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JPH0723303B2 - 難溶性薬物含有マイクロエマルシヨン製剤 - Google Patents

難溶性薬物含有マイクロエマルシヨン製剤

Info

Publication number
JPH0723303B2
JPH0723303B2 JP21882586A JP21882586A JPH0723303B2 JP H0723303 B2 JPH0723303 B2 JP H0723303B2 JP 21882586 A JP21882586 A JP 21882586A JP 21882586 A JP21882586 A JP 21882586A JP H0723303 B2 JPH0723303 B2 JP H0723303B2
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JP
Japan
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ingredients
added
microemulsion
oil
acid
Prior art date
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Application number
JP21882586A
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JPS6310717A (ja
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陽一 太田
喬 鈴木
栄一郎 八木
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Publication of JPS6310717A publication Critical patent/JPS6310717A/ja
Publication of JPH0723303B2 publication Critical patent/JPH0723303B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、安定性及び経皮吸収性に優れた難溶性薬物含
有マイクロエマルション製剤に関するものである。本発
明における難溶性薬物とは、水に難溶の薬物を意味し、
以下の記載においても同様である。
〔従来の技術〕
本発明における難溶性薬物とは、前記の通り、水に難溶
な薬物を意味し、多数の薬物がこれに属する。これらの
難溶性薬物は、一般的に油溶性のものが多く、これらを
製剤化するためには、通常軟膏基剤、有機溶剤を含有し
た液剤、乳剤基剤等が従来から多く用いられてきた。
軟膏基剤としては、ワセリン、パラフィン、プラスチベ
ース等の油溶性基剤やマクロゴール、FAPG等の親水性基
剤があり、これらに難溶性薬物を混和して用いられる。
しかしながら、軟膏基剤は塗布面がべたつき、しかも塗
布面における薬物の経皮吸収性は必ずしも充分とはいえ
ない。さらに、軟膏基剤は、塗布面にいつまでも留まる
ため衣服等により除去され易く、製剤中の薬物が患部に
充分に達しない欠点があった。
また、一般に難溶性薬物は、エタノール、メチルエチル
ケトン、アセトン等の有機溶剤に溶解するため、これら
の有機溶剤を溶媒として配合した液剤も従来から用いら
れてきた。しかしながら、これらの製剤は、溶剤が揮発
しやすいため、塗布面に薬剤の結晶が析出しやすく、経
皮吸収性は必ずしも充分とはいえない。さらに、これら
の液剤では、有機溶剤による一過性の刺激があり、塗布
面が赤くなるという欠点があった。
さらに、難溶性薬物を乳剤基剤に混和した製剤も用いら
れてきた。これらの製剤は、前記軟膏や液剤に較べて、
使用性や刺激性に関しては改善されているものの、安定
性や経皮吸収性に関してはまだまだ不充分であった。
〔発明が解決しようとする問題〕
これは、乳剤基剤では、特公昭60−3336号公報、特公昭
57−8085号公報、特公昭56−30327号公報、特開昭57−2
09213号公報、特開昭55−62008号公報、特開昭54−1190
24号公報にみられるように、薬物を極性の高い油分に溶
解させて、これを乳化しなければならない。一般に、極
性の高い油分を乳化して安定な乳剤基剤を得ることは、
極めて難しいことであった。さらに、望ましくは、薬物
の基剤からの放出性を増すために、薬物の油相に対する
濃度(飽和溶解度以上では過飽和比)を高めれば高める
ほどよいが、こうすると基剤中で薬物の結晶が析出しや
すくなるため、乳剤基剤の安定性が悪くなる傾向にあっ
た。すなわち、経皮吸収性を高めるためには、油相に薬
物を飽和溶解度あるいは飽和溶解度以上に配合して乳化
することが望まれるが、従来の乳化基剤では安定性が悪
くなってしまうという欠点があった。
そこで、本発明者らは、安定性及び経皮吸収性に優れた
難溶性薬物含有エマルジョン製剤を開発すべく鋭意研究
を重ねた結果、難溶性薬物を油相に対して、室温で飽和
溶解度あるいは飽和溶解度以上まで配合しても、著しく
安定なエマルション製剤を見出した。この製剤は、難溶
性薬物をある特定の条件下に乳化することにより、乳化
粒子径が著しく細かいマイクロエマルションが得られた
ことから見いだしたものであり、しかも驚くべきこと
に、このマイクロエマルション製剤は著しく安定なもの
であり、長期的な安定性試験に十分耐えるものであっ
た。さらに、このマイクロエマルション製剤は、従来の
乳剤基剤に難溶性薬物を配合したものよりも、著しく高
い経皮吸収性を示した。
〔問題点を解決するための手段及びその作用〕
すなわち、本発明に従えば、難溶性薬物、I.O.B.が0.22
〜0.85の油分、I.O.B.が0〜0.20の油分、親水性界面活
性剤および水を含み、乳化粒子の平均粒径が0.5μm以
下である難溶性薬物含有マイクロエマルション製剤が提
供される。本発明のマイクロエマション製剤に配合して
経皮吸収が促進され、効果の発現が増大する難溶性薬物
としては、例えば次のものが挙げられる。
ステロイド系消炎剤:例えばヒドロコルチゾン、酢
酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、酪酸プロ
ピオン酸ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、メチルプ
レドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、吉草酸酢酸
プレドニゾロン、デキサメタゾン、フルオロメトロン、
ベタメタゾン、トリアムシノロン、吉草酸ベタメタゾ
ン、酪酸ベタメタゾン、プロピオン酸ベタメタゾン、ト
リアムシノロンアセトニド、フルドロキシコルチド、酪
酸クロベタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プロピ
オン酸クロベタゾール、ハルシノニド、アムシノニド、
フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、デスオキ
シメタゾン、酢酸デキサメタゾン、ピバル酸フルメタゾ
ン、吉草酸ジフルコルドロン、プロピオン酸ベクロメタ
ゾン、フルドロコルチゾンアセテート、パラメタゾン、
フルメタゾン、ダイクロリゾンなど 鎮痛消炎剤:アセトアミノフェン、アスピリン、サ
リチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸コリン、サリ
チル酸グリコール、l−メントール、カンファー、メフ
ェナム酸、フルフェナム酸、インドメタシン、ジクロフ
ェナック、アルクロフェナック、イブプロフェン、ケト
プロフェン、ナプロキセン、プラノプロフェン、フェノ
プロフェン、サリンダック、フェンブフェン、クリダナ
ク、フルルビプロフェン、インドプロフェン、ブチジン
酸、フェンチアザック、トルメチン、チアプロフェン
酸、ベンザダック、ブフェキサマック、ピロキシカム、
フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、クロフェゾ
ン、ベンタゾシン、メペリゾール、グリチルリチン、グ
リチルレチン酸、アズレン、イブフェナック、イブプロ
フェンピコノール、ベンジタミン、イソチベンジル、グ
リチルリチン酸ジカリウム、カンフル、チモール、テシ
ットなど 抗ヒスタミン剤:ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェ
ンヒドラミン、トリペレナミン、トンジアルミン、マレ
イン酸クロルフェニラミン、クロルフェニラミン、イソ
サイベンジルクレミゾール、ジフェニルイミダゾール、
ペリアクチン、カルビノキサミン、ジフェニルピラリ
ン、フェンベンズアミン、インサイベンジル、プロメタ
ジン、塩酸プロメタジン、塩酸トリジルアミン、塩酸メ
トジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、タンニン
酸ジフェンヒドラミン、塩酸イソチベンジル、塩酸イプ
ロヘプチンなど 抗真菌剤:クロトリマゾール、ペンタクロルフェノ
ール、トリクロルフェノールカプロエート、トリブロム
フェノールカプロエート、ラウリルトリフェニルホスホ
ニウムブロミド、塩酸ジアンタゾール、パラアセチルア
ミノフェニルロダン、チメロサール、ウンデシレン酸、
ウンデシレン酸亜鉛、デルマシド、バリチオン、ピロー
ルニトリン、シッカニン、ミコナゾール、エコナゾー
ル、イソコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾー
ル、ビフォナゾール、オキシコナゾール、ケトコナゾー
ル、シクロピロックスオラミン、トルシクレート、ナフ
ティフィン、グリセオフルビン、5−フルオロシトシン
など 局所麻酔剤:塩酸ジブカイン、塩酸ピリドキシン、
アミノ安息香酸エチル、塩酸プロカイン、塩酸ジメチソ
キン、塩酸プラモキシン、リドカイン、ベンゾカイン、
プロカイン、ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸リド
カイン、酢酸ピペロカイン、塩酸ブラモオシン、塩酸ヘ
キソチオカイン、ベンジルアルコール、塩酸テーカイ
ン、塩酸メピバカイン、塩酸プビルカイン、塩酸コカイ
ン、塩酸カタカイン、塩酸プロビトカイン、塩酸ブタニ
カイン、塩酸オキシブタニカイン、塩酸メブリルブタニ
カイン、塩酸ピペロカイン、クロロブタノール、塩酸メ
ブリルカイン、塩酸エピロカイン、テーカインなど サルファ剤:ホモスルファミン、スルファミン、ス
ルフィソキサゾール、スルフィソキサゾールナトリウ
ム、スルファメトキサゾール、スルフィソミジン、スル
ファジアジン、スルフィソミジンナトリウム、スルファ
メトキサゾールナトリウム、スルファモノメトキシン、
スルファメタゾール、スルファピリジン、スルファメト
キシピリジン、スルファメトキシン、スルファニルアミ
ド、スルファメトキシピリダジンなど 抗生物質:クロラムフェニコール、塩酸デメチルク
ロルテトラサイクリン、硫酸フラジオマイシン、トリコ
マイシン、バシトラシン、硫酸コリスチン、コリスチン
メタンスルホン酸ナトリウム、ラクトビオエリスロマイ
シン、セフメタゾール、ペニシリン、セファレキシン、
クリンダマイシン、テトラサイクリン、エリスロマイシ
ン、カナマイシン、メトロニダゾール、セファロスポリ
ン、ストレプトマイシン、セファトリジン、アンフォテ
リシン、クラミシジン、オキシテトラサイクリン、メタ
サイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、リン
コマイシン、ナイスタチン、セファロチン、ニトロフラ
ントインなど 血行促進剤:ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸
ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエス
テル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、
イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオ
ール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサ
ニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラ
ゾリン、アセチルコリン、ベラパミルなど 昆虫忌避剤:N,N−ジエチルアミド、ビスエチレンテ
トラヒドロフルフラール、ブトキサイド、ジ−n−プロ
ピルイソシンコロネート、ジエチルトルアミドなど 上記薬物は必要に応じて単独または2種以上を併用する
ことができる。また、上記薬物は遊離の状態で使用され
るほか、造塩可能なものは酸または塩基の塩の形で、ま
たカルボン酸基を有するものはそのエステルの形で使用
することができる。上記の酸としては、有機酸(乳酸、
酢酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸など)及び無機酸
(塩酸、リン酸、硫酸など)が、また塩基としては、有
機塩基(アンモニア、トリエチルアミンなど)及び無機
塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)が挙げ
られる。さらに、上記エステルとしては、アルキルエス
テル、アリールエステルなどが挙げられる。
本発明に係るマイクロエマルション製剤における難溶性
薬物の配合量は、一般には製剤全体に対して0.0001〜30
重量%、好ましくは0.05〜15重量%である。この配合量
は、薬効発現に十分な量であればよく、さらに、薬物の
種類、治療目的、患者の年齢、体重、疾病の進行度など
に応じて、適宜増減される。但し、薬物の含有量が少な
すぎると製剤的には容易であるが、薬理効果が劣るので
好ましくなく、逆に多すぎると薬物を溶解させるために
油分を多く使用する必要があるため、マイクロエマルシ
ョン製剤の安定性を保ちにくくなるので好ましくない。
本発明のマイクロエマルション製剤に配合されるI.O.B.
が0.22〜0.85の油分は、天然から合成のものまで、幅広
く選択できるが、例えば、全炭素数が12〜22のアジピン
酸ジアルキルエステル、全炭素数が13〜23のピメリン酸
ジアルキルエステル、全炭素数が14〜24のスベリン酸ジ
アルキルエステル、全炭素数が13〜21のアゼライン酸ジ
アルキルエステル、全炭素数が14〜22のセバシン酸ジア
ルキルエステル及び全炭素数が14〜24のフタル酸ジアル
キルエステル(但し、アルキル基は直鎖または分岐鎖の
いずれでもよく、またジアルキルのアルキル基は同一で
も異なっていてもよい)等のカルボン酸ジアルキルエス
テル、全炭素数が9〜15のプロピレングリコール脂肪酸
エステル(但し、脂肪酸は直鎖または分岐鎖のいずれで
もよい)、全炭素数が15〜27のグリセリン脂肪酸ジエス
テルまたは全炭素数が21〜39のグリセリン脂肪酸トリエ
ステル(但し、脂肪酸は直鎖または分岐鎖のいずれでも
よい)、全炭素数が12〜18のソルビタン脂肪酸エステル
(但し、脂肪酸は直鎖または分岐鎖のいずれでもよ
い)、全炭素数が23〜41のペンタエリスリトール脂肪酸
トリエステルまたは全炭素数が29〜53のペンタエリスリ
トール脂肪酸テトラエステル(但し、脂肪酸は直鎖また
は分岐鎖のいずれでもよい)等の多価アルコール脂肪酸
エステル、2−オクチルドデカノール、イソステアリン
酸、ヒマシ油、β−フェネチルアルコール、クロタミト
ン、クエン酸トリエチル、ベンジルアルコールなどであ
り、これらは単独または任意の混合物として使用するこ
とができる。
これらのI.O.B.が0.22〜0.85の油分はマイクロエマルシ
ョン製剤中に0.5〜60重量%、好ましくは1〜40重量%
の割合で配合される。これらの油分量が少なすぎると難
溶性薬物が析出してしまうので好ましくなく、逆に多す
ぎると油相の極性が高くなり安定なマイクロエマルショ
ン製造をつくることができないので好ましくない。
本発明のマイクロエマルション製剤に配合されるI.O.B.
が0〜0.2の油分としては、例えばオリーブ油、大豆
油、ナタネ油、ヤシ油、牛脂などのトリグリセリド、オ
レイルオレート、イソプロピルミリステートなどの合成
エステル油、流動パラフィン、スクワラン、シリコン油
などがあげられ、これらは単独または任意の混合物とし
て使用することができる。なお、これらの油分は分子量
が約200以上であるのが好ましく、また取り扱い上から
常温で液状のものが好ましい。
これらのI.O.B.が0〜0.2の油分のマイクロエマルショ
ン製剤中における配合量は、前記難溶性薬物およびI.O.
B.が0.22〜0.85の油分の合計量に対して、1/200倍量〜1
00倍量、好ましくは1/100倍量〜10倍量配合される。こ
れらの油分の配合量が少なすぎると生成したマイクロエ
マルション製剤が不安定になる傾向にあるので好ましく
なく、逆に多過ぎると難溶性薬物の溶解性が悪くなる傾
向にあるので好ましくない。
I.O.B.(Inorganic Organic Balance)値とは、「化
学の領域」第11巻、第10号、719〜725頁(1957年)に示
されている藤田による計算方法に従い算出した無機性お
よび有機性の値の比、即ち、次式によって表される数値
である。
本発明のマイクロエマルション製剤に配合される親水性
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油などのポリオキシアルキレン系のものやグリセ
リン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
シュガーエステルなどのHLBが10以上の親水性非イオン
界面活性剤、あるいはアルキル硫酸塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸、N
−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、ア
ルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸塩、脂肪酸石鹸などのアニオン界面活性剤、ある
いはカゼイン、サポニン、リン脂質、糖ペプチド、アル
ギン酸、大豆蛋白質などの天然物由来の親水性界面活性
剤などが用いられる。
本発明のマイクロエマルション製剤中の親水性界面活性
剤の配合量は通常0.1〜25重量%の範囲で、特に0.5〜15
重量%が望ましい。これらの親水性界面活性剤の配合量
が少なすぎると、安定なマイクロエマルション製剤がで
きないため好ましくなく、逆に多すぎると、べたつきが
増して使用性が悪くなるために好ましくない。なお、本
発明においては、上記親水性界面活性剤は単独または任
意の混合物として使用することができる。
本発明に従ったマイクロエマルション製剤は必須成分と
して水を配合する。水の配合量には特に限定はないが、
好ましくは40〜95重量%(乳液の場合)または20〜40重
量%(クリームの場合)配合する。
本発明に従った難溶性薬物を含有したマイクロエマルシ
ョン製剤には、上記必須成分に加えて、湿潤剤、油相に
混和するような一般油脂、エタノール等の低級アルコー
ル、高分子化合物等の増粘剤などを所望により配合する
ことができる。
本発明のマイクロエマルション製剤に任意的に配合され
る湿潤剤は、分子内に2個以上の水酸基を有する水溶性
多価アルコールを使用するのが好ましい。そのような多
価アルコールとしては、具体的にはプロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリ
ン、トリグリセリン、テトラグリセリン、グルコース、
マルトース、マルチトース、蔗糖、フラクトース、キシ
リトール、ソルビトール、マビット、ソルビット、マル
トトリオース、スレイトール、エリスリトール、澱粉分
解糖、澱粉分解糖還元アルコールなどをあげることがで
き、これらの配合量は0.5〜50重量%が好ましい。
本発明のマイクロエマルション製剤には皮膚への「ぬ
れ」をよくしたり、清涼感を与えたりする目的で、エタ
ノール等の低級アルコールを任意的に配合することがで
きる。エタノール等の低級アルコールの配合量は一般に
は0.5〜30重量%程度である。
さらに、本発明に係る難溶性薬物含有マイクロエマルシ
ョン製剤には、必要により、殺菌剤、等張化剤、緩衝
剤、溶解補助剤、吸収促進剤、防腐剤、安定化剤をさら
に適宜配合することができる。
本発明に係る難溶性薬物含有マイクロエマルション製剤
は、任意の方法で製造することができる。例えば、難溶
性薬物をI.O.B.が0.22〜0.85の油分を溶解し、さらにI.
O.B.が0〜0.2の油分を加えて油相を調製する。一方、
水相の方は、例えば湿潤剤に親水性界面活性剤を加え
て、必要ならば加温して溶解し、これに水を加えて調製
する。次に油相を水相に添加しながら撹拌乳化を行うこ
とにより、難溶性薬物を含有したマイクロエマルション
製剤を得ることができる。なお、必要に応じて水の一部
を水相成分に添加して、撹拌乳化処理した後に残りの水
を撹拌しながら加えることもできる。
本発明の難溶性薬物を含有したマイクロエマルション製
剤の乳化にあたっては、通常の撹拌機やホモミキサー
(例えば、特殊機化工業社製)でも行なえるが、望まし
くはマントンガウリンホモジナイザー(米国マントンガ
ウリン社製Type15M−8TA)のような加圧乳化機、ウルト
ラソニックホモジナイザー(米国ウルトラソニック社
製)のような超音波乳化機、ポリトロン乳化機(スイス
国キネマチカ社製Type50/6ST)のような高速回転型乳化
機等の乳化機で、高速撹拌下で乳化処理を行った方が、
より微細な粒子径のマイクロエマルション製剤を得るこ
とができる。
また、本発明の難溶性薬物を含有したマイクロエマルシ
ョン製剤は、0.5μm以下の直径を持つ微細な乳化粒子
から成り、経時的な物理的安定性に非常に優れているも
のである。
本発明に従った難溶性薬物を含有したマイクロエマルシ
ョンは、例えばクリーム、乳液などの剤形として使用す
ることができる。
〔実施例〕
次に実施例に従って本発明を更に詳しく説明するか、本
発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないこと
はいうまでもない。
なお、以下の例において「%」は特にことわらない限り
「重量%」を示す。また、マイクロエマルションの粒子
径測定はナイコンプ(NICOMP)モデル270(野崎産業社
製)を用いた。
実施例1 乳 液 (処 方) 酢酸デキサメタゾン 0.05% アジピン酸ジイソプロピル 3 オリブ油 0.5 スクワラン 0.3 POE(55)ステアレート 1 水添レシチン 0.5 プロピレングリコール 3 グリセリン 2 エタノール 5 防腐剤 適量 精製水 残余 (製 法) 成分を成分に加えて加温溶解し、40℃まで冷却しな
がら、これに成分、を順次加えて油相を調製した。
一方、成分、の混合物に成分、を加え、加温溶
解し、40℃まで冷却しながら、成分、、を順次加
えて水相を調製した。次に油相を水相に添加しながら、
予備乳化としてホモミキサーを用いて10,000回転で2分
間乳化を行い、更にマンガンガウリンホモジナイザーを
用いて200Kg/cm2で6回処理して粒径0.05μmの目的と
するマイクロエマルション乳液を得た。
実施例2 クリーム (処 方) トリアムシノロンアセトニド 0.5% β−グリチルレチン酸 0.2 ヒマシ油 30 セバシン酸ジエチル 10 流動パラフィン 5 POE(45)ステアレート 10 ステアリン酸カリウム 0.5 グリセリン 10 1,3−ブチレングリコール 5 クエン酸緩衝液 適量 防腐剤 適量 精製剤 残余 (製 法) 成分、に成分、を加えて加温溶解し、35℃まで
冷却しながら、これに成分を加えて油相を調製した。
一方、成分、の混合物に成分を加え、加温溶解
し、35℃まで冷却しながら、成分、、、を加え
て水相を調製した。次にウルトラソニックホモジナイザ
ーを用いて10分間乳化して、粒径0.5μmの目的とする
マイクロエマルションクリームを得た。
実施例3 乳 液 (処 方) トルシクレート 3 % ジフェンヒドラミン0.5 フタル酸ジブチル 30 オリブ油 3 流動パラフィン 2 デカグリセリンモノオレート 7 POE(60)硬化ヒマシ油 3 プロピレングリコール 5 グリセリン 2 エタノール 7 防腐剤 適量 精製水 残余 (製 法) 成分を成分に加えて加温溶解し、40℃まで冷却しな
がら、これに成分、、を順次加えて油相を調製し
た。一方、成分、の混合物に成分、を加え、加
温溶解し、40℃まで冷却しながら、成分、、を順
次加えて水相を調製した。次に油相を水相に添加しなが
ら、予備乳化としてホモミキサーを用いて10,000回転で
2分間乳化を行い、更にマントンガウリンホモジナイザ
ーを用いて、250Kg/cm2で8回処理して粒径0.1μmの目
的とするマイクロエマルション乳液を得た。
実施例4 クリーム ミコナゾール 1 % グリセリントリカプリレート 40 ヒマシ油 10 スクワラン 5 流動パラフィン 7 POE(55)ステアレート 4 デカグリセリンモノステアレート 1 1,3−ブチレングリコール 10 グリセリン 5 エタノール 3 カーボポール940(米国グッドリッチ社製) 0.2 水酸化ナトリウム 0.01 防腐剤 適量 精製水 残余 (製 法) 成分を成分、に加えて加温溶解し、30℃まで冷却
しながら、これに成分、を加えて油相を調製した。
一方、成分、の混合物に成分、を加え、加温溶
解し、30℃まで冷却しながら、成分、、を順次加
え、さらにあらかじめの一部に、を添加して溶か
した溶液をそこに加えて水相を調製した。次にポリトロ
ン乳化機を用いて5分間乳化して、粒径0.5μmの目的
とするマイクロエマルションクリームを得た。
実施例5 乳 液 (処 方) メフェナム酸ブチル 4 % l−メントール 1 アジピン酸ジブチル 20 β−フェネチルアルコール 5 イソプロピルミリステート 3 流動パラフィン 2 POE(120)硬化ヒマシ油 5.5 DKエステルS−160N(第一工業製) 1.5 プロピレングリコール 12 エタノール 6 防腐剤 適量 精製水 残余 (製 法) 成分、に成分、を加えて加温溶解し、35℃まで
冷却しながら、これに成分、を加えて油相を調製し
た。一方、成分に成分、を加え、加温溶解し、35
℃まで冷却しながら、成分12の一部(30%)、、、
を順次加えて水相を調製した。次に油相を水相に添加
しながら、予備乳化としてホモミキサーを用いて10,000
回転で2分間乳化を行い、更にマントンガウリンホモジ
ナイザーを用いて200Kg/cm2、6回処理し、そこに成分
の残部を撹拌しながら加えて、粒径0.2μmの目的と
するマイクロエマルション乳液を得た。
実施例6 乳 液 (処 方) イブプロフェンピコノール 3 % プロピレングリコールジカプリレート 15 % セバシン酸ジブチル 4 オレイルオレート 1.5 スクワラン 3.5 デカグリセリンモノステアレート 7 1,3−ブチレングリコール 12 防腐剤 適量 精製水 残余 (製 法) 成分に成分、を加えて加温溶解し、40℃まで冷却
しながら、これに成分、を順次加えて油相を調製し
た。一方、成分に成分を加え加温溶解し、40℃まで
冷却しながら、成分、を加えて水相を調製した。次
に油相を水相に添加しながら、ウルトラソニックホモジ
ナイザーを用いて10分間乳化して、粒径0.1μmの目的
とするマイクロエマルション乳液を得た。
実施例7 乳 液 (処 方) サリチル酸メチル 8 % ジフエンヒドラミン 5 塩酸プロカイン 2 アジピン酸ジイソプロピル 23 グリセリントリカプリレート 10 オリブ油 2.5 流動パラフィン 3.5 POE(45)ステアレート 5 大豆サポニン 0.5 1,3−ブチレングリコール 10 ソルビット(70%) 5 エタノール 8 防腐剤 適量 精製水 残余 (製 法) 成分、、を成分、に加えて溶解し、これに成
分、を加えて油相を調製した。一方、成分、に
成分、を加え、加温溶解し、30℃まで冷却しなが
ら、成分、、を加えて水相を調製した。次に、油
相を水相に添加しながらマントンガウリンホモジナイザ
ーを用いて、200Kg/cm2で10回処理して粒径0.05μmの
目的とするマイクロエマルション乳液を得た。
実施例8 乳液 (処方) クロトリマゾール 1 % ジフェンヒドラミン 0.5% フタル酸ジブチル 15 % オリブ油 2.5% 流動パラフィン 9.5% デカグリセリンモノオレート 5 % グリセリン 5 % エタノール 5 % 防腐剤 適 量 精製水 残 余 (製法) 上記成分に成分を加えて加温溶解し、40℃まで冷却
しながら、これに成分、及びを順次加えて油相を
調製した。一方、成分に成分を加え、加温して溶解
し、40℃まで冷却しながら、成分、、を順次加え
て水相を調製した。上で調製した油相を水相に添加しな
がら、予備乳化としてホモミキサーを用いて10,000回転
で2分間乳化を行い、更にマントンガウリンホモジナイ
ザーを用いて300kg/cm2で6回処理して粒径0.1μmの目
的とするクロトリマゾール含有マイクロエマルション乳
液を得た。
実施例9 乳液 (処方) クロトリマゾール 0.5% サリチル酸 0.2% 2−オクチルドデカノール 12 % β−フェネチルアルコール 2 % スクワラン 5 % イソプロピルミリステート 2 % ヘキサグリセリンモノラウレート 3 % POE(60)硬化ヒマシ油 3 % ポリエチレングリコール400 4 % 1,3−ブチレングリコール 2.5% エタノール 1.5% 防腐剤 適 量 精製水 残 余 (製法) 上記成分に成分、を加えて加温溶解し、40℃まで
冷却しながら、これに成分、を順次加えて油相を調
製した。一方、成分、の混合物に成分、を加
え、加温溶解し、40℃まで冷却しながら、成分、、
、を順次加えて水相を調製した。次に油相を水相に
添加しながら、ウルトラソニックホモジナイザーを用い
て10分間乳化して、粒径0.2μmの目的とするクロトリ
マゾール含有マイクロエマルション乳液を得た。
実施例10 乳液 (処方) クロトリマゾール 2 % 木槿皮チンキ 2 % ヒマシ油 20 % アジピン酸ジイソブチル 5 % メチルポリシロキサン 2 % 流動パラフィン 3 % デカグリセリンモノステアレート 15 % ソルビット(70%) 3 % プロピレングリコール 5 % エタノール 7 % 防腐剤 適 量 精製水 残 余 (製法) 成分に成分、を加えて加温溶解し、40℃まで冷却
しながら、これに成分、を順次加えて油相を調製し
た。一方、成分、の混合物に成分を加え、加温溶
解し、40℃まで冷却しながら、成分、、、を順
次加えて水相を調製した。次に油相を水相に添加しなが
ら、ポリトロン乳化機を用いて22,000回転で10分間乳化
して、粒径0.5μmの目的とするクロトリマゾール含有
マイクロエマルション乳液を得た。
実施例11 乳液 (処方) クロトリマゾール 5 % β−グリチルレチン酸 0.1% フタル酸ジブチル 30 % オレイルオレート 2.5% 流動パラフィン 1.5% ペンタコサングリセリンジイソステアレート12 % POE(55)ステアレート 2 % レシチン 0.5% プロピレングリコール 5 % グリセリン 2 % エタノール 10 % 防腐剤 適 量 精製水 残 余 (製法) 成分を成分に加えて加温溶解し、40℃まで冷却しな
がら、これに成分、、を順次加えて油相を調製し
た。一方、成分、の混合物に成分、、を加
え、加温溶解し、40℃まで冷却しながら、成分、、
を順次加えて水相を調製した。次に油相を水相に添加
しながら、予備乳化としてホモミキサーを用いて10,000
回転で2分間乳化を行い、更にマントンガウリンホモジ
ナイザーを用いて250kg/cm2で8回処理して粒径0.2μm
の目的とするクロトリマゾール含有マイクロエマルショ
ン乳液を得た。
実施例12 乳液 (処方) クロトリマゾール 0.5% 塩酸ジブカイン 0.3% フタル酸ジブチル 4 % イソステアリン酸 1 % イソプロピルミリステート 2 % スクワラン 2 % デカグリセリンモノステアレート 1 % サポニン 0.5% グリセリン 15 % エタノール 5 % 防腐剤 適 量 精製水 残 余 (製法) 成分に成分、を加えて加温溶解し、40℃まで冷却
しながら、これに成分、を順次加えて油相を調製し
た。一方、成分に成分、を加え、加温溶解し、40
℃まで冷却しながら、成分の一部(30%)、、、
を順次加えて水相を調製した。次に油相を水相に添加
しながら、ポリトロン乳化機を用いて22,000回転で10分
間乳化し、更に成分の残部を撹拌しながら加えて、粒
径0.3μmの目的とするクロトリマゾール含有マイクロ
エマルション乳液を得た。
実施例13 乳液 (処方) クロトリマゾール 1.5% セバシン酸ジエチル 12 % オリブ油 2 % スクワラン 6 % ペンタデカグリセリンモノステアレート 7 % ジプロピレングリコール 7 % 1,3−ブチレングリコール 5 % エタノール 0.5% 防腐剤 適 量 精製水 残 余 (製法) 成分に成分を加えて加温溶解し、40℃まで冷却しな
がら、これに成分、を順次加えて油相を調製した。
一方、成分、の混合物に成分を加え、加温して溶
解し、40℃まで冷却しながら、成分、、を順次加
えて水相を調製した。次に油相を水相に添加しながら、
予備乳化としてホモミキサーを用いて10,000回転で2分
間乳化を行い、更にマントンガウリンホモジナイザーを
用いて300kg/cm2で6回処理して粒径0.2μmの目的とす
るクロトリマゾール含有マイクロエマルション乳液を得
た。
実施例14 クリーム (処方) クロトリマゾール 2 % 木槿皮チンキ 0.5% ヒマシ油 30 % セバシン酸ジエチル 10 % オレイルオレート 5 % スクワラン 8 % POE(45)ステアレート 15 % DKエステルS−160N(三菱化成食品製) 3 % グリセリン 12 % 1,3−ブチレングリコール 3 % 防腐剤 適 量 精製水 残 余 (製法) 成分に成分、を加えて加温溶解し、30℃まで冷却
しながら、これに成分、を順次加えて油相を調製し
た。一方、成分、の混合物に成分、を加え、加
温溶解し、30℃まで冷却しながら、成分、を加えて
水相を調製した。次にウルトラソニックホモジナイザー
を用いて10分間乳化して、粒径0.5μmの目的とするク
ロトリマゾール含有マイクロエマルションクリームを得
た。
次に、本発明による難溶製薬物を含有したマイクロエマ
ルション製剤の安定化効果と経皮吸収性を従来のものと
較べるために、比較例1〜6を製造した。
比較例1 乳 液 (処 方) 酢酸デキサメタゾン 0.05% フタル酸ジエチル 6 ステアリン酸 3 セタノール 1 プロピルパラベン 0.05 プロピレングリコール 10 カルボキシビニルポリマー 0.15 水酸化ナトリウム 0.3 メチルパラベン 0.2 精製水 残余 (製 法) 成分に成分を加えて溶解し、成分、、を加
え、70℃に加温して油相を調製した。一方、成分、
、、、を混合し、これを70℃に加温して、水相
を調製した。そして油相を水相に添加しながら、ホモミ
キサーを用いて10,000回転で2分間乳化を行い、これを
室温まで冷却して比較例の乳液を得た。
比較例2 クリーム (処 方) 酢酸デキサメタゾン 0.05% フタル酸ジエチル 12 ステアリン酸 4 モノステアリン酸POE(20モル)ソルビタン 3 モノステアリン酸グリセリン 1 カルボキシビニルポリマー 0.5 水酸化ナトリウム 0.2 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05 プロピルパラベン 0.3 プロピレングリコール 7 精製水 残余 (製 法) 成分に成分を加えて溶解し、これに成分、、
を加え、70℃に加温して油相を調製した。一方、成分
に成分、、、、を加えて混合し、これを70℃
に加温して水相を調製した。そのて油相を水相に添加し
て、ホモミキサーで、7,000回転、3分間乳化を行い、
これを室温まで冷却して比較例のクリームを得た。
比較例3 乳 液 (処 方) トルシクレート 3 % ジフェンヒドラミン 0.5 フタル酸ジブチル 15 ステアリン酸 5 セタノール 2 ブチルパラベン 0.02 プロピレングリコール 16 カルボキシビニルポリマー 0.15 水酸化ナトリウム 0.5 エチルパラベン 0.3 精製水 残余 (製 法) 成分、に成分を加えて加温溶解し、さらに成分
、、を加え、70℃に加温して油相を調製した。一
方、成分、、、、を混合し、これを70℃に加
温して水相を調製した。そして油相を水相に添加しなが
ら、ホモミキサーを用いて10,000回転で2分間乳化を行
い、これを室温まで冷却して比較例の乳液を得た。
比較例4 クリーム (処 方) トルシクレート 3 % ジフェンヒドラミン 0.5 フタル酸ジブチル 30 ステアリン酸 5 モノステアリン酸グリセリン 5 モノステアリン酸POE(20モル)ソルビタン 3.8 モノステアリン酸ソルビタン 1.2 プロピレングリコール 10 メチルパラベン 0.1 プロピルパラベン 0.05 エデト酸ナトリウム 0.05 精製水 残余 (製 法) 成分、に成分を加えて溶解し、これに成分、
、、を加え、70℃に加温して油相を調製した。一
方、成分に成分、、、を加えて混合し、これ
を70℃に加温して水相を調製した。そして、油相を水相
に添加して、ホモミキサーで、7,000回転、3分間乳化
を行い、これを室温まで冷却して比較例のクリームを得
た。
比較例5 乳液 (処方) クロトリマゾール 1 % フタル酸ジエチル 8 % ステアリン酸 3 % セタノール 1 % プロピルパラベン 0.05% プロピレングリコール 10 % カルボキシビニルポリマー 0.15% 水酸化ナトリウム 0.3 % メチルパラベン 0.2 % 精製水 残余 (製法) 成分に成分を加えて加温溶解し、成分、、を
加え、70℃に加温して油相を調製した。一方、成分、
、、、を混合し、これを70℃に加温して水相を
調製した。そして油相を水相に添加しながら、ホモミキ
サーを用いて10,000回転で2分間乳化を行い、これを室
温まで冷却してクロトリマゾール含有乳液を得た。
比較例6 クリーム (処方) クロトリマゾール 1 % クロタミトン 4 % ミリスチン酸イソプロピル 10 % ステアリン酸 3 % モノステアリン酸POE(15モル)ソルビタン 2 % モノステアリン酸グリセリン 0.8 % カルボキシビニルポリマー 0.3 % 水酸化ナトリウム 0.1 % ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05% エチルパラベン 0.3 % プロピレングリコール 10 % 精製水 残余 (製法) 成分に成分を加えて加温溶解し、これに成分、
、、を加え、70℃に加温して油相を調製した。一
方、成分に成分、、、、を加えて混合し、
これを70℃に加温して水相を調製した。そして油相を水
相に添加して、ホモミキサーで7,000回転、3分間乳化
を行い、これを室温まで冷却してクロトリマゾール含有
クリームを得た。
〔発明の効果〕
本発明に係る難溶性薬物含有マイクロエマルション製剤
は、経時的な物理安定性に優れるばかりではなく、著し
く経皮吸収性がよいという利点を有している。
まず、経時的な物理安定性について述べると、本発明に
従った上記実施例1〜14の難溶性薬物を含有したマイク
ロエマルション製剤は、調製後6カ月経過した後でも極
めて安定で、偏光顕微鏡による観察によってもそれぞれ
の薬物の結晶はまったく認められなかった。また、苛酷
条件(50℃、40℃、5℃、0℃、−5℃)下、2カ月間
経過したマイクロエマルション製剤でも、同様にそれぞ
れの薬物の結晶はみられず、きわめて安定であった。こ
れらの結果について表−1に示す。
次に、本発明による難溶性薬物を含有したマイクロエマ
ルション製剤が、従来の乳剤基剤のものと比較して著し
く経皮吸収性がよいことを動物実験により確かめた。例
として、抗炎症作用、抗真菌作用について以下に述べ
る。
(抗炎症作用試験) ラットを用いたカラゲニン足浮腫抑制率試験から、基剤
の相違により、経皮吸収剤に著しく違いのあることを認
めた。
この試験では、生後6週令のウィスター系ラットを1群
5匹として用いた。足浮腫容積は、ラット後肢足蹠腫容
積測定装置KM−357(夏目製作所製)を用いて測定し
た。
ラット右後肢容積を測定したのち、右後肢足蹠に試料0.
2gを塗布した。2時間後に、同部位に1%カラゲニンナ
トリウム塩を0.05ml皮下に注射した。カラゲニンナトリ
ウム塩注射3時間後に右後肢容積を測定し、試料塗布前
の右後肢容積との差を足浮腫容積とした。
ただし、VcおよびVtは、それぞれコントロール群および
被試験試料塗布群の平均足浮腫容積を示す。上記の試験
結果は、表−2に示されるとおりであった。
本発明のマイクロエマルション製剤は、上記実施例から
明らかなように、従来の乳化基剤のものに比べて効果が
高かった。
(抗真菌作用試験) 次に、モルモットを用いたin vivo抗白癬菌剤のスクリ
ーニング試験から、基剤の相違により、経皮吸収性に著
しく違いのあることを認めた。
この試験では、モルモットを感染動物として、体重450
〜500gの雄、雌各15匹ずつ計30匹を使用した。接種菌と
しては、ヒト由来の新鮮分離菌株より逆培養したトリコ
フィトンメンタグロフィテス(Trichophyton mentagrop
hytes)を用い、0.1%ツィーン80−生理食塩水にて分生
子数2×108個/mlに調製した。モルモットは背部を毛刈
り後、脱毛ワックスで脱毛し、さらにガムテープで2回
角層の剥離を行った。そして各モルモットの背部に4ケ
所づつ、直径が2cmの円形状に調製した菌溶液を0.025ml
それぞれ接着した。(分生子数:1.59×106個/cm2) 各モルモットを10匹づつ3群に分け、1群をトルシクレ
ートを含まない以外は本発明に従ったマイクロエマルシ
ョンと同一の組成の液剤塗布群(コントロール群)と
し、残り2群をそれぞれ表−3に示すA及びBの2処方
群とした。薬剤塗布は、菌接種後5日目から2週間、1
日1回、1部位に0.25mlづつ行った。病変部の判定は、
紅斑の広がり、鱗屑、痴皮の形成等により毎日行い、そ
の判定基準は表−4に示すようなワインスタイン(Wein
stein)の方法に従った。
以上の方法で行った、各処方の経時的な治療効果を第1
図に示す。コントロール群は、菌接種9日でプラトーに
達し、18日目まで病巣部の改善はみられず、以後自然治
癒へ向かった。
また、トルシクレートを含有した処方は、それぞれコン
トロール群と比べて有意に治療効果が認められた。薬剤
塗布5日目以降の経過は、それぞれ基剤によって明らか
に治療効果が異なっており、本発明に従ったトルシクレ
ート含有マイクロエマルション製剤(処方B)は、従来
の乳剤基剤(処方A)よりも、経皮吸収性においてはる
かに優れるために、治療効果が、どの時点においても、
有意水準0.1%で、明らかに効果が高かったことを示し
た。
さらに、他の抗真菌剤であるクロトリマゾールについて
も同様な方法で、モルモットを用いたin vivo白癬菌作
用試験を行った。
各処方の経時的な治療効果を第2図に示す。
コントロール群は、菌接種11日でプラトーに達し、18日
目まで病巣部の改善はみられず、以後自然治癒へ向かっ
た。また、クロトリマゾールを含有した処方は、それぞ
れコントロール群と比べて有意に治療効果が認められ
た。
薬剤塗布8日目以降の経過は、それぞれ基剤によって明
らかに治療効果が異なっており、本発明に従ったクロト
リマゾール含有マイクロエマルション製剤(処方E)
は、従来の乳剤基剤(処方D)よりも、経皮吸収性にお
いてはるかに優れるために、治療効果が、どの時点にお
いても、有意水準0.1%で、明らかに効果が高かったこ
とを示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従ったトルシクレート含有マイクロ
エマルション製剤およびそのコントロール製剤の経時的
治療効果と従来のトルシクレート含有製剤の経時的治療
効果とを示すグラフ図であり、第2図は、本発明に従っ
たクロトリマゾール含有マイクロエマルション製剤およ
びそのコントロール製剤の経時的治療効果と従来のクロ
トリマゾール含有製剤の経時的治療効果とを示すグラフ
図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】難溶性薬物、I.O.B.が0.22〜0.85の油分、
    I.O.B.が0〜0.20の油分、親水性界面活性剤および水を
    含み、乳化粒子の平均粒径が0.5μm以下であることを
    特徴とする難溶性薬物含有マイクロエマルション製剤。
JP21882586A 1986-03-07 1986-09-17 難溶性薬物含有マイクロエマルシヨン製剤 Expired - Lifetime JPH0723303B2 (ja)

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JP5021986 1986-03-07
JP61-50219 1986-03-07

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