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JPH07224911A - 車両用自動変速機 - Google Patents

車両用自動変速機

Info

Publication number
JPH07224911A
JPH07224911A JP6015282A JP1528294A JPH07224911A JP H07224911 A JPH07224911 A JP H07224911A JP 6015282 A JP6015282 A JP 6015282A JP 1528294 A JP1528294 A JP 1528294A JP H07224911 A JPH07224911 A JP H07224911A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
gear
automatic transmission
counter
brake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6015282A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Tanaka
航一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP6015282A priority Critical patent/JPH07224911A/ja
Publication of JPH07224911A publication Critical patent/JPH07224911A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動変速機のエンジンとカウンタギヤ間の軸
方向長さを短縮し、小型化、軽量化を図る。 【構成】 第4ブレーキB214の摩擦係合部408と
ピストン押圧機構部412をカウンタ(ドリブン)ギヤ
231a の軸方向両サイドに分離して配置し、該第4ブ
レーキB214のピストン410がカウンタギヤ231
を跨いだ構成とする。ピストン410には、その軸に対
する周方向においてカウンタギヤ231の噛合部に対応
する部分に切欠きが備えられている。一方、当接セパレ
ータプレート404a の端部には折り曲げ部が形成さ
れ、この折り曲げ部をピストン410の周方向の切欠き
と係合させる。この結果、軸廻りの回転が阻止される。
又、この構成により、ピストン410がカウンタギヤ2
31を跨いだ構成とされながら、該ピストン410の軸
廻りの回転が阻止されるため該ピストン410とカウン
タギヤ231との干渉が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機、特
に、一層の小型化、軽量化を実現した車両用自動変速機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機の小型化、軽量化の観
点から、そのカウンタギヤをエンジンに近い所に配置
し、カウンタ軸の短縮を図る方法が多く採用されている
(特開平2−168064号等)。
【0003】しかしながら、現実には、ギヤトレンの構
成から、エンジンとカウンタギヤ間に多くのブレーキあ
るいはクラッチ、更にはワンウエイクラッチ等を配置す
る必要がある場合が多い。従って、こうしたブレーキ、
あるいはクラッチ等を数多く配置しながら、なお且つエ
ンジンとカウンタギヤ間の軸方向寸法を短くするには、
当該ブレーキやクラッチ等を径方向に積重ねる方法を採
らざるを得ない。
【0004】しかしながら、この径方向に積重ねる方法
は、積重ねの数が多くなると、必然的に半径方向の寸法
が大きくなり、周速度が大きくなることから摩擦面での
負荷がそれだけ増大し、摩耗、焼き付き等の不具合を発
生し易くなるという問題がある。
【0005】このような問題を解決する1つの手段とし
て、USP5194056では、特定のブレーキのピス
トン押圧機構部と摩擦係合部との間にカウンタギヤを配
置する構成が提案されている。即ち、この特定のブレー
キ装置のセパレータプレート及びフリクションプレート
からなる摩擦係合部をエンジンとカウンタギヤとの間に
配置すると共に、当該ブレーキ装置のピストン押圧機構
部を該カウンタギヤの反エンジン側に配置し、結果とし
て該ブレーキ装置のピストンが、前記カウンタギヤを跨
いだ状態で配置される構成が提案されている。
【0006】この構成は、カウンタギヤの両サイドにあ
る小さなデッドスペースにそれぞれブレーキ装置の摩擦
係合部とピストン押圧機構部とを分離して配置しようと
するものであり、それだけスペースの有効利用が図れる
ようになると期待される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにブレーキ装置の摩擦係合部とピストン押圧機構部と
をカウンタギヤの(軸方向)両サイドに配置するように
した場合、もしピストンがその中心軸廻りに回転してし
まった場合には、該ピストンがカウンタギヤ(特にその
カウンタドリブンギヤ)と干渉してしまうという問題が
ある。
【0008】しかしながら、前記USP5194056
では、この不具合に関し何らの開示もなされていない。
【0009】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、カウンタギヤを跨いで配置され
るようなブレーキ装置がある自動変速機において、当該
ブレーキ装置とカウンタドリブンギヤとの干渉を構造上
確実に防止し、もって支障なく自動変速機の小型化、あ
るいは軽量化を実現することができるようにした車両用
自動変速機を提供することをその目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、遊星歯車機構の特定の回転メンバをハウジングに選
択的に固定するためのブレーキ装置を備え、該ブレーキ
装置のセパレータプレート及びフリクションプレートか
らなる摩擦係合部がエンジンとカウンタギヤとの間に配
置されると共に、このブレーキ装置のピストン押圧機構
部が該カウンタギヤの反エンジン側に配置されることに
より、該ブレーキ装置のピストンが、前記カウンタギヤ
を跨いだ状態で配置された車両用自動変速機において、
前記ピストンの軸廻りの回転を阻止するピストン廻り止
め機構を備えると共に、該ピストンは、その軸に対する
周方向において前記カウンタギヤの噛合部に対応する部
分に切欠きを備えたことにより、上記課題を解決したも
のである。
【0011】請求項2に記載の発明は、前記ピストン廻
り止め機構が、前記セパレータプレートのうち前記ピス
トンの端面と当接するセパレータプレートを、前記ピス
トンの切欠きに相当する部分が欠けた略U字形状とする
と共に、該U字の両端部をそれぞれピストン側に折り曲
げ、この折り曲げ部が、前記ピストンの切欠きと係合す
る構成とされたことにより、同じく上記課題を解決した
ものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、前記ピストン廻
り止め機構が、前記ピストンを前記セパレータプレート
側から前記ピストン押圧機構部側に押し戻すためのリタ
ーンスプリングを、保持部材によってピストンに対して
周方向に相対回転不能に保持すると共に、該保持部材を
ハウジングに固定する構成とされたことにより、同じく
上記課題を解決したものである。
【0013】
【作用】本発明においては、ブレーキ装置のピストンの
軸廻りの回転を阻止するピストン廻り止め機構を積極的
に備えると共に、このピストンに、その軸に対する周方
向におけるカウンタギヤの噛合部、即ちカウンタドライ
ブギヤとカウンタドリブンギヤの噛合部に対応する部分
に切欠きを備えるようにした。
【0014】この結果、当該ピストンが軸廻りに回転す
る恐れがなくなり、しかもカウンタギヤの噛合部には切
欠きが設けられているため、該ピストンとカウンタドリ
ブンギヤとが干渉する恐れは全くなくなった。
【0015】従って、カウンタギヤの両サイドにブレー
キ装置の摩擦係合部とピストン押圧機構部とを分離して
配置するような構成を支障なく採用することができるよ
うになり、それだけ自動変速機の小型化、軽量化が図れ
る。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0017】図2に本発明の実施例に係る自動変速機の
スケルトンを、図1に具体的な要部拡大断面を示す。
【0018】この実施例は、第1遊星歯車機構211を
シングルピニオン型遊星歯車機構によって構成すると共
に、第2遊星歯車機構221をダブルピニオン型遊星歯
車機構によって構成したものである。
【0019】第1遊星歯車機構211は、サンギヤS2
11とリングギヤR211と、これらに噛合したピニオ
ンギヤP211を保持したキャリヤC201とを回転要
素とする。
【0020】これに対し第2遊星歯車機構221は、サ
ンギヤS221とリングギヤR221との間に、サンギ
ヤS221に噛合するショートピニオンギヤPS221
と、このショートピニオンギヤPS221及びリングギ
ヤR221に噛合するピニオンギヤP221とを備え
る。ピニオンギヤP221が第1遊星歯車機構211の
ピニオンギヤP211と一体化されてロングピニオンと
なっている。更に、第1遊星歯車機構211と第2遊星
歯車機構221とのキャリヤC201が共通化されてい
る。又、出力部材であるカウンタドライブギヤ231a
が、第2遊星歯車機構221におけるリングギヤR22
1に一体的に連結されたアウトプットシャフト280に
連結されている。
【0021】入力軸241は、キャリヤC201と第2
遊星歯車機構221のサンギヤS221とに選択的に連
結される。そのための摩擦係合装置として入力軸241
とキャリヤC201との間に第1クラッチK211が設
けられている。
【0022】又、第1遊星歯車機構211のサンギヤS
211とリングギヤR211との間には、互いに直列に
配置された第2クラッチK212と第1一方向クラッチ
F211とが配置されている。
【0023】更に、入力軸241とサンギヤS221と
の間に第3速のエンジンブレーキとリバースレンジを確
保するための第3クラッチK213が設けられている。
【0024】一方、ブレーキ手段として、第1遊星歯車
機構211のサンギヤS211とハウジング251との
間には、第2クラッチK212と直列に第1ブレーキB
211が設けられている。第1ブレーキB211のクラ
ッチ側のメンバは一方向クラッチF211を介して第1
遊星歯車機構211のリングギヤR211と連結されて
いる。このリングギヤR211は第3ブレーキB213
を介してケーシング251と連結されている。
【0025】又第2遊星歯車機構221のサンギヤS2
21とハウジング251との間には第2ブレーキB21
2が設けられている。
【0026】この第2ブレーキB212と並列に、互い
に直列に配列された第4ブレーキB214と第2一方向
クラッチF212とが配置されている。
【0027】なお、この第2一方向クラッチF212
は、サンギヤS221が逆回転しようとする際に係合す
るように設定されている。
【0028】図1及び図2に示す自動変速機の各摩擦係
合装置等の作動表は図3のとおりである。以下、各変速
段について説明する。
【0029】まず第1速は、第1クラッチK211と第
1ブレーキB211を係合させることに伴って第1一方
向クラッチF211が係合することによって設定され
る。即ちキャリヤC201が入力軸241と共に回転す
ると、第2遊星歯車機構221のリングギヤR221に
出力側の負荷がかかっているために第1遊星歯車機構2
11のリングギヤR211が逆回転しようとするが、こ
のリングギヤR211に逆回転方向のトルクがかかると
第1一方向クラッチF211が係合する。その結果リン
グギヤR211の回転が阻止され(即ちリングギヤR2
11に反力トルクが与えられ)、出力部材である第2遊
星歯車機構221のリングギヤR221が入力軸241
に対して大きく減速されて正回転する。
【0030】この第1速での変速比は第1遊星歯車機構
211のギヤ比をρ12、第2遊星歯車機構221のギ
ヤ比をρ22、第2遊星歯車機構221の外周側のピニ
オンギヤとリングギヤの歯数比をγ22とすれば、 (1−ρ12)/(1−ρ12−2・γ22) …(1) で表わされる。
【0031】なおこの第1速でエンジンブレーキを効か
せるためには、第1一方向クラッチF211と並列に設
けられた第3ブレーキB213を係合させ、第1一方向
クラッチF211が空転する方向のリングギヤR211
の回転を阻止する。
【0032】一方、第2速は、第1クラッチK211と
第4ブレーキB214とを係合させることに伴って第2
一方向クラッチF212が係合すると共に第1一方向ク
ラッチF211が空転することによって設定される。即
ち、キャリヤC201が入力軸241と共に回転する
と、第2遊星歯車機構221のリングギヤR221に出
力側の負荷がかかってサンギヤS221が逆転しようと
し、そのために第2一方向クラッチF212が係合して
サンギヤS221が固定され(サンギヤS221に反力
トルクが与えられ)、その結果出力部材であるリングギ
ヤR221は入力軸241の回転を第2遊星歯車機構2
21で連結した回転数で正回転する。従って、この第2
速の変速比は、 1/(1−ρ22) …(2) で表わされる。なお、この場合第1一方向クラッチF2
11はそれまでの係合状態から空転状態へと変化し、第
1遊星歯車機構211のリングギヤR211の正回転を
許容する。
【0033】この第2速は第2一方向クラッチF212
を係合させて設定する関係上、エンジンブレーキを効か
せる場合には、その第2一方向クラッチF212が空転
する方向のサンギヤS221の回転を阻止するために、
第2ブレーキB212を係合させる。
【0034】第3速は、第1クラッチK211及び第2
クラッチK212を係合させることに伴って第1一方向
クラッチF211が再び係合することにより設定され
る。即ち、第2クラッチK212が係合することで第1
遊星歯車機構211のサンギヤS211が正回転とな
り、第1一方向クラッチF211が係合し、その結果第
1遊星歯車機構211ではキャリヤC201、サンギヤ
S211、リングギヤR211が入力軸241と共に回
転するため、その全体が一体となって回転する。従って
出力部材であるリングギヤR221は入力軸241と等
速度で正回転し、変速比が「1」の直結段となる。
【0035】なお、この場合も、第1一方向クラッチF
211を係合させているため、エンジンブレーキを効か
せる場合には第3クラッチK213を係合させる。又、
第2一方向クラッチF212はこれを連結してある第2
遊星歯車機構221のサンギヤS221がこの第3速で
正転するまで空転状態となり、従って第3速において第
4ブレーキB214を係合させても第4ブレーキB21
4は動力の伝達には関与しない。従って第4ブレーキB
214は変速のために同期解放が必要なものではないた
め、第2速から第3速への変速は第2クラッチK212
を新たに係合させるだけで達成できる。
【0036】第4速は、第1クラッチK211、第2ク
ラッチK212、及び第1ブレーキB211を係合させ
ることによって設定される。即ち、キャリヤC201は
第1遊星歯車機構211と第2遊星歯車機構221とで
共通化されているため、キャリヤC201が入力軸24
1と共に回転すると、第1遊星歯車機構211では第1
ブレーキB211及び第2クラッチK212で固定して
いるサンギヤS211が反力トルクを受け、その結果共
通化されているキャリヤC201がサンギヤS221の
周りを正回転し、第2遊星歯車機構221のリングギヤ
R221が入力軸241に対して増設されて正回転す
る。即ち変速比が「1」より小さいオーバードライブ段
が達成される。この場合の変速比は、 (1−ρ12)/(1−ρ12+2・ρ12・γ22) …(3) で表わされる。
【0037】又この場合、第2遊星歯車機構221のサ
ンギヤS221は、入力軸241より速く正回転するた
め、第4ブレーキB214を係合させておいても、一方
向クラッチF211、F212が空転するため該第4ブ
レーキB214は動力の伝達に関与しない。従って第3
速から第4速への変速は第1ブレーキB211を新たに
係合させるだけで達成でき、円滑な変速が可能である。
【0038】一方、後進段は、第3クラッチK213及
び第3ブレーキB213を係合させることにより設定さ
れる。即ち第2遊星歯車機構221のサンギヤS221
が入力軸241と共に回転すると、共通化されているキ
ャリヤC201に出力側の負荷がかかっている上に、第
1遊星歯車機構211のピニオンギヤP211がロング
ピニオン化されているため、第1遊星歯車機構211の
リングギヤR211が正回転しようとするが、これがブ
レーキB211で固定されていて反力トルクを受け、そ
の結果第2遊星歯車機構221のリングギヤR221が
逆回転する。この場合の変速比は、 (2・γ22−ρ22+ρ12・ρ22)/ (ρ22−ρ12・ρ22−2・ρ22・γ22) …(4) で表わされる。
【0039】図1に、前記第4ブレーキB214の付近
の要部拡大断面を示す。又、図4は、図1の矢視IV−IV
線に沿う断面図である。なお、図4の断面においては、
その半径方向中央部の詳細な構成は、本発明の要旨とは
関係がないため、これを省略してある。
【0040】第4ブレーキB214は、サンギヤS22
1と連結されている支持シャフト278とハウジング2
51との間を第2一方向クラッチF212を介して選択
的に連結する。この第4ブレーキB214は、第2一方
向クラッチF212のアウタレースF212a を兼ねた
クラッチハブ402と、セパレータプレート404、フ
リクションプレート406からなる摩擦係合部408
と、ピストン410、ピストン押圧機構部412、及び
リターンスプリング416とから主に構成される。
【0041】先ず、第1実施例から説明する。
【0042】図4に、カウンタギヤ231とピストン4
10との位置関係を示す。カウンタギヤ231は、カウ
ンタドライブギヤ231a とカウンタドリブンギヤ23
1bとからなり、矢視Xの部分で互いに噛合している。
ピストン410はカウンタドライブギヤ231a の外径
側に位置し、カウンタドライブギヤ231a とカウンタ
ドリブンギヤ231b との噛合部Xに当る部分に切欠き
410a が形成され、全体が略U字形とされている。
【0043】図1、図4から明らかなように、第4ブレ
ーキB214は、その摩擦係合部408がエンジンEと
カウンタギヤ231との間に配置され、一方、ピストン
押圧機機構部412はカウンダギヤ231の反エンジン
側に配置され、ピストン410がカウンタギヤ231を
跨いだ状態で配置された構成とされている。
【0044】これに対し、ピストン押圧機構部412に
は、切欠き部は存在せず、全周に亘って存在しており、
全体形状はドーナツ型とされている。
【0045】図5及び図6に、複数あるセパレータプレ
ート404のうち、ブレーキ係合時にピストン410の
端面410b と当接するセパレータプレート404a の
形状の一例を示す。この当接セパレータプレート404
a は、他のセパレータプレート404と同様に、自動変
速機のハウジング251にスプライン404a1により回
転不能に固定される。又、この当接セパレータプレート
404a は、ピストン410と同様に略U字形を呈して
おり、その端部はピストン410側へと折れ曲がり、こ
の折り曲げ部404a2が前記ピストン410の切欠き部
410a と係合する構成とされている。
【0046】第4ブレーキB214は上述したように、
そのピストン押圧機構部412がカウンタギヤ231よ
り後方側(反エンジン側)に配置されているため、デッ
ドスペースを有効に利用することができ、その分外形を
大きくすることなくカウンタギヤ231とエンジン間の
距離を短縮することが可能となる。
【0047】又、カウンタギヤ231を跨ぐ形状のピス
トン410は、もしこれが中心軸廻りに回転してしまう
とカウンタドリブンギヤ231b と干渉してしまうが、
当接セパレータプレート404a に設けられた折り曲げ
部404a2によってその軸方向廻りの回転が阻止され、
且つ、該当接セパレータプレート404a 自体がハウジ
ング251に回転不能に固定されているため、結局ピス
トン410の中心軸回りの回転が構造的に阻止されるこ
とになる。従ってカウンタドリブンギヤ231b との干
渉は発生し得ない。
【0048】又、この当接セパレータプレート404a
は、その他のセパレータプレート404を更に折り曲げ
加工することによって、容易に精度良く製作できるた
め、コスト増を殆ど伴うことなくピストン410の廻り
止め機構が実現できる。
【0049】次に、図7及び図8を用いて本発明の第2
実施例を説明する。
【0050】この実施例では、ブレーキ開放時にピスト
ン410を押し戻す役目をするリターンスプリング41
6を保持するスプリングシート(保持部材)418の外
周にスプライン418a を設け、これをハウジング25
1に対して回転不能に固定している。このスプリングシ
ート418にはその特定の円周上(図示の例ではリター
ンスプリング416が配置されている円周と同一の円周
上)に、複数の係合孔418b が形成してある。そし
て、ピストン410には図4のYで示した部分にこの係
合孔418b の中に進入・係合する突起部410b が形
成されている。このような構成を採用することによって
も、ピストン410が中心軸廻りに回転しようとしても
これをスプリングシート418の係合孔418b とピス
トン410の突起部410b との係合によって、該ピス
トン410の中心軸廻りの回転が阻止され、更に、この
スプリングシート418がハウジング251にスプライ
ン418a を介して回転不能に取付けられていることか
ら、結局ピストン410の軸方向廻りの回転を構造的に
阻止することができるようになる。
【0051】即ち、この場合、スプリングシート418
の係合孔418b によってピストン410の突起部41
0b がガイドされる構成が「ピストン410の軸廻りの
回転を阻止するピストン廻り止め機構」に相当すること
になる。
【0052】なお、図示の自動変速機では本発明の第
1、第2実施例の双方が採用されていたが、むろん一方
のみでもピストン廻り止めの機能を果し得るのは言うま
でもない。
【0053】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、特
定のブレーキ装置をカウンタギヤの軸方向両サイドに分
けて配置し、自動変速機内のデッドスペースを有効に活
用することによって結果としてカウンタギヤとエンジン
との間の軸方向長さを(外径を大きくすることなく)短
縮化でき、自動変速機全体をより小型化、軽量化するこ
とができるようになると共に、このような構成を採用し
ながら、ピストンが軸廻りに回転することを構造的に回
避できるため、ピストンの切欠き部の存在と相俟って、
該ピストンとカウンタギヤとが干渉するのを確実に防止
することができるようになるという優れた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用自動変速機の第4ブレーキ
付近を示す要部拡大断面図
【図2】上記車両用自動変速機の全体構成を示すスケル
トン図
【図3】上記自動変速機の各摩擦係合要素の係合状態を
示す線図
【図4】図1の矢視IV-IV 線に沿う断面図
【図5】上記自動変速機の第4ブレーキの当接セパレー
タプレートの構成を示す正面図
【図6】図5の矢視VI-VI 線に沿う断面図
【図7】上記自動変速機のリターンスプリングの構成を
示す正面図
【図8】図7の矢視VIII-VIII 線に沿う断面図
【符号の説明】
231…カウンタギヤ 231a …カウンタドライブギヤ 231b …カウンタドリブンギヤ B214…第4ブレーキ 402…クラッチハブ 404…セパレータプレート 404a …当接セパレータプレート 404a1…スプライン 404a2…折り曲げ部 406…フリクションプレート 408…摩擦係合部 410…ピストン 410a …切欠き部 410b …突起部 412…ピストン押圧機構部 416…リターンスプリング 418…スプリングシート 418a …スプライン 418b …係合孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊星歯車機構の特定の回転メンバをハウジ
    ングに選択的に固定するためのブレーキ装置を備え、該
    ブレーキ装置のセパレータプレート及びフリクションプ
    レートからなる摩擦係合部がエンジンとカウンタギヤと
    の間に配置されると共に、このブレーキ装置のピストン
    押圧機構部が該カウンタギヤの反エンジン側に配置され
    ることにより、該ブレーキ装置のピストンが、前記カウ
    ンタギヤを跨いだ状態で配置された車両用自動変速機に
    おいて、 前記ピストンの軸廻りの回転を阻止するピストン廻り止
    め機構を備えると共に、該ピストンは、その軸に対する
    周方向において前記カウンタギヤの噛合部に対応する部
    分に切欠きを備えたことを特徴とする車両用自動変速
    機。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ピストン廻り止め
    機構が、前記セパレータプレートのうち前記ピストンの
    端面と当接するセパレータプレートを、前記ピストンの
    切欠きに相当する部分が欠けた略U字形状とすると共
    に、該U字の両端部をそれぞれピストン側に折り曲げ、
    この折り曲げ部が、前記ピストンの切欠きと係合する構
    成とされたことを特徴とする車両用自動変速機。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記ピストン廻り止め
    機構が、前記ピストンを前記セパレータプレート側から
    前記ピストン押圧機構部側に押し戻すためのリターンス
    プリングを、保持部材によってピストンに対して周方向
    に相対回転不能に保持すると共に、該保持部材をハウジ
    ングに固定する構成とされたことを特徴とする車両用自
    動変速機。
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