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JPH0751066B2 - プロテアーゼインヒビター遺伝子及び該遺伝子を保有する微生物並びに該微生物を用いるプロテアーゼインヒビターの製造法 - Google Patents

プロテアーゼインヒビター遺伝子及び該遺伝子を保有する微生物並びに該微生物を用いるプロテアーゼインヒビターの製造法

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Publication number
JPH0751066B2
JPH0751066B2 JP2242553A JP24255390A JPH0751066B2 JP H0751066 B2 JPH0751066 B2 JP H0751066B2 JP 2242553 A JP2242553 A JP 2242553A JP 24255390 A JP24255390 A JP 24255390A JP H0751066 B2 JPH0751066 B2 JP H0751066B2
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JP
Japan
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protease inhibitor
treating
bbrpi
dna
nucleotide sequence
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重三 鵜高
昭夫 坪井
靖弘 志賀
Original Assignee
重三 鵜高
ヒゲタ醤油株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 重三 鵜高, ヒゲタ醤油株式会社 filed Critical 重三 鵜高
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、プロテアーゼインヒビターの遺伝子情報を担
うDNA、該DNAを組み込んだ新規ベクター、該ベクターを
導入した微生物、及び、該微生物を用いてプロテアーゼ
インヒビターを製造する方法に関する。
〈従来技術及び問題点〉 細胞内の蛋白質分解は、細胞内で起こる非常に多くの生
理的反応、例えば自己蛋白質の代謝回転、外来性蛋白質
・ペプチドの分解、異常蛋白質の除去、細胞内小器管と
分泌蛋白質のプロセッシング、情報伝達、細胞増殖・分
化などの酵素反応あるいは調節に関与している。細胞内
は多数のコンパートメントからなる複雑な構造をしてお
り、直接、蛋白質分解に関与するプロテアーゼは厳密な
コントロールが必要となる。プロテアーゼインヒビター
はプロテアーゼの作用をただちに抑制する物質としてき
わめて有効であり、重要なプロテアーゼの制御系の一要
素である。
また微生物工業や発酵工業において、微生物が目的とす
る蛋白質をたとえ分泌生産しても、同時にプロテアーゼ
を生産する場合には、このプロテアーゼによって目的蛋
白質が分解されてしまう。しかしながらこのような系に
おいてプロテアーゼインヒビターが存在すれば、プロテ
アーゼの作用が抑制され、その結果として目的蛋白質が
効率的に得られることになる。
プロテアーゼインヒビターは動物・植物・微生物界に広
く存在し、特にトリプシン、キモトリプシン、パパイン
に対応するインヒビターの存在が良くしられている。そ
の有用性が確認されつつあるが、まだ産業上必要な量を
供給する迄に至っていないのが現状である。
〈問題点を解決するための手段〉 プロテアーゼインヒビターの有利な製造方法を開発する
ため鋭意検討を進め、その結果、遺伝子工学による方法
に着目するに至った。
そして、本発明は、更に研究を進めた結果なされたもの
で、プロテアーゼインヒビターをコードする遺伝子を含
むDNA、更に、該DNAを組み込んだベクター、該ベクター
を導入した形質転換体、該形質転換体を用いてプロテア
ーゼインヒビターを製造する方法を開発する目的でなさ
れたものである。
本発明者らは、上記の目的を達成するため、先ずはじめ
にプロテアーゼインヒビター生産菌のスクリーニングを
行い、その結果、バチルス・ブレビスが菌体外にプロテ
アーゼインヒビターを生産していることを見いだした。
このプロテアーゼインヒビターが新規であることからプ
ロテアーゼインヒビターBbrPIと命名した。
具体的には、バチルス・ブレビスとしてはバチルス・ブ
レビスHPD31(バチルス・ブレビスH102、FERM BP−108
7)、バチルス・ブレビス47(FERM P−7224)が例示さ
れる。
これらの知見にしたがい、本発明者らは、プロテアーゼ
インヒビター生産菌よりプロテアーゼインヒビターBbrP
I遺伝子をクローン化するのに成功した。そして更に該
遺伝子をベクターに組み込んで宿主微生物に導入し、得
られた組み換え体微生物を培養することによりプロテア
ーゼインヒビターBbrPIを生産させることにも成功し、
本発明を完成した。
以下、本発明を具体的に説明する。
1.本遺伝子のクローン化 プロテアーデインヒビターBbrPI生産能を有する微生
物、動物及び植物より染色体DNAを調整し、この染色体D
NAを、適当な制限酵素で切断して得たDNA断片と、同様
にしてベクターを切断して得られたベクター断片とを、
例えば、T4 DNAリガーゼなどにより結合させ、プロテア
ーゼインヒビターBbrPI遺伝子を含む組換えDNAを形成す
る。
具体的には、例えばバチルス属に属する菌株を培養し、
遠心分離等によって得られた菌体より染色体DNAを抽出
し、この染色体DNAを制限酵素(例えばSau3A I)を用い
て部分分解する。このDNA断片をプラスミドまたはファ
ージを用いてサブクローニングする。サブクローニング
用のベクターとしては、例えば多コピー・プラスミド系
のプラスミドベクターpBR322やpUCシリーズの他1本鎖D
NAファージであるM13ファージのファージベクター等、
サブクローニングに常用される各種ベクターが適宜使用
される。
その結果得られたプラスミドについて、挿入断片の塩基
配列を決定する。そして、常法に従って組換えDNAが導
入された形質転換体微生物が得るのである。
プロテアーゼインヒビターBbrPI遺伝子の供与体として
は上記のバチルス属の菌株の他、プロテアーゼインヒビ
ターBbrPI生産能を遺伝子組換えにより導入した形質転
換微生物を供与体微生物として利用することもできる。
本発明を実施するに際し、供与体微生物由来のDNAは、
供与体微生物を、例えば、液体培地で約半〜3日間通気
攪拌培養し、得られる培養物を遠心分離して集菌し、次
いでこれを溶菌させることによって調整することができ
る。溶菌方法は、例えばリゾチームやβ−グルカナーゼ
などの細胞壁溶解酵素による処理や超音波処理などが用
いられる。また、必要によりプロテアーゼ、リボヌクレ
アーゼなどの他の酵素剤やラウリル硫酸ナトリウムなど
の界面活性剤が併用される。また凍結融解処理を施すこ
ともある。
このようにして得られる溶菌物からDNAを分離、精製す
るには、常法にしたがって、例えばフェノール抽出、除
蛋白処理、プロテアーゼ処理、リボヌクレアーゼ処理、
アルコール沈殿、遠心分離などの方法を適宜組み合わせ
ることによって行うことができる。
DNAを切断する方法は、例えば、超音波処理、制限酵素
処理などにより行うことができる。切断後、必要に応じ
てホスファターゼやDNAポリメラーゼ等の修飾酵素が用
いられる。また種々のリンカーやアダプターを用いるこ
とによりDNA断片末端の塩基配列を変えることができ
る。
切断されたDNA断片から、蔗糖密度勾配遠心法や電気泳
動したゲルからの抽出等によって最適な長さの断片のみ
が得られる。
ベクターとしては、宿主微生物で自律的に増殖し得るフ
ァージまたはプラスミドが適している。
ファージとしては、既知のものが適宜使用でき、例え
ば、エシェリヒア コリ(Escherichia coli)を宿主微
生物とする場合には、λファージやM13ファージなどが
使用出来る。
また、プラスミドとしては、例えば、エシェリヒア コ
リを宿主微生物とする場合には、pBR322、pUC18、pCU11
8やそれらの派生体などが使用でき、バチルス ブレビ
スの場合には、pUB110やそれらの派生体などが使用でき
る。
更に、例えば、エシェリヒア コリ、バチルスブレビス
などの二種以上の宿主微生物で自律的増殖の可能な、例
えば、pHY300PLK、YIp5、YEp13などのベクターのほか、
各種の既知のシャトルベクターを利用することも可能で
ある。このようなベクターを、先に述べたDNAと同様に
制限酵素などで切断し、ベクター断片を得る。
DNA断片とベクター断片とを結合させる方法は、公知のD
NAリガーゼを用いる方法であればよく、例えば、DNA断
片とベクター断片とをアニーリングの後、生体外で適当
なDNAリガーゼの作用により組換えDNAを作成する。必要
ならば、アニーリングの後、宿主微生物に導入して、生
体内のDNAリガーゼを利用して組換えDNAにすることもで
きる。
宿主微生物としては、組換えDNAが安定かつ自律的増殖
が可能でその形質発現のできるものであればどのような
ものでもよい。
宿主微生物に組換えDNAを導入する方法は、公知の方
法、例えば、宿主微生物がエシャリヒアコリの場合には
カルシウム法(Lederberg,E.M.and Cohen,S.N.;J.Bacte
riol.,119,1072,(1974))などを採用することができ
る。
λファージDNAであれば、イン ビトロ パッケイジン
グ法(Horn,B.;Methods in Enzymology,68,299,(197
9))によりλファージ粒子を形成し、このλファージ
粒子をエシャリヒア コリの培養菌懸濁液に添加して、
プロテアーゼインヒビターBbrPI生産能を保有する特殊
形質導入ファージを得ることができる。
宿主菌がバチルス ブレビスである場合、トリス−PEG
法(Takahashi,W,et al;J.Bacteriol.,156,1130−1134
(1983))またはElectroporation法によって導入する
ことができる(Takagi,H.,et al;Agric.Biol.Chem.,53
(11),3099−3100(1989))。
組換えDNAが導入された形質転換微生物の選択方法は、
液体選択培地で培養し、培養液中のプロテアーゼインヒ
ビターBbrPI活性を測定する。液体選択培地にはベクタ
ー上のマーカーによって、最小培地や、抗生物質添加培
地が適宜用いられる。
また、精製したプロテアーゼインヒビターBbrPIを抗原
として得られた兎抗体を用いたコロニーイムノアッセイ
(D.M.Helfman etal;Proc.Natl.Acad.Sci.USA,80,31−3
5(1983))で選択できる。
得られたプロテアーゼインヒビターBbrPI生産菌を液体
培地にて30℃で培養し、公知の方法、例えば、アルカリ
抽出法(Birnoboim.H.C.and Doly,J.;Nucleic Acid Re
s.,,1513,(1979))によってプラスミドを得ること
ができる。
プロテアーゼインヒビターBbrPIを含む組換えDNAは上記
の方法で、適宜制限酵素で切断し、他のベクターに組込
んだり、他の宿主に導入することができる。
2.プロテアーゼインヒビターBbrPIの調製 プロテアーゼインヒビターBbrPIは、次のようにして調
製することができる。
すなわち上記により調製したプロテアーゼインヒビター
BbrPI産生能を獲得した形質転換微生物を液体培養す
る。形質転換微生物を培養する培地としては、微生物の
通常の培養に用いられるものであればいずれでもよい
が、例えば、炭素源としては澱粉、液体澱粉、グルコー
ス、グリセリン、糖蜜、廃糖蜜などがあり、窒素源とし
ては各種蛋白分解物、大豆粉、肉エキス、ペプトン、尿
素、硝酸塩、アンモニウム塩、酵母エキス、コーンステ
ィープリカーなどがある。その他、ビチオンなどの栄養
素や微量金属などが適宜利用される。
培養後、プロテアーゼインヒビターBbrPIが菌体内にあ
る場合には、培養液を遠心分離して菌体を得、超音波や
細胞壁溶解酵素等で処理し、破砕菌体を遠心分離して除
き、粗プロテアーゼインヒビターBbrPI含有液とする。
また、プロテアーゼインヒビターBbrPIが培地中にある
場合には、培養液を遠心分離にて菌体を除き、以後の精
製を行う。
得られた粗プロテアーゼインヒビターBbrPI含有液か
ら、塩析、透析、イオン交換樹脂、アフィニティークロ
マトグラフ処理等一般的な蛋白質精製法によりプロテア
ーゼインヒビターBbrPIを得ることができる。
次に本発明を実施例により詳しく説明する。
実施例1. プロテアーゼインヒビターBbrPI遺伝子のクローン化 バチルス ブレビスHPD31株(FERM BP−1087)を液体培
地(グルコール1%、ペプトン1%、酵母エキス0.2
%、肉エキス0.5%、pH7.0)で一夜振とう培養し、遠心
分離にて集菌、洗浄し、得られた菌体から、Saito,Miur
aの方法(Saito,H.and Miura,K.;Biochem.Biophys.Act
a,72,619(1963))によって染色体DNAを分離し、これ
によりトリス塩酸・EDTA緩衝液に溶解し、制限酵素Sau3
A I(宝酒造社製)を添加し、37℃で部分分解した後、
分解物をアガロースゲル電気泳動し、約2kb以上の染色
体DNA断片をゲルより分離抽出した。
ベクターはpUC118(宝酒造社製)をBamH Iで切断後、ア
ルカリフォスファターゼで処理し、上記で得た約2kb以
上の染色体断片と混合後T4 DNAリガーゼで連結処理し、
E.coli XL1−Blueを形質転換した。得られた形質転換株
について、精製したプロテアーゼインヒビターBbrPIを
抗原として作製した兎抗体を用いてコロニーイムノアッ
セイを行い、抗体と反応する菌株を得た。
ここで得られたプラスミドpYAS01を、更に第2図に示す
様に制限酵素EcoR I、BamH I、Pst Iで処理しpCU118ま
たはpCU119と連結後、各々大腸菌にサブクローニングす
ることにより、プラスミドpYAS02、pYAS03、pYAS04を得
た。プラスミドpYAS04が導入されたエシェリヒア コリ
は、プロテアーゼインヒビターBbrPIを生産することが
確認された。本菌株をエシェリヒア コリ pYAS04と称
する。
次いで、pYAS04の断片BamH I−Pst Iの1517bpの塩基配
列を決定した。塩基配列は第1図に示される。第1図に
おいて、832の位置(TTC:フェニルアラニン)から1446
の位置(GAA:グルタミン酸)までがプロテアージインヒ
ビターBbrPI活性を示す。
アミノ酸配列に対応する塩基配列、778の位置(ACC:ス
レオニン)から1446の位置(GAA:グルタミン酸)までが
同様プロテアーゼインヒビターBbrPI活性を示す。アミ
ノ酸配列に対応する塩基配列、541の位置(ACC:スレオ
ニン)から1446の位置(GAA:グルタミン酸)までが同様
プロテアーゼインヒビターBbrPI活性を示すアミノ酸配
列に対応する最長の塩基配列であり、また、469の位置
(ATG:メチオニン)の翻訳開始点から1446の位置までが
プロテアーゼインヒビターのBbrPIの構造遺伝子に対応
する塩基配列である。
また、第1図の塩基配列には、392〜397(TTGAAA)、41
4〜419(TCGTCC)に転写調節領域、454〜458(GGAGG)
の翻訳調節領域を含み、そして、且つ、469〜471(ATG:
メチオニン)に翻訳開始点を含んでいる。
実施例2. B.brevisへの形質転換 エシェリヒア コリ pYAS04を37℃で一夜培養し、培養
液を遠心分離し、集菌し、洗浄後、分離菌体からアルカ
リ抽出法(Birnoboim.H.C.and Doly,J.;Nucleic Acids
Res.,,1513,(1979))によってプラスミドpYAS04を
分離した。
このプラスミドにBamH I、Hind III(宝酒造社製)を添
加し、37℃で反応させることにより切断し、BamH I−Hi
nd III 1.5kbの断片を得た。
別に、Bacillus brevisで発現可能なベクターpNH300をB
amH I、Hind III(宝酒造社製)で切断後、アルカリフ
ォスターゼ(宝酒造社製)で処理し、これにプロテアー
ゼインヒビターBbrPI遺伝子を含むBamH I−Hind III 1.
5kbの断片を混合し、T4 DNAリガーゼ(宝酒造社製)で
連結処理し、エレクトロポーレション法(Takagi,H.,et
al;Agric.Biol.Chem.,53(11),3099(1989))により
Bacillus brevis HPD31(Bacillus brevis H102 FERM B
P−1087)に形質転換し、形質転換株Bacillus brevis H
PD31−S5/pYS01を得た。
なお、ベクターpNH300の作製は、以下の様に行った。pN
U200(Yamagata,H.et al,;Proc.Natl.Acad.Sci.USA86,3
589〜3593,1989)を制限酵素EcoR Iで処理後、Klenow酵
素を用いて切断部分(粘着末端)を埋めた後(fill i
n)制限酵素Hind IIIで処理し、B.brevis 47のMWPのプ
ロモーター及びシグナルペプチドの一部を含む350bp断
片を得た。pBAM101(Tsukagoshi,N.et al.;J.Bacterio
l.,164,1182〜1187,1985)を制限酵素BamH Iで処理後、
Klenow酵素を用いて切断部分を埋め、次いで制限酵素Hi
nd IIIで処理し、3.3kb断片を得、これと先に得た350bp
断片をT4 DNAリガーゼを用いて連結し、B.brevis HPD31
を形質転換し、2断片の結がったプラスミドpNH300を得
た。
実施例3. プロテアーゼインヒビターBbrPIの生産 Bacillus brevis HPD31−S5/pYS01をネオマイシン(60
μg/ml)を含むT2液体培地200ml(グルコース1%、ペ
プトン1%、酵母エキス0.2%、肉エキス0.5%、pH7.
0)で30℃、3日間培養後、遠心分離することにより菌
体を除き、培養上澄180mlを得た。この培養液のプロテ
アーゼインヒビターBbrPI活性を測定したところ1100u/m
lの活性を示した。
プロテアーゼインヒビターBbrPI活性は、0.01Mの塩化カ
ルシウムを含む0.1Mトリス・塩酸(pH7.5)緩衝液600μ
、プロテアーゼインヒビターBbrPIを含有する試料10
μ、トリプシン(200μg/ml溶液)5μを混合、5
分後、基質(0.02M N−benzoyl−L−arginine−p−ni
troanilide)10μを加え、直ちに405nmの吸光度を測
定する。
対照としてプロテアーゼインヒビターBbrPIを含まない
時の活性(0D値の増加)を測定し、1μgのトリプシン
の活性を50%抑える時のプロテアーゼインヒビターBbrP
Iの量を1unitとして示した。
この上澄液に0.8飽和になるように硫安を加え、遠心分
離することによって沈殿画分を集めた。この沈殿画分を
20mM Tris−HCl(pH7.5)緩衝液で溶解し、同一の緩衝
液に対し透析した。この透析により脱塩後の試料をDEAE
−セルロースに吸着後、0〜0.5Mの食塩濃度勾配により
溶出し、プロテアーゼインヒビターBbrPIの活性画分を
集めた・ この活性画分に更に0.8飽和になるように硫安を加え、
沈殿画分を遠心で集め20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)
に溶解し、0.1M NaCl含有20mMトリス緩衝液で平衡化し
たトヨパール−HW−55によるゲル濾過クロマトグラフィ
ーによってプロテアーゼインヒビターBbrPI活性部分を
集めた。集めた活性画分は培養上澄から約300倍精製さ
れほぼ純粋のプロテアーゼインヒビターBbrPIを得た。
〈発明の効果〉 本発明によって、プロテアーゼインヒビターを大量に生
産することがはじめて可能となった。
したがって、本発明は、プロテアーゼ制御系の解明に有
用であるばかりでなく、医薬としての利用も大いに期待
することができる。またこのインヒビターを利用すれ
ば、微生物利用工業において、分泌生産された目的とす
る蛋白質がプロテアーゼによって破壊変成することがな
くなるので、従来得られなかったりあるいは充分量得る
ことができなかった蛋白質も自由に得ることも可能とな
る。
また本発明に係るプロテアーゼインヒビターBbrPI遺伝
子を各種微生物に導入することにより、該微生物が生産
するプロテアーゼが不活化され、もって構造遺伝子の発
現がきわめて効率的に行われる。その結果、目的とする
蛋白質を著量生産できるようになるばかりでなく、プロ
テアーゼによって破壊されていた蛋白質も生産可能とな
り、従来未知の生理活性物質が発現される可能性も非常
に高くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はプロテアーゼインヒビターBbrPI遺伝子を含む
塩基配列を示し、第2図はベクター、pYAS01〜04のフィ
ジカルマップを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 9282−4B //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:08) (C12N 1/21 C12R 1:08) (C12P 21/02 C12R 1:08) C12R 1:08)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1図の塩基配列で示される832の位置(T
    TC:フェニルアラニン)から始まり最終位置1446の位置
    (GAA:グルタミン酸)で終了するプロテアーゼインヒビ
    ターBbrPIのアミノ酸配列に対応する塩基配列を有するD
    NA。
  2. 【請求項2】第1図の塩基配列で示される778の位置(A
    CC:スレオニン)から始まり最終位置1446の位置(GAA:
    グルタミン酸)で終了するプロテアーゼインヒビターBb
    rPIのアミノ酸配列に対応する塩基配列を有するDNA。
  3. 【請求項3】第1図の塩基配列で示される541の位置(A
    CC:スレオニン)から始まり最終位置1446の位置(GAA:
    グルタミン酸)で終了するプロテアーゼインヒビターBb
    rPIのアミノ酸配列に対応する塩基配列を有するDNA。
  4. 【請求項4】第1図の塩基配列で示される469の位置(A
    TG:メチオニン)の翻訳開始点から始まり、最終位置144
    6の位置(GAA:グルタミン酸)で終了するプロテアーゼ
    インヒビターBbrPIの構造遺伝子に対応する塩基配列を
    有するDNA。
  5. 【請求項5】第1図の塩基配列で示される392〜397(TT
    GAAA)、414〜419(TCGTCC)の転写調節領域、454〜458
    (GGAGG)の翻訳調節領域を含みそして、かつ、469〜47
    1(ATG:メチオニン)の位置の翻訳開始点を含み、そし
    て、更に541の位置から始まり1446で終了するアミノ酸
    組成に対応する塩基配列を有するDNA。
  6. 【請求項6】最初のコドンGGAから最終コドンCAGに至る
    第1図に示した塩基配列を有するDNA。
  7. 【請求項7】第1図の塩基配列で示されるバチルス・ブ
    レビス由来のプロテアーゼインヒビターBbrPIをコード
    するDNA断片を含有するプラスミドであって、バチルス
    ・ブレビス染色体DNAをSau3A Iで処理して得たpYAS01、
    それをEcoR Iで処理して得たpYAS02、それをBamH Iで処
    理して得たpYAS03、及び/又はそれをPst Iで処理して
    得たpYAS04。
  8. 【請求項8】第1図の塩基配列で示されるバチルス・ブ
    レビス由来のプロテアーゼインヒビターBbrPIをコード
    するDNA断片を含有するプラスミドであって、バチルス
    ・ブレビス染色体DNAをSau3A Iで処理して得たpYAS01、
    それをEcoR Iで処理して得たpYAS02、それをBamH Iで処
    理して得たpYAS03、及び/又はそれをPst Iで処理して
    得たpYAS04を含む形質転換体。
  9. 【請求項9】第1図の塩基配列で示されるバチルス・ブ
    レビス由来のプロテアーゼインヒビターBbrPIをコード
    するDNA断片を含有するプラスミドであって、バチルス
    ・ブレビス染色体DNAをSau3A Iで処理して得たpYAS01、
    それをEcoR Iで処理して得たpYAS02、それをBamH Iで処
    理して得たpYAS03、及び/又はそれをPst Iで処理して
    得たpYAS04を含む形質転換体を培養することによりプロ
    テアーゼインヒビターBbrPIを生産させることを特徴と
    するプロテアーゼインヒビターBbrPIの製造法。
JP2242553A 1990-09-14 1990-09-14 プロテアーゼインヒビター遺伝子及び該遺伝子を保有する微生物並びに該微生物を用いるプロテアーゼインヒビターの製造法 Expired - Fee Related JPH0751066B2 (ja)

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JPH0235084A (ja) * 1988-07-26 1990-02-05 Agency Of Ind Science & Technol トロンビン阻害物質の製造法
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