JPH07318574A - 車輪速度検出装置 - Google Patents
車輪速度検出装置Info
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- JPH07318574A JPH07318574A JP10939694A JP10939694A JPH07318574A JP H07318574 A JPH07318574 A JP H07318574A JP 10939694 A JP10939694 A JP 10939694A JP 10939694 A JP10939694 A JP 10939694A JP H07318574 A JPH07318574 A JP H07318574A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】車輪速度に侵入した周期的外乱を除去可能な車
輪速度検出装置を得る。 【構成】電磁ピックアップ12により、車輪14と共に
回転するロータ10の各歯の通過を検出してそれに応じ
たパルス信号を発生させ、コンピュータ20により、発
生させられた各パルス信号に基づいて車輪14の回転速
度を逐次決定し、各回転速度の、複数の回転速度の平均
値からの変動量を各変動回転速度としてRAM44に順
に記憶させ、既に記憶させられている複数の変動回転速
度のうち今回決定した変動回転速度より車輪14がちょ
うど1回転する前に決定した変動回転速度を読み出し、
両者の差を求めることにより回転速度に侵入した周期的
外乱を除去する。
輪速度検出装置を得る。 【構成】電磁ピックアップ12により、車輪14と共に
回転するロータ10の各歯の通過を検出してそれに応じ
たパルス信号を発生させ、コンピュータ20により、発
生させられた各パルス信号に基づいて車輪14の回転速
度を逐次決定し、各回転速度の、複数の回転速度の平均
値からの変動量を各変動回転速度としてRAM44に順
に記憶させ、既に記憶させられている複数の変動回転速
度のうち今回決定した変動回転速度より車輪14がちょ
うど1回転する前に決定した変動回転速度を読み出し、
両者の差を求めることにより回転速度に侵入した周期的
外乱を除去する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車輪の回転速度である車
輪速度を検出する装置に関するものであり、特に車輪速
度に侵入した周期的外乱を除去する技術に関するもので
ある。
輪速度を検出する装置に関するものであり、特に車輪速
度に侵入した周期的外乱を除去する技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】車輪速度を検出する装置が広く知られて
いる。この装置は一般に、(a) 車輪と共に回転する回転
体の回転を検出して車輪速度に応じた周期的信号を発生
させる周期的信号発生装置と、(b) 発生させられた周期
的信号に基づいて各車輪速度を順に決定する車輪速度決
定装置とを含むように構成される。
いる。この装置は一般に、(a) 車輪と共に回転する回転
体の回転を検出して車輪速度に応じた周期的信号を発生
させる周期的信号発生装置と、(b) 発生させられた周期
的信号に基づいて各車輪速度を順に決定する車輪速度決
定装置とを含むように構成される。
【0003】車輪速度は例えば、車輪のスリップ率や制
動・駆動力等、車輪の運動状態を制御して車両の運動を
制御する車両制御装置において使用される。さらに、車
輪のタイヤ空気圧等、車輪の特性を検出する車輪特性検
出装置においても使用される。車輪特性検出装置の一例
が実開平2−45461号公報に記載されている。
動・駆動力等、車輪の運動状態を制御して車両の運動を
制御する車両制御装置において使用される。さらに、車
輪のタイヤ空気圧等、車輪の特性を検出する車輪特性検
出装置においても使用される。車輪特性検出装置の一例
が実開平2−45461号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】駆動も制動も行われて
いない車両走行中においては、車体速度が一定であれば
真の車輪速度は一定である。しかし、車輪速度は実際に
は周期的変動を伴うことを避け得ない。車輪の製造ばら
つき等、車輪自体の不均一性に起因する周期的外乱や、
車輪を駆動する駆動系の振動等、車輪以外の車両構成要
素に起因する周期的外乱などが存在するからである。ま
た、たとえ実際にそのような周期的変動が存在しなくて
も前記周期的信号発生装置における回転体の製造,組付
けばらつき等が存在するため、車輪速度検出値に周期的
変動を伴うことを避け得ない。そのため、このような車
輪速度検出値の周期的外乱を考慮しないで車両制御,車
輪特性検出等を行う場合には、十分には精度よく目的を
達成することができない。
いない車両走行中においては、車体速度が一定であれば
真の車輪速度は一定である。しかし、車輪速度は実際に
は周期的変動を伴うことを避け得ない。車輪の製造ばら
つき等、車輪自体の不均一性に起因する周期的外乱や、
車輪を駆動する駆動系の振動等、車輪以外の車両構成要
素に起因する周期的外乱などが存在するからである。ま
た、たとえ実際にそのような周期的変動が存在しなくて
も前記周期的信号発生装置における回転体の製造,組付
けばらつき等が存在するため、車輪速度検出値に周期的
変動を伴うことを避け得ない。そのため、このような車
輪速度検出値の周期的外乱を考慮しないで車両制御,車
輪特性検出等を行う場合には、十分には精度よく目的を
達成することができない。
【0005】このような事情を背景とし、請求項1の発
明は、先行する車輪速度信号を遅延させて後続する車輪
速度信号に重ね合わせて車輪速度信号に侵入した周期的
外乱を除去することにより、車輪速度の検出値を真の値
に極力近づけることを課題としてなされたものである。
明は、先行する車輪速度信号を遅延させて後続する車輪
速度信号に重ね合わせて車輪速度信号に侵入した周期的
外乱を除去することにより、車輪速度の検出値を真の値
に極力近づけることを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
に請求項1の発明は、前記周期的信号発生装置および車
輪速度決定装置を含む車輪速度検出装置において、前記
車輪速度決定装置を、先に決定した複数の車輪速度のう
ち今回決定した車輪速度と予め定められた関係を有する
ものを今回決定した車輪速度に加算または減算すること
を含む演算により、車輪速度に侵入した周期的外乱を除
去するものとしたことを特徴とする。
に請求項1の発明は、前記周期的信号発生装置および車
輪速度決定装置を含む車輪速度検出装置において、前記
車輪速度決定装置を、先に決定した複数の車輪速度のう
ち今回決定した車輪速度と予め定められた関係を有する
ものを今回決定した車輪速度に加算または減算すること
を含む演算により、車輪速度に侵入した周期的外乱を除
去するものとしたことを特徴とする。
【0007】なお、ここにおいて「周期的外乱」は、車
輪自体の不均一性に起因するものに限らず、例えば、駆
動系の回転振動に起因するものや、回転体の車輪回転軸
に対する偏心に起因するものも含まれる。
輪自体の不均一性に起因するものに限らず、例えば、駆
動系の回転振動に起因するものや、回転体の車輪回転軸
に対する偏心に起因するものも含まれる。
【0008】また、「車輪速度決定装置」は、コンピュ
ータを主体として構成することも、ディスクリート回路
を主体として構成することもできる。
ータを主体として構成することも、ディスクリート回路
を主体として構成することもできる。
【0009】
【作用】車輪速度に侵入した周期的外乱は、周期性を有
することから、先に決定した車輪速度を後に決定した車
輪速度に加算または減算することを含む演算により除去
可能である。このような知見に基づき、請求項1の発明
に係る車輪速度検出装置においては、周期的信号発生装
置から発生させられる周期的信号に基づいて複数の車輪
速度が順に決定され、過去に決定された特定の車輪速度
が今回決定された車輪速度に加算または減算させられ
る。その結果、先行する周期的外乱によって後続する周
期的外乱が打ち消され、車輪速度から周期的外乱が除去
されることになる。
することから、先に決定した車輪速度を後に決定した車
輪速度に加算または減算することを含む演算により除去
可能である。このような知見に基づき、請求項1の発明
に係る車輪速度検出装置においては、周期的信号発生装
置から発生させられる周期的信号に基づいて複数の車輪
速度が順に決定され、過去に決定された特定の車輪速度
が今回決定された車輪速度に加算または減算させられ
る。その結果、先行する周期的外乱によって後続する周
期的外乱が打ち消され、車輪速度から周期的外乱が除去
されることになる。
【0010】
【発明の効果】したがって、請求項1の発明によれば、
車輪速度から周期的外乱が除去され、車輪速度の検出値
が真の値に極力接近することになるため、車輪速度検出
装置の信頼性が向上するという効果が得られる。
車輪速度から周期的外乱が除去され、車輪速度の検出値
が真の値に極力接近することになるため、車輪速度検出
装置の信頼性が向上するという効果が得られる。
【0011】
【発明の望ましい実施態様】以下、本発明の望ましい実
施態様のいくつかを列挙する。 (1) 請求項1の車輪速度検出装置であって、前記車輪速
度決定装置が、前記周期的信号発生装置から周期的信号
を構成する各単位波が発生させられる毎に各単位波に基
づいて各車輪速度を順に決定するものである車輪速度検
出装置。
施態様のいくつかを列挙する。 (1) 請求項1の車輪速度検出装置であって、前記車輪速
度決定装置が、前記周期的信号発生装置から周期的信号
を構成する各単位波が発生させられる毎に各単位波に基
づいて各車輪速度を順に決定するものである車輪速度検
出装置。
【0012】(2) 請求項1の車輪速度検出装置であっ
て、前記車輪速度決定装置が、前記周期的信号発生装置
から発生させられる周期的信号に基づき、予め定められ
たサンプリング周期毎に各車輪速度を順に決定するもの
である車輪速度検出装置。
て、前記車輪速度決定装置が、前記周期的信号発生装置
から発生させられる周期的信号に基づき、予め定められ
たサンプリング周期毎に各車輪速度を順に決定するもの
である車輪速度検出装置。
【0013】(3) (2) の車輪速度検出装置であって、前
記車輪速度決定装置が、前記周期的信号発生装置から周
期的信号を構成する各単位波が発生させられる毎に各単
位波に基づいて各元車輪速度を順に決定し、決定した少
なくとも1個の元車輪速度に基づき、予め定められたサ
ンプリング周期毎にサンプル車輪速度を順に決定し、先
に決定した少なくとも1個のサンプル車輪速度のうち今
回決定したサンプル車輪速度と予め定められた関係を有
するものを今回決定したサンプル車輪速度に加算または
減算することを含む演算により、車輪速度に侵入した周
期的外乱を除去するものである車輪速度検出装置。
記車輪速度決定装置が、前記周期的信号発生装置から周
期的信号を構成する各単位波が発生させられる毎に各単
位波に基づいて各元車輪速度を順に決定し、決定した少
なくとも1個の元車輪速度に基づき、予め定められたサ
ンプリング周期毎にサンプル車輪速度を順に決定し、先
に決定した少なくとも1個のサンプル車輪速度のうち今
回決定したサンプル車輪速度と予め定められた関係を有
するものを今回決定したサンプル車輪速度に加算または
減算することを含む演算により、車輪速度に侵入した周
期的外乱を除去するものである車輪速度検出装置。
【0014】(4) 請求項1,(1) 〜(3) の車輪速度検出
装置であって、前記車輪速度決定装置が、先に決定した
複数の車輪速度のうち、車輪速度の今回の決定時期よ
り、除去すべき周期的外乱の1周期と同じ時間だけ過去
に決定されたものを今回決定した車輪速度から減算する
ことを含む演算により、車輪速度に侵入した周期的外乱
を除去する車輪速度検出装置。
装置であって、前記車輪速度決定装置が、先に決定した
複数の車輪速度のうち、車輪速度の今回の決定時期よ
り、除去すべき周期的外乱の1周期と同じ時間だけ過去
に決定されたものを今回決定した車輪速度から減算する
ことを含む演算により、車輪速度に侵入した周期的外乱
を除去する車輪速度検出装置。
【0015】(5) 請求項1,(1) 〜(3) の車輪速度検出
装置であって、前記車輪速度決定装置が、先に決定した
複数の車輪速度のうち、車輪速度の今回の決定時期よ
り、除去すべき周期的外乱の半周期と同じ時間だけ過去
に決定されたものを今回決定した車輪速度に加算するこ
とを含む演算により、車輪速度に侵入した周期的外乱を
除去する車輪速度検出装置。
装置であって、前記車輪速度決定装置が、先に決定した
複数の車輪速度のうち、車輪速度の今回の決定時期よ
り、除去すべき周期的外乱の半周期と同じ時間だけ過去
に決定されたものを今回決定した車輪速度に加算するこ
とを含む演算により、車輪速度に侵入した周期的外乱を
除去する車輪速度検出装置。
【0016】(6) 請求項1の車輪速度検出装置であっ
て、前記車輪速度決定装置が、除去すべき周期的外乱と
して、車輪の不均一性に起因する外乱であって車輪1回
転を1周期とするものが想定されており、かつ、 前記周期的信号発生装置から周期的信号を構成する
各単位波が発生させられる毎に各単位波に基づいて各元
回転速度を順に演算する元回転速度演算部と、 予め定められたサンプリング周期が経過する毎に、
その間に演算された少なくとも1個の元回転速度の平均
値をサンプル回転速度として演算するサンプル回転速度
演算部と、 今回演算されたサンプル回転速度の変動成分をサン
プル変動回転速度として演算するサンプル変動回転速度
演算部と、 除去すべき周期的外乱の周期的変化を表す誤差値
(変動回転速度に加算することによってその変動回転速
度に侵入した周期的外乱を除去するもの)を少なくとも
車輪1回転分、車輪の回転位置に関連付けて記憶する1
回転分メモリと、 サンプリング周期が経過する毎に1回転分メモリか
ら、今回のサンプル変動回転速度よりちょうど車輪1回
転前に取得された誤差値を旧誤差値として読み出し、そ
の旧誤差値と今回のサンプル変動回転速度との和を演算
して出力値とする出力値演算部と、 その出力値とサンプル変動回転速度の固定成分との
和を最終的な回転速度として演算する最終的回転速度演
算部と、 今回のサンプリング変動回転速度よりちょうど車輪
1回転前に取得された旧誤差値から今回の前記出力値を
減算することにより、今回の新誤差値を演算する誤差値
演算部と、 1回転分メモリにおいて、今回の旧誤差値を、演算
された新誤差値に更新する1回転分メモリ更新部とを含
む車輪速度検出装置。
て、前記車輪速度決定装置が、除去すべき周期的外乱と
して、車輪の不均一性に起因する外乱であって車輪1回
転を1周期とするものが想定されており、かつ、 前記周期的信号発生装置から周期的信号を構成する
各単位波が発生させられる毎に各単位波に基づいて各元
回転速度を順に演算する元回転速度演算部と、 予め定められたサンプリング周期が経過する毎に、
その間に演算された少なくとも1個の元回転速度の平均
値をサンプル回転速度として演算するサンプル回転速度
演算部と、 今回演算されたサンプル回転速度の変動成分をサン
プル変動回転速度として演算するサンプル変動回転速度
演算部と、 除去すべき周期的外乱の周期的変化を表す誤差値
(変動回転速度に加算することによってその変動回転速
度に侵入した周期的外乱を除去するもの)を少なくとも
車輪1回転分、車輪の回転位置に関連付けて記憶する1
回転分メモリと、 サンプリング周期が経過する毎に1回転分メモリか
ら、今回のサンプル変動回転速度よりちょうど車輪1回
転前に取得された誤差値を旧誤差値として読み出し、そ
の旧誤差値と今回のサンプル変動回転速度との和を演算
して出力値とする出力値演算部と、 その出力値とサンプル変動回転速度の固定成分との
和を最終的な回転速度として演算する最終的回転速度演
算部と、 今回のサンプリング変動回転速度よりちょうど車輪
1回転前に取得された旧誤差値から今回の前記出力値を
減算することにより、今回の新誤差値を演算する誤差値
演算部と、 1回転分メモリにおいて、今回の旧誤差値を、演算
された新誤差値に更新する1回転分メモリ更新部とを含
む車輪速度検出装置。
【0017】(7) 車輪の少なくとも回転速度および慣性
モーメントから車輪に対する外乱を推定する外乱オブザ
ーバと、請求項1,(1) 〜(6) の車輪速度検出装置であ
って検出した車輪速度を回転速度として外乱オブザーバ
に供給するものとを含む車輪の外乱検出装置。
モーメントから車輪に対する外乱を推定する外乱オブザ
ーバと、請求項1,(1) 〜(6) の車輪速度検出装置であ
って検出した車輪速度を回転速度として外乱オブザーバ
に供給するものとを含む車輪の外乱検出装置。
【0018】(8) (7) の外乱検出装置であって、前記外
乱オブザーバが少なくとも車輪のリム側部慣性モーメン
ト,ベルト側部慣性モーメント,リム側部−ベルト側部
間のねじりばね定数およびリム側部回転速度から前記外
乱を推定するものであり、かつ、前記車輪速度検出装置
がリム側部回転速度を検出するものである外乱検出装
置。
乱オブザーバが少なくとも車輪のリム側部慣性モーメン
ト,ベルト側部慣性モーメント,リム側部−ベルト側部
間のねじりばね定数およびリム側部回転速度から前記外
乱を推定するものであり、かつ、前記車輪速度検出装置
がリム側部回転速度を検出するものである外乱検出装
置。
【0019】(9) (8) の外乱検出装置を含み、かつ、そ
れに前記外乱と共にリム側部−ベルト側部間のねじり角
を推定させ、それら外乱とねじり角との関係から車輪の
タイヤの空気圧の変化を取得するタイヤ空気圧変化取得
装置。
れに前記外乱と共にリム側部−ベルト側部間のねじり角
を推定させ、それら外乱とねじり角との関係から車輪の
タイヤの空気圧の変化を取得するタイヤ空気圧変化取得
装置。
【0020】
【実施例】以下、請求項1の発明を図示の実施例に基づ
いて具体的に説明する。図2において10はロータ、1
2は電磁ピックアップである。ロータ10は図3に示す
車輪14と共に回転するものであり、外周に多数の歯1
6を備えている。電磁ピックアップ12はそれらの歯1
6の通過に応じて周期的に変化する電圧を発生する。こ
の電圧は波形整形器18によって矩形波に整形され、コ
ンピュータ20のI/Oポート22に供給される。車輪
14は4個あり、それらに設けられている各電磁ピック
アップ12が全て波形整形器18を経てコンピュータ2
0に接続されるが、図2には代表的に1組のみが図示さ
れている。すなわち、本実施例においては、各電磁ピッ
クアップ12および波形整形器18が互いに共同して矩
形波の電圧信号を周期的信号として出力する形式の周期
的信号発生装置の一例を構成しているのである。
いて具体的に説明する。図2において10はロータ、1
2は電磁ピックアップである。ロータ10は図3に示す
車輪14と共に回転するものであり、外周に多数の歯1
6を備えている。電磁ピックアップ12はそれらの歯1
6の通過に応じて周期的に変化する電圧を発生する。こ
の電圧は波形整形器18によって矩形波に整形され、コ
ンピュータ20のI/Oポート22に供給される。車輪
14は4個あり、それらに設けられている各電磁ピック
アップ12が全て波形整形器18を経てコンピュータ2
0に接続されるが、図2には代表的に1組のみが図示さ
れている。すなわち、本実施例においては、各電磁ピッ
クアップ12および波形整形器18が互いに共同して矩
形波の電圧信号を周期的信号として出力する形式の周期
的信号発生装置の一例を構成しているのである。
【0021】車輪14は図3に示すように、ホイール2
4の外周にタイヤ26が取り付けられたタイヤ付ホイー
ルであるが、図4に示すように、相対回転可能なリム側
部28とベルト側部30とがねじりばね32によって連
結されたものと考えることができる。上記ロータ10は
ホイール24と一体的に回転するように取り付けられる
ため、電磁ピックアップ12は厳密にはリム側部28の
角速度を検出することになる。
4の外周にタイヤ26が取り付けられたタイヤ付ホイー
ルであるが、図4に示すように、相対回転可能なリム側
部28とベルト側部30とがねじりばね32によって連
結されたものと考えることができる。上記ロータ10は
ホイール24と一体的に回転するように取り付けられる
ため、電磁ピックアップ12は厳密にはリム側部28の
角速度を検出することになる。
【0022】コンピュータ20は図2に示すように処理
装置としてのCPU40,第一記憶装置としてのROM
42および第二記憶装置としてのRAM44を備えてお
り、ROM42に図5のフローチャートで表される制御
プログラムが格納されることによって、図1に示すリム
側部回転速度演算・補正部45を構成している。このコ
ンピュータ20は別のコンピュータ47と接続されてい
る。このコンピュータ47は処理装置としてのCPU4
8,第一記憶装置としてのROM49,第二記憶装置と
してのRAM50および入出力装置としてのI/Oポー
ト51を備えており、ROM49に図16のフローチャ
ートで表される相関演算ルーチンを始めとする種々の制
御プログラムが格納されることによって、図1に示す外
乱オブザーバ52,前処理部54,相関演算部56,正
規化部58,定数補正部60,判定部62および車輪速
度出力部64を構成している。
装置としてのCPU40,第一記憶装置としてのROM
42および第二記憶装置としてのRAM44を備えてお
り、ROM42に図5のフローチャートで表される制御
プログラムが格納されることによって、図1に示すリム
側部回転速度演算・補正部45を構成している。このコ
ンピュータ20は別のコンピュータ47と接続されてい
る。このコンピュータ47は処理装置としてのCPU4
8,第一記憶装置としてのROM49,第二記憶装置と
してのRAM50および入出力装置としてのI/Oポー
ト51を備えており、ROM49に図16のフローチャ
ートで表される相関演算ルーチンを始めとする種々の制
御プログラムが格納されることによって、図1に示す外
乱オブザーバ52,前処理部54,相関演算部56,正
規化部58,定数補正部60,判定部62および車輪速
度出力部64を構成している。
【0023】コンピュータ47のI/Oポート51には
図2に示すように、判定部62の判定結果を運転者に知
らせる表示装置66が接続されている。表示装置66は
本実施例においては液晶ディスプレイであるが、点灯あ
るいは点滅するランプ等別の表示装置を用いることも可
能であり、音声で運転者に知らせる音声報知装置などを
含めて種々の形態の報知装置を採用することが可能であ
る。コンピュータ47のI/Oポート51にはさらに、
ホイール24(リム側部28)に加えられる駆動・制動
トルクを、ホイール24の軸に取り付けられた歪みゲー
ジ等により検出する駆動・制動トルク検出装置68が接
続されている。
図2に示すように、判定部62の判定結果を運転者に知
らせる表示装置66が接続されている。表示装置66は
本実施例においては液晶ディスプレイであるが、点灯あ
るいは点滅するランプ等別の表示装置を用いることも可
能であり、音声で運転者に知らせる音声報知装置などを
含めて種々の形態の報知装置を採用することが可能であ
る。コンピュータ47のI/Oポート51にはさらに、
ホイール24(リム側部28)に加えられる駆動・制動
トルクを、ホイール24の軸に取り付けられた歪みゲー
ジ等により検出する駆動・制動トルク検出装置68が接
続されている。
【0024】リム側部回転速度演算・補正部45は上記
4個の車輪14に対応する各電磁ピックアップ12およ
び波形整形器18から供給される矩形波信号(以下、パ
ルス信号ともいう)に基づいて各車輪14の回転速度を
算出するとともに、後述の信号遅延・重ね合わせ処理に
よって各車輪14の回転速度を補正する。各車輪14お
よびロータ10には製造,組立誤差が存在し、これら誤
差等に起因して周期的な回転速度誤差が発生するため、
この各車輪14に固有の固有回転速度誤差を除いた回転
速度を求めるのである。図6に、車体速度が120〔km
/h〕、タイヤ半径が約330〔mm〕、タイヤ空気圧が
0.2〔MPa 〕である走行状況下において取得された回
転速度の周波数特性(周波数とパワースペクトルとの関
係)の一例をグラフで表す。グラフから明らかなよう
に、基本周波数を約16〔Hz〕とする複数の高調波が発
生しており、これが車輪14の固有回転速度誤差すなわ
ち周期的外乱であり、これを除去するために回転速度補
正が行われるのである。すなわち、本実施例において
は、車輪14の固有回転速度誤差が除去すべき周期的外
乱なのである。
4個の車輪14に対応する各電磁ピックアップ12およ
び波形整形器18から供給される矩形波信号(以下、パ
ルス信号ともいう)に基づいて各車輪14の回転速度を
算出するとともに、後述の信号遅延・重ね合わせ処理に
よって各車輪14の回転速度を補正する。各車輪14お
よびロータ10には製造,組立誤差が存在し、これら誤
差等に起因して周期的な回転速度誤差が発生するため、
この各車輪14に固有の固有回転速度誤差を除いた回転
速度を求めるのである。図6に、車体速度が120〔km
/h〕、タイヤ半径が約330〔mm〕、タイヤ空気圧が
0.2〔MPa 〕である走行状況下において取得された回
転速度の周波数特性(周波数とパワースペクトルとの関
係)の一例をグラフで表す。グラフから明らかなよう
に、基本周波数を約16〔Hz〕とする複数の高調波が発
生しており、これが車輪14の固有回転速度誤差すなわ
ち周期的外乱であり、これを除去するために回転速度補
正が行われるのである。すなわち、本実施例において
は、車輪14の固有回転速度誤差が除去すべき周期的外
乱なのである。
【0025】なお、車輪14の回転速度は周速度で演算
されるが、そのためにはタイヤ26の実質的な半径(タ
イヤが荷重で変形した状態における路面から車輪14の
中心までの距離)が必要であり、これはタイヤ26の空
気圧によって変わる。よって、当初は空気圧が正規であ
る場合の正規の半径が使用されるが、後に説明する処理
によってタイヤ26の空気圧変化が判明した場合は、予
めROM42に格納されているタイヤ径テーブルからそ
の空気圧変化に対応したタイヤ半径が読み出されて使用
される。なお、回転速度が角速度で演算される場合に
は、タイヤ径テーブルは不要である。
されるが、そのためにはタイヤ26の実質的な半径(タ
イヤが荷重で変形した状態における路面から車輪14の
中心までの距離)が必要であり、これはタイヤ26の空
気圧によって変わる。よって、当初は空気圧が正規であ
る場合の正規の半径が使用されるが、後に説明する処理
によってタイヤ26の空気圧変化が判明した場合は、予
めROM42に格納されているタイヤ径テーブルからそ
の空気圧変化に対応したタイヤ半径が読み出されて使用
される。なお、回転速度が角速度で演算される場合に
は、タイヤ径テーブルは不要である。
【0026】リム側部回転速度演算・補正部45の機能
は図5に示す回転速度演算・補正ルーチンの実行により
果たされるが、まず、その原理を説明する。回転速度に
侵入する外乱は、車輪14と共に1回転する周期性を有
する。したがって、この周期性を利用し、回転速度の時
間的変化のうち先行する部分をちょうど1周期分だけ遅
延させて後続する部分に重ね合わせることにより、周期
的外乱を除去することにする。信号遅延・重ね合わせ処
理の伝達関数は図7のブロック線図で表すことができ、
この場合の状態方程式は、z変数を用いれば、
は図5に示す回転速度演算・補正ルーチンの実行により
果たされるが、まず、その原理を説明する。回転速度に
侵入する外乱は、車輪14と共に1回転する周期性を有
する。したがって、この周期性を利用し、回転速度の時
間的変化のうち先行する部分をちょうど1周期分だけ遅
延させて後続する部分に重ね合わせることにより、周期
的外乱を除去することにする。信号遅延・重ね合わせ処
理の伝達関数は図7のブロック線図で表すことができ、
この場合の状態方程式は、z変数を用いれば、
【0027】
【数1】
【0028】となる。ただし、 V :入力としての車体速度 v :入力としての回転速度 y :出力としての回転速度 L :回転速度vのサンプリング周期Tを単位として記
述される遅延量
述される遅延量
【0029】なお、図において遅延演算部は、旧誤差値
e2 を遅延量L(L回分のサンプリング周期T)だけ遅
延させて入力としての誤差値e(=V−y)に加算して
新誤差値e1 を得ることにより、入力vにおいてそれの
変動成分Δv(すなわち除去すべき周期的外乱)を相対
的に強調して変動成分を抽出する機能を果たす。
e2 を遅延量L(L回分のサンプリング周期T)だけ遅
延させて入力としての誤差値e(=V−y)に加算して
新誤差値e1 を得ることにより、入力vにおいてそれの
変動成分Δv(すなわち除去すべき周期的外乱)を相対
的に強調して変動成分を抽出する機能を果たす。
【0030】入力vから出力yまでの伝達関数H
1 (z)は、
1 (z)は、
【0031】
【数2】
【0032】となる。ここで、伝達関数H1 (z)の周
波数応答H1 (ω)を求めるために、 z-1=e-jwn とおく。ただし、 j :虚数単位 ωn :正規化角周波数 なお、正規化角周波数ωn は、1秒間を単位として記述
される実角周波数ωAではなく、サンプリング周期Tを
単位として記述される角周波数である。そのため、正規
化角周波数ωn は、 ωn =ωA T で表される。
波数応答H1 (ω)を求めるために、 z-1=e-jwn とおく。ただし、 j :虚数単位 ωn :正規化角周波数 なお、正規化角周波数ωn は、1秒間を単位として記述
される実角周波数ωAではなく、サンプリング周期Tを
単位として記述される角周波数である。そのため、正規
化角周波数ωn は、 ωn =ωA T で表される。
【0033】その結果、周波数応答H1 (ω)が、
【0034】
【数3】
【0035】として求められる。この周波数応答H
1 (ω)の絶対値の二乗は、
1 (ω)の絶対値の二乗は、
【0036】
【数4】
【0037】となる。この式から明らかなように、cos
ωn L=1すなわちωn L=2nπ(n:整数)のと
き、周波数応答H1 (ω)が0、すなわち入力vが出力
yに全く現れない状態となる。また、周波数応答H
1 (ω)が0となる複数の角周波数ω n のうち互いに隣
接する2個のものの中間値(ωn L≠2nπである各区
間における代表点)において、入力vがそのまま出力y
に現れるようにするためには、例えば、ωn L=(2n
+1)πのときに周波数応答H1 (ω)の絶対値が1と
ならなければならないが、入力vをそのまま使用したの
では、
ωn L=1すなわちωn L=2nπ(n:整数)のと
き、周波数応答H1 (ω)が0、すなわち入力vが出力
yに全く現れない状態となる。また、周波数応答H
1 (ω)が0となる複数の角周波数ω n のうち互いに隣
接する2個のものの中間値(ωn L≠2nπである各区
間における代表点)において、入力vがそのまま出力y
に現れるようにするためには、例えば、ωn L=(2n
+1)πのときに周波数応答H1 (ω)の絶対値が1と
ならなければならないが、入力vをそのまま使用したの
では、
【0038】
【数5】
【0039】となってしまう。そこで、入力vをそのま
ま使用するのではなく、それに|1−g/2|なる調整
ゲインを掛け算した値v1 として使用することとする。
ま使用するのではなく、それに|1−g/2|なる調整
ゲインを掛け算した値v1 として使用することとする。
【0040】以上、入力vから出力yまでの伝達関数H
1 (z)について説明したが、出力yには入力vの影響
のみならず入力Vの影響も加えられる。そこで、出力y
における入力Vの影響を評価するため、入力Vから出力
yまでの伝達関数H2 (z)をも求めることとする。こ
の伝達関数H2 (z)は伝達関数H1 (z)に同様にし
て求められ、
1 (z)について説明したが、出力yには入力vの影響
のみならず入力Vの影響も加えられる。そこで、出力y
における入力Vの影響を評価するため、入力Vから出力
yまでの伝達関数H2 (z)をも求めることとする。こ
の伝達関数H2 (z)は伝達関数H1 (z)に同様にし
て求められ、
【0041】
【数6】
【0042】となる。これの周波数応答H2 (ω)は、
【0043】
【数7】
【0044】となり、この周波数応答H2 (ω)の絶対
値の二乗は、
値の二乗は、
【0045】
【数8】
【0046】となる。この式から明らかなように、ωn
L=2nπのとき、周波数応答H2 (ω)の絶対値は1
となり、その結果、 V=y となる。
L=2nπのとき、周波数応答H2 (ω)の絶対値は1
となり、その結果、 V=y となる。
【0047】すなわち、出力yは、 y=H1 (z)v1 +H2 (z)V なる式で近似的に表すことができ、ωn L≠2nπのと
きには、 y=v1 となり、ωn L=2nπのときには、 y=V となるのである。ここで、入力v1 を、時間的変動の中
心である固定成分(オフセット値ともいう)v0 と変動
成分Δvとに分離して考えると、オフセットv0は本来
入力Vに一致すべきであるから、ωn L≠2nπのと
き、 y=v0 +Δv となり、ωn L=2nπのとき、 y=v0 となる。
きには、 y=v1 となり、ωn L=2nπのときには、 y=V となるのである。ここで、入力v1 を、時間的変動の中
心である固定成分(オフセット値ともいう)v0 と変動
成分Δvとに分離して考えると、オフセットv0は本来
入力Vに一致すべきであるから、ωn L≠2nπのと
き、 y=v0 +Δv となり、ωn L=2nπのとき、 y=v0 となる。
【0048】したがって、固定成分v0 を0とみなし、
入力v1 として変動成分Δv、入力Vとして0をそれぞ
れ使用すれば、出力yがΔvとなり、これが求めるべき
周期的外乱の時間的変化を表す物理量となる。また、こ
のΔvに固定成分v0 を加算すれば、周期的外乱が除去
された回転速度vが取得されることになる。
入力v1 として変動成分Δv、入力Vとして0をそれぞ
れ使用すれば、出力yがΔvとなり、これが求めるべき
周期的外乱の時間的変化を表す物理量となる。また、こ
のΔvに固定成分v0 を加算すれば、周期的外乱が除去
された回転速度vが取得されることになる。
【0049】ところで、遅延量Lについては、前記のよ
うに、 ωn L=2nπ なる関係が成立するため、遅延量Lは、 L=(2nπ)/ωn で表される。ここで、n=1とすれば、 L=(2π)/ωn となり、また、前記のように、 ωn =ωA T なる関係が成立する。また、除去すべき周期的外乱の基
本波の周波数である基本周波数f1 は、 1/f1 =(2π)/ωA で表される。ただし、f1 =V/(2πR)である。し
たがって、遅延量Lは、 L=(1/f1 )/T で表される。
うに、 ωn L=2nπ なる関係が成立するため、遅延量Lは、 L=(2nπ)/ωn で表される。ここで、n=1とすれば、 L=(2π)/ωn となり、また、前記のように、 ωn =ωA T なる関係が成立する。また、除去すべき周期的外乱の基
本波の周波数である基本周波数f1 は、 1/f1 =(2π)/ωA で表される。ただし、f1 =V/(2πR)である。し
たがって、遅延量Lは、 L=(1/f1 )/T で表される。
【0050】この式は物理的には、『遅延量Lが、除去
すべき周期的外乱が1周期進行する間に、すなわち、車
輪14が1回転する間に回転速度vのサンプリングが行
われる回数に等しい』ことを表している。
すべき周期的外乱が1周期進行する間に、すなわち、車
輪14が1回転する間に回転速度vのサンプリングが行
われる回数に等しい』ことを表している。
【0051】タイヤ半径Rが約330〔mm〕、車体速度
Vが120〔km/h〕である場合には、基本周波数f1 が
約16〔Hz〕となり、また、サンプリング周期Tを5
〔ms〕とすれば、この場合の遅延量Lは約12〔サンプ
リング周期〕となる。図8に、L=12,g=0.4と
した場合の伝達関数H1 (z)の周波数特性をグラフで
表す。このグラフは縦軸に周波数応答H1 (ω)がdB
単位でとられているため、周波数応答H1 (ω)が1で
あることがグラフでは0で表され、周波数応答H
1 (ω)が0であることがグラフでは−∞で表されるこ
とになる。したがって、グラフから明らかなように、1
6〔Hz〕を基本周波数f1 とする複数の高調波が発生す
る周波数の各位置において周波数応答H1 (ω)が十分
に0に近くなり、それ以外の各位置において周波数応答
H1 (ω)が十分に1に近くなっている。
Vが120〔km/h〕である場合には、基本周波数f1 が
約16〔Hz〕となり、また、サンプリング周期Tを5
〔ms〕とすれば、この場合の遅延量Lは約12〔サンプ
リング周期〕となる。図8に、L=12,g=0.4と
した場合の伝達関数H1 (z)の周波数特性をグラフで
表す。このグラフは縦軸に周波数応答H1 (ω)がdB
単位でとられているため、周波数応答H1 (ω)が1で
あることがグラフでは0で表され、周波数応答H
1 (ω)が0であることがグラフでは−∞で表されるこ
とになる。したがって、グラフから明らかなように、1
6〔Hz〕を基本周波数f1 とする複数の高調波が発生す
る周波数の各位置において周波数応答H1 (ω)が十分
に0に近くなり、それ以外の各位置において周波数応答
H1 (ω)が十分に1に近くなっている。
【0052】次に、この原理に従って回転速度演算・補
正技術をコンピュータを用いて実施するための具体的技
術について説明する。
正技術をコンピュータを用いて実施するための具体的技
術について説明する。
【0053】まず、概略的に説明する。電磁ピックアッ
プ12から各パルス(一連の矩形波を構成する各単位
波)が供給される毎に、各パルスの時間間隔に基づいて
元回転速度vが順に演算される。各パルスの時間間隔に
は例えば、各パルスの立ち上がり間隔時間,立ち下がり
間隔時間,パルス中点間隔時間等を選ぶことができる。
プ12から各パルス(一連の矩形波を構成する各単位
波)が供給される毎に、各パルスの時間間隔に基づいて
元回転速度vが順に演算される。各パルスの時間間隔に
は例えば、各パルスの立ち上がり間隔時間,立ち下がり
間隔時間,パルス中点間隔時間等を選ぶことができる。
【0054】また、1サンプリング周期Tが経過する毎
に、その間に入力・演算された少なくとも1個の元回転
速度vの平均値がサンプル回転速度vとして演算され
る。さらに、過去に演算されたサンプル回転速度vと現
サンプル回転速度vとからその平均値(車体速度Vの検
出値の一例)が演算される。この平均値は前記オフセッ
ト値として使用され、現サンプル回転速度vからそのオ
フセット値が減算されることにより、サンプル変動回転
速度Δv(図7における「v」に相当する)が求められ
る。
に、その間に入力・演算された少なくとも1個の元回転
速度vの平均値がサンプル回転速度vとして演算され
る。さらに、過去に演算されたサンプル回転速度vと現
サンプル回転速度vとからその平均値(車体速度Vの検
出値の一例)が演算される。この平均値は前記オフセッ
ト値として使用され、現サンプル回転速度vからそのオ
フセット値が減算されることにより、サンプル変動回転
速度Δv(図7における「v」に相当する)が求められ
る。
【0055】RAM44には1回転分メモリが設けられ
ている。1回転分メモリは誤差値E(図7における「e
(=V−y)」に相当する)をロータ10の各歯に関連
付けて記憶するものである。誤差値Eは、除去すべき周
期的外乱、すなわち、本実施例においては車輪の不均一
性に起因する外乱がロータ10の回転と共に変化する状
態を表す値であり、この取得方法については後に詳述す
る。1回転分メモリはロータ10が1回転する間に電磁
ピックアップ12から出力されるパルスの数、すなわち
ロータ10の歯の数と同数の記憶アドレスが設けられて
おり、各記憶アドレスに各誤差値Eが順に記憶されるこ
ととなる。
ている。1回転分メモリは誤差値E(図7における「e
(=V−y)」に相当する)をロータ10の各歯に関連
付けて記憶するものである。誤差値Eは、除去すべき周
期的外乱、すなわち、本実施例においては車輪の不均一
性に起因する外乱がロータ10の回転と共に変化する状
態を表す値であり、この取得方法については後に詳述す
る。1回転分メモリはロータ10が1回転する間に電磁
ピックアップ12から出力されるパルスの数、すなわち
ロータ10の歯の数と同数の記憶アドレスが設けられて
おり、各記憶アドレスに各誤差値Eが順に記憶されるこ
ととなる。
【0056】図9には、ロータ10の歯数が8である場
合を例にとり、1回転分メモリの構成が概念的に示され
ている。図において、「1−1」は第1回転時において
第1番目に演算された誤差値Eを示し、「1−2」は第
1回転時において第2番目に演算された誤差値Eを示
し、「2−1」は第2回転時において第1番目に演算さ
れた誤差値Eを示すというように、ハイフンで連結され
た2個の数字のうち左側の数字は車輪14が第何回転目
にあるかを示し、右側の数字は各パルスが各回転時にお
いて第何番目にあるかを示している。
合を例にとり、1回転分メモリの構成が概念的に示され
ている。図において、「1−1」は第1回転時において
第1番目に演算された誤差値Eを示し、「1−2」は第
1回転時において第2番目に演算された誤差値Eを示
し、「2−1」は第2回転時において第1番目に演算さ
れた誤差値Eを示すというように、ハイフンで連結され
た2個の数字のうち左側の数字は車輪14が第何回転目
にあるかを示し、右側の数字は各パルスが各回転時にお
いて第何番目にあるかを示している。
【0057】サンプリング周期Tが経過する毎に、この
1回転分メモリから誤差値Eが読み込まれる。1回転分
メモリに既に記憶されている少なくとも1個の誤差値E
のうち、今回のサンプル変動回転速度Δvに係る少なく
とも1個の変動回転速度Δvの各々とロータ10のパル
ス発生回転位置が共通する誤差値群Eが読み込まれる。
すなわち、今回のサンプル変動回転速度Δvよりちょう
どロータ1回転前に取得された誤差値群Eが旧誤差値群
Eとして読み出されるのである。読み出された旧誤差値
群Eについては平均値が求められ、平均旧誤差値EMEAN
(図7における遅延演算部の「e2 」に相当する)とさ
れる。
1回転分メモリから誤差値Eが読み込まれる。1回転分
メモリに既に記憶されている少なくとも1個の誤差値E
のうち、今回のサンプル変動回転速度Δvに係る少なく
とも1個の変動回転速度Δvの各々とロータ10のパル
ス発生回転位置が共通する誤差値群Eが読み込まれる。
すなわち、今回のサンプル変動回転速度Δvよりちょう
どロータ1回転前に取得された誤差値群Eが旧誤差値群
Eとして読み出されるのである。読み出された旧誤差値
群Eについては平均値が求められ、平均旧誤差値EMEAN
(図7における遅延演算部の「e2 」に相当する)とさ
れる。
【0058】例えば、図9の例を用いて説明すれば、各
回のサンプリングにおいて変動回転速度Δvが2個ずつ
得られると仮定すれば、図10に示すように、例えば、
図9における「1−1」と「1−2」とが「1−」、
すなわち、第1回転時における第1番目の旧誤差値群E
を構成し、「1−1」と「1−2」でそれぞれ示される
2個の旧誤差値Eの平均値が「1−」で示される平均
旧誤差値EMEANとされる。また、各回のサンプリングに
おいて変動回転速度Δvが4個ずつ得られると仮定すれ
ば、図11に示すように、例えば、図9における「1−
1」〜「1−4」が「1−」、すなわち、第1回転時
における第1番目の旧誤差値群Eを構成し、「1−1」
〜「1−4」でそれぞれ示される4個の旧誤差値Eの平
均値が「1−」で示される平均旧誤差値EMEANとされ
る。
回のサンプリングにおいて変動回転速度Δvが2個ずつ
得られると仮定すれば、図10に示すように、例えば、
図9における「1−1」と「1−2」とが「1−」、
すなわち、第1回転時における第1番目の旧誤差値群E
を構成し、「1−1」と「1−2」でそれぞれ示される
2個の旧誤差値Eの平均値が「1−」で示される平均
旧誤差値EMEANとされる。また、各回のサンプリングに
おいて変動回転速度Δvが4個ずつ得られると仮定すれ
ば、図11に示すように、例えば、図9における「1−
1」〜「1−4」が「1−」、すなわち、第1回転時
における第1番目の旧誤差値群Eを構成し、「1−1」
〜「1−4」でそれぞれ示される4個の旧誤差値Eの平
均値が「1−」で示される平均旧誤差値EMEANとされ
る。
【0059】このようにして求められた今回の平均旧誤
差値EMEANと前記ゲインgとの積が求められ、さらに、
今回のサンプル変動回転速度Δvと前記調整ゲイン|1
−g/2|との積(図7における「v1 」に相当する)
も求められる。さらに、それら2個の積の和が演算さ
れ、図7における出力yとされる。すなわち、出力y
が、 旧EMEAN・g+サンプルΔv・|1−g/2| として求められるのである。この出力yに前記オフセッ
ト値が加算されることにより、最終的な回転速度vが求
められることになる。
差値EMEANと前記ゲインgとの積が求められ、さらに、
今回のサンプル変動回転速度Δvと前記調整ゲイン|1
−g/2|との積(図7における「v1 」に相当する)
も求められる。さらに、それら2個の積の和が演算さ
れ、図7における出力yとされる。すなわち、出力y
が、 旧EMEAN・g+サンプルΔv・|1−g/2| として求められるのである。この出力yに前記オフセッ
ト値が加算されることにより、最終的な回転速度vが求
められることになる。
【0060】次に、今回の出力yと今回の平均旧誤差値
EMEANとから新誤差値E(図7における遅延演算部の
「e1 」に相当する)が求められる。すなわち、新誤差
値Eが、 e+e2 =(V−y)+e2 =(0−y)+e2 =−y
+旧EMEAN として求められるのである。ここにおいて、平均旧誤差
値EMEANを加算する操作が「遅延演算処理」の一例であ
り、また、出力yを減算する操作が「出力フィードバッ
ク処理」の一例である。
EMEANとから新誤差値E(図7における遅延演算部の
「e1 」に相当する)が求められる。すなわち、新誤差
値Eが、 e+e2 =(V−y)+e2 =(0−y)+e2 =−y
+旧EMEAN として求められるのである。ここにおいて、平均旧誤差
値EMEANを加算する操作が「遅延演算処理」の一例であ
り、また、出力yを減算する操作が「出力フィードバッ
ク処理」の一例である。
【0061】新誤差値Eが求められたならば、1回転分
メモリにおいて誤差値Eの更新が行われる。すなわち、
今回の旧誤差値群Eを構成する各旧誤差値Eの各々がい
ずれも同じ新誤差値Eに書き換えられるのである。
メモリにおいて誤差値Eの更新が行われる。すなわち、
今回の旧誤差値群Eを構成する各旧誤差値Eの各々がい
ずれも同じ新誤差値Eに書き換えられるのである。
【0062】図10の例を用いて説明すれば、例えば、
「2−」に対応する新誤差値Eが演算された場合に
は、「1−」で示される旧誤差値群Eを構成する「1
−1」と「1−2」でそれぞれ示される旧誤差値Eがい
ずれも同じ新誤差値Eに書き換えられることになる。
「2−」に対応する新誤差値Eが演算された場合に
は、「1−」で示される旧誤差値群Eを構成する「1
−1」と「1−2」でそれぞれ示される旧誤差値Eがい
ずれも同じ新誤差値Eに書き換えられることになる。
【0063】ただし、上記の処理が何回も繰り返される
ことによって1回転分メモリに記憶されている誤差値E
が除去すべき周期的外乱を正確に反映するに至れば、出
力yが0となり、ひいては新誤差値Eがすわなち旧誤差
値Eとなるから、この段階においては誤差値Eの書換え
が行われても誤差値Eは実質的に固定されることにな
る。
ことによって1回転分メモリに記憶されている誤差値E
が除去すべき周期的外乱を正確に反映するに至れば、出
力yが0となり、ひいては新誤差値Eがすわなち旧誤差
値Eとなるから、この段階においては誤差値Eの書換え
が行われても誤差値Eは実質的に固定されることにな
る。
【0064】ここで、1回転分メモリと遅延量Lとの関
係について説明する。本実施例においては、各パルスが
発生する毎に元回転速度vの演算が行われるが、サンプ
ル変動回転速度Δvの演算,平均誤差値EMEANの演算,
出力yの演算および最終的回転速度vの演算は各パルス
毎にではなく、サンプリング周期Tが経過する毎に行わ
れる。したがって、1回転分メモリは実質的には、車輪
14が1回転する間にサンプリングされるパルスの数と
同数の誤差値E(図10の例では4個、図11の例では
2個)が記憶されるメモリであるということができる。
係について説明する。本実施例においては、各パルスが
発生する毎に元回転速度vの演算が行われるが、サンプ
ル変動回転速度Δvの演算,平均誤差値EMEANの演算,
出力yの演算および最終的回転速度vの演算は各パルス
毎にではなく、サンプリング周期Tが経過する毎に行わ
れる。したがって、1回転分メモリは実質的には、車輪
14が1回転する間にサンプリングされるパルスの数と
同数の誤差値E(図10の例では4個、図11の例では
2個)が記憶されるメモリであるということができる。
【0065】また、本実施例においては、先に演算され
た元回転速度vをロータ1回転分遅延させて後に演算さ
れる元回転速度vに重ね合わせる際のその遅延量が、1
回転分メモリに記憶されている誤差値群Eの数(すなわ
ち、サンプル変動回転速度Δvの数)と等しくされる。
た元回転速度vをロータ1回転分遅延させて後に演算さ
れる元回転速度vに重ね合わせる際のその遅延量が、1
回転分メモリに記憶されている誤差値群Eの数(すなわ
ち、サンプル変動回転速度Δvの数)と等しくされる。
【0066】この遅延量Lは前記の理論の説明において
は、サンプリング周期Tを単位として、 L=2πR/V/T で表され、また、サンプリング周期Tは不変である。し
たがって、周期的外乱をその周期性を利用して除去する
ためには、遅延量Lを車体速度Vすなわち回転速度vに
応じて変化させることが必要となる。これに対し、本実
施例においては、前記のように、1回転分メモリの数が
ロータ10の歯数と同数とされ、常に最新かつロータ1
回転分の誤差値Eが記憶されるようにされる。しかも、
サンプリング周期Tが経過する毎に、その間に演算され
た少なくとも1個の誤差値Eについて平均値が求められ
て唯一の代表値として用いられることにより、1回転分
メモリの記憶アドレスが実質的にはサンプリング周期T
毎に得られた元回転速度vの数に応じて分割され、結
局、その分割数が遅延量Lと等しくなっている。したが
って、本実施例においては、回転速度v毎に遅延量Lの
異なる遅延演算部を設けることなく、1個の遅延演算部
で遅延量Lが回転速度vに応じて自動的に変化させられ
ることになる。
は、サンプリング周期Tを単位として、 L=2πR/V/T で表され、また、サンプリング周期Tは不変である。し
たがって、周期的外乱をその周期性を利用して除去する
ためには、遅延量Lを車体速度Vすなわち回転速度vに
応じて変化させることが必要となる。これに対し、本実
施例においては、前記のように、1回転分メモリの数が
ロータ10の歯数と同数とされ、常に最新かつロータ1
回転分の誤差値Eが記憶されるようにされる。しかも、
サンプリング周期Tが経過する毎に、その間に演算され
た少なくとも1個の誤差値Eについて平均値が求められ
て唯一の代表値として用いられることにより、1回転分
メモリの記憶アドレスが実質的にはサンプリング周期T
毎に得られた元回転速度vの数に応じて分割され、結
局、その分割数が遅延量Lと等しくなっている。したが
って、本実施例においては、回転速度v毎に遅延量Lの
異なる遅延演算部を設けることなく、1個の遅延演算部
で遅延量Lが回転速度vに応じて自動的に変化させられ
ることになる。
【0067】以上のようにして周期的外乱が除去された
出力yが演算されたならば、これに前記オフセット値が
加算されることにより、周期的外乱が除去された最終的
な回転速度vが演算される。
出力yが演算されたならば、これに前記オフセット値が
加算されることにより、周期的外乱が除去された最終的
な回転速度vが演算される。
【0068】なお、図12には変動回転速度Δvの時間
的変化の二例がそれぞれグラフで表されている。上側の
グラフは回転速度vが遅いときの時間的変化の一例を示
し、下側のグラフは回転速度vが速いときの時間的変化
の一例を示している。それらグラフを対比すれば、回転
速度vが速いほど1回のサンプリング中に1回転分メモ
リに記憶される変動回転速度Δvの数(図において〜
で表す)が増加することが分かり、さらに、回転速度
vが速いほど1回の遅延量Lに対応する変動回転速度群
Δvの数が減少することも分かる。
的変化の二例がそれぞれグラフで表されている。上側の
グラフは回転速度vが遅いときの時間的変化の一例を示
し、下側のグラフは回転速度vが速いときの時間的変化
の一例を示している。それらグラフを対比すれば、回転
速度vが速いほど1回のサンプリング中に1回転分メモ
リに記憶される変動回転速度Δvの数(図において〜
で表す)が増加することが分かり、さらに、回転速度
vが速いほど1回の遅延量Lに対応する変動回転速度群
Δvの数が減少することも分かる。
【0069】以上、回転速度演算・補正技術の内容を概
略的に説明したが、次に、図5の回転速度演算・補正ル
ーチンに基づいて具体的に説明する。
略的に説明したが、次に、図5の回転速度演算・補正ル
ーチンに基づいて具体的に説明する。
【0070】まず、ステップS51(以下、単にS51
で表す。他のステップについても同じ)において、整数
iの値が1に初期化され、次に、S52において、今回
のサンプリング周期が開始されるのを待つ状態となる。
今回のサンプリング周期が開始されたならば、S53に
おいて、今回のサンプリング周期が終了したか否かが判
定される。今回は開始されたばかりであるから、判定が
NOとなり、S54において、電磁ピックアップ12か
ら第i番目のパルスが出されるのを待つ状態となる。出
されたならば判定がYESとなり、S55において、そ
のパルスの継続時間が計測され、S56において、その
継続時間に基づいて第i番目の元回転速度v(i) が演算
される。すなわち、コンピュータ20のこのS56を実
行する部分によって「元回転速度演算部」が構成されて
いるのである。演算値はRAM44の1サンプリング分
メモリに記憶される。
で表す。他のステップについても同じ)において、整数
iの値が1に初期化され、次に、S52において、今回
のサンプリング周期が開始されるのを待つ状態となる。
今回のサンプリング周期が開始されたならば、S53に
おいて、今回のサンプリング周期が終了したか否かが判
定される。今回は開始されたばかりであるから、判定が
NOとなり、S54において、電磁ピックアップ12か
ら第i番目のパルスが出されるのを待つ状態となる。出
されたならば判定がYESとなり、S55において、そ
のパルスの継続時間が計測され、S56において、その
継続時間に基づいて第i番目の元回転速度v(i) が演算
される。すなわち、コンピュータ20のこのS56を実
行する部分によって「元回転速度演算部」が構成されて
いるのである。演算値はRAM44の1サンプリング分
メモリに記憶される。
【0071】その後、S57において、整数iの値が1
増加させられ、S58において、整数iの現在値が最大
値iMAX を超えたか否かが判定される。最大値iMAX は
ロータ10の歯数と同じ値に設定されているから、この
判定は結局、1回転分の元回転速度v(i) が取得される
ごとにYESとなることになる。今回は整数iの現在値
が最大値iMAX を超えてはいないと仮定すれば判定がN
Oとなり、直ちにS53に戻るが、超えていると仮定す
れば判定がYESとなり、S66において整数iの値が
1にリセットされた後にS53に戻ることになる。
増加させられ、S58において、整数iの現在値が最大
値iMAX を超えたか否かが判定される。最大値iMAX は
ロータ10の歯数と同じ値に設定されているから、この
判定は結局、1回転分の元回転速度v(i) が取得される
ごとにYESとなることになる。今回は整数iの現在値
が最大値iMAX を超えてはいないと仮定すれば判定がN
Oとなり、直ちにS53に戻るが、超えていると仮定す
れば判定がYESとなり、S66において整数iの値が
1にリセットされた後にS53に戻ることになる。
【0072】その後S53〜S58およびS66の実行
が繰り返されるうちに今回のサンプリング周期が終了す
れば、S53の判定がYESとなり、S59以下のステ
ップに移行する。
が繰り返されるうちに今回のサンプリング周期が終了す
れば、S53の判定がYESとなり、S59以下のステ
ップに移行する。
【0073】S59においては、今回のサンプリング周
期の間に取得されて1サンプリング分メモリに記憶され
ている元回転速度vの平均値が演算され、サンプル回転
速度vとされる。すなわち、コンピュータ20のこのS
59を実行する部分によって「サンプル回転速度演算
部」が構成されているのである。
期の間に取得されて1サンプリング分メモリに記憶され
ている元回転速度vの平均値が演算され、サンプル回転
速度vとされる。すなわち、コンピュータ20のこのS
59を実行する部分によって「サンプル回転速度演算
部」が構成されているのである。
【0074】S60において、過去に得られたサンプル
回転速度vと現サンプル回転速度vとからその平均値が
演算され、これが前記オフセット値とされる。さらに、
現サンプル回転速度vからこの平均値が減算されること
によって今回のサンプル変動回転速度Δvが演算され
る。すなわち、コンピュータ20のこのS60を実行す
る部分によって「サンプル変動回転速度演算部」が構成
されているのである。
回転速度vと現サンプル回転速度vとからその平均値が
演算され、これが前記オフセット値とされる。さらに、
現サンプル回転速度vからこの平均値が減算されること
によって今回のサンプル変動回転速度Δvが演算され
る。すなわち、コンピュータ20のこのS60を実行す
る部分によって「サンプル変動回転速度演算部」が構成
されているのである。
【0075】なお、このサンプル変動回転速度演算部を
例えば、遮断周波数が1〔Hz〕程度のハイパスフィルタ
手段として構成し、このハイパスフィルタ手段にサンプ
ル回転速度vを供給することによってもサンプル変動回
転速度Δvを取得可能である。また、遮断周波数が1
〔Hz〕程度のローパスフィルタ手段にサンプル回転速度
vを供給することによっても前記オフセット値を取得可
能である。
例えば、遮断周波数が1〔Hz〕程度のハイパスフィルタ
手段として構成し、このハイパスフィルタ手段にサンプ
ル回転速度vを供給することによってもサンプル変動回
転速度Δvを取得可能である。また、遮断周波数が1
〔Hz〕程度のローパスフィルタ手段にサンプル回転速度
vを供給することによっても前記オフセット値を取得可
能である。
【0076】S61においては、1回転分メモリに既に
記憶されている旧誤差値Eのうち、今回の変動回転速度
群Δvと記憶アドレスが一致するものが読み出される。
すなわち、ちょうどロータ1回転前に取得された旧誤差
値群Eが読み出されるのである。さらに、今回の旧誤差
値群Eの平均値が平均旧誤差値EMEANとして演算され
る。さらにまた、今回のサンプル変動回転速度Δvと調
整ゲイン|1−g/2|との積と、平均旧誤差値EMEAN
とゲインgとの積との和が出力yとして演算される。す
なわち、コンピュータ20のうちこのS61を実行する
部分によって「出力値演算部」が構成されているのであ
る。
記憶されている旧誤差値Eのうち、今回の変動回転速度
群Δvと記憶アドレスが一致するものが読み出される。
すなわち、ちょうどロータ1回転前に取得された旧誤差
値群Eが読み出されるのである。さらに、今回の旧誤差
値群Eの平均値が平均旧誤差値EMEANとして演算され
る。さらにまた、今回のサンプル変動回転速度Δvと調
整ゲイン|1−g/2|との積と、平均旧誤差値EMEAN
とゲインgとの積との和が出力yとして演算される。す
なわち、コンピュータ20のうちこのS61を実行する
部分によって「出力値演算部」が構成されているのであ
る。
【0077】S62においては、その出力yに前記オフ
セット値が加算されることにより、今回の最終的な回転
速度v、すなわち、周期的外乱が除去された回転速度v
が求められる。すなわち、コンピュータ20のうちこの
S62を実行する部分によって「最終的回転速度演算
部」が構成されているのである。
セット値が加算されることにより、今回の最終的な回転
速度v、すなわち、周期的外乱が除去された回転速度v
が求められる。すなわち、コンピュータ20のうちこの
S62を実行する部分によって「最終的回転速度演算
部」が構成されているのである。
【0078】S63においては、今回の出力yが平均旧
誤差値EMEANから減算されることにより今回の新誤差値
Eが求められる。すなわち、コンピュータ20のうちこ
のS63を実行する部分によって「誤差値演算部」が構
成されているのである。
誤差値EMEANから減算されることにより今回の新誤差値
Eが求められる。すなわち、コンピュータ20のうちこ
のS63を実行する部分によって「誤差値演算部」が構
成されているのである。
【0079】S64においては、1回転分メモリにおい
て今回の旧誤差値群Eの各値がすべて同じ平均新誤差値
Eに書き換えられる。すなわち、コンピュータ20のう
ちこのS64を実行する部分によって「1回転分メモリ
更新部」が構成されているのである。その後、S52に
戻る。
て今回の旧誤差値群Eの各値がすべて同じ平均新誤差値
Eに書き換えられる。すなわち、コンピュータ20のう
ちこのS64を実行する部分によって「1回転分メモリ
更新部」が構成されているのである。その後、S52に
戻る。
【0080】以上、回転速度演算・補正技術を詳細に説
明したが、この技術を実施した場合の効果を一例を図1
3にグラフで表す。このグラフには、この技術を実施し
た後の回転速度vの周波数特性が実線で示され、これと
比較するために、この技術を実施する前の回転速度vの
周波数特性、すなわち、図6のグラフと同じものが破線
で示されている。それらグラフから明らかなように、こ
の技術を実施すれば、車輪14に固有の周期的外乱を良
好に除去されることになる。
明したが、この技術を実施した場合の効果を一例を図1
3にグラフで表す。このグラフには、この技術を実施し
た後の回転速度vの周波数特性が実線で示され、これと
比較するために、この技術を実施する前の回転速度vの
周波数特性、すなわち、図6のグラフと同じものが破線
で示されている。それらグラフから明らかなように、こ
の技術を実施すれば、車輪14に固有の周期的外乱を良
好に除去されることになる。
【0081】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、コンピュータ20によって車輪速度決定装
置が構成されているのである。
においては、コンピュータ20によって車輪速度決定装
置が構成されているのである。
【0082】次に、外乱オブザーバ52について説明す
る。外乱オブザーバ52は、車輪14の図4に示すモデ
ルに基づいて構成されている。以下、この外乱オブザー
バ52の構成について説明する。車輪14を、慣性モー
メントJR のリム側部28と慣性モーメントJB のベル
ト側部30とがばね定数Kのねじりばね32により接続
されたものとしてモデル化すれば、(2) 〜(4) の状態方
程式が成立し、これによって線形システムが構成され
る。 JR ωR ′=−KθRB+T1 ・・・(2) JB ωB ′= KθRB−Td ・・・(3) θRB′=ωR −ωB ・・・(4) ただし、 ωR :リム側部28の角速度 ωR ′:リム側部28の角加速度 ωB :ベルト側部30の角速度 ωB ′:ベルト側部30の角加速度 θRB :リム側部28とベルト側部30とのねじり角 T1 :駆動・制動トルク検出装置68により検出され
る駆動・制動トルク Td :路面からの外乱トルク
る。外乱オブザーバ52は、車輪14の図4に示すモデ
ルに基づいて構成されている。以下、この外乱オブザー
バ52の構成について説明する。車輪14を、慣性モー
メントJR のリム側部28と慣性モーメントJB のベル
ト側部30とがばね定数Kのねじりばね32により接続
されたものとしてモデル化すれば、(2) 〜(4) の状態方
程式が成立し、これによって線形システムが構成され
る。 JR ωR ′=−KθRB+T1 ・・・(2) JB ωB ′= KθRB−Td ・・・(3) θRB′=ωR −ωB ・・・(4) ただし、 ωR :リム側部28の角速度 ωR ′:リム側部28の角加速度 ωB :ベルト側部30の角速度 ωB ′:ベルト側部30の角加速度 θRB :リム側部28とベルト側部30とのねじり角 T1 :駆動・制動トルク検出装置68により検出され
る駆動・制動トルク Td :路面からの外乱トルク
【0083】なお、実際にはリム側部28とベルト側部
30との間にはダンパが存在するが、その影響は比較的
小さいため、本実施例においてはその存在が無視されて
いる。
30との間にはダンパが存在するが、その影響は比較的
小さいため、本実施例においてはその存在が無視されて
いる。
【0084】上記状態方程式をベクトルおよび行列を用
いて表せば(5) 式となる。
いて表せば(5) 式となる。
【0085】
【数9】
【0086】ここで、タイヤ26の空気圧が変化し、ね
じりばね32のばね定数がKからK+ΔKに変化したと
きの車輪14の運動は(6) 式で表される。
じりばね32のばね定数がKからK+ΔKに変化したと
きの車輪14の運動は(6) 式で表される。
【0087】
【数10】
【0088】すなわち、ばね定数KがΔKだけ変化する
ことは正常なタイヤ26に(6) 式の右辺の最終項で表さ
れる外乱が加えられるのと等価である。この外乱にはば
ね定数Kの変化量ΔKの情報が含まれており、かつ、ば
ね定数Kはタイヤ26の空気圧に応じて変化するので、
この外乱を推定することによってタイヤの空気圧の変化
量を推定することができる。この外乱の推定に外乱オブ
ザーバの手法を用いるのであり、いま路面からのトルク
Td をも外乱として扱うことにすれば、推定すべき外乱
wは(7) 式で表される。
ことは正常なタイヤ26に(6) 式の右辺の最終項で表さ
れる外乱が加えられるのと等価である。この外乱にはば
ね定数Kの変化量ΔKの情報が含まれており、かつ、ば
ね定数Kはタイヤ26の空気圧に応じて変化するので、
この外乱を推定することによってタイヤの空気圧の変化
量を推定することができる。この外乱の推定に外乱オブ
ザーバの手法を用いるのであり、いま路面からのトルク
Td をも外乱として扱うことにすれば、推定すべき外乱
wは(7) 式で表される。
【0089】
【数11】
【0090】しかし、理論上、外乱[w]の中の一つの
要素しか推定することができないため、第2要素である
w2 を推定することとする。外乱w2 を(8) 式で定義す
れば、車輪14の状態方程式は(9) 式のようになるた
め、この(9) 式に基づいて外乱オブザーバを構成する。 w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB・・・(8)
要素しか推定することができないため、第2要素である
w2 を推定することとする。外乱w2 を(8) 式で定義す
れば、車輪14の状態方程式は(9) 式のようになるた
め、この(9) 式に基づいて外乱オブザーバを構成する。 w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB・・・(8)
【0091】
【数12】
【0092】外乱オブザーバは外乱をシステムの状態変
数の一つとして推定するものである。そこで、(8) 式の
外乱w2 をシステムの状態に含めるために、推定すべき
外乱のダイナミクスを(10)式で近似する。 w2 ′=0・・・(10) これは図14に示すように連続して変化する外乱を階段
状に近似(零次近似)することを意味し、外乱オブザー
バ52の外乱推定速度を推定すべき外乱の変化に比べて
十分速くすれば、この近似は十分に許容される。(10)式
より、外乱w2をシステムの状態に含めると(11)式の拡
張系が構成される。
数の一つとして推定するものである。そこで、(8) 式の
外乱w2 をシステムの状態に含めるために、推定すべき
外乱のダイナミクスを(10)式で近似する。 w2 ′=0・・・(10) これは図14に示すように連続して変化する外乱を階段
状に近似(零次近似)することを意味し、外乱オブザー
バ52の外乱推定速度を推定すべき外乱の変化に比べて
十分速くすれば、この近似は十分に許容される。(10)式
より、外乱w2をシステムの状態に含めると(11)式の拡
張系が構成される。
【0093】
【数13】
【0094】(11)式において[ωB θRB w2 ]T が
検出することができない状態となる。したがって、この
システムに基づいて外乱オブザーバ52を構成すれば、
外乱w2 と元々測定できない状態変数ωB ,θRBとを推
定することができる。記述を簡単にするために、(11)式
のベクトルおよび行列を分解して次のように表すことと
する。
検出することができない状態となる。したがって、この
システムに基づいて外乱オブザーバ52を構成すれば、
外乱w2 と元々測定できない状態変数ωB ,θRBとを推
定することができる。記述を簡単にするために、(11)式
のベクトルおよび行列を分解して次のように表すことと
する。
【0095】
【数14】
【0096】このとき、状態[z]=[ωB θRB w
2 ]T を推定する最小次元オブザーバの構成は(12)式で
表される。 [zp ′]=[A21][xa ]+[A22][zp ]+[B2 ][u]+[G]{ [xa ′]−([A11][xa ]+[A12][zp ]+[B1 ][u])}=( [A21]−[G][A11])[xa ]+([A22]−[G][A12])[zp ] +[G][xa ′]+([B2 ]−[G][B1 ])[u]・・・(12) ただし、 [zp ] :[z]の推定値 [zp ′]:推定値[zp ]の変化率 [G] :外乱オブザーバ52の推定速度を決めるゲ
イン この方程式をブロック図で表わすと図15のようにな
る。なお、図において[I]は単位行列、sはラプラス
演算子である。また、真値[z]と推定値[zp ]との
誤差[e]を[e]=[z]−[zp]とおき、誤差
[e]の変化率を[e′]とすると、(13)式の関係を得
る。 [e′]=([A22]−[G][A12])[e]・・・(13) これは外乱オブザーバ52の推定特性を表しており、行
列([A22]−[G][A12])の固有値がすなわち外
乱オブザーバ52の極となる。したがって、この固有値
がs平面の左半面において原点から離れるほど外乱オブ
ザーバ52の推定速度が速くなる。オブザーバゲイン
[G]は希望の推定速度になるように決定すればよい。
2 ]T を推定する最小次元オブザーバの構成は(12)式で
表される。 [zp ′]=[A21][xa ]+[A22][zp ]+[B2 ][u]+[G]{ [xa ′]−([A11][xa ]+[A12][zp ]+[B1 ][u])}=( [A21]−[G][A11])[xa ]+([A22]−[G][A12])[zp ] +[G][xa ′]+([B2 ]−[G][B1 ])[u]・・・(12) ただし、 [zp ] :[z]の推定値 [zp ′]:推定値[zp ]の変化率 [G] :外乱オブザーバ52の推定速度を決めるゲ
イン この方程式をブロック図で表わすと図15のようにな
る。なお、図において[I]は単位行列、sはラプラス
演算子である。また、真値[z]と推定値[zp ]との
誤差[e]を[e]=[z]−[zp]とおき、誤差
[e]の変化率を[e′]とすると、(13)式の関係を得
る。 [e′]=([A22]−[G][A12])[e]・・・(13) これは外乱オブザーバ52の推定特性を表しており、行
列([A22]−[G][A12])の固有値がすなわち外
乱オブザーバ52の極となる。したがって、この固有値
がs平面の左半面において原点から離れるほど外乱オブ
ザーバ52の推定速度が速くなる。オブザーバゲイン
[G]は希望の推定速度になるように決定すればよい。
【0097】なお、以上は、外乱w2 が前記(8) 式、す
なわちw2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB
で表されるものとして、外乱オブザーバ52のうち、ね
じりばね32のばね定数KがΔK変化した場合の外乱w
2 を推定する部分の構成を説明したが、外乱オブザーバ
52の、ベルト側部30の慣性モーメントJB がJB+
ΔJB に変化した場合、ならびにリム側部28の慣性モ
ーメントJR がJR +ΔJR に変化した場合の外乱をそ
れぞれ推定する部分も同様にして構成することができ
る。
なわちw2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB
で表されるものとして、外乱オブザーバ52のうち、ね
じりばね32のばね定数KがΔK変化した場合の外乱w
2 を推定する部分の構成を説明したが、外乱オブザーバ
52の、ベルト側部30の慣性モーメントJB がJB+
ΔJB に変化した場合、ならびにリム側部28の慣性モ
ーメントJR がJR +ΔJR に変化した場合の外乱をそ
れぞれ推定する部分も同様にして構成することができ
る。
【0098】前処理部54は、相関演算部56における
演算の前処理を行う部分である。検出されたリム側部2
8の角速度ωR と外乱オブザーバ52において推定され
たベルト側部30の角速度推定値ωBpとから角加速度ω
R ′と角加速度推定値ω Bp′とが求められるのである。
演算の前処理を行う部分である。検出されたリム側部2
8の角速度ωR と外乱オブザーバ52において推定され
たベルト側部30の角速度推定値ωBpとから角加速度ω
R ′と角加速度推定値ω Bp′とが求められるのである。
【0099】上記外乱w2p,角速度ωR ,ωBp,角加速
度ωR ′,ωBp′,ねじり角θRBp等を用いて相関演算
部56において相関演算が行われ、正規化部58で正規
化が行われて、ねじりばね32のばね定数Kの変化が求
められる。
度ωR ′,ωBp′,ねじり角θRBp等を用いて相関演算
部56において相関演算が行われ、正規化部58で正規
化が行われて、ねじりばね32のばね定数Kの変化が求
められる。
【0100】まず、相関演算部56において、図16の
フローチャートで表されるばね定数変化取得用相関演算
ルーチンが実行される。S21の初期設定において、整
数iが1にリセットされ、前記(8) 式で表される外乱w
2 の推定値w2pとねじり角推定値θRBp との相互相関C
(w2p,θRBp)とねじり角推定値θRBp の自己相関C
(θRBp ,θRBp )とが0にリセットされる。RAM5
0の相互相関メモリおよび自己相関メモリの内容が0に
されるのである。
フローチャートで表されるばね定数変化取得用相関演算
ルーチンが実行される。S21の初期設定において、整
数iが1にリセットされ、前記(8) 式で表される外乱w
2 の推定値w2pとねじり角推定値θRBp との相互相関C
(w2p,θRBp)とねじり角推定値θRBp の自己相関C
(θRBp ,θRBp )とが0にリセットされる。RAM5
0の相互相関メモリおよび自己相関メモリの内容が0に
されるのである。
【0101】続いて、S22で現時点の外乱推定値w
2p(i) およびねじり角推定値θRBp(i)が読み込まれ、S
23で外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)と
の積が演算され、相互相関C(w2p,θRBp )に加算さ
れる。ただし、最初にS23が実行される際には相互相
関C(w2p,θRBp )が0であるため、相互相関メモリ
に外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)との積
が格納されるのみである。同様にS24でねじり角推定
値θRBp(i)の二乗が演算され、自己相関メモリの自己相
関C(θRBp ,θRBp )に加算される。
2p(i) およびねじり角推定値θRBp(i)が読み込まれ、S
23で外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)と
の積が演算され、相互相関C(w2p,θRBp )に加算さ
れる。ただし、最初にS23が実行される際には相互相
関C(w2p,θRBp )が0であるため、相互相関メモリ
に外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)との積
が格納されるのみである。同様にS24でねじり角推定
値θRBp(i)の二乗が演算され、自己相関メモリの自己相
関C(θRBp ,θRBp )に加算される。
【0102】S25において整数iが予め定められた整
数M以上になったか否かが判定されるが、当初は判定が
NOであるため、S26で整数iが1増加させられ、再
びS22〜S24が実行される。この実行がM回繰り返
されたときS25の判定がYESとなり、ばね定数変化
取得用相関演算ルーチンの1回の実行が終了する。
数M以上になったか否かが判定されるが、当初は判定が
NOであるため、S26で整数iが1増加させられ、再
びS22〜S24が実行される。この実行がM回繰り返
されたときS25の判定がYESとなり、ばね定数変化
取得用相関演算ルーチンの1回の実行が終了する。
【0103】相関演算部56において以上のようにして
相互相関C(w2p,θRBp )と自己相関C(θRBp ,θ
RBp )とが求められた後、正規化部58において(21)式
によりLK 値が求められ、RAM50のLK 値メモリに
格納される。 Lk =C(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )・・・(21) このLK 値は前記(8) 式に基づき、(22)式で表される。 Lk =(−1/JB )C0 +ΔK/JB ・・・(22) ただし、C0 はC(Tdp,θRBp )/C(θRBp ,θ
RBp )で表される値であり、ばね定数Kの変化とは無関
係であるので、タイヤ空気圧が正常の状態で予め求めて
おくことによって補償することができる。また、C(T
dp,θRBp )は外乱トルクTd の推定値とねじり角θRB
の推定値との相互相関を表している。
相互相関C(w2p,θRBp )と自己相関C(θRBp ,θ
RBp )とが求められた後、正規化部58において(21)式
によりLK 値が求められ、RAM50のLK 値メモリに
格納される。 Lk =C(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )・・・(21) このLK 値は前記(8) 式に基づき、(22)式で表される。 Lk =(−1/JB )C0 +ΔK/JB ・・・(22) ただし、C0 はC(Tdp,θRBp )/C(θRBp ,θ
RBp )で表される値であり、ばね定数Kの変化とは無関
係であるので、タイヤ空気圧が正常の状態で予め求めて
おくことによって補償することができる。また、C(T
dp,θRBp )は外乱トルクTd の推定値とねじり角θRB
の推定値との相互相関を表している。
【0104】定数補正部60においては、以上のように
して取得され、各L値メモリに格納されているLK =C
(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )に基づいてね
じりばね32のばね定数Kの補正が行われる。LK は前
述のように、 LK =(−1/JB )C0 +ΔK/JB で表されるため、予めLK とΔKの関係がばね定数変化
テーブルとしてROM49に格納されており、このテー
ブルに基づいてばね定数変化量ΔKが求められ、この変
化量だけ外乱オブザーバ52のばね定数Kが補正される
のである。
して取得され、各L値メモリに格納されているLK =C
(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )に基づいてね
じりばね32のばね定数Kの補正が行われる。LK は前
述のように、 LK =(−1/JB )C0 +ΔK/JB で表されるため、予めLK とΔKの関係がばね定数変化
テーブルとしてROM49に格納されており、このテー
ブルに基づいてばね定数変化量ΔKが求められ、この変
化量だけ外乱オブザーバ52のばね定数Kが補正される
のである。
【0105】車両のキースイッチがONにされて後始め
て外乱オブザーバ52が作動させられる際にはばね定数
K,慣性モーメントJR および慣性モーメントJB とし
て正規の値が使用されるが、一旦補正が行われれば、ば
ね定数Kとして補正後の値が使用される。したがって、
その状態で得られたばね定数変化量ΔKは補正後の値か
らの補正量となる。しかるに、判定部62においては正
規の値からの変化量が必要であるため、キースイッチが
ONにされたとき、ばね定数補正値メモリがクリアさ
れ、定数補正部60において補正が行われる毎に補正値
ΔKがメモリの内容に加算される。
て外乱オブザーバ52が作動させられる際にはばね定数
K,慣性モーメントJR および慣性モーメントJB とし
て正規の値が使用されるが、一旦補正が行われれば、ば
ね定数Kとして補正後の値が使用される。したがって、
その状態で得られたばね定数変化量ΔKは補正後の値か
らの補正量となる。しかるに、判定部62においては正
規の値からの変化量が必要であるため、キースイッチが
ONにされたとき、ばね定数補正値メモリがクリアさ
れ、定数補正部60において補正が行われる毎に補正値
ΔKがメモリの内容に加算される。
【0106】判定部62においては、ばね定数補正値メ
モリに記憶されている補正値ΔKがROM49に格納さ
れている基準値ΔK0 と比較される。補正値ΔKが負の
値である基準値ΔK0 より小さい場合にはタイヤ26の
空気圧が異常に低いと判定されて、表示装置66により
運転者に知らされる。なお、補正値ΔKと空気圧変化量
ΔPとの関係が予めROM49に格納されており、その
関係に従って今回の補正値ΔKに対応する空気圧変化量
ΔPが演算される。
モリに記憶されている補正値ΔKがROM49に格納さ
れている基準値ΔK0 と比較される。補正値ΔKが負の
値である基準値ΔK0 より小さい場合にはタイヤ26の
空気圧が異常に低いと判定されて、表示装置66により
運転者に知らされる。なお、補正値ΔKと空気圧変化量
ΔPとの関係が予めROM49に格納されており、その
関係に従って今回の補正値ΔKに対応する空気圧変化量
ΔPが演算される。
【0107】車輪速度出力部64においては、リム側部
回転速度演算・補正部45から供給される回転速度vが
外乱オブザーバ52により推定された外乱に基づいて補
正された上で出力される。前述のように、外乱オブザー
バ52の(11)式に基づいて構成される部分によって推定
される外乱w2pは、(8) 式に示すように、w2p=(−1
/JB )Td +(ΔK/JB )θRBで表されるが、この
式の右辺の第2項は定数補正部62において前述のよう
に継続的に補正され、かつ、急激に変化するものではな
いため、第1項に比較して無視できるほど小さい。した
がって、車輪速度出力部64においては、外乱オブザー
バ52の(11)式に基づいて構成される部分によって推定
される外乱w2pが(−1/JB )Td であるとみなして
回転速度vの補正が行われる。
回転速度演算・補正部45から供給される回転速度vが
外乱オブザーバ52により推定された外乱に基づいて補
正された上で出力される。前述のように、外乱オブザー
バ52の(11)式に基づいて構成される部分によって推定
される外乱w2pは、(8) 式に示すように、w2p=(−1
/JB )Td +(ΔK/JB )θRBで表されるが、この
式の右辺の第2項は定数補正部62において前述のよう
に継続的に補正され、かつ、急激に変化するものではな
いため、第1項に比較して無視できるほど小さい。した
がって、車輪速度出力部64においては、外乱オブザー
バ52の(11)式に基づいて構成される部分によって推定
される外乱w2pが(−1/JB )Td であるとみなして
回転速度vの補正が行われる。
【0108】具体的には、外乱w2p=(−1/JB )T
d に−JB を掛けて外乱トルクTdが求められ、(27)式
で、その外乱トルクTd にのみ起因するリム側部28の
角速度推定値ωRpが求められる。 ωRp(s) ={[D](s[I]−[E])-1[F]}Td (s) ・・・(27) ただし、 [I] :単位行列 s :ラプラス演算子 ωRp(s) :角速度推定値ωRpをラプラス変換した値 Td (s) :外乱トルクTd をラプラス変換した値 また、[D],[E],[F]はそれぞれ次式で表され
るベクトルおよび行列である。
d に−JB を掛けて外乱トルクTdが求められ、(27)式
で、その外乱トルクTd にのみ起因するリム側部28の
角速度推定値ωRpが求められる。 ωRp(s) ={[D](s[I]−[E])-1[F]}Td (s) ・・・(27) ただし、 [I] :単位行列 s :ラプラス演算子 ωRp(s) :角速度推定値ωRpをラプラス変換した値 Td (s) :外乱トルクTd をラプラス変換した値 また、[D],[E],[F]はそれぞれ次式で表され
るベクトルおよび行列である。
【0109】
【数15】
【0110】上記角速度推定値ωRpは、車輪14の回転
速度vの乱れの、路面から車輪14に加えられる外乱に
よる成分であるから、この角速度推定値ωRpを車輪14
の周速度に換算した値だけ、リム側部回転速度演算・補
正部45から供給される回転速度vが補正され、路面か
らの外乱に起因する回転速度vのノイズが除去される。
速度vの乱れの、路面から車輪14に加えられる外乱に
よる成分であるから、この角速度推定値ωRpを車輪14
の周速度に換算した値だけ、リム側部回転速度演算・補
正部45から供給される回転速度vが補正され、路面か
らの外乱に起因する回転速度vのノイズが除去される。
【0111】なお付言すれば、本実施例においては、リ
ム側部回転速度演算・補正部45から出力される回転速
度信号がそのまま外乱オブザーバ52に供給されてその
外乱オブザーバ52において外乱等の推定が行われるよ
うになっているが、それらリム側部回転速度演算・補正
部45と外乱オブザーバ52との間に前処理フィルタを
設け、リム側部回転速度演算・補正部45から出力され
る回転速度信号の複数の周波数成分のうち設定周波数範
囲内におけるもののみが前処理フィルタによって外乱オ
ブザーバ52に供給されるようにすることが望ましい。
回転速度信号の周波数特性と外乱オブザーバ52が外乱
等を推定する際の推定精度との間に一定の関係があり、
特定の周波数成分のみが選択的に強調されて外乱オブザ
ーバ52に供給されるようにすれば外乱オブザーバ52
が用いる車輪の力学モデルの構成を複雑にすることなく
十分に高い推定精度を確保し得るからである。
ム側部回転速度演算・補正部45から出力される回転速
度信号がそのまま外乱オブザーバ52に供給されてその
外乱オブザーバ52において外乱等の推定が行われるよ
うになっているが、それらリム側部回転速度演算・補正
部45と外乱オブザーバ52との間に前処理フィルタを
設け、リム側部回転速度演算・補正部45から出力され
る回転速度信号の複数の周波数成分のうち設定周波数範
囲内におけるもののみが前処理フィルタによって外乱オ
ブザーバ52に供給されるようにすることが望ましい。
回転速度信号の周波数特性と外乱オブザーバ52が外乱
等を推定する際の推定精度との間に一定の関係があり、
特定の周波数成分のみが選択的に強調されて外乱オブザ
ーバ52に供給されるようにすれば外乱オブザーバ52
が用いる車輪の力学モデルの構成を複雑にすることなく
十分に高い推定精度を確保し得るからである。
【0112】その他、いちいち例示することはしない
が、種々の改良,変形を加えた態様で本発明を実施する
ことができる。
が、種々の改良,変形を加えた態様で本発明を実施する
ことができる。
【図1】請求項1の発明の一実施例である車輪速度検出
装置を含む外乱検出装置の機能ブロック図である。
装置を含む外乱検出装置の機能ブロック図である。
【図2】上記外乱検出装置の構成ブロック図である。
【図3】上記外乱検出装置により外乱を検出される車輪
の一部を示す断面図である。
の一部を示す断面図である。
【図4】上記車輪の力学モデルを示す図である。
【図5】上記車輪速度検出装置の一構成要素であるコン
ピュータのROMに格納されている制御プログラムを示
すフローチャートである。
ピュータのROMに格納されている制御プログラムを示
すフローチャートである。
【図6】車輪速度検出値の周波数特性の一例を示すグラ
フである。
フである。
【図7】上記車輪速度検出装置における周期的外乱除去
部の機能ブロック図である。
部の機能ブロック図である。
【図8】上記周期的外乱除去部の特性の一例を示すグラ
フである。
フである。
【図9】上記車輪速度検出装置の一構成要素である1回
転分メモリの構成とその使用方法とを概念的に示す図で
ある。
転分メモリの構成とその使用方法とを概念的に示す図で
ある。
【図10】上記1回転分メモリにおける記憶内容とサン
プリング周期との関係を説明するための図である。
プリング周期との関係を説明するための図である。
【図11】上記1回転分メモリにおける記憶内容とサン
プリング周期との関係を説明するための別の図である。
プリング周期との関係を説明するための別の図である。
【図12】上記周期的外乱除去部の原理を概念的に示す
グラフである。
グラフである。
【図13】上記周期的外乱除去部の効果の一例を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図14】上記外乱検出装置における外乱のダイナミク
スの近似を説明するためのグラフである。
スの近似を説明するためのグラフである。
【図15】上記外乱検出装置における外乱オブザーバを
示すブロック線図である。
示すブロック線図である。
【図16】上記外乱検出装置の一構成要素であるコンピ
ュータのROMに格納されている制御プログラムを示す
フローチャートである。
ュータのROMに格納されている制御プログラムを示す
フローチャートである。
10 ロータ 12 電磁ピックアップ 14 車輪(タイヤ付ホイール) 20 コンピュータ 24 ホイール 26 タイヤ 28 リム側部 30 ベルト側部 32 ねじりばね 47 コンピュータ 52 外乱オブザーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河井 弘之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小島 弘義 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 浅野 勝宏 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 梅野 孝治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】車輪と共に回転する回転体の回転を検出し
て車輪の回転速度である車輪速度に応じた周期的信号を
発生させる周期的信号発生装置と、 発生させられた周期的信号に基づいて各車輪速度を順に
決定し、先に決定した複数の車輪速度のうち今回決定し
た車輪速度と予め定められた関係を有するものを今回決
定した車輪速度に加算または減算することを含む演算に
より、車輪速度に侵入した周期的外乱を除去する車輪速
度決定装置とを含むことを特徴とする車輪速度検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6109396A JP3001372B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 車輪速度検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6109396A JP3001372B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 車輪速度検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07318574A true JPH07318574A (ja) | 1995-12-08 |
JP3001372B2 JP3001372B2 (ja) | 2000-01-24 |
Family
ID=14509187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6109396A Expired - Fee Related JP3001372B2 (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 車輪速度検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3001372B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016080378A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | Ntn株式会社 | 回転速度情報検出装置 |
-
1994
- 1994-05-24 JP JP6109396A patent/JP3001372B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016080378A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | Ntn株式会社 | 回転速度情報検出装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3001372B2 (ja) | 2000-01-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |