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JP2005201723A - 車両速度演算装置 - Google Patents

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JP2005201723A
JP2005201723A JP2004006812A JP2004006812A JP2005201723A JP 2005201723 A JP2005201723 A JP 2005201723A JP 2004006812 A JP2004006812 A JP 2004006812A JP 2004006812 A JP2004006812 A JP 2004006812A JP 2005201723 A JP2005201723 A JP 2005201723A
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speed
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JP2004006812A
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Masahiro Matsuura
松浦正裕
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Abstract

【課題】 車輪の角速度及びタイヤの内部圧力からより正確な車速を求める。
【解決手段】 車両10はタイヤn(n=1〜4)の内部圧力P(n)を検出する圧力センサ25〜28及び車輪nの角速度ωnを検出する車輪速センサ21〜24を備える。本装置は、基準圧力PS(n)と各圧力センサにより各々検出されたタイヤの内部圧力P(n)との差ΔTP(n)に基づく動荷重半径変化率DP(n)を算出し、各車輪速センサにより各々検出された車輪の角速度ωn及び同DP(n)に基づき車速演算用車輪速度SPDH(n)を求め、同SPDH(n)から車速SPDHを算出しスピードメータ19に出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に備えられた車輪の角速度及び同車輪に装着されたタイヤの内部圧力に基づいて車両の速度を算出する車両速度演算装置に関する。
車両のABS(Anti−lock Braking System)制御において、電子制御装置は、ブレーキ時における車輪のロックを回避するために各車輪のブレーキ装置に加えるブレーキ油圧を制御する。この制御を行うために車輪の回転軸には車輪の角速度を検出する車輪速センサが取り付けられており、この車輪速センサを利用して車両の速度を演算する技術が従来から提案されている。より具体的には、ABS制御用マイコン(電子制御装置)が、ABS制御用の車輪速センサから出力された車輪速パルスに基づいて車速パルスを算出し、同車速パルスを交流の信号(車両の速度)に変換してスピードメータに出力するという技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−268252号公報(第0025欄、第0027欄、図2,4)
ところで、車両の速度は車輪の角速度が一定であってもタイヤの動荷重半径が異なれば変化する。また、この動荷重半径は、タイヤの内部圧力(空気圧)により大きく変動する。
しかし、上記従来技術は、タイヤの内部圧力にかかわらず、車輪の角速度に基づいて一律に車両の速度を求めていたので、スピードメータに表示する車両速度は不正確な値となっていた。
本発明は、車輪の角速度及びタイヤの内部圧力に基づいて、より正確な車両の速度を求めることを目的とする。
本発明の車両速度演算装置は、上記目的を達成するためになされたものであって、
車両に備えられた車輪の角速度を検出する角速度検出手段と、
前記車輪に装着されたタイヤの内部圧力を検出する圧力検出手段と、
前記検出された車輪の角速度と前記検出されたタイヤの内部圧力とに基づいて車両の速度を算出する演算手段とを備える。
これによれば、車輪の角速度とタイヤの内部圧力とに基づいて車両の速度が算出されるので、タイヤの内部圧力の変動を考慮した、より正確な車両の速度が求められ得る。
また、本発明の車両速度演算装置は、更に、
外部からの操作信号に応答して前記タイヤの内部圧力に応じた値を基準圧力として入力する入力手段を備え、
前記演算手段は、前記入力された基準圧力からの前記検出されたタイヤの内部圧力の偏差に基づく動荷重半径の変化分を表す値を同偏差に基づいて算出し、前記検出された車輪の角速度と同算出された動荷重半径の変化分を表す値とに基づいて車両の速度を算出する。
タイヤの動荷重半径は、タイヤの種類等によっても変動するので、タイヤの内部圧力のみから一義的に決定されるものではない。しかし、前記基準圧力からのタイヤの内部圧力の偏差に応じた動荷重半径の変化分は、タイヤの種類等にかかわらずほぼ一定の値として決定され得る。従って、本装置は基準圧力からのタイヤの内部圧力の偏差に基づく動荷重半径の変化分を表す値を同偏差に基づいて算出し、車輪の角速度と同算出された動荷重半径の変化分を表す値とに基づいて車両の速度を求める。この結果、タイヤの内部圧力の変動に起因した動荷重半径の変動が考慮されるので、より正確な車両の速度が求められ得る。
また、前記角速度検出手段は、前記車両に備えられた複数の車輪の角速度を各々検出し、
前記圧力検出手段は、前記複数の車輪に装着された複数のタイヤの内部圧力を各々検出し、
前記入力手段は、外部からの操作信号に応答して前記複数のタイヤの各々の内部圧力に応じた値を各タイヤの基準圧力として入力し、
前記演算手段は、
前記検出されたタイヤの内部圧力が所与の圧力条件を満足しないタイヤに対する前記動荷重半径の変化分を表す値を同タイヤの前記入力された基準圧力と同タイヤの前記検出された内部圧力の偏差に基づいて算出し、同タイヤが装着された車輪の前記検出された角速度と同算出された動荷重半径の変化分を表す値とから同車輪のタイヤ外周の速度に応じた車速演算用車輪速度を算出するとともに、前記検出されたタイヤの内部圧力が前記所与の圧力条件を満足するタイヤが装着された車輪の前記検出された角速度から同車輪のタイヤ外周の速度に応じた車速演算用車輪速度を算出し、前記複数の車輪の各々に対して算出された複数の車速演算用車輪速度に基づいて車両の速度を算出する。
これによれば、本車両速度演算装置は、着目したタイヤの内部圧力が所与の圧力条件を満足しない場合、そのタイヤに対応する車輪の角速度とその車輪についての前記動荷重半径の変化分を表す値とから車両の速度を演算するための車速演算用車輪速度(タイヤ外周の速度)を算出する。一方、本装置はタイヤの内部圧力が同条件を満足する場合、前記動荷重半径の変化分を表す値を用いずに、そのタイヤに対応する車輪の角速度から車速演算用車輪速度を算出する。このようにして求められた複数の車速演算用車輪速度に基づいて車両の速度が算出されるので、タイヤの内部圧力の状態を考慮した、より正確な車両の速度が求められ得る。
また、本発明の車両速度演算装置は、
車両に備えられた複数の車輪の角速度を各々検出する角速度検出手段と、
前記複数の車輪に装着された複数のタイヤの内部圧力を各々検出する圧力検出手段と、
前記検出されたタイヤの内部圧力が所与の圧力条件を満足しないタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度を車両の速度を演算するための対象から除外し、前記検出されたタイヤの内部圧力が同所与の圧力条件を満足するタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度に基づいて車両の速度を算出する演算手段とを備える。
これによれば、本車両速度演算装置は、複数のタイヤから所与の圧力条件を満たさないタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度を車両の速度を演算するための対象から除外して、残りのタイヤが装着されている車輪のみの前記検出された角速度に基づいて車両の速度を算出する。従って、タイヤの内部圧力の状態を考慮した、より精度の高い車両の速度が求められ得る。
また、本発明の車両速度演算装置は、
車両に備えられた複数の車輪の角速度を各々検出する角速度検出手段と、
前記複数の車輪に装着された複数のタイヤの内部温度を各々検出する温度検出手段と、
前記検出されたタイヤの内部温度が所与の温度条件を満足しないタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度を車両の速度を演算するための対象から除外し、前記検出されたタイヤの内部温度が同所与の温度条件を満足するタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度に基づいて車両の速度を算出する演算手段とを備える。
これによれば、本車両速度演算装置は、複数のタイヤから所与の温度条件を満たさないタイヤを車両の速度を演算するための対象から除外して、残りのタイヤが装着された車輪のみの角速度に基づいて車両の速度を算出する。従って、タイヤの内部温度の状態を考慮した、より精度の高い車両の速度が求められ得る。
更に、本発明の車両速度演算装置は、前記算出された車両の速度を同車両に備えられたスピードメータに出力するので、スピードメータは、真の車両速度により近い車両速度を表示することができる。
以下、本発明による車両速度演算装置の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る車両速度演算装置について説明する。車両10は、図1に示すように、車両10の前方側左右にそれぞれ位置された第1の車輪11及び第2の車輪12、車両10の後方側左右にそれぞれ位置された第3の車輪13及び第4の車輪14、第1の車輪11〜第4の車輪14にそれぞれ装着された第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18及びスピードメータ19を備えている。
第1の車輪11及び第2の車輪12は駆動輪であり、第3の車輪13及び第4の車輪14は従動輪である。
車両速度演算装置は、第1の車輪11〜第4の車輪14の回転軸に各々取り付けられた第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24、第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18に各々取り付けられた直圧式の第1の圧力センサ25〜第4の圧力センサ28、同圧力センサから出力された信号を受信アンテナ31a及び受信アンテナ31bを介して受信する受信機30、各タイヤの所定時の内部圧力を基準圧力として設定するために操作される操作スイッチ40及び電子制御装置50を備えている。
スピードメータ19は、車両10前方のインストルメントパネルに設けられていて、車両10の速度(車速SPDH)を表示するようになっている。
第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24は、第1の車輪11〜第4の車輪14の回転軸に各々取り付けられた図示しないセンサロータの回転によって得られる磁界の変化に対応したコイルの電圧の変化を検出し、その電圧の変化を第1の車輪11〜第4の車輪14の角速度ω1〜ω4に応じた速度信号として各々出力するようになっている。この第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24は第1の車輪11〜第4の車輪14の角速度ω1〜ω4を各々検出する角速度検出手段に相当する。
第1の圧力センサ25〜第4の圧力センサ28は、第1の車輪11〜第4の車輪14のハブにそれぞれ固定されたホイールのリムのタイヤバルブ穴に各々取り付けられている。第1の圧力センサ25〜第4の圧力センサ28は、各タイヤの内部圧力P(n)を検出する圧力検出器、各タイヤの内部温度T(n)を検出する温度検出器及び送信機を各々備えている。第1の圧力センサ25〜第4の圧力センサ28のそれぞれに備えられた送信機は、内部圧力P(n)を圧力信号として各々送信し、内部温度T(n)を温度信号として各々送信するようになっている。ここで、変数nは後述する処理の対象となる車輪及びタイヤの番号を示していて、例えば、第1のタイヤ15の内部圧力はP(1)で表される。
この第1の圧力センサ25〜第4の圧力センサ28は、第1の車輪11〜第4の車輪14の各々に装着された第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18の内部圧力P(n)を各々検出する圧力検出手段に相当するとともに、第1の車輪11〜第4の車輪14の各々に装着された第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18の内部温度T(n)を各々検出する温度検出手段に相当する。
受信機30は、車両10前方の車両左右方向略中央部に設けられた受信アンテナ31aを介して第1の圧力センサ25及び第2の圧力センサ26から各々送信された圧力信号(P(1),P(2))及び温度信号(T(1),T(2))を受信するようになっている。また、受信機30は、車両10後方の車両左右方向略中央部に設けられた受信アンテナ31bを介して第3の圧力センサ27及び第4の圧力センサ28から各々送信された圧力信号(P(3),P(4))及び温度信号(T(3),T(4))を受信するようになっている。
操作スイッチ40は、車室内に配設されていて、整備工場のサービスマンや乗員等がタイヤを交換した場合、基準圧力に調整した後のタイヤ圧力を各タイヤの基準圧力として入力することを指示するために操作されるとn番目のタイヤの基準となる内部圧力PS(n)を設定するための操作信号を出力するようになっている。
電子制御装置50は、CPU51、ROM52、RAM53、Back up RAM54及び入出力回路(インターフェース55)を主たる構成としたマイクロコンピュータを備えている。電子制御装置50は、第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24、受信機30及び操作スイッチ40と接続されていて、各車輪速センサから出力された速度信号、受信機30から出力された圧力信号と温度信号、及び操作スイッチ40から出力された操作信号を入力するようになっている。
また、電子制御装置50はスピードメータ19と接続されていて、スピードメータ19に車速SPDHを表示するための信号を出力するようになっている。
次に、上記のように構成された車両速度演算装置の作動について図2を参照しながら説明する。図2は、図1に示された電子制御装置50のCPU51が、スピードメータ19に表示される車速SPDHを制御するために実行するメインルーチン(プログラム)を示したフローチャートである。CPU51は、このプログラムを所定時間の経過ごとに繰り返し実行するようになっている。
後述する判定フラグF(1)〜F(4)は、第1の車輪11〜第4の車輪14の各車輪速SPD(1)〜SPD(4)が車速SPDHを算出するために使用されるか否かを各々判定するためのフラグであり、図示しないイグニッション・スイッチをオフからオンにしたときに実行されるイニシャルルーチンにおいてそれぞれ予め「0」の値に設定される。判定フラグF(1)〜F(4)は、第1の車輪11〜第4の車輪14の各車輪速SPD(1)〜SPD(4)が車速SPDHを算出するための演算の対象となる場合には「0」の値に各々設定され、対象とならない場合には「1」の値に各々設定される。
(1)まず、車両10が停止した状態から走行状態に移行した場合であって、第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24の状態及び第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18の内部温度が正常である場合から説明する。
CPU51は、所定のタイミングになったときに図2のステップ200から処理を開始してステップ205に進み、変数nに「1」の値を設定する。次に、CPU51はステップ210に進んで、操作スイッチ40から出力された操作信号に基づき第1のタイヤ15の基準圧力を入力する指示があったか否かを判定する。入力の指示があった場合、CPU51は、ステップ210にて[Yes」と判定してステップ215に進み、第1の圧力センサ25によって検出された第1のタイヤ15の内部圧力を基準圧力PS(1)として取り込んでステップ220に進む。一方、CPU51がステップ210に進んだ時点で入力の指示がなかった場合、同CPU51は、ステップ210にて[No」と判定して直ちにステップ220に進む。この場合、基準圧力PS(1)には、初期値として予め定められた値又は以前にサービスマンや乗員等により入力を指示されたときの第1のタイヤ15の内部圧力の値が設定されている。
次に、CPU51は、ステップ220にて第1の車輪速センサ21から出力された速度信号に基づき第1の車輪11の角速度ω1を入力し、ステップ225に進んで角速度ω1と動荷重半径RSstdとを掛け合わせることにより車輪速SPD(1)を求める。ここで、車輪速とは、タイヤ外周の周速度である。また、RSstdは車両の設計段階において予め定められた基準となるタイヤの動荷重半径である。この基準動荷重半径RSstdは、想定される種類のタイヤに要求されるタイヤの内部圧力の基準値PSstdに対応すると考えることもできる。
次いで、CPU51は、ステップ230に進み、変数nが「4」の値に等しいか否かを判定する。この時点で変数nの値は「1」であるので、CPU51は、ステップ230にて「No」と判定してステップ235に進み、変数nに「1」を加えてステップ210の処理に戻る。その後、CPU51がステップ230にて「Yes」と判定するまで同CPU51はステップ210〜235の処理を繰り返す。変数nが「4」の値になると、同CPU51は、ステップ230にて「Yes」と判定し、ステップ240に進む。以上により、車輪速SPD(1)〜SPD(4)が得られる。
次に、CPU51は、ステップ240にて受信機30から第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18の内部圧力P(1)〜P(4)を示す圧力信号及び同タイヤの内部温度T(1)〜T(4)を示す温度信号を入力する。
次に、CPU51は、ステップ245に進んで、車輪速SPD(n)を補正するためのサブルーチンを呼び出す。図3は、CPU51が、車輪速SPD(n)を補正するために実行するサブルーチン(プログラム)を示したフローチャートである。
CPU51は、呼び出したサブルーチンのステップ300から処理を開始し、ステップ305に進んで変数nに「1」の値を設定した後、ステップ310に進んで第1の車輪速センサ21が正常な状態であるか否かを判定する。前提によれば第1の車輪速センサ21は正常であるので、CPU51は、ステップ310にて「Yes」と判定してステップ315に進み、第1のタイヤ15の内部温度T(1)が所与の上限温度以下であるか否かを内部温度T(1)を示す温度信号に基づいて判定する。
前提によれば第1のタイヤ15の内部温度T(1)は正常であるので、CPU51は、ステップ315にて「Yes」と判定してステップ320に進み、圧力信号に基づいて第1のタイヤ15の基準圧力PS(1)からの第1のタイヤ15の内部圧力P(1)の偏差ΔTP(1)を求める。図4のタイヤの空気圧と動荷重半径との相関図(Map1)には、タイヤの内部圧力P(n)と基準圧力PS(n)との差ΔTP(n)に対応するタイヤの動荷重半径R(n)とRS(n)との変化量が示されている。ここで、タイヤの動荷重半径とは、規定の荷重を掛け、一定速度で車両を走行させたときのタイヤの一回転当たりの走行距離を2πで除した値をいう。また、相関図(Map1)は、実験により定められていて、タイヤの動荷重半径R(n)がタイヤの内部圧力P(n)に比例するように、これらの関係を規定(近似)している。
次いで、CPU51はステップ325に進み、図5のタイヤの空気圧の偏差ΔTP(n)と動荷重半径変化率DP(n)との相関図(Map2)に示す関数fに偏差ΔTP(1)を代入することにより偏差ΔTP(1)に対応する動荷重半径変化率(動荷重半径の変化分)DP(1)(=R(1)/RS(1))を求める。この動荷重半径変化率DP(1)は、前記偏差ΔTP(1)に基づくタイヤの動荷重半径の変化分に応じた値の一例である。なお、相関図(Map2)は、図4に示した関係に基づいて定められている。
次に、CPU51は、ステップ330に進み、車輪速SPD(1)に動荷重半径変化率DP(1)を掛け合わせて(車輪速SPD(1)を動荷重半径変化率DP(1)にて補正して)車速を演算するための車速演算用車輪速度SPDH(1)を算出する。これにより、車速演算用車輪速度SPDH(1)は第1の車輪11の真の車輪速(第1のタイヤ15の外周の速度)に極めて近い値となる。
次に、CPU51はステップ335に進んで変数nが「4」の値に等しいか否かを判定する。この時点で変数nは「1」の値であるので、同CPU51は、ステップ335にて「No」と判定してステップ340に進み、変数nに「1」を加えてステップ310の処理に戻る。前提によれば第2の車輪速センサ22〜第4の車輪速センサ24及び第2のタイヤ16〜第4のタイヤ18の内部温度T(2)〜T(4)はいずれも正常であるので、CPU51がステップ335にて「Yes」と判定するまで、同CPU51はステップ310〜340の処理を繰り返す。そして、変数nが「4」の値となったときに、CPU51は、ステップ335にて「Yes」と判定して、ステップ395に進み、次にメインルーチンから呼び出されるまで本サブルーチンの処理を一旦終了する。以上により、車速演算用車輪速度SPDH(1)〜SPDH(4)が求められる。
次に、CPU51は、戻り先であるメインルーチンのステップ250に進んで、車速SPDHを算出するためのサブルーチンを呼び出す。図6は、CPU51が車速SPDHを算出するために実行するサブルーチン(プログラム)を示したフローチャートである。
CPU51は、サブルーチンのステップ600から処理を開始して、ステップ605に進み、判定フラグF(1)及び判定フラグF(2)がいずれも「0」の値に設定されているか否かを判定する。この時点では、これらの判定フラグはイニシャルルーチンにおいていずれも「0」の値に設定されていて、その後変更されていない。従って、CPU51は、ステップ605にて「Yes」と判定してステップ610に進み、第1の車輪11の車速演算用車輪速度SPDH(1)及び第2の車輪12(駆動輪)の車速演算用車輪速度SPDH(2)の平均値を車速SPDHとして算出し、ステップ695に進んで次にメインルーチンから呼び出されるまで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
次に、CPU51は、戻り先であるメインルーチンのステップ255に進んで車速SPDHをスピードメータ19に出力し、その後、ステップ295に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。従って、スピードメータ19には出力された駆動輪二輪の車速演算用車輪速度SPDH(1)及びSPDH(2)の平均値が表示される。
(2)次に、車両10の走行中にタイヤの内部温度が異常(タイヤnの内部温度T(n)>所与の上限温度)となった場合について場合分けして説明する。
まず、(a)第1のタイヤ15の内部温度T(1)のみが異常の場合を説明すると、CPU51は、ステップ200から処理を開始して、ステップ205〜240に続くステップ245にて図3に示すサブルーチンを呼び出す。
CPU51は、サブルーチンのステップ300〜310に続くステップ315に進むと、前提により第1のタイヤ15の内部温度T(1)は所与の上限温度より大きいことから、同CPU51は、ステップ315にて「No」と判定してステップ345に進み、判定フラグF(1)に「1」の値を設定する。次いで、CPU51は、ステップ335,340からステップ310に戻る。前提によれば第2のタイヤ16〜第4のタイヤ18の内部温度T(2)〜T(4)はいずれも正常であるので、CPU51がステップ335にて「Yes」と判定するまでステップ310〜340の処理を繰り返した後、同CPU51は本サブルーチンの処理を一旦終了する。
CPU51は戻り先であるステップ250にて図6に示すサブルーチンを呼び出し、ステップ600から処理を開始してステップ605に進むと、判定フラグF(1)は「1」、判定フラグF(2)は「0」の値に設定されている。そこで、CPU51は、ステップ605にて「No」と判定して、ステップ615に進んで、判定フラグF(1)又は判定フラグF(2)が「0」の値に設定されているか否かを判定する。上述したように判定フラグF(2)は「0」の値に設定されているので、同CPU51は、ステップ615にて「Yes」と判定してステップ620に進み、判定フラグF(1)が「0」の値に設定されているか否かを判定する。上述したように判定フラグF(1)は「1」の値に設定されているので、CPU51は、ステップ620にて「No」と判定してステップ625に進み、車速SPDHに第2の車輪12(駆動輪)の車速演算用車輪速度SPDH(2)を設定し、ステップ695に進んで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
CPU51はステップ255にて車速SPDHをスピードメータ19に出力する。従って、駆動輪の内、タイヤの内部温度が異常な駆動輪(第1の車輪11)は車速を演算する対象から除外され、CPU51はステップ255にてタイヤの内部温度が正常な駆動輪の車速演算用車輪速度SPDH(2)をスピードメータ19に出力する。
なお、第1のタイヤ15,第3のタイヤ17,第4のタイヤ18の内部温度が異常の場合、変数nが3,4のときCPU51はステップ315にて「No」と判定し、(ステップ320〜330の処理を行わずに)ステップ345にて判定フラグF(3),(4)に「1」の値を各々設定する点で第1のタイヤ15の内部温度のみが異常の場合と相違する。しかし、この場合にもCPU51はステップ625にて車速演算用車輪速度SPDH(2)を車速SPDHに設定するので、スピードメータ19に出力される車速SPDHは第1のタイヤ15の内部温度のみが異常の場合と同じ速度である。
次に、(b)第2のタイヤ16の内部温度のみが異常の場合を説明すると、CPU51は、図3に示すサブルーチンの処理において変数nが「2」の値に設定されているとき、前提により第2のタイヤ16の内部温度T(2)は所与の上限温度より大きいことから、ステップ315において「No」と判定して、ステップ345に進んで、判定フラグF(2)に「1」の値を設定する。
この時点で、CPU51は戻り先であるステップ250にて図6に示すサブルーチンを呼び出し、ステップ600から処理を開始してステップ605、ステップ615に進むと、判定フラグF(1)は「0」、判定フラグF(2)は「1」の値に設定されている。そこで、CPU51は、ステップ615にて「Yes」と判定してステップ620に進み、ステップ620にて「Yes」と判定して、ステップ630に進んで車速SPDHに第1の車輪11(駆動輪)の車速演算用車輪速度SPDH(1)を設定し、ステップ695に進んで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
従って、駆動輪の内、タイヤの内部温度が異常な駆動輪(第2の車輪12)は車速を演算する対象から除外され、CPU51はステップ255にてタイヤの内部温度が正常な駆動輪の車速演算用車輪速度SPDH(1)をスピードメータ19に出力する。
なお、第2のタイヤ16,第3のタイヤ17,第4のタイヤ18の内部温度が異常の場合にも、ステップ630にて車速SPDHは車速演算用車輪速度SPDH(1)に設定されるので、スピードメータ19に出力される車速SPDHは第2のタイヤ16の内部温度のみが異常の場合と同じ速度である。
次に、(c)第1のタイヤ15,第2のタイヤ16の内部温度が共に異常、かつ、第3のタイヤ17,第4のタイヤ18の内部温度が共に正常な場合について説明すると、CPU51は、図3に示すサブルーチンの処理において変数nが1,2に設定されているとき、ステップ345にて判定フラグF(1),F(2)に「1」の値を各々設定する。
この時点で、CPU51が図6に示すサブルーチンのステップ600,605に続くステップ615に進むと、判定フラグF(1),(2)はいずれも「1」の値に設定されているので、CPU51は、ステップ615にて「No」と判定してステップ635に進み、判定フラグF(3)及び判定フラグF(4)が「0」の値に各々設定されているか否かを判定する。判定フラグF(3),(4)は共に「0」の値に設定されているので、CPU51は、ステップ635にて「Yes」と判定して、ステップ640に進んで、第3の車輪13の車速演算用車輪速度SPDH(3)及び第4の車輪14(従動輪)の車速演算用車輪速度SPDH(4)の平均値を車速SPDHとして算出し、ステップ695に進んで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
従って、タイヤの内部温度が異常な駆動輪二輪(第1の車輪11,第2の車輪12)は車速を演算するための対象から除外され、CPU51は、ステップ255にてタイヤの内部温度が正常な従動輪二輪の車速演算用車輪速度SPDH(3)及びSPDH(4)の平均値をスピードメータ19に出力する。
次に、(d)第1のタイヤ15〜第3のタイヤ17の内部温度が異常である場合を説明すると、CPU51は、図3に示すサブルーチンの処理において変数nが1〜3に設定されているとき、ステップ345にて判定フラグF(1)〜F(3)に「1」の値を各々設定する。
この時点で、CPU51が図6に示すサブルーチンのステップ600,605,615,635と順に進むと、判定フラグF(3)は「1」、判定フラグF(4)は「0」の値に設定されている。そこで、CPU51は、ステップ635にて「No」と判定してステップ645に進み、判定フラグF(3)又は判定フラグF(4)が「0」の値であるか否かを判定する。判定フラグF(4)は「0」の値に設定されているので、CPU51は、ステップ645にて「Yes」と判定してステップ650に進み、判定フラグF(3)が「0」の値であるか否かを判定する。判定フラグF(3)は「1」の値に設定されているので、CPU51はステップ650にて「No」と判定してステップ655に進み、第4の車輪14(従動輪)の車速演算用車輪速度SPDH(4)を車速SPDHに設定し、ステップ695に進んで本サブルーチンの処理を一旦終了する。CPU51は、ステップ255にてタイヤの内部温度が異常な第1の車輪11〜第3の車輪13の車輪速を除外して算出された車速SPDHをスピードメータ19に出力する。
次に、(e)第1のタイヤ15,第2のタイヤ16,第4のタイヤ18の内部温度が異常である場合を説明すると、CPU51は、図3に示すサブルーチンの処理において変数nが1,2,4に設定されているとき、ステップ345にて判定フラグF(1),(2),(4)に「1」の値を各々設定する。
この時点で、CPU51が図6に示すサブルーチンのステップ600,605,615,635,645と順に進むと、判定フラグF(3)は「0」、判定フラグF(4)は「1」の値に設定されている。そこで、CPU51は、ステップ645にて「Yes」と判定してステップ650に進み、ステップ650にて「Yes」と判定して、ステップ660に進んで車速SPDHに第3の車輪13(従動輪)の車速演算用車輪速度SPDH(3)を設定し、ステップ695に進み本サブルーチンの処理を一旦終了する。
CPU51は、ステップ255にて車速SPDHをスピードメータ19に出力する。従って、タイヤの内部温度が異常な車輪(第1の車輪11,第2の車輪12,第4の車輪14)は車速を演算する対象から除外され、スピードメータ19には、タイヤの内部温度が正常な従動輪(第3の車輪13)の車速演算用車輪速度SPDH(3)が表示される。
最後に(f)すべてのタイヤの内部温度が異常である場合について説明すると、CPU51は、図3に示すサブルーチンの処理において変数nが1〜4に設定されているとき、ステップ345にて判定フラグF(1)〜(4)に「1」の値を各々設定する。
この時点で、CPU51が図6に示すサブルーチンのステップ600,605,615,635,645と順に進むと、同CPU51は、判定フラグF(3),(4)はいずれも「1」の値であるので、ステップ645にて「No」と判定してステップ665に進み、車速SPDHに「0」の値を設定し、ステップ695に進んで本サブルーチンの処理を一旦終了する。CPU51は、ステップ255にて「0」の値をスピードメータ19に出力する。
(3)次に、車両10の走行中に車輪速センサの状態が異常となった場合について説明する。例えば、第1の車輪速センサ21の状態が異常となった場合について説明すると、CPU51は、ステップ200〜240に続くステップ245にて図3に示すサブルーチンを呼び出し、ステップ300,305に続くステップ310に進む。前提により第1の車輪速センサ21の状態は正常でないことから、CPU51は、ステップ310にて「No」と判定して、ステップ345に進んで、判定フラグF(1)に「1」の値を設定する。その後の処理は第1のタイヤ15の内部温度が異常である場合と同様であるので説明を省略する。
なお、他の車輪速センサの状態が異常となった場合の処理も、他のタイヤの内部温度が異常である場合と同様であるので説明を省略する。
以上、車両に備えられた車輪n(第n番目の車輪)の角速度ωnを検出する角速度検出手段(第n番目の車輪速センサ)と、前記車輪に装着されたタイヤn(第n番目のタイヤ)の内部圧力P(n)を検出する圧力検出手段(第n番目の圧力センサ)と、前記検出された車輪の角速度と前記検出されたタイヤの内部圧力とに基づいて車両の速度SPDHを算出する演算手段(ステップ210〜225,240,320〜330,250)とを備える車両速度演算装置について説明した。
これによれば、本車両速度演算装置は、車輪nの角速度ωnとタイヤnの内部圧力P(n)とに基づいて車速SPDHを算出するので、タイヤnの内部圧力P(n)を考慮した(従って、タイヤnの内部圧力P(n)の変化に基づく動荷重半径の変化を考慮した)、より正確な車速SPDHが求められる。
また、更に、外部(操作スイッチ40)からの操作信号に応答して前記タイヤnの内部圧力に応じた値を基準圧力PS(n)として入力する入力手段(ステップ210,215)を備え、前記演算手段は、前記入力された基準圧力PS(n)からの前記検出されたタイヤの内部圧力P(n)の偏差ΔTP(n)に基づく動荷重半径の変化分を表す値DP(n)を同偏差に基づいて算出し、前記検出された車輪の角速度ωnと前記算出された値DP(n)とに基づいて車両の速度SPDHを算出する車両速度演算装置について説明した。
前記基準圧力からの実際のタイヤの内部圧力の偏差に応じた動荷重半径の変化分は、タイヤの種類やタイヤの内部圧力の絶対値にかかわらず決定され得る。従って、本発明の車両速度演算装置によれば、基準圧力からのタイヤの内部圧力の偏差に基づく動荷重半径の変化分を表す値が同偏差に基づいて算出されるので、車輪の角速度と前記算出された動荷重半径の変化分を表す値とに基づいて、タイヤの内部圧力の変動に起因した動荷重半径の変動を考慮した、より正確な車両の速度SPDHが求められ得る。
また、車両に備えられた複数の車輪(第1の車輪11〜第4の車輪14)の角速度(ω1〜ω4)を各々検出する角速度検出手段(第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24)と、前記複数の車輪に装着された複数のタイヤ(第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18)の内部温度T(1)〜T(4)を各々検出する温度検出手段(第1の圧力センサ25〜第4の圧力センサ28)と、前記検出されたタイヤの内部温度が所与の温度条件(タイヤnの内部温度T(n)≦上限温度)を満足しないタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度を車速SPDHを演算するための対象から除外し(ステップ315,345)、前記検出されたタイヤの内部温度が同所与の温度条件を満足するタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度に基づいて車両の速度を算出する演算手段(ステップ320〜330,250)とを備える車両速度演算装置について説明した。
タイヤの空気圧P(n)が低下している状態で車両の運転が継続された場合、サイドウォール部に大きな歪が生じタイヤがバーストする場合がある。この現象は大きな歪が生じているサイドウォール部の温度が異常に高くなることによって発生することが多い。このように、タイヤの内部温度が異常な場合(タイヤnの内部温度T(n)>上限温度)、本車両速度演算装置は、そのような不安定な状態にあるタイヤを車速SPDHを演算する対象から除外し、残りのタイヤnが装着された車輪の車輪速SPD(n)に基づいて車速SPDHを算出するので、タイヤの内部温度を考慮した、より精度の高い車速SPDHが求められる。
更に、本発明の車両速度演算装置は、前記算出された車速SPDHを同車両に備えられたスピードメータ19に出力するので、スピードメータ19は、真の車両速度により近い車両速度を表示することができる。
なお、CPU51は、第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24の各状態が異常となっているか否かを第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24のそれぞれから出力される速度信号に基づいて判断する。例えば、いずれかの車輪速センサと電子制御装置50とを接続した配線が断線した場合やショートした場合、又はいずれかの車輪速センサの検出結果に必要以上にノイズが混入している場合、その車輪速センサは異常なパルスの速度信号を出力するので、CPU51はそのパルスの状態から同車輪速センサが異常であると判断する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る車両速度演算装置について説明する。第1実施形態の車両速度演算装置は、車輪速センサnの状態又はタイヤnの内部温度T(n)が異常な場合、対応する車輪の車輪速SPD(n)を車速を演算するための対象から除外して、残りの車輪の車輪速SPD(n)と変化率DP(n)とに基づいて車速演算用車輪速度SPDH(n)を算出したのに対し、第2実施形態の車両速度演算装置は、更に、タイヤの内部圧力P(n)が所与の圧力条件を満たす場合と満たさない場合に応じて異なる車速演算用車輪速度SPDH(n)の算出方法を採用した点において第1実施形態の車両速度演算装置と相違している。従って、以下、この相違点を中心として第2実施形態を説明する。なお、以下において、既に説明したステップと同様の処理を行うステップには同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
CPU51は、所定のタイミングになったときに図3に代わる図7のステップ700から処理を開始してステップ305〜315に続くステップ705に進み、タイヤnの内部圧力P(n)が予め定められた上限圧力より大きいか否かを判定する。通常のタイヤの状態では内部圧力P(n)は上限圧力以下であるから、CPU51は、ステップ705にて「No」と判定し、ステップ710に進み、タイヤnの内部圧力P(n)が予め定められた下限圧力より小さいか否かを判定する。通常のタイヤの状態では内部圧力P(n)は下限圧力以上であるから、CPU51は、ステップ710にて「No」と判定してステップ715に進み、動荷重半径変化率DP(n)に「1」の値を設定する。その後、CPU51はステップ330に進んで、車輪速SPD(n)に動荷重半径変化率DP(n)(=1)を掛け合わせて車速演算用車輪速度SPDH(n)を求め(車輪速SPD(n)をそのまま車速演算用車輪速度SPDH(n)に設定して)、ステップ335,340に進んだ後、ステップ310に戻る。
その後、タイヤnの内部圧力P(n)が上限圧力より大きくなった場合、CPU51はステップ305〜315に続くステップ705にて「Yes」と判定し、ステップ320,325と進んで動荷重半径変化率DP(n)を求める。次に、CPU51はステップ330に進み、車輪速SPD(n)に動荷重半径変化率DP(n)を掛け合わせて(車輪速SPD(n)を動荷重半径変化率DP(n)にて補正して)車速演算用車輪速度SPDH(n)を求める。そしてCPU51はステップ335〜340に進んだ後、ステップ310に戻る。
また、タイヤnの内部圧力P(n)が下限圧力より小さくなった場合、CPU51は、ステップ305〜315,705に続くステップ710にて「Yes」と判定する。そして、CPU51は、タイヤnの内部圧力P(n)が上限圧力より大きくなった場合と同様にステップ320〜330の処理を行って車速演算用車輪速度SPDH(n)を求め、ステップ335〜340に進んだ後、ステップ310に戻る。そして、CPU51はステップ310から処理を繰り返し、ステップ335にて「Yes」と判定したときにステップ335からステップ795に進んで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
CPU51は、図2のルーチンのステップ250(実際には図6のルーチン)において、上記のようにタイヤの内部圧力に応じて異なる方法により求められた車速演算用車輪速度SPDH(n)から車速SPDHを算出し、ステップ255にて車速SPDHをスピードメータ19に出力する。
以上、前記角速度検出手段(第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24)は、前記車両10に備えられた複数の車輪(第1の車輪11〜第4の車輪14)の角速度(ω1〜ω4)を各々検出し、前記圧力検出手段(第1の圧力センサ25〜第4の圧力センサ28)は、前記複数の車輪に装着された複数のタイヤ(第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18)の内部圧力P(1)〜P(4)を各々検出し、前記入力手段は、外部(操作スイッチ40)からの操作信号の各々に応答して前記複数のタイヤの各々の内部圧力に応じた値を基準圧力PS(n)として入力し(ステップ210,215)、前記演算手段は、前記検出された複数のタイヤの内部圧力の内、所与の圧力条件(上限圧力≧タイヤnの内部圧力P(n)≧下限圧力)を満足しないタイヤnが装着された車輪nの前記検出された角速度ωnと前記算出された動荷重半径変化率DP(n)とから同タイヤnの車速演算用車輪速度SPDH(n)を算出するとともに、上記圧力条件を満足するタイヤnが装着された車輪nの前記検出された角速度ωnから動荷重半径変化率DP(n)を「1」として(動荷重半径変化率DP(n)を用いずに)同タイヤnの車速演算用車輪速度SPDH(n)を算出し、前記各々算出された車速演算用車輪速度SPDH(n)に基づいて車速SPDHを算出する(ステップ705〜715、320〜330,250)車両速度演算装置について説明した。
タイヤの動荷重半径はタイヤの内部圧力により大きく変動する。このため、真の車輪速に対する車輪速SPD(n)の誤差はタイヤの内部圧力P(n)が通常の状態におけるタイヤの内部圧力から外れる程大きくなってしまう。これを考慮した本実施形態の車両速度演算装置は、第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18が所与の圧力条件(上限圧力≧タイヤnの内部圧力P(n)≧下限圧力)を満たさない場合、そのタイヤnが装着された車輪(車輪速SPD(n)の誤差が大きい車輪)の車輪速SPD(n)を動荷重半径変化率DP(n)により補正して車速演算用車輪速度SPDH(n)を求める。また、タイヤnが前記圧力条件を満足する場合、車両速度演算装置は、タイヤnが装着された車輪(車輪速SPD(n)の誤差が小さい車輪)の車輪速SPD(n)の値をそのまま車速演算用車輪速度SPDH(n)に設定する。そして、本実施形態ではこれら2つの方法により求められた車速演算用車輪速度SPDH(n)から車速SPDHが算出されるので、より精度の高い車速SPDHが求められる。なお、前述した所与の圧力条件とは、「検出されたタイヤの内部圧力と予め想定されているタイヤの内部圧力の差が小さく、従って、実際の動荷重半径と予め想定されている動荷重半径の差が小さいので、タイヤの内部圧力に基づく車輪速の補正を必要としない圧力範囲内にあること」と言うこともできる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る車両速度演算装置について説明する。第2実施形態では、タイヤnの内部圧力P(n)が上限圧力より大きくなった場合又は下限圧力より小さくなった場合、車輪速SPD(n)を動荷重半径変化率DP(n)にて補正することによって車速演算用車輪速度SPDH(n)を求めた。これに対し、第3実施形態では、タイヤnの内部圧力P(n)が異常高圧力より大きくなった場合又は異常低圧力より小さくなった場合、そのタイヤnが装着された車輪nの車輪速SPD(n)を車両の演算対象から除外する点において第2実施形態と相違している。従って、以下、この相違点を中心として第3実施形態を説明する。
CPU51は、所定のタイミングになったときに図7に代わる図8のステップ800から処理を開始してステップ305〜315に続くステップ805に進み、タイヤnの内部圧力P(n)が異常高圧力より大きいか否かを判定する。通常の状態ではタイヤnの内部圧力P(n)は異常高圧力以下であるから、CPU51は、ステップ805にて「No」と判定してステップ810に進み、タイヤnの内部圧力P(n)が異常低圧力より小さいか否かを判定する。通常の状態ではタイヤnの内部圧力P(n)は異常低圧力以上であるから、CPU51は、ステップ810にて「No」と判定し、ステップ815に進んで車輪速SPD(n)の値を車速演算用車輪速度SPDH(n)に設定し、ステップ335〜340に進んだ後、ステップ310に戻る。
タイヤnの内部圧力P(n)が異常高圧力より大きくなった場合、CPU51は、ステップ305〜315に続くステップ805にて「Yes」と判定し、ステップ345に進んで判定フラグF(n)に「1」の値を設定し、ステップ335,340に進んだ後、ステップ310に戻る。また、タイヤnの内部圧力P(n)が異常低圧力より小さくなった場合、CPU51は、ステップ305〜315,805に続くステップ810にて「Yes」と判定し、ステップ345に進んで判定フラグF(n)に「1」の値を設定し、ステップ335,340に進んだ後、ステップ310に戻る。そして、CPU51はステップ310から処理を繰り返し、ステップ335にて「Yes」と判定したときにステップ335からステップ895に進んで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
CPU51は、次に、ステップ250(図6)の処理を行う。この結果、所定の条件を満足しない場合(車輪速センサの状態異常、タイヤの内部温度異常、タイヤの内部圧力異常)、そのタイヤは車両の演算対象から除外され、残ったタイヤの車速演算用車輪速度SPDH(n)に基づいて車速SPDHが算出され、ステップ255にて同車速SPDHがスピードメータ19に出力される。
以上、車両に備えられた複数の車輪の角速度(ω1〜ω4)を各々検出する角速度検出手段(第1の車輪速センサ21〜第4の車輪速センサ24)と、前記複数の車輪(第1の車輪11〜第4の車輪14)に装着された複数のタイヤ(第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18)の内部圧力P(1)〜P(4)を各々検出する圧力検出手段(第1の圧力センサ25〜第4の圧力センサ28)と、前記検出された複数のタイヤの内部圧力の内、所与の圧力の条件(異常高圧力≧タイヤnの内部圧力P(n)≧異常低圧力)を満足しない内部圧力のタイヤを車速SPDHを演算するための対象から除外して、残りのタイヤnが装着された車輪nの前記検出された角速度ωnに基づいて車速SPDHを算出する演算手段(ステップ805〜815,345,250)とを備える車両速度演算装置について説明した。
本実施形態の車両速度演算装置は、タイヤの内部圧力が通常のタイヤの内部圧力から著しく外れたためにそのタイヤが装着された車輪の車輪速SPD(n)と真の車輪速との誤差が著しく大きくなってしまった場合を考慮し、第1のタイヤ15〜第4のタイヤ18の内、所与の圧力条件を満たさないタイヤnに対応する車輪の車輪速SPD(n)を車両の演算対象から除外して、残りのタイヤnが装着された車輪(車輪速SPDの誤差が小さい車輪)のみの車輪速SPD(n)に基づいて車速SPDHを算出するので、より精度の高い車速SPDHが求められる。
上記すべての実施形態において、所与の上限温度(所与の温度の条件)とは、CPU51が角速度ωnとそのタイヤの動荷重半径R(n)とを用いて対応する車輪nの車輪速SPD(n)を求めるとき、タイヤの動荷重半径がタイヤの内部温度により大きく変動するために、タイヤの内部温度が通常のタイヤの内部温度から外れる程そのタイヤに対応した車輪速SPDの誤差が大きくなってしまうので、その車輪の車輪速SPD(n)が車速SPDHの演算に使用されない方が好ましい場合の同車輪に対応したタイヤの内部温度をいう。
また、上記第2の実施形態において、所与の上限圧力及び所与の下限圧力(所与の圧力の条件)とは、CPU51が角速度ωnとそのタイヤの動荷重半径R(n)とを用いて対応する車輪nの車輪速SPD(n)を求め、その車輪速SPD(n)を使用して車速SPDHを算出すると、タイヤの動荷重半径がタイヤ内部の圧力により変動することに起因して算出した車速に大きな誤差が生ずるので、その誤差を小さくするためにそのタイヤに応じた車輪の車輪速SPD(n)を補正したほうが好ましい場合の同車輪に対応したタイヤの内部圧力をいう。
また、上記第3の実施形態において、所与の異常高圧力及び所与の異常低圧力(所与の圧力の条件)とは、CPU51が角速度ωnとそのタイヤの動荷重半径R(n)とを用いて車輪の車輪速SPD(n)を求めるとき、前述したようにタイヤの動荷重半径がタイヤの内部圧力により大きく変動するために、タイヤの内部圧力が通常のタイヤの内部圧力から著しく外れるとそれに伴いそのタイヤに対応した車輪速SPD(n)の誤差が著しく大きくなってしまうので、その車輪の車輪速SPD(n)が車速SPDHの演算に使用されない方が好ましい場合の同車輪に対応したタイヤの内部圧力をいう。
上記すべての実施の形態において、本車両速度演算装置のCPU51は、車速SPDHを算出するために、タイヤの内部圧力P(n)の他に、生産工場や整備工場の作業者(サービスマン)や乗員等が、基準圧力に調整した後のタイヤ圧力を各タイヤの基準圧力として入力することを指示されるタイヤの基準圧力PS(n)を必要とする。これは、タイヤの内部圧力P(n)からのみでは、同タイヤの動荷重半径を一義的に定めることができないことに基づく。
より具体的に説明すると、車両には種々のタイヤが装着され得る。前述したように、タイヤの種類が異なれば、同一のタイヤ内部圧力であっても動荷重半径は異なる。つまり、タイヤの動荷重半径R(n)は、タイヤの種類等によっても変動するから、タイヤの内部圧力P(n)のみから一義的に決定されるものではない。その一方で、車輪速センサから得られる信号は車輪の角速度ωであるから、これを車両の速度に変換するためには動荷重半径RSが必要となる。
そこで、設計段階において、対象とする車両に装着されるであろうタイヤの動荷重半径RSが想定される。以下、この想定される動荷重半径RSを設計動荷重半径RSstdと呼ぶこととする。つまり、設計動荷重半径RSstdは、この車であればこのくらいの動荷重半径で走行するだろうとの予測の下で決定される。そして、このようにして決定された設計動荷重半径RSstdは車輪速SPD(n)を求めるためにCPU51によって実行されるプログラムに予め組み込まれる(ステップ225を参照。)。このとき、設計動荷重半径RSstdに対するタイヤの内部圧力は、一義的に定まらないが、ある幅を有する圧力範囲内にあると考えることはできる。
一方、本発明者は、車両の生産工場やサービス工場等において、タイヤの内部圧力が上記圧力範囲内の基準圧力PS(n)に調整されていれば、基準圧力PS(n)からの実際のタイヤの内部圧力P(n)の偏差ΔTP(n)に応じた動荷重半径の変化分DP(n)は、タイヤの種類等にかかわらずほぼ一義的に決定され得るであろうことを見出した。他方、生産工場や整備工場等の作業者は、実際のタイヤの内部圧力を予め指示されているタイヤの内部圧力に調整する。実際に調整された内部圧力は多少ばらつくが、上記圧力範囲内となるであろうことは容易に推定できる。
そこで、本車両速度演算装置は、作業者によって上記内部圧力の調整後に操作される操作スイッチ40の操作信号に基づいて、基準圧力PS(n)を入力させ、その後、基準圧力PS(n)からの実際のタイヤの内部圧力P(n)の偏差ΔTP(n)を求め、同偏差ΔTP(n)に応じた動荷重半径の変化分DP(n)を求めるのである。
具体的に述べると、車両が走行する段階において、CPU51は所定経過時間ごとにタイヤの内部圧力P(n)を入力し(ステップ240)、基準圧力PS(n)からのタイヤの内部圧力P(n)の偏差ΔTP(n)を求め(ステップ320)、この偏差ΔTP(n)に対応してタイヤの動荷重半径変化率DP(n)を求める(ステップ325)。
CPU51は、上記変化率DP(n)(=R(n)/RS(n))を車輪速SPD(n)に掛け合わせることにより車速演算用速度SPDH(n)を求める(ステップ330)。前述したように、車輪速SPD(n)は車輪の角速度ωnに設計動荷重半径RSstdを掛け合わせることによって求められる。従って、ステップ330の処理は、下記の(1)式に基づいて、車速演算用速度SPDH(n)を求める処理ということができる。
SPDH(n)=SPD(n)×DP(n)
=SPD(n)×{R(n)/RS(n)}
=(ωn×RSstd)×{R(n)/RS(n)}
= ωn×{RSstd×R(n)/RS(n)}
= ωn×Rst(n) …(1)
(1)において、Rst(n)は、実際のタイヤの内部圧力P(n)に基づいて補正された動荷重半径であり、実際のタイヤの内部圧力P(n)に対応した実際のタイヤの動荷重半径に極めて近い値である。
また、CPU51は、上記変化率DP(n)の代わりに動荷重半径RS(n)に対する動荷重半径R(n)の偏差ΔRn(=R(n)−RS(n))使用して車速演算用速度SPDH(n)を求めてもよい。具体的に説明すると、上記(1)式は以下のようにして下記(2)式に近似できる。
SPDH(n)=SPD(n)×DP(n)
=SPD(n)×R(n)/RS(n)
=SPD(n)×(RS(n)+ΔRn)/RS(n)
=(ωn×RSstd)×(RS(n)+ΔRn)/RS(n)
=(ωn×RSstd)×{1+ΔRn/RS(n)}
=ωn×RSstd+ωn×RSstd×ΔRn/RS(n)
≒ωn(RSstd+ΔRn) …(2)
(RSstd/RS≒1と近似。)
従って、CPU51は、上記(2)式を用いて設計時に決定された設計動荷重半径RSstdに動荷重半径の変化分ΔRnを加算することによって実際の動荷重半径に極めて近い値を算出し、その値(=RSstd+ΔRn)に車輪nの角速度ωnを乗算することによって車速演算用速度SPDH(n)を求める方法を採用することもできる。この場合、偏差ΔRnは、変化率DP(n)と同様に前記偏差ΔTP(n)に基づくタイヤの動荷重半径の変化分に応じた値の一例ということができる。
このように、CPU51は、ステップ320〜330において設計時に決定された動荷重半径RSstdと動荷重半径の変化分とから実際の動荷重半径に極めて近い値を求める処理を実行している。しかし、タイヤの内部圧力P(n)以外のパラメータであって、例えば、タイヤの動荷重半径に影響を及ぼすタイヤの種類等のパラメータが特定され、その結果、実際のタイヤの内部圧力P(n)に対する動荷重半径R(n)がR(n)=g(P(n))の関数により一義的に決定され得る場合、CPU51は上記ステップ320〜330の処理を実行する必要はなく、下記(3)式を作り込んだプログラムを実行することにより、車速演算用速度SPDH(n)を算出することができる。
SPDH(n)=ωn×g(P(n))=ωn×R(n)…(3)
以上、本発明による車両速度演算装置の実施形態に説明した。なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、操作スイッチ40は、数値入力可能な手段と何番目かのタイヤを特定できる手段を備え、作業者は、タイヤの内部圧力を調整したときに、その調整した内部圧力を数値入力可能な手段により入力してもよい。また、操作スイッチ40に、タイヤの種類を入力しうるタイヤ種類入力手段を備えさせ、そのタイヤ種類入力手段により入力されたタイヤの種類に応じて、相関図(Map2)を切り換えるようにしてもよい。
第1実施形態に係る車両速度演算装置の概略図である。 図1に示したCPUが、スピードメータを制御するために実行するプログラムを示したフローチャートである。 図1に示したCPUが、車輪速SPD(n)を補正するために実行するプログラムを示したフローチャートである。 タイヤの空気圧とタイヤの動荷重半径との相関図である。 タイヤの空気圧偏差とタイヤの動荷重半径変化率との相関図である。 図1に示したCPUが、スピードメータに出力する車両速度を算出するために実行するプログラムを示したフローチャートである。 第2実施形態に係る車輪速SPD(n)を補正するために実行するプログラムを示したフローチャートである。 第3実施形態に係る車輪速SPD(n)を補正するために実行するプログラムを示したフローチャートである。
符号の説明
10…車両、11…第1の車輪、12…第2の車輪、13…第3の車輪、14…第4の車輪、15…第1のタイヤ、16…第2のタイヤ、17…第3のタイヤ、18…第4のタイヤ、19…スピードメータ、21…第1の車輪速センサ、22…第2の車輪速センサ、23…第3の車輪速センサ、24…第4の車輪速センサ、25…第1の圧力センサ、26…第2の圧力センサ、27…第3の圧力センサ、28…第4の圧力センサ、30…受信機、31a,31b…受信アンテナ、40…操作スイッチ、50…電子制御装置。

Claims (6)

  1. 車両に備えられた車輪の角速度を検出する角速度検出手段と、
    前記車輪に装着されたタイヤの内部圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記検出された車輪の角速度と前記検出されたタイヤの内部圧力とに基づいて車両の速度を算出する演算手段とを備える車両速度演算装置。
  2. 請求項1に記載の車両速度演算装置であって、更に、
    外部からの操作信号に応答して前記タイヤの内部圧力に応じた値を基準圧力として入力する入力手段を備え、
    前記演算手段は、前記入力された基準圧力からの前記検出されたタイヤの内部圧力の偏差に基づく動荷重半径の変化分を表す値を同偏差に基づいて算出し、前記検出された車輪の角速度と同算出された動荷重半径の変化分を表す値とに基づいて車両の速度を算出する車両速度演算装置。
  3. 請求項2に記載の車両速度演算装置であって、
    前記角速度検出手段は、前記車両に備えられた複数の車輪の角速度を各々検出し、
    前記圧力検出手段は、前記複数の車輪に装着された複数のタイヤの内部圧力を各々検出し、
    前記入力手段は、外部からの操作信号に応答して前記複数のタイヤの各々の内部圧力に応じた値を各タイヤの基準圧力として入力し、
    前記演算手段は、
    前記検出されたタイヤの内部圧力が所与の圧力条件を満足しないタイヤに対する前記動荷重半径の変化分を表す値を同タイヤの前記入力された基準圧力と同タイヤの前記検出された内部圧力の偏差に基づいて算出し、同タイヤが装着された車輪の前記検出された角速度と同算出された動荷重半径の変化分を表す値とから同車輪のタイヤ外周の速度に応じた車速演算用車輪速度を算出するとともに、前記検出されたタイヤの内部圧力が前記所与の圧力条件を満足するタイヤが装着された車輪の前記検出された角速度から同車輪のタイヤ外周の速度に応じた車速演算用車輪速度を算出し、前記複数の車輪の各々に対して算出された複数の車速演算用車輪速度に基づいて車両の速度を算出する車両速度演算装置。
  4. 車両に備えられた複数の車輪の角速度を各々検出する角速度検出手段と、
    前記複数の車輪に装着された複数のタイヤの内部圧力を各々検出する圧力検出手段と、
    前記検出されたタイヤの内部圧力が所与の圧力条件を満足しないタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度を車両の速度を演算するための対象から除外し、前記検出されたタイヤの内部圧力が同所与の圧力条件を満足するタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度に基づいて車両の速度を算出する演算手段とを備える車両速度演算装置。
  5. 車両に備えられた複数の車輪の角速度を各々検出する角速度検出手段と、
    前記複数の車輪に装着された複数のタイヤの内部温度を各々検出する温度検出手段と、
    前記検出されたタイヤの内部温度が所与の温度条件を満足しないタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度を車両の速度を演算するための対象から除外し、前記検出されたタイヤの内部温度が同所与の温度条件を満足するタイヤが装着されている車輪の前記検出された角速度に基づいて車両の速度を算出する演算手段とを備える車両速度演算装置。
  6. 請求項1及至請求項5の何れか一項に記載の車両速度演算装置であって、更に、
    前記算出された車両の速度を同車両に備えられたスピードメータに出力する出力手段を備え、同スピードメータに前記出力された車両の速度を表示させるように構成した車両速度演算装置。
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