JPH07272674A - 熱陰極放電管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯装置 - Google Patents
熱陰極放電管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯装置Info
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- JPH07272674A JPH07272674A JP6389594A JP6389594A JPH07272674A JP H07272674 A JPH07272674 A JP H07272674A JP 6389594 A JP6389594 A JP 6389594A JP 6389594 A JP6389594 A JP 6389594A JP H07272674 A JPH07272674 A JP H07272674A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 予熱効率の良い小型のフィラメント電極を開
発して、消費電力の少ない、長寿命で小型の熱陰極放電
管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯装置を提供
する。 【構成】 電子放射性物質を塗布させたコイル状のフィ
ラメント電極4に常時通電させた状態で、ランプ電流を
50mA以下の小電流で放電させる小型の熱陰極放電管
及び蛍光ランプにおいて、フィラメント電極を2MG以
下のタングステン線を使用したダブルコイル巻きのもの
とし、その長さと直径との比を約3:1になるように構
成する。点灯装置はフィラメント電極に供給する電力
を、フィラメント電極のアーク放電状態において、電極
温度が最低となるように設定するか、ランプ電流が小さ
くなるほどフィラメント電極に供給する電力が小となる
ようにする。
発して、消費電力の少ない、長寿命で小型の熱陰極放電
管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯装置を提供
する。 【構成】 電子放射性物質を塗布させたコイル状のフィ
ラメント電極4に常時通電させた状態で、ランプ電流を
50mA以下の小電流で放電させる小型の熱陰極放電管
及び蛍光ランプにおいて、フィラメント電極を2MG以
下のタングステン線を使用したダブルコイル巻きのもの
とし、その長さと直径との比を約3:1になるように構
成する。点灯装置はフィラメント電極に供給する電力
を、フィラメント電極のアーク放電状態において、電極
温度が最低となるように設定するか、ランプ電流が小さ
くなるほどフィラメント電極に供給する電力が小となる
ようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は小型の熱陰極放電管並
びに例えば液晶ディスプレー装置のバックライトとして
用いて好適な小型の熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯
装置に関する。
びに例えば液晶ディスプレー装置のバックライトとして
用いて好適な小型の熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型の蛍光ランプには、大別して
冷陰極型のものと熱陰極型のものとがあるが、主として
ランプ寿命の長さの点で一般的には冷陰極型のものがま
だ主流である。しかし、同一サイズのものでは熱陰極型
のものの方が輝度性に優れているため、小型で高い輝度
を必要とする、例えば液晶テレビ等の液晶ディスプレー
装置用のバックライトとして最近ではこの熱陰極型のも
のが注目を集めている。
冷陰極型のものと熱陰極型のものとがあるが、主として
ランプ寿命の長さの点で一般的には冷陰極型のものがま
だ主流である。しかし、同一サイズのものでは熱陰極型
のものの方が輝度性に優れているため、小型で高い輝度
を必要とする、例えば液晶テレビ等の液晶ディスプレー
装置用のバックライトとして最近ではこの熱陰極型のも
のが注目を集めている。
【0003】この熱陰極型のもので電子放射性物質を塗
布させたコイル状のフィラメント電極を有するものは、
このフィラメント電極に対する常時通電型と非通電型と
に大別され、常時通電用の回路のために点灯装置が複雑
とならずしかも電力を相対的に余り消費しないことか
ら、非通電型のものが広く採用されている。しかし、こ
の非通電型のものは、フィラメント電極に対し常に通電
する必要がないので予熱用の電力を必要としないという
長所があるものの、フィラメント電極上の一点にて放電
を行うため、電子放射性物質が飛散し易く、その結果ラ
ンプ寿命が短いという短所を有している。これは電極温
度が低いため、熱電子を放出し易い温度に電極温度を部
分的に上昇させるべく、フィラメント電極における放電
位置が一点に集中するためである。
布させたコイル状のフィラメント電極を有するものは、
このフィラメント電極に対する常時通電型と非通電型と
に大別され、常時通電用の回路のために点灯装置が複雑
とならずしかも電力を相対的に余り消費しないことか
ら、非通電型のものが広く採用されている。しかし、こ
の非通電型のものは、フィラメント電極に対し常に通電
する必要がないので予熱用の電力を必要としないという
長所があるものの、フィラメント電極上の一点にて放電
を行うため、電子放射性物質が飛散し易く、その結果ラ
ンプ寿命が短いという短所を有している。これは電極温
度が低いため、熱電子を放出し易い温度に電極温度を部
分的に上昇させるべく、フィラメント電極における放電
位置が一点に集中するためである。
【0004】これに対して常時通電型のものは、予熱の
ための電力が必要であるという短所を有するものの、予
めフィラメント電極全体が予熱されているので、電極全
体から十分な熱電子が供給されて電極全体で放電を行う
こととなり、その結果前述の如き電子放射性物質の飛散
がほとんどなく、ランプ寿命が長いという長所を有して
いる。
ための電力が必要であるという短所を有するものの、予
めフィラメント電極全体が予熱されているので、電極全
体から十分な熱電子が供給されて電極全体で放電を行う
こととなり、その結果前述の如き電子放射性物質の飛散
がほとんどなく、ランプ寿命が長いという長所を有して
いる。
【0005】このような長寿命である常時通電型の熱陰
極蛍光ランプを例えば液晶テレビ等(特に携帯用のも
の)に使用するため、従来では、ランプ電流が50mA
以下で放電させる小型の熱陰極放電管が開発されてい
る。具体的には、管径φ8mm、ランプ電流20mA、
予熱電力1W(一本のランプでは2W)の仕様のものが
開発されている。
極蛍光ランプを例えば液晶テレビ等(特に携帯用のも
の)に使用するため、従来では、ランプ電流が50mA
以下で放電させる小型の熱陰極放電管が開発されてい
る。具体的には、管径φ8mm、ランプ電流20mA、
予熱電力1W(一本のランプでは2W)の仕様のものが
開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来公知の熱陰極型蛍光ランプは、フィラメント電極の消
費電力が多く、管径も太いために小型の省消費電力タイ
プのものとしては不適当であった。また、この従来公知
の熱陰極型蛍光ランプを含む熱陰極蛍光ランプは、常に
フィラメント電極を加熱していることから、電子放射性
物質の蒸発という問題を常に持つことになる。つまり、
フィラメント電極を加熱しすぎると電子放電性物質の蒸
発が促進されてランプ寿命が短くなってしまい、フィラ
メント電極の温度が低すぎると前述の如く電子放射性物
質の飛散によりランプ寿命が短くなってしまうものであ
る。
来公知の熱陰極型蛍光ランプは、フィラメント電極の消
費電力が多く、管径も太いために小型の省消費電力タイ
プのものとしては不適当であった。また、この従来公知
の熱陰極型蛍光ランプを含む熱陰極蛍光ランプは、常に
フィラメント電極を加熱していることから、電子放射性
物質の蒸発という問題を常に持つことになる。つまり、
フィラメント電極を加熱しすぎると電子放電性物質の蒸
発が促進されてランプ寿命が短くなってしまい、フィラ
メント電極の温度が低すぎると前述の如く電子放射性物
質の飛散によりランプ寿命が短くなってしまうものであ
る。
【0007】このような電子放射性物質の蒸発及び飛散
は、電子放射性物質の量を増やすことによって対応する
ことも可能であるが、電子放射性物質の量の増加は予熱
電力の増加に通じており、消費電力を極力抑えるために
も適当ではない。
は、電子放射性物質の量を増やすことによって対応する
ことも可能であるが、電子放射性物質の量の増加は予熱
電力の増加に通じており、消費電力を極力抑えるために
も適当ではない。
【0008】また、フィラメント電極をタングステンコ
イルにて構成して電極を設計しようとした場合、ランプ
電流を小さく(具体的には50mA以下)してコイルの
線径を細く(例えば2MG以下)し、放電管の小型化を
図ろうとすると、コイルの形状及び線径とランプ電流と
の関係が微妙に影響しあい、フィラメント電極を設計す
る上で非常に困難が生じた。
イルにて構成して電極を設計しようとした場合、ランプ
電流を小さく(具体的には50mA以下)してコイルの
線径を細く(例えば2MG以下)し、放電管の小型化を
図ろうとすると、コイルの形状及び線径とランプ電流と
の関係が微妙に影響しあい、フィラメント電極を設計す
る上で非常に困難が生じた。
【0009】この発明の目的は、予熱効率の良い小型の
フィラメント電極を開発して、消費電力の少ない、長寿
命で小型の熱陰極放電管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそ
れらの点灯装置を提供せんとするにある。
フィラメント電極を開発して、消費電力の少ない、長寿
命で小型の熱陰極放電管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそ
れらの点灯装置を提供せんとするにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためにこの発明は、電子放射性物質を塗布させたコイル
状の電極に常時通電させた状態で、ランプ電流を50m
A以下の小電流で放電させる小型の熱陰極放電管におい
て、前記電極を2MG以下のタングステン線を使用した
ダブルコイル巻きのものとし、その長さと直径との比が
約3:1になるように構成するものである。
ためにこの発明は、電子放射性物質を塗布させたコイル
状の電極に常時通電させた状態で、ランプ電流を50m
A以下の小電流で放電させる小型の熱陰極放電管におい
て、前記電極を2MG以下のタングステン線を使用した
ダブルコイル巻きのものとし、その長さと直径との比が
約3:1になるように構成するものである。
【0011】この発明はまた、上述したように構成した
電極を、内面に蛍光物質を塗布させ、内部に低圧水銀蒸
気を封入させたガラス管の両端部にそれぞれ設置させて
両口型の熱陰極蛍光ランプを構成するものである。
電極を、内面に蛍光物質を塗布させ、内部に低圧水銀蒸
気を封入させたガラス管の両端部にそれぞれ設置させて
両口型の熱陰極蛍光ランプを構成するものである。
【0012】この発明はさらに上述したように構成した
電極を、内面に蛍光物質を塗布させ、内部に低圧水銀蒸
気を封入させた片口型のガラス管の一端部に設置させて
片口型の熱陰極蛍光ランプを構成することができる。
電極を、内面に蛍光物質を塗布させ、内部に低圧水銀蒸
気を封入させた片口型のガラス管の一端部に設置させて
片口型の熱陰極蛍光ランプを構成することができる。
【0013】この発明はさらに、電子放射性物質を塗布
させたコイル状の電極に常時通電させた状態で、ランプ
電流を50mA以下の小電流で放電させる小型の熱陰極
放電管又は熱陰極蛍光ランプの点灯装置において、前記
電極を2MG以下のタングステン線を使用したダブルコ
イル巻きのものとし、その長さと直径との比が約3:1
になるように構成すると共に、前記電極に供給する電力
を、前記電極のアーク放電状態において、電極温度が最
低又はその近傍となるように設定するものである。
させたコイル状の電極に常時通電させた状態で、ランプ
電流を50mA以下の小電流で放電させる小型の熱陰極
放電管又は熱陰極蛍光ランプの点灯装置において、前記
電極を2MG以下のタングステン線を使用したダブルコ
イル巻きのものとし、その長さと直径との比が約3:1
になるように構成すると共に、前記電極に供給する電力
を、前記電極のアーク放電状態において、電極温度が最
低又はその近傍となるように設定するものである。
【0014】そして、この発明は、電子放射性物質を塗
布させたコイル状の電極に常時通電させた状態で、ラン
プ電流を50mA以下の小電流で放電させる小型の熱陰
極放電管又は熱陰極蛍光ランプの点灯装置において、前
記ランプ電流を可変してランプ輝度を調節する際に、前
記電極に供給する電力をランプ電流に合わせて可変さ
せ、前記ランプ電流が小さくなるほど小となるように構
成するものである。
布させたコイル状の電極に常時通電させた状態で、ラン
プ電流を50mA以下の小電流で放電させる小型の熱陰
極放電管又は熱陰極蛍光ランプの点灯装置において、前
記ランプ電流を可変してランプ輝度を調節する際に、前
記電極に供給する電力をランプ電流に合わせて可変さ
せ、前記ランプ電流が小さくなるほど小となるように構
成するものである。
【0015】
【作用】電極を構成するフィラメントの線径を2MG以
下にしてダブルコイル巻きにすると、芯線を用いなくと
も良いので芯線を用いるフィラメント電極に比べ予熱の
ための消費電力を極力抑えることができる。
下にしてダブルコイル巻きにすると、芯線を用いなくと
も良いので芯線を用いるフィラメント電極に比べ予熱の
ための消費電力を極力抑えることができる。
【0016】本発明では、フィラメント電極を2MG以
下のタングステン線を使用し、フィラメントの長さLと
直径Dの比を約3:1にしているので、フィラメント電
極を少ない電力で効率よく加熱しながら、放電管の小型
化(細管化)を図ることができることとなる。
下のタングステン線を使用し、フィラメントの長さLと
直径Dの比を約3:1にしているので、フィラメント電
極を少ない電力で効率よく加熱しながら、放電管の小型
化(細管化)を図ることができることとなる。
【0017】蛍光ランプにあっては、電極からの放電に
よって水銀蒸気が励起されて紫外線を放出し、蛍光物質
がこの紫外線を吸収して可視光が生じ、ガラス管外部へ
放射される。
よって水銀蒸気が励起されて紫外線を放出し、蛍光物質
がこの紫外線を吸収して可視光が生じ、ガラス管外部へ
放射される。
【0018】請求項1乃至4のように構成した熱陰極型
の放電管並びに蛍光ランプにおいて、電極に供給する電
力を制御し、アーク放電状態において電極温度が最低又
はその近傍となるように点灯装置を構成すると、電子放
射性物質の蒸発が極力押えられる。
の放電管並びに蛍光ランプにおいて、電極に供給する電
力を制御し、アーク放電状態において電極温度が最低又
はその近傍となるように点灯装置を構成すると、電子放
射性物質の蒸発が極力押えられる。
【0019】また、請求項1乃至5のように構成した熱
陰極型の放電管並びに蛍光ランプにおいて、フィラメン
トに供給する電力をランプ電流に合わせて変化させ、ラ
ンプ電流を少なくした際にはフィラメントに供給する予
熱電流を小さくするように構成すると、ランプ電流の低
下と共にフィラメントの温度が上昇することを防止し、
電子放射性物質の蒸発を押えることができるものであ
る。
陰極型の放電管並びに蛍光ランプにおいて、フィラメン
トに供給する電力をランプ電流に合わせて変化させ、ラ
ンプ電流を少なくした際にはフィラメントに供給する予
熱電流を小さくするように構成すると、ランプ電流の低
下と共にフィラメントの温度が上昇することを防止し、
電子放射性物質の蒸発を押えることができるものであ
る。
【0020】
【実施例】液晶テレビにおける液晶ディスプレー装置の
消費電力は電池を使用する場合を考慮し、2〜3W程度
であり、この場合バックライトを構成する蛍光ランプの
ランプ電流は20〜30mA程度が許容範囲である。同
じ液晶ディスプレー装置を用いるパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサ等は電池駆動を原則としないため
に消費電力抑制は液晶テレビほどではない。しかし、管
径が7mm以下の小型のガラス管を使用することを目的
としている本件発明に係る熱陰極型の放電管並びに蛍光
ランプは、ランプ電流が50mA以下で、フィラメント
電極に常時通電するもの(常時通電型)をその対象とし
た。
消費電力は電池を使用する場合を考慮し、2〜3W程度
であり、この場合バックライトを構成する蛍光ランプの
ランプ電流は20〜30mA程度が許容範囲である。同
じ液晶ディスプレー装置を用いるパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサ等は電池駆動を原則としないため
に消費電力抑制は液晶テレビほどではない。しかし、管
径が7mm以下の小型のガラス管を使用することを目的
としている本件発明に係る熱陰極型の放電管並びに蛍光
ランプは、ランプ電流が50mA以下で、フィラメント
電極に常時通電するもの(常時通電型)をその対象とし
た。
【0021】図面はこの発明の一実施例を示し、図1に
おいてガラス管1の両端部には各一対の電極支柱2、2
・3、3が封入されており、この各電極支柱2、2・
3、3には陰極を構成するフィラメント電極4、4が懸
架されている。図1に示したガラス管1は例えばソーダ
ガラス製であり、管長は200mm、管径は6.2mm
を有し、内部には例えばハロリン酸カルシウムような蛍
光物質8を塗布させると共に、20Torrの低圧水銀
蒸気を封入させてある。尚、この水銀蒸気と一緒に或は
別にアルゴンガスやキセノンガスを用いる場合がある。
電極支柱2、2・3、3は鉄とニッケルを含んだ合金製
であり、ステム5、5内を貫通して各一対のリード線
6、6・7、7となってガラス管1外へと導出されてい
る。
おいてガラス管1の両端部には各一対の電極支柱2、2
・3、3が封入されており、この各電極支柱2、2・
3、3には陰極を構成するフィラメント電極4、4が懸
架されている。図1に示したガラス管1は例えばソーダ
ガラス製であり、管長は200mm、管径は6.2mm
を有し、内部には例えばハロリン酸カルシウムような蛍
光物質8を塗布させると共に、20Torrの低圧水銀
蒸気を封入させてある。尚、この水銀蒸気と一緒に或は
別にアルゴンガスやキセノンガスを用いる場合がある。
電極支柱2、2・3、3は鉄とニッケルを含んだ合金製
であり、ステム5、5内を貫通して各一対のリード線
6、6・7、7となってガラス管1外へと導出されてい
る。
【0022】フィラメント電極4、4は1.6MG(2
MG以下)の太さを有するダブルコイル巻きのタングス
テン線製であり、表面に電子放射性物質(以下オキサイ
ドともいう)が塗布され、その長さLと直径Dの比は図
2に示したように約3:1となるように構成されてい
る。
MG以下)の太さを有するダブルコイル巻きのタングス
テン線製であり、表面に電子放射性物質(以下オキサイ
ドともいう)が塗布され、その長さLと直径Dの比は図
2に示したように約3:1となるように構成されてい
る。
【0023】電極を構成するフィラメントの形状は、長
寿命化を図るため、オキサイドを多く付着することがで
きるダブルコイル巻きのものとトリプルコイル巻き(又
は芯線を用いた異形状のコイル巻き)のものとが一般に
使用されている。
寿命化を図るため、オキサイドを多く付着することがで
きるダブルコイル巻きのものとトリプルコイル巻き(又
は芯線を用いた異形状のコイル巻き)のものとが一般に
使用されている。
【0024】トリプルコイル巻き(又は芯線を用いた異
形状のコイル巻き)のものは、放電管ランプの小型化を
図る上では有利ではあるが、芯線を用いているため予熱
電力を多く必要とする。このためこの発明では、芯線を
用いないダブルコイル巻きのものを採用したので、芯線
を用いているものに比べ予熱のための消費電力を極力抑
えることができるものである。
形状のコイル巻き)のものは、放電管ランプの小型化を
図る上では有利ではあるが、芯線を用いているため予熱
電力を多く必要とする。このためこの発明では、芯線を
用いないダブルコイル巻きのものを採用したので、芯線
を用いているものに比べ予熱のための消費電力を極力抑
えることができるものである。
【0025】そして、ダブルコイル巻きのタングステン
線を2MG以下にして、電極を設計する場合、ダブルコ
イルの直径を大きくしてその長さを短くする方が、十分
な量のオキサイドを塗布させた状態を維持したままで放
電管の小型化を図るには有利であるが、コイルの長さが
短すぎると、コイルを効率良く加熱することができない
という問題が生じる。
線を2MG以下にして、電極を設計する場合、ダブルコ
イルの直径を大きくしてその長さを短くする方が、十分
な量のオキサイドを塗布させた状態を維持したままで放
電管の小型化を図るには有利であるが、コイルの長さが
短すぎると、コイルを効率良く加熱することができない
という問題が生じる。
【0026】詳述すると、図3に示すように、同じ線径
で同じ長さのダングステン線を巻いたダブルコイル(同
量のオキサイドを塗布したもの)を同じ電力で予熱した
場合におけるコイルの長さLと直径Dとの比に対する電
極温度は、コイルの長さと直径との比が3:1より小さ
くなると、極端に低下する。
で同じ長さのダングステン線を巻いたダブルコイル(同
量のオキサイドを塗布したもの)を同じ電力で予熱した
場合におけるコイルの長さLと直径Dとの比に対する電
極温度は、コイルの長さと直径との比が3:1より小さ
くなると、極端に低下する。
【0027】従って、電極温度状態から言えば、コイル
の長さと直径との比が約3:1以上となるようにフィラ
メントを設計する必要があるが、放電管の小型化を図る
にはコイルの長さができるだけ短い方が良いので、コイ
ルの長さと直径との比が約3:1のところを選んだもの
である。
の長さと直径との比が約3:1以上となるようにフィラ
メントを設計する必要があるが、放電管の小型化を図る
にはコイルの長さができるだけ短い方が良いので、コイ
ルの長さと直径との比が約3:1のところを選んだもの
である。
【0028】図4は、ランプ電流とフィラメント電圧と
の関係を示すグラフである。このグラフに示すように、
ランプ電流が20mAで一定の状態、つまりアーク放電
状態において、フィラメント電圧(又は電流)を下げて
いくとフィラメントのピーク温度は低下していくが、あ
る電圧以下(図4では、5.5Vf以下)になるとフィ
ラメントのピーク温度は上昇していく。これは、フィラ
メント電圧が5.5Vf以上であれば、フィラメントの
温度をフィラメント電極全体で放電を行うに必要な温度
以上に保つことができ、フィラメント電圧が5.5Vf
を下回ると、フィラメントの温度が下がって、前述のよ
うな(非通電型のような)一点での放電を行うようにな
ることを示している。
の関係を示すグラフである。このグラフに示すように、
ランプ電流が20mAで一定の状態、つまりアーク放電
状態において、フィラメント電圧(又は電流)を下げて
いくとフィラメントのピーク温度は低下していくが、あ
る電圧以下(図4では、5.5Vf以下)になるとフィ
ラメントのピーク温度は上昇していく。これは、フィラ
メント電圧が5.5Vf以上であれば、フィラメントの
温度をフィラメント電極全体で放電を行うに必要な温度
以上に保つことができ、フィラメント電圧が5.5Vf
を下回ると、フィラメントの温度が下がって、前述のよ
うな(非通電型のような)一点での放電を行うようにな
ることを示している。
【0029】従って、フィラメント電極のアーク放電状
態において、フィラメント電極に供給する電力を、電極
温度が最低又はその近傍となるように設定すると、つま
りフィラメント電圧を5.5Vf又はその近傍に設定す
ると(本実施例では、製造上のばらつきを考慮して5.
5Vfよりも少し高めに設定している)、フィラメント
を過剰に加熱することなく、オキサイドの蒸発を極力抑
えることができることとなる。このようにそれぞれに特
定構造を有する蛍光ランプにおいて、ランプ電流を一定
にさせた状態でフィラメント電圧を変化させ、フィラメ
ント電極のピーク温度の最低となる点を求め、点灯装置
をそのように動作するように構成するものである。
態において、フィラメント電極に供給する電力を、電極
温度が最低又はその近傍となるように設定すると、つま
りフィラメント電圧を5.5Vf又はその近傍に設定す
ると(本実施例では、製造上のばらつきを考慮して5.
5Vfよりも少し高めに設定している)、フィラメント
を過剰に加熱することなく、オキサイドの蒸発を極力抑
えることができることとなる。このようにそれぞれに特
定構造を有する蛍光ランプにおいて、ランプ電流を一定
にさせた状態でフィラメント電圧を変化させ、フィラメ
ント電極のピーク温度の最低となる点を求め、点灯装置
をそのように動作するように構成するものである。
【0030】図5はフィラメント電極を構成するダング
ステンの線径とランプ電流との関係を示すグラフであ
る。コイルの直径Dは、その製造上の理由により、タン
グステンの線径を細くすればするほど小さくすることは
できるが、線径を余り細くすると、図5の点線に示すよ
うに、ランプ電流による温度の影響を大きく受けるよう
になってしまう。つまり、タングステンの線径が太いほ
どランプ電流による温度の影響を受け難く、線径が細い
ほどランプ電流による温度の影響を受けやすい。
ステンの線径とランプ電流との関係を示すグラフであ
る。コイルの直径Dは、その製造上の理由により、タン
グステンの線径を細くすればするほど小さくすることは
できるが、線径を余り細くすると、図5の点線に示すよ
うに、ランプ電流による温度の影響を大きく受けるよう
になってしまう。つまり、タングステンの線径が太いほ
どランプ電流による温度の影響を受け難く、線径が細い
ほどランプ電流による温度の影響を受けやすい。
【0031】従って、使用するランプ電流範囲とランプ
電流による温度の影響を考慮してタングステンの線径を
決定する。タングステンの線径が決定すれば、オキサイ
ドの量を考慮して、コイルの長さLとコイルの直径Dと
を決定する。
電流による温度の影響を考慮してタングステンの線径を
決定する。タングステンの線径が決定すれば、オキサイ
ドの量を考慮して、コイルの長さLとコイルの直径Dと
を決定する。
【0032】本実施例では、ランプ電流による温度の影
響を考慮して、1.6MGの線径を採用している(図5
の実線)。この場合において、ランプ電流を広範囲に調
光しようとすると、図中の急激にフィラメント温度が上
昇する部分が問題となってくる。そこで、この部分で
は、ランプ電流が小さくなるほどフィラメント電極に供
給する電力が小となるように点灯装置を構成すれば、電
極温度が不要に上昇するのを防止することができること
になる。
響を考慮して、1.6MGの線径を採用している(図5
の実線)。この場合において、ランプ電流を広範囲に調
光しようとすると、図中の急激にフィラメント温度が上
昇する部分が問題となってくる。そこで、この部分で
は、ランプ電流が小さくなるほどフィラメント電極に供
給する電力が小となるように点灯装置を構成すれば、電
極温度が不要に上昇するのを防止することができること
になる。
【0033】以上のように構成することにより、本願発
明はガラス管の管径でφ6.2mm、ランプ電流20m
Aで2万cd/m2、フィラメント電極の消費電力0.
4W(一本の両口型の蛍光ランプで0.8W)、寿命2
0,000時間(輝度半減期)の小型の熱陰極蛍光ラン
プを達成できたものであり、調光しても寿命の低下は見
られなかった。
明はガラス管の管径でφ6.2mm、ランプ電流20m
Aで2万cd/m2、フィラメント電極の消費電力0.
4W(一本の両口型の蛍光ランプで0.8W)、寿命2
0,000時間(輝度半減期)の小型の熱陰極蛍光ラン
プを達成できたものであり、調光しても寿命の低下は見
られなかった。
【0034】尚、以上の実施例では熱陰極放電管につい
ては、図示も説明も省略してあるが、ガラス管の内側に
蛍光塗料を塗布しないものは紫外線を放射する放電管と
なるので図示と説明を省略した。また、片口型のものも
図示を省略した。このものは封じられたガラス管の一端
部に陰極を構成するフィラメント電極と陽電極とが所定
間隔を空けて対置することになるが、フィラメント電極
の構造は先の実施例のものと同じ構造にすることがで
き、同じように点灯装置によりフィラメント電極の電極
温度を制御することができるものである。
ては、図示も説明も省略してあるが、ガラス管の内側に
蛍光塗料を塗布しないものは紫外線を放射する放電管と
なるので図示と説明を省略した。また、片口型のものも
図示を省略した。このものは封じられたガラス管の一端
部に陰極を構成するフィラメント電極と陽電極とが所定
間隔を空けて対置することになるが、フィラメント電極
の構造は先の実施例のものと同じ構造にすることがで
き、同じように点灯装置によりフィラメント電極の電極
温度を制御することができるものである。
【0035】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
ガラス管を小型にし、ランプ輝度を高めることが出来る
ものであり、フィラメント電極の熱効率が高まる結果、
消費電力が極力押えられ、さらに、フィラメント電極の
予熱温度を適正化して、オキサイドの飛散及び蒸発を極
力抑えることにより、ランプ寿命を延ばすことができる
ものである。
ガラス管を小型にし、ランプ輝度を高めることが出来る
ものであり、フィラメント電極の熱効率が高まる結果、
消費電力が極力押えられ、さらに、フィラメント電極の
予熱温度を適正化して、オキサイドの飛散及び蒸発を極
力抑えることにより、ランプ寿命を延ばすことができる
ものである。
【図1】この発明に係る予熱型蛍光ランプを説明するた
めの断面図である。
めの断面図である。
【図2】図1に示した予熱型蛍光ランプの拡大一部断面
図である。
図である。
【図3】フィラメント電極の長さL及び直径Dの比とフ
ィラメント温度の関係を示すグラフである。
ィラメント温度の関係を示すグラフである。
【図4】ランプ電流とフィラメント電圧の関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図5】タングステンの線径とランプ電流との関係を示
すグラフである。
すグラフである。
1 ガラス管 4 フィラメント電極 8 蛍光物質 L 長さ D 直径
Claims (6)
- 【請求項1】 電子放射性物質を塗布させたコイル状の
フィラメント電極(4)に常時通電させた状態で、ランプ
電流を50mA以下の小電流で放電させる小型の熱陰極
放電管において、 前記フィラメント電極(4)を2MG以下のタングステン
線を使用したダブルコイル巻きのものとし、その長さ
(L)と直径(D)との比を約3:1になるように構成した
ことを特徴とする、熱陰極放電管。 - 【請求項2】 請求項1のフィラメント電極(4)を、内
面に蛍光物質(8)を塗布させると共に、内部に低圧水銀
蒸気を封入させたガラス管(1)の両端部にそれぞれ設置
させたことを特徴とする、熱陰極蛍光ランプ。 - 【請求項3】 請求項1のフィラメント電極(4)を、内
面に蛍光物質を塗布させると共に、内部に低圧水銀蒸気
を封入させた片口型のガラス管の一端部に設置させたこ
とを特徴とする、熱陰極蛍光ランプ。 - 【請求項4】 前記ガラス管(1)の直径が、7mm以下
であることを特徴とする、請求項2又は3記載の熱陰極
蛍光ランプ。 - 【請求項5】 電子放射性物質を塗布させたコイル状の
フィラメント電極(4)に常時通電させた状態で、ランプ
電流を50mA以下の小電流で放電させる請求項1乃至
4記載の小型の熱陰極放電管又は熱陰極蛍光ランプの点
灯装置において、 前記フィラメント電極(4)を2MG以下のタングステン
線を使用したダブルコイル巻きのものとし、その長さ
(L)と直径(D)との比を約3:1になるように構成する
と共に、 前記フィラメント電極(4)に供給する電力を、前記フィ
ラメント電極(4)のアーク放電状態において、電極温度
が最低又はその近傍となるように設定したことを特徴と
する、請求項1乃至4記載の熱陰極放電管又は熱陰極放
電ランプの点灯装置。 - 【請求項6】 電子放射性物質を塗布させたコイル状の
フィラメント電極(4)に常時通電させた状態で、ランプ
電流を50mA以下の小電流で放電させる請求項1乃至
5記載の小型の熱陰極放電管又は熱陰極蛍光ランプの点
灯装置において、 前記ランプ電流を変化させてランプ輝度を調節する際
に、前記フィラメント電極(4)に供給する電力をランプ
電流に合わせて変化させ、前記ランプ電流が小さくなる
ほど前記フィラメント電極(4)に供給する電力が小とな
るように構成したことを特徴とする、請求項1乃至5記
載の熱陰極放電管又は熱陰極蛍光ランプの点灯装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6389594A JPH07272674A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 熱陰極放電管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6389594A JPH07272674A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 熱陰極放電管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07272674A true JPH07272674A (ja) | 1995-10-20 |
Family
ID=13242501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6389594A Pending JPH07272674A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 熱陰極放電管並びに熱陰極蛍光ランプ及びそれらの点灯装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07272674A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008102611A1 (ja) * | 2007-02-20 | 2008-08-28 | Panasonic Corporation | 熱陰極蛍光ランプを備えたバックライト |
US7717766B2 (en) | 2005-03-28 | 2010-05-18 | Sony Corporation | Fluorescent lamp and method of manufacturing fluorescent lamp |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP6389594A patent/JPH07272674A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7717766B2 (en) | 2005-03-28 | 2010-05-18 | Sony Corporation | Fluorescent lamp and method of manufacturing fluorescent lamp |
WO2008102611A1 (ja) * | 2007-02-20 | 2008-08-28 | Panasonic Corporation | 熱陰極蛍光ランプを備えたバックライト |
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