JPH07220587A - 真空バルブ - Google Patents
真空バルブInfo
- Publication number
- JPH07220587A JPH07220587A JP1020694A JP1020694A JPH07220587A JP H07220587 A JPH07220587 A JP H07220587A JP 1020694 A JP1020694 A JP 1020694A JP 1020694 A JP1020694 A JP 1020694A JP H07220587 A JPH07220587 A JP H07220587A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- electrodes
- vacuum valve
- current
- magnetic field
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 通電性能および遮断性能に優れた真空バルブ
を得る。 【構成】 真空容器内に接離可能に対向配置された一対
の電極のうち、例えば可動電極3Bを電極間に軸方向磁
界を発生させるように溝6A,6Bを形成させた円柱形
状とし、この電極3Bと接触子4Bとの間に通電部7
A,7Bと絶縁部8とを有する介挿部を設ける。
を得る。 【構成】 真空容器内に接離可能に対向配置された一対
の電極のうち、例えば可動電極3Bを電極間に軸方向磁
界を発生させるように溝6A,6Bを形成させた円柱形
状とし、この電極3Bと接触子4Bとの間に通電部7
A,7Bと絶縁部8とを有する介挿部を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通電性能および遮断性
能に優れた真空バルブに関する。
能に優れた真空バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】真空遮断器に組み込まれる代表的な真空
バルブの縦断面図を図3に、この図3のB−B断面図を
図4に示す。この真空バルブは、図3及び図4に示すよ
うに、絶縁円筒1の両端を固定フランジ2A及び可動フ
ランジ2Bで密閉された真空容器内に、固定電極13Aと
可動電極13Bが接離可能に配置されている。
バルブの縦断面図を図3に、この図3のB−B断面図を
図4に示す。この真空バルブは、図3及び図4に示すよ
うに、絶縁円筒1の両端を固定フランジ2A及び可動フ
ランジ2Bで密閉された真空容器内に、固定電極13Aと
可動電極13Bが接離可能に配置されている。
【0003】このうち、固定電極13Aは、固定フランジ
2Aを貫通した固定通電軸5Aの先端に固着され、この
固定電極13Aの前面には接触子4Aが結合され、真空容
器の外部とは固定通電軸5Aで接続されている。一方、
可動電極13Bは、可動フランジ2Bに貫設された案内管
10を貫通した可動通電軸5Bの先端に固着され、この可
動電極13Bの前面には接触子4Bが結合され、真空容器
の外部とは可動通電軸5Bで接続されている。また、こ
の可動通電軸5Bの中間部は、ベローズカバー15とベロ
ーズ9を介して可動フランジ2Bに支持されている。こ
うして、真空容器内の真空を維持した状態で、可動通電
軸5Bの下端に連結された絶縁ロッドを介し、図示しな
い操作機構部によって固定電極13Aとの接離による通電
と遮断を可能にしている。絶縁円筒1の内面には、円筒
状のアークシールド14が取り付けられている。
2Aを貫通した固定通電軸5Aの先端に固着され、この
固定電極13Aの前面には接触子4Aが結合され、真空容
器の外部とは固定通電軸5Aで接続されている。一方、
可動電極13Bは、可動フランジ2Bに貫設された案内管
10を貫通した可動通電軸5Bの先端に固着され、この可
動電極13Bの前面には接触子4Bが結合され、真空容器
の外部とは可動通電軸5Bで接続されている。また、こ
の可動通電軸5Bの中間部は、ベローズカバー15とベロ
ーズ9を介して可動フランジ2Bに支持されている。こ
うして、真空容器内の真空を維持した状態で、可動通電
軸5Bの下端に連結された絶縁ロッドを介し、図示しな
い操作機構部によって固定電極13Aとの接離による通電
と遮断を可能にしている。絶縁円筒1の内面には、円筒
状のアークシールド14が取り付けられている。
【0004】ところで、真空バルブは、真空の優れた絶
縁耐力を利用しているため、他の絶縁媒体を使用した例
えばSF6 ガス遮断器に比べて、電極間距離を短くする
ことができ、外形を小形にすることができる。また、遮
断容量においても、電極の構成を変えることで増やすこ
とができる。一方、真空バルブの遮断性能を上げるため
には、電極間に発生するアークによる電極の局部加熱を
抑える必要がある。つまり、電極の局部加熱による異常
な荷電粒子の発生と金属蒸気の発生を抑えることで、遮
断性能を上げることができる。このための電極構造とし
ては、電流遮断時に電極間に発生するアークに対して、
磁界で電磁力を加える方法が一般的である。
縁耐力を利用しているため、他の絶縁媒体を使用した例
えばSF6 ガス遮断器に比べて、電極間距離を短くする
ことができ、外形を小形にすることができる。また、遮
断容量においても、電極の構成を変えることで増やすこ
とができる。一方、真空バルブの遮断性能を上げるため
には、電極間に発生するアークによる電極の局部加熱を
抑える必要がある。つまり、電極の局部加熱による異常
な荷電粒子の発生と金属蒸気の発生を抑えることで、遮
断性能を上げることができる。このための電極構造とし
ては、電流遮断時に電極間に発生するアークに対して、
磁界で電磁力を加える方法が一般的である。
【0005】磁界の印加方法の一つとして、電極間に発
生するアークに対して、直行する磁界を印加する方法が
ある。この方法を採用した電極には、スパイラル電極、
またはコントレート電極と呼ばれるものがあり、このよ
うな電極で発生する磁界は、電極の軸心から放射状の磁
界である。したがって、電極間に発生したアークに対し
て、直行する磁界となるため、アークには円周方向にロ
ーレンツ力が働く。この結果、アークは円周方向に回転
駆動され、電極表面を移動させることで、局部的な熱入
力による電極の局部的な溶融による前述の粒子と蒸気の
発生を防ぐことができる。
生するアークに対して、直行する磁界を印加する方法が
ある。この方法を採用した電極には、スパイラル電極、
またはコントレート電極と呼ばれるものがあり、このよ
うな電極で発生する磁界は、電極の軸心から放射状の磁
界である。したがって、電極間に発生したアークに対し
て、直行する磁界となるため、アークには円周方向にロ
ーレンツ力が働く。この結果、アークは円周方向に回転
駆動され、電極表面を移動させることで、局部的な熱入
力による電極の局部的な溶融による前述の粒子と蒸気の
発生を防ぐことができる。
【0006】ところが、高電圧の回路に適用される真空
遮断器に組み込まれる真空バルブでは、電極間の耐電圧
値を上げるために、電極間距離を増やす必要があるが、
この電極間に発生するアークに対して直行する磁界を印
加する上述の電極構造では、アークが電極表面を回転す
るときに、アークが円周方向に伸ばされ、電極から放射
状に飛び出すおそれがある。このとき、アークが電極の
周囲に取り付けられているアークシールドへ点弧するお
それもあり、仮にアークがアークシールドに点弧する
と、アークはその点弧部に停滞して局部的に過大な熱入
力が発生する。この過大な熱入力で電極とアークシール
ドが溶融すると、遮断性能が低下する。さらに、この電
極構造では、前述したように、アークの状態は集中アー
クで高温のため、接触子の消耗が加速され、大電流遮断
時の開閉寿命が低下する。
遮断器に組み込まれる真空バルブでは、電極間の耐電圧
値を上げるために、電極間距離を増やす必要があるが、
この電極間に発生するアークに対して直行する磁界を印
加する上述の電極構造では、アークが電極表面を回転す
るときに、アークが円周方向に伸ばされ、電極から放射
状に飛び出すおそれがある。このとき、アークが電極の
周囲に取り付けられているアークシールドへ点弧するお
それもあり、仮にアークがアークシールドに点弧する
と、アークはその点弧部に停滞して局部的に過大な熱入
力が発生する。この過大な熱入力で電極とアークシール
ドが溶融すると、遮断性能が低下する。さらに、この電
極構造では、前述したように、アークの状態は集中アー
クで高温のため、接触子の消耗が加速され、大電流遮断
時の開閉寿命が低下する。
【0007】一方、電流遮断時に発生するアークに対し
て、磁界を印加する他の方法として、電極間に発生する
アークに対して平行な軸方向の磁界を印加する方法があ
る。いわゆる縦磁界電極と呼ばれているこの電極では、
電極間に発生したアークは、電極全体に均一に広がり、
電極の局部的な過大な熱入力を防ぎ、遮断性能の優れた
電極とすることができる。また、高電圧に対して電極間
距離を離したときでも、磁界の強さを適正にすることに
より、電極間に安定したアークを点弧することができ、
遮断性能を上げることができる。さらに、アークの形態
が電極全体に分散したアークとなるため、大電流遮断時
においても、接触子の消耗は少なく、開閉寿命を伸ばす
ことができる。
て、磁界を印加する他の方法として、電極間に発生する
アークに対して平行な軸方向の磁界を印加する方法があ
る。いわゆる縦磁界電極と呼ばれているこの電極では、
電極間に発生したアークは、電極全体に均一に広がり、
電極の局部的な過大な熱入力を防ぎ、遮断性能の優れた
電極とすることができる。また、高電圧に対して電極間
距離を離したときでも、磁界の強さを適正にすることに
より、電極間に安定したアークを点弧することができ、
遮断性能を上げることができる。さらに、アークの形態
が電極全体に分散したアークとなるため、大電流遮断時
においても、接触子の消耗は少なく、開閉寿命を伸ばす
ことができる。
【0008】ここで、代表的な軸方向磁界を発生させる
真空バルブの電極構造について説明する。図4に示すよ
うに、コイル電極を設け、このコイル電極に流れる電流
により、電極間に軸方向の磁界を発生させる。このコイ
ル電極に流れる電流は、中心部から放射状に形成された
4本の腕部13aに分流し、各腕部13aの先端から弧状の
コイル部13bに流れ、更に、コイル部の先端13cから接
触子に流れる。このコイル電極を可動電極側と固定電極
側の両方に取り付け、コイル部に流れる電流で軸方向の
磁界を電極間に発生させる。なお、図4では腕部13aが
4分割の場合を示したが、分割数を変えて、軸方向の磁
界の強さを変えることもできる。
真空バルブの電極構造について説明する。図4に示すよ
うに、コイル電極を設け、このコイル電極に流れる電流
により、電極間に軸方向の磁界を発生させる。このコイ
ル電極に流れる電流は、中心部から放射状に形成された
4本の腕部13aに分流し、各腕部13aの先端から弧状の
コイル部13bに流れ、更に、コイル部の先端13cから接
触子に流れる。このコイル電極を可動電極側と固定電極
側の両方に取り付け、コイル部に流れる電流で軸方向の
磁界を電極間に発生させる。なお、図4では腕部13aが
4分割の場合を示したが、分割数を変えて、軸方向の磁
界の強さを変えることもできる。
【0009】軸方向の磁界を発生させる他の電極構造と
して、例えば特公平3−59531 に示されるように、カッ
プ状の電極の円筒部分に螺旋状の溝を形成するものがあ
る。この電極では、円筒部の電流経路を螺旋状にするこ
とで、電流の弧状成分を発生させ、これにより電極間に
軸方向の磁界を発生させる。この構成では、軸方向の磁
界の強度は、円筒部の溝の傾きを変えることにより変更
できる。
して、例えば特公平3−59531 に示されるように、カッ
プ状の電極の円筒部分に螺旋状の溝を形成するものがあ
る。この電極では、円筒部の電流経路を螺旋状にするこ
とで、電流の弧状成分を発生させ、これにより電極間に
軸方向の磁界を発生させる。この構成では、軸方向の磁
界の強度は、円筒部の溝の傾きを変えることにより変更
できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】近年、真空バルブを使
用した真空遮断器が広く使用される様になっており、そ
れに伴い、遮断性能だけでなく通常負荷の通電容量の増
加が望まれてきている。これは、系統を構成する場合の
負荷である一般需要家の容量の増加に伴い、系統の短絡
容量が増大してきたためである。遮断性能を増加するた
めには、電極構造および接触子材料の改良により行われ
てきているが、通電容量を向上させるためには、真空バ
ルブの端子間抵抗を低減する必要がある。
用した真空遮断器が広く使用される様になっており、そ
れに伴い、遮断性能だけでなく通常負荷の通電容量の増
加が望まれてきている。これは、系統を構成する場合の
負荷である一般需要家の容量の増加に伴い、系統の短絡
容量が増大してきたためである。遮断性能を増加するた
めには、電極構造および接触子材料の改良により行われ
てきているが、通電容量を向上させるためには、真空バ
ルブの端子間抵抗を低減する必要がある。
【0011】真空バルブの抵抗値は、通電軸の部分・電
極の部分および接触子の接触抵抗の合計となる。通電軸
には、一般的に銅を使用しており抵抗が低く、軸の径を
大きくしても、抵抗の大きな低減にはならない。また、
接触部分の抵抗は、接触子材料ならびに接触加圧力に依
存して変化する。一般に接触子材料には、導電率だけで
なく、遮断性能・耐溶着性等様々な特性を要求されるた
め、特殊な合金を使用しており、純銅の様な材料をその
まま使用することはできない。従って、接触子の変更に
よる接触部分の抵抗を低減することは、真空バルブの他
の性能に影響を与えるため、従来の真空バルブにそのま
ま適用することはできない。
極の部分および接触子の接触抵抗の合計となる。通電軸
には、一般的に銅を使用しており抵抗が低く、軸の径を
大きくしても、抵抗の大きな低減にはならない。また、
接触部分の抵抗は、接触子材料ならびに接触加圧力に依
存して変化する。一般に接触子材料には、導電率だけで
なく、遮断性能・耐溶着性等様々な特性を要求されるた
め、特殊な合金を使用しており、純銅の様な材料をその
まま使用することはできない。従って、接触子の変更に
よる接触部分の抵抗を低減することは、真空バルブの他
の性能に影響を与えるため、従来の真空バルブにそのま
ま適用することはできない。
【0012】一方、接触子を除いた電極部分の抵抗は、
軸方向磁界を発生させる構造により変化する。図4に示
した電極構造では、電流経路が長くなり、抵抗が大きく
なる場合があった。抵抗を小さくするためには、コイル
電極を厚くする、コイル電極の分割数を増加する等の方
法が考えられるが、この様な方法では電極間に発生する
軸方向の磁界強度が減少し、十分な遮断性能が得られな
い場合があった。さらに、電極が大きくなり、真空バル
ブを製作する上で様々な問題を生じ、信頼性を低下させ
る場合があった。
軸方向磁界を発生させる構造により変化する。図4に示
した電極構造では、電流経路が長くなり、抵抗が大きく
なる場合があった。抵抗を小さくするためには、コイル
電極を厚くする、コイル電極の分割数を増加する等の方
法が考えられるが、この様な方法では電極間に発生する
軸方向の磁界強度が減少し、十分な遮断性能が得られな
い場合があった。さらに、電極が大きくなり、真空バル
ブを製作する上で様々な問題を生じ、信頼性を低下させ
る場合があった。
【0013】次に、特公平3−59531 に示される電極構
造では斜めの電流経路を形成するための溝の数およびそ
の傾きを変化させることにより、電極部分の抵抗を変え
ることができる。この様な場合には、前述した構造と同
様に、電極間に発生する軸方向の磁界強度が減少し、十
分な遮断性能が得られない場合があった。
造では斜めの電流経路を形成するための溝の数およびそ
の傾きを変化させることにより、電極部分の抵抗を変え
ることができる。この様な場合には、前述した構造と同
様に、電極間に発生する軸方向の磁界強度が減少し、十
分な遮断性能が得られない場合があった。
【0014】また、円筒部分に螺旋状の溝を形成してい
るので、円筒部分に形成する溝の製作方法が難しく、製
造に時間がかかっていた。さらに、電極部分に溝が形成
されていること、電極が中空部を有する円筒形状である
ため、電極を投入した場合等の衝撃力等により、電極に
変形が発生する場合があった。電極が変形すると、軸方
向磁界の強度の低下や、分布が不一均になり、遮断性能
を低下させる場合があった。このため、カップ状電極の
中空部分に補強を配置する構造のものが考えられるが、
構造が複雑になり、製造が困難となる。本発明の目的
は、通電性能および遮断性能に優れ、信頼性の高い真空
バルブを提供することにある。
るので、円筒部分に形成する溝の製作方法が難しく、製
造に時間がかかっていた。さらに、電極部分に溝が形成
されていること、電極が中空部を有する円筒形状である
ため、電極を投入した場合等の衝撃力等により、電極に
変形が発生する場合があった。電極が変形すると、軸方
向磁界の強度の低下や、分布が不一均になり、遮断性能
を低下させる場合があった。このため、カップ状電極の
中空部分に補強を配置する構造のものが考えられるが、
構造が複雑になり、製造が困難となる。本発明の目的
は、通電性能および遮断性能に優れ、信頼性の高い真空
バルブを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、真空容器内に接離可能に対向配置された一
対の電極の対向面に接触子を固着した真空バルブにおい
て、前記電極は電極間に軸方向磁界を発生させるように
溝を形成させた円柱形状とし、この電極と前記接触子と
の間に絶縁部と通電部とを有する介挿部を設けたことを
特徴とする。
に本発明は、真空容器内に接離可能に対向配置された一
対の電極の対向面に接触子を固着した真空バルブにおい
て、前記電極は電極間に軸方向磁界を発生させるように
溝を形成させた円柱形状とし、この電極と前記接触子と
の間に絶縁部と通電部とを有する介挿部を設けたことを
特徴とする。
【0016】
【作用】このような構成において、電極と接触子間の介
挿部として絶縁部と通電部を形成させることにより、電
流が主として通電部しか流れないように電流経路を制限
し、電極間に発生する軸方向磁界を安定させることがで
きる。
挿部として絶縁部と通電部を形成させることにより、電
流が主として通電部しか流れないように電流経路を制限
し、電極間に発生する軸方向磁界を安定させることがで
きる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
細に説明する。図1は本発明の一実施例を示す真空バル
ブの可動電極の平面図、図2はその側面図である。これ
らの図において、可動通電軸5Bの先端に可動電極3B
が取り付けられ、この可動電極3Bの前面には、通電部
7A,7Bと、それ以外の絶縁部分8とから成る介挿部
が設けられ、その前面には接触子4Bが固着されてい
る。可動電極3Bには、導電率の高い銅を使用し、円柱
状に形成されている。また、この円柱状の可動電極3B
には溝6A,6Bが対称に形成されている。なお、本実
施例では、2系の溝6A,6Bが形成されているときを
示す。
細に説明する。図1は本発明の一実施例を示す真空バル
ブの可動電極の平面図、図2はその側面図である。これ
らの図において、可動通電軸5Bの先端に可動電極3B
が取り付けられ、この可動電極3Bの前面には、通電部
7A,7Bと、それ以外の絶縁部分8とから成る介挿部
が設けられ、その前面には接触子4Bが固着されてい
る。可動電極3Bには、導電率の高い銅を使用し、円柱
状に形成されている。また、この円柱状の可動電極3B
には溝6A,6Bが対称に形成されている。なお、本実
施例では、2系の溝6A,6Bが形成されているときを
示す。
【0018】可動電極3Bと接触子4Bの間には、溝6
A,6Bの端部と可動電極3Bの外周が、電極3Bの中
心軸側で成す角部に、電気性能を向上させ得る中心軸に
対する所定の角度を有するように通電部7A,7Bが形
成され、それ以外は接触子4Bの間の部分8は絶縁部で
成る介挿部が設けられている。このような構成におい
て、電流は可動通電軸5Bから接触子4Bの方向に流れ
るが、溝6A,6Bにより軸方向に平行に直線的には流
れない。すなわち、矢印Cのように溝6A,6Bの下部
から矢印Dに示すように斜めにまず流れ、可動電極3B
と接触子4Bの間の介挿部の通電部7A,7Bを通って
接触子4Bへ流れ、さらに可動通電軸5Bの中心から単
に方射状ではなく、中心軸からある半径の円弧状に流れ
る。したがって、電流の方向成分は、通電軸の中心から
通電部7A,7B方向の通電軸の中心と平行な方向の成
分と、通電軸の中心から放射状の方向成分だけでなく弧
状の成分に分けることができる。このように電流が接触
子4Bに流れ、真空中に発生するアークを介して対向す
る図示しない固定側の接触子に流れる。また、図示しな
い固定電極についても、同一の構造であり、同様な電流
の流れとなる。
A,6Bの端部と可動電極3Bの外周が、電極3Bの中
心軸側で成す角部に、電気性能を向上させ得る中心軸に
対する所定の角度を有するように通電部7A,7Bが形
成され、それ以外は接触子4Bの間の部分8は絶縁部で
成る介挿部が設けられている。このような構成におい
て、電流は可動通電軸5Bから接触子4Bの方向に流れ
るが、溝6A,6Bにより軸方向に平行に直線的には流
れない。すなわち、矢印Cのように溝6A,6Bの下部
から矢印Dに示すように斜めにまず流れ、可動電極3B
と接触子4Bの間の介挿部の通電部7A,7Bを通って
接触子4Bへ流れ、さらに可動通電軸5Bの中心から単
に方射状ではなく、中心軸からある半径の円弧状に流れ
る。したがって、電流の方向成分は、通電軸の中心から
通電部7A,7B方向の通電軸の中心と平行な方向の成
分と、通電軸の中心から放射状の方向成分だけでなく弧
状の成分に分けることができる。このように電流が接触
子4Bに流れ、真空中に発生するアークを介して対向す
る図示しない固定側の接触子に流れる。また、図示しな
い固定電極についても、同一の構造であり、同様な電流
の流れとなる。
【0019】以上述べたように、本実施例によれば、電
極に流れる電流として弧状の電流を発生することがで
き、この弧状の電流によって、電極間にはアークと平行
な軸方向の磁界が発生する。この軸方向の磁界によっ
て、従来のコイル電極を使用し軸方向の磁界を発生させ
る電極と同様に、電流の遮断時に接触子間に発生したア
ークを大電流領域のときのように拡散させることができ
るので、遮断性能を上げることができる。さらに、可動
電極と接触子の間に単に介挿部を設けるのではなく、所
定部分にのみ電流が流れるように通電部を形成させ、そ
れ以外は絶縁部としたので、電流経路が制限され、アー
クの発弧点に関係なく、軸方向磁界の強度を安定させる
ことができる。
極に流れる電流として弧状の電流を発生することがで
き、この弧状の電流によって、電極間にはアークと平行
な軸方向の磁界が発生する。この軸方向の磁界によっ
て、従来のコイル電極を使用し軸方向の磁界を発生させ
る電極と同様に、電流の遮断時に接触子間に発生したア
ークを大電流領域のときのように拡散させることができ
るので、遮断性能を上げることができる。さらに、可動
電極と接触子の間に単に介挿部を設けるのではなく、所
定部分にのみ電流が流れるように通電部を形成させ、そ
れ以外は絶縁部としたので、電流経路が制限され、アー
クの発弧点に関係なく、軸方向磁界の強度を安定させる
ことができる。
【0020】また、軸方向の磁界を発生させる手段とし
て、円柱状の電極に対して斜めに溝を形成させたものに
したので、電極部分は図4で示す電極と比べて簡単な構
造となり、電極部分の抵抗値を減らしやすい。したがっ
て、通電時に真空バルブの内部で発生する熱を減らすこ
とができる。また、真空バルブ内では最も大きな熱源と
なる接触子間での接触抵抗による熱の軸方向への伝達を
促進することができるので、真空バルブの外部への熱放
散を促進することができる。これにより、真空バルブの
冷却効果を上げることができるので、通電容量を上げる
ことができる。
て、円柱状の電極に対して斜めに溝を形成させたものに
したので、電極部分は図4で示す電極と比べて簡単な構
造となり、電極部分の抵抗値を減らしやすい。したがっ
て、通電時に真空バルブの内部で発生する熱を減らすこ
とができる。また、真空バルブ内では最も大きな熱源と
なる接触子間での接触抵抗による熱の軸方向への伝達を
促進することができるので、真空バルブの外部への熱放
散を促進することができる。これにより、真空バルブの
冷却効果を上げることができるので、通電容量を上げる
ことができる。
【0021】一方、特公平3−59531 で示される円筒形
状のものに比べ、機械的強度を簡単な構造で向上でき、
溝も螺旋状でないことから製造が容易になる。機械的強
度が向上したことにより、電極の変形を防ぐことができ
ることから、常時安定した遮断性能が得られる。
状のものに比べ、機械的強度を簡単な構造で向上でき、
溝も螺旋状でないことから製造が容易になる。機械的強
度が向上したことにより、電極の変形を防ぐことができ
ることから、常時安定した遮断性能が得られる。
【0022】さらに、本発明者らの研究により、介挿部
の絶縁部8の抵抗率を通電部7A,7Bの抵抗率の40倍
以上にすることにより、絶縁部8に分流される電流を通
電部の電流の数%以下に抑えることができることが判明
した。このことを本実施例の真空バルブに適用すればよ
り顕著な効果が得られる。
の絶縁部8の抵抗率を通電部7A,7Bの抵抗率の40倍
以上にすることにより、絶縁部8に分流される電流を通
電部の電流の数%以下に抑えることができることが判明
した。このことを本実施例の真空バルブに適用すればよ
り顕著な効果が得られる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、真空容器
内に接離可能に対向配置された一対の電極の対向面に接
触子を固着した真空バルブにおいて、前記電極は電極間
に軸方向磁界を発生させるように溝を形成させた円柱形
状とし、この電極と前記接触子との間に絶縁部と通電部
とを有する介挿部を設けたので、通電性能および遮断性
能に優れた真空バルブを得ることができる。
内に接離可能に対向配置された一対の電極の対向面に接
触子を固着した真空バルブにおいて、前記電極は電極間
に軸方向磁界を発生させるように溝を形成させた円柱形
状とし、この電極と前記接触子との間に絶縁部と通電部
とを有する介挿部を設けたので、通電性能および遮断性
能に優れた真空バルブを得ることができる。
【図1】本発明の一実施例を示す真空バルブの可動電極
の平面図。
の平面図。
【図2】本発明の一実施例を示す真空バルブの可動電極
の側面図。
の側面図。
【図3】代表的な真空バルブの縦断面図。
【図4】〔図3〕のB−B矢視図。
6A,6B…溝、7A,7B…通電部、8…絶縁部。
Claims (2)
- 【請求項1】 真空容器内に接離可能に対向配置された
一対の電極の対向面に接触子を固着した真空バルブにお
いて、前記電極を軸方向磁界を発生させるように溝を形
成させた円柱形状とし、この電極と前記接触子との間に
絶縁部と通電部とを有する介挿部を設けたことを特徴と
する真空バルブ。 - 【請求項2】 前記介挿部の絶縁部の抵抗率が通電部の
抵抗率の40倍以上であることを特徴とする請求項1記載
の真空バルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1020694A JPH07220587A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 真空バルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1020694A JPH07220587A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 真空バルブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07220587A true JPH07220587A (ja) | 1995-08-18 |
Family
ID=11743803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1020694A Pending JPH07220587A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 真空バルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07220587A (ja) |
-
1994
- 1994-02-01 JP JP1020694A patent/JPH07220587A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5793008A (en) | Vacuum interrupter with arc diffusing contact design | |
EP0329410B1 (en) | Vacuum interrupter | |
US5777287A (en) | Axial magnetic field coil for vacuum interrupter | |
JPH0322007B2 (ja) | ||
US3014107A (en) | Vacuum switch | |
US6479779B1 (en) | Vacuum switching device | |
JP3159827B2 (ja) | 真空遮断器、真空遮断器用電極およびその製作方法 | |
US3818164A (en) | Vacuum type electric circuit breaker | |
US4451813A (en) | Vacuum fuse having magnetic flux generating means for moving arc | |
US20040000536A1 (en) | Vacuum cartridge for an electrical protection apparatus such as a switch or circuit breaker | |
US4617434A (en) | Contact arrangement for a vacuum interrupter | |
US4798921A (en) | Vacuum circuit breaker | |
KR880002576B1 (ko) | 진공 차단기 | |
JPH07220587A (ja) | 真空バルブ | |
JPH11162302A (ja) | 真空バルブ | |
JPH06150784A (ja) | 真空バルブ | |
JPH0822751A (ja) | 真空バルブ | |
US3858076A (en) | Vacuum-type circuit interrupter with interleaving spiral electrodes | |
JPH05325739A (ja) | 開閉装置の電極構造 | |
JPH10321092A (ja) | 真空バルブの偏倚電極及びこの偏倚電極を用いた真空バルブ及びこの真空バルブを用いた真空遮断器 | |
JPH04155721A (ja) | 真空バルブ | |
JPH087723A (ja) | 真空バルブ | |
JP2002150902A (ja) | 真空バルブ | |
JP2883754B2 (ja) | 電力用ガス遮断器 | |
JPH05282972A (ja) | 真空バルブ |