の90°選択照射パル
スを用い、前記被検体に所定極性の線形勾配磁場を印加
すると共に、第1の90°選択照射パルスを印加し、次い
で前記線形勾配磁場を極性反転して所定時間印加し、そ
の後再び前記線形勾配磁場を極性反転して印加すると共
に、第2の90°選択照射パルスを印加することにより、
前記磁化を180°反転した状態に倒すことを特徴とする
磁気共鳴映像装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60143722A JPH0785738B2 (ja) | 1985-06-29 | 1985-06-29 | 磁気共鳴映像装置 |
US06/878,783 US4760338A (en) | 1985-06-29 | 1986-06-26 | Magnetic resonance imaging apparatus and method utilizing a composite RF pulse |
EP86305028A EP0207765B1 (en) | 1985-06-29 | 1986-06-27 | Magnetic resonance imaging apparatus and method utilizing a composite rf pulse |
DE8686305028T DE3686456T2 (de) | 1985-06-29 | 1986-06-27 | Apparat und verfahren zur bilderzeugung mittels magnetischer resonanz durch zusammengesetzte hochfrequenzimpulse. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60143722A JPH0785738B2 (ja) | 1985-06-29 | 1985-06-29 | 磁気共鳴映像装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS623653A JPS623653A (ja) | 1987-01-09 |
JPH0785738B2 true JPH0785738B2 (ja) | 1995-09-20 |
Family
ID=15345469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60143722A Expired - Lifetime JPH0785738B2 (ja) | 1985-06-29 | 1985-06-29 | 磁気共鳴映像装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4760338A (ja) |
EP (1) | EP0207765B1 (ja) |
JP (1) | JPH0785738B2 (ja) |
DE (1) | DE3686456T2 (ja) |
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DE3724157A1 (de) * | 1987-07-22 | 1989-02-02 | Philips Patentverwaltung | Kernspinuntersuchungsverfahren |
JPH0642877B2 (ja) * | 1989-03-23 | 1994-06-08 | 株式会社東芝 | プローブコイル装置及びmri装置 |
US5578924A (en) * | 1995-11-15 | 1996-11-26 | General Electric Company | Methods for the simultaneous detection of multiple magnetic resonance images |
WO2007002464A2 (en) * | 2005-06-23 | 2007-01-04 | The Research Foundation Of State University Of New York | Simultaneous phase cycling for nuclear magnetic resonance spectroscopy |
US10162035B2 (en) * | 2015-02-19 | 2018-12-25 | Wisconsin Alumni Research Foundation | System and method for controlling motion effects in magnetic resonance imaging (MRI) images |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4484138A (en) * | 1982-07-01 | 1984-11-20 | General Electric Company | Method of eliminating effects of spurious free induction decay NMR signal caused by imperfect 180 degrees RF pulses |
US4564813A (en) * | 1982-11-10 | 1986-01-14 | Picker International, Ltd. | Nuclear magnetic resonance method and apparatus |
GB8331501D0 (en) * | 1983-11-25 | 1984-01-04 | Picker Int Ltd | Nuclear magnetic resonance |
GB8331500D0 (en) * | 1983-11-25 | 1984-01-04 | Picker Int Ltd | Nuclear magnetic resonance |
US4613949A (en) * | 1984-02-17 | 1986-09-23 | General Electric Company | Composite pulses for time reversal in NMR imaging |
US4656424A (en) * | 1984-11-07 | 1987-04-07 | Yuval Tsur | Apparatus and methods for selective excitation |
DE3445689A1 (de) * | 1984-12-14 | 1986-06-19 | Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V., 3400 Göttingen | Verfahren und einrichtung zur ortsaufgeloesten untersuchung einer probe mittels magnetischer resonanz von spinmomenten |
-
1985
- 1985-06-29 JP JP60143722A patent/JPH0785738B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1986
- 1986-06-26 US US06/878,783 patent/US4760338A/en not_active Expired - Lifetime
- 1986-06-27 DE DE8686305028T patent/DE3686456T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1986-06-27 EP EP86305028A patent/EP0207765B1/en not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0207765A2 (en) | 1987-01-07 |
EP0207765B1 (en) | 1992-08-19 |
EP0207765A3 (en) | 1988-10-19 |
JPS623653A (ja) | 1987-01-09 |
DE3686456D1 (de) | 1992-09-24 |
US4760338A (en) | 1988-07-26 |
DE3686456T2 (de) | 1993-03-04 |
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