JPH07330752A - ジフルオロプロスタサイクリン類 - Google Patents
ジフルオロプロスタサイクリン類Info
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- JPH07330752A JPH07330752A JP7070105A JP7010595A JPH07330752A JP H07330752 A JPH07330752 A JP H07330752A JP 7070105 A JP7070105 A JP 7070105A JP 7010595 A JP7010595 A JP 7010595A JP H07330752 A JPH07330752 A JP H07330752A
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Abstract
イクリン類、その低級アルカノールエステル、またはそ
の薬学的に許容し得る塩である化合物および、当該化合
物その低級アルカノールエステルまたはその薬学的に許
容し得る塩を有効成分とする循環器系疾患の予防もしく
は治療剤(ただし、Aはエチレン基、ビニレン基または
エチニレン基を、Rは、炭素数4〜10のアルキル基、
アルケニル基あるいはアルキニル基、置換基を有してい
てもよいアルアルキル基、または、置換基を有していて
もよい3〜8員環のシクロアルキル基を表す)。 【効果】化学的安定性にきわめて優れかつ高い生理活性
を有している。また、15位の水酸基がR配置である化
合物であっても高い生理活性を有している。
Description
サイクリン類に関する。さらに詳細にはプロスタサイク
リンの7位にフッ素原子2個を有する7,7−ジフルオ
ロプロスタサイクリン類に関する。
2 )は生体内において強力な生理活性、たとえば血小板
凝集抑制活性、血管拡張活性、細胞保護作用などを有す
る局所ホルモンであり、生体内においてその細胞機能を
調節する重要な因子である。しかし、天然型プロスタサ
イクリンは、分子内に非常に分解されやすいビニルエー
テル結合を有するため、中性または酸性条件下では容易
に失活する(pH7.48の水溶液中で半減期が10.
5分)。このためこれらを医薬品として開発する試みが
行われてきたが、多くの場合医薬品としては化学的不安
定性のためにその応用範囲が限定されている。そこで天
然型と同様の生理活性を有し化学的に安定なプロスタサ
イクリン誘導体の開発が内外で鋭意検討されている。
リン類も報告されている(特表昭56−501319号
公報、特開昭57−165382号公報、特開昭57−
171988号公報、特開昭61−91136号公報、
特開昭62−482号公報、特開平5−9184号公
報、特公平3−14030号公報、特公平3−4727
2号公報、特公平1−24147号公報参照)。なお、
以下の一般的説明においては特に言及しない限り、プロ
スタサイクリン類やその中間体における炭素原子の位置
番号は対応する天然型プロスタサイクリンの炭素原子の
位置番号で表す。したがって、たとえば7位とは、α鎖
の有無やその長さにかかわらず、天然型プロスタサイク
リンの7位に対応する位置をいう。
クリン類に関しては、特表昭56−501319号公報
に2位、4位、7位、10位がフッ素化されているプロ
スタサイクリン類が記載されているが、物性データは、
10,10−ジフルオロ−13,14−デヒドロプロス
タサイクリンについて、比旋光度が記載されているのみ
であり、生理活性データはいずれの化合物についても全
く記載されていない。これらフッ素原子を2個以上有す
るプロスタサイクリン類のうち、生理活性が明らかにさ
れた化合物は、10,10−ジフルオロ−13,14−
デヒドロプロスタサイクリンのみである。上記特表昭5
6−501319号公報記載発明の発明者であるJ.F
riedおよび共同研究者らは、血管拡張作用、血小板
凝集抑制作用、化学的安定性などについて、J.Me
d.Chem.,23,234(1980)、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,77,68
46(1980)やThromb.Res.23,38
7(1981)などに報告している。
子を2個有するプロスタサイクリン類では、7,7−ジ
フルオロ−13,14−デヒドロプロスタサイクリンの
合成例が、上記特表昭56−501319号公報に記載
されているものの、実際上非常に困難と考えられる合成
法を用いているうえ、物性データや生理活性データは記
載されておらず、本発明者らの知る限りその後の報告も
ない。加えて、ジフルオロプロスタサイクリン類の中
で、ω鎖の13、14位がデヒドロ型以外のものの合成
例はなく、また、16〜20位がn−ペンチル基以外の
誘導体、たとえば分岐のアルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アルアルキル基、シクロアルキル基などの
誘導体の合成例は全く知られていない。
成例に記載されている7,7−ジフルオロ−13,14
−デヒドロプロスタサイクリンは、シクロペンタジエン
とジクロロケテンを出発原料として、まず、7,7−ジ
フルオロ−13,14−デヒドロプロスタグランジンF
2 を合成したのち、環化して製造している。この方法で
は、原料の7,7−ジフルオロ−13,14−デヒドロ
プロスタグランジンF2 の合成が多段階を要するうえ非
常に困難である。特に、電子吸引性のフッ素原子を2個
隣接基として有する対応するヘミアセタールに、5−ト
リフェニルホスホノペンタン酸を作用させて7,7−ジ
フルオロ−13,14−デヒドロプロスタグランジンF
2 を合成するWittig反応は、通常の場合と異な
り、フッ素原子の強い電子吸引効果により著しく反応収
率が低化し、実際上目的物を得るのは困難となる。その
うえ、7,7−ジフルオロ−13,14−デヒドロプロ
スタグランジンF2 の環化反応は、反応部位のオレフィ
ンに隣接して電子吸引性のフッ素原子が2個存在するた
め、天然型のプロスタグランジンF2 類の環化反応と異
なり、著しく反応性が低く、反応に長時間を要したり、
反応収率が低いなどの問題があり、実際上困難な製法で
ある。
スタサイクリン類については物性データや生理活性デー
タが具体的に知られていず、この化合物が実際に合成さ
れていたとは考えられない状況にあった。
−ジフルオロプロスタサイクリン類を合成することを検
討し、そのうえでその物性や生理活性を測定しその医薬
としての有用性を検討して、天然型プロスタサイクリン
と同様の生理活性を有し化学的に安定なジフルオロプロ
スタサイクリン類を見い出すべく検討を行った。その結
果、本発明者は上記合成方法とは異なる7,7−ジフル
オロプロスタサイクリン類の合成方法を開発し、それに
基づき新規なジフルオロプロスタサイクリン類を合成す
るとともに、高い生理活性を有し化学的に安定なジフル
オロプロスタサイクリン類を見い出した。本発明はこの
7,7−ジフルオロプロスタサイクリン類に関する下記
発明である。
ロスタサイクリン類、その低級アルカノールエステル、
またはその薬学的に許容し得る塩である化合物。上記化
合物を有効成分とする循環器系疾患の予防剤あるいは治
療剤。
基、アルケニル基あるいはアルキニル基、置換基を有し
ていてもよいアルアルキル基、または、置換基を有して
いてもよい3〜8員環のシクロアルキル基、を表す。)
ロスタサイクリン類のうち、生理活性や化学的安定性か
らみて以下のような化合物が好ましい。なお、Aがエチ
ニレン基かつRがn−ペンチル基である化合物(ただ
し、15位の水酸基は紙面に対し下向き)は前記特表昭
56−501319号公報に記載されている(ただし、
物性データや生理活性データはない)。
基の向きは波線で表したように紙面に対し下向き(S配
置)であっても上向き(R配置)であってもよい。後述
するように、従来のプロスタサイクリン類では生理活性
発揮のためには15位の水酸基は紙面に対し下向き(S
配置)である必要があったが、本発明の化合物において
は15位の水酸基は紙面に対し上向き(R配置)であっ
ても高い生理活性を有する。Aとしてはビニレン基また
はエチニレン基が好ましく、特にビニレン基が好まし
い。
ル基、アルケニル基あるいはアルキニル基(以下これら
を鎖状炭化水素基と総称する)が好ましく、そのうちで
も後述するように分岐状の鎖状炭化水素基が好ましい。
この鎖状炭化水素基の炭素数は4〜10であり、特に5
〜8が好ましい。
直鎖部分の炭素数は5〜6であることがより好ましい。
またその直鎖部分には少なくとも1つ(好ましくは1
つ)の不飽和2重結合あるいは不飽和3重結合を有して
いてもよい。分岐部分はメチル基あるいはエチル基であ
ることが好ましく、特にメチル基であることが好まし
い。分岐部分は2個以上存在していてもよく、好ましく
は1〜2個存在する。また2個の分岐部分は1つの炭素
原子に結合していてもよい。また、分岐部分の結合位置
は鎖状炭化水素基の1位〜3位が好ましく、特に1位〜
2位が好ましい。またその場合の不飽和2重結合や不飽
和3重結合は3位以降に存在することが好ましい。
基がある。n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシ
ル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル
基、1−メチルペンチル基、1,1−ジメチルペンチル
基、1−メチルヘキシル基、2−メチルペンチル基、2
−メチルヘキシル基、3−ペンテニル基、1−メチル−
3−ペンテニル基、1−メチル−3−ヘキセニル基、
1,1−ジメチル−3−ペンテニル基、1,1−ジメチ
ル−3−ヘキセニル基、2−メチル−3−ペンテニル
基、2−メチル−3−ヘキセニル基、3−ペンチニル
基、1−メチル−3−ペンチニル基、1−メチル−3−
ヘキシニル基、2−メチル−3−ペンチニル基、2−メ
チル−3−ヘキシニル基、1,1−ジメチル−3−ペン
チニル基、1,1−ジメチル−3−ヘキシニル基。
は、2−メチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、2
−メチルヘキシル基、1,1−ジメチルペンチル基、1
−メチル−3−ペンチニル基、1−メチル−3−ヘキシ
ニル基、および1,1−ジメチル−3−ヘキシニル基で
ある。特に、2−メチルヘキシル基と1−メチル−3−
ヘキシニル基が好ましい。
キル基やシクロアルキル基であってもよく、それらの炭
素数は10以下が好ましい。上記した鎖状炭化水素基に
次いで好ましいRは置換基を有していてもよいアルアル
キル基である。アルアルキル基としてはフェニル基を有
する炭素数4以下(好ましくは1〜2)のアルキル基か
らなるアルアルキル基が好ましい。特にベンジル基とフ
ェネチル基が好ましい。それらにおけるフェニル基には
アルキル基(炭素数4以下が好ましい)、ハロゲン化メ
チル基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよ
い。この置換基としては特に炭素数1〜2のアルキル基
とハロゲン原子が好ましい。またアルアルキル基のアル
キル基部分は分岐を有していてもよい。特に1位にメチ
ル基を有するベンジル基とフェネチル基が好ましい。ま
た、Rがシクロアルキル基の場合は、シクロペンチル基
とシクロヘキシル基が好ましい。シクロアルキル基は上
記と同様の置換基を有していてもよい。これらアルアル
キル基やシクロアルキル基の例を下記に示す。
クロロフェニル)メチル基、(3−フルオロフェニル)
メチル基、(3−ブロモフェニル)メチル基、{(3−
トリフルオロメチル)フェニル}メチル基、1−(3−
メチルフェニル)エチル基、1−(3−クロロフェニ
ル)エチル基、1−{(3−トリフルオロメチル)フェ
ニル}エチル基、1−(3−フルオロフェニル)エチル
基、1−(3−ブロモフェニル)エチル基、2−(3−
メチルフェニル)エチル基、2−(3−クロロフェニ
ル)エチル基、2−{(3−トリフルオロメチル)フェ
ニル}エチル基、2−(3−フルオロフェニル)エチル
基、2−(3−ブロモフェニル)エチル基、1−メチル
−2−(3−メチルフェニル)エチル基。
エチル基、1−メチル−2−{(3−トリフルオロメチ
ル)フェニル}エチル基、1−メチル−2−(3−フル
オロフェニル)エチル基、1−メチル−2−(3−ブロ
モフェニル)エチル基、ベンジル基、シクロペンチル
基、3−メチルシクロペンチル基、3−クロロシクロペ
ンチル基、3−フルオロシクロペンチル基、3−トリフ
ルオロメチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、3
−メチルシクロヘキシル基、3−クロロシクロヘキシル
基、3−フルオロシクロヘキシル基、3−トリフルオロ
メチルシクロヘキシル基。
の構造中に不斉炭素を有するため、各種の立体異性体、
光学異性体が存在するが、本発明の化合物はこれらすべ
ての立体異性体、光学異性体およびそれらの混合物を包
含する。
タサイクリン類の低級アルカノールエステルは、一般式
(1)で表されるジフルオロプロスタサイクリン類の1
位のカルボキシル基と低級アルカノールが反応して生成
するエステルである。低級アルカノールは炭素数4以下
のアルカノールであり、特に炭素数1〜2のアルカノー
ルが好ましい。具体的な低級アルカノールとしては、た
とえば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、
t−ブタノールなどがある。このジフルオロプロスタサ
イクリン類の低級アルカノールエステルは、対応するジ
フルオロプロスタサイクリン類の合成中間体として有用
であり、また生体中で対応するジフルオロプロスタサイ
クリン類となって生理活性を示すプロドラッグとしても
有用であると考えられる。
タサイクリン類の薬学的に許容し得る塩は、このカルボ
キシル基部分と塩基性物質の塩であり、カルボキシル基
の水素原子が陽イオンに置換された化合物である。この
陽イオンとしては、たとえばNH4 +、テトラメチルアン
モニウム、モノメチルアンモニウム、ジメチルアンモニ
ウム、トリメチルアンモニウム、ベンジルアンモニウ
ム、フェネチルアンモニウム、モルホリウムカチオン、
モノエタノールアンモニウム、トリスカチオン、ピペリ
ジニウムカチオンなどのアンモニウムカチオン、Na
+ 、K+ などのアルカリ金属カチオン、1/2Ca2+、
1/2Mg2+、1/2Zn2+、1/3Al3+などのアル
カリ金属以外の金属のカチオンがある。好ましい陽イオ
ンはナトリウムイオンとカリウムイオンである。
載されている7,7−ジフルオロ−13,14−デヒド
ロプロスタサイクリンは、一般式(1)においてAがエ
チニレン基かつRがn−ペンチル基である化合物(ただ
し、15位の水酸基は下向き)である。本発明者はこの
化合物を後述の方法で合成し化学的安定性やその生理活
性を測定した。その結果、この化合物は他の本発明化合
物にほぼ同等の化学的安定性を有していた(天然型プロ
スタサイクリンに比較すればきわめて安定性が高い)。
しかし、生理活性は不十分であり、天然型プロスタサイ
クリンに比較してきわめて低いものであった。
スタサイクリンに比較して化学的安定性がきわめて高
い。また、生理活性については、本発明の他の化合物は
天然型プロスタサイクリンに比較して高い生理活性を有
するもの、ほぼ同等の生理活性を有するもの、および天
然型プロスタサイクリンに及ばないもの(ただし上記公
報記載の化合物よりも優れる)がある。そのうち、Rが
前記した好ましい分岐状鎖状炭化水素基の場合天然型プ
ロスタサイクリンに比較してほぼ同等〜高い生理活性を
有する。また、置換基を有するアルアルキル基もそれに
次いで高い活性を有する。本発明の化合物としては、後
述活性試験例1における試験において、調製直後のIC
50の値が、PGI2 Naの調製直後のIC50の値(2.
1)の30倍以下、特に10倍以下の値を有する化合物
が好ましい。加えてさらに好ましくは、調製24時間後
のIC50の値が、PGI2 Naの調製直後のIC50の値
(2.1)の30倍以下、特に10倍以下の値を有する
化合物が好ましい。
したように15位の水酸基の向きが紙面に対し上向き
(R配置)であっても高い生理活性を有する点にある。
プロスタグランジン類やプロスタサイクリン類では、従
来、それらが高い生理活性を有するためには15位の水
酸基は紙面に対し下向き(S配置)である必要があると
考えられていた。事実、15位の水酸基は紙面に対し上
向き(R配置)である従来の化合物は実質的に生理活性
を有していなかった。これに対し、本発明においては1
5位の水酸基の向きが紙面に対し上向き(R配置)の化
合物であっても15位の水酸基は紙面に対し下向き(S
配置)である化合物と同等ないしそれに近い生理活性を
有する。
の特願平6−20450号および特願平6−46853
号に記載の方法により製造できる。たとえば、Core
yラクトンを出発原料として、ω鎖をまず導入した後、
フッ素化により、ω鎖付ジフルオロCoreyラクトン
に変換する。α鎖ユニットを付加したのち脱水し、脱保
護または酸化によるカルボン酸類への変換反応を行い、
所望により水酸基の脱保護、エステルの加水分解、ある
いはカルボン酸の塩生成反応に付してジフルオロプロス
タサイクリン類を合成できる。もしくは、Coreyラ
クトンを出発原料として、フッ素化によりジフルオロC
oreyラクトンに変換する。α鎖ユニットを付加した
のち脱水し、脱保護または酸化によるカルボン酸類への
変換反応を行う。13位の水酸基の脱保護の後ω鎖を導
入し、所望により水酸基の脱保護、エステルの加水分解
あるいはカルボン酸の塩生成反応に付してジフルオロプ
ロスタサイクリン類を合成できる。
キームを示す。R1 〜R3 はトリオルガノシリル基、テ
トラヒドロピラニル基、その他の水酸基の保護基を示
す。R4 はアルキル基などのカルボキシル基に変換し得
る基を示す。最上段の化合物からから2段目の化合物へ
の反応はフッ素化を、2段目の化合物から3段目の化合
物への反応はα鎖ユニットの付加を、3段目の化合物か
ら4段目の化合物(本発明の化合物)への反応は脱保護
等の反応を、示す。また、左の化合物から右の化合物へ
の反応はω鎖の導入を表す。
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定され
ない。
トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンの合成。
ron Letters,24,5571(1983)
に記載の方法と同様にして、以下のように合成した。3
−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン4.21g
の塩化メチレン(20ml)溶液にピリジン5ml、5
−ヨードペンタン酸クロリド12.2gを0℃で加え2
時間撹拌した。重曹水に注ぎ塩化メチレンで抽出した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して相
当するエステル13.0gを得た。このエステル6.2
4gの無水塩化メチレン(20ml)溶液に、−15℃
でボロントリフルオリドエーテラート0.62mlを加
え、−15℃で4時間、0℃で2時間、室温で1時間撹
拌した。トリエチルアミン2.79mlを0℃で加えた
のち反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製して標題化合物5.42gを得た。
1.9(m,6H),3.17(t,J=7.2Hz,2H),3.89(s,6H)。
ロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−
(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−オンの合成。
のテトラヒドロフラン(以下THFと記す)(90m
l)溶液に−78℃でn−ブチルリチウム(1.56M
のヘキサン溶液)19.1mlを加えた後30分間撹拌
してリチウムヘキサメチルジシラジド溶液を調製した。
この溶液に、(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ
−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t
−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−オン10gのTHF(20m
l)溶液を−78℃で滴下し、60分間撹拌した。次
に、N−フルオロベンゼンスルホンイミド9.37gの
THF(40ml)溶液を−78℃で加えた。−78℃
で60分撹拌したのち昇温し、室温で30分間撹拌した
後、飽和重曹水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=
1:8〜1:4)で精製し、標題化合物9.46gを得
た。
(m,9H),1.4-1.8(m,6H),2.0-3.1(m,4H),3.4-5.3(m,8H)
。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-179(m)。
フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−
6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−オンの合成。
参考例2で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−
オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニ
ルオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチ
ル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン194
mgのTHF(3ml)溶液を室温で加え、−78℃に
冷却した後、リチウムジイソプロピルアミド(1MのT
HF溶液)1mlを加え、20分間撹拌した。この溶液
に、N−フルオロベンゼンスルホンイミド236mg
(0.75mmol)を−78℃で加え、1.5時間撹
拌した。反応液を飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標
題化合物126mgを得た。
(m,9H),1.2-2.3(m,8H),2.6-2.7(m,1H),3.09(m,1H),3.4-
3.9(m,4H),4.23(m,1H),4.64(m,1H),5.12(m,1H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-94(m),-115(m) 。 マススペクトル:406(M+)。
(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.
2.2]オクタニル)ブチリデン}−4,4−ジフルオ
ロ−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ビシクロ[3.
3.0]オクタンの合成。
ル)−4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ
[2.2.2]オクタン195mgの無水エーテル(5
ml)溶液を−78℃に冷却し、t−ブチルリチウム
(1.48Mのペンタン溶液)0.87mlを加えて、
−78℃で2時間撹拌した。これに、参考例3で合成し
た(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−
ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)
−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシク
ロ[3.3.0]オクタン−3−オン209mgのエー
テル溶液(2ml)を−78℃で加えたのち、−78℃
で1時間、−60℃で1時間撹拌した。重曹水に注いで
酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した
後、減圧下濃縮した。
チルアミン0.53ml、メタンスルホニルクロリド
0.14mlを0℃で加えた後、室温で1.5時間撹拌
した。重曹水に注いで酢酸エチルで抽出し、抽出液を減
圧下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製
し、標題化合物263mgを得た。
2.9(m,28H),3.4-4.7(m,14H)。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-83(m),-115(m) 。
−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビ
シクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタ
ン酸メチルの合成。
7R)−2−オキサ−3−{4−(4−メチル−2,
6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニ
ル)ブチリデン}−4,4−ジフルオロ−6−(t−ブ
チルジメチルシロキシ)メチル−7−(2−テトラヒド
ロピラニルオキシ)ビシクロ[3.3.0]オクタン2
63mgのジメトキシエタン(5ml)溶液に10%硫
酸水素ナトリウム水溶液0.5mlを0℃で加え、30
分間撹拌した。重曹水に注いで酢酸エチルで抽出し、抽
出液を減圧下濃縮して得た残渣に、メタノール5ml、
炭酸カリウム136mgを加えて室温で2時間撹拌し
た。重曹水に注いで酢酸エチル−ヘキサン(1:1)で
抽出し、抽出液を減圧下濃縮して、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜
1:10)で精製し、標題化合物191mgを得た。
2.9(m,25H),3.67(s,3H),3.4-4.7(m,8H)。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-83(m),-115(m) 。
4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]
オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合成。
R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチ
ルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]
オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル340mg
のTHF(10ml)溶液にテトラブチルアンモニウム
フルオリド780μl(1MのTHF溶液)を0℃で加
えた。室温で2時間撹拌した後溶媒を留去しシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール
=20:1)で精製し150mgの標題化合物を得た。
3.67(s,3H),3.4-4.7(m,8H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-83(m),-115(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5
S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニ
ル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]
ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチル150mgのベンゼン(3ml)
溶液にピリジン29μl、ジメチルスルホキシド30μ
l、トリフルオロ酢酸4μl、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド217mgを加え、室温で1時間撹拌した。不
溶物を濾過し、濾液を水洗、濃縮して対応するアルデヒ
ド粗製物を得た。
ニルホスホン酸ジメチル235mgのジメトキシエタン
(5ml)溶液に水素化ナトリウム37mgを加えて1
0分間撹拌した。この溶液に上記のアルデヒド粗製物の
ジメトキシエタン(3ml)溶液を0℃で加え、室温で
30分間撹拌した後食塩水に注ぎ酢酸エチルで抽出し
た。乾燥濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:4〜1:1)で精製し対
応するエノン120mgを得た。このメタノール(5m
l)溶液に塩化セリウム7水和物102mgと水素化ホ
ウ素ナトリウム15mgを−40℃で加え−40℃で1
0分間、0℃で30分間撹拌した後飽和重曹水に注ぎ酢
酸エチルで抽出した。
しp−トルエンスルホン酸1水和物5mgを0℃で加え
室温で1時間撹拌した。メタノールを留去した後飽和重
曹水と酢酸エチルを加え抽出した。抽出液を乾燥濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレ
ン:アセトン=1:2)で精製し標題化合物39mgを
得た。
3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.5-5.7(m,2
H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=17Hz,248Hz),-117(d,J=2
48Hz) 。 マススペクトル:427(M++1)。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニ
ル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]
ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと2−オキソ−2−シクロペンチ
ルエチルホスホン酸ジメチルを用いて、実施例1と同様
の方法により、標題化合物を合成した。
3.67(s,3H),3.8-4.3(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.4-5.7(m,2
H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=17Hz,250Hz),-117(d,J=2
50Hz) 。 マススペクトル:401(M++1)。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニ
ル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]
ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと3−メチル−2−オキソ−5−
オクチニルホスホン酸ジメチルを用いて、実施例1と同
様の方法により、標題化合物を合成した。
3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.4-5.7(m,2
H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(m),-117(m) 。 マススペクトル:427(M++1)。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,4
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−
6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと(3S)−3−メチル−2−オ
キソ−5−オクチニルホスホン酸ジメチルを用いて、実
施例1と同様の方法により、標題化合物を合成した。
3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H).4.7-4.9(m,2H),5.4-5.7(m,2
H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=17Hz,249Hz),-117(d,J=2
50Hz) 。 マススペクトル:427(M++1)。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの
合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと2−オキソ−ヘプテニルホスホ
ン酸ジメチルを用いて、実施例1と同様の方法により、
標題化合物を合成した。
3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.5-5.7(m,2
H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=16Hz,249Hz),-117(d,J=2
49Hz) 。 マススペクトル:403(M++1)。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5
S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニ
ル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]
ペンタン酸ナトリウム(化合物1)の合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−
5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル139
mgのエタノール(8ml)溶液に0.1N水酸化ナト
リウム3.39mlを加え、室温で14時間撹拌した。
減圧下濃縮し、標題化合物125mgを得た。
-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.5-5.7(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17Hz,250Hz),-117(d,J=250
Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニ
ル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]
ペンタン酸ナトリウム(化合物2)の合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3
−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルを
用いて、実施例6と同様の方法により、標題化合物を合
成した。
3.7-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.4-5.7(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17Hz,250Hz),-117(d,J=25
0Hz)。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニ
ル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]
ペンタン酸ナトリウム(化合物3)の合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メ
チル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルを
用いて、実施例6と同様の方法により、標題化合物を合
成した。
-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.3-5.7(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(m),-117(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,4
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−
6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸ナトリウム(化合物4)の合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
ヒドロキシ−6−{(3S,4S)−3−ヒドロキシ−
4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メ
チルを用いて、実施例6と同様の方法により、標題化合
物を合成した。
-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.3-5.7(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17Hz,250Hz),-117(d,J=250
Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウ
ム(化合物5)の合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−E−1
−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−
イリデン]ペンタン酸メチルを用いて、実施例6と同様
の方法により、標題化合物を合成した。
-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.4-5.7(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17Hz,250Hz),-117(d,J=250
Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニル)−E−1−
ブテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリ
デン]ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと2−オキソ−3−(3−メチル
フェニル)プロピルホスホン酸ジメチルを用いて、実施
例1と同様の方法で合成し、標題化合物を得た。
2.33(m,3H),3.67(s,3H),3.89(m,1H),4.32(m,1H),4.7-4.
9(m,2H),5.5-5.8(m,2H),7.0-7.2(m,4H)。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=12Hz,253Hz),-116(d,J=2
53Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,4R
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン
−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−
イリデン]ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと(3RS)−3−メチル−2−
オキソ−5−ヘプチニルホスホン酸ジメチルを用いて、
実施例1と同様の方法で合成し、標題化合物を得た。
3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.5-4.7(m,2H),5.5-5.7(m,2
H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(m),-117(m) 。 マススペクトル:413(M++1)。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3R,4R
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−
6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと(3RS)−3−メチル−2−
オキソ−5−オクチニルホスホン酸ジメチルを用いて、
実施例1と同様の方法で合成し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)を用
い、実施例3の標題化合物よりも低極性の異性体として
単離し、標題化合物を得た。
3.68(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.8-4.9(m,2H),5.6-5.8(m,2
H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-83〜-84(m),-116 〜-117(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3R,4
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−
6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと(3S)−3−メチル−2−オ
キソ−5−オクチニルホスホン酸ジメチルを用いて、実
施例1と同様の方法で合成し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)を用
い、実施例4の標題化合物よりも低極性の異性体として
単離し、標題化合物を得た。
3.68(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.8-4.9(m,2H),5.6(m,2H)
。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=17Hz,254Hz),-116(d,J=2
54Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニル)−E−1−
ペンテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと2−オキソ−3−(3−メチル
フェニル)ブチルホスホン酸ジメチルを用いて、実施例
1と同様の方法で合成し、標題化合物を得た。
2.33(m,3H),3.67(s,3H),3.86(m,1H),4.30(m,1H),4.7-4.
9(m,2H),5.5-5.8(m,2H),7.0-7.3(m,4H)。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(m),-116(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−4−(3−クロロフェニル)−E−1−
ペンテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと2−オキソ−3−(3−メチル
フェニル)ブチルホスホン酸ジメチルを用いて、実施例
1と同様の方法で合成し、標題化合物を得た。
3.67(s,3H),3.93(m,1H),4.45(m,1H),4.7-5.1(m,2H),5.5
-5.9(m,2H),7.0-7.5(m,4H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(m),-117(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3R,5
S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニ
ル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]
ペンタン酸メチルの合成。
6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデ
ン]ペンタン酸メチルと(4S)−4−メチル−2−オ
キソオクタニルホスホン酸ジメチルを用いて、実施例1
と同様の方法で合成し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)を用い、実施
例1の標題化合物よりも低極性の異性体として単離し、
標題化合物30mgを得た。
3.68(s,3H),3.9-4.0(m,1H),4.1-4.2(m,1H),4.8-4.9(m,2
H),5.6-5.7(m,2H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=17Hz,254Hz),-116(d,J=2
54Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニル)−E−1−
ブテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリ
デン]ペンタン酸ナトリウム(化合物6)の合成。
R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−
7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4
−(3−メチルフェニル)−E−1−ブテニル}ビシク
ロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸
メチルを用いて、実施例6と同様の方法により、標題化
合物を合成した。
-4.4(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.5-5.8(m,2H),7.0-7.2(m,4
H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=12Hz,253Hz),-116(d,J=253
Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,4R
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン
−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−
イリデン]ペンタン酸ナトリウム(化合物7)の合成。
R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−
7−ヒドロキシ−6−{(3S,4RS)−3−ヒドロ
キシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}ビ
シクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタ
ン酸メチルを用いて、実施例6と同様の方法で合成し、
標題化合物を得た。
-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.3-5.7(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(m),-117(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3R,4R
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−
6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸ナトリウム(化合物8)の合成。
R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−
7−ヒドロキシ−6−{(3R,4RS)−3−ヒドロ
キシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシ
クロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン
酸メチルを用いて、実施例6と同様の方法により、標題
化合物を合成した。
-4.1(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.5-5.6(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-83〜-84(m),-116 〜-117(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3R,4
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−
6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸ナトリウム(化合物9)の合成。
R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−
7−ヒドロキシ−6−{(3R,4S)−3−ヒドロキ
シ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシク
ロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸
メチルを用いて、実施例6と同様の方法により、標題化
合物を合成した。
-4.1(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.5-5.6(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17Hz,248Hz),-117(d,248H
z) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−4−(3−メチルフェニル)−E−1−
ペンテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸ナトリウム(化合物10)の合成。
R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−
7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4
−(3−メチルフェニル)−E−1−ペンテニル}ビシ
クロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン
酸メチルを用いて、実施例6と同様の方法で合成し、標
題化合物を得た。
-4.3(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.5-5.8(m,2H),7.0-7.3(m,4
H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(m),-116(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−4−(3−クロロフェニル)−E−1−
ペンテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イ
リデン]ペンタン酸ナトリウム(化合物11)の合成。
R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−
7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4
−(3−クロロフェニル)−E−1−ペンテニル}ビシ
クロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン
酸メチルを用いて、実施例6と同様の方法で合成し、標
題化合物を得た。
-4.5(m,2H),4.7-5.1(m,2H),5.5-5.9(m,2H),7.0-7.5(m,4
H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(m),-117(m) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3R,5
S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニ
ル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]
ペンタン酸ナトリウム(化合物12)の合成。
R,6R,7R)−2−オキサー4,4−ジフルオロ−
7−ヒドロキシ−6−{(3R,5S)−3−ヒドロキ
シ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルを
用いて、実施例6と同様の方法により、標題化合物を合
成した。1H-NMR(D2O) δ(ppm):0.8-2.8(m,25H),3.9-4.2
(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.5-5.6(m,2H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17Hz,248Hz),-117(d,J=248
Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−1−オクチニル}ビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合
成。
ロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)
−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクチニル}
−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成。
on Letters,3899(1973))により
合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7
−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−1−
オクチニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−
オンをジメチルホルムアミド中、イミダゾ−ル、t−ブ
チルジメチルシリルクロリドを用いてt−ブチルジメチ
ルシリル化し、(1S,5R,6R,7R)−2−オキ
サ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)
−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクチニル}
−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを合成し
た。
THF(8ml)溶液に−78℃でn−ブチルリチウム
(1.56M、ヘキサン溶液)1.66mlを加えた後
30分間撹拌してリチウムヘキサメチルジシラジド溶液
を調製した。この溶液に、(1S,5R,6R,7R)
−2−オキサ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−
{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オ
クチニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オ
ン1.21gのTHF溶液(10ml)を−78℃で滴
下し、30分間撹拌した。次に、N−フルオロベンゼン
スルホンイミド930mgを−78℃で加えた。−78
℃で15分、0℃で30分、室温で30分間撹拌した
後、飽和塩化アンモニウム水に注ぎ酢酸エチルで抽出し
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製し、標題化
合物643mgを得た。
(m,21H),1.0-5.4(m,16H)。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-178(dd,30.1Hz,52.9Hz) 。
フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−
{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オ
クチニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オ
ンの合成。
THF(2ml)溶液に−78℃でn−ブチルリチウム
(1.66M、ヘキサン溶液)0.74mlを加えた後
30分間撹拌してリチウムジイソプロピルアミド溶液を
調製した。別の容器に無水塩化亜鉛0.23gを量り取
り、ステップ1で合成した(1S,5R,6R,7R)
−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチル
シロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシ
ロキシ−1−オクチニル}−ビシクロ[3.3.0]オ
クタン−3−オン0.54gのTHF溶液(3ml)を
加えた。この溶液を−78℃に冷却し、上記のリチウム
ジイソプロピルアミド溶液を、−78℃で滴下し、20
分間撹拌した。次に、N−フルオロベンゼンスルホンイ
ミド0.38gを−78℃で加えた。−78℃で60
分、室温で30分間撹拌した後、飽和重曹水に注ぎ酢酸
エチルで抽出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精
製し、標題化合物0.43gを得た。
(m,21H),1.0-5.4(m,15H)。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-92(dd,J=25Hz,280Hz),-113(d,J=2
80Hz) 。
4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6
−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−
オクチニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−
イリデン]ペンタン酸メチルの合成。
2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタ
ン0.29gの無水エ−テル(8ml)溶液を−78℃
に冷却し、t−ブチルリチウム(1.48M、ペンタン
溶液)1.4mlを加えて、−78℃で2時間撹拌し
た。これに、ステップ2で合成した(1S,5R,6
R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t
−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−
ブチルジメチルシロキシ−1−オクチニル}ビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−オン0.44gのTHF
溶液(3ml)を−78℃で加えたのち、−78℃で1
時間、−60℃で1時間撹拌した。重曹水に注いで酢酸
エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄したのち、
減圧下濃縮した。
チルアミン0.79ml、メタンスルホニルクロリド
0.21mlを0℃で加えた後、室温で1.5時間撹拌
した。重曹水に注いで酢酸エチルで抽出し、抽出液を減
圧下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製
し、(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−3−
{4−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ
[2.2.2]オクタニル)ブチリデン}−4,4−ジ
フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−
{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オ
クチニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン0.39m
gを得た。
10%硫酸水素ナトリウム水溶液0.5mlを0℃で加
え、30分間撹拌した。重曹水に注いで酢酸エチルで抽
出し、抽出液を減圧下濃縮して得た残渣に、メタノ−ル
5ml、炭酸カリウム0.19gを加えて室温で2時間
撹拌した。重曹水に注いで酢酸エチル−ヘキサン(1:
1)で抽出し、抽出液を減圧下濃縮して、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:
30〜1:10)で精製し、標題化合物0.29gを得
た。
H),0.84-0.95(m,18H),1.1-2.6(m,21H),3.67(s,3H),3.8-
5.0(m,4H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-83(dd,J=17Hz,249Hz),-115(d,J=2
49Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−1−オクチニル}ビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合
成。
R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−
7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3
−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクチニル}ビシ
クロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン
酸メチル284mgのTHF(5ml)溶液にテトラブ
チルアンモニウムフルオリド(1M、THF溶液)1.
5mlを加え、室温で18時間撹拌した。反応液を減圧
下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ア
セトン−塩化メチレン)で精製し、標題化合物140m
gを得た。
3.66(s,3H),3.8-5.0(m,4H) 。19 F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=17Hz,248Hz),-116(d,J=2
48Hz) 。
4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3
−ヒドロキシ−1−オクチニル}ビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム
(化合物13)の合成。
R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−
7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−1
−オクチニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−
イリデン]ペンタン酸メチルを用いて、実施例6と同様
の方法により、標題化合物を合成した。
-5.0(m,4H)。19 F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17Hz,250Hz),-116(d,J=250
Hz) 。
抑制作用をヒト血小板を用いて測定した。3.8%クエ
ン酸ナトリウム溶液1容を含有するプラスチック容器に
健常者の血液9容を採取し、静かに転倒混和し、100
0rpmで10分間、室温で遠心分離後、上清を多血小
板血漿(PRP)として取り分けた。下層部をさらに3
000rpmで15分間、室温で遠心分離し、上清を乏
血小板血漿(PPP)として取り分けた。血小板数が約
30×104 /μlになるようPRPをPPPで希釈調
製した。凝集計のキャリブレーションを行った後、調製
したPRP200μlを37℃で1分間加温し、被験化
合物を生理食塩水で希釈した溶液25μlを加えて37
℃で1分間加温した。アデノシン−5’−二リン酸1.
5ナトリウム(ADP、Sigma)溶液25μlを終
濃度4μMとなるように加えて、凝集計で透過度の変化
を記録した。被験化合物を生理食塩水に溶解した直後
と、25℃で24時間放置後の溶液について測定した。
被験化合物の溶液はそれぞれ生理食塩水に溶解した後、
生理食塩水で希釈して用いた。コントロールとして生理
食塩水のみを用いた。IC50(50%抑制濃度)を表1
に示した。
血小板凝集抑制作用を示し、しかも24時間後において
も血小板凝集抑制作用が低下せず、著しく安定化された
化合物であることが確認できた。それに加えて特に、本
発明における化合物1、6、9は天然型プロスタサイク
リンに近い活性を有し、化合物10、11は天然型プロ
スタサイクリンほぼ同等の活性を有し、化合物3、4、
7は天然型プロスタサイクリンよりも高い活性を有す
る。さらに、化合物8、9、12は15位の水酸基がR
配置であり、このような化合物が活性を有することは特
異的である。また、化合物13は他の化合物1〜12に
比較して活性が低い。
19号公報に記載されている7,7−ジフルオロ−1
3,14−デヒドロプロスタサイクリンであり、前記実
施例25〜26に記載したように本発明者が開発した合
成法で新たに合成したものである。また、PGI2 Na
は天然型プロスタサイクリンのナトリウム塩を示す。
されたハムスター頬袋の微細血管内の血栓生成を阻害す
る効果により比較した。ハムスター頬袋を用い抗血栓剤
を評価する方法は、Dulingら(Microvas
cular Research,1,158(196
8))、Simら(Arzneim−Forsh./D
rug Res.,29,508(1979))に記載
の方法を用いた。
スターの頬袋をを裏返し、Perspexの装置に広げ
た。被験化合物を生理食塩水に溶解し尾静脈より投与し
た。10-2MのADPで満たした直径1〜2μmのミク
ロピペットを直径16〜40μmの細静脈に接触させ
た。血栓の増大速度は、一次の反応速度論に従い、血管
が完全に閉鎖し血行停止に至る血栓生成を100%と
し、30%、50%、90%の血栓生成に要した時間を
測定することにより決定した。血栓の増大速度は、5分
間隔で1時間以上測定した。
水のみ投与)の結果と比較して下記の式で算出した。 阻害率(%)=(1−S/S0 )×100 S0 :コントロールの血栓増大速度 S :被験化合物の血栓増大速度
示す。本発明の化合物は比較化合物である化合物B(ベ
ラプロストナトリウム)と比較して、著しく低い濃度で
優れた抗血栓効果を示した。
/mlの濃度とした後、生理食塩水で希釈して10μg
/mlの溶液を調製した。25℃で保存し被験化合物の
残存率を経時的に測定した。残存率は高速液体クロマト
グラフィー(シマズLC9A,SPC−6AU;Mil
ipore805−DS)を用いて、内部標準(安息香
酸メチル)法により定量した。カラムはYMC AM3
12(ODS)を用い、溶離液はアセトニトリルと1%
トリエチルアミン−リン酸緩衝液(pH6.3)の混合
溶媒を用いた。
すように、本発明の化合物は水溶液中で優れた安定性を
示すことが確認できた。
類(あるいはその塩)は、従来のプロスタサイクリン類
よりも化学的安定性にきわめて優れた化合物である。ま
た本発明の化合物は高い生理活性を有し、特に本発明の
化合物1、3、4、7、9、などのRが側鎖にメチル基
を有する直鎖状炭化水素基である本発明の化合物は、天
然型プロスタサイクリンに近い活性〜それよりも高い活
性を有する。また、化合物6、10、11などのアルア
ルキル基を有する化合物も高い活性を有している。ま
た、15位の水酸基がR配置である化合物8、9、12
はそれがS配置である対応する化合物に近い活性を有し
ている。この高い生理活性ときわめて高い安定性によ
り、本発明の化合物は、医薬として優れた特性を有し、
特に循環器計疾患の予防剤や治療剤として有用である。
Claims (7)
- 【請求項1】下記一般式(1)で表されるジフルオロプ
ロスタサイクリン類、その低級アルカノールエステル、
またはその薬学的に許容し得る塩である化合物。 【化1】 (一般式(1)において、 A:エチレン基、ビニレン基、またはエチニレン基、 R:炭素数4〜10の直鎖状あるいは分岐状のアルキル
基、アルケニル基あるいはアルキニル基、置換基を有し
ていてもよいアルアルキル基、または、置換基を有して
いてもよい3〜8員環のシクロアルキル基、を表す。) - 【請求項2】Aがビニレン基である、請求項1の化合
物。 - 【請求項3】Rが、アルキル基、アルケニル基あるいは
アルキニル基であり、しかもその1位あるいは2位に少
なくとも1つのメチル基を有しかつ直鎖部分の炭素数が
5〜6である、請求項1または2の化合物。 - 【請求項4】Rが、2−メチルペンチル基、1−メチル
ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、1,1−ジメチル
ペンチル基、1−メチル−3−ペンチニル基、1−メチ
ル−3−ヘキシニル基、または1,1−ジメチル−3−
ヘキシニル基である、請求項1、2または3の化合物。 - 【請求項5】Rが2−メチルヘキシル基または1−メチ
ル−3−ヘキシニル基である、請求項1、2または3の
化合物。 - 【請求項6】Rが、1位にメチル基を有していてもよ
く、かつフェニル基に炭素数1〜2のアルキル基または
ハロゲン原子を有するベンジル基またはフェネチル基で
ある、請求項1の化合物。 - 【請求項7】請求項1、2、3、4、5または6から選
ばれるジフルオロプロスタサイクリン類、その低級アル
カノールエステル、またはその薬学的に許容し得る塩で
ある化合物を有効成分とする循環器系疾患の予防剤ある
いは治療剤。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999018970A1 (fr) * | 1997-10-14 | 1999-04-22 | Senju Pharmaceutical Co., Ltd. | Medicaments a action preventive et remedes contre les troubles circulatoires ophtalmiques |
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WO2011111714A1 (ja) | 2010-03-08 | 2011-09-15 | 科研製薬株式会社 | 新規なep4アゴニスト |
-
1995
- 1995-03-28 JP JP07010595A patent/JP3769738B2/ja not_active Expired - Lifetime
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KR20110051286A (ko) | 2008-09-10 | 2011-05-17 | 아사히 가라스 가부시키가이샤 | 신규의 프로스타글란딘 i2 유도체 |
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