JPH07318458A - 筒内圧センサの診断装置 - Google Patents
筒内圧センサの診断装置Info
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- JPH07318458A JPH07318458A JP11499694A JP11499694A JPH07318458A JP H07318458 A JPH07318458 A JP H07318458A JP 11499694 A JP11499694 A JP 11499694A JP 11499694 A JP11499694 A JP 11499694A JP H07318458 A JPH07318458 A JP H07318458A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】筒内圧センサの故障を確実に診断する。
【構成】筒内圧センサとは別に、燃焼光の強度を検出す
るセンサを設ける。そして、筒内圧及び燃焼光強度をそ
れぞれ所定クランク角範囲でサンプリングし(S1,S
2)、筒内圧検出値と燃焼光強度との相関値を求める
(S3)。ここで、相関値が所定値以下である場合には
(S4)、筒内圧センサの故障が発生しているものと見
做し、筒内圧センサの故障を判定する(S5)。
るセンサを設ける。そして、筒内圧及び燃焼光強度をそ
れぞれ所定クランク角範囲でサンプリングし(S1,S
2)、筒内圧検出値と燃焼光強度との相関値を求める
(S3)。ここで、相関値が所定値以下である場合には
(S4)、筒内圧センサの故障が発生しているものと見
做し、筒内圧センサの故障を判定する(S5)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は筒内圧センサの診断装置
に関し、詳しくは、内燃機関の筒内圧を検出するセンサ
における故障の有無を判別する診断装置に関する。
に関し、詳しくは、内燃機関の筒内圧を検出するセンサ
における故障の有無を判別する診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関のシリンダ内の圧力
(筒内圧)を検出する筒内圧センサを設け、該筒内圧セ
ンサの検出結果に基づいて、機関の燃焼状態(失火の有
無)を検出することが行なわれている(特開昭62−2
6345号公報,実開昭64−15937号公報等参
照)。
(筒内圧)を検出する筒内圧センサを設け、該筒内圧セ
ンサの検出結果に基づいて、機関の燃焼状態(失火の有
無)を検出することが行なわれている(特開昭62−2
6345号公報,実開昭64−15937号公報等参
照)。
【0003】具体的には、筒内圧(燃焼圧)のピーク発
生時期や筒内圧の積分値などが、正常な燃焼状態に対応
する値を示すか否かによって、失火の有無を判別するよ
う構成されている。
生時期や筒内圧の積分値などが、正常な燃焼状態に対応
する値を示すか否かによって、失火の有無を判別するよ
う構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記筒内圧
センサが故障によって所期の圧力検出機能を実現できな
くなり、実際の筒内圧よりも低い値を検出値として出力
するようになると、実際には正常に燃焼しているにも関
わらず、失火の発生を誤検出してしまう惧れがある。
センサが故障によって所期の圧力検出機能を実現できな
くなり、実際の筒内圧よりも低い値を検出値として出力
するようになると、実際には正常に燃焼しているにも関
わらず、失火の発生を誤検出してしまう惧れがある。
【0005】そして、失火検出の結果を用いて行なわれ
る各種の機関制御(燃料供給量制御,点火時期制御な
ど)が、前記失火検出の誤りによって不適切になって、
排気性状を悪化させるなどの問題が発生する。そこで、
筒内圧センサが正常に筒内圧を検出できているか否かを
診断できる装置の提供が望まれるが、例えば筒内圧セン
サの信号出力系における断線を検出させるために、セン
サ自体に断線検出のための抵抗等を付設することは、特
に点火栓の座金として形成されるタイプの筒内圧センサ
(実開昭63−17432号公報等参照)では困難であ
る。
る各種の機関制御(燃料供給量制御,点火時期制御な
ど)が、前記失火検出の誤りによって不適切になって、
排気性状を悪化させるなどの問題が発生する。そこで、
筒内圧センサが正常に筒内圧を検出できているか否かを
診断できる装置の提供が望まれるが、例えば筒内圧セン
サの信号出力系における断線を検出させるために、セン
サ自体に断線検出のための抵抗等を付設することは、特
に点火栓の座金として形成されるタイプの筒内圧センサ
(実開昭63−17432号公報等参照)では困難であ
る。
【0006】また、断線検出が行なえたとしても、筒内
圧センサの故障態様としては、この他に経時劣化による
センサ出力レベルの低下や、前記座金タイプのセンサに
おける締付け不良なども想定されるため、かかる故障態
様にも対応できる診断装置の提供が望まれていた。本発
明は上記実情に鑑みなされたものであり、筒内圧センサ
が正常に実際の筒内圧に対応する検出信号を出力してい
るか否かを確実に診断できる診断装置を提供することを
目的とする。
圧センサの故障態様としては、この他に経時劣化による
センサ出力レベルの低下や、前記座金タイプのセンサに
おける締付け不良なども想定されるため、かかる故障態
様にも対応できる診断装置の提供が望まれていた。本発
明は上記実情に鑑みなされたものであり、筒内圧センサ
が正常に実際の筒内圧に対応する検出信号を出力してい
るか否かを確実に診断できる診断装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1の発明
にかかる筒内圧センサの診断装置は、内燃機関の筒内圧
を検出する筒内圧センサの診断装置であって、図1に示
すように構成される。図1において、燃焼状態量検出手
段は、前記筒内圧センサとは別に設けられた検出手段で
あり、燃焼状態に相関する燃焼室内の状態量を直接的に
検出する。
にかかる筒内圧センサの診断装置は、内燃機関の筒内圧
を検出する筒内圧センサの診断装置であって、図1に示
すように構成される。図1において、燃焼状態量検出手
段は、前記筒内圧センサとは別に設けられた検出手段で
あり、燃焼状態に相関する燃焼室内の状態量を直接的に
検出する。
【0008】そして、故障診断手段は、前記筒内圧セン
サで検出される筒内圧と前記燃焼状態量検出手段で検出
される状態量とが燃焼状態において対応するか否かに基
づいて前記筒内圧センサの正常・故障を判別する。請求
項2の発明にかかる診断装置では、前記燃焼状態量検出
手段が燃焼光の強度を燃焼室内の状態量として検出する
構成とした。
サで検出される筒内圧と前記燃焼状態量検出手段で検出
される状態量とが燃焼状態において対応するか否かに基
づいて前記筒内圧センサの正常・故障を判別する。請求
項2の発明にかかる診断装置では、前記燃焼状態量検出
手段が燃焼光の強度を燃焼室内の状態量として検出する
構成とした。
【0009】請求項3の発明にかかる診断装置では、前
記燃焼状態量検出手段が燃焼室内の温度を燃焼室内の状
態量として検出する構成とした。請求項4の発明にかか
る診断装置では、前記故障診断手段が、前記筒内圧及び
前記状態量の所定積分区間における積分値が共に所定値
を越えたときに、筒内圧センサの正常状態を判定する構
成とした。
記燃焼状態量検出手段が燃焼室内の温度を燃焼室内の状
態量として検出する構成とした。請求項4の発明にかか
る診断装置では、前記故障診断手段が、前記筒内圧及び
前記状態量の所定積分区間における積分値が共に所定値
を越えたときに、筒内圧センサの正常状態を判定する構
成とした。
【0010】請求項5の発明にかかる診断装置では、前
記故障診断手段が、前記筒内圧及び前記状態量が共に所
定値を越えたときに、筒内圧センサの正常状態を判定す
る構成とした。請求項6の発明にかかる診断装置では、
前記故障診断手段が、前記筒内圧及び前記状態量の増加
率が共に所定値を越えたときに、筒内圧センサの正常状
態を判定する構成とした。
記故障診断手段が、前記筒内圧及び前記状態量が共に所
定値を越えたときに、筒内圧センサの正常状態を判定す
る構成とした。請求項6の発明にかかる診断装置では、
前記故障診断手段が、前記筒内圧及び前記状態量の増加
率が共に所定値を越えたときに、筒内圧センサの正常状
態を判定する構成とした。
【0011】請求項7の発明にかかる診断装置では、前
記故障診断手段が、前記筒内圧の変化と前記状態量の変
化との相関を示すデータが所定値以下であるときに筒内
圧センサの故障を判定する構成とした。
記故障診断手段が、前記筒内圧の変化と前記状態量の変
化との相関を示すデータが所定値以下であるときに筒内
圧センサの故障を判定する構成とした。
【0012】
【作用】請求項1の発明にかかる診断装置によると、筒
内圧センサとは別に、燃焼状態に相関する燃焼室内の状
態量を直接的に検出する手段が設けられる。ここで、検
出手段が異なり、また、検出対象である状態量が異なっ
ても、正常燃焼時にはいずれの検出手段によっても正常
燃焼状態に見合う検出結果が得られるはずである。
内圧センサとは別に、燃焼状態に相関する燃焼室内の状
態量を直接的に検出する手段が設けられる。ここで、検
出手段が異なり、また、検出対象である状態量が異なっ
ても、正常燃焼時にはいずれの検出手段によっても正常
燃焼状態に見合う検出結果が得られるはずである。
【0013】そこで、筒内圧センサで検出した筒内圧
と、燃焼状態量検出手段で検出した状態量とが、同じ燃
焼状態を示しているか否かによって筒内圧センサにおけ
る故障発生の有無を判別する構成とした。請求項2の発
明にかかる診断装置では、燃焼光の強度が燃焼状態に応
じて変化することから、筒内圧センサが燃焼光強度に対
応する筒内圧を検出しない場合には、筒内圧センサの故
障を判定するものとした。
と、燃焼状態量検出手段で検出した状態量とが、同じ燃
焼状態を示しているか否かによって筒内圧センサにおけ
る故障発生の有無を判別する構成とした。請求項2の発
明にかかる診断装置では、燃焼光の強度が燃焼状態に応
じて変化することから、筒内圧センサが燃焼光強度に対
応する筒内圧を検出しない場合には、筒内圧センサの故
障を判定するものとした。
【0014】請求項3の発明にかかる診断装置では、燃
焼室内の温度が燃焼状態に応じて変化することから、筒
内圧センサが燃焼室内の温度に対応する筒内圧を検出し
ない場合には、筒内圧センサの故障を判定するものとし
た。請求項4の発明にかかる診断装置では、筒内圧セン
サで検出される筒内圧の積分値、及び、燃焼状態量検出
手段で検出される状態量の積分値をそれぞれに所定積分
区間において求め、これらの積分値が所定値以上である
か否かによって、筒内圧及び前記状態量の検出値が共に
機関の燃焼に伴う筒内圧,燃焼光強度の増大変化を検出
している場合に、筒内圧センサは正常に機能していると
見做す。
焼室内の温度が燃焼状態に応じて変化することから、筒
内圧センサが燃焼室内の温度に対応する筒内圧を検出し
ない場合には、筒内圧センサの故障を判定するものとし
た。請求項4の発明にかかる診断装置では、筒内圧セン
サで検出される筒内圧の積分値、及び、燃焼状態量検出
手段で検出される状態量の積分値をそれぞれに所定積分
区間において求め、これらの積分値が所定値以上である
か否かによって、筒内圧及び前記状態量の検出値が共に
機関の燃焼に伴う筒内圧,燃焼光強度の増大変化を検出
している場合に、筒内圧センサは正常に機能していると
見做す。
【0015】請求項5の発明にかかる診断装置では、筒
内圧及び前記状態量が機関の燃焼に伴ってそれぞれに予
測されるレベルに到達しているか否かを判別し、筒内圧
及び状態量の検出値が共に燃焼状態に見合うレべルに達
した場合には、筒内圧センサは正常に筒内圧を検出して
いるものと見做す。請求項6の発明にかかる診断装置で
は、正常燃焼に伴う筒内圧及び前記状態量の所期増加率
が機関の燃焼に伴う所期の値を示すか否かを判別し、筒
内圧及び状態量の検出値が共に燃焼状態に見合う増加率
で変化した場合には、筒内圧センサは正常に筒内圧を検
出しているものと見做す。
内圧及び前記状態量が機関の燃焼に伴ってそれぞれに予
測されるレベルに到達しているか否かを判別し、筒内圧
及び状態量の検出値が共に燃焼状態に見合うレべルに達
した場合には、筒内圧センサは正常に筒内圧を検出して
いるものと見做す。請求項6の発明にかかる診断装置で
は、正常燃焼に伴う筒内圧及び前記状態量の所期増加率
が機関の燃焼に伴う所期の値を示すか否かを判別し、筒
内圧及び状態量の検出値が共に燃焼状態に見合う増加率
で変化した場合には、筒内圧センサは正常に筒内圧を検
出しているものと見做す。
【0016】請求項7の発明にかかる診断装置では、筒
内圧の変化と前記状態量の変化とが所定以上の相関を示
す場合に、共に同じ燃焼状態に対応する検出値を出力し
ているものと判断し、以て、筒内圧センサが正常に筒内
圧を検出しているものと判定する。
内圧の変化と前記状態量の変化とが所定以上の相関を示
す場合に、共に同じ燃焼状態に対応する検出値を出力し
ているものと判断し、以て、筒内圧センサが正常に筒内
圧を検出しているものと判定する。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、内燃機関1には、エアクリーナ
2,スロットルチャンバ3,吸気マニホールド4を介し
て空気が吸入される。そして、機関1からの燃焼排気
は、排気マニホールド5,排気ダクト6,三元触媒7,
マフラー8を介して大気中に排出される。
を示す図2において、内燃機関1には、エアクリーナ
2,スロットルチャンバ3,吸気マニホールド4を介し
て空気が吸入される。そして、機関1からの燃焼排気
は、排気マニホールド5,排気ダクト6,三元触媒7,
マフラー8を介して大気中に排出される。
【0018】前記スロットルチャンバ3には、図示しな
いアクセルペダルに連動して開閉するスロットル弁9が
設けられており、このスロットル弁9によって機関1の
吸入空気量が調整されるようになっている。各気筒(#
1〜#4)の燃焼室13に臨ませてそれぞれ点火栓10が装
着され(図3参照)、該点火栓10による火花点火によっ
て燃焼室13内の混合気が着火燃焼する。
いアクセルペダルに連動して開閉するスロットル弁9が
設けられており、このスロットル弁9によって機関1の
吸入空気量が調整されるようになっている。各気筒(#
1〜#4)の燃焼室13に臨ませてそれぞれ点火栓10が装
着され(図3参照)、該点火栓10による火花点火によっ
て燃焼室13内の混合気が着火燃焼する。
【0019】前記点火栓10には、図3に示すように、座
金タイプの筒内圧センサ11を付設してある。前記筒内圧
センサ11は、実開昭63−17432号公報に開示され
るような点火栓の座金として装着されるタイプのもので
あり、リング状に形成された圧電素子及び電極等からな
り、点火栓10とシリンダヘッド14との間に挟み込まれ、
筒内圧による点火栓10の変位による加重変化に応じて筒
内圧検出信号を出力するものである。
金タイプの筒内圧センサ11を付設してある。前記筒内圧
センサ11は、実開昭63−17432号公報に開示され
るような点火栓の座金として装着されるタイプのもので
あり、リング状に形成された圧電素子及び電極等からな
り、点火栓10とシリンダヘッド14との間に挟み込まれ、
筒内圧による点火栓10の変位による加重変化に応じて筒
内圧検出信号を出力するものである。
【0020】但し、筒内圧センサ11を、上記の座金タイ
プに限定するものではなく、特開平4−81557号公
報に開示されるようなセンサ部を直接燃焼室13内に臨ま
せて筒内圧を絶対圧として検出するタイプのものであっ
ても良い。また、図3に示すように、各気筒(#1〜#
4)の燃焼室13内から燃焼光を外部に取り出して燃焼光
の強度を検出する燃焼光センサ12が設けられている。
プに限定するものではなく、特開平4−81557号公
報に開示されるようなセンサ部を直接燃焼室13内に臨ま
せて筒内圧を絶対圧として検出するタイプのものであっ
ても良い。また、図3に示すように、各気筒(#1〜#
4)の燃焼室13内から燃焼光を外部に取り出して燃焼光
の強度を検出する燃焼光センサ12が設けられている。
【0021】前記燃焼光センサ12は、光ファイバ21の一
方端をシリンダヘッド14を貫通して燃焼室13内に臨む位
置に設け、該光ファイバ21によって外部に取り出された
燃焼光を、光電子増倍管(光電管)22によって光強度に
対応する電流に変換し、前記電流を電圧計23によって電
圧に変換することで、燃焼光の強度を電圧値として検出
するものである。
方端をシリンダヘッド14を貫通して燃焼室13内に臨む位
置に設け、該光ファイバ21によって外部に取り出された
燃焼光を、光電子増倍管(光電管)22によって光強度に
対応する電流に変換し、前記電流を電圧計23によって電
圧に変換することで、燃焼光の強度を電圧値として検出
するものである。
【0022】上記の燃焼光は燃焼状態に相関する燃焼室
内の状態量の一種であり、かかる燃焼光の強度を直接的
に検出する燃焼光センサ12が本実施例における燃焼状態
量検出手段に相当する。機関1の図示しないカム軸に
は、カム軸の回転を介してクランク角を検出するクラン
ク角センサ15が設けられている。
内の状態量の一種であり、かかる燃焼光の強度を直接的
に検出する燃焼光センサ12が本実施例における燃焼状態
量検出手段に相当する。機関1の図示しないカム軸に
は、カム軸の回転を介してクランク角を検出するクラン
ク角センサ15が設けられている。
【0023】このクランク角センサ15は、本実施例の4
サイクル4気筒機関1において、気筒間の行程位相差に
相当するクランク角180 °毎の基準角度信号REFと、
単位クランク角(1°或いは2°)毎の単位角度信号P
OSとをそれぞれ出力する。また、スロットル弁9の上
流側には、機関の吸入空気流量Qを検出するエアフロー
メータ16が設けられ、スロットル弁9には、その開度T
VOを検出するポテンショメータ式のスロットルセンサ
17が設けられている。
サイクル4気筒機関1において、気筒間の行程位相差に
相当するクランク角180 °毎の基準角度信号REFと、
単位クランク角(1°或いは2°)毎の単位角度信号P
OSとをそれぞれ出力する。また、スロットル弁9の上
流側には、機関の吸入空気流量Qを検出するエアフロー
メータ16が設けられ、スロットル弁9には、その開度T
VOを検出するポテンショメータ式のスロットルセンサ
17が設けられている。
【0024】一方、吸気マニホールド4の各ブランチ部
には、各気筒別に電磁式の燃料噴射弁18が設けられてい
る。前記燃料噴射弁18は、図示しないプレッシャレギュ
レータにより所定圧力に調整された燃料を噴射パルス信
号に応じて間欠的に機関に噴射供給する。ここで、前記
筒内圧センサ11,燃焼光センサ12,クランク角センサ1
5,エアフローメータ16,スロットルセンサ17等の各種
センサからの検出信号は、機関制御用として設けられた
コントロールユニット19に出力される。
には、各気筒別に電磁式の燃料噴射弁18が設けられてい
る。前記燃料噴射弁18は、図示しないプレッシャレギュ
レータにより所定圧力に調整された燃料を噴射パルス信
号に応じて間欠的に機関に噴射供給する。ここで、前記
筒内圧センサ11,燃焼光センサ12,クランク角センサ1
5,エアフローメータ16,スロットルセンサ17等の各種
センサからの検出信号は、機関制御用として設けられた
コントロールユニット19に出力される。
【0025】マイクロコンピュータを内蔵したコントロ
ールユニット19は、前記各センサの出力に基づいて燃料
噴射弁18の噴射量(噴射パルス幅Ti)を制御して、所
定空燃比の混合気を形成させる。コントロールユニット
19は、エアフローメータ16で検出された吸入空気流量Q
と、クランク角センサ15からの検出信号に基づいて算出
される機関回転速度Neとに基づいて基本噴射パルス幅
Tp(基本燃料噴射量)←K×Q/Ne(Kは定数)を
算出する。また、冷却水温度Tw等の機関運転条件に基
づく各種補正係数COやバッテリ電圧のよる補正分Ts
などを設定し、これらに基づいて前記基本噴射パルス幅
Tpを補正し、該補正結果を最終的な噴射パルス幅(燃
料噴射量)Tiとする。そして、所定の噴射タイミング
において前記噴射パルス幅Tiの噴射パルス信号を前記
燃料噴射弁14に出力させて、燃料噴射弁18による燃料噴
射を制御する。
ールユニット19は、前記各センサの出力に基づいて燃料
噴射弁18の噴射量(噴射パルス幅Ti)を制御して、所
定空燃比の混合気を形成させる。コントロールユニット
19は、エアフローメータ16で検出された吸入空気流量Q
と、クランク角センサ15からの検出信号に基づいて算出
される機関回転速度Neとに基づいて基本噴射パルス幅
Tp(基本燃料噴射量)←K×Q/Ne(Kは定数)を
算出する。また、冷却水温度Tw等の機関運転条件に基
づく各種補正係数COやバッテリ電圧のよる補正分Ts
などを設定し、これらに基づいて前記基本噴射パルス幅
Tpを補正し、該補正結果を最終的な噴射パルス幅(燃
料噴射量)Tiとする。そして、所定の噴射タイミング
において前記噴射パルス幅Tiの噴射パルス信号を前記
燃料噴射弁14に出力させて、燃料噴射弁18による燃料噴
射を制御する。
【0026】また、前記コントロールユニット19は、前
記筒内圧センサ11で検出される各気筒別の筒内圧に基づ
いて、気筒別に失火発生の有無を検出する。かかる失火
検出は、失火発生によって筒内圧がピークとなる時期が
変化することや、最大燃焼圧或いは所定クランク角位置
における燃焼圧が失火発生によって低下すること、更に
は、所定積分区間における筒内圧の積分値が失火発生に
よって低下することに基づいて失火発生の有無を検出す
るものである。
記筒内圧センサ11で検出される各気筒別の筒内圧に基づ
いて、気筒別に失火発生の有無を検出する。かかる失火
検出は、失火発生によって筒内圧がピークとなる時期が
変化することや、最大燃焼圧或いは所定クランク角位置
における燃焼圧が失火発生によって低下すること、更に
は、所定積分区間における筒内圧の積分値が失火発生に
よって低下することに基づいて失火発生の有無を検出す
るものである。
【0027】ここで、コントロールユニット19は、前記
筒内圧センサ11を用いた失火検出の精度を確保するため
に、筒内圧センサ11の故障診断を、図4〜図7のフロー
チャートに示すようにして行い、筒内圧センサ11の故障
が判定された場合には、当該筒内圧センサ11を用いた失
火検出を禁止する構成となっている。尚、本実施例にお
いて、故障診断手段としての機能は、前記図4〜図7の
フローチャートに示すように、コントロールユニット19
がソフトウェア的に備えている。
筒内圧センサ11を用いた失火検出の精度を確保するため
に、筒内圧センサ11の故障診断を、図4〜図7のフロー
チャートに示すようにして行い、筒内圧センサ11の故障
が判定された場合には、当該筒内圧センサ11を用いた失
火検出を禁止する構成となっている。尚、本実施例にお
いて、故障診断手段としての機能は、前記図4〜図7の
フローチャートに示すように、コントロールユニット19
がソフトウェア的に備えている。
【0028】第1実施例の故障診断を示す図4のフロー
チャートにおいて、ステップ1(図中ではS1としてあ
る。以下同様)及びステップ2では、筒内圧センサ11で
検出される筒内圧Pと、燃焼光センサ12で検出される燃
焼光強度Lとを、所定のサンプリング周期に従って所定
クランク角範囲内でサンプリングし、前記所定クランク
角範囲内でサンプリングした値(P1 〜Pn ,L1 〜L
n )を時系列的にそれぞれ記憶する。
チャートにおいて、ステップ1(図中ではS1としてあ
る。以下同様)及びステップ2では、筒内圧センサ11で
検出される筒内圧Pと、燃焼光センサ12で検出される燃
焼光強度Lとを、所定のサンプリング周期に従って所定
クランク角範囲内でサンプリングし、前記所定クランク
角範囲内でサンプリングした値(P1 〜Pn ,L1 〜L
n )を時系列的にそれぞれ記憶する。
【0029】前記所定クランク角範囲としては、例えば
点火時期又は圧縮上死点から一定クランク角或いは所定
クランク角位置までの範囲とすることが好ましい。ステ
ップ3では、前記筒内圧P1 〜Pn 及び燃焼光強度L1
〜Ln の内積を以下のようにして演算し、これを筒内圧
Pと燃焼光強度Lとの相関を示すデータとして設定す
る。尚、前記筒内圧P1 〜Pn 及び燃焼光強度L1 〜L
n の相関を示すデータの算出式を下式に限定するもので
はない。
点火時期又は圧縮上死点から一定クランク角或いは所定
クランク角位置までの範囲とすることが好ましい。ステ
ップ3では、前記筒内圧P1 〜Pn 及び燃焼光強度L1
〜Ln の内積を以下のようにして演算し、これを筒内圧
Pと燃焼光強度Lとの相関を示すデータとして設定す
る。尚、前記筒内圧P1 〜Pn 及び燃焼光強度L1 〜L
n の相関を示すデータの算出式を下式に限定するもので
はない。
【0030】相関値={(P1 ×L1 +P2 ×L2 +・
・・+Pn ×Ln )/n}1/2 そして、次のステップ4では、前記相関値が所定値以下
であるか否かを判別する。機関の燃焼状態に対応する燃
焼光強度Lの検出に対して、筒内圧センサ11の検出値が
センサ異常によって燃焼状態に対応しない低いレベルと
なると、前記相関値はセンサの正常時にはとり得ない低
い値として算出されることになるから、筒内圧センサ11
が実際の筒内圧に即した値を示す正常状態において算出
される相関値に基づいて前記所定値を予め設定しておく
ことで、筒内圧センサ11の故障による検出レベルの低下
を検知できるものである。
・・+Pn ×Ln )/n}1/2 そして、次のステップ4では、前記相関値が所定値以下
であるか否かを判別する。機関の燃焼状態に対応する燃
焼光強度Lの検出に対して、筒内圧センサ11の検出値が
センサ異常によって燃焼状態に対応しない低いレベルと
なると、前記相関値はセンサの正常時にはとり得ない低
い値として算出されることになるから、筒内圧センサ11
が実際の筒内圧に即した値を示す正常状態において算出
される相関値に基づいて前記所定値を予め設定しておく
ことで、筒内圧センサ11の故障による検出レベルの低下
を検知できるものである。
【0031】ステップ4で前記相関値が所定値以下であ
ると判別されたときには、燃焼光検出値の変化に対応す
る変化を筒内圧検出値が示していないものと判断し(換
言すれば、燃焼光の検出値が示す燃焼状態と筒内圧の検
出値が示す燃焼状態とが異なっているものと判断し)、
ステップ5へ進んで、筒内圧センサ11の故障を判定す
る。
ると判別されたときには、燃焼光検出値の変化に対応す
る変化を筒内圧検出値が示していないものと判断し(換
言すれば、燃焼光の検出値が示す燃焼状態と筒内圧の検
出値が示す燃焼状態とが異なっているものと判断し)、
ステップ5へ進んで、筒内圧センサ11の故障を判定す
る。
【0032】一方、ステップ4で前記相関値が所定値を
越えていると判断されたときには、燃焼光検出値の変化
に対応する筒内圧変化をセンサ検出値が示していること
になり、この場合にはステップ6へ進んで筒内圧センサ
11の正常状態を判定する。このように、筒内圧検出値と
燃焼光強度の検出値との相関を判断する構成であれば、
ノイズの影響で故障を誤診断することを回避でき、ま
た、実際の燃焼状態の変動に影響され難い診断が可能で
ある。
越えていると判断されたときには、燃焼光検出値の変化
に対応する筒内圧変化をセンサ検出値が示していること
になり、この場合にはステップ6へ進んで筒内圧センサ
11の正常状態を判定する。このように、筒内圧検出値と
燃焼光強度の検出値との相関を判断する構成であれば、
ノイズの影響で故障を誤診断することを回避でき、ま
た、実際の燃焼状態の変動に影響され難い診断が可能で
ある。
【0033】また、図5のフローチャートに示す第2実
施例の故障診断では、ステップ11,12において前記図4
のフローチャートのステップ1,2と同様にして、所定
クランク角範囲において筒内圧P,燃焼光強度Lをそれ
ぞれサンプリングして記憶する。そして、ステップ13,
14では、前記所定クランク角範囲(所定積分区間)でサ
ンプリングされた筒内圧P1 〜Pn 及び燃焼光強度L1
〜Ln をそれぞれに積分して、積分値Pi,Liを得
る。
施例の故障診断では、ステップ11,12において前記図4
のフローチャートのステップ1,2と同様にして、所定
クランク角範囲において筒内圧P,燃焼光強度Lをそれ
ぞれサンプリングして記憶する。そして、ステップ13,
14では、前記所定クランク角範囲(所定積分区間)でサ
ンプリングされた筒内圧P1 〜Pn 及び燃焼光強度L1
〜Ln をそれぞれに積分して、積分値Pi,Liを得
る。
【0034】ステップ15では、前記燃焼光強度の積分値
Liが所定値以上であるか否かを判別する。前記所定値
は、正常燃焼状態で下回ることがない値として予め設定
されたものであり、これにより、ステップ15では、正常
燃焼が行なわれている否かを確認することになる。
Liが所定値以上であるか否かを判別する。前記所定値
は、正常燃焼状態で下回ることがない値として予め設定
されたものであり、これにより、ステップ15では、正常
燃焼が行なわれている否かを確認することになる。
【0035】ステップ15で燃焼光強度の積分値Liが所
定値以上であると判別され、燃焼光の検出値からは当該
気筒における正常燃焼状態が判別された場合には、ステ
ップ16へ進み、今度は、筒内圧積分値Piと所定値とを
比較する。ここでも、前記筒内圧積分値Piと比較され
る所定値は、正常燃焼状態で下回ることがない値として
予め設定されており、ステップ15において燃焼光強度の
積分値Liから正常燃焼状態が確認されているから、筒
内圧Pが正常に検出されていれば、ステップ16において
も筒内圧積分値Piが所定値以上であると判別され、筒
内圧検出値からも正常燃焼状態が検出されるはずであ
る。
定値以上であると判別され、燃焼光の検出値からは当該
気筒における正常燃焼状態が判別された場合には、ステ
ップ16へ進み、今度は、筒内圧積分値Piと所定値とを
比較する。ここでも、前記筒内圧積分値Piと比較され
る所定値は、正常燃焼状態で下回ることがない値として
予め設定されており、ステップ15において燃焼光強度の
積分値Liから正常燃焼状態が確認されているから、筒
内圧Pが正常に検出されていれば、ステップ16において
も筒内圧積分値Piが所定値以上であると判別され、筒
内圧検出値からも正常燃焼状態が検出されるはずであ
る。
【0036】従って、ステップ16で筒内圧積分値Piが
所定値以上であると判別されたときには、ステップ17へ
進んで筒内圧センサ11の正常状態を判定する。一方、ス
テップ16で筒内圧積分値Piが所定値未満であると判別
されたときには、燃焼圧の検出値からは正常燃焼状態が
検出されているのに、筒内圧検出値からは異常燃焼状態
(失火状態)が検出されたことになり、この場合には、
筒内圧センサ11の故障によって実際の筒内圧よりも低い
圧力が検出されているものと見做し、ステップ18へ進ん
で筒内圧センサ11の故障を判定する。
所定値以上であると判別されたときには、ステップ17へ
進んで筒内圧センサ11の正常状態を判定する。一方、ス
テップ16で筒内圧積分値Piが所定値未満であると判別
されたときには、燃焼圧の検出値からは正常燃焼状態が
検出されているのに、筒内圧検出値からは異常燃焼状態
(失火状態)が検出されたことになり、この場合には、
筒内圧センサ11の故障によって実際の筒内圧よりも低い
圧力が検出されているものと見做し、ステップ18へ進ん
で筒内圧センサ11の故障を判定する。
【0037】即ち、燃焼光強度の積分値Liと筒内圧積
分値Piとが共に所定値以上であるときには、筒内圧セ
ンサ11の正常判定がなされるが、燃焼光強度の積分値L
iが所定値以上であるのに、筒内圧積分値Piが所定値
未満であるときには、筒内圧センサ11の故障を判定す
る。上記のように、燃焼光強度,筒内圧の積分値を求め
る構成とすれば、検出値にノイズが発生しても、かかる
ノイズに影響されて診断精度が悪化することを回避でき
る。
分値Piとが共に所定値以上であるときには、筒内圧セ
ンサ11の正常判定がなされるが、燃焼光強度の積分値L
iが所定値以上であるのに、筒内圧積分値Piが所定値
未満であるときには、筒内圧センサ11の故障を判定す
る。上記のように、燃焼光強度,筒内圧の積分値を求め
る構成とすれば、検出値にノイズが発生しても、かかる
ノイズに影響されて診断精度が悪化することを回避でき
る。
【0038】図6のフローチャートは、故障診断の第3
実施例を示すものであり、ステップ21,22では、筒内圧
P及び燃焼光強度Lの検出値を所定クランク角範囲でサ
ンプリングしこれを時系列的に記憶する。そして、ステ
ップ23では、前記サンプリングした燃焼光強度L1 〜L
n のいずれか1つでも所定値以上のものがあるか否かを
判別する。前記所定値は、正常燃焼時にのみ燃焼光強度
が上回る値として予め設定されている。
実施例を示すものであり、ステップ21,22では、筒内圧
P及び燃焼光強度Lの検出値を所定クランク角範囲でサ
ンプリングしこれを時系列的に記憶する。そして、ステ
ップ23では、前記サンプリングした燃焼光強度L1 〜L
n のいずれか1つでも所定値以上のものがあるか否かを
判別する。前記所定値は、正常燃焼時にのみ燃焼光強度
が上回る値として予め設定されている。
【0039】そして、ステップ23で燃焼光強度L1 〜L
n の中で所定値以上のものがあると判断されたときに
は、ステップ24へ進み、筒内圧P1 〜Pn の中で所定値
以上のものがあるか否かを判別する。ここでも、前記筒
内圧P1 〜Pn と比較される所定値は、正常燃焼時にの
み筒内圧が上回る値として予め設定されており、ステッ
プ24において筒内圧P1 〜P n の中で所定値以上のもの
があると判別されたときには、燃焼光強度が正常燃焼状
態を検知し、筒内圧もこれに対応して正常燃焼状態を検
知していることになる。
n の中で所定値以上のものがあると判断されたときに
は、ステップ24へ進み、筒内圧P1 〜Pn の中で所定値
以上のものがあるか否かを判別する。ここでも、前記筒
内圧P1 〜Pn と比較される所定値は、正常燃焼時にの
み筒内圧が上回る値として予め設定されており、ステッ
プ24において筒内圧P1 〜P n の中で所定値以上のもの
があると判別されたときには、燃焼光強度が正常燃焼状
態を検知し、筒内圧もこれに対応して正常燃焼状態を検
知していることになる。
【0040】従って、ステップ24において筒内圧P1 〜
Pn の中で所定値以上のものがあると判別されたときに
は、ステップ25へ進んで筒内圧センサ11の正常状態を判
定する。一方、ステップ24において筒内圧P1 〜Pn の
いずれもが所定値未満であると判別された場合には、燃
焼光の検出値は正常燃焼状態を示しているのに対し、筒
内圧検出値は失火相当の状態を検出していることにな
り、この場合には、筒内圧センサ11の故障によって検出
値が低下しているものと推定し、ステップ26へ進んで筒
内圧センサ11の故障を判定する。
Pn の中で所定値以上のものがあると判別されたときに
は、ステップ25へ進んで筒内圧センサ11の正常状態を判
定する。一方、ステップ24において筒内圧P1 〜Pn の
いずれもが所定値未満であると判別された場合には、燃
焼光の検出値は正常燃焼状態を示しているのに対し、筒
内圧検出値は失火相当の状態を検出していることにな
り、この場合には、筒内圧センサ11の故障によって検出
値が低下しているものと推定し、ステップ26へ進んで筒
内圧センサ11の故障を判定する。
【0041】上記構成では、筒内圧,燃焼光強度の検出
値が一定レベルに達しているか否かを判別するから、診
断を簡易に行なわせることができ、前記所定クランク角
範囲でのサンプリングを終了してから診断する必要はな
く、サンプリング毎に所定値と検出値とを比較させるよ
うにしても良い。図7のフローチャートは、故障診断の
第4実施例を示すものであり、ステップ31,32では、筒
内圧P及び燃焼光強度Lの検出値を所定クランク角範囲
でサンプリングしこれを時系列的に記憶する。
値が一定レベルに達しているか否かを判別するから、診
断を簡易に行なわせることができ、前記所定クランク角
範囲でのサンプリングを終了してから診断する必要はな
く、サンプリング毎に所定値と検出値とを比較させるよ
うにしても良い。図7のフローチャートは、故障診断の
第4実施例を示すものであり、ステップ31,32では、筒
内圧P及び燃焼光強度Lの検出値を所定クランク角範囲
でサンプリングしこれを時系列的に記憶する。
【0042】そして、ステップ33では、前記サンプリン
グした燃焼光強度L1 〜Ln において、サンプリングタ
イミングが隣合う2つのデータ間の変化量をLn −L
n-1 として算出し、かかる変化量の中で所定値(プラス
の値であり所定の増加率を示す)以上のものがあるか否
かを判別する。即ち、ステップ33における判別は、正常
燃焼に伴って燃焼光強度が所定以上の増加率で立ち上が
ったか否かを判別するものである。
グした燃焼光強度L1 〜Ln において、サンプリングタ
イミングが隣合う2つのデータ間の変化量をLn −L
n-1 として算出し、かかる変化量の中で所定値(プラス
の値であり所定の増加率を示す)以上のものがあるか否
かを判別する。即ち、ステップ33における判別は、正常
燃焼に伴って燃焼光強度が所定以上の増加率で立ち上が
ったか否かを判別するものである。
【0043】ステップ33で、燃焼光強度Lが所定以上の
増加率での立ち上がりを示していると判別されると、次
にステップ34へ進み、同様に、前記サンプリングした筒
内圧P1 〜Pn においてサンプリングタイミングが隣合
う2つのデータ間の変化量をPn −Pn-1 として算出
し、かかる変化量の中で所定値(プラスの値)以上のも
のがあるか否かを判別する。
増加率での立ち上がりを示していると判別されると、次
にステップ34へ進み、同様に、前記サンプリングした筒
内圧P1 〜Pn においてサンプリングタイミングが隣合
う2つのデータ間の変化量をPn −Pn-1 として算出
し、かかる変化量の中で所定値(プラスの値)以上のも
のがあるか否かを判別する。
【0044】即ち、ステップ34では、正常燃焼状態に見
合う筒内圧の立ち上がりが筒内圧センサ11で検出されて
いるか否かを判別するものである。筒内圧センサ11が正
常であれば、燃焼光強度の立ち上がりに対応する筒内圧
の立ち上がりを検出することになるから、ステップ34で
前記筒内圧の変化量の中で所定値以上のものがあると判
別されたときには、ステップ35へ進んで、筒内圧センサ
11の正常状態を判定する。
合う筒内圧の立ち上がりが筒内圧センサ11で検出されて
いるか否かを判別するものである。筒内圧センサ11が正
常であれば、燃焼光強度の立ち上がりに対応する筒内圧
の立ち上がりを検出することになるから、ステップ34で
前記筒内圧の変化量の中で所定値以上のものがあると判
別されたときには、ステップ35へ進んで、筒内圧センサ
11の正常状態を判定する。
【0045】一方、燃焼光強度が所定以上の増加率での
立ち上がりを示しているにも関わらず、筒内圧の検出値
がかかる燃焼光強度に対応する筒内圧の立ち上がりを示
さない場合には、筒内圧センサ11の故障によって実際の
筒内圧に対応する検出値を出力しなくなっているものと
判断し、ステップ36へ進んで、筒内圧センサ11の故障を
判定する。
立ち上がりを示しているにも関わらず、筒内圧の検出値
がかかる燃焼光強度に対応する筒内圧の立ち上がりを示
さない場合には、筒内圧センサ11の故障によって実際の
筒内圧に対応する検出値を出力しなくなっているものと
判断し、ステップ36へ進んで、筒内圧センサ11の故障を
判定する。
【0046】上記第4実施例のように増加率に基づいて
故障診断する構成では、筒内圧センサ11による検出に筒
内圧の絶対レベルの検出が不要であるときに、問題とな
らない検出レベルの僅かなオフセット変化を故障と見做
さないという利点がある。以上のように図4〜図7のフ
ローチャートに示した各実施例によると、燃焼光強度の
検出値が示す燃焼状態と筒内圧の検出値が示す燃焼状態
とが対応する場合にのみ、筒内圧センサ11が正常である
と判定するから、断線などのオン・オフ的な故障のみな
らず、経時劣化や座金型筒内圧センサにおける締め付け
不良などによる検出レベルの低下をも診断することがで
きるものである。
故障診断する構成では、筒内圧センサ11による検出に筒
内圧の絶対レベルの検出が不要であるときに、問題とな
らない検出レベルの僅かなオフセット変化を故障と見做
さないという利点がある。以上のように図4〜図7のフ
ローチャートに示した各実施例によると、燃焼光強度の
検出値が示す燃焼状態と筒内圧の検出値が示す燃焼状態
とが対応する場合にのみ、筒内圧センサ11が正常である
と判定するから、断線などのオン・オフ的な故障のみな
らず、経時劣化や座金型筒内圧センサにおける締め付け
不良などによる検出レベルの低下をも診断することがで
きるものである。
【0047】尚、上記実施例では、燃焼状態に相関する
燃焼室内の状態量を直接的に検出する燃焼状態量検出手
段として燃焼光センサ12を設け、前記状態量として燃焼
光強度を検出させる構成としたが、燃焼室内の温度を検
出する燃焼温度センサ(燃焼状態量検出手段)を設け、
前記図4〜図7のフローチャートにおける燃焼光強度の
代わりに前記燃焼室内温度を用いて故障診断することも
できる。
燃焼室内の状態量を直接的に検出する燃焼状態量検出手
段として燃焼光センサ12を設け、前記状態量として燃焼
光強度を検出させる構成としたが、燃焼室内の温度を検
出する燃焼温度センサ(燃焼状態量検出手段)を設け、
前記図4〜図7のフローチャートにおける燃焼光強度の
代わりに前記燃焼室内温度を用いて故障診断することも
できる。
【0048】即ち、燃焼室内の温度は、図8に示すよう
に、燃焼光,筒内圧と同様に燃焼状態に対応する変化を
示すから、筒内圧と燃焼室内温度との相関が所定以上で
あるか否か、筒内圧の積分値と燃焼室内温度の積分値が
共に所定値以上であるか否か、筒内圧及び燃焼室内温度
が共に所定値以上になったか否か、筒内圧及び燃焼室内
温度の上昇率が共に所定値以上になったか否かによっ
て、上記実施例と同様にして筒内圧センサ11の故障診断
を行なわせることができる。
に、燃焼光,筒内圧と同様に燃焼状態に対応する変化を
示すから、筒内圧と燃焼室内温度との相関が所定以上で
あるか否か、筒内圧の積分値と燃焼室内温度の積分値が
共に所定値以上であるか否か、筒内圧及び燃焼室内温度
が共に所定値以上になったか否か、筒内圧及び燃焼室内
温度の上昇率が共に所定値以上になったか否かによっ
て、上記実施例と同様にして筒内圧センサ11の故障診断
を行なわせることができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,2,3
の発明にかかる筒内圧センサの診断装置によると、筒内
圧センサとは別に、機関の燃焼状態に相関する状態量を
直接的に検出する手段を設け、両者の検出値が同じ燃焼
状態を示すか否かによって筒内圧センサの故障診断を行
なう構成であるから、断線などのオン・オフ的な故障の
みならず、経時劣化や座金型筒内圧センサにおける締め
付け不良などによる検出レベルの低下をも診断すること
ができるという効果がある。
の発明にかかる筒内圧センサの診断装置によると、筒内
圧センサとは別に、機関の燃焼状態に相関する状態量を
直接的に検出する手段を設け、両者の検出値が同じ燃焼
状態を示すか否かによって筒内圧センサの故障診断を行
なう構成であるから、断線などのオン・オフ的な故障の
みならず、経時劣化や座金型筒内圧センサにおける締め
付け不良などによる検出レベルの低下をも診断すること
ができるという効果がある。
【0050】請求項4の発明にかかる診断装置では、検
出値の積分値に基づいて故障診断を行なうから、検出値
のノイズに影響されて故障が誤診断されることを回避で
きるという効果がある。請求項5の発明にかかる診断装
置では、検出値のレベルに基づいて故障診断を行なうか
ら、故障診断を簡易に行なわせることが可能であるとい
う効果がある。
出値の積分値に基づいて故障診断を行なうから、検出値
のノイズに影響されて故障が誤診断されることを回避で
きるという効果がある。請求項5の発明にかかる診断装
置では、検出値のレベルに基づいて故障診断を行なうか
ら、故障診断を簡易に行なわせることが可能であるとい
う効果がある。
【0051】請求項6の発明にかかる診断装置では、検
出値の増加率に基づいて故障診断を行なうから、筒内圧
の検出に絶対レベルの検出が要求されないような場合
に、無用な故障判定がなされてしまうことを回避できる
という効果がある。請求項7の発明にかかる診断装置で
は、筒内圧検出値と前記状態量検出値の変化との相関に
基づいて故障診断を行なうから、ノイズ影響を受け難
く、かつ、実際の燃焼状態の変化にあまり影響を受ける
ことなく診断を行なうことができるという効果がある。
出値の増加率に基づいて故障診断を行なうから、筒内圧
の検出に絶対レベルの検出が要求されないような場合
に、無用な故障判定がなされてしまうことを回避できる
という効果がある。請求項7の発明にかかる診断装置で
は、筒内圧検出値と前記状態量検出値の変化との相関に
基づいて故障診断を行なうから、ノイズ影響を受け難
く、かつ、実際の燃焼状態の変化にあまり影響を受ける
ことなく診断を行なうことができるという効果がある。
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】実施例の筒内圧センサ,燃焼光センサの詳細を
示すシステム図。
示すシステム図。
【図4】第1実施例の故障診断を示すフローチャート。
【図5】第2実施例の故障診断を示すフローチャート。
【図6】第3実施例の故障診断を示すフローチャート。
【図7】第4実施例の故障診断を示すフローチャート。
【図8】燃焼室内の温度とクランク角との相関を示す線
図。
図。
1 内燃機関 10 点火栓 11 筒内圧センサ 12 燃焼光センサ 19 コントロールユニット
Claims (7)
- 【請求項1】内燃機関の筒内圧を検出する筒内圧センサ
の診断装置であって、 前記筒内圧センサとは別に設けられ、燃焼状態に相関す
る燃焼室内の状態量を直接的に検出する燃焼状態量検出
手段と、 前記筒内圧センサで検出される筒内圧と前記燃焼状態量
検出手段で検出される状態量とが燃焼状態において対応
するか否かに基づいて前記筒内圧センサの正常・故障を
判別する故障診断手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする筒内圧センサの診
断装置。 - 【請求項2】前記燃焼状態量検出手段で検出される燃焼
室内の状態量が、燃焼光の強度であることを特徴とする
請求項1記載の筒内圧センサの診断装置。 - 【請求項3】前記燃焼状態量検出手段で検出される燃焼
室内の状態量が、燃焼室内の温度であることを特徴とす
る請求項1記載の筒内圧センサの診断装置。 - 【請求項4】前記故障診断手段が、前記筒内圧及び前記
状態量の所定積分区間における積分値が共に所定値を越
えたときに、筒内圧センサの正常状態を判定することを
特徴とする請求項1,2又は3のいずれかに記載の筒内
圧センサの診断装置。 - 【請求項5】前記故障診断手段が、前記筒内圧及び前記
状態量が共に所定値を越えたときに、筒内圧センサの正
常状態を判定することを特徴とする請求項1,2又は3
のいずれかに記載の筒内圧センサの診断装置。 - 【請求項6】前記故障診断手段が、前記筒内圧及び前記
状態量の増加率が共に所定値を越えたときに、筒内圧セ
ンサの正常状態を判定することを特徴とする請求項1,
2又は3のいずれかに記載の筒内圧センサの診断装置。 - 【請求項7】前記故障診断手段が、前記筒内圧の変化と
前記状態量の変化との相関を示すデータが所定値以下で
あるときに筒内圧センサの故障を判定することを特徴と
する請求項1,2又は3のいずれかに記載の筒内圧セン
サの診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11499694A JPH07318458A (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 筒内圧センサの診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11499694A JPH07318458A (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 筒内圧センサの診断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07318458A true JPH07318458A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=14651729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11499694A Pending JPH07318458A (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 筒内圧センサの診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07318458A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005207237A (ja) * | 2004-01-20 | 2005-08-04 | Honda Motor Co Ltd | 排気還流装置のリーク検出装置 |
JP2008298782A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Avl List Gmbh | 燃焼評価方法 |
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