JPH0774356A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
- Publication number
- JPH0774356A JPH0774356A JP24389593A JP24389593A JPH0774356A JP H0774356 A JPH0774356 A JP H0774356A JP 24389593 A JP24389593 A JP 24389593A JP 24389593 A JP24389593 A JP 24389593A JP H0774356 A JPH0774356 A JP H0774356A
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- JP
- Japan
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- beam irradiation
- lifetime
- semiconductor device
- manufacturing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高価な電子線照射装置を使用しないで、小さ
なリーク電流で低い順方向特性を有する素子を得る製造
方法を提供すること。 【構成】 半導体基板1の裏面側となるコレクタ面P↑
+層5上にライフタイムキラーとしてAuとPtを併用
して拡散する。これにより、両重金属の長所を生かした
特性を得ることができる。また、高価な電子線照射装置
を使用しなくても高速、低損失のIGBT等の半導体装
置を安価に得られる。
なリーク電流で低い順方向特性を有する素子を得る製造
方法を提供すること。 【構成】 半導体基板1の裏面側となるコレクタ面P↑
+層5上にライフタイムキラーとしてAuとPtを併用
して拡散する。これにより、両重金属の長所を生かした
特性を得ることができる。また、高価な電子線照射装置
を使用しなくても高速、低損失のIGBT等の半導体装
置を安価に得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重金属を半導体基板に
拡散してスイッチング特性を改善した半導体装置の製造
方法に関するものである。
拡散してスイッチング特性を改善した半導体装置の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IGBTを初めてとして近年のパワーデ
バイスの製作において、より低損失な順方向伝導特性
で、しかもより速いスイッチング速度を得るためには、
ライフタイム・コントロールの手法が不可欠である。こ
れらの考察を行なう上では、以下の重要な3つのパラメ
ータが存在している。すなわち、τ↓S↓C(空間電荷
生成ライフタイム)、τ↓L↓L(低注入レベル時ライ
フタイム)及びτ↓H↓L(高注入レベル時ライフタイ
ム)の3要素である。これらの3要素は次式によって表
わされる。なお、式中、E↓rは再結合レベル、τ↓p
↓o,τ↓n↓oはそれぞれ小数キャリアのライフタイ
ムを示す。
バイスの製作において、より低損失な順方向伝導特性
で、しかもより速いスイッチング速度を得るためには、
ライフタイム・コントロールの手法が不可欠である。こ
れらの考察を行なう上では、以下の重要な3つのパラメ
ータが存在している。すなわち、τ↓S↓C(空間電荷
生成ライフタイム)、τ↓L↓L(低注入レベル時ライ
フタイム)及びτ↓H↓L(高注入レベル時ライフタイ
ム)の3要素である。これらの3要素は次式によって表
わされる。なお、式中、E↓rは再結合レベル、τ↓p
↓o,τ↓n↓oはそれぞれ小数キャリアのライフタイ
ムを示す。
【0003】
【数1】 (1)
【0004】
【数2】 (2)
【0005】
【数3】 (3)
【0006】上記の3要素は、以上のように記述される
が、それらの各式(1),(2)及び(3)が意味する
ことと、デバイスによる影響を定性的に述べると次のよ
うになる。 τ↓S↓Cは、空間電荷層中で生成されるライフタイ
ムを示しており、これはデバイスのリーク電流特性に深
い関係のあるパラメータである。概略的にその影響度を
述べると、τ↓S↓Cが大きい時、リーク電流(I↓
L)が小さくなる。
が、それらの各式(1),(2)及び(3)が意味する
ことと、デバイスによる影響を定性的に述べると次のよ
うになる。 τ↓S↓Cは、空間電荷層中で生成されるライフタイ
ムを示しており、これはデバイスのリーク電流特性に深
い関係のあるパラメータである。概略的にその影響度を
述べると、τ↓S↓Cが大きい時、リーク電流(I↓
L)が小さくなる。
【0007】τ↓L↓Lは、低注入レベル時でのライ
フタイムであり、これはデバイスのスイッチン速度と関
係が深く、τ↓L↓Lが小さい時、スイッチング速度が
速くなる。
フタイムであり、これはデバイスのスイッチン速度と関
係が深く、τ↓L↓Lが小さい時、スイッチング速度が
速くなる。
【0008】τ↓H↓Lは、高注入レベル時のライフ
タイムを示しており、これはデバイスの順方向伝導性に
関係が深い。そして、τ↓H↓Lが大きい時、高い伝導
性を示す。したがって、デバイスのライフタイムコント
ロールを最適化する上では、以下のような配慮が必要で
ある。
タイムを示しており、これはデバイスの順方向伝導性に
関係が深い。そして、τ↓H↓Lが大きい時、高い伝導
性を示す。したがって、デバイスのライフタイムコント
ロールを最適化する上では、以下のような配慮が必要で
ある。
【0009】(1)τ↓S↓C/τ↓L↓Lの比を大き
く、換言すれば、小さなリーク電流で、かつ、速いスイ
ッチング速度を実現する。これに適合するためには、再
結合レベルがバンド端に近い、すなわち、浅い準位にあ
るタイムキラーである白金(Pt)、電子線照射(E
I)を選定することと、デバイスの運転温度を下げるこ
とで達成される。しかし、高抵抗シリコンで、しかも低
注入レベル時の動作も必要とする現実のデバイスにおい
ては、一般的にはリーク電流の増大を伴わないで、速い
スイッチング速度を達成するのは困難である。また、高
温ではより困難になってしまう。
く、換言すれば、小さなリーク電流で、かつ、速いスイ
ッチング速度を実現する。これに適合するためには、再
結合レベルがバンド端に近い、すなわち、浅い準位にあ
るタイムキラーである白金(Pt)、電子線照射(E
I)を選定することと、デバイスの運転温度を下げるこ
とで達成される。しかし、高抵抗シリコンで、しかも低
注入レベル時の動作も必要とする現実のデバイスにおい
ては、一般的にはリーク電流の増大を伴わないで、速い
スイッチング速度を達成するのは困難である。また、高
温ではより困難になってしまう。
【0010】(2)τ↓H↓L/τ↓L↓Lの比を大き
く、すなわち、高い伝導性で、かつ、速いスイッチング
速度を実現する。これに適合するためには、再結合レベ
ルがバンドギャップの中心に近い、換言すれば、深い準
位にあるライフタイムキラー(Au)を選定することが
大切であるが、このことは、より大きなリーク電流を与
えることにもなるので、τ↓H↓L/τ↓L↓Lの大き
な比を与えることと相反する。したがって、実際のデバ
イスの製作過程においては、種々のライフタイムキラー
が持っている特徴を熟知した上で、どのライフタイムキ
ラーをどの程度のドーピングレベル・拡散温度で用いる
かの最適条件を見つけるべく日々研究が続けられてい
る。
く、すなわち、高い伝導性で、かつ、速いスイッチング
速度を実現する。これに適合するためには、再結合レベ
ルがバンドギャップの中心に近い、換言すれば、深い準
位にあるライフタイムキラー(Au)を選定することが
大切であるが、このことは、より大きなリーク電流を与
えることにもなるので、τ↓H↓L/τ↓L↓Lの大き
な比を与えることと相反する。したがって、実際のデバ
イスの製作過程においては、種々のライフタイムキラー
が持っている特徴を熟知した上で、どのライフタイムキ
ラーをどの程度のドーピングレベル・拡散温度で用いる
かの最適条件を見つけるべく日々研究が続けられてい
る。
【0011】次に、図1にIGBTの断面構造図を示
す。この図において、矢印で示した経路は、IGBTデ
バイス中を流れる電流成分の経路を示しており、この場
合、ライフタイムキラーは、デバイス裏面側(コレクタ
側)より導入される。なお、これについての詳細は後述
する。さて、次に、上述の現在、代表的な3種のライフ
タイムキラー、すなわち、重金属として(Au)、(P
t)及び電子線照射(EI)を現実のデバイスに応用し
た場合の特徴を述べる。
す。この図において、矢印で示した経路は、IGBTデ
バイス中を流れる電流成分の経路を示しており、この場
合、ライフタイムキラーは、デバイス裏面側(コレクタ
側)より導入される。なお、これについての詳細は後述
する。さて、次に、上述の現在、代表的な3種のライフ
タイムキラー、すなわち、重金属として(Au)、(P
t)及び電子線照射(EI)を現実のデバイスに応用し
た場合の特徴を述べる。
【0012】(1)ライフタイムキラーが重金属の場合
(Au、Pt) 長所 最も優れた順方向伝導性対スイッチング速度とのトレ
ードオフ特性を得る可能性がある。 過去の高速パワーデバイス製作技術における豊富な応
用実績がある。 使用する装置や設備が簡単で安価である。 デバイスの長期間使用に対して安定している。 短所 拡散工程終了後とオーミックメタル形成工程との中間
工程で処理するために、処理後の修正が困難である。 制御性が劣る。 以上のような短所を有するために、近年では次に述べる
電子線照射(EI)の持つ長所が着目されて来ている。
(Au、Pt) 長所 最も優れた順方向伝導性対スイッチング速度とのトレ
ードオフ特性を得る可能性がある。 過去の高速パワーデバイス製作技術における豊富な応
用実績がある。 使用する装置や設備が簡単で安価である。 デバイスの長期間使用に対して安定している。 短所 拡散工程終了後とオーミックメタル形成工程との中間
工程で処理するために、処理後の修正が困難である。 制御性が劣る。 以上のような短所を有するために、近年では次に述べる
電子線照射(EI)の持つ長所が着目されて来ている。
【0013】(2)電子線照射(Electron I
rradiation)の場合 長所 オーミックメタル形成後に処理が可能である。 制御性にきわめて優れている。 オーバドープの場合に、400℃程度のアニール処理
によりデバイスの回復が可能であるので、処理のやり直
しができる。 電子線照射が本来持っている低リーク電流特性が得ら
れる。 短所 処理に用いる装置や設備が高価である。 デバイスが長期の使用に対して変動するおそれがあ
る。 以上のような短所を有するため、電子線照射のみに代替
することなく依然として前述した重金属による処理方法
も現在行なわれている。他方、最近のデバイスの製作工
程では、金(Au)と電子線照射あるいは白金(Pt)
と電子線照射というように、重金属と電子線照射の組み
合わせにより処理する方法も採用されている。
rradiation)の場合 長所 オーミックメタル形成後に処理が可能である。 制御性にきわめて優れている。 オーバドープの場合に、400℃程度のアニール処理
によりデバイスの回復が可能であるので、処理のやり直
しができる。 電子線照射が本来持っている低リーク電流特性が得ら
れる。 短所 処理に用いる装置や設備が高価である。 デバイスが長期の使用に対して変動するおそれがあ
る。 以上のような短所を有するため、電子線照射のみに代替
することなく依然として前述した重金属による処理方法
も現在行なわれている。他方、最近のデバイスの製作工
程では、金(Au)と電子線照射あるいは白金(Pt)
と電子線照射というように、重金属と電子線照射の組み
合わせにより処理する方法も採用されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体装置の製
造方法では、ライフタイムキラーとして重金属(Au、
Pt)を使用した場合、上記のように、リーク電流、順
方向特性に一長一短がある。また、電子線照射(EI)
の場合、装置や設備が高価となるなどの解決すべき課題
があった。
造方法では、ライフタイムキラーとして重金属(Au、
Pt)を使用した場合、上記のように、リーク電流、順
方向特性に一長一短がある。また、電子線照射(EI)
の場合、装置や設備が高価となるなどの解決すべき課題
があった。
【0015】
【発明の目的】本発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、ライフタイムキラーとして重金
属のうち、AuとPtとを併用し、それぞれの特徴を生
かし、かつ、高価な電子線照射装置を使用しないで、小
さなリーク電流で低い順方向特性を有する素子を得るこ
とができる半導体装置の製造方法を提供することを目的
とするものである。
ためになされたもので、ライフタイムキラーとして重金
属のうち、AuとPtとを併用し、それぞれの特徴を生
かし、かつ、高価な電子線照射装置を使用しないで、小
さなリーク電流で低い順方向特性を有する素子を得るこ
とができる半導体装置の製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0016】
【問題点を解決するための手段】本発明の半導体装置の
製造方法は、半導体基板中に少なくとも1つ以上のPN
接合部を有し、ライフタイム制御として該半導体基板中
に重金属を拡散する半導体装置の製造方法において、重
金属としてAuとPtとを併用して拡散することを特徴
とするものである。
製造方法は、半導体基板中に少なくとも1つ以上のPN
接合部を有し、ライフタイム制御として該半導体基板中
に重金属を拡散する半導体装置の製造方法において、重
金属としてAuとPtとを併用して拡散することを特徴
とするものである。
【0017】
【作用】本発明の半導体装置の製造方法においては、A
uとPtとを併用して拡散するようにしたので、それぞ
れの長所を生かした特性が得られるとともに、高価な電
子線照射装置を使用しないので、製造原価も低廉に抑え
られるなどの利点がある。
uとPtとを併用して拡散するようにしたので、それぞ
れの長所を生かした特性が得られるとともに、高価な電
子線照射装置を使用しないので、製造原価も低廉に抑え
られるなどの利点がある。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を説明する。本発
明では、電子線照射(EI)と重金属(Pt)の両方か
ら得られる特性上の効果の類似性に着目し、制御性を除
けば、高価な電子線照射装置を用いないでも、Ptでそ
の代用が可能であるという想定を立てて、種々の実験を
行なった。図2は、AuとPtをライフタイムキラーと
して、それぞれを別個に用いて、IGBTデバイスを製
作した時のt・fall時間とそれら重金属に対するラ
イフタイムキラーの拡散温度との関係をプロットしたグ
ラフである。なお、縦軸にt・fall時間(μse
c)、横軸にライフタイムキラー拡散温度(℃)が採っ
てある。図2によれば、同一の重金属拡散によっても同
一のt・fallを得るには、Auに比べ、Ptがかな
り高温になることが分かる。
明では、電子線照射(EI)と重金属(Pt)の両方か
ら得られる特性上の効果の類似性に着目し、制御性を除
けば、高価な電子線照射装置を用いないでも、Ptでそ
の代用が可能であるという想定を立てて、種々の実験を
行なった。図2は、AuとPtをライフタイムキラーと
して、それぞれを別個に用いて、IGBTデバイスを製
作した時のt・fall時間とそれら重金属に対するラ
イフタイムキラーの拡散温度との関係をプロットしたグ
ラフである。なお、縦軸にt・fall時間(μse
c)、横軸にライフタイムキラー拡散温度(℃)が採っ
てある。図2によれば、同一の重金属拡散によっても同
一のt・fallを得るには、Auに比べ、Ptがかな
り高温になることが分かる。
【0019】次に、図3にライフタイムキラーであるA
uの拡散条件を徐々に強めていった時の順方向伝導特性
のシフト状態を示す。また、図4には、図3と同様にラ
イフタイムキラーであるPtの拡散条件を徐々に強めて
いった時の順方向伝導特性のシフト状態を示す。これら
の図において、その変化の仕方を見ると、まず、Auの
場合、ダイオードのいわゆる「ひざ(knee)部」の
立ち上がり電圧が、V↓K↓O→V↓K↓1→V↓K↓
2と徐々に増大する一方、特性曲線の傾き角もより小さ
い方に変化してくる。
uの拡散条件を徐々に強めていった時の順方向伝導特性
のシフト状態を示す。また、図4には、図3と同様にラ
イフタイムキラーであるPtの拡散条件を徐々に強めて
いった時の順方向伝導特性のシフト状態を示す。これら
の図において、その変化の仕方を見ると、まず、Auの
場合、ダイオードのいわゆる「ひざ(knee)部」の
立ち上がり電圧が、V↓K↓O→V↓K↓1→V↓K↓
2と徐々に増大する一方、特性曲線の傾き角もより小さ
い方に変化してくる。
【0020】Auの拡散を次第に高めていくと、ある立
ち上がり電圧V↓K↓2を超えると、V↓C↓Eを加え
てもV↓C↓E<V↓K↓3まではI↓C↓Eが増大し
ないようになる。一方、V↓K↓3を超えると、負性抵
抗を示すような領域が現われるようになる。これを通称
「初期オフモード」と呼んでいるが、これはデバイスの
スイッチング時のターンオンロスを増大させるばかりで
はなく、線形な立ち上がり特性が求められるような応用
回路においては不都合である。これらが起こる原因は、
主としてn↑+バッファ層及びn↑−層構造(濃度、厚
み)とデバイスの実効的ライフタイム(τ)との両方か
らくる注入キャリアの伝達(輸送)係数によって大きく
影響されているが、これが小さくなると、Auの場合、
高注入レベルでの伝導性には優れているものの、低注入
レベルにある伝導初期の開始時は伝導度変調モードへの
移行がスムースに達成されないためであるといわれてい
る。したがって、実際のデバイス製作上は、これ以上、
金Auの拡散温度を上げることは不可能で、その手前で
抑えておくことが必要である。
ち上がり電圧V↓K↓2を超えると、V↓C↓Eを加え
てもV↓C↓E<V↓K↓3まではI↓C↓Eが増大し
ないようになる。一方、V↓K↓3を超えると、負性抵
抗を示すような領域が現われるようになる。これを通称
「初期オフモード」と呼んでいるが、これはデバイスの
スイッチング時のターンオンロスを増大させるばかりで
はなく、線形な立ち上がり特性が求められるような応用
回路においては不都合である。これらが起こる原因は、
主としてn↑+バッファ層及びn↑−層構造(濃度、厚
み)とデバイスの実効的ライフタイム(τ)との両方か
らくる注入キャリアの伝達(輸送)係数によって大きく
影響されているが、これが小さくなると、Auの場合、
高注入レベルでの伝導性には優れているものの、低注入
レベルにある伝導初期の開始時は伝導度変調モードへの
移行がスムースに達成されないためであるといわれてい
る。したがって、実際のデバイス製作上は、これ以上、
金Auの拡散温度を上げることは不可能で、その手前で
抑えておくことが必要である。
【0021】次に、Ptの場合について見ると、Auの
場合と同様に、拡散条件を強めていくと、V↓K↓O→
V↓K↓1→V↓K↓2と立ち上がり電圧は増大し、特
性曲線の傾き角は金Auよりもより小さくなる。しか
し、Auの場合のような「初期オフモード」の発生はな
い。次に、AuとPtの導入後(同一ライフタイム)の
順方向特性を図5に比較して示す。これらの実験結果を
踏まえ、本発明者等はAuとPtとを併用した新規な製
造方法を見出した。次に、その製造工程を説明する。図
1に示すように、半導体基板1内に所定のP,N接合部
を形成し、また、ポリシリコンゲート2及び層間絶縁膜
3までを公知の方法により形成する。なお、図中、Eは
エミッタ端子、Cはコレクタ端子、Gはゲート端子であ
る。また、I↓Eはエミッタ電流、I↓hは正孔電流、
I↓eは電子電流であり、I↓E=I↓h+I↓eが成
立する。また、R↓Bは横方向抵抗である。
場合と同様に、拡散条件を強めていくと、V↓K↓O→
V↓K↓1→V↓K↓2と立ち上がり電圧は増大し、特
性曲線の傾き角は金Auよりもより小さくなる。しか
し、Auの場合のような「初期オフモード」の発生はな
い。次に、AuとPtの導入後(同一ライフタイム)の
順方向特性を図5に比較して示す。これらの実験結果を
踏まえ、本発明者等はAuとPtとを併用した新規な製
造方法を見出した。次に、その製造工程を説明する。図
1に示すように、半導体基板1内に所定のP,N接合部
を形成し、また、ポリシリコンゲート2及び層間絶縁膜
3までを公知の方法により形成する。なお、図中、Eは
エミッタ端子、Cはコレクタ端子、Gはゲート端子であ
る。また、I↓Eはエミッタ電流、I↓hは正孔電流、
I↓eは電子電流であり、I↓E=I↓h+I↓eが成
立する。また、R↓Bは横方向抵抗である。
【0022】次に、図示下面のコレクタとなる面のP↑
+層5の表面に、まず、Ptを蒸着し、次いで、図2に
示すように、例えば、900℃近辺で拡散する。次に、
同じくコレクタ面のP↑+層5の表面にAuを蒸着した
後、860℃近辺で拡散する。次工程以降は、公知の方
法で製造するため、その詳しい説明は省略する。なお、
上記の説明ではPtとAuとを別工程で拡散したが、P
tを蒸着後、Auを蒸着して、拡散工程を860℃と9
10℃の中間点で処理しても図5に示した本発明の順方
向特性を得ることができる。以上のように、本発明では
図1の構造のIGBTの裏面側からPtとAuとを併用
する拡散を行ない、図5中の順方向特性曲線のうち、一
点鎖線で示した(Au+Pt)の特性を実現し、「初期
オフモード」の発生を抑制すると同時に、高い順方向伝
導性を備えたIGBTを、電子線照射装置を用いること
なく安価な方法で得ることができる。また、上記の実施
例では、IGBTに適用する例について説明したが、ラ
イフタイムキラーとしてAu,Ptを拡散するその他の
半導体装置全般について適用できることはいうまでもな
い。
+層5の表面に、まず、Ptを蒸着し、次いで、図2に
示すように、例えば、900℃近辺で拡散する。次に、
同じくコレクタ面のP↑+層5の表面にAuを蒸着した
後、860℃近辺で拡散する。次工程以降は、公知の方
法で製造するため、その詳しい説明は省略する。なお、
上記の説明ではPtとAuとを別工程で拡散したが、P
tを蒸着後、Auを蒸着して、拡散工程を860℃と9
10℃の中間点で処理しても図5に示した本発明の順方
向特性を得ることができる。以上のように、本発明では
図1の構造のIGBTの裏面側からPtとAuとを併用
する拡散を行ない、図5中の順方向特性曲線のうち、一
点鎖線で示した(Au+Pt)の特性を実現し、「初期
オフモード」の発生を抑制すると同時に、高い順方向伝
導性を備えたIGBTを、電子線照射装置を用いること
なく安価な方法で得ることができる。また、上記の実施
例では、IGBTに適用する例について説明したが、ラ
イフタイムキラーとしてAu,Ptを拡散するその他の
半導体装置全般について適用できることはいうまでもな
い。
【0023】
【発明の効果】本発明は、ライフタイムキラーとしてA
uとPtを併用して拡散するようにしたので、両者の長
所を生かした特性を得ることができる。また、高価な電
子線照射装置を使用しなくても高速、低損失のIGBT
等の半導体装置を安価に得られるなどの優れた効果があ
る。
uとPtを併用して拡散するようにしたので、両者の長
所を生かした特性を得ることができる。また、高価な電
子線照射装置を使用しなくても高速、低損失のIGBT
等の半導体装置を安価に得られるなどの優れた効果があ
る。
【図1】IGBTの断面構造図である。
【図2】t・fall時間とライフタイムキラー拡散温
度との関係を示すグラフである。
度との関係を示すグラフである。
【図3】ライフタイムキラーとしてAuを次第に強めて
拡散した時のI↓C↓EとV↓C↓Eの関係を示すグラ
フである。
拡散した時のI↓C↓EとV↓C↓Eの関係を示すグラ
フである。
【図4】ライフタイムキラーとしてPtを次第に強めて
拡散した時のI↓C↓EとV↓C↓Eの関係を示すグラ
フである。
拡散した時のI↓C↓EとV↓C↓Eの関係を示すグラ
フである。
【図5】ライフタイムキラーとしてAuとPtを併用し
て拡散した時の本発明方法とAu単独、Pt単独あるい
はこれらの重金属の拡散がない場合とを比較したI↓C
↓EとV↓C↓Eの関係を示すグラフである。
て拡散した時の本発明方法とAu単独、Pt単独あるい
はこれらの重金属の拡散がない場合とを比較したI↓C
↓EとV↓C↓Eの関係を示すグラフである。
1 半導体基板 2 ポリシリコンゲート 3 層間絶縁膜 4 コレクタ電極層 5 P↑+層 6 N↑+バッファ層 E エミッタ端子 C コレクタ端子 G ゲート端子
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/68 9055−4M H01L 29/78 321 J
Claims (1)
- 【請求項1】 半導体基板中に少なくとも1つ以上のP
N接合部を有し、ライフタイム制御として該半導体基板
中に重金属を拡散する半導体装置の製造方法において、
重金属として金(Au)と白金(Pt)とを併用して拡
散することを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24389593A JPH0774356A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24389593A JPH0774356A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0774356A true JPH0774356A (ja) | 1995-03-17 |
Family
ID=17110600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24389593A Pending JPH0774356A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0774356A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6008092A (en) * | 1996-02-12 | 1999-12-28 | International Rectifier Corporation | Short channel IGBT with improved forward voltage drop and improved switching power loss |
-
1993
- 1993-09-03 JP JP24389593A patent/JPH0774356A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6008092A (en) * | 1996-02-12 | 1999-12-28 | International Rectifier Corporation | Short channel IGBT with improved forward voltage drop and improved switching power loss |
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