JPH07232485A - 平版印刷用原版及びそれを用いた製版印刷方法 - Google Patents
平版印刷用原版及びそれを用いた製版印刷方法Info
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- JPH07232485A JPH07232485A JP6141107A JP14110794A JPH07232485A JP H07232485 A JPH07232485 A JP H07232485A JP 6141107 A JP6141107 A JP 6141107A JP 14110794 A JP14110794 A JP 14110794A JP H07232485 A JPH07232485 A JP H07232485A
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- Japan
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- plate
- foaming agent
- layer
- printing
- lithographic printing
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- Pending
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2210/00—Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
- B41C2210/16—Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography
Landscapes
- Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
- Printing Methods (AREA)
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 新規な水なし平版印刷用原版及びそれを用い
た製版印刷方法を提供する。 【構成】 高分子材料層中に発泡剤を分散させた層(発
泡剤層)の片面に親油性被膜、他面にベースシートを設
けた平版印刷用原版を用意する。この原版の親油性被膜
側からサーマルヘッド等で熱エネルギーを加え、その加
熱部の発泡剤を発泡させる(発泡部が画像形成部にな
る)ことによって印刷版をつくる。この印刷版は非画像
形成部が親油性なので水性インキで直刷り印刷が行なえ
る。
た製版印刷方法を提供する。 【構成】 高分子材料層中に発泡剤を分散させた層(発
泡剤層)の片面に親油性被膜、他面にベースシートを設
けた平版印刷用原版を用意する。この原版の親油性被膜
側からサーマルヘッド等で熱エネルギーを加え、その加
熱部の発泡剤を発泡させる(発泡部が画像形成部にな
る)ことによって印刷版をつくる。この印刷版は非画像
形成部が親油性なので水性インキで直刷り印刷が行なえ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性インキを用いるの
に適した平版印刷用原版、及びそれからの製版印刷方法
に関する。
に適した平版印刷用原版、及びそれからの製版印刷方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂層中に発泡剤を含有させた
感熱性平版印刷用、凸版・凹版印刷用原版は、製版印刷
が比較的容易であることから、事務用印刷の分野で使用
されている(特開昭56−42653号公報、特開昭6
3−272553号公報、特開昭63−147690号
公報、特開平3−110164号公報など)。また、発
泡剤分散層それ自体或いはこれに多孔性支持体を貼合わ
せた感熱性孔版原紙も多く提案されている(特開昭49
−52015号公報)。
感熱性平版印刷用、凸版・凹版印刷用原版は、製版印刷
が比較的容易であることから、事務用印刷の分野で使用
されている(特開昭56−42653号公報、特開昭6
3−272553号公報、特開昭63−147690号
公報、特開平3−110164号公報など)。また、発
泡剤分散層それ自体或いはこれに多孔性支持体を貼合わ
せた感熱性孔版原紙も多く提案されている(特開昭49
−52015号公報)。
【0003】ここで、これらのうち孔版原紙に製版を施
すには市販の製版機が使われるものの、印刷用原版の製
版では、原版に原稿を密着させた状態で赤外線照射を施
して原稿の画像に対応して発泡剤を発泡させる手段が一
般に採用されている。即ち、感熱性印刷用原版の製版で
は孔版原紙への製版と同様な手段はいまだ採用されてい
ないのが実状である。
すには市販の製版機が使われるものの、印刷用原版の製
版では、原版に原稿を密着させた状態で赤外線照射を施
して原稿の画像に対応して発泡剤を発泡させる手段が一
般に採用されている。即ち、感熱性印刷用原版の製版で
は孔版原紙への製版と同様な手段はいまだ採用されてい
ないのが実状である。
【0004】周知のとおり、事務用印刷の分野において
最も多く利用されているのは、平版印刷方式である。従
来の平版印刷方式(たとえばオフセット印刷方式)で
は、通常、印刷版として画像部を親油性、非画像部を親
水性としたものを用い、油性の高粘度インキを画像部に
供給し、それをブランケットに転移させた後、印刷用紙
に転移させるという構成がとられている。加えて、イン
キングシステムは高粘度のインキをインキローラによっ
て低粘度のものとし印刷版に供給する必要性から、多数
のインキローラ列を有しており、また、それは印刷物の
コスト高の原因にもなっている。
最も多く利用されているのは、平版印刷方式である。従
来の平版印刷方式(たとえばオフセット印刷方式)で
は、通常、印刷版として画像部を親油性、非画像部を親
水性としたものを用い、油性の高粘度インキを画像部に
供給し、それをブランケットに転移させた後、印刷用紙
に転移させるという構成がとられている。加えて、イン
キングシステムは高粘度のインキをインキローラによっ
て低粘度のものとし印刷版に供給する必要性から、多数
のインキローラ列を有しており、また、それは印刷物の
コスト高の原因にもなっている。
【0005】印刷版の非画像部にインキが付着すること
を防止するためには、その非画像部に湿し水を供給とい
う方式が取られているが、この湿し水がインキを乳化さ
せてしまうという不都合をも有している。もっとも、原
版の表面を撥水・撥油性の層を設けた水なし平版印刷方
式も知られているが、期待できる程の複写物は得られて
いない。更には、印刷版の作成においても、既述のとお
り、光学的に露光するための専用の製版装置が必要であ
り、大がかりで高価な製版装置はスペースの点でも費用
の点でも問題となっており、印刷機上で簡単に製版して
しまうことは到底できないという不便さがある。また更
に、ブランケットから印刷用紙へのインキ転移において
は強大な押付け力が必要なため、製版印刷装置は頑丈で
大きなものになり騒音や消費電力も大になるという欠点
を有している。
を防止するためには、その非画像部に湿し水を供給とい
う方式が取られているが、この湿し水がインキを乳化さ
せてしまうという不都合をも有している。もっとも、原
版の表面を撥水・撥油性の層を設けた水なし平版印刷方
式も知られているが、期待できる程の複写物は得られて
いない。更には、印刷版の作成においても、既述のとお
り、光学的に露光するための専用の製版装置が必要であ
り、大がかりで高価な製版装置はスペースの点でも費用
の点でも問題となっており、印刷機上で簡単に製版して
しまうことは到底できないという不便さがある。また更
に、ブランケットから印刷用紙へのインキ転移において
は強大な押付け力が必要なため、製版印刷装置は頑丈で
大きなものになり騒音や消費電力も大になるという欠点
を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記の
ような多くの問題点を一挙に解決できるような全く新し
い平版印刷用原版、及びそれを用いた製版印刷方法を提
供するものである。
ような多くの問題点を一挙に解決できるような全く新し
い平版印刷用原版、及びそれを用いた製版印刷方法を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は平版印刷
用原版であって、高分子材料層中に発泡剤を分散させた
層の片面に親油性被膜、他面にベースシートをそれぞれ
設けたことを特徴とする。
用原版であって、高分子材料層中に発泡剤を分散させた
層の片面に親油性被膜、他面にベースシートをそれぞれ
設けたことを特徴とする。
【0008】本発明の第2は平版印刷版の製版方法であ
って、前記本発明の第1で得られた原版を搬送させなが
ら、発泡剤分散層に親油性被膜を通してサーマルヘッド
発熱体等の熱エネルギーを選択的に与え、発泡剤分散層
を局部的に爆発、熱分解反応させて発泡部を形成するこ
とを特徴とする。この発泡部は画像部を形成するところ
である。
って、前記本発明の第1で得られた原版を搬送させなが
ら、発泡剤分散層に親油性被膜を通してサーマルヘッド
発熱体等の熱エネルギーを選択的に与え、発泡剤分散層
を局部的に爆発、熱分解反応させて発泡部を形成するこ
とを特徴とする。この発泡部は画像部を形成するところ
である。
【0009】本発明の第3は平版印刷方法であって、前
記本発明の第2で得られた印刷版を発泡部側が版面にな
るようにして版胴に装着し、印刷版表面に水性インキを
供給して発泡部に選択的に水性インキを付着させ、この
水性インキを付着させた印刷版に印刷用紙を直接接触さ
せて印刷物を得ることを特徴とする。
記本発明の第2で得られた印刷版を発泡部側が版面にな
るようにして版胴に装着し、印刷版表面に水性インキを
供給して発泡部に選択的に水性インキを付着させ、この
水性インキを付着させた印刷版に印刷用紙を直接接触さ
せて印刷物を得ることを特徴とする。
【0010】以下に本発明を添付の図面を参照しながら
さらに詳細に説明する。図1は本発明の平版印刷用原版
1の代表的な一例を示しており、発泡剤層2上面には薄
く親油性被膜3が塗工され、また発泡剤層2の下面には
ベースシート4が貼着されたものである。ベースシート
4の材質としては、樹脂で湿潤強化された紙やポリエチ
レンテレフタレートのような合成樹脂のフィルム及びア
ルミニウム等で蒸着された金属蒸着紙があげられる。ま
た、ベースシート4としては、その厚さが約20〜20
0μmのものが好適に用いられる。
さらに詳細に説明する。図1は本発明の平版印刷用原版
1の代表的な一例を示しており、発泡剤層2上面には薄
く親油性被膜3が塗工され、また発泡剤層2の下面には
ベースシート4が貼着されたものである。ベースシート
4の材質としては、樹脂で湿潤強化された紙やポリエチ
レンテレフタレートのような合成樹脂のフィルム及びア
ルミニウム等で蒸着された金属蒸着紙があげられる。ま
た、ベースシート4としては、その厚さが約20〜20
0μmのものが好適に用いられる。
【0011】発泡剤層2は、たとえばスチレン系樹脂や
ビニル系樹脂あるいは合成ゴムなどの高分子材料をキシ
レンなどの溶剤に溶解させそれに発泡剤を加えたもので
作ることができる。上記の高分子材料としては溶剤可溶
性があってしかも製膜性を有するものであれば何でもよ
いが、好ましくは熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂で
あれば製版時に軟化することで発泡時の体積増加を妨害
しない。
ビニル系樹脂あるいは合成ゴムなどの高分子材料をキシ
レンなどの溶剤に溶解させそれに発泡剤を加えたもので
作ることができる。上記の高分子材料としては溶剤可溶
性があってしかも製膜性を有するものであれば何でもよ
いが、好ましくは熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂で
あれば製版時に軟化することで発泡時の体積増加を妨害
しない。
【0012】熱可塑性樹脂としてはたとえばポリスチレ
ン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体のようなス
チレン系樹脂や低融点ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸
エステル、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン、アセタ
ール樹脂などがあげられる。
ン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体のようなス
チレン系樹脂や低融点ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸
エステル、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン、アセタ
ール樹脂などがあげられる。
【0013】発泡剤としては次のような無機系のもの、
有機系のものが例示できるが高解像度を得るためには有
機系発泡剤の方が好ましい。 (1)無機系発泡剤 過酸化亜鉛(ZnO2) (爆発) 212℃ 過酸化カルシウム(CaO2) (爆発) 275℃ 過酸化バリウム(BaO2) (分解) 450℃ 過酸化ナトリウム(Na2O2) (分解) 460℃ 炭酸水素ナトリウム(NaHCO3) (分解) 270℃ 炭酸水素カリウム(KHCO3) (分解) 120℃ アジ化カルシウム(CaCN3)2 (爆発) 150℃ (2)有機系発泡剤 ジアゾアミノベンゼン (爆発) 99−100℃ C6H5N=NNHC6H5 ベンゼンスルホヒドラジン (爆発)103−104℃ C6H5−SO4−NN−NH2
有機系のものが例示できるが高解像度を得るためには有
機系発泡剤の方が好ましい。 (1)無機系発泡剤 過酸化亜鉛(ZnO2) (爆発) 212℃ 過酸化カルシウム(CaO2) (爆発) 275℃ 過酸化バリウム(BaO2) (分解) 450℃ 過酸化ナトリウム(Na2O2) (分解) 460℃ 炭酸水素ナトリウム(NaHCO3) (分解) 270℃ 炭酸水素カリウム(KHCO3) (分解) 120℃ アジ化カルシウム(CaCN3)2 (爆発) 150℃ (2)有機系発泡剤 ジアゾアミノベンゼン (爆発) 99−100℃ C6H5N=NNHC6H5 ベンゼンスルホヒドラジン (爆発)103−104℃ C6H5−SO4−NN−NH2
【0014】ここで、具体的な発泡剤層の処方一例を示
す。 キシレン 650ml スチレンポリマー 130g 硫酸マグネシウム 60g 硫酸バリウム 30g 硫酸カルシウム 80g 発泡剤 32g バインダとしてはたとえばスチレンポリマーを溶剤とし
てのキシレンに十分に溶解し、それに発泡剤を分散させ
る。更に、硫酸マグネシウムや硫酸バリウムや硫酸カル
シウムなどの粉末を単独で又は組み合わせて混合するこ
とも良い。
す。 キシレン 650ml スチレンポリマー 130g 硫酸マグネシウム 60g 硫酸バリウム 30g 硫酸カルシウム 80g 発泡剤 32g バインダとしてはたとえばスチレンポリマーを溶剤とし
てのキシレンに十分に溶解し、それに発泡剤を分散させ
る。更に、硫酸マグネシウムや硫酸バリウムや硫酸カル
シウムなどの粉末を単独で又は組み合わせて混合するこ
とも良い。
【0015】原版1を構成する発泡剤層2の厚さとして
は5〜100μm程度が望ましく、更に好ましくは5〜
30μmである。
は5〜100μm程度が望ましく、更に好ましくは5〜
30μmである。
【0016】発泡剤層2に用いられる樹脂のうち、ポリ
スチレンやスチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポ
リアクリル酸エステルなどはそれ自体が親油性を示す
が、更に発泡剤層2の表面には親油性被膜3をコーティ
ングしておくことが望ましい。親油性被膜3の材質とし
てはカルバナワックス、パラフィンワックス、セレシン
ワックス、低分子量ポリエチレン、ステアリン酸などの
脂肪酸などがあげられる。
スチレンやスチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポ
リアクリル酸エステルなどはそれ自体が親油性を示す
が、更に発泡剤層2の表面には親油性被膜3をコーティ
ングしておくことが望ましい。親油性被膜3の材質とし
てはカルバナワックス、パラフィンワックス、セレシン
ワックス、低分子量ポリエチレン、ステアリン酸などの
脂肪酸などがあげられる。
【0017】図2は本発明の製版方法の実施の様子を表
わしたものである。ここで、9は多数の発熱体8がライ
ン状に並んだサーマルヘッドであり、5は原版1をサー
マルヘッド9に押しつけながら図の矢印方向に搬送する
働きをするプラテンローラである。プラテンローラ5は
ゴム製ローラで図の矢印方向に回転駆動される。6は原
版1を受ける案内板、7は制御装置である。サーマルヘ
ッド9は制御装置7からの信号によってその発熱体8が
選択的に発熱して原版1の表面に(親油性被膜3側か
ら)熱を付与する。その結果、原版1の発泡剤層2はサ
ーマルヘッド9の熱によって発泡剤が爆発又は熱分解
し、体積が増大するとともにそこに多数の連続気泡が形
成される。そして、表面の親油性被膜3もその部分だけ
が破壊され、ここにインキ付着性の画像部が形成され
る。
わしたものである。ここで、9は多数の発熱体8がライ
ン状に並んだサーマルヘッドであり、5は原版1をサー
マルヘッド9に押しつけながら図の矢印方向に搬送する
働きをするプラテンローラである。プラテンローラ5は
ゴム製ローラで図の矢印方向に回転駆動される。6は原
版1を受ける案内板、7は制御装置である。サーマルヘ
ッド9は制御装置7からの信号によってその発熱体8が
選択的に発熱して原版1の表面に(親油性被膜3側か
ら)熱を付与する。その結果、原版1の発泡剤層2はサ
ーマルヘッド9の熱によって発泡剤が爆発又は熱分解
し、体積が増大するとともにそこに多数の連続気泡が形
成される。そして、表面の親油性被膜3もその部分だけ
が破壊され、ここにインキ付着性の画像部が形成され
る。
【0018】その様子をより詳しく表わしたのが図3で
ある。親油性被膜3を有する側がサーマルヘッド9の発
熱体8に接するようにして原版1が搬送される。そし
て、サーマルヘッド9の発熱体8によって局部的に発泡
した部分3aは画像形成部となり、発泡しない部分3b
は非画像形成部となる。このようにしてプラテンローラ
5の回転とサーマルヘッド9の発熱体8の発熱とによっ
て原版1には画像情報に基いたインキ転移部に相当する
部分のみが発泡し親油性被膜も除去され、そこにだけ水
性インキが付着し、非発泡部分3bには親油性被膜3が
存在しているため水性インキが付着しない。
ある。親油性被膜3を有する側がサーマルヘッド9の発
熱体8に接するようにして原版1が搬送される。そし
て、サーマルヘッド9の発熱体8によって局部的に発泡
した部分3aは画像形成部となり、発泡しない部分3b
は非画像形成部となる。このようにしてプラテンローラ
5の回転とサーマルヘッド9の発熱体8の発熱とによっ
て原版1には画像情報に基いたインキ転移部に相当する
部分のみが発泡し親油性被膜も除去され、そこにだけ水
性インキが付着し、非発泡部分3bには親油性被膜3が
存在しているため水性インキが付着しない。
【0019】図4は、上記のようにして製版された印刷
版を用いた平版印刷装置の概略図である。サーマルヘッ
ド9によって選択的に発泡部分3aを形成された(すな
わち製版された)平版印刷版1′はその発泡部分3aを
外側にして版胴10の外周にその先端をクランプして巻
きつけ保持される。インキ供給ローラ11が版胴10に
近接して設けられており、インキ供給ローラ11はイン
キパン12中の水性インキをその外周に付着させてブレ
ード13で計量されてから版胴10の外周に巻装された
印刷版1′の発泡部分3aに供給する働きをする。14
は印刷用紙、15はプレスローラである。水性インキは
従来のオフセットインキに比べて著しく低粘度である。
版を用いた平版印刷装置の概略図である。サーマルヘッ
ド9によって選択的に発泡部分3aを形成された(すな
わち製版された)平版印刷版1′はその発泡部分3aを
外側にして版胴10の外周にその先端をクランプして巻
きつけ保持される。インキ供給ローラ11が版胴10に
近接して設けられており、インキ供給ローラ11はイン
キパン12中の水性インキをその外周に付着させてブレ
ード13で計量されてから版胴10の外周に巻装された
印刷版1′の発泡部分3aに供給する働きをする。14
は印刷用紙、15はプレスローラである。水性インキは
従来のオフセットインキに比べて著しく低粘度である。
【0020】インキ供給ローラ11はその矢印方向に回
転駆動される。また、インキ供給ローラ11は版胴10
に対して強く押しつける必要はない。図5はそのインキ
供給部分を表わした概略図である。印刷版1’の発泡部
分3aは水性インキ16を素早く吸収してくれるのでイ
ンキ供給ローラ11は、印刷版1′に対して軽い接触で
よい。非発泡部分3bの表面は親油性であるため水性イ
ンキ16が付着することはない。水性インキは例えば重
合度約500で酸化度約80のポリビニルアルコール5
gを水100ミリリットルに加えてよく膨油させ、これ
にエオシン塗料を0.01%加えることによって調製す
ることができる。
転駆動される。また、インキ供給ローラ11は版胴10
に対して強く押しつける必要はない。図5はそのインキ
供給部分を表わした概略図である。印刷版1’の発泡部
分3aは水性インキ16を素早く吸収してくれるのでイ
ンキ供給ローラ11は、印刷版1′に対して軽い接触で
よい。非発泡部分3bの表面は親油性であるため水性イ
ンキ16が付着することはない。水性インキは例えば重
合度約500で酸化度約80のポリビニルアルコール5
gを水100ミリリットルに加えてよく膨油させ、これ
にエオシン塗料を0.01%加えることによって調製す
ることができる。
【0021】図4に示したように、本発明の平版印刷装
置は構造が簡単で、従来のオフセット印刷のようなブラ
ンケットを使わずに直接に給紙コロ17で搬送された印
刷用紙14に印刷することができる。この場合、印刷版
1′の発泡部分3aに吸収された水性インキは印刷用紙
14の表面に容易に転移するのでプレスローラ15の押
付け力はさほど大にする必要がない。
置は構造が簡単で、従来のオフセット印刷のようなブラ
ンケットを使わずに直接に給紙コロ17で搬送された印
刷用紙14に印刷することができる。この場合、印刷版
1′の発泡部分3aに吸収された水性インキは印刷用紙
14の表面に容易に転移するのでプレスローラ15の押
付け力はさほど大にする必要がない。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、容易な手段
で、しかも安価に平版印刷用原版が得られる。請求項2
の発明によれば、サーマルヘッド等で簡単に製版するこ
とができるので製版機構が小型になり、またデジタル信
号で扱うことができるので他のOA機器とダイレクトに
信号の受渡しができ、平版印刷版の製版を容易に行なう
ことができる。請求項3の発明によれば、印刷版自体の
発泡部のみがインキ吸収性を有しているためにインキン
グシステムが非常に簡単となり、湿し水の供給といった
面倒な装置が不用である。また、ブランケットを使わず
に印刷できることからブランケットのクリーニング機構
も不要であり印刷機の構造が非常に簡単になる。更に、
印刷のための印圧は小さくて済むので機械は軽量化でき
騒音も少ない。加えて、紙への浸透性が良い水性インキ
を使用できるので、安全性もある。
で、しかも安価に平版印刷用原版が得られる。請求項2
の発明によれば、サーマルヘッド等で簡単に製版するこ
とができるので製版機構が小型になり、またデジタル信
号で扱うことができるので他のOA機器とダイレクトに
信号の受渡しができ、平版印刷版の製版を容易に行なう
ことができる。請求項3の発明によれば、印刷版自体の
発泡部のみがインキ吸収性を有しているためにインキン
グシステムが非常に簡単となり、湿し水の供給といった
面倒な装置が不用である。また、ブランケットを使わず
に印刷できることからブランケットのクリーニング機構
も不要であり印刷機の構造が非常に簡単になる。更に、
印刷のための印圧は小さくて済むので機械は軽量化でき
騒音も少ない。加えて、紙への浸透性が良い水性インキ
を使用できるので、安全性もある。
【図1】本発明の平版印刷用原版の概略図。
【図2】製版がなされる状態を表わした図。
【図3】製版により印刷版がつくられている様子を詳し
く説明するための図。
く説明するための図。
【図4】本発明に係る平版印刷版を用いて用紙に直接印
刷がなされている状態を示した図。
刷がなされている状態を示した図。
【図5】本発明に係る平版印刷版にインキングがなされ
ている状態を表わした図。
ている状態を表わした図。
1 平版印刷用原版(1′ 平版印刷版) 2 発泡剤層 3 親油性被膜(3a 発泡部分(画像形成部)、3b
非発泡部分(非画像形成部)) 4 ベースシート 5 プラテンローラ 6 案内板 7 制御装置 8 発熱体 9 サーマルヘッド 10 版胴 11 インキ供給ローラ 12 インキパン 13 ブレード 14 印刷用紙 15 プレスローラ 16 水性インキ 17 給紙コロ
非発泡部分(非画像形成部)) 4 ベースシート 5 プラテンローラ 6 案内板 7 制御装置 8 発熱体 9 サーマルヘッド 10 版胴 11 インキ供給ローラ 12 インキパン 13 ブレード 14 印刷用紙 15 プレスローラ 16 水性インキ 17 給紙コロ
Claims (3)
- 【請求項1】 高分子材料層中に発泡剤を分散させた層
の片面に親油性被膜、他面にベースシートをそれぞれ設
けたことを特徴とする平版印刷用原版。 - 【請求項2】 請求項1記載の原版を搬送させながら、
発泡剤分散層に親油性皮膜を通してサーマルヘッド発熱
体等の熱エネルギーを選択的に与え、発泡剤分散層を局
部的に爆発、熱分解反応させて発泡部を形成することを
特徴とする平版印刷版の製版方法。 - 【請求項3】 請求項2で得られた印刷版を発泡部側が
版面になるようにして版胴に装着し、印刷版表面に水性
インキを供給して発泡部に選択的に水性インキを付着さ
せ、この水性インキを付着させた印刷版に印刷用紙を直
接接触させて印刷物を得ることを特徴する平版印刷方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6141107A JPH07232485A (ja) | 1993-12-27 | 1994-05-31 | 平版印刷用原版及びそれを用いた製版印刷方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-348379 | 1993-12-27 | ||
JP34837993 | 1993-12-27 | ||
JP6141107A JPH07232485A (ja) | 1993-12-27 | 1994-05-31 | 平版印刷用原版及びそれを用いた製版印刷方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07232485A true JPH07232485A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=26473415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6141107A Pending JPH07232485A (ja) | 1993-12-27 | 1994-05-31 | 平版印刷用原版及びそれを用いた製版印刷方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07232485A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009274365A (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-26 | Sharp Corp | 印刷方法、印刷装置、およびそれに用いる印刷版並びにパターン膜 |
WO2016080436A1 (ja) * | 2014-11-20 | 2016-05-26 | 東レ株式会社 | 印刷物の製造方法 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP6141107A patent/JPH07232485A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009274365A (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-26 | Sharp Corp | 印刷方法、印刷装置、およびそれに用いる印刷版並びにパターン膜 |
WO2016080436A1 (ja) * | 2014-11-20 | 2016-05-26 | 東レ株式会社 | 印刷物の製造方法 |
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