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JPH07300010A - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

Info

Publication number
JPH07300010A
JPH07300010A JP8360895A JP8360895A JPH07300010A JP H07300010 A JPH07300010 A JP H07300010A JP 8360895 A JP8360895 A JP 8360895A JP 8360895 A JP8360895 A JP 8360895A JP H07300010 A JPH07300010 A JP H07300010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
cylinder
pressure
supporting force
suspension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8360895A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Watanabe
憲一 渡辺
Shin Takehara
伸 竹原
Hiroo Shimoe
洋生 下江
Haruyuki Taniguchi
晴幸 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP8360895A priority Critical patent/JPH07300010A/ja
Publication of JPH07300010A publication Critical patent/JPH07300010A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的簡易な構成によって操縦安定性を阻害す
ることなく的確に車両姿勢を制御することができるアク
ティブサスペンション装置を提供する。 【構成】 コントローラ21は次式で示す減算をおこな
う。T=A・P−{Kk(X1−X2)+Kc(X′1
−X′2)}この減算値Tを比較器372に供給して、
変更回路部35で算出された値K・X′2と比較し、こ
の比較結果すなわち両者の偏差に基づいて切り換え弁1
1Lを制御する。すなわち、K・X′2−T>0の場合
は、油圧室74Lに油圧を供給する方向に制御し、K・
X′2−T<0の場合は逆に油圧室から油圧を抜く方向
に制御する。また、K・X′2−T=0の場合には、そ
のままの状態を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のサスペンション
装置に関し、特に、簡易なアクティブサスペンション装
置に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】車両のサスペンション
装置としては、サスペンションスプリングおよびダンパ
ーから構成されたものが一般的である。このような装置
では、スプリングのばね定数およびダンパーの減衰力に
よって、サスペンション振動系の振動特性が予め一義的
に定まっている。従って、この振動特性を好適に設定す
ることにより、乗り心地、車輪の接地性、車体のローリ
ングあるいはピッチングなどのサスペンション特性の改
善を図っている。しかしながら、一義的の定まった振動
特性を有するサスペンションによっては、その全振動周
波数領域において、乗り心地と接地性とを共に好適に維
持することが出来ない。この点に関して更に説明する
と、公知のように、サスペンション振動系は、サスペン
ションスプリングを挟み、車体の側の質量(ばね上質
量)と車輪の側の質量(ばね下質量)とが想定され、か
かる振動系の強制振動においては、共振点が2点、すな
わち低周波側にばね上共振点、高周波数にばね下共振点
が生ずる振動特性が得られる。この振動系において、減
衰力を大きく設定すれば、接地性が改善されるが、その
共振点以外の振動周波数領域、例えば、ばね下共振点を
越えて周波数領域においてはゴツゴツしたショックが伝
わり、乗り心地が極めて悪くなる。
【0003】このように、相対変位が発生して初めて支
持力が発生するようなスプリング、ダンパーを基本構成
要素とする、所謂パッシブ・サスペンション装置におい
ては、その振動特性が一義的に定まっているので、全周
波数領域において乗り心地と接地性との両立を好適に図
ることが困難であった。ここで、近年においては、上記
のようなパッシブ・サスペンション装置の代わりに、車
輪と車体との間に油圧シリンダなどの支持力発生機構を
配置した構成のサスペンション装置が提案されている。
このような、スプリングやダンパーによる支持力以外の
力で支持力を発生する、所謂アクティブ・サスペンショ
ン装置として、EPC出願0114757号公開公報に
開示されるものがある。この開示されたアクティブ・サ
スペンション装置においては、上記油圧シリンダは、ピ
ストンの前後に油圧室を設けたいわゆる複動型シリンダ
装置であって、所望の支持力を得るために各油圧室への
作動油の流量を制御するアクチュエータを備えている。
このサスペンション装置の制御においては、ピストン前
後油室の油圧を制御し、その圧力差によってピストンの
駆動を制御し、これによって、サスペンション装置の特
性を制御している。この複動型シリンダを備えた形式の
サスペンション装置は、作動油が非圧縮性であるので、
応答性の高い制御が可能となる。しかし、作動油は非圧
縮性流体であるため極めて精度の高い制御が要求される
こととなるため、アクチュエータは精密な流量制御に対
応するものでなければならず、その作動条件を設定する
ための車両の挙動を検出するための各種センサ等も精密
な検出が可能なものを使用しなければならないのでコス
ト的に不利であるとともに、わずかな狂いによっても乗
り心地、走行安定性等に悪影響が出やすいという問題が
ある。
【0004】このような複動型シリンダを用いたアクテ
ィブ・サスペンション装置に対し、ピストンの一方の側
にのみ油圧室を設けたいわゆる単動型シリンダ装置を用
いるとともに、このシリンダの油圧室にガスバネを接続
した構造を用いたサスペンション装置が、たとえば、特
公昭59−14365号に開示されている。この開示さ
れたサスペンション装置は、シリンダがガスバネと連動
するので、上記EPC出願0114757号公開公報に
開示される複動型シリンダを用いた形式に比べて、応答
性の面では不利であるが、シリンダの油圧室が圧縮性流
体であるガスを封入した構造であり、それ自体弾力性を
有するものであるので、比較的厳格な精度を確保しなく
とも、大きく乗り心地を阻害することはない。したがっ
て、上記特公昭59−14365号に開示されるもの
は、EPC出願0114757号公開公報記載のものと
比較して、安価なアクチュエータ、センサ等の部品を使
用することが可能でありコスト的に有利である。上記特
公昭59−14365号に開示されたサスペンション装
置の制御においては、上記シリンダの油圧室に対して流
量制御を行なうことによって所望の車高を与えるべくシ
リンダ装置を制御するようになっているが、流量制御に
よる制御では、以下のような不都合が生じる。
【0005】すなわち、車両は4つの車輪によって支持
されるいわゆる4点支持の構造であり、サスペンション
装置は、各車輪に装備されている。4点支持構造は、1
つの支持点が不安定要素となるため3点支持構造に比べ
て不安定である。すなわち、4輪車はいずれか1つの車
輪が不安定支持要素を構成することとなる。したがっ
て、上記のように流量によるサスペンション装置の制御
を行なうと、サスペンション装置による各車輪の支持力
の圧力バランスがくずれ、ローリング、ピッチング等が
生じやすくなる。たとえば、前輪のシリンダ内の圧力が
後輪よりも高い場合には、アンダーステア、逆の場合に
は、オーバステア傾向となってステアリング特性に影響
を与えるため、走行安定性を阻害するおそれが生じる。
また、特公昭59−14365号に開示される構造は、
上記したようにもともと応答性の面で不利なガスバネを
シリンダ装置に接続した構造であり、流量に基づいてサ
スペンション特性の制御を行なうと、ますます応答性を
低下させる結果となる。なお、上記特公昭59−143
65号に開示されたサスペンション装置では、バネ上と
バネ下の相対変位に基づいて、サスペンション装置の上
記シリンダの制御を行なうようになっている。相対変位
に基づく制御とは、バネ上とバネ下との距離を一定にす
るように制御するので、制御ゲインを大きくした場合に
は、バネ上とバネ下との距離が常時一定となることとな
るため、著しく乗り心地を阻害する。この相対変位制御
のゲインを乗り心地と操縦安定性とをバランスせしめる
ように設定すると、ローリングあるいはピッチングの問
題が生じる。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、車両の姿勢を的確に制御することができかつ操
縦安定性を阻害することのない良好な乗り心地を与える
サスペンション装置を提供することを目的としている。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、バネ上とバ
ネ下間に設けられた単室の油圧シリンダ室を備えた油圧
シリンダに対して油圧を供給することによって車体姿勢
を制御するサスペンション装置において、上記油圧シリ
ンダ室に油圧連結されたガスバネと、油圧シリンダ室に
作用している油圧力を検出する圧力検出手段と、バネ上
の変位速度を検出するバネ上速度検出手段と、車高を検
出する車高検出手段と、上記各検出手段の信号値から目
標シリンダ圧力を演算するとともに、該目標シリンダ圧
力と実際のシリンダ圧力との偏差に基づく油圧をシリン
ダ室に給排する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明にかかるサスペンション装置は、単室の
油圧シリンダ、このシリンダの油圧室に連通するガスば
ねとを備えており、ガスばねは圧縮性流体と非圧縮性流
体との両方が圧縮容器中に封入されて構成される。シリ
ンダの油圧室の圧力がそののままガスばねにも作用する
ようになっている。このため、シリンダの油圧室の圧力
は圧力変化に対応したガスばねの圧縮性流体の体積変化
によって、ばね機能を発生する。すなわちガスばねとし
て機能する。この場合、アクティブ・サスペンション装
置のシリンダ装置の油圧流量制御と関連して、ガスばね
のばね定数は適宜設定することができる。本発明では、
バネ上とバネ下との相対変位及びボネ上の変位速度に基
づいてシリンダ内の目標圧を設定し、この圧力と実際圧
力との偏差に基づいて油圧制御を行なうようにしてい
る。シリンダの圧力変化は、車両の姿勢変化に先立って
生じるので応答性の高い制御が可能となる。また、本発
明では、バネ上速度に基づいてバネ上の振動が生じない
ように制御するようになっている。このように制御する
ことによって、例えば車輪が石などの障害物に乗り上げ
た場合などのバウンシング時、旋回時におけるロール現
象の発生時、あるいは加減速時のピッチング等による姿
勢変化を抑制することができるためこのような状況にお
いても乗り心地、操縦安定性の双方を良好に維持するこ
とができる。
【0009】ところで、バネ上速度だけに着目して制御
を行なうと、バネ上とバネ下間の距離すなわち絶対車高
が不当に変化する恐れが生じる。本発明では、上記バネ
上とバネ下との相対変位を検出して制御要件に付加して
いるので、車高についても適正に維持することができ
る。
【0010】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の実施例によ
る車両のサスペンション装置を説明する。本例のサスペ
ンション装置は、例えば、油圧シリンダ、油圧ポンプお
よびこれらの間に配置された圧力調整弁から構成でき
る。以下の実施例においては、前後車輪に配置されるサ
スペンション装置の構成は同一であるので、前車輪につ
いて説明をする。図4は、本発明の第1の実施例による
車両のサスペンション装置の全体構成図である。図に示
すように、左右の車輪1L、1Rは、サスペンションア
ーム3L、3Rを介して車体5に取付けられている。こ
れらサスペンションアームは、車体5に枢着されてお
り、したがって、車輪1L、1Rは車体5に対して上下
方向に揺動可能になっている。これらの左右輪に対して
配置されるサスペンション機構は同一構成であるので、
以下左側の前車輪1Lについて説明する。まず、サスペ
ンションアーム3Lと、車体5との間には、上下方向に
向けてパワーシリンダ装置7Lが配置されている。この
シリンダ装置7Lは、そのシリンダ本体71Lの後端が
車体5の側に固着され、そのシリンダ本体内を上下方向
に摺動可能なピストン72Lに固着されたピストンロッ
ド73Lはシリンダ本体の先端を貫通して下方に延び、
上記のサスペンションアーム3Lに連結されている。こ
のように、パワーシリンダによって支持機構が形成され
ており、このシリンダ装置7Lに発生する油圧を制御す
ることによって、このシリンダ装置の発生する支持力を
変更することができる。
【0011】シリンダ装置7Lの油圧室74Lには、オ
リフィス41Lを介してエアバネ43Lが連通してい
る。このエアバネ43Lによって、サスペンション振動
系のバネ定数Kkが規定され、またオリフィス41Lの
絞りによってその減衰定数Kcが規定される。また、油
圧の供給74Lに対してのみ行なうように構成されてい
る。上記のシリンダ装置7Lに対する油圧供給系を説明
する。この供給系は、油圧ポンプ9と、このポンプ9と
上記のエアバネ43Lに接続されたシリンダ装置7Lと
の間を連通する油通路に配置した流路切り換え弁11L
を基本構成としている。この弁11Lは、電磁弁からな
り、その設定位置がブロックAの場合には、シリンダ装
置7Lの上方の側の油圧室74Lに油の供給がなされ、
そのピストンロッド73Lは、下方へ向けて伸張する。
また、その設定位置がブロックBの場合には、シリンダ
装置7Lに対する油通路が遮断される。一方、設定位置
がブロックCの場合には、シリンダ装置の下側の油圧室
75Lに対して油の供給がなされ、ピストンロッド73
Lは上方に向けて縮む。また、この油圧供給系におい
て、13はリリーフ弁、15はアキュムレータであり、
油通路内を所定の油圧に維持可能となっている。なお、
17は油タンクである。
【0012】次に、上記の電磁弁11Lを駆動制御する
ための制御系を、図4ないし図6を参照して説明する。
この制御系は、コントローラ21とその入力側に接続さ
れた3個のセンサ23L、25L、27Lを基本構成要
素としている。センサ23Lは、圧力センサであり、シ
リンダの油圧室74L内の油圧Pを検出する。センサ2
5Lは変位センサであり、車体5と車輪1Lとの上下方
向の相対変位(X1−X2)を検出する。また、センサ
27Lは振動センサであり、車体5に取付けられ、ここ
に生ずる上下方向の振動加速度X″2(ばね上加速度)
を検出する。コントローラ21では、上記のセンサ23
L、25Lの検出値および、センサ27Lの出力を積分
して得られる変位速度(ばね上変位速度)に基づいて、
後述のようにシリンダ装置7Lの発生すべき支持力を算
出し、シリンダ装置7Lがこの算出した支持力を発生す
るように制御する。図5は、このコントローラ21の構
成を示すブロック図である。図に示すように、このコン
トローラは、算出回路部33、変更回路部35および制
御回路部37から構成されている。算出回路部33は、
車輪からの振動入力に対してシリンダ装置のピストン7
2Lが予め設定した振動特性に従って振動するために必
要とされるシリンダ装置7Lの発生支持力Tを算出す
る。
【0013】この場合、上記算出回路部33は、変位セ
ンサ出力(X1 −X2)を増幅器331に入力して、一
方において、予め設定した定数Kkを乗じ、Kk(X1
−X2)を算出する。また、他方において上記のセンサ
出力(X1−X2)を微分器332を介して微分して、
一次微分値(X′1−X′2)を算出する。更にこの微
分値を、増幅器333を介して、一定の値Kcだけ増幅
して、Kc(X′1−X′2)を算出する。このように
して算出した二つの値を、加算器334で加算して、次
式で示す物理量Uo を算出する。 Uo =K・X′2+Kc(X′1−X′2)+Kk(X
1−X2) K=修正係数 図3に示すように、ばね下共振点近傍の上記設定周波数
Fを境にして、それ以下の領域においては負の値K1に
設定され、それ以上の領域においては、零とされる。 X′2=上記の変位速度検出手段によって検出された変
位速度(ばね上変位速度) Kc=減衰係数に相当する定数 Kk=ばね係数に相当する定数 X1−X2:車体の側と車輪の側との間の上下方向にお
ける相対変位量 X′1−X′2:上記の変位量(X1−X2)の変位速
度 但し、上記の各値X′1、X′2、X1、X2は、上向
きの方向を正としている。
【0014】次に、制御回路部37は、圧力センサ出力
Pを取り込み、この値を増幅器371を介して増幅し
て、シリンダ装置が実際に発生している支持力A・P
(A:シリンダの有効面積)を算出する。次に、変更回
路部35について説明する。変更回路部35は、上述の
ように算出された物理量Uo を変更するための回路であ
る。この回路部においては、振動センサ出力X″2を積
分器353に入力して積分することにより、ばね上変位
速度X′2を算出する。この算出値を、増幅器351に
入力して、一定の割合Kだけ増幅すると共に、その符号
を反転させる。すなわち、正方向の変位速度は負方向の
変位速度に変換され、負方向のものは正に変換される。
この増幅器の出力K・X′2をローパスフィルタ352
に入力し、低周波数成分のみを上述の加算器334に供
給する。このローパスフィルタ352においては、ばね
下共振点近傍の振動周波数F以下の成分のみを通過させ
る。ここで図6に上記のローパスフィルタ352の回路
構成を示す。フィルタ特性は、RC時定数によって決定
され、この値は公知のように次式で決定されるので、f
0 として上記の周波数Fを採用すれば、この周波数F以
下の周波数成分を通過させるフィルタ特性が得られる。
【0015】R・C=1/2πf0 図3の曲線K=f(F)はこのローパスフィルタ352
のフィルタ特性に対応する特性を示している。ここで、
図1は、路面入力における振動周波数に対する車体の振
動レベル(ばね上の上下加速度X″2)の変化を示すも
のである。この図における振動特性線Iは、K=0、特
性線IIは、係数Kを負の値K1とした場合に得られるも
のである。また、図2は、路面からの入力における振動
周波数に対する変位量(ばね下側である車輪とその接地
面との間の上下方向の相対変位量X1−X0)の変化を
示すものであり、特性線AはK=0の場合に得られるも
のであり、これに対して、特性線Bは、係数Kを負の値
K1とした場合に得られるものである。ここに、乗り心
地の良否は、図1のばね上加速度に影響され、その値が
低いほど乗り心地が改善される。また、車輪の接地性の
良否は、図2の変位量(X1−X0)に影響され、その
値が低い程接地性が改善される。ここにおいて、これら
の特性図(図1、図2)から以下のことが言える。まず
図1の乗り心地を示す特性図から、ほぼばね下共振点F
より低周波数域においては、特性IIが好ましい特性を示
している(乗り心地が良好)。一方、図2の接地性を示
す特性図からは、ほぼばね下共振点Fより高周波数域に
おいて特性Aが好ましい特性を示している(接地性が良
好)。
【0016】本発明は、この点に基づき、設定周波数F
以下の領域においては特性II、Bを採用し、それ以上の
領域においては特性I、Aを採用しているので、全周波
数領域において乗り心地および接地性の両立を達成する
ことができる。尚、上述の係数Kの値K1がとる値の符
号が正か負であるかは、ばね上の変位速度の入力に対す
る支持機構の発生支持力を制御する制御方向にかかわる
もので、本発明の場合、K1は負の値であり、制御方向
は、ばね上変位速度を減少する方向である。具体的に述
べれば、ばね上変位速度が正の値、つまりばね上の変位
速度が上向き(車体方向)の時には、油圧シリンダ内の
圧力を減圧するように、シリンダ内の油を排出する方向
に制御を行うものである。コントローラ21の制御回路
部37は減算器374を有し、この減算器374に対し
て、実際のシリンダ支持力A・Pおよび算出回路部33
で算出された物理量Uo を供給して、次式で示す減算を
おこなう。 T=A・P−{Kk(X1−X2)+Kc(X′1−
X′2)} この減算値Tを比較器372に供給して、変更回路部3
5で算出された値K・X′2と比較し、この比較結果す
なわち両者の偏差に基づいて切り換え弁11Lを制御す
る。
【0017】すなわち、K・X′2−T>0の場合は、
油圧室74Lに油圧を供給する方向に制御し、K・X′
2−T<0の場合は逆に油圧室から油圧を抜く方向に制
御する。また、K・X′2−T=0の場合には、そのま
まの状態を保持する。なお、上述の例においては、コン
トローラをアナログ回路構成としたが、これをデジタル
回路構成とすることもできる。
【0018】
【発明の効果】上記のように本発明では、アクティブサ
スペンション装置を、ガスバネに接続されたシリンダ装
置及びこのシリンダ装置への油圧の給排手段によって構
成しているので構成が極めて簡単である。そして、本発
明は、車体の姿勢変化がいち早くシリンダ装置の実際の
圧力変化として現れることに着目したものであって、上
記サスペンション装置の制御を行なうにあたり、車体す
なわちバネ上の変位及びその変位速度、ならびにバネ上
とバネ下の変位量の変化すなわち車高の変化を検出して
目標圧力を設定し、これと実際の圧力との偏差にもとづ
いてシリンダ装置の圧力を制御するようにしているもの
である。これにより、応答性のよいしかも正確な制御を
達成することができる。また本発明では上記のようにシ
リンダ内の目標油圧を達成するように制御するので各車
輪の圧力バランスがくずれることはなく適正なステア特
性に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ばね上加速度の振動特性を示す特性図、
【図2】車輪側とその接地面との間の相対変位特性を示
す特性図、
【図3】振動周波数に対する修正係数の値を示す特性
図、
【図4】本発明の第1実施例の構成を示す構成図、
【図5】図4のコントローラの構成を示すブロック図、
【図6】図5のローパスフィルタの例を示す回路図。
【符号の説明】
1L 車輪 3L サスペンションアーム 5 車体 7L パワーシリンダ装置 9 油圧ポンプ 11L 切り換え弁 21 コントローラ 23 圧力センサ 25 変位センサ 27 振動センサ 33 算出回路部 35 変更回路部 37 制御回路部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 晴幸 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バネ上とバネ下間に設けられた単室の油圧
    シリンダ室を備えた油圧シリンダに対して油圧を供給す
    ることによって車体姿勢を制御するサスペンション装置
    において、 上記油圧シリンダ室に油圧連結されたガスバネと、 油圧シリンダ室に作用している油圧力を検出する圧力検
    出手段と、 バネ上の変位速度を検出するバネ上速度検出手段と、 車高を検出する車高検出手段と、 上記各検出手段の信号値から目標シリンダ圧力を演算す
    るとともに、該目標シリンダ圧力と実際のシリンダ圧力
    との偏差に基づく油圧をシリンダ室に給排する制御手段
    とを備えたことを特徴とするサスペンション装置。
JP8360895A 1995-04-10 1995-04-10 車両のサスペンション装置 Pending JPH07300010A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8360895A JPH07300010A (ja) 1995-04-10 1995-04-10 車両のサスペンション装置

Applications Claiming Priority (1)

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JP8360895A JPH07300010A (ja) 1995-04-10 1995-04-10 車両のサスペンション装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18375186A Division JPS6341213A (ja) 1986-08-05 1986-08-05 車両のサスペンシヨン装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07300010A true JPH07300010A (ja) 1995-11-14

Family

ID=13807208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8360895A Pending JPH07300010A (ja) 1995-04-10 1995-04-10 車両のサスペンション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07300010A (ja)

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