JPH07320688A - メタルハライドランプ - Google Patents
メタルハライドランプInfo
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- JPH07320688A JPH07320688A JP13240894A JP13240894A JPH07320688A JP H07320688 A JPH07320688 A JP H07320688A JP 13240894 A JP13240894 A JP 13240894A JP 13240894 A JP13240894 A JP 13240894A JP H07320688 A JPH07320688 A JP H07320688A
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- Japan
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- metal halide
- film
- color temperature
- interference filter
- optical interference
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 光干渉フィルター膜を適用する光源として特
性が安定してばらつきが少なく、かつ色温度の高いメタ
ルハライドランプを選定し、該光干渉フィルター膜の色
温度低下効果によって、2000〜6000Kの範囲に
おける任意の色温度の光源色を有するメタルハライドラ
ンプを提供する。 【構成】 発光管1の両端に電極2,3を封着し、内部
に沃化ディスプロシウム、沃化ネオジウム及び沃化セシ
ウムと水銀とアルゴンガスを封入してなる。また、発光
管の端部外表面には保温膜4,5を形成すると共に該保
温膜によってはさまれた外表面には光干渉フィルター膜
6が設けられている。ここで、光干渉フィルター膜は2
層膜であり、第1層は酸化タンタル、第2層二酸化硅素
より構成する。
性が安定してばらつきが少なく、かつ色温度の高いメタ
ルハライドランプを選定し、該光干渉フィルター膜の色
温度低下効果によって、2000〜6000Kの範囲に
おける任意の色温度の光源色を有するメタルハライドラ
ンプを提供する。 【構成】 発光管1の両端に電極2,3を封着し、内部
に沃化ディスプロシウム、沃化ネオジウム及び沃化セシ
ウムと水銀とアルゴンガスを封入してなる。また、発光
管の端部外表面には保温膜4,5を形成すると共に該保
温膜によってはさまれた外表面には光干渉フィルター膜
6が設けられている。ここで、光干渉フィルター膜は2
層膜であり、第1層は酸化タンタル、第2層二酸化硅素
より構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学特性としてのランプ
の光の色温度を改良したメタルハライドランプに関す
る。
の光の色温度を改良したメタルハライドランプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、メタルハライドランプはその色温
度に応じて使い分けられる傾向があり、例えば、夕日
のような光源色、朝日のような光源色、太陽のよう
な昼白色及び青空のような昼光色を照明演出したい場
合は、それぞれ、2000〜3000K、3000〜4
000K、4000〜5000K及び6000〜700
0Kの色温度を有するランプが用いられている。ところ
で、メタルハライドランプは、主に発光管内の封入物の
種類によって、その色温度が決定されてしまうため、そ
のままで使用することはそれ以外の色温度の光源色を演
出する目的には適さない。
度に応じて使い分けられる傾向があり、例えば、夕日
のような光源色、朝日のような光源色、太陽のよう
な昼白色及び青空のような昼光色を照明演出したい場
合は、それぞれ、2000〜3000K、3000〜4
000K、4000〜5000K及び6000〜700
0Kの色温度を有するランプが用いられている。ところ
で、メタルハライドランプは、主に発光管内の封入物の
種類によって、その色温度が決定されてしまうため、そ
のままで使用することはそれ以外の色温度の光源色を演
出する目的には適さない。
【0003】ここで、光源を囲繞する透光性基材の表面
に光干渉フィルター膜を設け、この膜によって光源の色
温度を変換するという既知の技術を利用すると、所望の
色温度のランプを提供するためには光干渉フィルター膜
の分光透過率特性を調整すれば実現することになる。こ
のことは、特性のばらつきを生じやすいために高度な品
質管理が要求される、光源としての発光管を1種類用意
するだけで多くの種類の色温度の光源色を演出できると
いう利点をもたらし、そのような種々の色温度のメタル
ハライドランプを大量生産する上で有益である。
に光干渉フィルター膜を設け、この膜によって光源の色
温度を変換するという既知の技術を利用すると、所望の
色温度のランプを提供するためには光干渉フィルター膜
の分光透過率特性を調整すれば実現することになる。こ
のことは、特性のばらつきを生じやすいために高度な品
質管理が要求される、光源としての発光管を1種類用意
するだけで多くの種類の色温度の光源色を演出できると
いう利点をもたらし、そのような種々の色温度のメタル
ハライドランプを大量生産する上で有益である。
【0004】本発明者は既に、発光管内に少なくともデ
ィスプロシウム(Dy)及びタリウム(Tl)の各沃化
物を封入したメタルハライドランプにおいて、発光管等
の表面に光干渉フィルター膜を形成して膜なし状態での
色温度4500〜6000Kを約1000〜2500K
低下させて、3000〜4000Kの色温度の光源色を
実現させたメタルハライドランプを提案した。この光干
渉フィルター膜は、各層の膜厚の調整等によって色温度
の低下のみならず、色温度の上昇の効果を発揮するよう
に構成することもできるので、上記提案を発展させれ
ば、ランプ点灯時に発光管内部の色温度が4500〜6
000KであるDy−Tl系メタルハライドランプの発
光管1種類だけを材料として、色温度が2000〜75
00Kの範囲の所望の色温度のメタルハライドランプを
提供できることとなる。
ィスプロシウム(Dy)及びタリウム(Tl)の各沃化
物を封入したメタルハライドランプにおいて、発光管等
の表面に光干渉フィルター膜を形成して膜なし状態での
色温度4500〜6000Kを約1000〜2500K
低下させて、3000〜4000Kの色温度の光源色を
実現させたメタルハライドランプを提案した。この光干
渉フィルター膜は、各層の膜厚の調整等によって色温度
の低下のみならず、色温度の上昇の効果を発揮するよう
に構成することもできるので、上記提案を発展させれ
ば、ランプ点灯時に発光管内部の色温度が4500〜6
000KであるDy−Tl系メタルハライドランプの発
光管1種類だけを材料として、色温度が2000〜75
00Kの範囲の所望の色温度のメタルハライドランプを
提供できることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、Dy−Tl
系メタルハライドランプはその品質管理が難しく、初期
特性のみならず、動程特性においても変動が生じやすく
て不安定であり、又、ランプ間相互の特性のばらつきが
大きいという欠点がある。このため、このランプに光干
渉フィルター膜を適用して色温度変換を行なう場合の最
も重要な要素である発光管内部の発光分光分布が経時的
にも又ランプ間相互においても一定していないことにな
り、常に所望の色温度が得ることが保証されないという
問題を引き起こす。
系メタルハライドランプはその品質管理が難しく、初期
特性のみならず、動程特性においても変動が生じやすく
て不安定であり、又、ランプ間相互の特性のばらつきが
大きいという欠点がある。このため、このランプに光干
渉フィルター膜を適用して色温度変換を行なう場合の最
も重要な要素である発光管内部の発光分光分布が経時的
にも又ランプ間相互においても一定していないことにな
り、常に所望の色温度が得ることが保証されないという
問題を引き起こす。
【0006】又、Dy−Tl系メタルハライドランプは
連続点灯時に、発光管の内面黒化や不点などの現象を点
灯開始後の比較的早い時期に起こしやすく、総じて短寿
命となる頻度が高いという問題点がある。従って、Dy
−Tl系メタルハライドランプは、色温度変換効果によ
って2000〜7500Kの広い範囲における任意の色
温度の光源色を得るために光干渉フィルター膜を適用す
る光源として適しているとはいえない。
連続点灯時に、発光管の内面黒化や不点などの現象を点
灯開始後の比較的早い時期に起こしやすく、総じて短寿
命となる頻度が高いという問題点がある。従って、Dy
−Tl系メタルハライドランプは、色温度変換効果によ
って2000〜7500Kの広い範囲における任意の色
温度の光源色を得るために光干渉フィルター膜を適用す
る光源として適しているとはいえない。
【0007】次に、色温度上昇をもたらす膜特性を有す
る光干渉フィルター膜を適用した場合、必ずしも所望の
度合いの色温度上昇が得られないという問題がある。こ
れについては次のような理由が考えられる。すなわち、
光干渉フィルター膜が色温度上昇の効果を発揮するの
は、可視光領域のうちおおむね350〜600nmの波長
領域の光を透過し、600〜800nmの波長領域の光を
反射するような分光透過率特性を持つ場合であるが、こ
のことは同時に可視光の長波長成分、即ち熱として寄与
する成分も光干渉フィルター膜が反射することを意味す
る。従って、該フィルター膜が発光管内部から輻射され
た熱エネルギー成分を反射して保温効果をもたらすこと
になる。このため、膜を適用していない場合に比べて長
波長側の成分を強めることになり、このことが色温度の
低下を招く方向に作用することになる。結局、色温度低
下と色温度上昇の2つの相反する効果が併存していて、
後者の効果が前者の効果を一部相殺してしまう。
る光干渉フィルター膜を適用した場合、必ずしも所望の
度合いの色温度上昇が得られないという問題がある。こ
れについては次のような理由が考えられる。すなわち、
光干渉フィルター膜が色温度上昇の効果を発揮するの
は、可視光領域のうちおおむね350〜600nmの波長
領域の光を透過し、600〜800nmの波長領域の光を
反射するような分光透過率特性を持つ場合であるが、こ
のことは同時に可視光の長波長成分、即ち熱として寄与
する成分も光干渉フィルター膜が反射することを意味す
る。従って、該フィルター膜が発光管内部から輻射され
た熱エネルギー成分を反射して保温効果をもたらすこと
になる。このため、膜を適用していない場合に比べて長
波長側の成分を強めることになり、このことが色温度の
低下を招く方向に作用することになる。結局、色温度低
下と色温度上昇の2つの相反する効果が併存していて、
後者の効果が前者の効果を一部相殺してしまう。
【0008】図8は色温度上昇をもたらす光干渉フィル
ター膜の分光透過率特性の一例を示すものである。例え
ば、膜なし状態で色温度が4850Kであるディスプロ
シウム(Dy)−タリウム(Tl)−セシウム(Cs)
系メタルハライドランプに図8の特性を有する光干渉フ
ィルター膜を適用した場合、このランプの色温度は58
00Kとなって、膜の保温効果を考慮しない場合の予測
値6520Kに比べて約700K色温度が低かった。図
3は、このランプの分光放射照度を、膜なし状態(図中
の破線)と図8の特性を有するフィルター膜を適用した
場合(図中の実線)との比較で示すものである。600
〜800nmの波長領域の発光成分があまり低下していな
いことが図3からもわかる。従って、ランプ本来の色温
度が所望の色温度より低い場合、光干渉フィルター膜を
適用し、その色温度上昇効果によって所望の色温度を実
現する手法は、膜の保温効果による色温度低下効果も併
存して色温度上昇効果の一部を相殺するため、効率の良
い方法とはいい難い。
ター膜の分光透過率特性の一例を示すものである。例え
ば、膜なし状態で色温度が4850Kであるディスプロ
シウム(Dy)−タリウム(Tl)−セシウム(Cs)
系メタルハライドランプに図8の特性を有する光干渉フ
ィルター膜を適用した場合、このランプの色温度は58
00Kとなって、膜の保温効果を考慮しない場合の予測
値6520Kに比べて約700K色温度が低かった。図
3は、このランプの分光放射照度を、膜なし状態(図中
の破線)と図8の特性を有するフィルター膜を適用した
場合(図中の実線)との比較で示すものである。600
〜800nmの波長領域の発光成分があまり低下していな
いことが図3からもわかる。従って、ランプ本来の色温
度が所望の色温度より低い場合、光干渉フィルター膜を
適用し、その色温度上昇効果によって所望の色温度を実
現する手法は、膜の保温効果による色温度低下効果も併
存して色温度上昇効果の一部を相殺するため、効率の良
い方法とはいい難い。
【0009】本発明は前記に鑑みてなされたもので、発
光管が1種類で済むという利点を生かすため、光干渉フ
ィルター膜の色温度変換効果を利用するという手法は残
し、光干渉フィルター膜を適用する光源として、特性が
安定してばらつきが少なく、しかも色温度の高いメタル
ハライドランプを選定し、光干渉フィルター膜の色温度
低下効果によって2000〜6000Kの範囲における
任意の色温度の光源色を与えるメタルハライドランプを
提供することを目的とする。
光管が1種類で済むという利点を生かすため、光干渉フ
ィルター膜の色温度変換効果を利用するという手法は残
し、光干渉フィルター膜を適用する光源として、特性が
安定してばらつきが少なく、しかも色温度の高いメタル
ハライドランプを選定し、光干渉フィルター膜の色温度
低下効果によって2000〜6000Kの範囲における
任意の色温度の光源色を与えるメタルハライドランプを
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる第1のメ
タルハライドランプは、金属ハロゲン化物と水銀と希ガ
スを封入した発光管と該発光管を内蔵する外管とを少な
くとも具備し、該発光管の表面又は該発光管を包囲する
透光性部材の表面の少なくとも一方に入射光の色温度を
低下させる作用を有する光干渉フィルター膜を設けてな
るメタルハライドランプにおいて、ランプ点灯時に前記
発光管の内部の色温度が6000〜7500Kであり、
かつ前記光干渉フィルター膜は、層数が2以上の多層膜
であり、膜の分光透過率曲線が可視光領域の短波長側に
透過率最小値が80%以下である谷状の窪みを形成し、
該透過率最小値の波長位置が500nm以下の領域に存在
し、かつ600〜800nmの波長領域の膜の透過率が7
0%以上であるという分光透過率特性を有することを特
徴とする。
タルハライドランプは、金属ハロゲン化物と水銀と希ガ
スを封入した発光管と該発光管を内蔵する外管とを少な
くとも具備し、該発光管の表面又は該発光管を包囲する
透光性部材の表面の少なくとも一方に入射光の色温度を
低下させる作用を有する光干渉フィルター膜を設けてな
るメタルハライドランプにおいて、ランプ点灯時に前記
発光管の内部の色温度が6000〜7500Kであり、
かつ前記光干渉フィルター膜は、層数が2以上の多層膜
であり、膜の分光透過率曲線が可視光領域の短波長側に
透過率最小値が80%以下である谷状の窪みを形成し、
該透過率最小値の波長位置が500nm以下の領域に存在
し、かつ600〜800nmの波長領域の膜の透過率が7
0%以上であるという分光透過率特性を有することを特
徴とする。
【0011】本発明に係わる第2のメタルハライドラン
プは、前記第1のメタルハライドランプにおいて、前記
金属ハロゲン化物は、少なくともディスプロシウム、ネ
オジウム及びセシウムの沃化物よりなることを特徴とす
る。
プは、前記第1のメタルハライドランプにおいて、前記
金属ハロゲン化物は、少なくともディスプロシウム、ネ
オジウム及びセシウムの沃化物よりなることを特徴とす
る。
【0012】本発明に係わる第3のメタルハライドラン
プは、前記第1又は第2のメタルハライドランプにおい
て、前記光干渉フィルター膜は、構成要素として少なく
ともTa2O5−SiO2、TiO2−SiO2、ZrO2−
SiO2又はNb2O5−SiO2からなる金属酸化物の組
合せから選ばれる組合せを含むことを特徴とする。
プは、前記第1又は第2のメタルハライドランプにおい
て、前記光干渉フィルター膜は、構成要素として少なく
ともTa2O5−SiO2、TiO2−SiO2、ZrO2−
SiO2又はNb2O5−SiO2からなる金属酸化物の組
合せから選ばれる組合せを含むことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の第1のメタルハライドランプおいて
は、色温度変換効果を有する光干渉フィルター膜を適用
する光源として、点灯時に発光管内部の色温度が600
0〜7500Kであるメタルハライドランプを選定した
ので、6000〜7500Kの色温度の光源色はこのメ
タルハライドランプをそのまま用いることによって、
又、2000〜6000Kの範囲の色温度は全て、前記
光干渉フィルター膜の色温度低下効果によって実現すれ
ばよく、該フィルター膜の色温度上昇効果に依存しなく
てもよいという利点がある。又、前記光干渉フィルター
膜は、層数が2以上の多層膜であり、膜の分光透過率曲
線が可視光領域の短波長側に透過率最小値が80%以下
である谷状の窪みを形成し該透過率最小値の波長位置が
500nm以下の領域に存在しかつ600〜800nmの波
長領域の膜の透過率が70%以上であるという分光透過
率特性を有するように構成したので、500〜4000
Kの範囲の任意の大きさの色温度低下を実現でき、かつ
色温度上昇という逆の作用を有する膜の保温効果が小さ
く抑えられることにより膜の色温度変換効果を効率的に
利用できる。
は、色温度変換効果を有する光干渉フィルター膜を適用
する光源として、点灯時に発光管内部の色温度が600
0〜7500Kであるメタルハライドランプを選定した
ので、6000〜7500Kの色温度の光源色はこのメ
タルハライドランプをそのまま用いることによって、
又、2000〜6000Kの範囲の色温度は全て、前記
光干渉フィルター膜の色温度低下効果によって実現すれ
ばよく、該フィルター膜の色温度上昇効果に依存しなく
てもよいという利点がある。又、前記光干渉フィルター
膜は、層数が2以上の多層膜であり、膜の分光透過率曲
線が可視光領域の短波長側に透過率最小値が80%以下
である谷状の窪みを形成し該透過率最小値の波長位置が
500nm以下の領域に存在しかつ600〜800nmの波
長領域の膜の透過率が70%以上であるという分光透過
率特性を有するように構成したので、500〜4000
Kの範囲の任意の大きさの色温度低下を実現でき、かつ
色温度上昇という逆の作用を有する膜の保温効果が小さ
く抑えられることにより膜の色温度変換効果を効率的に
利用できる。
【0014】本発明の第2のメタルハライドランプは、
発光管内部の色温度が6200〜7200Kと高く、動
程特性が安定していて、又ランプ間相互の特性のばらつ
きが小さく、従って光干渉フィルター膜適用時に常に所
望の色温度が得られる。
発光管内部の色温度が6200〜7200Kと高く、動
程特性が安定していて、又ランプ間相互の特性のばらつ
きが小さく、従って光干渉フィルター膜適用時に常に所
望の色温度が得られる。
【0015】本発明の第3のメタルハライドランプは、
光干渉フィルター膜が耐熱性に優れ長期にわたって初期
特性を保持することができる。
光干渉フィルター膜が耐熱性に優れ長期にわたって初期
特性を保持することができる。
【0016】
【実施例】本発明に係わるメタルハライドランプについ
て図面に基づき説明する。図1は第1実施例のメタルハ
ライドランプの一部切欠概略図である。1は石英からな
る発光管で、その両端に電極2及び3を封着し、内部に
沃化ディスプロシウム(DyI3)、沃化ネオジウム
(NdI3)及び沃化セシウム(CsI)と水銀とアル
ゴンガスとを封入している。又、発光管1の端部の外表
面には、例えば酸化ジルコニウム(ZrO2)等の微粒
子からなる保温膜4及び5を形成している。そして、保
温膜4及び5によってはさまれた発光管1の外表面には
光干渉フィルター膜6が設けられている。7は発光管の
破片飛散防止のために発光管を囲繞して設けられた石英
ガラス製スリーブである。8及び9はリード線を兼ねた
発光管支柱であり、外管10内に発光管1を支持してい
る。ランプの他の構成要件の説明は省略する。こうし
て、定格電力150Wのメタルハライドランプ11(実
施例I)が構成されている。
て図面に基づき説明する。図1は第1実施例のメタルハ
ライドランプの一部切欠概略図である。1は石英からな
る発光管で、その両端に電極2及び3を封着し、内部に
沃化ディスプロシウム(DyI3)、沃化ネオジウム
(NdI3)及び沃化セシウム(CsI)と水銀とアル
ゴンガスとを封入している。又、発光管1の端部の外表
面には、例えば酸化ジルコニウム(ZrO2)等の微粒
子からなる保温膜4及び5を形成している。そして、保
温膜4及び5によってはさまれた発光管1の外表面には
光干渉フィルター膜6が設けられている。7は発光管の
破片飛散防止のために発光管を囲繞して設けられた石英
ガラス製スリーブである。8及び9はリード線を兼ねた
発光管支柱であり、外管10内に発光管1を支持してい
る。ランプの他の構成要件の説明は省略する。こうし
て、定格電力150Wのメタルハライドランプ11(実
施例I)が構成されている。
【0017】ここで、光干渉フィルター膜6は2層膜で
あり、表1中に膜構成Iとして示す膜構成を有し、第1
層は例えば酸化タンタル(Ta2O5)によって構成し、
第2層は二酸化硅素(SiO2)によって構成する。
又、光干渉フィルター膜6の各層の膜形成は既知の方
法、例えば減圧CVD法を用いて行なった。
あり、表1中に膜構成Iとして示す膜構成を有し、第1
層は例えば酸化タンタル(Ta2O5)によって構成し、
第2層は二酸化硅素(SiO2)によって構成する。
又、光干渉フィルター膜6の各層の膜形成は既知の方
法、例えば減圧CVD法を用いて行なった。
【0018】
【表1】
【0019】実施例II〜IVのメタルハライドランプは、
発光管の外表面に設ける光干渉フィルター膜を除いて
は、実施例Iと同一仕様の構成要件から構成される。
又、該光干渉フィルター膜の各層の膜形成も実施例Iと
同じ方法で行なった。実施例II、III及びIVのメタルハ
ライドランプにおける光干渉フィルター膜は、それぞ
れ、3層膜、5層膜及び7層膜であって、表1において
それぞれ、膜構成II、III及びIVとして示す膜構成を有
していて、高屈折率層は例えば酸化タンタル(Ta
2O5)によって構成し、低屈折率層は例えば二酸化硅素
(SiO2)によって構成する。
発光管の外表面に設ける光干渉フィルター膜を除いて
は、実施例Iと同一仕様の構成要件から構成される。
又、該光干渉フィルター膜の各層の膜形成も実施例Iと
同じ方法で行なった。実施例II、III及びIVのメタルハ
ライドランプにおける光干渉フィルター膜は、それぞ
れ、3層膜、5層膜及び7層膜であって、表1において
それぞれ、膜構成II、III及びIVとして示す膜構成を有
していて、高屈折率層は例えば酸化タンタル(Ta
2O5)によって構成し、低屈折率層は例えば二酸化硅素
(SiO2)によって構成する。
【0020】実施例I〜IVにおける光干渉フィルター膜
の色温度変換効果は次のようにして評価した。まず、発
光管の外表面に光干渉フィルター膜が形成されていない
以外は実施例I〜IVと同じ仕様のメタルハライドランプ
を作製し、光干渉フィルター膜がない状態における色温
度、分光放射照度等のランプ特性を測定した。次に、そ
のランプを破壊して発光管のみを取り出し、その発光管
の外表面に既知の方法により、実施例I〜IVに対応する
膜構成I〜IVの光干渉フィルター膜を形成した後、再び
ランプを組み立て、実施例I〜IVのメタルハライドラン
プを完成させ、光干渉フィルター膜を有する状態におけ
る色温度、分光放射照度等のランプ特性を測定した。
の色温度変換効果は次のようにして評価した。まず、発
光管の外表面に光干渉フィルター膜が形成されていない
以外は実施例I〜IVと同じ仕様のメタルハライドランプ
を作製し、光干渉フィルター膜がない状態における色温
度、分光放射照度等のランプ特性を測定した。次に、そ
のランプを破壊して発光管のみを取り出し、その発光管
の外表面に既知の方法により、実施例I〜IVに対応する
膜構成I〜IVの光干渉フィルター膜を形成した後、再び
ランプを組み立て、実施例I〜IVのメタルハライドラン
プを完成させ、光干渉フィルター膜を有する状態におけ
る色温度、分光放射照度等のランプ特性を測定した。
【0021】実施例I〜IVの各メタルハライドランプの
定格点灯時における色温度、膜なし状態と比べた場合の
色温度変化、平均演色評価数(Ra)及び色度座標
(x,y)を表2に示す。なお、膜なし状態でのランプ
特性は実施例I〜IVにおいて色温度が6490〜653
0K、平均演色評価数(Ra)がいずれも95、色度座
標がx=0.312〜0.313、y=0.330〜
0.333であった。
定格点灯時における色温度、膜なし状態と比べた場合の
色温度変化、平均演色評価数(Ra)及び色度座標
(x,y)を表2に示す。なお、膜なし状態でのランプ
特性は実施例I〜IVにおいて色温度が6490〜653
0K、平均演色評価数(Ra)がいずれも95、色度座
標がx=0.312〜0.313、y=0.330〜
0.333であった。
【0022】実施例I〜IVのうち、実施例IIIのメタル
ハライドランプについてその分光放射照度を図2に示
す。図2において、実線は光干渉フィルター膜が発光管
表面に設けられている場合の特性を表わし、破線は膜が
ない場合の特性を表わす。図2から、約550nm付近を
境にして、この波長より短波長側の発光成分が膜がない
場合に比べて一様に大幅に減少し、逆に約550nmより
長波長側の発光成分は膜のない場合に比べて一様に増加
していることがわかる。膜の有無によるこのような分光
放射照度の変化は、膜なし状態での色温度6490Kか
ら膜あり状態での色温度3490Kへの色温度変化に反
映されている。
ハライドランプについてその分光放射照度を図2に示
す。図2において、実線は光干渉フィルター膜が発光管
表面に設けられている場合の特性を表わし、破線は膜が
ない場合の特性を表わす。図2から、約550nm付近を
境にして、この波長より短波長側の発光成分が膜がない
場合に比べて一様に大幅に減少し、逆に約550nmより
長波長側の発光成分は膜のない場合に比べて一様に増加
していることがわかる。膜の有無によるこのような分光
放射照度の変化は、膜なし状態での色温度6490Kか
ら膜あり状態での色温度3490Kへの色温度変化に反
映されている。
【0023】こうして、内部の色温度がほぼ6500K
である1種類の発光管を用い、その外表面に適用する光
干渉フィルター膜の分光透過率特性の方を調整すること
によって、発光管内部より放射された光の色温度を約1
000Kずつ低下させ、2000〜6000Kの色温度
範囲内の4つの異なる色温度をそれぞれ有する4種類の
メタルハライドランプを得ることができた。表2に示す
Ra値及び色度座標(x,y)からもわかるように、実
施例I〜IVのメタルハライドランプは、それぞれの色温
度とほぼ同じ色温度を有する既存の高演色形メタルハラ
イドランプと比べて演色性の点でいずれも何ら遜色な
く、白色又は黄色味の白色ないし淡黄赤色の光源色を与
える。
である1種類の発光管を用い、その外表面に適用する光
干渉フィルター膜の分光透過率特性の方を調整すること
によって、発光管内部より放射された光の色温度を約1
000Kずつ低下させ、2000〜6000Kの色温度
範囲内の4つの異なる色温度をそれぞれ有する4種類の
メタルハライドランプを得ることができた。表2に示す
Ra値及び色度座標(x,y)からもわかるように、実
施例I〜IVのメタルハライドランプは、それぞれの色温
度とほぼ同じ色温度を有する既存の高演色形メタルハラ
イドランプと比べて演色性の点でいずれも何ら遜色な
く、白色又は黄色味の白色ないし淡黄赤色の光源色を与
える。
【0024】メタルハライドランプに適用した光干渉フ
ィルター膜の分光透過率特性は次のようにして確認し
た。すなわち、発光管外表面への光干渉フィルター膜の
形成の際に、同時に同一仕様の別の発光管にもその外表
面に膜形成を行ない、この発光管を破壊して得た破片の
表面の膜の分光透過率を測定した。こうして得られた実
施例I、II、III及びIVに適用されている光干渉フィル
ター膜の分光透過率特性を、それぞれ図4、5、6及び
7に示す。
ィルター膜の分光透過率特性は次のようにして確認し
た。すなわち、発光管外表面への光干渉フィルター膜の
形成の際に、同時に同一仕様の別の発光管にもその外表
面に膜形成を行ない、この発光管を破壊して得た破片の
表面の膜の分光透過率を測定した。こうして得られた実
施例I、II、III及びIVに適用されている光干渉フィル
ター膜の分光透過率特性を、それぞれ図4、5、6及び
7に示す。
【0025】ところで、光干渉フィルター膜の分光透過
率曲線の形態は、その膜を構成する各層の屈折率と膜厚
の組合せによって様々に変化することはよく知られてい
る。そこで、光源に適用する光干渉フィルター膜につい
て、その各層の屈折率と膜厚の組合せを様々に変化させ
て膜の分光透過率曲線の形態を変えるという数多くの検
討を重ねた。その結果、前記説明の実施例に限らず、屈
折率と膜厚の組合せ(層数の違いを含む)が実施可能な
範囲でどのような組合せであっても、光干渉フィルター
膜が層数が2以上の多層膜であり、「膜の分光透過率曲
線が可視光領域の短波長側に透過率最小値が80%以下
である谷状の窪みを形成し、該透過率最小値の波長位置
が500nm以下の領域に存在し、かつ600〜800nm
の波長領域の膜の透過率が70%以上である」という分
光透過率特性上の条件を満たす限りにおいては常に、6
000〜7500Kの色温度の光源に該フィルター膜を
適用した場合に、500〜4000Kの範囲の任意の大
きさの色温度低下を実現できることが判明した。逆に、
上記条件から外れた場合には、いくつかの不都合な点が
生じた。これについて以下説明する。
率曲線の形態は、その膜を構成する各層の屈折率と膜厚
の組合せによって様々に変化することはよく知られてい
る。そこで、光源に適用する光干渉フィルター膜につい
て、その各層の屈折率と膜厚の組合せを様々に変化させ
て膜の分光透過率曲線の形態を変えるという数多くの検
討を重ねた。その結果、前記説明の実施例に限らず、屈
折率と膜厚の組合せ(層数の違いを含む)が実施可能な
範囲でどのような組合せであっても、光干渉フィルター
膜が層数が2以上の多層膜であり、「膜の分光透過率曲
線が可視光領域の短波長側に透過率最小値が80%以下
である谷状の窪みを形成し、該透過率最小値の波長位置
が500nm以下の領域に存在し、かつ600〜800nm
の波長領域の膜の透過率が70%以上である」という分
光透過率特性上の条件を満たす限りにおいては常に、6
000〜7500Kの色温度の光源に該フィルター膜を
適用した場合に、500〜4000Kの範囲の任意の大
きさの色温度低下を実現できることが判明した。逆に、
上記条件から外れた場合には、いくつかの不都合な点が
生じた。これについて以下説明する。
【0026】まず、光干渉フィルター膜の層数に関して
は、単層膜の場合、色温度低下に最も有効である400
〜500nmの比較的狭い波長領域だけを反射するような
分光透過率特性を持たせるようにすることが難しい。図
9は単層膜の分光透過率特性の一例を示したものであ
る。透過率最小値の波長位置を、例え400〜500nm
の波長範囲に設定しても、反射領域がその前後にも広が
ってしまうことが図9からもわかる。この結果、単層膜
を適用した場合は、色温度低下が500K未満で十分で
ない。従って、層数は2以上とし、屈折率が互いに異な
る薄膜を積層して膜を構成するのが好ましい。
は、単層膜の場合、色温度低下に最も有効である400
〜500nmの比較的狭い波長領域だけを反射するような
分光透過率特性を持たせるようにすることが難しい。図
9は単層膜の分光透過率特性の一例を示したものであ
る。透過率最小値の波長位置を、例え400〜500nm
の波長範囲に設定しても、反射領域がその前後にも広が
ってしまうことが図9からもわかる。この結果、単層膜
を適用した場合は、色温度低下が500K未満で十分で
ない。従って、層数は2以上とし、屈折率が互いに異な
る薄膜を積層して膜を構成するのが好ましい。
【0027】次に、分光透過率曲線の谷状の窪みの深さ
と位置に関しては、谷状の窪みの最小値が80%を超え
る場合は色温度低下の大きさが500K未満で十分でな
く、又、谷状の窪みの最小値の波長位置が500nmより
も長波長側に存在する場合は色温度低下の大きさが50
0K未満となるか又は色温度上昇をもたらすので好まし
くない。なお、光干渉フィルター膜の層数を増やしてい
くと、分光透過率曲線の谷状の窪みの最小値が0%に近
づいていく。しかし、この場合、層数が多い割には色温
度低下の大きさが小さくて非効率的であり、膜の透過光
は完全な着色光となる。従って、完全な着色光となるの
を避けたい場合は、光干渉フィルター膜の層数を8層以
下とし、又、分光透過率曲線の谷状の窪みの最小値がお
おむね15%以上となるように透過率特性を調整するの
が望ましい。
と位置に関しては、谷状の窪みの最小値が80%を超え
る場合は色温度低下の大きさが500K未満で十分でな
く、又、谷状の窪みの最小値の波長位置が500nmより
も長波長側に存在する場合は色温度低下の大きさが50
0K未満となるか又は色温度上昇をもたらすので好まし
くない。なお、光干渉フィルター膜の層数を増やしてい
くと、分光透過率曲線の谷状の窪みの最小値が0%に近
づいていく。しかし、この場合、層数が多い割には色温
度低下の大きさが小さくて非効率的であり、膜の透過光
は完全な着色光となる。従って、完全な着色光となるの
を避けたい場合は、光干渉フィルター膜の層数を8層以
下とし、又、分光透過率曲線の谷状の窪みの最小値がお
おむね15%以上となるように透過率特性を調整するの
が望ましい。
【0028】更に、600〜800nmの波長領域の膜の
透過率に関しては、この領域の透過率が70%未満にな
ると、例え分光透過率曲線の主要な谷状の窪みが可視光
領域の短波長側に存在する場合であっても、層数の割に
は色温度低下の大きさが十分でないか又は色温度上昇を
もたらすので好ましくない。
透過率に関しては、この領域の透過率が70%未満にな
ると、例え分光透過率曲線の主要な谷状の窪みが可視光
領域の短波長側に存在する場合であっても、層数の割に
は色温度低下の大きさが十分でないか又は色温度上昇を
もたらすので好ましくない。
【0029】前記実施例では発光管内に封入する金属ハ
ロゲン化物がDyI3、NdI3及びCsIの3種類の場
合について説明したが、本発明ではこれらの物質に限定
されることはなく、これらの他に他の金属ハロゲン化物
を微量添加してもよい。又、点灯時に発光管内部の色温
度が6000〜7500Kとなり、かつ安定したランプ
特性を与えるならば、前記3種以外の金属ハロゲン化物
の組合せを選択できる。
ロゲン化物がDyI3、NdI3及びCsIの3種類の場
合について説明したが、本発明ではこれらの物質に限定
されることはなく、これらの他に他の金属ハロゲン化物
を微量添加してもよい。又、点灯時に発光管内部の色温
度が6000〜7500Kとなり、かつ安定したランプ
特性を与えるならば、前記3種以外の金属ハロゲン化物
の組合せを選択できる。
【0030】又、前記実施例では、光干渉フィルター膜
の形成部位がすべてメタルハライドランプの発光管の外
表面であったが、ランプの外管の表面、又は発光管を囲
繞する透明なランプ構成部材、例えば筒状のスリーブの
表面に形成してもよい。さらに、光干渉フィルター膜を
構成する金属酸化物の組合せはTa2O5−SiO2であ
ったが、Ta2O5−SiO2、TiO2−SiO2、Zr
O2−SiO2及びNb2O5−SiO2の組合せのうちの
少なくとも1つの組合せであればよい。従って、光干渉
フィルター膜は、例えば酸化アルミニウム(Al2O3)
等の他の金属酸化物を、単独の薄層として又は混合酸化
物の形で含んでいてもよい。
の形成部位がすべてメタルハライドランプの発光管の外
表面であったが、ランプの外管の表面、又は発光管を囲
繞する透明なランプ構成部材、例えば筒状のスリーブの
表面に形成してもよい。さらに、光干渉フィルター膜を
構成する金属酸化物の組合せはTa2O5−SiO2であ
ったが、Ta2O5−SiO2、TiO2−SiO2、Zr
O2−SiO2及びNb2O5−SiO2の組合せのうちの
少なくとも1つの組合せであればよい。従って、光干渉
フィルター膜は、例えば酸化アルミニウム(Al2O3)
等の他の金属酸化物を、単独の薄層として又は混合酸化
物の形で含んでいてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の第1のメタルハライドランプ
は、光干渉フィルター膜を適用する光源として、点灯時
に発光管内部が6000〜7500Kという高い色温度
を有するメタルハライドランプを選定したので、200
0〜6000Kの範囲の色温度はすべて上記光干渉フィ
ルター膜の色温度低下効果によって実現すればよく、
又、該フィルター膜の分光透過率特性を所定の範囲内に
限定したので、該フィルター膜の熱線反射による副次的
な効果を回避することができ、該フィルター膜は2〜7
層程度の比較的少ない層数でも500〜4000Kの範
囲の任意の大きさの色温度低下を効率よく実現できる。
は、光干渉フィルター膜を適用する光源として、点灯時
に発光管内部が6000〜7500Kという高い色温度
を有するメタルハライドランプを選定したので、200
0〜6000Kの範囲の色温度はすべて上記光干渉フィ
ルター膜の色温度低下効果によって実現すればよく、
又、該フィルター膜の分光透過率特性を所定の範囲内に
限定したので、該フィルター膜の熱線反射による副次的
な効果を回避することができ、該フィルター膜は2〜7
層程度の比較的少ない層数でも500〜4000Kの範
囲の任意の大きさの色温度低下を効率よく実現できる。
【0032】本発明の第2のメタルハライドランプにお
いては、動程特性が安定していて、又、ランプ間相互の
特性のばらつきが小さく、従って光干渉フィルター膜の
適用により常に所望の色温度が得られる。
いては、動程特性が安定していて、又、ランプ間相互の
特性のばらつきが小さく、従って光干渉フィルター膜の
適用により常に所望の色温度が得られる。
【0033】本発明の第3のメタルハライドランプにお
いては、光干渉フィルター膜は耐熱性に優れ、長期にわ
たって初期特性を保持できる。
いては、光干渉フィルター膜は耐熱性に優れ、長期にわ
たって初期特性を保持できる。
【図1】本発明の実施例のメタルハライドランプの一部
切欠概略図。
切欠概略図。
【図2】Dy−Nd−Cs系メタルハライドランプの分
光放射照度を示す図であって、実線は本発明の一実施例
のメタルハライドランプの特性を表わし、破線はそのメ
タルハライドランプにおいて光干渉フィルター膜を有し
ない場合の特性を表わす。
光放射照度を示す図であって、実線は本発明の一実施例
のメタルハライドランプの特性を表わし、破線はそのメ
タルハライドランプにおいて光干渉フィルター膜を有し
ない場合の特性を表わす。
【図3】Dy−Tl−Cs系メタルハライドランプの分
光放射照度を示す図であって、実線は光干渉フィルター
膜を有する従来のメタルハライドランプの特性を表わ
し、破線はそのメタルハライドランプにおいて光干渉フ
ィルター膜を有しない場合の特性を表わす。
光放射照度を示す図であって、実線は光干渉フィルター
膜を有する従来のメタルハライドランプの特性を表わ
し、破線はそのメタルハライドランプにおいて光干渉フ
ィルター膜を有しない場合の特性を表わす。
【図4】実施例Iのメタルハライドランプに用いられて
いる光干渉フィルター膜の分光透過率特性を示す図であ
る。
いる光干渉フィルター膜の分光透過率特性を示す図であ
る。
【図5】実施例IIのメタルハライドランプに用いられて
いる光干渉フィルター膜の分光透過率特性を示す図であ
る。
いる光干渉フィルター膜の分光透過率特性を示す図であ
る。
【図6】実施例IIIのメタルハライドランプに用いられ
ている光干渉フィルター膜の分光透過率特性を示す図で
ある。
ている光干渉フィルター膜の分光透過率特性を示す図で
ある。
【図7】実施例IVのメタルハライドランプに用いられて
いる光干渉フィルター膜の分光透過率特性を示す図であ
る。
いる光干渉フィルター膜の分光透過率特性を示す図であ
る。
【図8】比較のために例示した光干渉フィルター膜の分
光透過率特性を示す図である。
光透過率特性を示す図である。
【図9】単層膜の分光透過率特性の一例を示す図であ
る。
る。
1 発光管 2,3 電極 4,5 保温膜 6 光干渉フィルター膜 7 石英スリーブ 8,9 リード線 10 外管
【表2】
Claims (3)
- 【請求項1】 金属ハロゲン化物と水銀と希ガスを封入
した発光管と該発光管を内蔵する外管とを少なくとも具
備し、該発光管の表面、又は該発光管を包囲する透光性
部材の表面の少なくとも一方に、入射光の色温度を低下
させる作用を有する光干渉フィルター膜を設けてなるメ
タルハライドランプにおいて、ランプ点灯時に前記発光
管の内部の色温度が6000〜7500Kであり、かつ
前記光干渉フィルター膜は、層数が2以上の多層膜であ
り、膜の分光透過率曲線が可視光領域の短波長側に透過
率最小値が80%以下である谷状の窪みを形成し、該透
過率最小値の波長位置が500nm以下の領域に存在し、
かつ600〜800nmの波長領域の膜の透過率が70%
以上であるという分光透過率特性を有することを特徴と
するメタルハライドランプ。 - 【請求項2】 前記金属ハロゲン化物は、少なくともデ
ィスプロシウム、ネオジウム及びセシウムの沃化物より
なる請求項1項記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項3】 前記光干渉フィルター膜は、構成要素と
して少なくともTa2O5−SiO2、TiO2−Si
O2、ZrO2−SiO2又はNb2O5−SiO2からなる
金属酸化物の組合せから選ばれる組合せを含むことを特
徴とする請求項1又は2項記載のメタルハライドラン
プ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13240894A JPH07320688A (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | メタルハライドランプ |
US08/439,940 US5646472A (en) | 1994-05-12 | 1995-05-12 | Metal halide lamp |
DE69514710T DE69514710T2 (de) | 1994-05-12 | 1995-05-12 | Metallhalogenidlampe |
EP95303215A EP0682356B1 (en) | 1994-05-12 | 1995-05-12 | Metal halide lamp |
DE0682356T DE682356T1 (de) | 1994-05-12 | 1995-05-12 | Metallhalogenid Lampe. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13240894A JPH07320688A (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | メタルハライドランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07320688A true JPH07320688A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=15080695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13240894A Pending JPH07320688A (ja) | 1994-05-12 | 1994-05-24 | メタルハライドランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07320688A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0982760A1 (en) | 1998-08-28 | 2000-03-01 | Matsushita Electronics Corporation | Discharge lamp for automobile headlight and the automobile headlight |
-
1994
- 1994-05-24 JP JP13240894A patent/JPH07320688A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0982760A1 (en) | 1998-08-28 | 2000-03-01 | Matsushita Electronics Corporation | Discharge lamp for automobile headlight and the automobile headlight |
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