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JPH075376B2 - 熱伝導率の高いセラミツク体の製法 - Google Patents

熱伝導率の高いセラミツク体の製法

Info

Publication number
JPH075376B2
JPH075376B2 JP60279421A JP27942185A JPH075376B2 JP H075376 B2 JPH075376 B2 JP H075376B2 JP 60279421 A JP60279421 A JP 60279421A JP 27942185 A JP27942185 A JP 27942185A JP H075376 B2 JPH075376 B2 JP H075376B2
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JP
Japan
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equivalent
compact
range
composition
aluminum nitride
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP60279421A
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English (en)
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JPS61155263A (ja
Inventor
アービン・チヤールズ・フセビイ
カール・フランシス・ボビツク
Original Assignee
ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ filed Critical ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ
Publication of JPS61155263A publication Critical patent/JPS61155263A/ja
Publication of JPH075376B2 publication Critical patent/JPH075376B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/515Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
    • C04B35/58Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides
    • C04B35/581Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on aluminium nitride

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  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、25℃で1.00W/cm・Kより大きい、好ましくは
25℃で1.27W/cm・K以上の熱伝導率を有する液相焼結多
結晶窒化アルミニウムの製造に関する。本発明の1つの
観点によれば、窒化アルミニウムを炭素である程度まで
脱酸し、次いで、酸化イットリウムを利用してさらに脱
酸および/または焼結して本発明のセラミック材料を生
成する。
尚、本明細書中で用いられた数値は、必要であれば、以
下の如く換算し得るものである。
1psi=0.07031Kgw/cm2 1SCFH=0.028315m3/hour 1インチ(”)=2.54cm 発明の背景 300ppmの溶存酸素を含有する十分に純粋な窒化アルミニ
ウム単結晶の熱伝導率を測定すると室温熱伝導率が2.8W
/cm・Kと測定され、この値はBeO単結晶の熱伝導率3.7W
/cm・Kとほとんど同じ位高く、α−Al2O3単結晶の熱伝
導率0.44W/cm・Kよりはるかに高い。窒化アルミニウム
単結晶の熱伝導率は溶存酸素の強い関数で溶存酸素含量
の増加につれて減少する。例えば、0.8wt%の溶存酸素
を含有する窒化アルミニウム単結晶の熱伝導率は約0.8W
/cm・Kである。
窒化アルミニウム粉末は酸素親和性を有し、特にその表
面が酸化物で覆われていない場合にそうである。窒化ア
ルミニウム粉末の窒化アルミニウム格子中に酸素を導入
すると、次式に従ってAl空孔が形成される。
従って3つの窒素位置に3つの酸素原子を入れるとアル
ミニウム位置に1つの空孔が形成される。窒素位置に酸
素が存在しても、AlNの熱伝導率に与える影響はおそら
く無視できる程度であろう。しかし、アルミニウム原子
と空孔とは質量が大きく相違するので、アルミニウム位
置での空孔の存在はAlNの熱伝導率に強い影響をもち、
すべての実用的目的において、おそらくAlNの熱伝導率
の減少のすべての原因である。
通常、純粋と称されるAlN粉末には3つの異なる酸素源
がある。酸素源の第1はAl2O3の個別粒子である。酸素
源の第2は、AlN粉末粒子を覆う、おそらくはAl2O3とし
ての酸化物被覆である。酸素源の第3はAlN格子に溶解
した酸素である。AlN粉末のAlN格子中に存在する酸素の
量は、AlN粉末を製造する方法に依存する。AlN粉末を高
温で加熱することにより、さらに酸素がAlN格子中に導
入され得る。測定値から、約1900℃でAlN格子が約1.2wt
%の酸素を溶解し得ることがわかる。本発明において、
AlN粉末の酸素含量とは、酸素源第1、第2および第3
として存在する酸素を包含するものである。また本発明
において、酸素源第1、第2および第3としてAlN粉末
に存在する酸素は、遊離炭素を利用することにより除去
でき、この炭素による酸素除去の程度は、得られる焼結
体に望まれる組成に大きく依存する。
発明の開示 本発明によれば、窒化アルミニウム粉末を空気中で加工
することができ、それでも25℃で1.00W/cm・Kより大き
い、好ましくは25℃で1.27W/cm・K以上の熱伝導率を有
するセラミック体を生成することができる。
本発明の1実施の態様においては、既知の酸素含量の粒
状窒化アルミニウム、遊離炭素および酸化イットリウム
よりなるコンパクト中の窒化アルミニウムを炭素で脱酸
してAl、N、YおよびOの望ましい当量組成を生成し、
さらに脱酸コンパクトをYおよびOを主生成とし少量の
AlおよびNを含有する液相によって焼結する。
添付図面を参照しながら展開される以下の詳しい説明か
ら本発明を一層よく理解できるであろう。
第1図は、AlN、YN、Y2O3およびAl2O3よりなる相互三元
系(reciprocal ternary system)におけるサブソリダ
ス(subsolidus)相平衡を示す組成図である(米国特許
出願第553,213号1983年11月18日出願(特開昭60−180,9
65号)、即ち特願昭59−242535号の第1図にも示されて
いる)。第1図は当量%単位でプロットされており、縦
座標軸それぞれに沿って酸素の当量%が示されている
(窒素の当量%は100%−酸素の当量%である)。横座
標軸に沿ってイットリウムの当量%が示されている(ア
ルミニウムの当量%は、100%−イットリウムの当量%
である)。第1図において、線分CDおよびEFを含まない
線分ABCDEFが米国特許出願第553,213号の焼結体の組成
を画定し包囲している。第1図には、YN添加剤および窒
化アルミニウム粉末の酸素含量をつなぐ縦軸連結直線Z
Z′の1例も示されている。多角形ABCDEFを通る縦軸連
結直線上の任意の点で与えられるイットリウムおよびAl
の当量%から、縦軸連結直線上のその点の組成物を生成
するのに必要なイットリウム添加剤およびAlNの量を計
算することができる。
第2図は米国特許出願第553,213号の多結晶体組成を示
す第1図の部分の拡大図である。
第3図はAlN、YN、Y2O3およびAl2O3よりなる相互三元系
におけるサブソリダス相平衡を示す組成図である。第3
図は当量%単位でプロットされており、縦座標軸それぞ
れに沿って酸素の当量%が示されている(窒素の当量%
は、100%−酸素の当量%である)。横座標軸に沿って
イットリウムの当量%が示されている(アルミニウムの
当量%は、100%−イットリウムの当量%である)。第
3図において、線分LMおよびDMを含まない線分、即ち多
角形LT1DMが本発明の方法により生成した焼結体の組成
を画定し包囲している。
第4図は多角形LT1DMを示す第3図の部分の拡大図で、
多角形U2U1DMも示す。
第1図と第3図はAlN、YN、Y2O3およびAl2O3よりなる相
互三元系におけるサブソリダス相平衡を示す同じ組成図
であり、第1図が特願昭59−242535号の多角形ABCDEFお
よび線分ZZ′を示すのに対して、第3図が多角形LT1DM
を示す点が相違するだけである。多角形ABCDEFで画定包
囲された組成は多角形LT1DMの組成を包含する。
第1図および第2図は、下記のようにして得られたデー
タに基づいて代数的に展開された図である。即ち、所定
の酸素含量のYNおよび所定の酸素含量のAlN粉末の粒状
混合物、また数例ではAlN、YNおよびY2O3粉末の混合物
を窒素ガス中で形成し、この混合物を窒素ガス中でコン
パクトに成形し、コンパクトを窒素ガス中周囲圧力下約
1860℃−約2050℃の範囲の焼結温度で1−1.5時間の期
間焼結することによりデータを得た。さらに詳しくは、
粉末の混合からこれから形成したコンパクトの焼結まで
の全工程を窒素の非酸化性雰囲気中で行った。
第3図および第4図の多角形LT1DMおよびU2U1DMも、以
下に記載する実施例ならびにこの実施例と類似のやり方
で行った操作例を含む他の実験により得られたデータに
基づいて、代数に展開された図である。
オキシ窒化物および2つの異なる金属原子を含み、その
金属原子が原子価を変えない相平衡をプロットする最善
の方法は、第1及び3図でそうしたように組成を相互三
元系としてプロットすることである。第1図および第3
図の特定の系には、2種の非金属原子(酸素と窒素)と
2種の金属原子(イットリウムとアルミニウム)とが存
在する。Al、Y、酸素および窒素はそれぞれ原子価+3,
+3,−2および−3を有すると仮定する。Al、Y、酸素
および窒素すべてが酸化物、窒化物またはオキシ窒化物
として存在し、あたかも上記原子価を有するかのように
ふるまうと仮定する。
第1−4図の状態図は当量%でプロットしてある。これ
らの元素それぞれの当量数は特定の元素のモル数にその
原子価を掛けた値に等しい。縦軸に沿って、酸素の当量
数に100%を掛けて、酸素当量数と窒素当量数の合計で
割った値がプロットされている。縦軸に沿って、イット
リウムの当量数に100%を掛けてイットリウム当量数と
アルミニウム当量数の合計で割った値がプロットされて
いる。第1−4図のすべての組成をこのようにしてプロ
ットする。
第1−4図の状態図上の組成を用いて種々の相の重量%
および体積%を決めることができる。例えば、第3また
は4図の多角形LT1DM内の特定の1点を用いて、その点
での多結晶体の相組成を決めることができる。
第1−4図は固体状態の多結晶体の組成と相平衡を示
す。
アーバン・チャールズ・フスビー(Irvin Charles Huse
by)とカール・フランシス・ボビク(Carl Francis Bob
ik)による、本出願人に譲渡された米国特許出願第553,
213号(1983年11月18日出願)、即ち特願昭59−242535
号「高熱伝導率の窒化アルミニウムセラミック体」に
は、その第1図(本明細書にも第1図−従来例−として
図示)の線分CDおよびEFを含まない線分ABCDEFで画定包
囲された組成、セラミック体の体積の約10体積%未満の
気孔率および22℃で1.0W/cm・Kより大きい熱伝導率を
有する多結晶窒化アルミニウムセラミック体を製造する
方法が開示されている。この方法では、窒化アルミニウ
ム粉末と、イットリウム、水素化イットリウム、窒化イ
ットリウムおよびこれらの混合物よりなる群から選ばれ
るイットリウム添加剤とよりなる混合物を形成し、ここ
で上記窒化アルミニウムおよびイットリウム添加剤は予
め定められた酸素含量を有し、上記混合物はイットリウ
ム、アルミニウム、窒素および酸素の当量%が第1図の
線分CDおよびEFを含まない線分ABCDEFで画定包囲された
組成を有し、上記混合物をコンパクトに成形し、上記コ
ンパクトを約1850℃−約2170℃の範囲の温度で窒素、ア
ルゴン、水素およびこれらの混合物よりなる群から選ば
れる雰囲気中で焼結して、上記多結晶体を生成する。
上記米国特許出願第553,213号には、約1.6当量%より大
から約19.75当量%までのイットリウム、約80.25当量%
から約98.4当量%までのアルミニウム、約4.0当量%よ
り大から約15.25当量%までの酸素、および約84.75当量
%から約96当量%までの窒素よりなる組成を有する多結
晶体も開示されている。
上記米国特許出願第553,213号には、AlN、YおよびOを
含有する第2相とよりなり、第2相の合計量が多結晶体
の全体積の約4.2体積%より大から約27.3体積%までの
範囲にある相組成を有する多結晶体であって、多結晶体
の体積の約10体積%未満の気孔率および22℃で1.0W/cm
・Kより大きい熱伝導率を有する多結晶体も開示されて
いる。
本発明を概括すれば、第3または4図の線分LMおよびDM
を含まない線分、即ち多角形LT1DMで画定包囲された組
成、セラミック体の体積の約10体積%未満、好ましくは
約4体積%未満の気孔率および25℃で1.00W/cm・Kより
大きい、好ましくは25℃で1.27W/cm・K以上の熱伝導率
を有する焼結多結晶窒化アルミニウムセラミック体を製
造する方法が提供され、この方法は (a)酸素含有窒化アルミニウム粉末、酸化イットリウ
ムまたはその前駆物質および、遊離炭素、約50℃から約
1000℃までの範囲の温度で熱分解して遊離炭素と揮散す
る気体状分解生成物とになる炭素質有機物質およびこれ
らの混合物よりなる群から選ばれた炭素質添加剤よりな
る混合物を形成し、この混合物をコンパクトに成形し、
ここで上記混合物およびコンパクトはイットリウムおよ
びアルミニウムの当量%が第3または4図の点T1から点
Mまでの範囲にあり、イットリウムが約4.0当量%より
大から約7.5当量%までの範囲にあり、アルミニウムが
約92.5当量%から約96当量%より小までの範囲にある組
成を有し、上記コンパクトは第3または4図の多角形LT
1DMで画定包囲された組成の外側にY、Al、OおよびN
の当量%組成を有し、 (b)上記コンパクトを非酸化性雰囲気中で約1200℃ま
での温度にて加熱し、これにより酸化イットリウムと遊
離炭素を生成し、 (c)上記コンパクトを窒素含有非酸化性雰囲気中で、
約1350℃からコンパクトを脱酸するのに十分だが気孔閉
塞温度より低い温度までの温度に加熱し、これにより上
記遊離炭素を上記窒化アルミニウムに含有された酸素と
反応させて脱酸コンパクトを生成し、ここで上記脱酸コ
ンパクトはAl、Y、OおよびNの当量%が第3または4
図の線分LMおよびDMを含まない多角形LT1DMで画定包囲
された組成を有し、上記遊離炭素が上記脱酸コンパクト
を生成する量存在し、さらに (d)上記脱酸コンパクトを窒素含有非酸化性雰囲気中
で約1855℃以上の温度で焼結して上記多結晶体を生成す
る工程を含む。
本発明の方法において、脱酸コンパクトの当量%で表示
した組成は、得られる焼結体の当量%で表示した組成と
同じであるか、それから有意な差がない。
本発明の方法において、酸素含量は中性子放射分析によ
り測定することができる。
ここで1成分の重量%は、全成分の合計重量%が100%
になることを意味する。
周囲圧力は大気圧または大気圧付近を意味する。
粉末の比表面積または表面積は、BET表面積測定による
比表面積を意味する。
簡潔に述べると、本発明の1実施の態様においては、第
3または4図の線分U2MおよびDMを含まない線分、即ち
多角形U2U1DMで画定包囲された組成、セラミック体の体
積の約10体積%未満、好ましくは約2体積%未満の気孔
率および25℃で1.00W/cm・Kより大きい、好ましくは25
℃で1.27W/cm・Kより大きい熱伝導率を有する焼結多結
晶窒化アルミニウムセラミック体を製造する方法が提供
され、この方法は (a)酸素含有窒化アルミニウム粉末、酸化イットリウ
ムまたはその前駆物質および、遊離炭素、約50℃から約
1000℃までの範囲の温度で熱分解して遊離炭素と揮散す
る気体状分解生成物となる炭素質有機物質およびこれら
の混合物よりなる群から選ばれた炭素質添加剤よりなる
混合物を形成し、ここで上記混合物中の遊離炭素は約10
0m2/gより大きい比表面積を有し、上記窒化アルミニウ
ム粉末は約3.4m2/gから約6m2/gまでの比表面積を有し、
上記混合物をコンパクトに成形し、ここで上記混合物お
よびコンパクトはイットリウムおよびアルミニウムの当
量%が第3または4図の点U1から点Mまでの範囲にあ
り、イットリウムが約4.0当量%より大から約6.35当量
%までの範囲にあり、アルミニウムが約93.65当量%か
ら約96.0当量%より小までの範囲にある組成を有し、上
記コンパクトは第3または4図の多角形LT1DMで画定包
囲された組成の外側にY、Al、OおよびNの当量%組成
を有し、上記コンパクト中の窒化アルミニウムがこの窒
化アルミニウムの重量の約1.8重量%より大から約4.50
重量%より小までの範囲の量の酸素を含有し、 (b)上記コンパクトを非酸化性雰囲気中で約1200℃ま
での温度にて加熱し、これにより酸化イットリウムと遊
離炭素を生成し、 (c)上記コンパクトを約25容量%以上の窒素を含有す
る窒素含有非酸化性雰囲気中で周囲圧力で、約1350℃か
らコンパクトを脱酸するのに十分だが気孔閉塞温度より
低い温度までの温度にて加熱し、これにより上記遊離炭
素を上記窒化アルミニウムに含有された酸素と反応させ
て脱酸コンパクトを生成し、ここで上記脱酸コンパクト
はAl、Y、OおよびNの当量%が第3または4図の線分
U2MおよびDMを含まない多角形U2U1DMで画定包囲された
組成を有し、上記炭素による脱酸前の上記コンパクト中
の窒化アルミニウムがこの窒化アルミニウムの重量の約
1.85重量%より大から約4.5重量%より小までの範囲の
酸素含有を有し、上記遊離炭素が上記脱酸コンパクトを
生成する量存在し、さらに (d)上記脱酸コンパクトを約25容量%以上の窒素を含
有する窒素含有非酸化性雰囲気中で周囲圧力下、約1900
℃から約2000℃まで、好ましくは約1900℃から約1950℃
まで、1実施の態様においては約1950℃から約2000℃ま
での範囲の温度で焼結し、上記多結晶体を生成する工程
を含む。
簡潔に述べると、本発明の別の実施態様によれば、第3
または4図の線分LMおよびDMを含まない線分、即ち多角
形LT1DMで画定包囲された組成、セラミック体の体積の
約10体積%未満、好ましくは約4体積%未満の気孔率お
よび25℃で1.00W/cm・Kより大きい、好ましくは25℃で
1.27W/cm・Kより大きい熱伝導率を有する焼結多結晶窒
化アルミニウムセラミック体を製造する方法が提供され
る。この方法は下記の工程を含む。
(a)窒化アルミニウム粉末の約4.4重量%までの酸素
含量を有する出発材料となる酸素含有窒化アルミニウム
粉末を用意し、この窒化アルミニウム粉末、酸化イット
リウムまたはその前駆物質および、遊離炭素、約50℃か
ら約1000℃までの範囲の温度で熱分解して遊離炭素と揮
散する気体状分解生成物となる炭素質有機物質およびこ
れらの混合物よりなる群から選ばれた炭素質添加剤より
なる混合物を形成し、この混合物をコンパクトに成形
し、ここで上記混合物およびコンパクトはイットリウム
およびアルミニウムの当量%が第3または4図の点T1
ら点Mまでの範囲にあり、イットリウムが約4.0当量%
より大から約7.5当量%までの範囲にあり、アルミニウ
ムが約92.5当量%から約96当量%より小までの範囲にあ
る組成を有し、上記コンパクトは第3または4図の多角
形LT1DMで画定包囲された組成の外側にY、Al、Oおよ
びNの当量%組成を有し、この処理中上記窒化アルミニ
ウムは酸素を捕集し、炭素による脱酸前の上記コンパク
ト中の窒化アルミニウムの酸素含量が窒化アルミニウム
の約1.0重量%より大、通常約1.85重量%より大から約
4.50重量%までの範囲にあり、これによって窒化アルミ
ニウム粉末を遊離炭素による脱酸に適当なコンパクトに
加工し、 (b)上記コンパクトを非酸化性雰囲気中で約1200℃ま
での温度にて加熱し、これにより酸化イットリウムと遊
離炭素を生成し、 (c)上記コンパクトを窒素含有非酸化性雰囲気中で、
約1350℃からコンパクトを脱酸するのに十分だが気孔閉
塞温度より低い温度までの温度にて加熱し、これにより
上記遊離炭素を上記窒化アルミニウムに含有された酸素
と反応させて脱酸コンパクトを生成し、ここで上記脱酸
コンパクトはAl、Y、OおよびNの当量%が第3または
4図の線分LMおよびDMを含まない多角形LT1DMで画定包
囲された組成を有し、上記遊離炭素が上記脱酸コンパク
トを生成する量存在し、さらに (d)上記脱酸コンパクトを窒素含有非酸化性雰囲気中
で約1855℃以上の温度で焼結して上記多結晶体を生成す
る。
簡潔に述べると、本発明のさらに他の実施の態様によれ
ば、第3または4図の線分U2およびDMを含まない多角形
U2U1DMで画定包囲された組成、セラミック体の体積の約
10体積%未満、好ましくは約2体積%未満の気孔率およ
び25℃で1.00W/cm・Kより大きい、好ましくは25℃で1.
27W/cm・Kより大きい熱伝導率を有する焼結多結晶窒化
アルミニウムセラミック体を製造する方法が提供され、
この方法は下記の工程を含む。
(a)酸素含有窒化アルミニウム粉末の約1.00重量%よ
り大から約4.00重量%より小までの範囲の酸素含有を有
する出発材料としての窒化アルミニウム粉末を用意し、
この窒化アルミニウム粉末、酸化イットリウムまたはそ
の前駆物質および、遊離炭素、約50℃から約1000℃まで
の範囲の温度で熱分解して遊離炭素と揮散する気体状分
解生成物となる炭素質有機物質およびこれらの混合物よ
りなる群から選ばれた炭素質添加剤よりなる混合物を形
成し、ここで上記混合物中の遊離炭素は約100m2/gより
大きい比表面積を有し、上記窒化アルミニウム粉末は約
3.4m2/gから約6m2/gまでの比表面積を有し、上記混合物
をコンパクトに成形し、ここで上記混合物およびコンパ
クトはイットリウムおよびアルミニウムの当量%が第3
または4図の点U1から点Mまでの範囲にあり、イットリ
ウムが約4.0当量%より大から約6.35当量%までの範囲
にあり、アルミニウムが約93.65当量%から約96当量%
より小までの範囲にある組成を有し、上記コンパクトは
第3または4図の多角形LT1DMで画定包囲された組成の
外側にY、Al、OおよびNの当量%組成を有し、この処
理中上記窒化ルミニウムは酸素を捕集し、炭素による脱
酸前の上記コンパクト中の窒化アルミニウムの酸素含量
が窒化アルミニウムの約1.85重量%より大から約4.50重
量%までの範囲にあり、かつ上記出発材料としての窒化
アルミニウム粉末の上記酸素含量よりも窒化アルミニウ
ムの約0.03重量%より大から約3.00重量%までの範囲の
量だけ大きく、これによって酸素含有窒化アルミニウム
粉末を遊離炭素による脱酸に適当なコンパクトに加工
し、 (b)上記コンパクトを非酸化性雰囲気中で約1200℃ま
での温度にて加熱し、これにより酸化イットリウムと遊
離炭素を生成し、 (c)上記コンパクトを約25容量%以上の窒素を含有す
る窒素含有非酸化性雰囲気中で周囲圧力で、約1350℃か
らコンパクトを脱酸するのに十分だが気孔閉塞温度より
低い温度までの温度にて加熱し、これにより上記遊離炭
素を上記窒化アルミニウムに含有された酸素と反応させ
て脱酸コンパクトを生成し、ここで上記脱酸コンパクト
はAl、Y、OおよびNの当量%が第3または4図の線分
U2MおよびDMを含まない多角形U2U1DMで画定包囲された
組成を有し、上記遊離炭素が上記脱酸コンパクトを生成
する量存在し、さらに (d)上記脱酸コンパクトを約25容量%以上の窒素を含
有する窒素含有非酸化性雰囲気中で周囲圧力下、約1900
℃から約2000℃まで、好ましくは約1900℃から約1950℃
まで、1実施の態様においては約1950℃から2000℃まで
の範囲の温度で焼結し、上記多結晶体を生成する。
本発明の1実施の態様においては、上記混合物およびコ
ンパクトはイットリウムおよびアルミニウムの当量%が
第4図の点T1とMとの間にある組成を有し、上記イット
リウムが約4.0当量%より大から約7.5当量%より小まで
の範囲にあり、上記アルミニウムが約92.5当量%より大
から約96当量%より小までの範囲にあり、上記焼結体お
よび脱酸コンパクトはAl、Y、OおよびNの当量%が第
4図の線分LM、DMおよびT1Lを含まない多角形LT1DMで画
定包囲された組成よりなる。
本発明の別の実施の態様においては、上記混合物および
コンパクトはイットリウムおよびアルミニウムの当量%
が第4図の点T1から点Lまでの範囲にある組成を有し、
上記コンパクト中のイットリウムが約4.9当量%より大
から約7.5当量%までの範囲にあり、上記コンパクト中
のアルミニウムが約92.5当量%から約95.1当量%より小
までの範囲にあり、上記焼結体および上記脱酸コンパク
トはAl、Y、OおよびNの当量%が第4図の点Lを含ま
ない線分T1Lで画定包囲された組成よりなる。
本発明の方法の別の実施の態様では、第4図の線分LM、
DMおよびT1Lを含まない多角形LT1DMで画定包囲された組
成を有し、25℃で1.45W/cm・Kより大きい熱伝導率およ
びセラミック体の体積の2体積%未満の気孔率を有する
焼結多結晶窒化アルミニウムセラミック体を製造し、こ
こで上記混合物中の窒化アルミニウムは約3.3m2/gから
約6.0m2/gまでの範囲の比表面積を有し、遊離炭素は100
m2/gより大きい比表面積を有し、コンパクトの焼成はす
べて窒素中で行い、焼結温度は約1965℃から約2050℃ま
での範囲にある。
本発明の方法の別の実施の態様では、第4図の線分U2M
およびDMを含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成
を有し、焼結体の約0.04重量%未満の量の炭素を含有
し、25℃で1.37W/cm・Kより大きい熱伝導率および焼結
体の体積の約1体積%未満の気孔率を有する焼結多結晶
窒化アルミニウム体を製造し、ここで上記混合物中の窒
化アルミニウムは約3.4m2/gから約6.0m2/gまでの範囲の
比表面積を有し、遊離炭素は100m2/gより大きい比表面
積を有し、コンパクトの焼成はすべて窒素中で行い、焼
結温度は約1900℃から約1950℃までの範囲にある。
本発明の別の実施の態様については、第4図の線分U2M
およびDMを含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成
を有し、25℃で1.27W/cm・Kより大きい熱伝導率および
焼結体の体積の1体積%未満の気孔率を有する焼結多結
晶窒化アルミニウムセラミック体を製造し、ここで上記
混合物中の窒化アルミニウムは約3.4m2/gから約6.0m2/g
までの範囲の比表面積を有し、遊離炭素は100m2/gより
大きい比表面積を有し、コンパクトの焼成はすべて窒素
中で行い、焼結温度は約1900℃から約1950℃までの範囲
にある。
本発明の方法の別の実施の態様では、第4図の線分U2M
およびDMを含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成
を有し、25℃で約1.45W/cm・Kより大きい熱伝導率およ
び焼結体の体積の1体積%未満の気孔率を有する焼結多
結晶窒化アルミニウムセラミック体を製造し、ここで上
記混合物中の窒化アルミニウムは約3.4m2/gから約6.0m2
/gまでの範囲の比表面積を有し、遊離炭素は100m2/gよ
り大きい比表面積を有し、コンパクトの焼成はすべて窒
素中で行い、焼結温度は約1900℃から約1950℃までの範
囲にある。
本発明の方法の別の実施の態様では、第4図の線分U2M
およびDMを含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成
を有し、25℃で約1.45W/cm・Kより大きい熱伝導率およ
び焼結体の体積の1体積%未満の気孔率を有する焼結多
結晶窒化アルミニウムセラミック体を製造し、ここで上
記混合物中の窒化アルミニウムは約3.2m2/gから約6.0m2
/gまでの比表面積を有し、遊離炭素は100m2/gより大き
い比表面積を有し、コンパクトの焼成はすべて窒素中で
行い、焼結温度は約1950℃から約2000℃の範囲にある。
本発明のさらに他の実施の態様においては、上記混合物
およびコンパクトはイットリウムおよびアルミニウムの
当量%が第4図の点T1から点Lまでの範囲にある組成を
有し、上記コンパクト中のイットリウムが約4.9当量%
より大から約7.5当量までの範囲にあり、上記コンパク
ト中のアルミニウムが約92.5当量%から約95.1当量%よ
り小までの範囲にあり、上記焼結体および上記脱酸コン
パクトはAl、Y、OおよびNの当量%が第4図の点Lを
含まない線分T1Lで画定された組成よりなり、上記混合
物中の遊離炭素は約100m2/gより大きい比表面積を有
し、上記窒化アルミニウム粉末は約3.4m2/gから約6.0m2
/gまでの範囲の比表面積を有し、上記焼成雰囲気は窒素
であり、上記焼結温度は約1970℃から約2050℃までであ
り、上記焼結体は25℃で1.27W/cm・Kより大きい熱伝導
率を有する。
第3または4図の多角形LT1DM内の特定の点から計算し
た組成を次の第I表に示す。
本発明の方法にしたがって製造した多結晶窒化アルミニ
ウム体は、第3または4図の線分LMおよびDMを含まない
多角形、即ち線分LT1DMで画定包囲された組成を有す
る。本発明の方法により製造した第3または4図の線分
LMおよびDMを含まない多角形LT1DMの焼結多結晶体は、
約4.0当量%より大から約7.5当量%までのイットリウ
ム、約92.5当量%から約96.0当量%より小までのアルミ
ニウム、約4.9当量%より大から約8.5当量%より小まで
の酸素および約91.5当量%より大から約95.1当量%より
小までの窒素よりなる組成を有する。
また、第3または4図の線分LMおよびDMを含まない多角
形LT1DMで画定包囲された多結晶体は、AlN相と、点Lに
近いかすぐ隣りの組成での焼結体の全体積の約8.4体積
%より大から、点Dに近いかすぐ隣りの組成での約12.7
体積%より小までの範囲の量の第2相とからなり、この
ような第2相はY2O3よりなるか、Y4Al2O9とY2O3の混合
物よりなる。第2相がY2O3よりなる、すなわち線分T1L
上にあるときは、第2相は焼結体の体積の約8.4体積%
から、点T1での約12.6体積%までの範囲となる。しか
し、第2相がY2O3とY4Al2O9からなる2つの第2相の混
合物であるときは、これらの第2相の両方が常に少くと
も痕跡量が、すなわち少くともX線回折分析で検出でき
る量存在し、このような混合物では、Y2O3相は線分MDに
近いかすぐ隣りの組成での痕跡量から、点T1に近いかす
ぐ隣りの組成での焼結体の約12.6体積%未満までの範囲
となり得、Y4Al2O9相はT1Lに近いかすぐ隣りの組成での
痕跡量から点Dに近い組成での焼結体の全体積の約12.7
体積%未満までの範囲となり得る。さらに具体的には、
Y4Al2O9相とY2O3相の混合物が存在するときには、組成
が第4図で線分DMから線分T1Lに向って移動するにつれ
て、Y4Al2O9相の量が減少し、Y2O3相の量が増加する。
第4図の線分T1L上の組成は、AlN相とY2O3からなる第2
相とからなる。
第I表からわかるように、点Dの組成の多結晶体が最大
値の第2相を含有し、第2相は点DではY4Al2O9であ
る。
別の実施の態様においては、本発明の方法により製造し
た多結晶窒化アルミニウム体が第3または4図の線分U2
MおよびDMを含まない多角形、即ち線分U2U1DMで画定包
囲された組成を有する。本発明の方法により製造した第
3または4図の線分U2MおよびDMを含まない多角形U2U1D
Mの焼結多結晶体は、約4.0当量%より大から約6.35当量
%までのイットリウム、約93.65当量%から約96.0当量
%までのアルミニウム、約5.75当量%から約8.5当量%
より小までの酸素、および約91.5当量%より大から約9
4.25当量%までの窒素よりなる組成を有する。
また、第3または4図の線分U2MおよびDMを含まない多
角形U2U1DMで画定包囲された多結晶体は、AlN相と、焼
結体の全体積の約9.0体積%から約12.7体積%までの範
囲の量の第2相とからなり、このような第2相はY4Al2O
9とY2O3との混合物からなる。具体的には、Y2O3相は痕
跡量、即ち少くともX線回折分析で検出できる量から焼
結体の約5.3体積%までの範囲となり、Y4Al2O9相は焼結
体の体積の約5.7体積%から約12.7体積%より小までの
範囲となる。さらに具体的には、組成が第4図で線分DM
から線分U1U2に向って移動するにつれて、Y4Al2O9相の
量は減少し、Y2O3相の量は増加する。
1実施の態様では、本発明の多結晶体は第3または4図
の線分LM、DMおよびT1Lを含まない多角形LT1DMで画定包
囲された組成を有する。即ち、約4.0当量%より大から
約7.5当量%より小までのイットリウム、約92.5当量%
より大から約96当量%より小までのアルミニウム、約4.
9当量%より大から約8.5当量%より小までの酸素、およ
び約91.5当量%より大から約95.1当量%より小までの窒
素よりなる組成を有する。この実施の態様では、焼結体
の相組成はAlN相と、Y2O3およびY4Al2O9よりなる2つの
第2相の混合物よりなる。この第2相混合物は焼結体の
約8.4体積%より大から約12.7体積%より小までの量の
範囲となり、常にY4Al2O9およびY2O3を少くとも痕跡
量、即ち少くともX線回折分析で検出できる量含有す
る。具体的には、この実施態様ではY2O3相の量は痕跡量
から焼結体の約12.6体積%未満までの範囲となり、Y4Al
2O9相の量は痕跡量から焼結体の約12.7体積%未満まで
の範囲となる。
別の実施の態様では、本発明の方法により、第4図の点
Lを含まない線分T1Lで画定された焼結体が製造され、
この焼結体は、AlNとY2O3よりなり、Y2O3相が焼結体の
約8.4体積%より大から約12.6体積%までの範囲にある
相組成を有する。第4図の点Lを含まない線分T1Lは約
4.9当量%より大から約7.5当量%までのイットリウム、
約92.5当量%から約95.1当量%より小までのアルミニウ
ム、約4.9当量%より大から約7.5当量%までの酸素およ
び約92.5当量%から約95.1当量%より小までの窒素より
なる組成を有する。
本発明の方法において、窒化アルミニウム粉末は市販級
または工業用向けのものとすることができる。さらに詳
しくは、窒化アルミニウム粉末は、得られる焼結製品の
所望特性に有意な悪影響を与える不純物を含有してはな
らない。本発明の方法に用いる出発材料としての窒化ア
ルミニウム粉末は、一般に約4.4重量%まで、通常約1.0
重量%より大から約4.0重量%より小までの、即ち約4
重量%までの量の酸素を含有する。代表的には、市販の
窒化アルミニウム粉末は約1.5重量%(2.6当量%)から
約3重量%(5.2当量%)までの酸素を含有し、このよ
うな粉末が著しく低コストであるのでもっとも好まし
い。
窒化アルミニウムの酸素含量は放射化分析により測定で
きる。
一般に、本発明の出発材料としての窒化アルミニウム粉
末は、その比表面積が広い範囲にわたって変わり、通常
10m2/gまでの範囲となる。その比表面積は、多くの場合
約1.0m2/gより大きく、大抵の場合約3.0m2/g以上、通常
約3.2m2/gより大きく、好ましくは約3.4m2/g以上であ
る。
一般に本混合物中の、即ち諸成分を通常ミリングにより
混合した後の本窒化アルミニウム粉末は比表面積が広い
範囲にわたって変わり、一般に約10m2/gまでの範囲とな
る。この比表面積は、多くの場合約1.0m2/gより大から
約10m2/gまで、大抵の場合約3.2m2/gから約8.0m2/gまで
の範囲にあり、1実施の態様にあっては約3.2m2/gから
6.0m2/gまで、別の実施の態様にあっては約3.3m2/gから
約6.0m2/gまで、さらに別の実施の態様にあっては約3.4
m2/gから約6.0m2/gまでの範囲にある。比表面積はBET比
表面積測定法による。一般に脱酸コンパクトの所定の組
成については、窒化アルミニウムの比表面積の増加につ
れて、所定の気孔率を有する焼結体を製造するのに必要
な焼結温度は低下する。
一般に、本混合物中の酸化イットリウム(Y2O3)添加剤
は広い範囲で変わる比表面積をもつ。一般に、この比表
面積は約0.4m2/gより大きく、一般に約0.4m2/gより大か
ら約6.0m2/gまで、通常約0.6m2/gから約5.0m2/gまで、
大抵は約1.0m2/gから約5.0m2/gでの範囲にあり、1実施
の態様では2.0m2/gより大である。
本発明の実施にあっては、窒化アルミニウム粉末の脱酸
用炭素は遊離炭素の形態で与えられ、このような遊離炭
素は混合物に元素炭素としてあるいは炭素質添加剤の形
態で、例えば熱分解して遊離炭素を与え得る有機化合物
の形態で加えることができる。
本炭素質添加剤は、遊離炭素、炭素質有機物質およびこ
れらの混合物よりなる群から選ばれる。炭素質有機物質
は約50℃−約1000℃の温度で完全に熱分解して遊離炭素
と揮散する気体状分解生成物となる。好適実施例にあっ
ては、炭素質添加剤が遊離炭素であり、特に好ましくは
黒鉛である。
高分子量芳香族化合物または物質は、通例熱分解時に必
要な収量の1ミクロン未満の微小寸法の粒状遊離炭素を
生成するので、本遊離炭素を添加するのに好ましい炭素
質有機物質である。このような芳香族物質の例には、ア
セトンまたは高級アルコール、例えばブチルアルコール
に可溶なノボラックとして知られるフェノールホルムア
ルデヒド縮合樹脂、ならびに多数の関連縮合重合体また
は樹脂、例えばレゾルシノール−ホルムアルデヒド、ア
ニリン−ホルムアルデヒドおよびクレゾール−ホルムア
ルデヒド縮合樹脂がある。別の好適な1群の物質に、コ
ールタールに含まれる多核芳香族炭化水素の誘導体、例
えばジベンズアントラセンおよびクリセンがある。他の
好適な1群に、芳香族炭化水素に可溶な芳香族炭化水素
の重合体、例えばポリフェニレンまたはポリメチルフェ
ニレンがある。
本遊離炭素は比表面積が広い範囲にわたって変わり得、
少くとも本脱酸を行うのに十分である必要があるだけで
ある。遊離炭素の比表面積を、BET表面積測定法によ
り、一般に10m2/gより大、好ましくは20m2/gより大、特
に好ましくは100m2/gより大、さらに好ましくは150m2/g
より大にすることにより、AlN粉末の脱酸を行うためのA
lN粉末との緊密な接触を確保する。
最も好ましくは、本発明の遊離炭素はなるべく大きな表
面積を有するのがよい。また、遊離炭素の粒度が微小、
すなわち表面積が大きいほど、遊離炭素が脱酸コンパク
トに残す孔または気孔は小さい。一般に、所定の脱酸コ
ンパクトの気孔が小さいほど、焼結体の体積の1体積%
未満の気孔率を有する焼結体を製造するのに焼結温度で
発生させなければならない液相の量は少くなる。
窒化アルミニウム粉末を遊離炭素による脱酸に適当なコ
ンパクトに加工するとは、ここでは、本混合物を生成す
るための窒化アルミニウム粉末の混合のすべて、コンパ
クトを生成するための得られた混合物の成形のすべて、
ならびに炭素により脱酸される前のコンパクトの取扱い
と貯蔵を包含するものである。本方法では、窒化アルミ
ニウム粉末を遊離炭素による脱酸に適当なコンパクトに
加工することは、少くとも部分的に空気中で行われ、こ
のような窒化アルミニウム粉末の加工中、窒化アルミニ
ウム粉末は空気から酸素を通常窒化アルミニウムの約0.
03重量%より大きい量捕集し、このような酸素の捕集は
制御および再現可能であり、同一条件下で行うならばさ
したる差異がない。所望に応じて、遊離炭素による脱酸
に適当なコンパクトへの窒化アルミニウム粉末の加工を
空気中で行うことができる。
本発明の窒化アルミニウムの加工時に、窒化アルミニウ
ムが捕捉する酸素は任意の形態をとり得る。即ち、捕捉
酸素は最初は酸素であるか、または最初は何らかの他の
形態、例えば水となり得る。窒化アルミニウムが空気ま
たは他の媒体から捕集した酸素の合計量は一般に窒化ア
ルミニウムの合計重量の約3.00重量%より小であり、一
般に約0.03重量%より大から約3.00重量%より小までの
範囲にあり、通常約0.10重量%から約1.00重量%までの
範囲にあり、また好ましくは約0.15重量%から約0.70重
量%までの範囲にある。一般に、コンパクトの脱酸前の
本混合物およびコンパクト中の窒化アルミニウムは、窒
化アルミニウムの合計重量に基づいて、約4.50重量%よ
り小の酸素含量を有し、酸素含量は一般に約1.0重量%
より大きく、通常約1.85重量%より大から約4.50重量%
より小まで、さらに通例では約2.00重量%から約4.00重
量%まで、好ましくは約2.20重量%から約3.50重量%ま
での範囲にある。
出発材料としての窒化アルミニウム粉末および脱酸前の
コンパクト中の窒化アルミニウムの酸素含量は、放射化
分析によって測定できる。
コンパクトにおいて、酸素を約4.5重量%以上の量含有
する窒化アルミニウムは通常望ましくない。
本発明の方法を実施するときには、窒化アルミニウム粉
末、酸化イットリウム粉末またはその前駆物質および通
常遊離炭素の形態の炭素質添加剤よりなる均一なもしく
は少くとも有意に均一な混合物または分散物を形成し、
このような混合物は多数の技術で形成することができ
る。粉末を液体媒体中周囲圧力および温度でボールミル
して均一なもしくは有意に均一な分散物を生成するのが
好ましい。ミル用媒体は通常シリンダーまたはボールミ
ルの形態であり、粉末に有意な悪影響を与えてはなら
ず、好ましくは鋼または、好ましくはミル用媒体の粒度
のAlN粉末とY2O3焼結助剤のコンパクトを焼結して製造
した窒化アルミニウムよりなる。一般に、ミル用媒体は
約1/4インチ以上、普通約1/4インチ−約1/2インチの直
径を有する。液体媒体は粉末に有意な悪影響をもっては
ならず、好ましくは非水系である。好ましくは、液体混
合またはミル用媒体は室温または周囲温度より高い温度
から300℃より低い温度範囲で完全に蒸発除去されて、
本混合物が残る。好ましくは、液体混合媒体は有機液
体、例えばヘプタンまたはヘキサンである。また好まし
くは、液体ミル用媒体は窒化アルミニウム粉末用の分散
剤をを含有し、これにより均一なもしくは有意に均一な
混合物を有意に短いミル時間で生成する。このような分
散剤は分散に必要な量で使用しなければならず、しかも
1000℃以下の高温で完全に蒸発もしくは分解および蒸発
するかまたは有意な残渣を残さず、即ち本方法に有意な
影響を有する残渣を残さないことが必要である。一般に
このような分散剤の量は窒化アルミニウム粉末の約0.1
重量%から約3重量%より小までの範囲にあり、そして
一般に分散剤は有機液体、好ましくはオレイン酸であ
る。
鋼製ミル用媒体を用いる場合、鋼または鉄の残留物が乾
燥分散物または混合物中に残され、その量が検出限界量
から混合物の約3.0重量%までの範囲となる。この混合
物中の鋼または鉄の残留物は本発明の方法にも、得られ
る焼結体の熱伝導率にも有意の影響をもたない。
液体分散物を多数の慣例技術で乾燥して液体を除去する
か蒸発させて、本粒状混合物が生成する。所望に応じ
て、乾燥を空気中で行うことができる。ミルずみの液体
分散物を空気中で乾燥すると窒化アルミニウムが酸素を
捕集することになり、同じ条件下で乾燥を行う場合、こ
のような酸素捕集は再現性があり、有意な差がない。ま
た所望に応じて分散物をスプレー乾燥することができ
る。
固体状炭素質有機物質を溶液の形態で混和して窒化アル
ミニウム粉末を被覆するのが好ましい。非水系溶剤が好
ましい。次に湿潤混合物に溶剤除去の処理をして、本混
合物を生成することができる。溶剤を多数の技術で除去
でき、例えば蒸発によるか、凍結乾燥、即ち凍結分散物
から真空下で溶剤を昇華することによって除去する。こ
のようにして窒化アルミニウム粉末上に有機物質の実質
的に均一な被膜を得、この被膜から熱分解により遊離炭
素の実質的に均一な分布を得る。
本混合物は空気中でコンパクトに成形され、混合物中の
窒化アルミニウムを空気にさらすことを包含する。本混
合物のコンパクトへの成形は、多数の技術で行うことが
でき、例えば押出、射出成形、ダイプレス、均衡プレ
ス、スリップキャスティング、ロール圧縮または成形、
またはテープキャスティングによって所望の形状のコン
パクトを生成する。混合物の成形を補助するのに用いる
任意の潤滑剤、結合剤または類似の成形助剤は、コンパ
クトもしくは得られる焼結体に有意の有害作用をもって
はならない。このような成形助剤は比較的低い温度、好
ましくは400℃より低い温度に加熱することで蒸発し、
有意な残渣を残さない種類のものが好ましい。成形助剤
を除去した後、コンパクトの気孔率を60%より小さく、
特に50%より小さくして焼結中の緻密化を促進するのが
好ましい。
コンパクトが遊離炭素のソースとして炭素質有機物質を
含有する場合には、コンパクトを約50℃から約1000℃ま
での範囲の温度に加熱して有機物質を完全に熱分解し、
本発明に必要な遊離炭素と揮散する気体状分解生成物を
生成する。炭素質有機物質の熱分解は、真空中または周
囲圧力で、非酸化性雰囲気中で行うのが好ましい。好ま
しくは熱分解を窒素、水素、希ガス(例えばアルゴン)
およびこれらの混合物よりなる群から選ばれる非酸化性
雰囲気中で行う。さらに好ましくは雰囲気は窒素、また
は約25容量%以上の窒素と水素、希ガス(例えばアルゴ
ン)およびこれらの混合物よりなる群から選ばれるガス
との混合物である。1実施の態様では、雰囲気は窒素と
約1容量%−約5容量%の水素との混合物である。
炭素質有機物質の熱分解により導入される遊離炭素の実
際の量は、有機物質だけを熱分解し、減量を測定するこ
とによって決定することができる。好ましくは、本コン
パクト中の有機物質の熱分解を焼結炉内で行い、温度を
脱酸温度:即ち得られる遊離炭素がAlNに含まれる量の
酸素と反応する温度に上げてゆく。
あるいはまた、本発明の方法では、酸化イットリウムを
酸化イットリウム前駆物質によって得ることができる。
用語酸化イットリウム前駆物質は、約1200℃より低い温
度で完全に熱分解して、酸化イットリウムと、揮散して
焼結体中にその熱伝導率に有害な汚染物を残さない副生
ガスを形成する有機または無機化合物を意味する。本発
明の方法に有用な酸化イットリウムの前駆物質の代表例
には、酢酸イットリウム、炭酸イットリウム、修酸イッ
トリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび
水酸化イットリウムがある。
コンパクトが酸化イットリウム前駆物質を含有する場
合、コンパクトを約1200℃までの温度に加熱してその前
駆物質を熱分解し、これにより酸化イットリウムを得
る。このような熱分解は非酸化性雰囲気、好ましくは窒
素、水素、希ガス(例えばアルゴン)およびこれらの混
合物よりなる群から選ばれる雰囲気中、好ましくは真空
または周囲圧力で行う。雰囲気が窒素、または約25容量
%以上の窒素と水素、希ガス(例えばアルゴン)および
これらの混合物よりなる群から選ばれるガスとの混合物
であるのが好ましい。1実施の態様では、雰囲気は窒素
と約1容量%−約5容量%の水素との混合物である。
本発明における炭素による窒化アルミニウムの脱酸、即
ち炭素脱酸では、窒化アルミニウム、遊離炭素および酸
化イットリウムよりなるコンパクトを脱酸温度に加熱し
て、遊離炭素を窒化アルミニウム中に含まれる酸素の少
くとも十分な量と反応させ、第3または4図の線分LMお
よびDMを含まない多角形LT1DMで画定包囲された組成を
有する脱酸コンパクトを生成する。この炭素による脱酸
は、約1350℃からコンパクトの気孔が開いたまゝに留ま
る温度、即ちコンパクトを脱酸するのに十分だが気孔閉
塞温度より低い温度、通常約1800℃以下の温度で行い、
脱酸を約1600℃−1650℃で行うのが好ましい。
炭素脱酸は、好ましくは周囲圧力下で、窒化アルミニウ
ムの脱酸を促進するのに十分な窒素を含有する気体状窒
素含有非酸化性雰囲気中で行う。本発明によれば、窒素
はコンパクトの脱酸を行うのに必要な成分である。好ま
しくは窒素含有雰囲気は窒素であるか、約25容量%以上
の窒素と水素、希ガス(例えばアルゴン)およびこれら
の混合物よりなる群から選ばれるガスとの混合物であ
る。また好ましくは、窒素含有雰囲気は窒素と水素との
混合物、特に約5容量%以下の水素を含む混合物であ
る。
コンパクトの炭素脱酸を行うのに要する時間は実験的に
求めることができ、コンパクトの厚さおよびコンパクト
が含有する遊離炭素の量に依存する。即ち、炭素脱酸時
間はコンパクトの厚さの増加につれて、またコンパクト
に含まれる遊離炭素の量の増加につれて増加する。炭素
脱酸はコンパクトを焼結温度まで加熱している間に行う
ことができるが、但し加熱速度がコンパクトの気孔が開
いたままで脱酸を完了するような速度であり、このよう
な加熱速度は実験的に決めることができる。また、ある
程度まで、炭素脱酸時間が脱酸温度、コンパクトの粒状
混合物の粒度および均一性に依存する。即ち、脱酸温度
が高い程、粒度が小さい程、そして混合物が均一な程、
脱酸時間が短い。またある程度まで、脱酸時間は状態図
上の最終位置に依存する。即ち線分LT1に近づくにつれ
て、脱酸時間が増加する。代表的には炭素脱酸時間は約
1/4時間−約1.5時間の範囲にある。
好ましくは、コンパクトを焼結炉内で、コンパクトを脱
酸温度に必要な時間保持し、次いで温度を焼結温度に上
げることによって脱酸する。焼結がコンパクト中の気孔
を閉塞し、気体状生成物が揮散するのをじゃまし、これ
により本焼結体の生成をさまたげる以前に、コンパクト
の脱酸を完了する必要がある。
本発明の炭素での脱酸において、遊離炭素が窒化アルミ
ニウムの酸素と反応し、揮散する一酸化炭素ガスを生成
する。下記の脱酸反応が起ると考えられる。ここで窒化
アルミニウムの酸素含量はAl2O3として与えられる。
Al2O3+3C+N2→3CO(g)+2AlN (2) 炭素により行なわれる脱酸で気体状炭素含有生成物が生
成し、これが揮散し、これにより遊離炭素を除去する。
脱酸前のコンパクトを速すぎる速度で炭素脱酸温度を経
て焼結温度に加熱すると、−そのような速すぎる速度は
コンパクトの組成およびコンパクトが含有する炭素の量
に大きく依存するが、−本炭素脱酸は起らない。即ち不
十分な量の脱酸が起り、有意な量の炭素が反応(3)お
よび/または(3A)により失なわれる。
C+AlN→AlCN(g) (3) 本脱酸コンパクトを生成するのに必要な遊離炭素の特定
量は、多数の技術で決めることができる。遊離炭素の必
要量は実験的に決定することができる。好ましくは炭素
の初期近似量は式(2)から、即ち式(2)に規定され
た炭素の化学量論的量から計算され、そしてこのような
近似量を用いて、本方法において本焼結体を生成するの
に必要な炭素の量は、過剰なもしくは減少な炭素を加え
たとしても、1回か数回の実験で求めることができる。
具体的にはこれは、焼結体の気孔率を測定し、焼結体を
炭素について分析し、そしてX線回折分析によって行う
ことができる。コンパクトがあまりに多量の炭素を含有
すると、そのようなコンパクトは焼結するのが困難で、
焼結体の約10体積%より小の気孔率を有する本発明の焼
結体を生成しない。即ち焼結体が過剰量の炭素を含有す
る。コンパクトが含有する炭素が余りに少ないと、得ら
れる焼結体のX線回折分析でY2O3相が見られず、その組
成が第4図の線分LMおよびDMを含まない多角形LT1DMで
画定包囲されていないことがわかる。
本脱酸を行うのに用いられる遊離炭素の量は、どんな形
態にしても炭素を有意な量残さず、即ち焼結体に有意な
有害作用をもついずれかの形態の炭素を含まない、本脱
酸コンパクトを生成する量とするべきである。さらに特
定すると、脱酸コンパクトには、本焼結体の製造を妨害
するかもしれない炭素が、どんな形態にせよまったく残
っていてはならない。即ち、焼結体の炭素含量は、焼結
体の熱伝導率が25℃で1.00W/cm・Kより大きくなるのに
十分な低さでなければならない。一般に、本焼結体は何
らかの形態の炭素を痕跡量、即ち焼結体の合計重量に基
づいて、一般に0.08重量%未満、好ましくは約0.065重
量%未満、特に好ましくは約0.04重量%未満、もっとも
好ましくは0.03重量%未満の量含有してもよい。
焼結体中に残っている有意の量の炭素はどんな形態で
も、焼結体の熱伝導率を著しく下げる。焼結体の約0.06
5重量%より多い量のあらゆる形態の炭素は、焼結体の
熱伝導率を著しく下げやすい。
本発明の脱酸コンパクトは、脱酸コンパクトの組成にふ
さわしい焼結温度である温度で緻密化、すなわち液相焼
結して、焼結体の体積の10体積%未満の気孔率を有する
本多結晶体を生成する。この焼結温度は約1855℃から約
2050℃までの範囲にあり、組成が第4図の線分DMから線
分T1Lに向って移行するにつれて、最低焼結温度が上昇
する。最低焼結温度は、組成に最も大きく依存し、粒度
に少々依存する。本発明では、一定の当量%のイットリ
ウムを有する脱酸コンパクトについては、脱酸コンパク
トの当量%酸素含量が減少するにつれて、最低焼結温度
が上昇する。
具体的には第4図の多角形LT1DMにおいて、最低焼結温
度は、組成が線分DMから線分T1Lに向って移行するにつ
れて約1855℃から上昇し、そして線分T1Lでは最低焼結
温度が約1950℃である。第4図の多角形LT1DMにおい
て、組成が線分DMから線分T1Lに向って移行するにつれ
て、最低焼結温度を上げて、本焼結を行って焼結体の約
10体積%未満、好ましくは約4体積%未満の気孔率を有
する焼結体を生成するのに十分な液相を生成する必要が
ある。具体的には最低焼結温度は組成(即ち第4図の状
態図中の位置)、コンパクトの未焼結密度、すなわち成
形助剤の除去後であるが脱酸前のコンパクトの気孔率、
および窒化アルミニウムの粒度に大きく依存し、酸化イ
ットリウムおよび炭素の粒度にほんの少し依存する。組
成がDMからT1Lに移るにつれて、コンパクトの未焼結温
度が低下するにつれて、そして窒化アルミニウムの粒度
がまた程度はずっと小さいが酸化イットリウムおよび炭
素の粒度が増加するにつれて、最低焼結温度が上昇す
る。DM、即ち多角形LT1DM内のDMに近い点(1点または
複数点)で表わされる組成では、最低焼結温度が、窒化
アルミニウム、酸化イットリウムおよび炭素の粒度、そ
れぞれ約5.0m2/g、2.8m2/gおよび200m2/gの組合せに対
する約1855℃から、窒化アルミニウム、酸化イットリウ
ムおよび炭素の粒度、それぞれ約0.5m2/g、0.5m2/gおよ
び20m2/gの組合せに対する約1885℃まで変動する。T1L
では、最低焼結温度が、窒化アルミニウム、酸化イット
リウムおよび炭素の粒度、それぞれ約5.0m2/g、2.8m2/g
および200m2/gの組合せに対する約1950℃から、窒化ア
ルミニウム、酸化イットリウムおよび炭素の粒度、それ
ぞれ約1.5m2/g、0.6m2/gおよび20m2/gの組合せに対する
約1990℃まで変動する。
本発明の液相焼結を行うためには、本脱酸コンパクト
は、炭素脱酸コンパクトを緻密化して本発明の焼結体を
生成するのに十分な量の液相を焼結温度で形成するのに
十分な当量%のYおよびOを含有する。本発明の最低緻
密化温度、即ち焼結温度は、脱酸コンパクトの組成、即
ちそれが生成する液相の量に大きく依存する。具体的に
は、焼結温度が本発明で有効であるためには、本生成物
を生成する本液相焼結を行うのに少くとも十分な液相
を、脱酸コンパクトの特定組成において生成する温度で
なければならない。所定の組成について、焼結温度が低
い程、発生する液相の量が少ない。即ち焼結温度が下が
るにつれて緻密化が困難になる。しかし、約2050℃より
高い焼結温度には通常特別な利点がない。
本発明の1実施の態様においては、焼結温度は約1900℃
から約2000℃まで、別の実施の態様においては約1900℃
から約1950℃まで、別の実施の態様においては約1950℃
から約2000℃まで、さらに別の実施の態様においては約
1970℃から約2050℃まで、そしてさらに別の実施の態様
においては約1965℃から約2050℃までの範囲にあり、こ
の焼結温度で本多結晶体を製造する。
第4図の線分U2MおよびDMを含まない多角形U2U1DMで画
定包囲された組成について、焼結温度は約1900℃から約
2000℃の範囲とするのが好ましく、焼結体の約2体積%
未満の気孔率を有する本焼結体を生成するための最低焼
結温度は約1900℃であるのが好ましい。
脱酸コンパクトは、好ましくは周囲圧力下、窒化アルミ
ニウムの有意な減量を防止するのに少くとも十分な窒素
を含有する気体状窒素含有非酸化性雰囲気中で焼結す
る。本発明によれば、窒素が焼結中にAlNの有意な減量
を防止するとともに、脱酸処理を最適化しかつ炭素を除
去するのに必要な焼結雰囲気中の必須成分である。窒化
アルミニウムの有意な減量は、その表面積対体積比に応
じて、即ち焼結体の形状、例えばそれが薄いテープ形状
であるか厚いテープ形状であるかに応じて変化する。そ
の結果、一般に、窒化アルミニウムの有意な減量は窒化
アルミニウムの約5重量%より大から約10重量%より大
までの範囲となる。好ましくは、窒素含有雰囲気は窒素
であるか、約25容量%以上の窒素と水素、希ガス(例え
ばアルゴン)およびこれらの混合物よりなる群から選ば
れるガスとの混合物である。また好ましくは、窒素含有
雰囲気は窒素と水素との混合物、特に約1容量%から約
5容量%までの水素を含有する混合物よりなる。
焼結時間は実験的に決めることができる。代表的な焼結
時間は約40分から約90分の範囲にある。
1実施の態様、即ち炭素脱酸コンパクト中の窒化アルミ
ニウムが酸素を含有する、第4図の線分T1L、DMおよびL
Mを含まない多角形LT1DMで画定された組成では、酸化イ
ットリウムが酸素と反応してY4Al2O9およびY2O3を形成
することにより窒化アルミニウムをさらに脱酸し、こう
してAlN格子中の酸素の量を減らして、AlNと、Y2O3およ
びY4Al2O9の第2相混合物とよりなる相組成を有する本
焼結体を生成する。
別の実施の態様、即ち炭素脱酸コンパクト中の窒化アル
ミニウムが酸素を第4図の線分T1L、DMおよびLMを含ま
ない多角形LT1DMの量より著しく少量含有する第4図の
点Lを含まない線分T1Lでは、得られる焼結体がAlNおよ
びY2O3よりなる相組成を有する。
本焼結多結晶体は無圧焼結セラミック体である。ここで
無圧焼結とは、機械的圧力を加えずに脱酸コンパクトを
緻密化または団結して、約10体積%未満の気孔率を有す
るセラミック体とすることを意味する。
本発明の多結晶体は液相焼結されている。即ち、この多
結晶体は、焼結温度で液体でありかつイットリウムおよ
び酸素に富み、若干のアルミニウムおよび窒素を含有す
る液相の存在により焼結される。本多結晶体では、AlN
粒子がすべての方向に大体同じ寸法を有し、細長かった
り円盤形状だったりしない。一般に、本発明の多結晶体
のAlN相は約1ミクロンから約20ミクロンまでの範囲の
平均粒度を有する。Y2O3またはY2O3とY4Al2O9の混合物
の粒子間第2相がAlN粒界の一部に沿って存在する。顕
微鏡組織の形態分析から、この粒子間第2相が焼結温度
で液体であったことがわかる。
本発明の焼結体は、焼結体の約10体積%未満の、好まし
くは約4体積%未満の気孔率を有する。好ましくは、本
焼結体は、焼結体の体積の約2体積%未満の、特に好ま
しくは約1体積%未満の気孔率を有する。焼結体中のあ
らゆる気孔は微小寸法のもので、一般に気孔の直径が約
1ミクロン未満である。気孔率は標準的な金属組織学的
手順により、また標準的な密度測定により決定すること
ができる。
本発明の方法は、25℃で1.00W/cm・Kより大きい、好ま
しくは25℃で1.27W/cm・Kより大きい熱伝導率を有する
窒化アルミニウムの焼結体を製造する制御方法である。
1実施の態様においては、本発明の多結晶体は25℃で1.
37W/cm・Kより大きい熱伝導率を有し、別の実施の態様
においては、本発明の多結晶体は25℃で1.45W/cm・Kよ
り大きい熱伝導率を有する。一般に、本多結晶体の熱伝
導率は、25℃で約2.8W/cm・Kである窒化アルミニウム
の高純度単結晶の熱伝導率より小さい。本発明の方法全
体にわたって同じ手順と条件を用いれば、得られる焼結
体の熱伝導率と組成は再現性があり、有意な差がない。
一般に、第2相の体積%が減少すると、そして所定の組
成については焼結温度が上昇すると、熱伝導率が上昇す
る。
本発明の方法において、窒化アルミニウムが酸素を制御
可能なもしくは実質的に制御可能な態様で捕集する。具
体的には、本発明の方法において同じ手順と条件を用い
れば、窒化アルミニウムが捕集する酸素の量は再現性が
あり、有意な差がない。また、イットリウム、窒化イッ
トリウムおよび水素化イットリウムとは対照的に、酸化
イットリウムは、空気または本方法の他の媒体から酸素
を捕集しないか有意な量の酸素を捕集しない。さらに詳
しくは、本方法では、酸化イットリウムまたはその前駆
物質は、本方法の制御性または再現性に有意な影響をも
つ量のいずれかの形態の酸素を空気または他の媒体から
捕集しない。本方法において、酸化イットリウムが捕集
する酸素は十分に少なく、得られる焼結体の熱伝導率や
組成にまったく影響をもたないか有意な影響をもたな
い。
当量%の計算例を下記に示す。
2.3重量%の酸素を含有すると測定された重量89.0gの出
発材料としてのAlN粉末について、酸素のすべてがAlNに
Al2O3として結合されており、測定値2.3重量%の酸素が
4.89重量%のAl2O3として存在すると仮定し、従って窒
化アルミニウム粉末が84.65gのAlNと4.35gのAl2O3とか
らなるものと仮定する。
89.0gの出発材料としてのAlN粉末、13.4gのY2O3および
1.12gの遊離炭素よりなる混合物を形成する。
加工中、このAlN粉末は式(4)のような反応により追
加量の酸素を捕集し、今や2.6重量%の酸素を含有す
る。
2AlN+3H2O→Al2O3+2NH3 (4) 得られたコンパクトは今下記の組成よりなる。2.6重量
%の酸素を含有する89.11gのAlN粉末(84.19gのAlN+4.
72gのAl2O3)、13.4gのY2O3および1.12gの炭素。
コンパクトの脱酸中、すべての炭素が反応式(5)に従
ってAl2O3と反応とする仮定する。
Al2O3+3C+N2→2AlN+3CO(g) (5) 本発明において炭素はY2O3を還元しないが、その代りAl
2O3を還元する。
反応(5)が終点まで進んだ後、脱酸コンパクトは今、
反応(5)に基づいて計算した下記の組成よりなる。
0.5体積%の酸素を含有する88.49gのAlN粉末(86.74gの
AlN+1.75gのAl2O3)および13.4gのY2O3
この重量組成から、当量%表示の組成は次のように計算
できる。
合計当量数=6.808 V=原子価 M=モル数=重量(g)/MW MW=分子量 Eg=当量数 Eg=M×V 原子価:Al+3 Y+3 N−3 O−2 脱酸コンパクト中のY当量%= (Y当量数)/(Y当量数+Al当量数)×100% (6) =(0.356/6.808)×100%=5.23% 脱酸コンパクト中のO当量%= (O当量数)/(O当量数+N当量数)×100% (7) =(0.356+0.103)/(6.808)×100%=6.74%(8) この脱酸コンパクトならびに焼結体は約5.23当量%のY
と約6.74当量%のOを含有する。
2.3重量%の酸素(4.89重量%のAl2O3)を含有すると測
定されたAlN粉末を用いて、5.5当量%のYと7.0当量%
のOを含有する。即ち5.5当量%のY、94.5当量%のA
l、7.0当量%のOおよび93当量%のNよりなる本焼結体
を製造するには、当量%から重量%へ次の換算を行うこ
とができる。
100g=AlN粉末の重量 xg=Y2O3粉末の重量 zg=炭素粉末の重量 加工中にAlN粉末が式(9)のような反応により追加量
の酸素を捕集し、脱酸前のコンパクトが今2.6重量%の
酸素(5.52重量%のAl2O3)を含有し、重量100.12gであ
ると仮定する。
2AlN+3H2O→Al2O3+2NH3 (9) 加工後、コンパクトは下記の組成を有するとみなすこと
ができる。
脱酸中、3モルの炭素が1モルのAl2O3を還元し、N2
存在下で次の反応により2モルのAlNを形成する。
Al2O3+3C+N2→2AlN+3CO (10) 脱酸後、すべての炭素が反応し終っており、コンパクト
は次の組成を有するとみなすことができる。
T=合計当量数=7.248+0.02657x Yの当量部分=0.055 =0.02657x/T (11) Oの当量部分=0.070 =(0.325−0.1665z+0.02657x)/T (12) 式(11)および(12)をxおよびzについて解くと、 x=15.88gのY2O3粉末 z=1.26gの遊離炭素 基板として有用な形態または形状の物体、即ち均一な厚
さの、もしくは厚さに有意な差のない薄い平板の形態の
物体−通常基板またはテープと称される−は、焼結中に
平坦でなくなり、例えばそりが生じ、そして得られた焼
結体は焼結後に熱処理して、焼結体を平らにのばし、基
板として有効にする必要がある。この非平坦化あるいは
そりは、厚さ約0.070インチ未満の基板またはテープの
形態の物体を焼結する際起りやすく、平坦化処理により
無すことができる。即ち、焼結体、即ち基板またはテー
プを十分な印加圧力下、約1855℃から約2050℃までの本
発明の焼結温度範囲内の温度で、実験的に決定できる時
間加熱し、次いでサンドイッチ状にはさまれた焼結体を
その焼結温度より低い温度まで好ましくは周囲温度また
は室温まで放冷し、かくして得られる平坦な基板または
テープを回収する。
具体的には、この平坦化方法の1例では、平坦でない基
板またはテープを2枚の板の間にサンドイッチ状にはさ
み、かつAlN粉末の薄層で板から隔離し、サンドイッチ
体を焼結温度、即ちそのサンドイッチ状の焼結体の焼結
温度に、好ましくは焼結に用いたのと同じ雰囲気中で、
焼結体を平坦にするのに少くとも十分な印加圧力下、一
般に約0.03psi以上の圧力下で、サンドイッチ体を平坦
するのに十分な時間加熱し、次にサンドイッチ体をその
焼結温度より低い温度まで放冷し、かくして焼結体を回
収する。
焼結した薄肉体または基板テープの平坦化処理を行う1
例では、焼結した非平坦基板またはテープをこれに有意
な有害作用を与えない材料、例えばモリブデンまたはタ
ングステンまたは少くとも約80重量%のタングステンま
たはモリブデンを含有する合金の2枚の平板間にはさ
む。サンドイッチ状基板またはテープを平板から窒化ア
ルミニウム粉末の薄層、好ましくは不連続被覆、好まし
くは不連続単層で隔離し、好ましくは平坦化熱処理中に
平板の表面に焼結体が付着するのを防止するのにちょう
ど十分な層である。平坦化圧力は実験的に決定でき、特
定の焼結体、特定の平坦化温度および平坦化時間に大き
く依存する。平坦化処理は、焼結体に有意な悪影響を及
ぼしてはならない。平坦化温度が低下すると平坦化圧力
または平坦化時間を増す必要がある。一般に、約1890℃
から約2050℃までの範囲の温度では、平坦化圧力として
約0.03psiから約1.0psiまで、好ましくは約0.06psiから
約0.50psiまで、より好ましくは約0.10psiから約0.30ps
iまでの圧力を加える。代表的には、例えば、サンドイ
ッチ状焼結体を焼結温度に約0.03psi−約0.5psiの圧力
下、窒素中で1時間加熱することにより、基板、特にシ
リコンチップのような半導体用の支持基板として有用な
平坦な焼結体が得られる。
本発明によれば、単純、複雑および/または中空形状の
多結晶窒化アルミニウムセラミック物品を直接製造する
ことができる。具体的には、本焼結体は、機械加工なし
で、または何ら有意な機械加工なしで有用な形状の物
品、例えば容器、るつぼ、薄壁管に用いる中空形状物
品、長棒、球体、テープ、基板または担体の形態に製造
することができる。本焼結体は温度センサ用のシースと
して有用である。本焼結体はシリコンチップのような半
導体の基板用として特に有用である。本焼結体の寸法
は、未焼結体の寸法から、焼結中に生じる収縮、即ち緻
密化の分だけ相違する。
本セラミック体は多数の用途を有する。均一な厚さの、
即ち厚さの有意な差のない薄い平板の形態では、即ち基
板またはテープの形態では、本セラミック体は集積回路
のパッケージ用としてまた集積回路用の基板として、特
にコンピュータ用の半導体Siチップ用の基板として特に
有用である。
本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明する。
特記しない限り、実施例の手順は次の通りであった。
窒化アルミニウム粉末は酸素を4重量%未満の量含有し
た。
窒化アルミニウム粉末は酸素を除いて純度99%より大の
AlNであった。
第II表の実施例1A,1B,2,3,6,7および8および第III表の
実施例11Aおよび11Bでは、出発材料としての窒化アルミ
ニウム粉末が表面積3.84m2/g(0.479ミクロン)を有
し、放射化分析で測定して2.10重量%の酸素を含有し
た。
第II表の残りの実施例では、出発材料としての窒化アル
ミニウム粉末が表面積4.96m2/g(0.371ミクロン)を有
し、放射化分析で測定して2.25重量%の酸素を含有し
た。
第II表の実施例のすべておよび第III表の実施例11Aおよ
び11Bで、混合前の、即ち受取ったまゝのY2O3粉末は表
面積約2.75m2/gを有した。
第II表および第III表の実施例のすべてで、用いた炭素
は黒鉛であり、混合前の比表面積は200m2/g(0.017ミク
ロン)であった(供給元の表示通り)。
第II表および第III表の実施例のすべてで粉末を混合す
る、即ちミルを施すのに、非水系ヘプタンを用いた。
第II表および第III表のすべての実施例で、ミル用媒体
は、密度約100%を有するおおよそ立方体または直方体
の形状のホットプレスした窒化アルミニウムであった。
第II表の実施例1A,1B,2,3,4A,4B,5A,5,6,7および8およ
び第III表の実施例11Aおよび11Bでは、AlN、Y2O3および
炭素粉末をプラスチックジャー内の窒化アルミニウム粉
末の約0.7重量%の量のオレイン酸を含有する排水系ヘ
プタンに浸漬し、密閉ジャー内で室温にて約15時間から
約21時間の期間振動ミルを施し、所定の粉末混合物を製
造した。第II表の残りの実施例9A,9Bおよび10ではオレ
イン酸を用いず、AlN、Y2O3および炭素粉末をプラスチ
ックジャー内の排水系ヘプタンに浸漬し、密閉ジャー内
で、室温で68時間以上振動ミルを施して所定の粉末混合
物を形成した。
第II表および第III表の実施例のすべてで、所定の粉末
混合物のミル済み液体分散物を空気中、周囲圧力下、ヒ
ートランプで約20分間乾燥し、このような乾燥中、混合
物は空気中から酸素を捕集した。
第II表および第III表の実施例のすべてで、乾燥したミ
ルを施した粉末混合物を空気中、室温で、5Kpsiでダイ
プレスして、理論密度の大体55%の密度を有するコンパ
クトを生成した。
第II表および第III表において焼結体が寸法Aまたは寸
法Bのものとして与えられている実施例では、コンパク
トが円盤の形状であり、焼結体が寸法Cのものとして与
えられている実施例では、コンパクトがバーの形状であ
り、焼結体が寸法Dのものとして与えられている実施例
では、コンパクトが均一な厚さの、即ち厚さに有意の差
のないテープのような薄い平板である基板の形状であっ
た。
粉末混合物の組成は、第II表では「粉末混合物」として
表示し、第III表では「添加粉末」として表示した。
第II表の実施例4A,4Bおよび6−10を除く実施例のすべ
てで、所定の粉末混合物ならびにそれから形状したコン
パクトは、イットリウムおよびアルミニウムの当量%が
第4図の点T1から点Mまでの範囲にある組成を有した。
第II表の実施例4A,4Bおよび6−10および第III表の実施
例11Aおよび11Bでは、所定の粉末混合物ならびにそれか
ら形成したコンパクトは、イットリウムおよびアルミニ
ウムの当量%が第4図の点T1から点Mまでの範囲の外側
である組成を有した。
第II表および第III表の実施例すべてのコンパクト、即
ち脱酸以前のY、Al、OおよびNの当量%組成は、第4
図の多角形LT1DMで画定包囲された組成の外側であっ
た。
第II表および第III表の実施例のすべてで、脱酸前のコ
ンパクト中の窒化アルミニウムは酸素を窒化アルミニウ
ムの約1.85重量%より大から約4.50重量%より小までの
範囲の量含有した。
第II表および第III表の実施例1A,1B,2,および3の脱酸
コンパクトの組成は、第4図の線分LMおよびDMを含まな
い多角形LT1DMで画定包囲されていた。
第II表および第III表のそれぞれの実施例において、1
つのコンパクトを所定の粉末混合物から形成し、第II表
に示した熱処理を施した。また、第II表および第III表
中の同一番号だが添字AまたはBの付いた実施例は、こ
れらの実施例を同一の仕方で行ったこと、即ち粉末混合
物が同じ仕方で製造され、2つのコンパクトに成形さ
れ、そして2つのコンパクトを同一条件下で熱処理し
た、即ち2つのコンパクトを炉内に並べて置き、同じ熱
処理を同時に施したことを示す。AまたはBの添字の付
されたこれらの実施例はここではその番号だけで言及す
ることもある。
第II表および第III表の実施例のすべてで、脱酸コンパ
クトの焼結を行うのに用いたのと同じ雰囲気を用いてコ
ンパクトの脱酸を行った。ただし、脱酸を行う雰囲気を
炉内に1SCFHの流量で供給して脱酸により生じるガスの
除去を促進したが、焼結中の流量は約0.1SCFH未満であ
った。
第II表および第III表中のすべての実施例のすべての熱
処理中の雰囲気は周囲圧力にあり、周囲圧力は大気圧ま
たはほぼ大気圧であった。
炉はモリブデン加熱素子炉であった。
コンパクトを炉内で所定の脱酸温度まで約100℃/分の
速度で、次いで所定の焼結温度まで約50℃/分の速度で
加熱した。
焼結雰囲気は周囲圧力、即ち大気圧またはほぼ大気圧で
あった。
熱処理の完了後、サンプルをほぼ室温まで炉冷した。
第IIおよび第III表のすべての実施例は、第II表および
第III表に記した以外は、またここに記した以外は実質
的に同じやり方で行った。
焼結体または脱酸コンパクトの炭素含量は標準的化学分
析技術で測定した。
出発材料としてのAlN粉末の予め定められた酸素含量お
よび得られる焼結体について測定した組成ならびに他の
実験に基づいて、第IIおよびIII表中のすべての実施例
において、脱酸以前のコンパクト中の窒化アルミニウム
は出発材料としての窒化アルミニウム粉末の酸素含量よ
り約0.3重量%高い酸素含量を有すると計算もしくは見
積られた。
測定した酸素含量は放射化分析の結果であり、焼結体の
重量に対するwt%で表示してある。
第II表および第III表において、焼結体の酸素含量を測
定した実施例では、焼結体の当量%組成を出発材料とし
ての粉末組成と焼結体について測定した酸素含量とから
計算した。Y、Al、NおよびOがそれぞれの通常の原子
価+3,+3,−3および−2を有すると仮定する。焼結体
において、YおよびAlの当量%量は出発材料としての粉
末中の量と同じであると仮定した。加工中の酸素増加と
窒素減少の量は、次の全体的反応により起ったと仮定し
た。
2AlN+3/2O2→Al2O3+N2 (13) 脱酸中の酸素減少と窒素増加の量は、次の全体反応によ
り起ったと仮定した。
Al2O3+3C+N2→2AlN+3CO (14) 焼結体の窒素含量は、出発材料としての窒化アルミニウ
ム粉末の初期酸素含量を測定し、焼結体の酸素含量を測
定し、反応(13)および(14)が起ったと仮定して、求
めた。
第II表および第III表において、酸素含量を測定せずに
計算した焼結体についての酸素の当量%の前には近似記
号をつけてある。同一番号だが添字AまたはBの付した
実施例は同一の条件で行ない、焼組体の所定の1組を同
時に製造したため、この焼結体の1組は同じ酸素含量を
有し、したがってこのような焼結体の一方の酸素含量
は、このような焼結体の他方の測定した酸素含量と同じ
であると仮定する。
実施例6(サンプル122F)および11B(サンプル131D1)
の焼結体、および実施例8(サンプル121G)と同一の粉
末混合物から実質的に同じ仕方で製造した実施例8に関
連した焼結体の当量パーセント酸素含量は次式から計算
した。
O=(2.91R+3.82)Y/3.86 (15) ここでO=酸素の当量% Y=イットリウムの当量% 実施例7(132B)の焼結体の当量%酸素含量は実施例6
(122F)と同じであると仮定する。
実施例8(121G)の焼結体の当量%酸素含量は、式15で
用いた実施例8に関連した焼結体と同じであると仮定す
る。
実施例1B(137A1)の焼結体の当量%酸素含量はX線回
折分析データから計算した。実施例2(137B)および実
施例3(137C)は実施例1B(137A1)と同じ酸素の当量
%を有すると仮定する。
実施例10(90K)は、粉末混合物が同じ組成で、アルゴ
ン中で実施し、焼結体の酸素含量を測定してある他の実
験におけるのと同じ酸素の当量%を有すると仮定する。
第II表および第III表中の減量は、ダイプレス後のコン
パクトの重量と得られる焼結体の重量との差である。
焼結体の密度はアルキメデス法で測定した。
焼結体の気孔率は、その組成に基づく焼結体の理論密度
を知り、理論密度を実測密度と次式に従って比較するこ
とによって求めた。
気孔率=(1−実測密度/理論密度)×100% (17) 焼結体の相組成は光学顕微鏡とX線回折分析により求め
た。各焼結体は焼結体の体積に基づいて表示した体積%
のAlN相と表示した体積%の第2相とから構成された。
各第2相の体積%についてのX線回折分析は表示値の約
±20%の精度である。
実施例10を除くすべての実施例の焼結体の熱伝導率は、
焼結体から切出した約0.4cm×0.4cm×2.2cmのロッド形
状サンプルを用いて、25℃で定常状態熱流法により測定
した。この方法はエー・バージェット(A.Berget)によ
り1888年にはじめて考案された方法で、ジェイ・テウリ
ス(J.Thewlis)編「物理学百科辞典Encyclopaedic Dic
tionary of Physics」、ペルガモン(Pergamon)刊、オ
ックスフォード(Oxford)、1961年中のスラック(G.A.
Slack)の論文に記載されている。この技法では、サン
プルを高真空室内に入れ、熱を電気ヒータにより一端か
ら供給し、温度を細線熱電対で測定する。サンプルを保
護筒で囲む。絶対精度は約±3%で、繰返し精度は約±
1である。比較として、Al2O3単結晶の熱伝導率を同様
の装置で測定したところ、約22℃で0.44W/cm・Kであっ
た。
実施例10(90K)の焼結体の熱伝導率は、約25℃でレー
ザ・フラッシュにより測定した。
第II表および第III表では、得られる焼結体の寸法を
A、B、CまたはDで与えられている。寸法Aの焼結体
は厚さ約0.17インチ、直径約0.32インチの円盤の形状で
あった。寸法Bの焼結体は厚さ約0.27インチ、直径約0.
50インチの円盤の形状であった。寸法Cの焼結体は約0.
16インチ×0.16インチ×1.7インチの大きさのバーの形
状であった。寸法Dの焼結体は、直径約1.5インチ、厚
さが約0.043インチの基板、即ち均一な厚さ、つまり厚
さに有意な差のない薄板の形状であった。
第II表および第III表の実施例のすべてで、コンパクト
をモリブデン平板上に置き、次に第II表に示した熱処理
を施した。第II表および第III表中の焼結体が寸法Cま
たは寸法Dである実施例のすべてで、出発材料としての
コンパクトをモリブデン平板からAlN粉末の不連続な薄
層で隔離した。
実施例3の焼結体は若干の非平坦さを呈した、即ち若干
のそりを呈した。それでそれぞれに平坦化処理を施し
た。具体的には、実施例3で生成した焼結体を1対のモ
リブデン平板間にはさんだ。サンドイッチ状焼結体をモ
リブデン平板から、平坦化処理期間中に焼結体が平板に
付着するのを防止するのに丁度十分な窒化アルミニウム
粉末の不連続な薄い被覆または単相で、隔離した。上側
モリブデン平板から焼結体に約0.11psiの圧力を加え
た。このようなサンドイッチ状焼結体を窒素、即ちその
焼結に用いたのと同じ雰囲気中で、約1900℃に加熱し、
焼結体をその温度に約1時間保持し、次いでほゞ室温ま
で炉冷した。こうして得た焼結体は平坦で、均一な厚さ
であった。即ち、厚さに有意な差がなかった。この平坦
な焼結体は、シリコンチップのような半導体用の基板と
して有用と考えられる。
実施例 1 2.86gのY2O3粉末と0.184gの黒鉛粉末を15gの窒化アルミ
ニウム粉末に加え、混合物窒化アルミニウムミル用媒体
と共にプラスチックジャー内の非水系ヘプタンに浸漬
し、密閉ジャーで約18時間振動ミルを施した。得られた
分散物を空気中、ヒートランプ下で約20分間乾燥した。
このような乾燥中に窒化アルミニウムが空気から酸素を
捕集した。ミリング中に混合物はAlNミル用媒体の磨減
による0.707gのAlNを捕集した。
得られた乾燥混合物の等量部分をダイプレスしてコンパ
クトをつくった。
コンパクトの2つのモリブデン平板上に並べて置いた。
コンパクトを窒素中で1500℃に加熱し、この温度に1/2
時間保ち、次いで温度を1600℃に上げ、この温度に1時
間保ち、次いで温度を1900℃に上げ、この温度に1時間
保った。
この実施例を、第II表に実施例1Aおよび1Bとして示す。
具体的には、焼結体の一方の実施例1Aは、焼結体の0.01
7重量%の量の炭素を含有していた。また実施例1Bの焼
結体は、AlN、焼結体の6.9体積%のY2O3相と焼結体の4.
8体積%のY4Al2O9相とからなる相組成を有していた。ま
た、実施例1Aおよび1Bの焼結体は約7.5%のO、100%−
7.5%=約92.5%のN、6.25%のYおよび100%−6.25%
=93.75%のAlよりなる当量%組成を有していた。
実施例2および3で用いたコンパクトは実施例1で製造
した。実施例2では、1つのコンパクトを1500℃に加熱
し、この温度に1/2時間保ち、次に温度を1600℃に上
げ、この温度に1時間保ち、次に温度を1950℃に上げ、
この温度に1時間保った。
実施例3では1つのコンパクトを1600℃に加熱し、この
温度に1時間保ち、次に温度を1900℃に上げ、この温度
に1時間保った。
実施例4、即ち4Aおよび4Bでは、2つのコンパクトを16
00℃に加熱し、この温度に1時間保ち、次に温度を1950
℃に上げ、この温度に1時間保った。
実施例5、即ち5Aおよび5Bでは、2つのコンパクトを16
00℃に加熱し、この温度に1時間保ち、次に温度を1965
℃に上げ、この温度に1時間保った。
実施例6,7および8はここに註解したか第II表中に記し
た以外は、実施例2と同じ手順で実施した。
実施例9Aおよび9Bはここに註解したか第II表中に記した
以外は、実施例4Aおよび4Bと同じ手順で実施した。
実施例9A,9Bおよび10はアルゴン雰囲気中で実施した。
実施例11Aおよび11Bはここに註解したか第III表中に記
した以外は、実施例1Aおよび1Bと同じ手順で実施した。
第II表の実施例1A,1B,2および3は本発明を具体的に示
す。実施例1A,1B,2および3で製造した焼結体は集積回
路のパッケージに、またシリコンチップのような半導体
用基板または担体として用いるのに有用である。
実施例1Aおよび1Bの焼結体は、同一の組成、同一の気孔
率および同一の熱伝導率を有する。実施例1Aおよび1B
と、これと同じ粉末混合物から製造した実施例2および
3との比較から、また他の実験に基づいて、実施例2お
よび3の焼結体は実施例1Bと同じか有意な差のない相組
成を有することがわかる。また実施例3と実施例1A、1B
および2との比較から、また他の実験に基づいて、実施
例3で製造した焼結体が焼結体の体積の1%未満の気孔
率および25℃で約1.43W/cm・Kの熱伝導率を有すること
がわかった。
実施例4Aおよび4Bは第4図の多角形LT1DMの外側にある
にもかかわらず、AlNおよびY2O3からなる2相領域また
はその近くの組成については、焼結体の体積の4体積%
未満の気孔率を有する焼結体を生成するのにより高温の
焼結温度が必要であることを示している。
実施例5Aおよび5Bでは、粉末混合物に十分な遊離炭素を
添加しなかったため、窒化アルミニウムの脱酸が不十分
となり、第4図の多角形LT1DMの外側の組成を有する焼
結体が得られた。
実施例6,7および8は実施例1Aおよび2とともに、第2
相の量が減少するにつれて焼結体の熱伝導率が上昇する
ことを示す。
実施例9Aおよび9Bは、コンパクトを脱酸しても、アルゴ
ン雰囲気を用いると多量の炭素が焼結体中に残されるこ
とを示している。
実施例10は、アルゴン雰囲気を用いると熱伝導率の低い
焼結体となることを示している。
実施例11Aおよび11Bは水素と25容量%の窒素の混合物よ
りなる雰囲気の使用可能性を示す。
アーバン・チャールズ・フスビーとカール・フランシス
・ボビクの、本出願人に譲渡された米国特許第4,478,78
5号「熱伝導率の高い窒化アルミニウムセラミック体」
(およびその分割出願第629,666号、1984年7月11日出
願)(特開昭60−71,576号)に開示された方法では、窒
化アルミニウム粉末と遊離炭素とよりなる混合物を形成
し、ここで窒化アルミニウムは約0.8重量%より高い所
定の酸素含量を有し、遊離炭素の全量がこのような含量
の酸素と反応して、約0.35重量%より大から約1.1重量
%までの範囲にありかつ上記所定の酸素含量より20重量
%以上低い酸素含量を有する脱酸粉末またはコンパクト
を生成し、この混合物またはそのコンパクトを加熱して
炭素と酸素を反応させて脱酸窒化アルミニウムを生成
し、脱酸窒化アルミニウムのコンパクトを焼結し、理論
値の85%より大きい密度と22℃で0.5W/cm・Kより大き
い熱伝導率を有するセラミック体を生成する。
アーバン・チャールズ・フスビーとカール・フランシス
・ボビクによる、本出願人に譲底された米国特許出願第
656,636号(1984年10月1日出願)(特開昭61−91,068
号:出願人処理番号R803)「熱伝導率の高いセラミック
体」には、同出願人第4図の線分MJを含まない多角形JK
LMで画定包囲された組成、および25℃で1.42W/cm・K以
上の熱伝導率を有する窒化アルミニウムセラミック体を
製造する方法が開示されている。この方法では、酸素を
含有する窒化アルミニウム粉末、酸化イットリウムおよ
び遊離炭素よりなる混合物を形成し、混合物をコンパク
トに成形し、ここで上記混合物およびコンパクトはイッ
トリウムおよびアルミニウムの当量%が同出願第656,63
6号の第4図の点Lから点Jまで(点Jを含まない)の
範囲にある組成を有し、上記コンパクトは同出願第656,
636号の第4図の多角形JKLMで画定包囲された組成の外
側にY、Al、OおよびNの当量%組成を有し、上記コン
パクト中の窒化アルミニウムは酸素を窒化アルミニウム
の約1.4重量%より大から約4.5重量%より小までの範囲
の量含有し、上記コンパクトをその気孔が開口状態に留
まる温度まで加熱し、上記遊離炭素を上記窒化アルミニ
ウム中に含有された酸素と反応させて、脱酸コンパクト
を生成し、この脱酸コンパクトはAl、Y、OおよびNの
当量%が同出願第656,636号の第4図の線分MJを含まな
い多角形JKLMで画定包囲された組成を有し、さらに上記
脱酸コンパクトを約1890℃から約2050℃までの範囲の温
度で焼結し、上記セラミック体を生成する。
アーバン・チャールズ・フスビーとカール・フランシス
・ボビクによる、本出願人に譲渡された米国特許第667,
516号(1984年11月1日出願)(特開昭61−127,667号;
出願人処理番号R835)「熱伝導率の高いセラミック体」
には、同出願第4図の線分RFを含まない多角形FJDSRで
画定包囲された組成、約4体積%未満の気孔率および25
℃で1.25W/cm・Kより大きい熱伝導率を有する窒化アル
ミニウムセラミック体を製造する方法が開示されてい
る。この方法では、酸素を含有する窒化アルミニウム粉
末、酸化イットリウムおよび遊離炭素よりなる混合物を
形成、混合物をコンパクトに成形し、ここで上記混合物
およびコンパクトはイットリウムおよびアルミニウムの
当量%が同出願667,516号の第4図の点Dから点Fまで
の範囲にある組成を有し、上記コンパクトは同出願第66
7,516号の第4図の多角形FJDSRで画定包囲された組成の
外側にY、Al、OおよびNの当量%組成を有し、上記コ
ンパクト中の窒化アルミニウムが酸素を窒化アルミニウ
ムの約1.95重量%より大から約5.1重量%より小までの
範囲の量含有し、上記コンパクトをその気孔が開口状態
に留まる温度まで加熱して、上記遊離炭素を上記窒化ア
ルミニウム中に含有された酸素と反応させて、脱酸コン
パクトを生成し、この脱酸コンパクトはAl、Y、Oおよ
びNの当量%が同出願第667,516号の第4図の線分RFを
含まない多角形FJDSRで画定包囲された組成を有し、さ
らに上記脱酸コンパクトを約1870℃から約2050℃までの
範囲の温度で焼結して、上記セラミック体を生成する。
アーバン・チャールズ・フスビーとカール・フランシス
・ボビクによる、本出願人に譲渡された米国特許出願第
675,048号(1984年11月26日出願)(特開昭61−219,763
号;出願人処理番号R838)「熱伝導率の高いセラミック
体」には、同出願第4図の線分KJおよびPJを含まない多
角形PONKJで画定包囲された組成、約4体積%未満の気
孔率および25℃で1.50W/cm・K以上の熱伝導率を有する
窒化アルミニウムセラミック体を製造する方法が開示さ
れている。この方法では、酸素を含有する窒化アルミニ
ウム粉末、酸化イットリウムおよび遊離炭素よりなる混
合物を形成し、混合物をコンパクトに成形し、ここで上
記混合物およびコンパクトはイットリウムおよびアルミ
ニウムの当量%が同出願675,048号の第4図の点Kと点
Pの間の範囲にある組成を有し、上記コンパクトは同出
願第675,048号の第4図の多角形PONKJで画定包囲された
組成の外側にY、Al、OおよびNの当量%組成を有し、
上記コンパクト中の窒化アルミニウムが酸素を窒化アル
ミニウムの約1.40重量%より大から約4.50重量%より小
までの範囲の量含有し、上記コンパクトをその気孔が開
口状態に留まる温度まで加熱して、上記遊離炭素を上記
窒化アルミニウム中に含有された酸素と反応させて、脱
酸コンパクトを生成し、この脱酸コンパクトはAl、Y、
OおよびNの当量%が同出願第675,048号の第4図の線
分KJおよびPJを含まない多角形PONKJで画定包囲された
組成を有し、さらに上記脱酸コンパクトを約1900℃から
約2050℃までの範囲の温度で焼結して、上記セラミック
体を生成する。上記焼結温度は上記脱酸コンパクトの多
角形組成に適当な焼結温度である。
アーバン・チャールズ・フスビーとカール・フランシス
・ボビクによる本出願人に譲渡された米国特許出願第67
9,414号(1984年12月7日出願)(特開昭61−146,769
号;出願人処理番号R837)「熱伝導率の高いセラミック
体」には、同出願第4図の線分JFおよびA1Fを含まない
多角形PJFA1で画定包囲された組成、約4体積%未満の
気孔率および25℃で1.42W/cm・K以上の熱伝導率を有す
る窒化アルミニウムセラミック体を製造する方法が開示
されている。この方法では、酸素を含有する窒化アルミ
ニウム粉末、酸化イットリウムおよび遊離炭素よりなる
混合物を形成し、混合物をコンパクトに成形し、ここで
上記混合物およびコンパクトはイットリウムおよびアル
ミニウムの当量%が同出願第679,414号の第4図の点J
とA1の間の範囲にある組成を有し、上記コンパクトは同
出願第679,414号の第4図の多角形PJFA1で画定包囲され
た組成の外側にY、Al、OおよびNの当量%組成を有
し、上記コンパクト中の窒化アルミニウムが酸素を窒化
アルミニウムの約1.42重量%より大から約4.70重量%よ
り小までの範囲の量含有し、上記コンパクトをその気孔
が開口状態に留まる温度まで加熱して、上記遊離炭素を
上記窒化アルミニウム中に含有された酸素と反応させ
て、脱酸コンパクトを生成し、この脱酸コンパクトはA
l、Y、OおよびNの当量%が同出願第679,414号の第4
図の線分JFおよびA1Fを含まない多角形PJFA1で画定包囲
された組成を有し、さらに上記脱酸コンパクトを約1880
℃から約2050℃までの範囲の温度で焼結し、ここで最低
焼結温度は同出願第679,414号の第4図の線分A3J、JFお
よびA2Fを除く多角形A3JFA2で画定包囲された組成にふ
さわしい約1880℃から点Pでの組成にふさわしい約1925
℃まで上昇し、かくして上記セラミック体を生成する。
上記焼結温度は上記脱酸コンパクトの上記組成に適当な
焼結温度である。
【図面の簡単な説明】
第1図はAlN、YN、Y2O3およびAl2O3よりなる相互三元系
におけるサブソリダス相平衡を示す組成図、 第2図は第1図の一部の拡大図、 第3図はAlN、YN、Y2O3およびAl2O3よりなる相互三元系
におけるサブソリダス相平衡を示す組成図、そして 第4図は第3図の一部の拡大図である。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】添付図面の第4図の線分LMおよびDMを含ま
    ない多角形LT1DMで画定包囲された組成、セラミック体
    の体積の10体積%未満の気孔率および25℃で1.00W/cm・
    Kより大きい熱伝導率を有する焼結多結晶窒化アルミニ
    ウムセラミック体の製法であって、下記の工程を含むこ
    とを特徴とする方法: (a)酸素含有窒化アルミニウム粉末、酸化イットリウ
    ムおよび遊離炭素よりなる混合物を形成し、この混合物
    をコンパクトに成形し、ここで上記混合物およびコンパ
    クトは、イットリウムおよびアルミニウムの当量%が第
    4図の点T1から点Mまでの範囲にあり、イットリウムが
    4.0当量%より大から7.5当量%までの範囲にあり、アル
    ミニウムが92.5当量%から96当量%より小までの範囲に
    ある組成を有し、上記コンパクトは第4図の多角形LT1D
    Mで画定包囲された組成範囲を除外し乍ら該組成の外側
    にY、Al、OおよびNの当量%組成を有し、 (b)上記コンパクトを窒素含有非酸化性雰囲気中で、
    1350℃からコンパクトを脱酸するのに十分だが、気孔閉
    塞温度より低い温度までの温度にて加熱し、これにより
    上記遊離炭素を上記窒化アルミニウムに含有された酸素
    と反応させて脱酸コンパクトを生成し、ここで上記脱酸
    コンパクトはAl、Y、OおよびNの当量%が第4図の線
    分LMおよびDMを含まない多角形LT1DMで画定包囲された
    組成を有し、上記遊離炭素が上記脱酸コンパクトを生成
    する量存在し、さらに (c)上記脱酸コンパクトを窒素含有非酸化性雰囲気中
    で1855℃以上の温度で焼結して上記多結晶体を生成す
    る。
  2. 【請求項2】工程(b)の窒素含有雰囲気が上記焼結体
    を生成するための窒化アルミニウムの脱酸を促進するの
    に十分な窒素を含有する特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  3. 【請求項3】工程(c)の窒素含有雰囲気が上記窒化ア
    ルミニウムの有意な減量を防止するのに十分な窒素を含
    有する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】上記方法を周囲圧力で行う特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】工程(b)の脱酸より前の工程(a)の上
    記コンパクト中の窒化アルミニウムが、この窒化アルミ
    ニウムの重量の1.0重量%より大から4.5重量%より小ま
    での範囲の量の酸素を含有する特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  6. 【請求項6】工程(a)の窒化アルミニウムが10m2/gま
    での比表面積を有し、上記遊離炭素が10m2/gより大きい
    比表面積を有する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】上記混合物およびコンパクトはイットリウ
    ムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点U1からMま
    での範囲にある組成を有し、上記イットリウムが4.0当
    量%より大から6.35当量%までの範囲にあり、上記アル
    ミニウムが93.65当量%から96当量%より小までの範囲
    にあり、上記焼結体および脱酸コンパクトはAl、Y、O
    およびNの当量%が第4図の線分U2MおよびDMを含まな
    い多角形U2U1DMで画定包囲された組成よりなる特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】上記混合物およびコンパクトはイットリウ
    ムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点T1とMとの
    間にある組成を有し、上記イットリウムが4.0当量%よ
    り大から7.5当量%より小までの範囲にあり、上記アル
    ミニウムが92.5当量%より大から96当量%より小までの
    範囲にあり、上記焼結体および上記脱酸コンパクトはA
    l、Y、OおよびNの当量%が第4図の線分LM、DMおよ
    びT1Lを含まない多角形LT1DMで画定包囲された組成より
    なる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  9. 【請求項9】上記混合物およびコンパクトはイットリウ
    ムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点T1から点L
    までの範囲にある組成を有し、上記イットリウムが4.9
    当量%より大から7.5当量%までの範囲にあり、上記ア
    ルミニウムが92.5当量%から95.1当量%より小までの範
    囲にあり、上記焼結体および上記脱酸コンパクトはAl、
    Y、OおよびNの当量%が第4図の点Lを含まない線分
    T1Lで画定された組成よりなり、焼結温度が1950℃以上
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】上記混合物中の遊離炭素が100m2/gより
    大きい比表面積を有し、上記窒化アルミニウム粉末が3.
    3m2/gから6.0m2/gまでの範囲の比表面積を有し、上記混
    合物およびコンパクトはイットリウムおよびアルミニウ
    ムの当量%が第4図の点T1からMまでの範囲にある組成
    を有し、上記イットリウム4.0当量%より大から7.5当量
    %より小までの範囲にあり上記アルミニウムが92.5当量
    %より大から96当量%より小までの範囲にあり、上記雰
    囲気が窒素であり、上記焼結温度が1965℃から2050℃ま
    での範囲にあり、上記焼結体および上記脱酸コンパクト
    はAl、Y、OおよびNの当量%が第4図の線分LM、DMお
    よびT1Lを含まない多角形LT1DMで画定包囲された組成、
    焼結体の体積の2体積%未満の気孔率および25℃で1.45
    W/cm・Kより大きい熱伝導率を有する特許請求の範囲第
    1項記載の方法。
  11. 【請求項11】上記混合物およびコンパクトは、イット
    リウムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点T1から
    点Lまでの範囲にある組成を有し、上記イットリウムが
    4.9当量%より大から7.5当量%までの範囲にあり、上記
    アルミニウムが92.5当量%から95.1当量%より小までの
    範囲にあり、上記焼結体および上記脱酸コンパクトはA
    l、Y、OおよびNの当量%が第4図の点Lを含まない
    線分T1Lで画定された組成よりなり、上記混合物中の遊
    離炭素は100m2/gより大きい比表面積を有し、上記窒化
    アルミニウム粉末は3.4m2/gから6.0m2/gの範囲の比表面
    積を有し、上記雰囲気が窒素であり、上記焼結温度が19
    70℃から2050℃であり、上記焼結体が25℃で1.27W/cm・
    Kより大きい熱伝導率を有する特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  12. 【請求項12】添付図面の第4図の線分U2MおよびDMを
    含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成、セラミッ
    ク体の体積の10体積%未満の気孔率および25℃で1.00W/
    cm・Kより大きい熱伝導率を有する焼結多結晶窒化アル
    ミニウムセラミック体の製法であって、下記の工程を含
    むことを特徴とする方法: (a)酸素含有窒化アルミニウム粉末、酸化イットリウ
    ムおよび遊離炭素よりなる混合物を形成し、ここで上記
    混合物中の遊離炭素は100m2/gより大きい比表面積を有
    し、上記窒化アルミニウム粉末は3.4m2/gから6.0m2/gま
    での範囲の比表面積を有し、上記混合物をコンパクトに
    成形し、ここで上記混合物およびコンパクトはイットリ
    ウムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点U1から点
    Mまでの範囲にあり、上記コンパクト中のイットリウム
    が4.0当量%より大から6.35当量%までの範囲にあり、
    上記コンパクト中のアルミニウムが93.65当量%から96
    当量%より小までの範囲にある組成を有し、上記コンパ
    クトは第4図の多角形LT1DMで画定包囲された組成範囲
    を除外し乍ら該組成の外側にY、Al、OおよびNの当量
    %組成を有し、上記コンパクト中の窒化アルミニウムが
    この窒化アルミニウムの重量の1・85重量%より大から
    4.50重量%より小までの範囲の量の酸素を含有し、 (b)上記コンパクトを周囲圧力において25容量%以上
    の窒素を含有する窒素含有非酸化性雰囲気中で、1350℃
    からコンパクトを脱酸するのに十分だが気孔閉塞温度よ
    り低い温度までの温度にて加熱し、これにより上記遊離
    炭素を上記窒化アルミニウムに含有された酸素と反応さ
    せて脱酸コンパクトを生成し、ここで上記脱酸コンパク
    トはAl、Y、OおよびNの当量%が第4図の線分U2Mお
    よびDMを含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成を
    有し、上記炭素による脱酸により前の上記コンパクト中
    の窒化アルミニウムがこの窒化アルミニウムの重量の1.
    85重量%より大から4.50重量%より小までの範囲の酸素
    含有を有し、上記遊離炭素が上記脱酸コンパクトを生成
    する量存在し、さらに (c)上記脱酸コンパクトを25容量%以上の窒素を含有
    する窒素含有非酸化性雰囲気中で周囲圧力下、1900℃か
    ら2000℃までの範囲の温度で焼結し、上記多結晶体を生
    成する。
  13. 【請求項13】焼結温度が1900℃から1950℃までの範囲
    にあり、上記混合物中の窒化アルミニウム粉末が3.4m2/
    gから6.0m2/gまでの範囲の比表面積を有し、上記焼結体
    が焼結体の体積の1体積%未満の気孔率を有する特許請
    求の範囲第12項記載の方法。
  14. 【請求項14】焼結温度が1950℃から2000℃までの範囲
    にあり、上記焼結体が焼結体の体積の1体積%未満の気
    孔率および25℃で1.45W/cm・Kより大きい熱伝導率を有
    する特許請求の範囲第12項記載の方法。
  15. 【請求項15】添付図面の第4図の線分LMおよびDMを含
    まない多角形LT1DMで画定包囲された組成、セラミック
    体の体積の10体積%未満の気孔率および25℃で1.00W/cm
    ・Kより大きい熱伝導率を有する焼結多結晶窒化アルミ
    ニウムセラミック体の製法であって、下記の工程を含む
    ことを特徴とする方法: (a)酸素含有窒化アルミニウム粉末、 酸化イットリウムまたはその前駆物質、および、 遊離炭素と、 50℃から1000℃までの範囲の温度で熱分解し、遊離炭
    素、及び、揮散する気体状分解生成物になる炭素質有機
    物質と、 これらの混合物と、 よりなる群から選ばれた炭素質添加剤と、 よりなる混合物を形成し、 この混合物をコンパクトに成形し、ここで上記混合物お
    よびコンパクトはイットリウムおよびアルミニウムの当
    量%が第4図の点T1から点Mまでの範囲にあり、上記コ
    ンパクト中のイットリウムが4.0当量%より大から7.5当
    量%までの範囲にあり、上記コンパクト中のアルミニウ
    ムが92.5当量%から96当量%より小までの範囲にある組
    成を有し、上記コンパクトは第4図の多角形LT1DMで画
    定包囲された組成範囲を除外し乍ら該組成の外側にY、
    Al、OおよびNの当量%組成を有し、 (b)上記コンパクトを非酸化性雰囲気中で1200℃まで
    の温度にて加熱し、これにより酸化イットリウムと遊離
    炭素を生成し、 (c)上記コンパクトを窒素含有非酸化性雰囲気中で、
    1350℃からコンパクトを脱酸するのに十分だが気孔閉塞
    温度より低い温度までの温度にて加熱し、これにより上
    記遊離炭素を上記窒化アルミニウムに含有された酸素と
    反応させて脱酸コンパクトを生成し、ここで上記脱酸コ
    ンパクトはAl、Y、OおよびNの当量%が第4図の線分
    LMおよびDMを含まない多角形LT1DMで画定包囲された組
    成を有し、上記遊離炭素が上記脱酸コンパクトを生成す
    る量存在し、さらに (d)上記脱酸コンパクトを窒素含有非酸化性雰囲気中
    で1855℃以上の温度で焼結して上記多結晶体を生成す
    る。
  16. 【請求項16】上記混合物およびコンパクトはイットリ
    ウムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点U1から点
    Mまでの範囲にある組成を有し、上記イットリウムが4.
    0当量%より大から6.35当量%までの範囲にあり、上記
    アルミニウムが93.65当量%から96当量%より小までの
    範囲にあり、上記焼結体および脱酸コンパクトはAl、
    Y、OおよびNの当量%が第4図の線分U2MおよびDMを
    含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成よりなる特
    許請求の範囲第15項記載の方法。
  17. 【請求項17】上記混合物およびコンパクトはイットリ
    ウムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点T1とMと
    の間にある組成を有し、上記イットリウムが4.0当量%
    より大から7.5当量%より小までの範囲にあり、上記ア
    ルミニウムが92.5当量%より大から96当量%より小まで
    の範囲にあり、上記焼結体および上記脱酸コンパクトは
    Al、Y、OおよびNの当量%が第4図の線分LM、DMおよ
    びT1Lを含まない多角形LT1DMで画定包囲された組成より
    なる特許請求の範囲第15項記載の方法。
  18. 【請求項18】上記混合物およびコンパクトはイットリ
    ウムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点T1から点
    Lまでの範囲にある組成を有し、上記イットリウムが4.
    9当量%より大から7.5当量%までの範囲にあり、上記ア
    ルミニウムが92.5当量%から95.1当量%より小までの範
    囲にあり、上記焼結体および上記脱酸コンパクトはAl、
    Y、OおよびNの当量%が第4図の点Lを含まない線分
    T1Lで画定された組成よりなり、上記焼結温度が1950℃
    以上である特許請求の範囲第15項記載の方法。
  19. 【請求項19】上記混合物中の遊離炭素が100m2/gより
    大きい比表面積を有し、上記窒化アルミニウム粉末が3.
    3m2/gから6.0m2/gまでの範囲の比表面積を有し、上記混
    合物およびコンパクトはイットリウムおよびアルミニウ
    ムの当量%が第4図の点T1から点Mまでの範囲にある組
    成を有し、上記コンパクト中のイットリウムが4.0当量
    %より大から7.5当量%より小までの範囲にあり、上記
    コンパクト中のアルミニウムが92.5当量%より大から96
    当量%より小までの範囲にあり、上記雰囲気が窒素であ
    り、上記焼結温度が1965℃から2050℃までの範囲であ
    り、上記焼結体および上記脱酸コンパクトはAl、Y、O
    およびNの当量%が第4図の線分LM、DMおよびT1Lを含
    まない多角形LT1DMで画定包囲された組成を有し、上記
    焼結体が焼結体の体積の2体積%未満の気孔率および25
    ℃で1.45W/cm・Kより大きい熱伝導率を有する特許請求
    の範囲第15項記載の方法。
  20. 【請求項20】上記混合物およびコンパクトはイットリ
    ウムおよびアルミニウムの当量%が第4図の点T1から点
    Lまでの範囲にある組成を有し、上記コンパクト中のイ
    ットリウムが4.9当量%より大から7.5当量%までの範囲
    にあり、上記コンパクト中のアルミニウムが92.5当量%
    から95.1当量%より小までの範囲にあり、上記焼結体お
    よび脱酸コンパクトはAl、Y、OおよびNの当量%が第
    4図の点Lを含まない線分T1Lで画定された組成よりな
    り、上記混合物中の遊離炭素が100m2/gより大きい比表
    面積を有し、上記窒化アルミニウム粉末が3.4m2/gから
    6.0m2/gまでの範囲の比表面積を有し、上記雰囲気が窒
    素であり、上記焼結温度が1970℃から2050℃までの範囲
    にあり、上記焼結体は25℃で1.27W/cm・Kより大きい熱
    伝導率を有する特許請求の範囲第15項記載の方法。
  21. 【請求項21】工程(c)の窒素含有雰囲気が上記焼結
    体を生成するための窒化アルミニウムの脱酸を促進する
    のに十分な窒素を含有する特許請求の範囲第15項記載の
    方法。
  22. 【請求項22】工程(d)の窒素含有雰囲気が上記窒化
    アルミニウムの有意な減量を防止するのに十分な窒素を
    含有する特許請求の範囲第15項記載の方法。
  23. 【請求項23】上記方法を周囲圧力で行う特許請求の範
    囲第15項記載の方法。
  24. 【請求項24】添付図面の第4図の線分U2MおよびDMを
    含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成、セラミッ
    ク体の体積の10体積%未満の気孔率および25℃で1.00W/
    cm・Kより大きい熱伝導率を有する焼結多結晶窒化アル
    ミニウムセラミック体の製法であって、下記の工程を含
    むことを特徴とする方法: (a)酸素含有窒化アルミニウム粉末、 酸化イットリウムまたはその前駆物質、および、 遊離炭素と、 50℃から1000℃までの範囲の温度で熱分解し、遊離炭
    素、及び、揮散する気体状分解生成物になる炭素質有機
    物質と、これらの混合物と、 よりなる群から選ばれた炭素質添加剤、 よりなる混合物を形成し、 ここで上記混合物中の遊離炭素は100m2/gより大きい比
    表面積を有し、上記窒化アルミニウム粉末は3.4m2/gか
    ら6.0m2/gまでの比表面積を有し、 上記混合物をコンパクトに成形し、 ここで上記混合物およびコンパクトはイットリウムおよ
    びアルミニウムの当量%が第4図の点U1から点Mまでの
    範囲にあり、上記コンパクト中のイットリウムが4.0当
    量%より大から6.35当量%までの範囲にあり、上記コン
    パクト中のアルミニウムが93.65当量%から96当量%よ
    り小までの範囲にある組成を有し、上記コンパクトは第
    4図の多角形LT1DMで画定包囲された組成範囲を除外し
    乍ら該組成の外側にY、Al、OおよびNの当量%組成を
    有し、上記コンパクト中の窒化アルミニウムがこの窒化
    アルミニウムの重量の1.85重量%より大から4.50重量%
    より小までの範囲の量の酸素を含有し、 (b)上記コンパクトを非酸化性雰囲気中で1200℃まで
    の温度にて加熱し、これにより酸化イットリウムと遊離
    炭素を生成し、 (c)上記コンパクトを25容量%以上の窒素含有する窒
    素含有非酸化性雰囲気中、周囲圧力下で、1350℃からコ
    ンパクトを脱酸するのに十分だが気孔閉塞温度より低い
    温度までの温度にて加熱し、これにより上記遊離炭素を
    上記窒化アルミニウムに含有された酸素と反応させて脱
    酸コンパクトを生成し、ここで上記脱酸コンパクトはA
    l、Y、OおよびNの当量%が第4図の線分U2MおよびDM
    を含まない多角形U2U1DMで画定包囲された組成を有し、
    上記炭素による脱酸より前の上記コンパクト中の窒化ア
    ルミニウムがこの窒化アルミニウムの重量の1.85重量%
    より大から4.50重量%より小までの範囲の酸素含量を有
    し、上記遊離炭素が上記脱酸コンパクトを生成する量存
    在し、さらに (d)上記脱酸コンパクトを25容量%以上の窒素を含有
    する窒素含有非酸化性雰囲気中で周囲圧力下、1900℃か
    ら2000℃までの範囲の温度で焼結し、上記多結晶体を生
    成する。
  25. 【請求項25】焼結温度が1900℃から1950℃までの範囲
    にあり、上記混合物中の窒化アルミニウム粉末が3.4m2/
    gから6.0m2/gまでの範囲の比表面積を有し、上記焼結体
    が焼結体の体積の1体積%未満の気孔率を有する特許請
    求の範囲第24項記載の方法。
  26. 【請求項26】焼結温度が1950℃から2000℃までの範囲
    にあり、上記焼結体が焼結体の体積の1体積%未満の気
    孔率および25℃で1.45W/cm・Kより大きい熱伝導率を有
    する特許請求の範囲第24項記載の方法。
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