JP3329171B2 - 回転速度検出装置 - Google Patents
回転速度検出装置Info
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- JP3329171B2 JP3329171B2 JP01798796A JP1798796A JP3329171B2 JP 3329171 B2 JP3329171 B2 JP 3329171B2 JP 01798796 A JP01798796 A JP 01798796A JP 1798796 A JP1798796 A JP 1798796A JP 3329171 B2 JP3329171 B2 JP 3329171B2
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- rotation
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転速度を検出する
装置に関するものであり、特に回転速度に侵入した周期
的外乱を除去する技術に関するものである。
装置に関するものであり、特に回転速度に侵入した周期
的外乱を除去する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車輪速度は例えば、車輪のスリップ率や
制動・駆動力等、車輪の運動状態を制御して車両の運動
を制御する車両制御装置において使用される。さらに、
車輪のタイヤ空気圧等、車輪の特性を検出する車輪特性
検出装置においても使用される。
制動・駆動力等、車輪の運動状態を制御して車両の運動
を制御する車両制御装置において使用される。さらに、
車輪のタイヤ空気圧等、車輪の特性を検出する車輪特性
検出装置においても使用される。
【0003】車輪速度を検出する装置は一般に、車輪と
共に回転する回転体の回転を検出して車輪速度に応じた
パルス信号を発生させるパルス信号発生回路と、発生さ
せられた周期的信号に基づいて車輪速度を決定する車輪
速度決定回路とを有し構成される。
共に回転する回転体の回転を検出して車輪速度に応じた
パルス信号を発生させるパルス信号発生回路と、発生さ
せられた周期的信号に基づいて車輪速度を決定する車輪
速度決定回路とを有し構成される。
【0004】このような車輪速度検出装置の車輪速度決
定回路に用いられるパルス計数装置として、例えば、特
開昭60−93824号公報に記載のものがある。この
装置はパルスを計数するゲートタイムを多分割し、この
多分割したゲートタイムの時間経過毎に計数したパルス
数をカウントして先頭のレジスタに記憶させ、時間経過
毎に後段のレジスタにシフトしてする構成をとってい
る。
定回路に用いられるパルス計数装置として、例えば、特
開昭60−93824号公報に記載のものがある。この
装置はパルスを計数するゲートタイムを多分割し、この
多分割したゲートタイムの時間経過毎に計数したパルス
数をカウントして先頭のレジスタに記憶させ、時間経過
毎に後段のレジスタにシフトしてする構成をとってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来装置はカウントし
たパルス数を時間経過毎に複数のレジスタをシフトする
構成であるため、ゲートタイムの分割数に応じたレジス
タ数が必要となり、複数のレジスタを設定するためのメ
モリ容量を削減することが困難であり、大きなメモリ容
量が必要になるという問題があった。
たパルス数を時間経過毎に複数のレジスタをシフトする
構成であるため、ゲートタイムの分割数に応じたレジス
タ数が必要となり、複数のレジスタを設定するためのメ
モリ容量を削減することが困難であり、大きなメモリ容
量が必要になるという問題があった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
周期的パルス信号エッジ数と前回のキャリアとから導出
数を算出し、上記エッジ数とこの導出数とからキャリア
を算出することにより、レジスタ数を減少させメモリ容
量を削減できる回転速度検出装置を提供することを目的
とする。
周期的パルス信号エッジ数と前回のキャリアとから導出
数を算出し、上記エッジ数とこの導出数とからキャリア
を算出することにより、レジスタ数を減少させメモリ容
量を削減できる回転速度検出装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、回転体の回転を検出して上記回転体の回転速度に応
じた周期的パルス信号を発生させ、上記パルス信号の周
期に基づいて回転速度を算出し、先に決定され複数のレ
ジスタに記憶されている複数の補正値のうち今回算出さ
れた回転速度と所定の関係にある補正値を読み出し、今
回算出した回転速度との演算により上記回転体に対する
周期的外乱を除去した回転速度を決定する回転速度検出
装置において、所定時間周期で上記パルス信号のエッジ
数をカウントするエッジカウント手段と、カウントされ
たエッジ数と前回の所定時間周期におけるキャリアとの
加算値を所定数で除算した値の整数部を今回の所定時間
周期における回転速度の格納回数に対応する導出数とし
て算出する導出数算出手段と、今回カウントされたエッ
ジ数と前回の所定時間周期におけるキャリアの加算値か
ら、上記導出数と上記所定数の乗算値を減算してキャリ
アを算出するキャリア算出手段とを有し、上記複数のレ
ジスタから上記導出数分だけの回転速度を読み出して周
期的外乱を除去した回転速度の決定に使用し、上記読み
出しを行ったレジスタの回転速度を更新する。
は、回転体の回転を検出して上記回転体の回転速度に応
じた周期的パルス信号を発生させ、上記パルス信号の周
期に基づいて回転速度を算出し、先に決定され複数のレ
ジスタに記憶されている複数の補正値のうち今回算出さ
れた回転速度と所定の関係にある補正値を読み出し、今
回算出した回転速度との演算により上記回転体に対する
周期的外乱を除去した回転速度を決定する回転速度検出
装置において、所定時間周期で上記パルス信号のエッジ
数をカウントするエッジカウント手段と、カウントされ
たエッジ数と前回の所定時間周期におけるキャリアとの
加算値を所定数で除算した値の整数部を今回の所定時間
周期における回転速度の格納回数に対応する導出数とし
て算出する導出数算出手段と、今回カウントされたエッ
ジ数と前回の所定時間周期におけるキャリアの加算値か
ら、上記導出数と上記所定数の乗算値を減算してキャリ
アを算出するキャリア算出手段とを有し、上記複数のレ
ジスタから上記導出数分だけの回転速度を読み出して周
期的外乱を除去した回転速度の決定に使用し、上記読み
出しを行ったレジスタの回転速度を更新する。
【0008】このため、回転体の1回転で得られるエッ
ジ数を所定数で除算した数だけのレジスタを用意すれば
良く、従来必要としていたエッジ数分のレジスタからレ
ジスタ数を大幅に減少でき、従ってメモリ容量を大幅に
削減できる。
ジ数を所定数で除算した数だけのレジスタを用意すれば
良く、従来必要としていたエッジ数分のレジスタからレ
ジスタ数を大幅に減少でき、従ってメモリ容量を大幅に
削減できる。
【0009】
【発明の実施の形態】図2は本発明装置の一実施例のブ
ロック図を示す。同図中、10はロータ、12は電磁ピ
ックアップである。ロータ10は図3に示す車輪14と
共に回転するものであり、外周に多数の歯16を備えて
いる。電磁ピックアップ12はそれらの歯16の通過に
応じて周期的に変化する電圧を発生する。この電圧は波
形整形器18によって矩形波に整形され、コンピュータ
20のI/Oポート22に供給される。車輪14は4個
あり、それらに設けられている各電磁ピックアップ12
が全て波形整形器18を経てコンピュータ20に接続さ
れるが、図2には代表的に1組のみが図示されている。
すなわち、本実施例においては、各電磁ピックアップ1
2および波形整形器18が互いに共同して矩形波の電圧
信号を周期的信号として出力する形式の周期的信号発生
装置の一例を構成しているのである。
ロック図を示す。同図中、10はロータ、12は電磁ピ
ックアップである。ロータ10は図3に示す車輪14と
共に回転するものであり、外周に多数の歯16を備えて
いる。電磁ピックアップ12はそれらの歯16の通過に
応じて周期的に変化する電圧を発生する。この電圧は波
形整形器18によって矩形波に整形され、コンピュータ
20のI/Oポート22に供給される。車輪14は4個
あり、それらに設けられている各電磁ピックアップ12
が全て波形整形器18を経てコンピュータ20に接続さ
れるが、図2には代表的に1組のみが図示されている。
すなわち、本実施例においては、各電磁ピックアップ1
2および波形整形器18が互いに共同して矩形波の電圧
信号を周期的信号として出力する形式の周期的信号発生
装置の一例を構成しているのである。
【0010】車輪14は図3に示すように、ホイール2
4の外周にタイヤ26が取り付けられたタイヤ付ホイー
ルであるが、図4に示すように、相対回転可能なリム側
部28とベルト側部30とがねじりばね32によって連
結されたものと考えることができる。上記ロータ10は
ホイール24と一体的に回転するように取り付けられる
ため、電磁ピックアップ12は厳密にはリム側部28の
角速度を検出することになる。
4の外周にタイヤ26が取り付けられたタイヤ付ホイー
ルであるが、図4に示すように、相対回転可能なリム側
部28とベルト側部30とがねじりばね32によって連
結されたものと考えることができる。上記ロータ10は
ホイール24と一体的に回転するように取り付けられる
ため、電磁ピックアップ12は厳密にはリム側部28の
角速度を検出することになる。
【0011】コンピュータ20は図2に示すように処理
装置としてのCPU40,第一記憶装置としてのROM
42および第二記憶装置としてのRAM44を備えてお
り、ROM42に図5のフローチャートで表わされる制
御プログラムが格納されることによって、図1に示すリ
ム側部回転速度演算・補正部45を構成している。この
コンピュータ20は別のコンピュータ47と接続されて
いる。このコンピュータ47は処理装置としてのCPU
48,第一記憶装置としてのROM49,第二記憶装置
としてのRAM50および入出力装置としてのI/Oポ
ート51を備えており、ROM49に図5,図13のフ
ローチャートで表わされるルーチンを始めとする種々の
制御プログラムが格納されることによって、図1に示す
外乱オブザーバ52,前処理部54,相関演算部56,
正規化部58,定数補正部60,判定部62および車輪
速度出力部64を構成している。
装置としてのCPU40,第一記憶装置としてのROM
42および第二記憶装置としてのRAM44を備えてお
り、ROM42に図5のフローチャートで表わされる制
御プログラムが格納されることによって、図1に示すリ
ム側部回転速度演算・補正部45を構成している。この
コンピュータ20は別のコンピュータ47と接続されて
いる。このコンピュータ47は処理装置としてのCPU
48,第一記憶装置としてのROM49,第二記憶装置
としてのRAM50および入出力装置としてのI/Oポ
ート51を備えており、ROM49に図5,図13のフ
ローチャートで表わされるルーチンを始めとする種々の
制御プログラムが格納されることによって、図1に示す
外乱オブザーバ52,前処理部54,相関演算部56,
正規化部58,定数補正部60,判定部62および車輪
速度出力部64を構成している。
【0012】コンピュータ47のI/Oポート51には
図2に示すように、判定部62の判定結果を運転者に知
らせる表示装置66が接続されている。表示装置66は
本実施例においては液晶ディスプレイであるが、点灯あ
るいは点滅するランプ等別の表示装置を用いることも可
能であり、音声で運転者に知らせる音声報知装置などを
含めて種々の形態の報知装置を採用することが可能であ
る。
図2に示すように、判定部62の判定結果を運転者に知
らせる表示装置66が接続されている。表示装置66は
本実施例においては液晶ディスプレイであるが、点灯あ
るいは点滅するランプ等別の表示装置を用いることも可
能であり、音声で運転者に知らせる音声報知装置などを
含めて種々の形態の報知装置を採用することが可能であ
る。
【0013】コンピュータ47のI/Oポート51には
さらに、ホイール24(リム側部28)に加えられる駆
動・制動トルクを、ホイール24の軸に取り付けられた
歪みゲージ等により検出する駆動・制動トルク検出装置
68が接続されている。リム側部回転速度演算・補正部
45は上記4個の車輪14に対応する各電磁ピックアッ
プ12および波形整形器18から供給される矩形波信号
(以下、パルス信号ともいう)に基づいて各車輪14の
回転速度を算出するとともに、後述の信号遅延・重ね合
わせ処理によって各車輪14の回転速度を補正する。各
車輪14およびロータ10には製造,組立誤差が存在
し、これら誤差等に起因して周期的な回転速度誤差が発
生するため、この各車輪14に固有の固有回転速度誤差
を除いた回転速度を求めるのである。図6に、車体速度
が120〔km/h〕、タイヤ半径が約330〔mm〕、タイ
ヤ空気圧が0.2〔MPa 〕である走行状況下において取
得された回転速度の周波数特性(周波数とパワースペク
トルとの関係)の一例をグラフで表わす。グラフから明
らかなように、基本周波数を約16〔Hz〕とする複数の
高調波が発生しており、これが車輪14の固有回転速度
誤差すなわち周期的外乱であり、これを除去するために
回転速度補正が行われるのである。すなわち、本実施例
においては、車輪14の固有回転速度誤差が除去すべき
周期的外乱なのである。
さらに、ホイール24(リム側部28)に加えられる駆
動・制動トルクを、ホイール24の軸に取り付けられた
歪みゲージ等により検出する駆動・制動トルク検出装置
68が接続されている。リム側部回転速度演算・補正部
45は上記4個の車輪14に対応する各電磁ピックアッ
プ12および波形整形器18から供給される矩形波信号
(以下、パルス信号ともいう)に基づいて各車輪14の
回転速度を算出するとともに、後述の信号遅延・重ね合
わせ処理によって各車輪14の回転速度を補正する。各
車輪14およびロータ10には製造,組立誤差が存在
し、これら誤差等に起因して周期的な回転速度誤差が発
生するため、この各車輪14に固有の固有回転速度誤差
を除いた回転速度を求めるのである。図6に、車体速度
が120〔km/h〕、タイヤ半径が約330〔mm〕、タイ
ヤ空気圧が0.2〔MPa 〕である走行状況下において取
得された回転速度の周波数特性(周波数とパワースペク
トルとの関係)の一例をグラフで表わす。グラフから明
らかなように、基本周波数を約16〔Hz〕とする複数の
高調波が発生しており、これが車輪14の固有回転速度
誤差すなわち周期的外乱であり、これを除去するために
回転速度補正が行われるのである。すなわち、本実施例
においては、車輪14の固有回転速度誤差が除去すべき
周期的外乱なのである。
【0014】なお、車輪14の回転速度は周速度で演算
されるが、そのためにはタイヤ26の実質的な半径(タ
イヤが荷重で変形した状態における路面から車輪14の
中心までの距離)が必要であり、これはタイヤ26の空
気圧によって変わる。よって、当初は空気圧が正規であ
る場合の正規の半径が使用されるが、後に説明する処理
によってタイヤ26の空気圧変化が判明した場合は、予
めROM42に格納されているタイヤ径テーブルからそ
の空気圧変化に対応したタイヤ半径が読み出されて使用
される。なお、回転速度が角速度で演算される場合に
は、タイヤ径テーブルは不要である。
されるが、そのためにはタイヤ26の実質的な半径(タ
イヤが荷重で変形した状態における路面から車輪14の
中心までの距離)が必要であり、これはタイヤ26の空
気圧によって変わる。よって、当初は空気圧が正規であ
る場合の正規の半径が使用されるが、後に説明する処理
によってタイヤ26の空気圧変化が判明した場合は、予
めROM42に格納されているタイヤ径テーブルからそ
の空気圧変化に対応したタイヤ半径が読み出されて使用
される。なお、回転速度が角速度で演算される場合に
は、タイヤ径テーブルは不要である。
【0015】リム側部回転速度演算・補正部45の機能
は図5に示す回転速度演算・補正ルーチン及び図13に
示す外乱除去フィルタルーチンの実行により果たされる
が、まず、その原理を説明する。回転速度に侵入する外
乱は、車輪14と共に1回転する周期性を有する。従っ
て、この周期性を利用し、回転速度の時間的変化のうち
先行する部分をちょうど1周期分だけ遅延させて後続す
る部分に重ね合わせることにより、周期的外乱を除去す
ることにする。
は図5に示す回転速度演算・補正ルーチン及び図13に
示す外乱除去フィルタルーチンの実行により果たされる
が、まず、その原理を説明する。回転速度に侵入する外
乱は、車輪14と共に1回転する周期性を有する。従っ
て、この周期性を利用し、回転速度の時間的変化のうち
先行する部分をちょうど1周期分だけ遅延させて後続す
る部分に重ね合わせることにより、周期的外乱を除去す
ることにする。
【0016】信号遅延・重ね合わせ処理の伝達関数は図
7のブロック線図で表わすことができ、この場合の状態
方程式は、z変数を用いれば、
7のブロック線図で表わすことができ、この場合の状態
方程式は、z変数を用いれば、
【0017】
【数1】
【0018】となる。ただし、 v :入力回転速度v0 の直流成分をカットした回転速
度 y :出力としての回転速度 L :回転速度vのサンプリング周期Tを単位として記
述される遅延量 ここで、z-1=e-jωn とおく。ただし、 j :虚数単位 ωn :正規化角周波数 なお、正規化角周波数ωn は、1秒間を単位として記述
される実角周波数ωAではなく、サンプリング周期Tを
単位として記述される角周波数である。そのため、正規
化角周波数ωn は、 ωn =ωA T で表わされる。
度 y :出力としての回転速度 L :回転速度vのサンプリング周期Tを単位として記
述される遅延量 ここで、z-1=e-jωn とおく。ただし、 j :虚数単位 ωn :正規化角周波数 なお、正規化角周波数ωn は、1秒間を単位として記述
される実角周波数ωAではなく、サンプリング周期Tを
単位として記述される角周波数である。そのため、正規
化角周波数ωn は、 ωn =ωA T で表わされる。
【0019】その結果、周波数応答H(ω)が、
【0020】
【数2】
【0021】として求められる。この式から明らかなよ
うにωn L=(2n+1)πのとき(nは整数)、|H
(ω)|=1となる。その結果、ωn L=(2n+1)
πのときには、 y=v となるのである。
うにωn L=(2n+1)πのとき(nは整数)、|H
(ω)|=1となる。その結果、ωn L=(2n+1)
πのときには、 y=v となるのである。
【0022】例えば、車体速度120km/hの走行で
は、図6に示す如く車輪速に基本周波数16Hzの高調
波成分を有する外乱が存在する。ところで、(1)式で
は、 ωn L=2πn のとき、ゲイン特性|H(ω)|は最小となるピークを
持つ。このフィルタの目的は、基本周波数16Hzの高
調波を削除することなので、基本周波数とフィルタのピ
ークとを一致させるように、遅延時間Lを選べばよい。
は、図6に示す如く車輪速に基本周波数16Hzの高調
波成分を有する外乱が存在する。ところで、(1)式で
は、 ωn L=2πn のとき、ゲイン特性|H(ω)|は最小となるピークを
持つ。このフィルタの目的は、基本周波数16Hzの高
調波を削除することなので、基本周波数とフィルタのピ
ークとを一致させるように、遅延時間Lを選べばよい。
【0023】ここで、基本周波数をf1 とすると、f1
は
は
【0024】
【数3】
【0025】の関係を満たす。ωn L=2πnでn=1
のときのフィルタのピークが基本周波数f1 と一致させ
る、すなわち、等価とおけばよい。
のときのフィルタのピークが基本周波数f1 と一致させ
る、すなわち、等価とおけばよい。
【0026】
【数4】
【0027】T=5msec、f1 =16Hzとすると
L=12となり、そのときの周波数応答が図8となる。
図6と図8から外乱のピークとフィルタのピークが一致
し、外乱が除去できることがわかる。この図8のグラフ
は縦軸に周波数応答H(ω)がdB単位でとられている
ため、周波数応答H(ω)が1であることがグラフでは
0で表わされ、周波数応答H(ω)が0あることがグラ
フでは−∞で表わされることになる。従って、グラフか
ら明らかなように、16〔Hz〕を基本周波数f1 とする
複数の高調波が発生する周波数の各位置において周波数
応答H(ω)が十分に0に近くなり、それ以外の各位置
において周波数応答H(ω)が十分に1に近くなってい
る。
L=12となり、そのときの周波数応答が図8となる。
図6と図8から外乱のピークとフィルタのピークが一致
し、外乱が除去できることがわかる。この図8のグラフ
は縦軸に周波数応答H(ω)がdB単位でとられている
ため、周波数応答H(ω)が1であることがグラフでは
0で表わされ、周波数応答H(ω)が0あることがグラ
フでは−∞で表わされることになる。従って、グラフか
ら明らかなように、16〔Hz〕を基本周波数f1 とする
複数の高調波が発生する周波数の各位置において周波数
応答H(ω)が十分に0に近くなり、それ以外の各位置
において周波数応答H(ω)が十分に1に近くなってい
る。
【0028】次に、この原理に従って回転速度演算・補
正技術をコンピュータを用いて実施するための具体的技
術について説明する。まず、概略的に説明する。電磁ピ
ックアップ12から各パルス(一連の矩形波を構成する
各単位波)が供給される毎に、各パルスの時間間隔に基
づいて元回転速度vが順に演算される。各パルスの時間
間隔は例えば、各パルスのエッジ間隔時間である。
正技術をコンピュータを用いて実施するための具体的技
術について説明する。まず、概略的に説明する。電磁ピ
ックアップ12から各パルス(一連の矩形波を構成する
各単位波)が供給される毎に、各パルスの時間間隔に基
づいて元回転速度vが順に演算される。各パルスの時間
間隔は例えば、各パルスのエッジ間隔時間である。
【0029】また、1サンプリング周期Tが経過する毎
に、その間に入力・演算された少なくとも1個の元回転
速度v0 の平均値がサンプル回転速度vとして演算され
る。さらに、遮断周波数が1Hzの高域通過フィルタに
よりサンプル変動回転速度Δv(図7における「v」に
相当する)が求められる。
に、その間に入力・演算された少なくとも1個の元回転
速度v0 の平均値がサンプル回転速度vとして演算され
る。さらに、遮断周波数が1Hzの高域通過フィルタに
よりサンプル変動回転速度Δv(図7における「v」に
相当する)が求められる。
【0030】RAM44には1回転分メモリが設けられ
ている。1回転分メモリは誤差値E(図7におけるEに
相当する)を例えばロータ10の各歯に関連付けて記憶
するものである。誤差値Eは、除去すべき周期的外乱、
すなわち、本実施例においては車輪の不均一性に起因す
る外乱がロータ10の回転と共に変化する状態を示す値
であり、この取得方法については後に詳述する。1回転
分メモリはロータ10が1回転する間に電磁ピックアッ
プ12から出力されるパルスの数、すなわちロータ10
の歯の数(例えば48)と同数の記憶アドレスが設けら
れており、各記憶アドレスに各誤差値Eが順に記憶され
ることとなる。
ている。1回転分メモリは誤差値E(図7におけるEに
相当する)を例えばロータ10の各歯に関連付けて記憶
するものである。誤差値Eは、除去すべき周期的外乱、
すなわち、本実施例においては車輪の不均一性に起因す
る外乱がロータ10の回転と共に変化する状態を示す値
であり、この取得方法については後に詳述する。1回転
分メモリはロータ10が1回転する間に電磁ピックアッ
プ12から出力されるパルスの数、すなわちロータ10
の歯の数(例えば48)と同数の記憶アドレスが設けら
れており、各記憶アドレスに各誤差値Eが順に記憶され
ることとなる。
【0031】図9には、ロータ10の歯数が8である場
合を例にとり、1回転分メモリの構成が概念的に示され
ている。図において、「1−1」は第1回転時において
第1番目に演算された誤差値Eを示し、「1−2」は第
1回転時において第2番目に演算された誤差値Eを示
し、「2−1」は第2回転時において第1番目に演算さ
れた誤差値Eを示すというように、ハイフンで連結され
た2個の数字のうち左側の数字は車輪14が第何回転目
にあるかを示し、右側の数字は各パルスが各回転時にお
いて第何番目にあるかを示している。
合を例にとり、1回転分メモリの構成が概念的に示され
ている。図において、「1−1」は第1回転時において
第1番目に演算された誤差値Eを示し、「1−2」は第
1回転時において第2番目に演算された誤差値Eを示
し、「2−1」は第2回転時において第1番目に演算さ
れた誤差値Eを示すというように、ハイフンで連結され
た2個の数字のうち左側の数字は車輪14が第何回転目
にあるかを示し、右側の数字は各パルスが各回転時にお
いて第何番目にあるかを示している。
【0032】サンプリング周期Tが経過する毎に、この
1回転分メモリから誤差値Eが読み込まれる。1回転分
メモリに既に記憶されている少なくとも1個の誤差値E
のうち、今回のサンプル変動回転速度Δvに係る少なく
とも1個の変動回転速度Δvの各々とロータ10のパル
ス発生回転位置が共通する誤差値群Eが読み込まれる。
すなわち、今回のサンプル変動回転速度Δvよりちょう
どロータ1回転前に取得された誤差値群Eが旧誤差値群
Eとして読み出されるのである。読み出された旧誤差値
群Eについては平均値が求められ、平均旧誤差値EMEAN
とされる。
1回転分メモリから誤差値Eが読み込まれる。1回転分
メモリに既に記憶されている少なくとも1個の誤差値E
のうち、今回のサンプル変動回転速度Δvに係る少なく
とも1個の変動回転速度Δvの各々とロータ10のパル
ス発生回転位置が共通する誤差値群Eが読み込まれる。
すなわち、今回のサンプル変動回転速度Δvよりちょう
どロータ1回転前に取得された誤差値群Eが旧誤差値群
Eとして読み出されるのである。読み出された旧誤差値
群Eについては平均値が求められ、平均旧誤差値EMEAN
とされる。
【0033】例えば、図9の例を用いて説明すれば、各
回のサンプリングにおいて変動回転速度Δvが2個ずつ
得られると仮定すれば、図10に示すように、例えば、
図9における「1−1」と「1−2」とが「1−」、
すなわち、第1回転時における第1番目の旧誤差値群E
を構成し、「1−1」と「1−2」でそれぞれ示される
2個の旧誤差値Eの平均値が「1−」で示される平均
旧誤差値EMEANとされる。また、各回のサンプリングに
おいて変動回転速度Δvが4個ずつ得られると仮定すれ
ば、図11に示すように、例えば、図9における「1−
1」〜「1−4」が「1−」、すなわち、第1回転時
における第1番目の旧誤差値群Eを構成し、「1−1」
〜「1−4」でそれぞれ示される4個の旧誤差値Eの平
均値が「1−」で示される平均旧誤差値EMEANとされ
る。
回のサンプリングにおいて変動回転速度Δvが2個ずつ
得られると仮定すれば、図10に示すように、例えば、
図9における「1−1」と「1−2」とが「1−」、
すなわち、第1回転時における第1番目の旧誤差値群E
を構成し、「1−1」と「1−2」でそれぞれ示される
2個の旧誤差値Eの平均値が「1−」で示される平均
旧誤差値EMEANとされる。また、各回のサンプリングに
おいて変動回転速度Δvが4個ずつ得られると仮定すれ
ば、図11に示すように、例えば、図9における「1−
1」〜「1−4」が「1−」、すなわち、第1回転時
における第1番目の旧誤差値群Eを構成し、「1−1」
〜「1−4」でそれぞれ示される4個の旧誤差値Eの平
均値が「1−」で示される平均旧誤差値EMEANとされ
る。
【0034】このようにして求められた今回の平均旧誤
差値EMEANと前記ゲインgとの積が求められ、さらに、
今回のサンプル変動回転速度Δvとの和が演算された
後、(2−g)/2との積が演算されて、図7における
出力yとされる。すなわち、出力yが、 (旧EMEAN・g+v)・(2−g)/2 として求められるのである。
差値EMEANと前記ゲインgとの積が求められ、さらに、
今回のサンプル変動回転速度Δvとの和が演算された
後、(2−g)/2との積が演算されて、図7における
出力yとされる。すなわち、出力yが、 (旧EMEAN・g+v)・(2−g)/2 として求められるのである。
【0035】次に、今回の出力yと今回の平均旧誤差値
EMEANとから新誤差値Eが求められる。すなわち、新誤
差値Eが、 E=旧EMEAN+y・2/(2−g) として求められるのである。ここにおいて、出力yを演
算する操作が出力フィードバック処理の一例である。
EMEANとから新誤差値Eが求められる。すなわち、新誤
差値Eが、 E=旧EMEAN+y・2/(2−g) として求められるのである。ここにおいて、出力yを演
算する操作が出力フィードバック処理の一例である。
【0036】新誤差値Eが求められたならば、1回転分
メモリにおいて誤差値Eの更新が行われる。すなわち、
今回の旧誤差値群Eを構成する各旧誤差値Eの各々がい
ずれも同じ新誤差値Eに書き換えられるのである。図1
0の例を用いて説明すれば、例えば、「2−」に対応
する新誤差値Eが演算された場合には、「1−」で示
される旧誤差値群Eを構成する「1−1」と「1−2」
でそれぞれ示される旧誤差値Eがいずれも同じ新誤差値
Eに書き換えられることになる。
メモリにおいて誤差値Eの更新が行われる。すなわち、
今回の旧誤差値群Eを構成する各旧誤差値Eの各々がい
ずれも同じ新誤差値Eに書き換えられるのである。図1
0の例を用いて説明すれば、例えば、「2−」に対応
する新誤差値Eが演算された場合には、「1−」で示
される旧誤差値群Eを構成する「1−1」と「1−2」
でそれぞれ示される旧誤差値Eがいずれも同じ新誤差値
Eに書き換えられることになる。
【0037】ただし、上記の処理が何回も繰り返される
ことによって1回転分メモリに記憶されている誤差値E
が除去すべき周期的外乱を正確に反映するに至れば、出
力yが0となり、ひいては新誤差値Eがすなわち旧誤差
値Eとなるから、この段階においては誤差値Eの書換え
が行われても誤差値Eは実質的に固定されることにな
る。
ことによって1回転分メモリに記憶されている誤差値E
が除去すべき周期的外乱を正確に反映するに至れば、出
力yが0となり、ひいては新誤差値Eがすなわち旧誤差
値Eとなるから、この段階においては誤差値Eの書換え
が行われても誤差値Eは実質的に固定されることにな
る。
【0038】ここで、1回転分メモリと遅延量Lとの関
係について説明する。本実施例においては、各パルスが
発生する毎に元回転速度vの演算が行われるが、平均誤
差値EMEANの演算,出力yの演算および最終的回転速度
vの演算は各パルス毎にではなく、サンプリング周期T
(例えば6msec) が経過する毎に行われる。従って、1
回転分メモリは実質的には、車輪14が1回転する間に
サンプリングされるパルスの数と同数の誤差値E(図1
0の例では4個、図11の例では2個)が記憶されるメ
モリであるということができる。 また、本実施例にお
いては、先に演算された元回転速度vをロータ1回転分
遅延させて後に演算される元回転速度vに重ね合わせる
際のその遅延量が、1回転分メモリに記憶されている誤
差値群Eの数(すなわち、サンプル回転速度vの数)と
等しくされる。
係について説明する。本実施例においては、各パルスが
発生する毎に元回転速度vの演算が行われるが、平均誤
差値EMEANの演算,出力yの演算および最終的回転速度
vの演算は各パルス毎にではなく、サンプリング周期T
(例えば6msec) が経過する毎に行われる。従って、1
回転分メモリは実質的には、車輪14が1回転する間に
サンプリングされるパルスの数と同数の誤差値E(図1
0の例では4個、図11の例では2個)が記憶されるメ
モリであるということができる。 また、本実施例にお
いては、先に演算された元回転速度vをロータ1回転分
遅延させて後に演算される元回転速度vに重ね合わせる
際のその遅延量が、1回転分メモリに記憶されている誤
差値群Eの数(すなわち、サンプル回転速度vの数)と
等しくされる。
【0039】サンプリング周期Tを単位として、 L=2πR/V/T Rはタイヤ半径 Vは車体速度 で表わされ、また、サンプリング周期Tは不変である。
従って、周期的外乱をその周期性を利用して除去するた
めには、遅延量Lを車体速度Vすなわち回転速度vに応
じて変化させることが必要となる。これに対し、本実施
例においては、前記のように、1回転分メモリの数がロ
ータ10の歯数と同数とされ、常に最新かつロータ1回
転分の誤差値Eが記憶されるようにされる。しかも、サ
ンプリング周期Tが経過する毎に、その間に演算された
少なくとも1個の誤差値Eについて平均値が求められて
唯一の代表値として用いられることにより、1回転分メ
モリの記憶アドレスが実質的にはサンプリング周期T毎
に得られた元回転速度vの数に応じて分割され、結局、
その分割数が遅延量Lと等しくなっている。従って、本
実施例においては、回転速度v毎に遅延量Lの異なる遅
延演算を行うことなく、遅延量Lが回転速度vに応じて
自動的に変化させられることになる。
従って、周期的外乱をその周期性を利用して除去するた
めには、遅延量Lを車体速度Vすなわち回転速度vに応
じて変化させることが必要となる。これに対し、本実施
例においては、前記のように、1回転分メモリの数がロ
ータ10の歯数と同数とされ、常に最新かつロータ1回
転分の誤差値Eが記憶されるようにされる。しかも、サ
ンプリング周期Tが経過する毎に、その間に演算された
少なくとも1個の誤差値Eについて平均値が求められて
唯一の代表値として用いられることにより、1回転分メ
モリの記憶アドレスが実質的にはサンプリング周期T毎
に得られた元回転速度vの数に応じて分割され、結局、
その分割数が遅延量Lと等しくなっている。従って、本
実施例においては、回転速度v毎に遅延量Lの異なる遅
延演算を行うことなく、遅延量Lが回転速度vに応じて
自動的に変化させられることになる。
【0040】以上のようにして周期的外乱が除去された
出力yが演算されたならば、これに前記オフセット値が
加算されることにより、周期的外乱が除去された最終的
な回転速度vが演算される。なお、図12には変動回転
速度Δvの時間的変化の二例がそれぞれグラフで表わさ
れている。上側のグラフは回転速度vが遅いときの時間
的変化の一例を示し、下側のグラフは回転速度vが速い
ときの時間的変化の一例を示している。それらグラフを
対比すれば、回転速度vが速いほど1回のサンプリング
中に1回転分メモリに記憶される変動回転速度Δvの数
(図において〜で表わす)が増加することが分か
り、さらに、回転速度vが速いほど1回の遅延量Lに対
応する変動回転速度群Δvの数が減少することも分か
る。
出力yが演算されたならば、これに前記オフセット値が
加算されることにより、周期的外乱が除去された最終的
な回転速度vが演算される。なお、図12には変動回転
速度Δvの時間的変化の二例がそれぞれグラフで表わさ
れている。上側のグラフは回転速度vが遅いときの時間
的変化の一例を示し、下側のグラフは回転速度vが速い
ときの時間的変化の一例を示している。それらグラフを
対比すれば、回転速度vが速いほど1回のサンプリング
中に1回転分メモリに記憶される変動回転速度Δvの数
(図において〜で表わす)が増加することが分か
り、さらに、回転速度vが速いほど1回の遅延量Lに対
応する変動回転速度群Δvの数が減少することも分か
る。
【0041】以上、回転速度演算・補正技術の内容を概
略的に説明したが、次に、図5の回転速度演算・補正ル
ーチンに基づいて具体的に説明する。まず、ステップS
51(以下、単にS51で表わす。他のステップについ
ても同じ)において、整数iの値が1に初期化され、次
に、S52において、今回のサンプリング周期が開始さ
れるのを待つ状態となる。今回のサンプリング周期が開
始されたならば、S53において、今回のサンプリング
周期が終了したか否かが判定される。今回は開始された
ばかりであるから、判定がNOとなり、S54におい
て、電磁ピックアップ12の出力するパルス(車輪速パ
ルス)の立上り及び立下りのエッジ検出パルスが出され
るのを待つ状態となる。なお、この車輪速パルスのエッ
ジ検出信号は例えばABS(アンチロックブレーキシス
テム)から供給される。出されたならば判定がYESと
なり、S55において、そのパルスの継続時間が計測さ
れ、S56において、その継続時間に基づいて第i番目
の元回転速度v(i) が演算され、演算値はRAM44の
1サンプリング分メモリに記憶される。
略的に説明したが、次に、図5の回転速度演算・補正ル
ーチンに基づいて具体的に説明する。まず、ステップS
51(以下、単にS51で表わす。他のステップについ
ても同じ)において、整数iの値が1に初期化され、次
に、S52において、今回のサンプリング周期が開始さ
れるのを待つ状態となる。今回のサンプリング周期が開
始されたならば、S53において、今回のサンプリング
周期が終了したか否かが判定される。今回は開始された
ばかりであるから、判定がNOとなり、S54におい
て、電磁ピックアップ12の出力するパルス(車輪速パ
ルス)の立上り及び立下りのエッジ検出パルスが出され
るのを待つ状態となる。なお、この車輪速パルスのエッ
ジ検出信号は例えばABS(アンチロックブレーキシス
テム)から供給される。出されたならば判定がYESと
なり、S55において、そのパルスの継続時間が計測さ
れ、S56において、その継続時間に基づいて第i番目
の元回転速度v(i) が演算され、演算値はRAM44の
1サンプリング分メモリに記憶される。
【0042】その後、S57において、整数iの値が1
増加させられ、S58において、整数iの現在値が最大
値iMAX を超えたか否かが判定される。最大値iMAX は
ロータ10の歯数の2倍(車輪速パルスの立上り及び立
下りのエッジ検出パルスに対応)に設定されているか
ら、この判定は結局、1回転分の元回転速度v(i) が取
得されるごとにYESとなることになる。今回は整数i
の現在値が最大値iMAXを超えてはいないと仮定すれば
判定がNOとなり、直ちにS53に戻るが、超えている
と仮定すれば判定がYESとなり、S66において整数
iの値が1にリセットされた後にS53に戻ることにな
る。
増加させられ、S58において、整数iの現在値が最大
値iMAX を超えたか否かが判定される。最大値iMAX は
ロータ10の歯数の2倍(車輪速パルスの立上り及び立
下りのエッジ検出パルスに対応)に設定されているか
ら、この判定は結局、1回転分の元回転速度v(i) が取
得されるごとにYESとなることになる。今回は整数i
の現在値が最大値iMAXを超えてはいないと仮定すれば
判定がNOとなり、直ちにS53に戻るが、超えている
と仮定すれば判定がYESとなり、S66において整数
iの値が1にリセットされた後にS53に戻ることにな
る。
【0043】その後S53〜S58およびS66の実行
が繰り返されるうちに今回のサンプリング周期が終了す
れば、S53の判定がYESとなり、S60の外乱除去
ルーチンに移行する。図13は外乱除去ルーチンのフロ
ーチャートを示す。同図中、導出数算出手段であるS1
00では直前の所定時間(6msec)内にABSから供給
された車輪速パルスの立上り及び立下りのエッジ検出パ
ルスの数、つまり入力エッジ数に前回キャリアを加算
し、この加算値を係数(所定数)N(Nは2以上の整
数)で除算した値の整数部を導出パルス数(導出数)と
する。次にキャリア算出手段であるS102で入力エッ
ジ数と前回キャリアの加算値から導出パルス数に係数N
を乗算した値を減算して前回キャリアとする。ところで
Mは使用するレジスタの数であり、ロータ10の歯数を
48とするとき、N=2ではM=48、N=4ではM=
24、N=8ではM=12となる。
が繰り返されるうちに今回のサンプリング周期が終了す
れば、S53の判定がYESとなり、S60の外乱除去
ルーチンに移行する。図13は外乱除去ルーチンのフロ
ーチャートを示す。同図中、導出数算出手段であるS1
00では直前の所定時間(6msec)内にABSから供給
された車輪速パルスの立上り及び立下りのエッジ検出パ
ルスの数、つまり入力エッジ数に前回キャリアを加算
し、この加算値を係数(所定数)N(Nは2以上の整
数)で除算した値の整数部を導出パルス数(導出数)と
する。次にキャリア算出手段であるS102で入力エッ
ジ数と前回キャリアの加算値から導出パルス数に係数N
を乗算した値を減算して前回キャリアとする。ところで
Mは使用するレジスタの数であり、ロータ10の歯数を
48とするとき、N=2ではM=48、N=4ではM=
24、N=8ではM=12となる。
【0044】次にS104において導出パルス数が0を
越えているか否かを判別し、導出パルス数が0ならば処
理を終了する。導出パルス数が0でなければS106に
進む。S106では作業用のバッファ(buffer) に0を
セットし、変数jに現在のレジスタ番号nをセットし、
変数iを0にリセットする。この後、S108で変数i
が導出パルス数未満か否かを判別し、i<導出パルス数
の場合はS110で変数jで指示されるレジスタ(regi
ster〔j〕)の値をバッファの値と加算して再びバッフ
ァに格納する。この後、S112で変数jがレジスタ数
M未満かどうかを判別し、j<Mの場合はS114でj
の値を1だけインクリメントし、j≧Mの場合はjの値
を0にリセットする。これはレジスタ数Mであるために
変数jの値を0からM−1の間で順次インクリメントさ
せるためである。上記のS114又はS116の実行後
はS118に進み、変数iを1だけインクリメントして
S108に進む。一方、S108でi≧導出パルス数の
場合はS120に進む。
越えているか否かを判別し、導出パルス数が0ならば処
理を終了する。導出パルス数が0でなければS106に
進む。S106では作業用のバッファ(buffer) に0を
セットし、変数jに現在のレジスタ番号nをセットし、
変数iを0にリセットする。この後、S108で変数i
が導出パルス数未満か否かを判別し、i<導出パルス数
の場合はS110で変数jで指示されるレジスタ(regi
ster〔j〕)の値をバッファの値と加算して再びバッフ
ァに格納する。この後、S112で変数jがレジスタ数
M未満かどうかを判別し、j<Mの場合はS114でj
の値を1だけインクリメントし、j≧Mの場合はjの値
を0にリセットする。これはレジスタ数Mであるために
変数jの値を0からM−1の間で順次インクリメントさ
せるためである。上記のS114又はS116の実行後
はS118に進み、変数iを1だけインクリメントして
S108に進む。一方、S108でi≧導出パルス数の
場合はS120に進む。
【0045】ここで、N=2、M=48とした場合、レ
ジスタ数は48でロータの歯数と同一となり、レジスタ
はロータの歯に1対1で対応し、各レジスタには既に演
算された回転速度が格納されている。上記のS106〜
S118では6msecの所定時間内で演算された導出パル
ス数分の回転速度の総和をとってバッファに格納してい
る。
ジスタ数は48でロータの歯数と同一となり、レジスタ
はロータの歯に1対1で対応し、各レジスタには既に演
算された回転速度が格納されている。上記のS106〜
S118では6msecの所定時間内で演算された導出パル
ス数分の回転速度の総和をとってバッファに格納してい
る。
【0046】S120ではバッファに格納されている回
転速度の総和を導出パルス数で除算し6msecの所定時間
における回転速度の平均値を求め、これをレジスタ出力
としている。このレジスタ出力とは図7における平均旧
誤差値EMEANに対応する。次のS122では上記のレジ
スタ出力にゲインgを乗算して高域通過フィルタを通し
た入力車輪速vに加算して新誤差値Eとする。
転速度の総和を導出パルス数で除算し6msecの所定時間
における回転速度の平均値を求め、これをレジスタ出力
としている。このレジスタ出力とは図7における平均旧
誤差値EMEANに対応する。次のS122では上記のレジ
スタ出力にゲインgを乗算して高域通過フィルタを通し
た入力車輪速vに加算して新誤差値Eとする。
【0047】次にS124で変数iを0にリセットす
る。この後、S126で変数iが導出パルス数未満か否
かを判別し、i<導出パルスの場合にはS128でレジ
スタ出力から新誤差値を減算してこれを現在のレジスタ
の番号を表わす変数nによって指示されるレジスタ(re
gister〔n〕)に格納する。
る。この後、S126で変数iが導出パルス数未満か否
かを判別し、i<導出パルスの場合にはS128でレジ
スタ出力から新誤差値を減算してこれを現在のレジスタ
の番号を表わす変数nによって指示されるレジスタ(re
gister〔n〕)に格納する。
【0048】この後、S130で変数nがレジスタ数M
未満かどうかを判別し、n<Mの場合はS132でnを
値を1だけインクリメントし、n≧Mの場合はS134
でnの値を0にリセットする。これはレジスタ数Mであ
るために現在のレジスタの番号を0からM−1の間で順
次インクリメントさせるためである。上記のS132,
S134の実行後はS136に進み、変数iを1だけイ
ンクリメントしてS126に進む。一方、S126でi
≧導出パルス数の場合はS138で新誤差値にゲイン
(2−g)/2を乗算してフィルタ出力(図7の出力y
に対応)を求め、処理を終了する。
未満かどうかを判別し、n<Mの場合はS132でnを
値を1だけインクリメントし、n≧Mの場合はS134
でnの値を0にリセットする。これはレジスタ数Mであ
るために現在のレジスタの番号を0からM−1の間で順
次インクリメントさせるためである。上記のS132,
S134の実行後はS136に進み、変数iを1だけイ
ンクリメントしてS126に進む。一方、S126でi
≧導出パルス数の場合はS138で新誤差値にゲイン
(2−g)/2を乗算してフィルタ出力(図7の出力y
に対応)を求め、処理を終了する。
【0049】上記のS124〜S136では6msecの所
定時間内で導出パルス数分のレジスタに格納される回転
速度を更新している。図14に所定時間6msec、N=
2、M=48の場合における車輪速パルス、車輪速パル
スのエッジ数、このエッジ数から求めたパルス数、導出
パルス数夫々の変化の様子を示す。この所定時間内に演
算される回転速度V1 〜V9 はこの場合、ロータ10の
各歯に対応する48個のレジスタに順次格納される。こ
のため、回転体の1回転で得られるエッジ数を係数N
(所定数)で除算した数だけのレジスタを用意すれば良
く、従来必要としていたエッジ数分のレジスタからレジ
スタ数を大幅に減少でき、従って、メモリ容量を大幅に
削減できる。
定時間内で導出パルス数分のレジスタに格納される回転
速度を更新している。図14に所定時間6msec、N=
2、M=48の場合における車輪速パルス、車輪速パル
スのエッジ数、このエッジ数から求めたパルス数、導出
パルス数夫々の変化の様子を示す。この所定時間内に演
算される回転速度V1 〜V9 はこの場合、ロータ10の
各歯に対応する48個のレジスタに順次格納される。こ
のため、回転体の1回転で得られるエッジ数を係数N
(所定数)で除算した数だけのレジスタを用意すれば良
く、従来必要としていたエッジ数分のレジスタからレジ
スタ数を大幅に減少でき、従って、メモリ容量を大幅に
削減できる。
【0050】ここで、車体速度90km/h定常走行の
実測データから求めたN=2,M=48とした場合の外
乱除去フィルタのゲイン,位相夫々の周波数応答を図1
5(A),(B)に示す。更にN=4,M=24とした
場合の外乱除去フィルタのゲイン,位相夫々の周波数応
答を図15(C),(D)に示す。これから明らかなよ
うに、レジスタ数を48個から24個に減少しても、外
乱除去フィルタのゲイン,位相夫々の周波数応答に大き
な変化はなく、外乱除去フィルタの性能劣化はほとんど
ない。つまり、性能劣化することなくレジスタ数の減
少、つまり、メモリ容量の削減が可能となる。
実測データから求めたN=2,M=48とした場合の外
乱除去フィルタのゲイン,位相夫々の周波数応答を図1
5(A),(B)に示す。更にN=4,M=24とした
場合の外乱除去フィルタのゲイン,位相夫々の周波数応
答を図15(C),(D)に示す。これから明らかなよ
うに、レジスタ数を48個から24個に減少しても、外
乱除去フィルタのゲイン,位相夫々の周波数応答に大き
な変化はなく、外乱除去フィルタの性能劣化はほとんど
ない。つまり、性能劣化することなくレジスタ数の減
少、つまり、メモリ容量の削減が可能となる。
【0051】次に、外乱オブザーバ52について説明す
る。外乱オブザーバ52は、車輪14の図4に示すモデ
ルに基づいて構成されている。以下、この外乱オブザー
バ52の構成について説明する。車輪14を、慣性モー
メントJR のリム側部28と慣性モーメントJB のベル
ト側部30とがばね定数Kのねじりばね32により接続
されたものとしてモデル化すれば、(2)〜(4)の状
態方程式が成立し、これによって線形システムが構成さ
れる。
る。外乱オブザーバ52は、車輪14の図4に示すモデ
ルに基づいて構成されている。以下、この外乱オブザー
バ52の構成について説明する。車輪14を、慣性モー
メントJR のリム側部28と慣性モーメントJB のベル
ト側部30とがばね定数Kのねじりばね32により接続
されたものとしてモデル化すれば、(2)〜(4)の状
態方程式が成立し、これによって線形システムが構成さ
れる。
【0052】JR ωR ′=−KθRB+T1 ・・・(2) JB ωB ′=−KθRB−Td ・・・(3) θRB′=ωR −ωB ・・・(4) ただし、 ωR :リム側部28の角速度 ωR ′:リム側部28の角加速度 ωB :ベルト側部30の角速度 ωB ′:ベルト側部30の角加速度 θRB :リム側部28とベルト側部30とのねじり角 T1 :駆動・制動トルク検出装置68により検出され
る駆動・制動トルク Td :路面からの外乱トルク なお、実際にはリム側部28とベルト側部30との間に
はダンパが存在するが、その影響は比較的小さいため、
本実施例においてはその存在が無視されている。
る駆動・制動トルク Td :路面からの外乱トルク なお、実際にはリム側部28とベルト側部30との間に
はダンパが存在するが、その影響は比較的小さいため、
本実施例においてはその存在が無視されている。
【0053】上記状態方程式をベクトルおよび行列を用
いて表わせば(5)式となる。
いて表わせば(5)式となる。
【0054】
【数5】
【0055】ここで、タイヤ26の空気圧が変化し、ね
じりばね32のばね定数がKからK+ΔKに変化したと
きの車輪14の運動は(6)式で表わされる。
じりばね32のばね定数がKからK+ΔKに変化したと
きの車輪14の運動は(6)式で表わされる。
【0056】
【数6】
【0057】すなわち、ばね定数KがΔKだけ変化する
ことは正常なタイヤ26に(6)式の右辺の最終項で表
わされる外乱が加えられるのと等価である。この外乱に
はばね定数Kの変化量ΔKの情報が含まれており、か
つ、ばね定数Kはタイヤ26の空気圧に応じて変化する
ので、この外乱を推定することによってタイヤの空気圧
の変化量を推定することができる。この外乱の推定に外
乱オブザーバの手法を用いるのであり、いま路面からの
トルクTd をも外乱として扱うことにすれば、推定すべ
き外乱wは(7)式で表わされる。
ことは正常なタイヤ26に(6)式の右辺の最終項で表
わされる外乱が加えられるのと等価である。この外乱に
はばね定数Kの変化量ΔKの情報が含まれており、か
つ、ばね定数Kはタイヤ26の空気圧に応じて変化する
ので、この外乱を推定することによってタイヤの空気圧
の変化量を推定することができる。この外乱の推定に外
乱オブザーバの手法を用いるのであり、いま路面からの
トルクTd をも外乱として扱うことにすれば、推定すべ
き外乱wは(7)式で表わされる。
【0058】
【数7】
【0059】しかし、理論上、外乱〔w〕の中の一つの
要素しか推定することができないため、第2要素である
w2 を推定することとする。外乱w2 を(8)式で定義
すれば、車輪14の状態方程式は(9)式のようになる
ため、この(9)式に基づいて外乱オブザーバを構成す
る。
要素しか推定することができないため、第2要素である
w2 を推定することとする。外乱w2 を(8)式で定義
すれば、車輪14の状態方程式は(9)式のようになる
ため、この(9)式に基づいて外乱オブザーバを構成す
る。
【0060】 w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB ・・・(8)
【0061】
【数8】
【0062】外乱オブザーバは外乱をシステムの状態変
数の一つとして推定するものである。そこで、(8)式
の外乱w2 をシステムの状態に含めるために、推定すべ
き外乱のダイナミクスを(10)式で近似する。 w2 ′=0 ・・・(10) これは図16に示すように連続して変化する外乱を段階
状に近似(零次近似)することを意味し、外乱オブザー
バ52の外乱推定速度を推定すべき外乱の変化に比べて
十分速くすれば、この近似は十分に許容される。(1
0)式より、外乱w2 をシステムの状態に含めると(1
1)式の拡張系が構成される。
数の一つとして推定するものである。そこで、(8)式
の外乱w2 をシステムの状態に含めるために、推定すべ
き外乱のダイナミクスを(10)式で近似する。 w2 ′=0 ・・・(10) これは図16に示すように連続して変化する外乱を段階
状に近似(零次近似)することを意味し、外乱オブザー
バ52の外乱推定速度を推定すべき外乱の変化に比べて
十分速くすれば、この近似は十分に許容される。(1
0)式より、外乱w2 をシステムの状態に含めると(1
1)式の拡張系が構成される。
【0063】
【数9】
【0064】(11)式において、[wB θRB
w2 ]T が検出することができない状態となる。従っ
て、このシステムに基づいて外乱オブザーバ52を構成
すれば、外乱w2 と元々測定できない状態変数ωB ,θ
RBとを推定することができる。記述を簡単にするため
に、(11)式のベクトルおよび行列を分解して次のよ
うに表わすこととする。
w2 ]T が検出することができない状態となる。従っ
て、このシステムに基づいて外乱オブザーバ52を構成
すれば、外乱w2 と元々測定できない状態変数ωB ,θ
RBとを推定することができる。記述を簡単にするため
に、(11)式のベクトルおよび行列を分解して次のよ
うに表わすこととする。
【0065】
【数10】
【0066】このとき、状態[Z]=[ωB θRB
w2 ]T を推定する最小次元オブザーバの構成は
(12)式で表わされる。 [Zp ′]=[A21][Xa ]+[A22][Zp ]+[B2 ][u]+[G]{ [Xa ′]−([A11][Xa ]+[A12][Zp ]+[B1 ][u])}=( [A21]−[G][A11])[Xa ]+([A22]−[G][A12])[Zp ] +[G][Xa ′]+([B2 ]−[G][B1 ])[u] ・・・(12) ただし、 [Zp ]:[Z]の推定値 [Zp ′]:推定値[Zp ]の変化率 [G] :外乱オブザーバ52の推定速度を決めるゲ
イン この方程式をブロック図で表わすと図17のようにな
る。なお、図において[I]は単位行列、sはラプラス
演算子である。
w2 ]T を推定する最小次元オブザーバの構成は
(12)式で表わされる。 [Zp ′]=[A21][Xa ]+[A22][Zp ]+[B2 ][u]+[G]{ [Xa ′]−([A11][Xa ]+[A12][Zp ]+[B1 ][u])}=( [A21]−[G][A11])[Xa ]+([A22]−[G][A12])[Zp ] +[G][Xa ′]+([B2 ]−[G][B1 ])[u] ・・・(12) ただし、 [Zp ]:[Z]の推定値 [Zp ′]:推定値[Zp ]の変化率 [G] :外乱オブザーバ52の推定速度を決めるゲ
イン この方程式をブロック図で表わすと図17のようにな
る。なお、図において[I]は単位行列、sはラプラス
演算子である。
【0067】また、真値[Z]と推定値[Zp ]との誤
差[e]を[e]=[Z]−[Zp]とおき、誤差
[e]の変化率を[e′]とすると、(13)式の関係
を得る。 [e′]=([A22]−[G][A12])[e] ・・・(13) これは外乱オブザーバ52の推定特性を表わしており、
行列([A22]−[G][A12])の固有値がすなわち
外乱オブザーバ52の極となる。従って、この固有値が
s平面の左半面において原点から離れるほど外乱オブザ
ーバ52の推定速度が速くなる。オブザーバゲイン
[G]は希望の推定速度になるように決定すればよい。
差[e]を[e]=[Z]−[Zp]とおき、誤差
[e]の変化率を[e′]とすると、(13)式の関係
を得る。 [e′]=([A22]−[G][A12])[e] ・・・(13) これは外乱オブザーバ52の推定特性を表わしており、
行列([A22]−[G][A12])の固有値がすなわち
外乱オブザーバ52の極となる。従って、この固有値が
s平面の左半面において原点から離れるほど外乱オブザ
ーバ52の推定速度が速くなる。オブザーバゲイン
[G]は希望の推定速度になるように決定すればよい。
【0068】なお、以上は、外乱w2 が前記(8)式、
すなわちw2 =(−1/JB )Td+(ΔK/JB )θ
RBで表わされるものとして、オブザーバ52のうち、ね
じりばね32のばね定数KがΔK変化した場合の外乱w
2 を推定する部分の構成を説明したが、外乱オブザーバ
52の、ベルト側部30の慣性モーメントJB がJB+
ΔJB に変化した場合、ならびにリム側部28の慣性モ
ーメントJR がJR +ΔJR に変化した場合の外乱をそ
れぞれ推定する部分も同様にして構成することができ
る。
すなわちw2 =(−1/JB )Td+(ΔK/JB )θ
RBで表わされるものとして、オブザーバ52のうち、ね
じりばね32のばね定数KがΔK変化した場合の外乱w
2 を推定する部分の構成を説明したが、外乱オブザーバ
52の、ベルト側部30の慣性モーメントJB がJB+
ΔJB に変化した場合、ならびにリム側部28の慣性モ
ーメントJR がJR +ΔJR に変化した場合の外乱をそ
れぞれ推定する部分も同様にして構成することができ
る。
【0069】前処理部54は、相関演算部56における
演算の前処理を行う部分である。検出されたリム側部2
8の角速度ωR と外乱オブザーバ52において推定され
たベルト側部30の角速度推定値ωBpとから角加速度ω
R ′と角加速度推定値ω Bp′とが求められるのである。
演算の前処理を行う部分である。検出されたリム側部2
8の角速度ωR と外乱オブザーバ52において推定され
たベルト側部30の角速度推定値ωBpとから角加速度ω
R ′と角加速度推定値ω Bp′とが求められるのである。
【0070】上記外乱w2p,角速度ωR ,ωBp,角加速
度ωR ′,ωBp′,ねじり角θRBp等を用いて相関演算
部56において相関演算が行われ、正規化部58で正規
化が行われて、ねじりばね32のばね定数Kの変化が求
められる。まず、相関演算部56において、図18のフ
ローチャートで表わされるばね定数変化取得用相関演算
ルーチンが実行される。
度ωR ′,ωBp′,ねじり角θRBp等を用いて相関演算
部56において相関演算が行われ、正規化部58で正規
化が行われて、ねじりばね32のばね定数Kの変化が求
められる。まず、相関演算部56において、図18のフ
ローチャートで表わされるばね定数変化取得用相関演算
ルーチンが実行される。
【0071】S21の初期設定において、整数iが1に
リセットされ、前記(8)式で表わされる外乱w2 の推
定値w2pとねじり角推定値θRBp との相互相関C
(w2p,θ RBp )とねじり角推定値θRBp の自己相関C
(θRBp ,θRBp )とが0にリセットされる。RAM5
0の相互相関メモリおよび自己相関メモリの内容が0に
されるのである。
リセットされ、前記(8)式で表わされる外乱w2 の推
定値w2pとねじり角推定値θRBp との相互相関C
(w2p,θ RBp )とねじり角推定値θRBp の自己相関C
(θRBp ,θRBp )とが0にリセットされる。RAM5
0の相互相関メモリおよび自己相関メモリの内容が0に
されるのである。
【0072】続いて、S22で現時点の外乱推定値w
2p(i) およびねじり角推定値θRBp(i)が読み込まれ、S
23で外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)と
の積が演算され、相互相関C(w2p,θRBp )に加算さ
れる。ただし、最初にS23が実行される際には相互相
関C(w2p,θRBp )が0であるため、相互相関メモリ
に外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)との積
が格納されるのみである。
2p(i) およびねじり角推定値θRBp(i)が読み込まれ、S
23で外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)と
の積が演算され、相互相関C(w2p,θRBp )に加算さ
れる。ただし、最初にS23が実行される際には相互相
関C(w2p,θRBp )が0であるため、相互相関メモリ
に外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)との積
が格納されるのみである。
【0073】同様にS24でねじり角推定値θRBp(i)の
二乗が演算され、自己相関メモリの自己相関C
(θRBp ,θRBp )に加算される。S25において整数
iが予め定められた整数M以上になったか否かが判断さ
れるが、当初は判定がNOであるため、S26で整数i
が1増加させられ、再びS22〜S24が実行される。
二乗が演算され、自己相関メモリの自己相関C
(θRBp ,θRBp )に加算される。S25において整数
iが予め定められた整数M以上になったか否かが判断さ
れるが、当初は判定がNOであるため、S26で整数i
が1増加させられ、再びS22〜S24が実行される。
【0074】この実行がM回繰り返されたときS25の
判定がYESとなり、ばね定数変化取得用相関演算ルー
チンの1回の実行が終了する。相関演算部56において
以上のようにして相互相関C(w2p,θRBp )と自己相
関C(θRBp ,θRBp )とが求められた後、正規化部5
8において(21)式によりLK 値が求められ、RAM
50のLK 値メモリに格納される。
判定がYESとなり、ばね定数変化取得用相関演算ルー
チンの1回の実行が終了する。相関演算部56において
以上のようにして相互相関C(w2p,θRBp )と自己相
関C(θRBp ,θRBp )とが求められた後、正規化部5
8において(21)式によりLK 値が求められ、RAM
50のLK 値メモリに格納される。
【0075】 LK =C(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp ) ・・・(21) このLK 値は前記(8)式に基づき、(22)式で表わ
される。 LK =(−1/JB )C0 +ΔK/JB ・・・(22) ただし、C0 はC(TdP,θRBp )/C(θRBp ,θ
RBp )で表わされる値であり、ばね定数Kの変化とは無
関係であるので、タイヤ空気圧が正常の状態で予め求め
ておくことによって補償することができる。また、C
(TdP,θRBp )は外乱トルクTd の推定値とねじり角
θRBの推定値との相互相関を表わしている。
される。 LK =(−1/JB )C0 +ΔK/JB ・・・(22) ただし、C0 はC(TdP,θRBp )/C(θRBp ,θ
RBp )で表わされる値であり、ばね定数Kの変化とは無
関係であるので、タイヤ空気圧が正常の状態で予め求め
ておくことによって補償することができる。また、C
(TdP,θRBp )は外乱トルクTd の推定値とねじり角
θRBの推定値との相互相関を表わしている。
【0076】定数補正部60においては、以上のように
して取得され、各L値メモリに格納されているLK =C
(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )に基づいてね
じりばね32のばね定数Kの補正が行われる。LK は前
述のように、 LK =(−1/JB )C0 +ΔK/JB で表わされるため、予めLk とΔKの関係がばね定数変
化テーブルとしてROM49に格納されており、このテ
ーブルに基づいてばね定数変化量ΔKが求められ、この
変化量だけ外乱オブザーバ52のばね定数Kが補正され
るのである。
して取得され、各L値メモリに格納されているLK =C
(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )に基づいてね
じりばね32のばね定数Kの補正が行われる。LK は前
述のように、 LK =(−1/JB )C0 +ΔK/JB で表わされるため、予めLk とΔKの関係がばね定数変
化テーブルとしてROM49に格納されており、このテ
ーブルに基づいてばね定数変化量ΔKが求められ、この
変化量だけ外乱オブザーバ52のばね定数Kが補正され
るのである。
【0077】車両のキースイッチがONにされて後始め
て外乱オブザーバ52が作動させられる際にはばね定数
K,慣性モーメントJR および慣性モーメントJB とし
て正規の値が使用されるが、一旦補正が行われれば、ば
ね定数Kとして補正後の値が使用される。従って、その
状態で得られたばね定数変化量ΔKは補正後の値からの
補正量となる。
て外乱オブザーバ52が作動させられる際にはばね定数
K,慣性モーメントJR および慣性モーメントJB とし
て正規の値が使用されるが、一旦補正が行われれば、ば
ね定数Kとして補正後の値が使用される。従って、その
状態で得られたばね定数変化量ΔKは補正後の値からの
補正量となる。
【0078】しかるに、判定部62においては正規の値
からの変化量が必要であるため、きースイッチがONに
されたとき、ばね定数補正値メモリがクリアされ、定数
補正部60において補正が行われる毎に補正値ΔKがメ
モリの内容に加算される。判定部62においては、ばね
定数補正値メモリに記憶されている補正値ΔKがROM
49に格納されている基準値ΔK0 と比較される。補正
値ΔKが負の値である基準値ΔK0 より小さい場合には
タイヤ26の空気圧が異常に低いと判定されて、表示装
置66により運転者に知らされる。なお、補正値ΔKと
空気圧変化量ΔPとの関係が予めROM49に格納され
ており、その関係に従って今回の補正値ΔKに対応する
空気変化量ΔPが演算される。
からの変化量が必要であるため、きースイッチがONに
されたとき、ばね定数補正値メモリがクリアされ、定数
補正部60において補正が行われる毎に補正値ΔKがメ
モリの内容に加算される。判定部62においては、ばね
定数補正値メモリに記憶されている補正値ΔKがROM
49に格納されている基準値ΔK0 と比較される。補正
値ΔKが負の値である基準値ΔK0 より小さい場合には
タイヤ26の空気圧が異常に低いと判定されて、表示装
置66により運転者に知らされる。なお、補正値ΔKと
空気圧変化量ΔPとの関係が予めROM49に格納され
ており、その関係に従って今回の補正値ΔKに対応する
空気変化量ΔPが演算される。
【0079】車輪速度出力部64においては、リム側部
回転速度演算・補正部45から供給される回転速度vが
外乱オブザーバ52により推定された外乱に基づいて補
正された上で出力される。前述のように、外乱オブザー
バ52の(11)式に基づいて構成される部分によって
推定される外乱w2pは、(8)式に示すように、w2p=
(−1/JB )T d +(ΔK/JB )θRBで表わされる
が、この式の右辺の第2項は定数補正部62において前
述のように継続的に補正され、かつ、急激に変化するも
のではないため、第1項に比較して無視できるほど小さ
い。従って、車輪速度出力部64においては、外乱オブ
ザーバ52の(11)式に基づいて構成される部分によ
って推定される外乱w2pが(−1/JB )Td であると
みなして回転速度vの補正が行われる。
回転速度演算・補正部45から供給される回転速度vが
外乱オブザーバ52により推定された外乱に基づいて補
正された上で出力される。前述のように、外乱オブザー
バ52の(11)式に基づいて構成される部分によって
推定される外乱w2pは、(8)式に示すように、w2p=
(−1/JB )T d +(ΔK/JB )θRBで表わされる
が、この式の右辺の第2項は定数補正部62において前
述のように継続的に補正され、かつ、急激に変化するも
のではないため、第1項に比較して無視できるほど小さ
い。従って、車輪速度出力部64においては、外乱オブ
ザーバ52の(11)式に基づいて構成される部分によ
って推定される外乱w2pが(−1/JB )Td であると
みなして回転速度vの補正が行われる。
【0080】具体的には、外乱w2p=(−1/JB )T
d に−JB を掛けて外乱トルクTdが求められ、(2
7)式で、その外乱トルクTd にのみ起因するリム側部
28の角速度推定値ωRpが求められる。 ωRp(s) ={[D](s[I]−[E]-1[F]}Td (s) ・・・(27) ただし、 [I] :単位行列 s :ラプラス演算子 ωRp(s) :角速度推定値ωRpをラプラス変換した値 Td (s) :外乱トルクTd をラプラス変換した値 また、[D],[E],[F]はそれぞれ次式で表わさ
れるベクトルおよび行列である。
d に−JB を掛けて外乱トルクTdが求められ、(2
7)式で、その外乱トルクTd にのみ起因するリム側部
28の角速度推定値ωRpが求められる。 ωRp(s) ={[D](s[I]−[E]-1[F]}Td (s) ・・・(27) ただし、 [I] :単位行列 s :ラプラス演算子 ωRp(s) :角速度推定値ωRpをラプラス変換した値 Td (s) :外乱トルクTd をラプラス変換した値 また、[D],[E],[F]はそれぞれ次式で表わさ
れるベクトルおよび行列である。
【0081】
【数11】
【0082】上記角速度推定値ωRpは、車輪14の回転
速度vの乱れの、路面から車輪14に加えられる外乱に
よる成分であるから、この角速度推定値ωRpを車輪14
の周速度に換算した値だけ、リム側部回転速度演算・補
正部45から供給される回転速度vが補正され、路面か
らの外乱に起因する回転速度vのノイズが除去される。
速度vの乱れの、路面から車輪14に加えられる外乱に
よる成分であるから、この角速度推定値ωRpを車輪14
の周速度に換算した値だけ、リム側部回転速度演算・補
正部45から供給される回転速度vが補正され、路面か
らの外乱に起因する回転速度vのノイズが除去される。
【0083】
【発明の効果】上述の如く、請求項1に記載の発明は、
回転体の回転を検出して上記回転体の回転速度に応じた
周期的パルス信号を発生させ、上記パルス信号の周期に
基づいて回転速度を算出し、先に決定され複数のレジス
タに記憶されている複数の補正値のうち今回算出された
回転速度と所定の関係にある補正値を読み出し、今回算
出した回転速度との演算により上記回転体に対する周期
的外乱を除去した回転速度を決定する回転速度検出装置
において、所定時間周期で上記パルス信号のエッジ数を
カウントするエッジカウント手段と、カウントされたエ
ッジ数と前回の所定時間周期におけるキャリアとの加算
値を所定数で除算した値の整数部を今回の所定時間周期
における回転速度の格納回数に対応する導出数として算
出する導出数算出手段と、今回カウントされたエッジ数
と前回の所定時間周期におけるキャリアの加算値から、
上記導出数と上記所定数の乗算値を減算してキャリアを
算出するキャリア算出手段とを有し、上記複数のレジス
タから上記導出数分だけの回転速度を読み出して周期的
外乱を除去した回転速度の決定に使用し、上記読み出し
を行ったレジスタの回転速度を更新する。
回転体の回転を検出して上記回転体の回転速度に応じた
周期的パルス信号を発生させ、上記パルス信号の周期に
基づいて回転速度を算出し、先に決定され複数のレジス
タに記憶されている複数の補正値のうち今回算出された
回転速度と所定の関係にある補正値を読み出し、今回算
出した回転速度との演算により上記回転体に対する周期
的外乱を除去した回転速度を決定する回転速度検出装置
において、所定時間周期で上記パルス信号のエッジ数を
カウントするエッジカウント手段と、カウントされたエ
ッジ数と前回の所定時間周期におけるキャリアとの加算
値を所定数で除算した値の整数部を今回の所定時間周期
における回転速度の格納回数に対応する導出数として算
出する導出数算出手段と、今回カウントされたエッジ数
と前回の所定時間周期におけるキャリアの加算値から、
上記導出数と上記所定数の乗算値を減算してキャリアを
算出するキャリア算出手段とを有し、上記複数のレジス
タから上記導出数分だけの回転速度を読み出して周期的
外乱を除去した回転速度の決定に使用し、上記読み出し
を行ったレジスタの回転速度を更新する。
【0084】このため、回転体の1回転で得られるエッ
ジ数を所定数で除算した数だけのレジスタを用意すれば
良く、従来必要としていたエッジ数分のレジスタからレ
ジスタ数を大幅に減少でき、従ってメモリ容量を大幅に
削減できる。
ジ数を所定数で除算した数だけのレジスタを用意すれば
良く、従来必要としていたエッジ数分のレジスタからレ
ジスタ数を大幅に減少でき、従ってメモリ容量を大幅に
削減できる。
【図1】本発明の機能ブロック図である。
【図2】本発明の構成ブロック図である。
【図3】車輪の一部を示す断面図である。
【図4】車輪の力学モデルを示す図である。
【図5】回転速度演算・補正ルーチンのフローチャート
である。
である。
【図6】車輪速度検出値の周波数特性を示す図である。
【図7】外乱除去フィルタの伝達関数ブロック図であ
る。
る。
【図8】外乱除去フィルタの周波数特性を示す図であ
る。
る。
【図9】1回転分メモリの構成とその使用方法とを概念
的に示す図である。
的に示す図である。
【図10】1回転分メモリにおける記憶内容とサンプリ
ング周期との関係を説明するための図である。
ング周期との関係を説明するための図である。
【図11】1回転分メモリにおける記憶内容とサンプリ
ング周期との関係を説明するための図である。
ング周期との関係を説明するための図である。
【図12】周期的外乱除去の原理を概念的に示すグラフ
である。
である。
【図13】外乱除去ルーチンのフローチャートである。
【図14】外乱除去処理を説明するための図である。
【図15】周期的外乱除去におけるメモリ容量の削減を
説明するためのグラフである。
説明するためのグラフである。
【図16】外乱のダイナミクスの近似を説明するための
図である。
図である。
【図17】外乱オブザーバを示すブロック線図である。
【図18】ばね定数変化取得用相関演算ルーチンのフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
10 ロータ 12 電磁ピックアップ 14 車輪(タイヤ付ホイール) 20 コンピュータ 24 ホイール 26 タイヤ 28 リム側部 30 ベルト側部 32 ねじりばね 47 コンピュータ 52 外乱オブザーバ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 3/42 - 3/489 G01D 5/245
Claims (1)
- 【請求項1】 回転体の回転を検出して上記回転体の回
転速度に応じた周期的パルス信号を発生させ、上記パル
ス信号の周期に基づいて回転速度を算出し、先に決定さ
れ複数のレジスタに記憶されている複数の補正値のうち
今回算出された回転速度と所定の関係にある補正値を読
み出し、今回算出した回転速度との演算により上記回転
体に対する周期的外乱を除去した回転速度を決定する回
転速度検出装置において、 所定時間周期で上記パルス信号のエッジ数をカウントす
るエッジカウント手段と、 カウントされたエッジ数と前回の所定時間周期における
キャリアとの加算値を所定数で除算した値の整数部を今
回の所定時間周期における回転速度の格納回数に対応す
る導出数として算出する導出数算出手段と、 今回カウントされたエッジ数と前回の所定時間周期にお
けるキャリアの加算値から、上記導出数と上記所定数の
乗算値を減算してキャリアを算出するキャリア算出手段
とを有し、 上記複数のレジスタから上記導出数分だけの回転速度を
読み出して周期的外乱を除去した回転速度の決定に使用
し、上記読み出しを行ったレジスタの回転速度を更新す
ることを特徴とする回転速度検出装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP01798796A JP3329171B2 (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 回転速度検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP01798796A JP3329171B2 (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 回転速度検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09211011A JPH09211011A (ja) | 1997-08-15 |
JP3329171B2 true JP3329171B2 (ja) | 2002-09-30 |
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Family Applications (1)
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-
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Publication number | Publication date |
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