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JPH0776244B2 - 水可溶分の少ない吸水性樹脂の製造法 - Google Patents

水可溶分の少ない吸水性樹脂の製造法

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Publication number
JPH0776244B2
JPH0776244B2 JP18776989A JP18776989A JPH0776244B2 JP H0776244 B2 JPH0776244 B2 JP H0776244B2 JP 18776989 A JP18776989 A JP 18776989A JP 18776989 A JP18776989 A JP 18776989A JP H0776244 B2 JPH0776244 B2 JP H0776244B2
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JP
Japan
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water
absorbent resin
polymerization
resin powder
alkali metal
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP18776989A
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English (en)
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JPH0352903A (ja
Inventor
勝三 谷奥
昭宏 北川
健二 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Arakawa Chemical Industries Ltd filed Critical Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority to JP18776989A priority Critical patent/JPH0776244B2/ja
Publication of JPH0352903A publication Critical patent/JPH0352903A/ja
Publication of JPH0776244B2 publication Critical patent/JPH0776244B2/ja
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、水可溶分の少ない吸水性樹脂の新規な製造法
に関する。
(従来の技術) 吸水性樹脂は、生理用品、おむつ、使い捨て雑巾等の衛
生用品や保水剤等の農園芸用品として使用されている
他、汚泥の凝固、建材の結露防止、油類の脱水等の用途
にも用いられている。
この種の吸水性樹脂としては、カルボキシメチルセルロ
ース架橋物、ポリオキシエチレン架橋物、澱粉−アクリ
ロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、澱粉−(メ
タ)アクリル酸グラフト共重合体、(メタ)アクリル酸
塩重合体架橋物、(メタ)アクリル酸塩系共重合体架橋
物等が知られている。これらの内、カルボキシメチルセ
ルロース架橋物及びポリオキシエチレン架橋物では未だ
満足すべき吸水能、保水能を有するものは得られていな
い。
而して、(メタ)アクリル酸塩重合体架橋物、(メタ)
アクリル酸塩系共重合体架橋物については吸水能、保水
能及び品質安定性等を満足し得るものである。
従来、(メタ)アクリル酸塩系重合体架橋物の製造法と
しては、水溶液重合法、逆相乳化重合法、逆相懸濁重合
法等が知られている。これらの方法の内、特に水溶液重
合の場合は、従来、えられた吸水性樹脂中に水可溶分で
ある水溶性樹脂が相当量含有されており、そのため前記
の衛生用品に使用した場合には該水可溶分に起因して使
用時のべとつき感などの不快感を伴なう不利があった。
吸水性樹脂中の水可溶分を低減する方法として、重合時
の架橋性単量体の使用量を増加させて行う方法もある
が、かかる方法では得られる吸水性樹脂の吸水能等が著
しく低下する傾向がある。
(発明が解決しようとする問題点) 上記実情に基づき、(メタ)アクリル酸塩系重合体架橋
物本来の吸水性樹脂としての諸性能を低下させることな
く、しかも該樹脂中の水可溶分を低減させうる吸水性樹
脂製造法の開発が当業界で切望されている。
ここに本発明の目的は、(メタ)アクリル酸塩系重合体
架橋物の吸水能等の本来の諸性能に優れ、しかも該樹脂
の水可溶分が極めて少ない吸水性樹脂を水溶液重合法に
より生産する技術を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、前記実情に鑑み、上記目的を達成すべく、
特に、(メタ)アクリル酸塩系重合体架橋物の水溶液重
合における各種重合条件について鋭意研究を重ねた。そ
の結果、意外にも、該重合に際して吸水性樹脂粉末を存
在させることにより本目的を達成できることを見出し
た。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものであ
る。
即ち、本発明は、アクリル酸アルカリ金属塩及び/又は
メタクリル酸アルカリ金属塩を主要単量体として含有す
る単量体水溶液を水溶液重合させて吸水性樹脂を製造す
る方法において、該水溶液重合をアクリル酸アルカリ金
属塩及び/又はメタクリル酸アルカリ金属塩を主要単量
体としてなる架橋重合体の吸水性樹脂粉末の存在下に行
うこと特徴とする吸水性樹脂の製造法に係る。
本発明において、目的吸水性樹脂を構成する主要単量体
単位は、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩である。こ
こで、アルカリ金属塩とはナトリウム塩又はカリウム塩
をいう。これらのアルカリ金属塩は、(メタ)アクリル
酸を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等で中和して得
られるものであり、これらは必ずしも完全中和物である
ことは要せず部分中和物であっても何らさしつかえな
く、通常は中和度が50〜100%の範囲、より好ましくは6
0〜85%程度の範囲とするのがよい。50%に満たない場
合は、得られる吸水性樹脂の吸水能が低下する傾向があ
るため好ましくない。
本発明においては、主要単量体は前記のように(メタ)
アクリル酸アルカリ金属塩であるが、要すれば架橋性化
合物としてジビニル系化合物を併用しうる。好ましいジ
ビニル系化合物としては、例えばジビニルベンゼン、N,
N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−メチレンビ
スメタクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ポリプロピレングリコールジアクリレート等が
挙げられ、これらは単独又は組合せて使用し得る。これ
らジビニル系化合物は単独又は組合せて使用しうる。
ジビニル系化合物の使用量は得られる吸水性樹脂の吸水
能、ゲル強度、ゲル強度の経時安定性等を考慮して適宜
決定されるが、通常はこれら合計量として全単量体中5.
0重量%程度以下、好ましくは1.0重量%以下とするのが
良い。ところで、従来の水溶液重合方法を採用するばあ
いには、該架橋性単量体を少なくとも0.001重量%程度
使用することが必要であり、かかる使用量では得られた
吸水性樹脂中に水可溶分が相当量含有されている。これ
に対して、本発明方法で得られる吸水性樹脂は、前記架
橋性単量体を必須の構成成分として含有する必要はな
く、該架橋性単量体の使用量が0.001重量%程度以下で
あっても水可溶分が極めて少ない吸水性樹脂を収得する
ことができるという優位性がある。尚、5.0重量%を越
える場合は吸水能が低下する傾向にあるため好ましくな
い。
更には、前記必須の単量体である(メタ)アクリル酸ア
ルカリ金属塩に加えて、必要により、他の単量体を併用
することもできる。かかる他の単量体としてはアクリル
系又はメタクリル系のものが好ましく、具体的にはアク
リルアミド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸塩、低級アクリル酸エステル、低級メタクリル酸
エステル等を挙げることができる。該単量体の使用量と
しては、得られる吸水性樹脂の吸水能、保水能、ゲル強
度等を考慮すれば、全単量体の約20重量%以下とするの
が良い。更に要すれば、界面活性剤を使用できる。この
具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、高級アル
コール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、ポリオキシエチレン硫酸エステル塩などをあげるこ
とができる。その使用量は、全単量体に対して0.01〜5
重量%程度とされる。
本発明において使用する重合開始剤としては、特に制限
なく各種公知のもの、例えば過硫酸アンモニウム、過硫
酸カリウムなどの過硫酸塩、該過硫酸塩と亜硫酸塩との
レドックス系、各種水溶性アゾ化合物などを使用でき
る。水溶性アゾ化合物の具体例としては、アゾビスイソ
ブチロニトリル、4−t−ブチルアゾ−4−シアノ吉草
酸、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2′−ア
ゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2′−ア
ゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)2塩
酸塩、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチル
アミジン)等を挙げることができる。
本発明において、水溶液重合の開始は加熱による場合の
ほか、紫外線照射によることも可能である。紫外線重合
の場合には前記開始剤のうち水溶性アゾ化合物が好まし
く、なかでも2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)2塩酸塩、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイ
ソブチルアミジン)2塩酸塩、2,2′−アゾビス(N,N′
−ジメチレンイソブチルアミジン)等が好ましい。この
場合、一般に光重合に利用される光重合開始剤としての
ジアセチル、ベンゾイン、ベンジル、アントラキノン、
アセトフェノン、ジフェニルジスルフィド、ベンゾフェ
ノン及びこれらの各種誘導体は適当ではない。かかる開
始剤による場合には、重合が完結せず未反応単量体が相
当量残存する結果、得られる吸水性樹脂の吸水時のべと
つき感が認められるからである。
本発明方法においては、重合時にアクリル酸アルカリ金
属塩及び/又はメタクリル酸アルカリ金属塩を主要単量
体としてなる架橋重合体の吸水性樹脂粉末を存在させて
おくことが必須要件であり、これにより初めて前記の本
発明目的を達成することができるのである。該吸水性樹
脂粉末の存在のさせ方は、特に制限はされず、通常は樹
脂粉末を反応系内にある程度均一に分散させておけば足
りる。
重合時に併用する該吸水性樹脂粉末についても特に制限
はされず公知各種のものを任意に使用できるが、通常は
得られる吸水性樹脂中の水可溶分の低減効果の点から
(メタ)アクリル酸系重合体架橋物がより好ましい。
(メタ)アクリル酸系重合体架橋物としては、ポリアク
リル酸塩架橋物、ポリメタクリル酸塩架橋物、ポリアク
リル酸−メタクリル酸塩架橋物、澱粉−アクリロニトリ
ルグラフト共重合体の加水分解物、澱粉−(メタ)アク
リル酸グラフト共重合体などを例示することができる。
また該吸水性樹脂粉末の粒径についても特に制限はない
が、通常約1000μm程度以下のものであり、好ましくは
300μm以下のものとされる。該吸水性樹脂粉末の使用
量は、特に制限はされないが、通常は水溶液重合に際し
て使用する全単量体に対して0.5〜20重量%程度とする
のがよい。0.5重量%をあまりに下まわると、その添加
効果が不十分であり、また20重量%をあまりに越えて使
用しても過剰に用いる意義はない。
本発明の製造法は、重合時に吸水性樹脂粉末を併用する
点を除いては従来公知の方法と実質的に近似している。
かかる従来公知の方法としては、例えば特開昭54−1598
23号公報、特開昭55−84304号公報、特開昭55−108407
号公報、特開昭55−133413号公報、特開昭56−36504号
公報、特開昭56−91837号公報、特開昭58−71907公報、
特開昭63−43912号公報、特開昭63−317519号公報等を
例示しうる。
本発明の製造法は、より詳細には、以下のようにして実
施される。まず第一に、アクリル酸アルカリ金属塩及び
/又はアクリル酸アルカリ金属塩並びに必要に応じて用
いうる他の単量体、架橋性化合物、界面活性剤などをそ
れぞれ所定量ずつ水に添加して溶解させ、単量体水溶液
を調製する。該単量体水溶液中の全単量体の濃度は、加
熱により重合させる場合には通常30〜80重量%、好まし
くは40〜75重量%とするのがよい。紫外線照射による場
合には通常25〜65重量%、好ましくは30〜60重量%とす
るのがよい。ここで、単量体濃度が下限に満たない場合
は、得られる吸水性樹脂の重合度が低下する傾向にあ
り、他方上限を越える場合は反応時の反応温度が高くな
り過ぎて得られる吸水性樹脂が多孔質になり易く、その
ため保水性が低下する傾向がある。
ついで、上記単量体水溶液に前記重合開始剤を攪拌混合
して重合開始剤を溶解させる。重合開始剤の使用量は、
特に限定はされないが、通常は全単量体に対して0.001
〜5.0重量%程度、好ましくは0.01〜1.0重量%とするの
が適当である。次に、この混合液を適当な反応容器に仕
込んだ後、上記反応系を加熱しまたは反応系に紫外線を
照射して重合反応を開始する。但し、重合時の単量体濃
度が60重量%程度以上になる場合には重合中に何らの加
熱操作も必要とされず、重合熱のみにより反応を完結す
ることができる。本発明の重合反応では、反応容器形態
は制限されないが、得られる吸水性樹脂の乾燥、粉砕工
程での作業性等の便宜からはエンドレスベルトや表面積
の大きい開放容器を使用するのが好ましい。また供給時
の反応液の厚みについても格別制限はされないが、特に
紫外線照射による場合には紫外線の透過を十分にする点
から通常5cm以下程度とするのが良い。また、紫外線の
光量としては、特に制限されないが、通常5〜2000mJou
l/cm2程度とするのが良い。この範囲より少ない場合は
重合及び架橋が不十分な傾向にある。好ましい光量は、
50〜1000mJoul/cm2程度である。また、紫外線照射に使
用する光源としては、従来公知の光源、例えば白熱電
球、ハロゲンランプ、蛍光ランプ、キセノンランプ、ナ
トリウムランプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ等
をいずれもそのまま使用でき、前記液厚み等の反応条件
を考慮して適宜選択使用される。かくして反応系の加熱
または紫外線の照射により、直ちに反応が開始し、通常
70〜100℃程度で重合反応が進行する。紫外線重合時の
紫外線照射時間は、上記光量になるように適宜決定され
るが、例えばエンドレスベルトを用いた場合は、上記条
件下照射箇所を通常数秒〜数分程度の短時間経過すれ
ば、反応が完結する。尚、上記照射反応に供する単量体
水溶液と光重合開始剤との混合物の調製温度は、0〜40
℃程度、好ましくは10〜25℃とするのが良い。0℃に満
たない場合は、混合物が凝固することがあり、40℃を越
える場合は、引き続く重合反応において反応系温度が高
くなり過ぎるため保水率の低い多孔質状の吸水性樹脂と
なる傾向にある。
かくして得られた吸水性樹脂は、含水率は通常35〜75重
量%程度であり、その外観は透明ゴム状の弾性体であ
る。そのため、用途に応じて必要があれば、引続いて該
重合体を乾燥、粉砕する工程を経て粉状物、粒状物とな
しうる。これら工程は公知の方法をそのまま適用すれば
足り、特別の操作、装置を使用する必要はない。例え
ば、乾燥装置として熱風乾燥機、赤外線乾燥機、流動層
乾燥機等を使用でき、乾燥温度は通常70〜200℃程度と
すればよい。得られた乾燥吸水性樹脂は、例えば振動式
粉砕装置、衝撃式粉砕装置を用いて所望の粒度に粉砕す
ることができる。尚、前記重合反応において、高単量体
濃度で加熱重合した場合には、反応完結により直ちに含
水率が約10重量%以下の吸水性樹脂を収得しうるため、
引き続く乾燥工程を経由することなく直接粉砕すること
が可能となる。
吸水性樹脂粉末を重合時に併用することを必須とする本
発明方法によって得られる吸水性樹脂は、前記各種の従
来の水溶液重合法を採用して得られる吸水性樹脂と比較
して、水可溶分の含有量が極めて低いという特徴を有す
るにもかかわらず、吸水性樹脂本来の吸水能などの諸性
能がほとんど低下していない。尚、従来技術のうち特開
昭63−43912号公報または特開昭63−317519号公報に記
載の方法で得られた吸水性樹脂は、他の公知技術により
得られたものに比して水可溶性分の含有量が相当低いも
のであるが、いずれにしろ該方法に対して本発明方法を
適用すれば、より一層水可溶分を低減しうることは言う
までもない。
本発明方法で得られる吸水性樹脂の大きさ、形状等は、
特に限定はされず用途に応じて適宜選択することができ
る。例えば衛生材料として使用する場合には、通常は粒
子状であり、約100〜1000μm度の粒径を有するものが
好ましい。
本発明方法により得られた吸水性樹脂は、前記各種用途
に使用することができ、殊に、生理用品、紙おむつ等の
衛生用品用として賞用し得る。該吸水性樹脂は用途に応
じて単独で又は二酸化ケイ素粉末、酸化チタン粉末等の
無機質粉末あるいはゴム等の有機填料と併用して用いら
れる。尚、二酸化ケイ素粉末としては、たとえばコロイ
ダルシリカ、ホワイトカーボン、超微粒子状シリカなど
を例示できる。
更には、上記方法で得られた吸水性樹脂粉砕物を必要に
応じて、後改質することも可能である。例えば、吸水性
樹脂に含有されるカルボキシレートに対して水溶性ジグ
リシジルエーテル化合物に代表されるポリエポキシ化合
物、アルデヒド化合物、多価金属塩等の公知の架橋剤を
反応させて吸水性樹脂粉砕物の表面改質をすることも可
能であり該改質物も上記と同用途に利用することができ
る。
(実施例) 以下、参考例、実施例および比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明が該実施例にのみ限定さ
れないことはもとよりである。
参考例1 吸水性樹脂粉末として、ポリアクリル酸塩架橋物(商品
名「アラソーブS−100」、荒川化学工業株式会社製)
を80メッシュの金網で篩ったものであり(以下、これを
吸水性樹脂粉末aと称す)、その吸水能は55g/gであ
る。
参考例2 吸水性樹脂粉末として、ポリアクリル酸塩架橋物(商品
名「アクアリックCA」、日本触媒化学工業株式会社製)
を80メッシュの金網で篩ったものであり(以下、これを
吸水性樹脂粉末bと称す)、その吸水能は44g/gであ
る。
参考例3 吸水性樹脂粉末として、デンプン−アクリル酸系グラフ
ト共重合体(商品名「サンウエットIM−1500」、三洋化
成工業株式会社製)を80メッシュの金網で篩ったもので
あり(以下、これを吸水性樹脂粉末cと称す)、その吸
水能は47g/gである。
実施例1 氷冷下、アクリル酸328gおよび水543.2gに水酸化ナトリ
ウム136.55g(アクリル酸に対し75モル%に相当)を加
えて中和した後、N,N′−メチレンビスアクリルアミド
0.032g(全モノマーに対して0.008重量%)および2,2′
−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)
2塩酸塩0.403g(全モノマーに対し0.1重量%)を加え
て溶解後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出し液
温を20℃とし、全モノマー濃度40重量%の調製液を得
た。
該調製液に吸水性樹脂a 20.16g(全モノマーに対し5重
量%)を加え攪拌し、吸水性樹脂粉末を分散した後、17
6.7gを取り、内径150mm、深さ25mmのガラス製シャーレ
に加え、コンベア型紫外線装置(アイグラフィック株式
会社製、高圧水銀ランプ2Kw×2灯、80W/cm、発光長250
mm)にて光量900mJoul/cm2となるよう、ベルト速度10m/
分、照射時間10.8秒で紫外線を照射し厚さ9mmのゴム弾
性のある含水ゲル架橋重合体を得た。ついで、このゲル
状架橋重合体をカッターで2〜5mmに切断し、これを熱
風乾燥機中140℃で2時間乾燥した後、粉砕機で粉砕
し、更に130℃で30分間乾燥し、吸水性樹脂粉末Aを得
た。
実施例2 実施例1において、吸水性樹脂粉末aの添加量を40.33g
(全モノマーに対し10重量%)に代えた他は同様にして
重合、乾燥、粉砕を行い吸水性樹脂粉末Bを得た。
実施例3 実施例1において、吸水性樹脂粉末aに代えて吸水性樹
脂粉末bを用い、かつその添加量を40.33g(全モノマー
に対し10重量%)に代えた他は同様にして重合、乾燥、
粉砕を行い吸水性樹脂粉末Cを得た。
実施例4 実施例1において、吸水性樹脂粉末aに代えて吸水性樹
脂粉末cを用い、かつその添加量を40.33g(全モノマー
に対し10重量%)に代えた他は同様にして重合、乾燥、
粉砕を行い吸水性樹脂粉末Dを得た。
実施例5 アクリル酸30gを水9.24gに加え、更にこれに純度85%の
水酸化カリウム20.6g(アクリル酸に対し75モル%に相
当)を加えて中和した後、N,N′−メチレンビスアクリ
ルアミド0.009g(全モノマーに対して0.021重量%)を
加え、単量体濃度70重量%のアクリル酸カリウム水溶液
を調製した。該調製液に吸水性樹脂粉末a4.19g(全モノ
マーに対し10重量%)を加え攪拌し、該樹脂粉末を分散
させた後、70℃に保温した。これに、水1gと2,2′−ア
ゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩0.280gを溶解
した溶液を加え、直ちに内径約10cmの円筒状反応器の底
面上に流下延展させた。数秒後、重合が始まり、1分以
内に反応が完結し、重合熱により発泡し乾燥した架橋重
合体が得られた。これを粉砕して架橋重合体粉末を得
た。ついで、この架橋重合体粉末を熱風乾燥機中130℃
で30分間乾燥し、吸水性樹脂粉末Eを得た。
実施例6 氷冷下、アクリル酸350gおよび水504.62gに水酸化ナト
リウム145.71g(アクリル酸に対し75モル%に相当)を
加えて中和した後、N,N′−メチレンビスアクリルアミ
ド0.086g(全モノマーに対して0.02重量%)およびソル
ビタン脂肪酸エステル2.15g(花王アトラス株式会社
製、商品名「スパン20」)を加えて溶解後、窒素ガスを
吹き込んで溶存酸素を追い出し液温を40℃とした。
該調製液に吸水性樹脂粉末a43.01g(全モノマーに対し1
0重量%)を加え攪拌し、吸水性樹脂粉末を分散した
後、過硫酸アンモニウム0.15gと亜硫酸水素ナトリウム
0.05gを添加し、溶解させた。この溶液を4フッ化エチ
レンでライニングした150mm角の容器に入れた。重合は
穏やかに進行し反応系の温度は重合開始後2時間で55〜
60℃となった。重合開始後7時間して、内容物であるゲ
ル状架橋重合体を取り出した。ついで該重合体をカッタ
ーで約2〜5mmに切断し、熱風乾燥機中140℃で2時間乾
燥した後、粉砕機で粉砕し、吸水性樹脂粉末Fを得た。
実施例7 実施例1において、N,N′−メチレンビスアクリルアミ
ドを添加せず、かつ吸水性樹脂粉末aの添加量を40.33g
(全モノマーに対し10重量%)に代えた他は同様にして
重合、乾燥、粉様にして重合、乾燥、粉砕を行い吸水性
樹脂粉末Gを得た。
比較例1 実施例1において、吸水性樹脂粉末aを添加しなかった
他は同様にして重合、乾燥、粉砕を行い吸水性樹脂粉末
Hを得た。
比較例2 実施例1において、N,N′−メチレンビスアクリルアミ
ドの添加量を0.121g(全モノマーに対して0.03重量%)
に増量し、かつ吸水性樹脂粉末aを添加しなかった他は
同様にして重合、乾燥、粉砕を行い吸水性樹脂粉末Iを
得た。
比較例3 実施例5において、吸水性樹脂粉末aを添加しなかった
他は同様にして重合、乾燥、粉砕を行い吸水性樹脂粉末
Jを得た。
比較例4 実施例6において、吸水性樹脂粉末aを添加しなかった
他は同様にして重合、乾燥、粉砕を行い吸水性樹脂粉末
Kを得た。
比較例5 実施例7において、吸水性樹脂粉末aを添加しなかった
他は同様にして重合、乾燥、粉砕を行い吸水性樹脂粉末
Lを得た。
上記各種実施例および比較例で得られた吸水性樹脂粉末
(A〜L)につき、それらの吸水能および水可溶分含有
量の測定結果を第1表に示す。
尚、吸水能とは、吸水性樹脂粉末1gあたりの生理食塩水
の吸収量をいう。
(水可溶分含有量の測定) 500mlの三角フラスコに蒸留水300mlを入れ、これに吸水
性樹脂粉末0.2±0.02gを精秤して攪拌下に添加したの
ち、24時間暗所に放置する。ついでミリポア社製のガラ
ス繊維瀘紙を使用し減圧濾過する。濾液を乾燥機中、10
5℃で18時間加熱し、加熱残分を測定し、次式により水
可溶分を算出する。
水可溶分=(加熱残分×100)/試料重量 (発明の効果) 本発明方法によれば、従来と近似する水溶液重合法を採
用するにも拘らず、水可溶分が極めて少なく、しかも吸
水性樹脂本来の優れた諸性能をあわせ持つ吸水性樹脂を
容易に提供できるという顕著な効果を奏する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸アルカリ金属塩及び/又はメタ
    クリル酸アルカリ金属塩を主要単量体として含有する単
    量体水溶液を水溶液重合させて吸水性樹脂を製造する方
    法において、該水溶液重合をアクリル酸アルカリ金属塩
    及び/又はメタクリル酸アルカリ金属塩を主要単量体と
    してなる架橋重合体の吸水性樹脂粉末の存在下に行うこ
    と特徴とする吸水性樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】前記水溶液重合時に架橋性化合物としてジ
    ビニル化合物が含有されてなる請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】吸水性樹脂粉末が全単量体に対して0.5〜2
    0重量%含有されてなる請求項1又は2記載の製造法。
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