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JPH07310021A - 吸水剤組成物およびその製法、並びにこれら吸水剤組成物を含有する吸水性構造体、吸収物品 - Google Patents

吸水剤組成物およびその製法、並びにこれら吸水剤組成物を含有する吸水性構造体、吸収物品

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JPH07310021A
JPH07310021A JP7055627A JP5562795A JPH07310021A JP H07310021 A JPH07310021 A JP H07310021A JP 7055627 A JP7055627 A JP 7055627A JP 5562795 A JP5562795 A JP 5562795A JP H07310021 A JPH07310021 A JP H07310021A
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water
salt
absorbent
water absorbing
agent composition
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JP7055627A
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Nobuyuki Harada
信幸 原田
Yoshihiro Motono
佳宏 本野
Kunihiko Ishizaki
邦彦 石▲崎▼
Yorimichi Dairoku
頼道 大六
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 尿、血液、分泌液等の体液の吸収特性、特に
血液吸収特定に優れ、且つゲル安定性、吸湿後の流動
性、帯電防止性能、防錆効果にも優れた新規な吸水剤組
成物を提供する。また、吸水性ポリマーの表面架橋にお
いて、諸物性の改善効果も優れ且つ残存表面架橋剤が大
幅に低減された吸水剤組成物を提供する。 【構成】 ポリアミノ酸(塩)および吸水性ポリマーを
含む吸水剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸水剤組成物およびそ
の製法に関するものである。
【0002】更に詳しくは、本発明は、尿、血液、分泌
液等の体液の吸収特性に優れ、ゲル安定性にも優れるの
みならず、吸湿流動性、帯電防止性能、防錆効果にも優
れた吸水剤組成物およびその製造方法に関するものであ
り、また更に本発明は、吸水性樹脂の表面架橋において
諸物性の改善効果に優れ且つ表面架橋剤の残存量が大幅
に低減された安全性にも優れた吸水剤組成物およびその
製法に関するものであり、並びに本発明は、これら吸水
剤組成物を含有する吸水性構造体、吸収物品に関するも
のである。
【0003】
【従来の技術】近年、体液を吸収させることを目的と
し、紙オムツ、生理用ナプキンなどの衛生材料の構成材
料の一つとして吸水性ポリマーが幅広く利用され、多く
が開発されている。
【0004】現在まで開発された吸水性ポリマーとして
は、例えば、ポリアクリル酸部分中和物架橋体(特開昭
55−84304号、特開昭55−108407号、特
開昭55−133413号)、澱粉−アクリロニトリル
グラフト重合体の加水分解物(特開昭46−43995
号)、澱粉−アクリル酸グラフト重合体の中和物(特開
昭51−125468号)、酢酸ビニル−アクリル酸エ
ステル共重合体のケン化物(特開昭52−14689
号)、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリルアミ
ド共重合体の加水分解物(特開昭53−15959号)
またはこれらの架橋体、カルボキシメチルセルロース架
橋体(米国特許4650716号,同4689408
号)、カチオン性モノマーの架橋体(特開昭58−15
4709号,特開昭58−154710号,米国特許4
906717号,米国特許5075399号,欧州特許
0304143号)、架橋イソブチレン−無水マレイン
酸共重合体(米国特許4389513号)、2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸
の共重合架橋体(欧州特許0068189号)などが知
られている。
【0005】これら吸水性ポリマーに望まれる特性とし
ては、水性液体に接した際の高い吸収倍率や優れた吸収
速度、通液性、膨潤ゲルのゲル強度、水性液体を含んだ
基材から水を吸い上げる吸引量等が挙げられる。しかし
ながら、これらの特性間の関係は必ずしも正の相関関係
を示さず、例えば、吸収倍率の高いものほど通液性、ゲ
ル強度、吸収速度等の物性は低下してしまう。
【0006】そこで、このような吸水性ポリマーの吸水
諸特性をバランス良く改良する方法として吸水性ポリマ
ーの表面近傍を更に架橋する技術が知られており、これ
までに様々な方法が提案されている。
【0007】例えば、架橋剤として、多価アルコールを
用いる方法(特開昭58−180233号、特開昭61
−16903号)、多価グリシジル化合物、多価アジリ
ジン化合物、多価アミン化合物、多価イソシアネ−ト化
合物を用いる方法(特開昭59−189103号)、グ
リオキサールを用いる方法(特開昭52−117393
号)、多価金属を用いる方法(特開昭51−13658
8号、特開昭61−257235号、特開昭62−77
45号)、シランカップリング剤を用いる方法(特開昭
61−211305号、特開昭61−252212号、
特開昭61−264006号)、モノエポキシ化合物を
用いる方法(特開昭60−98121号)、エポキシ基
含有高分子を用いる方法(米国特許4758617
号)、エポキシ化合物とヒドロキシ化合物を用いる方法
(特開平2−132103号)、アルキレンカーボネー
トを用いる方法(DE−4020780)、等が知られ
ている。また架橋反応時に、不活性無機粉末を存在させ
る方法(特開昭60−163956号、特開昭60−2
55814号)、二価アルコ−ルを存在させる方法(特
開平1−292004号)、水とエ−テル化合物を存在
させる方法(特開平2−153903号)、1価アルコ
−ルのアルキレンオキサイド付加物、有機酸塩、ラクタ
ム等を存在させる方法(欧州特許第0555692
号)、等も知られている。
【0008】これらの方法によって、吸水性ポリマーの
諸物性のバランスの改良や加圧下における吸収量の向上
はある程度達成されるものの、諸物性の改善効果はいま
だ不十分であった。しかも、吸水性ポリマーの表面近傍
を架橋処理するために使用した架橋剤が樹脂表面に残存
し易いため、エポキシ化合物など使用する場合など、架
橋剤の種類によっては安全性の問題が新たに発生するこ
とがあった。そこで、残存表面架橋剤を低減する方法
(特開平3−195705号)も提案されているが、極
めて複雑なプロセスを必要とする上、その残存表面架橋
剤の低減効果も不十分であった。
【0009】また、他の問題として、得られる吸水性ポ
リマー自体が吸湿しやすいために高温多湿下における吸
湿流動性の低下が作業上問題となったり、錆の発生によ
る装置の腐食などの問題や、帯電しやすい為にその取り
扱いが困難でもあった。更に、他の問題として、被吸収
液が血液の場合には、血液吸収時に血液成分が個々の吸
水性ポリマー粒子を包囲し吸収を妨げるために吸水性ポ
リマーの吸収量が低下してしまい、よって、特に生理用
ナプキン等の用途ではこれまでに知られている吸水性ポ
リマーの使用が必ずしも満足のいく結果を与えていない
のが現状であった。
【0010】そこで、吸水性ポリマーの血液に対する吸
収力改善を目的として、食塩やポリエーテルのような特
定化合物を吸水性ポリマーに添加する方法(特開昭58
−501107号,特開昭55−50357号,特開昭
54−70694号,米国再発行特許33839号,欧
州特許0009977号,米国特許4190563号な
ど)も多く提案されている。なるほど、この場合には吸
水性ポリマー同士の凝結はある程度防止されるものの、
吸水性ポリマー自体の吸水量の低下あるいは血液に対す
る吸引量が不十分であるために、実際は予期した程の効
果を得ることができていない。
【0011】以上、この様に、従来の吸水性ポリマーで
は表面架橋による物性の改良が不十分な上、表面近傍に
加えたエポキシ化合物などが残存するという安全性の問
題があった。更に他の問題として、従来の吸水性ポリマ
ーでは吸水特性、特に血液に対する吸収特性が不十分で
あるばかりでなく、粒子の吸湿後の流動性低下や表面水
による錆の発生、帯電の問題などあり、必ずしも満足で
きるものではなった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、前記従来技術の課題を解決するために、新規な吸水
剤組成物、およびその製法、並びにこのものを含有する
吸水性構造体、吸収物品を提供するものである。本発明
の吸水剤組成物は、血液などの吸収特性や安全性に優
れ、よって、おむつ、生理用ナプキン、および失禁者の
ための治具や創傷保護材、創傷治癒材のような体液のた
めの吸収物品、あるいはバイオテクノロジー用途などに
好ましく適用されるものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、ポリアミノ酸(塩)お
よび吸水性ポリマーを含む吸水剤組成物が、血液を始め
とする体液に対する吸収諸特性に優れるのみならず、ゲ
ル安定性、防錆効果、吸湿後の流動性、帯電防止効果な
どにおいて極めて優れた特性を発揮すること、および、
吸水性ポリマーの表面架橋時にポリアミノ酸(塩)を添
加することで、諸物性も優れ且つ残存表面架橋剤が大幅
に低減できることを見い出し本発明を完成させるに至っ
たのである。
【0014】即ち本発明は、「(1)ポリアミノ酸
(塩)および吸水性ポリマーを含む吸水剤組成物。
(2)生理食塩水に対する常圧での吸収量が少なくとも
25g/g、生理食塩水に対する吸引量が14g/g以
上でかつ牛血に対する吸引量が少なくとも7g/gであ
る吸水剤組成物。(3)カルボキシル基含有吸水性ポリ
マー粒子にポリアミノ酸(塩)水性液を添加混合する吸
水剤組成物の製法。(4)ポリアミノ酸(塩)および架
橋剤の存在下、水溶性不飽和単量体を重合することを特
徴とする吸水剤組成物の製法。(5)前記吸水剤組成物
10〜95重量部と親水性繊維90〜5重量部からなる
吸水性構造体。(6)前記吸水剤組成物50〜95重量
部と親水性繊維90〜50重量部からなる吸水性構造
体。(7)前記吸水性構造体および/または吸水剤組成
物を具備してなる吸収物品。」を提供するものである。
【0015】なお、本発明においてポリアミノ酸(塩)
とは、ポリアミノ酸および/またはポリアミノ酸塩をあ
らわすものとする。
【0016】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明の有用な吸水性ポリマーとしては、水中において多量
の水、好ましくは10〜100倍の生理食塩水を吸収し
て実質水不溶性のヒドロゲルを形成する従来公知の樹脂
である。このようなものは、例えば、部分中和架橋ポリ
アクリル酸重合体(米国特許第4625001号、同第
4654039号、同第5250640号、同第527
5773号、欧州特許第456136号等)、架橋され
部分的に中和された澱粉−アクリル酸グラフトポリマー
(米国特許第4076663号)、架橋イソブチレン−
マレイン酸共重合体(米国特許第4389513号)、
酢酸ビニルーアクリル酸共重合体のケン化物(米国特許
第4124748号)、アクリルアミド(共)重合体の
加水分解物(米国特許第3959569号)、アクリロ
ニトリル重合体の加水分解物(米国特許第393509
9号)、カルボキシメチルセルロース架橋体(米国特許
4650716号)等が挙げらる。
【0017】これら吸水性ポリマーの中でも好ましいも
のは、必要により架橋剤や多糖類の存在下、アクリル酸
(塩)を主成分とする水溶性不飽和単量体を重合させる
ことで得られるポリアクリル酸塩架橋重合体である。か
かるポリアクリル酸塩架橋重合体としては、重合体中の
酸基の50〜90モル%が中和されていることが好まし
く、塩としてはアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミ
ン塩などを例示する事ができる。また、吸水性ポリマー
の重合に好適なアクリル酸塩を得る方法は、米国特許5
338810号や欧州特許0574260号などに例示
されている。
【0018】本発明において、アクリル酸および/また
はその塩を主成分とする水溶性不飽和単量体を重合して
吸水性ポリマーを得る場合、上記アクリル酸またはその
塩に併用して必要により他の疎水性の不飽和単量体を共
重合させてもよい。
【0019】用いられる他の不飽和単量体の具体例とし
ては、メタアクリル酸、マレイン酸、β−アクリロイル
オキシプロピオン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスル
ホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスル
ホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸
などのアニオン性不飽和単量体およびその塩;アクリル
アミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アク
リルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピ
ロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロ
イルピロリジンなどのノニオン性の親水基含有不飽和単
量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミドおよびそれらの四級塩などのカチオン性不飽
和単量体;イソブチレン、ステアリル(メタ)アクリレ
ートなどの疎水性不飽和単量体などを挙げることができ
る。これらアクリル酸以外の他の単量体の使用量は、全
単量体中、通常0〜50モル%、好ましくは0〜30モ
ル%、より好ましくは0〜10モル%である。
【0020】本発明に用いられる吸水性ポリマーは架橋
構造を有するものであり、その導入方法として、架橋剤
を使用しない自己架橋型のものや、2個以上の重合性不
飽和基/或は2個以上の反応性基/或はそれらを併せ持
った内部架橋剤を共重合または反応させるもの等を例示
できる。そして、これらの中では好ましくは内部架橋剤
を共重合または反応させたものである。
【0021】これらの内部架橋剤の具体例としては、例
えば、N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミ
ド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、
グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアク
リレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタ
エリスリト−ルヘキサ(メタ)アクリレ−ト、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリア
リルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)ア
リロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリ
シジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、
エチレンジアミン、ポリエチレンイミン、グリシジル
(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、これら
の内部架橋剤は2種以上併用して使用してもよい。そし
て、これら内部架橋剤の中でも、得られる吸水性ポリマ
ーの吸水特性などから、2個以上の重合性不飽和基を有
する化合物を必須に用いることが好ましく、その使用量
としては前記単量体成分に対して通常0.005〜3モ
ル%、より好ましくは0.01〜1.5モル%、更に好
ましくは0.03〜0.3モル%の範囲である。
【0022】また、重合に際しては、澱粉やセルロ−
ス、澱粉やセルロ−スの誘導体、ポリビニルアルコ−
ル、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋
体等の親水性高分子や、次亜リン酸(塩)等の連鎖移動
剤、界面活性剤、炭酸塩などの発泡剤、などを添加して
もよい。なお、これらモノマーへ加える化合物は、米国
特許4076663号、同4286082号、同432
0040号、同4833222号、同5118719
号、同5149750号、同5154713号、同52
64495号や、欧州特許03729831号、同04
96594号などに例示されている。
【0023】本発明に用いられる吸水性ポリマーを得る
為に単量体を重合するに際しては、バルク重合や沈澱重
合を行うことも可能であるが、性能面や重合の制御の容
易さから、単量体を水溶液として、水溶液重合や逆相懸
濁重合を行うことが好ましい。
【0024】水溶液濃度としては、10〜70重量%、
好ましくは20重量%〜飽和濃度である。なお、かかる
重合方法は、例えば、米国特許4093776号、同4
367323号、同4446261号、同455293
8号、同4625001号、同4654393号、同4
683274号、同4690996号、同472164
7号、同4769427号、4738867号、同47
48076号、同4873299号、同4985514
号、同5124416号、同5247225号、同52
50640号などに例示されている。
【0025】これらの方法において、重合の開始には、
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩
等のラジカル重合開始剤、紫外線や電子線などの活性エ
ネルギー線等を用いることができるが、ラジカル重合開
始剤を用いることが好ましい。また、酸化性ラジカル重
合開始剤を用いる場合、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素
ナトリウム、硫酸第一鉄、L−アスコルビン酸(塩)等
の還元剤を併用してレドックス重合としても良い。これ
らの重合開始剤や還元剤の使用量は全単量体に対して、
通常0.001〜2モル%、好ましくは0.01〜0.
5モル%の範囲である。
【0026】また、単量体を水溶液とする場合、重合後
のゲル状重合体は好ましくは乾燥される。用いられる乾
燥方法としては、熱風乾燥,特定水蒸気での乾燥(米国
特許490202号),マイクロ波乾燥(米国特許50
75344号),減圧乾燥,ドラムドライヤー乾燥,疎
水性有機溶媒中での共沸脱水など公知の手法であり、好
ましくは70〜300℃,より好ましくは100〜25
0℃の範囲で乾燥される。また、乾燥に先だって、ゲル
状重合体を更に中和してもよいし、米国特許52757
73号などの手法でゲル状重合体を予め細分化してもよ
いし、米国特許5229487号などの方法で乾燥器へ
の供給をコントロールしてもよい。
【0027】上記の重合により得られた吸水性ポリマー
の形状は不定形破砕状、球状、繊維状、棒状、略球状、
偏平状等種々のものが本発明に好ましく使用でき、ま
た、繊維状基材や多孔質基材に一体的に固着されたもの
であってもよい。更に、これら吸水性ポリマーは多孔質
状や発泡体、或いは造粒物であってもよい。
【0028】これら吸水性ポリマーの形状の中でも、後
述する表面架橋を行う場合、吸収スピードや吸い上げ特
性、加圧下吸収量の改善、残存表面架橋剤の低減などの
面から、好ましくは球状または不定形破砕状の吸水性ポ
リマー、特に好ましくは、水溶液重合により得られた不
定形破砕状でかつその平均粒子径が200〜600μm
で、かつ150μm未満の粒子径を有する樹脂の重量が
10重量%以下の吸水性ポリマーを用いるのが好まし
い。平均粒子径が200μm未満では加圧下の吸収倍率
が向上しにくい場合があり、また600μmを越えると
きは、吸収スピ−ドが遅く、飽和吸収量に達するために
長時間かかり過ぎる場合がある。また、150μm未満
の粒子径を有する樹脂が10重量%を越えたときには、
残存架橋剤量の低減がなされにくい場合があるので注意
を要する。また、形状として、不定形破砕状のものを用
いれば上記優れた吸収特性に加え、安全性も高く、さら
には液の拡散性が良好で、パルプからの移動・脱落も少
ない、従来公知の吸水性ポリマーにはない、衛生材料に
特に好適な吸水剤組成物となり得る。
【0029】更に、後述する表面架橋を行う場合、本発
明に用いる吸水性ポリマーは含水率が1〜50%、好ま
しくは1〜20%、更に好ましくは1〜10%で粉体と
して取扱えるものである。含水率が50%を越えると本
発明に用いる表面架橋剤が吸水性ポリマー内部まで浸透
するため、ポリアミノ酸(塩)を用いても、吸収倍率が
低下するのみならず、吸い上げ特性や加圧下での吸収特
性が向上しない場合がある。
【0030】本発明においては、例えば上記の様にして
得られた吸水性ポリマーに対して、必須にポリアミノ酸
(塩)を添加して吸水剤組成物を得る。
【0031】本発明において使用できるポリアミノ酸
(塩)としては、アスパラギン酸、リシン等のα−アミ
ノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸がペプチド結合によ
り結合された2量体以上の単一重合体あるいは共重合体
を例示でき、D体、L体、DL体は特に問わない。具体
的には、ポリグリシン、ポリアラニン、ポリバリン、ポ
リロイシン、ポリイソロイシン、ポリフェニルアラニ
ン、ポリチロシン、ポリオキシプロリン、ポリプロリ
ン、ポリセリン、ポリトレオニン、ポリチロシン、ポリ
システイン、ポリシスチン、ポリメチオニン、ポリトリ
プトファン、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、
ポリリシン、ポリアルギニン、ポリヒスチジンおよびこ
れらの塩やそれらの共重合体を例示できる。これらの中
でも好ましいポリアミノ酸(塩)としては、ポリリシ
ン、ポリリシン塩酸塩などのポリ(ジアミノモノカルボ
ン酸(塩))、ポリアスパラギン酸、ポリアスパラギン
酸ナトリウム、ポリグルタミン酸、ポリグルタミン酸ナ
トリウム等のポリ(モノアミノジカルボン酸(塩))な
ど、これら塩基性アミノ酸あるいは酸性アミノ酸のポリ
マーおよびこれらの塩である。また、本発明で使用でき
るポリアミノ酸(塩)の分子量としては、2量体程度の
ポリペプチドと呼ばれる低分子量のものから数百万程度
の分子量のものが好適に使用でき、より好ましい分子量
としては100〜100万程度、更に好ましくは100
0〜50万程度のものである。
【0032】本発明の吸水剤組成物は、上記吸水性ポリ
マーおよびポリアミノ酸(塩)を必須として構成され、
好ましい割合は使用目的によっても異なるが、吸水性ポ
リマー100重量部に対しポリアミノ酸(塩)0.00
5〜30重量部の範囲である。ポリアミノ酸(塩)の配
合量が0.005重量部よりも少ない場合には本発明の
効果が得られ難く、また、30重量部よりも多い場合に
は添加量に見合っただけの効果が得られないばかりか、
吸収特性がかえって低下することがあり好ましくない。
また、後述する表面架橋にポリアミノ酸(塩)を必須に
添加する場合、ポリアミノ酸(塩)の使用量は、表面近
傍の架橋に用いる架橋剤によっても異なるが、吸水性ポ
リマーの固形分100重量部に対して、通常0.005
〜8重量部、好ましくは0.01〜5重量部、更に好ま
しくは0.1〜3重量部である。0.005重量部未満
の少ない量では、吸い上げ特性や加圧下での吸収特性の
改良効果や表面架橋剤の残存量の低減効果が得られにく
い。
【0033】本発明において、吸水性ポリマーにポリア
ミノ酸(塩)を添加して吸水剤組成物を得る方法を例示
すれば、吸水性ポリマーを得る工程上でポリアミノ酸
(塩)を添加する方法が採用でき、例えば、前記した重
合前のモノマー水溶液にポリアミノ酸(塩)を予め混合
し重合してもよく、また重合時あるいは重合後の反応液
にポリアミノ酸(塩)を混合してもよい。また別の方法
として、吸水性ポリマーに後添加する方法も採用できる
が、乾燥状態の吸水性ポリマーにポリアミノ酸(塩)を
添加する方法として、例えば両者を粉末の方法で機械的
に混合するいわゆるドライブレンドや、どちら一方ある
いは両者を水分散液あるいは水溶液の形態で添加混合す
る方法によってもよい。これらの方法の中でも、得られ
る吸水剤組成物の吸収特性の面から、乾燥状態の吸水性
ポリマーにポリアミノ酸(塩)を水性液の形態で添加混
合する方法が好ましい。
【0034】ポリアミノ酸(塩)を水性液で添加する場
合、水性液としては、水単独あるいは水と親水性有機溶
媒の混合物などが使用でき、水性液の量としては吸水性
ポリマーの固形分100重量部に対し0.1〜50重量
部、好ましくは1〜30重量部の範囲である。また、用
いられる親水性有機溶媒としては、メチルアルコール、
エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−
ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等の低級アル
コール類;アセトン等のケトン類;ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、アルコキシ(ポリ)エチレングリコール
等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のア
ミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類を挙
げることができる。
【0035】更に本発明において、吸水性ポリマーに対
しポリアミノ酸(塩)が水性液の形態で添加混合する場
合、混合後の吸水剤組成物は必要に応じて加熱処理され
る。加熱処理の温度は添加される水性液の量によっても
異なるが、通常50〜250℃の範囲で、得られる本発
明の吸水剤組成物が実質的に乾燥した状態で得られるよ
うな条件で加熱処理されることが好ましい。また、加熱
処理には通常の乾燥機または加熱炉を用いて行うことが
でき、例えば、溝型混合乾燥機、ロ−タリ−乾燥機、デ
スク乾燥機、流動層乾燥機、気流型乾燥機、および赤外
線乾燥機等が例示できる。
【0036】次いで、本発明の表面架橋方法について更
に説明する。
【0037】上記した様に、本発明では乾燥状態の吸水
性ポリマーにポリアミノ酸(塩)を水性液の形態で添加
混合して吸水剤組成物を得る方法が好ましいが、使用さ
れる吸水性ポリマーがカルボキシル基含有吸水性ポリマ
ーである場合には、該吸水性ポリマーにポリアミノ酸
(塩)水性液を添加混合する際に、更にカルボキシル基
と反応しうる架橋剤をも添加混合することが好ましい。
本発明において、ポリアミノ酸(塩)を表面架橋に用い
ることで、より生理食塩水や血液に対する吸い上げ特
性、加圧下吸収量が特に優れ、しかも残存表面架橋剤が
低減された安全性の高い本発明の吸水剤組成物を得るこ
とができる。即ち、本発明において、吸水性ポリマーの
表面架橋時にポリアミノ酸(塩)を添加することで、諸
物性も優れ且つ残存表面架橋剤が大幅に低減することが
見い出された。
【0038】本発明において、架橋剤およびポリアミノ
酸(塩)を添加して表面架橋時に吸水剤組成物を得る場
合、吸水性ポリマーと架橋剤やポリアミノ酸(塩)との
混合は、シクロヘキサン、ペンタン等の有機溶媒中に吸
水性ポリマーを分散させた状態で行ってもよいが、本発
明の特徴を最大限に発揮させる為には、以下(1)〜
(4)の方法等が好ましく例示できる。
【0039】(1)必要により水及び/または親水性有
機溶媒を含む架橋剤とポリアミノ酸(塩)を予め混合し
た後、次いで、該混合物を吸水性ポリマーに噴霧あるい
は滴下混合する方法。
【0040】(2)吸水性ポリマーに予めポリアミノ酸
(塩)を混合した後、次いで、必要により水及び/また
は親水性有機溶媒を含む架橋剤を噴霧あるいは滴下混合
する方法。
【0041】(3)必要により水及び/または親水性有
機溶媒を含む架橋剤を直接、吸水性ポリマーに噴霧ある
いは滴下混合した後、次いで、ポリアミノ酸(塩)を混
合する方法。
【0042】(4)必要により水及び/または親水性有
機溶媒を含む架橋剤とポリアミノ酸(塩)を2本のノズ
ルなどで平行して同時に、吸水性ポリマーに噴霧あるい
は滴下混合する方法。
【0043】また、これらの方法において、前記した様
に架橋剤やポリアミノ酸(塩)の吸水性ポリマーへの混
合はドライブレンドよりも、水や親水性有機溶媒を用い
て溶液として混合することが好ましい。更に、これら
(1)〜(4)方法の中でも吸水特性と架橋剤の残存量
低減効果から、架橋剤とポリアミノ酸(塩)を予め混合
しておく(1)の方法が好ましい。
【0044】なお、表面架橋効果の面から、ポリアミノ
酸(塩)や架橋剤の混合時に更に、水不溶性微粒子状粉
体や界面活性剤を共存させてもよいし、特願平6−20
295号に例示された無機酸や有機酸を更に添加しても
よい。この特願平6−20295号に例示された無機酸
としては、燐酸,硫酸,塩酸などであり、有機酸として
はクエン酸,乳酸,コハク酸などの有機酸、好ましくは
飽和有機カルボン酸である。
【0045】本発明で架橋剤およびポリアミノ酸(塩)
を添加して表面架橋時に吸水剤組成物を得る場合、水を
用いることが好ましい。本発明において、使用される水
の量は、吸水性ポリマーの種類や粒度や含水率に応じて
異なるが、吸水性ポリマーの固形分100重量部当り、
0.5〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部の範囲
である。また、本発明において吸水性ポリマーと架橋剤
・ポリアミノ酸(塩)とを混合する際、前記した親水性
有機溶媒を用いてもよい。使用される親水性有機溶媒の
量は、吸水性ポリマーの種類や粒度によってその最適量
は異なるが、吸水性ポリマーの固形分100重量部に対
して、通常0〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量
部の範囲である。
【0046】また、前記混合に用いられる好適な混合装
置は、均一な混合を確実にするため大きな混合力を生み
出せる事が必要である。本発明に用いることのできる混
合装置としては、例えば、円筒型混合機、二重壁円錐型
混合機、高速攪拌型混合機、V字型混合機、リボン型混
合機、スクリュ−型混合機、流動型炉ロ−タリ−デスク
型混合機、気流型混合機、双腕型ニ−ダ−、内部混合
機、粉砕型ニ−ダ−、回転式混合機およびスクリュ−型
押出機等があげられる。
【0047】本発明で架橋剤およびポリアミノ酸(塩)
を添加して表面架橋時に吸水剤組成物を得る場合、加熱
処理を行うことが好ましい。本発明では、吸水性ポリマ
ーに架橋剤およびポリアミノ酸(塩)とを混合した後、
好ましくは、上記(1)の混合方法で架橋剤およびポリ
アミノ酸(塩)を予め混合し次いで該混合物を吸水性ポ
リマーに混合した後、架橋剤の種類に等により好ましく
は更に加熱処理を行うことで表面近傍を架橋させる。
【0048】加熱処理を行う場合、処理温度は80〜3
00℃が好ましい。加熱処理温度が80℃未満では、加
熱処理に時間がかかり生産性の低下を引き起こすのみな
らず、均一な表面架橋が達成されず、本発明の目的とす
る吸い上げ特性や加圧下の吸水特性の高い吸水剤組成物
が得られない場合があり、更に架橋剤が残存し易くな
る。加熱処理温度は使用する架橋剤の種類にもよるが、
好ましくは100〜230℃、更に好ましくは160〜
220℃の範囲である。また、加熱処理には前記した通
常の乾燥機または加熱炉を用いられる。
【0049】本発明で、ポリアミノ酸(塩)と共に使用
することのできるカルボキシル基と反応し得る架橋剤
は、通常、該用途に用いられている公知のイオン結合性
あるいは共有結合性の架橋剤が例示される。かかる架橋
剤として、例えば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタジオール、ポリプロピレングリコー
ル、グリセリン、ポリグリセリン、2−ブテン−1,4
−ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シク
ロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサノー
ル、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエ
チレンオキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエリ
スリトール、ソルビトールなどの多価アルコール化合
物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエ
チレンジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシ
ジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、グリシド−ル、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ
化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペ
ンタエチレンヘキサミン、ポリアミドポリアミンポリエ
チレンイミン等の多価アミン化合物、並びに、それら多
価アミンとハロエポキシ化合物との縮合物;2,4−ト
リレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート等の多価イソシアネート化合物;1,2−エチレン
ビスオキサゾリン等の多価オキサゾリン化合物;γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤;
1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3
−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−1,3−ジオ
キソラン−2−オン、4−ヒドロキシメチル−1,3−
ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オ
ン、4−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,
6−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、1,3
−ジオキソパン−2−オン等のアルキレンカーボネート
化合物;エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、α
−メチルエピクロロヒドリン等のハロエポキシ化合物;
亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、
ジルコニウム等の水酸化物及び塩化物等の多価金属化合
物;等より選ばれる1種または2種以上のものが例示で
きる。そして、これらの架橋剤の内では、多価アルコー
ル、エポキシ化合物、アルキレンカーボネート化合物、
多価アミン化合物やそのエピハロヒドリン縮合物から選
ばれた1種以上が好ましい。なお、上記架橋剤の中で
も、本発明の目的の一つである残存架橋剤の低減効果に
関しては、架橋剤の必須成分としてエポキシ化合物を用
いる場合により大きくなるので、エポキシ化合物の低減
には本発明が好適に適用される。また、特願平4−33
6392号に示された様な溶解度パラメ−タ−範囲の異
なる2種類以上の架橋剤を組み合わせて用いても本発明
の好ましい効果が得られる。この特願平4−33639
2号における第1架橋剤として、溶解度パラメーター
(SP値)12.5[(cal/cm31/2]以上でカ
ルボキシル基と反応し得るものである。溶解度パラメー
ター(SP値)は化合物の極性を表すファクターとして
一般に用いられており、本発明ではポリマーハンドブッ
ク第3版(WILEY INTERSCIENCE社発
行)VIIー527〜539に記載されている溶媒の溶
解度パラメーターδ[(cal/cm31/2]の値を適
用するものとし、この表に記載されていない架橋剤に関
しては同ハンドブックのVII−524のSmallの
式にVII−525に記載されているHoyの凝集エネ
ルギー定数を代入して導入した値δ[(cal/c
31/2]を適用するものとする。
【0050】この様な溶解度パラメーター(SP値)1
2.5[(cal/cm31/2]以上でカルボキシル基
と反応し得る第一架橋剤としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート等が例示され、こ
れらの群より選ばれる1種または2種以上を用いること
ができる。好ましくは、溶解度パラメーター(SP値)
13.0〜18.0[(cal/cm31/2]のもので
ある。更にこれら第一架橋剤の中でも、好ましくは分子
量200以下、より好ましくは50〜150のものが用
いられる。
【0051】また、第二架橋剤としては、溶解度パラメ
ーター(SP値)12.5[(cal/cm31/2]未
満でカルボキシル基と反応し得るものである。具体的に
は、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコール、1,3ーブタンジオール,
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
2,4ーペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、2,5−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリ
シジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエー
テル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポ
リプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、2,4ートリレンジイシシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、4,5−ジメチル−1,3−
ジオキサン−2−オン、エピクロロヒドリン、エピブロ
モヒドリン等を例示でき、これらの群から選ばれる1種
または2種以上を用いることができる。好ましくは、溶
解度パラメーター(SP値)9.5以上且つ12.0
[(cal/cm31/2]未満の範囲のものである。更
にこれら第二架橋剤の中でも、好ましくは分子量350
以下、より好ましくは150〜300のものが用いられ
る。また、第一架橋剤と第二架橋剤を選択するに当たっ
ては、第一架橋剤と第二架橋剤との溶解度パラメーター
(SP値)の差が2[(cal/cm31/2]以上、更
には3[(cal/cm31/2]以上になるように選択
することが好ましい。
【0052】本発明に於いて、ポリアミノ酸(塩)と共
に使用される架橋剤の使用量は、用いる架橋剤の種類に
よっても異なるが、本発明の吸水性ポリマーの固形分1
00重量部に対して、通常0.001〜10重量部、好
ましくは0.005〜8重量、更に好ましくは0.01
〜5重量部部、最も好ましくは0.01〜2重量部の範
囲であり、この範囲内の量であれば、生理食塩水や血液
に対する吸い上げ特性に優れ且つ加圧下の吸収特性に優
れた吸水剤組成物が得られる。使用量が10重量部を越
える場合、不経済となるばかりか、適正な架橋効果を達
成する上で過剰量となりやすく、またポリアミノ酸
(塩)を使用しても架橋剤が残存しやすい。逆に0.0
01重量部未満の少ない量では、吸い上げ特性や加圧下
の吸収特性などの改良効果が得られにくい。また、上記
特願平4−336392号に示された様な方法で第一架
橋剤と第二架橋剤を併用する場合、第一架橋剤の使用量
は吸水性樹脂の固形分100重量部に対して、通常0.
001〜10重量部、好ましくは0.01〜8重量部、
更に好ましくは0.1〜5重量部の範囲であり、第二架
橋剤の使用量は通常0.001〜10重量部、好ましく
は0.001〜1重量部、更に好ましくは0.005〜
0.5重量部の範囲である。
【0053】本発明で架橋剤およびポリアミノ酸(塩)
を添加して表面架橋時に吸水剤組成物を得る場合、ポリ
アミノ酸(塩)の効果により架橋剤の分布を最適化で
き、ポリアミノ酸(塩)を用いない場合に比べて、吸い
上げ特性や加圧下の吸収倍率の高い吸水剤組成物が得ら
れる上、架橋剤の残存量を大きく低減できる。従来、表
面架橋剤としてエポキシ化合物のごとき反応性の高いも
のを用いた場合には数10〜1000ppmオーダーの
残存が起こっていたが、本発明では、その残存量低減が
大きく低減された吸水特性に優れた吸水剤組成物がプロ
セス的にも効率よく得られる。この原因については定か
ではないが、吸水性ポリマーに対してポリアミノ酸
(塩)および架橋剤を混合して加熱処理することによっ
て、架橋剤自身へ悪影響を引き起こすことなく、吸水性
ポリマーの表面近傍における架橋剤の分布が最適化され
かつ速やかに均一な架橋反応がおこるため、架橋剤の残
存量が著しく低減されかつ、均一な密度勾配をもつ架橋
が粒子表面近傍において形成されるためではないかと推
測される。
【0054】以上の様にして、架橋剤の存在下あるいは
不存在下、種々の方法で吸水性ポリマーにポリアミノ酸
(塩)を添加して得られた本発明の吸水剤組成物は、
尿、血液、分泌液等の体液の吸収特性に優れ、ゲル安定
性にも優れるのみならず、吸湿流動性、帯電防止性能、
防錆効果にも優れた新規な吸水剤組成物が得られる。更
に、本発明で架橋剤およびポリアミノ酸(塩)を添加し
て表面架橋時に吸水剤組成物を得る場合、表面架橋によ
る物性の改良効果が優れている上、エポキシ化合物など
の表面架橋剤の残存量が大幅に低減された安全性に優れ
た吸水剤組成物が得られる。
【0055】また、本発明は上記して得られたポリアミ
ノ酸(塩)および吸水性ポリマーを含む吸水剤組成物に
加え、更に新たな吸水剤組成物や、これら吸水剤組成物
を用いた吸水性構造体や吸収物品をも提供するものであ
る。本発明において、生理食塩水および牛血に対する吸
引量が著しく優れた吸水剤組成物が新たに見い出され
た。
【0056】これまで、人工尿に対する吸引量が14g
/g以上の吸水剤が紙おむつの漏れを低減できること
(特開昭63−21902号公報)や、血液に対する吸
収倍率に優れた吸水性材料(特開平6−25543号公
報など)などについては提案されている。しかし、これ
ら公知の技術では血液や経血、さらには軟便のような高
粘性液体に対する液吸い上げ力(吸引量)は必ずしも満
足できるものではなく、従って、本発明の吸水剤組成物
により、初めてこれらの問題点をも改善された吸水剤組
成物が見い出された。特に、吸水剤組成物の配合率の高
い生理用ナプキンやおむつ、特に、吸水性構造体中にお
ける吸水剤組成物含量が50重量%もしくはそれ以上の
場合においては、本発明の吸水剤組成物が有する特性で
ある生理食塩水に対する常圧吸収量、吸引量および牛血
に対する吸引量のバランスが重要であることも本発明で
見い出された。
【0057】従って、本発明は、生理食塩水に対する常
圧での吸収量が少なくとも25g/g、生理食塩水に対
する吸引量が14g/g以上でかつ牛血に対する吸引量
が少なくとも7g/gである吸水剤組成物およびこれら
を含有する吸水性構造体、吸収物品をも提供するもので
ある。
【0058】本発明の吸水剤組成物において、生理食塩
水に対する吸引量および牛血に対する吸引量は、吸収物
品が例えば紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料であ
る場合、吸水剤組成物を担持する親水性繊維材料に拡散
した尿や血液を素早く吸収し、親水性繊維材料の拡散性
を経時的に安定に保持して、肌に対する不快感のない、
尿や血液の戻り量の少ない吸収物品を得るのに必須の因
子である。また特に牛血に対する吸引量が7g/gより
も多い場合には、吸水性構造体中の吸水剤組成物の配合
率を著しく高める(50重量%もしくはそれ以上)こと
が出来ることが見い出された。この原因については明ら
かではないが、血液のような粘性液体の場合、吸水性構
造体内の吸水剤組成物の高濃度により生じる粒子間ブロ
ックの割合がより増すものと推定され、牛血に対する吸
い上げ特性の差がより重要となるためと推定される。
【0059】更に、本発明の吸水剤組成物では、生理食
塩水に対する常圧での吸収量は好ましくは少なくとも3
5g/g、生理食塩水に対する吸引量は好ましくは17
g/g以上であり、牛血に対する吸引量は好ましくは少
なくとも10g/gという従来にない極めて高い値を示
す。また、本発明において、架橋剤およびポリアミノ酸
(塩)を添加して表面架橋時に吸水剤組成物を得る場
合、本発明の吸水剤組成物は加圧下の吸収倍率が30
(ml/g)以上を示し、しかも、エポキシ化合物を表
面架橋剤に用いてもその残存量が2ppm以下にまで低
減される。
【0060】本発明の吸水剤組成物において、生理食塩
水に対する常圧での吸収量は吸収物品の吸収容量を左右
するという点で重要な因子であるが、この吸収量は、こ
れを高めようとすれば前記吸引量が減少して吸収物品の
性能に悪影響を及ぼすといった、吸収量と吸引量との間
には二律背反の関係がある。従って、吸収量と吸引量と
がそれぞれ特定のある範囲にコントロールされた本発明
の吸水剤組成物を特定配合比で親水性繊維と用いること
によって初めて、従来にない優れた吸収特性を有する本
発明の吸水性構造体および吸収物品を得ることが可能に
なるのである。
【0061】本発明の吸水性構造体は、本発明の吸水剤
組成物10〜95重量部と親水性繊維90〜5重量部、
好ましくは吸水剤組成物50〜95重量部と親水性繊維
50〜5重量部より構成され、これらは互いに混ざりあ
った状態で、あるいは繊維シート上に分散された状態で
マトリックスを形成してなる。
【0062】本発明の吸水性構造体に有用な親水性繊維
としては、例えば粉砕された木材パルプのエアレイド・
バットの形が好ましく、その構成は例えば米国特許第4
610678号公報に開示されているようなおむつの製
造分野においてよく知られているものである。本発明で
は親水性繊維として前記粉砕パルプ以外に、コットンリ
ンターや、欧州特許第0429112号、同第0427
316号記載の架橋セルロース繊維、レーヨン、綿、羊
毛、アセテート、ビニロン等を例示できる。
【0063】本発明の吸水性構造体の形成は、市販され
ているおむつの製造に現在使用されている方法も含めて
幾通りにも可能であり、吸水性構造体を形成する方法の
適切な例は例えば、米国特許第4578068号、同第
4666975号、同第4673402号、同第468
5915号、同第4765780号、同第504702
3号、同第5156902号などに開示されている。
【0064】この様にして得られる吸水性構造体は、好
ましくは密度0.06〜0.5g/ccの範囲に圧縮成
形される。本発明において、吸水剤組成物を比較的高濃
度に含有する吸水性構造体の厚さは比較的薄く、しかも
効率的にその吸収能力を発揮できるので、従って、密度
がこの範囲にあることは好ましい。密度がこの範囲を越
える場合には吸水性構造体が固くなり、またこの範囲よ
りも低い場合には吸水性構造体の吸収効率が低下するた
め好ましくない。従って、本発明の吸水性構造体はその
厚さが40mm未満、好ましくは10mm未満、より好
ましくは5mm未満の平均厚さを有し得るものである。
更に、本発明における吸水性構造体の坪量は、0.01
〜0.20g/平方センチメートルの範囲が好ましい。
この範囲よりも坪量が小さい場合には吸水性構造体の強
度が不十分で好ましくなく、大きい場合には吸水性構造
体が硬くなって吸収物品への適用において好ましくない
ことがある。
【0065】また、本発明では前記吸水剤組成物と親水
性繊維よりなる吸水性構造体において、該吸水性構造体
の吸水時の保形性を向上せしめることを目的として、親
水性繊維100重量部に対し40重量部までの熱可塑性
繊維を該吸水性構造体中に含有せしめることができる。
このような熱可塑性繊維としては、ポリエチレンやポリ
プロピレンやポリエステル繊維、またポリエステルやポ
リアミドや2成分繊維のコポリマー等を例示でき、これ
らの複合繊維も例示できる。
【0066】この様にして得られる本発明の吸水性構造
体は、例えば、液透過性の表面材および液不透過性の裏
面材の間に挟持固定されて本発明の吸収物品とすること
ができる。更に、本発明の吸収物品は、拡散層、脚部弾
性部材、腰部弾性部材、テープなど本技術分野における
公知の多数の部材を具備していてもよい。本発明の吸収
物品は、おむつ、トレニングパンツ、生理用ナプキン、
サージカルパッド、創傷保護材、失禁用衣料品、ペット
シートなど、多量の液体を吸収することが必要な種々の
製品に適用可能である。
【0067】更に本発明で得られた吸水剤組成物あるい
は吸水性構造体に対して、消臭剤、香料、無機粉末、発
泡剤、顔料、染料、親水性短繊維、可塑剤、バインダ
ー、界面活性剤、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類等の
化合物を添加して新たな機能を附加してもよい。また、
本発明の吸水剤組成物を更に造粒や成型してもよい。
【0068】なお、かかる化合物は、米国特許4179
367号,同4190563号,同4500670号,
同4693713号,同4812486号,同4863
989号,同4929717号,同4959060号,
同4972019号,同5078992号,同5229
488号や、欧州特許0009977号,同04930
11号などに例示されている。また、造粒方法は米国特
許4734478号や、欧州特許0450922号,同
480031号などに例示されている。
【0069】
【実施例】以下、実施例を示すが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。なお、以下に示す実施例
の中でとくに断りのない限り、部および%はすべて重量
部および重量%を示すものとする。
【0070】吸水剤組成物の生理食塩水に対する常圧で
の吸収量、生理食塩水に対する吸引量、牛血に対する吸
引量は以下に示す方法により測定した。また、本発明に
おける吸湿後の流動性、防錆効果、ゲル安定性、帯電防
止性能、残存架橋剤量、加圧下の吸収倍率についても以
下に示す方法により測定した。
【0071】(1)生理食塩水に対する吸収量 約0.2gの吸水剤組成物を不織布製のティーバッグ式
袋(40mm×150mm)に均一に入れ、大過剰の生
理食塩水(0.9%食塩水)に浸漬して該組成物を60
分間膨潤させた後、膨潤ゲルの入ったティーバッグ式袋
を5秒間引き上げ、24枚重ねのトイレットペーパー
(57mm×50mm、19g/平方メートル)上で1
0秒間水切りを行い、重量を測定した。ティーバッグ式
袋のみの吸液後の重量をブランクW0として、膨潤ゲル
の入ったティーバッグ式袋の重量W1からブランクの重
量W0を減じた値を(式1)に従い、吸水剤組成物の重
量で除することで吸水剤組成物の吸収量(g/g)を算
出した。
【0072】
【数1】
【0073】(2)生理食塩水に対する吸引量 約1gの吸水剤組成物を、内径95mmのシャ−レ−中
の生理食塩水20mlに浸した16枚重ねのトイレット
パーパー(55mm×75mm、19g/平方メート
ル)上に加え、10分間吸液させた後、膨潤ゲルを採取
して、その重量を測定した。吸液後の膨潤ゲルの重量を
元の吸水剤組成物の重量で除して、吸水剤組成物の生理
食塩水に対する吸引量(g/g)を算出した。
【0074】(3)牛血に対する吸引量 生理食塩水に替えて牛血(牛血液(凍結乾燥品;和光コ
ードナンバー029−07071:「和光純薬工業株式
会社製」を所定量の純水で溶解したもの)を用いた以外
は、上記(2)の生理食塩水に対する吸引量と同様にし
て、牛血に対する吸引量(g/g)を算出した。
【0075】(4)吸湿後の流動性 アルミカップ(底辺の直径50mm、高さ23mm)中
に吸水剤組成物を2g入れ、25℃、50%RHの恒温
恒湿機中で1.5時間放置して吸湿させ、その後、アル
ミカップを取り出してアルミカップを傾斜角30°に傾
けることで、吸湿後の吸水剤組成物の流動性を比較し
た。
【0076】(5)防錆効果およびゲル安定性 直径55mm、高さ70mmのポリプロピレン製蓋付き
容器中の生理食塩水25ccに吸水剤組成物1gを加え
て膨潤せしめ、得られた膨潤ゲル中に鉄製クリップが十
分浸るように浸漬し、室温で3日間放置してゲル中への
錆の生成を比較した。また同時にゲルの安定性も目視比
較した。
【0077】(6)帯電防止性能 吸水剤組成物10gをチャック付ポリ袋(ユニパックE
−4:生産日本社製:140mm×100mm×0.0
4mm)に入れ、袋を閉じ、袋を1分間強く上下に振っ
て、吸水剤組成物のポリ袋内部への付着状態を目視観察
し評価した。
【0078】(7)残存表面架橋剤量(エポキシ化合物
の場合) 吸水剤組成物2.0gを100mlのビ−カ−に加え、
メタノ−ル/水=2/1重量%からなる組成液2mlを
加え、蓋をして1時間放置する。メタノ−ル5mlを上
記ビ−カ−に加え濾過し、濾液1.0gを50mlのナ
スフラスコにいれ、12wt%のニコチンアミド水溶液
0.05mlを添加する。ナスフラスコに空冷管をつけ
沸騰したウオ−タ−バスで30分間加熱する。反応液を
濾紙を用いて濾過し、濾過液を高性能液体クロマトグラ
フィ−で分析した。一方、吸水剤組成物を用いず既知量
の架橋剤を加えて同様の操作を行い、得られた検量線を
外部標準となし、濾過液の希釈倍率を考慮して、吸水剤
組成物中の残存表面架橋剤量(ppm)を求めた。
【0079】(8)加圧下の吸収倍率 第1図に示した装置を用いて加圧下の吸収倍率を測定す
る。即ち、ビュレット1の上口2に栓3をし、測定台4
と空気口5を等高位にセットする。測定台4中の中央部
にある直径70mmのガラスフィルタ−6上に濾紙7を
乗せる。直径55mmの支持円筒10の下端部に不織布
8を固定させ不織布8上に吸水剤組成物0.76gを均
一に散布し、さらに20g/cm2 の荷重9を乗せる。
この不織布−吸水剤組成物−荷重を支持円筒ごとガラス
フィルタ−6の上の濾紙7上に乗せて、30分間にわた
って吸収した0.9重量%塩化ナトリウム水溶液(生理
食塩水)の値(Aml)を測定し、(式2)に示した様
に、元の吸水剤組成物の重量(0.76g)で除するこ
とにより、加圧下の吸収倍率(ml/g)を求めた。
【0080】
【数2】
【0081】(参考例1)75モル%の中和率を有する
アクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度
33%)に、内部架橋剤ポリエチレングリコールジアク
リレート4.4gを溶解し、窒素ガスで脱気後、過硫酸
ナトリウム2.4gとl−アスコルビン酸0.12gを
添加し重合を行った。重合が終了した時点で、得られた
含水ゲル架橋重合体をさらに細分化し、150℃の熱風
乾燥機中で含水ゲル状架橋重合体の含水量が5%以下に
なるまで乾燥を行った。乾燥物をロールグラニュレータ
ーで粉砕した後、ASTM20メッシュ金網通過物を分
取して、平均粒径400μmで、150μm未満の粒子
径を有する樹脂の割合が4重量%の不定形破砕状の吸水
性ポリマー(1)を得た。
【0082】(参考例2)75モル%の中和率を有する
アクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度
38%)に、内部架橋剤トリメチロールプロパントリア
クリレート7gを溶解し、窒素ガスで脱気後、過硫酸カ
リウム2.3gとl−アスコルビン酸0.11gを添加
し重合を行った。重合が終了した時点で、得られた含水
ゲル状架橋重合体をさらに細分化し、150℃の熱風乾
燥機中で含水ゲル状架橋重合体の含水量が5%以下にな
るまで乾燥を行った。乾燥物をロールグラニュレーター
で粉砕した後、ASTM20メッシュ金網通過物を分取
して、平均粒径380μmで、150μm未満の粒子径
を有する樹脂の割合が5重量%の不定形破砕状の吸水性
ポリマー(2)を得た。
【0083】(参考例3)参考例1で得られた吸水性ポ
リマー(1)100部に対し、第一架橋剤としてグリセ
リン0.5部、第二架橋剤としてエチレングリコールジ
グリシジルエーテル0.05部、水3部、イソプロピル
アルコール0.75部からなる水性液を添加混合し、得
られた混合物を200℃で35分間加熱処理して不定形
破砕状の吸水性ポリマー(3)を得た。
【0084】(実施例1)吸水性ポリマー(2)100
部に対し、ポリアスパラギン酸ナトリウム(分子量10
000)1部および水5部からなる水性液を添加混合
し、本発明の吸水剤組成物(1)を得た。
【0085】(実施例2)吸水性ポリマー(1)100
部に対し、第一架橋剤としてグリセリン0.5部、第二
架橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル
0.05部、水3部、イソプロピルアルコール0.75
部、ポリアスパラギン酸ナトリウム(分子量5000)
0.5部からなる水性液を添加混合し、得られた混合物
を200℃で33分間加熱処理して本発明の吸水剤組成
物(2)を得た。
【0086】(実施例3)吸水性ポリマー(3)100
部に対し、ポリアスパラギン酸(分子量50000)5
部、ポリリシン塩酸塩(分子量2000)10部、ポリ
グルタミン酸ナトリウム(分子量100000)1部を
それぞれドライブレンドで添加混合して本発明の吸水剤
組成物(3)、(4)、(5)を得た。
【0087】(実施例4)本発明の吸水剤組成物(1)
〜(5)および比較吸水剤組成物(1)〜(3)として
吸水性ポリマー(1)〜(3)を使用し、生理食塩水に
対する常圧での吸収量、生理食塩水に対する吸引量、牛
血に対する吸引量、吸湿後の流動性、防錆効果、帯電防
止性能の測定結果を表1に示した。本発明の吸水剤組成
物は吸湿流動性、防錆効果、帯電防止性能などにも優れ
ることが判る。
【0088】(実施例5)本発明の吸水剤組成物(1)
100部と粉砕パルプ100部とを乾式混合した後空気
抄造し圧縮して密度0.15g/cc、坪量0.05g
/平方センチメートルの本発明の吸水性構造体(1)を
得た。
【0089】(実施例6)実施例5において吸水剤組成
物(1)に代えて吸水剤組成物(2)〜(5)および比
較吸水剤組成物(1)〜(3)を用いた以外は実施例5
と同様にして、密度約0.13〜0.17g/ccの範
囲、坪量0.047〜0.053g/平方センチメート
ルの範囲にある本発明の吸水性構造体(2)〜(5)お
よび比較吸水性構造体(1)〜(3)を得た。
【0090】(実施例7)実施例5および6で得られた
吸水性構造体(1)〜(5)および比較吸水性構造体
(1)〜(3)より、それぞれ直径5cmの吸水性構造
体を打ち抜き、それぞれを試料片とした。試料片に対し
牛血10ccをそれぞれ滴下したところ、本発明の吸水
性構造体は何れも比較吸水性構造体よりも吸収速度にお
いて良好な結果を示すものであった。この結果からも明
かな様に、本発明の吸水剤組成物を含有する吸水性構造
体は牛血に対して優れた吸収量を示すものであり、本発
明の吸水性構造体はこれまでにない優れた吸収物品を提
供することができるものである。 (実施例8)本発明
の吸水剤組成物(1)75部を粉砕パルプ25部および
熱可塑性繊維(ES繊維:チッソ社製:1.5d、10
mm)10部とを乾式混合した後空気抄造し加熱圧縮し
て密度0.18g/cc、坪量0.05g/平方センチ
メートルの本発明の吸水性構造体(6)を得た。
【0091】(実施例9)実施例8における本発明の吸
水剤組成物(1)に代えて、生理食塩水に対する常圧で
の吸収量、生理食塩水に対する吸引量、牛血に対する吸
引量が異なる吸水剤組成物を用い、実施例8と同様の操
作を行って密度および坪量がほぼ同じ程度の本発明の吸
水性構造体(7)〜(8)および比較吸水性構造体
(4)〜(6)を作成した。
【0092】(実施例10)実施例8および9で得られ
た本発明の吸水性構造体(6)〜(8)および比較吸水
性構造体(4)〜(6)を用い、本発明の吸収物品
(1)〜(3)および比較吸収物品(1)〜(3)を以
下の操作により作成した。即ち、液透過性ポリプロピレ
ン製トップシート、2枚のティッシュペーパー、12c
m×40cmに裁断した吸水性構造体(重量約24
g)、レッグギャザーおよびウエストギャザーを含む液
不透過性ポリエチレン製バックシートおよび2つのテー
プファスナーからなる使い捨ておむつを両面テープによ
り個々のコンポーネントを締結させて手で組み立てた。
おむつの総重量は約45gであった。
【0093】(実施例11)実施例10で得られた本発
明の吸収物品(1)〜(3)および比較吸収物品(1)
〜(3)を、10人の赤ちゃんに各々30個ずつ無作意
に装着しモニターを行い試験した。試験後、各吸収物品
を回収し、その漏れ率を比較し結果を表2に示した。こ
の結果から明かなことは、比較的高濃度に吸水剤組成物
を含有する吸水性構造体において、生理食塩水に対する
吸引量が14g/g以上であっても、牛血に対する吸引
量が7g/g未満のものは満足できる性能を示さないこ
とである。従って、本発明は吸水剤組成物を高濃度に含
有する吸収物品の性能を向上せしめるのに有効な吸水剤
組成物の選択手段をも提供するものでもある。
【0094】(実施例12)参考例1で得られた吸水性
ポリマー(1)100部に対し、第一架橋剤としてグリ
セリン0.5部、第二架橋剤としてエチレングリコール
ジグリシジルエーテル0.05部、水3部、イソプロピ
ルアルコール0.75部、ポリアスパラギン酸(分子量
10000)0.5部からなる水性液を添加混合した
後、得られた混合物を200℃で33分間加熱処理して
本発明の吸水剤組成物(6)を得た。得られた吸水剤組
成物(6)の吸収倍率,加圧下の吸収倍率,生理食塩に
対する吸引量,牛血に対する吸引量,残存エポキシ架橋
剤量を測定した結果を表3に示すが、吸水剤組成物
(6)は諸物性に優れる上、残存エポキシ架橋剤量が2
ppmと非常に少なかった。
【0095】(比較例1)実施例12において、ポリア
スパラギン酸を用いない以外は同様に吸水性ポリマー
(1)の表面架橋を行うことで、比較吸水剤組成物
(4)を得た。得られた比較吸水剤組成物(4)の諸物
性を表3に示すが、ポリアスパラギン酸を用いた吸水剤
組成物(6)に比べ、加圧下での吸収量などの諸物性に
劣る上、残存エポキシ架橋剤が15ppmと非常に多か
った。
【0096】(実施例13)参考例3で得られた吸水性
ポリマー(3)100部に対し、ポリアスパラギン酸
(分子量50000)5部、ポリグルタミン酸(分子量
100000)1部をそれぞれ水10部に溶解させ水溶
液として添加混合した後、得られた混合物を120℃で
乾燥して本発明の吸水剤組成物(7)、(8)を得た。
得られた吸水剤組成物(7)、(8)の諸物性を表3に
示すが、ポリアミノ酸を用いない吸水性ポリマー(3)
に比べ牛血吸引量が大幅に向上する上、残存エポキシ架
橋剤が5ppmにまで大幅に低減されていた。なお、先
に示した実施例4と同様、対比として吸水性ポリマー
(3)を比較吸水剤組成物(3)として評価し、その諸
物性を表3に示す。
【0097】(実施例14)参考例2において、アクリ
ル酸ナトリウム水溶液中にさらにポリアスパラギン酸ナ
トリウム(分子量10000)104.5g(対モノマ
ー固形分で5%)を溶解させることで、重合時のモノマ
ーにポリアスパラギン酸ナトリウムを添加した。以下、
参考例2と同様に重合をおこない、次いで同様に含水ゲ
ル状架橋重合体の細分化、乾燥、粉砕を行うことで、ポ
リアスパラギン酸ナトリウムを含む吸水剤組成物(9)
を得た。得られた吸水剤組成物(9)は、ポリアスパラ
ギン酸ナトリウムを重合に用いない吸水性ポリマー
(2)に比べ、吸収倍率はほぼ同一であったが、吸湿後
の流動性、防錆効果、ゲル安定性、帯電防止性能に優
れ、しかも、pH滴定による水可溶分成分が吸水性ポリ
マー(2)に比べ約4重量%少なく良好であった。
【0098】(実施例15)実施例14において、アク
リル酸ナトリウム水溶液中に溶解させるポリアスパラギ
ン酸ナトリウムの量を23g(対モノマー固形分で1
%)に変更する以外は同様に行うことで、ポリアスパラ
ギン酸ナトリウムを含む吸水剤組成物(10)を得た。
得られた吸水剤組成物(10)は、ポリアスパラギン酸
ナトリウムを重合に用いない吸水性ポリマー(2)に比
べ、吸収倍率はほぼ同一であったが、吸湿後の流動性、
防錆効果、ゲル安定性、帯電防止性能にやや優れ、しか
も、pH滴定による水可溶分成分が吸水性ポリマー
(2)に比べ約2重量%少なく良好であった。
【0099】
【発明の効果】本発明の吸水剤組成物におけるポリアミ
ノ酸(塩)の作用効果については詳らかではないが、ポ
リアミノ酸(塩)安全衛生面で問題がなく、しかも吸水
性ポリマーに対し少量添加するだけで、尿、血液、分泌
液等の体液の吸収特性、特に血液吸収特定に優れ、且つ
ゲル安定性、吸湿後の流動性、帯電防止性能、防錆効果
にも優れた新規な吸水剤組成物を提供するものである。
また更に、吸水性ポリマーの表面架橋において、ポリア
ミノ酸(塩)は諸物性の改善効果も優れ且つ残存表面架
橋剤が大幅に低減された吸水剤組成物をも提供する。
【0100】従って、本発明の吸水剤組成物は、おむ
つ、生理用ナプキン、および失禁者のための治具や創傷
保護材、創傷治癒材のような体液のための吸収物品、あ
るいはバイオテクノロジー用途などに好ましく適用さ
れ、当業界の発展に大きく寄与するものである。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において使用した加圧下の吸収倍率の
装置である。 (符号の説明) 1・・・ビュレット 2・・・ビュレットの上端部 3・・・栓 4・・・測定台 5・・・空気取り入れ口 6・・・ガラスフィルター 7・・・濾紙 8・・・不織布 9・・・荷重 10・・・支持円筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大六 頼道 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒高分子研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミノ酸(塩)および吸水性ポリマ
    ーを含む吸水剤組成物。
  2. 【請求項2】 吸水性ポリマーがポリアクリル酸塩架橋
    重合体である請求項1記載の吸水剤組成物。
  3. 【請求項3】 ポリアミノ酸(塩)がポリアスパラギン
    酸(塩)、ポリグルタミン酸(塩)、ポリリシン(塩)
    から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3の何れ
    かに記載の吸水剤組成物。
  4. 【請求項4】 生理食塩水に対する常圧での吸収量が少
    なくとも25g/g、生理食塩水に対する吸引量が14
    g/g以上で、かつ牛血に対する吸引量が少なくとも7
    g/gである吸水剤組成物。
  5. 【請求項5】 20g/cm2における加圧下の吸収倍
    率が生理食塩水に対して30ml/g以上である請求項
    5記載の吸水剤組成物。
  6. 【請求項6】 カルボキシル基含有吸水性ポリマーにポ
    リアミノ酸(塩)水性液を添加混合する吸水剤組成物の
    製法。
  7. 【請求項7】 水性液が更にカルボキシル基と反応しう
    る架橋剤を含有してなる請求項7記載の吸水剤組成物の
    製法。
  8. 【請求項8】 ポリアミノ酸(塩)および架橋剤の存在
    下、水溶性不飽和単量体を重合することを特徴とする吸
    水剤組成物の製法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6の何れか記載の吸水剤組成
    物10〜95重量部と親水性繊維90〜5重量部からな
    る吸水性構造体。
  10. 【請求項10】 親水性繊維100重量部に対し更に4
    0重量部までの熱可塑性繊維を含有してなる請求項10
    または11記載の吸水性構造体。
  11. 【請求項11】 請求項10〜13記載の吸水性構造体
    および/または請求項1〜6記載の吸水剤組成物を具備
    してなる吸収物品。
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