JPH07211035A - 磁気記録再生装置。 - Google Patents
磁気記録再生装置。Info
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- JPH07211035A JPH07211035A JP1774394A JP1774394A JPH07211035A JP H07211035 A JPH07211035 A JP H07211035A JP 1774394 A JP1774394 A JP 1774394A JP 1774394 A JP1774394 A JP 1774394A JP H07211035 A JPH07211035 A JP H07211035A
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Landscapes
- Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 NCSS動作を行ない高密度記録が容易な磁
気記録再生装置を提供する。 【構成】 第1の支持アーム4にジンバルばね3で支え
られている浮上型磁気ヘッドHの浮上面2a側と反対側
の面の中央部付近に設けた回動支点5を介してスライダ
部2に押圧力を印加させ、第1の支持アーム4に間隔を
隔てて並設されており、磁気記録媒体円盤面の面振れと
無関係に所定の空間位置に固定されるように制御される
バイモルフ形態の圧電素子により構成された第2の支持
アーム10と、第1の支持アーム4との間に押圧力伝達
部材16を設け、スライダ部2に押圧力を伝達させる。
第1,第2の支持アームは浮上型磁気ヘッドの機械的振
動に対して両端支持形態の支持体として浮上型磁気ヘッ
ドの機械的振動を低減させる。バイモルフ形態の圧電素
子によって構成されている第2の支持アームに対して、
磁気記録媒体円盤の回転運転状態と対応して所定の大き
さ及び極性を有する電圧を供給する。
気記録再生装置を提供する。 【構成】 第1の支持アーム4にジンバルばね3で支え
られている浮上型磁気ヘッドHの浮上面2a側と反対側
の面の中央部付近に設けた回動支点5を介してスライダ
部2に押圧力を印加させ、第1の支持アーム4に間隔を
隔てて並設されており、磁気記録媒体円盤面の面振れと
無関係に所定の空間位置に固定されるように制御される
バイモルフ形態の圧電素子により構成された第2の支持
アーム10と、第1の支持アーム4との間に押圧力伝達
部材16を設け、スライダ部2に押圧力を伝達させる。
第1,第2の支持アームは浮上型磁気ヘッドの機械的振
動に対して両端支持形態の支持体として浮上型磁気ヘッ
ドの機械的振動を低減させる。バイモルフ形態の圧電素
子によって構成されている第2の支持アームに対して、
磁気記録媒体円盤の回転運転状態と対応して所定の大き
さ及び極性を有する電圧を供給する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度磁気記録再生に適
する浮上型磁気ヘッドを備えて、ノン・コンタクト・ス
タート・ストップ(NCSS)方式で動作するのに適し
た構成態様とした磁気記録再生装置に関する。
する浮上型磁気ヘッドを備えて、ノン・コンタクト・ス
タート・ストップ(NCSS)方式で動作するのに適し
た構成態様とした磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体円盤(磁気ディスク)の記
録再生装置において、磁気記録媒体円盤面を傷付けるこ
となく、安定に信号の記録再生ができるようにするため
に、磁気ディスクに対する情報信号の記録動作時と磁気
ディスクからの情報信号の再生動作時とに、磁気記録媒
体円盤面に対して磁気ヘッドの磁気空隙部が、所定の微
小な間隔を隔てて浮上した状態で記録再生動作を行なう
浮上型磁気ヘッドが用いられることがある。そして、磁
気ヘッドとして浮上型磁気ヘッドが用いられている磁気
記録再生装置では、面振れのある状態で駆動回転されて
いる磁気ディスクにおける磁気記録媒体円盤面上におけ
る磁気ヘッドの安定走行動作と、浮上型磁気ヘッドの支
持機構における機械的共振の除去などの観点に立って装
置の機能の向上を計るとともに、近年、特に高密度記録
再生を達成するために、浮上型磁気ヘッドのスライダ部
を磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面上に、例えば0.
05μmというように極めて近接させた状態で、安定に
浮上させようというような試みもなされるようになっ
た。
録再生装置において、磁気記録媒体円盤面を傷付けるこ
となく、安定に信号の記録再生ができるようにするため
に、磁気ディスクに対する情報信号の記録動作時と磁気
ディスクからの情報信号の再生動作時とに、磁気記録媒
体円盤面に対して磁気ヘッドの磁気空隙部が、所定の微
小な間隔を隔てて浮上した状態で記録再生動作を行なう
浮上型磁気ヘッドが用いられることがある。そして、磁
気ヘッドとして浮上型磁気ヘッドが用いられている磁気
記録再生装置では、面振れのある状態で駆動回転されて
いる磁気ディスクにおける磁気記録媒体円盤面上におけ
る磁気ヘッドの安定走行動作と、浮上型磁気ヘッドの支
持機構における機械的共振の除去などの観点に立って装
置の機能の向上を計るとともに、近年、特に高密度記録
再生を達成するために、浮上型磁気ヘッドのスライダ部
を磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面上に、例えば0.
05μmというように極めて近接させた状態で、安定に
浮上させようというような試みもなされるようになっ
た。
【0003】さて、磁気記録媒体円盤面からある程度離
れた位置に磁気ヘッドの磁気空隙面が位置するようにし
て記録再生が行われるようにした場合には、磁気へッド
の磁気空隙と記録媒体円盤面との距離が大になると、磁
気へッドの磁気空隙からの記録用の磁束が拡がってしま
って高密度記録が困難になる他、高密度記録のために大
きな抗磁力を有する磁気記録媒体が使用される際に、そ
の磁気記録媒体に磁気記録を行うことができるような磁
束を発生させるために、磁気ヘッドに大きな記録電流を
流すことが必要とされたり、再生時に浮上のためのギャ
ップ損失が大きくなったりするので、磁気記録媒体円盤
面から離れた位置に磁気ヘッドの磁気空隙面が位置する
ようにして記録再生動作を行なう浮上型磁気ヘッドによ
って高密度記録再生を実現することは困難なのであり、
浮上型磁気ヘッドによって高密度記録再生を実現するた
めには、磁気記録媒体円盤面から浮上している磁気ヘッ
ドの磁気空隙面と磁気記録媒体円盤面とが極めて接近し
た状態になされるように浮上型磁気ヘッドのスライダ部
を浮上させることが必要とされる。
れた位置に磁気ヘッドの磁気空隙面が位置するようにし
て記録再生が行われるようにした場合には、磁気へッド
の磁気空隙と記録媒体円盤面との距離が大になると、磁
気へッドの磁気空隙からの記録用の磁束が拡がってしま
って高密度記録が困難になる他、高密度記録のために大
きな抗磁力を有する磁気記録媒体が使用される際に、そ
の磁気記録媒体に磁気記録を行うことができるような磁
束を発生させるために、磁気ヘッドに大きな記録電流を
流すことが必要とされたり、再生時に浮上のためのギャ
ップ損失が大きくなったりするので、磁気記録媒体円盤
面から離れた位置に磁気ヘッドの磁気空隙面が位置する
ようにして記録再生動作を行なう浮上型磁気ヘッドによ
って高密度記録再生を実現することは困難なのであり、
浮上型磁気ヘッドによって高密度記録再生を実現するた
めには、磁気記録媒体円盤面から浮上している磁気ヘッ
ドの磁気空隙面と磁気記録媒体円盤面とが極めて接近し
た状態になされるように浮上型磁気ヘッドのスライダ部
を浮上させることが必要とされる。
【0004】ところで、浮上型磁気ヘッドのスライダ部
の浮上面を磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面に極めて
近接した状態で安定に浮上させるのには、高速回転する
磁気記録媒体円盤面と浮上型磁気ヘッドのスライダ部の
浮上面との間の薄層気体流によってスライダの浮上面に
生じる揚力に対して、浮上型磁気ヘッドの支持構造を介
して浮上型磁気ヘッドのスライダ部に印加する押圧力
が、常に適正な関係の値となるようにされることが必要
である他に、浮上型磁気ヘッドとそれの支持構造の部分
で生じる機械的共振が悪影響を及ぼさないようにしなけ
ればならない。そして、浮上型磁気ヘッドを使用した磁
気記録再生装置では、磁気ディスクが停止状態におい
て、浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面が磁気ディ
スク面に接触状態とされるコンタクト・スタート・ストッ
プ(CSS)方式と、磁気ディスクの停止状態において
も浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面が磁気ディス
ク面に非接触状態とされるノン・コンタクト・スタート
・ストップ(NCSS)方式との何れかの方式が採用さ
れる。
の浮上面を磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面に極めて
近接した状態で安定に浮上させるのには、高速回転する
磁気記録媒体円盤面と浮上型磁気ヘッドのスライダ部の
浮上面との間の薄層気体流によってスライダの浮上面に
生じる揚力に対して、浮上型磁気ヘッドの支持構造を介
して浮上型磁気ヘッドのスライダ部に印加する押圧力
が、常に適正な関係の値となるようにされることが必要
である他に、浮上型磁気ヘッドとそれの支持構造の部分
で生じる機械的共振が悪影響を及ぼさないようにしなけ
ればならない。そして、浮上型磁気ヘッドを使用した磁
気記録再生装置では、磁気ディスクが停止状態におい
て、浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面が磁気ディ
スク面に接触状態とされるコンタクト・スタート・ストッ
プ(CSS)方式と、磁気ディスクの停止状態において
も浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面が磁気ディス
ク面に非接触状態とされるノン・コンタクト・スタート
・ストップ(NCSS)方式との何れかの方式が採用さ
れる。
【0005】磁気記録再生装置に前記のCSS方式が採
用された場合には、磁気記録媒体円盤面と浮上型磁気ヘ
ッドのスライダ部の浮上面とが吸着して、磁気記録媒体
円盤面や浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面などが
破壊するようなことがないようにするために、例えば、
磁気記録媒体円盤面に微小な凹凸を設けるようにした
り、あるいは、磁気記録媒体円盤面に薄い潤滑剤の塗膜
を構成させるようにしたりする等の磁気記録媒体円盤面
や浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面の破壊防止の
ための解決手段が適用されるが、前記のような解決手段
が施された場合には、高密度記録再生を達成するため
に、浮上型磁気ヘッドのスライダ部を磁気ディスクの磁
気記録媒体円盤面上に、例えば0.05μmというよう
な極めて近接させた状態で、安定に浮上させることがで
きないから、前記のように浮上型磁気ヘッドのスライダ
部を磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面上に、例えば
0.05μmというような極めて近接させた状態で、安
定に浮上させるようにする際には、鏡面状の表面を備え
た磁気記録媒体が使用されることになるから、当然のこ
とながらCSS方式は採用できないことになる。
用された場合には、磁気記録媒体円盤面と浮上型磁気ヘ
ッドのスライダ部の浮上面とが吸着して、磁気記録媒体
円盤面や浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面などが
破壊するようなことがないようにするために、例えば、
磁気記録媒体円盤面に微小な凹凸を設けるようにした
り、あるいは、磁気記録媒体円盤面に薄い潤滑剤の塗膜
を構成させるようにしたりする等の磁気記録媒体円盤面
や浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面の破壊防止の
ための解決手段が適用されるが、前記のような解決手段
が施された場合には、高密度記録再生を達成するため
に、浮上型磁気ヘッドのスライダ部を磁気ディスクの磁
気記録媒体円盤面上に、例えば0.05μmというよう
な極めて近接させた状態で、安定に浮上させることがで
きないから、前記のように浮上型磁気ヘッドのスライダ
部を磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面上に、例えば
0.05μmというような極めて近接させた状態で、安
定に浮上させるようにする際には、鏡面状の表面を備え
た磁気記録媒体が使用されることになるから、当然のこ
とながらCSS方式は採用できないことになる。
【0006】それで、浮上型磁気ヘッドのスライダ部を
磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面上に極めて近接させ
た状態で、安定に浮上さて記録再生動作を行なうため
に、鏡面状の表面を備えた磁気記録媒体を使用した場合
には、NCSS方式を採用することになる。そして、N
CSS方式においては、磁気ディスクの停止状態の際
に、浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面が、磁気記
録媒体円盤面から離隔された位置に保持されるようにし
ておき、磁気ディスクが所定の回転数で回転している状
態において、前記の浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮
上面が磁気記録媒体円盤面上に所定の態様で浮上してい
る状態になるようにさせるが、前記した磁気ディスクの
回転時と非回転時とにおける浮上型磁気ヘッドの変位動
作を、例えばバイモルフ形態の圧電素子を用いた駆動機
構などによって行なうようにすることも、例えば特開昭
60ー83280号公報、特開昭60ー133575号
公報、特開昭61ー148681号公報、特開昭62ー
89285号公報、特開昭63ー83979号公報、特
開昭63ー275083号公報、特開平3ー88185
号公報、特開平3ー178785号公報、特開平4ー2
81275号公報、その他により従来から提案されてい
る。
磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面上に極めて近接させ
た状態で、安定に浮上さて記録再生動作を行なうため
に、鏡面状の表面を備えた磁気記録媒体を使用した場合
には、NCSS方式を採用することになる。そして、N
CSS方式においては、磁気ディスクの停止状態の際
に、浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面が、磁気記
録媒体円盤面から離隔された位置に保持されるようにし
ておき、磁気ディスクが所定の回転数で回転している状
態において、前記の浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮
上面が磁気記録媒体円盤面上に所定の態様で浮上してい
る状態になるようにさせるが、前記した磁気ディスクの
回転時と非回転時とにおける浮上型磁気ヘッドの変位動
作を、例えばバイモルフ形態の圧電素子を用いた駆動機
構などによって行なうようにすることも、例えば特開昭
60ー83280号公報、特開昭60ー133575号
公報、特開昭61ー148681号公報、特開昭62ー
89285号公報、特開昭63ー83979号公報、特
開昭63ー275083号公報、特開平3ー88185
号公報、特開平3ー178785号公報、特開平4ー2
81275号公報、その他により従来から提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した公
開公報等によって開示されている従来技術において、動
圧ヘッドを動作させるだけの押圧力と抗圧力とを得るこ
とができない変位量や押圧力しか発生できない圧電素子
を使用して、負圧浮動浮上型磁気ヘッド型を変位させる
ようにしているものでは、磁気ディスクの面上に所定の
微小な距離に浮上型磁気ヘッド型を浮上させた状態に制
御することが困難であったり、ヘッドの離間時に離間用
の高周波を供給したりすることが必要とされたり、また
は、動圧ヘッドを動作させるだけの押圧力と抗圧力とを
得ることができない変位量や押圧力しか発生できない圧
電素子を使用して浮上型磁気ヘッドを動作させるため
に、倍力機構やカム等の複雑な機構が用いられていた
り、もしくは、支持アームに取付けられた浮上型磁気ヘ
ッドに対して所定の押圧力を供給することが困難であっ
たり、浮上型磁気ヘッドを含む支持アーム部分の機械的
共振系の特性に基づいて、浮上型磁気ヘッドのスライダ
部を磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面上に、例えば
0.05μmというような極めて近接させて安定に浮上
させた状態として高密度記録再生を良好に行なわせるこ
とができなかったりしていたので、NCSS方式を適用
して良好に動作する磁気記録再生装置を構成することが
困難であったので、前記の諸問題の解決策が求められ
た。
開公報等によって開示されている従来技術において、動
圧ヘッドを動作させるだけの押圧力と抗圧力とを得るこ
とができない変位量や押圧力しか発生できない圧電素子
を使用して、負圧浮動浮上型磁気ヘッド型を変位させる
ようにしているものでは、磁気ディスクの面上に所定の
微小な距離に浮上型磁気ヘッド型を浮上させた状態に制
御することが困難であったり、ヘッドの離間時に離間用
の高周波を供給したりすることが必要とされたり、また
は、動圧ヘッドを動作させるだけの押圧力と抗圧力とを
得ることができない変位量や押圧力しか発生できない圧
電素子を使用して浮上型磁気ヘッドを動作させるため
に、倍力機構やカム等の複雑な機構が用いられていた
り、もしくは、支持アームに取付けられた浮上型磁気ヘ
ッドに対して所定の押圧力を供給することが困難であっ
たり、浮上型磁気ヘッドを含む支持アーム部分の機械的
共振系の特性に基づいて、浮上型磁気ヘッドのスライダ
部を磁気ディスクの磁気記録媒体円盤面上に、例えば
0.05μmというような極めて近接させて安定に浮上
させた状態として高密度記録再生を良好に行なわせるこ
とができなかったりしていたので、NCSS方式を適用
して良好に動作する磁気記録再生装置を構成することが
困難であったので、前記の諸問題の解決策が求められ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は浮上型磁気ヘッ
ドが取付けてあるジンバルばねを、先端部付近に固着さ
せてある第1の支持アームの基部と、前記した第1の支
持アームに対して間隔を隔てて並設されているととも
に、バイモルフ形態の圧電素子によって構成してある第
2の支持アームの基部とを共通の取付部材に互いに電気
的に絶縁された状態で固着し、浮上型磁気ヘッドのスラ
イダ部における浮上面側とは反対側の面の中央部付近に
設けた回動支点の先端部を、前記したジンバルばねの弾
力によって第1の支持アームに当接させて、前記した回
動支点を介して浮上型磁気ヘッドのスライダ部に押圧力
を印加させ、また、前記した第1の支持アームの基部付
近に設けられているばねにより、第1の支持アームと第
2の支持アームとの間隔が小さくなる方向に第1の支持
アームを付勢させ、さらに前記の回動支点の位置付近に
おける第1の支持アームと第2の支持アームとの間に、
前記した第1の支持アームと第2の支持アームとの間隔
を大にさせる方向に付勢する押圧力伝達部材とを設け、
さらにまた第2の支持アームと第1の支持アームとの間
隔の最大値を制限する部材を第2の支持アームに設けて
なる浮上型磁気ヘッドの支持部と、前記した浮上型磁気
ヘッドの支持部における第2の支持アームの所定の空間
中での設定位置を、磁気記録媒体円盤の回転運転状態と
対応して変化させるように、前記した第2の支持アーム
を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に供給する電
圧の大きさと極性とを制御する手段とを備えてなる磁気
記録再生装置、及び前記した磁気記録再生装置において
浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持アームの
所定の空間中での設定位置を、浮上型磁気ヘッドのロー
ドオン時と待機状態における浮上型磁気ヘッドのロード
オフ時との動作状態の変更時に、浮上型磁気ヘッドの支
持部における第2の支持アーム部分の機械的振動系にお
ける1次共振周波数値と対応する周期の少なくとも1/
8の時間をかけて、前記した浮上型磁気ヘッドの支持部
における第2の支持アームの2つの空間位置間での変位
動作が行なわれるように前記した第2の支持アームを構
成しているバイモルフ形態の圧電素子に供給する電圧の
大きさと極性とを制御する手段とを備えてなる磁気記録
再生装置を提供する。
ドが取付けてあるジンバルばねを、先端部付近に固着さ
せてある第1の支持アームの基部と、前記した第1の支
持アームに対して間隔を隔てて並設されているととも
に、バイモルフ形態の圧電素子によって構成してある第
2の支持アームの基部とを共通の取付部材に互いに電気
的に絶縁された状態で固着し、浮上型磁気ヘッドのスラ
イダ部における浮上面側とは反対側の面の中央部付近に
設けた回動支点の先端部を、前記したジンバルばねの弾
力によって第1の支持アームに当接させて、前記した回
動支点を介して浮上型磁気ヘッドのスライダ部に押圧力
を印加させ、また、前記した第1の支持アームの基部付
近に設けられているばねにより、第1の支持アームと第
2の支持アームとの間隔が小さくなる方向に第1の支持
アームを付勢させ、さらに前記の回動支点の位置付近に
おける第1の支持アームと第2の支持アームとの間に、
前記した第1の支持アームと第2の支持アームとの間隔
を大にさせる方向に付勢する押圧力伝達部材とを設け、
さらにまた第2の支持アームと第1の支持アームとの間
隔の最大値を制限する部材を第2の支持アームに設けて
なる浮上型磁気ヘッドの支持部と、前記した浮上型磁気
ヘッドの支持部における第2の支持アームの所定の空間
中での設定位置を、磁気記録媒体円盤の回転運転状態と
対応して変化させるように、前記した第2の支持アーム
を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に供給する電
圧の大きさと極性とを制御する手段とを備えてなる磁気
記録再生装置、及び前記した磁気記録再生装置において
浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持アームの
所定の空間中での設定位置を、浮上型磁気ヘッドのロー
ドオン時と待機状態における浮上型磁気ヘッドのロード
オフ時との動作状態の変更時に、浮上型磁気ヘッドの支
持部における第2の支持アーム部分の機械的振動系にお
ける1次共振周波数値と対応する周期の少なくとも1/
8の時間をかけて、前記した浮上型磁気ヘッドの支持部
における第2の支持アームの2つの空間位置間での変位
動作が行なわれるように前記した第2の支持アームを構
成しているバイモルフ形態の圧電素子に供給する電圧の
大きさと極性とを制御する手段とを備えてなる磁気記録
再生装置を提供する。
【0009】
【作用】磁気記録媒体円盤面と浮上型磁気ヘッドのスラ
イダ部の浮上面との間の薄層気体流によりスライダ部の
浮上面に生じた揚力によって、磁気記録媒体円盤面上に
浮上状態にされる浮上型磁気ヘッドは、第1の支持アー
ムの先端部付近に設けられているジンバルばねに支えら
れており、浮上型磁気ヘッドのスライダ部における浮上
面側とは反対側の面の中央部付近に設けた回動支点の先
端部が当接している第1の支持アームから、前記した回
動支点を介して浮上型磁気ヘッドのスライダ部に押圧力
が印加される。前記した第1の支持アームに対して間隔
を隔てて並設されているとともに、記録再生動作時に磁
気記録媒体円盤面の面振れとは無関係に所定の空間位置
に固定されるように制御されるバイモルフ形態の圧電素
子によって構成されている第2の支持アームに対して、
第2の支持アームとの間隔が小さくされるようにばねで
付勢されている第1の支持アームと、前記の回動支点の
位置付近における第1の支持アームと第2の支持アーム
との間に、前記した第1の支持アームと第2の支持アー
ムとの間隔を大にさせる方向に付勢されていて、第2の
支持アームとの接触点が第1の支持アームと第2の支持
アームとの間隔に従って変化するようなものとして設け
られており小型で小さな曲げ量を大きな押圧力にできる
押圧力伝達部材と、回動支点とを介して浮上型磁気ヘッ
ドのスライダ部に印加する押圧力が伝達される。前記し
た第1の支持アームと第2の支持アームとは、浮上型磁
気ヘッドの機械的振動に対して両端支持形態の支持体と
して機能するために、浮上型磁気ヘッドの機械的振動を
低減できる。
イダ部の浮上面との間の薄層気体流によりスライダ部の
浮上面に生じた揚力によって、磁気記録媒体円盤面上に
浮上状態にされる浮上型磁気ヘッドは、第1の支持アー
ムの先端部付近に設けられているジンバルばねに支えら
れており、浮上型磁気ヘッドのスライダ部における浮上
面側とは反対側の面の中央部付近に設けた回動支点の先
端部が当接している第1の支持アームから、前記した回
動支点を介して浮上型磁気ヘッドのスライダ部に押圧力
が印加される。前記した第1の支持アームに対して間隔
を隔てて並設されているとともに、記録再生動作時に磁
気記録媒体円盤面の面振れとは無関係に所定の空間位置
に固定されるように制御されるバイモルフ形態の圧電素
子によって構成されている第2の支持アームに対して、
第2の支持アームとの間隔が小さくされるようにばねで
付勢されている第1の支持アームと、前記の回動支点の
位置付近における第1の支持アームと第2の支持アーム
との間に、前記した第1の支持アームと第2の支持アー
ムとの間隔を大にさせる方向に付勢されていて、第2の
支持アームとの接触点が第1の支持アームと第2の支持
アームとの間隔に従って変化するようなものとして設け
られており小型で小さな曲げ量を大きな押圧力にできる
押圧力伝達部材と、回動支点とを介して浮上型磁気ヘッ
ドのスライダ部に印加する押圧力が伝達される。前記し
た第1の支持アームと第2の支持アームとは、浮上型磁
気ヘッドの機械的振動に対して両端支持形態の支持体と
して機能するために、浮上型磁気ヘッドの機械的振動を
低減できる。
【0010】第1の支持アームに対して間隔を隔てて並
設されているとともに、記録再生動作時に磁気記録媒体
円盤面の面振れとは無関係に所定の空間位置に固定され
るように制御されるバイモルフ形態の圧電素子によって
構成されている第2の支持アームに対して、磁気記録媒
体円盤の回転運転状態と対応して所定の大きさ及び極性
を有する電圧をバイモルフ形態の圧電素子に供給するこ
とにより、磁気記録媒体円盤面から浮上型磁気ヘッドま
での距離を、それぞれ所定のように容易に変化でき、ま
た、前記の距離の変化に際して部材の変位が行なわれる
時間を、第2の支持アーム部分の機械的振動系における
1次共振周波数値と対応する周期の少なくとも1/8の
時間をかけて、前記した浮上型磁気ヘッドの支持部にお
ける第2の支持アームの2つの空間位置間での変位動作
が行なわれるようにしたり、さらに、第2の支持アーム
と第1の支持アームとの間隔の最大値を制限する部材が
第2の支持アームに設けてあるために、NCSS方式の
動作を安定確実に行なうことができる。
設されているとともに、記録再生動作時に磁気記録媒体
円盤面の面振れとは無関係に所定の空間位置に固定され
るように制御されるバイモルフ形態の圧電素子によって
構成されている第2の支持アームに対して、磁気記録媒
体円盤の回転運転状態と対応して所定の大きさ及び極性
を有する電圧をバイモルフ形態の圧電素子に供給するこ
とにより、磁気記録媒体円盤面から浮上型磁気ヘッドま
での距離を、それぞれ所定のように容易に変化でき、ま
た、前記の距離の変化に際して部材の変位が行なわれる
時間を、第2の支持アーム部分の機械的振動系における
1次共振周波数値と対応する周期の少なくとも1/8の
時間をかけて、前記した浮上型磁気ヘッドの支持部にお
ける第2の支持アームの2つの空間位置間での変位動作
が行なわれるようにしたり、さらに、第2の支持アーム
と第1の支持アームとの間隔の最大値を制限する部材が
第2の支持アームに設けてあるために、NCSS方式の
動作を安定確実に行なうことができる。
【0011】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の磁気記録
再生装置の具体的な内容を詳細に説明する。図1及び図
2はそれぞれ本発明の磁気記録再生装置の側面図、図3
乃至図6はそれぞれ本発明の磁気記録再生装置の動作を
説明するための一部の側面図、図7は本発明の磁気記録
再生装置の動作を説明するための波形例図、図8は本発
明の磁気記録再生装置の一部の動作状態を示す平面図、
図9は本発明の磁気記録再生装置の一部の動作説明用の
特性曲線例図、図10はバイモルフ形態の圧電素子の特
性曲線例図である。各図において、Dは磁気記録媒体円
盤(磁気ディスク)であり、この磁気ディスクDは例え
ばガラスあるいはアルミニウムの基板における鏡面研磨
された表面に、磁性膜を付着形成させて磁気記録媒体円
盤面1を構成させたものであり、前記の磁気ディスクD
は記録再生動作の開始に先立って、図示されていない回
転駆動機構によって所定の回転数で駆動回転される。
再生装置の具体的な内容を詳細に説明する。図1及び図
2はそれぞれ本発明の磁気記録再生装置の側面図、図3
乃至図6はそれぞれ本発明の磁気記録再生装置の動作を
説明するための一部の側面図、図7は本発明の磁気記録
再生装置の動作を説明するための波形例図、図8は本発
明の磁気記録再生装置の一部の動作状態を示す平面図、
図9は本発明の磁気記録再生装置の一部の動作説明用の
特性曲線例図、図10はバイモルフ形態の圧電素子の特
性曲線例図である。各図において、Dは磁気記録媒体円
盤(磁気ディスク)であり、この磁気ディスクDは例え
ばガラスあるいはアルミニウムの基板における鏡面研磨
された表面に、磁性膜を付着形成させて磁気記録媒体円
盤面1を構成させたものであり、前記の磁気ディスクD
は記録再生動作の開始に先立って、図示されていない回
転駆動機構によって所定の回転数で駆動回転される。
【0012】また、Hは浮上型磁気ヘッドであり、この
浮上型磁気ヘッドHは、磁気ディスクDにおける磁気記
録媒体円盤面1と浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の
浮上面2aとの間の薄層気体流によって浮上面2aに生
じる揚力により磁気記録媒体円盤面1に対して浮上状態
にされて記録再生動作を行なうが、磁気記録媒体円盤面
1と浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2aと
の距離(浮上量…浮上高さ)は、前記した磁気ディスク
Dにおける磁気記録媒体円盤面1と浮上型磁気ヘッドH
のスライダ部2の浮上面2aとの間の薄層気体流によっ
て浮上面2aに生じる揚力と、浮上型磁気ヘッドHのス
ライダ部2に印加される後述の押圧力とによって決定さ
れる。なお浮上型磁気ヘッドHには、記録再生の対象と
される情報信号を磁気ディスクDに記録したり、磁気デ
ィスクDに記録された情報信号を再生する際に使用され
る磁気記録再生部が設けられていることは周知のとおり
である。前記した磁気記録再生部としては、所定の微小
寸法の磁気空隙を構成させた強磁性体材料によるコア
と、導電性材料によるコイルとを有する薄膜ヘッドを使
用することができる。なお、添付の各図中には図示を簡
略化するために、前記した磁気記録再生部や磁気記録再
生部のコイルに対する配線等に関する図示説明は省略し
てある。
浮上型磁気ヘッドHは、磁気ディスクDにおける磁気記
録媒体円盤面1と浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の
浮上面2aとの間の薄層気体流によって浮上面2aに生
じる揚力により磁気記録媒体円盤面1に対して浮上状態
にされて記録再生動作を行なうが、磁気記録媒体円盤面
1と浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2aと
の距離(浮上量…浮上高さ)は、前記した磁気ディスク
Dにおける磁気記録媒体円盤面1と浮上型磁気ヘッドH
のスライダ部2の浮上面2aとの間の薄層気体流によっ
て浮上面2aに生じる揚力と、浮上型磁気ヘッドHのス
ライダ部2に印加される後述の押圧力とによって決定さ
れる。なお浮上型磁気ヘッドHには、記録再生の対象と
される情報信号を磁気ディスクDに記録したり、磁気デ
ィスクDに記録された情報信号を再生する際に使用され
る磁気記録再生部が設けられていることは周知のとおり
である。前記した磁気記録再生部としては、所定の微小
寸法の磁気空隙を構成させた強磁性体材料によるコア
と、導電性材料によるコイルとを有する薄膜ヘッドを使
用することができる。なお、添付の各図中には図示を簡
略化するために、前記した磁気記録再生部や磁気記録再
生部のコイルに対する配線等に関する図示説明は省略し
てある。
【0013】前記した浮上型磁気ヘッドHのスライダ部
2の上面には、例えば接着剤によってジンバルばね3の
一方の端部付近が固着させてあり、前記のジンバルばね
3の他端3aは第1の支持アーム4の先端部近くに、例
えば溶着のような手段によって固着されている。浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部2の上面の中心部付近には突
起5が設けられているが、前記のジンバルばね3によ
り、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2が、前記した第
1の支持アーム4の方に付勢されていることによって、
前記の突起5の先端部は第1の支持アーム4の下面に当
接し、それにより前記した突起5は回動支点として機能
することになる。前記した突起5は、例えば前記したジ
ンバルばね3に、プレス加工(ポンチ)を施して構成さ
せたものであってもよい。なお、浮上型磁気ヘッドHに
おけるスライダ部2が、静電容量値の変化検出用電極を
も備えたものとして構成されるような場合には、スライ
ダ部2の上面に、例えば薄いガラス板を介してジンバル
ばね3を固着するなどして、スライダ部2と第1の支持
アーム4とが電気的に絶縁されているようにする。
2の上面には、例えば接着剤によってジンバルばね3の
一方の端部付近が固着させてあり、前記のジンバルばね
3の他端3aは第1の支持アーム4の先端部近くに、例
えば溶着のような手段によって固着されている。浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部2の上面の中心部付近には突
起5が設けられているが、前記のジンバルばね3によ
り、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2が、前記した第
1の支持アーム4の方に付勢されていることによって、
前記の突起5の先端部は第1の支持アーム4の下面に当
接し、それにより前記した突起5は回動支点として機能
することになる。前記した突起5は、例えば前記したジ
ンバルばね3に、プレス加工(ポンチ)を施して構成さ
せたものであってもよい。なお、浮上型磁気ヘッドHに
おけるスライダ部2が、静電容量値の変化検出用電極を
も備えたものとして構成されるような場合には、スライ
ダ部2の上面に、例えば薄いガラス板を介してジンバル
ばね3を固着するなどして、スライダ部2と第1の支持
アーム4とが電気的に絶縁されているようにする。
【0014】前記した第1の支持アーム4は、それの基
部4aに導電物質製の薄板7と絶縁物製のスペーサ8と
を接着または溶着等の手段によって固着させてあり、そ
の第1の支持アーム4の基部4aには、後述する第2の
支持アーム10の基部10aに固着させた導電物質製の
薄板9を、前記のスペーサ8に接着または溶着等の手段
によって固着させた状態で、第1の支持アーム4と第2
の支持アーム10とが間隔を隔てて並設されるようにし
て一体化し、前記の第1の支持アーム4の基部4aと第
2の支持アーム10の基部10aとは、共通の取付部材
6にねじ11によって取付けられる。取付部材6に取付
けられた第1の支持アーム4の基部4aに続く部分4b
は、前記した第1の支持アーム4と第2の支持アーム1
0との間隔が小さくなる方向に第1の支持アームを付勢
させるばねとして機能するようにされており、また、第
1の支持アーム4における4cの部分は、機械的な強度
を高めるための折曲げ部である。そして、前記した第1
の支持アーム4は、薄い弾性物質の板、例えば薄いステ
ンレススチール板を打抜き加工して作ることができる。
部4aに導電物質製の薄板7と絶縁物製のスペーサ8と
を接着または溶着等の手段によって固着させてあり、そ
の第1の支持アーム4の基部4aには、後述する第2の
支持アーム10の基部10aに固着させた導電物質製の
薄板9を、前記のスペーサ8に接着または溶着等の手段
によって固着させた状態で、第1の支持アーム4と第2
の支持アーム10とが間隔を隔てて並設されるようにし
て一体化し、前記の第1の支持アーム4の基部4aと第
2の支持アーム10の基部10aとは、共通の取付部材
6にねじ11によって取付けられる。取付部材6に取付
けられた第1の支持アーム4の基部4aに続く部分4b
は、前記した第1の支持アーム4と第2の支持アーム1
0との間隔が小さくなる方向に第1の支持アームを付勢
させるばねとして機能するようにされており、また、第
1の支持アーム4における4cの部分は、機械的な強度
を高めるための折曲げ部である。そして、前記した第1
の支持アーム4は、薄い弾性物質の板、例えば薄いステ
ンレススチール板を打抜き加工して作ることができる。
【0015】図1中に示されている第2の支持アーム1
0は、薄い導電性の弾性薄板で作られているシム12の
両面に、それぞれ薄い圧電素子13,14を貼着してな
るバイモルフ形態の圧電素子によって構成させた場合の
構成例を示している。そして、前記のバイモルフ形態の
圧電素子によって構成されている第2の支持アーム10
は、バイモルフ形態の圧電素子に印加する電圧の極性を
変えることにより、図1の(a)に示されている状態と図
1の(b)に示されている状態とに変化する。既述した
回動支点5の先端部が当接している第1の支持アーム4
の先端部付近には、押圧力伝達部材16の端部の取付部
20が、例えば接着剤によって第1の支持アーム4に固
着されたり、あるいは押圧力伝達部材16の端部の取付
部20が溶着によって第1の支持アーム4に固着されて
おり、また第2の支持アーム10の先端部にはガラスの
薄板15が、例えば接着剤によって固着されている。
0は、薄い導電性の弾性薄板で作られているシム12の
両面に、それぞれ薄い圧電素子13,14を貼着してな
るバイモルフ形態の圧電素子によって構成させた場合の
構成例を示している。そして、前記のバイモルフ形態の
圧電素子によって構成されている第2の支持アーム10
は、バイモルフ形態の圧電素子に印加する電圧の極性を
変えることにより、図1の(a)に示されている状態と図
1の(b)に示されている状態とに変化する。既述した
回動支点5の先端部が当接している第1の支持アーム4
の先端部付近には、押圧力伝達部材16の端部の取付部
20が、例えば接着剤によって第1の支持アーム4に固
着されたり、あるいは押圧力伝達部材16の端部の取付
部20が溶着によって第1の支持アーム4に固着されて
おり、また第2の支持アーム10の先端部にはガラスの
薄板15が、例えば接着剤によって固着されている。
【0016】そして前記した押圧力伝達部材16の端部
の取付部20には、弾性体で構成させてある押圧力伝達
部材16の基端部が例えば、溶着または接着等の固着手
段によって固着されている。また前記の押圧力伝達部材
16の先端部には半円形状の折曲部16aが構成されて
おり、前記の折曲部16aは前記してガラスの薄板15
の面に摺動自在に当接されていて、前記の押圧力伝達部
材16は、前記した第1の支持アーム4と第2の支持ア
ーム10との間隔を大にする方向に付勢するばねとして
機能する。前記の押圧力伝達部材16による第1の支持
アーム4と第2の支持アーム10との間隔を大にする方
向に付勢するばねの弾力の大きさは、第1の支持アーム
4と第2の支持アーム10との間隔を小にする方向に付
勢する第1の支持アーム4における4bの部分のばねの
弾力の大きさよりも大きい。前記したガラスの薄板15
は、押圧力伝達部材16の先端部に構成させた半円形状
の折曲部16aを、その表面上で容易に滑らせるととも
に、押圧力伝達部材16の先端部の半円形状の折曲部1
6aの摺動によっても摩耗しないような機能を備えてい
る部材として用いられているものである。
の取付部20には、弾性体で構成させてある押圧力伝達
部材16の基端部が例えば、溶着または接着等の固着手
段によって固着されている。また前記の押圧力伝達部材
16の先端部には半円形状の折曲部16aが構成されて
おり、前記の折曲部16aは前記してガラスの薄板15
の面に摺動自在に当接されていて、前記の押圧力伝達部
材16は、前記した第1の支持アーム4と第2の支持ア
ーム10との間隔を大にする方向に付勢するばねとして
機能する。前記の押圧力伝達部材16による第1の支持
アーム4と第2の支持アーム10との間隔を大にする方
向に付勢するばねの弾力の大きさは、第1の支持アーム
4と第2の支持アーム10との間隔を小にする方向に付
勢する第1の支持アーム4における4bの部分のばねの
弾力の大きさよりも大きい。前記したガラスの薄板15
は、押圧力伝達部材16の先端部に構成させた半円形状
の折曲部16aを、その表面上で容易に滑らせるととも
に、押圧力伝達部材16の先端部の半円形状の折曲部1
6aの摺動によっても摩耗しないような機能を備えてい
る部材として用いられているものである。
【0017】第1の支持アーム4は例えば厚さが25μ
mのステンレススチールの薄板で構成されており、第1
の支持アーム4と第2の支持アーム10との間隔が小さ
くなる方向に第1の支持アーム4の基部付近4bの弱い
ばねの弾力によって付勢されているが、この第1の支持
アーム4に一端部が固着されたジンバルばね3に取付け
られている浮上型磁気ヘッドHは、回動支点5によって
第1の支持アーム4に当接しているから、磁気ディスク
Dの面振れに応じて浮上型磁気ヘッドHが上下方向に変
位すると、それにつれて第1の支持アーム4も上下方向
に変位する。ところで、第2の支持アーム10は、浮上
型磁気ヘッドHが磁気ディスクDの面振れに応じて上下
方向に変位しても一定の空間位置に保持されているか
ら、前記のように浮上型磁気ヘッドHが、磁気ディスク
Dの面振れに応じて上下方向に変位するのにつれて第1
の支持アーム4が上下方向に変位した際には、第1の支
持アーム4と第2の支持アーム10との間に設けられて
いる前記の押圧力伝達部材16が変形して、前記した面
振れによる浮上型磁気ヘッドHの上下方向での変位に応
答する。
mのステンレススチールの薄板で構成されており、第1
の支持アーム4と第2の支持アーム10との間隔が小さ
くなる方向に第1の支持アーム4の基部付近4bの弱い
ばねの弾力によって付勢されているが、この第1の支持
アーム4に一端部が固着されたジンバルばね3に取付け
られている浮上型磁気ヘッドHは、回動支点5によって
第1の支持アーム4に当接しているから、磁気ディスク
Dの面振れに応じて浮上型磁気ヘッドHが上下方向に変
位すると、それにつれて第1の支持アーム4も上下方向
に変位する。ところで、第2の支持アーム10は、浮上
型磁気ヘッドHが磁気ディスクDの面振れに応じて上下
方向に変位しても一定の空間位置に保持されているか
ら、前記のように浮上型磁気ヘッドHが、磁気ディスク
Dの面振れに応じて上下方向に変位するのにつれて第1
の支持アーム4が上下方向に変位した際には、第1の支
持アーム4と第2の支持アーム10との間に設けられて
いる前記の押圧力伝達部材16が変形して、前記した面
振れによる浮上型磁気ヘッドHの上下方向での変位に応
答する。
【0018】ところで、前記した第2の支持アーム10
には、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10との
間隔の最大値を制限するための部材17が取付けられて
いるから、第2の支持アーム10が磁気記録媒体円盤面
1から大きく離隔した状態の空間位置を占める状態とな
るように変位されたとしても、第1の支持アーム4は第
2の支持アーム10に取付けられている第1の支持アー
ム4と第2の支持アーム10との間隔の最大値を制限す
るための部材17によってその位置が、例えば図1の
(b)に例示されているような状態に規制される。ま
た、前記の部材17は第1の支持アーム4にジンバルば
ね3を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドHにお
けるスライダ部2の浮上面2aの最下方位置も、前記の
部材17に第1の支持アーム4が係合した状態によって
定められることになる。
には、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10との
間隔の最大値を制限するための部材17が取付けられて
いるから、第2の支持アーム10が磁気記録媒体円盤面
1から大きく離隔した状態の空間位置を占める状態とな
るように変位されたとしても、第1の支持アーム4は第
2の支持アーム10に取付けられている第1の支持アー
ム4と第2の支持アーム10との間隔の最大値を制限す
るための部材17によってその位置が、例えば図1の
(b)に例示されているような状態に規制される。ま
た、前記の部材17は第1の支持アーム4にジンバルば
ね3を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドHにお
けるスライダ部2の浮上面2aの最下方位置も、前記の
部材17に第1の支持アーム4が係合した状態によって
定められることになる。
【0019】前記した第1の支持アーム4や第2の支持
アーム10に比べて、非常に小さい寸法形状のもの(例
えば、幅が0.87mm、長さが1.5mm、厚さが2
5μmのステンレススチール)で、極めて軽量であると
ともに大きなスティフネスを有している前記した押圧力
伝達部材16は、第1の支持アーム4と第2の支持アー
ム10との自由端側付近で、押圧力伝達部材16自体の
弾力による変形によって、前記した第1の支持アーム4
と第2の支持アーム10とを実質的に連絡している状態
にして、前記した第1の支持アーム4と第2の支持アー
ム10とがあたかも両支持梁のような構成形態のものと
して動作するので、前述のような構成態様を備えている
浮上型磁気ヘッドの支持部は、前記のように高い周波数
帯域まで良好な応答特性を示すものとなる。
アーム10に比べて、非常に小さい寸法形状のもの(例
えば、幅が0.87mm、長さが1.5mm、厚さが2
5μmのステンレススチール)で、極めて軽量であると
ともに大きなスティフネスを有している前記した押圧力
伝達部材16は、第1の支持アーム4と第2の支持アー
ム10との自由端側付近で、押圧力伝達部材16自体の
弾力による変形によって、前記した第1の支持アーム4
と第2の支持アーム10とを実質的に連絡している状態
にして、前記した第1の支持アーム4と第2の支持アー
ム10とがあたかも両支持梁のような構成形態のものと
して動作するので、前述のような構成態様を備えている
浮上型磁気ヘッドの支持部は、前記のように高い周波数
帯域まで良好な応答特性を示すものとなる。
【0020】すなわち、前述のように構成されている浮
上型磁気ヘッドの支持部は、第2の支持アーム10の空
間的な位置が、一定に保持されている状態において、面
振れにより浮上型磁気ヘッドHの上下方向での加速度変
化に対して、第1の支持アーム4と第2の支持アーム1
0との間に設けられている押圧力伝達部材16の先端部
の半円形状の折曲部16aが第2の支持アーム10に固
着されているガラスの薄板15上を微小量だけ摺動しな
がら変形し、浮上型磁気ヘッドHが高い周波数成分につ
いても上下方向で変位して良好に応答することができ、
浮上型磁気ヘッドHは前記の押圧力伝達部材16と回動
支点5とを介して印加される押圧力と、前記した浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部の浮上面へ薄層気体流によっ
て与えられる揚力とがバランスする状態となる浮上量、
例えば0.04μm〜0.08μmで浮上する。
上型磁気ヘッドの支持部は、第2の支持アーム10の空
間的な位置が、一定に保持されている状態において、面
振れにより浮上型磁気ヘッドHの上下方向での加速度変
化に対して、第1の支持アーム4と第2の支持アーム1
0との間に設けられている押圧力伝達部材16の先端部
の半円形状の折曲部16aが第2の支持アーム10に固
着されているガラスの薄板15上を微小量だけ摺動しな
がら変形し、浮上型磁気ヘッドHが高い周波数成分につ
いても上下方向で変位して良好に応答することができ、
浮上型磁気ヘッドHは前記の押圧力伝達部材16と回動
支点5とを介して印加される押圧力と、前記した浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部の浮上面へ薄層気体流によっ
て与えられる揚力とがバランスする状態となる浮上量、
例えば0.04μm〜0.08μmで浮上する。
【0021】前記のような構成の浮上型磁気ヘッドの支
持部により支持された浮上型磁気ヘッドHを用いて、磁
気ディスクに記録再生動作を行なった実験例、すなわ
ち、毎分3600回転させている磁気ディスクにおける
55mmの直径位置で、ヘッド巾2.3μm、磁気空隙
長0.26μmの薄膜ヘッドを備えた浮上型磁気ヘッド
Hと磁気ディスクとの相対線速度が10.37m/s
で、磁気ディスクの磁性膜のHcが約2000Oe、浮
上型磁気ヘッドHの浮上高さが0.05μmで、25.5
MHzの記録信号を記録したところ、D50が125Kビ
ット/インチであり、C/Nが37dBであり、エンベ
ロープが安定な再生信号波形を有する再生信号が得られ
た。
持部により支持された浮上型磁気ヘッドHを用いて、磁
気ディスクに記録再生動作を行なった実験例、すなわ
ち、毎分3600回転させている磁気ディスクにおける
55mmの直径位置で、ヘッド巾2.3μm、磁気空隙
長0.26μmの薄膜ヘッドを備えた浮上型磁気ヘッド
Hと磁気ディスクとの相対線速度が10.37m/s
で、磁気ディスクの磁性膜のHcが約2000Oe、浮
上型磁気ヘッドHの浮上高さが0.05μmで、25.5
MHzの記録信号を記録したところ、D50が125Kビ
ット/インチであり、C/Nが37dBであり、エンベ
ロープが安定な再生信号波形を有する再生信号が得られ
た。
【0022】前記した浮上型磁気ヘッドの支持部におけ
る第2の支持アーム10において12はシム、13,1
4は圧電素子(圧電セラミック)、15は薄いガラス板
(絶縁物製で表面が滑り易く、かつ耐摩耗性の板)、1
8,19は接続線である。前記の第2の支持アーム10
は、シム12と圧電素子13,14とによりバイモルフ
形態のものとして構成されており、接続線18,19に
対して外部の制御回路から所定の極性と大きさの電圧を
与えることにより、第2の支持アーム10は図1の
(a)のようにロードオンの状態にされたり、あるいは
図1の(b)のようにロードオフの状態にされたりす
る。
る第2の支持アーム10において12はシム、13,1
4は圧電素子(圧電セラミック)、15は薄いガラス板
(絶縁物製で表面が滑り易く、かつ耐摩耗性の板)、1
8,19は接続線である。前記の第2の支持アーム10
は、シム12と圧電素子13,14とによりバイモルフ
形態のものとして構成されており、接続線18,19に
対して外部の制御回路から所定の極性と大きさの電圧を
与えることにより、第2の支持アーム10は図1の
(a)のようにロードオンの状態にされたり、あるいは
図1の(b)のようにロードオフの状態にされたりす
る。
【0023】さて、磁気記録媒体円盤面1上の空間中に
存在している浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の
支持アーム10の空間位置は、磁気ディスクDの面振れ
に応じて浮上型磁気ヘッドHが上下方向に変位している
場合でも変化しないようにされているのであり、このよ
うに第2の支持アーム10の空間的な位置が、一定に保
持されている状態において、面振れにより浮上型磁気ヘ
ッドHが上下方向に変位すると、第1の支持アーム4と
第2の支持アーム10との間に設けられている押圧力伝
達部材16の先端部の半円形状の折曲部16aが、第2
の支持アーム10に固着されているガラスの薄板15上
を微小量だけ摺動しながら変形して、前記の伝達部材1
6の弾力が回動支点5とを介して浮上型磁気ヘッドHに
押圧力として印加される。そして、前記のように浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部2に印加された押圧力と、浮
上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2aへ薄層気
体流によって与えられる揚力とがバランスする状態によ
って、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2a
と磁気記録媒体円盤面1との距離、すなわち、浮上型磁
気ヘッドHの浮上量が定まる。
存在している浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の
支持アーム10の空間位置は、磁気ディスクDの面振れ
に応じて浮上型磁気ヘッドHが上下方向に変位している
場合でも変化しないようにされているのであり、このよ
うに第2の支持アーム10の空間的な位置が、一定に保
持されている状態において、面振れにより浮上型磁気ヘ
ッドHが上下方向に変位すると、第1の支持アーム4と
第2の支持アーム10との間に設けられている押圧力伝
達部材16の先端部の半円形状の折曲部16aが、第2
の支持アーム10に固着されているガラスの薄板15上
を微小量だけ摺動しながら変形して、前記の伝達部材1
6の弾力が回動支点5とを介して浮上型磁気ヘッドHに
押圧力として印加される。そして、前記のように浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部2に印加された押圧力と、浮
上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2aへ薄層気
体流によって与えられる揚力とがバランスする状態によ
って、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2a
と磁気記録媒体円盤面1との距離、すなわち、浮上型磁
気ヘッドHの浮上量が定まる。
【0024】例えば、前記した第2の支持アーム10の
空間位置が磁気記録媒体円盤面1に近付けば、前記した
浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力が増加して浮上
型磁気ヘッドHの浮上量が減少し、また前記した第2の
支持アーム10の空間位置が磁気記録媒体円盤面1から
遠のけば、前記した浮上型磁気ヘッドHに印加される押
圧力が増加して浮上型磁気ヘッドHの浮上量が減少する
ことになる。図1の(b)は、第2の支持アーム10を
構成しているバイモルフ形態の圧電素子13,14に対
して、第2の支持アーム10が磁気記録媒体円盤面1か
ら離間する方向で、大きく変位するような極性と大きさ
とを有する電圧を、接続線18,19を介して供給した
場合における第1の支持アーム4と第2の支持アーム1
0との状態を示している。
空間位置が磁気記録媒体円盤面1に近付けば、前記した
浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力が増加して浮上
型磁気ヘッドHの浮上量が減少し、また前記した第2の
支持アーム10の空間位置が磁気記録媒体円盤面1から
遠のけば、前記した浮上型磁気ヘッドHに印加される押
圧力が増加して浮上型磁気ヘッドHの浮上量が減少する
ことになる。図1の(b)は、第2の支持アーム10を
構成しているバイモルフ形態の圧電素子13,14に対
して、第2の支持アーム10が磁気記録媒体円盤面1か
ら離間する方向で、大きく変位するような極性と大きさ
とを有する電圧を、接続線18,19を介して供給した
場合における第1の支持アーム4と第2の支持アーム1
0との状態を示している。
【0025】ところで、第1の支持アーム4と第2の支
持アーム10との間に設けられている押圧力伝達部材1
6の弾力と、第1の支持アーム4の基部4a付近に設け
られているばね4bの弾力とは、前記の押圧力伝達部材
16の弾力の方が、ばね4bの弾力の方が小さく、か
つ、前記した押圧力伝達部材16の弾力は、第1の支持
アーム4と第2の支持アーム10との間隔を大にする向
きで、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10とを
付勢し、また、ばね4bの弾力は、第1の支持アーム4
と第2の支持アーム10との間隔を小にする向きで、第
1の支持アーム4と第2の支持アーム10とを付勢して
いるが、前記のように、第1の支持アーム4と第2の支
持アーム10とが、図1の(b)に示されているような
状態において、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮
上面2aは、磁気記録媒体円盤面1から大きく離隔して
いて、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2a
に気体流によって生じる揚力は無視できる程に小さい場
合には、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10と
の間隔が、前記した押圧力伝達部材16の弾力によっ
て、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10との間
隔の最大値を制限するための部材17に第1の支持アー
ム4が衝当る状態の最大間隔まで拡がる。
持アーム10との間に設けられている押圧力伝達部材1
6の弾力と、第1の支持アーム4の基部4a付近に設け
られているばね4bの弾力とは、前記の押圧力伝達部材
16の弾力の方が、ばね4bの弾力の方が小さく、か
つ、前記した押圧力伝達部材16の弾力は、第1の支持
アーム4と第2の支持アーム10との間隔を大にする向
きで、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10とを
付勢し、また、ばね4bの弾力は、第1の支持アーム4
と第2の支持アーム10との間隔を小にする向きで、第
1の支持アーム4と第2の支持アーム10とを付勢して
いるが、前記のように、第1の支持アーム4と第2の支
持アーム10とが、図1の(b)に示されているような
状態において、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮
上面2aは、磁気記録媒体円盤面1から大きく離隔して
いて、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2a
に気体流によって生じる揚力は無視できる程に小さい場
合には、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10と
の間隔が、前記した押圧力伝達部材16の弾力によっ
て、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10との間
隔の最大値を制限するための部材17に第1の支持アー
ム4が衝当る状態の最大間隔まで拡がる。
【0026】前記した第2の支持アーム10は、それを
構成しているバイモルフ形態の圧電素子13,14に対
して、接続線18,19を介して印加される電圧値の大
きさと極性とに従って変形するが、加えられた外力によ
っては変形し難い剛性を備えているから、浮上型磁気ヘ
ッドの支持部に外力が印加された場合に、その外力によ
って第1の支持アーム4にジンバルばね3を介して支持
されている浮上型磁気ヘッドHが起振されても、その振
動は第1の支持アーム4と第2の支持アーム10との間
に設けられている押圧力伝達部材16によって吸収され
るので、浮上型磁気ヘッドHが磁気記録媒体円盤面1に
衝突して、浮上型磁気ヘッドHや磁気記録媒体円盤面1
が破壊されるような事態は生じない。
構成しているバイモルフ形態の圧電素子13,14に対
して、接続線18,19を介して印加される電圧値の大
きさと極性とに従って変形するが、加えられた外力によ
っては変形し難い剛性を備えているから、浮上型磁気ヘ
ッドの支持部に外力が印加された場合に、その外力によ
って第1の支持アーム4にジンバルばね3を介して支持
されている浮上型磁気ヘッドHが起振されても、その振
動は第1の支持アーム4と第2の支持アーム10との間
に設けられている押圧力伝達部材16によって吸収され
るので、浮上型磁気ヘッドHが磁気記録媒体円盤面1に
衝突して、浮上型磁気ヘッドHや磁気記録媒体円盤面1
が破壊されるような事態は生じない。
【0027】次に、図2に示す磁気記録再生装置につい
て説明する。浮上型磁気ヘッドHがNCSS方式を適用
して使用される場合には、磁気記録媒体円盤Dが定常回
転状態に入った後に浮上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体
円盤Dの表面上に近接させて、浮上型磁気ヘッドHにお
けるスライダ部2の浮上面2aに対して薄層気体流によ
って与えられる揚力と、押圧力伝達部材16と回動支点
5とを介して浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力と
がバランスする状態の浮上量で、浮上型磁気ヘッドHが
浮上した状態にされるのであるが、浮上型磁気ヘッドH
を磁気記録媒体円盤Dの表面上に近接させる動作の始め
においては、押圧力伝達部材16と回動支点5とを介し
て浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力が小さいの
で、浮上型磁気ヘッドHは高い浮上位置で、浮上型磁気
ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aに対して薄
層気体流によって与えられる小さな揚力との間でバラン
スしているが、前記した押圧力伝達部材16と回動支点
5とを介して浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力が
増大して行くのにつれて、浮上型磁気ヘッドHは磁気記
録媒体円盤Dの表面上に一層近接した位置で、浮上型磁
気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aに対して
薄層気体流によって与えられる揚力と、押圧力伝達部材
16と回動支点5とを介して浮上型磁気ヘッドHに印加
される押圧力とがバランスする。
て説明する。浮上型磁気ヘッドHがNCSS方式を適用
して使用される場合には、磁気記録媒体円盤Dが定常回
転状態に入った後に浮上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体
円盤Dの表面上に近接させて、浮上型磁気ヘッドHにお
けるスライダ部2の浮上面2aに対して薄層気体流によ
って与えられる揚力と、押圧力伝達部材16と回動支点
5とを介して浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力と
がバランスする状態の浮上量で、浮上型磁気ヘッドHが
浮上した状態にされるのであるが、浮上型磁気ヘッドH
を磁気記録媒体円盤Dの表面上に近接させる動作の始め
においては、押圧力伝達部材16と回動支点5とを介し
て浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力が小さいの
で、浮上型磁気ヘッドHは高い浮上位置で、浮上型磁気
ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aに対して薄
層気体流によって与えられる小さな揚力との間でバラン
スしているが、前記した押圧力伝達部材16と回動支点
5とを介して浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力が
増大して行くのにつれて、浮上型磁気ヘッドHは磁気記
録媒体円盤Dの表面上に一層近接した位置で、浮上型磁
気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aに対して
薄層気体流によって与えられる揚力と、押圧力伝達部材
16と回動支点5とを介して浮上型磁気ヘッドHに印加
される押圧力とがバランスする。
【0028】図9は押圧力伝達部材16と回動支点5と
を介して浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力と、浮
上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aの
浮上量との関係を得た実験結果を示す図表である。この
図9に示されている図表は、毎分2400回転している
磁気記録媒体円盤Dにおいて、相対線速度が毎秒6.9
メートルとなる直径が55mmの位置で、スライダ部2
の面積が0.906平方ミリメートルで、それぞれ巾0.
167mmで長さが2.713mmの2個の浮上面2a
を備えている浮上型磁気ヘッドHを使用して得た押圧力
と、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aの浮上量との関係を示している図である。この図9
を参照すると、浮上型磁気ヘッドHの押圧力が0.7g
rの場合の浮上量は1.7μmであり、また浮上型磁気
ヘッドHの押圧力が1.0grの場合の浮上量は0.2μ
m、さらに浮上型磁気ヘッドHの押圧力が3.0grの
場合の浮上量は0.067μmであり、また浮上型磁気
ヘッドHの押圧力が6.8grの場合の浮上量は0.04
9μmとなっていることが判かる。
を介して浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力と、浮
上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aの
浮上量との関係を得た実験結果を示す図表である。この
図9に示されている図表は、毎分2400回転している
磁気記録媒体円盤Dにおいて、相対線速度が毎秒6.9
メートルとなる直径が55mmの位置で、スライダ部2
の面積が0.906平方ミリメートルで、それぞれ巾0.
167mmで長さが2.713mmの2個の浮上面2a
を備えている浮上型磁気ヘッドHを使用して得た押圧力
と、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aの浮上量との関係を示している図である。この図9
を参照すると、浮上型磁気ヘッドHの押圧力が0.7g
rの場合の浮上量は1.7μmであり、また浮上型磁気
ヘッドHの押圧力が1.0grの場合の浮上量は0.2μ
m、さらに浮上型磁気ヘッドHの押圧力が3.0grの
場合の浮上量は0.067μmであり、また浮上型磁気
ヘッドHの押圧力が6.8grの場合の浮上量は0.04
9μmとなっていることが判かる。
【0029】浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2
の浮上面2aに対して薄層気体流によって与えられる揚
力と、押圧力伝達部材16と回動支点5とを介して浮上
型磁気ヘッドHに印加される押圧力とはバランスしてい
るから、図9中の押圧力は浮上型磁気ヘッドHにおける
スライダ部2の浮上面2aに対して薄層気体流によって
与えられる揚力であるとしてもよい。そして、前記した
図9を参照すると、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライ
ダ部2の浮上面2aに対して薄層気体流によって与えら
れる揚力は、磁気記録媒体円盤Dの面1の極めて表層で
しか生じないことが判かる。
の浮上面2aに対して薄層気体流によって与えられる揚
力と、押圧力伝達部材16と回動支点5とを介して浮上
型磁気ヘッドHに印加される押圧力とはバランスしてい
るから、図9中の押圧力は浮上型磁気ヘッドHにおける
スライダ部2の浮上面2aに対して薄層気体流によって
与えられる揚力であるとしてもよい。そして、前記した
図9を参照すると、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライ
ダ部2の浮上面2aに対して薄層気体流によって与えら
れる揚力は、磁気記録媒体円盤Dの面1の極めて表層で
しか生じないことが判かる。
【0030】浮上型磁気ヘッドHがNCSS方式を適用
して使用される場合には、定常回転状態の磁気記録媒体
円盤Dの表面上に近接させさせたり、磁気記録媒体円盤
Dの表面から離隔させる場合には、浮上型磁気ヘッドH
におけるスライダ部2の浮上面2aが、図2に例示され
ているように磁気記録媒体円盤Dの表面と平行な状態
で、近接または離隔されることが重要である。特に、浮
上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2a
が、磁気記録媒体円盤Dの表面に対して数μmの距離に
まで近接した状態においては、スライダ部2の浮上面2
aの長さ方向及び巾方向における磁気記録媒体円盤Dの
表面に対する傾斜度が2〜3μm以内にされることが必
要である。すなわち、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2の浮上面2aと磁気記録媒体円盤Dの表面とが
平行でない場合には、浮上型磁気ヘッドHが磁気記録媒
体円盤Dの表面に近付く際に、浮上型磁気ヘッドHにお
けるスライダ部2の浮上面2aの全体が磁気記録媒体円
盤Dの表面に一様に接近するのではなく、浮上型磁気ヘ
ッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aの一部だけが
先に磁気記録媒体円盤Dの表面に接近するが、前記のよ
うに浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aの一部だけの実効面積が小さな状態で、浮上型磁気
ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aが磁気記録
媒体円盤Dの表面に接近した場合におけるその部分に生
じている揚力は、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ
部2の浮上面2aの全体が磁気記録媒体円盤Dの表面に
一様に接近している場合に生じる揚力に比較して小さい
が、押圧力伝達部材16と回動支点5とを介して浮上型
磁気ヘッドHに印加される押圧力は、浮上型磁気ヘッド
Hにおけるスライダ部2の浮上面2aが磁気記録媒体円
盤Dの表面に平行な状態でも非平行な状態でも変わりが
ないから、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の
浮上面2aが磁気記録媒体円盤Dの表面に非平行な状態
における浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮
上面2aの浮上量が小さくなり、浮上型磁気ヘッドHに
おけるスライダ部2の浮上面2aの一部が瞬間的に磁気
記録媒体円盤Dの表面に接触することも生じる。
して使用される場合には、定常回転状態の磁気記録媒体
円盤Dの表面上に近接させさせたり、磁気記録媒体円盤
Dの表面から離隔させる場合には、浮上型磁気ヘッドH
におけるスライダ部2の浮上面2aが、図2に例示され
ているように磁気記録媒体円盤Dの表面と平行な状態
で、近接または離隔されることが重要である。特に、浮
上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2a
が、磁気記録媒体円盤Dの表面に対して数μmの距離に
まで近接した状態においては、スライダ部2の浮上面2
aの長さ方向及び巾方向における磁気記録媒体円盤Dの
表面に対する傾斜度が2〜3μm以内にされることが必
要である。すなわち、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2の浮上面2aと磁気記録媒体円盤Dの表面とが
平行でない場合には、浮上型磁気ヘッドHが磁気記録媒
体円盤Dの表面に近付く際に、浮上型磁気ヘッドHにお
けるスライダ部2の浮上面2aの全体が磁気記録媒体円
盤Dの表面に一様に接近するのではなく、浮上型磁気ヘ
ッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aの一部だけが
先に磁気記録媒体円盤Dの表面に接近するが、前記のよ
うに浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aの一部だけの実効面積が小さな状態で、浮上型磁気
ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aが磁気記録
媒体円盤Dの表面に接近した場合におけるその部分に生
じている揚力は、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ
部2の浮上面2aの全体が磁気記録媒体円盤Dの表面に
一様に接近している場合に生じる揚力に比較して小さい
が、押圧力伝達部材16と回動支点5とを介して浮上型
磁気ヘッドHに印加される押圧力は、浮上型磁気ヘッド
Hにおけるスライダ部2の浮上面2aが磁気記録媒体円
盤Dの表面に平行な状態でも非平行な状態でも変わりが
ないから、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の
浮上面2aが磁気記録媒体円盤Dの表面に非平行な状態
における浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮
上面2aの浮上量が小さくなり、浮上型磁気ヘッドHに
おけるスライダ部2の浮上面2aの一部が瞬間的に磁気
記録媒体円盤Dの表面に接触することも生じる。
【0031】ところで、浮上型磁気ヘッドHにおけるス
ライダ部2の浮上面2aの一部が、磁気記録媒体円盤D
の表面に瞬間的に接触することがあっても、通常は、回
動支点5とジンバルばね3との動作によって、浮上型磁
気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aが、磁気
記録媒体円盤Dの表面に平行な状態になるようにして正
常な浮上走行状態に入るのであるが、前記した浮上型磁
気ヘッドHにおけるスライダ部2の首振り現象によっ
て、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aの一部と、磁気記録媒体円盤Dの表面との間で生じ
る一瞬の接触動作は、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2の浮上面2aの一部と、磁気記録媒体円盤Dの
表面とを傷めるために、それが将来クラッシュ現象を生
じさせる原因となる。
ライダ部2の浮上面2aの一部が、磁気記録媒体円盤D
の表面に瞬間的に接触することがあっても、通常は、回
動支点5とジンバルばね3との動作によって、浮上型磁
気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aが、磁気
記録媒体円盤Dの表面に平行な状態になるようにして正
常な浮上走行状態に入るのであるが、前記した浮上型磁
気ヘッドHにおけるスライダ部2の首振り現象によっ
て、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aの一部と、磁気記録媒体円盤Dの表面との間で生じ
る一瞬の接触動作は、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2の浮上面2aの一部と、磁気記録媒体円盤Dの
表面とを傷めるために、それが将来クラッシュ現象を生
じさせる原因となる。
【0032】前記の原因によって、浮上型磁気ヘッドH
や磁気記録媒体円盤Dに生じる損傷の程度は、従来装置
で使用されている片持梁形式の浮上型磁気ヘッドHの支
持アームによって浮上型磁気ヘッドが支持されている場
合に著るしい。すなわち、従来装置で使用されている片
持梁形式の浮上型磁気ヘッドHの支持アームでは、大き
なスティフネスを有するものとして構成されるから、浮
上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体円盤Dの表面に接近さ
せる動作が行なわれる際に浮上型磁気ヘッドHのスライ
ダ部に印加される押圧力は、10gr程度の単位である
が、前記の押圧力とバランスする揚力が浮上型磁気ヘッ
ドHにおけるスライダ部の浮上面に発生させうる浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部の浮上量は、磁気記録媒体円
盤Dの表面から0.1μm前後の値となる。前記のよう
に、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部の浮上量が0.1
μm前後であるということは、浮上型磁気ヘッドHを接
近させる動作が行なわれる際に、磁気記録媒体円盤Dの
表面に対して許される浮上型磁気ヘッドHのスライダ部
の浮上面の傾斜度は、0.1μm前後の値というように
極めて微小なものとなり、サブミクロンのオーダの精度
で、各構成部分の製作が行なわれることが必要となる
が、そのような精度での構成部分の製作は実際上困難で
ある。
や磁気記録媒体円盤Dに生じる損傷の程度は、従来装置
で使用されている片持梁形式の浮上型磁気ヘッドHの支
持アームによって浮上型磁気ヘッドが支持されている場
合に著るしい。すなわち、従来装置で使用されている片
持梁形式の浮上型磁気ヘッドHの支持アームでは、大き
なスティフネスを有するものとして構成されるから、浮
上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体円盤Dの表面に接近さ
せる動作が行なわれる際に浮上型磁気ヘッドHのスライ
ダ部に印加される押圧力は、10gr程度の単位である
が、前記の押圧力とバランスする揚力が浮上型磁気ヘッ
ドHにおけるスライダ部の浮上面に発生させうる浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部の浮上量は、磁気記録媒体円
盤Dの表面から0.1μm前後の値となる。前記のよう
に、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部の浮上量が0.1
μm前後であるということは、浮上型磁気ヘッドHを接
近させる動作が行なわれる際に、磁気記録媒体円盤Dの
表面に対して許される浮上型磁気ヘッドHのスライダ部
の浮上面の傾斜度は、0.1μm前後の値というように
極めて微小なものとなり、サブミクロンのオーダの精度
で、各構成部分の製作が行なわれることが必要となる
が、そのような精度での構成部分の製作は実際上困難で
ある。
【0033】したがって、従来装置で使用されている片
持梁形式の構成形態を採用している浮上型磁気ヘッドH
の支持アームでは、各構成部分が所要の精度で製作でき
ないことから、ロードオン時とロードオフ時とにおける
浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の首振り現象によっ
て、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aの一部と、磁気記録媒体円盤Dの表面との間で生じ
る一瞬の接触動作を防止することができない。それで、
長期間の使用中に浮上型磁気ヘッドHや磁気記録媒体円
盤Dに塵埃が付着したり、磁気記録媒体円盤Dに傷が発
生したりすることが起こる。それで、片持梁形式の浮上
型磁気ヘッドHの支持アームを採用している従来装置で
は、機構的にはNCSSとした積りでも、実際の動作上
ではロードオン時とロードオフ時とに浮上型磁気ヘッド
Hと磁気記録媒体円盤Dとが接触動作を行なっているの
で、NCSS方式の効果が得られないのである。
持梁形式の構成形態を採用している浮上型磁気ヘッドH
の支持アームでは、各構成部分が所要の精度で製作でき
ないことから、ロードオン時とロードオフ時とにおける
浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の首振り現象によっ
て、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aの一部と、磁気記録媒体円盤Dの表面との間で生じ
る一瞬の接触動作を防止することができない。それで、
長期間の使用中に浮上型磁気ヘッドHや磁気記録媒体円
盤Dに塵埃が付着したり、磁気記録媒体円盤Dに傷が発
生したりすることが起こる。それで、片持梁形式の浮上
型磁気ヘッドHの支持アームを採用している従来装置で
は、機構的にはNCSSとした積りでも、実際の動作上
ではロードオン時とロードオフ時とに浮上型磁気ヘッド
Hと磁気記録媒体円盤Dとが接触動作を行なっているの
で、NCSS方式の効果が得られないのである。
【0034】ところが、既述したように第1の支持アー
ム4と第2の支持アーム10とが、あたかも両支持梁の
ような構成形態のものとして動作するような構成態様を
備えている浮上型磁気ヘッドの支持部が用いられている
場合には、前記のように浮上型磁気ヘッドHにおけるス
ライダ部2の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤Dの表面
に非平行な状態で磁気記録媒体円盤Dの表面に接近する
ことによる浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の
浮上面2aの一部と、磁気記録媒体円盤Dの表面との間
で一瞬の接触動作が生じることを防止する手段として
は、浮上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体円盤Dの表面に
接近させる際に、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ
部2の浮上面2aを磁気記録媒体円盤Dの表面に平行な
状態にさせることができるような取付け精度のものとし
て浮上型磁気ヘッドHの支持部を構成したり、あるい
は、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aが、磁気記録媒体円盤Dの表面から数μmだけ浮上
している状態のときに、薄層気体流によって前記した浮
上型磁気ヘッドHのスライダ部の浮上面2aへ与えられ
る揚力は、既述した図9の図表を参照すると0.6gr
程度であることから、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤Dの表面か
ら数μmだけ浮上している状態のときには、押圧力伝達
部材16と回動支点5とを介して浮上型磁気ヘッドHに
おけるスライダ部2に印加される押圧力が、0.6gr
程度になるようにすればよい。
ム4と第2の支持アーム10とが、あたかも両支持梁の
ような構成形態のものとして動作するような構成態様を
備えている浮上型磁気ヘッドの支持部が用いられている
場合には、前記のように浮上型磁気ヘッドHにおけるス
ライダ部2の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤Dの表面
に非平行な状態で磁気記録媒体円盤Dの表面に接近する
ことによる浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の
浮上面2aの一部と、磁気記録媒体円盤Dの表面との間
で一瞬の接触動作が生じることを防止する手段として
は、浮上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体円盤Dの表面に
接近させる際に、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ
部2の浮上面2aを磁気記録媒体円盤Dの表面に平行な
状態にさせることができるような取付け精度のものとし
て浮上型磁気ヘッドHの支持部を構成したり、あるい
は、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aが、磁気記録媒体円盤Dの表面から数μmだけ浮上
している状態のときに、薄層気体流によって前記した浮
上型磁気ヘッドHのスライダ部の浮上面2aへ与えられ
る揚力は、既述した図9の図表を参照すると0.6gr
程度であることから、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤Dの表面か
ら数μmだけ浮上している状態のときには、押圧力伝達
部材16と回動支点5とを介して浮上型磁気ヘッドHに
おけるスライダ部2に印加される押圧力が、0.6gr
程度になるようにすればよい。
【0035】そして、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2に印加される押圧力は、第1の支持アーム4と
第2の支持アーム10とがあたかも両支持梁のような構
成形態のものとして動作するような構成態様を備えてい
る浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持アーム
10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に対し
て、所定の極性と大きさとを有する電圧を供給すること
によって、所定の値に設定することができることは、既
述したところから明らかである。すなわち、磁気記録媒
体円盤面1上の空間中に存在している浮上型磁気ヘッド
の支持部における第2の支持アーム10の空間位置は、
第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の
圧電素子に対して、所定の極性と大きさとを有する電圧
を供給することにより所定の値に設定することができる
が、第2の支持アーム10の空間的な位置が、ある空間
位置に一定に保持されている状態において第1の支持ア
ーム4と第2の支持アーム10との間に設けられている
押圧力伝達部材16の弾力が回動支点5を介して浮上型
磁気ヘッドHに押圧力として印加される。
イダ部2に印加される押圧力は、第1の支持アーム4と
第2の支持アーム10とがあたかも両支持梁のような構
成形態のものとして動作するような構成態様を備えてい
る浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持アーム
10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に対し
て、所定の極性と大きさとを有する電圧を供給すること
によって、所定の値に設定することができることは、既
述したところから明らかである。すなわち、磁気記録媒
体円盤面1上の空間中に存在している浮上型磁気ヘッド
の支持部における第2の支持アーム10の空間位置は、
第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の
圧電素子に対して、所定の極性と大きさとを有する電圧
を供給することにより所定の値に設定することができる
が、第2の支持アーム10の空間的な位置が、ある空間
位置に一定に保持されている状態において第1の支持ア
ーム4と第2の支持アーム10との間に設けられている
押圧力伝達部材16の弾力が回動支点5を介して浮上型
磁気ヘッドHに押圧力として印加される。
【0036】そして、前記のように浮上型磁気ヘッドH
のスライダ部2に印加された押圧力と、浮上型磁気ヘッ
ドHのスライダ部2の浮上面2aへ薄層気体流によって
与えられる揚力とがバランスする状態によって、浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2aと磁気記録媒
体円盤面1との距離、すなわち、浮上型磁気ヘッドHの
浮上量が定まるから、前記した第2の支持アーム10の
空間位置を、第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子に対して供給する電圧を調節設定
することにより、例えば、前記の浮上型磁気ヘッドHの
スライダ部2に印加する押圧力の値を7gr〜0.6g
rのような範囲で変化させて、前記の浮上型磁気ヘッド
Hのスライダ部2の浮上面2aの浮上量を0.05μm
〜数μmのようにすることが容易にできる。このよう
に、本発明の磁気記録再生装置では揚力を超える押圧力
が浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2に加わることがな
いから、ロードオン動作時及びロードオフ動作時にも浮
上型磁気ヘッドHのスライダ部2が磁気記録媒体円盤面
1に接触するようなことは起こらない。
のスライダ部2に印加された押圧力と、浮上型磁気ヘッ
ドHのスライダ部2の浮上面2aへ薄層気体流によって
与えられる揚力とがバランスする状態によって、浮上型
磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2aと磁気記録媒
体円盤面1との距離、すなわち、浮上型磁気ヘッドHの
浮上量が定まるから、前記した第2の支持アーム10の
空間位置を、第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子に対して供給する電圧を調節設定
することにより、例えば、前記の浮上型磁気ヘッドHの
スライダ部2に印加する押圧力の値を7gr〜0.6g
rのような範囲で変化させて、前記の浮上型磁気ヘッド
Hのスライダ部2の浮上面2aの浮上量を0.05μm
〜数μmのようにすることが容易にできる。このよう
に、本発明の磁気記録再生装置では揚力を超える押圧力
が浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2に加わることがな
いから、ロードオン動作時及びロードオフ動作時にも浮
上型磁気ヘッドHのスライダ部2が磁気記録媒体円盤面
1に接触するようなことは起こらない。
【0037】既述のように、浮上型磁気ヘッドHにおけ
るスライダ部2の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤Dの
表面に対して数μmの距離にまで近接した状態において
は、スライダ部2の浮上面2aの長さ方向及び巾方向に
おける磁気記録媒体円盤Dの表面に対する傾斜度が2〜
3μm以内にされることが必要であるが、傾斜度が2〜
3μm以内という数値は、既述した従来装置で使用され
ている片持梁形式の浮上型磁気ヘッドHの支持アームを
使用して、浮上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体円盤Dの
表面に接近させる動作が行なわれる際における浮上型磁
気ヘッドHのスライダ部の浮上面と磁気記録媒体円盤面
1とが平行の状態から外れている不平行度の許容値が
0.1μm前後の値であるというのに比べて、はるかに
大きな数値であるから、本発明の磁気記録再生装置で使
用される浮上型磁気ヘッドHの支持アームは、多量生産
にも適合できる機械精度で製作可能なものである。
るスライダ部2の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤Dの
表面に対して数μmの距離にまで近接した状態において
は、スライダ部2の浮上面2aの長さ方向及び巾方向に
おける磁気記録媒体円盤Dの表面に対する傾斜度が2〜
3μm以内にされることが必要であるが、傾斜度が2〜
3μm以内という数値は、既述した従来装置で使用され
ている片持梁形式の浮上型磁気ヘッドHの支持アームを
使用して、浮上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体円盤Dの
表面に接近させる動作が行なわれる際における浮上型磁
気ヘッドHのスライダ部の浮上面と磁気記録媒体円盤面
1とが平行の状態から外れている不平行度の許容値が
0.1μm前後の値であるというのに比べて、はるかに
大きな数値であるから、本発明の磁気記録再生装置で使
用される浮上型磁気ヘッドHの支持アームは、多量生産
にも適合できる機械精度で製作可能なものである。
【0038】図2において、第1の支持アーム4と第2
の支持アーム10との間隔の最大値を制限するために、
第2の支持アーム10に取付けられている部材17は、
第1の支持アーム4を保持している状態になっており、
この状態で前記の第1の支持アーム4に対して、ジンバ
ルばね3を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドH
におけるスライダ部2の浮上面2aは、停止状態の磁気
記録媒体円盤面1の数μm上方に磁気記録媒体円盤面1
と平行な状態になるが、前述した図2に示されている各
部の状態は、図6に示してあるように第2の支持アーム
10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に対して
供給する電圧を0とし、圧電素子への接続線を18,1
9を短絡した状態で得られるのである。
の支持アーム10との間隔の最大値を制限するために、
第2の支持アーム10に取付けられている部材17は、
第1の支持アーム4を保持している状態になっており、
この状態で前記の第1の支持アーム4に対して、ジンバ
ルばね3を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドH
におけるスライダ部2の浮上面2aは、停止状態の磁気
記録媒体円盤面1の数μm上方に磁気記録媒体円盤面1
と平行な状態になるが、前述した図2に示されている各
部の状態は、図6に示してあるように第2の支持アーム
10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に対して
供給する電圧を0とし、圧電素子への接続線を18,1
9を短絡した状態で得られるのである。
【0039】そして、図2に示されている浮上型磁気ヘ
ッドの支持部では、図1に示されている浮上型磁気ヘッ
ドの支持部における第2の支持アーム10と同様に、浮
上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持アーム10
を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に対して、供
給電圧が0とされ、圧電素子への接続線が18,19が
短絡された状態で、第1の支持アーム4にジンバルばね
3を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドHにおけ
るスライダ部2の浮上面2aが、停止状態の磁気記録媒
体円盤面1の数μm上方に磁気記録媒体円盤面1と平行
な状態にさせるために、第2の支持アーム10の先端部
の方が基部に比べて上向きに傾斜するような取付態様と
なるようにして、第2の支持アーム10の基部10aが
取付部材6Aに対してねじ11により取付けられてい
る。この図2に示す浮上型磁気ヘッドの支持部では、第
2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧
電素子に対する制御電圧に対して支持アームの作動態様
が単純で製作し易い長所はあるが、押圧力の発生はバイ
モルフ形態の圧電素子に対して供給させる制御電圧が0
Vから+方向の電圧か、または0Vから−方向の電圧か
の何れかの一方となるために、もともとバイモルフ形態
の圧電素子では、0Vから+方向の電圧と、0Vから−
方向の電圧との双方にについて変位できる点から考える
と、効率が悪いという欠点がある。
ッドの支持部では、図1に示されている浮上型磁気ヘッ
ドの支持部における第2の支持アーム10と同様に、浮
上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持アーム10
を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に対して、供
給電圧が0とされ、圧電素子への接続線が18,19が
短絡された状態で、第1の支持アーム4にジンバルばね
3を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドHにおけ
るスライダ部2の浮上面2aが、停止状態の磁気記録媒
体円盤面1の数μm上方に磁気記録媒体円盤面1と平行
な状態にさせるために、第2の支持アーム10の先端部
の方が基部に比べて上向きに傾斜するような取付態様と
なるようにして、第2の支持アーム10の基部10aが
取付部材6Aに対してねじ11により取付けられてい
る。この図2に示す浮上型磁気ヘッドの支持部では、第
2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧
電素子に対する制御電圧に対して支持アームの作動態様
が単純で製作し易い長所はあるが、押圧力の発生はバイ
モルフ形態の圧電素子に対して供給させる制御電圧が0
Vから+方向の電圧か、または0Vから−方向の電圧か
の何れかの一方となるために、もともとバイモルフ形態
の圧電素子では、0Vから+方向の電圧と、0Vから−
方向の電圧との双方にについて変位できる点から考える
と、効率が悪いという欠点がある。
【0040】ところで図1に示されている浮上型磁気ヘ
ッドの支持部では、第2の支持アーム10を構成してい
るバイモルフ形態の圧電素子に対する供給電圧が0とさ
れ、前記の圧電素子への接続線が18,19が短絡され
た状態で、第2の支持アーム10が、磁気記録再生媒体
円盤面1と略々平行な状態となるようにして、基部10
aが取付部材6に対してねじ11により取付けられてい
る。したがって、前記の状態において、仮に、磁気記録
媒体円盤Dが存在しないとした場合には、浮上型磁気ヘ
ッドの支持部における第1の支持アーム4は、第1の支
持アーム4と第2の支持アーム10との間隔の最大値を
制限するために第2の支持アーム10に取付けられてい
る部材17によって保持された状態で、それの先端側に
かけて下方に傾斜するような状態となり、浮上型磁気ヘ
ッドの支持部における第1の支持アーム4にジンバルば
ね3を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドHは、
図3に例示されているように、磁気記録媒体円盤面1よ
りも下方に位置している状態になる。
ッドの支持部では、第2の支持アーム10を構成してい
るバイモルフ形態の圧電素子に対する供給電圧が0とさ
れ、前記の圧電素子への接続線が18,19が短絡され
た状態で、第2の支持アーム10が、磁気記録再生媒体
円盤面1と略々平行な状態となるようにして、基部10
aが取付部材6に対してねじ11により取付けられてい
る。したがって、前記の状態において、仮に、磁気記録
媒体円盤Dが存在しないとした場合には、浮上型磁気ヘ
ッドの支持部における第1の支持アーム4は、第1の支
持アーム4と第2の支持アーム10との間隔の最大値を
制限するために第2の支持アーム10に取付けられてい
る部材17によって保持された状態で、それの先端側に
かけて下方に傾斜するような状態となり、浮上型磁気ヘ
ッドの支持部における第1の支持アーム4にジンバルば
ね3を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドHは、
図3に例示されているように、磁気記録媒体円盤面1よ
りも下方に位置している状態になる。
【0041】それで、図1に示されているような構成態
様の浮上型磁気ヘッドの支持部が用いられる場合には、
磁気記録媒体円盤面1に浮上型磁気ヘッドHを近接させ
る際に、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮
上面2aが磁気記録媒体円盤面1に平行な状態になるよ
うに、第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ
形態の圧電素子に対して所定の極性と大きさとを有する
電圧を供給して、第2の支持アーム10が、それの基部
10aから先端部にかけて上向き方向に傾斜するように
し、かつ、前記した浮上型磁気ヘッドHにおけるスライ
ダ部2の浮上面2aが磁気記録媒体円盤面1に平行な状
態になっていることを確認することが必要とされる。こ
のように、図1に示されているような構成態様の浮上型
磁気ヘッドの支持部が用いられた場合には、既述した図
2に示されているような構成態様の浮上型磁気ヘッドの
支持部が用いられた場合に比べて、煩わしい操作が必要
とされるが、第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子を効率的に動作させるように電圧
を供給することが可能であるために、図2に示されてい
るような構成態様の浮上型磁気ヘッドの支持部における
第2の支持アーム10に使用されている圧電素子よりも
小型のものを使用することができる。
様の浮上型磁気ヘッドの支持部が用いられる場合には、
磁気記録媒体円盤面1に浮上型磁気ヘッドHを近接させ
る際に、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮
上面2aが磁気記録媒体円盤面1に平行な状態になるよ
うに、第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ
形態の圧電素子に対して所定の極性と大きさとを有する
電圧を供給して、第2の支持アーム10が、それの基部
10aから先端部にかけて上向き方向に傾斜するように
し、かつ、前記した浮上型磁気ヘッドHにおけるスライ
ダ部2の浮上面2aが磁気記録媒体円盤面1に平行な状
態になっていることを確認することが必要とされる。こ
のように、図1に示されているような構成態様の浮上型
磁気ヘッドの支持部が用いられた場合には、既述した図
2に示されているような構成態様の浮上型磁気ヘッドの
支持部が用いられた場合に比べて、煩わしい操作が必要
とされるが、第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子を効率的に動作させるように電圧
を供給することが可能であるために、図2に示されてい
るような構成態様の浮上型磁気ヘッドの支持部における
第2の支持アーム10に使用されている圧電素子よりも
小型のものを使用することができる。
【0042】図1に示されている浮上型磁気ヘッドの支
持部における第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子に対する供給電圧を0とし、前記
の圧電素子への接続線が18,19が短絡された状態に
おいては、第1の支持アーム4にジンバルばね3を介し
て取付けられている浮上型磁気ヘッドHが、図3に例示
されているように、磁気記録媒体円盤面1よりも下方に
位置している状態になるために、保管状態のときに第2
の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電
素子に対する供給電圧が0とされる場合には、保管状態
時に浮上型磁気ヘッドHが磁気記録媒体円盤面1に接触
してしまうことになる。
持部における第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子に対する供給電圧を0とし、前記
の圧電素子への接続線が18,19が短絡された状態に
おいては、第1の支持アーム4にジンバルばね3を介し
て取付けられている浮上型磁気ヘッドHが、図3に例示
されているように、磁気記録媒体円盤面1よりも下方に
位置している状態になるために、保管状態のときに第2
の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電
素子に対する供給電圧が0とされる場合には、保管状態
時に浮上型磁気ヘッドHが磁気記録媒体円盤面1に接触
してしまうことになる。
【0043】前記の問題は、保管状態時に磁気記録媒体
円盤Dの側方の領域へ図8に例示するように浮上型磁気
ヘッドHを移動して退避できるように、磁気記録再生装
置を構成すれば良好に解決できる。図8は磁気記録再生
装置の平面図であり、図8においてDは磁気記録媒体円
盤である。21はキャリッジであって、前記のキャリッ
ジ21は回動軸22を回動中心にして、浮上型磁気ヘッ
ドHを磁気記録媒体円盤Dにおける記録再生領域上で回
動移動させる他に、前記した磁気記録媒体円盤Dの側方
の領域に浮上型磁気ヘッドHを回動移動して退避させる
ようにする。前記したキャリッジ21に設けられている
取付部材6には、既述したように第2の支持アーム10
と第1の支持アーム(図8中では第2の支持アーム10
によって邪魔されるので図中には示されない)とが、ね
じ11によって取付けられている。
円盤Dの側方の領域へ図8に例示するように浮上型磁気
ヘッドHを移動して退避できるように、磁気記録再生装
置を構成すれば良好に解決できる。図8は磁気記録再生
装置の平面図であり、図8においてDは磁気記録媒体円
盤である。21はキャリッジであって、前記のキャリッ
ジ21は回動軸22を回動中心にして、浮上型磁気ヘッ
ドHを磁気記録媒体円盤Dにおける記録再生領域上で回
動移動させる他に、前記した磁気記録媒体円盤Dの側方
の領域に浮上型磁気ヘッドHを回動移動して退避させる
ようにする。前記したキャリッジ21に設けられている
取付部材6には、既述したように第2の支持アーム10
と第1の支持アーム(図8中では第2の支持アーム10
によって邪魔されるので図中には示されない)とが、ね
じ11によって取付けられている。
【0044】そして、図8中に示されている浮上型磁気
ヘッドの支持部は、図1を参照して既述したような構成
態様のものであって、その側面図が図1の(a),
(b)と同様なものとして図示されるのであり、第2の
支持アーム10は、図1を参照して既述したように薄い
導電性の弾性薄板で作られているシム12の両面に、そ
れぞれ薄い圧電素子13,14を貼着してなるバイモル
フ形態の圧電素子によって構成されており、この第2の
支持アーム10はバイモルフ形態の圧電素子に印加する
電圧の極性を変えることによって、図3乃至図5にそれ
ぞれ例示されている状態に変化する。図8に示す磁気記
録再生装置が不作動状態の場合には、キャリッジ21が
浮上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体円盤Dの側方の領域
に位置させ、第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子に印加する電圧を0にして、第2
の支持アーム10を水平な状態とし、ジンバルばね3を
介して浮上型磁気ヘッドHを支持している第1の支持ア
ーム4が、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10
との間隔の最大値を制限するために、第2の支持アーム
10に取付けられている部材17によって支持された状
態にされる。
ヘッドの支持部は、図1を参照して既述したような構成
態様のものであって、その側面図が図1の(a),
(b)と同様なものとして図示されるのであり、第2の
支持アーム10は、図1を参照して既述したように薄い
導電性の弾性薄板で作られているシム12の両面に、そ
れぞれ薄い圧電素子13,14を貼着してなるバイモル
フ形態の圧電素子によって構成されており、この第2の
支持アーム10はバイモルフ形態の圧電素子に印加する
電圧の極性を変えることによって、図3乃至図5にそれ
ぞれ例示されている状態に変化する。図8に示す磁気記
録再生装置が不作動状態の場合には、キャリッジ21が
浮上型磁気ヘッドHを磁気記録媒体円盤Dの側方の領域
に位置させ、第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子に印加する電圧を0にして、第2
の支持アーム10を水平な状態とし、ジンバルばね3を
介して浮上型磁気ヘッドHを支持している第1の支持ア
ーム4が、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10
との間隔の最大値を制限するために、第2の支持アーム
10に取付けられている部材17によって支持された状
態にされる。
【0045】また、磁気記録再生装置が動作動状態にさ
れた場合には、磁気記録媒体円盤Dを図示されていない
回転駆動機構によって所定の回転数に回転させ、また、
磁気記録再生装置の不作動状態時に、磁気記録媒体円盤
Dの側方の領域中で、磁気記録媒体円盤面1よりもスラ
イダ部2の浮上面2aが下方に位置している浮上型磁気
ヘッドHを、第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子に、図4中に示すような極性の電
圧を印加して、第2の支持アーム10を基部から先端部
にかけて上向くような傾斜状態としてから、磁気記録媒
体円盤Dの上方に浮上型磁気ヘッドHが位置するよう
に、図示されていない駆動機構によりキャリッジ21を
回動させ、次いで、第2の支持アーム10を構成してい
るバイモルフ形態の圧電素子に供給する電圧を0にす
る。
れた場合には、磁気記録媒体円盤Dを図示されていない
回転駆動機構によって所定の回転数に回転させ、また、
磁気記録再生装置の不作動状態時に、磁気記録媒体円盤
Dの側方の領域中で、磁気記録媒体円盤面1よりもスラ
イダ部2の浮上面2aが下方に位置している浮上型磁気
ヘッドHを、第2の支持アーム10を構成しているバイ
モルフ形態の圧電素子に、図4中に示すような極性の電
圧を印加して、第2の支持アーム10を基部から先端部
にかけて上向くような傾斜状態としてから、磁気記録媒
体円盤Dの上方に浮上型磁気ヘッドHが位置するよう
に、図示されていない駆動機構によりキャリッジ21を
回動させ、次いで、第2の支持アーム10を構成してい
るバイモルフ形態の圧電素子に供給する電圧を0にす
る。
【0046】既述のように第2の支持アーム10は、そ
れを構成しているバイモルフ形態の圧電素子に対する供
給電圧が0とされた状態において、磁気記録再生媒体円
盤面1と略々平行な状態となるように、基部10aが取
付部材6に対してねじ11により取付けられており、仮
に磁気記録媒体円盤Dが存在しないとした場合には、浮
上型磁気ヘッドの支持部における第1の支持アーム4
が、図3に示すように、第1の支持アーム4と第2の支
持アーム10との間隔の最大値を制限するために第2の
支持アーム10に取付けられている部材17によって保
持された状態で、それの先端側にかけて下方に傾斜する
ような状態となるのであるが、所定の回転数で高速回転
している磁気記録媒体円盤Dの上方に、浮上型磁気ヘッ
ドHが位置する状態となるように、図4のように第2の
支持アーム10が基部から先端部にかけて上向くような
傾斜状態にされている場合に、第2の支持アーム10を
構成しているバイモルフ形態の圧電素子に供給する電圧
を、図3に示されているように0にした場合には、第2
の支持アーム10が磁気記録再生媒体円盤面1と略々平
行な位置となるとともに、前記の部材17から離れた状
態になる第1の支持アーム4に対して、ジンバルばね3
を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドHにおける
スライダ部2の浮上面2aに対して、定速回転状態の磁
気記録媒体円盤Dの面1上の薄層空気流による揚力が与
えられ、かつ、押圧力伝達部材16と回動支点とを介し
て、前記のスライダ部2に押圧力が印加されることによ
って、浮上型磁気ヘッドHはそれのスライダ部2の浮上
面2aが磁気記録媒体円盤面1上に浮上状態になる。
れを構成しているバイモルフ形態の圧電素子に対する供
給電圧が0とされた状態において、磁気記録再生媒体円
盤面1と略々平行な状態となるように、基部10aが取
付部材6に対してねじ11により取付けられており、仮
に磁気記録媒体円盤Dが存在しないとした場合には、浮
上型磁気ヘッドの支持部における第1の支持アーム4
が、図3に示すように、第1の支持アーム4と第2の支
持アーム10との間隔の最大値を制限するために第2の
支持アーム10に取付けられている部材17によって保
持された状態で、それの先端側にかけて下方に傾斜する
ような状態となるのであるが、所定の回転数で高速回転
している磁気記録媒体円盤Dの上方に、浮上型磁気ヘッ
ドHが位置する状態となるように、図4のように第2の
支持アーム10が基部から先端部にかけて上向くような
傾斜状態にされている場合に、第2の支持アーム10を
構成しているバイモルフ形態の圧電素子に供給する電圧
を、図3に示されているように0にした場合には、第2
の支持アーム10が磁気記録再生媒体円盤面1と略々平
行な位置となるとともに、前記の部材17から離れた状
態になる第1の支持アーム4に対して、ジンバルばね3
を介して取付けられている浮上型磁気ヘッドHにおける
スライダ部2の浮上面2aに対して、定速回転状態の磁
気記録媒体円盤Dの面1上の薄層空気流による揚力が与
えられ、かつ、押圧力伝達部材16と回動支点とを介し
て、前記のスライダ部2に押圧力が印加されることによ
って、浮上型磁気ヘッドHはそれのスライダ部2の浮上
面2aが磁気記録媒体円盤面1上に浮上状態になる。
【0047】ところで、浮上型磁気ヘッドの支持部の第
2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧
電素子は、大きな静電容量(例えば600nF)を有す
るコンデンサとして動作する。それで、図3乃至図6に
示されているように圧電素子に動作電圧を供給するため
の電源回路との接続線の途中に抵抗器Rを接続しておく
と、圧電素子の動作はそれの静電容量(例えば600n
F)と、前記した抵抗器Rの抵抗値Rとによって定まる
時定数τ=RCに従った速度で第2の支持アーム10が
変位動作を行なう。バイモルフ形態の圧電素子の静電容
量が、例えば600nFであるときに、前記した抵抗器
Rの抵抗値を600KΩとすると、前記の時定数は0.
36秒となり、前記の例の場合には浮上型磁気ヘッドの
支持部の第2の支持アーム10は、それに駆動用の制御
電圧を供給したときに0.36秒の時定数に応じた変位
速度で変位することになる。
2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧
電素子は、大きな静電容量(例えば600nF)を有す
るコンデンサとして動作する。それで、図3乃至図6に
示されているように圧電素子に動作電圧を供給するため
の電源回路との接続線の途中に抵抗器Rを接続しておく
と、圧電素子の動作はそれの静電容量(例えば600n
F)と、前記した抵抗器Rの抵抗値Rとによって定まる
時定数τ=RCに従った速度で第2の支持アーム10が
変位動作を行なう。バイモルフ形態の圧電素子の静電容
量が、例えば600nFであるときに、前記した抵抗器
Rの抵抗値を600KΩとすると、前記の時定数は0.
36秒となり、前記の例の場合には浮上型磁気ヘッドの
支持部の第2の支持アーム10は、それに駆動用の制御
電圧を供給したときに0.36秒の時定数に応じた変位
速度で変位することになる。
【0048】前記のように、駆動用の制御電圧が供給さ
れることによって駆動変位される浮上型磁気ヘッドの支
持部における第2の支持アーム10は、それの質量、ス
ティフネス、機械的な抵抗分等によって機械的な振動系
を構成しているから、その機械的な振動系に固有な機械
的な共振周波数によって共振現象を起こす。そして、前
記した第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ
形態の圧電素子を変位させるための駆動電圧を供給する
際に、前記した抵抗器Rを介在させると、バイモルフ形
態の圧電素子に印加される電圧値が、前記の時定数に従
って上昇するために、バイモルフ形態の圧電素子の変位
も時間軸上で緩やかに生じるので、第2の支持アーム1
0の機械的な振動系に大きな起振力を与えることがな
く、したがって、第2の支持アーム10の機械的な振動
系の共振現象を抑圧した状態で第2の支持アーム10を
変位させることができる。
れることによって駆動変位される浮上型磁気ヘッドの支
持部における第2の支持アーム10は、それの質量、ス
ティフネス、機械的な抵抗分等によって機械的な振動系
を構成しているから、その機械的な振動系に固有な機械
的な共振周波数によって共振現象を起こす。そして、前
記した第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ
形態の圧電素子を変位させるための駆動電圧を供給する
際に、前記した抵抗器Rを介在させると、バイモルフ形
態の圧電素子に印加される電圧値が、前記の時定数に従
って上昇するために、バイモルフ形態の圧電素子の変位
も時間軸上で緩やかに生じるので、第2の支持アーム1
0の機械的な振動系に大きな起振力を与えることがな
く、したがって、第2の支持アーム10の機械的な振動
系の共振現象を抑圧した状態で第2の支持アーム10を
変位させることができる。
【0049】前記のように第2の支持アーム10の機械
的な振動系の共振現象を抑圧した状態で第2の支持アー
ム10を変位させることができるということは、ロード
オン動作時とロードオフ動作時との動作の切換えに当っ
て、浮上型磁気ヘッドの支持部の各構成部分に、不要な
機械的振動を発生させずに動作させることができるとい
うことになるから、ロードオン動作時とロードオフ動作
時との動作の切換え時に、浮上型磁気ヘッドHと磁気記
録媒体円盤面1との衝突により、前記の両者を損傷させ
るなどの事故が起こらないようにできる。そして、浮上
型磁気ヘッドの支持部の第2の支持アーム10を構成し
ているバイモルフ形態の圧電素子の有する静電容量値C
と、圧電素子に動作電圧を供給するための電源回路との
接続線の途中に接続する抵抗器の抵抗値Rとによって定
まる時定数τ=RCの値を、浮上型磁気ヘッドの支持部
における第2の支持アーム10の機械的振動系の1次共
振周波数値と対応する周期の1/8以上に設定すると好
結果が得られることを実験の結果により知ることができ
た。
的な振動系の共振現象を抑圧した状態で第2の支持アー
ム10を変位させることができるということは、ロード
オン動作時とロードオフ動作時との動作の切換えに当っ
て、浮上型磁気ヘッドの支持部の各構成部分に、不要な
機械的振動を発生させずに動作させることができるとい
うことになるから、ロードオン動作時とロードオフ動作
時との動作の切換え時に、浮上型磁気ヘッドHと磁気記
録媒体円盤面1との衝突により、前記の両者を損傷させ
るなどの事故が起こらないようにできる。そして、浮上
型磁気ヘッドの支持部の第2の支持アーム10を構成し
ているバイモルフ形態の圧電素子の有する静電容量値C
と、圧電素子に動作電圧を供給するための電源回路との
接続線の途中に接続する抵抗器の抵抗値Rとによって定
まる時定数τ=RCの値を、浮上型磁気ヘッドの支持部
における第2の支持アーム10の機械的振動系の1次共
振周波数値と対応する周期の1/8以上に設定すると好
結果が得られることを実験の結果により知ることができ
た。
【0050】図3乃至図6において23は切換スイッチ
であり、vは可動接点、Pは正極性の電圧が供給されて
いる固定接点、Mは負極性の電圧が供給されている固定
接点、Zはゼロ電圧(接地電位)が接続されている固定
接点であり、図3乃至図6には切換スイッチ23におけ
る可動接点vが、前記した各固定接点P,M,Zに切換
え接続された場合における第2の支持アーム10の変位
態様を示している。なお、図3乃至図5は浮上型磁気ヘ
ッドの支持部が図1に示されている構成態様の場合につ
いての動作を示しており、また、図6は浮上型磁気ヘッ
ドの支持部が図2に示されている構成態様の場合につい
ての動作を示している。図5は第2の支持アーム10が
磁気記録媒体円盤Dの存在しない部分で、下方に傾斜す
る向きで変位された場合を示しており、この場合におけ
る第2の支持アーム10は、浮上型磁気ヘッドの支持部
における第1の支持アーム4が、第1の支持アーム4と
第2の支持アーム10との間隔の最大値を制限するため
に第2の支持アーム10に取付けられている部材17に
よって保持された状態で、それの先端側にかけて下方に
傾斜するような状態となる。
であり、vは可動接点、Pは正極性の電圧が供給されて
いる固定接点、Mは負極性の電圧が供給されている固定
接点、Zはゼロ電圧(接地電位)が接続されている固定
接点であり、図3乃至図6には切換スイッチ23におけ
る可動接点vが、前記した各固定接点P,M,Zに切換
え接続された場合における第2の支持アーム10の変位
態様を示している。なお、図3乃至図5は浮上型磁気ヘ
ッドの支持部が図1に示されている構成態様の場合につ
いての動作を示しており、また、図6は浮上型磁気ヘッ
ドの支持部が図2に示されている構成態様の場合につい
ての動作を示している。図5は第2の支持アーム10が
磁気記録媒体円盤Dの存在しない部分で、下方に傾斜す
る向きで変位された場合を示しており、この場合におけ
る第2の支持アーム10は、浮上型磁気ヘッドの支持部
における第1の支持アーム4が、第1の支持アーム4と
第2の支持アーム10との間隔の最大値を制限するため
に第2の支持アーム10に取付けられている部材17に
よって保持された状態で、それの先端側にかけて下方に
傾斜するような状態となる。
【0051】また、所定の回転数で高速回転している磁
気記録媒体円盤Dの上方に、浮上型磁気ヘッドHが位置
する状態から、図5のように第2の支持アーム10が基
部から先端部にかけて下向くような傾斜状態にされた場
合には、第1の支持アーム4にジンバルばね3を介して
取付けられている浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ
部2の浮上面2aに対して、定速回転状態の磁気記録媒
体円盤Dの面1上の薄層空気流によって与えられている
揚力と、押圧力伝達部材16と回動支点とを介してスラ
イダ部2に印加される押圧力が印加されることによっ
て、浮上型磁気ヘッドHはそれのスライダ部2の浮上面
2aが磁気記録媒体円盤面1上に浮上状態になる。そし
て、前記した第2の支持アーム10における基部から先
端部にかけて下向くような傾斜状態の程度を変化させる
ことにより、磁気記録媒体円盤面1と浮上型磁気ヘッド
Hにおけるスライダ部2の浮上面2aとの距離(浮上
量)が変化できることになる。
気記録媒体円盤Dの上方に、浮上型磁気ヘッドHが位置
する状態から、図5のように第2の支持アーム10が基
部から先端部にかけて下向くような傾斜状態にされた場
合には、第1の支持アーム4にジンバルばね3を介して
取付けられている浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ
部2の浮上面2aに対して、定速回転状態の磁気記録媒
体円盤Dの面1上の薄層空気流によって与えられている
揚力と、押圧力伝達部材16と回動支点とを介してスラ
イダ部2に印加される押圧力が印加されることによっ
て、浮上型磁気ヘッドHはそれのスライダ部2の浮上面
2aが磁気記録媒体円盤面1上に浮上状態になる。そし
て、前記した第2の支持アーム10における基部から先
端部にかけて下向くような傾斜状態の程度を変化させる
ことにより、磁気記録媒体円盤面1と浮上型磁気ヘッド
Hにおけるスライダ部2の浮上面2aとの距離(浮上
量)が変化できることになる。
【0052】図7は本発明の磁気記録再生装置における
ロードオン動作時とロードオフ動作時とにおける磁気記
録再生装置の出力信号のエンベロープの状態を示す図で
あって、図7において横軸は時間、縦軸は再生信号出力
を示している。図7の(a)はロードオン時に浮上型磁
気ヘッドHが磁気記録再生円盤面1に近付く際における
再生信号出力の変化状態を示しており、また図7の
(b)はロードオフ時に浮上型磁気ヘッドHが磁気記録
再生円盤面1から次第に離れる際の再生信号出力の変化
状態を示しているが、図7の(a),(b)に示されて
いる少しのあばれも認められない波形図からも判かると
おり、本発明の磁気記録再生装置におけるロードオン動
作時とロードオフ動作時とにおいては、浮上型磁気ヘッ
ドHが磁気記録再生円盤面1に衝突するような状態を生
じていないが、これは本発明の磁気記録再生装置では浮
上型磁気ヘッドHの浮上量と対応した押圧力がスライダ
部2に印加されて安定な浮上状態が実現されているこ
と、及び磁気記録再生円盤面1への浮上型磁気ヘッドH
の近接時における磁気記録媒体円盤面1と浮上型磁気ヘ
ッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aの不平行度の
許容値も大きいことを表わしている。
ロードオン動作時とロードオフ動作時とにおける磁気記
録再生装置の出力信号のエンベロープの状態を示す図で
あって、図7において横軸は時間、縦軸は再生信号出力
を示している。図7の(a)はロードオン時に浮上型磁
気ヘッドHが磁気記録再生円盤面1に近付く際における
再生信号出力の変化状態を示しており、また図7の
(b)はロードオフ時に浮上型磁気ヘッドHが磁気記録
再生円盤面1から次第に離れる際の再生信号出力の変化
状態を示しているが、図7の(a),(b)に示されて
いる少しのあばれも認められない波形図からも判かると
おり、本発明の磁気記録再生装置におけるロードオン動
作時とロードオフ動作時とにおいては、浮上型磁気ヘッ
ドHが磁気記録再生円盤面1に衝突するような状態を生
じていないが、これは本発明の磁気記録再生装置では浮
上型磁気ヘッドHの浮上量と対応した押圧力がスライダ
部2に印加されて安定な浮上状態が実現されているこ
と、及び磁気記録再生円盤面1への浮上型磁気ヘッドH
の近接時における磁気記録媒体円盤面1と浮上型磁気ヘ
ッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aの不平行度の
許容値も大きいことを表わしている。
【0053】図6は図2に示してある浮上型磁気ヘッド
の支持部、すなわち、浮上型磁気ヘッドの支持部におけ
る第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態
の圧電素子に対する供給電圧が0とされた状態で、第1
の支持アーム4にジンバルばね3を介して取付けられて
いる浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aが、停止状態の磁気記録媒体円盤面1の数μm上方
に磁気記録媒体円盤面1と平行な状態にさせるために、
第2の支持アーム10の先端部の方が基部に比べて上向
きに傾斜するような取付態様となるようにして、第2の
支持アーム10の基部10aが取付部材6Aに対してね
じ11により取付けて構成した浮上型磁気ヘッドの支持
部の第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形
態の圧電素子に対して、切換スイッチ23の可動接点v
と固定接点Zとを介して0Vを与えている状態を示して
いる。
の支持部、すなわち、浮上型磁気ヘッドの支持部におけ
る第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態
の圧電素子に対する供給電圧が0とされた状態で、第1
の支持アーム4にジンバルばね3を介して取付けられて
いる浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面
2aが、停止状態の磁気記録媒体円盤面1の数μm上方
に磁気記録媒体円盤面1と平行な状態にさせるために、
第2の支持アーム10の先端部の方が基部に比べて上向
きに傾斜するような取付態様となるようにして、第2の
支持アーム10の基部10aが取付部材6Aに対してね
じ11により取付けて構成した浮上型磁気ヘッドの支持
部の第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形
態の圧電素子に対して、切換スイッチ23の可動接点v
と固定接点Zとを介して0Vを与えている状態を示して
いる。
【0054】図10は、図2に示してある浮上型磁気ヘ
ッドの支持部における第2の支持アーム10を構成して
いるバイモルフ形態の圧電素子に対して、図6に示され
ているように0Vを供給して、浮上型磁気ヘッドHにお
けるスライダ部2の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤面
の近接位置にある場合に、圧電素子への印加電圧と、ス
ライダ部2に生じる押圧力との関係の実測値を示すA曲
線と、図1に示してある浮上型磁気ヘッドの支持部のよ
うに第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形
態の圧電素子に対して、図3に示されているように0V
を供給して、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2
の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤面よりも下の位置に
ある場合に、圧電素子への印加電圧と、スライダ部2に
生じる押圧力との関係の実測値を示すB曲線とを示した
図である。
ッドの支持部における第2の支持アーム10を構成して
いるバイモルフ形態の圧電素子に対して、図6に示され
ているように0Vを供給して、浮上型磁気ヘッドHにお
けるスライダ部2の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤面
の近接位置にある場合に、圧電素子への印加電圧と、ス
ライダ部2に生じる押圧力との関係の実測値を示すA曲
線と、図1に示してある浮上型磁気ヘッドの支持部のよ
うに第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形
態の圧電素子に対して、図3に示されているように0V
を供給して、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2
の浮上面2aが、磁気記録媒体円盤面よりも下の位置に
ある場合に、圧電素子への印加電圧と、スライダ部2に
生じる押圧力との関係の実測値を示すB曲線とを示した
図である。
【0055】図10に示されているA曲線を見ると、図
2に示してある浮上型磁気ヘッドの支持部における第2
の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電
素子に0Vを供給した場合には、浮上型磁気ヘッドHに
おけるスライダ部2への押圧力は0であり、また、図2
に示してある浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の
支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素
子に+16Vを供給した場合には、浮上型磁気ヘッドH
におけるスライダ部2への押圧力は約5grであり、さ
らに、図10に示されているB曲線を見ると、図1に示
してある浮上型磁気ヘッドの支持部のように第2の支持
アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に
0Vを供給した場合には、浮上型磁気ヘッドHにおける
スライダ部2への押圧力は3grであり、さらにまた、
図1に示してある浮上型磁気ヘッドの支持部における第
2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧
電素子に+16Vを供給した場合には、浮上型磁気ヘッ
ドHにおけるスライダ部2への押圧力は約8grであ
る。
2に示してある浮上型磁気ヘッドの支持部における第2
の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電
素子に0Vを供給した場合には、浮上型磁気ヘッドHに
おけるスライダ部2への押圧力は0であり、また、図2
に示してある浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の
支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素
子に+16Vを供給した場合には、浮上型磁気ヘッドH
におけるスライダ部2への押圧力は約5grであり、さ
らに、図10に示されているB曲線を見ると、図1に示
してある浮上型磁気ヘッドの支持部のように第2の支持
アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に
0Vを供給した場合には、浮上型磁気ヘッドHにおける
スライダ部2への押圧力は3grであり、さらにまた、
図1に示してある浮上型磁気ヘッドの支持部における第
2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧
電素子に+16Vを供給した場合には、浮上型磁気ヘッ
ドHにおけるスライダ部2への押圧力は約8grであ
る。
【0056】図10のB曲線を参照すると、図1に示し
てある浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持ア
ーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に所
定の電圧を供給することにより、浮上型磁気ヘッドHの
動きの加速度変動を充分に押え込むのに必要とされる押
圧力が得られていることが判かる。また、図1に示して
ある浮上型磁気ヘッドの支持部を用いている場合には、
浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2a
を磁気記録媒体円盤面1から離すためには、第2の支持
アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に
−9V以上の電圧を供給することが必要なことが判か
る。
てある浮上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持ア
ーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に所
定の電圧を供給することにより、浮上型磁気ヘッドHの
動きの加速度変動を充分に押え込むのに必要とされる押
圧力が得られていることが判かる。また、図1に示して
ある浮上型磁気ヘッドの支持部を用いている場合には、
浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2a
を磁気記録媒体円盤面1から離すためには、第2の支持
アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子に
−9V以上の電圧を供給することが必要なことが判か
る。
【0057】ところで、浮上型磁気ヘッドの支持部にお
ける第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形
態の圧電素子に所定の電圧を供給して、浮上型磁気ヘッ
ドHにおけるスライダ部2に対して印加される押圧力を
再現性良く得るためには、前記したバイモルフ形態の圧
電素子にある特定な電圧を印加して、第2の支持アーム
10にある特定な空間的な位置を占めた状態にした後
に、第2の支持アーム10が別の特定な空間的な位置を
占める状態にするために、別のある特定な電圧を第2の
支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素
子に印加する際には、一旦、図3及び図6に示されてい
るように、バイモルフ形態の圧電素子を抵抗器Rで短絡
し、次いで、図4に示されているように第2の支持アー
ム10が磁気記録媒体円盤面1から最も離隔した状態に
なるように第2の支持アーム10を変位させるように図
4に示されているように負の電圧を印加してホールドさ
せ、前記の負の電圧のホールド点を基準として、浮上型
磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aを、磁
気記録媒体円盤面に近接させうるような電圧を印加して
行くことが必要とされる。
ける第2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形
態の圧電素子に所定の電圧を供給して、浮上型磁気ヘッ
ドHにおけるスライダ部2に対して印加される押圧力を
再現性良く得るためには、前記したバイモルフ形態の圧
電素子にある特定な電圧を印加して、第2の支持アーム
10にある特定な空間的な位置を占めた状態にした後
に、第2の支持アーム10が別の特定な空間的な位置を
占める状態にするために、別のある特定な電圧を第2の
支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素
子に印加する際には、一旦、図3及び図6に示されてい
るように、バイモルフ形態の圧電素子を抵抗器Rで短絡
し、次いで、図4に示されているように第2の支持アー
ム10が磁気記録媒体円盤面1から最も離隔した状態に
なるように第2の支持アーム10を変位させるように図
4に示されているように負の電圧を印加してホールドさ
せ、前記の負の電圧のホールド点を基準として、浮上型
磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aを、磁
気記録媒体円盤面に近接させうるような電圧を印加して
行くことが必要とされる。
【0058】すなわち、第2の支持アーム10が図3,
図6に示されているような空間的な位置を占めた状態か
ら、第2の支持アーム10が図4に示されているような
空間的な位置を占めた状態にしないで、直ちに、第2の
支持アーム10が図5に示されているような空間的な位
置を占めている状態となるような、ある特定な電圧を第
2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧
電素子に印加しても、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2へ印加される押圧力は、図10に示されている
押圧力の値よりも小さなものになる。それは、第2の支
持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子
の動きと、第2の支持アーム10と磁気記録媒体円盤面
1との距離との関係にはヒステリシス特性があり、第2
の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電
素子に対して、以前に印加されていた電圧の状況によっ
て第2の支持アーム10と磁気記録媒体円盤面1との距
離が左右されるために、新らしく印加された電圧によっ
て第2の支持アーム10と磁気記録媒体円盤面1との距
離位置が定まらないからである。
図6に示されているような空間的な位置を占めた状態か
ら、第2の支持アーム10が図4に示されているような
空間的な位置を占めた状態にしないで、直ちに、第2の
支持アーム10が図5に示されているような空間的な位
置を占めている状態となるような、ある特定な電圧を第
2の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧
電素子に印加しても、浮上型磁気ヘッドHにおけるスラ
イダ部2へ印加される押圧力は、図10に示されている
押圧力の値よりも小さなものになる。それは、第2の支
持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電素子
の動きと、第2の支持アーム10と磁気記録媒体円盤面
1との距離との関係にはヒステリシス特性があり、第2
の支持アーム10を構成しているバイモルフ形態の圧電
素子に対して、以前に印加されていた電圧の状況によっ
て第2の支持アーム10と磁気記録媒体円盤面1との距
離が左右されるために、新らしく印加された電圧によっ
て第2の支持アーム10と磁気記録媒体円盤面1との距
離位置が定まらないからである。
【0059】それで、第2の支持アーム10を構成して
いるバイモルフ形態の圧電素子に、それまでに印加され
ていた電圧と異なる電圧を印加する際には、一旦、図3
及び図6に示されているように、バイモルフ形態の圧電
素子を抵抗器Rで短絡することにより、新らしく印加さ
れた電圧によって第2の支持アーム10と磁気記録媒体
円盤面1との距離位置が、以前に印加されていた電圧の
状態によって左右されないようにできる。なお、図10
では図4における負側の基準電圧を−16Vとしている
が、前記の基準電圧を−10Vあるいは−12Vに変更
すると、図10における曲線A,Bの状態は、当然に変
化するのである。
いるバイモルフ形態の圧電素子に、それまでに印加され
ていた電圧と異なる電圧を印加する際には、一旦、図3
及び図6に示されているように、バイモルフ形態の圧電
素子を抵抗器Rで短絡することにより、新らしく印加さ
れた電圧によって第2の支持アーム10と磁気記録媒体
円盤面1との距離位置が、以前に印加されていた電圧の
状態によって左右されないようにできる。なお、図10
では図4における負側の基準電圧を−16Vとしている
が、前記の基準電圧を−10Vあるいは−12Vに変更
すると、図10における曲線A,Bの状態は、当然に変
化するのである。
【0060】これまでの説明から明らかなように本発明
の磁気記録再生装置では、浮上型磁気ヘッドHにおける
スライダ部2の浮上面2aを、磁気記録媒体円盤面1に
接触させることなく、NCSS方式によりロードオン,
ロードオフすることが可能となったので、磁気記録媒体
面が鏡面とされている磁気記録媒体円盤Dを使用するこ
とができるようになった。すなわち、通常の従来の磁気
記録再生装置では、動作停止時に磁気記録媒体円盤面1
に、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部の浮上面を
接触させておくので、磁気記録媒体面が鏡面とされてい
る磁気記録媒体円盤を使用した場合には、浮上型磁気ヘ
ッドHにおけるスライダ部の浮上面が、鏡面状の磁気記
録媒体面と吸着するために、次に装置を使用することが
できなくなるために、従来装置では磁気記録媒体面にテ
クスチャーを施した磁気記録媒体円盤を使用して、磁気
記録媒体円盤面と、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライ
ダ部の浮上面との間に空気層が形成されるようにして、
浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部の浮上面と、磁
気記録媒体面とが吸着しないようにしていた。
の磁気記録再生装置では、浮上型磁気ヘッドHにおける
スライダ部2の浮上面2aを、磁気記録媒体円盤面1に
接触させることなく、NCSS方式によりロードオン,
ロードオフすることが可能となったので、磁気記録媒体
面が鏡面とされている磁気記録媒体円盤Dを使用するこ
とができるようになった。すなわち、通常の従来の磁気
記録再生装置では、動作停止時に磁気記録媒体円盤面1
に、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部の浮上面を
接触させておくので、磁気記録媒体面が鏡面とされてい
る磁気記録媒体円盤を使用した場合には、浮上型磁気ヘ
ッドHにおけるスライダ部の浮上面が、鏡面状の磁気記
録媒体面と吸着するために、次に装置を使用することが
できなくなるために、従来装置では磁気記録媒体面にテ
クスチャーを施した磁気記録媒体円盤を使用して、磁気
記録媒体円盤面と、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライ
ダ部の浮上面との間に空気層が形成されるようにして、
浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部の浮上面と、磁
気記録媒体面とが吸着しないようにしていた。
【0061】しかしながら、磁気記録媒体面にテクスチ
ャーを施した磁気記録媒体円盤を使用した場合には、磁
気記録媒体円盤面上に、浮上型磁気ヘッドHにおけるス
ライダ部の浮上面を近接した状態で浮上させることがで
きず、多くの場合、例えば0.08μm以上の浮上量と
して動作させていたので、磁気記録再生損失が大きく、
そのために高密度記録再生の実現を困難にしていた。一
方、前述のように本発明の磁気記録再生装置では、浮上
型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aが、
磁気記録媒体円盤面1に接触しない状態で動作するの
で、磁気記録媒体面が鏡面とされている磁気記録媒体円
盤Dを使用しても、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライ
ダ部の浮上面と、鏡面状の磁気記録媒体面とが吸着する
ことがないから、磁気記録媒体面にテクスチャーを施し
た磁気記録媒体円盤を使用する必要がなく、また、磁気
記録媒体面にオイルを塗布したオイルコートを行なう必
要がない。
ャーを施した磁気記録媒体円盤を使用した場合には、磁
気記録媒体円盤面上に、浮上型磁気ヘッドHにおけるス
ライダ部の浮上面を近接した状態で浮上させることがで
きず、多くの場合、例えば0.08μm以上の浮上量と
して動作させていたので、磁気記録再生損失が大きく、
そのために高密度記録再生の実現を困難にしていた。一
方、前述のように本発明の磁気記録再生装置では、浮上
型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aが、
磁気記録媒体円盤面1に接触しない状態で動作するの
で、磁気記録媒体面が鏡面とされている磁気記録媒体円
盤Dを使用しても、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライ
ダ部の浮上面と、鏡面状の磁気記録媒体面とが吸着する
ことがないから、磁気記録媒体面にテクスチャーを施し
た磁気記録媒体円盤を使用する必要がなく、また、磁気
記録媒体面にオイルを塗布したオイルコートを行なう必
要がない。
【0062】このように、磁気記録媒体面にテクスチャ
ーを施した磁気記録媒体円盤を使用せず、鏡面状の磁気
記録媒体円盤面1を有する磁気記録媒体円盤Dを用いて
いる本発明の磁気記録再生装置では、浮上型磁気ヘッド
Hを、一層、低浮上化走行させて高密度記録再生動作を
行なうことが可能となった。また、鏡面状の磁気記録媒
体円盤面1を有する磁気記録媒体円盤Dを用いて、浮上
型磁気ヘッドに0.05μm台の浮上走行を行なわせる
場合に、鏡面状の磁気記録媒体円盤面1にオイルコート
を施してあると、鏡面状の磁気記録媒体円盤面1上のオ
イルが、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮
上面間にオイルがしみ込んで、最終的には浮上面2aを
よごす作用があるので、鏡面状の磁気記録媒体円盤面1
上にオイルを塗布しない状態の磁気記録媒体円盤を使用
する。また、磁気ヘッドHにおけるスライダ部2をアル
チック材で構成した場合に、0.05μmの浮上量で安
定な浮上走行が実現でき、かつ、NCSS方式でロード
オン,ロードオフを繰返して走行運転を行なっても、浮
上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aに
塵埃が付いたり、磁気記録媒体円盤面1を損傷させたり
することがなく、安定な記録再生動作を行なうことがで
きた。なお、磁気記録媒体円盤Dの磁性膜として、Hc
が2000Oeの磁性膜を用い、浮上型磁気ヘッドに
0.05μm台の浮上走行を行なわせた場合に、Hcが
2000Oeの磁性膜を充分に飽和記録させ得たが、H
cが2000Oe以上の磁性膜を備えた磁気記録媒体円
盤Dについての記録再生の可能性もある。
ーを施した磁気記録媒体円盤を使用せず、鏡面状の磁気
記録媒体円盤面1を有する磁気記録媒体円盤Dを用いて
いる本発明の磁気記録再生装置では、浮上型磁気ヘッド
Hを、一層、低浮上化走行させて高密度記録再生動作を
行なうことが可能となった。また、鏡面状の磁気記録媒
体円盤面1を有する磁気記録媒体円盤Dを用いて、浮上
型磁気ヘッドに0.05μm台の浮上走行を行なわせる
場合に、鏡面状の磁気記録媒体円盤面1にオイルコート
を施してあると、鏡面状の磁気記録媒体円盤面1上のオ
イルが、浮上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮
上面間にオイルがしみ込んで、最終的には浮上面2aを
よごす作用があるので、鏡面状の磁気記録媒体円盤面1
上にオイルを塗布しない状態の磁気記録媒体円盤を使用
する。また、磁気ヘッドHにおけるスライダ部2をアル
チック材で構成した場合に、0.05μmの浮上量で安
定な浮上走行が実現でき、かつ、NCSS方式でロード
オン,ロードオフを繰返して走行運転を行なっても、浮
上型磁気ヘッドHにおけるスライダ部2の浮上面2aに
塵埃が付いたり、磁気記録媒体円盤面1を損傷させたり
することがなく、安定な記録再生動作を行なうことがで
きた。なお、磁気記録媒体円盤Dの磁性膜として、Hc
が2000Oeの磁性膜を用い、浮上型磁気ヘッドに
0.05μm台の浮上走行を行なわせた場合に、Hcが
2000Oeの磁性膜を充分に飽和記録させ得たが、H
cが2000Oe以上の磁性膜を備えた磁気記録媒体円
盤Dについての記録再生の可能性もある。
【0063】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明の磁気記録再生装置は、磁気記録媒体
円盤面と浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面との間
の薄層気体流によりスライダ部の浮上面に生じた揚力に
よって、磁気記録媒体円盤面上に浮上状態にされる浮上
型磁気ヘッドが、第1の支持アームの先端部付近に設け
られているジンバルばねに支えられており、浮上型磁気
ヘッドのスライダ部における浮上面側とは反対側の面の
中央部付近に設けた回動支点の先端部が当接している第
1の支持アームから、前記した回動支点を介して浮上型
磁気ヘッドのスライダ部に押圧力が印加され、また、前
記した第1の支持アームに対して間隔を隔てて並設され
ているとともに、記録再生動作時に磁気記録媒体円盤面
の面振れとは無関係に所定の空間位置に固定されるよう
に制御されるバイモルフ形態の圧電素子によって構成さ
れている第2の支持アームに対して、第2の支持アーム
との間隔が小さくされるようにばねで付勢されている第
1の支持アームと、前記の回動支点の位置付近における
第1の支持アームと第2の支持アームとの間に、前記し
た第1の支持アームと第2の支持アームとの間隔を大に
させる方向に付勢されていて、第2の支持アームとの接
触点が第1の支持アームと第2の支持アームとの間隔に
従って変化するようなものとして設けられており小型で
小さな曲げ量を大きな押圧力にできる押圧力伝達部材
と、回動支点とを介して浮上型磁気ヘッドのスライダ部
に印加する押圧力が伝達される。前記した第1の支持ア
ームと第2の支持アームとは、浮上型磁気ヘッドの機械
的振動に対して両端支持形態の支持体として機能するた
めに、浮上型磁気ヘッドの機械的振動を低減でき、前記
の第1の支持アームに対して間隔を隔てて並設されてい
るとともに、記録再生動作時に磁気記録媒体円盤面の面
振れとは無関係に所定の空間位置に固定されるように制
御されるバイモルフ形態の圧電素子によって構成されて
いる第2の支持アームに対して、磁気記録媒体円盤の回
転運転状態と対応して所定の大きさ及び極性を有する電
圧をバイモルフ形態の圧電素子に供給することにより、
磁気記録媒体円盤面から浮上型磁気ヘッドまでの距離
を、それぞれ所定のように容易に変化でき、また、前記
の距離の変化に際して部材の変位が行なわれる時間を、
浮上型磁気ヘッドと第1の支持アーム部分との機械的振
動系における1次共振周波数値と対応する周期の少なく
とも1/8の時間をかけて、前記した浮上型磁気ヘッド
の支持部における第2の支持アームの2つの空間位置間
での変位動作が行なわれるようにしたり、さらに、第2
の支持アームと第1の支持アームとの間隔の最大値を制
限する部材が第2の支持アームに設けてあるために、N
CSS方式の動作を安定確実に行なうことができるので
あり、本発明によれば既述の従来技術における諸欠点を
解決できる。
なように、本発明の磁気記録再生装置は、磁気記録媒体
円盤面と浮上型磁気ヘッドのスライダ部の浮上面との間
の薄層気体流によりスライダ部の浮上面に生じた揚力に
よって、磁気記録媒体円盤面上に浮上状態にされる浮上
型磁気ヘッドが、第1の支持アームの先端部付近に設け
られているジンバルばねに支えられており、浮上型磁気
ヘッドのスライダ部における浮上面側とは反対側の面の
中央部付近に設けた回動支点の先端部が当接している第
1の支持アームから、前記した回動支点を介して浮上型
磁気ヘッドのスライダ部に押圧力が印加され、また、前
記した第1の支持アームに対して間隔を隔てて並設され
ているとともに、記録再生動作時に磁気記録媒体円盤面
の面振れとは無関係に所定の空間位置に固定されるよう
に制御されるバイモルフ形態の圧電素子によって構成さ
れている第2の支持アームに対して、第2の支持アーム
との間隔が小さくされるようにばねで付勢されている第
1の支持アームと、前記の回動支点の位置付近における
第1の支持アームと第2の支持アームとの間に、前記し
た第1の支持アームと第2の支持アームとの間隔を大に
させる方向に付勢されていて、第2の支持アームとの接
触点が第1の支持アームと第2の支持アームとの間隔に
従って変化するようなものとして設けられており小型で
小さな曲げ量を大きな押圧力にできる押圧力伝達部材
と、回動支点とを介して浮上型磁気ヘッドのスライダ部
に印加する押圧力が伝達される。前記した第1の支持ア
ームと第2の支持アームとは、浮上型磁気ヘッドの機械
的振動に対して両端支持形態の支持体として機能するた
めに、浮上型磁気ヘッドの機械的振動を低減でき、前記
の第1の支持アームに対して間隔を隔てて並設されてい
るとともに、記録再生動作時に磁気記録媒体円盤面の面
振れとは無関係に所定の空間位置に固定されるように制
御されるバイモルフ形態の圧電素子によって構成されて
いる第2の支持アームに対して、磁気記録媒体円盤の回
転運転状態と対応して所定の大きさ及び極性を有する電
圧をバイモルフ形態の圧電素子に供給することにより、
磁気記録媒体円盤面から浮上型磁気ヘッドまでの距離
を、それぞれ所定のように容易に変化でき、また、前記
の距離の変化に際して部材の変位が行なわれる時間を、
浮上型磁気ヘッドと第1の支持アーム部分との機械的振
動系における1次共振周波数値と対応する周期の少なく
とも1/8の時間をかけて、前記した浮上型磁気ヘッド
の支持部における第2の支持アームの2つの空間位置間
での変位動作が行なわれるようにしたり、さらに、第2
の支持アームと第1の支持アームとの間隔の最大値を制
限する部材が第2の支持アームに設けてあるために、N
CSS方式の動作を安定確実に行なうことができるので
あり、本発明によれば既述の従来技術における諸欠点を
解決できる。
【図1】本発明の磁気記録再生装置の側面図である。
【図2】本発明の磁気記録再生装置の側面図である。
【図3】本発明の磁気記録再生装置の動作を説明するた
めの一部の側面図である。
めの一部の側面図である。
【図4】本発明の磁気記録再生装置の動作を説明するた
めの一部の側面図である。
めの一部の側面図である。
【図5】本発明の磁気記録再生装置の動作を説明するた
めの一部の側面図である。
めの一部の側面図である。
【図6】本発明の磁気記録再生装置の動作を説明するた
めの一部の側面図である。
めの一部の側面図である。
【図7】本発明の磁気記録再生装置の動作を説明するた
めの波形例図である。
めの波形例図である。
【図8】本発明の磁気記録再生装置の一部の動作状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図9】本発明の磁気記録再生装置の一部の動作説明用
の特性曲線例図である。
の特性曲線例図である。
【図10】バイモルフ形態の圧電素子の特性曲線例図で
ある。
ある。
D…磁気記録媒体円盤(磁気ディスク)、H…浮上型磁
気ヘッド、2…浮上型磁気ヘッドHのスライダ部、2a
…浮上面、3…ジンバルばね、4…第1の支持アーム、
5…回動支点、6…取付部材、8…スペーサ、10…第
2の支持アーム、12…シム、13,14…圧電素子、
15…ガラスの薄板、16…押圧力伝達部材、16a…
半円形状の折曲部、18,19…接続線、23…切換ス
イッチ、
気ヘッド、2…浮上型磁気ヘッドHのスライダ部、2a
…浮上面、3…ジンバルばね、4…第1の支持アーム、
5…回動支点、6…取付部材、8…スペーサ、10…第
2の支持アーム、12…シム、13,14…圧電素子、
15…ガラスの薄板、16…押圧力伝達部材、16a…
半円形状の折曲部、18,19…接続線、23…切換ス
イッチ、
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】例えば、前記した第2の支持アーム10の
空間位置が磁気記録媒体円盤面1に近付けば、前記した
浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力が増加して浮上
型磁気ヘッドHの浮上量が減少し、また前記した第2の
支持アーム10の空間位置が磁気記録媒体円盤面1から
遠のけば、前記した浮上型磁気ヘッドHに印加される押
圧力が減少して浮上型磁気ヘッドHの浮上量が増加する
ことになる。図1の(b)は、第2の支持アーム10を
構成しているバイモルフ形態の圧電素子13,14に対
して、第2の支持アーム10が磁気記録媒体円盤面1か
ら離間する方向で、大きく変位するような極性と大きさ
とを有する電圧を、接続線18,19を介して供給した
場合における第1の支持アーム4と第2の支持アーム1
0との状態を示している。
空間位置が磁気記録媒体円盤面1に近付けば、前記した
浮上型磁気ヘッドHに印加される押圧力が増加して浮上
型磁気ヘッドHの浮上量が減少し、また前記した第2の
支持アーム10の空間位置が磁気記録媒体円盤面1から
遠のけば、前記した浮上型磁気ヘッドHに印加される押
圧力が減少して浮上型磁気ヘッドHの浮上量が増加する
ことになる。図1の(b)は、第2の支持アーム10を
構成しているバイモルフ形態の圧電素子13,14に対
して、第2の支持アーム10が磁気記録媒体円盤面1か
ら離間する方向で、大きく変位するような極性と大きさ
とを有する電圧を、接続線18,19を介して供給した
場合における第1の支持アーム4と第2の支持アーム1
0との状態を示している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】ところで、第1の支持アーム4と第2の支
持アーム10との間に設けられている押圧力伝達部材1
6の弾力と、第1の支持アーム4の基部4a付近に設け
られているばね4bの弾力とは、前記の押圧力伝達部材
16の弾力の方が、ばね4bの弾力よりも大きく、か
つ、前記した押圧力伝達部材16の弾力は、第1の支持
アーム4と第2の支持アーム10との間隔を大にする向
きで、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10とを
付勢し、また、ばね4bの弾力は、第1の支持アーム4
と第2の支持アーム10との間隔を小にする向きで、第
1の支持アーム4と第2の支持アーム10とを付勢して
いるが、前記のように、第1の支持アーム4と第2の支
持アーム10とが、図1の(b)に示されているような
状態において、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮
上面2aは、磁気記録媒体円盤面1から大きく離隔して
いて、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2a
に気体流によって生じる揚力は無視できる程に小さい場
合には、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10と
の間隔が、前記した押圧力伝達部材16の弾力によっ
て、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10との間
隔の最大値を制限するための部材17に第1の支持アー
ム4が衝当る状態の最大間隔まで拡がる。
持アーム10との間に設けられている押圧力伝達部材1
6の弾力と、第1の支持アーム4の基部4a付近に設け
られているばね4bの弾力とは、前記の押圧力伝達部材
16の弾力の方が、ばね4bの弾力よりも大きく、か
つ、前記した押圧力伝達部材16の弾力は、第1の支持
アーム4と第2の支持アーム10との間隔を大にする向
きで、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10とを
付勢し、また、ばね4bの弾力は、第1の支持アーム4
と第2の支持アーム10との間隔を小にする向きで、第
1の支持アーム4と第2の支持アーム10とを付勢して
いるが、前記のように、第1の支持アーム4と第2の支
持アーム10とが、図1の(b)に示されているような
状態において、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮
上面2aは、磁気記録媒体円盤面1から大きく離隔して
いて、浮上型磁気ヘッドHのスライダ部2の浮上面2a
に気体流によって生じる揚力は無視できる程に小さい場
合には、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10と
の間隔が、前記した押圧力伝達部材16の弾力によっ
て、第1の支持アーム4と第2の支持アーム10との間
隔の最大値を制限するための部材17に第1の支持アー
ム4が衝当る状態の最大間隔まで拡がる。
Claims (2)
- 【請求項1】 浮上型磁気ヘッドが取付けてあるジンバ
ルばねを、先端部付近に固着させてある第1の支持アー
ムの基部と、前記した第1の支持アームに対して間隔を
隔てて並設されているとともに、バイモルフ形態の圧電
素子によって構成してある第2の支持アームの基部とを
共通の取付部材に互いに電気的に絶縁された状態で固着
し、浮上型磁気ヘッドのスライダ部における浮上面側と
は反対側の面の中央部付近に設けた回動支点の先端部
を、前記したジンバルばねの弾力によって第1の支持ア
ームに当接させて、前記した回動支点を介して浮上型磁
気ヘッドのスライダ部に押圧力を印加させ、また、前記
した第1の支持アームの基部付近に設けられているばね
により、第1の支持アームと第2の支持アームとの間隔
が小さくなる方向に第1の支持アームを付勢させ、さら
に、前記の回動支点の位置付近における第1の支持アー
ムと第2の支持アームとの間に、前記した第1の支持ア
ームと第2の支持アームとの間隔を大にさせる方向に付
勢する押圧力伝達部材とを設け、さらにまた、第2の支
持アームと第1の支持アームとの間隔の最大値を制限す
る部材を、第2の支持アームに設けてなる浮上型磁気ヘ
ッドの支持部と、前記した浮上型磁気ヘッドの支持部に
おける第2の支持アームの所定の空間中での設定位置
を、磁気記録媒体円盤の回転運転状態と対応して変化さ
せるように、前記した第2の支持アームを構成している
バイモルフ形態の圧電素子に供給する電圧の大きさと極
性とを制御する手段とを備えてなる磁気記録再生装置。 - 【請求項2】 浮上型磁気ヘッドが取付けてあるジンバ
ルばねを、先端部付近に固着させてある第1の支持アー
ムの基部と、前記した第1の支持アームに対して間隔を
隔てて並設されているとともに、バイモルフ形態の圧電
素子によって構成してある第2の支持アームの基部とを
共通の取付部材に互いに電気的に絶縁された状態で固着
し、浮上型磁気ヘッドのスライダ部における浮上面側と
は反対側の面の中央部付近に設けた回動支点の先端部
を、前記したジンバルばねの弾力によって第1の支持ア
ームに当接させて、前記した回動支点を介して浮上型磁
気ヘッドのスライダ部に押圧力を印加させ、また、前記
した第1の支持アームの基部付近に設けられているばね
により、第1の支持アームと第2の支持アームとの間隔
が小さくなる方向に第1の支持アームを付勢させ、さら
に前記の回動支点の位置付近における第1の支持アーム
と第2の支持アームとの間に、前記した第1の支持アー
ムと第2の支持アームとの間隔を大にさせる方向に付勢
する押圧力伝達部材とを設け、さらにまた第2の支持ア
ームと第1の支持アームとの間隔の最大値を制限する部
材を第2の支持アームに設けてなる浮上型磁気ヘッドの
支持部と、前記した浮上型磁気ヘッドの支持部における
第2の支持アームの所定の空間中での設定位置を、浮上
型磁気ヘッドのロードオン時と待機状態における浮上型
磁気ヘッドのロードオフ時との動作状態の変更時に、浮
上型磁気ヘッドの支持部における第2の支持アーム部分
の機械的振動系における1次共振周波数値と対応する周
期の少なくとも1/8の時間をかけて、前記した浮上型
磁気ヘッドの支持部における第2の支持アームの2つの
空間位置間での変位動作が行なわれるように前記した第
2の支持アームを構成しているバイモルフ形態の圧電素
子に供給する電圧の大きさと極性とを制御する手段とを
備えてなる磁気記録再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1774394A JPH07211035A (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | 磁気記録再生装置。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1774394A JPH07211035A (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | 磁気記録再生装置。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07211035A true JPH07211035A (ja) | 1995-08-11 |
Family
ID=11952237
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1774394A Pending JPH07211035A (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | 磁気記録再生装置。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07211035A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100383888C (zh) * | 2001-11-05 | 2008-04-23 | 松下电器产业株式会社 | 磁头定位装置以及使用它的磁盘装置 |
CN115620753A (zh) * | 2021-07-13 | 2023-01-17 | 株式会社东芝 | 磁盘装置 |
-
1994
- 1994-01-19 JP JP1774394A patent/JPH07211035A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100383888C (zh) * | 2001-11-05 | 2008-04-23 | 松下电器产业株式会社 | 磁头定位装置以及使用它的磁盘装置 |
CN115620753A (zh) * | 2021-07-13 | 2023-01-17 | 株式会社东芝 | 磁盘装置 |
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