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JPH07213119A - 乗用田植機 - Google Patents

乗用田植機

Info

Publication number
JPH07213119A
JPH07213119A JP2885194A JP2885194A JPH07213119A JP H07213119 A JPH07213119 A JP H07213119A JP 2885194 A JP2885194 A JP 2885194A JP 2885194 A JP2885194 A JP 2885194A JP H07213119 A JPH07213119 A JP H07213119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lever
planting
work machine
machine
operation tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2885194A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Ishida
石田  伊佐男
Toshio Tamai
玉井  利男
Takahide Shiozaki
塩崎  孝秀
Hiroyuki Niiyama
裕之 新山
Michinori Seike
清家  理伯
Masaru Nomura
野村  勝
Hisashi Kamiya
神谷  寿
Hideyuki Kusamoto
英之 草本
Takeyuki Ouchi
建之 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki & Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki & Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki & Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki & Co Ltd
Priority to JP2885194A priority Critical patent/JPH07213119A/ja
Publication of JPH07213119A publication Critical patent/JPH07213119A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Transplanting Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行車体の後部に植付作業機が昇降自在に装
着され、変速操作具によって走行車体が前後進変速操作
されるとともに、昇降操作具によって植付作業機が昇降
操作される乗用田植機において、圃場の端部等で誤って
植付作業機を作業位置に下げたたまま機体を後進させて
しまうことを防止するとともに、後進終了後、植付作業
機を作業位置へ戻し忘れたまま作業を開始してしまうこ
とを防止する。 【構成】 植付作業機が作業位置にあることを検出する
第1検出手段(SW1)と、変速操作具(53)が後進
位置にシフトされたことを検出する第2検出手段(SW
3)と、第1検出手段(SW1)によって植付作業機が
作業位置にあると検出されている時に第2検出手段(S
W3)によって変速操作具(53)が後進位置にシフト
されたことが検出されると昇降操作具(55)を作業機
上げ操作位置へ作動させる作動装置とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行車体の後部に植付
作業機が昇降自在に装着され、変速操作具によって走行
車体が前後進変速操作されるとともに、昇降操作具によ
って植付作業機が昇降操作される乗用田植機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】走行車体の後部に設けた油圧駆動式の昇
降リンクに植付作業機が昇降自在に装着され、植付作業
時には植付作業機を下降させ、旋回時や路上走行時には
植付作業機を上昇させるように構成した乗用田植機が広
く使用されている。この種の乗用田植機を水田圃場で使
用している際、圃場の端部等で誤って植付作業機を作業
位置に下げたたまま機体を後進させてしまい、植付作業
機を畦に接触させることがある。このような事故を防止
するために、機体が後進すると植付作業機が自動的に非
作業位置へ上昇するように構成したものは既に開発され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものは、後進時に植付作業機が上昇しても、昇降操
作具である油圧・植付レバーが作業時操作位置になった
ままであった。このため、後進終了後、植付作業機を作
業位置へ戻し忘れやすく、植付作業機を非作業位置へ上
げたまま作業を開始してしまい、苗の未植区間を生じる
おそれがあった。本発明はこれを防止することを課題と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明
にかかる乗用田植機は、走行車体の後部に植付作業機が
昇降自在に装着され、変速操作具によって走行車体が前
後進変速操作されるとともに、昇降操作具によって植付
作業機が昇降操作される乗用田植機において、植付作業
機が作業位置にあることを検出する第1検出手段と、前
記変速操作具が後進位置にシフトされたことを検出する
第2検出手段と、第1検出手段によって植付作業機が作
業位置にあると検出されている時に第2検出手段によっ
て変速操作具が後進位置にシフトされたことが検出され
ると前記昇降操作具を作業機上げ操作位置へ作動させる
作動装置とを具備することを特徴としている。
【0005】
【作用】植付作業機が作業位置にある時に、変速操作具
が後進位置にシフトされると、昇降操作具が作業機上げ
位置へ作動させられる。よって、植付作業機が作業位置
にある場合に機体を後進させる際、植付作業機が非作業
位置まで自動的に上昇し、植付作業機を畦等に接触させ
ることを未然に防止できる。また、昇降操作具を作業機
上げ位置へ作動させることにより、植付作業機が非作業
位置まで上昇するので、後進終了時に昇降操作具が作業
機上げ操作位置にあり、植付開始時に昇降操作具を作業
時操作位置に必然的に操作することとなり、植付作業機
を非作業位置へ上げたまま作業を開始することを防止で
きる。
【0006】
【実施例】以下、図面にあらわされた実施例について説
明する。この乗用田植機1は、走行車体2の後方に昇降
リンク装置3を介して6条植の植付作業機4が昇降可能
に装着され、さらに走行車体2の後部に施肥装置5が装
着されている。
【0007】走行車体2は、左右各一対の前輪10,1
0および後輪11,11を備えた四輪車両である。機体
の前部にミッションケース12を配し、該ミッションケ
ースの左右側面部から前輪アクスルフレーム13,13
が左右側方に延ばされ、その端部に前輪ファイナルケー
ス14,14が設けられている。この前輪ファイナルケ
ース14,14の下側に前輪支持ケース15,15が変
向可能に設けられ、その外側部から横向きに突出する前
輪車軸10a,10aに前輪10,10が取り付けられ
ている。また、ミッションケース12の背面部には左右
一対の縦フレーム17,17の前端部が固着され、さら
に縦フレーム17,17の後端部には両者を連結する横
フレーム18が固着されている。そして、横フレーム1
8の左右中央部に軸心が前後水平に向いた後輪ローリン
グ軸19が固定状態で嵌合し、該後輪ローリング軸の突
出部に後輪フレーム20がローリング自在に支持されて
いる。この後輪フレーム20の左右端部に後輪ギヤケー
ス21,21が設けられ、その外側部から横向きに突出
する後輪車軸11a,11aに後輪11,11が取り付
けられている。ミッションケース12内の後輪駆動用動
力は、伸縮自在な後輪駆動軸23,23を介して後輪ギ
ヤケース21,21に伝動される。
【0008】エンジン30は縦フレーム10,10の上
に設けられている。エンジン30の回転動力が、第1ベ
ルト伝動装置31を介してHST(油圧式無段変速機)
32に伝えられるとともに、第2ベルト伝動装置33を
介してオルタネータ34に伝えられる。さらに、HST
32によって変速後の回転動力が、無段変速機構を有す
る第3ベルト伝動装置35を介してミッションケース1
2に伝えられるとともに、第4ベルト伝動装置36を介
して油圧ポンプ37に伝えられる。上記第1ベルト伝動
装置31には、ベルトテンション入り切り切替可能なベ
ルトテンションローラによる始動クラッチ38が設けら
れている。また、第3ベルト伝動装置35のミッション
ケース側プーリ35aとミッション入力軸との間には、
多板式摩擦クラッチによる主クラッチ39が設けられて
いる。
【0009】機体上部には、前寄りの位置に前輪10,
10を変向操作するハンドル40が設けられ、その後方
位置でエンジン30の上側を覆うエンジンカバー41の
上に座席42が設置されている。ハンドル40の下方部
はフロントカバー43で覆われ、その上部には各種作動
状態を表示する表示パネル45が設けられている。フロ
ントカバー43の周辺部には、主クラッチペダル46、
始動クラッチペダル47、後輪クラッチ・ブレーキペダ
ル48(L,R)、後輪デフロックレバー50、アクセ
ルレバー51、変速レバー52、走行レバー53等の各
種操作具が設けられている。また、座席42の側方に
は、油圧・クラッチレバー55が設けられている。エン
ジンカバー41およびフロントカバー43の周囲は、操
縦者が自由に歩行できる水平状のステップフロア57に
なっている。さらに、機体の左右両側には予備苗を載せ
ておく棚状の予備苗枠58,58が設けられている。
【0010】昇降リンク装置3は、縦フレーム17,1
7の後端部に固定して設けたリンクベースフレーム60
に回動自在に取り付けられている上リンク61および下
リンク62,62を備え、これら上下リンクの後端部に
縦リンク63が連結されている。そして、縦リンク63
の下端部から後方に突出する軸受部64に植付作業機側
に固着した連結軸が回転自在に挿入連結され、植付作業
機4が進行方向に対して左右に回動自在に装着される。
昇降リンク装置駆動用の油圧シリンダ66は、その基部
側が縦フレーム17,17に固着した支持部材(図示せ
ず)に枢支され、そのピストンロッド側が上リンク61
の基部に一体に設けたスイングアーム67の下端部に連
結されている。油圧シリンダ66を伸縮させると昇降リ
ンク装置3が昇降作動し、植付作業機4が一定姿勢のま
ま昇降するようになっている。この油圧シリンダ66は
植付作業機4に設けた油圧バルブ68によって切替制御
される。
【0011】植付作業機4は、フレームを兼ねる伝動ケ
ース70、苗を載せておく苗載台71、該苗載台上の苗
を圃場面に植え付ける計6個の植付装置72,…等を備
えている。走行車体2のミッションケース10から植付
作業機の伝動ケース70へは、第1植付伝動軸73、植
付クラッチ74、第2植付伝動軸75を介して伝動され
る。植付作業機4の下部には、整地用のセンターフロー
ト77と左右一対のサイドフロート78,78が設けら
れている。センターフロート77は圃場面の凹凸を検出
するセンサでもあり、このセンターフロート77の上下
動に応じて前記油圧バルブ68が作動するようになって
いる。
【0012】施肥装置5は、肥料を入れておく肥料貯蔵
部80,…、該肥料貯蔵部内の肥料を一定量づつ順次下
方に繰り出す繰出部81,…、該繰出部から繰り出され
る肥料を植付条の側部近傍に導くフレキシブルな施肥ホ
ース82,…、該施肥ホース内へ肥料搬送用エアを吹き
込むブロア83等からなる。繰出部81は前記植付クラ
ッチ74から取り出される動力で作動する施肥駆動機構
85によって駆動され、また、ブロア83のモータ86
は前記オルタネータ34で発電された電気で駆動され
る。
【0013】次に、前記各種操作具の操作機構について
説明する。
【0014】まず、ミッションケース12の上部からポ
ストフレーム90が立設されており、このポストフレー
ム90の後側にラック・ピニオン式のパワステユニット
91が設けられ、その上部にハンドル40のステアリン
グシャフト40aが自在継ぎ手40bを介して連結され
ている。この自在継ぎ手40bの回動支点を中心にし
て、ハンドル40の位置を前後に調節できるようになっ
ている。
【0015】主クラッチペダル46は、踏込部46aが
ペダルアーム46bに対し若干前後に回動可能に取り付
けてあり、ペダルアーム46bの円筒状基部46cが左
右方向に配したペダル軸93の左右中心から右寄りの位
置に回動自在に嵌合されている。なお、ペダル軸93
は、ポストフレーム90に固着したブラケット90aに
回動自在に支持されている。そして、基部46cに固着
したアーム46dと主クラッチ39の操作アーム39a
とがロッド46eで連結されている。ペダル46が踏込
み操作されていない状態では主クラッチ39は入り(伝
動状態)となり、踏込み操作されると主クラッチ39が
切り(非伝動状態)となる。
【0016】この主クラッチペダル46は、外力が作用
しない時には主クラッチ39が入り(伝動状態)となる
ように、図示しないスプリングによって付勢されてい
る。また、ペダルアーム46bにロック部材46fが踏
込部46aの前後回動に連動して回動するように設けら
れていて、ペダル46を踏み込んだ状態で踏込部46a
を前後に回動させてロック部材46fをポストフレーム
90に固着の係止部材90bに係合操作すると、上記ス
プリングの張力に抗して主クラッチ39を切り(非伝動
状態)に保つことができるようになっている。
【0017】始動クラッチペダル47は、ペダル軸93
の右端部に回動自在に取り付けられている。しかしなが
ら、主クラッチペダル46の踏込部46aは外側に張り
出しているため、始動クラッチペダル47の踏込部47
aは主クラッチペダル46の踏込部46aの内側に位置
している。始動クラッチペダル47を踏み込むと、ワイ
ヤ47bが引張り操作され、始動クラッチ38が切り状
態に操作される。エンジン30を始動する時、主クラッ
チペダル46とともに始動クラッチペダル47を踏み込
み、始動クラッチ38を切り状態に操作すれば、HST
32を始動時に駆動する必要がないので、低トルクで始
動することができる。
【0018】後輪クラッチ・ブレーキペダル48(L,
R)は、ペダル軸93の左右中心から右側の位置に並べ
て取り付けられている。48aは踏込部、48bはペダ
ルアーム、48cは取付基部である。左後輪用ペダル4
8(L)の取付基部48c(L)はペダル軸93に一体
回転するように取り付けられている。また、ペダル軸9
3の左側部分に筒体48c′が該ペダル軸と一体回転す
るように取り付けられている。よって、取付基部48c
(L)と筒体48c′とはペダル軸93を介して一体的
に回転する。そして、筒体48c′に固着のアーム48
d(L)に左後輪サイドクラッチ・ブレーキ(図示省
略)のシフタを操作するロッド48f(L)が連結され
ている。一方、右後輪用ペダル48(R)の取付基部4
8c(R)はペダル軸93に回動自在に嵌合している。
そして、取付基部48c(R)に固着のアーム48d
(R)に左後輪サイドクラッチ・ブレーキ(図示省略)
のシフタを操作するロッド48f(R)が連結されてい
る。左右の後輪クラッチ・ブレーキペダル48(L,
R)を踏込み操作すると、左右それぞれのサイドクラッ
チ・ブレーキが切り替わる。
【0019】後述する後輪デフロックレバー50で後輪
デフロック状態に切り替えると、サイドクラッチ式後輪
駆動モードになり、左右の後輪クラッチ・ブレーキペダ
ル48(L,R)はサイドクラッチペダルとして作用す
る。また、後輪デフロックレバー50で後輪デフロック
解除状態に切り替えると、デフ式後輪駆動モードに切り
替わり、後輪デフの差動機能が作動可能状態となって、
左右の後輪クラッチ・ブレーキペダル48(L,R)は
後輪ブレーキペダルとして作用する。サイドクラッチ式
後輪駆動モードにする時は水田圃場内で走行する時であ
るから、旋回時において左右後輪クラッチ・ブレーキペ
ダル48(L,R)は独立に踏込み操作される。デフ式
後輪駆動モードにする時は路上走行する時であるから、
左右後輪クラッチ・ブレーキペダル48(L,R)はペ
ダル連結プレート48iで連結されて、一体に踏込み操
作される。
【0020】後輪デフロックレバー50は、レバー枠5
0aに回動自在に取り付けられたデフロックレバー軸5
0bに一体に設けられている。なお、レバー枠50a
は、ポストフレーム90の上部に固着したブラケット9
0aから横向きに取り付けた支持軸94に固着されてい
る。レバー枠50aの上面側にはレバーガイド用の開口
部が設けられていて、その開口部内をレバー50が通さ
れて案内操作されている。デフロックレバー50をシフ
トすると、前記レバー軸50bが回動し、それとともに
レバー軸50bに固着の操作アーム50cが回動して、
ミッションケース12の上部に突出させた後輪デフロッ
クシフタ50dと連動するワイヤ50eが操作されて、
後輪デフロック装置が切り替え作動するようになってい
る。
【0021】デフロックレバー50で後輪デフ状態に切
り替えると、左右の後輪クラッチ・ブレーキペダル48
(L,R)によるサイドクラッチ式後輪駆動モードにな
る。また、後輪デフロック解除状態に切り替えると、後
輪デフの差動機能が働くデフ式後輪駆動モードとなる。
水田圃場内で植付作業走行するときにはサイドクラッチ
式後輪駆動モードにし、その他一般道路を走行するとき
にはデフ式後輪駆動モードにする。
【0022】アクセルレバー51は、支持軸51bに回
動自在に取り付けたプレート51cに基部が固着されて
いる。なお、支持軸51bは、ステアリングシャフト4
0aを回動自在に内包するシャフト筒40aの外周部に
固着した支持部材51aに支持されている。アクセルレ
バー51を前後にシフトすると、プレート51cに取り
付けられたワイヤ51dが連動し、そのワイヤによって
エンジン30側のアクセル機構が操作される。
【0023】変速レバー52は、その把持部52aがハ
ンドル40の左側近傍で、かつハンドル40と表示パネ
ル45の上下間に位置するように設けられている。レバ
ー52の基部は、支持軸94に固着のレバー枠50aに
回動自在に取り付けられた変速レバー軸52bに連結ピ
ン52cによってレバーが左右方向に揺動可能に連結さ
れ、かつコイルスプリング52dによってレバーが内側
へ回動する方向に付勢させて取り付けられている。変速
レバー軸52bには操作アーム52eが固着され、その
アーム52eとミッションケース12の上部に設けた変
速シフタの操作プレート52fとがロッド52gで連結
されている。レバー52が前後に回動されると、変速シ
フタが操作されてミッションケース12内の変速ギヤが
シフトされる。
【0024】走行レバー53は前後進変速操作する変速
操作具であって、その把持部53aがハンドル40の右
側近傍で、かつハンドル40と表示パネル45の上下間
に位置するように設けられている。レバー53の基部
は、ポストフレーム90の下部に固着のレバー軸支持部
材50cに回動自在に支持された走行レバー軸53bに
連結ピン53cによってレバーが左右方向に揺動可能に
連結され、かつコイルスプリング53dによってレバー
が内側へ回動する方向に付勢させて取り付けられてい
る。
【0025】走行レバー53と走行レバー軸53bの連
結部は、詳しくは図6に示すようになっている。すなわ
ち、レバー53の基部には角筒状の連結部材53eが固
着され、さらに、その連結部材53eの内側にコ字状の
連結部材53fが固着されている。一方、レバー軸53
bの右端部には該レバー軸と交差するように連結ピン5
3cが固着されている。そして、連結部材53fが連結
ピン53eに回動自在に連結していて、両者の間にレバ
ー53を内側に回動させるように付勢するコイルスプリ
ング53d,53dが取り付けられている。
【0026】レバー軸53bの左端側には操作アーム5
3gが固着され、その操作アーム53gの一端とHST
32の変速操作軸32aに一体に取り付けた変速操作ア
ーム32bの一端とがロッド53hで連結されている。
よって、走行レバー53を前後に回動操作すると、HS
T32が前後無段階に変速操作される。
【0027】走行レバー53の変速操作は次のように行
う。機体を前進させる時はレバー53を前側に回動さ
せ、後進させる時はレバー53を後側に回動させる。前
進操作時にはレバー53を前側の大きく回動させるほど
前進増速され、後進操作時にはレバー53を後側に大き
く回動させるほど後進増速される。すなわち、この走行
レバー53による変速操作は、レバーの操作方向と機体
の進行方向とが一致しており、また、レバー操作量と速
度が比例している。このため、操作の仕方が分かりやす
く、かつ誤操作が起こりにくい。
【0028】また、コ字状連結部材53fの下部はガイ
ド係合部53f′となっていて、該ガイド係合部はミッ
ションケース12に固着されたガイドプレート53iの
ガイド孔53jに入り込んでいる。よって、走行レバー
53のシフトはガイド孔53jに案内されて行われる。
ガイド孔53jはクランク状のパターンになっていて、
外側に位置する前後方向の部分が前進ガイド部FG、内
側に位置する前後方向の部分が後進ガイド部BG、前進
ガイド部FGと後進ガイド部BGを結ぶ左右方向の部分
が中立ガイド部NGである。このようにガイド孔53j
をクランク状にすることにより、進行している機体を停
止させるようにレバー操作を行う際、走行レバー53を
オーバーシフトさせてしまうことが防止されている。
【0029】なお、前進ガイド部FGの幅w1 はガイド
係合部53f′が楽に移動できる程度に広いのに対し、
後進ガイド部BGの幅w2 はガイド係合部53f′の移
動に抵抗が付与される程度に狭くなっている。これは、
走行レバー53に何等かが接触することにより該レバー
が後進変速側に操作されようとしても、容易には後進変
速されないようにし、不意に後進することを防止するた
めである。
【0030】また、コイルスプリング53d,53dに
より走行レバー53が内側へ回動するように付勢されて
いるため、走行レバー53が前後進中立レバー位置にあ
るとき(ガイド係合部53f′を中立ガイド部NGに位
置させたとき)、走行レバー53がハンドル40側に接
近した姿勢をとる。このため、その姿勢のまま走行レバ
ー53を前側に移動させると前進変速操作ができ、機体
を前進させたり停止させたりする操作が多い乗用田植機
の走行レバーとして極めて操作性が良い。また、機体停
止時に走行レバー53がハンドル40側に接近した姿勢
をとるため、ステップフロア57の前部を通って操縦者
が乗り降りする際に走行レバー53に接触することがな
く、安全である。
【0031】油圧・植付レバー55は植付作業機4の昇
降操作具であって、前記油圧バルブ68と植付クラッチ
74に連動するようになっている。油圧・植付レバー5
5が中立位置にあるときは油圧バルブ68に油が流れず
「作業機固定」で、油圧・植付レバー55を上向きに回
動操作すると油圧シリンダ66が伸びる方向に油が流れ
「作業機上げ」となり、油圧・植付レバー55を下向き
に1段階回動操作すると油圧シリンダ66が縮む方向に
油が流れ「作業機下げ」となる。油圧・植付レバー55
が「作業機上げ」〜「作業機下げ」の範囲にあるとき
は、植付クラッチ74が切り状態にあり、植付作業機4
は駆動されない。さらに、油圧・植付レバー55を下向
きに2段階回動操作すると、センターフロート77によ
って検出される圃場面の凹凸に応じ油圧バルブ68を切
り替えて植付作業機4を適宜昇降させるとともに、植付
クラッチ74が入って植付作業機4が駆動される「植付
入り(作業時操作位置)」になる。図8は作業機昇降用
油圧装置の油圧回路図で、同図において、97はリリー
フバルブ、98は油圧タンクである。
【0032】この油圧・植付レバー55は、手で操作す
る以外に、以下に説明する作動装置により前記走行レバ
ー53に連動して自動的に操作されるように構成されて
いる。
【0033】図9および図10は作動装置の第1例を表
している。電動モータ100の出力軸にピニオン101
が取り付けられ、該ピニオンにリフトギヤ102が噛合
している。このリフトギヤ102の回転中心Oから偏心
した連結点Pと油圧・植付レバー55に一体に固着した
アーム104の先端部とがロッド105で連結されてい
る。アーム104とロッド105の連結部は、アームの
係合ピン104aがロッドの長穴105aのアーム側端
部付近に遊嵌させてあり、リフトギヤ102の回転によ
りロッド105が引かれる時にはアーム104が所定方
向に回動させられるが、ロッド105が押されるときに
はアーム104は回動させられないようになっている。
【0034】スイッチSW1は走行レバー53の操作位
置に応じて切り替えられ、走行レバー53が「後進」に
操作されるとON、それ以外はOFFとなる。なお、こ
のスイッチSW1は、図7に示すように、中立ガイド部
NGに突出させたスイッチレバー107(1)を、中立
ガイド部NGを移動するガイド係合部53f′が押すこ
とにより切替操作させられるようになっているので、走
行レバー53が実際に「後進」に操作されるのに先立っ
て走行レバー53を左右に回動操作する段階でONにな
る。スイッチSW1は、変速操作具である走行レバー5
3が後進位置にシフトされたことを検出する第2検出手
段である。
【0035】スイッチSW2は、前記リフトギヤ102
に固着したカム108によって切り替えられ、カム10
8がスイッチレバー107(2)に接触している時はO
N、接触していない時はOFFになる。
【0036】スイッチSW3は、ロアリンク62,62
の角度に応じて切り替えられ、植付作業機4が一定高さ
以下の時はON、一定高さ以上の時はOFFになる。ス
イッチSW3は、植付作業機4が作業位置にあることを
検出する第1検出手段である。
【0037】また、110はリレーで、コイル110a
に電流が流れていない時はリレースイッチ110bが開
き、コイル110aに電流が流れるとリレースイッチ1
10bが閉じるようになっている。
【0038】植付作業機4を植付位置に下降させて機体
を前進(植付作業状態)もしくは停止させている状態に
おいては、スイッチSW1はOFF、スイッチSW2は
OFF、スイッチSW3はONになっており、コイル1
10aに電流が流れず、リレースイッチ110bが開い
ているので、モータ100は停止している(図10の回
路状態)。
【0039】上記状態から走行レバー53を「後進」に
操作すると、スイッチSW1がONになり、Aのコイル
通電回路に電流が流れるようになるので、リレースイッ
チ110bが閉じ、モータ100が起動する。すると、
リフトギヤ102が図9の矢印方向に回転し、それに伴
ってロッド105が図の左方向に引かれ、油圧・植付レ
バー55が「植付入り」から「作業機上げ」にシフトさ
れる。その結果、植付作業機4が自動的に非作業位置ま
で上昇する。また、リフトギヤ102が回転を開始する
と、スイッチSW2がONになり、Bのコイル通電回路
にも電流が流れるようになる。
【0040】リフトギヤ102の回転角度が一定値を超
えると、ロッド105が図の右方向に押されるようにな
るが、長穴105aに沿って係合ピン104aが摺動す
るため、走行レバー53は回動操作されず「作業機上
げ」に保持される。
【0041】植付作業機4が一定高さまで上昇すると、
図示を省略した連動機構によりロアリンク62,62に
連動して走行レバー53が「作業機固定」に戻され、植
付作業機4の上昇が停止する。また、植付作業機4が一
定高さまで上昇すると、スイッチSW3がOFFになり
Aのコイル通電回路が開くが、Bのコイル通電回路が閉
じているためコイル110bが通電され続け、モータ1
00は回転を続行する。そして、リフトギヤ102が1
回転すると、スイッチSW2が再度OFFになり、A,
B両方のコイル通電回路が開くので、リレースイッチ1
10bが開き、モータ100が停止する。
【0042】このように、走行レバー53に連動して油
圧・植付レバー55が操作されるように構成されている
ので、植付作業機4を作業位置にしたまま機体をバック
させようとしても、走行レバー53操作に連係して植付
作業機4が自動的に非作業位置まで上昇し、畦等に植付
作業機4を接触させる事故を防止できる。また、この作
動装置を用いずに、機体の後進に先立って操縦者が手動
で油圧・植付レバー55を操作して植付作業機4を上昇
させてもよい。作動装置を機能させないようにするに
は、係合ピン105aを長穴104aから抜いておけば
よい。
【0043】図11および図12は作動装置の第2例を
表している。この作動装置においては、植付作業機4が
作業位置にあることを検出する第1検出手段としてスイ
ッチSW4が設けられている。スイッチSW4は、油圧
・植付レバー55と一体に動作するカム112によって
切り替えられ、油圧・植付レバー55が「作業機下げ」
もしくは「植付入り」に操作されている時はON、油圧
・植付レバー55が「作業機上げ」もしくは「作業機固
定」に操作されている時はOFFになる。
【0044】油圧・植付レバー55が「作業機下げ」も
しくは「植付入り」に操作されている時に走行レバー5
3を「後進」に操作すると、第1例の場合と同様にモー
タ100が作動し、油圧・植付レバー55が「作業機上
げ」にシフトされ、植付作業機4が上昇する。植付作業
機4が一定高さまで上昇すると、走行レバー53が「作
業機固定」に戻され、植付作業機4の上昇が停止する。
【0045】また、油圧・植付レバー55が「作業機固
定」に操作されている時に走行レバー53を「後進」に
操作しても、植付作業機4はリフトされない。このた
め、植付作業機4を任意の高さに固定した状態で機体を
バックさせることが可能で、本田植機をバックで納屋等
に入れる際に、障害物と干渉せず、かつ良好な後方視界
が得られる適当高さに植付作業機4を保持することがで
きる。
【0046】図13および図14は作動装置の第3例を
表している。この作動装置の制御回路は、走行レバー5
3を「後進」に操作した時にONになるスイッチSW1
を田植機のキースイッチSW5と直列、かつ該キースイ
ッチに対し下手側に設けるとともに、モータ100の作
動を停止させるスイッチSW2をキースイッチSW5と
並列に設けて構成され、A回路の開閉にキースイッチS
W5のON/OFF状態を関与させている。110
(1)、110(2)はリレーである。
【0047】このように構成すると、植付作業機上昇作
動中に田植機のキースイッチSW5を切っても、リフト
ギヤ102が1回転するまでモータ100が停止しな
い。このため、図13において鎖線で示す如く、ロッド
105が左へ引かれた位置で停止し、「作業機上げ」に
操作されている油圧・植付レバー55が動かせなくなる
ことを防止できる。
【0048】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる乗
用田植機は、植付作業機が作業位置にある場合に機体を
後進させる際、植付作業機が非作業位置まで自動的に上
昇し、植付作業機を畦等に接触させることを未然に防止
できるとともに、その植付作業機の上昇に対応して昇降
操作具が作業機上げ位置に操作されているため、後進終
了後、植付作業機を非作業位置へ上げたまま作業を開始
することを防止できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の側面図である。
【図2】乗用田植機の平面図である。
【図3】走行車体の伝動構成を表す平面図である。
【図4】各種操作具取付部の側面図である。
【図5】各種操作具取付部の背面図である。
【図6】走行レバーの操作ガイド部の斜視図である。
【図7】走行レバーの操作ガイド部の平面図である。
【図8】植付作業機昇降機構の構成を示す説明図であ
る。
【図9】作動装置の第1例の機構図である。
【図10】作動装置の第1例の制御回路図である。
【図11】作動装置の第2例の機構図である。
【図12】作動装置の第2例の制御回路図である。
【図13】作動装置の第3例の機構図である。
【図14】作動装置の第3例の制御回路図である。
【符号の説明】
SW1 スイッチ(第2検出手段) SW3,SW4 スイッチ(第1検出手段) 1 乗用田植機 2 走行車両 3 昇降リンク装置 4 植付作業機 53 走行レバー(変速操作具) 55 油圧・植付レバー(昇降操作具) 100 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新山 裕之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 清家 理伯 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 野村 勝 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 神谷 寿 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 草本 英之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 大内 建之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体の後部に植付作業機が昇降自在
    に装着され、変速操作具によって走行車体が前後進変速
    操作されるとともに、昇降操作具によって植付作業機が
    昇降操作される乗用田植機において、植付作業機が作業
    位置にあることを検出する第1検出手段と、前記変速操
    作具が後進位置にシフトされたことを検出する第2検出
    手段と、第1検出手段によって植付作業機が作業位置に
    あると検出されている時に第2検出手段によって変速操
    作具が後進位置にシフトされたことが検出されると前記
    昇降操作具を作業機上げ操作位置へ作動させる作動装置
    とを具備することを特徴とする乗用田植機。
JP2885194A 1994-01-31 1994-01-31 乗用田植機 Pending JPH07213119A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002051619A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Iseki & Co Ltd 苗移植機の苗植装置昇降装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002051619A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Iseki & Co Ltd 苗移植機の苗植装置昇降装置
JP4501251B2 (ja) * 2000-08-08 2010-07-14 井関農機株式会社 苗移植機の苗植装置昇降装置

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