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JPH07224232A - 樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン - Google Patents

樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン

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JPH07224232A
JPH07224232A JP7009425A JP942595A JPH07224232A JP H07224232 A JPH07224232 A JP H07224232A JP 7009425 A JP7009425 A JP 7009425A JP 942595 A JP942595 A JP 942595A JP H07224232 A JPH07224232 A JP H07224232A
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JP
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salt
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acid
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JP7009425A
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Fridolin Baebler
ベブラー フリドリン
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Novartis AG
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Ciba Geigy AG
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Publication date
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
    • C09B67/0001Post-treatment of organic pigments or dyes
    • C09B67/0004Coated particulate pigments or dyes
    • C09B67/0008Coated particulate pigments or dyes with organic coatings
    • C09B67/0009Coated particulate pigments or dyes with organic coatings containing organic acid derivatives
    • C09B67/001Coated particulate pigments or dyes with organic coatings containing organic acid derivatives containing resinic acid derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B48/00Quinacridones

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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
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  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 下記の方法によって製造された樹脂化された2、9−ジ
メチルキナクリドンを提供する。 (a)2、9−ジメチルキナクリドン顔料、水溶性酸塩
の混合物および粒子成長抑制剤を含有し、該水溶性塩の
混合物が水溶性樹脂酸塩約50乃至約95重量%と水溶
性ナフテン酸塩または水溶性ダイマー酸塩あるいはそれ
らの混合物約5乃至約50重量%とから実質的になって
いる水溶性懸濁物を調製し、(b)該酸塩混合物を、不
溶性塩の形態で該懸濁物から沈殿させ、そして(c)樹
脂化された2、9−ジメチルキナクリドン顔料を該懸濁
物から単離する。この樹脂化された2、9−ジメチルキ
ナクリドン顔料は、優れた分散性、色濃度、彩度および
熱安定性を有し、プラスチック、塗料およびインクの着
色に特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、熱安定性、分散性および高彩度
の樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン顔料、な
らびその樹脂化顔料の製造方法およびその顔料の使用法
に関する。樹脂化顔料は、高分子材料、特にプラスチッ
ク、インクおよび塗料の顔料着色に有用である。本発明
の目的は、高い色濃度、優れた分散性、高い熱安定性な
らびに高い彩度を有するマゼンタ色の2、9−ジメチル
キナクリドン顔料を提供することである。本発明の目的
は、樹脂酸塩およびナフテン酸塩またはダイマー酸塩を
含有する酸塩の混合物を使用して、好ましくは顔料粒子
成長抑制剤の存在下において2、9−ジメチルキナクリ
ドンを樹脂化することによって達成される。
【0002】2、9−ジメチルキナクリドンは価値ある
有機顔料である。そのユニークなマゼンタ色のために、
この顔料は世界の市場においてプラスチック、インク、
塗料の顔料着色のために大量に使用されている。特にこ
の顔料は、他の顔料と組み合わせて色直し成分として使
用するのに好適である。キナクリドン顔料の色学的特性
および分散性を改良するために樹脂化を行うことは公知
である。一般的に、樹脂化顔料は原顔料を樹脂酸のごと
き樹脂と共に摩砕することによって製造される。
【0003】本発明は、少量の顔料粒子成長抑制剤と混
合され、そして樹脂酸塩とナフテン酸塩またはダイマー
酸塩、またはそれらの混合物を用いて樹脂化された2、
9−ジメチルキナクリドンが、樹脂化されていない2、
9−ジメチルキナクリドンと比較して向上された特性を
有し、かつまた樹脂酸塩のみによって樹脂化された2、
9−ジメチルキナクリドンと比べても、より高い熱安定
性を有しているという発見に基づいている。すなわち、
本発明は、改良された樹脂化された2、9−ジメチルキ
ナクリドンおよびその製造方法に関する。本発明による
2、9−ジメチルキナクリドンは、優れた分散性、高い
色濃度、高い熱安定性、高い耐候性およびすばらしい彩
度を有する。本顔料は、2、9−ジメチルキナクリドン
および水溶性樹脂酸塩と水溶性ナフテン酸塩および/ま
たはダイマー酸塩を含有する懸濁物中において、不溶性
塩を形成することによって2、9−ジメチルキナクリド
ンを樹脂化し、この際にその酸塩混合物が沈殿する前、
間または後において、顔料粒子成長抑制剤をその懸濁物
に添加することによって製造される。本方法によって製
造された樹脂化顔料は、プラスチック、インク、塗料の
顔料着色のために適当であり、特に優れた熱安定性およ
び/または高い彩度が要求される用途に好適である。
【0004】詳細には、本発明は、樹脂化された2、9
−ジメチルキナクリドン顔料の経済的な製造方法に関
し、本発明の方法は、(a)2、9−ジメチルキナクリ
ドン顔料と水溶性酸塩の混合物とを含有し、該水溶性酸
塩の混合物が水溶性樹脂酸塩約50乃至約95重量%と
水溶性ナフテン酸塩または水溶性ダイマー酸塩あるいは
それらの混合物約5乃至50重量%とから実質的になっ
ている水性懸濁物を調製し、(b)酸塩混合物を、不溶
性塩の形態で該懸濁物から沈殿させ、そして(c)樹脂
化された2、9−ジメチルキナクリドン顔料を該懸濁物
から単離する工程を包含し、該酸塩混合物を沈殿させる
前、間または後に、該懸濁物へ顔料粒子成長抑制剤を添
加することを特徴とする。好ましくは顔料粒子成長抑制
剤は該酸塩混合物を沈殿させる前に水性懸濁物中に存在
させる。本発明の方法は、顔料を樹脂酸混合物と共に同
時摩砕する必要をなくすものである。したがって、共存
同時摩砕を必要とする方法よりも改良されている。
【0005】2、9−ジメチルキナクリドン顔料は、比
表面積が45m2/g 以上たとえば45乃至90m2/g 、
好ましくは45乃至70m2/g 、最も好ましくは50乃
至65m2/g の小さい粒径の顔料である。このような
2、9−ジメチルキナクリドン顔料は当技術分野で公知
であり、そして公知の方法によって、たとえば硫酸から
またはポリリン酸から沈殿させることによって製造する
ことができる。好ましくは、2、9−ジメチルキナクリ
ドン顔料はアルカリ性極性溶剤、たとえばジメチルスル
ホキシド、N−メチルピロリドンまたはジメチルホルム
アミド、特にジメチルスルホキシドから沈殿させること
によって製造される。
【0006】2、9−ジメチルキナクリドン顔料を製造
するための好ましい方法は、ジメチルスルホキシド中に
おいて、塩基と触媒としてのアントラキノン−2−スル
ホン酸触媒との存在下において2、9−ジメチル−6、
13−ジヒドロキナクリドンを空気酸化し、続いてメタ
ノール中で沈殿させる方法である。このような方法は米
国特許第5286863号明細書に記載されている。
【0007】一般的には、使用される水性懸濁物は約3
乃至約20重量%、好ましくは5乃至10重量%の2、
9−ジメチルキナクリドン顔料を含有する。さらに、そ
の水性懸濁物は水溶性塩の混合物を含有し、その混合物
は実質的に約50乃至約95重量%の水溶性樹脂酸塩と
約5乃至約50重量%の水溶性ナフテン酸塩または水溶
性ダイマー酸塩、あるいはそれらの混合物からなる。好
ましくは、水溶性塩混合物は、樹脂酸塩を約85乃至9
5重量%とナフテン酸塩および/またはダイマー酸塩約
5乃至15重量%とを含有している。好ましくは、水溶
性塩混合物は、ナフテン酸塩を5乃至15重量%含有し
ている。
【0008】樹脂酸は、ロジンたとえば松やにおよびト
ール油ロジンの成分として、当技術分野において公知で
ある。通常、ロジンは天然源たとえば種々の樹木や潅
木、特に、針葉樹から誘導される化合物の複雑な混合物
である。ロジンは、主として樹脂酸として公知の融合環
モノカルボン酸の混合物である。アビエチン系とピマル
系の樹脂酸は、通常ロジンの主成分である。この種の樹
脂酸はフェナントレン核を有し、そして一般式C1929
COOHを有する。すなわち、一般に樹脂酸はアビエチ
ン酸および/またはピマル酸を含有する複合混合物であ
り、そしてこれはさらにアビエチン酸および/またはピ
マル酸の各種異性体および/または誘導体、たとえばジ
ヒドロ誘導体、デヒドロ誘導体、ネオ誘導体、オキソ誘
導体、エポキシ誘導体ならびに各種置換誘導体、たとえ
ばアルキル、ヒドロキシル、ヒドロキシルアルキル、た
とえばヒドロキシメチル、またはハロゲン置換誘導体を
含有する。アビエチン酸、アビエニン酸、アビエチノー
ル酸およびコロホン酸は、また複合混合物の置換分の例
でもある。さらに、樹脂酸はフマル酸変性およびマレイ
ン酸変性樹脂酸を含む。
【0009】本明細書において、”樹脂酸”という言葉
は特にロジンから誘導可能な各種樹脂酸の複合混合物を
指す。ただし、”樹脂酸”という言葉は、混合物ならび
に混合物の各酸成分の両方を包含するものと理解された
い。個々の樹脂酸塩も複数の樹脂酸塩の混合物も本発明
に適当である。樹脂酸のアルカリ金属塩が、好ましい水
溶性樹脂酸塩である。ナトリウム塩とカリウム塩が特に
有用であり、ナトリウム塩がより好ましい。しかしなが
ら、他の水溶性樹脂酸塩も使用に適する。このような水
溶性塩は、一般に樹脂酸セッケンと呼ばれている。アビ
エチン酸およびその誘導体の水溶性塩を含有している混
合物が好ましい水溶性樹脂酸塩である。特に、当業者に
よって”ペールロジン”と呼ばれて公知の樹脂酸の水溶
性塩、特にナトリウム塩が格別に適当である。特に適当
なペールロジン塩はHERCULES社のX-DRESINATE (商標)
である。
【0010】ナフテン酸はシクロパラフィン系カルボン
酸である。一般的に、ナフテン酸はシクロペンタン、シ
クロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、また
は石油から誘導されたその他のナフテン系同族体の任意
の誘導体である。一般的には、多くのナフテン酸は式R
-(CH2)n-COOHで表される化合物である。式中、R
は1個またはそれ以上、通常は1乃至5個の環のシクロ
アルカン核、一般的にシクロペンタンおよび/またはシ
クロヘキサン、特にシクロペンタンであり、そしてnは
分子量が約180乃至約350となるように選択され
る。1個より多いシクロアルカン環が存在する場合に
は、通常それらの環は融合されている。通常は、ナフテ
ン酸は複数のシクロパラフィン系カルボン酸の混合物の
形で入手可能である。ナフテン酸のさらに詳しい説明は
下記の文献に記載されている。The Kirk-Othmer Encycl
opedia of Chemical Technology, 3rd Edition, Vol.1
5,page 749-753(John Wiley & Sons, New York) 。本明
細書において”ナフテン酸”という言葉は、一般的にこ
れらシクロパラフィン系カルボン酸の混合物を意味す
る。
【0011】ダイマー酸も公知であり、特に、ポリアミ
ド樹脂の技術分野においてよく知られている。ダイマー
酸は、脂肪族、環状脂肪族および/または芳香族性部分
を含有している高分子量の二塩基カルボン酸である。好
ましいダイマー酸は約500乃至約600の分子量を有
する。通常、ダイマー酸は36個の炭素原子を含有する
非環式、単環式、二環式または多環式不飽和二塩基カル
ボン酸の異性体混合物である。かかるダイマー酸は、た
とえばオレイン酸、エライジン酸、リノレイン酸または
トール油脂肪酸のごとき不飽和脂肪酸を二量体化するこ
とによって製造される。しかしながら、オレイン酸を一
酸化炭素と反応させて生成されるC19ジカルボン酸、お
よびアクリル酸をトール脂肪酸のリノレイン酸留分と触
媒縮合して製造されるC21ジカルボン酸もまた適当なダ
イマー酸である。ダイマー酸のさらに詳しい説明は下記
の文献に記載されている。The Kirk-Othmer Encycloped
ia of Chemical Technology, 3rd Edition,Vol.7,page
768-781(John Wiley & Sons, New York) 。本明細書に
おいて”ダイマー酸”という言葉は、かかる二塩基カル
ボン酸の混合物を意味する。
【0012】ナフテン酸およびダイマー酸のアルカリ金
属塩が好ましい水溶性酸塩である。ナトリウム塩とカリ
ウム塩が特に有用であり、ナトリウム塩がより好まし
い。しかしながら、他の任意の水溶性塩も本発明の方法
に使用するのに適している。水溶性塩の混合物がアビエ
チン酸塩またはアビエチン酸誘導体塩とナフテン酸塩と
からなるのが好ましい。特に好ましい酸塩混合物は、ペ
ールロジンの塩とナフテン酸塩または複数のナフテン酸
塩の混合物とからなり、好ましくは両者の重量比は8
5:15乃至95:5である。
【0013】本明細書の全体にわたって、”酸塩”とい
う表現は、樹脂酸塩とナフテン酸塩および/またはダイ
マー酸塩を含有している混合物を指す。一般的には、こ
の酸塩はその時の製造工程により水溶性塩の混合物であ
るかまたは水不溶性塩の混合物である。水溶性塩の混合
物は、好ましくは2、9−ジメチルキナクリドン顔料1
00部当り約5乃至約20部、好ましくは8乃至18部
の量で、溶液の形で、顔料懸濁物に添加される。
【0014】顔料粒子成長抑制剤は、沈殿工程の前、間
または後に懸濁物へ添加される。通常は、単離工程より
以前に、2、9−ジメチルキナクリドン顔料100重量
部当り1乃至約6重量部、好ましくは2乃至4重量部の
顔料粒子成長抑制剤が懸濁物に添加される。沈殿工程の
前に顔料粒子成長抑制剤を水性懸濁物に添加するのが好
ましい。従って、水性懸濁物は、好ましくは2、9−ジ
メチルキナクリドン顔料100重量部当り1乃至約6重
量部、好ましくは2乃至4重量部の粒子成長抑制剤を含
有する。本発明によって使用される顔料粒子成長抑制剤
は、一般にキナクリドン誘導体である。たとえば、置換
されていないかまたは置換されたキナクリドンスルホン
酸、フタルイミドメチルキナクリドン、イミダゾリルメ
チルキナクリドン、ピラゾリルメチルキナクリドン、ま
たはN−モノ−またはジ−アルキルアミノアルキルスル
ホンアミドキナクリドンのごときキナクリドン誘導体
が、本発明において有用であり、これらは粒子成長抑制
剤として、かつまた凝集防止剤として公知である。置換
または置換されていないフタルイミドメチルキナクリド
ンが特に適当な該顔料粒子成長抑制剤であり、置換され
ていないフタルイミドメチルキナクリドンがより好まし
い。
【0015】本発明の方法の好ましい実施態様において
は、顔料2、9−ジメチルキナクリドンの水性プレスケ
ーキが水に懸濁され、そして酸塩混合物を含有するアル
カリ性溶液(これはまた懸濁された粒子成長抑制剤をも
含有する)が添加されて水性懸濁物が形成される。この
水性懸濁物を、十分な混合を保証するために撹拌し、そ
の後に、酸を不溶性酸塩として沈殿させる陽イオンを水
性懸濁物に添加して酸塩を沈殿させる。そして、樹脂化
された顔料を常用方法によって単離する。上記の酸を沈
殿させるためには、アルカリ土類金属の陽イオンならび
にアルミニウムの陽イオンが非常に適している。しか
し、上記酸と不溶性塩を形成しうる他の任意の陽イオン
も適している。通常は、陽イオンを、該陽イオンの水溶
性塩を含有する水性溶液として水性懸濁物に添加する。
特に適当な塩は、アルカリ土類金属またはアルミニウム
のハロゲン化物または硫酸塩である。たとえば、塩化カ
ルシウム、塩化マグネシウムまたは硫酸アルミニウムが
きわめて適している。
【0016】一般的には、酸のすべてを沈殿させるのに
十分な量の陽イオンが、水性懸濁物に添加される。陽イ
オンの小過剰が望ましい。しかしながら、酸のすべてを
沈殿させるために必要な量よりもやや少なくてもよい。
懸濁物に添加されるべき陽イオンの量は、酸塩の種類お
よび使用される陽イオンの種類に依存する。樹脂化され
た顔料を常用方法によって、好ましくは濾過し洗浄する
ことによって単離する。好ましい単離方法は、pH約5.
0乃至約6.5、好ましくは約5.5乃至6.0のpH価
において濾過し、続いて水洗し乾燥する方法である。
【0017】本発明の方法の好ましい実施態様において
は、25乃至50℃、好ましくは35乃至45℃の温度
において、水溶性酸塩を約2乃至約15重量%を含有す
るアルカリ性水溶液を別に調製する。この酸塩のアルカ
リ性水溶液に粒子成長抑制剤を懸濁する。そして、この
酸塩と粒子成長抑制剤とのアルカリ性混合物を2、9−
ジメチルキナクリドン顔料の水性懸濁物に添加する。こ
のあと、アルカリ性酸塩混合物と粒子成長抑制剤とを含
有する水性2、9−ジメチルキナクリドン顔料懸濁物
を、顔料と酸塩と粒子成長抑制剤との均質な混合物が与
えられるように室温において撹拌する。しかるのち、水
に溶解された小過剰の陽イオン塩、たとえば水に溶解さ
れた塩化カルシウムを添加して、溶解されていた酸塩混
合物を沈殿させる。さらに懸濁物を15分間乃至5時
間、好ましくは1乃至2時間、好ましくは室温かつ約
5.5乃至6.0のpHにおいて撹拌を続ける。この後、
樹脂化された顔料懸濁物を濾過し、水洗し、乾燥し、粉
末にする。前記したように、沈殿工程の前に、水性懸濁
物に顔料粒子成長抑制剤を添加するのが好ましいが、粒
子成長抑制剤は単離工程より前であれば任意の時に、た
とえば、沈殿工程の前、間または後に添加することがで
きる。
【0018】本発明は、さらに樹脂化された2、9−ジ
メチルキナクリドン顔料にも関する。しかして、本発明
の樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン顔料は、
小粒径の2、9−ジメチルキナクリドン顔料74乃至9
4重量部と顔料粒子成長抑制剤1乃至6重量部と水不溶
性酸塩混合物5乃至20重量部とからなる合計100部
の均質混合物を含有し、そして上記水不溶性酸塩混合物
が、水溶性樹脂酸塩50乃至95重量%と水不溶性ナフ
テン酸塩または水不溶性ダイマー酸塩あるいはそれらの
混合物5乃至50重量%とから実質的になることを特徴
とする。本発明の樹脂化された2、9−ジメチルキナク
リドン顔料は、優れた分散性、高い色濃度、高い彩度お
よび卓越した熱安定性の特徴を示す。
【0019】本発明の樹脂化された2、9−ジメチルキ
ナクリドン顔料は、好ましくは水不溶性酸塩混合物8乃
至18部、顔料粒子成長抑制剤2乃至4部、2、9−ジ
メチルキナクリドン顔料78乃至90部を含有する。た
だし、3つの合計は100重量部である。フタルイミド
メチルキナクリドンが好ましい顔料粒子成長抑制剤であ
る。好ましくは、上記水不溶性酸塩混合物は、アビエチ
ン酸の塩、アビエチン酸誘導体の塩またはそれらの混合
物約85乃至約95重量%と水不溶性ナフテン酸塩およ
び/または水不溶性ダイマー酸塩約5乃至15重量%を
含有する。特に好ましい水不溶性酸塩混合物は、ペール
ロジンの不溶性塩と不溶性ナフテン酸塩との重量比が好
ましくは85:15乃至95:5である混合物からな
る。
【0020】本発明の樹脂化された2、9−ジメチルキ
ナクリドンは、高分子有機材料を着色するのに適してい
る。本発明の樹脂化された2、9−ジメチルキナクリド
ンによって(顔料)着色されうる高分子有機材料の例と
しては次のものがあげられる。セルロースエーテルおよ
びエステル類、たとえばエチルセルロース、ニトロセル
ロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、天然樹脂ま
たは重合樹脂または縮合樹脂の如き合成樹脂類、たとえ
ばアミノプラスト特に尿素/ホルムアルデヒドおよびメ
ラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、アクリ
ル樹脂、フェノールプラスチック、ポリカーボネート、
ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
アミド、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリウレ
タン、ポリエステル、ゴム、カゼイン、シリコーンおよ
びシリコーン樹脂。これらは単体または混合物でありう
る。
【0021】上記の高分子材料は、プラスチック、溶融
物の形態、あるいは紡糸液、ワニス、塗料あるいは印刷
インクの形態において、単独または混合して使用するこ
とができる。最終用途によっては、本発明の顔料をトナ
ーまたは調合物の形態で使用するのが好都合である。本
発明の樹脂化された顔料は、顔料着色有効量で、好まし
くは被着色高分子有機材料を基準にして約0.1乃至3
0重量%の量で使用することができる。本発明の顔料に
よる高分子有機材料の顔料着色は顔料をそのまままたは
マスターバッチの形で、ロールミル、混合装置または摩
砕装置を使用して基質に配合することによって都合よく
実施される。そのあと、顔料着色された材料はそれ自体
公知の方法によって、たとえばカレンダー加工、モール
ディング、押し出し、コーティング、紡糸、キャスティ
ング、または射出成形によって所望の最終形状に加工さ
れる。多くの場合、非脆性モールディング品を製造する
ため、またはその脆性を低減するために、加工の前に高
分子有機材料に可塑剤を添加するのが好ましい。適当な
可塑剤の例は、リン酸、フタル酸またはセバシン酸のエ
ステルである。これらの可塑剤は、本発明の顔料をポリ
マーに配合する前または後に添加することができる。種
々異なる色を得るため、本発明の顔料組成物のほかに、
フィラーまたは他の発色成分、たとえば白色顔料、彩色
顔料、黒色顔料を任意の量で高分子有機材料に添加する
こともできる。塗料および印刷インクを顔料着色する場
合には、高分子有機材料と本発明によって得られた顔料
とを、場合によってはフィラー、他の顔料、乾燥剤また
は可塑剤などを加えて、共通の溶剤または溶剤混合物中
において一緒に微分散する。この場合、個々の成分を別
々に、あるいはいくつかの成分を一緒にして溶剤に分散
または溶解し、そしてそのあと全部の成分を混合するよ
うにしてもよい。
【0022】本発明により樹脂化された2、9−ジメチ
ルキナクリドンは、プラスチック材料に配合された場合
に優秀な分散性を示す。したがって、無色樹脂混合物の
添加にもかかわらず、高い色濃度を与える。さらに、マ
ゼンタ顔料としては非常に高い彩度を示す。この高い彩
度は、本顔料を他の有機顔料および/または無機顔料お
よび/またはポリマー溶解性染料および/または効果顔
料たとえばアルミまたはTiO2 コート雲母顔料などと
組み合わせる色直し成分として特に有用なものとする。
多くの有機顔料は高性能熱可塑性プラスチックに使用さ
れた場合、高温におけるその顔料の不完全溶解性のため
に熱安定の不足を示すが、本発明の方法によって製造さ
れた樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドンは高い
熱安定性を示す。さらにまた、本発明の樹脂化された
2、9−ジメチルキナクリドンは優れたマイグレーショ
ン特性を有する。多くの樹脂増量顔料は”フォッギング
(fogging) ”を示し、プラスチック基質に配合された場
合に時間と温度の関数として樹脂を放出する。これに対
して、本発明の方法によって製造された樹脂化された
2、9−ジメチルキナクリドンを使用した場合には、”
フォッギング”は全く観察されない。以下、実施例によ
って本発明をさらに説明する。実施例中の部は、特に別
途記載のない限り、すべて重量部である。
【0023】実施例1 温度計、撹拌器、凝縮器およびガス導入管を具備した1
リットル容のフラスコに、2、9−ジメチル−6、13
−ジヒドロキナクリドンの102g,アントラキノン−
2−スルホン酸のナトリウム塩一水和物1.6gおよび
ジメチルスルホキシドの550mlを装填する。この懸濁
物を撹拌し、そして水酸化カリウムの45%水溶液78
gと水60mlとの混合物を添加する。この反応混合物を
80乃至83℃に加熱する。この加熱の間、その酸化混
合物を酸素分析計により排出ガス流中の酸素分が0%に
なるまで窒素で洗滌する。このあと、撹拌された反応混
合物の表面下に空気を200ml/分の速度で115乃至
120分間、酸素分析計が排出ガス流中の酸素濃度6%
を示すまで導入する。粒子成長抑制剤としてフタルイミ
ドメチルキナクリドンの1.4gを添加し、そしてこの
反応混合物をさらに5分間空気流下において撹拌する。
撹拌器、温度計、凝縮器を具備した5リットル容の別の
フラスコに、20乃至25℃において、2.0リットル
のメタノールを装填する。このメタノールの中に上記の
濃青色の熱反応混合物を入れる。マゼンタ色の2、9−
ジメチルキナクリドンが沈殿する。38乃至42℃にお
いて、この顔料懸濁物を2時間撹拌し、そして濾過す
る。続いて、濾過プレスケーキをジメチルスルホキシド
がなくなるまで約2リットルのメタノールで洗い、次に
メタノールと塩基とがなくなるまで3.5リットルの温
水で洗う。得られた水性顔料プレスケーキは重さ550
gであり、固形分は18%であった。したがって顔料
2、9−ジメチルキナクリドンの99gを含有してい
た。
【0024】実施例2 300ml容量のビーカーに100mlの水を入れ、X-DRES
INATE (商標)、ペールロジンのナトリウム塩(HERCUL
ES、Inc. 製品)3.0gを加え、撹拌し40℃に加熱す
ることによって、溶解する。次に、ナフテン酸(MERICHE
M Co. 製品)0.3gと50%水酸化ナトリウムの0.
15gとを添加する。この混合物を磁気撹拌器を用いて
溶解するまで撹拌する。このあと、フタルイミドメチル
キナクリドンの0.85gを添加する。1.25リット
ル容量のガラス容器を具備したOSTER 社の液化混合器
に、実施例1によって得られた2、9−ジメチルキナク
リドンの22gを含有する水性プレスケーキの123
g,水200mlおよび上記の酸塩/フタルイミドメチル
キナクリドン混合物を装填して水性懸濁物とする。この
水性懸濁物を均質になるまで室温において混合し、そし
て撹拌器付きの2リットル容量ビーカーに移す。これ
に、水40ml中の塩化カルシウムの1.1gの溶液を添
加し、そして希塩酸を添加してpHを5.5乃至6.0に
調整する。このマゼンタ色の顔料懸濁物を、pH5.5乃
至6.0かつ室温において1時間撹拌する。このあと、
顔料懸濁物を濾過する。そのプレスケーキを水洗し、乾
燥し、粉砕する。しかして、樹脂化された2、9−ジメ
チルキナクリドンの25.5gを得た。これをプラスチ
ック、インクまたは塗料に配合使用したところ、熱安定
性、耐候性、分散性、彩度および高い色濃度など優れた
顔料特性を示した。
【0025】実施例3 実施例2の操作を繰り返した。ただし今回は酸混合物と
してX-DRESINATE (商標)2.2gおよびPRIPOL(商
標)1009すなわち UNICHEMA 社のダイマー酸1.1gを
使用した。得られた樹脂化された2、9−ジメチルキナ
クリドンは、プラスチックまたはインクに配合使用した
ところ優れた顔料特性を示した。
【0026】実施例4 実施例2の操作を繰り返した。ただし今回は酸混合物と
してX-DRESINATE (商標)2.2g、PRIPOL(商標)10
09 0.7gおよびナフテン酸0.2gを使用した。得
られた樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドンは、
プラスチックに配合使用したところ高い色濃度、優秀な
熱安定性、耐候性、マイグレーションおよびフォッギン
グ抵抗性を示した。
【0027】実施例5A 実施例2に従って製造された樹脂化された2、9-ジメチルキナクリドン顔料 5.0g, CHIMASORB (商標) 944LD(立体障害アミン光安定化剤) 2.5g, TINUVIN (商標) 328(ベンゾトリアゾール紫外線吸収剤) 1.0g, IRGANOX (商標) 1010 (立体障害フェノール酸化防止剤) 1.0g, IRGANOX (商標) 168 (亜リン酸塩プロセス安定化剤) 1.0g, (以上の添加剤はすべてCIBA-GEIGY Corp.から供給され
たものである)をバンバリーミキサー中において高密度
ポリエチレンQUANTUM MICRETHENE(商標) MA-778 ( U.
S.I QUANTUM Chem. 社)1000gと一緒に、溶融後、
175乃至200rpm の回転速度で30秒間混合した。
この顔料着色溶融樹脂を、まだ暖かく柔軟性のあるうち
に切りきざんで造粒機に供給した。得られた顆粒をBATT
ENFELD 1000 射出成形機にかけ、滞留時間5分間、サイ
クル時間30秒で、異なる温度すなわち205℃、26
0℃、315℃の温度において、それぞれ射出成形し
た。いずれの温度段階においても同じようなマゼンタ色
に均質に着色されたチップを得た。
【0028】実施例6 フルイドミキサー内において、下記成分を1400rpm
の速度で約5分間撹拌して混合物を調製した: ビニル樹脂〔VINNOL(商標)865D, WACKER 社〕 92.0g ビニル共重合体〔VESTOLIT(商標) HIS 7587、 HUELS社〕 8.0g エポキシ化大豆油可塑剤 1.5g バリウム/カドミウム安定剤 2.8g 有機亜リン酸塩補助安定剤〔IRGASTAB(商標)CH-300、CIBA-GEIGY社〕 0.7g 脂肪酸エステル〔IRGAWAX (商標)370 、 CIBA-GEIGY社〕 0.4g パラフィン油誘導体潤滑剤〔IRGAWAX(商標)360、CIBA-GEIGY社〕 0.2g ベンゾトリアゾール誘導体光安定剤〔TINUVIN (商標)320 、 CIBA-GEIGY社〕 0.25g 得られた硬質PVC混合物2.5重量部に、実施例2に
より製造された2、9−ジメチルキナクリドンの0.2
5重量部を加え、ヘンシェル(HENSCHEL)ミキサー内にお
いて室温で約3分間、約2000rpm の速度で混合し
た。このようにして得られた顔料着色硬質PVCを、温
度190℃、速度25rpm.,フリクション1:1.2で
約3分間ロールミルにかけて圧延し、そして次にBURKLE
プレスの2枚のクロムメッキ鋼板の間に通して190℃
において6分間プレスして約1mmの厚さにした。これに
よって得られたプレスシートはマゼンタ色を呈してお
り、そして優れた耐光堅牢性および耐候性を示した。
【0029】実施例7 基質として高密度ポリエチレンの代わりにHIMONT社のポ
リプロピレンHIMONT社のPRO-FAX (商標) 6401 を使用
して実施例5Aの操作をくりかえした。耐熱性および耐
光堅牢性の優れたマゼンタ色に着色されたチップを得
た。
【0030】実施例8A 実施例2により得られた樹脂化された2、9−ジメチル
キナクリドンの1.6gをエポキシ化大豆油(ROHM &
HAAS社のG-62) 2.4g中にへらを用いて混ぜ合わせて
予備分散した。透明マスターバッチの中硬質ポリ塩化ビ
ニルPOLYFLEX(商標)(DAYON社、オハイオ州の製品) 1
50gを、温度144乃至148℃(292乃至298
°F)の2本ロールカレンダーにかけて定常的に折りたた
み、取り出し、供給を行ってロールがけした。このロー
ルがけされている熱時のPVCシートに、上記の顔料/
大豆油分散物3.8gを添加し、そしてさらに10回、
シートの折りたたみ、取り出し、供給を繰り返してロー
ルがけした。得られた中硬質PVCシートは耐光堅牢性
が優れた鮮明なマゼンタ色に均質に着色されていた。実施例8B 実施例8Aにより得られたカレンダーがけしたPVCシ
ートの熱処理試験を実施した。すなわち、180℃にお
いて10分間と30分間、さらに200℃において10
分間当該シートを熱処理した。色の変化は全く観察され
なかった。この結果は、本発明による樹脂化された2、
9−ジメチルキナクリドンの卓越した熱安定性を証明し
ている。実施例8C 実施例8Aにより得られたマゼンタ色に着色されたPV
Cシートを、TiO25%を含有する柔軟な白色PVCシー
トと、温度80℃、圧力1kp/cm2で24時間接触させる
ことによってマイグレーション試験を実施した。マゼン
タ顔料の白色PVCシートへのマイグレーションは全く
観察されなかった。実施例8D 実施例8Aに従ってPVC中へ樹脂化された2、9−ジ
メチルキナクリドンを配合するために使用されたカレン
ダーのロール(複数)を、TiO25%を含有する白色に顔
料着色されたPVCシートで清拭した。白色PVCシー
トにはマゼンタ色が全く付かなかった。これは本発明に
よる樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン顔料を
使用した場合には、顔料のいわゆる”張り付き”(plat
e out)がないことを証明している。
【0031】実施例9 TiO21.5gと実施例2で得られた樹脂化された2、9
−ジメチルキナクリドンの0.15gとの混合物を使用
して実施例8Aの操作をくり返した。高彩度マゼンタ色
を白で薄めることができた。顔料は均質に分散されてお
り、そのPVCシートを顕微鏡で観察した場合にも顔料
凝集は全く観察されなかった。
【0032】実施例10A ポリエチレンテレフタレート顆粒100gと実施例2に
より製造された樹脂化された2、9−ジメチルキナクリ
ドンの1.0gとの混合物を、ローラーギア回転台上の
ガラスびん中において、15分間混合した。この混合物
を実験用押出機にかけてリボンに加工した。優れた耐光
堅牢性および耐熱堅牢性を有するマゼンタ色に均質に着
色されたリボンを得た。実施例10B−10C 実施例3または実施例4により製造された樹脂化された
2、9−ジメチルキナクリドンを使用して実施例10A
記載の操作をくりかえした。実施例10Aのリボンと同
じ優れた特性を有するリボンが製造された。
【0033】実施例11 GENERAL ELECTRIC社のABS樹脂であるGPM(商標)
5600 を使用して実施例10記載の操作をくりかえし
た。堅牢性の優れた均質かつ鮮明なマゼンタ色のリボン
を得た。
【0034】実施例12 直径8mmのステアタイト球130gと下記組成のアル
キドメラミン焼付上塗り塗料47.5gとの混合物を、
回転スタンドに載せたねじキャップ付き200ml容量の
ガラスフラスコの中で120時間分散させた。 焼付塗料の組成: アルキド樹脂〔BECKOSOL(商標) 27-320, Reichhold Chemie AG社〕、キシレン 20gとブタノール10gとの混合物中 30g, キシレン 2g, エチレングリコールモノメチルエーテル 2g, 実施例2で得られた樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン顔料 2.5g 。 ステアタイト球を分離した後、分散されたフルトーン混
合物2.4gを二酸化チタン〔KRONOS(商標) 59, Kro
nos Titan GmbH社〕 6.0gと混合し、そしてこれに
さらに上記のアルキドメラミン焼付上塗り塗料24.0
gを混合した。これによって得られた混合物をアルミニ
ウムパネルにスプレー塗布し、そして130℃において
30分間焼付けた。得られたマゼンタ色上塗り塗層は優
秀な堅牢性を示した。
【0035】実施例13 ステアタイト球(直径8mm)130gと下記組成の熱
硬化性アクリル上塗り塗料45gとの混合物を、回転ス
タンドに載せたねじキャップ付き200ml容量のガラス
フラスコの中で72時間分散させた。 塗料の組成: アクリル樹脂〔VIACRYL(商標)VC 373、 60%、 VIANOVA Kunstharz AG 社〕 41.3g メラミン樹脂〔MAPRENAL(商標) TTX、 55%、 HOECHST AG 社〕 16.3g キシレン 32.8g エチレングリコールアセテート 4.6g 酢酸ブチル 2.0g Siliconoil(商標) A、キシレン中1%、(BAYER AG社) 1.0g 実施例2で得られた樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン 2.5g ステアタイト球を分離し、そしてミルベースの8.0
g,アルミニウムペースト(ALCOA, Al 分 60-65%、)
0.6g,メチルエチルケトンの1.0g,および上記
の熱硬化性アクリル上塗り塗料18.4gを十分に混合
した。これによって得られた混合物をアルミニウムパネ
ルにスプレー塗布し、そして次に130℃において30
分間焼付けた。優れた堅牢性を有する鮮明なマゼンタ色
の金属効果塗層を得た。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂化された2、9−ジメチルキナクリ
    ドンの製造方法において、(a)小粒径の2、9−ジメ
    チルキナクリドン顔料と水溶性酸塩の混合物とを含有
    し、該水溶性酸塩の混合物が水溶性樹脂酸塩約50乃至
    約95重量%と水溶性ナフテン酸塩または水溶性ダイマ
    ー酸塩あるいはそれらの混合物約5乃至約50重量%と
    から実質的になっている水性懸濁物を調製し、(b)酸
    塩混合物を、不溶性塩として該懸濁物から沈殿させ、そ
    して(c)樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン
    顔料を該懸濁物から単離する工程を包含し、該酸塩混合
    物を沈殿させる前、間または後、好ましくは該酸塩混合
    物を沈殿させる前に顔料粒子成長抑制剤を添加すること
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 該樹脂酸塩がアビエチン酸の水溶性塩、
    またはアビエチン酸誘導体の水溶性塩、またはその混合
    物を含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 樹脂酸がペールロジンのナトリウム塩で
    ある請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 水溶性酸塩の混合物が樹脂酸塩85乃至
    95重量部、好ましくはペールロジンのナトリウム塩8
    5乃至95重量部、およびナフテン酸塩および/または
    ダイマー酸塩5乃至15重量部、好ましくはナフテン酸
    塩5乃至15重量部からなる請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 水性懸濁物が2、9−ジメチルキナクリ
    ドン顔料を5乃至10重量%含有している請求項1記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 水性懸濁物が2、9−ジメチルキナクリ
    ドン顔料100重量部当り5乃至20重量部、好ましく
    は8乃至18重量部の水溶性酸塩の混合物を含有してい
    る請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 水性懸濁物が2、9−ジメチルキナクリ
    ドン顔料100重量部当り1乃至6部の粒子成長抑制剤
    を含有している請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 粒子成長抑制剤が、置換されていないか
    または置換されたキナクリドンスルホン酸、フタルイミ
    ドメチルキナクリドン、イミダゾリルメチルキナクリド
    ン、ピラゾリルメチルキナクリドン、またはモノ−また
    はジ−アルキルアミノアルキルスルホンアミドキナクリ
    ドンである請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 該顔料粒子成長抑制剤がフタルイミドメ
    チルキナクリドンである請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 不溶性酸塩を形成する陽イオン、好ま
    しくはカルシウムイオン、マグネシウムイオンまたはア
    ルミニウムイオンを該水性懸濁物に添加することによっ
    て該酸塩が沈殿させられる請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 該水性懸濁物を、陽イオンの水溶性
    塩、好ましくは塩化カルシウム、塩化マグネシウムまた
    は硫酸アルミニウムと混合することによって該酸塩が沈
    殿させられる請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 溶解された水溶性酸塩混合物と懸濁さ
    れた粒子成長抑制剤とを含有する水性溶液と2、9−ジ
    メチルキナクリドン顔料の水中懸濁物とを混合させるこ
    とによって該水性懸濁物が製造される請求項1記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 2、9−ジメチルキナクリドン顔料
    が、ジメチルスルホキシド中の2、9−ジメチル−6、
    13−ジヒドロキナクリドンを塩基とアントラキノン−
    2−スルホン酸触媒との存在下において空気酸化し、続
    いてメタノール中で沈殿させることによって製造される
    請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 小粒径の2、9−ジメチルキナクリド
    ン顔料74乃至94重量部と、顔料粒子成長抑制剤1乃
    至6重量部と、水不溶性酸塩の混合物5乃至20重量部
    とからなる合計100部の均質混合物を含有し、そして
    該水不溶性酸塩の混合物が水不溶性樹脂酸塩50乃至9
    5重量%と水不溶性ナフテン酸塩または水不溶性ダイマ
    ー酸塩あるいはそれらの混合物5乃至50重量%とから
    実質的になることを特徴とする樹脂化された2、9−ジ
    メチルキナクリドン顔料。
  15. 【請求項15】 水不溶性酸塩の混合物がペールロジン
    の不溶性塩とナフテン酸の不溶性塩からなる、好ましく
    は該水不溶性酸塩がカルシウム塩、マグネシウム塩また
    はアルミニウム塩である請求項14記載の樹脂化された
    2、9−ジメチルキナクリドン顔料。
  16. 【請求項16】 顔料粒子成長抑制剤がフタルイミドメ
    チルキナクリドンである請求項14記載の樹脂化された
    2、9−ジメチルキナクリドン顔料。
  17. 【請求項17】 高分子有機材料の着色方法において、
    樹脂化された2、9−ジメチルキナクリドン顔料の有効
    着色量を高分子有機材料に配合することよりなり、該樹
    脂化された2、9−ジメチルキナクリドン顔料が小粒径
    の2、9−ジメチルキナクリドン顔料74乃至94重量
    部と顔料粒子成長抑制剤1乃至6重量部と水不溶性酸塩
    の混合物5乃至20重量部とから実質的になる均質混合
    物100部を含み、そして上記水不溶性酸塩の混合物が
    水不溶性樹脂酸塩50乃至95重量%と水不溶性ナフテ
    ン酸塩または水不溶性ダイマー酸塩あるいはそれらの混
    合物5乃至50重量%とからなることを特徴とする方
    法。
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