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JPH07296672A - タッチパネル - Google Patents

タッチパネル

Info

Publication number
JPH07296672A
JPH07296672A JP8504894A JP8504894A JPH07296672A JP H07296672 A JPH07296672 A JP H07296672A JP 8504894 A JP8504894 A JP 8504894A JP 8504894 A JP8504894 A JP 8504894A JP H07296672 A JPH07296672 A JP H07296672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
touch panel
refractive index
transparent electrode
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8504894A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Miyashita
悟 宮下
Osamu Yokoyama
修 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP8504894A priority Critical patent/JPH07296672A/ja
Publication of JPH07296672A publication Critical patent/JPH07296672A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Push-Button Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明度が高くて見栄えの良い、位置検出性に
優れた抵抗検出方式のタッチパネルを提供する。 【構成】 本発明のタッチパネルは、膜厚を制御した透
明電極が減反射コーティングの高屈折層を兼ね、導電性
微粒子を含んだ高分子層が膜厚を制御されて最表面に形
成されることを特徴とする。減反射膜は2層あるいは3
層から形成されており、各層に対応する光学的膜厚nd
が全てλ0(λ0=520nm)以下、λ0/20以上に
なるよう制御して形成する。導電性微粒子を含んだ高分
子層が位置検出に影響の無い程度の導電性を示し、製造
安定性や信頼性においても実用にかなうものであった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明度が高くて見栄え
の良い、位置検出性に優れた抵抗検出方式のタッチパネ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】入力装置に用いられるタッチパネルは、
抵抗検出方式、静電容量方式、電磁誘導方式等検出方式
に違いがあるものの、一枚以上の透明電極を有する透明
基板から構成される構造が一般的である。透明基板とし
てはガラス板かPET(ポリエチレンテレフタレート)
が通常用いられており、透明電極としてはITOや酸化
スズが用いられている。透明電極は全面均一の場合もあ
るし、パターンニングして用いる場合もある。ペン入力
面は書き味改善や防眩のため、プラスチックフィルムを
張り付けたり、表面に微細な凹凸面を設けた構造を取る
ようになった。タッチパネルは単体の入力装置としてだ
けでなく、CRTやLCDと組み合せ、表示画面上で情
報操作できる装置としても利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、タッチパネル
は一枚以上の透明電極を有する透明基板から構成されて
いるため、屈折率の高い透明電極と空気界面による表面
反射により、10%以上の光量が失われてしまうという
課題があった。特に最も一般的な抵抗検出方式は、空気
を介して透明電極面を対向させた一組の透明基板から構
成されるため、透過率が低くならざるをえなかった。ま
た、表面反射によりパネルが見づらく、特に表示素子と
併用して用いる場合には大きな問題であった。
【0004】減反射コーティングとしては、フッ化マグ
ネシウム等の低屈折率材料を蒸着する方法や、屈折率の
異なる材料を多層形成する方法が知られ(特開平1−2
57801)、眼鏡レンズなどで実用化されている。ま
た、屈折率の低い含フッ素化合物で薄膜を形成する方法
も提示されている(特開昭58−211701)。更に
屈折率の異なる材料を多層蒸着する方法において、高屈
折率膜に透明導電膜を用いる方法も提示されている(特
開昭61−168899)。しかし、従来の減反射コー
ティング材料は最表面層の絶縁性が高く、抵抗検出方式
では、電極上に形成されると位置検出できないという致
命的な欠陥があった。
【0005】そこで本発明はこのような課題を解決する
もので、その目的とするところは、透明度が高くて見栄
えの良い、位置検出性に優れたタッチパネルを提供する
ところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、空気を介し
て透明電極面を対向させた一組の透明基板から構成され
る抵抗検出方式のタッチパネルにおいて、透明電極基板
の少なくとも一方の基材が屈折率1.48から1.63
であり、透明基材表面に透明電極材料からなる屈折率n
1(1.65≦n1≦2.2)の第1層と、導電性微粒子
を含んだ高分子からなる屈折率n2(1.45≦n2
1.65)の第2層からなる減反射膜が形成されてお
り、第1層と第2層に対応する光学的膜厚n11とn2
2がともにλ0以下、λ0/20以上であることにより
達成される。
【0007】また、透明電極基板の少なくとも一方の基
材が屈折率1.48から1.63であり、透明基材表面
から順次形成された低屈折材料からなる屈折率n
1(1.35≦n1≦1.5)の第1層と、透明電極材料
からなる屈折率n2(1.65≦n2≦2.2)の第2層
と、導電性微粒子を含んだ高分子からなる屈折率n
3(1.45≦n3≦1.65)の第3層からなる減反射
膜が形成されており、上記第1層と第2層と第3層に対
応する光学的膜厚n11、n22、n33がともにλ0
以下、λ0/20以上であることにより達成される。
【0008】
【作用】屈折率の異なる多層膜形成による減反射効果発
現の理論式は一般に知られている。しかし使用目的によ
り材料、製造コスト、追加される必要特性等により限定
され、膜の構成は異なってくる。タッチパネルにおいて
は、基材の透明性や機械的強度が必要であり、抵抗検出
方式では特に低コスト化が強く求められるため、多層膜
形成はせいぜい3層までである。透明電極が高屈折率層
を兼ねるため、透明電極層も含め2層あるいは3層の構
成となる。また最表面層に導電性があり、屈折率がさほ
ど高くない材料を用いる必要がある。
【0009】通常に入手できる透明性の基材は、屈折率
1.48から1.63である。また透明電極として通常
用いられる酸化スズやITO、酸化亜鉛などは、屈折率
が1.65から2.2と高く、膜の酸化状態により屈折
率や導電率を制御することができるが、屈折率において
この範囲を逸脱することは困難である。最表面層には導
電性微粒子を含んだ高分子層を用いる必要がある。導電
性微粒子は、一次粒径0.1μm以下の酸化スズまたは
ITOを主成分とする透明性酸化物であり、高分子は熱
硬化性ポリシロキサンまたは光硬化性アクリル樹脂であ
る。減反射効果を発現させるためには膜の屈折率は1.
65以下である必要があり、膜を形成する材料の特性か
ら1.45以上であれば制御可能である。導電率も位置
検出精度に対応させて制御することができる。また導電
性微粒子の分散が十分であれば、膜厚がλ0以下と薄い
ため、導電性微粒子を含んだ高分子層の吸収による光の
減衰もほとんど無い。減反射コーティングとして3層の
膜構成を取る場合、第1層の屈折率は1.5以下でない
と形成する意味がなく、材料の限定から1.35以上と
なる。
【0010】形成した多層膜間の反射光を干渉させて減
反射効果を発現させるためには、光学的膜厚ndがλ0
以下、λ0/20以上であることが望ましい。λ0は可視
光中心波長である。λ0以上あると色づきが発生しやす
い上、減反射効果が顕著でなく、λ0/20以上ないと
光学的干渉が起こらない。2層及び3層の減反射コーテ
ィングにおいて、以上の膜厚内であれば色消しも考慮し
ていろんな膜厚の組合せが可能である。しかし理論式か
ら導かれた以下の膜厚構成を取ることが一般的であり、
また減反射効果が高い。2層膜においてはn11=n2
2=λ0/4または、n11=2n22=λ0/2の構
成であり、±λ0/10程度の膜厚ばらつきは許容でき
る。3層膜においてはn11=n22=n33=λ0
4または、2n11=n22=2n33=λ0/2の構
成であり、同じく±λ0/10程度の膜厚ばらつきは許
容できる。
【0011】
【実施例】
(実施例1)屈折率1.52のガラス基板上に、屈折率
1.7のITOをn11=λ0/2の膜厚になるようス
パッタ法で形成した。次にメチルセロソルブにγ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランを溶解し触媒量の
塩酸を加え、室温で攪拌して加水分解を行なった。そこ
に平均粒径80Åの酸化スズ微粒子の分散液を混合し、
更に過塩素酸マグネシウムを触媒量添加し、十分に攪拌
し塗布液とした。この塗布液をITO透明電極上にロー
ルコート法で塗布し、150℃で乾燥させ、屈折率1.
5光学的膜厚n22=λ0/4の酸化スズ微粒子を含ん
だシロキサン高分子層を形成した。膜厚は50nm程度
の範囲で十分制御できた。表面硬度は鉛筆硬度で5H以
上と高く、曇度も0.5%以下で、透明感が高かった。
2層の膜の密着性は、碁盤目試験100/100と良好
で、耐擦傷性は#0000のスチールウールを1kg/
cm2 の荷重をかけて10往復させても傷が認められな
かった。また、アルコール、酸、アルカリ、洗剤の滴下
実験において異常は認められなかった。
【0012】このようにして作製した透明基板を用いた
タッチパネルの、模式的な断面図を図1に示す。図1に
おいて、11はガラス基板、12がPET基板、13と
14がITO透明電極、15がスペーサーである。ま
た、16が前述の方法で形成した酸化スズ微粒子を含ん
だシロキサン高分子層である。2層膜の構成をとってい
るが抵抗検出方式のタッチパネルとして、全く問題なく
位置検出することができた。図2にガラス基板上に2層
からなる減反射コーティングを施した時の反射率の分光
特性を示す。全線透過率は83%から92%に向上して
いた。
【0013】このタッチパネルに対し、信頼性試験をお
こなった。50℃、90%RHで1000時間の高温高
湿試験において、剥がれ、クラック等は発生せず、ヤケ
も発生しなかった。また−20℃、25℃、60℃の熱
衝撃試験においても、異常は認められなかった。200
00ラングレイの日光暴露試験においても、異常は認め
られなかった。本実施例において、透明感のある見やす
いタッチパネルを歩留まり良く、コストもほとんど割高
にならず達成できた。表面反射による眩しさはほとんど
感じなかった。
【0014】(実施例2)屈折率1.5のガラス基板上
に、屈折率1.9の酸化スズ膜をn11=0.43λ0
の膜厚になるようCVD法で形成した。実施例1と同様
の塗布液中にこのガラス基板を浸し、適当な速度で引き
上げ150℃で30分間加熱して硬化させ、屈折率1.
5光学的膜厚n22=0.23λ0の酸化スズ微粒子を
含んだシロキサン高分子層を形成した。膜厚は50nm
程度の範囲で十分制御できた。表面硬度は鉛筆硬度で5
H以上と高く、曇度も0.5%以下で、透明感が高かっ
た。2層の膜の密着性は、碁盤目試験100/100と
良好で、耐擦傷性は#0000のスチールウールを1k
g/cm2 の荷重をかけて10往復させても傷が認めら
れなかった。また、アルコール、酸、アルカリ、洗剤の
滴下実験において異常は認められなかった。
【0015】図3にガラス基板上に2層からなる減反射
コーティングを施した時の反射率の分光特性を示す。全
線透過率は83%から92%に向上していた。このよう
にして作製した透明基板を用いたタッチパネルを、実施
例1と同様に組み立てた。2層膜の構成をとっているが
抵抗検出方式のタッチパネルとして、全く問題なく位置
検出することができた。バックライトを有するLCDと
タッチパネルを組み合せたところ、表示表面における輝
度は、従来の55カンデラから60カンデラに向上し
た。面内の輝度分布もほとんど観察されず、明るく見栄
えの良いパネルを達成できた。
【0016】このタッチパネルに対し、信頼性試験をお
こなった。50℃、90%RHで1000時間の高温高
湿試験において、剥がれ、クラック等は発生せず、ヤケ
も発生しなかった。また−20℃、25℃、60℃の熱
衝撃試験においても、異常は認められなかった。200
00ラングレイの日光暴露試験においても、異常は認め
られなかった。
【0017】(実施例3)屈折率1.5のガラス基板上
に、屈折率1.9の酸化スズ膜をn11=0.1λ0
膜厚になるようCVD法で形成した。実施例1と同様の
塗布液中にこのガラス基板を浸し、適当な速度で引き上
げ150℃で30分間加熱して硬化させ、屈折率1.5
光学的膜厚n22=0.33λ0の酸化スズ微粒子を含
んだシロキサン高分子層を形成した。膜厚は50nm程
度の範囲で十分制御できた。表面硬度は鉛筆硬度で5H
以上と高く、曇度も0.5%以下で、透明感が高かっ
た。2層の膜の密着性は、碁盤目試験100/100と
良好で、耐擦傷性は#0000のスチールウールを1k
g/cm2 の荷重をかけて10往復させても傷が認めら
れなかった。また、アルコール、酸、アルカリ、洗剤の
滴下実験において異常は認められなかった。
【0018】図4にガラス基板上に2層からなる減反射
コーティングを施した時の反射率の分光特性を示す。全
線透過率は82%から91%に向上していた。このよう
にして作製した透明基板を用いたタッチパネルを、実施
例1と同様に組み立てた。2層膜の構成をとっているが
抵抗検出方式のタッチパネルとして、全く問題なく位置
検出することができた。
【0019】(実施例4)屈折率1.52のガラス基板
上に、屈折率1.85のITOをn11=λ0/4の膜
厚になるようスパッタ法で形成した。同じく屈折率1.
6のPETフィルム上に、屈折率1.8のITOをn1
1=λ0/4の膜厚になるようスパッタ法で形成した。
次にエチルセロソルブに3−メタアクリロキシプロピル
トリメトキシシランを溶解し触媒量の塩酸を加え、室温
で攪拌して加水分解を行なった。そこに平均粒径200
ÅのITO微粒子の分散液を混合し、更にベンゾフェノ
ンを触媒量添加し、十分に攪拌し塗布液とした。
【0020】イエロールーム内で、この塗布液をITO
付きガラス板の透明電極面、及びITO付きPETフィ
ルムの透明電極面に、ロールコート法で塗布し成膜し
た。50℃で3時間加熱した後、紫外線を1ジュール照
射し、屈折率1.6光学的膜厚n22=λ0/4のIT
O微粒子を含んだアクリルシロキサン高分子層とした。
膜厚は50nm程度の範囲で十分制御できた。表面硬度
は鉛筆硬度で5H以上と高く、曇度も1%以下で、透明
感が高かった。2層の膜の密着性は、碁盤目試験100
/100と良好で、耐擦傷性は#0000のスチールウ
ールを1kg/cm2 の荷重をかけて10往復させても
傷が認められなかった。また、アルコール、酸、アルカ
リ、洗剤の滴下実験において異常は認められなかった。
図5にガラス基板上に2層からなる減反射コーティング
を施した時の反射率の分光特性を示す。
【0021】実施例1と同様の構造をもつ抵抗検出方式
のタッチパネルを組み立てたところ、2層膜の構成をと
っているが抵抗検出方式のタッチパネルとして、全く問
題なく位置検出することができた。タッチパネルとして
の全線透過率が、10%以上改善されて89%となり、
また曇度も2%以下で透明感が高かった。反射型のLC
Dとタッチパネルを組み合せたところ、表示表面におけ
る明るさが格段に改善され、見やすく見栄えの良いパネ
ルを達成できた。このLCD付タッチパネルに対し、信
頼性試験をおこなった。50℃、90%RHで1000
時間の高温高湿試験において、剥がれ、クラック等は発
生せず、ヤケも発生しなかった。また−20℃、25
℃、60℃の熱衝撃試験においても、異常は認められな
かった。20000ラングレイの日光暴露試験において
も、異常は認められなかった。
【0022】(実施例5)屈折率1.52のガラス基板
上に、屈折率1.47の二酸化珪素膜をn11=λ0
4の膜厚になるよう電子線蒸着法により形成し、屈折率
2.0の酸化スズ膜をn22=λ0/4の膜厚になるよ
うCVD法で形成した。次にアルコール系溶媒にアクリ
ル系のオリゴマーを溶解し、平均粒径400ÅのITO
微粒子の分散液を混合し、十分に攪拌し塗布液とした。
【0023】この塗布液をガラス基板の酸化スズ透明電
極上に、ロールコート法で塗布し成膜した。50℃で2
時間加熱した後、電子線を200キロボルトの加速電圧
で照射して硬化させ、屈折率1.65光学的膜厚n33
=λ0/4のITO微粒子を含んだアクリル高分子層と
した。膜厚は50nm程度の範囲で十分制御できた。表
面硬度は鉛筆硬度で5H以上と高く、曇度も1%以下
で、透明感が高かった。2層の膜の密着性は、碁盤目試
験100/100と良好で、耐擦傷性は#0000のス
チールウールを1kg/cm2 の荷重をかけて10往復
させても傷が認められなかった。また、アルコール、
酸、アルカリ、洗剤の滴下実験において異常は認められ
なかった。図6にガラス基板上に3層からなる減反射コ
ーティングを施した時の反射率の分光特性を示す。
【0024】実施例1と同様の構造をもつ抵抗検出方式
のタッチパネルを組み立て、PETフィルム表面に防眩
フィルムを貼りつけた。3層膜の構成をとっているが抵
抗検出方式のタッチパネルとして、全く問題なく位置検
出することができた。タッチパネルとしての全線透過率
が改善されて85%となった。また外光の映り込みがな
く、見やすく見栄えの良いパネルを達成できた。
【0025】(実施例6)屈折率1.5のガラス基板上
に、屈折率1.46の二酸化珪素膜をn11=λ0/4
の膜厚になるようスパッタ法により形成し、連続して屈
折率1.8のITOをn11=λ0/2の膜厚になるよ
うスパッタ法で形成した。同じく屈折率1.55のPE
S(ポリエーテルサルフォン)フィルム上に、屈折率
1.46の二酸化珪素膜をn11=λ0/4の膜厚にな
るようスパッタ法により形成し、連続して屈折率1.8
のITOをn11=λ0/2の膜厚になるようスパッタ
法で形成した。
【0026】次に平均粒径50Åから100Åのアンチ
モン含有酸化スズ超微粒子が分散している、シロキサン
系低分子が溶解したアルコール溶液「透明帯電防止コー
ティング液P104」(秩父セメント社製)を、ガラス
基板とPESフィルムの両面にディッピングにより塗布
した。引き上げ速度20cm/分で成膜し、80℃で3
0分間加熱して定着させた。更に引き上げ速度20cm
/分で重ねて成膜し、120℃で1時間加熱して硬化さ
せた。屈折率1.5光学的膜厚n33=λ0/4の酸化
スズ微粒子を含んだシロキサン高分子層を形成した。膜
厚は50nm程度の範囲で十分制御できた。表面硬度は
鉛筆硬度で5H以上と高く、曇度も0.5%以下で、透
明感が高かった。2層の膜の密着性は、碁盤目試験10
0/100と良好で、耐擦傷性は#0000のスチール
ウールを1kg/cm2 の荷重をかけて10往復させて
も傷が認められなかった。また、アルコール、酸、アル
カリ、洗剤の滴下実験において異常は認められなかっ
た。図7にガラス基板上に3層からなる減反射コーティ
ングを施した時の反射率の分光特性を示す。
【0027】実施例1と同様の構造をもつ抵抗検出方式
のタッチパネルを組み立てた。3層膜の構成をとってい
るが抵抗検出方式のタッチパネルとして、全く問題なく
位置検出することができた。タッチパネルとしての全線
透過率が、10%以上改善されて90%となり、また曇
度も1%以下で透明感が高かった。反射型のLCDとタ
ッチパネルを組み合せたところ、表示表面における明る
さが格段に改善され、見やすく見栄えの良いパネルを達
成できた。このLCD付タッチパネルに対し、信頼性試
験をおこなった。50℃、90%RHで1000時間の
高温高湿試験において、剥がれ、クラック等は発生せ
ず、ヤケも発生しなかった。また−20℃、25℃、6
0℃の熱衝撃試験においても、異常は認められなかっ
た。20000ラングレイの日光暴露試験においても、
異常は認められなかった。
【0028】(実施例7)屈折率1.52のガラス基板
上に、屈折率1.38の弗化マグネシウム膜をn11
0.23λ0の膜厚になるよう電子線蒸着法により形成
し、屈折率1.9の酸化スズ膜をn22=0.65λ0
の膜厚になるようCVD法で形成した。次に実施例4と
同様の塗布液をガラス基板の酸化スズ透明電極上に、ロ
ールコート法で塗布し成膜した。50℃で2時間加熱し
た後、電子線を200キロボルトの加速電圧で照射して
硬化させ、屈折率1.65光学的膜厚n33=0.23
λ0のITO微粒子を含んだアクリル高分子層とした。
膜厚は50nm程度の範囲で十分制御できた。表面硬度
は鉛筆硬度で5H以上と高く、曇度も1%以下で、透明
感が高かった。2層の膜の密着性は、碁盤目試験100
/100と良好で、耐擦傷性は#0000のスチールウ
ールを1kg/cm2 の荷重をかけて10往復させても
傷が認められなかった。また、アルコール、酸、アルカ
リ、洗剤の滴下実験において異常は認められなかった。
図8にガラス基板上に3層からなる減反射コーティング
を施した時の反射率の分光特性を示す。
【0029】実施例1と同様の構造をもつ抵抗検出方式
のタッチパネルを組み立て、PETフィルム表面に防眩
フィルムを貼りつけた。3層膜の構成をとっているが抵
抗検出方式のタッチパネルとして、全く問題なく位置検
出することができた。タッチパネルとしての全線透過率
が改善されて85%となった。また外光の映り込みがな
く、見やすく見栄えの良いパネルを達成できた。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、膜厚
を制御した透明電極が減反射コーティングの高屈折層を
兼ね、導電性微粒子を含んだ高分子層が膜厚を制御され
て最表面に形成されることにより、透明度が高くて見栄
えの良い、位置検出性に優れたタッチパネルを提供する
ことができた。製造安定性や、信頼性においても実用に
かなうものであった。本発明のタッチパネルは部品構成
上は全く従来と変わらないため、本発明の導入により即
座に大きな効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるタッチパネルの概念
を模式的に表す断面図である。
【図2】本発明の実施例1における透明基板に形成され
た透明電極面の、反射率の分光特性を示すスペクトル図
である。
【図3】本発明の実施例2における透明基板に形成され
た透明電極面の、反射率の分光特性を示すスペクトル図
である。
【図4】本発明の実施例3における透明基板に形成され
た透明電極面の、反射率の分光特性を示すスペクトル図
である。
【図5】本発明の実施例4における透明基板に形成され
た透明電極面の、反射率の分光特性を示すスペクトル図
である。
【図6】本発明の実施例5における透明基板に形成され
た透明電極面の、反射率の分光特性を示すスペクトル図
である。
【図7】本発明の実施例6における透明基板に形成され
た透明電極面の、反射率の分光特性を示すスペクトル図
である。
【図8】本発明の実施例7における透明基板に形成され
た透明電極面の、反射率の分光特性を示すスペクトル図
である。
【符号の説明】
11‥‥‥‥ガラス基板 12‥‥‥‥PET基板 13‥‥‥‥ITO透明電極 14‥‥‥‥ITO透明電極 15‥‥‥‥スペーサー 16‥‥‥‥導電性微粒子を含んだ高分子層 21‥‥‥‥2層からなる減反射コーティングを施した
面の分光反射特性曲線 31‥‥‥‥3層からなる減反射コーティングを施した
面の分光反射特性曲線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を介して透明電極面を対向させた一
    組の透明基板から構成される抵抗検出方式のタッチパネ
    ルにおいて、透明電極基板の少なくとも一方の基材が屈
    折率1.48から1.63であり、透明基材表面に透明
    電極材料からなる屈折率n1(1.65≦n1≦2.2)
    の第1層と、導電性微粒子を含んだ高分子からなる屈折
    率n2(1.45≦n2≦1.65)の第2層からなる減
    反射膜が形成されており、第1層と第2層に対応する光
    学的膜厚n11とn22がともにλ0(λ0=520n
    m、以下同様の波長を示す)以下、λ0/20以上であ
    ることを特徴とするタッチパネル。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方の透明基材表面に、透明
    電極も含め2層から構成される減反射膜を有する上記タ
    ッチパネルにおいて、第1層と第2層に対応する光学的
    膜厚n11とn22が、n11=n22=λ0/4(±
    λ0/10)の範囲であることを特徴とする請求項1記
    載のタッチパネル。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方の透明基材表面に、透明
    電極も含め2層から構成される減反射膜を有する上記タ
    ッチパネルにおいて、第1層と第2層に対応する光学的
    膜厚n11とn22がn11=2n22=λ0/2(±
    λ0/10)であることを特徴とする請求項1記載のタ
    ッチパネル。
  4. 【請求項4】 空気を介して透明電極面を対向させた一
    組の透明基板から構成される抵抗検出方式のタッチパネ
    ルにおいて、透明電極基板の少なくとも一方の基材が屈
    折率1.48から1.63であり、透明基材表面から順
    次形成された低屈折材料からなる屈折率n1(1.35
    ≦n1≦1.5)の第1層と、透明電極材料からなる屈
    折率n2(1.65≦n2≦2.2)の第2層と、導電性
    微粒子を含んだ高分子からなる屈折率n3(1.45≦
    3≦1.65)の第3層からなる減反射膜が形成され
    ており、上記第1層と第2層と第3層に対応する光学的
    膜厚n11、n22、n33がともにλ0以下、λ0/2
    0以上であることを特徴とするタッチパネル。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の透明基材表面に、透明
    電極も含め3層から構成される減反射膜を有する上記タ
    ッチパネルにおいて、第1層と第2層と第3層に対応す
    る光学的膜厚n11、n22、n33が、n11=n2
    2=n33=λ0/4(±λ0/10)の範囲であるこ
    とを特徴とする請求項4記載のタッチパネル。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方の透明基材表面に、透明
    電極も含め3層から構成される減反射膜を有する上記タ
    ッチパネルにおいて、第1層と第2層と第3層に対応す
    る光学的膜厚n11、n22、n33が2n11=n2
    2=2n33=λ0/2(±λ0/10)の範囲である
    ことを特徴とする請求項4記載のタッチパネル。
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