JPH07305734A - ディスクブレーキ - Google Patents
ディスクブレーキInfo
- Publication number
- JPH07305734A JPH07305734A JP6097102A JP9710294A JPH07305734A JP H07305734 A JPH07305734 A JP H07305734A JP 6097102 A JP6097102 A JP 6097102A JP 9710294 A JP9710294 A JP 9710294A JP H07305734 A JPH07305734 A JP H07305734A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- caliper
- back plate
- rotation
- rotor
- sliding surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/14—Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D2125/00—Components of actuators
- F16D2125/02—Fluid-pressure mechanisms
- F16D2125/06—Pistons
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D2125/00—Components of actuators
- F16D2125/18—Mechanical mechanisms
- F16D2125/58—Mechanical mechanisms transmitting linear movement
- F16D2125/587—Articulation, e.g. ball-socket
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Braking Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】キャリパとパッドが球面接触しているものにお
いて、パッドをキャリパに対して、ディスクロータの回
転方向に相対移動可能とすることにより、ディスクロー
タの回転トルクがキャリパに及ぼされないようにする。 【構成】キャリパ3のキャリパ爪部3aの図中右及び押
圧体12の図中左には、中間体14がそれぞれと球面接
触しており、それぞれの中間体14は裏板15に形成さ
れた摺動面18に当接しており、中間体14は摺動面1
8上を滑らかに摺動する構成である。従って、制動時に
は、インナーパッド16及びアウターパッド17はディ
スクロータ4とともに、ディスクロータ4の回転方向に
移動するため、キャリパ爪部3a及びピストン11には
ディスクロータ4の回転トルクは及ぼされない。
いて、パッドをキャリパに対して、ディスクロータの回
転方向に相対移動可能とすることにより、ディスクロー
タの回転トルクがキャリパに及ぼされないようにする。 【構成】キャリパ3のキャリパ爪部3aの図中右及び押
圧体12の図中左には、中間体14がそれぞれと球面接
触しており、それぞれの中間体14は裏板15に形成さ
れた摺動面18に当接しており、中間体14は摺動面1
8上を滑らかに摺動する構成である。従って、制動時に
は、インナーパッド16及びアウターパッド17はディ
スクロータ4とともに、ディスクロータ4の回転方向に
移動するため、キャリパ爪部3a及びピストン11には
ディスクロータ4の回転トルクは及ぼされない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のブレーキに関
し、特にディスクブレーキに関するものである。
し、特にディスクブレーキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に車両のディスクブレーキは、車輪
の回転とともに回転するディスクロータの摺動面に、摩
擦材であるパッドを両側から押し付けることにより、車
輪の回転を止め、ひいては車両を停止させるものであ
る。このディスクブレーキの一例として、フローティン
グキャリパ型ディスクブレーキ(以下、単にディスクブ
レーキと称する)について、図10乃至図12に基づい
て以下に説明する。図10はディスクブレーキ1をキャ
リパ3外側からみた一部切欠断面図であり、図11はマ
ウンティング2、キャリパ3及び裏板15の相互位置関
係を説明するための図である。図12は図10のD−D
線に沿ってみた断面図である。尚、車両が直進状態であ
る場合には、図10の左右方向が車両車幅方向であり、
図10の左方が車幅方向外側を示している。
の回転とともに回転するディスクロータの摺動面に、摩
擦材であるパッドを両側から押し付けることにより、車
輪の回転を止め、ひいては車両を停止させるものであ
る。このディスクブレーキの一例として、フローティン
グキャリパ型ディスクブレーキ(以下、単にディスクブ
レーキと称する)について、図10乃至図12に基づい
て以下に説明する。図10はディスクブレーキ1をキャ
リパ3外側からみた一部切欠断面図であり、図11はマ
ウンティング2、キャリパ3及び裏板15の相互位置関
係を説明するための図である。図12は図10のD−D
線に沿ってみた断面図である。尚、車両が直進状態であ
る場合には、図10の左右方向が車両車幅方向であり、
図10の左方が車幅方向外側を示している。
【0003】まず、図10に基づいてディスクブレーキ
1の構成について大まかに説明すると、ディスクブレー
キ1は図示しない車体に固定されたマウンティング2
と、このマウンティング2に対し、図中左右に相対移動
可能なキャリパ3と、車輪とともに回転するディスクロ
ータ4より構成されている。マウンティング2には一対
のガイド孔8が設けられ、それぞれのガイド孔8には、
キャリパガイド部5に固定されたスライドピン6が挿入
され、ガイド孔8内をスライドピン6が図中左右に摺動
することにより、キャリパ3がマウンティング2に対
し、図中左右に相対移動する構成となっている。
1の構成について大まかに説明すると、ディスクブレー
キ1は図示しない車体に固定されたマウンティング2
と、このマウンティング2に対し、図中左右に相対移動
可能なキャリパ3と、車輪とともに回転するディスクロ
ータ4より構成されている。マウンティング2には一対
のガイド孔8が設けられ、それぞれのガイド孔8には、
キャリパガイド部5に固定されたスライドピン6が挿入
され、ガイド孔8内をスライドピン6が図中左右に摺動
することにより、キャリパ3がマウンティング2に対
し、図中左右に相対移動する構成となっている。
【0004】次に、図11に基づいて、マウンティング
2、キャリパ3及び裏板15の相互位置関係を説明する
と、マウンティング2には裏板保持部2cが設けられて
おり、裏板15の裏板耳部15aと当接することで、裏
板15を、図11の如くの位置に保っている。また、マ
ウンティング2のトルク受け部2bと裏板耳部15aの
間には、裏板15がマウンティング2に対し、図中左右
方向に相対移動できるように、若干の隙間が形成されて
いる。
2、キャリパ3及び裏板15の相互位置関係を説明する
と、マウンティング2には裏板保持部2cが設けられて
おり、裏板15の裏板耳部15aと当接することで、裏
板15を、図11の如くの位置に保っている。また、マ
ウンティング2のトルク受け部2bと裏板耳部15aの
間には、裏板15がマウンティング2に対し、図中左右
方向に相対移動できるように、若干の隙間が形成されて
いる。
【0005】次に、キャリパ3内部の構成について図1
2に基づいて説明する。キャリパ3は、シリンダ10及
びキャリパ爪部3aを有し、シリンダ10にはピストン
11が配置されている。ピストン11とディスクロータ
4との間には、裏板15と一体になったインナーパッド
16が配置されており、キャリパ爪部3aとディスクロ
ータ4との間には、裏板15と一体になったアウターパ
ッド17が配置されている。シリンダ10とピストン1
1の間には液室13が設けられており、この液室13に
はブレーキ液が充填されているとともに、液室13は図
示しないマスタシリンダに連通している。
2に基づいて説明する。キャリパ3は、シリンダ10及
びキャリパ爪部3aを有し、シリンダ10にはピストン
11が配置されている。ピストン11とディスクロータ
4との間には、裏板15と一体になったインナーパッド
16が配置されており、キャリパ爪部3aとディスクロ
ータ4との間には、裏板15と一体になったアウターパ
ッド17が配置されている。シリンダ10とピストン1
1の間には液室13が設けられており、この液室13に
はブレーキ液が充填されているとともに、液室13は図
示しないマスタシリンダに連通している。
【0006】ここで、ディスクブレーキ1の作用につい
て図10に基づいて説明すると、制動時には、図示しな
いマスタシリンダから液室13に液圧が伝達されるの
で、ピストン11には図中左方への力が及ぼされ、ピス
トン11は裏板15と一体になったインナーパッド16
を図中左方に移動させる。そして、インナーパッド16
はディスクロータ4の図中右側の摺動面4aに押圧され
る。この時、インナーパッド16はディスクロータ4か
らの反作用を受けて、ピストン11を通して液室13に
図中右方への力を及ぼし、この力はキャリパ3を図中右
方に移動させる力となる。その結果、キャリパ3はマウ
ンティング2に対して、図中右方に移動して、裏板15
と一体になったアウターパッド17を、ディスクロータ
4の図中左側の摺動面4aに当接するまで図中右方に移
動させる。その結果、ディスクロータ4は、図中左右両
側からインナーパッド16及びアウターパッド17によ
って押圧されることになり、ディスクロータ4の回転ト
ルクは、インナーパッド16及びアウターパッド17に
及ぼされることになる。この回転トルクにより、インナ
ーパッド16、アウターパッド17及び裏板15は、図
10において、ピストン11及びキャリパ爪部3aに対
して図中上方あるいは図中下方に相対移動し、裏板15
の裏板耳部15aがトルク受け部2bに当接する。そし
て、インナーパッド16、アウターパッド17及び裏板
15は、これ以上図中上方あるいは図中下方には移動で
きないため、ディスクロータ4の摺動面4aとインナー
パッド16及びアウターパッド17との間で摩擦が発生
することで、ディスクロータ4の回転が抑制され、ひい
ては車両が停止されるものである。
て図10に基づいて説明すると、制動時には、図示しな
いマスタシリンダから液室13に液圧が伝達されるの
で、ピストン11には図中左方への力が及ぼされ、ピス
トン11は裏板15と一体になったインナーパッド16
を図中左方に移動させる。そして、インナーパッド16
はディスクロータ4の図中右側の摺動面4aに押圧され
る。この時、インナーパッド16はディスクロータ4か
らの反作用を受けて、ピストン11を通して液室13に
図中右方への力を及ぼし、この力はキャリパ3を図中右
方に移動させる力となる。その結果、キャリパ3はマウ
ンティング2に対して、図中右方に移動して、裏板15
と一体になったアウターパッド17を、ディスクロータ
4の図中左側の摺動面4aに当接するまで図中右方に移
動させる。その結果、ディスクロータ4は、図中左右両
側からインナーパッド16及びアウターパッド17によ
って押圧されることになり、ディスクロータ4の回転ト
ルクは、インナーパッド16及びアウターパッド17に
及ぼされることになる。この回転トルクにより、インナ
ーパッド16、アウターパッド17及び裏板15は、図
10において、ピストン11及びキャリパ爪部3aに対
して図中上方あるいは図中下方に相対移動し、裏板15
の裏板耳部15aがトルク受け部2bに当接する。そし
て、インナーパッド16、アウターパッド17及び裏板
15は、これ以上図中上方あるいは図中下方には移動で
きないため、ディスクロータ4の摺動面4aとインナー
パッド16及びアウターパッド17との間で摩擦が発生
することで、ディスクロータ4の回転が抑制され、ひい
ては車両が停止されるものである。
【0007】しかしながら、図12において、運転者の
制動操作によって液室13に極めて強い力が伝達され、
ピストン11が図中左方に移動して、インナーパッド1
6がディスクロータ4の摺動面4aに押圧された場合、
キャリパ3はディスクロータ4から極めて強い反作用を
受けて図中右に移動するため、キャリパ爪部3aは極め
て強い力でアウターパッド17をディスクロータ4の摺
動面4aに押し付ける。その結果、キャリパ爪部3a
は、ディスクロータ4から極めて強い図中左方への反作
用を受け、図中矢印方向に変形してしまうことあった。
このような場合、アウターパッド17は、図12の如
く、傾いてディスクロータ4の摺動面4aに押し付けら
れることになり、アウターパッド17が偏摩耗して、ア
ウターパッド17の寿命が短くなってしまうという問題
があった。
制動操作によって液室13に極めて強い力が伝達され、
ピストン11が図中左方に移動して、インナーパッド1
6がディスクロータ4の摺動面4aに押圧された場合、
キャリパ3はディスクロータ4から極めて強い反作用を
受けて図中右に移動するため、キャリパ爪部3aは極め
て強い力でアウターパッド17をディスクロータ4の摺
動面4aに押し付ける。その結果、キャリパ爪部3a
は、ディスクロータ4から極めて強い図中左方への反作
用を受け、図中矢印方向に変形してしまうことあった。
このような場合、アウターパッド17は、図12の如
く、傾いてディスクロータ4の摺動面4aに押し付けら
れることになり、アウターパッド17が偏摩耗して、ア
ウターパッド17の寿命が短くなってしまうという問題
があった。
【0008】この問題を解決するために考案されたもの
が、実開昭61−52737号公報に記載されているデ
ィスクブレーキである。この従来技術を図13に基づい
て説明すると、キャリパ爪部3aには、図中右方に突出
する球面状の凸部3f設けられており、この凸部3fと
丁度当接するような球面状の凹部15fがアウターパッ
ド17の裏板15に形成されている。この構成により、
制動時にディスクロータ4よりキャリパ爪部3aに図中
左方への反作用による力が及ぼされ、キャリパ爪部3a
が図中矢印方向に変形したとしても、アウターパッド1
7が凸部3fに対して揺動することにより、図13の如
く、アウターパッド17はディスクロータ4の摺動面4
aに一様に押し付けられることになる。従って、アウタ
ーパッド17の偏摩耗が防止され、ひいてはアウターパ
ッド17の寿命が短くなることが抑制できるというもの
であった。
が、実開昭61−52737号公報に記載されているデ
ィスクブレーキである。この従来技術を図13に基づい
て説明すると、キャリパ爪部3aには、図中右方に突出
する球面状の凸部3f設けられており、この凸部3fと
丁度当接するような球面状の凹部15fがアウターパッ
ド17の裏板15に形成されている。この構成により、
制動時にディスクロータ4よりキャリパ爪部3aに図中
左方への反作用による力が及ぼされ、キャリパ爪部3a
が図中矢印方向に変形したとしても、アウターパッド1
7が凸部3fに対して揺動することにより、図13の如
く、アウターパッド17はディスクロータ4の摺動面4
aに一様に押し付けられることになる。従って、アウタ
ーパッド17の偏摩耗が防止され、ひいてはアウターパ
ッド17の寿命が短くなることが抑制できるというもの
であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術には以下に述べる問題点がある。即ち、図13
において、制動時、ディスクロータ4の摺動面4aに
は、インナーパッド16及びアウターパッド17が両側
から接触する。この接触状態においては、ディスクロー
タ4より、ディスクロータ4の回転方向(図11の矢印
方向)の回転トルクがインナーパッド16及びアウター
パッド17に及ぼされ、インナーパッド16、アウター
パッド17及び裏板15は、ディスクロータ4とともに
回転しようとする。前述の従来技術では、凸部3fと凹
部15fとが球面接触しているので、裏板15と一体の
アウターパッド17は、キャリパ爪部3aに対して、デ
ィスクロータ4の回転方向に全く相対移動することがで
きない。その結果、ディスクロータ4からの回転トルク
がキャリパ爪部3aに及ぼされ、ひいてはキャリパ3全
体に及ぼされることになる。このように、キャリパ3に
回転トルクが及ぼされると、図10において、図中上下
方向の力がキャリパ3からマウンティング2に及ぼされ
ることになるので、この力はキャリパ3とマウンティン
グ2との間を連結する部分、特に、ガイド孔8とスライ
ドピン6の摺動部に、スライドピン6の摺動方向に垂直
に及ぼされることになるので、ガイド孔8及びスライド
ピン6の強度を強くしなければならず、コストがかかっ
てしまうという問題があった。
従来技術には以下に述べる問題点がある。即ち、図13
において、制動時、ディスクロータ4の摺動面4aに
は、インナーパッド16及びアウターパッド17が両側
から接触する。この接触状態においては、ディスクロー
タ4より、ディスクロータ4の回転方向(図11の矢印
方向)の回転トルクがインナーパッド16及びアウター
パッド17に及ぼされ、インナーパッド16、アウター
パッド17及び裏板15は、ディスクロータ4とともに
回転しようとする。前述の従来技術では、凸部3fと凹
部15fとが球面接触しているので、裏板15と一体の
アウターパッド17は、キャリパ爪部3aに対して、デ
ィスクロータ4の回転方向に全く相対移動することがで
きない。その結果、ディスクロータ4からの回転トルク
がキャリパ爪部3aに及ぼされ、ひいてはキャリパ3全
体に及ぼされることになる。このように、キャリパ3に
回転トルクが及ぼされると、図10において、図中上下
方向の力がキャリパ3からマウンティング2に及ぼされ
ることになるので、この力はキャリパ3とマウンティン
グ2との間を連結する部分、特に、ガイド孔8とスライ
ドピン6の摺動部に、スライドピン6の摺動方向に垂直
に及ぼされることになるので、ガイド孔8及びスライド
ピン6の強度を強くしなければならず、コストがかかっ
てしまうという問題があった。
【0010】そこで本発明は、球面接触部分を、回転抑
制部材あるいは押圧手段の内、少なくとも一方に対して
ディスクロータの回転方向に相対移動可能とすることに
より、摺動部の強度的な変更が不必要なコストを抑えた
ディスクブレーキを提供することを目的とする。
制部材あるいは押圧手段の内、少なくとも一方に対して
ディスクロータの回転方向に相対移動可能とすることに
より、摺動部の強度的な変更が不必要なコストを抑えた
ディスクブレーキを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明のディスクブレーキは、車輪の回転とともに
回転するディスクロータと、該ディスクロータの摺動面
に対向する位置に設けられるとともに、前記ディスクロ
ータに接触することで前記ディスクロータの回転を抑制
する回転抑制部材と、該回転抑制部材を前記ディスクロ
ータの摺動面に押圧する押圧手段と、該押圧手段を連結
部材を介して車体に固定する固定手段と、前記回転抑制
部材と前記押圧手段の内の一方に球面状の凸部を設ける
とともに、前記回転抑制部材と前記押圧手段の内の他方
に球面状の凹部を設け、前記回転抑制部材と前記押圧手
段とを球面接触させたディスクブレーキにおいて、前記
凸部あるいは前記凹部の内、少なくとも一方を前記回転
抑制部材及び前記押圧手段より分離し、且つ前記回転抑
制部材が前記押圧手段によって前記摺動面に押圧された
時に前記回転抑制部材が前記押圧手段に対して前記ディ
スクロータの回転方向に相対移動可能となるよう構成し
たことを特徴とする。
めに本発明のディスクブレーキは、車輪の回転とともに
回転するディスクロータと、該ディスクロータの摺動面
に対向する位置に設けられるとともに、前記ディスクロ
ータに接触することで前記ディスクロータの回転を抑制
する回転抑制部材と、該回転抑制部材を前記ディスクロ
ータの摺動面に押圧する押圧手段と、該押圧手段を連結
部材を介して車体に固定する固定手段と、前記回転抑制
部材と前記押圧手段の内の一方に球面状の凸部を設ける
とともに、前記回転抑制部材と前記押圧手段の内の他方
に球面状の凹部を設け、前記回転抑制部材と前記押圧手
段とを球面接触させたディスクブレーキにおいて、前記
凸部あるいは前記凹部の内、少なくとも一方を前記回転
抑制部材及び前記押圧手段より分離し、且つ前記回転抑
制部材が前記押圧手段によって前記摺動面に押圧された
時に前記回転抑制部材が前記押圧手段に対して前記ディ
スクロータの回転方向に相対移動可能となるよう構成し
たことを特徴とする。
【0012】
【作用】回転抑制部材が押圧手段によって、車輪ととも
に回転するディスクロータに押圧された状態において、
押圧手段の位置の変動あるいはディスクロータの揺動が
発生した場合、回転抑制部材と押圧手段とは球面接触し
ているので、回転抑制部材は押圧手段に対して揺動する
ことができる。また、本発明は前述の如く、球面状の凸
部あるいは球面状の凹部の内、少なくとも一方は、回転
抑制部材及び押圧手段より分離されており、且つ回転抑
制部材が押圧手段によってディスクロータに押圧された
時に、回転抑制部材が押圧手段に対してディスクロータ
の回転方向に相対移動可能となるように構成されてい
る。従って、回転抑制部材がディスクロータに押圧され
た状態で、回転抑制部材にディスクロータの回転方向の
力が及ぼされた場合、回転抑制部材は押圧手段に対し
て、ディスクロータの回転方向に相対移動するため、押
圧手段には回転抑制部材からディスクロータ回転方向の
力は及ぼされない。
に回転するディスクロータに押圧された状態において、
押圧手段の位置の変動あるいはディスクロータの揺動が
発生した場合、回転抑制部材と押圧手段とは球面接触し
ているので、回転抑制部材は押圧手段に対して揺動する
ことができる。また、本発明は前述の如く、球面状の凸
部あるいは球面状の凹部の内、少なくとも一方は、回転
抑制部材及び押圧手段より分離されており、且つ回転抑
制部材が押圧手段によってディスクロータに押圧された
時に、回転抑制部材が押圧手段に対してディスクロータ
の回転方向に相対移動可能となるように構成されてい
る。従って、回転抑制部材がディスクロータに押圧され
た状態で、回転抑制部材にディスクロータの回転方向の
力が及ぼされた場合、回転抑制部材は押圧手段に対し
て、ディスクロータの回転方向に相対移動するため、押
圧手段には回転抑制部材からディスクロータ回転方向の
力は及ぼされない。
【0013】
【実施例】続いて、本発明の第1実施例について図1乃
至図4に基づいて以下に説明する。図1は、第1実施例
のディスクブレーキ1をキャリパ3外側からみた一部切
欠断面図であり、図2は図1のA−A線に沿ってみた断
面図である。図3はマウンティング2、キャリパ3及び
裏板15の相互位置関係を説明するための図である。図
4は裏板15に形成された摺動部18を説明するための
図である。尚、車両が直進状態である場合には、図1の
左右方向が車両車幅方向であり、図1の左方が車幅方向
外側である。
至図4に基づいて以下に説明する。図1は、第1実施例
のディスクブレーキ1をキャリパ3外側からみた一部切
欠断面図であり、図2は図1のA−A線に沿ってみた断
面図である。図3はマウンティング2、キャリパ3及び
裏板15の相互位置関係を説明するための図である。図
4は裏板15に形成された摺動部18を説明するための
図である。尚、車両が直進状態である場合には、図1の
左右方向が車両車幅方向であり、図1の左方が車幅方向
外側である。
【0014】図1において、ディスクブレーキ1は主
に、図示しないサスペンションメンバに固定されること
で車体に固定されるマウンティング2と、このマウンテ
ィング2に対し、後述のディスクロータ4の摺動面4a
に垂直な方向(図中左右方向)に相対移動可能なキャリ
パ3と、図示しない回転軸を中心に車輪とともに回転す
るディスクロータ4より構成されている。尚、特許請求
の範囲中の固定手段は、マウンティング2に相当する。
に、図示しないサスペンションメンバに固定されること
で車体に固定されるマウンティング2と、このマウンテ
ィング2に対し、後述のディスクロータ4の摺動面4a
に垂直な方向(図中左右方向)に相対移動可能なキャリ
パ3と、図示しない回転軸を中心に車輪とともに回転す
るディスクロータ4より構成されている。尚、特許請求
の範囲中の固定手段は、マウンティング2に相当する。
【0015】キャリパ3には、図中上下に延びるキャリ
パガイド部5が延設されており、このキャリパガイド部
5には、別部材であるスライドピン6がキャリパガイド
部5を貫通するネジ7によって一体とされている。この
スライドピン6は、マウンティング2に設けられた図中
右方に開口する一対のガイド孔8の開口部より挿入され
ており、このガイド孔8内をスライドピン6が図中左右
に摺動することで、キャリパ3はマウンティング2に対
して、図中左右に相対移動可能とされている。また、ス
ライドピン6とガイド孔8との摺動面は、外部からの埃
などの進入を防止するダストカバー9によって覆われて
いる。尚、特許請求の範囲中の連結部材は、スライドピ
ン6及びガイド孔8に相当する。
パガイド部5が延設されており、このキャリパガイド部
5には、別部材であるスライドピン6がキャリパガイド
部5を貫通するネジ7によって一体とされている。この
スライドピン6は、マウンティング2に設けられた図中
右方に開口する一対のガイド孔8の開口部より挿入され
ており、このガイド孔8内をスライドピン6が図中左右
に摺動することで、キャリパ3はマウンティング2に対
して、図中左右に相対移動可能とされている。また、ス
ライドピン6とガイド孔8との摺動面は、外部からの埃
などの進入を防止するダストカバー9によって覆われて
いる。尚、特許請求の範囲中の連結部材は、スライドピ
ン6及びガイド孔8に相当する。
【0016】次に、図2において、ディスクロータ4を
図中上方から跨ぐように配置されたキャリパ3には、キ
ャリパ爪部3a及び図中左に開口するシリンダ10が設
けられている。キャリパ爪部3aの図中右側面には、後
述の中間体14の球面14aに沿うような球面状の凹部
3bが凹設されている。シリンダ10の内部には、シリ
ンダ10の内径と略等しい外径のピストン11が図中左
右に摺動可能な状態で配置されている。また、ピストン
11の図中左方には、後述の中間体14の球面14aに
沿うような球面状の凹部12aが凹設された押圧体12
が、ピストン11の左端側面11aにに固定され、配置
されている。また、シリンダ10とピストン11に囲ま
れた部分は、ブレーキ液が充填された液室13であり、
この液室13は図示しないマスタシリンダに連通してい
る。尚、特許請求の範囲中の押圧手段は、キャリパ3、
キャリパ爪部3a及びピストン11に相当する。
図中上方から跨ぐように配置されたキャリパ3には、キ
ャリパ爪部3a及び図中左に開口するシリンダ10が設
けられている。キャリパ爪部3aの図中右側面には、後
述の中間体14の球面14aに沿うような球面状の凹部
3bが凹設されている。シリンダ10の内部には、シリ
ンダ10の内径と略等しい外径のピストン11が図中左
右に摺動可能な状態で配置されている。また、ピストン
11の図中左方には、後述の中間体14の球面14aに
沿うような球面状の凹部12aが凹設された押圧体12
が、ピストン11の左端側面11aにに固定され、配置
されている。また、シリンダ10とピストン11に囲ま
れた部分は、ブレーキ液が充填された液室13であり、
この液室13は図示しないマスタシリンダに連通してい
る。尚、特許請求の範囲中の押圧手段は、キャリパ3、
キャリパ爪部3a及びピストン11に相当する。
【0017】図1及び図2において、押圧体12の図中
左及びキャリパ爪部3aの図中右には、半球形状の中間
体14がそれぞれ配置されており、中間体14には球面
14aが形成されている。そして、図1及び図2の如
く、中間体14と押圧体12は球面接触しており、同様
に、中間体14とキャリパ爪部3aは球面接触してい
る。押圧体12に球面接触している中間体14の図中左
には、裏金15に固定されたインナーパッド16が配置
されており、中間体14は裏板15に形成された後述の
摺動面18に当接している。また、キャリパ爪部3aに
球面接触している中間体14の図中右には、裏板15に
固定されたアウターパッド17が配置されており、中間
体14は裏板15に形成された後述の摺動面18に当接
している。このように構成したことで、インナーパッド
16は押圧体12に対して揺動することができ、同様
に、アウターパッド17はキャリパ爪部3aに対して揺
動することができる。そして、インナーパッド16とア
ウターパッド17の間には、ディスクロータ4が配置さ
れている。尚、特許請求の範囲中の回転抑制部材は、裏
板15、インナーパッド16及びアウターパッド17に
相当し、特許請求の範囲中の球面状の凸部は中間体14
に相当し、球面状の凹部は凹部3b及び凹部12aに相
当する。
左及びキャリパ爪部3aの図中右には、半球形状の中間
体14がそれぞれ配置されており、中間体14には球面
14aが形成されている。そして、図1及び図2の如
く、中間体14と押圧体12は球面接触しており、同様
に、中間体14とキャリパ爪部3aは球面接触してい
る。押圧体12に球面接触している中間体14の図中左
には、裏金15に固定されたインナーパッド16が配置
されており、中間体14は裏板15に形成された後述の
摺動面18に当接している。また、キャリパ爪部3aに
球面接触している中間体14の図中右には、裏板15に
固定されたアウターパッド17が配置されており、中間
体14は裏板15に形成された後述の摺動面18に当接
している。このように構成したことで、インナーパッド
16は押圧体12に対して揺動することができ、同様
に、アウターパッド17はキャリパ爪部3aに対して揺
動することができる。そして、インナーパッド16とア
ウターパッド17の間には、ディスクロータ4が配置さ
れている。尚、特許請求の範囲中の回転抑制部材は、裏
板15、インナーパッド16及びアウターパッド17に
相当し、特許請求の範囲中の球面状の凸部は中間体14
に相当し、球面状の凹部は凹部3b及び凹部12aに相
当する。
【0018】続いて、裏板15、キャリパ3及びマウン
ティング2の相互位置関係を図3に基づいて説明する。
マウンティング2には、図中上方に延びる一対のサポー
ト部2aが設けられており、このサポート部2aの、後
述の裏板耳部15aと図中左右方向に対向する部分には
トルク受け部2bが設けられている。裏板15には、裏
板15の図中左右端からそれぞれ図中左右に延びた一対
の裏板耳部15aが突設されており、この裏板耳部15
aは、インナーパッド16と一体の裏板15及びアウタ
ーパッド17と一体の裏板15の両方に設けられてい
る。そしてこれら裏板耳部15aは、制動時にインナー
パッド16及びアウターパッド17と一体となったそれ
ぞれの裏板15が、ディスクロータ4と一体となって図
中ディスクロータ4の回転方向に移動した場合、裏板耳
部15aが図中左右どちらかのトルク受け部2bに当接
し、結果としてマウンティング2がディスクロータ4の
回転トルクを受けるようになっている。尚、トルク受け
部2bと裏板耳部15aとの間隔は、非制動時には、図
3の如く、間隔S1とされており、同時に、裏板耳部1
5aが裏板保持部2cに当接することで裏板15は、図
3の如く位置に保持されている。
ティング2の相互位置関係を図3に基づいて説明する。
マウンティング2には、図中上方に延びる一対のサポー
ト部2aが設けられており、このサポート部2aの、後
述の裏板耳部15aと図中左右方向に対向する部分には
トルク受け部2bが設けられている。裏板15には、裏
板15の図中左右端からそれぞれ図中左右に延びた一対
の裏板耳部15aが突設されており、この裏板耳部15
aは、インナーパッド16と一体の裏板15及びアウタ
ーパッド17と一体の裏板15の両方に設けられてい
る。そしてこれら裏板耳部15aは、制動時にインナー
パッド16及びアウターパッド17と一体となったそれ
ぞれの裏板15が、ディスクロータ4と一体となって図
中ディスクロータ4の回転方向に移動した場合、裏板耳
部15aが図中左右どちらかのトルク受け部2bに当接
し、結果としてマウンティング2がディスクロータ4の
回転トルクを受けるようになっている。尚、トルク受け
部2bと裏板耳部15aとの間隔は、非制動時には、図
3の如く、間隔S1とされており、同時に、裏板耳部1
5aが裏板保持部2cに当接することで裏板15は、図
3の如く位置に保持されている。
【0019】次に、中間体14と裏板15との当接部に
設けられた摺動面18について、図4に基づいて説明す
る。この摺動面18は、裏金15の中間体14と当接す
る側の面に、一段堀り下げて、摺動面18以外の裏板1
5の表面よりも、粗さの細かい面を設けることにより形
成される。その結果、中間体14は摺動面18以外の裏
板15の表面よりも、摺動面18上を滑らかに摺動する
ようになっている。摺動面18は、図4の如く、裏板1
5の中間体14との当接面を全て包含するように形成さ
れ、中間体14の左右端部14bと摺動面18の左右端
部18aとのそれぞれの間隔S2は、前述の図3におけ
る間隔S1よりも長くされている。この摺動面18を設
けたことにより、裏板15にそれぞれ固定されているイ
ンナーパッド16とアウターパッド17は、中間体14
に対して、図3のディスクロータ4の回転方向に相対移
動することができるようになっている。
設けられた摺動面18について、図4に基づいて説明す
る。この摺動面18は、裏金15の中間体14と当接す
る側の面に、一段堀り下げて、摺動面18以外の裏板1
5の表面よりも、粗さの細かい面を設けることにより形
成される。その結果、中間体14は摺動面18以外の裏
板15の表面よりも、摺動面18上を滑らかに摺動する
ようになっている。摺動面18は、図4の如く、裏板1
5の中間体14との当接面を全て包含するように形成さ
れ、中間体14の左右端部14bと摺動面18の左右端
部18aとのそれぞれの間隔S2は、前述の図3におけ
る間隔S1よりも長くされている。この摺動面18を設
けたことにより、裏板15にそれぞれ固定されているイ
ンナーパッド16とアウターパッド17は、中間体14
に対して、図3のディスクロータ4の回転方向に相対移
動することができるようになっている。
【0020】続いて、本発明の第1実施例の作用、効果
について以下に説明する。図1において、制動時には、
図示しないマスタシリンダから液室13に液圧が伝達さ
れるので、ピストン11には図中左方への力が及ぼされ
る。ピストン11は、インナーパッド16が車輪ととも
に回転しているディスクロータ4の図中右側の摺動面4
aに当接する位置まで、押圧体12の当接している中間
体14、裏板15及びインナーパッド16を図中左方に
移動させ、更に、インナーパッド16をディスクロータ
4の図中右側の摺動面4aに押し付ける。このインナー
パッド16をディスクロータ11に押し付けた時のディ
スクロータ4からの反作用が、ピストン11を通して液
室13に伝達され、キャリパ3は図中右方への力を及ぼ
される。
について以下に説明する。図1において、制動時には、
図示しないマスタシリンダから液室13に液圧が伝達さ
れるので、ピストン11には図中左方への力が及ぼされ
る。ピストン11は、インナーパッド16が車輪ととも
に回転しているディスクロータ4の図中右側の摺動面4
aに当接する位置まで、押圧体12の当接している中間
体14、裏板15及びインナーパッド16を図中左方に
移動させ、更に、インナーパッド16をディスクロータ
4の図中右側の摺動面4aに押し付ける。このインナー
パッド16をディスクロータ11に押し付けた時のディ
スクロータ4からの反作用が、ピストン11を通して液
室13に伝達され、キャリパ3は図中右方への力を及ぼ
される。
【0021】このキャリパ3に及ぼされた図中右方への
力によって、キャリパ3は図中右方に移動し、キャリパ
3はアウターパッド17がディスクロータ4の図中左側
の摺動面4aに当接する位置まで、キャリパ爪部3aに
当接している中間体14、裏金15及びアウターパッド
17を移動させ、更に、アウターパッド17をディスク
ロータ4の図中左側の摺動面4aに押し付ける。この状
態において、キャリパ爪部3aあるいはピストン11の
位置が変動した場合及びディスクロータ4が揺動した場
合には、インナーパッド16は押圧体12に対して揺動
し、且つアウターパッド17はキャリパ爪部3aに対し
て揺動するので、インナーパッド16及びアウターパッ
ド17は、ディスクロータ4の摺動面4aに一様に押し
つけられることになる。また、ディスクロータ4がイン
ナーパッド16及びアウターパッド17に図中左右両側
から押しつけられると、ディスクロータ4の回転方向の
回転トルクは、インナーパッド16及びアウターパッド
17に及ぼされる。
力によって、キャリパ3は図中右方に移動し、キャリパ
3はアウターパッド17がディスクロータ4の図中左側
の摺動面4aに当接する位置まで、キャリパ爪部3aに
当接している中間体14、裏金15及びアウターパッド
17を移動させ、更に、アウターパッド17をディスク
ロータ4の図中左側の摺動面4aに押し付ける。この状
態において、キャリパ爪部3aあるいはピストン11の
位置が変動した場合及びディスクロータ4が揺動した場
合には、インナーパッド16は押圧体12に対して揺動
し、且つアウターパッド17はキャリパ爪部3aに対し
て揺動するので、インナーパッド16及びアウターパッ
ド17は、ディスクロータ4の摺動面4aに一様に押し
つけられることになる。また、ディスクロータ4がイン
ナーパッド16及びアウターパッド17に図中左右両側
から押しつけられると、ディスクロータ4の回転方向の
回転トルクは、インナーパッド16及びアウターパッド
17に及ぼされる。
【0022】この場合、前述のように、中間体14は押
圧体12及びキャリパ爪部3aと球面接触しているの
で、中間体14は押圧体12及びキャリパ爪部3aに対
して、ディスクロータ4の回転方向に全く相対移動する
ことができない。しかしながら、中間体14と裏板15
との当接部には、図4の如く、摺動面18が形成されて
いるので、インナーパッド16とアウターパッド17
は、それぞれの裏板15と一体となって、中間体14に
対し、ディスクロータ4の回転方向に相対移動すること
ができる。従って、前述のように、インナーパッド16
及びアウターパッド17に、ディスクロータ4の回転方
向の力が及ぼされた場合、インナーパッド16、アウタ
ーパッド17及び裏板15は、中間体14に対して、図
3の間隔S1だけディスクロータ4の回転方向に相対移
動した後、裏板15の裏板耳部15aがトルク受け部2
bに当接し、ディスクロータ4の回転トルクはマウンテ
ィング2に及ぼされることになる。即ち、ディスクロー
タ4の回転トルクは、押圧手段であるキャリパ3、キャ
リパ爪部3a及びピストン11から連結部材であるスラ
イドピン6及びガイド孔8を経由することなく、直接、
固定手段であるマウンティング2に及ぼされることにな
る。その後、インナーパッド16及びアウターパッド1
7と摺動面4aとの間に摩擦が発生し、ディスクロータ
4の回転が抑制され、ひいては車両が停止されることに
なる。従って、上述のように、中間体14には、ディス
クロータ4の回転トルクは及ぼされないため、それぞれ
の中間体14に球面接触しているピストン11及びキャ
リパ爪部3aには、ディスクロータ4の回転方向の回転
トルクは及ぼされないことになり、キャリパ3とマウン
ティング2との摺動部分であるガイド孔8及びスライド
ピン6の強度を強くする必要はなく、コストを抑えたデ
ィスクブレーキ1を提供することができる。
圧体12及びキャリパ爪部3aと球面接触しているの
で、中間体14は押圧体12及びキャリパ爪部3aに対
して、ディスクロータ4の回転方向に全く相対移動する
ことができない。しかしながら、中間体14と裏板15
との当接部には、図4の如く、摺動面18が形成されて
いるので、インナーパッド16とアウターパッド17
は、それぞれの裏板15と一体となって、中間体14に
対し、ディスクロータ4の回転方向に相対移動すること
ができる。従って、前述のように、インナーパッド16
及びアウターパッド17に、ディスクロータ4の回転方
向の力が及ぼされた場合、インナーパッド16、アウタ
ーパッド17及び裏板15は、中間体14に対して、図
3の間隔S1だけディスクロータ4の回転方向に相対移
動した後、裏板15の裏板耳部15aがトルク受け部2
bに当接し、ディスクロータ4の回転トルクはマウンテ
ィング2に及ぼされることになる。即ち、ディスクロー
タ4の回転トルクは、押圧手段であるキャリパ3、キャ
リパ爪部3a及びピストン11から連結部材であるスラ
イドピン6及びガイド孔8を経由することなく、直接、
固定手段であるマウンティング2に及ぼされることにな
る。その後、インナーパッド16及びアウターパッド1
7と摺動面4aとの間に摩擦が発生し、ディスクロータ
4の回転が抑制され、ひいては車両が停止されることに
なる。従って、上述のように、中間体14には、ディス
クロータ4の回転トルクは及ぼされないため、それぞれ
の中間体14に球面接触しているピストン11及びキャ
リパ爪部3aには、ディスクロータ4の回転方向の回転
トルクは及ぼされないことになり、キャリパ3とマウン
ティング2との摺動部分であるガイド孔8及びスライド
ピン6の強度を強くする必要はなく、コストを抑えたデ
ィスクブレーキ1を提供することができる。
【0023】次に、第1実施例に変更を施した第2実施
例について、図5乃至図7に基づいて以下に説明する
が、第1実施例と実質的に同じものには同じ符号を付
し、重複する説明は省略する。図5は、第2実施例のデ
ィスクブレーキ1をキャリパ3の外側からみた一部切欠
断面図であり、図6は図5のB−B線に沿ってみた断面
図である。図7の(a)は、図5の点Oの周りの部分を
拡大した図であり、(b)はディスクロータ4が点Oを
通る軸Xの回りに揺動した場合の図である。尚、図5中
左右方向は、車両が直進状態である場合には、車両車幅
方向を表し、図中左方が車幅方向外側を示している。
例について、図5乃至図7に基づいて以下に説明する
が、第1実施例と実質的に同じものには同じ符号を付
し、重複する説明は省略する。図5は、第2実施例のデ
ィスクブレーキ1をキャリパ3の外側からみた一部切欠
断面図であり、図6は図5のB−B線に沿ってみた断面
図である。図7の(a)は、図5の点Oの周りの部分を
拡大した図であり、(b)はディスクロータ4が点Oを
通る軸Xの回りに揺動した場合の図である。尚、図5中
左右方向は、車両が直進状態である場合には、車両車幅
方向を表し、図中左方が車幅方向外側を示している。
【0024】図5において、押圧体12の図中左方には
半球形状の中間体24が配置され、中間体24の球面2
4aは、押圧体12に形成された球面状の凹部12aに
当接し、押圧体12と中間体24は球面接触している。
キャリパ爪部3aの図中右方には、中間体24が配置さ
れ、中間体24の球面24bは、キャリパ爪部3aに形
成された球面状の凹部3bに当接し、キャリパ爪部3a
と中間体24は球面接触している。中間体24の左右端
部24cと摺動面18の左右端部18aとのそれぞれの
間隔S3は、図3における間隔S1よりも長くされてい
る。また、中間体24の球面24a及び球面24b上の
全ての点は、点Oとの距離が全て等しくされている(つ
まり、球面24a及び球面24bは点Oを中心とする球
面の一部である)。また、点Oはディスクロータ4の両
側の摺動面4a間の略中央に位置し、図6において、点
Oを通る軸Xは、ディスクロータ4の図示しない回転軸
に垂直に交わっている。また、図5乃至図7において、
間隔L1は、点Oと凹部12a上の点12bとの距離及
び点Oと凹部3b上の点3cとの距離を示している。
尚、図5、図6及び図7中の一点鎖線は、球面24a及
び球面24bが、点Oを中心とする半径L1の球面の一
部であることを示すための仮想線である。
半球形状の中間体24が配置され、中間体24の球面2
4aは、押圧体12に形成された球面状の凹部12aに
当接し、押圧体12と中間体24は球面接触している。
キャリパ爪部3aの図中右方には、中間体24が配置さ
れ、中間体24の球面24bは、キャリパ爪部3aに形
成された球面状の凹部3bに当接し、キャリパ爪部3a
と中間体24は球面接触している。中間体24の左右端
部24cと摺動面18の左右端部18aとのそれぞれの
間隔S3は、図3における間隔S1よりも長くされてい
る。また、中間体24の球面24a及び球面24b上の
全ての点は、点Oとの距離が全て等しくされている(つ
まり、球面24a及び球面24bは点Oを中心とする球
面の一部である)。また、点Oはディスクロータ4の両
側の摺動面4a間の略中央に位置し、図6において、点
Oを通る軸Xは、ディスクロータ4の図示しない回転軸
に垂直に交わっている。また、図5乃至図7において、
間隔L1は、点Oと凹部12a上の点12bとの距離及
び点Oと凹部3b上の点3cとの距離を示している。
尚、図5、図6及び図7中の一点鎖線は、球面24a及
び球面24bが、点Oを中心とする半径L1の球面の一
部であることを示すための仮想線である。
【0025】続いて、第2実施例の作用、効果について
説明するが、第1実施例と同様な説明は省略し、異なる
部分について説明する。ディスクロータ4がインナーパ
ッド16及びアウターパッド17により両側から押圧さ
れた状態において、図7の(b)の如く、ディスクロー
タ4が点Oを通る軸Xの回りに(図6の矢印の如く)揺
動した場合、押圧体12に対して中間体24は揺動し、
同様に、キャリパ爪部3aに対して中間体24は揺動す
る。このように中間体24が揺動した場合、球面24a
及び球面24bの中心は点Oであるので、点Oと点12
bとの距離及び点Oと点3cとの距離L1は、図7
(a)の状態の時に比べて変化することはない。その結
果、ディスクロータ4が点Oを通る軸Xの回りに揺動し
た場合、キャリパ爪部3aの図中左方への変形及びピス
トン11の図中左右の位置の変動がなくなる。従って、
点Oを通る軸X回りのディスクロータ4の揺動に起因し
てキャリパ爪部3aが変形したり、ピストン11が図中
左右に変動することがなくなるので、第1実施例と同様
に強度的な変更が不必要であるとともに、安定した制動
力が確保できるという特有の効果がある。
説明するが、第1実施例と同様な説明は省略し、異なる
部分について説明する。ディスクロータ4がインナーパ
ッド16及びアウターパッド17により両側から押圧さ
れた状態において、図7の(b)の如く、ディスクロー
タ4が点Oを通る軸Xの回りに(図6の矢印の如く)揺
動した場合、押圧体12に対して中間体24は揺動し、
同様に、キャリパ爪部3aに対して中間体24は揺動す
る。このように中間体24が揺動した場合、球面24a
及び球面24bの中心は点Oであるので、点Oと点12
bとの距離及び点Oと点3cとの距離L1は、図7
(a)の状態の時に比べて変化することはない。その結
果、ディスクロータ4が点Oを通る軸Xの回りに揺動し
た場合、キャリパ爪部3aの図中左方への変形及びピス
トン11の図中左右の位置の変動がなくなる。従って、
点Oを通る軸X回りのディスクロータ4の揺動に起因し
てキャリパ爪部3aが変形したり、ピストン11が図中
左右に変動することがなくなるので、第1実施例と同様
に強度的な変更が不必要であるとともに、安定した制動
力が確保できるという特有の効果がある。
【0026】次に、本発明の第3実施例について図8及
び図9に基づいて以下に説明するが、前述の実施例と実
質的に同じものには同じ符号を付し、重複する説明は省
略する。図8は、本実施例のディスクブレーキ1をキャ
リパ3の外側からみた一部切欠断面図であり、図9は図
8のC−C線に沿ってみた断面図である。尚、車両が直
進状態にある場合、図8の左右方向が車両の車幅方向で
あり、図8の左方が車幅方向外側である。
び図9に基づいて以下に説明するが、前述の実施例と実
質的に同じものには同じ符号を付し、重複する説明は省
略する。図8は、本実施例のディスクブレーキ1をキャ
リパ3の外側からみた一部切欠断面図であり、図9は図
8のC−C線に沿ってみた断面図である。尚、車両が直
進状態にある場合、図8の左右方向が車両の車幅方向で
あり、図8の左方が車幅方向外側である。
【0027】図8において、ピストン11の図中左方に
は、ピストン11の左端側面11aに固定された押圧体
32が配置されており、この押圧体32の図中左側の面
には、一段、掘り下げて粗さの細かい面を設けることに
より、摺動面32aが形成されている。また、キャリパ
爪部3aの図中右側面には、一段、掘り下げて粗さの細
かい面を設けることにより、摺動面3dが形成されてい
る。これら摺動面32aの図中左及び摺動面3dの図中
右には、それぞれ中間体34が当接しており、これら中
間体34は、球面状の凹面15bが凹設された裏板15
に球面接触している。尚、中間体34は、第1実施例と
同様に、摺動面32a上及び摺動面3d上を滑らかに摺
動するようになっている。また、摺動面32a及び摺動
面3dは、第1実施例の図4と同様に、中間体34との
当接面を全て包含するように形成され、中間体34の左
右端部34aと摺動面32a及び3dの左右端部32b
及び3eとの間隔S4は、図3の間隔S1よりも長くさ
れている。
は、ピストン11の左端側面11aに固定された押圧体
32が配置されており、この押圧体32の図中左側の面
には、一段、掘り下げて粗さの細かい面を設けることに
より、摺動面32aが形成されている。また、キャリパ
爪部3aの図中右側面には、一段、掘り下げて粗さの細
かい面を設けることにより、摺動面3dが形成されてい
る。これら摺動面32aの図中左及び摺動面3dの図中
右には、それぞれ中間体34が当接しており、これら中
間体34は、球面状の凹面15bが凹設された裏板15
に球面接触している。尚、中間体34は、第1実施例と
同様に、摺動面32a上及び摺動面3d上を滑らかに摺
動するようになっている。また、摺動面32a及び摺動
面3dは、第1実施例の図4と同様に、中間体34との
当接面を全て包含するように形成され、中間体34の左
右端部34aと摺動面32a及び3dの左右端部32b
及び3eとの間隔S4は、図3の間隔S1よりも長くさ
れている。
【0028】続いて、第3実施例の作用、効果について
説明すると、ディスクロータ4がインナーパッド16及
びアウターパッド17により両側から押圧された状態に
おいて、インナーパッド16及びアウターパッド17に
は、ディスクロータ4からディスクロータ4の回転方向
の回転トルクが及ぼされる。この場合、中間体34と押
圧体32との当接部には、前述の如く、摺動面32aが
形成されており、同様に中間体34とキャリパ爪部3a
との当接部には、摺動面3dが形成されているので、イ
ンナーパッド16及びアウターパッド17は、押圧部3
2及びキャリパ爪部3aに対して、ディスクロータ4の
回転方向に相対移動する。従って、キャリパ爪部3aに
はディスクロータ4の回転トルクは及ぼされないので、
キャリパ3とマウンティング2との摺動部分であるガイ
ド孔8及びスライドピン6の強度を強くする必要はな
く、コストを抑えたディスクブレーキを提供することが
できる。
説明すると、ディスクロータ4がインナーパッド16及
びアウターパッド17により両側から押圧された状態に
おいて、インナーパッド16及びアウターパッド17に
は、ディスクロータ4からディスクロータ4の回転方向
の回転トルクが及ぼされる。この場合、中間体34と押
圧体32との当接部には、前述の如く、摺動面32aが
形成されており、同様に中間体34とキャリパ爪部3a
との当接部には、摺動面3dが形成されているので、イ
ンナーパッド16及びアウターパッド17は、押圧部3
2及びキャリパ爪部3aに対して、ディスクロータ4の
回転方向に相対移動する。従って、キャリパ爪部3aに
はディスクロータ4の回転トルクは及ぼされないので、
キャリパ3とマウンティング2との摺動部分であるガイ
ド孔8及びスライドピン6の強度を強くする必要はな
く、コストを抑えたディスクブレーキを提供することが
できる。
【0029】また、本発明の各実施例においては、イン
ナーパッド16及びアウターパッド17が揺動すること
ができるため、個々の部品(マウンティング2、キャリ
パ3、ディスクロータ4、裏板15等)の加工誤差や組
付け誤差を許容して、インナーパッド16及びアウター
パッド17をディスクロータ4の摺動面4aに一様に押
圧することができるという特有の効果がある。
ナーパッド16及びアウターパッド17が揺動すること
ができるため、個々の部品(マウンティング2、キャリ
パ3、ディスクロータ4、裏板15等)の加工誤差や組
付け誤差を許容して、インナーパッド16及びアウター
パッド17をディスクロータ4の摺動面4aに一様に押
圧することができるという特有の効果がある。
【0030】また、前述の各実施例では、本発明をフロ
ーティングキャリパ型ディスクブレーキに適用した例に
ついて述べたが、ディスクロータ4の両側にピストン1
1が配置されたキャリパ固定型ディスクブレーキについ
ても適用することができる。
ーティングキャリパ型ディスクブレーキに適用した例に
ついて述べたが、ディスクロータ4の両側にピストン1
1が配置されたキャリパ固定型ディスクブレーキについ
ても適用することができる。
【0031】また、本発明は前述の実施例に限らず、請
求項の範囲内で以下に述べる変形を施しても良い。
求項の範囲内で以下に述べる変形を施しても良い。
【0032】前述の各実施例では、ディスクロータ4の
両側に中間体14、24、34を配置して、インナーパ
ッド16及びアウターパッド17の両方を揺動可能とし
ていたが、これに限らず例えば、中間体14、24、3
4をキャリパ爪部3aとアウターパッド17との間のみ
に配置して、アウターパッド17のみを揺動可能として
も良い。このように構成した場合、ディスクロータ4の
回転トルクがインナーパッド16及びアウターパッド1
7に及ぼされると、インナーパッド16及びアウターパ
ッド17はディスクロータ4の回転方向に相対移動する
ため、キャリパ爪部3a及びピストン11にはディスク
ロータ4の回転トルクは及ぼされない。従って、ガイド
孔8及びスライドピン6の強度を強くする必要はなく、
コストを抑えたディスクブレーキを提供することができ
る。また、中間体14、24、34を押圧体12とイン
ナーパッド16との間のみに配置して、インナーパッド
16のみを揺動可能としても上記と同様の作用、効果が
得られる。
両側に中間体14、24、34を配置して、インナーパ
ッド16及びアウターパッド17の両方を揺動可能とし
ていたが、これに限らず例えば、中間体14、24、3
4をキャリパ爪部3aとアウターパッド17との間のみ
に配置して、アウターパッド17のみを揺動可能として
も良い。このように構成した場合、ディスクロータ4の
回転トルクがインナーパッド16及びアウターパッド1
7に及ぼされると、インナーパッド16及びアウターパ
ッド17はディスクロータ4の回転方向に相対移動する
ため、キャリパ爪部3a及びピストン11にはディスク
ロータ4の回転トルクは及ぼされない。従って、ガイド
孔8及びスライドピン6の強度を強くする必要はなく、
コストを抑えたディスクブレーキを提供することができ
る。また、中間体14、24、34を押圧体12とイン
ナーパッド16との間のみに配置して、インナーパッド
16のみを揺動可能としても上記と同様の作用、効果が
得られる。
【0033】また、前述の各実施例では、いずれも特許
請求の範囲中の凸部に相当する半球形状の中間体14、
24、34を用いて、凸部を特許請求の範囲中の押圧手
段及び回転抑制部材より分離した具体例について説明し
たが、これに限らず、例えば特許請求の範囲中の凹部に
相当する押圧体12をピストン11に対して、ディスク
ロータ4の回転方向に相対移動可能とし、且つ凹部3b
を含む部材を、キャリパ爪部3aより分離して、キャリ
パ爪部3aに対してディスクロータ4の回転方向に相対
移動可能としても良い。このように構成した場合、イン
ナーパッド16及びアウターパッド17はディスクロー
タ4とともに相対移動するので、ディスクロータ4より
及ぼされる回転トルクは、ピストン11及びキャリパ爪
部3aには及ぼされない。従って、ガイド孔8及びスラ
イドピン6の強度を強くする必要はなく、コストを抑え
たディスクブレーキを提供することができる。また、凹
部15bを含む部材を、裏板15より分離して、裏板1
5に対してディスクロータ4の回転方向に相対移動可能
としても上記と同様の作用、効果が得られる。
請求の範囲中の凸部に相当する半球形状の中間体14、
24、34を用いて、凸部を特許請求の範囲中の押圧手
段及び回転抑制部材より分離した具体例について説明し
たが、これに限らず、例えば特許請求の範囲中の凹部に
相当する押圧体12をピストン11に対して、ディスク
ロータ4の回転方向に相対移動可能とし、且つ凹部3b
を含む部材を、キャリパ爪部3aより分離して、キャリ
パ爪部3aに対してディスクロータ4の回転方向に相対
移動可能としても良い。このように構成した場合、イン
ナーパッド16及びアウターパッド17はディスクロー
タ4とともに相対移動するので、ディスクロータ4より
及ぼされる回転トルクは、ピストン11及びキャリパ爪
部3aには及ぼされない。従って、ガイド孔8及びスラ
イドピン6の強度を強くする必要はなく、コストを抑え
たディスクブレーキを提供することができる。また、凹
部15bを含む部材を、裏板15より分離して、裏板1
5に対してディスクロータ4の回転方向に相対移動可能
としても上記と同様の作用、効果が得られる。
【0034】また、摺動面18、32a、3dは、一段
掘り下げて、粗さの細かい面を設けることにより形成し
ていたが、例えば一段掘り下げずに、摺動面を摩擦係数
の低い別部材を設けることにより形成しても良い。更
に、中間体14、24、34に摩擦係数の低い面を設け
ても良いし、当接部両方の面に摩擦係数の低い面を設け
ても良い。
掘り下げて、粗さの細かい面を設けることにより形成し
ていたが、例えば一段掘り下げずに、摺動面を摩擦係数
の低い別部材を設けることにより形成しても良い。更
に、中間体14、24、34に摩擦係数の低い面を設け
ても良いし、当接部両方の面に摩擦係数の低い面を設け
ても良い。
【0035】
【発明の効果】前述のように、回転抑制部材が押圧手段
によってディスクロータに押圧された状態において、押
圧手段の位置が変動した場合あるいはディスクロータが
揺動した場合、回転抑制部材は押圧手段に対して揺動す
ることができるため、回転抑制部材は押圧手段によって
一様にディスクロータの摺動面に押しつけられることに
なり、回転抑制部材の偏摩耗が防止され、回転抑制部材
の寿命が短くなることが抑制できる。
によってディスクロータに押圧された状態において、押
圧手段の位置が変動した場合あるいはディスクロータが
揺動した場合、回転抑制部材は押圧手段に対して揺動す
ることができるため、回転抑制部材は押圧手段によって
一様にディスクロータの摺動面に押しつけられることに
なり、回転抑制部材の偏摩耗が防止され、回転抑制部材
の寿命が短くなることが抑制できる。
【0036】また、回転抑制部材が押圧手段によってデ
ィスクロータに押圧された状態において、押圧手段には
回転抑制部材からディスクロータの回転方向の力は及ぼ
されないため、押圧手段と固定手段との連結部材には力
は及ぼされない。従って、連結部材の強度を強くする必
要がなく、コストを抑えることができる。
ィスクロータに押圧された状態において、押圧手段には
回転抑制部材からディスクロータの回転方向の力は及ぼ
されないため、押圧手段と固定手段との連結部材には力
は及ぼされない。従って、連結部材の強度を強くする必
要がなく、コストを抑えることができる。
【図1】第1実施例のディスクブレーキ1の一部切欠断
面図である。
面図である。
【図2】図1のA−A線に沿ってみたディスクブレーキ
1の断面図である。
1の断面図である。
【図3】ディスクブレーキ1のマウンティング2、キャ
リパ3及び裏板15の相互位置関係を説明する図であ
る。
リパ3及び裏板15の相互位置関係を説明する図であ
る。
【図4】裏板15に形成された摺動面18を説明するた
めの図である。
めの図である。
【図5】第2実施例のディスクブレーキ1の一部切欠断
面図である。
面図である。
【図6】図5のB−B線に沿ってみたディスクブレーキ
1の断面図である。
1の断面図である。
【図7】第2実施例のディスクブレーキ1の作用を説明
するための図である。
するための図である。
【図8】第3実施例のディスクブレーキ1の一部切欠断
面図である。
面図である。
【図9】図8のC−C線に沿ってみたディスクブレーキ
1の断面図である。
1の断面図である。
【図10】ディスクブレーキ1の一部切欠断面図であ
る。
る。
【図11】図1のD−D線に沿ってみたディスクブレー
キ1の断面図である。
キ1の断面図である。
【図12】ディスクブレーキ1のマウンティング2、キ
ャリパ3及び裏板15の相互位置関係を説明する図であ
る。
ャリパ3及び裏板15の相互位置関係を説明する図であ
る。
【図13】従来技術のディスクブレーキ1を説明する断
面図である。
面図である。
1・・・ディスクブレーキ 2・・・マウンティング 3・・・キャリパ 3a・・キャリパ爪部 4・・・ディスクロータ 6・・・スライドピン 8・・・ガイド孔 10・・シリンダ 11・・ピストン 12・・押圧体 13・・液室 14・・中間体 15・・裏板 16・・インナーパッド 17・・アウターパッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新鞍 昇 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 車輪の回転とともに回転するディスクロ
ータと、該ディスクロータの摺動面に対向する位置に設
けられるとともに、前記ディスクロータに接触すること
で前記ディスクロータの回転を抑制する回転抑制部材
と、該回転抑制部材を前記ディスクロータの摺動面に押
圧する押圧手段と、該押圧手段を連結部材を介して車体
に固定する固定手段と、前記回転抑制部材と前記押圧手
段の内の一方に球面状の凸部を設けるとともに、前記回
転抑制部材と前記押圧手段の内の他方に球面状の凹部を
設け、前記回転抑制部材と前記押圧手段とを球面接触さ
せたディスクブレーキにおいて、前記凸部あるいは前記
凹部の内、少なくとも一方を前記回転抑制部材及び前記
押圧手段より分離し、且つ前記回転抑制部材が前記押圧
手段によって前記摺動面に押圧された時に前記回転抑制
部材が前記押圧手段に対して前記ディスクロータの回転
方向に相対移動可能となるよう構成したことを特徴とす
るディスクブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6097102A JPH07305734A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | ディスクブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6097102A JPH07305734A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | ディスクブレーキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07305734A true JPH07305734A (ja) | 1995-11-21 |
Family
ID=14183257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6097102A Pending JPH07305734A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | ディスクブレーキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07305734A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1030662A (ja) * | 1996-07-16 | 1998-02-03 | Aisin Seiki Co Ltd | 摺動シリンダを備えたディスクブレーキ |
EP1058023A3 (de) * | 1999-05-31 | 2000-12-27 | Dr.Ing. h.c.F. Porsche Aktiengesellschaft | Bremskolben für einen Bremssattel einer Scheibenbremsanlage |
JP2002070898A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | Nisshinbo Ind Inc | ピンスライド型ディスクブレーキ装置 |
JP2007162780A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Akebono Brake Ind Co Ltd | ブレーキライニング |
JP2011202670A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Kyb Co Ltd | キャリパブレーキ装置 |
WO2013045556A1 (de) * | 2011-09-28 | 2013-04-04 | Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH | Scheibenbremse, insbesondere für ein nutzfahrzeug, sowie bremsbelag für eine scheibenbremse |
WO2013080381A1 (ja) * | 2011-12-02 | 2013-06-06 | トヨタ自動車株式会社 | ディスクブレーキ装置及びキャリパ |
WO2013080382A1 (ja) * | 2011-12-02 | 2013-06-06 | トヨタ自動車株式会社 | ディスクブレーキ装置及びキャリパ |
KR20140040205A (ko) * | 2011-06-09 | 2014-04-02 | 베이징웨스트 인더스트리즈 코포레이션 리미티드 | 선회 패드 브레이크 캘리퍼 |
JP2017516958A (ja) * | 2014-05-26 | 2017-06-22 | クノール−ブレミゼ ジュステーメ フューア ヌッツファーツォィゲ ゲーエムベーハーKNORR−BREMSE System fuer Nutzfahrzeuge GmbH | ディスクブレーキ、ブレーキキャリパおよびディスクブレーキ用ブレーキパッドセット |
CN112855801A (zh) * | 2019-11-12 | 2021-05-28 | 纳博特斯克有限公司 | 制动装置 |
US20220364617A1 (en) * | 2021-05-14 | 2022-11-17 | Mando Corporation | Articulating Brake Piston Junction |
-
1994
- 1994-05-11 JP JP6097102A patent/JPH07305734A/ja active Pending
Cited By (29)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1030662A (ja) * | 1996-07-16 | 1998-02-03 | Aisin Seiki Co Ltd | 摺動シリンダを備えたディスクブレーキ |
EP1058023A3 (de) * | 1999-05-31 | 2000-12-27 | Dr.Ing. h.c.F. Porsche Aktiengesellschaft | Bremskolben für einen Bremssattel einer Scheibenbremsanlage |
JP2002070898A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | Nisshinbo Ind Inc | ピンスライド型ディスクブレーキ装置 |
JP2007162780A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Akebono Brake Ind Co Ltd | ブレーキライニング |
JP4531691B2 (ja) * | 2005-12-12 | 2010-08-25 | 曙ブレーキ工業株式会社 | ブレーキライニング |
JP2011202670A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Kyb Co Ltd | キャリパブレーキ装置 |
KR20140040205A (ko) * | 2011-06-09 | 2014-04-02 | 베이징웨스트 인더스트리즈 코포레이션 리미티드 | 선회 패드 브레이크 캘리퍼 |
JP2014516143A (ja) * | 2011-06-09 | 2014-07-07 | ベイジンウェスト・インダストリーズ・カンパニー・リミテッド | 揺動パッド式ブレーキキャリパー |
EP2761200B1 (de) | 2011-09-28 | 2018-02-28 | KNORR-BREMSE Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH | Scheibenbremse, insbesondere für ein nutzfahrzeug |
RU2638209C2 (ru) * | 2011-09-28 | 2017-12-12 | Кнорр-Бремзе Зюстеме Фюр Нутцфарцойге Гмбх | Дисковый тормоз, в частности, для грузового автомобиля, а также тормозная накладка для дискового тормоза |
US9358961B2 (en) | 2011-09-28 | 2016-06-07 | Knorr-Bremse System Fuer Nutzfahrzeuge Gmbh | Disc brake, in particular for a commercial vehicle, and brake pad for a disc brake |
CN105221610A (zh) * | 2011-09-28 | 2016-01-06 | 克诺尔商用车制动系统有限公司 | 尤其用于商用车的盘式制动器以及用于盘式制动器的制动衬片 |
CN103842681A (zh) * | 2011-09-28 | 2014-06-04 | 克诺尔商用车制动系统有限公司 | 尤其用于商用车的盘式制动器以及用于盘式制动器的制动衬片 |
CN105221610B (zh) * | 2011-09-28 | 2019-04-05 | 克诺尔商用车制动系统有限公司 | 用于商用车的盘式制动器以及用于盘式制动器的制动衬片 |
WO2013045556A1 (de) * | 2011-09-28 | 2013-04-04 | Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH | Scheibenbremse, insbesondere für ein nutzfahrzeug, sowie bremsbelag für eine scheibenbremse |
JP2014528049A (ja) * | 2011-09-28 | 2014-10-23 | クノール−ブレミゼ ジュステーメ フューア ヌッツファーツォィゲ ゲーエムベーハーKNORR−BREMSE System fuer Nutzfahrzeuge GmbH | 特に商用車用のディスクブレーキ並びにディスクブレーキ用ブレーキパッド |
CN103958915A (zh) * | 2011-12-02 | 2014-07-30 | 丰田自动车株式会社 | 盘式制动器装置及制动钳 |
RU2564270C1 (ru) * | 2011-12-02 | 2015-09-27 | Тойота Дзидося Кабусики Кайся | Дисковое тормозное устройство и суппорт |
JP5637318B2 (ja) * | 2011-12-02 | 2014-12-10 | トヨタ自動車株式会社 | ディスクブレーキ装置及びキャリパ |
JP5267743B1 (ja) * | 2011-12-02 | 2013-08-21 | トヨタ自動車株式会社 | ディスクブレーキ装置及びキャリパ |
CN103958915B (zh) * | 2011-12-02 | 2016-08-24 | 丰田自动车株式会社 | 盘式制动器装置及制动钳 |
CN103228943A (zh) * | 2011-12-02 | 2013-07-31 | 丰田自动车株式会社 | 盘式制动装置及制动钳 |
WO2013080382A1 (ja) * | 2011-12-02 | 2013-06-06 | トヨタ自動車株式会社 | ディスクブレーキ装置及びキャリパ |
WO2013080381A1 (ja) * | 2011-12-02 | 2013-06-06 | トヨタ自動車株式会社 | ディスクブレーキ装置及びキャリパ |
JP2017516958A (ja) * | 2014-05-26 | 2017-06-22 | クノール−ブレミゼ ジュステーメ フューア ヌッツファーツォィゲ ゲーエムベーハーKNORR−BREMSE System fuer Nutzfahrzeuge GmbH | ディスクブレーキ、ブレーキキャリパおよびディスクブレーキ用ブレーキパッドセット |
US10316916B2 (en) | 2014-05-26 | 2019-06-11 | Knorr-Bremse Systeme Fuer Nutzfahrzeuge Gmbh | Disc brake, brake caliper and brake pad set for a disc brake |
CN112855801A (zh) * | 2019-11-12 | 2021-05-28 | 纳博特斯克有限公司 | 制动装置 |
US20220364617A1 (en) * | 2021-05-14 | 2022-11-17 | Mando Corporation | Articulating Brake Piston Junction |
US12078219B2 (en) * | 2021-05-14 | 2024-09-03 | Hl Mando Corporation | Articulating brake piston junction |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7316301B2 (en) | Brake caliper | |
JPH07305734A (ja) | ディスクブレーキ | |
US6000506A (en) | Disc brake caliper | |
US6186288B1 (en) | Disc brake | |
US6223867B1 (en) | Disk brake | |
JPH09329162A (ja) | ディスクブレーキ装置 | |
JPH0814280A (ja) | ディスクブレーキ | |
JPH0214569B2 (ja) | ||
JP3843379B2 (ja) | ディスクブレーキ及びディスクブレーキ用パッド | |
KR100622473B1 (ko) | 자동차의 디스크브레이크 구조 | |
JP4447138B2 (ja) | ディスクブレーキ装置 | |
JPH0777229A (ja) | ディスクブレーキ装置 | |
JPH01250628A (ja) | ピンスライド式キャリパ浮動型ディスクブレーキ | |
JP3936445B2 (ja) | ディスクブレーキ用取付部材 | |
JP2590988Y2 (ja) | ピンスライド型車両用ディスクブレーキ | |
JP2001263392A (ja) | 対向ピストン型ディスクブレーキ | |
JP2000074107A (ja) | ディスクブレーキ装置 | |
JPH0313632Y2 (ja) | ||
JPS6324270Y2 (ja) | ||
JP2009299853A (ja) | ディスクブレーキ装置 | |
JPH0348422Y2 (ja) | ||
JPH028108Y2 (ja) | ||
JPH0129293Y2 (ja) | ||
JPH031626Y2 (ja) | ||
JPH11257385A (ja) | ディスクブレーキ |