JPH0756047Y2 - ゴルフクラブのバランスシート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ゴルファーのスイングの癖又はゴルフクラブ
のシャフトの硬さヤスイングバランスなどに応じて、ゴ
ルフクラブの重さを微妙に調節できるバランスシートに
関する。

（従来の技術） ゴルフのスコアメイクには、フェアウェイの所望の位置
に向け、またショートホールではパッティンググリーン
のピンに向けて正確にショットすることが必要である。
ゴルフクラブは、主としてウッドクラブで飛距離をアイ
アンクラブでアプローチを目的とし、その型式にはルー
ルによる制限があっても、重さと長さには制限がない。
しかしながら、ゴルフボールの飛び方向は、同じクラブ
を用いてもゴルファーのスイングの癖や体格によってス
ライスやフックを生じやすく、既製のクラブではどうし
ても正確なショットをすることができない場合がある。
このために従来では、接着可能な板材の鉛製バランス材
が販売されており、これをゴルフクラブのヘッド裏側に
貼着してゴルフクラブの重さを調整することができる。

（考案が解決しようとする課題） 従来のバランス材は、１個当りの重さが１〜3gもある板
状であり、微妙なバランスを調整することができない。
また、はさみで適当な大きさに切り取る形式の細長いバ
ランスシートも存在するが、これを使用するに裁断用の
がさみが必要であるので不便である。これらのバランス
材は、その表面に化粧フィルムを接着しているので、重
さを増やすために所望の位置でバランス材を重ね貼りす
ることもできない。

本考案は、既製のゴルフクラブでも正確なショットを達
成できるように提案されたものであり、ゴルファーのス
イングの癖やゴルフクラブのシャフトの硬さなどに応じ
て、ゴルフクラブの重さを微妙に調節できるバランスシ
ートを提供することを目的としている。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案に係るバランスシー
ト１は、第２図及び第３図に示すように、軟質の薄い金
属板２と、該金属板の裏面に形成した感圧接着剤層３
と、接着剤層３の全面を覆う剥離フィルム４とを有す
る。金属板２の素材として鉛又は鉛合金などが一般的で
あり、例えば等間隔で設けたスリット５によって20個の
シート片1aに分離する。スリット５とは、金属板２の表
面に設けた切り込みであり、一般に図示のような多数の
平行直線であるが、直交線を加えたり又は適宜の曲線で
構成してもよい。各スリット５は、金属板２を各シート
片1aに容易に分離できれば、その下端が金属板２の裏面
に達していてもいなくてもよい。シート片1aは、複数片
を重ね貼りできるように、金属板２の表面に適宜の処理
や印刷を施しても、その表面には化粧フィルムなどを接
着しない方が望ましい。

（作用） 本考案に係るバランスシート１は、軟質の金属板２を複
数本のスリット５で分離しているため、１個のシート片
1a当りでは約0.5g以下であり、これを剥離フィルム４か
ら剥がしてゴルフクラブ６のヘッド裏側に貼着すると、
該クラブの微妙なバランスを調整することができる。こ
の際に、各シート片1aはスリット５で容易に分割でき、
感圧接着剤層３でヘッド裏側に容易に貼着できるため、
使用時にはさみなどは全く必要ない。

（実施例） 本考案を図面に基づいて説明すると、第２図で本考案に
係るバランスシート１を示す。バランスシート１は、軟
質の金属板２である薄鉛板と、該鉛板の裏面に形成した
感圧接着剤層３と、接着剤層３の全面を覆う剥離フィル
ム４とを有する。バランスシート１は、例えば３×8cm
の長方形で重さ5gであり、等間隔に設けた19本のスリッ
ト５によって20個のシート片1aに分割している。この結
果、シート片1aの１個当りの重さは0.25gにすぎない。

本考案のバランスシート１を製造するには、例えば適宜
のロール間において、帯状の薄い鉛シートの裏面に、接
着剤を塗付した剥離フィルムのテープを貼り合わせてか
ら、各バランスシートの寸法に裁断すればよい。この際
に、薄鉛板の表面に多数のスリット５を形成し、その切
り込み下端は鉛板の裏面近傍に達する。この薄鉛板は、
複数片のシート片1aを重ね貼りできるようにその表面に
化粧フィルムなどを接着していない。また、剥離フィル
ム４は市販の離型紙であり、剥がしやすいように鉛板の
裏面で一部分4aが重合している。

本考案に係るバランスシート１は、スリット５で分割す
ることにより、１個のシート片1a又は複数個のシート片
をまとめて剥離フィルム４から剥がすことができる。こ
れらのシート片は、厚みが約0.2mm以下であるから、ゴ
ルフクラブ６のヘッド裏側において容易に変形させて密
着でき、該ヘッドから剥がれることは殆ど生じない。シ
ート片1aをゴルフクラブ６のヘッド裏側に貼着すると、
該クラブの微妙なバランスを調整でき、練習又は試合中
にバランス調整が再度必要になれば、ヘッドの裏側にシ
ート片1aを重ね貼りすることも容易である。

（考案の効果） 本考案に係るバランスシートは、薄い軟質金属板を複数
本のスリットで容易に分離可能にしているため、１個の
シート片当りでは約0.5g以下であり、これを剥離フィル
ムから剥がしてゴルフクラブのヘッド裏側に貼着する
と、該クラブの微妙なバランスを容易に調整することが
できる。本考案のバランスシートを用いると、１枚又は
複数枚のシート片をクラブのヘッド裏側に貼着すること
により、ゴルファーのスイングの癖又はゴルフクラブの
シャフトの硬さやスイングバランスに応じて、ゴルフク
ラブの重さを微妙に調節でき、ゴルフボールの正確な飛
び方向を達成して維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るバランスシートから分割したシー
ト片をゴルフクラブに貼着した状態を示す部分側面図、
第２図は本考案に係るバランスシートの一例を示す平面
図、第３図は第２図のバランスシートの縦断面図であ
る。 １……バランスシート、２……軟質金属板、３……感圧
接着剤層、４……剥離フィルム、５……スリット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ゴルフクラブのヘッド裏側に貼着する軟質
   シート片を構成するバランスシートであって、縦方向に
   等間隔のスリットを設けた厚みが約0.2mm以下の薄鉛板
   と、該薄鉛板の裏面に形成した感圧接着剤層と、接着剤
   層の全面を覆う剥離フィルムとを有し、前記薄鉛板の表
   面には化粧フィルムなどを接着していないので、所望に
   応じて複数のシート片を重ね貼りすることができ、且つ
   前記剥離フィルムは剥がしやすいように薄鉛板の裏面で
   一部分が重合しているゴルフクラブのバランスシート。