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JPH0759482B2 - 殺菌消毒剤 - Google Patents

殺菌消毒剤

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Publication number
JPH0759482B2
JPH0759482B2 JP61162548A JP16254886A JPH0759482B2 JP H0759482 B2 JPH0759482 B2 JP H0759482B2 JP 61162548 A JP61162548 A JP 61162548A JP 16254886 A JP16254886 A JP 16254886A JP H0759482 B2 JPH0759482 B2 JP H0759482B2
Authority
JP
Japan
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bzk
solution
weight
sterilization
agent
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP61162548A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62129202A (ja
Inventor
栄治 東出
久美子 城野
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP61162548A priority Critical patent/JPH0759482B2/ja
Publication of JPS62129202A publication Critical patent/JPS62129202A/ja
Publication of JPH0759482B2 publication Critical patent/JPH0759482B2/ja
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はドデシル・ジメチル・ベンジルアンモニウムま
たはその塩を約80重量%以上を含有するアルキル・ジメ
チル・ベンジルアンモニウムまたはその塩を利用する殺
菌消毒剤に関する。
従来の技術 アルキル・ジメチル・ベンジルアンモニウム、たとえば
その塩化物はベンザルコニウムクロライド(以後ベンザ
ルコニウムクロライドをBZKと略称することがある)ま
たは逆性石けんと称され、無色、無臭の水溶性殺菌消毒
剤として、医療用等をはじめとして広く用いられてい
る。
ところで、第10改正日本薬局方によればBZK液中のBZKの
側鎖アルキル基はC8H17,C10H21,C12H25,C14H29,C16H33,
C18H37の混合物であり、主としてC12H25およびC14H29
らなるとされ、両者の割合について特に規定されていな
い。一方、市販BZK液の種々の試料について、各側鎖を
有するBZKの含量について高速液体クロマトグラフィー
法[アール・シー・メイヤー:ジャーナル・オブ・ファ
ーマシュウティカル・サイエンス(R.C.Meyer:J.Pharm.
Sci..)69,1148−1150,1980]により測定するとC12H25B
ZK 59−63%,C14H29BZK 29−34%,C16H33BZK 6〜8%で
あった。
殺菌消毒剤の一般的性質として有機物、たとえば血液な
どの有機物の混入により殺菌力の低下が起こる。BZKも
この例外でなく、10%の高濃度の馬血清がBZK液中に存
在すると殺菌力が1/2〜1/4に低下すると報告されている
[ハイネマン・ピー・ジー:ジャーナル・オブ・アメリ
カン・ファーマシュウティカル・アソシエーション(He
ineman,P.G:J.Amer.Pharm.,Assoc.)26,711,1937]。
殺菌消毒剤の場合、抗生物質と異なり、短時間で殺菌力
を発揮するため、耐性菌の出現は容易ではない。殊にBZ
Kの場合、殺菌に要する時間が非常に短時間であるた
め、他殺菌剤に比し耐性菌の出現はほとんど認められな
い。しかし、現在市販BZKを主成分とする製品の場合、
製造工程などが不備の場合、まれにアルカリゲネス(Al
caligenes),アクロモバクター(Achromobacter)属な
どの微生物がその溶液中に発育し、汚染される可能性が
ある(日本細菌学雑誌,15,1271,1960)。
発明が解決しようとする問題点 BZKは、現在、広く用いられている殺菌消毒剤ではある
が、従来の組成品には前述の知見にもみられるようにさ
らに改良すべき点がある。
その一つは、従来の組成品は有機物の混入により殺菌力
が低下することから、医療用や手指の殺菌消毒のように
使用頻度が高く蛋白質等の有機物で汚染される機会の多
い使用目的では殺菌力が低下し、殺菌剤として実用上こ
の点が問題である。また、従来組成品はアルカリゲネス
属、アクロモバクター属などの微生物が時によって発育
することがあり、これまで以上に広範な微生物に対しよ
り効果的に殺菌力を示すよう改良することも実用上極め
て重要なことである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記の様な状況に鑑み、市販BZKは種々
の側鎖アルキル基を有することに着目し、種々検討の結
果、ドデシル・ジメチル・ベンジルアンモニウムまたは
その塩を特定量以上含有せしめることにより、従来のBZ
K組成品が有する欠点が解消できることを見出した(特
願昭59−197072)。本発明者らはさらに検討を重ね、上
記殺菌消毒剤とともにエチルアルコール,イソプロピル
アルコール,エチレン・ジアミン四酢酸ナトリウムまた
はアルキル・ジアミノエチルグリシン塩酸塩の適量を含
有させることにより、より一層の殺菌効果があることを
見出し、さらに検討して本発明を完成した。
すなわち、本発明は(1)ドデシル・ジメチル・ベンジ
ルアンモニウムまたはその塩を約80重量%以上含有する
アルキル・ジメチル・ベンジルアンモニウムまたはその
塩(以下、単に「本ADBAC剤」と略称することがある)
と、低級アルコール類、キレート剤および両性または非
イオン性界面活性剤の1種または2種以上とを含有して
なる殺菌消毒剤 本ADBAC剤において、ドデシル・ジメチル・ベンジルア
ンモニウムまたはその塩は常法で得たものが用いられ、
特にドデシル・ジメチル・ベンジルアンモニウムクロラ
イドが有利に使用できる。本剤の特徴はアルキル・ジメ
チル・ベンジルアンモニウムまたはその塩としてドデシ
ル・ジメチル・ベンジルアンモニウムまたはその塩の含
量を約80重量%以上にする点にあるが、約83重量%以上
含有せしめることによりさらに好ましい効果が発揮さ
れ、またその上限の含量は特に限定はないが一般に95重
量%までである。ドデシル体以外のアルキル・ジメチル
・ベンジルアンモニウムまたはその塩としては、その側
鎖アルキル基がC8H17,C10C21,C14H29,C16H33あるいはC
18H37のものがあげられ、これらは1種または2種以上
が含有されていてもよい。
次に、低級アルコールとしては、一般に炭素数が1〜3
のものが用いられ、特にエチルアルコール,イソプロピ
ルアルコールが有利に用いられる。キレート剤として
は、一般にアルカリ性のものが好ましく、例ばエチレン
ジアミン四酢酸ナトリウムあるいは重合リン酸塩(例、
ポリリン酸ナトリウム,ポリリン酸カリウム)などが挙
げられる。また両性または非イオン性界面活性剤として
は、例えば、アルキル・ジアミノエチルグリシン塩酸塩
(例、ドデシル・アミノエチル・グリシン塩酸塩、テト
ラデシル・アミノエチル・グリシン塩酸塩)、グリセリ
ン脂肪酸エステル(例、グリセリンモノラウレート、グ
リセリンモノカプレート)などが挙げられる。
次に、本発明の殺菌消毒剤における本ADBAC剤と上記の
各併用成分との量比は、たとえば本ADBAC剤100重量部に
対し、低級アルコール類は約100〜100万重量部、好まし
くは約800〜80万重量部、また手指,器具などの消毒に
際し更に好ましくは約3.000〜3万重量部、キレート剤
は約0.02〜1000重量部、好ましくは約0.2〜500重量部、
また器具,室内消毒などに際し更に好ましくは約10〜20
0重量部、また両性または非イオン性界面活性剤は約0.2
〜1000重量部、好ましくは約0.5〜200重量部また手指な
どの消毒に際し更に好ましくは約10〜100重量部の割合
とするのがよい。
本殺菌消毒剤の剤型は、各併用成分の形状により粉剤、
液剤等に調製され、その調製法自体は公知手段を用いる
ことができる。
本殺菌消毒剤を使用するに際しては、本ADBAC剤と各併
用成分とを前記量比で含有する製剤を、本ADBAC剤の濃
度として約0.01〜5%、好ましくは約0.02〜3%、更に
好ましくは約0.05〜2%(重量/容量)となるように必
要に応じ適宜の溶媒、例えば水で希釈して殺菌消毒の対
象物に接触せしめる。一般に、低級アルコール類は約7
〜90%、好ましくは約15〜80%、更に好ましくは15〜30
%(容量/容量)で、キレート剤は約0.001〜0.1%、好
ましくは約0.005〜0.1%、更に好ましくは0.05〜0.1
(重量/容量)で、また両性または非イオン性界面活性
剤は約0.01〜0.1%、好ましくは約0.02〜0.1、更に好ま
しくは約0.05〜0.1%(重量/容量)の各濃度で併用さ
れる。
本殺菌消毒法は一般にpHが約6.5〜8.5、好ましくは7〜
8.5で実施されるが、殺菌消毒の対象物の種類によって
は、例えば医療器具・施設、工場等に適用する場合に
は、pHを約9〜11、好ましくは10〜11付近まで高めて実
施することが効果上好ましい。この場合のpHの調整剤と
しては、適宜のアルカリ剤を使用でき、例えば水酸化ア
ルカリ(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、炭
酸アルカリ塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)などが挙げられ
る。
また殺菌消毒に際して洗浄作用を付与することにより除
菌効果を向上させることが出来るので洗浄または起泡力
を有する薬剤などを併用することにより殺菌消毒効果を
より促進することができる。重合リン酸塩あるいは界面
活性剤は、このような目的においても併用することがで
き、この場合にはこれら薬剤を一般に約0.1〜30重量%
の濃度で併用するのが好ましい。このときの界面活性剤
としては、具体的にはポリオキシエチレン・ポリオキシ
プロピレン・グリコール・エーテル,ポリオキシエチレ
ンノニルフェノール・エーテル,ポリオキシエチレン・
オクチルフエニルエーテル,ヤシ油脂肪酸アミド・プロ
ピルベタイン,ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド,高級
アルコールポリエチレングリコール型非イオン性界面活
性剤およびN−ココイル−L−アルギニンエチルエステ
ル−DL−ピロリドンカルボン酸などの非イオン性界面活
性剤が挙げられる。これら界面活性剤の一種または2種
以上添加することにより、除菌効果とともに手荒れ防止
にも有用となる。更に詳しくはヤシ油脂肪酸アミドプロ
ピルベタイン約10〜30%,またはポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレングリコールエーテル約10〜30%およ
びヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド約3〜10%の混液に
エタノールを約10〜30%添加することにより殺菌消毒力
の有効性が増加する。さらに、殺菌消毒剤による手指消
毒を頻繁に実施する場合、手荒れ防止のため皮膜形成
剤,保湿剤等の皮膚保護剤を加えることにより有用性が
向上する。皮膚保護剤としてはラノリン,ポリオール,
トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリンなどを製剤中に
約0.1〜5重量%添加して用いることもできる。更には
器具消毒には防錆剤としてよく知られている亜硝酸ナト
リウムを0.01〜2重量%程度添加することにより有用性
が向上する。
殺菌消毒対象物への接触方法は、従来公知の方法を採用
することができ、たとえば浸漬,スプレー,ふりかけ,
洗浄などにより実施すればよい。また、手指などの殺菌
消毒については上記溶液の3〜10mlを手掌にとり手指を
よくもみ洗いすることにより手指の汚染菌を殺菌するこ
とができる。接触時間は殺菌対象物あるいは殺菌消毒剤
の使用濃度等を考慮して選択されるが、通常約10秒以
上,好ましくは1分以上である。
本殺菌消毒剤は、微生物の汚染を排除する目的で各種用
途に幅広く適用できる。たとえば、人体、動物の患部あ
るいは各種医療器具・施設などの医療用、手指の消毒、
理容・美容院、学校等の公共施設、家屋、乗物、食器、
食品製造工場あるいはその製造設備等の殺菌消毒に用い
ることができる。本剤は後述の実験例に示されていると
おり、有機物の混入下であっても充分に殺菌消毒力を示
す。従って、消毒液を医療用などのように頻繁に用いる
場合、あるいは蛋白質等有機物による汚染の著しい手指
などの消毒により好ましく適用できる。本殺菌消毒法の
好ましい実施態様は、例えば次のとおりである。本ADBA
C剤の約0.1〜0.5%(重量/容量)と両性または非イオ
ン性界面活性剤(例、アルキル,ジアミノエチルグリシ
ン塩酸塩または/およびグリセリン脂肪酸エステル)の
約0.05〜0.1%(重量/容量)を含む水溶液は、医師・
看護婦等が手術前の手洗用殺菌消毒剤として好ましく用
いられる。一般の手指の殺菌消毒の場合は、本ADBAC剤
の約0.1〜0.5(重量/容量)と、低級アルコール類
(例、エチルアルコールまたは/およびイソプロピルア
ルコール)の約15〜30%(容量/容量)または/および
両性または非イオン性界面活性剤(例、アルキル・ジア
ミノエチルグリシン塩酸塩または/およびグリセリン脂
肪酸エステル)の約0.05〜0.1%(重量/容量)を含む
水溶液を手掌にとり約10秒以上、好ましくは約30〜60秒
以上、もみ洗いすることにより、皮膚あれを起こすこと
なく殺菌消毒できる。医療用器具(例、ハサミ,メスな
ど)の場合は、本ADBAC剤の約0.05〜0.2%(重量/容
量)と、低級アルコール類(例、エチルアルコールまた
は/およびイソプロピルアルコール)の約15〜30%(容
量/容量)または/およびキレート剤(例、エチレンジ
アミン四酢酸ナトリウムまたは/および重合リン酸塩)
の約0.05〜0.1%(重量/重量)を含む水溶液に、一般
に約10分以上浸漬することにより殺菌消毒の目的が達せ
される。また、室内あるいは乗物等の殺菌消毒には本AD
BAC剤の約0.05〜0.2%(重量/容量)とキレート剤
(例、エチレンジアミ四酢酸ナトリウムまたは/および
重合リン酸塩)の約0.05〜0.1(重量/重量)を含む水
溶液を常法によりスプレーすることにより好ましく実施
できる。
実施例 以下に、実験例および実施例をあげて本発明をさらに具
体的に説明する。
なお、以下の記載において「95%C12BZK」とはアルキル
側鎖がC12H25のもの95%、C14H29のもの3%,C16H33
もの1%,その他のアルキル側鎖のもの1%を含むBZK
をいい、また「83%C12BZK」とはアルキル側鎖がC12H25
のもの83%,C14H29のもの13%,C16H33のもの2%,その
他のアルキル側鎖のもの1%を含むBZKをいうものとす
る。また対照として用いた市販塩化ベンザルコニウム
(商品名:オスバン )はC12H25BZKを約60%、C14H29B
ZKを約30%、C16H33BZKを約8%、その他のBZKを約1%
を含むものである。
実験例1 試験菌としてアクロモバクター・グッタチスA−39およ
びアルカリゲネス・フェカリス572を使用した。それぞ
れの試験菌の1白金耳をSCD培地(大五栄養化学KK)を1
/50に稀釈した培地(以後1/50SCDと略す)に接種して30
℃,3日間培養した。市販塩化ベンザルコニウム(オスバ
),95%C12BZKおよび83%C12BZKのものについて以
下の方法で殺菌力を測定した。
すなわち、1/50SCD液単独7%,15%または30%エチルア
ルコールをそれぞれ含む1/50SCD液中に上記殺菌剤をそ
れぞれ50μg/mlから10mg/mlの各濃度の溶液を調製し
た。これらの各試験液に、前記培養の各試験菌の生菌数
が106CFU/mlになる様に接種して、25℃に1分間あるい
は10分間接触させた。接触時間後、直ちにこれらの各液
500μを採取して、10mlのSCDLP培地(大五栄養化学KK)
に移した。これらの各培養液はSCDLP寒天平板上で生菌
数を測定するとともに35℃,72時間培養して、試験菌の
発育の有無を観察し、生菌の存在が認められない濃度を
殺菌濃度とした。
本実験結果を第1表(1)および(2)に示す。この結
果から明らかなように、95%C12BZKおよび83%C12BZKは
市販塩化ベンザルコニウムに比して、エチルアルコール
との併用による殺菌効果が極めて高いことが認められ
た。
実験例2 グローブ・ジュース法による手指消毒効果を検した。す
なわち、神木の方法(神木照雄:外科診療25巻,第2
号,256頁−261頁,昭和58年)に準じて5人の被検者を
対象にして、消毒前の手指菌数(ベースライン値)を測
定し、つぎに市販塩化ベンザルコニウム,95%C12BZK,83
%C12BZKをそれぞれ0.1%含有する50%エチルアルコー
ル水溶液ならびに対照として50%エチルアルコール単独
水溶液の消毒効果を調べた。これらの液5mlを手掌にと
り、手指全体にすりつけ、乾燥するまでマッサージす
る。この操作を3回くり返す。消毒した手指については
上記の方法に準じて菌数を測定した。消毒後に検出され
た菌数をベースライン値で除した値の百分率値を100か
ら差し引いた値を減菌率とした。その結果を第2表に示
す。
減菌率は5回の測定の平均値を示し、エチルアルコール
との併用において市販塩化ベンザルコニウムに比し、95
%C12BZKまたは83%C12BZKとの併用区による減菌率が相
乗的に効果が高められることが示された。
実験例3 実験例1と同様な試験菌およびBZKを用いて1/50SCD液お
よび15%または30%イソプロピルアルコールを含む1/50
SCD液中における殺菌力を検した。方法は実験例1と同
様である。
第3表に示す結果から明らかなように95%C12BZKまたは
83%C12BZKはそれぞれ15%または30%イソプロピルアル
コールが共存すると、市販塩化ベンザルコニウムに比較
して、相乗的に殺菌力が増強することが認められた。
実験例4 シュードモナス・セパシア TN1943およびセラチア・マ
ルセスセンス82−2−52をそれぞれの斜面培養から1白
金耳をとり、SCD培地(大五栄養化学KK)に接種して35
℃,20時間培養した。1/50SCD液中に市販塩化ベンザルコ
ニウム,95%C12BZK,83%C12BZKのそれぞれにエチレン・
ジアミン四酢酸・4ナトリウム,アルキル・ジアミノエ
チル・グリシン塩酸塩を添加したものについて殺菌力を
測定した。すなわち、各濃度の試験液に対し、前記培養
液をほぼ105CFU/mlになる様に接種した。接種後、15秒
および5分間接触した後、これらの液をSCDLP培地(大
五栄養化学KK)で20倍稀釈して、各殺菌剤を不活性化し
た。これらの液中の生菌数を測定して各試験液の殺菌力
を検した。その結果を第4表に示す。
実施例1 95%C12BZKの50%(w/v)水溶液に95%エチルアルコー
ルと水を注入して稀釈して、エチルアルコールとして15
%と、BZKとしてそれぞれ2%w/v液,1%w/v液,0.5%w/v
液,0.2%w/v液および0.1%w/v液を調製した。それぞれ
の調製液を5ml当り手掌にとり、3回よくもみ洗いした
後、減菌率を調べると50%以上であった。
実施例2 95%C12BZKの50%(w/v)水溶液に95%エチルアルコー
ル水を注入して稀釈し、エチルアルコールとして30%
と、BZKとしてそれぞれ2%w/v液,1%w/v液,0.5%w/v
液,0.2%w/v液および0.1%w/v液を調製した。それぞれ
の調製液を5ml当り手掌にとり、3回よくもみ洗いした
後、減菌率を調べると50%以上であった。
実施例3 83%C12BZKの50%(w/v)水溶液に95%エチルアルコー
ルと水を注入して稀釈して、エチルアルコールとして20
%,BZKとして2%w/v液,1%w/v液,0.5%w/v液,0.2%w/v
および0.1%w/v液を調製した。それぞれの調製液を5ml
当り手掌にとり、3回よくもみ洗いした後、減菌率を調
べると50%以上であった。
実施例4 83%C12BZKの50%(w/v)水溶液に95%イソプロピルア
ルコールと水を注入して稀釈し、イソプロピルアルコー
ルとして20%と、BZKとしてそれぞれ2%w/v液,1%w/v
液,0.5%w/v液,0.2%w/v液および0.1%w/v液を調製し
た。それぞれの調製液を5ml当り手掌にとり、3回よく
もみ洗いした後、減菌率を調べると50%以上であった。
実施例5 95%C12BZKの50%(w/v)水溶液に95%エチルアルコー
ルと水を注入して稀釈して、エチルアルコールとして15
%とし、更にエチレンジアミン四酢酸・4ナトリウムを
溶解して、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムとして0.
05%,BZKとしてそれぞれ1%,0.5%,0.2%および0.1%w
/v液を調製した。それぞれの調製液を5ml当り手掌にと
り、3回よくもみ洗いした後、減菌率を調べると50%以
上であった。
実施例6 83%C12BZKの50%(w/v)水溶液に95%イソプロピルア
ルコールと水を注入して稀釈し、イソプロピルアルコー
ルとして15%とし、更に30%アルキルジエチルアミノエ
チルグリシン塩酸塩(商品名:テゴー51:ドデシル・ア
ミノエチルグリシン塩酸塩18%およびテトラデシル・ア
ミノエチルグリシン塩酸塩12%を含む。)を溶解して、
アルキルジエチルアミノエチルグリシン塩酸塩として0.
05%,BZKとしてそれぞれ1%,0.5%,0.2%および0.1%w
/v液を調製した。それぞれの調製液を5ml当り手掌にと
り、3回よくもみ洗いした後、減菌率を調べると50%以
上であった。
実施例7 83%C12BZKの50%(w/v)水溶液にエチレン・ジアミン
四酢酸ナトリウムを溶解して、エチレン・ジアミン四酢
酸ナトリウムとして0.1%,BZKとしてそれぞれ2%w/v
液,1%w/v液,0.5%w/v液,0.2%w/v液および0.1%w/v液
を調製した。それぞれの調製液をスプレーにより室内に
散布し、10分後、減菌率を調べると90%以上であった。
実施例8 95%C12BZKの50%(w/v)水溶液に30%アルキルジエチ
ルアミノエチルグリシン塩酸塩を溶解して、アルキルジ
エチルアミノエチルグリシン塩酸塩として0.05%,BZKと
してそれぞれ2%w/v液,1%w/v液,0.5%w/v液,0.2%w/v
液および0.1%w/v液を調製した。それぞれの調製液を5m
l当り手掌にとり、3回よくもみ洗いした後、減菌率を
調べると50%以上であった。
実施例9 83%C12BZKの50%(W/V)水溶液に水道水を入れて希釈
するとともにトリポリ燐酸ナトリウムを溶解して、トリ
ポリ燐酸ナトリウムとして0.1%(W/V)とBZK1%,0.5%
0.2%および0.1%(W/V)をそれぞれ含む液を調整し
た。それぞれの調整液2をステンレス容器に入れ、ハ
サミ,メスなどの医療用器具を侵漬した。侵漬10分後滅
菌率を調べると90%以上であった。
実施例10 83%C12BZKの50%(W/V)水溶液に90%イソプロピルア
ルコールと水を注入して希釈し、イソプロピルアルコー
ルとして15%(W/V)とし、更にエチレン・ジアミン四
酢酸・4ナトリウムを溶解して、エチレン・ジアミン四
酢酸・4ナトリウムとして0.05%(W/V),BZKとしてそ
れぞれ1%,0.5%,0.2%(W/V)液を調整した。それぞ
れの調整液2を合成樹脂製容器に入れ、ハサミ,メス
など医療用器具を侵漬した。侵漬10分後の滅菌率は90%
以上であった。
実施例11 95%C12BZKの50%(W/V)水溶液にグリセリンモノラウ
レートを溶解して、グリセリンモノラウレートとして0.
005%,BZKとしてそれぞれ2%W/V液,1%W/V液,0.5%W/V
液,0.2%W/V液および0.1%W/V液を調製した。それぞれ
の調製液を5ml当り手掌にとり、3回よくもみ洗いした
後、滅菌率を調べると50%以上であった。
実施例12 83%C12BZKの50%(w/v)水溶液に95%エチルアルコー
ルと水を注入して稀釈し、エチルアルコールとして50
%,BZKとして2%w/v液,1%w/v液,0.5%w/v液,0.2%w/v
および0.1%w/v液を調製した。それぞれの調製液を5ml
当り手掌にとり、3回よくもみ洗いした後、減菌率を調
べると50%以上であった。
実施例13 83%C12BZKの50%(w/v)水溶液に95%イソプロピルア
ルコール水を注入して稀釈し、イソプロピルアルコール
として40%とし、更に30%アルキルジエチルアミノエチ
ルグリシン塩酸塩(商品名テゴー51:ドデシル・アミノ
エチルグリシン塩酸塩18%およびテトラデシル・アミノ
エチルグリシン塩酸塩12%を含む。)を溶解して、アル
キルジエチルアミノエチルグリシン塩酸塩として0.02
%,BZKとしてそれぞれ1%,0.2%および0.1%w/v液を調
製した。それぞれの調製液を5ml当り手掌にとり、3回
よくもみ洗いした後、減菌率を調べると50%以上であっ
た。
実施例14 95%C12BZKの50%(w/v)水溶液に30%アルキルジエチ
ルアミノエチルグリシン塩酸塩を溶解して、アルキルジ
エチルアミノエチルグリシン塩酸塩として0.1%,BZKと
してそれぞれ2%w/v液,1%w/v液,0.5%w/v液,0.2%w/v
液および0.1%w/v液を調製した。それぞれの調製液を5m
l当り手掌にとり、3回よくもみ洗いした後、減菌率を
調べると50%以上であった。
実施例15 界面活性剤ポリオキシ・エチレン・ポリオキシプロピレ
ングリコールエーテル250gを殺菌水道水500mlに溶解
し、これに更にヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド50gを
溶解した。この溶液に83%C12BZK40%(W/V)水溶液を
3.75ml、25ml、50mlまたは125ml注入した。つぎに、こ
れらの各液に95%エチルアルコールを200ml加えた後、
殺菌水道水を加え全量を各1,000mlとし、全BZKとしてそ
れぞれ0.15%、1%、2%および5%(W/V)液を調製
した。それぞれの調製液を約5ml手掌にとり、よくもみ
洗いした後、滅菌率を調べると95%以上であった。
実施例16 界面活性剤ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン100gを
殺菌水道水500mlに溶解し、これに更にポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレングリコールエーテル100gを溶
解した。この溶液に83%C12BZK40%(W/V)水溶液を3.7
5ml、25ml、50mlまたは125ml注入した。つぎに、これら
の各液に95%エチルアルコールを200ml加えた後、殺菌
水道水を加え全量を各1,000mlとし、全BZKとしてそれぞ
れ0.15%、1%、2%および5%(W/V)液を調製し
た。それぞれの調製液を約5ml手掌にとり、よくもみ洗
いした後、滅菌率をを調べると95%以上出あった。
発明の効果 本発明はドデシル・ジメチル・ベンジルアンモニウムま
たはその塩を約80重量%以上含有するアルキル・ジメチ
ル・ベンジルアンモニウムまたはその塩と、低級アルコ
ール類,キレート剤および両性または非イオン性界面活
性剤の1種または2種以上を併用することに特徴があ
る。この併用によると、低級アルコール類、キレート
剤、または両性または非イオン性界面活性剤が通常、単
独では殺菌消毒効果を顕著に示さない程度の使用量で
も、上記アルキル・ジメチル・ベンジルアンモニウムま
たはその塩の殺菌消毒力が著しく増強される。また、低
級アルコール類、キレート剤、または両性または非イオ
ン性界面活性剤の単独使用で殺菌消毒力が認められる濃
度の場合には、上記アルキル・ジメチル・ベンジルアン
モニウムまたはその塩との併用によって相乗的に殺菌消
毒力が増強されるものである。このような併用効果は、
従来組成のアルキル・ジメチル・ベンジルアンモニウム
またはその塩の場合に比して、極めて顕著に認められ
る。
この結果、本発明の殺菌消毒法は各種の対象物に幅広く
有効に適用することができ、とりわけ対象物中に有機物
が存在していても殺菌消毒力の低下が少ないという点で
実用的に有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドデシル・ジメチル・ベンジルアンモニウ
    ムまたはその塩を約80重量%以上含有するアルキル・ジ
    メチル・ベンジルアンモニウムまたはその塩と、低級ア
    ルコール類,キレート剤および両性または非イオン性界
    面活性剤の1種または2種以上とを含有してなる殺菌消
    毒剤。
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