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JPH07229031A - 着色超高分子量ポリエチレン製糸条体および釣糸 - Google Patents

着色超高分子量ポリエチレン製糸条体および釣糸

Info

Publication number
JPH07229031A
JPH07229031A JP3911294A JP3911294A JPH07229031A JP H07229031 A JPH07229031 A JP H07229031A JP 3911294 A JP3911294 A JP 3911294A JP 3911294 A JP3911294 A JP 3911294A JP H07229031 A JPH07229031 A JP H07229031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
colored
high molecular
weight polyethylene
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3911294A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeya Mizuno
斌也 水野
Seiichi Ohira
清一 大平
Takao Cho
孝夫 長
Hisaaki Ueba
久昭 植場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Gohsen Co Ltd
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Gohsen Co Ltd
Kureha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Gohsen Co Ltd, Kureha Corp filed Critical Kureha Gohsen Co Ltd
Priority to JP3911294A priority Critical patent/JPH07229031A/ja
Publication of JPH07229031A publication Critical patent/JPH07229031A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐摩擦性および洗濯堅牢性に優れた着色部を設
けた着色超高分子量ポリエチレン製糸条体および一定毎
に多色に着色された釣糸を提供する。 【構成】超高分子量ポリエチレンフィラメントを複数本
集束して成る糸条体の表面に樹脂と顔料とを含有する着
色組成物の被覆層を設けて成り、着色組成物のヤング率
が1Kg/mm2 以下、引張強度が0.2Kg/mm2
以上、引張破断伸度が150%以上、吸水率が10%以
下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色超高分子量ポリエ
チレン製糸条体および釣糸に関するものである。本発明
の着色超高分子量ポリエチレン製糸条体および釣糸は、
特定物性の樹脂と顔料とを含有する着色組成物の被覆層
で着色され、褪色し難いと言う特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】釣糸の分野においては、多種多用な素材
が開発され使用されているが、釣りの漁法が高度化する
に従い、より一層高性能の釣糸が求められている。斯か
る状況の中で、現在広く使用され始めた素材は、超高分
子量ポリエチレンである。
【0003】超高分子量ポリエチレン製釣糸は、高強力
かつ低伸度であるため、胴突仕掛けにおける道糸として
使用した場合、長尺であっても、正確に棚取りが出来、
また、魚信が取り易いと言う特徴がある。そして、胴突
仕掛けの道糸として、超高分子量ポリエチレンを組紐状
に製紐し、一定長毎に多色に着色した釣糸が上市されて
いる。超高分子量ポリエチレンの製紐は、強力化するた
めに行われ、また、定長着色は、正確な棚取りを手元で
行い得るようにするために行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、超高分子量
ポリエチレンから成る釣糸は、染色性が悪いため、従来
公知の染料では着色が困難であり、また、バインダーに
顔料を分散した塗料では超高分子量ポリエチレンとバイ
ンダーとの接着力が弱いため、釣り人の手や衣服を顔料
で汚したり、釣糸をリールに繰り返し巻き上げている際
に釣糸同士の重なり合いによる色移りを生じる欠点があ
る。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、耐摩擦性および洗濯堅牢性に優れた
着色部を設けた着色超高分子量ポリエチレン製糸条体お
よび一定毎に多色に着色された釣糸を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく種々検討を重ねた結果、超高分子量ポリ
エチレン製糸条体、すなわち、フィラメントを複数本集
束して成る糸条体または当該糸条体を更に多数本製紐し
て成る糸条体は、その表面に特定の樹脂と顔料とを含有
する着色組成物から成る被覆層を設けて着色するなら
ば、優れた耐摩耗性と洗濯堅牢性を有する着色部を形成
するとの知見を得た。
【0007】本発明は、上記の知見を基に完成されたも
のであり、その第1の要旨は、超高分子量ポリエチレン
フィラメントを複数本集束して成る糸条体の表面に樹脂
と顔料とを含有する着色組成物の被覆層を設けて成り、
着色組成物のヤング率が1Kg/mm2 以下、引張強度
が0.2Kg/mm2 以上、引張破断伸度が150%以
上、吸水率が10%以下であることを特徴とする着色超
高分子量ポリエチレン製糸条体に存し、第2の要旨は、
超高分子量ポリエチレンフィラメントを複数本集束して
成る糸条体の表面に第1の要旨に係る着色組成物によっ
て一定長毎の多色の着色被覆層を設けて成ることを特徴
とする釣糸に存する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明における超高分子量ポリエチレン製糸条体について
説明する。本発明において、超高分子量ポリエチレンと
しては、重量平均分子量が50万以上、好ましくは10
0万以上のポリエチレンが使用される。超高分子量ポリ
エチレンには、5モル%以下の範囲において、プロピレ
ン、ブチレン等が共重合されていてもよい。
【0009】超高分子量ポリエチレンのフィラメント
は、例えば、特開昭55−5228号公報、特開昭55
−14245号公報、特開昭55−107506号公
報、特開昭59−130313号公報に記載された方法
によって製造され、高強度かつ高弾性率の特徴を有す
る。
【0010】上記のフィラメントの繊度は、0.5〜2
0デニール(d)が適当であり、特に、1〜5dが好ま
しい。そして、フィラメントの引張強度は15g/d以
上、好ましくは20g/d以上、結節強度は10g/d
以上、好ましくは15g/d以上、初期弾性率は500
g/d以上、好ましくは800g/d以上であるのがよ
い。そして、上記のフィラメントは、合計繊度50〜3
50dとなる様に集束され、必要に応じて加撚や熱セッ
トを施され、本発明における糸条体と使用される。ま
た、上記のフィラメントの集束体は、その5〜20本が
製紐され、本発明における糸条体と使用される。
【0011】次に、本発明における着色組成物について
説明する。本発明における着色組成物は、樹脂と顔料と
を含有する。樹脂は、着色組成物とした際に後述の物性
を満足する限り、如何なる種類の樹脂であってもよい。
例えば、フッ素ゴム系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、天
然ゴム系樹脂、イソプレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、
1,2−ポリブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン
系樹脂、クロロプレン系樹脂、ニトリルゴム系樹脂、ブ
チルゴム系樹脂、エチレン−プロピレン系樹脂、アクリ
ル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコ
ーンアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などが挙げられ
る。
【0012】本発明においては、塩化ビニリデン系樹脂
が好適に使用される。塩化ビニリデン系樹脂の分子量
は、特に制限されないが、一般的には、数平均分子量約
1,000〜200,000程度、好ましくは約50,
000〜150,000程度が好適である。そして、特
に、ガラス転移温度が10℃以下の塩化ビニリデン系樹
脂は、着色組成物を被覆層とした際の硬度の観点から好
適である。斯かる塩化ビニリデン系樹脂としては、塩化
ビニリデンとこれと共重合可能な他の単量体との共重合
体が挙げられる。
【0013】共重合可能な他の単量体としては、アクリ
ル酸、アルキル基の炭素数が8以下のアクリル酸エステ
ル、メタクリル酸、アルキル基の炭素数が4以下のメタ
クリル酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロ
ニトリル、アルキル基の炭素数が4以下のイタコン酸エ
ステル等が挙げられる。塩化ビニリデン共重合体に占め
る塩化ビニリデン単量体の割合は、通常50〜95重量
%、好ましくは60〜94重量%、更に好ましくは70
〜90重量%の範囲とされる。
【0014】特に、塩化ビニリデン50〜95重量%、
好ましくは75〜85重量%、(メタ)アクリル酸エス
テル5〜45重量%、好ましくは15〜25重量%、
(メタ)アクリル酸グリシジル0〜2重量%、好ましく
は0.1〜1重量%、(メタ)アクリル酸0〜2重量
%、好ましくは0.1〜1重量%から成る共重合体は好
適に使用することが出来る。なお、(メタ)アクリル酸
の用語は、アクリル酸およびメタクリル酸の何れか又は
両者を意味する。
【0015】塩化ビニリデン系樹脂は、(メタ)アクリ
ル酸系重合体およびエチレンイミン化合物を含有する樹
脂組成物としても好適に使用することが出来る。(メ
タ)アクリル酸系重合体としては、(メタ)アクリル酸
単位を含有する重合体である限り特に制限はなく、単独
重合体または共重合体の何れであってもよい。具体的に
は、例えば、次の表1に列挙した単量体の単独重合体ま
たはこれらの単量体を適宜組み合わせて得られる共重合
体が挙げられる。
【0016】
【表1】(1)(メタ)アクリル酸 (2)(メタ)アクリル酸とアルカノールアミンのエス
テル (3)(メタ)アクリル酸と5−アミノベンゾトリアゾ
ールとの酸アミド
【0017】特に、単量体の(1)と(2)又は(2)
と(3)とを共重合して得られる(メタ)アクリル酸系
共重合体が好ましい。すなわち、単量体の(1)と
(2)から成る共重合体は、両性であるため、酸または
アルカリの何れにも可溶であり、製造の際などに界面活
性剤を使用する必要がなくて有利であり、また、(2)
と(3)から成る共重合体は、紫外線吸収能力を有する
置換ベンゾトリアゾール基を有するため、顔料の劣化な
どを防止出来て好ましい。
【0018】上記のアルカノールアミンとしては、具体
的には、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノー
ルアミン、ジプロピルエタノールアミン、ジブチルエタ
ノールアミン、ジメチルプロパノールアミン、ジメチル
ブタノールアミン等が挙げられる。また、上記の5−ア
ミノベンゾトリアゾールとしては、具体的には、次の表
2〜5に示す各種のトリアゾール化合物が挙げられる。
【0019】
【表2】2−(3′−メチル−2′−ヒドロキシフェニ
ル)−5−アミノベンゾトリアゾール 2−(3′,5′−ジメチル−2′−ヒドロキシフェニ
ル)−5−アミノベンゾトリアゾール 2−(3′−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロ
キシフェニル)−5−アミノベンゾトリアゾール 2−(3′,5′−ジ−t−ブチル−2′−ヒドロキシ
フェニル)−5−アミノベンゾトリアゾール
【0020】
【表3】2−(3′,5′−ジ−t−アミル−2′−ヒ
ドロキシフェニル)−5−アミノベンゾトリアゾール 2−(3′,5′−ジ−t−オクチル−2′−ヒドロキ
シフェニル)−5−アミノベンゾトリアゾール 2−[3′,5′−ジ−(α,αージメチルベンジル)
−2′−ヒドロキシフェニル]−5−アミノベンゾトリ
アゾール 2−[3′−(α,αージメチルベンジル)−5′−メ
チル−2′−ヒドロキシフェニル]−5−アミノベンゾ
トリアゾール
【0021】
【表4】2−[3′−(α,αージメチルベンジル)−
5′−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル]−5−
アミノベンゾトリアゾール 2−[3′−(α,αージメチルベンジル)−5′−t
−オクチル−2′−ヒドロキシフェニル]−5−アミノ
ベンゾトリアゾール 2−[3′−t−ブチル−5′−(α,αージメチルベ
ンジル)−2′−ヒドロキシフェニル]−5−アミノベ
ンゾトリアゾール 2−[3′−t−オクチル−5′−(α,αージメチル
ベンジル)−2′−ヒドロキシフェニル]−5−アミノ
ベンゾトリアゾール
【0022】
【表5】2−[3′−(αーメチルベンジル)−5′−
t−オクチル−2′−ヒドロキシフェニル]−5−アミ
ノベンゾトリアゾール 2−(3′−ベンジル−5′−t−ブチル−2′−ヒド
ロキシフェニル)−5−アミノベンゾトリアゾール 2−(3′−N−フェニルカルボアミド−5′−t−ブ
チル−2′−ヒドロキシフェニル)−5−アミノベンゾ
トリアゾール 2−(3′−t−ブチル−5′−メトキシ−2′−ヒド
ロキシフェニル)−5−アミノベンゾトリアゾール
【0023】前記の表1に示した各単量体は、通常、次
のような割合で共重合される。すなわち、単量体(1)
と(2)の場合は、単量体(2)100重量部当たり単
量体(1)が3〜20重量部の範囲、単量体(2)と
(3)の場合は、単量体(2)100重量部当たり単量
体(3)が3〜150重量部の範囲、単量体(1)と
(3)の場合は、単量体(3)100重量部当たり単量
体(1)が3〜20重量部の範囲で共重合される。
【0024】単量体の(1)と(2)又は(2)と
(3)とを共重合して得られる(メタ)アクリル酸系共
重合体は、特開昭62−283144号公報または特開
昭63−248863号公報によって公知であり、これ
らの公報に記載された共重合方法に従って得ることが出
来る。
【0025】本発明において、(メタ)アクリル酸系重
合体の分子量は、特に制限されないが、一般的には、数
平均分子量約1,000〜200,000程度、好まし
くは約50,000〜150,000程度が好適であ
る。また、(メタ)アクリル酸系重合体は、全単量体中
15重量%未満の範囲において、スチレン、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシアルキルエステル等の第3の単量体を共重合してい
てもよく、更には、単量体の(1)と(2)が第4級ア
ンモニウム塩を含む各種の塩の形であってもよい。そし
て、塩の形成は、重合後に行うことも出来る。
【0026】本発明において、エチレンイミン誘導体
は、(メタ)アクリル酸系重合体に対し架橋剤として作
用する。エチレンイミン誘導体としては、特に、末端に
イソシアナート基を有するウレタンプレポリマーにエチ
レンイミンを反応させて得られる実質的に水に不溶なエ
チレン尿素化合物が好適である。
【0027】上記のエチレン尿素化合物は、例えば、特
公昭55−21780号公報によって公知であり、従っ
て、上記の公報に記載の方法に従い、末端ヒドロキシポ
リオールに有機ポリイソシアネートを過剰に加えて反応
を行って末端にイソシアナート基を有するウレタンプレ
ポリマーを得、これに末端NCO基と略当モル量のエチ
レンイミンを加えて40〜70℃で2〜4時間反応させ
て得ることが出来る。
【0028】ウレタンプレポリマーの調製に当たって
は、ポリオール成分として、アルキレンジオールと脂肪
族ジカルボン酸とを反応して得られる各種のポリエステ
ルポリオール等やその他のポリオール成分を使用するこ
とが出来、また、ポリイソシアネート成分としては、ヘ
キサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネ
ートやその他のポリイソシアネート成分を使用すること
が出来、反応は常法によって行うことが出来る。
【0029】塩化ビニリデン系樹脂がメタアクリル酸系
共重合体およびエチレンイミン化合物を含有する樹脂組
成物として使用される場合、メタアクリル酸系共重合体
およびエチレンイミン化合物は、塩化ビニリデン系樹脂
に対し2重量倍以下の割合、好ましくは1重量倍以下の
範囲で使用される。そして、(メタ)クリル酸系共重合
体に対するエチレンイミンの割合は、通常、0.01〜
0.3重量%、好ましくは0.03〜0.2重量%の範
囲から選択される。
【0030】一方、顔料としては、有機顔料が主に使用
されるが、必要に応じ、無機顔料の他、有機顔料に無機
顔料を配合した配合顔料も使用し得る。有機顔料は、化
学構造の観点から分類して例示すれば、フタロシアニン
系、アンスラキノン系、キナクリドン系、アゾ系、イン
ジゴ系、キノフタロン系、イソインドリノン系、キナゾ
リン系、ジオキサジン系、アントロン系、ペリノン系、
ペリレン系、ピコリン系などの種類がある。本発明にお
いて、有機顔料は、顔料染色が可能である限り、その種
類は特に制限されず、目的とする色相に応じ、耐光性の
良好な有機顔料を適宜選択して使用することが出来る。
【0031】好適に使用される顔料を色相の観点から分
類して例示すれば、次の表6に示す通りである。
【表6】イエロー:アゾ系イエロー オレンジ:アゾ系レッド/アゾ系イエロー レッド :アゾ系レッド グリーン:銅フタロシアニングリーン ブルー :銅フタロシアニングリーン/ジオキサン ブラック:カーボン
【0032】また、本発明においては、蛍光を発して顔
料の性質を発揮する着色剤、すなわち、蛍光顔料を使用
することも出来る。蛍光顔料は、無機系および有機系の
何れであってもよい。無機系蛍光顔料としては、重金属
塩の結晶粉末、例えば、ZnS(+Cu)(緑色)、C
aS(+Bi)(紫青色)等が挙げられ、有機系蛍光顔
料としては、有機顔料型のLumogen Colo
r、蛍光色素染色プラスチック型のローダミンBとポリ
アクリル重合体の組み合わせ等が挙げられる。
【0033】一般に、蛍光顔料は、他の顔料に比して粒
径が大きく、また、本発明においても、樹脂中に比較的
多量配合して使用される。従って、糸条体の表面に樹脂
と蛍光顔料との着色組成物から成る被覆層を設けた場合
は、通常、色落ちが顕著に惹起されるが、本発明によれ
ば、蛍光顔料を使用した場合も色落ちを防止することが
出来、この点においても、本発明は優れている。
【0034】上記の各原料成分は、いずれも、水を媒体
とするスラリー状態で調製するのが取扱が簡便である。
例えば、塩化ビニリデン系樹脂は、通常、アニオン系の
界面活性剤を分散剤とし、固形分濃度25〜60重量
%、PH1.0〜3.0の懸濁液として、(メタ)アク
リル酸系重合体は、通常、固形分濃度30〜40重量
%、PH7前後のアニオン系懸濁液として、エチレンイ
ミン誘導体は、通常、固形分濃度10〜25重量%、P
H9.5前後のアニオン系懸濁液として、顔料は、通
常、ノニオン系の界面活性剤を分散剤とし、固形分濃度
25〜45重量%、PH7.5〜9.5の懸濁液として
調製するのがよい。
【0035】そして、前記のエチレン尿素化合物の水媒
体スラリーの調製に当たっては、特公昭55−2178
0号公報に記載に従い、乳化剤として、末端に水酸基を
有するポリエチレンオキサイド化合物と等モル以上の有
機ポリイソシアネート化合物との反応生成物であって、
その末端のイソシアネート基がマスクッド化合物によっ
てマスクされた化合物を使用するのが好ましい。
【0036】上記のポリエチレンオキサイド化合物は、
エチレングリコール等のアルコール類、アミン、アミノ
化合物を開始剤とし、これにエチレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドを付加反応することにより得られ、
通常、数平均分子量が1000〜20000のものが好
適である。そして、上記のポリエチレンオキサイド化合
物と反応させられる有機ポリイソシアネート化合物とし
ては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート
等が使用され、マスクッド化合物としては、イソシアネ
ート基のマスクに常用されている化合物、例えば、ε−
カプロラクタム、フェノール等が挙げられる。
【0037】上記の乳化剤を使用したエチレン尿素化合
物の水媒体スラリーは、エチレン尿素化合物100重量
部に上記の乳化剤3〜100重量部、好ましくは10〜
80重量部を配合し、これをミキサーにより、温度5〜
30℃、好ましくは20〜30℃で均一に混合し、これ
に、温度5〜20℃、好ましくは15〜20℃の水50
0〜800重量部を徐々に滴下し、ホモミキサー等の攪
拌機で乳化処理することによって調製される。上記の水
性媒体においては、エチレン尿素化合物のみならず、乳
化剤自身も加熱処理によって架橋反応するため、乳化剤
を除去するソーピング等の操作は不要である。
【0038】着色組成物中の顔料の濃度は、任意に選択
することが出来るが、通常、樹脂と顔料との合計量に対
し、通常1〜150重量%、好ましくは2〜100重量
%の範囲とされる。従って、樹脂や顔料として懸濁液を
利用する場合は、必要に応じ、両者の混合前に濃度調整
を行う。
【0039】本発明においては、特に、塩化ビニリデン
系樹脂またはこれを含有する樹脂組成物を使用した場
合、その耐光性を高めるため、樹脂中に紫外線吸収剤を
含有させるのが好ましい。また、蛍光顔料は、耐光性が
必ずしも十分ではないため、蛍光顔料とを使用した着色
組成物において、紫外線吸収剤を含有させる効果は大き
い。紫外線吸収剤としては、公知の各種のものを使用す
ることが出来、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−ベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等を好適
に使用することが出来る。紫外線吸収剤は、通常、0.
05〜3.0重量%の割合で塩化ビニリデン樹脂中また
は樹脂組成物中に含有させるのがよい。
【0040】本発明において、着色組成物は、ヤング率
が1Kg/mm2 以下、引張強度が0.2Kg/mm2
以上、引張破断伸度が150%以上、吸水率が10%以
下であることが重要である。ヤング率、引張強度および
引張破断伸度が上記の範囲を満足することにより、塗布
の際に超高分子量ポリエチレンフィラメント糸条体に強
固に付着する。そして、得られる被覆層は、十分に硬
く、しかも、適度な強さと伸びとを有し、その結果、爪
や他の材料または糸条体同志で擦られた際に剥離し難い
と言う特徴を有する。また、吸水率が10%以下である
ため、被覆層の吸水白化が防止され、その結果、吸水白
化に伴って被覆層が脆くなって剥離することが防止され
る。
【0041】ヤング率は、好ましくは0.1〜0.5K
g/mm2 、更に好ましくは0.03〜0.1Kg/m
2 、引張強度は、好ましくは0.4〜5Kg/m
2 、更に好ましくは0.5〜2Kg/mm2 、引張破
断伸度は、好ましくは150〜800%、更に好ましく
は200〜500%、吸水率は、好ましくは5%以下で
ある。上記の各物性は、主に、着色組成物を構成する熱
可塑性樹脂の性質によって支配される。
【0042】なお、上記の各物性の値は、着色樹脂組成
物水溶液の固形分濃度を計算し、厚さ100μmのフイ
ルムを作成出来る量の着色樹脂組成物水溶液ポリテトラ
フルオロエチレン製の箱に流し込み、温度100〜12
0℃で水分が充分に除去されるまで乾燥してフイルムと
なし、気泡の存在しないフイルム部分を切り出して試料
とし、23℃の室温で測定した値である。そして、ヤン
グ率は、フイルム幅10mm、フイルム長さ50mmの
試料を使用して引張速度10mm/分の条件で測定した
際の初期弾性率の値であり、引張強度と引張破断伸度
は、それぞれ、上記の条件で測定した際の破断強度と破
断伸びの値であり、吸水率は、フイルム幅10mm、フ
イルム長さ50mmの試料を水中に5時間浸漬した後、
試料表面の水分を十分に拭き取り、浸漬前後の重量変化
から算出した値である。
【0043】超高分子量ポリエチレン製糸条体の表面に
着色組成物の被覆層を設ける方法としては、着色組成物
の懸濁液中に糸条体を1秒以上浸漬させた後、80〜1
30℃で90秒以上乾燥させる方法を採用することが出
来る。そして、適宜の手段により、一定長毎に多色に着
色して胴突仕掛けにおける道糸に仕上げることが出来
る。
【0044】本発明の着色超高分子量ポリエチレン製糸
条体は、次の複数の実施態様を包含する。すなわち、合
計繊度50〜350dのフィラメントの集束体の表面に
被覆層を設けた糸条体(1)、上記のフィラメントの集
束体5〜20本を製紐した後、その表面に被覆層を設け
た糸条体(2)、フィラメントの集束体の表面に被覆層
を設けた後、集束体5〜20本を製紐した糸条体(3)
等を包含する。そして、本発明の着色超高分子量ポリエ
チレン製糸条体は、上記の何れの実施態様においても、
優れた耐摩擦性および洗濯堅牢性を有する。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0046】<高分子量ポリエチレン製糸条体(組紐)
>超高分子量ポリエチレン繊維(東洋紡績株式会社製
「ダイニーマSK60」、150d:1d×150f)
を使用し、市販の製紐機により8本打ちして作成した6
号糸の組紐(1200d)を使用した。
【0047】<樹脂原料および紫外線吸収剤> (1)塩化化ビニリデン系樹脂懸濁液:呉羽化学工業
(株)製の塩化ビニリデン系樹脂「DO−600K」を
使用した。「DO−600K」は、塩化ビニリデン81
重量%、メタクリル酸ブチル19重量%、メタクリル酸
グリシジル0.5重量%、アクリル酸0.5重量%から
得られた共重合体(数平均分子量100,000)を含
有し、固形分濃度50重量%、PH2.0のアニオン系
懸濁液である。
【0048】(2)メタアクリル酸系共重合体懸濁液:
メタクリル酸1:ジメチルアミノエチルメタクリレート
24(重量比)、数平均分子量10,000、固形分濃
度35重量%、PH7.0のアニオン系懸濁液を使用し
た。 (3)エチレン尿素化合物懸濁液:特公昭55−217
80号公報の実施例1の方法に従って調製したものを使
用した。 (4)紫外線吸収剤:湘南化学工業(株)製「ASL」
(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン−5
−スルホン酸ナトリウム)を使用した。
【0049】<顔料>次の表7に示す市販品を使用した
(何れもノニオン系界面活性剤を含有)。
【表7】 ──────────────────────────────────── 色相 顔料成分 固形分濃度(重量%) PH イエロー:アゾ系イエロー 30.0 9.2 オレンジ:アゾ系レッド/アゾ系イエロー 29.5 9.2 レッド :アゾ系レッド 32.5 9.2 グリーン:銅フタロシアニングリーン 39.0 8.2 ブルー :銅フタロシアニングリーン/ジオキサン 26.0 8.8 ブラック:カーボン 43.5 7.5 蛍光顔料: 42.0 6.5 ────────────────────────────────────
【0050】<評価項目および評価条件> (1)耐摩擦性:円筒状の治具に綿100%の布を巻き
付け、これに試料を接触させて3Kgの荷重を掛け摩擦
運動を行う(ストローク:100mm、速度:50往復
/分)。そして、摩擦運動は、試料の次の3つの状態、
すなわち、乾燥状態(A状態)、25℃の水中に30分
浸漬後の状態(B状態)、90℃の水中に30分浸漬後
の状態(C状態)について行った。そして、摩擦運動に
よる色落ちの程度を次の表8に示す5段階の基準で評価
した。評価は、年令階層無作為抽出で性別比50%のモ
ニター(10人)による目視試験によって実施した(以
下の洗濯堅牢性についても同じ)。
【0051】
【表8】5:全く色落ち無しの状態 4:殆ど色落ち無しの状態 3:僅かな落ち有りの状態 2:かなりの色落ち有りの状態 1:完全に色落ちした状態
【0052】(2)洗濯堅牢性:25℃の水、90℃の
水、30℃の人工海水および25℃の洗剤水溶液(界面
活性剤の含有量が27重量%の洗剤を10容量%の割合
で溶解した水溶液)の各試験液中に、試験液50重量部
に対して1重量部の割合で試料を浸漬し、30分間スタ
ーラーにて攪拌を行う。そして、攪拌後の色落ちの程度
を前記の表8に示す5段階の基準で評価した。
【0053】(3)風合い:前述のモニターにより、ブ
ラインド試験を行い、次の表9に示す4段階の基準で評
価した。評価は、耐摩擦性評価で行った試験の前後につ
いて行った。
【表9】◎:良好 ○:やや良好 △:やや不良 ×:不良
【0054】(4)外観:前述のモニターにより、表面
のざらつき(ピックアップ現象)の有無を調査し、次の
表10に示す3段階の基準で評価した。
【表10】◎:ざらつきが全くない状態 ○:ざらつきが僅かにある状態 ×:ざらつきが顕著な状態
【0055】実施例1 塩化ビニリデン系樹脂懸濁液30重量部、顔料懸濁液5
重量部、水65重量部を混合して着色組成物を調製し
た。この着色組成物中に超高分子量ポリエチレン製組紐
を浸漬した後、熱風オーブン中、120℃で100秒間
乾燥し、着色超高分子量ポリエチレン製糸条体を得た。
なお、顔料の種類を変更して各種の色の着色超高分子量
ポリエチレン製糸条体を得た(以下の実施例においても
同じ)。但し、蛍光顔料を使用した場合は、塩化ビニリ
デン系樹脂懸濁液40重量部、蛍光顔料懸濁液20重量
部、水40重量部によって着色組成物を調製した。調製
された着色組成物は、何れも、ヤング率が0.08Kg
/mm2 、引張強度が1.1Kg/mm2 、引張破断伸
度が320%、吸水率が0.5%であった。但し、蛍光
顔料を使用して調製した着色組成物は、ヤング率が0.
09Kg/mm2 、引張強度が1.3Kg/mm2 、引
張破断伸度が300%、吸水率が0.8%であった。
【0056】実施例2 塩化ビニリデン系樹脂懸濁液20重量部、顔料懸濁液5
重量部、水64重量部、紫外線吸収剤1重量部を混合し
て着色組成物を調製した。以下、実施例1と同様に操作
して着色超高分子量ポリエチレン製糸条体を得た。但
し、蛍光顔料を使用した場合は、塩化ビニリデン系樹脂
懸濁液40重量部、蛍光顔料懸濁液20重量部、水39
重量部、紫外線吸収剤1重量部によって着色組成物を調
製した。調製された着色組成物は、何れも、ヤング率が
0.08Kg/mm2 、引張強度が1.1Kg/m
2 、引張破断伸度が330%、吸水率が0.5%であ
った。但し、蛍光顔料を使用して調製した着色組成物
は、ヤング率が0.09Kg/mm2 、引張強度が1.
3Kg/mm2 、引張破断伸度が300%、吸水率が
0.8%であった。
【0057】実施例3 塩化ビニリデン系樹脂懸濁液15重量部、メタアクリル
酸系共重合体懸濁液15重量部、顔料懸濁液5重部、エ
チレン尿素化合物懸濁液0.5重量部、水64.5重量
部を混合して着色組成物を調製した。以下、実施例1と
同様に操作して着色超高分子量ポリエチレン製糸条体を
得た。但し、蛍光顔料を使用した場合は、塩化ビニリデ
ン系樹脂懸濁液20重量部、メタアクリル酸系共重合体
懸濁液20重量部、蛍光顔料懸濁液20重部、エチレン
尿素化合物懸濁液0.8重量部、水39.2重量部によ
って着色組成物を調製した。調製された着色組成物は、
何れも、ヤング率が0.06Kg/mm2 、引張強度が
0.9Kg/mm2 、引張破断伸度が250%、吸水率
が2.0%であった。但し、蛍光顔料を使用して調製し
た着色組成物は、ヤング率が0.07Kg/mm2 、引
張強度が1.0Kg/mm2 、引張破断伸度が240
%、吸水率が2.5%であった。
【0058】実施例4 塩化ビニリデン系樹脂懸濁液15重量部、メタアクリル
酸系共重合体懸濁液15重量部、顔料懸濁液5重量部、
エチレン尿素化合物懸濁液0.5重量部、紫外線吸収剤
1重量部、水63.5重量部を混合して着色組成物を調
製した。以下、実施例1と同様に操作して着色超高分子
量ポリエチレン製糸条体を得た。但し、蛍光顔料を使用
した場合は、塩化ビニリデン系樹脂懸濁液20重量部、
メタアクリル酸系共重合体懸濁液20重量部、顔料懸濁
液20重量部、エチレン尿素化合物懸濁液0.8重量
部、紫外線吸収剤1重量部、水38.2重量部によって
着色組成物を調製した。調製された着色組成物は、何れ
も、ヤング率が0.06Kg/mm2 、引張強度が0.
9Kg/mm2 、引張破断伸度が250%、吸水率が
2.0%であった。但し、蛍光顔料を使用して調製した
着色組成物は、ヤング率が0.07Kg/mm2 、引張
強度が1.0Kg/mm2 、引張破断伸度が240%、
吸水率が2.5%であった。
【0059】
【表11】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 1 顔料色相 A B C D E F G <耐摩擦性> A状態 5 5 5 5 5 5 5 B状態 5 5 5 5 5 5 5 C状態 5 5 5 5 5 5 4 <洗濯堅牢性> 25℃水 5 5 5 5 5 5 5 90℃水 5 5 5 5 5 5 4 30℃人工海水 5 5 5 5 5 5 5 25℃洗剤水溶液 5 5 5 5 5 5 4 <風合い> 耐摩擦性試験前 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐摩擦性試験後 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ <外観> ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ──────────────────────────────────── (注)顔料色相を表す記号の意義は次の通りである。
A:イエロー、B:オレンジ、C:レッド、D:グリー
ン、E:ブルー、F:ブラック、G:蛍光
【0060】
【表12】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 2 顔料色相 A B C D E F G <耐摩擦性> A状態 5 5 5 5 5 5 5 B状態 5 5 5 5 5 5 5 C状態 5 5 5 5 5 5 4 <洗濯堅牢性> 25℃水 5 5 5 5 5 5 5 90℃水 5 5 5 5 5 5 4 30℃人工海水 5 5 5 5 5 5 5 25℃洗剤水溶液 5 5 5 5 5 5 4 <風合い> 耐摩擦性試験前 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐摩擦性試験後 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ <外観> ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ──────────────────────────────────── (注)顔料色相を表す記号の意義は次の通りである。
A:イエロー、B:オレンジ、C:レッド、D:グリー
ン、E:ブルー、F:ブラック、G:蛍光
【0061】
【表13】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 3 顔料色相 A B C D E F G <耐摩擦性> A状態 5 5 5 5 5 5 4 B状態 5 5 5 5 5 5 4 C状態 4 4 4 4 4 4 3 <洗濯堅牢性> 25℃水 5 5 5 5 5 5 4 90℃水 4 4 4 4 4 4 3 30℃人工海水 5 5 5 5 5 5 4 25℃洗剤水溶液 4 4 4 4 4 4 3 <風合い> 耐摩擦性試験前 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐摩擦性試験後 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ <外観> ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ──────────────────────────────────── (注)顔料色相を表す記号の意義は次の通りである。
A:イエロー、B:オレンジ、C:レッド、D:グリー
ン、E:ブルー、F:ブラック、G:蛍光
【0062】
【表14】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 4 顔料色相 A B C D E F G <耐摩擦性> A状態 5 5 5 5 5 5 4 B状態 5 5 5 5 5 5 4 C状態 4 4 4 4 4 4 3 <洗濯堅牢性> 25℃水 5 5 5 5 5 5 4 90℃水 4 4 4 4 4 4 3 30℃人工海水 5 5 5 5 5 5 4 25℃洗剤水溶液 4 4 4 4 4 4 3 <風合い> 耐摩擦性試験前 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐摩擦性試験後 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ <外観> ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ──────────────────────────────────── (注)顔料色相を表す記号の意義は次の通りである。
A:イエロー、B:オレンジ、C:レッド、D:グリー
ン、E:ブルー、F:ブラック、G:蛍光
【0063】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、表面に着
色組成物の被覆層を設けて成る着色超高分子量ポリエチ
レン製糸条体および着色組成物によって一定長毎の多色
の着色被覆層を設けて成る釣糸が提供されるが、何れ
も、しなやかな風合いを有し、鮮明に着色され、且つ、
色落ちも殆ど無い。そして、本発明の着色超高分子量ポ
リエチレン製糸条体は、釣糸以外の各種の用途に好適に
使用することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/248 // C09K 3/00 104 C (72)発明者 植場 久昭 栃木県下都賀郡壬生町藤井603−19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超高分子量ポリエチレンフィラメントを
    複数本集束して成る糸条体の表面に樹脂と顔料とを含有
    する着色組成物の被覆層を設けて成り、着色組成物のヤ
    ング率が1Kg/mm2 以下、引張強度が0.2Kg/
    mm2 以上、引張破断伸度が150%以上、吸水率が1
    0%以下であることを特徴とする着色超高分子量ポリエ
    チレン製糸条体。
  2. 【請求項2】 樹脂として、塩化ビニリデン系樹脂を使
    用する請求項1に記載の着色超高分子量ポリエチレン製
    糸条体。
  3. 【請求項3】 樹脂として、塩化ビニリデン系樹脂に対
    し2重量倍以下の割合で(メタ)アクリル酸系重合体と
    エチレンイミンとを含有して成る樹脂組成物を使用する
    請求項1に記載の着色超高分子量ポリエチレン製糸条
    体。
  4. 【請求項4】 塩化ビニリデン系樹脂が、塩化ビニリデ
    ン50〜95重量%、(メタ)アクリル酸エステル5〜
    45重量%、(メタ)アクリル酸グリシジル0〜2重量
    %、(メタ)アクリル酸0〜2重量%から成る共重合体
    である請求項2又は3に記載の着色超高分子量ポリエチ
    レン製糸条体。
  5. 【請求項5】 (メタ)アクリル酸系共重合体に対する
    エチレンイミンの割合が0.01〜0.3重量%である
    請求項3に記載の着色超高分子量ポリエチレン製糸条
    体。
  6. 【請求項6】 着色組成物が、紫外線吸収剤を0.05
    〜3.0重量%含有している請求項1〜4の何れかに記
    載の着色超高分子量ポリエチレン製糸条体。
  7. 【請求項7】 糸条体が超高分子量ポリエチレンフィラ
    メントの収束体を多数本製紐して成る組紐である請求項
    1〜5の何れかに記載の着色超高分子量ポリエチレン製
    糸条体。
  8. 【請求項8】 超高分子量ポリエチレンフィラメントを
    複数本集束して成る糸条体の表面に請求項1に記載の着
    色組成物によって一定長毎の多色の着色被覆層を設けて
    成ることを特徴とする釣糸。
JP3911294A 1994-02-14 1994-02-14 着色超高分子量ポリエチレン製糸条体および釣糸 Withdrawn JPH07229031A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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