JPH0763147A - 内燃機関用点火装置 - Google Patents
内燃機関用点火装置Info
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- JPH0763147A JPH0763147A JP20760493A JP20760493A JPH0763147A JP H0763147 A JPH0763147 A JP H0763147A JP 20760493 A JP20760493 A JP 20760493A JP 20760493 A JP20760493 A JP 20760493A JP H0763147 A JPH0763147 A JP H0763147A
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- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 abstract 1
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- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】点火動作が開始される回転数を低くして機関の
始動性を向上させることができる内燃機関用点火装置を
提供する。 【構成】機関の点火位置を定めるための信号を発生する
パルサコイル15bに直列にバイアス付加用のダイオー
ド16を接続し、電源回路14からダイオード16に電
流を流す。ダイオード16の両端に発生する順方向電圧
をバイアス電圧Vb としてパルサコイル15bに誘起す
る信号電圧Vso2 に加え、バイアス電圧Vb と信号電圧
Vso2 との和の電圧を制御信号Vs として点火回路10
に入力する。
始動性を向上させることができる内燃機関用点火装置を
提供する。 【構成】機関の点火位置を定めるための信号を発生する
パルサコイル15bに直列にバイアス付加用のダイオー
ド16を接続し、電源回路14からダイオード16に電
流を流す。ダイオード16の両端に発生する順方向電圧
をバイアス電圧Vb としてパルサコイル15bに誘起す
る信号電圧Vso2 に加え、バイアス電圧Vb と信号電圧
Vso2 との和の電圧を制御信号Vs として点火回路10
に入力する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関と同期回転す
る信号発電機のパルサコイルから発生する制御信号によ
り点火時期を制御して点火用の高電圧を誘起させる内燃
機関用点火装置に関するものである。
る信号発電機のパルサコイルから発生する制御信号によ
り点火時期を制御して点火用の高電圧を誘起させる内燃
機関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関用点火装置として、機関の回転
に同期して該機関の回転情報(回転角度情報及び回転速
度情報)を含むパルス状の信号を発生するパルサコイル
を有する信号発電機と、この信号から得た回転情報に基
づいて決定した点火位置で点火コイルの1次電流を急変
させて点火コイルの2次コイルに点火用の高電圧を発生
する点火回路とを備えたものが広く使用されている。
に同期して該機関の回転情報(回転角度情報及び回転速
度情報)を含むパルス状の信号を発生するパルサコイル
を有する信号発電機と、この信号から得た回転情報に基
づいて決定した点火位置で点火コイルの1次電流を急変
させて点火コイルの2次コイルに点火用の高電圧を発生
する点火回路とを備えたものが広く使用されている。
【0003】図7はこの種の内燃機関用点火装置の従来
例を示したものである。同図においては、点火コイル
1、ダイオード3及び9、点火エネルギ蓄積用コンデン
サ4、スイッチ素子としてのサイリスタ5及び抵抗6に
よりコンデンサ放電式の点火回路10が構成されてお
り、点火エネルギ蓄積用コンデサ4は、エキサイタコイ
ル11の交流出力をダイオード12により整流して得ら
れる直流電圧により図示の極性に充電される。15は機
関と同期回転するリラクタ15aと、該リラクタ15a
の回転により磁束変化が生じさせられてパルス状の信号
電圧を発生するパルサコイル15bとを有する信号発電
機である。機関の点火位置でパルサコイル15bに発生
する信号電圧Vs が制御信号として点火回路10に入力
され、該制御信号によりサイリスタ5がトリガされる
と、サイリスタ5を通して点火エネルギ蓄積用コンデン
サ4の電荷が点火コイルの1次コイル1aを通して放電
し、2次コイル1bに点火用の高電圧が発生する。この
高電圧は点火プラグ2に印加されるため、該点火プラグ
2に火花が生じ、機関が点火される。
例を示したものである。同図においては、点火コイル
1、ダイオード3及び9、点火エネルギ蓄積用コンデン
サ4、スイッチ素子としてのサイリスタ5及び抵抗6に
よりコンデンサ放電式の点火回路10が構成されてお
り、点火エネルギ蓄積用コンデサ4は、エキサイタコイ
ル11の交流出力をダイオード12により整流して得ら
れる直流電圧により図示の極性に充電される。15は機
関と同期回転するリラクタ15aと、該リラクタ15a
の回転により磁束変化が生じさせられてパルス状の信号
電圧を発生するパルサコイル15bとを有する信号発電
機である。機関の点火位置でパルサコイル15bに発生
する信号電圧Vs が制御信号として点火回路10に入力
され、該制御信号によりサイリスタ5がトリガされる
と、サイリスタ5を通して点火エネルギ蓄積用コンデン
サ4の電荷が点火コイルの1次コイル1aを通して放電
し、2次コイル1bに点火用の高電圧が発生する。この
高電圧は点火プラグ2に印加されるため、該点火プラグ
2に火花が生じ、機関が点火される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の点火装置に
おいて、機関の回転に同期してパルサコイル15bから
発生する制御信号Vs の大きさは機関の回転数にほぼ比
例し、この制御信号Vsの大きさが、図8に実線で示し
たように、点火コイル1の1次電流を制御するスイッチ
素子5のトリガレベルVt 以上となる回転数では、該ス
イッチ素子5がトリガされて点火回路から点火用の高電
圧が発生する。しかし、回転数が低く、制御信号が図8
に破線で示した波形Vs ´のようにスイッチ素子5のト
リガレベルVt に達しないときには、該スイッチ素子5
がトリガされないため、点火回路10から点火用の高電
圧を発生させることができない。
おいて、機関の回転に同期してパルサコイル15bから
発生する制御信号Vs の大きさは機関の回転数にほぼ比
例し、この制御信号Vsの大きさが、図8に実線で示し
たように、点火コイル1の1次電流を制御するスイッチ
素子5のトリガレベルVt 以上となる回転数では、該ス
イッチ素子5がトリガされて点火回路から点火用の高電
圧が発生する。しかし、回転数が低く、制御信号が図8
に破線で示した波形Vs ´のようにスイッチ素子5のト
リガレベルVt に達しないときには、該スイッチ素子5
がトリガされないため、点火回路10から点火用の高電
圧を発生させることができない。
【0005】内燃機関、例えば二輪車用の内燃機関にお
いて、機関をキックスタートにより始動させる場合には
始動時の回転数が500〜700[rpm]程度まで達する
が、スタータモータにより機関の始動を行なう場合には
始動時の回転数が100〜200rpm 程度の低い回転数
となることがあり、そのため制御信号がスイッチ素子の
トリガレベルに達しないで機関の始動が困難になる場合
がある。従ってこの種の点火装置では、点火動作が可能
な回転数の最低値(点火動作開始回転数)をできるだけ
低くすることが要求されている。
いて、機関をキックスタートにより始動させる場合には
始動時の回転数が500〜700[rpm]程度まで達する
が、スタータモータにより機関の始動を行なう場合には
始動時の回転数が100〜200rpm 程度の低い回転数
となることがあり、そのため制御信号がスイッチ素子の
トリガレベルに達しないで機関の始動が困難になる場合
がある。従ってこの種の点火装置では、点火動作が可能
な回転数の最低値(点火動作開始回転数)をできるだけ
低くすることが要求されている。
【0006】本発明の目的は、簡単な構成で点火動作開
始回転数を低くすることができて、機関の始動可能回転
数を低くすることができるようにした内燃機関用点火装
置を提供することにある。
始回転数を低くすることができて、機関の始動可能回転
数を低くすることができるようにした内燃機関用点火装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はその構成を示す
図1に見られるように、内燃機関の回転に同期して機関
の回転情報を含むパルス状の信号電圧(Vso1 及びVso
2 )を発生するパルサコイル15bを有する信号発電機
15と、パルサコイル15bの一端が接続される制御信
号入力端子Sを有して、該制御信号入力端子Sと接地間
に入力される制御信号Vs から得た回転情報に基づいて
決定した点火位置で点火用の高電圧を発生する点火回路
10とを備えた内燃機関用点火装置において、簡単な構
成で点火動作開始回転数を低くすることができるように
したものである。
図1に見られるように、内燃機関の回転に同期して機関
の回転情報を含むパルス状の信号電圧(Vso1 及びVso
2 )を発生するパルサコイル15bを有する信号発電機
15と、パルサコイル15bの一端が接続される制御信
号入力端子Sを有して、該制御信号入力端子Sと接地間
に入力される制御信号Vs から得た回転情報に基づいて
決定した点火位置で点火用の高電圧を発生する点火回路
10とを備えた内燃機関用点火装置において、簡単な構
成で点火動作開始回転数を低くすることができるように
したものである。
【0008】そのため本発明においては、パルサコイル
15bの他端がアノードを該パルサコイル側に向けた少
なくとも1つのバイアス付加用ダイオード16を通して
接地され、パルサコイル15bの他端と接地間にはバイ
アス付加用ダイオード16と逆方向の信号供給回路形成
用ダイオード17が接続されている。バイアス付加用ダ
イオード16とパルサコイル15bとの接続点は、電流
制御素子18を介して、バイアス付加用ダイオードに順
方向電流を流す電源回路14に接続されている。
15bの他端がアノードを該パルサコイル側に向けた少
なくとも1つのバイアス付加用ダイオード16を通して
接地され、パルサコイル15bの他端と接地間にはバイ
アス付加用ダイオード16と逆方向の信号供給回路形成
用ダイオード17が接続されている。バイアス付加用ダ
イオード16とパルサコイル15bとの接続点は、電流
制御素子18を介して、バイアス付加用ダイオードに順
方向電流を流す電源回路14に接続されている。
【0009】上記点火回路は、制御信号Vs が有する回
転情報そのものを用いて点火位置を決定する回路(例え
ば制御信号Vs のレベルが所定の回転角度位置で所定の
レベルに達した位置を点火位置とする回路)でもよく、
制御信号Vs が有する回転情報に基づいて点火位置を演
算して演算された点火位置で点火動作を行う回路でもよ
い。
転情報そのものを用いて点火位置を決定する回路(例え
ば制御信号Vs のレベルが所定の回転角度位置で所定の
レベルに達した位置を点火位置とする回路)でもよく、
制御信号Vs が有する回転情報に基づいて点火位置を演
算して演算された点火位置で点火動作を行う回路でもよ
い。
【0010】本発明において「接地」とは、点火回路と
パルサコイルとに共通なアース電位部を意味する。該
「接地」が大地電位部(機関のケースや車両のシャーシ
等)に接続されているか否かは任意である。
パルサコイルとに共通なアース電位部を意味する。該
「接地」が大地電位部(機関のケースや車両のシャーシ
等)に接続されているか否かは任意である。
【0011】上記電源回路は、磁石発電機等の、機関に
より駆動される発電機内の発電コイルを電源としたもの
でもよく、バッテリを電源としたものでもよい。
より駆動される発電機内の発電コイルを電源としたもの
でもよく、バッテリを電源としたものでもよい。
【0012】
【作用】上記の構成において、電源回路14から電流制
限素子18を介してバイアス付加用ダイオード16に電
流が流れている状態では、パルサコイル15bの他端と
接地間にはバイアス付加用ダイオード16の順方向電圧
降下によりバイアス電圧Vb が生ずる。この状態にある
ときにパルサコイル15bに図示の矢印方向の正のパル
ス状の信号電圧Vso2 が生ずると、点火回路10の制御
信号入力端子Sと接地間には、制御信号Vs としてパル
サコイルの発生電圧Vso2 にバイアス電圧Vb が加算さ
れた電圧(Vso2 +Vb )が入力される。そのため、機
関の回転数が低くてパルサコイルの発生電圧Vso2 のみ
では点火回路10の1次電流制御用スイッチ素子をトリ
ガし得る値に達しない場合でも、バイアス電圧Vb が加
算された制御信号Vs はスイッチ素子をトリガし得る値
以上になって点火回路を動作させることができる。
限素子18を介してバイアス付加用ダイオード16に電
流が流れている状態では、パルサコイル15bの他端と
接地間にはバイアス付加用ダイオード16の順方向電圧
降下によりバイアス電圧Vb が生ずる。この状態にある
ときにパルサコイル15bに図示の矢印方向の正のパル
ス状の信号電圧Vso2 が生ずると、点火回路10の制御
信号入力端子Sと接地間には、制御信号Vs としてパル
サコイルの発生電圧Vso2 にバイアス電圧Vb が加算さ
れた電圧(Vso2 +Vb )が入力される。そのため、機
関の回転数が低くてパルサコイルの発生電圧Vso2 のみ
では点火回路10の1次電流制御用スイッチ素子をトリ
ガし得る値に達しない場合でも、バイアス電圧Vb が加
算された制御信号Vs はスイッチ素子をトリガし得る値
以上になって点火回路を動作させることができる。
【0013】バイアス付加用ダイオード16を2個以上
直列に接続するかあるいは抵抗からなる電流制限素子1
8の抵抗値を小さくすることにより、バイアス電圧Vb
の値を高くすることができる。バイアス電圧Vb の値を
1次電流制御用スイッチ素子のトリガレベルよりわずか
に低い値に選定しておけば、機関の回転数がごく低いと
きから点火回路10を動作させることができる。
直列に接続するかあるいは抵抗からなる電流制限素子1
8の抵抗値を小さくすることにより、バイアス電圧Vb
の値を高くすることができる。バイアス電圧Vb の値を
1次電流制御用スイッチ素子のトリガレベルよりわずか
に低い値に選定しておけば、機関の回転数がごく低いと
きから点火回路10を動作させることができる。
【0014】また、機関の運転中にバイアス付加用ダイ
オード16に順方向電流が流れなくなってバイアス電圧
が発生しなくなるという故障が万一発生しても、信号供
給回路形成用ダイオード17を通してパルサコイル15
bに発生する信号電圧が制御信号として点火回路に供給
されるので、点火動作が停止することはない。
オード16に順方向電流が流れなくなってバイアス電圧
が発生しなくなるという故障が万一発生しても、信号供
給回路形成用ダイオード17を通してパルサコイル15
bに発生する信号電圧が制御信号として点火回路に供給
されるので、点火動作が停止することはない。
【0015】
【実施例】図2は本発明の実施例を示したもので、同図
において1は一端が接地された1次コイル1a及び2次
コイル1bを有する点火コイル、2は図示しない機関の
気筒に取付けられて点火コイル1の2次コイル1bが接
続された点火プラグであり、1次コイル1aの両端間に
はカソードを接地側に向けたダイオード3が接続されて
いる。1次コイル1aの非接地側の端子には点火エネル
ギ蓄積用コンデンサ4の一端が接続され、該コンデンサ
4の他端にはカソードを接地した1次電流制御用サイリ
スタ5のアノードが接続されている。サイリスタ5のゲ
ートカソード間には抵抗6が接続されている。サイリス
タ5のゲートにはまたコンデンサ7と抵抗8との並列回
路の一端が接続され、該並列回路の他端にはダイオード
9のカソードが接続されている。点火コイル1、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサ4、サイリスタ5、ダイオード
3及び9、コンデンサ7、抵抗6及び8によりコンデン
サ放電式の点火回路10が構成されており、ダイオード
9のアノードが点火回路10の制御信号入力端子Sに接
続されている。
において1は一端が接地された1次コイル1a及び2次
コイル1bを有する点火コイル、2は図示しない機関の
気筒に取付けられて点火コイル1の2次コイル1bが接
続された点火プラグであり、1次コイル1aの両端間に
はカソードを接地側に向けたダイオード3が接続されて
いる。1次コイル1aの非接地側の端子には点火エネル
ギ蓄積用コンデンサ4の一端が接続され、該コンデンサ
4の他端にはカソードを接地した1次電流制御用サイリ
スタ5のアノードが接続されている。サイリスタ5のゲ
ートカソード間には抵抗6が接続されている。サイリス
タ5のゲートにはまたコンデンサ7と抵抗8との並列回
路の一端が接続され、該並列回路の他端にはダイオード
9のカソードが接続されている。点火コイル1、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサ4、サイリスタ5、ダイオード
3及び9、コンデンサ7、抵抗6及び8によりコンデン
サ放電式の点火回路10が構成されており、ダイオード
9のアノードが点火回路10の制御信号入力端子Sに接
続されている。
【0016】11は、機関に取付けられた磁石発電機内
に配置されて機関の回転に同期して図3(A)に示すよ
うな交流電圧Ve を誘起するエキサイタコイルである。
エキサイタコイル11の一端は接地され、他端はダイオ
ード12及び13のそれぞれのアノードに接続されてい
る。ダイオード12のカソードは点火回路10の点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサ4の他端に接続され、ダイオー
ド13のカソードは後記するバイアス回路19の電流制
限素子の一端に接続されている。エキサイタコイル11
とダイオード12及び13とにより直流電流を出力する
電源回路14が構成され、エキサイタコイル11に誘起
する図示の矢印方向の電圧により、ダイオード12及び
13を通してそれぞれ点火エネルギ蓄積用コンデンサ4
及びバイアス回路19に半波整流波形の直流電流が供給
される。
に配置されて機関の回転に同期して図3(A)に示すよ
うな交流電圧Ve を誘起するエキサイタコイルである。
エキサイタコイル11の一端は接地され、他端はダイオ
ード12及び13のそれぞれのアノードに接続されてい
る。ダイオード12のカソードは点火回路10の点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサ4の他端に接続され、ダイオー
ド13のカソードは後記するバイアス回路19の電流制
限素子の一端に接続されている。エキサイタコイル11
とダイオード12及び13とにより直流電流を出力する
電源回路14が構成され、エキサイタコイル11に誘起
する図示の矢印方向の電圧により、ダイオード12及び
13を通してそれぞれ点火エネルギ蓄積用コンデンサ4
及びバイアス回路19に半波整流波形の直流電流が供給
される。
【0017】点火回路10の点火位置を定めるための信
号を得るために信号発電機15が設けられている。この
信号発電機15は、機関と同期して回転するリラクタ1
5aと、該リラクタ15aの回転により磁束変化が生じ
させられて図3(B)に示したようにパルス状の異なる
極性の第1の信号Vso1 と第2の信号Vso2 とを発生す
るパルサコイル15bとを備えている。リラクタ15a
の回転角度位置とパルサコイル15bとの相対位置は、
エキサイタコイル11に図示の矢印方向の電圧が誘起し
ている期間内にパルサコイル15bから図示の実線矢印
方向の正の第2の信号Vso2 が誘起するように設定され
ている。パルサコイル15bの一端は点火回路10の制
御信号入力端子Sに接続されている。
号を得るために信号発電機15が設けられている。この
信号発電機15は、機関と同期して回転するリラクタ1
5aと、該リラクタ15aの回転により磁束変化が生じ
させられて図3(B)に示したようにパルス状の異なる
極性の第1の信号Vso1 と第2の信号Vso2 とを発生す
るパルサコイル15bとを備えている。リラクタ15a
の回転角度位置とパルサコイル15bとの相対位置は、
エキサイタコイル11に図示の矢印方向の電圧が誘起し
ている期間内にパルサコイル15bから図示の実線矢印
方向の正の第2の信号Vso2 が誘起するように設定され
ている。パルサコイル15bの一端は点火回路10の制
御信号入力端子Sに接続されている。
【0018】パルサコイル15bの他端はアノード側を
該パルサコイル側に向けたバイアス付加用ダイオード1
6を通して接地されている。パルサコイル15bの他端
と接地間にはまたダイオード16と逆方向に向けた信号
供給回路形成用ダイオード17が接続されている。ダイ
オード16とパルサコイル15bとの接続点は、電流制
限素子としての抵抗18を介して電源回路14のダイオ
ード13のカソードに接続されている。バイアス付加用
ダイオード16、信号供給回路形成用ダイオード17及
び抵抗(電流制限素子)18によりバイアス回路19が
構成されている。
該パルサコイル側に向けたバイアス付加用ダイオード1
6を通して接地されている。パルサコイル15bの他端
と接地間にはまたダイオード16と逆方向に向けた信号
供給回路形成用ダイオード17が接続されている。ダイ
オード16とパルサコイル15bとの接続点は、電流制
限素子としての抵抗18を介して電源回路14のダイオ
ード13のカソードに接続されている。バイアス付加用
ダイオード16、信号供給回路形成用ダイオード17及
び抵抗(電流制限素子)18によりバイアス回路19が
構成されている。
【0019】図2に示した回路において、エキサイタコ
イル11に図示の矢印方向の半サイクルの電圧が発生す
ると、該電圧によりダイオード12及び3を通して点火
エネルギ蓄積用コンデンサ4が図示の極性に充電され、
また同時にダイオード13及び抵抗18を通してバイア
ス付加用ダイオード16に順方向電流が流れて該ダイオ
ード16のアノードと接地間にはダイオード16の順方
向電圧降下によりバイアス電圧Vb が生ずる。次いで角
度位置θ2 でパルサコイル15bに図示の実線矢印方向
の第2の信号Vso2 が発生すると、この信号Vso2 が図
3(C)に示したようにバイアス電圧Vb に重畳され
て、点火回路10の制御信号入力端子と接地間には制御
信号としてVs =Vb +Vso2 の信号が入力される。バ
イアス電圧Vb の大きさは、点火回路10のサイリスタ
5をトリガするのに必要なトリガレベルVt の値よりは
僅かに低い値に設定されている。このバイアス電圧Vb
の大きさは、抵抗18の抵抗値により調整することがで
きる。また必要な場合には、バイアス付加用ダイオード
16を直列接続された複数個のダイオードにより構成し
て該ダイオードの数を適宜に選定することによってもバ
イアス電圧Vs の大きさを調節することができる。
イル11に図示の矢印方向の半サイクルの電圧が発生す
ると、該電圧によりダイオード12及び3を通して点火
エネルギ蓄積用コンデンサ4が図示の極性に充電され、
また同時にダイオード13及び抵抗18を通してバイア
ス付加用ダイオード16に順方向電流が流れて該ダイオ
ード16のアノードと接地間にはダイオード16の順方
向電圧降下によりバイアス電圧Vb が生ずる。次いで角
度位置θ2 でパルサコイル15bに図示の実線矢印方向
の第2の信号Vso2 が発生すると、この信号Vso2 が図
3(C)に示したようにバイアス電圧Vb に重畳され
て、点火回路10の制御信号入力端子と接地間には制御
信号としてVs =Vb +Vso2 の信号が入力される。バ
イアス電圧Vb の大きさは、点火回路10のサイリスタ
5をトリガするのに必要なトリガレベルVt の値よりは
僅かに低い値に設定されている。このバイアス電圧Vb
の大きさは、抵抗18の抵抗値により調整することがで
きる。また必要な場合には、バイアス付加用ダイオード
16を直列接続された複数個のダイオードにより構成し
て該ダイオードの数を適宜に選定することによってもバ
イアス電圧Vs の大きさを調節することができる。
【0020】制御信号入力端子Sと接地間に入力された
制御信号Vs は、コンデンサ7と抵抗8との並列回路か
らなるノイズ除去回路を通してサイリスタ5のゲートカ
ソード間に印加される。これにより該サイリスタ5が導
通すると、点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の電荷がサ
イリスタ5を通して点火コイル1の1次コイル1aに放
電し、その際に2次コイル1bに点火用の高電圧が誘起
して点火プラグ2に火花が生じ、機関が点火される。
制御信号Vs は、コンデンサ7と抵抗8との並列回路か
らなるノイズ除去回路を通してサイリスタ5のゲートカ
ソード間に印加される。これにより該サイリスタ5が導
通すると、点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の電荷がサ
イリスタ5を通して点火コイル1の1次コイル1aに放
電し、その際に2次コイル1bに点火用の高電圧が誘起
して点火プラグ2に火花が生じ、機関が点火される。
【0021】本実施例では、パルサコイル15bに第2
の信号Vso2 が発生する角度位置θ2 が機関の点火位置
となり、この点火位置でサイリスタ5をトリガするため
の制御信号Vs は、バイアス電圧Vb とパルサコイル1
5bに誘起する第2の信号Vso2 とが重畳された電圧と
なるので、機関の始動時に機関の回転数が低くてパルサ
コイル15bに誘起する信号Vso2 のみではサイリスタ
5をトリガするのに必要なトリガレベルVt に達しない
場合であっても、制御信号Vs をトリガレベルVt 以上
にすることができる。従って点火動作開始回転数を低く
することができる。また、機関の運転中にバイアス付加
用ダイオード16の順方向電流が流れなくなるという故
障が万一発生した場合には、信号供給回路形成用ダイオ
ード17を通して制御信号が供給されるので、点火動作
が停止することはない。
の信号Vso2 が発生する角度位置θ2 が機関の点火位置
となり、この点火位置でサイリスタ5をトリガするため
の制御信号Vs は、バイアス電圧Vb とパルサコイル1
5bに誘起する第2の信号Vso2 とが重畳された電圧と
なるので、機関の始動時に機関の回転数が低くてパルサ
コイル15bに誘起する信号Vso2 のみではサイリスタ
5をトリガするのに必要なトリガレベルVt に達しない
場合であっても、制御信号Vs をトリガレベルVt 以上
にすることができる。従って点火動作開始回転数を低く
することができる。また、機関の運転中にバイアス付加
用ダイオード16の順方向電流が流れなくなるという故
障が万一発生した場合には、信号供給回路形成用ダイオ
ード17を通して制御信号が供給されるので、点火動作
が停止することはない。
【0022】図4は本発明の他の実施例を示したもの
で、この実施例では点火動作開始回転数を低くするとと
もに、機関の回転数に応じて機関の点火位置を最小進角
位置と最大進角位置との間で制御する点火位置制御回路
を備えている。なお、同図において図2の回路の各部と
同等の部分には図2と同符号を付してある。
で、この実施例では点火動作開始回転数を低くするとと
もに、機関の回転数に応じて機関の点火位置を最小進角
位置と最大進角位置との間で制御する点火位置制御回路
を備えている。なお、同図において図2の回路の各部と
同等の部分には図2と同符号を付してある。
【0023】図4において、エキサイタコイル11の非
接地側端子にはダイオー12及び13のアノードと、ア
ノードを接地したダイオード20のカソードとが接続さ
れ、ダイオード13のカソードは抵抗21を介して電源
コンデンサ22の一端に接続されている。電源コンデン
サ22の他端は接地され、該コンデンサ22の両端間に
アノードを接地側に向けたツェナーダイオード23が並
列接続されている。本実施例では、エキサイタコイル1
1、ダイオード12,13及び20、抵抗21、コンデ
ンサ22及びツェナーダイオード23により電源回路1
4が構成され、エキサイタコイル11の図示の矢印方向
の誘起電圧により、コンデンサ22が図示の極性でツェ
ナーダイオード23のツェナー電圧まで充電されるよう
になっている。電源コンデンサ22の非接地側端子から
出力端子t1 が導出され、該出力端子t1 に得られる直
流電圧V1 がバイアス回路19と後記する積分回路の電
源端子t2 に印加されている。
接地側端子にはダイオー12及び13のアノードと、ア
ノードを接地したダイオード20のカソードとが接続さ
れ、ダイオード13のカソードは抵抗21を介して電源
コンデンサ22の一端に接続されている。電源コンデン
サ22の他端は接地され、該コンデンサ22の両端間に
アノードを接地側に向けたツェナーダイオード23が並
列接続されている。本実施例では、エキサイタコイル1
1、ダイオード12,13及び20、抵抗21、コンデ
ンサ22及びツェナーダイオード23により電源回路1
4が構成され、エキサイタコイル11の図示の矢印方向
の誘起電圧により、コンデンサ22が図示の極性でツェ
ナーダイオード23のツェナー電圧まで充電されるよう
になっている。電源コンデンサ22の非接地側端子から
出力端子t1 が導出され、該出力端子t1 に得られる直
流電圧V1 がバイアス回路19と後記する積分回路の電
源端子t2 に印加されている。
【0024】本実施例では、信号発電機15のパルサコ
イル15bが、図5(A)に示したように、機関の点火
位置の最大進角位置θ1 及び最小進角位置θ2 でそれぞ
れ異なる極性のパルス状の第1及び第2の信号電圧Vso
1 及びVso2 を発生する。またバイアス付加用ダイオー
ド16には、電源コンデンサ22の端子電圧V1 により
電流制限素子としての抵抗18を通して順方向電流が流
れ、該ダイオード16の両端間にはほぼ一定のバイアス
電圧Vb が生ずる。従って点火回路10の制御信号入力
端子Sと接地間には、図5(B)に示したように、最大
進角位置θ1 及び最小進角位置θ2 でパルス状の第1及
び第2の信号電圧Vso1 及びVso2 にバイアス電圧Vb
が加算された第1及び第2の制御信号Vs1及びVs2が入
力される。
イル15bが、図5(A)に示したように、機関の点火
位置の最大進角位置θ1 及び最小進角位置θ2 でそれぞ
れ異なる極性のパルス状の第1及び第2の信号電圧Vso
1 及びVso2 を発生する。またバイアス付加用ダイオー
ド16には、電源コンデンサ22の端子電圧V1 により
電流制限素子としての抵抗18を通して順方向電流が流
れ、該ダイオード16の両端間にはほぼ一定のバイアス
電圧Vb が生ずる。従って点火回路10の制御信号入力
端子Sと接地間には、図5(B)に示したように、最大
進角位置θ1 及び最小進角位置θ2 でパルス状の第1及
び第2の信号電圧Vso1 及びVso2 にバイアス電圧Vb
が加算された第1及び第2の制御信号Vs1及びVs2が入
力される。
【0025】点火回路10には、それぞれ鎖線で囲んで
示した第1の積分回路24と、第2の積分回路25と、
低速時用信号供給回路26と、スイッチ素子27及び抵
抗28とにより構成された公知(実公平4−22063
号)の点火時期制御回路が設けられている。
示した第1の積分回路24と、第2の積分回路25と、
低速時用信号供給回路26と、スイッチ素子27及び抵
抗28とにより構成された公知(実公平4−22063
号)の点火時期制御回路が設けられている。
【0026】第1の積分回路24は、第1の積分コンデ
ンサ29、トランジスタ30ないし32、ダイオード3
3、コンデンサ34及び35、及び抵抗36ないし41
からなっている。制御信号入力端子Sに負極性の第1の
制御信号Vs1が入力されると、トランジスタ30にベー
ス電流が流れて該トランジスタ30が導通し、これによ
りトランジスタ31にベース電流が流れてトランジスタ
31が導通する。トランジスタ31が導通するとコンデ
ンサ35が図示の極性に電源電圧V1 まで瞬時に充電さ
れる。コンデンサ35の端子電圧は抵抗39及び40の
直列回路の両端に印加されるため、トランジスタ32に
ベース電流が流れて該トランジスタ32が導通し、第1
の積分コンデンサ29が抵抗39と40とにより定まる
一定の電圧V2 まで瞬時に充電される。その後コンデン
サ29はコンデンサ35の電荷で抵抗41を通して一定
の時定数で追加充電される。従ってコンデンサ29の両
端には図5(C)に示したような積分波形の電圧Vc1が
得られる。
ンサ29、トランジスタ30ないし32、ダイオード3
3、コンデンサ34及び35、及び抵抗36ないし41
からなっている。制御信号入力端子Sに負極性の第1の
制御信号Vs1が入力されると、トランジスタ30にベー
ス電流が流れて該トランジスタ30が導通し、これによ
りトランジスタ31にベース電流が流れてトランジスタ
31が導通する。トランジスタ31が導通するとコンデ
ンサ35が図示の極性に電源電圧V1 まで瞬時に充電さ
れる。コンデンサ35の端子電圧は抵抗39及び40の
直列回路の両端に印加されるため、トランジスタ32に
ベース電流が流れて該トランジスタ32が導通し、第1
の積分コンデンサ29が抵抗39と40とにより定まる
一定の電圧V2 まで瞬時に充電される。その後コンデン
サ29はコンデンサ35の電荷で抵抗41を通して一定
の時定数で追加充電される。従ってコンデンサ29の両
端には図5(C)に示したような積分波形の電圧Vc1が
得られる。
【0027】第2の積分回路25は、第2の積分コンデ
ンサ42、トランジスタ43、ダイオード44ないし4
6、及び抵抗47ないし50からなっている。制御信号
入力端子Sに正極性の第2の制御信号Vs2が入力される
と、トランジスタ43にベース電流が流れて該トランジ
スタ43が導通し、コンデンサ42の電荷を瞬時に放電
させる。制御信号Vs2が消滅するとトランジスタ43が
遮断状態になるため、コンデンサ42は電源電圧V1 に
より抵抗49を通して一定の時定数で充電される。従っ
てコンデンサ42の両端には図5(D)に示したような
積分波形の電圧Vc2が得られる。
ンサ42、トランジスタ43、ダイオード44ないし4
6、及び抵抗47ないし50からなっている。制御信号
入力端子Sに正極性の第2の制御信号Vs2が入力される
と、トランジスタ43にベース電流が流れて該トランジ
スタ43が導通し、コンデンサ42の電荷を瞬時に放電
させる。制御信号Vs2が消滅するとトランジスタ43が
遮断状態になるため、コンデンサ42は電源電圧V1 に
より抵抗49を通して一定の時定数で充電される。従っ
てコンデンサ42の両端には図5(D)に示したような
積分波形の電圧Vc2が得られる。
【0028】スイッチ素子27はプログラマブルユニジ
ャンクショントランジスタ(以下PUTという)からな
り、該PUT27のカソードは抵抗28を通して1次電
流制御用サイリスタ5のカソードに接続されている。P
UT27のアノードとサイリスタ5のカソードとの間に
第1の積分コンデンサ29の端子電圧が印加され、PU
T27のゲートとサイリスタ5のカソードとの間に第2
の積分コンデンサ42の端子電圧が印加されている。
ャンクショントランジスタ(以下PUTという)からな
り、該PUT27のカソードは抵抗28を通して1次電
流制御用サイリスタ5のカソードに接続されている。P
UT27のアノードとサイリスタ5のカソードとの間に
第1の積分コンデンサ29の端子電圧が印加され、PU
T27のゲートとサイリスタ5のカソードとの間に第2
の積分コンデンサ42の端子電圧が印加されている。
【0029】低速時用信号供給回路26は、コンデンサ
7及び抵抗8の並列回路からなるノイズ除去回路とダイ
オード9との直列回路からなり、第2の制御信号Vs2が
この低速時用信号供給回路26を通して1次電流制御用
サイリスタ5のゲートに直接印加されるようになってい
る。
7及び抵抗8の並列回路からなるノイズ除去回路とダイ
オード9との直列回路からなり、第2の制御信号Vs2が
この低速時用信号供給回路26を通して1次電流制御用
サイリスタ5のゲートに直接印加されるようになってい
る。
【0030】上記の回路において、機関の回転数が進角
開始回転数未満の場合には、最小進角位置θ2 まで第2
の積分コンデンサ42の端子電圧Vc2が第1の積分コン
デンサ29の端子電圧Vc1を超えている状態にあるた
め、最小進角位置までの間にPUT27が導通すること
はない。最小進角位置θ2 で第2の積分コンデンサ42
の端子電圧が零になった瞬間にPUT27がトリガさ
れ、該最小進角位置で第1の積分コンデンサ29がPU
T27及び1次電流制御用サイリスタ5のゲートを通し
て放電する。これによりサイリスタ5が導通して点火動
作が行なわれる。従って機関の回転数が進角開始回転数
未満の領域では、点火位置が最小進角位置θ2 となり、
点火位置は一定になる。
開始回転数未満の場合には、最小進角位置θ2 まで第2
の積分コンデンサ42の端子電圧Vc2が第1の積分コン
デンサ29の端子電圧Vc1を超えている状態にあるた
め、最小進角位置までの間にPUT27が導通すること
はない。最小進角位置θ2 で第2の積分コンデンサ42
の端子電圧が零になった瞬間にPUT27がトリガさ
れ、該最小進角位置で第1の積分コンデンサ29がPU
T27及び1次電流制御用サイリスタ5のゲートを通し
て放電する。これによりサイリスタ5が導通して点火動
作が行なわれる。従って機関の回転数が進角開始回転数
未満の領域では、点火位置が最小進角位置θ2 となり、
点火位置は一定になる。
【0031】第1及び第2の積分コンデンサ29及び4
2を充電する時間は機関の回転数の上昇に伴って短くな
っていくため、両コンデンサの端子電圧は回転数の上昇
に伴って低くなっていくが、第1の積分コンデンサ29
はその充電開始時に一定の電圧V2 まで瞬時に充電され
るので、機関の回転数の上昇に伴って両コンデンサの充
電時間が短くなっていくと、やがて第1の積分コンデン
サ29の端子電圧Vc1が第2の積分コンデンサ42の端
子電圧Vc2を超えるようになる。機関の回転数が進角開
始回転数を超えると、図5(E)に示したように最小進
角位置θ2 より位相が進んだ位置θ3 で第1の積分コン
デンサの端子電圧Vc1が第2の積分コンデンサの端子電
圧Vc2を超えるようになり、この位置θ3 でPUT27
が導通してサイリスタ25に点弧信号を供給する。これ
により図5(F)に示したように点火コイル1の2次側
に点火用の高電圧Vh が得られる。第1の積分コンデン
サ29の端子電圧Vc1が第2の積分コンデンサ42の端
子電圧Vc2を超える位置は回転数の上昇に伴って進んで
いくため、機関の点火位置θ3 は機関の回転数の上昇に
伴って進角していてく。機関の点火位置が最大進角位置
θ1 まで進角した後は、第1の積分コンデンサ29が最
大進角位置θ1 で一定の電圧V2 まで瞬時充電されると
同時にPUT27が導通し、該最大進角位置で点火動作
が行なわれる。
2を充電する時間は機関の回転数の上昇に伴って短くな
っていくため、両コンデンサの端子電圧は回転数の上昇
に伴って低くなっていくが、第1の積分コンデンサ29
はその充電開始時に一定の電圧V2 まで瞬時に充電され
るので、機関の回転数の上昇に伴って両コンデンサの充
電時間が短くなっていくと、やがて第1の積分コンデン
サ29の端子電圧Vc1が第2の積分コンデンサ42の端
子電圧Vc2を超えるようになる。機関の回転数が進角開
始回転数を超えると、図5(E)に示したように最小進
角位置θ2 より位相が進んだ位置θ3 で第1の積分コン
デンサの端子電圧Vc1が第2の積分コンデンサの端子電
圧Vc2を超えるようになり、この位置θ3 でPUT27
が導通してサイリスタ25に点弧信号を供給する。これ
により図5(F)に示したように点火コイル1の2次側
に点火用の高電圧Vh が得られる。第1の積分コンデン
サ29の端子電圧Vc1が第2の積分コンデンサ42の端
子電圧Vc2を超える位置は回転数の上昇に伴って進んで
いくため、機関の点火位置θ3 は機関の回転数の上昇に
伴って進角していてく。機関の点火位置が最大進角位置
θ1 まで進角した後は、第1の積分コンデンサ29が最
大進角位置θ1 で一定の電圧V2 まで瞬時充電されると
同時にPUT27が導通し、該最大進角位置で点火動作
が行なわれる。
【0032】図4の回路においては、コンデンサ35の
電荷によりトランジスタ32及び抵抗41を通して第1
の積分コンデンサ29が充電される。ところが、コンデ
ンサ35の両端には抵抗39及び40の直列回路が接続
されていて、コンデンサ35の電荷が抵抗39及び40
を通して放電するため、機関の回転数が低下してコンデ
ンサ35が充電される間隔が長くなると、コンデンサ3
5の放電量が多くなり、コンデンサ29の充電が不足す
るようになる。従って低速時用信号供給回路26が設け
られていない場合には、機関の回転数がある程度低下す
るとPUT27を通してサイリスタ5に点弧信号を供給
することが難しくなり、点火動作開始回転数が高くな
る。しかし、本実施例では低速時用信号供給回路26が
設けられていて、機関の低速時に制御信号入力端子Sに
第2の制御信号Vs2が入力されると、該信号Vs2が低速
時用信号供給回路26を通して1次電流制御サイリスタ
5に点弧信号を供給する。しかも、本発明においては、
信号発電機15のパルサコイル15bに誘起する第2の
信号電圧Vso2 にバイアス電圧Vb を加算した信号が第
2の制御信号Vs2として入力されるので、機関の回転数
が低く、パルサコイル15bに誘起する第2の信号電圧
Vso2 が小さい場合でも、サイリスタ5に充分な大きさ
の点弧信号を供給することができる。従って、本実施例
では、機関の回転数の上昇に伴って点火位置を進角させ
るともに、点火動作開始回転数を低くして機関の始動性
を向上させることができる。
電荷によりトランジスタ32及び抵抗41を通して第1
の積分コンデンサ29が充電される。ところが、コンデ
ンサ35の両端には抵抗39及び40の直列回路が接続
されていて、コンデンサ35の電荷が抵抗39及び40
を通して放電するため、機関の回転数が低下してコンデ
ンサ35が充電される間隔が長くなると、コンデンサ3
5の放電量が多くなり、コンデンサ29の充電が不足す
るようになる。従って低速時用信号供給回路26が設け
られていない場合には、機関の回転数がある程度低下す
るとPUT27を通してサイリスタ5に点弧信号を供給
することが難しくなり、点火動作開始回転数が高くな
る。しかし、本実施例では低速時用信号供給回路26が
設けられていて、機関の低速時に制御信号入力端子Sに
第2の制御信号Vs2が入力されると、該信号Vs2が低速
時用信号供給回路26を通して1次電流制御サイリスタ
5に点弧信号を供給する。しかも、本発明においては、
信号発電機15のパルサコイル15bに誘起する第2の
信号電圧Vso2 にバイアス電圧Vb を加算した信号が第
2の制御信号Vs2として入力されるので、機関の回転数
が低く、パルサコイル15bに誘起する第2の信号電圧
Vso2 が小さい場合でも、サイリスタ5に充分な大きさ
の点弧信号を供給することができる。従って、本実施例
では、機関の回転数の上昇に伴って点火位置を進角させ
るともに、点火動作開始回転数を低くして機関の始動性
を向上させることができる。
【0033】以上の実施例では、コンデンサ放電式の点
火回路の点火エネルギ蓄積用コンデンサ4を充電するた
めの直流電圧と、バイアス付加用ダイオード16及び点
火時期制御回路に電流を供給するための直流電圧とを出
力する電源回路14として、機関により駆動される磁石
発電機内に配置されたエキサイタコイル11の交流出力
をダイオード12及び13により整流して直流電圧を得
る回路を用いたが、電源回路14として、例えば図6に
示したように、バッテリを備えた回路を用いることもで
きる。
火回路の点火エネルギ蓄積用コンデンサ4を充電するた
めの直流電圧と、バイアス付加用ダイオード16及び点
火時期制御回路に電流を供給するための直流電圧とを出
力する電源回路14として、機関により駆動される磁石
発電機内に配置されたエキサイタコイル11の交流出力
をダイオード12及び13により整流して直流電圧を得
る回路を用いたが、電源回路14として、例えば図6に
示したように、バッテリを備えた回路を用いることもで
きる。
【0034】図6に示した電源回路14においては、バ
ッテリ61の両端にキースイッチ62を介してサージ吸
収用コンデンサ63と、公知の定電圧回路64及びDC
−DCコンバータ65の入力側とが接続されている。定
電圧回路64の出力端子t1に得られる定電圧V1 がバ
イアス回路19(図2及び図4参照)と点火回路10の
点火時期制御回路の電源端子t2 (図4参照)とに入力
され、DC−DCコンバータ65の出力端子に得られる
昇圧された直流電圧が点火エネルギ蓄積用コンデンサ4
(図2及び図4参照)に印加される。
ッテリ61の両端にキースイッチ62を介してサージ吸
収用コンデンサ63と、公知の定電圧回路64及びDC
−DCコンバータ65の入力側とが接続されている。定
電圧回路64の出力端子t1に得られる定電圧V1 がバ
イアス回路19(図2及び図4参照)と点火回路10の
点火時期制御回路の電源端子t2 (図4参照)とに入力
され、DC−DCコンバータ65の出力端子に得られる
昇圧された直流電圧が点火エネルギ蓄積用コンデンサ4
(図2及び図4参照)に印加される。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、内燃機
関の回転に同期して機関の回転情報を含むパルス状の制
御信号を発生するパルサコイルの一端を点火回路の制御
信号入力端子に接続するとともに、該パルサコイルの他
端と接地間にアノードをパルサコイル側に向けたバイア
ス付加用ダイオードを接続し、バイアス付加用ダイオー
ドとパルサコイルとの接続点を電流制限素子を介して電
源回路に接続して該電源回路からバイアス付加用ダイオ
ードに順方向電流を流すようにしたので、パルサコイル
に発生する信号にバイアス付加用ダイオードの両端に生
ずるバイアス電圧を加えた信号を、点火回路に制御信号
として入力することができる。そのため、パルサコイル
に発生する信号の大きさが小さい機関の始動回転領域に
おいても、点火動作を行わせることができ、簡単な構成
の回路を付加するだけで点火動作開始回転数を低くして
機関の始動性を向上させることができる利点がある。
関の回転に同期して機関の回転情報を含むパルス状の制
御信号を発生するパルサコイルの一端を点火回路の制御
信号入力端子に接続するとともに、該パルサコイルの他
端と接地間にアノードをパルサコイル側に向けたバイア
ス付加用ダイオードを接続し、バイアス付加用ダイオー
ドとパルサコイルとの接続点を電流制限素子を介して電
源回路に接続して該電源回路からバイアス付加用ダイオ
ードに順方向電流を流すようにしたので、パルサコイル
に発生する信号にバイアス付加用ダイオードの両端に生
ずるバイアス電圧を加えた信号を、点火回路に制御信号
として入力することができる。そのため、パルサコイル
に発生する信号の大きさが小さい機関の始動回転領域に
おいても、点火動作を行わせることができ、簡単な構成
の回路を付加するだけで点火動作開始回転数を低くして
機関の始動性を向上させることができる利点がある。
【0036】また本発明によれば、パルサコイルの他端
と接地間にバイアス付加用ダイオードと逆方向の信号供
給回路形成用ダイオードを接続したので、バイアス付加
用ダイオードに順方向電流が流れなくなる故障が生じた
場合でも、信号供給回路形成用ダイオードを通して制御
信号を供給して点火動作を行わせることができ、信頼性
が低下することがない。
と接地間にバイアス付加用ダイオードと逆方向の信号供
給回路形成用ダイオードを接続したので、バイアス付加
用ダイオードに順方向電流が流れなくなる故障が生じた
場合でも、信号供給回路形成用ダイオードを通して制御
信号を供給して点火動作を行わせることができ、信頼性
が低下することがない。
【図1】本発明の構成を示した回路図である。
【図2】本発明の実施例を示した回路図である。
【図3】図2の各部の電圧波形を示した波形図である。
【図4】本発明の他の実施例を示した回路図である。
【図5】図4の各部の信号を示した波形図である。
【図6】本発明で用いる電源回路の他の構成例を一部ブ
ロック図を用いて示した回路図である。
ロック図を用いて示した回路図である。
【図7】従来例を示した回路図である。
【図8】図7における制御信号を示した波形図である。
10 点火回路 14 電源回路 15 信号発電機 15b パルサコイル 16 バイアス付加用ダイオード 17 信号供給回路形成用ダイオード 18 抵抗(電流制御素子)
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関の回転に同期して機関の回転情
報を含むパルス状の制御信号を発生するパルサコイルを
有する信号発電機と、 前記パルサコイルの一端が接続される制御信号入力端子
を有して、該制御信号入力端子と接地間に入力された前
記制御信号から得た回転情報に基づいて決定した点火位
置で点火用の高電圧を発生する点火回路とを備えた内燃
機関用点火装置において、 前記パルサコイルの他端はアノード側を該パルサコイル
側に向けた少なくとも1つのバイアス付加用ダイオード
を通して接地され、 前記パルサコイルの他端と接地間には前記バイアス付加
用ダイオードと逆方向の信号供給回路形成用ダイオード
が接続され、 前記バイアス付加用ダイオードとパルサコイルとの接続
点が電流制御素子を介して前記バイアス付加用ダイオー
ドに順方向電流を流す電源回路に接続されていることを
特徴とする内燃機関用点火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20760493A JPH0763147A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 内燃機関用点火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20760493A JPH0763147A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 内燃機関用点火装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0763147A true JPH0763147A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=16542535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20760493A Pending JPH0763147A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 内燃機関用点火装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0763147A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009257140A (ja) * | 2008-04-15 | 2009-11-05 | Denso Corp | 内燃機関用点火装置 |
-
1993
- 1993-08-23 JP JP20760493A patent/JPH0763147A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009257140A (ja) * | 2008-04-15 | 2009-11-05 | Denso Corp | 内燃機関用点火装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19991109 |