JPH0766984B2 - ヘテロ超格子pn接合 - Google Patents
ヘテロ超格子pn接合Info
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- JPH0766984B2 JPH0766984B2 JP27260692A JP27260692A JPH0766984B2 JP H0766984 B2 JPH0766984 B2 JP H0766984B2 JP 27260692 A JP27260692 A JP 27260692A JP 27260692 A JP27260692 A JP 27260692A JP H0766984 B2 JPH0766984 B2 JP H0766984B2
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- superlattice
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- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10H—INORGANIC LIGHT-EMITTING SEMICONDUCTOR DEVICES HAVING POTENTIAL BARRIERS
- H10H20/00—Individual inorganic light-emitting semiconductor devices having potential barriers, e.g. light-emitting diodes [LED]
- H10H20/80—Constructional details
- H10H20/81—Bodies
- H10H20/811—Bodies having quantum effect structures or superlattices, e.g. tunnel junctions
- H10H20/812—Bodies having quantum effect structures or superlattices, e.g. tunnel junctions within the light-emitting regions, e.g. having quantum confinement structures
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
- B82Y20/00—Nanooptics, e.g. quantum optics or photonic crystals
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- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Led Devices (AREA)
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に半導体デバイスの
分野に関する。具体的には、本発明は発光半導体デバイ
ス(LED)に関する。さらに具体的には、本発明は高
周波光を発出するLED構造に関する。放出される光の
周波数は、半導体材料の有効バンドギャップに関係し、
有効バンドギャップはそのデバイスの構造によって増大
する。
分野に関する。具体的には、本発明は発光半導体デバイ
ス(LED)に関する。さらに具体的には、本発明は高
周波光を発出するLED構造に関する。放出される光の
周波数は、半導体材料の有効バンドギャップに関係し、
有効バンドギャップはそのデバイスの構造によって増大
する。
【0002】
【従来の技術】半導体材料は、広範囲の電気デバイス及
び光電デバイスの作成に有用である。それは、デバイス
を構成する半導体材料のバンド構造による。半導体材料
は伝導帯と価電子帯を有し、それらがその材料のバンド
構造を構成している。伝導帯とは、最小値より高いエネ
ルギー状態にある電荷キャリアが材料中を迅速に移動し
て電流を伝導する能力をもつ、電荷キャリア(電子)の
エネルギー状態の範囲である。最小値と最大値はそれぞ
れ伝導帯エッジ及び価電子帯エッジと称する。半導体中
では、最低伝導帯エッジは必ず最高価電子帯エッジより
も高い。伝導帯エッジと価電子帯エッジのエネルギー差
をバンドギャップと称する。伝導帯にあるのに十分なエ
ネルギーを有するキャリアがエネルギーを失って、伝導
帯と価電子帯の間での遷移を行うとき、キャリアは光を
発する。半導体デバイスから放出される光の周波数は、
バンドギャップの大きさに比例する。したがって、半導
体材料のバンドギャップを調節することにより、キャリ
アの失うエネルギーを特定の周波数の光に変換すること
ができる。
び光電デバイスの作成に有用である。それは、デバイス
を構成する半導体材料のバンド構造による。半導体材料
は伝導帯と価電子帯を有し、それらがその材料のバンド
構造を構成している。伝導帯とは、最小値より高いエネ
ルギー状態にある電荷キャリアが材料中を迅速に移動し
て電流を伝導する能力をもつ、電荷キャリア(電子)の
エネルギー状態の範囲である。最小値と最大値はそれぞ
れ伝導帯エッジ及び価電子帯エッジと称する。半導体中
では、最低伝導帯エッジは必ず最高価電子帯エッジより
も高い。伝導帯エッジと価電子帯エッジのエネルギー差
をバンドギャップと称する。伝導帯にあるのに十分なエ
ネルギーを有するキャリアがエネルギーを失って、伝導
帯と価電子帯の間での遷移を行うとき、キャリアは光を
発する。半導体デバイスから放出される光の周波数は、
バンドギャップの大きさに比例する。したがって、半導
体材料のバンドギャップを調節することにより、キャリ
アの失うエネルギーを特定の周波数の光に変換すること
ができる。
【0003】キャリアのエネルギーを失わせ、伝導率か
ら価電子帯への遷移を起こすには、キャリアが最初に伝
導帯に存在しなければならない。半導体デバイスが電流
を伝導する際のスイッチとして働く1つの方式は、ある
タイプの半導体材料の伝導帯及び価電子帯から第2のタ
イプの半導体材料の伝導帯及び価電子帯にキャリアを注
入するものである。すなわち、2種の材料の接合部を通
してp型材料にn型材料に対してプラスの電圧を印加す
ることにより、n型材料の伝導帯からp型材料の伝導帯
に電子が注入される。同様に、2種の材料の接合部を通
してp型材料にn型材料に対してプラスの電圧を印加す
ることにより、p型材料の価電子帯からn型材料の価電
子帯に正孔が注入される。その結果、半導体デバイスの
pn接合に順方向バイアスがかかって、電子がp型材料
の伝導帯に入り正孔がn型材料の価電子帯に入る。これ
らのキャリアは、バンドギャップ遷移を起こし、バンド
ギャップ・エネルギーに比例する周波数の光を放出させ
るのに使用できる。
ら価電子帯への遷移を起こすには、キャリアが最初に伝
導帯に存在しなければならない。半導体デバイスが電流
を伝導する際のスイッチとして働く1つの方式は、ある
タイプの半導体材料の伝導帯及び価電子帯から第2のタ
イプの半導体材料の伝導帯及び価電子帯にキャリアを注
入するものである。すなわち、2種の材料の接合部を通
してp型材料にn型材料に対してプラスの電圧を印加す
ることにより、n型材料の伝導帯からp型材料の伝導帯
に電子が注入される。同様に、2種の材料の接合部を通
してp型材料にn型材料に対してプラスの電圧を印加す
ることにより、p型材料の価電子帯からn型材料の価電
子帯に正孔が注入される。その結果、半導体デバイスの
pn接合に順方向バイアスがかかって、電子がp型材料
の伝導帯に入り正孔がn型材料の価電子帯に入る。これ
らのキャリアは、バンドギャップ遷移を起こし、バンド
ギャップ・エネルギーに比例する周波数の光を放出させ
るのに使用できる。
【0004】この光を発するpn接合が有用なのは、p
n接合に順方向バイアスがかかるときだけ光が放出さ
れ、したがって高電圧または低電圧の形の電気信号を光
または無光の形の光信号に簡単に変換できるからであ
る。多くの材料が光に対してそれぞれ異なる形で反応
し、また電気式記憶装置よりも記憶密度の高い光記憶装
置ができるので、光信号は有用である。さらに、1本の
光ファイバーで電気接続を介するよりもはるかに多くの
データが伝送できるので、光通信が極めて望ましい。光
記憶でも光通信でも、LEDなど電気信号を光信号に変
換する手段が、異なる光学装置を利用するために必要で
ある。従来技術のLEDは、GaAs1-xAlxなどIII
−V族化合物からできている。ただし、xはアルミニウ
ムのモル分率であり、通常は0〜0.5の範囲にある。
LEDがこの化合物から組成されるのは、GaAs1-x
Alx系が比較的ドーピングしやすく、かつバンドギャ
ップがある程度調節できるからである。GaAs1-xA
lx半導体材料がドーピングしやすいのは、それがキャ
リアを捕捉してドーパントから移動できなくする欠陥を
余り含まないからである。このIII−V族化合物に加え
るアルミニウムの量を増やすことによって、バンドギャ
ップがある程度調節できる。xが増加するにつれて、バ
ンドギャップは最高約2.2eVまで増加する。
n接合に順方向バイアスがかかるときだけ光が放出さ
れ、したがって高電圧または低電圧の形の電気信号を光
または無光の形の光信号に簡単に変換できるからであ
る。多くの材料が光に対してそれぞれ異なる形で反応
し、また電気式記憶装置よりも記憶密度の高い光記憶装
置ができるので、光信号は有用である。さらに、1本の
光ファイバーで電気接続を介するよりもはるかに多くの
データが伝送できるので、光通信が極めて望ましい。光
記憶でも光通信でも、LEDなど電気信号を光信号に変
換する手段が、異なる光学装置を利用するために必要で
ある。従来技術のLEDは、GaAs1-xAlxなどIII
−V族化合物からできている。ただし、xはアルミニウ
ムのモル分率であり、通常は0〜0.5の範囲にある。
LEDがこの化合物から組成されるのは、GaAs1-x
Alx系が比較的ドーピングしやすく、かつバンドギャ
ップがある程度調節できるからである。GaAs1-xA
lx半導体材料がドーピングしやすいのは、それがキャ
リアを捕捉してドーパントから移動できなくする欠陥を
余り含まないからである。このIII−V族化合物に加え
るアルミニウムの量を増やすことによって、バンドギャ
ップがある程度調節できる。xが増加するにつれて、バ
ンドギャップは最高約2.2eVまで増加する。
【0005】半導体材料のバンドギャップを調節するこ
とは重要である。というのは、バンドギャップが大きく
なるにつれて、放出される光のエネルギーが増加し、光
の波長が短くなるからである。波長が短いほど、伝送で
きる信号の量が増し、光記憶媒体に記憶できるデータの
量も増加する。GaAs1-xAlx半導体化合物に伴う問
題は、材料中で発生できる最大バンドギャップが(室温
で)約2.2eVであることである。このバンドギャッ
プは、黄色光に相当する。もっと短い波長の光を放出で
きる、バンドギャップのより高い半導体材料が得られれ
ば望ましいであろう。従来技術でもこのことを認識し、
適切にドーピングできかつ適切なバンドギャップを与え
る異なる化合物材料の使用を試みてきた。このような試
みの1つが、バンドギャップの広いII−VI族化合物を
使用するものである。ZnSeなどこうした化合物のバ
ンドギャップは約2.7eVである。
とは重要である。というのは、バンドギャップが大きく
なるにつれて、放出される光のエネルギーが増加し、光
の波長が短くなるからである。波長が短いほど、伝送で
きる信号の量が増し、光記憶媒体に記憶できるデータの
量も増加する。GaAs1-xAlx半導体化合物に伴う問
題は、材料中で発生できる最大バンドギャップが(室温
で)約2.2eVであることである。このバンドギャッ
プは、黄色光に相当する。もっと短い波長の光を放出で
きる、バンドギャップのより高い半導体材料が得られれ
ば望ましいであろう。従来技術でもこのことを認識し、
適切にドーピングできかつ適切なバンドギャップを与え
る異なる化合物材料の使用を試みてきた。このような試
みの1つが、バンドギャップの広いII−VI族化合物を
使用するものである。ZnSeなどこうした化合物のバ
ンドギャップは約2.7eVである。
【0006】こうした化合物に伴う問題は、それらが容
易にpn接合にならないことである。たとえば、ZnS
eはn型にドーピングするのは容易であるが、p型にド
ーピングするのは容易でなく、ZnTeはp型にドーピ
ングするのは容易であるが、n型にドーピングするのは
容易でない。この問題は、受容体(供与体)不純物が、
反対の電荷をもつ点欠陥によって電気的に補償される、
自己補償作用によるものと考えられる。その結果、受容
体(供与体)ドーパントが有効に打ち消されてしまう。
この作用は材料によって異なり、広バンドギャップの半
導体では特に顕著である。その結果、ある種のp型Zn
Seデバイスの実在が証明されてはいるものの、ドーピ
ングは通常1つの導電型(すなわちZnTeではp型、
ZnSeではn型)にしか効果を発揮しない。したがっ
て、任意のあるタイプの広バンドギャップ材料中でpn
接合を作ることは難しい。
易にpn接合にならないことである。たとえば、ZnS
eはn型にドーピングするのは容易であるが、p型にド
ーピングするのは容易でなく、ZnTeはp型にドーピ
ングするのは容易であるが、n型にドーピングするのは
容易でない。この問題は、受容体(供与体)不純物が、
反対の電荷をもつ点欠陥によって電気的に補償される、
自己補償作用によるものと考えられる。その結果、受容
体(供与体)ドーパントが有効に打ち消されてしまう。
この作用は材料によって異なり、広バンドギャップの半
導体では特に顕著である。その結果、ある種のp型Zn
Seデバイスの実在が証明されてはいるものの、ドーピ
ングは通常1つの導電型(すなわちZnTeではp型、
ZnSeではn型)にしか効果を発揮しない。したがっ
て、任意のあるタイプの広バンドギャップ材料中でpn
接合を作ることは難しい。
【0007】自己補償作用を避ける1つの方法は、pn
ヘテロ接合を形成するものである。このような構造中で
は、n型材料とp型材料の選択は、それらの材料のドー
ピングしやすさと、異なる格子定数の整合性とに基づい
て行われる。放射性再結合が起こる領域は、一方の側か
ら他方の側に注入されるキャリア(すなわちn側からp
側への電子、またはp側からn側への正孔)の相対量に
よって決まる。キャリアの相対注入量は、バンド・オフ
セットの大きさと、pn接合の両側のキャリア濃度によ
って制御される。また、両材料間の格子定数を、格子内
での変位及び欠陥がpn接合を介したキャリアの適正な
注入を妨げないように選ぶことも重要である。p型Zn
Teとn型ZnSeからなるヘテロ接合は、このドーピ
ング条件を満足する。しかし、これらの材料は、pn接
合として組み合わせたとき、約7%の格子不整合を示
す。この大きな不整合のために、pn接合中に欠陥が生
じ、pn接合を介するキャリア注入量が減少する。この
構造に伴うもう1つの問題は、バンド・オフセットであ
る。伝導帯のオフセットが価電子帯のオフセットよりも
小さい。このため、n型材料に注入される正孔よりもp
型材料に注入される電子の方がかなり多くなる。その結
果、p型領域で起こる電子の再結合が、n型領域で起こ
る正孔の再結合よりも多くなる。p型ZnTeはn型Z
nSeよりもバンドギャップが低いので、このため発生
するエネルギーが低下し、波長が長くなる。
ヘテロ接合を形成するものである。このような構造中で
は、n型材料とp型材料の選択は、それらの材料のドー
ピングしやすさと、異なる格子定数の整合性とに基づい
て行われる。放射性再結合が起こる領域は、一方の側か
ら他方の側に注入されるキャリア(すなわちn側からp
側への電子、またはp側からn側への正孔)の相対量に
よって決まる。キャリアの相対注入量は、バンド・オフ
セットの大きさと、pn接合の両側のキャリア濃度によ
って制御される。また、両材料間の格子定数を、格子内
での変位及び欠陥がpn接合を介したキャリアの適正な
注入を妨げないように選ぶことも重要である。p型Zn
Teとn型ZnSeからなるヘテロ接合は、このドーピ
ング条件を満足する。しかし、これらの材料は、pn接
合として組み合わせたとき、約7%の格子不整合を示
す。この大きな不整合のために、pn接合中に欠陥が生
じ、pn接合を介するキャリア注入量が減少する。この
構造に伴うもう1つの問題は、バンド・オフセットであ
る。伝導帯のオフセットが価電子帯のオフセットよりも
小さい。このため、n型材料に注入される正孔よりもp
型材料に注入される電子の方がかなり多くなる。その結
果、p型領域で起こる電子の再結合が、n型領域で起こ
る正孔の再結合よりも多くなる。p型ZnTeはn型Z
nSeよりもバンドギャップが低いので、このため発生
するエネルギーが低下し、波長が長くなる。
【0008】広バンドギャップ材料を作成しようとする
従来技術のもう1つの試みは、ZnTe/ZnSe系に
おいて短周期の緊張超格子構造(SLS)に対する変調
ドーピング技法を使用するものであった。この技法は、
ZnTe層をアンチモン(Sb)でp型にドーピング
し、ZnTe層をZnSe層とインターリーブすること
により、p型の導電性が実現できることを実証した。p
型材料の1周期は、1nmのZnTe層と1nmのZn
Se層を有し、p型層はこれを300周期有する。この
構造に伴う問題は、正孔濃度が高くないことである。具
体的に言うと、実用的なデバイス応用例では約1017/
cm3の正孔濃度が必要なのに、約1013/cm3しかな
い。この低い正孔濃度は、優勢な放射性再結合が、バン
ドギャップの低いp型材料中での電子の再結合であるこ
とを意味する。さらに、バンド間発光が優勢な放射性再
結合過程ではない。というのはフォトルミネセンスの強
度ピークは約2.006eVであり、正常なバンド間再
結合よりもはるかに低いからである。
従来技術のもう1つの試みは、ZnTe/ZnSe系に
おいて短周期の緊張超格子構造(SLS)に対する変調
ドーピング技法を使用するものであった。この技法は、
ZnTe層をアンチモン(Sb)でp型にドーピング
し、ZnTe層をZnSe層とインターリーブすること
により、p型の導電性が実現できることを実証した。p
型材料の1周期は、1nmのZnTe層と1nmのZn
Se層を有し、p型層はこれを300周期有する。この
構造に伴う問題は、正孔濃度が高くないことである。具
体的に言うと、実用的なデバイス応用例では約1017/
cm3の正孔濃度が必要なのに、約1013/cm3しかな
い。この低い正孔濃度は、優勢な放射性再結合が、バン
ドギャップの低いp型材料中での電子の再結合であるこ
とを意味する。さらに、バンド間発光が優勢な放射性再
結合過程ではない。というのはフォトルミネセンスの強
度ピークは約2.006eVであり、正常なバンド間再
結合よりもはるかに低いからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一目的は、発
光半導体デバイスを製作することである。
光半導体デバイスを製作することである。
【0010】本発明の他の目的は、半導体レーザ装置を
製作することである。
製作することである。
【0011】本発明の他の目的は、高周波光を放出する
発光半導体デバイスを製作することである。
発光半導体デバイスを製作することである。
【0012】本発明の他の目的は、発光効率のよい高周
波発光デバイスを製作することである。
波発光デバイスを製作することである。
【0013】本発明の他の目的は、コヒーレント光を発
生する高周波発光デバイスを製作することである。
生する高周波発光デバイスを製作することである。
【0014】本発明の他の目的は、製造性の改善された
高周波発光デバイスを製作することである。
高周波発光デバイスを製作することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヘテロ超格子
pn接合に関するものである。具体的には、本発明は、
n型超格子とp型超格子を組み合わせて、高周波(すな
わち青色以上)光を発生させるのに十分なバンドギャッ
プを有する単一のpn接合にするものである。個々の超
格子は、分子線エピタキシ法を使って形成する。この工
程で、バリア材料の薄い層で分離されたウェル材料の薄
い層を生成する。このウェル材料をドーピングしてキャ
リア濃度を生成する。バリア材料は、有効な広バンドギ
ャップ材料を作成するために、ウェル材料の厚さとあい
まって、超格子の有効バンドギャップを調節するように
選ばれる。n型及びp型超格子用のバリア材料は、n型
及びp型のいずれのウェル材料を形成するために使用す
る材料とも異なる。本発明の特定の実施例では、n型に
ドープしたZnSeウェル層と未ドープのZnMnSe
バリア層から第1の超格子を形成し、p型にドーピング
したZnTeウェル層とドーピングしないZnMnSe
バリア層から第2の超格子を形成する。この第1と第2
の超格子を組み合わせてヘテロ超格子pn接合とする。
個々のウェル層とバリア層の厚さ及び組成は、pn接合
の有効バンドギャップが調節されるように変えられる。
したがって、従来は整合性のなかった材料から広バンド
ギャップのダイオードを形成できる。
pn接合に関するものである。具体的には、本発明は、
n型超格子とp型超格子を組み合わせて、高周波(すな
わち青色以上)光を発生させるのに十分なバンドギャッ
プを有する単一のpn接合にするものである。個々の超
格子は、分子線エピタキシ法を使って形成する。この工
程で、バリア材料の薄い層で分離されたウェル材料の薄
い層を生成する。このウェル材料をドーピングしてキャ
リア濃度を生成する。バリア材料は、有効な広バンドギ
ャップ材料を作成するために、ウェル材料の厚さとあい
まって、超格子の有効バンドギャップを調節するように
選ばれる。n型及びp型超格子用のバリア材料は、n型
及びp型のいずれのウェル材料を形成するために使用す
る材料とも異なる。本発明の特定の実施例では、n型に
ドープしたZnSeウェル層と未ドープのZnMnSe
バリア層から第1の超格子を形成し、p型にドーピング
したZnTeウェル層とドーピングしないZnMnSe
バリア層から第2の超格子を形成する。この第1と第2
の超格子を組み合わせてヘテロ超格子pn接合とする。
個々のウェル層とバリア層の厚さ及び組成は、pn接合
の有効バンドギャップが調節されるように変えられる。
したがって、従来は整合性のなかった材料から広バンド
ギャップのダイオードを形成できる。
【0016】
【実施例】図1に、本発明の好ましい実施例のpn接合
構造を示す。図1には、層10、30、40が第1の半
導体化合物から形成され、層60、70、90が第2の
半導体化合物から形成され、層80が第3の半導体化合
物から形成され、層20が第4の半導体化合物から形成
されている、多層構造が示されている。層50は第3ま
たは第4の半導体化合物から形成してもよく、また第3
と第4の半導体化合物を組み合わせて形成してもよい。
第1の半導体化合物はn型にドーピングでき、第2の半
導体化合物はp型にドーピングできる。第3の半導体層
は、2つのp型層の間に挟まれたバリア層である。p型
層90とバリア層80はpn接合の第1周期100を形
成する。このpn接合の第1周期を、少なくとも1回、
通常は約100回複製して、p型超格子200を形成す
る。第4の半導体化合物は、2つのn型層の間に挟まれ
たバリア層である。n型層10とバリア層20はpn接
合の第2周期150を形成する。この第2周期を、少な
くとも1回、通常は約100回複製して、n型超格子2
50を形成する。層50はn型超格子250をp型超格
子200から分離する。バリア層50によってp型超格
子200から分離されたn型超格子250が、本発明の
ヘテロ超格子pn接合を形成する。この特定の実施例で
は、バリア層は真性のもので、ドーピングされていな
い。pn接合の両側に電圧を印加するため、n型及びp
型超格子上にそれぞれ接点3及び5が形成される。
構造を示す。図1には、層10、30、40が第1の半
導体化合物から形成され、層60、70、90が第2の
半導体化合物から形成され、層80が第3の半導体化合
物から形成され、層20が第4の半導体化合物から形成
されている、多層構造が示されている。層50は第3ま
たは第4の半導体化合物から形成してもよく、また第3
と第4の半導体化合物を組み合わせて形成してもよい。
第1の半導体化合物はn型にドーピングでき、第2の半
導体化合物はp型にドーピングできる。第3の半導体層
は、2つのp型層の間に挟まれたバリア層である。p型
層90とバリア層80はpn接合の第1周期100を形
成する。このpn接合の第1周期を、少なくとも1回、
通常は約100回複製して、p型超格子200を形成す
る。第4の半導体化合物は、2つのn型層の間に挟まれ
たバリア層である。n型層10とバリア層20はpn接
合の第2周期150を形成する。この第2周期を、少な
くとも1回、通常は約100回複製して、n型超格子2
50を形成する。層50はn型超格子250をp型超格
子200から分離する。バリア層50によってp型超格
子200から分離されたn型超格子250が、本発明の
ヘテロ超格子pn接合を形成する。この特定の実施例で
は、バリア層は真性のもので、ドーピングされていな
い。pn接合の両側に電圧を印加するため、n型及びp
型超格子上にそれぞれ接点3及び5が形成される。
【0017】第1及び第2の半導体は、それぞれn型ま
たはp型にドーピングされやすいものを選ぶ。具体的に
は、II−VI族化合物、I−III−VI黄銅鉱、II−III
−VI黄銅鉱などの広バンドギャップ材料が、n型また
はp型の制御されたドーピングが可能な特徴をもつもの
として選ばれる。第3及び第4の半導体材料は、エピタ
キシアル整合性、バンド不連続性の分布、格子整合、な
らびに第1及び第2の半導体と共通の要素をもつものを
選ぶ。第3及び第4の半導体材料は、それぞれ第2及び
第1の半導体材料の間に挟まれたバリア層である。これ
らのバリア層は、超格子に余りに多くの歪みを導入する
のを避けるのに十分な近接さの格子整合をもたなければ
ならない。受容可能な格子不整合の量は約1〜3%であ
る。格子不整合がこの量を超えると、pn接合中でのキ
ャリア捕捉の量が許容できないものになる。これらのバ
リア層は、超格子のn型及びp型ウェル材料の価電子帯
及び伝導帯に、価電子帯及び伝導帯の不連続性を導入す
る。これらのバンド不連続性は、効率のよい放射性再結
合に必要な有効バンドギャップを達成するように調節し
なければならない。たとえば、p型バンドギャップが約
2.6eVであり、p型領域での電子再結合が放射性再
結合の優勢なモードである場合、p型材料中で約2.8
eVの有効バンドギャップを生成するには、バリア層の
バンドギャップは約3.0eVでなければならない。ウ
ェル材料よりバンドギャップの大きなバリア層材料を選
択すると、超格子の有効バンドギャップを増加させるよ
うにバンド・エッジの不連続性が調節される。
たはp型にドーピングされやすいものを選ぶ。具体的に
は、II−VI族化合物、I−III−VI黄銅鉱、II−III
−VI黄銅鉱などの広バンドギャップ材料が、n型また
はp型の制御されたドーピングが可能な特徴をもつもの
として選ばれる。第3及び第4の半導体材料は、エピタ
キシアル整合性、バンド不連続性の分布、格子整合、な
らびに第1及び第2の半導体と共通の要素をもつものを
選ぶ。第3及び第4の半導体材料は、それぞれ第2及び
第1の半導体材料の間に挟まれたバリア層である。これ
らのバリア層は、超格子に余りに多くの歪みを導入する
のを避けるのに十分な近接さの格子整合をもたなければ
ならない。受容可能な格子不整合の量は約1〜3%であ
る。格子不整合がこの量を超えると、pn接合中でのキ
ャリア捕捉の量が許容できないものになる。これらのバ
リア層は、超格子のn型及びp型ウェル材料の価電子帯
及び伝導帯に、価電子帯及び伝導帯の不連続性を導入す
る。これらのバンド不連続性は、効率のよい放射性再結
合に必要な有効バンドギャップを達成するように調節し
なければならない。たとえば、p型バンドギャップが約
2.6eVであり、p型領域での電子再結合が放射性再
結合の優勢なモードである場合、p型材料中で約2.8
eVの有効バンドギャップを生成するには、バリア層の
バンドギャップは約3.0eVでなければならない。ウ
ェル材料よりバンドギャップの大きなバリア層材料を選
択すると、超格子の有効バンドギャップを増加させるよ
うにバンド・エッジの不連続性が調節される。
【0018】図2に、本発明によるヘテロ超格子のバン
ド図を示す。第1のバリア半導体材料Ab 205が、
第1のウェル材料Aw 207の2つの層の間に挟まれ
ている。第1のウェル材料207はn型にドーピングさ
れ、バリア材料はドーピングされていない。バリア材料
の伝導帯はウェル材料よりもエネルギーが高く、バリア
の価電子帯はウェルの価電子帯よりもエネルギーが低
い。第1の超格子203中の有効伝導帯はウェル材料中
の伝導帯よりも高いが、バリア材料中の伝導帯よりも低
い。同様に、第1の超格子203中の有効価電子帯はウ
ェル材料の価電子帯よりもエネルギーが低いが、バリア
材料の価電子帯よりも高い。また、第2のバリア半導体
材料Bb 215が第2のウェル材料Bw 217の2つ
の層の間に挟まれている。第2のウェル材料217はp
型にドーピングされ、バンド材料は内因性である。ここ
でも第2の超格子210中の有効伝導帯はウェル材料中
の伝導帯よりも高いが、バリア材料中の伝導帯よりも低
い。さらに、第2の超格子中の有効価電子帯はウェル材
料中の価電子帯よりも低いが、バリア材料の価電子帯よ
りも高い。このp型とn型の超格子が、バリア層50を
介して接合され、pn接合ヘテロ超格子を形成する。図
2は、熱平衡状態にあり電圧が印加されていない状態の
有効エネルギー・バンド図を示す。このヘテロ超格子に
順方向電圧が印加されると、n型超格子からp型超格子
の伝導帯に電子が注入され、そこで十分に大きなバンド
ギャップ・エネルギーを介して放射性再結合されて、高
周波(青以上)光を発生する。正孔もp型材料からn型
材料の価電子帯に注入され、再結合して十分に大きなバ
ンドギャップを介して伝導帯に入り、高周波(青以上)
光を発生する。
ド図を示す。第1のバリア半導体材料Ab 205が、
第1のウェル材料Aw 207の2つの層の間に挟まれ
ている。第1のウェル材料207はn型にドーピングさ
れ、バリア材料はドーピングされていない。バリア材料
の伝導帯はウェル材料よりもエネルギーが高く、バリア
の価電子帯はウェルの価電子帯よりもエネルギーが低
い。第1の超格子203中の有効伝導帯はウェル材料中
の伝導帯よりも高いが、バリア材料中の伝導帯よりも低
い。同様に、第1の超格子203中の有効価電子帯はウ
ェル材料の価電子帯よりもエネルギーが低いが、バリア
材料の価電子帯よりも高い。また、第2のバリア半導体
材料Bb 215が第2のウェル材料Bw 217の2つ
の層の間に挟まれている。第2のウェル材料217はp
型にドーピングされ、バンド材料は内因性である。ここ
でも第2の超格子210中の有効伝導帯はウェル材料中
の伝導帯よりも高いが、バリア材料中の伝導帯よりも低
い。さらに、第2の超格子中の有効価電子帯はウェル材
料中の価電子帯よりも低いが、バリア材料の価電子帯よ
りも高い。このp型とn型の超格子が、バリア層50を
介して接合され、pn接合ヘテロ超格子を形成する。図
2は、熱平衡状態にあり電圧が印加されていない状態の
有効エネルギー・バンド図を示す。このヘテロ超格子に
順方向電圧が印加されると、n型超格子からp型超格子
の伝導帯に電子が注入され、そこで十分に大きなバンド
ギャップ・エネルギーを介して放射性再結合されて、高
周波(青以上)光を発生する。正孔もp型材料からn型
材料の価電子帯に注入され、再結合して十分に大きなバ
ンドギャップを介して伝導帯に入り、高周波(青以上)
光を発生する。
【0019】有効な伝導帯または価電子帯エッジが、単
独のウェル材料またはバリア材料中の当該のバンド・エ
ッジと異なる程度は、ウェル材料及びバリア材料の厚さ
に依存する。図3に、仮定の超格子A及びBの有効バン
ドギャップ間の一般的関係(価電子帯と伝導帯のエッジ
間の差)を示す。超格子Aはバンドギャップ・エネルギ
ーが比較的大きく、バリア層と厚さの等しいウェル材料
を有する。超格子Bはバンドギャップが比較的小さく、
バリア層と厚さの等しいウェル材料を有する。材料Aの
ウェル層とバリア層の厚さが減少するにつれて、有効バ
ンドギャップが上昇する。材料Bはウェル層及びバリア
層の厚い層に対するバンドギャップが低いが、材料Bの
厚さが材料Aの厚さより十分な量だけ減少したとき、こ
のバンドギャップは材料Aのバンドギャップにまで上昇
することができる。図3では、ウェル材料の厚さがバリ
ア材料の厚さと同じであると仮定してあるが、この単純
なケースは説明のためのものにすぎない。有効バンドギ
ャップをどう調節するかに応じて、ウェル材料の方がバ
リア材料よりも厚いこともあり、バリア材料の方がウェ
ル材料よりも厚いこともある。
独のウェル材料またはバリア材料中の当該のバンド・エ
ッジと異なる程度は、ウェル材料及びバリア材料の厚さ
に依存する。図3に、仮定の超格子A及びBの有効バン
ドギャップ間の一般的関係(価電子帯と伝導帯のエッジ
間の差)を示す。超格子Aはバンドギャップ・エネルギ
ーが比較的大きく、バリア層と厚さの等しいウェル材料
を有する。超格子Bはバンドギャップが比較的小さく、
バリア層と厚さの等しいウェル材料を有する。材料Aの
ウェル層とバリア層の厚さが減少するにつれて、有効バ
ンドギャップが上昇する。材料Bはウェル層及びバリア
層の厚い層に対するバンドギャップが低いが、材料Bの
厚さが材料Aの厚さより十分な量だけ減少したとき、こ
のバンドギャップは材料Aのバンドギャップにまで上昇
することができる。図3では、ウェル材料の厚さがバリ
ア材料の厚さと同じであると仮定してあるが、この単純
なケースは説明のためのものにすぎない。有効バンドギ
ャップをどう調節するかに応じて、ウェル材料の方がバ
リア材料よりも厚いこともあり、バリア材料の方がウェ
ル材料よりも厚いこともある。
【0020】ウェル層及びバリア層の厚さの有効バンド
ギャップに対する効果は、2つの理由で重要である。第
1に、超格子の有効バンドギャップは、超格子層の厚さ
を変えるだけで調節することができる。第2に、異なる
超格子は、そのバンドギャップを異なる量だけ調節する
ことができる。この第2の効果は、有効バンドギャップ
・エッジの相対的位置合せによって、放出される光の波
長だけでなく、特定のバンドギャップ領域で放出される
光の相対量も決まるので、重要である。たとえば、n型
材料中に正孔が注入されると、p型材料中に電子が注入
される場合よりも低周波の光が放出される場合、デバイ
スから放出される全部の光が低周波成分をもつ。n型と
p型の超格子間での発光周波数の差は、上記で説明した
ようにn型超格子のウェル層及びバリア層をp型超格子
より薄くすることによって減らすことができる。また、
この調節によって、所与の順方向バイアスの場合にn型
超格子に注入される正孔の量が低下し、そのために、そ
の構造中で放出される光の低周波成分の量が低下する。
ギャップに対する効果は、2つの理由で重要である。第
1に、超格子の有効バンドギャップは、超格子層の厚さ
を変えるだけで調節することができる。第2に、異なる
超格子は、そのバンドギャップを異なる量だけ調節する
ことができる。この第2の効果は、有効バンドギャップ
・エッジの相対的位置合せによって、放出される光の波
長だけでなく、特定のバンドギャップ領域で放出される
光の相対量も決まるので、重要である。たとえば、n型
材料中に正孔が注入されると、p型材料中に電子が注入
される場合よりも低周波の光が放出される場合、デバイ
スから放出される全部の光が低周波成分をもつ。n型と
p型の超格子間での発光周波数の差は、上記で説明した
ようにn型超格子のウェル層及びバリア層をp型超格子
より薄くすることによって減らすことができる。また、
この調節によって、所与の順方向バイアスの場合にn型
超格子に注入される正孔の量が低下し、そのために、そ
の構造中で放出される光の低周波成分の量が低下する。
【0021】図1の構造は、エピタキシアル材料の薄い
層を付着させる能力のある通常のエピタキシアル成長装
置を使って作成される。通常の分子線エピタキシアル
(MBE)成長システムなどの装置が好ましいが、通常
の有機金属気相エピタキシアル成長システムなど他の装
置でも十分である。図1は、4層N+バッファ/基板構
造300上にpn接合ヘテロ超格子構造が形成されてい
ることを示している。図1の構造を作成するには、N+
にドーピングしたGaAs<100>基板302を分子
線エピタキシ・チェンバに装入する。基板302を約6
00℃に加熱して、基板から表面酸化物を除去する。次
に温度を580℃に下げ、厚さ約300ナノメートル
(nm)のGaAsバッファ層304をGaAs基板の
上に成長させる。層304はGaAs層をシリコンでド
ーピングしたものである。シリコン濃度は約2×1018
/cm3である。続いて475℃でN+Ga1-xInxA
s:Siバッファ層306を成長させる。このバッファ
層中のインジウム組成は、x=0からx=0.23まで
単調に増加し、この層の厚さは約700nmである。こ
の場合も、シリコン濃度は約2×1018/cm3であ
る。次にウェハ上に第3のN+バッファ層308を付着
させる。このバッファ層の組成はGa1-xInxAsSi
であり、x=0.23、厚さ300nmである。MBE
チェンバ内でシリコン流出セルを開き、基板302を1
050℃に保つことによって、すべてのバッファ層にN
+ドーパントを添加する。これによってバッファ層の電
子濃度は2×1018/cm3となる。バッファ層308
を成長させた後、基板302の温度を約300℃に下
げ、バッファ層308の表面をZnフラックスに約1分
間さらす。Znフラックスの濃度は約5×1014/cm
3であるが、Znの付着効率は非常に悪いので、層30
8中に残るZnは僅かである。この工程は、バッファ層
の表面を変質させて、構造層が追従する成長表面を滑ら
かにするために実施する。
層を付着させる能力のある通常のエピタキシアル成長装
置を使って作成される。通常の分子線エピタキシアル
(MBE)成長システムなどの装置が好ましいが、通常
の有機金属気相エピタキシアル成長システムなど他の装
置でも十分である。図1は、4層N+バッファ/基板構
造300上にpn接合ヘテロ超格子構造が形成されてい
ることを示している。図1の構造を作成するには、N+
にドーピングしたGaAs<100>基板302を分子
線エピタキシ・チェンバに装入する。基板302を約6
00℃に加熱して、基板から表面酸化物を除去する。次
に温度を580℃に下げ、厚さ約300ナノメートル
(nm)のGaAsバッファ層304をGaAs基板の
上に成長させる。層304はGaAs層をシリコンでド
ーピングしたものである。シリコン濃度は約2×1018
/cm3である。続いて475℃でN+Ga1-xInxA
s:Siバッファ層306を成長させる。このバッファ
層中のインジウム組成は、x=0からx=0.23まで
単調に増加し、この層の厚さは約700nmである。こ
の場合も、シリコン濃度は約2×1018/cm3であ
る。次にウェハ上に第3のN+バッファ層308を付着
させる。このバッファ層の組成はGa1-xInxAsSi
であり、x=0.23、厚さ300nmである。MBE
チェンバ内でシリコン流出セルを開き、基板302を1
050℃に保つことによって、すべてのバッファ層にN
+ドーパントを添加する。これによってバッファ層の電
子濃度は2×1018/cm3となる。バッファ層308
を成長させた後、基板302の温度を約300℃に下
げ、バッファ層308の表面をZnフラックスに約1分
間さらす。Znフラックスの濃度は約5×1014/cm
3であるが、Znの付着効率は非常に悪いので、層30
8中に残るZnは僅かである。この工程は、バッファ層
の表面を変質させて、構造層が追従する成長表面を滑ら
かにするために実施する。
【0022】バッファ層の形成後、n型超格子250を
成長させることができる。超格子250は、50層のド
ーピングしていないZnMnSeで分離された50層の
ZnSe、合計100層を有する。ZnSe層は厚さ約
4nmで、厚さの範囲は1〜10nmである。300℃
で交互にこれらの層を形成し、Zn流出セル・シャッタ
とSeシャッタを開いたままでMnとZnCl2の流出
セル・シャッタを開閉して組成を制御する。ZnSeの
成長速度は毎秒0.26nm、ZnMnSeの成長速度
は毎秒0.35nmである。ZnMnSe層の組成は、
大体Zn0.7Mn0.3Seである。ZnCl2セルの温度
を100〜120℃の間に設定すると、超格子領域25
0中の電子濃度は約1〜5×1018/cm3となる。最
後のZnMnSe層の形成後ただちにp型超格子領域2
00の成長を開始する。超格子200は、リンでドーピ
ングしたZnTe層と真性ZnMnSe層が交互になっ
た100層から構成される。超格子200の組成は、M
BEシステムのZn流出セル・シャッタを開いたままで
Mn、Se、Te、Pの流出セル・シャッタを開閉して
制御する。チェンバの温度は300℃に保つ。リンでド
ーピングしたZnTe層は厚さ約1nmで、厚さの範囲
は0.5〜5nmである。ZnMnSe層も厚さ1nm
で、厚さの範囲は0.5〜5nmである。また超格子2
00中のZnMnSeの組成は超格子250中と同じで
ある。その結果得られる超格子250の正孔濃度は1〜
0×1017/cm3である。
成長させることができる。超格子250は、50層のド
ーピングしていないZnMnSeで分離された50層の
ZnSe、合計100層を有する。ZnSe層は厚さ約
4nmで、厚さの範囲は1〜10nmである。300℃
で交互にこれらの層を形成し、Zn流出セル・シャッタ
とSeシャッタを開いたままでMnとZnCl2の流出
セル・シャッタを開閉して組成を制御する。ZnSeの
成長速度は毎秒0.26nm、ZnMnSeの成長速度
は毎秒0.35nmである。ZnMnSe層の組成は、
大体Zn0.7Mn0.3Seである。ZnCl2セルの温度
を100〜120℃の間に設定すると、超格子領域25
0中の電子濃度は約1〜5×1018/cm3となる。最
後のZnMnSe層の形成後ただちにp型超格子領域2
00の成長を開始する。超格子200は、リンでドーピ
ングしたZnTe層と真性ZnMnSe層が交互になっ
た100層から構成される。超格子200の組成は、M
BEシステムのZn流出セル・シャッタを開いたままで
Mn、Se、Te、Pの流出セル・シャッタを開閉して
制御する。チェンバの温度は300℃に保つ。リンでド
ーピングしたZnTe層は厚さ約1nmで、厚さの範囲
は0.5〜5nmである。ZnMnSe層も厚さ1nm
で、厚さの範囲は0.5〜5nmである。また超格子2
00中のZnMnSeの組成は超格子250中と同じで
ある。その結果得られる超格子250の正孔濃度は1〜
0×1017/cm3である。
【0023】超格子250及びバッファ構造300の上
方に超格子200を形成した後、このプレーナ構造は、
従来のリソグラフィ及び開裂技法によってすぐにダイオ
ード構造に形成できる状態にある。具体的に言うと、超
格子層中にエッチングによってメサを形成する。このエ
ッチングによって超格子構造の選択的区域が除去され
て、バッファ/基板構造300の上面にpn接合ヘテロ
超格子構造のメサが形成される。超格子構造200上に
金を蒸着させて、P型超格子200への接点5を形成す
る。この金電極は厚さ約50nmで半透明である。金層
ヘッダによってバッファ/基板構造300を貫通してn
型超格子250への接点3を構成する。その後、金電極
5に、金属ヘッダ3に対して正の電極を印加することが
できる。このダイオードは、室温で半透明の電極を介し
て青色光を発光する。スペクトル解析によれば発光ピー
クは480nmにある。
方に超格子200を形成した後、このプレーナ構造は、
従来のリソグラフィ及び開裂技法によってすぐにダイオ
ード構造に形成できる状態にある。具体的に言うと、超
格子層中にエッチングによってメサを形成する。このエ
ッチングによって超格子構造の選択的区域が除去され
て、バッファ/基板構造300の上面にpn接合ヘテロ
超格子構造のメサが形成される。超格子構造200上に
金を蒸着させて、P型超格子200への接点5を形成す
る。この金電極は厚さ約50nmで半透明である。金層
ヘッダによってバッファ/基板構造300を貫通してn
型超格子250への接点3を構成する。その後、金電極
5に、金属ヘッダ3に対して正の電極を印加することが
できる。このダイオードは、室温で半透明の電極を介し
て青色光を発光する。スペクトル解析によれば発光ピー
クは480nmにある。
【0024】pn接合ヘテロ超格子の第2のダイオード
構造を図4に示す。この場合は、超格子200の上にS
i3N4層7を付着させる。次に通常のフォトリソグラフ
ィ技法を使って層7をパターン付けしエッチングする。
そのパターンは、通常は長さ800ミクロン、幅20ミ
クロンの、層7中の開口である(ただし、開口の幅は数
ミクロンから数百ミクロン以上まで大きく変えることが
できる)。層7上に金の層5を蒸着させて、エッチング
された開口を覆う。この金属の厚さは約150nmであ
る。処理済みのGaAsウェハを開裂させて、正常は長
さ1.0mm、幅約0.6mmのキャビティ構造とす
る。次々このキャビティ構造を銅ヒート・シンク上に載
せ、N+型バッファ・基板構造への接点3を形成する。
この場合も、全接点に、N+接点3に対して正の電圧を
印加して、pnダイオードに順方向バイアスをかける。
閾値電流密度が約625A/cm2の順方向バイアス状
態では、発光スペクトルの線幅が非常に狭くなり、開裂
された側壁からコヒーレント青色光が放出する。
構造を図4に示す。この場合は、超格子200の上にS
i3N4層7を付着させる。次に通常のフォトリソグラフ
ィ技法を使って層7をパターン付けしエッチングする。
そのパターンは、通常は長さ800ミクロン、幅20ミ
クロンの、層7中の開口である(ただし、開口の幅は数
ミクロンから数百ミクロン以上まで大きく変えることが
できる)。層7上に金の層5を蒸着させて、エッチング
された開口を覆う。この金属の厚さは約150nmであ
る。処理済みのGaAsウェハを開裂させて、正常は長
さ1.0mm、幅約0.6mmのキャビティ構造とす
る。次々このキャビティ構造を銅ヒート・シンク上に載
せ、N+型バッファ・基板構造への接点3を形成する。
この場合も、全接点に、N+接点3に対して正の電圧を
印加して、pnダイオードに順方向バイアスをかける。
閾値電流密度が約625A/cm2の順方向バイアス状
態では、発光スペクトルの線幅が非常に狭くなり、開裂
された側壁からコヒーレント青色光が放出する。
【0025】本発明の代替実施例は、第1と第2の超格
子構造を交互の材料で形成することによって作成でき
る。具体的には、ウェル層とバリア層の厚さを変え、ウ
ェル層とバリア層を形成する材料を変えることによって
超格子バンドギャップを調節する。図3は、ウェル層及
びバリア層の厚さとバンドギャップの一般的関係を示し
ている。この一般的関係は、ウェル層とバリア層を形成
する材料を様々な材料のうちから選択する際に使用でき
る。ウェル層及びバリア層の適切な材料を選択する具体
例を下記に示す。
子構造を交互の材料で形成することによって作成でき
る。具体的には、ウェル層とバリア層の厚さを変え、ウ
ェル層とバリア層を形成する材料を変えることによって
超格子バンドギャップを調節する。図3は、ウェル層及
びバリア層の厚さとバンドギャップの一般的関係を示し
ている。この一般的関係は、ウェル層とバリア層を形成
する材料を様々な材料のうちから選択する際に使用でき
る。ウェル層及びバリア層の適切な材料を選択する具体
例を下記に示す。
【0026】n型ZnS1-xSexの0.5ミクロンの第
1バッファ層をN+Si<100基板上に成長させ、C
lでドーピングした。xは0〜0.5まで単調に傾斜す
る。厚さ1ミクロンのZnS0.5Se0.5の第2のバッフ
ァ層を第1のバッファ層上に成長させ、Clでドーピン
グした。これらのバッファ層の電子濃度は2×1018/
cm3である。厚さ約1.5nmのZnSeウェル層3
0層と、厚さ約1.5nmのZnSバリア層30層から
第1の超格子と構成した。ウェル層は成長時に同時にC
lでドーピングする。この第1の超格子はバリア層の上
面に成長させる。第1の超格子の上面に第2の超格子を
成長させる。ZnSeウェル層で終端する第1の超格子
の形成に続いて、厚さ1nmのZnS0.75Te0.25のバ
リア層から第2の超格子の形成が開始する。この第2の
超格子はZnSe0.7Te0.3ウェル層30層とZnS
0.75Te0.25バリア層30層からなる。これらのp型ウ
ェル層は窒素またはリンで約1×1017/cm3の濃度
までドーピングする。次にSiウェハに厚さ約50nm
の半透明な金の層を蒸着して1電極を形成する。次にこ
のSiウェハを通常通りエッチングして、直径約1mm
のメサ・ダイオード構造を形成する。N+シリコンと金
接点の間に約10ボルトの順方向バイアスをうけると、
光が放出され、その発光ピークは約420nmである。
1バッファ層をN+Si<100基板上に成長させ、C
lでドーピングした。xは0〜0.5まで単調に傾斜す
る。厚さ1ミクロンのZnS0.5Se0.5の第2のバッフ
ァ層を第1のバッファ層上に成長させ、Clでドーピン
グした。これらのバッファ層の電子濃度は2×1018/
cm3である。厚さ約1.5nmのZnSeウェル層3
0層と、厚さ約1.5nmのZnSバリア層30層から
第1の超格子と構成した。ウェル層は成長時に同時にC
lでドーピングする。この第1の超格子はバリア層の上
面に成長させる。第1の超格子の上面に第2の超格子を
成長させる。ZnSeウェル層で終端する第1の超格子
の形成に続いて、厚さ1nmのZnS0.75Te0.25のバ
リア層から第2の超格子の形成が開始する。この第2の
超格子はZnSe0.7Te0.3ウェル層30層とZnS
0.75Te0.25バリア層30層からなる。これらのp型ウ
ェル層は窒素またはリンで約1×1017/cm3の濃度
までドーピングする。次にSiウェハに厚さ約50nm
の半透明な金の層を蒸着して1電極を形成する。次にこ
のSiウェハを通常通りエッチングして、直径約1mm
のメサ・ダイオード構造を形成する。N+シリコンと金
接点の間に約10ボルトの順方向バイアスをうけると、
光が放出され、その発光ピークは約420nmである。
【0027】ヘテロ接合系の他の例は、第1の超格子中
のn型ウェル層を第2の超格子中のp型ウェル層と組み
合わせることによって形成され、各超格子は整合性のあ
るバリア層を有する。適当なn型ウェル材料は、ZnS
e、ZnS、CdS(それぞれAl、In、Ga、C
l、Br、IまたはFでドーピングしたもの)またはZ
n(Se,S)、(Zn,Cd)S、(Zn,Cd)S
e、(Zn,Cd)(Se,S)などそれらの合金であ
る。適当なp型層は、ZnTe(As、Sb、P、N、
Bi、Cu、Ag、Au、LiまたはNaでドーピング
したもの及びZn(Se,Te)、(Zn,Cd)T
e、Zn(Te,S)、(Zn,Cd)(Te,S)、
(Zn,Cd)(Te,Se)なのZnTeをベースと
する合金、ZnSe(NまたはLiでドーピングしたも
の)、及び(Zn,Cd)Se、Zn(S,Se)など
ZnSeをベースとする合金である。適当なバリア層
は、超格子中のn型またはp型ウェル層用には(Zn,
Mn)Se、超格子中のp型ウェル層用には(Zn,M
n)(Se,Te)、超格子中のn型ウェル層用には
(Zn,Mn)(S,Se)、超格子中のp型ウェル層
用には(Zn,Mn)(S,Te)である。Mnを含ま
ないバリア層は、n型ウェル層用にはZn(S,S
e)、p型ウェル層用にはZn(S,Te)である。こ
の場合、Zn(S,Se)はZnSxSe1-x(x=0〜
1)、Zn(S,Te)はZnSxTe1-x(X=0〜1)
として表わすことができる。Mnを含まない場合は、M
nが第II群の部位を置換する代わりに、Sが第VI群
の部位を置換し、そのためn型とp型のどちらの材料の
超格子バンドギャップも上昇する。
のn型ウェル層を第2の超格子中のp型ウェル層と組み
合わせることによって形成され、各超格子は整合性のあ
るバリア層を有する。適当なn型ウェル材料は、ZnS
e、ZnS、CdS(それぞれAl、In、Ga、C
l、Br、IまたはFでドーピングしたもの)またはZ
n(Se,S)、(Zn,Cd)S、(Zn,Cd)S
e、(Zn,Cd)(Se,S)などそれらの合金であ
る。適当なp型層は、ZnTe(As、Sb、P、N、
Bi、Cu、Ag、Au、LiまたはNaでドーピング
したもの及びZn(Se,Te)、(Zn,Cd)T
e、Zn(Te,S)、(Zn,Cd)(Te,S)、
(Zn,Cd)(Te,Se)なのZnTeをベースと
する合金、ZnSe(NまたはLiでドーピングしたも
の)、及び(Zn,Cd)Se、Zn(S,Se)など
ZnSeをベースとする合金である。適当なバリア層
は、超格子中のn型またはp型ウェル層用には(Zn,
Mn)Se、超格子中のp型ウェル層用には(Zn,M
n)(Se,Te)、超格子中のn型ウェル層用には
(Zn,Mn)(S,Se)、超格子中のp型ウェル層
用には(Zn,Mn)(S,Te)である。Mnを含ま
ないバリア層は、n型ウェル層用にはZn(S,S
e)、p型ウェル層用にはZn(S,Te)である。こ
の場合、Zn(S,Se)はZnSxSe1-x(x=0〜
1)、Zn(S,Te)はZnSxTe1-x(X=0〜1)
として表わすことができる。Mnを含まない場合は、M
nが第II群の部位を置換する代わりに、Sが第VI群
の部位を置換し、そのためn型とp型のどちらの材料の
超格子バンドギャップも上昇する。
【0028】本発明のもう1つの実施例では、I−III
−VI型黄銅鉄をII−VI群化合物と組み合わせて使用
する。具体的には、p型超格子はウェル層としてCuA
lS2を有し、バリア層としてドーピングしていないZ
nSを有する。n型超格子は、ウェル層としてドーピン
グされたZnSeを有し、バリア層としてZnSを有す
る。さらに具体的には、MBEツールを使ってn型シリ
コン基板上にバッファ/基板層としてn型ZnS0.5S
e0.5を成長させる。次にZnSe層とZnS層を交互
に付着させて、ZnSe/ZnSの約100周期を形成
する。このZnSe層はウェル層を形成し、Clで約1
×1019/cm3の濃度にドーピングされ、厚さ約1.
5nmである。ZnSバリア層はドーピングされてい
ず、厚さ約1.5nmである。ZnSe/ZnSの10
0周期で形成されるn型超格子はZnSバリア層で終わ
る。次にこのn型超格子の上にp型超格子を形成する。
p型超格子はCuAlS2から形成されたp型ウェル層
を有する。このウェル層は約3.4eVのバンドギャッ
プを有し、Znで約1×1019/cm3の濃度にドーピ
ングされ、厚さ約1.5nmである。バリア層はドーピ
ングされていないZnSで、厚さ約1.5nmである。
このp型超格子は、ウェル層とバリア層の約100周期
からなる。図1に示したのと同様にして、n型バッファ
/基板及びp型超格子構造上に接点を形成する。順方向
バイアスをうけると、3.0〜3.5eVのエネルギー
範囲の放射線が出ると予想される。
−VI型黄銅鉄をII−VI群化合物と組み合わせて使用
する。具体的には、p型超格子はウェル層としてCuA
lS2を有し、バリア層としてドーピングしていないZ
nSを有する。n型超格子は、ウェル層としてドーピン
グされたZnSeを有し、バリア層としてZnSを有す
る。さらに具体的には、MBEツールを使ってn型シリ
コン基板上にバッファ/基板層としてn型ZnS0.5S
e0.5を成長させる。次にZnSe層とZnS層を交互
に付着させて、ZnSe/ZnSの約100周期を形成
する。このZnSe層はウェル層を形成し、Clで約1
×1019/cm3の濃度にドーピングされ、厚さ約1.
5nmである。ZnSバリア層はドーピングされてい
ず、厚さ約1.5nmである。ZnSe/ZnSの10
0周期で形成されるn型超格子はZnSバリア層で終わ
る。次にこのn型超格子の上にp型超格子を形成する。
p型超格子はCuAlS2から形成されたp型ウェル層
を有する。このウェル層は約3.4eVのバンドギャッ
プを有し、Znで約1×1019/cm3の濃度にドーピ
ングされ、厚さ約1.5nmである。バリア層はドーピ
ングされていないZnSで、厚さ約1.5nmである。
このp型超格子は、ウェル層とバリア層の約100周期
からなる。図1に示したのと同様にして、n型バッファ
/基板及びp型超格子構造上に接点を形成する。順方向
バイアスをうけると、3.0〜3.5eVのエネルギー
範囲の放射線が出ると予想される。
【0029】本発明のもう1つの実施例では、上記のよ
うにウェル層ではなく、バリア層をドーピングする。具
体的には、ウェル材料と整合性のある、バンドギャップ
のより大きなバリア層を超格子中に導入することによ
り、超格子中のドーピングされた材料の有効バンドギャ
ップが上昇する。同様に、超格子のバリア材料をドーピ
ングする際、バンドギャップがより低いドーピングされ
ていないウェル材料は、超格子の有効バンドギャップを
減少させる。このウェル材料は、広バンドギャップ構造
中に不連続性を導入し、そのため超格子の有効バンドギ
ャップが下がる。このヘテロ超格子構造の全体的効果は
同じである。ウェル層とバリア層が格子構造中で整合性
がある(格子不整合が約1〜3%未満)ときは、キャリ
ア濃度の供給源は、n型またはp型超格子でウェルから
でもバリアからでもよい。
うにウェル層ではなく、バリア層をドーピングする。具
体的には、ウェル材料と整合性のある、バンドギャップ
のより大きなバリア層を超格子中に導入することによ
り、超格子中のドーピングされた材料の有効バンドギャ
ップが上昇する。同様に、超格子のバリア材料をドーピ
ングする際、バンドギャップがより低いドーピングされ
ていないウェル材料は、超格子の有効バンドギャップを
減少させる。このウェル材料は、広バンドギャップ構造
中に不連続性を導入し、そのため超格子の有効バンドギ
ャップが下がる。このヘテロ超格子構造の全体的効果は
同じである。ウェル層とバリア層が格子構造中で整合性
がある(格子不整合が約1〜3%未満)ときは、キャリ
ア濃度の供給源は、n型またはp型超格子でウェルから
でもバリアからでもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明により、以前には整合性のなかっ
た材料から、高周波光を放出する広バンドギャップ・ダ
イオードが形成される。
た材料から、高周波光を放出する広バンドギャップ・ダ
イオードが形成される。
【図1】本発明の物理的一実施例を示す図である。
【図2】本発明のバンド図である。
【図3】本発明の有効バンドギャップと超格子の層厚の
一般的関係を示すグラフである。
一般的関係を示すグラフである。
【図4】本発明の代替の物理的実施例を示す図である。
3 接点 5 接点 10 n型層 20 バリア層 30 n型層 40 n型層 50 バリア層 60 p型層 70 p型層 80 バリア層 90 p型層 200 n型超格子 250 n型超格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スプラティク・グハ アメリカ合衆国10547、ニューヨーク州モ ヘガン・レーク、クロムウェル・プレース 17シー (72)発明者 ムネカタ・ヒロオ アメリカ合衆国10541、ニューヨーク州マ ホパック、アーチャー・ロード 39 (56)参考文献 特開 平2−152284(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】p型ドープの複数の第1ウェル層の各々の
間に第1バリア層を介在させてなる第1超格子と、n型
ドープの複数の第2ウェル層の各々の間に第2バリア層
を介在させてなる第2超格子とでpn接合を形成した半
導体デバイスにおいて、 上記第1ウェル層の厚さが1〜10nmであり、 上記第2ウェル層の厚さが0.5〜5nmであり、 上記第1バリア層は上記第1ウェル層より大きなバンド
ギャップを有し、 上記第2バリア層は上記第2ウェル層より大きなバンド
ギャップを有し、 上記第1バリア層及び上記第2バリア層はそれぞれ上記
第1ウェル層及び上記第2ウェル層と協慟して有効な広
バンドギャップ材を形成するような厚みに選定されてい
る、 ことを特徴とする半導体デバイス。 - 【請求項2】上記第1バリア層がp型ドープされ、上記
第2バリア層がn型ドープされていることを特徴とす
る、請求項1に記載の半導体デバイス。 - 【請求項3】上記第1バリア層及び上記第2バリア層が
亜鉛マンガンの合金からなる、請求項1に記載の半導体
デバイス。 - 【請求項4】上記第1バリア層及び第2バリア層がZn
SxSe1-xまたは、ZnSxTe1-x(x=0〜1)から
なる、請求項1に記載の半導体デバイス。
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
US83565592A | 1992-02-13 | 1992-02-13 | |
US835655 | 1992-02-13 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05275744A JPH05275744A (ja) | 1993-10-22 |
JPH0766984B2 true JPH0766984B2 (ja) | 1995-07-19 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27260692A Expired - Fee Related JPH0766984B2 (ja) | 1992-02-13 | 1992-10-12 | ヘテロ超格子pn接合 |
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---|---|
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---|---|---|---|---|
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DE29511927U1 (de) * | 1995-07-24 | 1997-01-09 | THERA Patent GmbH & Co. KG Gesellschaft für industrielle Schutzrechte, 82229 Seefeld | Lichtpolymerisationsgerät |
JP3107031B2 (ja) | 1998-03-06 | 2000-11-06 | 日本電気株式会社 | 電界効果トランジスタ |
US6762479B2 (en) | 1998-11-06 | 2004-07-13 | International Business Machines Corporation | Microwave array transistor for low-noise and high-power applications |
US6856159B1 (en) | 1999-03-18 | 2005-02-15 | Vanderbilt University | Contactless optical probe for use in semiconductor processing metrology |
US7158284B2 (en) * | 1999-03-18 | 2007-01-02 | Vanderbilt University | Apparatus and methods of using second harmonic generation as a non-invasive optical probe for interface properties in layered structures |
US6724141B2 (en) * | 2001-10-30 | 2004-04-20 | Agfa-Gevaert | Particular type of a thin layer inorganic light emitting device |
EP1309013A1 (en) * | 2001-10-30 | 2003-05-07 | Agfa-Gevaert | A thin layer inorganic light emitting device with undoped zinc sulfide nanoparticles |
US6906358B2 (en) * | 2003-01-30 | 2005-06-14 | Epir Technologies, Inc. | Nonequilibrium photodetector with superlattice exclusion layer |
US7229902B2 (en) * | 2003-06-26 | 2007-06-12 | Rj Mears, Llc | Method for making a semiconductor device including a superlattice with regions defining a semiconductor junction |
JP5294565B2 (ja) | 2006-03-17 | 2013-09-18 | キヤノン株式会社 | 発光素子及び発光素子の製造方法 |
KR101488413B1 (ko) * | 2008-03-07 | 2015-01-30 | 솔라프론티어가부시키가이샤 | Cis계 태양전지의 집적 구조 |
WO2014026099A1 (en) * | 2012-08-10 | 2014-02-13 | University Of Kansas | Ultrathin group ii-vi semiconductor layers, group ii-vi semiconductor superlattice structures, photovoltaic devices incorporating the same, and related methods |
Family Cites Families (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3721583A (en) * | 1970-12-08 | 1973-03-20 | Ibm | Vapor phase epitaxial deposition process for forming superlattice structure |
US4616241A (en) * | 1983-03-22 | 1986-10-07 | The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy | Superlattice optical device |
US4695857A (en) * | 1983-06-24 | 1987-09-22 | Nec Corporation | Superlattice semiconductor having high carrier density |
US4688068A (en) * | 1983-07-08 | 1987-08-18 | The United States Of America As Represented By The Department Of Energy | Quantum well multijunction photovoltaic cell |
JPH0658977B2 (ja) * | 1984-07-16 | 1994-08-03 | 株式会社小糸製作所 | 半導体素子 |
JPH077847B2 (ja) * | 1984-12-17 | 1995-01-30 | 株式会社東芝 | 半導体発光素子 |
US4866489A (en) * | 1986-07-22 | 1989-09-12 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Semiconductor device |
JP2643127B2 (ja) * | 1986-10-08 | 1997-08-20 | セイコーエプソン株式会社 | 半導体発光素子 |
JPH084170B2 (ja) * | 1986-10-13 | 1996-01-17 | セイコーエプソン株式会社 | 半導体発光素子及びその製造方法 |
US4821082A (en) * | 1987-10-30 | 1989-04-11 | International Business Machines Corporation | Heterojunction bipolar transistor with substantially aligned energy levels |
US5045894A (en) * | 1988-06-29 | 1991-09-03 | Hitachi, Ltd. | Compound semiconductor light emitting device |
JPH02152284A (ja) * | 1988-12-05 | 1990-06-12 | Oki Electric Ind Co Ltd | 青色発光素子 |
US4974044A (en) * | 1989-04-21 | 1990-11-27 | At&T Bell Laboratories | Devices having asymmetric delta-doping |
JP2809692B2 (ja) * | 1989-04-28 | 1998-10-15 | 株式会社東芝 | 半導体発光素子およびその製造方法 |
JP2646799B2 (ja) * | 1989-12-21 | 1997-08-27 | 日本電気株式会社 | 半導体多層膜 |
US5045897A (en) * | 1990-03-14 | 1991-09-03 | Santa Barbara Research Center | Quaternary II-VI materials for photonics |
US5012302A (en) * | 1990-03-30 | 1991-04-30 | Motorola, Inc. | Enhanced conductivity quantum well having resonant charge coupling |
-
1992
- 1992-10-12 JP JP27260692A patent/JPH0766984B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1993
- 1993-02-01 EP EP93101518A patent/EP0555722A1/en not_active Withdrawn
- 1993-09-24 US US08/126,686 patent/US5416337A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5416337A (en) | 1995-05-16 |
EP0555722A1 (en) | 1993-08-18 |
JPH05275744A (ja) | 1993-10-22 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |