[go: up one dir, main page]

JPH07235075A - 光ヘッド用回折格子とその作製方法 - Google Patents

光ヘッド用回折格子とその作製方法

Info

Publication number
JPH07235075A
JPH07235075A JP6025372A JP2537294A JPH07235075A JP H07235075 A JPH07235075 A JP H07235075A JP 6025372 A JP6025372 A JP 6025372A JP 2537294 A JP2537294 A JP 2537294A JP H07235075 A JPH07235075 A JP H07235075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffraction grating
optical head
curable resin
original plate
ionizing radiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6025372A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Hotta
豪 堀田
Hideaki Morita
森田英明
Toshiichi Segawa
瀬川敏一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP6025372A priority Critical patent/JPH07235075A/ja
Publication of JPH07235075A publication Critical patent/JPH07235075A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 微細な寸法制御が可能で、大量複製が可能
で、かつ、耐候性が優れている光ヘッド用回折格子とそ
の作製方法。 【構成】 記録媒体のトラックに記録された情報を読み
取りかつそのトラックをトラッキングをするために、入
射光をほぼ0次光及び±1次回折光に分割するための光
ヘッド用回折格子4であって、透明基板3上に紫外線硬
化型樹脂2からなる断面矩形状の繰り返しレリーフパタ
ーンが設けられている回折格子であり、透明基板3と紫
外線硬化型樹脂2の間にシランカップリング層5を有す
る。その作製は、クロムマスクを露光して作製したレジ
ストパターンを複製してなるスタンパ1を2P(PhotoP
olymerization )法で複製して作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ヘッド用回折格子と
その作製方法に関し、特に、コンパクトディスク、光カ
ード、光ディスク、光磁気ディスク等に使用される光ピ
ックアップや光ヘッドの部品であって、回折により入射
ビームを3つのビームに分割する回折格子に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来公知の、光ヘッドの部品と
して回折格子Gを用い、レーザダイオードSからの入射
光を0次光及び±1次光の3ビームBに分割する3ビー
ム方式のトラッキンングシステムの原理図であり、回折
格子Gにより微小角で分割された3ビームBは、対物レ
ンズLを通してディスクD上にトラックを横切る方向に
微小間隔で隣接する3ビームスポットSPを結像し、そ
の3スポットSPの像を対物レンズL、ビームスプリッ
タBSを経て3つの検出部を持つフォトダイオードPD
上に結像し、両側のスポット像の強度から媒体Dのトラ
ッキングを行うものである。
【0003】このような3ビームトラッキング法に用い
られる回折格子としては、0次光と1次回折光との分離
角は、波長780nmにおいて、1.8°程度以下が要
求され、それを回折格子のピッチに換算すると、回折の
式から25μm程度以上になる。このような格子間隔の
広い回折格子の作製方法として、以下の方法が提示され
ているが、何れも下記のような欠点を有する。
【0004】特開昭61−289544号のものは、金
型の機械的加工、紫外線硬化型樹脂での複製を行うもの
であるが、金型作製が高価で、金型に傷が付くと、再作
製しなけらばならず、同様の価格が必要になる。また、
金型の機械加工の際、溝深さの制御が難しく、回折効率
の有効範囲が狭い場合には不適な方法である。
【0005】また、特開昭63−191328号のもの
は、ホログラフィック露光で原版作製をするものである
が、2光束干渉法で記録できるピッチは最大2μm程度
が限界であり、ピッチが25μmを超えるものが要求さ
れる3ビームトラッキンング方式用の回折格子の作製が
困難である。例えば、2光束間の角度をθ、ピッチを
d、波長をλとすると、 θ=sin-1(λ/d) であり、30μmピッチの場合、θを1.1°にする必
要があるが、これを制御するのは困難である。実際に干
渉し難いし、θが0.1°ずれても、ピッチdが2μm
変わってしまう。また、感光材料として用いられるレジ
ストはγ値が高いため、干渉縞形状の制御が困難であ
る。
【0006】さらに、特開昭63−191328号のも
のは、基板をイオンビームでエッチングして回折格子を
刻むものである。しかし、イオンビーム照射は均一にで
き難く、小サイズ基板にしかエッチングできない、エッ
チング後の面があれて平滑になり難い、工程のサイクル
時間が長い等の問題がある。
【0007】また、特開平2−12621号のものは、
金型を機械的加工で作製して、それを2P(PhotoPolym
erization )法で複製するものである。しかし、金型作
製が高価で、金型に傷が付くと、再作製しなけらばなら
ず、同様の価格が必要になる。また、金型の機械加工の
際、溝深さの制御が難しく、回折効率の有効範囲が狭い
場合には不適な方法である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
に、一般に知られている3ビームトラッキンング方式に
用いられる光ヘッド用回折格子の問題点を踏まえて、微
細な寸法制御ができ、再作製しやすい原版を作製し、2
P法により容易に大量複製し、得られた複製品の耐候性
が優れている回折格子とその作製方法を見出して完成さ
れたものであり、したがって、本発明の目的は、微細な
寸法制御が可能で、大量複製が可能で、かつ、耐候性が
優れている光ヘッド用回折格子とその作製方法を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光ヘッド用回折格子とその作製方法について、以下
に詳しく説明する。コンパクトディスク等の光記録媒体
のトラッキングを3ビーム法で行う場合、図1に示すよ
うに、光源Sからの光が回折格子Gにより0次光及び±
1次回折光の3つのビームBに相互に微小角をなして分
割され、対物レンズLを通してディスクD上のトラック
を横切る方向に微小間隔で隣接する3ビームスポットS
Pを結像し、その3スポットSPの像を対物レンズL、
ビームスプリッタBSを経て3つの検出部を持つフォト
ダイオードPD上に結像し、両側のスポット像の強度か
ら媒体Dのトラッキングを行うものである。
【0010】この場合、回折格子Gのピッチは、波長7
80nmの光を用いる場合、25〜35μm、0次光と
1次回折光の分離角は1.8〜1.3°程度が要求さ
れ、かつ、0次光と+1次回折光、−1次回折光の強度
比は5:1:1程度が有効である(0次光と±1次回折
光全体との比は5:2)。
【0011】このように分離角が小さく、かつ、分割比
が精密な回折格子は、従来のような原版用金型の機械的
加工、ホログラフィック露光による原版作製、基板のイ
オンビームでエッチングによる加工等によって作製する
ことは困難であり、後記するような本発明の作製方法に
より安定的に作製できることを見出した。
【0012】そして、上記のような分割比を考慮し、例
えば波長780nmの半導体レーザでトラッキングを行
うために、屈折率1.45〜1.56、好ましくは1.
49〜1.53の材料で、溝深さが230〜350n
m、好ましくは250〜300nmの回折格子Gを作製
し、5:1に近い比率の1次回折光を得ることに成功し
た。
【0013】回折格子媒質の屈折率をnとするとき、断
面が矩形の場合、+1次回折光又は−1次回折光の強度
Iは、φ=2π(n−1)d/λ、d=レリーフの深
さ、λ=波長、rをデューティー比とすると、 I=|1/2π×(cosφ−1+jsinφ)×{s
in2πr+j(cos2πr−1)}|2 となるので、屈折率nが小さいと、レリーフの深さdが
深くなり、後記の複製をするとき、レリーフの欠けが生
じるので、ナトリウムのd線での屈折率nD が1.45
以上であることが望ましい。レリーフの深さdは、計算
から0.25から0.35となることが分かった。ま
た、そのピッチに対するレリーフ凸部の幅の比(デュー
ティー比r)については、回折効率を制御する点から、
0.4〜0.6の範囲にあることが望ましく、0.5と
した。なお、デューティー比は、断面を作製し、電子顕
微鏡等で観察することにより測定できる。
【0014】さらに、レリーフ凸部の断面は、回折効率
の制御から、矩形であるか、又は、その側面の垂直法線
からの傾き角が5°以内であることが望ましい。それ以
上になると、断面パターンが台形になり、所望の回折効
率制御が難しくなる。
【0015】具体的な回折効率については、例えば波長
780±20nmの0次光が60〜70%、+1次回折
光(及び、−1次回折光)が10〜15%であることが
望ましく、0次光強度が70%を越えると、1次回折光
強度が10%未満になり、1次回折光に対する0次光の
強度が大きくなりすぎ、トラック位置検出が困難にな
る。また、0次光が60%未満で1次回折光が15%以
上の場合も、トラッキングが困難になる。なお、これら
の回折効率は、可視の波長633nmの光においては、
0次光がほぼ50〜60%、+1次回折光(及び、−1
次回折光)がほぼ15〜20%に相当する。ここで、0
次光、+1次回折光、−1次回折光の強度割合を加算し
ても100%にならないのは、高次回折光及び反射光が
あるためである。また、レリーフ面の平滑度に関して
は、30μm以下であることが望ましい。それより大き
いと、回折方向に乱れが生じ、トラック位置検出が困難
になる。
【0016】次に、図2の工程図を参照にして、このよ
うな本発明の回折格子について説明する。本発明の回折
格子は、表面に所望の矩形断面の凹凸レリーフ模様を有
するスタンパ1とガラス基板3との間に液状の紫外線又
は電子線硬化性樹脂組成物2を充填し、上記硬化性樹脂
組成物2を基板3側又はスタンパ1側から紫外線又は電
子線を照射して硬化させた後、上記スタンパ1を剥離さ
せてなる成形品4であって、上記硬化性樹脂組成部2
が、一部あるいは全部が極性の強いモノマー、オリゴマ
ーあるいは光開始剤等からなっていることを特徴とす
る。
【0017】本発明において、紫外線により樹脂2を硬
化させる場合は、基板3又はスタンパ1の何れか一方が
透明で紫外線を透過させるものであればよい。電子線に
より硬化させる場合は、何れも透過性である必要はな
い。スタンパ1は、ニッケルスタンパでも後記する樹脂
スタンパ(プラスチック原版)でもよい。
【0018】基板3に用いるガラスとしては、ソーダガ
ラス、石英ガラス、硼珪酸ガラス、クラウンガラス等が
よく、厚みには依存しないが、薄すぎると、スタンパ1
との剥離時に割れることが多いため、0.5mm以上の
厚さが好ましい。
【0019】本発明に用いられる樹脂2としては、一般
的な紫外線硬化型、電子線硬化型樹脂(モノマー、オリ
ゴマーあるいは光開始剤からなる。)に極性が強く、低
粘度であるN−ビニル−2−ピロリドン、テトラヒドロ
フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタ
クリレート等を添加したもの、あるいは、樹脂全体が上
記の極性が強い樹脂からなるものがある。その際、樹脂
2は低粘度である方が気泡が混入し難く、欠陥率が低
く、歩留りの高い複製ができるので好ましい。また、樹
脂2の成形後の厚さは、5μm〜30μmの範囲になる
のが好ましい。この厚さが5μmより薄いと、極低粘度
の樹脂が必要になるが、粘度が低すぎると、上記のよう
な複製が困難になる。一方、厚さが30μmより厚い
と、樹脂の硬化収縮が大きくなり、複製品の寸法制御が
困難になる。
【0020】また、オリゴマーとしてはガラス転移温度
g が40℃以上と高いものが望ましく、例えば、 オリゴエステルアクリレート 東亜合成(株)製 アロニックスM−6300 Tg =44℃ オリゴエステルアクリレート 東亜合成(株)製 アロニックスM−8030 Tg =41℃ オリゴエステルアクリレート 東亜合成(株)製 アロニックスM−8060 Tg =45℃ 等が好適に使用できる。
【0021】光開始剤としては、一般に市販されている
ものでよく、例えば、以下のものがある。
【0022】ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、テト
ラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノ
ン。
【0023】また、ガラス3と上記電離性放射線硬化性
組成物の層2との密着性をさらに向上させるために、シ
ランカップリング剤5を用いることが望ましい。このシ
ランカップリング剤としては、ビニルシラン、アクリル
シラン、エポキシシラン、アミノシラン等があり、この
中でも、アクリルシランが好ましい。アクリルシランは
アクリル基を有しているため、電離性放射線硬化性組成
物2のアクリル部と密着しやすい。例えば、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
【0024】これらシランカップリング剤をイソプロピ
ルアルコール等の溶媒に0.1から2wt%程度、好ま
しくは、0.3〜0.7wt%で希釈し、スピンコーテ
ィング、ディップコーティング等により薄膜(数〜数十
Å)を形成し、110〜120℃で30〜60分のベー
クを施してガラス3と密着させる。
【0025】このシランカップリング層上に、図2の2
P法により、上記電離性放射線硬化性樹脂組成物層を形
成すると、耐熱、耐湿度、サイクルテストによって剥離
しないガラスを基板とする良好な回折格子4が得られ
る。
【0026】次に、図2のスタンパ1の1つの作製方法
について説明する。この作製法はスタンパを複製して形
成する方法であり、回折格子を複製する際に、例えば泡
等の異物が混入しても押し出して除去できるように、レ
ジストレリーフパターン版から複製する基板としてアク
リル板等のフレキシブルな材質を用い、欠陥のない回折
格子パターンの複製を可能にしたことを特徴とするもの
である。
【0027】図3は本発明のこの複製方法を説明するた
めのものであり、図3(a)において、電子線描画によ
りガラス等の基板上に回折格子パターン85が形成され
たクロムマスク84とガラス基板81上にポジ型レジス
ト層82が形成された乾板83を対向配置し、クロムマ
スク84側から紫外線(UV光)86で露光すると、パ
ターン85の領域を除いてポジ型レジストが露光され、
現像すると露光部分が除かれて、図3(b)に示すよう
にガラス基板81上にレリーフパターン87が形成さ
れ、クロムマスク84の複製が行われる。もちろん、ネ
ガ型レジストを使用することも可能である。ここで、ポ
ジ型レジスト層82をスピンコートで膜厚制御すること
で、所望の溝深さの回折格子が得られる。350nm以
下の膜厚にするには、粘度10cps以下、スピンナー
回転数1000rpm以上で条件出しする。
【0028】次いで、図3(c)に示すように、複製し
た版(原版)とアクリル基板88上に紫外線硬化性樹脂
89を滴下したものとを対向配置し、アクリル基板88
側からUV光86により露光する。この際、アクリル基
板88上には有効領域外に離型層90を塗布しておく。
なお、紫外線硬化性樹脂89を滴下する際、この中に泡
91等が混入するが、原版とアクリル基板88とを密着
させる際、アクリル基板88はフレキシブルであるた
め、破線で示すように反らせながら中央部分から密着さ
せることにより、押し出して除去することができる。そ
して、UV光86により紫外線硬化性樹脂89がパター
ン状に硬化し、両者を剥離する際、図3(d)に示すよ
うに、アクリル基板88がフレキシブルであると共に、
離型層90が塗布されているため、アクリル基板88を
反らせながら容易に剥離することができる。このように
して複製したものを図2のスタンパ1として用いる。ま
た、離型層90上の樹脂89は粘着テープ等で容易に除
去でき、樹脂の端部を滑らかにすることができる。
【0029】次いで、フレキシブルアクリル基板を原版
として再度複製してスタンパ1を形成する例について、
図4により説明する。図4(a)は図3の対向配置露光
をしない場合の例であり、例えばガラス基板等の上に電
子線描画により回折格子パターン85を有するクロムマ
スク84を形成し、この上にレジスト82を積層する。
すなわち、クロムマスク84は、通常、クロムの蒸着等
により形成するため、せいぜい0.1μm厚程度しか得
られず、本発明の回折格子において必要な0.2から
0.4μm程度のレリーフを得るために、上にレジスト
82を載せ、基板側からUV光86を照射することによ
り所定の厚みを持ったレリーフパターンを形成する。次
いで、これを原版として用い、図3で示した方法により
アクリル基板88上にレリーフパターン87を形成した
版M1を得る(図4(c))。さらに、この版M1を原
版とし、図4(d)に示すように、同様にフレキシブル
な基板上に紫外線硬化性樹脂からなるパターンが形成さ
れた複数の版M2を形成し、さらに、このM2を原版と
して同様に図4(e)に示すような複数の版M3を形成
する。こうして形成した版M3を図2のスタンパ1とし
て用いて、ガラス基板3上の樹脂層2からなる回折格子
パターンを複製して、最終製品を作製する。
【0030】このように、基板がガラスであるレジスト
レリーフ原版から、順次M1、M2、M3のようにフレ
キシブルな基板上にパターンが形成された版を複製して
これを原版とし、ガラス基板を有する回折格子を複製す
ることにより、例えば版M3が傷ついて使用できなくな
った場合にも、版M2を原版とすればよく、また、版M
2が使用できなくなった場合でも、版M1を使用すれば
よいので、原版に耐刷性がなくなった時に、新たに一番
最初のレジストレリーフ版から作製する必要がないた
め、手間が省け、コストを低減化し、量産化に対応する
ことが可能である。
【0031】このようにフレキシブルな基板を用いたレ
リーフ版からの複製に際し、図5に示すように、複製用
基板100を複製したい有効域101の寸法よりも大き
くし、この有効域101に接着層を塗布すると共に、有
効域外102には離型剤を塗布し、これに原版103を
密着させ、紫外線露光により樹脂を硬化させて両者を剥
離する。このとき有効域101から樹脂104がはみ出
しても有効域外102には離型剤が塗布されているた
め、複製用基板100と原版103を容易に剥離するこ
とができ、また、はみ出した樹脂104は離型剤が塗布
されているためエアを吹き掛けるだけで容易に除去する
ことができる。また、原版103側においても、はみ出
した樹脂104の付着が比較的少なくてすむ。なお、有
効域外102への離型剤は塗布しなくても、有効域10
1のみに接着層を塗布しておけば、接着層の塗布されて
ない有効域外102には樹脂はほとんど付着しないの
で、有効域への接着層塗布のみで対応することも可能で
ある。
【0032】また、図6に示すように、樹脂製原版(プ
ラスチック原版)105のパターン部である有効域10
6を除く領域107に離型剤を塗布し、複製用基板10
8の全面に接着層を塗布して未硬化の樹脂を介在させて
ラミネートするようにしてもよい。紫外線露光により樹
脂を硬化させて両者を剥離すると、原版のはみ出し樹脂
109はエアを吹きかけるだけで容易に剥離することが
でき、無欠陥の原版として複数回の複製に供することが
でき、また、複製品の方は全面に接着剤処理をしてある
ためパターンに相当する部分は欠陥なく複製することが
可能である。
【0033】また、図7に示すように、樹脂製原版を使
用して複数回複製した後、複製原版として使用した版1
05を、スピンナーチャック台110にセットし、IP
A(イソプロピルアルコール)洗浄液111で洗浄する
と、作業中に混入した異物を除去でき、また原版から複
製品を剥離する力を小さくすることができる。すなわ
ち、離型剤塗布の代わりに複製原版である版105をパ
ターンの面を上側にしてスピンナーチャック台110に
セットし、例えば第1回目は700rpmで10秒間、
第2回目は1500rpmで30秒間回転し、その最初
の数秒間IPA111を滴下し続け、続く数秒間IPA
111を滴下しながら回転せると表面に付着している樹
脂残りやゴミ等の異物を除去することができる。その
後、IPA111の滴下を止め、そのまま回転を続けれ
ば、IPA111を飛ばすことができる。
【0034】なお、上記説明においては、紫外線硬化性
樹脂を用いる場合について説明したが、電子線硬化性樹
脂を用い、電子線を照射して硬化する場合にも適用可能
であることは言うまでもない。
【0035】ところで、以上に述べたようなレリーフ型
の回折格子は1個が数mm角程度とサイズが小さいた
め、5インチ程度のガラスに多面付けし、ダイシングソ
ーにより断裁する。このレリーフパターンに断裁線を設
ける方法は、従来、パターンを多面付けした後、位置合
わせ等をしながら印刷等により形成している。このよう
な方法では、パターンの形成と断裁線の形成とを2工程
で行わなければならず、またパターンに対しての断裁線
の位置合わせが困難な作業となる。さらに、断裁線のみ
の形成では、複製後で断裁前に製品の検査を行う場合
に、断裁後の欠陥品の特定が困難である。
【0036】本発明においては、レリーフパターン作製
時にパターンと同一面上に断裁線及びシリアル番号等の
識別記号を形成する。レリーフパターンと同一面に形成
される断裁線及びシリアル番号等は、周囲に比して凸ま
たは凹部分、あるいは、断裁線及びシリアル番号等の部
分が粗面でその周囲を鏡面又は断裁線及びシリアル番号
等の部分が鏡面で周囲を粗面とすることにより形成され
る。こうすると、一度パターン形成を行った後、そのパ
ターンに対しての位置合わせを行いながら印刷により断
裁線等を形成するという2工程ではなく、パターンの作
製時にパターンと同一面上に断裁線及びシリアル番号等
を同時に形成して、1回の工程でパターン形成と同時に
断裁線等を形成でき、位置合わせが不要で、かつ正確な
位置に形成することができ、かつ、断裁後に欠陥品の特
定が容易になる。
【0037】以上の説明から明らかなように、本発明の
回折格子は、入射した光線を分割し、0次光と+1次回
折光、−1次回折光の3ビームにより媒体のトラッキン
グをするものであり(図1)、ガラス基板、回折格子の
レリーフパターンを表面に有する放射線硬化性樹脂硬化
物層、ガラス基板と放射線硬化性樹脂硬化物層との間に
設けられたシランカップリング剤層とからなることを特
徴とするものである。
【0038】この場合、回折格子の溝深さは230nm
から350nmであることが、放射線硬化性樹脂硬化物
層は5μmから30μmの厚さを有することが望まし
く、さらに、放射線硬化性樹脂硬化物層のナトリウムの
d線での屈折率が1.45以上であることが望ましい。
また、レリーフパターンのレリーフの深さは、スピンコ
ート法で塗布する際のレジスト厚を制御することで、所
望の溝深さが得られる。
【0039】以上の説明から明らかなように、本発明の
光ヘッド用回折格子は、記録媒体のトラックに記録され
た情報を読み取りかつそのトラックをトラッキングをす
るために、入射光をほぼ0次光及び±1次回折光に分割
するための光ヘッド用回折格子において、透明基板上に
電離性放射線硬化型樹脂からなる断面矩形状の繰り返し
レリーフパターンが設けられていることを特徴とするも
のである。
【0040】この場合、電離性放射線硬化型樹脂とし
て、オリゴエステルアクリレート、ジシクロペンテニル
アクリレート、N−ビニルピロリドン、ラジカル発生剤
からなるものを用いることができる。
【0041】さらに、透明基板と電離性放射線硬化型樹
脂の間にシランカップリング層を設けることが望まし
い。
【0042】そして、この回折格子は、780nmの入
射光に対する0次光強度が60%から70%、プラス及
びマイナス1次回折光強度がそれぞれ10%から15%
の範囲にあることが望ましく、633nmの入射光に対
する0次光強度が50%から60%、プラス及びマイナ
ス1次回折光強度がそれぞれ15%から20%の範囲に
あることが望ましい。
【0043】さらに、レリーフパターンの繰り返しピッ
チが25μmから35μmの範囲にあることが望まし
く、レリーフパターンの溝の深さが350nm以下で、
電離性放射線硬化型樹脂の屈折率が1.45以上である
ことが望ましい。
【0044】また、本発明の光ヘッド用回折格子の作製
方法は、記録媒体のトラックに記録された情報を読み取
りかつそのトラックをトラッキングをするために、入射
光をほぼ0次光及び±1次回折光に分割するための光ヘ
ッド用回折格子の作製方法において、電子線で描画・現
像・エッチングして作製されたクロムマスクと、透明基
板上に所望の膜厚の感光レジスト層を塗布したものとを
密着し、前記クロムマスクの裏面から露光光を照射し、
次いで前記感光レジスト層を現像して所望の溝深さを有
する複製用原版を作製し、この複製用原版を複製して断
面矩形状の繰り返しレリーフパターンからなる回折格子
を作製することを特徴とする方法である。
【0045】この場合、複製用原版に電離性放射線硬化
型樹脂、プラスチック基板を順次積層し、電離性放射線
を電離性放射線硬化型樹脂に照射してプラスチック原版
を作製し、このプラスチック原版を複製して断面矩形状
の繰り返しレリーフパターンからなる回折格子を作製す
ることができる。
【0046】また、このプラスチック原版に電離性放射
線硬化型樹脂、プラスチック基板を順次積層し、電離性
放射線を電離性放射線硬化型樹脂に照射して別のプラス
チック原版又は断面矩形状の繰り返しレリーフパターン
からなる回折格子を作製することもできる。
【0047】
【作用】本発明においては、ガラス等の透明基板、回折
格子のレリーフパターンを表面に有する放射線硬化性樹
脂硬化物層、透明基板と放射線硬化性樹脂硬化物層との
間に設けられたシランカップリング層からなるので、温
度変化、湿度変化等の環境変化によっても容易に剥離せ
ず変質もしない良好な光ヘッド用回折格子が得られる。
【0048】また、その製造を、電子線描画し、レジス
ト現像して形成されたレジストレリーフパターンを原版
とし、その形状を放射線硬化樹脂の硬化により基板上に
型取りして複製型とするか、又は、その複製型をさらに
型取りして複製型とし、さらに別の放射線硬化樹脂でシ
ランカップリング剤処理したガラス基板上にその複製型
の複製をすることにより行うので、温度変化、湿度変化
等の環境変化によっても容易に剥離せず変質もしない良
好な光ヘッド用回折格子を容易に安価に多量に製造する
ことができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の光ヘッド用回折格子及びその
製造方法の実施例と比較例について説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0050】〔実施例1〕まず、クロムマスク作製とし
て、電子線描画法でクロム部15μm、透明部15μm
のラインアンドスペースパターンを5インチ角の領域に
作製した。パターン内に1μm幅のクロムで断裁線を設
けた。
【0051】次に、レジスト版作製として、図3に従っ
てレジスト版を作製した。ガラス基板81上に、東京応
化工業(株)製ポジ型レジストOFPR−800、粘度
6cpsを3000rpmで塗布し、膜厚を0.30μ
mとした。次いで、クロムマスク84を密着し、クロム
マスク84の背面からUVプリンターで500mJ/c
2 露光した。東京応化工業(株)製のNMD−3で現
像し、レジスト版とした。格子の溝深さは0.30μm
であった。
【0052】次に、プラスチック原版作製として、日東
樹脂(株)製のアクリル板(厚さ2mm)の周辺部を離
型処理、中央部を易接着処理した。次いで、その上に紫
外線硬化型樹脂SEL−XC(ザ・インクテック社製)
とレジスト版を順次重ねて、UVプリンターで1J/c
2 露光した。樹脂の回折格子パターンが付いたアクリ
ル板を剥離し、イソプロピルアルコールで洗浄し、残存
するレジスト材料を除去した。
【0053】次に、版M2、M3の作製として、プラス
チック原版にSEL−XC、同様の処理をしたアクリル
板を順次重ねて、UVプリンターで1J/cm2 露光し
た。剥離して版M2とした。同様に、版M2から版M3
を作製した。
【0054】次に、複製品作製として、M3から複製品
を作製した。図2(a)に示すように、1.1mm厚、
25cm角のソーダガラスを基板3とし、この表面をγ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越シ
リコーン(株)製 KBM503)で処理した。そのた
めに、まず、KBM503をイソプロピルアルコールに
溶解して1時間攪拌して0.5wt%溶液とした。次い
で、ガラス基板3上に上記溶液を6〜8ml滴下して最
初の5秒、300rpm、次いで15秒、500rpm
でスピンコートし、120℃で30分間ベークして、ガ
ラス3とKBM503を密着させ、同図(b)に示すよ
うなシランカップリング剤層5を基板3上に形成した。
【0055】次に、N−ビニル−2−ピロリドン20重
量部、ジシクロペンテニルアクリレート(日立化成
(株)製 FA−511A)25重量部、オリゴエステ
ルアクリレート(東亜合成(株)製 M−8060)5
2重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン(チバガイギー社製 Irg184)3重量部とから
なる紫外線硬化性樹脂組成物2(20℃ナトリウムd線
屈折率:1.52)を処方し、同図(c)に示すよう
に、基板3のシランカップリング剤層5上にこの組成物
2を0.7ml適下し、その上に同図(d)に示すよう
に、回折格子のパターンを有する版M3(1)を上から
設置した。次いで、6kg/cm2 の圧力でM3上に圧
力を加え、同図(e)に示すように、組成物2をM3の
パターン領域以上に広げた。さらに、超高圧水銀ランプ
の365nm輝線を基板3側から250mW/cm2
30秒間照射し、紫外線硬化性樹脂組成物2を硬化させ
た。
【0056】イオナイザーからの風を当てながらM3を
剥離後、同図(f)に示すようなガラス基板付きの良好
な回折格子4が得られた。同一スタンパM3から1時間
に30枚の同仕様の回折格子4が得られた。
【0057】また、この回折格子4は、60℃と−20
℃のサイクルテスト(10サイクル)、40℃、90%
の耐候テスト2000時間後も、変質や剥離のない密着
の良好なものであった。溝深さが0.27μmで、78
0nmの0次光が67%、1次回折光が+、−共に11
%で、可視の評価光である633nmの0次光が53
%、1次回折光が+、−共に16%のものが得られた。
この回折格子を用いて、コンパクトディスクの3ビーム
法のトラッキングが良好になされた。
【0058】〔実施例2〕実施例1と同様な硬化性樹脂
組成物2であって、光開始剤である1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製 Irg
184)を含まない組成物2を用い、実施例1と同じ工
程で、紫外線の代わりに電子線を10メガrad照射し
た。得られたガラス基板付きの回折格子4は、実施例1
で得られたものと同程度の性質を有しており、良好なト
ラッキングができた。
【0059】〔比較例1〕実施例1の硬化性樹脂組成物
であって、その中にN−ビニル−2−ピロリドンを含ま
ないものからなる硬化物は、シランカップリング処理し
たガラス基板にも密着せず、粘着テープ剥離テストで容
易に剥離してしまった。
【0060】〔比較例2〕実施例1において、図1
(b)の基板3表面にシランカップリング剤層5を設け
る工程を省き、以下実施例1と同様に複製したものは、
硬化物層2がガラス基板3から容易に剥離してしまっ
た。
【0061】〔比較例3〕 実施例1の硬化性樹脂組成
物であって、オリゴマーであるオリゴエステルアクリレ
ート(東亜合成(株)製 M−8060)の代わりに、
オリゴエステルアクリレート(東亜合成(株)製 アロ
ニックスM−6100、Tg =29℃)を用いた場合
は、40℃、90%の耐候テスト後にパターン形状が劣
化し、回折格子としての回折効率が激減し、トラッキン
グができなくなった。
【0062】〔実施例3〕図8(a)に示すように、フ
ォトレジストとして東京応化(株)製OFPR800を
用い、ガラス基板81上にスピンナー法を用いて150
0回転/分でポジ型フォトレジスト層82をコーティン
グしてレリーフフォトレジスト乾板83を作成した。次
いで、干渉縞を濃淡2値化した回折格子パターン85が
形成されたクロムマスク84を用意し、このマスクのク
ロムマスク面を乾板83に密着させてUV光86を40
mJ照射した。この場合、クロムマスク84にはすでに
クロムをエッチングすることにより断裁線及びシリアル
番号相当部分92を形成しておく。
【0063】次いで、現像液として東京応化(株)製N
MD−3を用いて露光済みの乾板の現像を行い、図8
(b)に示すように、レリーフパターン87と断裁線及
びシリアル番号93が一体化して同一面に形成された回
折格子が得られた。なお、図8(b)は断面図である。
【0064】〔実施例4〕図8(a)の場合と同様にし
て乾板83を作成し、図9に示すように、レリーフパタ
ーン87が形成されない有効領域外は粗面95にし、断
裁線及びシリアル番号相当部分のみレジストのない鏡面
にして断裁線及びシリアル番号93を形成した。なお、
粗面の形成は、すりガラスを乾板83に密着させ、クロ
ムマスクを使用して粗面にする領域にのみUV光を照射
して現像を行って形成した。断裁線及びシリアル番号の
鏡面と粗面95の反射率の差により明確に断裁線及びシ
リアル番号93は識別できた。
【0065】〔実施例5〕図8(b)に示した版をレジ
スト原版とし、アクリル基板88に紫外線硬化性樹脂8
9を滴下して図10(a)に示すように原版と対向させ
て密着させた。レジスト原版の密着によりフォトレジス
トパターンの部分は紫外線硬化性樹脂89が排除され、
フォトレジストパターン間に紫外線硬化性樹脂89が満
たされ、この状態でアクリル基板88側からUV光を4
50mJ照射した。次いで、アクリル基板88を図3の
場合と同様にして剥離した後、再度UV光を照射し、充
分に樹脂を硬化させたところ、レリーフパターン87と
断裁線及びシリアル番号96が一体化されて同一面に形
成された回折格子が得られた(図10(b))。
【0066】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の光ヘッド用回折格子及びその製造方法によると、回折
格子を、ガラス基板と、回折格子のレリーフパターンを
表面に有する放射線硬化性樹脂硬化物層と、ガラス基板
と放射線硬化性樹脂硬化物層との間に設けられたシラン
カップリング層とから構成し、その製造は、電子線描画
し、レジスト現像して形成されたレジストレリーフパタ
ーンを原版とし、その形状を放射線硬化樹脂の硬化によ
り基板上に型取りして複製型とするか、又は、その複製
型をさらに型取りして複製型とし、さらに別の放射線硬
化樹脂でシランカップリング剤処理したガラス基板上に
その複製型の複製をすることにより行うので、温度変
化、湿度変化等の環境変化によっても容易に剥離せず変
質もせず、かつ、コンパクトディスク等の3ビーム法の
トラッキングが確実に行なえる光ヘッド用回折格子が容
易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3ビーム方式のトラッキンングシステムの原理
図である。
【図2】本発明の光ヘッド用回折格子の製造工程を説明
するための図である。
【図3】本発明により複製によって樹脂スタンパを作製
する方法を説明するための図である。
【図4】樹脂製の版を原版とする例の説明図である。
【図5】フレキシブルな基板を用いたレリーフ版からの
複製を説明するための図である。
【図6】フレキシブルな基板を用いたレリーフ版からの
複製を説明するための図である。
【図7】樹脂製原版の洗浄を説明するための図である。
【図8】本発明による断裁線形成方法を説明するための
図である。
【図9】粗面と鏡面で断裁線を形成するようにした例を
示す図である。
【図10】断裁線形成方法の実施例を示す図である。
【符号の説明】
G …回折格子 S …レーザダイオード B …3ビーム L …対物レンズ D …ディスク SP…3ビームスポット BS…ビームスプリッタ PD…フォトダイオード M1、M2、M3…複製版 1…スタンパ 2…硬化性樹脂組成物 3…ガラス基板 4…回折格子 5…シランカップリング剤層 81…ガラス基板 82…ポジ型レジスト層 83…乾板 84…クロムマスク 85…回折格子パターン 86…紫外線 87…レリーフパターン 88…アクリル基板 89…紫外線硬化性樹脂 90…離型層 91…泡 92…断裁線及びシリアル番号相当部分 93…断裁線及びシリアル番号 95…粗面 96…断裁線及びシリアル番号 100…複製用基板 101…有効域 102…有効域外 103…原版 104…樹脂 105…樹脂製原版(プラスチック原版) 106…有効域 107…有効域該 108…複製用基板 109…樹脂 110…スピンナーチャック台 111…IPA(イソプロピルアルコール)洗浄液

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体のトラックに記録された情報を
    読み取りかつそのトラックをトラッキングをするため
    に、入射光をほぼ0次光及び±1次回折光に分割するた
    めの光ヘッド用回折格子において、透明基板上に電離性
    放射線硬化型樹脂からなる断面矩形状の繰り返しレリー
    フパターンが設けられていることを特徴とする光ヘッド
    用回折格子。
  2. 【請求項2】 前記電離性放射線硬化型樹脂がオリゴエ
    ステルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレー
    ト、N−ビニルピロリドン、ラジカル発生剤からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ヘッド用回折格子。
  3. 【請求項3】 前記透明基板と前記電離性放射線硬化型
    樹脂の間にシランカップリング層を有することを特徴と
    する請求項1又は2記載の光ヘッド用回折格子。
  4. 【請求項4】 780nmの入射光に対する0次光強度
    が60%から70%、プラス及びマイナス1次回折光強
    度がそれぞれ10%から15%の範囲にあることを特徴
    とする請求項1から3の何れか1項記載の光ヘッド用回
    折格子。
  5. 【請求項5】 633nmの入射光に対する0次光強度
    が50%から60%、プラス及びマイナス1次回折光強
    度がそれぞれ15%から20%の範囲にあることを特徴
    とする請求項1から3の何れか1項記載の光ヘッド用回
    折格子。
  6. 【請求項6】 レリーフパターンの繰り返しピッチが2
    5μmから35μmの範囲にあることを特徴とする請求
    項1から5の何れか1項記載の光ヘッド用回折格子。
  7. 【請求項7】 レリーフパターンの溝の深さが350n
    m以下で、前記電離性放射線硬化型樹脂の屈折率が1.
    45以上であることを特徴とする請求項1から6の何れ
    か1項記載の光ヘッド用回折格子。
  8. 【請求項8】 記録媒体のトラックに記録された情報を
    読み取りかつそのトラックをトラッキングをするため
    に、入射光をほぼ0次光及び±1次回折光に分割するた
    めの光ヘッド用回折格子の作製方法において、電子線で
    描画・現像・エッチングして作製されたクロムマスク
    と、透明基板上に所望の膜厚の感光レジスト層を塗布し
    たものとを密着し、前記クロムマスクの裏面から露光光
    を照射し、次いで前記感光レジスト層を現像して所望の
    溝深さを有する複製用原版を作製し、この複製用原版を
    複製して断面矩形状の繰り返しレリーフパターンからな
    る回折格子を作製することを特徴とする光ヘッド用回折
    格子の作製方法。
  9. 【請求項9】 前記複製用原版に電離性放射線硬化型樹
    脂、プラスチック基板を順次積層し、電離性放射線を前
    記電離性放射線硬化型樹脂に照射してプラスチック原版
    を作製し、このプラスチック原版を複製して断面矩形状
    の繰り返しレリーフパターンからなる回折格子を作製す
    ることを特徴とする請求項8記載の光ヘッド用回折格子
    の作製方法。
  10. 【請求項10】 前記プラスチック原版に電離性放射線
    硬化型樹脂、プラスチック基板を順次積層し、電離性放
    射線を前記電離性放射線硬化型樹脂に照射して別のプラ
    スチック原版又は断面矩形状の繰り返しレリーフパター
    ンからなる回折格子を作製することを特徴とする請求項
    9記載の光ヘッド用回折格子の作製方法。
JP6025372A 1994-02-23 1994-02-23 光ヘッド用回折格子とその作製方法 Pending JPH07235075A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6025372A JPH07235075A (ja) 1994-02-23 1994-02-23 光ヘッド用回折格子とその作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6025372A JPH07235075A (ja) 1994-02-23 1994-02-23 光ヘッド用回折格子とその作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07235075A true JPH07235075A (ja) 1995-09-05

Family

ID=12164015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6025372A Pending JPH07235075A (ja) 1994-02-23 1994-02-23 光ヘッド用回折格子とその作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07235075A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999038035A1 (fr) * 1996-07-22 1999-07-29 Maikurooputo Co., Ltd. Procede de fabrication d'une mini-lentille plate et mince; mini-lentille ainsi produite
WO2001003901A1 (fr) * 1999-07-07 2001-01-18 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Article a surface irreguliere et son procede de production
US6462356B1 (en) 1999-10-25 2002-10-08 Seiko Epson Corporation Light emitting device
US6512249B2 (en) 2001-02-26 2003-01-28 Seiko Epson Corporation Light emitting device, display device, and electronic appliance
US6512250B1 (en) 1999-06-10 2003-01-28 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
US6587620B2 (en) 2000-06-16 2003-07-01 Seiko Epson Corporation Surface emitting device
US6704335B1 (en) 1998-12-17 2004-03-09 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
US6727646B1 (en) 1999-03-23 2004-04-27 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
US6737802B2 (en) 2000-08-11 2004-05-18 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
KR100440945B1 (ko) * 1997-08-29 2004-09-18 삼성전자주식회사 광픽업 렌즈 제조방법
US6795463B2 (en) 2000-03-01 2004-09-21 Seiko Epson Corporation Light -emitting device
JP2005316414A (ja) * 2004-03-30 2005-11-10 Nikon Corp 回折光学素子及び回折光学素子の製造方法
KR100566054B1 (ko) * 2003-08-14 2006-03-31 주식회사 엘지에스 광픽업 회절격자 및 그 제조방법
JP2006177994A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Shimadzu Corp レプリカ光学素子
JP2008070741A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Dainippon Printing Co Ltd パターン形成体の製造方法
JP2020034650A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 大日本印刷株式会社 回折光学素子、回折光学素子の多面付け体、回折光学素子の管理方法、回折光学素子の検査方法

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6437918B1 (en) 1996-07-22 2002-08-20 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Method of manufacturing flat plate microlens and flat plate microlens
WO1999038035A1 (fr) * 1996-07-22 1999-07-29 Maikurooputo Co., Ltd. Procede de fabrication d'une mini-lentille plate et mince; mini-lentille ainsi produite
KR100440945B1 (ko) * 1997-08-29 2004-09-18 삼성전자주식회사 광픽업 렌즈 제조방법
US6704335B1 (en) 1998-12-17 2004-03-09 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
US6727646B1 (en) 1999-03-23 2004-04-27 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
US6512250B1 (en) 1999-06-10 2003-01-28 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
WO2001003901A1 (fr) * 1999-07-07 2001-01-18 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Article a surface irreguliere et son procede de production
US6555236B1 (en) 1999-07-07 2003-04-29 Nippon Sheet Glass Company, Ltd. Articles having an uneven surface and production process therefor
US6462356B1 (en) 1999-10-25 2002-10-08 Seiko Epson Corporation Light emitting device
US6795463B2 (en) 2000-03-01 2004-09-21 Seiko Epson Corporation Light -emitting device
US6587620B2 (en) 2000-06-16 2003-07-01 Seiko Epson Corporation Surface emitting device
US6737802B2 (en) 2000-08-11 2004-05-18 Seiko Epson Corporation Light-emitting device
US6512249B2 (en) 2001-02-26 2003-01-28 Seiko Epson Corporation Light emitting device, display device, and electronic appliance
KR100566054B1 (ko) * 2003-08-14 2006-03-31 주식회사 엘지에스 광픽업 회절격자 및 그 제조방법
JP2005316414A (ja) * 2004-03-30 2005-11-10 Nikon Corp 回折光学素子及び回折光学素子の製造方法
JP4697584B2 (ja) * 2004-03-30 2011-06-08 株式会社ニコン 回折光学素子及び回折光学素子の製造方法
JP2006177994A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Shimadzu Corp レプリカ光学素子
JP2008070741A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Dainippon Printing Co Ltd パターン形成体の製造方法
US9017929B2 (en) 2006-09-15 2015-04-28 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Fabrication method for pattern-formed structure
US9568827B2 (en) 2006-09-15 2017-02-14 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Fabrication method for pattern-formed structure
JP2020034650A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 大日本印刷株式会社 回折光学素子、回折光学素子の多面付け体、回折光学素子の管理方法、回折光学素子の検査方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4619804A (en) Fabricating optical record media
US5330880A (en) Process for producing optical disks
JPH07235075A (ja) 光ヘッド用回折格子とその作製方法
EP0084534B1 (en) High density recording medium and method for making same
JPH11513520A (ja) 光学デジタル媒体記録および複製システム
JPH09134545A (ja) 光学的記憶メディアおよびその製造方法
JPH06201906A (ja) 光反射体、エンコーダ及びその製造方法
JPH06308329A (ja) ホログラム素子及びその製造方法
JPS63138541A (ja) 光学的記録媒体の製造方法
JPS63181141A (ja) 光学的記録媒体の製造方法
JPS6055534A (ja) 光学記録媒体の製造方法
JPH0557656B2 (ja)
JP2715863B2 (ja) 光ディスク製造用スタンパの製造方法
JPH0855370A (ja) 光ディスク製造方法とスタンパーと金型及び光ディスク
JPS63138542A (ja) 光学的記録媒体の製造方法
JP3367985B2 (ja) レリーフパターンの複製方法
JPS63276726A (ja) 光学的記録媒体の製造方法
JPH0469296A (ja) 光カード基板の製造方法
JPS63261550A (ja) 光記録媒体およびその製造方法
JPH03156747A (ja) 光情報記録媒体用スタンパーの製造方法
JPH06195763A (ja) 裏打部材付スタンパ及びその製造方法
JPH0250331A (ja) 光カード用スタンパの製造方法
JPH05234154A (ja) 光ディスク用スタンパ及びその製造方法
JPS63276727A (ja) 光学的記録媒体の製造方法
JPH027244A (ja) 校正用光ディスク