JPH07255834A - 血液ポンプ - Google Patents
血液ポンプInfo
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- JPH07255834A JPH07255834A JP6079335A JP7933594A JPH07255834A JP H07255834 A JPH07255834 A JP H07255834A JP 6079335 A JP6079335 A JP 6079335A JP 7933594 A JP7933594 A JP 7933594A JP H07255834 A JPH07255834 A JP H07255834A
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- chamber
- drive
- diaphragm
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 左右の血液ポンプの血液送出量差を自動的に
調節することが可能であり,生体組織や血液の損傷を起
こすおそれのない軽量かつ小型の血液ポンプを提供する
こと。 【構成】 ケーシング110,120と,該ケーシング
110,120内に配設したダイヤフラムと,該ダイヤ
フラムによって区画された血液を送出するための血液室
11,12と,駆動手段を有する駆動室21,22とを
有し,上記ダイヤフラムは,血液室11,12側に位置
する血液側ダイヤフラム13,14と駆動室21,22
側に位置する駆動側ダイヤフラム23,24とよりなる
と共に,両者の間にはバッファー室35,36が介設さ
れており,かつ該バッファー室35,36は気体緩衝部
31,32に通気可能に接続されている。
調節することが可能であり,生体組織や血液の損傷を起
こすおそれのない軽量かつ小型の血液ポンプを提供する
こと。 【構成】 ケーシング110,120と,該ケーシング
110,120内に配設したダイヤフラムと,該ダイヤ
フラムによって区画された血液を送出するための血液室
11,12と,駆動手段を有する駆動室21,22とを
有し,上記ダイヤフラムは,血液室11,12側に位置
する血液側ダイヤフラム13,14と駆動室21,22
側に位置する駆動側ダイヤフラム23,24とよりなる
と共に,両者の間にはバッファー室35,36が介設さ
れており,かつ該バッファー室35,36は気体緩衝部
31,32に通気可能に接続されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,全置換型人工心臓,或
いは補助人工心臓に使用される血液ポンプに関する。
いは補助人工心臓に使用される血液ポンプに関する。
【0002】
【従来技術】回復不能な心臓疾患患者に対する治療手段
の一つとして,機能不全に陥った心臓をそのまま温存
し,心房又は心室の底部から血液を吸引し,動脈に血液
を送出する血液ポンプを取付け,自然心臓の機能が回復
するまでの間,自然心臓を補助する補助人工心臓による
方法や,心臓の全てを除去し,全置換型人工心臓と置き
換える心臓置換法が提案されている。上記人工心臓とし
ては,以下に示す装置が従来採用されている。
の一つとして,機能不全に陥った心臓をそのまま温存
し,心房又は心室の底部から血液を吸引し,動脈に血液
を送出する血液ポンプを取付け,自然心臓の機能が回復
するまでの間,自然心臓を補助する補助人工心臓による
方法や,心臓の全てを除去し,全置換型人工心臓と置き
換える心臓置換法が提案されている。上記人工心臓とし
ては,以下に示す装置が従来採用されている。
【0003】まず,図14に示すごとく,上記人工心臓
装置9には,左右のケーシング110,120と,該ケ
ーシング110,120内にそれぞれ配設した左右のダ
イヤフラム93,94と,該ダイヤフラム93,94に
よって区画された左右の血液室91,92と,駆動手段
を有する左右の駆動室910,920とが設けられてい
る。上記駆動手段は,上記駆動室910,920に駆動
流体200であるシリコーンオイルを間欠的に送出する
ポンプ2である。
装置9には,左右のケーシング110,120と,該ケ
ーシング110,120内にそれぞれ配設した左右のダ
イヤフラム93,94と,該ダイヤフラム93,94に
よって区画された左右の血液室91,92と,駆動手段
を有する左右の駆動室910,920とが設けられてい
る。上記駆動手段は,上記駆動室910,920に駆動
流体200であるシリコーンオイルを間欠的に送出する
ポンプ2である。
【0004】なお,符号15,16はそれぞれ血液10
0を左右の血液室91,92に流入させるための流入ポ
ートである。また,符号17,18は血液100を送り
だすための送出ポート17,18である。また,上記各
ポート15〜18においては,血液100の逆流を防ぐ
ための人工弁150〜180が設けられている。また,
符号25,26は,ポンプ2より駆動流体200を駆動
室910,920に送出するための駆動チューブであ
る。
0を左右の血液室91,92に流入させるための流入ポ
ートである。また,符号17,18は血液100を送り
だすための送出ポート17,18である。また,上記各
ポート15〜18においては,血液100の逆流を防ぐ
ための人工弁150〜180が設けられている。また,
符号25,26は,ポンプ2より駆動流体200を駆動
室910,920に送出するための駆動チューブであ
る。
【0005】次に,上記人工心臓装置9は以下に示すご
とく血液100を駆動させる。まず,上記ポンプ2は駆
動流体200を左駆動室910から右駆動室920へ移
動させる。これに伴い,左血液室91のダイヤフラム9
3は右方向へ移動し,左血液室91内に血液100を流
入させる。一方,右血液室92のダイヤフラム94は血
液100を右血液室92から送出させる。
とく血液100を駆動させる。まず,上記ポンプ2は駆
動流体200を左駆動室910から右駆動室920へ移
動させる。これに伴い,左血液室91のダイヤフラム9
3は右方向へ移動し,左血液室91内に血液100を流
入させる。一方,右血液室92のダイヤフラム94は血
液100を右血液室92から送出させる。
【0006】その後,ポンプ2は駆動流体200を逆方
向に移動させる。これにより,右血液室92には血液1
00が流入し,反対に左血液室91内の血液100は送
出される。上記操作を繰り返すことによって,人工心臓
装置9は血液100を自然心臓と同様に駆動させること
ができる。
向に移動させる。これにより,右血液室92には血液1
00が流入し,反対に左血液室91内の血液100は送
出される。上記操作を繰り返すことによって,人工心臓
装置9は血液100を自然心臓と同様に駆動させること
ができる。
【0007】上記人工心臓装置9においては,一つのポ
ンプ2で駆動流体200の流れを一定期間ごとに反転さ
せている。従って,左右のダイヤフラム93,94を一
つのポンプ2によって駆動させることができる。また,
構造が単純である。このため,上記人工心臓装置9は小
型で,限られた空間に配設することが容易である。
ンプ2で駆動流体200の流れを一定期間ごとに反転さ
せている。従って,左右のダイヤフラム93,94を一
つのポンプ2によって駆動させることができる。また,
構造が単純である。このため,上記人工心臓装置9は小
型で,限られた空間に配設することが容易である。
【0008】
【解決しようとする課題】ところで,図15に示すごと
く,人体の循環器系において,心臓80は,左心房81
1と左心室812とよりなる左心系81と,右心房82
1と右心室822とよりなる右心系82とから構成され
ている。そして右心系82は,全身を循環して再び心臓
80に戻ってきた静脈血を肺に,左心系81は肺より送
られてきた血液を動脈血として全身へ送りだす役割をそ
れぞれ有している。なお,図面において,符号83は大
動脈,符号84は大静脈,符号86,87は肺動脈,符
号870,860は肺静脈である。また,各血管中の矢
印が血液の流れを示している。
く,人体の循環器系において,心臓80は,左心房81
1と左心室812とよりなる左心系81と,右心房82
1と右心室822とよりなる右心系82とから構成され
ている。そして右心系82は,全身を循環して再び心臓
80に戻ってきた静脈血を肺に,左心系81は肺より送
られてきた血液を動脈血として全身へ送りだす役割をそ
れぞれ有している。なお,図面において,符号83は大
動脈,符号84は大静脈,符号86,87は肺動脈,符
号870,860は肺静脈である。また,各血管中の矢
印が血液の流れを示している。
【0009】しかし,人体の循環器系には,左心系81
より送出され,気管支を巡って,右心系82を経由せ
ず,直接左心系81に還流する気管支循環89という部
分がある。このため,自然心臓における左心系81は,
右心系82に比べ流入及び送出される血液量が5〜10
%程度多い。
より送出され,気管支を巡って,右心系82を経由せ
ず,直接左心系81に還流する気管支循環89という部
分がある。このため,自然心臓における左心系81は,
右心系82に比べ流入及び送出される血液量が5〜10
%程度多い。
【0010】しかし,上記人工心臓装置9においては,
その構造上,左右の血液室91,92の容積及び血液の
流入量,送出量は等しい。従って,血液を左血液室91
から送出させるに当たり,左血液室91から血液が完全
になくなるまで左ダイヤフラム93を移動させた場合,
右血液室92へ全身から流れ込んでくる血液量が左側よ
りも少ないため,右血液室92へ血液が過度に吸引され
る。この結果,右心系の血液及び組織に溶血や損傷が発
生することになる。また,左血液室91の後負荷は右血
液室92よりも高いため,人工弁150,170の開閉
時に逆流が発生しやすくなる。この場合には,上記逆流
のために,かえって,左血液室91の血液送出量が少な
くなってしまう。
その構造上,左右の血液室91,92の容積及び血液の
流入量,送出量は等しい。従って,血液を左血液室91
から送出させるに当たり,左血液室91から血液が完全
になくなるまで左ダイヤフラム93を移動させた場合,
右血液室92へ全身から流れ込んでくる血液量が左側よ
りも少ないため,右血液室92へ血液が過度に吸引され
る。この結果,右心系の血液及び組織に溶血や損傷が発
生することになる。また,左血液室91の後負荷は右血
液室92よりも高いため,人工弁150,170の開閉
時に逆流が発生しやすくなる。この場合には,上記逆流
のために,かえって,左血液室91の血液送出量が少な
くなってしまう。
【0011】このため,上記人工心臓装置における血液
ポンプに対して,以下の構成を加えることにより上述の
問題点を解消する試みがなされている。即ち,ひとつは
右心房と左心房との間に適当な径のシャント孔を設け,
右血液室から送出される血液の一部を,肺循環後,再度
右心房に戻す方法である。また,上記方法と異なる手段
としては,右血液室の容積を小さくし,この結果,右駆
動室より過剰となった駆動流体を左心房側に設けた人工
左心房に送出する方法がある。
ポンプに対して,以下の構成を加えることにより上述の
問題点を解消する試みがなされている。即ち,ひとつは
右心房と左心房との間に適当な径のシャント孔を設け,
右血液室から送出される血液の一部を,肺循環後,再度
右心房に戻す方法である。また,上記方法と異なる手段
としては,右血液室の容積を小さくし,この結果,右駆
動室より過剰となった駆動流体を左心房側に設けた人工
左心房に送出する方法がある。
【0012】しかし,左右の血液量差は個人差が大き
く,例えば全身の循環血液量,各個人の体重に依存す
る。従って,上記シャント孔の径は,各個人に合わせて
調節可能でなくてはならない。しかし,実際に上記径の
調節を行うことは非常に困難である。また,上記シャン
ト孔は生体組織に設けたものであるため,比較的短時間
に周辺組織が成長し,シャント孔を閉塞させてしまう。
く,例えば全身の循環血液量,各個人の体重に依存す
る。従って,上記シャント孔の径は,各個人に合わせて
調節可能でなくてはならない。しかし,実際に上記径の
調節を行うことは非常に困難である。また,上記シャン
ト孔は生体組織に設けたものであるため,比較的短時間
に周辺組織が成長し,シャント孔を閉塞させてしまう。
【0013】また,人工左心房を設けた場合には駆動流
体や血液の流路が複雑になる。結果として,血液ポンプ
の構成が複雑かつ大型化する恐れがある。人工心臓装置
は限られたスペースに設けるものであるからこれは都合
が悪い。
体や血液の流路が複雑になる。結果として,血液ポンプ
の構成が複雑かつ大型化する恐れがある。人工心臓装置
は限られたスペースに設けるものであるからこれは都合
が悪い。
【0014】本発明はかかる問題点に鑑み,左右の血液
ポンプの血液送出量差を自動的に調節することが可能で
あり,生体組織や血液の損傷を起こすおそれのない,軽
量かつ小型の血液ポンプを提供するものである。
ポンプの血液送出量差を自動的に調節することが可能で
あり,生体組織や血液の損傷を起こすおそれのない,軽
量かつ小型の血液ポンプを提供するものである。
【0015】
【課題の解決手段】本発明は,ケーシングと,該ケーシ
ング内に配設したダイヤフラムと,該ダイヤフラムによ
って区画された,血液を送出するための血液室と,駆動
手段を有する駆動室とを有する血液ポンプにおいて,上
記ダイヤフラムは,血液室側に位置する血液側ダイヤフ
ラムと駆動室側に位置する駆動側ダイヤフラムとよりな
ると共に,両者の間にはバッファー室が介設されてお
り,かつ該バッファー室は気体緩衝部に通気可能に接続
されていることを特徴とする血液ポンプにある。
ング内に配設したダイヤフラムと,該ダイヤフラムによ
って区画された,血液を送出するための血液室と,駆動
手段を有する駆動室とを有する血液ポンプにおいて,上
記ダイヤフラムは,血液室側に位置する血液側ダイヤフ
ラムと駆動室側に位置する駆動側ダイヤフラムとよりな
ると共に,両者の間にはバッファー室が介設されてお
り,かつ該バッファー室は気体緩衝部に通気可能に接続
されていることを特徴とする血液ポンプにある。
【0016】本発明において最も注目すべきことは,上
記血液側ダイヤフラムと駆動側ダイヤフラムとの間には
バッファー室が介設されており,かつ該バッファー室は
気体緩衝部に通気可能に接続されていることである。上
記バッファー室には空気又は窒素,ヘリウム等の不活性
ガスが充填されていることが好ましい。なお,上述の血
液ポンプはダイヤフラム型である。しかし,後述するチ
ューブ型及びサック型等の血液ポンプに対しても本発明
のバッファー室を設けることができる。
記血液側ダイヤフラムと駆動側ダイヤフラムとの間には
バッファー室が介設されており,かつ該バッファー室は
気体緩衝部に通気可能に接続されていることである。上
記バッファー室には空気又は窒素,ヘリウム等の不活性
ガスが充填されていることが好ましい。なお,上述の血
液ポンプはダイヤフラム型である。しかし,後述するチ
ューブ型及びサック型等の血液ポンプに対しても本発明
のバッファー室を設けることができる。
【0017】次に,上記気体緩衝部としては,例えば容
積変化が可能な可撓性の容積可変容器,容積変化を伴わ
ない容積固定容器,もしくは大気自体を用いる。即ち,
上記可撓性の容積可変容器とは,例えば樹脂,ゴム等よ
りなり,容積の変化に対して抵抗がないコンプライアン
スチャンバー等の袋状の容器である。そして,上記容積
可変型容器においては,予めバッファー室の最大容積と
等量の気体を充填しておくことが好ましい。
積変化が可能な可撓性の容積可変容器,容積変化を伴わ
ない容積固定容器,もしくは大気自体を用いる。即ち,
上記可撓性の容積可変容器とは,例えば樹脂,ゴム等よ
りなり,容積の変化に対して抵抗がないコンプライアン
スチャンバー等の袋状の容器である。そして,上記容積
可変型容器においては,予めバッファー室の最大容積と
等量の気体を充填しておくことが好ましい。
【0018】そして,上記容積可変容器においては,バ
ッファー室と上記容積可変容器との間を一定体積の気体
が往復している。これにより,後述するごとく血液側ダ
イヤフラムの動作と駆動側ダイヤフラムの動作を独立と
することができ,左右の血液量の差に対応することがで
きる。上記構成においては,気体緩衝部を含めて体内に
埋込み可能な,完全埋込式の血液ポンプを得ることがで
きる。このため,患者の行動に支障を与えない人工心臓
を作製することができる。
ッファー室と上記容積可変容器との間を一定体積の気体
が往復している。これにより,後述するごとく血液側ダ
イヤフラムの動作と駆動側ダイヤフラムの動作を独立と
することができ,左右の血液量の差に対応することがで
きる。上記構成においては,気体緩衝部を含めて体内に
埋込み可能な,完全埋込式の血液ポンプを得ることがで
きる。このため,患者の行動に支障を与えない人工心臓
を作製することができる。
【0019】次に,上記容積固定容器とは,例えばハー
ドシェルダンパー等の缶状の容器である。そして,上記
容積固定容器においては,バッファー室と容積固定容器
とを合わせた体積中に封入されている気体の量は一定で
ある。従って,血液室への血液流入量が減少し,バッフ
ァー室の体積が増大すると,上記バッファー室の圧力が
多少陰圧側に傾く。これにより,本構成においては血液
を多めに血液室に引き込むことができる。このため,血
液送出量を多めに設定できるという利点がある。また,
本構成においても,完全埋込式の血液ポンプが得られ
る。
ドシェルダンパー等の缶状の容器である。そして,上記
容積固定容器においては,バッファー室と容積固定容器
とを合わせた体積中に封入されている気体の量は一定で
ある。従って,血液室への血液流入量が減少し,バッフ
ァー室の体積が増大すると,上記バッファー室の圧力が
多少陰圧側に傾く。これにより,本構成においては血液
を多めに血液室に引き込むことができる。このため,血
液送出量を多めに設定できるという利点がある。また,
本構成においても,完全埋込式の血液ポンプが得られ
る。
【0020】次に,上記気体緩衝部は大気に対して開放
させることもできる。この場合には,バッファー室から
体外へチューブが引き出され,例えばチューブの先端に
は通気性の除菌ボックスが設けられる。そして,上記チ
ューブの先端からはバッファー室の伸縮と共に気体が流
入あるいは送出される。この場合には,上記流入及び送
出気体量を体外よりモニターすることによって,血液ポ
ンプの作動状態を外部から調べ,生体の状態を常時チェ
ックすることができる。
させることもできる。この場合には,バッファー室から
体外へチューブが引き出され,例えばチューブの先端に
は通気性の除菌ボックスが設けられる。そして,上記チ
ューブの先端からはバッファー室の伸縮と共に気体が流
入あるいは送出される。この場合には,上記流入及び送
出気体量を体外よりモニターすることによって,血液ポ
ンプの作動状態を外部から調べ,生体の状態を常時チェ
ックすることができる。
【0021】次に,上記駆動手段としては,例えば上記
駆動室に駆動流体を間欠的に送出するポンプ,もしくは
駆動装置を機械的に駆動させるモーターを使用する。ポ
ンプを駆動手段とする場合には,例えば駆動手段と血液
ポンプを分離して設置し,その間を駆動流体で満たした
チューブ等によって連結することができる。上記チュー
ブ等にフレキシブルな素材を使用することによって,上
記駆動手段を血液ポンプとは別個に,腹部等の空間的に
ゆとりのある所に設けることができる。また,上記ポン
プとしては摩擦ポンプ,軸流式ポンプ及び切り換え弁式
ポンプ等がある。また,使用する駆動流体にはシリコー
ンオイル,パーフルオロカーボン,ハイドロカーボン,
水等がある。
駆動室に駆動流体を間欠的に送出するポンプ,もしくは
駆動装置を機械的に駆動させるモーターを使用する。ポ
ンプを駆動手段とする場合には,例えば駆動手段と血液
ポンプを分離して設置し,その間を駆動流体で満たした
チューブ等によって連結することができる。上記チュー
ブ等にフレキシブルな素材を使用することによって,上
記駆動手段を血液ポンプとは別個に,腹部等の空間的に
ゆとりのある所に設けることができる。また,上記ポン
プとしては摩擦ポンプ,軸流式ポンプ及び切り換え弁式
ポンプ等がある。また,使用する駆動流体にはシリコー
ンオイル,パーフルオロカーボン,ハイドロカーボン,
水等がある。
【0022】次に,上記血液室は,例えばチューブ型も
しくはサック型がある。上記チューブ型及びサック型の
血液ポンプは,後述するごとく,ケーシング内に駆動流
体で満たされた駆動室を設け,更にその内部に血液室を
設けたものである。(図12及び図13)。上記構造に
おいても,駆動室と血液室の境界には,2種類のダイヤ
フラムとバッファー室が設けられている。
しくはサック型がある。上記チューブ型及びサック型の
血液ポンプは,後述するごとく,ケーシング内に駆動流
体で満たされた駆動室を設け,更にその内部に血液室を
設けたものである。(図12及び図13)。上記構造に
おいても,駆動室と血液室の境界には,2種類のダイヤ
フラムとバッファー室が設けられている。
【0023】次に,例えば上記ケーシングは左右に2個
あり,その間には上記駆動手段が配置され,各ケーシン
グは上記血液側ダイヤフラムと駆動側ダイヤフラムとを
有する。この場合は,全置換型人工心臓として用いる。
また,例えば上記ケーシングは1つであっても良い。こ
の場合には,補助人工心臓として用いる。
あり,その間には上記駆動手段が配置され,各ケーシン
グは上記血液側ダイヤフラムと駆動側ダイヤフラムとを
有する。この場合は,全置換型人工心臓として用いる。
また,例えば上記ケーシングは1つであっても良い。こ
の場合には,補助人工心臓として用いる。
【0024】即ち,本発明は自然心臓を完全に除去した
場合に使用される全置換型人工心臓においても,また,
弱った自然心臓が回復するまでこれを補助する場合に使
用される補助人工心臓においても適応することができ
る。
場合に使用される全置換型人工心臓においても,また,
弱った自然心臓が回復するまでこれを補助する場合に使
用される補助人工心臓においても適応することができ
る。
【0025】次に,上記血液側ダイヤフラム及び駆動側
ダイヤフラムは積層された複数層のシートからなること
が好ましい。すなわち,上記各ダイヤフラムとしては,
薄い可撓性の膜を用い,一種類の材料からなる単層のみ
で構成されたもの,一種または二種類以上の材料からな
る複数層で構成されたもの等がある。単数層である場合
には,構造が簡便であり,製作も容易である。複数層の
場合には個々の膜厚を薄くできるため,ダイヤフラムの
動きが良くなり,また,ダイヤフラムが損傷した場合で
も,即座には血液にバッファー室内の気体が混入せず安
全性が高い。なお,上記各ダイヤフラムの材料として
は,ポリウレタン,ポリ塩化ビニル等を使用する。
ダイヤフラムは積層された複数層のシートからなること
が好ましい。すなわち,上記各ダイヤフラムとしては,
薄い可撓性の膜を用い,一種類の材料からなる単層のみ
で構成されたもの,一種または二種類以上の材料からな
る複数層で構成されたもの等がある。単数層である場合
には,構造が簡便であり,製作も容易である。複数層の
場合には個々の膜厚を薄くできるため,ダイヤフラムの
動きが良くなり,また,ダイヤフラムが損傷した場合で
も,即座には血液にバッファー室内の気体が混入せず安
全性が高い。なお,上記各ダイヤフラムの材料として
は,ポリウレタン,ポリ塩化ビニル等を使用する。
【0026】
【作用及び効果】本発明の血液ポンプにおいては,血液
室側の血液側ダイヤフラムと駆動室側の駆動側ダイヤフ
ラムとの間にバッファー室が介設されており,かつ該バ
ッファー室は気体緩衝部に通気可能に接続され,その容
積が可変である。そして,駆動側ダイヤフラムは駆動手
段によって駆動されている。しかし,容積可変のバッフ
ァー室のために,血液側ダイヤフラムは,血液送出時
は,血液室に流入する血液の圧力,即ち心房圧によっ
て,駆動側ダイヤフラムとは独立に駆動されている。
室側の血液側ダイヤフラムと駆動室側の駆動側ダイヤフ
ラムとの間にバッファー室が介設されており,かつ該バ
ッファー室は気体緩衝部に通気可能に接続され,その容
積が可変である。そして,駆動側ダイヤフラムは駆動手
段によって駆動されている。しかし,容積可変のバッフ
ァー室のために,血液側ダイヤフラムは,血液送出時
は,血液室に流入する血液の圧力,即ち心房圧によっ
て,駆動側ダイヤフラムとは独立に駆動されている。
【0027】このため,血液室へ血液が流入する場合,
駆動側ダイヤフラムが移動した結果ケーシング内に確保
された空間の中で血液室が必要としない容積部分は,膨
張したバッファー室が占める(図5〜図8参照)。
駆動側ダイヤフラムが移動した結果ケーシング内に確保
された空間の中で血液室が必要としない容積部分は,膨
張したバッファー室が占める(図5〜図8参照)。
【0028】従って,従来の血液ポンプのごとく,空の
血液室を駆動側ダイヤフラムが押したり,すべての血液
が血液室に流入した後,駆動側ダイヤフラムがこれを引
き続けたりすること等が防止できる。また,血液室への
血液流入量及び送出量は,心房圧等の生体側の条件によ
って自動的に調整されている。上述したごとく,血液の
流入は心房圧等によって行われているため,生体組織や
血液に損傷を与えるような陰圧等がかかる恐れもない。
血液室を駆動側ダイヤフラムが押したり,すべての血液
が血液室に流入した後,駆動側ダイヤフラムがこれを引
き続けたりすること等が防止できる。また,血液室への
血液流入量及び送出量は,心房圧等の生体側の条件によ
って自動的に調整されている。上述したごとく,血液の
流入は心房圧等によって行われているため,生体組織や
血液に損傷を与えるような陰圧等がかかる恐れもない。
【0029】上記のごとく,本発明によれば,左右の血
液ポンプの血液送出量差を自動的に調節することが可能
であり,生体組織や血液の損傷を起こすおそれのない,
軽量かつ小型の血液ポンプを提供することができる。
液ポンプの血液送出量差を自動的に調節することが可能
であり,生体組織や血液の損傷を起こすおそれのない,
軽量かつ小型の血液ポンプを提供することができる。
【0030】
実施例1 本発明の実施例にかかる血液ポンプにつき,図1〜図8
を用いて説明する。図1に示すごとく,本例の血液ポン
プ1は左右のケーシング110,120と,該ケーシン
グ110,120内に配設したダイヤフラムと,該ダイ
ヤフラムによって区画された血液100を送出するため
の左右の血液室11,12と,駆動手段であるポンプ2
と連結された左右の駆動室21,22とを有する。
を用いて説明する。図1に示すごとく,本例の血液ポン
プ1は左右のケーシング110,120と,該ケーシン
グ110,120内に配設したダイヤフラムと,該ダイ
ヤフラムによって区画された血液100を送出するため
の左右の血液室11,12と,駆動手段であるポンプ2
と連結された左右の駆動室21,22とを有する。
【0031】そして,上記ダイヤフラムは左右の血液室
11,12側に位置する左右の血液側ダイヤフラム1
3,14と左右の駆動室21,22側に位置する左右の
駆動側ダイヤフラム23,24とよりなる。上記血液側
ダイヤフラム13,14と駆動側ダイヤフラム23,2
4との間には左右のバッファー室35,36が介設され
ている。該バッファー室35,36は左右の気体緩衝部
31,32に気体チューブ33,34を介して,これと
通気可能に接続されている。なお,符号300はバッフ
ァー室35,36と気体緩衝部31,32を移動する空
気である。
11,12側に位置する左右の血液側ダイヤフラム1
3,14と左右の駆動室21,22側に位置する左右の
駆動側ダイヤフラム23,24とよりなる。上記血液側
ダイヤフラム13,14と駆動側ダイヤフラム23,2
4との間には左右のバッファー室35,36が介設され
ている。該バッファー室35,36は左右の気体緩衝部
31,32に気体チューブ33,34を介して,これと
通気可能に接続されている。なお,符号300はバッフ
ァー室35,36と気体緩衝部31,32を移動する空
気である。
【0032】次に,上記左右の血液室11,12には各
静脈又は各心房に連結された流入ポート15,16と各
動脈に連結された送出ポート17,18が設けられ,各
ポートには血液100の逆流を防止するための逆止弁1
50,160,170,180が内蔵されている。次
に,上記ポンプ2は,左右の駆動室21,22に駆動流
体200であるシリコーンオイルを間欠的に送出するも
ので,このために左右の駆動チューブ25,26がポン
プ2と左右の駆動室21,22との間に設けられてい
る。
静脈又は各心房に連結された流入ポート15,16と各
動脈に連結された送出ポート17,18が設けられ,各
ポートには血液100の逆流を防止するための逆止弁1
50,160,170,180が内蔵されている。次
に,上記ポンプ2は,左右の駆動室21,22に駆動流
体200であるシリコーンオイルを間欠的に送出するも
ので,このために左右の駆動チューブ25,26がポン
プ2と左右の駆動室21,22との間に設けられてい
る。
【0033】また,本例の左右の気体緩衝部31,32
は,図2に示すごとく,容積変化が可能な可撓性のコン
プライアスチェンバー37である。上記コンプライアス
チェンバー37は,容積変化に対して抵抗力の働かない
材質で構成されており,紙風船のようなものである。そ
して,上記コンプライアスチェンバー37は,ダイヤフ
ラムの駆動状態に応じて,鎖線371から一点鎖線37
2に示す状態にその容積を変化させる。なお,上記コン
プライアンスチェンバー37の最大容積は100ccで
ある。
は,図2に示すごとく,容積変化が可能な可撓性のコン
プライアスチェンバー37である。上記コンプライアス
チェンバー37は,容積変化に対して抵抗力の働かない
材質で構成されており,紙風船のようなものである。そ
して,上記コンプライアスチェンバー37は,ダイヤフ
ラムの駆動状態に応じて,鎖線371から一点鎖線37
2に示す状態にその容積を変化させる。なお,上記コン
プライアンスチェンバー37の最大容積は100ccで
ある。
【0034】次に,図3に示すごとく,上記ポンプ2は
摩擦ポンプ28が用いられている。上記摩擦ポンプ28
は駆動流体200で満たされ,これを送出するための二
つの送出口281,282が設けられたケース285
と,該ケース285内に設けられ,図示を省略したモー
ターに接続された羽根車283とよりなる。上記送出口
281,282はそれぞれ,図1に示した駆動チューブ
25,26と連結されている。
摩擦ポンプ28が用いられている。上記摩擦ポンプ28
は駆動流体200で満たされ,これを送出するための二
つの送出口281,282が設けられたケース285
と,該ケース285内に設けられ,図示を省略したモー
ターに接続された羽根車283とよりなる。上記送出口
281,282はそれぞれ,図1に示した駆動チューブ
25,26と連結されている。
【0035】そして,上記摩擦ポンプ28においては,
回転する羽根車283の各羽根2830間にトラップさ
れた駆動流体200が,羽根車283の回転方向に応じ
て送出口281,282より送出される。なお,上記回
転方向は,心臓の脈拍と同様に,通常は1分間に60〜
70回,右方向と左方向とに切り換える。なお,ポンプ
2は,上記摩擦式以外にも,軸流型,切換弁式ポンプ等
を使用することもできる。
回転する羽根車283の各羽根2830間にトラップさ
れた駆動流体200が,羽根車283の回転方向に応じ
て送出口281,282より送出される。なお,上記回
転方向は,心臓の脈拍と同様に,通常は1分間に60〜
70回,右方向と左方向とに切り換える。なお,ポンプ
2は,上記摩擦式以外にも,軸流型,切換弁式ポンプ等
を使用することもできる。
【0036】次に,図4に示すごとく,上記血液ポンプ
1を人体8に設けるに当たっては,自然心臓を除去した
空間に左右のケーシング110,120を収める。ま
た,ポンプ2及び気体緩衝部31,32は駆動チューブ
25,26及び気体チューブ33,34を延設し,全て
腹部内に収納する。
1を人体8に設けるに当たっては,自然心臓を除去した
空間に左右のケーシング110,120を収める。ま
た,ポンプ2及び気体緩衝部31,32は駆動チューブ
25,26及び気体チューブ33,34を延設し,全て
腹部内に収納する。
【0037】次に,本例の血液ポンプ1の作動につい
て,図5〜図8を用いて説明する。上記血液ポンプ1
は,次の図5〜図8に示すサイクルを繰り返す。なお,
各図の各ダイヤフラムの移動方向は矢線によって示して
ある。まず,図5は左血液室11において,再び血液1
00の流入が始まろうとしている状態である。
て,図5〜図8を用いて説明する。上記血液ポンプ1
は,次の図5〜図8に示すサイクルを繰り返す。なお,
各図の各ダイヤフラムの移動方向は矢線によって示して
ある。まず,図5は左血液室11において,再び血液1
00の流入が始まろうとしている状態である。
【0038】上記状態においては,まずポンプ2は駆動
流体200を左駆動室21より右駆動室22へと移送さ
せ始める。これに伴い,左血液側ダイヤフラム13及び
左駆動側ダイヤフラム23も右方へと移動し始める。ま
た,左心房圧によって逆止弁150が開き,左心房より
血液100が流入する。
流体200を左駆動室21より右駆動室22へと移送さ
せ始める。これに伴い,左血液側ダイヤフラム13及び
左駆動側ダイヤフラム23も右方へと移動し始める。ま
た,左心房圧によって逆止弁150が開き,左心房より
血液100が流入する。
【0039】一方,右血液室12は,右心房圧に応じた
量の血液100の充填が完了した状態である。そして,
駆動流体200の移送によって移動し始めた右血液側ダ
イヤフラム14及び右駆動側ダイヤフラム24が上記血
液100の送出を,後述する図7の左血液室と同様に開
始する。
量の血液100の充填が完了した状態である。そして,
駆動流体200の移送によって移動し始めた右血液側ダ
イヤフラム14及び右駆動側ダイヤフラム24が上記血
液100の送出を,後述する図7の左血液室と同様に開
始する。
【0040】図6は,図5よりも更に左血液室11への
血液100の流入が進んだ状態を表している。ただし血
液流入量がまだ少ないため,左血液側ダイヤフラム13
の右方への移動量はあまり大きくない。しかし,左駆動
側ダイヤフラム23は駆動流体200の移送量に追随
し,大きく右へ移動している。
血液100の流入が進んだ状態を表している。ただし血
液流入量がまだ少ないため,左血液側ダイヤフラム13
の右方への移動量はあまり大きくない。しかし,左駆動
側ダイヤフラム23は駆動流体200の移送量に追随
し,大きく右へ移動している。
【0041】従って,両ダイヤフラムの移動差は左バッ
ファー室35に左気体緩衝部31から空気300が流入
し,バッファー室35の容積が増大することによって補
填される。一方,右駆動室22においては,右駆動側ダ
イヤフラム24によって右血液側ダイヤフラム14が押
され,後述する図8の左血液室11と同様に,右血液室
12内の血液100が送出される。
ファー室35に左気体緩衝部31から空気300が流入
し,バッファー室35の容積が増大することによって補
填される。一方,右駆動室22においては,右駆動側ダ
イヤフラム24によって右血液側ダイヤフラム14が押
され,後述する図8の左血液室11と同様に,右血液室
12内の血液100が送出される。
【0042】図7は,上記図6の状態から右血液室12
へ,図5の左血液室11と同様に,右心房圧による血液
100の流入が始まり,左血液室11において,血液1
00が送出されようとする状態を表している。つまり,
左血液室11には,左心房圧に応じた量の血液100が
完全に充填された状態となっている。
へ,図5の左血液室11と同様に,右心房圧による血液
100の流入が始まり,左血液室11において,血液1
00が送出されようとする状態を表している。つまり,
左血液室11には,左心房圧に応じた量の血液100が
完全に充填された状態となっている。
【0043】このとき,上記ポンプ2は右駆動室22か
ら駆動流体200を再び左駆動室21に移送させ始め
る。左駆動側ダイヤフラム23は左方へと移動を開始
し,左バッファー室35はその容積を減少させながら,
その内部の空気300を左気体緩衝部31へと送出し始
める。
ら駆動流体200を再び左駆動室21に移送させ始め
る。左駆動側ダイヤフラム23は左方へと移動を開始
し,左バッファー室35はその容積を減少させながら,
その内部の空気300を左気体緩衝部31へと送出し始
める。
【0044】やがて,左バッファー室35の空気300
の大半が左気体緩衝部31へ送出され,左駆動側ダイヤ
フラム23と左血液側ダイヤフラム13とが接触する。
このとき,左流入口15の逆止弁150が閉じ,左送出
口17の逆止弁170が開く。
の大半が左気体緩衝部31へ送出され,左駆動側ダイヤ
フラム23と左血液側ダイヤフラム13とが接触する。
このとき,左流入口15の逆止弁150が閉じ,左送出
口17の逆止弁170が開く。
【0045】図8は,左血液室11から血液100が送
出されている状態を表している。即ち,駆動流体100
の移送量に追随し,左駆動側ダイヤフラム23が左血液
側ダイヤフラム13を共に左側に移動させ,血液100
を送出させている。左血液室11の血液100が全て送
出された後は再び図5の状態に戻る。一方,右血液室1
2においては,図6の左血液室11と同様に血液100
の流入が行なわれている。なお,上記からも知られるよ
うに,右血液室12の血液送出及び流入の状態は,上述
した左血液室11と時間的に逆位相であることを除けば
同一である。
出されている状態を表している。即ち,駆動流体100
の移送量に追随し,左駆動側ダイヤフラム23が左血液
側ダイヤフラム13を共に左側に移動させ,血液100
を送出させている。左血液室11の血液100が全て送
出された後は再び図5の状態に戻る。一方,右血液室1
2においては,図6の左血液室11と同様に血液100
の流入が行なわれている。なお,上記からも知られるよ
うに,右血液室12の血液送出及び流入の状態は,上述
した左血液室11と時間的に逆位相であることを除けば
同一である。
【0046】次に,本例における作用効果につき説明す
る。本例の血液ポンプは,血液側ダイヤフラムと駆動側
ダイヤフラムとの間に,容積可変のバッファー室がある
ため,両ダイヤフラムの駆動状態が独立したものとな
る。即ち,駆動側ダイヤフラムは駆動流体によって,血
液側ダイヤフラムは流入する血液の心房圧によって駆動
される。
る。本例の血液ポンプは,血液側ダイヤフラムと駆動側
ダイヤフラムとの間に,容積可変のバッファー室がある
ため,両ダイヤフラムの駆動状態が独立したものとな
る。即ち,駆動側ダイヤフラムは駆動流体によって,血
液側ダイヤフラムは流入する血液の心房圧によって駆動
される。
【0047】即ち,血液室への血液流入量は,心房圧と
いう生体側の条件によって制御されている。よって,生
体組織や血液に損傷を与える陰圧等がかかる恐れもな
い。また,血液量差を確保するための装置も必要ないた
め小型かつ軽量である。
いう生体側の条件によって制御されている。よって,生
体組織や血液に損傷を与える陰圧等がかかる恐れもな
い。また,血液量差を確保するための装置も必要ないた
め小型かつ軽量である。
【0048】本例の駆動手段は,ポンプによって移送さ
れる駆動流体である。よって,ケーシングとポンプとを
別々の場所に設置することも容易にできる。従って,本
例によれば,左右の血液ポンプの血液送出量差を自動的
に調節することが可能であり,生体組織や血液の損傷を
起こすおそれのない軽量かつ小型の血液ポンプを提供す
ることができる。なお,本例は全置換型人工心臓に適用
する血液ポンプについて説明したが,弱った自然心臓が
回復するまで自然心臓を補助する場合に使用する補助人
工心臓においても適用することもできる。
れる駆動流体である。よって,ケーシングとポンプとを
別々の場所に設置することも容易にできる。従って,本
例によれば,左右の血液ポンプの血液送出量差を自動的
に調節することが可能であり,生体組織や血液の損傷を
起こすおそれのない軽量かつ小型の血液ポンプを提供す
ることができる。なお,本例は全置換型人工心臓に適用
する血液ポンプについて説明したが,弱った自然心臓が
回復するまで自然心臓を補助する場合に使用する補助人
工心臓においても適用することもできる。
【0049】実施例2 本例は,図9に示すごとく,血液ポンプ1の気体緩衝部
として,容積変化を伴わない容積固定容器である,ハー
ドシェルダンパー38を使用したものである。また,上
記ハードシェルダンパー38の容積は100ccであ
る。その他は,実施例1と同様である。また,血液ポン
プの形状は左右対称なので,右血液室等の詳細は省略す
る(実施例3以降も同様)。
として,容積変化を伴わない容積固定容器である,ハー
ドシェルダンパー38を使用したものである。また,上
記ハードシェルダンパー38の容積は100ccであ
る。その他は,実施例1と同様である。また,血液ポン
プの形状は左右対称なので,右血液室等の詳細は省略す
る(実施例3以降も同様)。
【0050】本例においては,バッファー室35とハー
ドシェルダンパー38との空間に封入されている気体の
分子量は変化しない。従って,血液室11への血液流入
量が減少すると共にバッファー室35の体積が増大す
る。よって,上記バッファー室35の圧力が多少陰圧側
に傾くため,血液室11への血液の流入量が多くなる。
このため,血液送出量を常に多めに設定することができ
る。その他は,実施例1と同様の作用効果を有する。
ドシェルダンパー38との空間に封入されている気体の
分子量は変化しない。従って,血液室11への血液流入
量が減少すると共にバッファー室35の体積が増大す
る。よって,上記バッファー室35の圧力が多少陰圧側
に傾くため,血液室11への血液の流入量が多くなる。
このため,血液送出量を常に多めに設定することができ
る。その他は,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0051】実施例3 本例は,図10に示すごとく,血液ポンプ1において,
バッファー室35に連結されている気体チューブ33の
先端331を,人体8の外方に延設し,大気開放とした
ものである。その他は,実施例1と同様である。
バッファー室35に連結されている気体チューブ33の
先端331を,人体8の外方に延設し,大気開放とした
ものである。その他は,実施例1と同様である。
【0052】本例においては,上記気体チューブ33の
先端からバッファー室35の伸縮と同期して気体300
が流入あるいは送出される。このため,上記気体300
の流入および送出の状態を体外よりモニターすることに
よって,血液ポンプ1の作動状態を外部から調べること
ができる。その他は,実施例1と同様の作用効果を有す
る。
先端からバッファー室35の伸縮と同期して気体300
が流入あるいは送出される。このため,上記気体300
の流入および送出の状態を体外よりモニターすることに
よって,血液ポンプ1の作動状態を外部から調べること
ができる。その他は,実施例1と同様の作用効果を有す
る。
【0053】実施例4 本例は,図11に示すごとく,血液ポンプ1の駆動手段
として,モーター29を使用するものである。上記モー
ター29は,左右に往復運動するシャフト291,29
2を有し,該シャフト291の端部には駆動側ダイヤフ
ラム23を押引するためのプッシャープレート293が
設けられている。また,本例のモーター29は左右のケ
ーシング110,120の間に,上記シャフト291,
292は駆動チューブ25,26の内部にそれぞれ配置
されている。その他は,実施例1と同様である。
として,モーター29を使用するものである。上記モー
ター29は,左右に往復運動するシャフト291,29
2を有し,該シャフト291の端部には駆動側ダイヤフ
ラム23を押引するためのプッシャープレート293が
設けられている。また,本例のモーター29は左右のケ
ーシング110,120の間に,上記シャフト291,
292は駆動チューブ25,26の内部にそれぞれ配置
されている。その他は,実施例1と同様である。
【0054】本例においては,モータ29によって,直
接かつ機械的にダイヤフラムを作動させるので,応答性
及び効率が良い。また,その他は実施例1と同様の作用
効果を有する。
接かつ機械的にダイヤフラムを作動させるので,応答性
及び効率が良い。また,その他は実施例1と同様の作用
効果を有する。
【0055】実施例5 本例は,図12に示すごとく,チューブ型血液ポンプ4
を示すものである。上記チューブ型血液ポンプ4におい
ては,ケーシング410内に流入ポート15と送出ポー
ト17とを有するチューブ状の血液室41が設けられて
いる。また血液室41にはチューブ状の血液側ダイヤフ
ラム43とチューブ状の駆動側ダイヤフラム493とが
設けられ,両者の間にバッファー室495が設けられて
いる。駆動側ダイヤフラム493とケーシング410と
の間は駆動流体200が充填された駆動室491であ
る。その他は実施例1と同様である。
を示すものである。上記チューブ型血液ポンプ4におい
ては,ケーシング410内に流入ポート15と送出ポー
ト17とを有するチューブ状の血液室41が設けられて
いる。また血液室41にはチューブ状の血液側ダイヤフ
ラム43とチューブ状の駆動側ダイヤフラム493とが
設けられ,両者の間にバッファー室495が設けられて
いる。駆動側ダイヤフラム493とケーシング410と
の間は駆動流体200が充填された駆動室491であ
る。その他は実施例1と同様である。
【0056】本例の血液ポンプ4においては,血液10
0の流入及び送出において,実施例1と同様に血液側ダ
イヤフラム43,駆動側ダイヤフラム493が作動す
る。即ち,バッファー室495は,駆動流体200及び
血液100の移動に伴いケーシング410内で膨張,収
縮する。その他は,実施例1と同様である。本例におい
ては,チューブ型構造を採用しているので,血液ポンプ
内部の血液の流れが良く,抗血栓性に優れている。ま
た,本例においても,実施例1と同様の効果を得ること
ができる。
0の流入及び送出において,実施例1と同様に血液側ダ
イヤフラム43,駆動側ダイヤフラム493が作動す
る。即ち,バッファー室495は,駆動流体200及び
血液100の移動に伴いケーシング410内で膨張,収
縮する。その他は,実施例1と同様である。本例におい
ては,チューブ型構造を採用しているので,血液ポンプ
内部の血液の流れが良く,抗血栓性に優れている。ま
た,本例においても,実施例1と同様の効果を得ること
ができる。
【0057】実施例6 本例は,図13に示すごとく,サック型血液ポンプ5で
ある。上記サック型血液ポンプ5においては,ケーシン
グ510内に流入ポート15と送出ポート17とを有す
るサック状の血液室51が設けられている。また血液室
51にはサック状の血液側ダイヤフラム53とサック状
の駆動側ダイヤフラム593とが設けられ,両者の間に
バッファー室595が設けられている。駆動側ダイヤフ
ラム593とケーシング510との間は駆動流体200
が充填された駆動室591である。その他は実施例1と
同様である。
ある。上記サック型血液ポンプ5においては,ケーシン
グ510内に流入ポート15と送出ポート17とを有す
るサック状の血液室51が設けられている。また血液室
51にはサック状の血液側ダイヤフラム53とサック状
の駆動側ダイヤフラム593とが設けられ,両者の間に
バッファー室595が設けられている。駆動側ダイヤフ
ラム593とケーシング510との間は駆動流体200
が充填された駆動室591である。その他は実施例1と
同様である。
【0058】本例の血液ポンプ5においては,血液10
0の流入及び送出は,実施例1と同様に血液側ダイヤフ
ラム53,駆動側ダイヤフラム593が駆動することに
より行なわれる。また,本例においても,実施例1と同
様の効果を得ることができる。
0の流入及び送出は,実施例1と同様に血液側ダイヤフ
ラム53,駆動側ダイヤフラム593が駆動することに
より行なわれる。また,本例においても,実施例1と同
様の効果を得ることができる。
【図1】実施例1における血液ポンプの構造説明図。
【図2】実施例1における気体緩衝部の構造説明図。
【図3】実施例1における,駆動用のポンプの構造説明
図。
図。
【図4】実施例1における血液ポンプの装着使用説明
図。
図。
【図5】実施例1における血液ポンプの作動説明図。
【図6】図5に続く,血液ポンプの作動説明図。
【図7】図6に続く,血液ポンプの作動説明図。
【図8】図7に続く,血液ポンプの作動説明図。
【図9】実施例2におけるハードシェルダンパーの説明
図。
図。
【図10】実施例3における気体緩衝部を大気開放とし
た場合の説明図。
た場合の説明図。
【図11】実施例4における機械式駆動手段の説明図。
【図12】実施例5におけるチューブ型血液ポンプの説
明図。
明図。
【図13】実施例6におけるサック型血液ポンプの説明
図。
図。
【図14】従来の人工心臓装置の説明図。
【図15】人体の循環器系の説明図。
1...血液ポンプ, 100...血液, 11,12...血液室, 110,120...ケーシング, 13,14...血液側ダイヤフラム, 2...ポンプ, 200...駆動流体, 21,22...駆動室, 23,24...駆動側ダイヤフラム, 29...モーター, 300...空気, 31,32...気体緩衝部, 35,36...バッファー室, 4...チューブ型血液ポンプ, 5...サック型血液ポンプ,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増澤 徹 大阪府吹田市藤白台5丁目7番地1 国立 循環器病センター 研究所内 (72)発明者 松尾 義昭 大阪府吹田市藤白台5丁目7番地1 国立 循環器病センター 研究所内
Claims (12)
- 【請求項1】 ケーシングと,該ケーシング内に配設し
たダイヤフラムと,該ダイヤフラムによって区画され
た,血液を送出するための血液室と,駆動手段を有する
駆動室とを有する血液ポンプにおいて,上記ダイヤフラ
ムは,血液室側に位置する血液側ダイヤフラムと駆動室
側に位置する駆動側ダイヤフラムとよりなると共に,両
者の間にはバッファー室が介設されており,かつ該バッ
ファー室は気体緩衝部に通気可能に接続されていること
を特徴とする血液ポンプ。 - 【請求項2】 請求項1において,上記気体緩衝部は,
容積変化が可能な可撓性の容積可変容器であることを特
徴とする血液ポンプ。 - 【請求項3】 請求項1において,上記気体緩衝部は,
容積変化を伴わない容積固定容器であることを特徴とす
る血液ポンプ。 - 【請求項4】 請求項1において,上記気体緩衝部は,
大気であることを特徴とする血液ポンプ。 - 【請求項5】 請求項1〜3又は4において,上記駆動
手段は,上記駆動室に駆動流体を間欠的に送出するポン
プであることを特徴とする血液ポンプ。 - 【請求項6】 請求項1〜3又は4において,上記駆動
手段は駆動装置を機械的に駆動させるモーターであるこ
とを特徴とする血液ポンプ。 - 【請求項7】 請求項1〜5又は6において,上記血液
室はチューブ型であることを特徴とする血液ポンプ。 - 【請求項8】 請求項1〜5又は6において,上記血液
室はサック型であることを特徴とする血液ポンプ。 - 【請求項9】 請求項1〜7又は8において,上記ケー
シングは左右に2個あり,その間には上記駆動手段が配
置され,各ケーシングは上記血液側ダイヤフラムと駆動
側ダイヤフラムとを有することを特徴とする血液ポン
プ。 - 【請求項10】 請求項1〜7又は8において,上記ケ
ーシングは1つであることを特徴とする血液ポンプ。 - 【請求項11】 請求項1〜9又は10において,上記
血液側ダイヤフラムは積層された複数層のシートからな
ることを特徴とする血液ポンプ。 - 【請求項12】 請求項1〜9又は10において,上記
駆動側ダイヤフラムは積層された複数層のシートからな
ることを特徴とする血液ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6079335A JPH07255834A (ja) | 1994-03-24 | 1994-03-24 | 血液ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6079335A JPH07255834A (ja) | 1994-03-24 | 1994-03-24 | 血液ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07255834A true JPH07255834A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13687034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6079335A Pending JPH07255834A (ja) | 1994-03-24 | 1994-03-24 | 血液ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07255834A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US10543301B2 (en) | 2016-01-06 | 2020-01-28 | Bivacor Inc. | Heart pump |
CN111878410A (zh) * | 2020-08-26 | 2020-11-03 | 广东顺德工业设计研究院(广东顺德创新设计研究院) | 离体器官机械灌注装置及其血泵 |
CN114367032A (zh) * | 2022-01-06 | 2022-04-19 | 中国科学院力学研究所 | 一种柔性隔膜、电磁驱动囊式人工心脏及控制方法 |
-
1994
- 1994-03-24 JP JP6079335A patent/JPH07255834A/ja active Pending
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