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JPH0747936A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

Info

Publication number
JPH0747936A
JPH0747936A JP19135893A JP19135893A JPH0747936A JP H0747936 A JPH0747936 A JP H0747936A JP 19135893 A JP19135893 A JP 19135893A JP 19135893 A JP19135893 A JP 19135893A JP H0747936 A JPH0747936 A JP H0747936A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
chamber
hydraulic pressure
master cylinder
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19135893A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Koike
伸 小池
Yoshihisa Nomura
佳久 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP19135893A priority Critical patent/JPH0747936A/ja
Publication of JPH0747936A publication Critical patent/JPH0747936A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常ブレーキ時のブレーキ液圧の立ち上がり
を迅速に行なうことができるブレーキ液圧制御装置を提
供することを目的とする。 【構成】 マスターシリンダ1の加圧室11aとリザー
バ7のシリンダ室7cとの間に、TRCが作動していな
い通常ブレーキ状態であるときにマスターシリンダ1の
加圧室11aをリザーバ7のシリンダ室7cから遮断す
るTRCソレノイドバルブを備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ液圧制御装置に
係り、特に所謂トラクションコントロール機能を持つブ
レーキ液圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、運転者の運転操作を容易にし、発
進、加速性及び操縦安定性の向上を目的として、車両の
急発進時や急加速時等に生じる駆動輪の過大なスリップ
を抑制する所謂トラクションコントロール(TRC)機
能を有するブレーキ液圧制御装置の開発が積極的に行な
われている。そして、この種のブレーキ液圧制御装置と
しては特開平5−116607号公報に記載されたもの
等が知られている。
【0003】上記公報には、ブレーキ操作部材の操作
力に応じた液圧を発生する加圧室と、プライマリカップ
と、リリーフポートとを具備するマスターシリンダと、
ホイールシリンダに液圧が供給されることにより車輪
の回転を抑制するブレーキと、マスターシリンダとは
別の液圧源と、マスターシリンダの加圧室とホイール
シリンダと液圧源との間に設けられ、少なくとも、ホイ
ールシリンダを加圧室に連通して液圧源からは遮断する
通常ブレーキ状態と、ホイールシリンダを液圧源に連通
して加圧室からは遮断する液圧制御状態とに切換可能な
切換手段と、ハウジングとピストンとで形成されるシ
リンダ室が、マスターシリンダの加圧室に接続されるリ
ザーバとを有するブレーキ液圧制御装置が開示されてい
る。
【0004】そして、上述の如くのブレーキ液圧制御装
置によれば、切換手段が液圧制御状態とされているとき
にブレーキ操作部材が操作されても、リザーバのピスト
ンがフルストロークするまでは、マスターシリンダの加
圧室に液圧が発生しないものとなっているので、マスタ
ーシリンダのプライマリカップがリリーフポートに食い
込むことを防止できるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来装置にあっては、通常ブレーキ時にもマスタ
ーシリンダからリザーバへブレーキ液が流れるように成
っている。
【0006】このため、上記従来装置では、通常ブレー
キ時のアイドルストロークが長くなってしまい、通常ブ
レーキ状態にブレーキペダルを踏込んでも直ちにマスタ
ーシリンダ圧を発生させることができずブレーキ液圧の
立ち上がりが遅れてしまうといった問題点があった。
【0007】本発明は以上の点に鑑みなされたものであ
り、通常ブレーキ状態には、マスターシリンダの加圧室
をリザーバのシリンダ室から遮断することによって、ア
イドルストロークを短かくし、通常ブレーキ時のブレー
キ液圧の立ち上がりを迅速に行なうことができるブレー
キ液圧制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ブレーキ操作部材の操作力に応じた液圧を発生する加圧
室と、プライマリカップと、リリーフポートとを具備す
るマスターシリンダと、ホイールシリンダに液圧が供給
されることにより車輪の回転を抑制するブレーキと、前
記マスターシリンダとは別の液圧源と、前記マスターシ
リンダの加圧室と前記ホイールシリンダと前記液圧源と
の間に設けられ、少なくとも、前記ホイールシリンダを
前記加圧室に連通して前記液圧源からは遮断する通常ブ
レーキ状態と、前記ホイールシリンダを前記液圧源に連
通して前記加圧室からは遮断する液圧制御状態とに切換
可能な切換手段と、ハウジングとピストンとで形成され
るシリンダ室が、前記マスターシリンダの加圧室に接続
されるリザーバと、を有するブレーキ液圧制御装置にお
いて、前記マスターシリンダの加圧室と前記リザーバの
シリンダ室との間に設けられ、前記切換手段が通常ブレ
ーキ状態である場合には、前記加圧室を前記シリンダ室
から遮断する遮断手段を備えたことを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項2記載の発明は、ブレーキ操作部材
の操作力に応じた液圧を発生する加圧室と、プライマリ
カップと、リリーフポートとを具備するマスターシリン
ダと、ホイールシリンダに液圧が供給されることにより
車輪の回転を抑制するブレーキと、ブレーキ液を汲み上
げて吐出する圧送手段を具備する、前記マスターシリン
ダとは別の液圧源と、前記マスターシリンダの加圧室と
前記ホイールシリンダと前記液圧源との間に設けられ、
少なくとも、前記ホイールシリンダを前記加圧室に連通
して前記液圧源からは遮断する通常ブレーキ状態と、前
記ホイールシリンダを前記液圧源に連通して前記加圧室
からは遮断する液圧制御状態に切換可能な切換手段と、
を有するブレーキ液圧制御装置において、ハウジング
と、前記ハウジングと第1のピストンとから形成される
シリンダ室と、前記第1のピストンを前記シリンダ室が
拡積する方向に付勢する第1の付勢手段と、前記シリン
ダ室内の液量が所定量以上のときに該シリンダ室と前記
マスターシリンダの加圧室とを遮断する遮断弁と、前記
第1のピストンに穿設されると共に前記シリンダ室の反
対側に開口する有底の穴と、前記穴内に摺動可能に嵌挿
される第2のピストンと、前記第2のピストンを前記第
1のピストンから離間させる方向に付勢する第2の付勢
手段とを具備しているリザーバを備え、前記圧送手段の
吸入口は前記リザーバのシリンダ室に接続されると共
に、前記圧送手段の吐出口は前記シリンダのシリンダ室
とは反対側の前記ハウジングに接続されていることを特
徴とするものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、切換手段が通常ブレ
ーキ状態にある場合には遮断手段によって、マスターシ
リンダの加圧室がリザーバのシリンダ室から遮断され
る。
【0011】従って、通常ブレーキ時には、マスターシ
リンダの加圧室はホイールシリンダとのみ連通されてい
るので、通常ブレーキ時のアイドルストロークが短かく
なる。
【0012】請求項2記載の発明では、通常ブレーキ時
においては第1の付勢手段によって遮断弁が閉成されて
マスターシリンダとリザーバとが遮断され、液圧制御状
態においては圧送手段の吐出圧が第2のピストンに作用
し、第2の付勢手段の復元力に抗して該第2のピストン
がシリンダ室を縮積する方向に摺動して該シリンダ室内
が昇圧され、この昇圧されたブレーキ液が圧送手段に供
給される。
【0013】従って、通常ブレーキ時にはマスターシリ
ンダはリザーバから遮断されているので、通常ブレーキ
時のアイドルストロークが短かくなる。また、液圧制御
時には圧送手段に昇圧されたブレーキ液が供給されるの
で、圧送手段の吐出効率が高くなる。
【0014】
【実施例】先ず、本発明の第1実施例について述べる。
図1は本発明に係る第1実施例としてのブレーキ液圧制
御装置の一例の油圧回路図である。尚、図1に示すマス
ターシリンダ1は二つの吐出口を持つが、両系統共全く
同じ論議が適用できるので、図1では第1の系統のみを
示し、この第1の系統のみについて説明する。また、図
1はTRCが作動していない通常状態の油圧回路を示し
ている。更にまた、図1の油圧回路中に設けられている
各バルブは図示しない公知の電子制御装置によってコン
トロールされるように成っている。
【0015】図1中、1はマスターシリンダ、2はTR
Cソレノイドバルブ、3R,3L,4R,4LはABS
(アンチスキッドブレーキシステム)ソレノイドバル
ブ、5は前記したマスターシリンダとは別の液圧源に相
当する液圧制御用リザーバである。
【0016】前記マスターシリンダ1は、図2に示すよ
うに前記したブレーキ操作部材に相当するブレーキペダ
ル1aの操作力に応じて液圧を発生する加圧室11a,
11bと、プライマリカップ12a,12bと、リリー
フポート13とを具備している。
【0017】前記ABSソレノイドバルブ3RとABS
ソレノイドバルブ4Rとの間の管路には、駆動輪である
右前輪のブレーキに設けられている右前輪ホイールシリ
ンダ(FrW/C)6Rが接続されており、ABSソレ
ノイドバルブ3LとABSソレノイドバルブ4Lとの間
の管路には、従動輪である左後輪のブレーキに設けられ
ている左後輪ホイールシリンダ(RlW/C)6Lが接
続されている。また、マスターシリンダ1の加圧室11
aはメカバルブMVを介して液圧制御用リザーバ5に接
続されている。
【0018】ABSソレノイドバルブ4R,4Lと液圧
制御用リザーバ5との間の管路には、液圧ポンプPの吸
込口が接続されており、この液圧ポンプPの吐出口は逆
止弁C1を介してTRCソレノイドバルブ2とABSソ
レノイドバルブ3Rとの間の管路に接続されていると共
に、リリーフバルブRVを介してマスターシリンダ1と
メカバルブMVとの間の管路に接続されている。また、
ABSソレノイドバルブ3RとABSソレノイドバルブ
4Rとの間の管路は逆止弁C2を介して逆止弁C1の下
流側の管路と接続されており、ABSソレノイドバルブ
3LとABSソレノイドバルブ4Lとの間の管路は逆止
弁C3を介してABSソレノイドバルブ3Lの上流側の
管路に接続されている。
【0019】図1中、7はリザーバであり、このリザー
バ7には、該リザーバ7のハウジング7aとピストン7
bとによってシリンダ室7cが形成されており、このシ
リンダ室7cはTRCソレノイドバルブ2に接続されて
いる。また、リザーバ7は逆止弁C4を介してマスター
シリンダ1とメカバルブMVとの間の管路に接続されて
おり、更に逆止弁C5を介して逆止弁C1の下流側の管
路に接続されている。
【0020】前記TRCソレノイドバルブ2は図示しな
い電子制御装置からの信号によって作動するものであ
り、このTRCソレノイドバルブ2はTRC作動時のみ
図3に示すようにB位置に切り換えられて流路を遮断
し、マスターシリンダ1の加圧室11aとFrW/C6
Rとを遮断すると共にマスターシリンダ1の加圧室11
aとリザーバ7のシリンダ室7cとを連通し、TRC終
了時には図1に示すようにA位置に切り換えられて流路
を開放し、マスターシリンダ1の加圧室11aとFrW
/C6Rとを連通すると共にマスターシリンダ1の加圧
室11aとリザーバ7のシリンダ室7cとを遮断する機
能を有するものである。尚、図3はTRC作動時の油圧
回路を示している。
【0021】前記ABSソレノイドバルブ3R,3Lは
図示しない電子制御装置からの信号によって作動するも
のであり、このABSソレノイドバルブ3R,3Lが作
動すると、これらABSソレノイドバルブ3R,3Lは
C位置からD位置に切換えられてマスターシリンダ1の
加圧室11aとFrW/C6R,RlW/C6Lとの連
通が断たれる。
【0022】前記ABSソレノイドバルブ4R,4Lは
図示しない電子制御装置よりの信号によって作動するも
のであり、このABSソレノイドバルブ4R,4Lが作
動すると、これらABSソレノイドバルブ4R,4Lは
E位置からF位置に切り換えられてFrW/C6R,R
lW/C6Lと液圧制御用リザーバ5とが連通し、Fr
W/C6R,RlW/C6L中のブレーキ液が液圧制御
用リザーバ5に排出される。
【0023】前記液圧制御用リザーバ5はFrW/C6
R,RlW/C6Lから排出されたブレーキ液を貯える
ためのものである。この液圧制御用リザーバ5に貯えら
れたブレーキ液は、TRC作動時に電子制御装置からの
信号によって作動する液圧ポンプPが作動すると、該液
圧ポンプP及びリリーフバルブRVによって所定の液圧
に昇圧され、この昇圧されたブレーキ液が逆止弁C1及
びABSソレノイドバルブ3Rを介してFrW/C6R
に供給され、駆動輪である右前輪に所定のブレーキがか
けられるように成っている。尚、従動輪である左後輪側
の油圧回路中には、TRCを行なわないため前記TRC
ソレノイドバルブ2は設けられていない。
【0024】前記メカバルブMVは、ブレーキペダル1
aが踏み込まれた場合に図4に示すようにG位置からH
位置に切り換えられて流路を遮断するものであり、TR
C作動中にブレーキペダル1aが踏み込まれると該メカ
バルブMVによって流路が遮断され、マスターシリンダ
1からのブレーキ液はリザーバ7に供給されるように成
っている。
【0025】前記リザーバ7は、TRC作動中にブレー
キペダル1aが踏み込まれても、マスターシリンダ1の
プライマリカップ12aがリリーフポート13に食い込
まないようにするために設けられているものである。
【0026】尚、図4はTRC作動中にブレーキペダル
1aが踏み込まれたときの油圧回路を示している。
【0027】また、本第1実施例においては、TRCソ
レノイドバルブ2は前記した遮断手段に相当するもので
あると共に、ABSソレノイドバルブ3R,3Lととも
に前記した切換手段を構成するものである。
【0028】次に、上述実施例の作用について説明す
る。
【0029】先ず、TRCが作動していない通常状態に
おいては、図1に示すようにTRCソレノイドバルブ2
はA位置をとり、ABSソレノイドバルブ3R,3Lは
C位置をとり、ABSソレノイドバルブ4R,4LはE
位置をとり、メカバルブMVはG位置をとる。従って、
この通常状態においては、マスターシリンダ1の加圧室
11aとFrW/C6R,RlW/C6Lとが連通され
ていると共に、マスターシリンダ1の加圧室11aとリ
ザーバ7のシリンダ室7cとが遮断されている。
【0030】上記通常状態でブレーキペダル1aが踏み
込まれると、メカバルブMVがG位置からH位置へと切
り換えられてマスターシリンダ1の加圧室11aと液圧
制御用リザーバ5との連通状態が断たれ、マスターシリ
ンダ1から液圧制御用リザーバ5にブレーキ液が流れる
ことがないので、ブレーキペダル1aのストロークに対
応したブレーキ液圧がマスターシリンダ1で発生する。
そして、このブレーキ液圧は、駆動輪である右前輪では
TRCソレノイドバルブ2及びABSソレノイドバルブ
3Rをこの順に介して直ちにFrW/C6Rに伝達さ
れ、また従動輪である左後輪ではABSソレノイドバル
ブ3Lを介して直ちにRlW/C6Lに伝達され、各車
輪にブレーキペダル1aの操作力に対応した制動力を与
える。
【0031】一方、TRCが作動しているTRC状態に
おいて、ブレーキペダル1aが踏み込まれていないで、
かつFrW/C6Rを増圧する場合は、図3に示すよう
にTRCソレノイドバルブ2はB位置をとり、ABSソ
レノイドバルブ3R,3LはC位置をとり、ABSソレ
ノイドバルブ4R,4LはE位置をとり、メカバルブM
VはG位置をとる。従って、この状態においては、マス
ターシリンダ1の加圧室11aとFrW/C6Rとが遮
断されていると共に、マスターシリンダ1の加圧室11
aとリザーバ7とが連通されている。
【0032】そして、上記状態で液圧ポンプPが作動し
て液圧制御用リザーバ5よりブレーキ液が吸引され、こ
の液圧ポンプP及びリリーフ弁RVによって該ブレーキ
液に所定のブレーキ油圧が作り出される。そして、この
ブレーキ液圧は図3に破線Iで示すようにABSソレノ
イドバルブ3Rを介してFrW/C6Rに伝達されてF
rW/C6Rが増圧され、駆動輪である右前輪に所定の
制動力を与える。
【0033】他方、TRCが作動しているTRC状態に
おいて、ブレーキペダル1aが踏み込まれていないで、
かつFrW/C6R,RlW/C6Lを減圧する場合
は、図5に示すようにTRCソレノイドバルブ2はB位
置をとり、ABSソレノイドバルブ3R,3LはD位置
をとり、ABSソレノイドバルブ4R,4LはF位置を
とり、メカバルブMVはG位置をとる。従って、この状
態においては、マスターシリンダ1の加圧室11aとF
rW/C6R,RlW/C6Lとが遮断されていると共
に、マスターシリンダ1の加圧室11aとリザーバ7と
が連通されている。
【0034】そして、上記状態でFrW/C6R,Rl
W/C6Lのブレーキ液が図5に破線Jで示すように液
圧制御用リザーバ5に排出され、FrW/C6R,Rl
W/C6Lが減圧されて各車輪の制動力が緩められる。
そして、液圧制御用リザーバ5に排出されたブレーキ液
は、TRC状態で作動する液圧ポンプPによってリリー
フバルブRVを介して図5に破線Kで示すようにマスタ
ーシリンダ1側にポンプアップされる。
【0035】また、TRCが作動しているTRC状態に
おいて、ブレーキペダル1aが踏み込まれた場合は、図
4に示すようにTRCソレノイドバルブ2はB位置をと
り、ABSソレノイドバルブ3R,3LはC位置をと
り、ABSソレノイドバルブ4R,4LはE位置をと
り、メカバルブMVはH位置をとる。従って、この状態
においては、マスターシリンダ1の加圧室11aとFr
W/C6R,RlW/C6Lとが遮断されていると共
に、マスターシリンダ1の加圧室11aとリザーバ7と
が連通されている。
【0036】そして上記状態では、マスターシリンダ1
からのブレーキ液は図4に破線Lで示すようにリザーバ
7に供給され、このアイドルストロークシリンダ7のシ
リンダ室7cにブレーキ液が充満されてブレーキ液が所
定の液圧に昇圧される。そして、このブレーキ液圧は図
4に破線Lで示すよう逆止弁C4,逆止弁C5,ABS
ソレノイドバルブ3Rをこの順に介してFrW/C6R
に伝達されてFrW/C6Rが増圧され、駆動輪である
右前輪に所定の制動力を与える。
【0037】以上のような第1実施例によれば、TRC
が作動していない通常ブレーキ状態においては、TRC
ソレノイドバルブ2によってマスターシリンダ1の加圧
室11aとリザーバ7のシリンダ室7cとが遮断される
ので、通常ブレーキ状態におけるアイドルストロークを
短かくすることができる。従って、ブレーキ液圧の立ち
上がりを迅速に行なうことができる。
【0038】次に、本発明の第2実施例について述べ
る。図6は本発明に係る第2実施例としてのブレーキ液
圧制御装置の一例の油圧回路図である。尚、図6に示す
マスターシリンダ1は二つの吐出口を持つが、第1実施
例と同様に両系統共全く同じ論議が適用できるので、図
6では第1の系統のみを示し、この第1の系統のみにつ
いて説明する。また、図6はTRCが作動していない通
常状態の油圧回路を示しており、この油圧回路中に設け
られている各バルブは第1実施例と同様に図示しない公
知の電子制御装置によってコントロールされるように成
っている。更にまた、図6においては上記第1実施と同
一の構成部分については同一の符号を付して、その説明
を省略する。
【0039】本第2実施例においてマスターシリンダ1
の構成は既述の図2に示した構成と同一であり、マスタ
ーシリンダ1は図6に示すように逆止弁C6及びリザー
バ8をこの順に介して液圧制御用リザーバ5に接続され
ている。また、液圧ポンプPの吸込口はABSソレノイ
ド4R,4Lと液圧制御用リザーバ5との間の管路に接
続されていると共に、リザーバ8の後述するシリンダ室
と液圧制御用リザーバ5との間の管路に接続されてい
る。液圧ポンプPの吐出側は絞りS1及び逆止弁C1を
介してTRCソレノイドバルブ2とABSソレノイドバ
ルブ3Rとの間の管路に接続されていると共に、リリー
フバルブRVを介してマスターシリンダ1とリザーバ8
との間の管路に接続されており、更に液圧ポンプPの吐
出口はリザーバ8の後述するシリンダ室とは反対側のハ
ウジングに接続されている。
【0040】尚、本第2実施例においては、液圧ポンプ
Pは前記した圧送手段に相当するものであり、液圧制御
用リザーバ5は前記したマスターシリンダとは別の液圧
源に相当するものである。
【0041】前記リザーバ8は図6に示すように、ハウ
ジング80と、ハウジング80と大径ピストン81(前
記した第1のピストンに相当)とから形成されるシリン
ダ室82と、大径ピストン81をシリンダ室82が拡積
する方向に付勢するバネ83(前記した第1の付勢手段
に相当)と、シリンダ室82内の液量が所定量以上のと
きにシリンダ室82とマスターシリンダ1の加圧室11
aとを遮断する遮断弁84と、大径ピストン81に穿設
されると共にシリンダ室82の反対側に開口する有底の
穴85と、穴85内に摺動可能に嵌挿される小径ピスト
ン86(前記した第2のピストンに相当)と、小径ピス
トン86を大径ピストン81から離間させる方向に付勢
するバネ87(前記した第2の付勢手段に相当)とを備
えている。
【0042】そして、前記バネ87の荷重設定は小径ピ
ストン86がフルストロークした場合であってもバネ8
3の荷重より大きくなるような荷重に設定されている。
即ち、バネ87の荷重設定は、目安として例えば小径ピ
ストン86と大径ピストン81との相対変位が最大状態
となった場合であっても液圧制御用リザーバ5のピスト
ン51が下方(図5中、矢印Mで示す方向)に動き出さ
ない程度の荷重に設定されている。
【0043】一方、前記バネ83の荷重設定は、液圧ポ
ンプPを作動したときにシリンダ室82内に生じる吸込
み負圧によって大径ピストン81が図5中左方に摺動し
うる荷重に設定されている。
【0044】前記遮断弁84は、ボール84aとボール
84aに一端が接続されていると共に他端が固定されて
いるバネ84bとより成っている。ボール84aはバネ
84bの復元力によって図中右方向に付勢されており、
TRCが作動していない通常状態においては弁座84c
に着座するように成っている。そして、この通常状態に
おけるボール84aと大径ピストン81との位置関係
は、ボール84aと大径ピストン81の先端(図5中、
左端)との間に僅かな隙間が形成される位置関係と成っ
ている。
【0045】前記絞りS1は、液圧ポンプPによって吐
出されたブレーキ液によって小径ピストン86に所定の
圧力がかかり、このブレーキ液圧によってシリンダ室8
2内のブレーキ圧を正圧にして液圧ポンプPの吸込口に
供給できるように構成されている。
【0046】前記リリーフバルブRVは、TRCが作動
しているTRC状態において、ブレーキ系に供給される
ブレーキ液量よりも液圧ポンプPから供給されるブレー
キ液量が多いときに、所定の圧力で開弁し、ブレーキ液
をマスターシリンダ1側に排出する機能を有するもので
ある。
【0047】次に上述実施例の作用について述べる。
【0048】先ず、TRCが作動していない通常状態に
おいては、図6に示すようにバネ83によって大径ピス
トン81が図6中、右方に摺動していると共に、ボール
84aがバネ84bに付勢されて弁座84cに着座して
いる。
【0049】従って、上記通常状態においてはマスター
シリンダ1の加圧室11aと液圧制御用リザーバ5との
連通が断たれており、マスターシリンダ1から液圧制御
用リザーバ5にブレーキ液が流れることがないので、ブ
レーキペダル1aの操作力に対応したブレーキ液圧がマ
スターシリンダ1で発生する。そして、このブレーキ液
圧は、駆動輪である右前輪ではTRCソレノイドバルブ
2及びABSソレノイドバルブ3Rをこの順に介して直
ちにFrW/C6Rに伝達され、また従動輪である左後
輪ではABSソレノイドバルブ3Lを介して直ちにRl
W/C6Lに伝達され、各車輪にブレーキペダル1aの
操作力に対応した制動力を与える。
【0050】一方、TRCが作動しているTRC状態に
おいては、液圧ポンプPの吐出側の圧力が小径ピストン
86に作用してバネ87が圧縮され、この圧縮されたバ
ネ87の復元力によって大径ピストン81が図5中、左
方に摺動してシリンダ室82内のブレーキ液が昇圧され
る。そして、この昇圧されたブレーキ液が液圧ポンプP
に供給される。
【0051】従って、液圧ポンプPの吸込(サクショ
ン)効率が大幅にアップするので、この結果液圧ポンプ
Pの吐出効率が高くなる。
【0052】以上のような第2実施例によれば、TRC
が作動していない通常ブレーキ状態においては、リザー
バ8の遮断弁84によってマスターシリンダ1の液圧室
11aと液圧制御用リザーバ5とが遮断されるので、通
常ブレーキ状態におけるアイドルストロークを短かくす
ることができる。従って、ブレーキ液圧の立ち上がりを
迅速に行なうことができる。
【0053】また、TRCが作動しているTRC状態に
おいては、昇圧されたブレーキ液が液圧ポンプPに供給
されるので、液圧ポンプPの吸込(サクション)効率が
大幅にアップし、この結果液圧ポンプPの吐出効率を高
くすることができる。
【0054】
【発明の効果】請求項1及び請求項2記載の発明によれ
ば、通常ブレーキ時のアイドルストロークを短かくする
ことができるので、通常ブレーキ時のブレーキ液圧の立
ち上がりを迅速に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例としてのブレーキ液圧
制御装置の一例の油圧回路図である。
【図2】マスターシリンダの構成図である。
【図3】本発明に係る第1実施例としてのブレーキ液圧
制御装置のTRC作動時の油圧回路図(その1)であ
る。
【図4】本発明に係る第1実施例としてのブレーキ液圧
制御装置のTRC作動時の油圧回路図(その2)であ
る。
【図5】本発明に係る第1実施例としてのブレーキ液圧
制御装置のTRC作動時の油圧回路図(その3)であ
る。
【図6】本発明に係る第2実施例としてのブレーキ液圧
制御装置の一例の油圧回路図である。
【符号の説明】
1 マスターシリンダ 2 TRCソレノイドバルブ 3R,3L,4R,4L ABSソレノイドバルブ 5 液圧制御用リザーバ 6R 右前輪ホイールシリンダ(FrW/C) 6L 左後輪ホイールシリンダ(RlW/C) 7,8 リザーバ 80 ケーシング 81 大径ピストン 82 シリンダ室 83,84b,87 バネ 84 遮断弁 84a ボール 84c 弁座 85 穴 86 小径ピストン C1,C2,C3,C4,C5,C6 逆止弁 RV リリーフバルブ MV メカバルブ P 液圧ポンプ S1 絞り

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作部材の操作力に応じた液圧
    を発生する加圧室と、プライマリカップと、リリーフポ
    ートとを具備するマスターシリンダと、 ホイールシリンダに液圧が供給されることにより車輪の
    回転を抑制するブレーキと、 前記マスターシリンダとは別の液圧源と、 前記マスターシリンダの加圧室と前記ホイールシリンダ
    と前記液圧源との間に設けられ、少なくとも、前記ホイ
    ールシリンダを前記加圧室に連通して前記液圧源からは
    遮断する通常ブレーキ状態と、前記ホイールシリンダを
    前記液圧源に連通して前記加圧室からは遮断する液圧制
    御状態とに切換可能な切換手段と、 ハウジングとピストンとで形成されるシリンダ室が、前
    記マスターシリンダの加圧室に接続されるリザーバと、 を有するブレーキ液圧制御装置において、 前記マスターシリンダの加圧室と前記リザーバのシリン
    ダ室との間に設けられ、前記切換手段が通常ブレーキ状
    態である場合には、前記加圧室を前記シリンダ室から遮
    断する遮断手段を備えたことを特徴とするブレーキ液圧
    制御装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキ操作部材の操作力に応じた液圧
    を発生する加圧室と、プライマリカップと、リリーフポ
    ートとを具備するマスターシリンダと、 ホイールシリンダに液圧が供給されることにより車輪の
    回転を抑制するブレーキと、 ブレーギ液を汲み上げて吐出する圧送手段を具備する、
    前記マスターシリンダとは別の液圧源と、 前記マスターシリンダの加圧室と前記ホイールシリンダ
    と前記液圧源との間に設けられ、少なくとも、前記ホイ
    ールシリンダを前記加圧室に連通して前記液圧源からは
    遮断する通常ブレーキ状態と、前記ホイールシリンダを
    前記液圧源に連通して前記加圧室からは遮断する液圧制
    御状態とに切換可能な切換手段と、 を有するブレーキ液圧制御装置において、 ハウジングと、前記ハウジングと第1のピストンとから
    形成されるシリンダ室と、前記第1のピストンを前記シ
    リンダ室から拡積する方向に付勢する第1の付勢手段
    と、前記シリンダ室内の液量が所定量以上のときに該シ
    リンダ室と前記マスターシリンダの加圧室とを遮断する
    遮断弁と、前記第1のピストンに穿設されると共に前記
    シリンダ室の反対側に開口する有底の穴と、前記穴内に
    摺動可能に嵌挿される第2のピストンと、前記第2のピ
    ストンを前記第1のピストンから離間させる方向に付勢
    する第2の付勢手段とを具備しているリザーバを備え、 前記圧送手段の吸入口は前記リザーバのシリンダ室に接
    続されると共に、前記圧送手段の吐出口は前記シリンダ
    のシリンダ室とは反対側の前記ハウジングに接続されて
    いることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
JP19135893A 1993-08-02 1993-08-02 ブレーキ液圧制御装置 Pending JPH0747936A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001206207A (ja) * 1999-12-30 2001-07-31 Robert Bosch Gmbh ハイドロリック式の車両ブレーキ装置
KR100358745B1 (ko) * 1998-12-23 2003-01-15 주식회사 만도 브레이크 트랙션 콘트롤 시스템의 왕복형 유압밸브

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