JPH07210834A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッドとその製法および磁気ディスク装置 - Google Patents
磁気抵抗効果型磁気ヘッドとその製法および磁気ディスク装置Info
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- JPH07210834A JPH07210834A JP6003391A JP339194A JPH07210834A JP H07210834 A JPH07210834 A JP H07210834A JP 6003391 A JP6003391 A JP 6003391A JP 339194 A JP339194 A JP 339194A JP H07210834 A JPH07210834 A JP H07210834A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】表面クリーニングによる磁気抵抗効果膜の損傷
および磁気特性の劣化を防止し、高感度で信頼性の高い
磁気抵抗効果型磁気ヘッドの提供にある。 【構成】磁気抵抗効果を用いて磁気的信号を電気的信号
に変換する磁気抵抗効果膜60と、該磁気抵抗効果膜に
信号検出電流を流すための一対の電極と、前記磁気抵抗
効果膜の両端部に配置され、該磁気抵抗効果膜に磁気的
に長手方向にバイアスを印加するための磁区制御層80
を有する磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記磁気
抵抗効果膜60と磁区制御層80との間に強磁性膜から
なるバッファ層70を設けたことを特徴とする磁気抵抗
効果型磁気ヘッド。
および磁気特性の劣化を防止し、高感度で信頼性の高い
磁気抵抗効果型磁気ヘッドの提供にある。 【構成】磁気抵抗効果を用いて磁気的信号を電気的信号
に変換する磁気抵抗効果膜60と、該磁気抵抗効果膜に
信号検出電流を流すための一対の電極と、前記磁気抵抗
効果膜の両端部に配置され、該磁気抵抗効果膜に磁気的
に長手方向にバイアスを印加するための磁区制御層80
を有する磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記磁気
抵抗効果膜60と磁区制御層80との間に強磁性膜から
なるバッファ層70を設けたことを特徴とする磁気抵抗
効果型磁気ヘッド。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置、磁気
テープ等の磁気記録装置に用いられる磁気抵抗効果を利
用した磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製法に関す
るものである。
テープ等の磁気記録装置に用いられる磁気抵抗効果を利
用した磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの主要な問題
は、磁気抵抗効果膜に磁壁が存在した場合、磁気記録媒
体の磁性面から信号磁界により磁壁が不規則に移動し
て、バルクハウゼンノイズと呼ばれるノイズが発生する
ことである。このため、磁気抵抗効果膜内の磁壁を消滅
させる必要がある。
は、磁気抵抗効果膜に磁壁が存在した場合、磁気記録媒
体の磁性面から信号磁界により磁壁が不規則に移動し
て、バルクハウゼンノイズと呼ばれるノイズが発生する
ことである。このため、磁気抵抗効果膜内の磁壁を消滅
させる必要がある。
【0003】磁気抵抗効果膜内の磁壁を消滅する方法と
して、米国特許第4,663,685号には、磁気抵抗効
果膜の上側両端部に反強磁性体で構成される磁区制御層
を設け、この反強磁性膜と磁気抵抗効果膜との界面で生
じる磁気的な結合(以下、交換結合と称す)を利用し
て、磁気抵抗効果膜の長手方向に縦バイアス磁界を印加
し、磁気抵抗効果膜内の磁気モーメントを一方向に揃え
る(一方向異方性)ことによって、磁気抵抗効果膜の中
央にある感磁部を単一磁区状態に維持し、バルクハウゼ
ンノイズを防止する方法が記載されている。上記の米国
特許で提案された材料は、磁気抵抗効果膜としてはNi
Fe、反強磁性膜としてはMn合金が開示されている。
そして、Mn合金中では磁気抵抗効果膜と交換結合が最
も大きい材料はFeMnとされている。
して、米国特許第4,663,685号には、磁気抵抗効
果膜の上側両端部に反強磁性体で構成される磁区制御層
を設け、この反強磁性膜と磁気抵抗効果膜との界面で生
じる磁気的な結合(以下、交換結合と称す)を利用し
て、磁気抵抗効果膜の長手方向に縦バイアス磁界を印加
し、磁気抵抗効果膜内の磁気モーメントを一方向に揃え
る(一方向異方性)ことによって、磁気抵抗効果膜の中
央にある感磁部を単一磁区状態に維持し、バルクハウゼ
ンノイズを防止する方法が記載されている。上記の米国
特許で提案された材料は、磁気抵抗効果膜としてはNi
Fe、反強磁性膜としてはMn合金が開示されている。
そして、Mn合金中では磁気抵抗効果膜と交換結合が最
も大きい材料はFeMnとされている。
【0004】磁気抵抗効果膜に一方向異方性を付与する
ためには、磁気抵抗効果膜に反強磁性膜をエピタキシャ
ル成長させることが必要である。そのためには磁気抵抗
効果膜を形成した後、同一装置内で反強磁性膜を連続的
に蒸着あるいはスパッタすることが必要である。
ためには、磁気抵抗効果膜に反強磁性膜をエピタキシャ
ル成長させることが必要である。そのためには磁気抵抗
効果膜を形成した後、同一装置内で反強磁性膜を連続的
に蒸着あるいはスパッタすることが必要である。
【0005】磁気抵抗効果素子を作製する場合、磁気抵
抗効果素子を所定の形状にパターニングした後、反強磁
性膜を形成する。しかしこの場合、パターニング後の磁
気抵抗効果膜の表面には、数nmの酸化皮膜が生成する
ことから、この上に反強磁性膜を形成しても磁気的な結
合がとれない。
抗効果素子を所定の形状にパターニングした後、反強磁
性膜を形成する。しかしこの場合、パターニング後の磁
気抵抗効果膜の表面には、数nmの酸化皮膜が生成する
ことから、この上に反強磁性膜を形成しても磁気的な結
合がとれない。
【0006】そこで、従来は図2(a)に示すプロセス
が採用されていた。つまり、磁気抵抗効果膜(MR膜)
をパターニングした後、磁気抵抗効果膜の表面をクリー
ニングして膜表面の酸化皮膜をエッチングにより除去
し、引き続き同一真空装置内で反強磁性膜を形成するも
のである。この表面クリーニング法としては、バイアス
スパッタあるいはAr電子銃等でエッチングする方法を
用いていた。
が採用されていた。つまり、磁気抵抗効果膜(MR膜)
をパターニングした後、磁気抵抗効果膜の表面をクリー
ニングして膜表面の酸化皮膜をエッチングにより除去
し、引き続き同一真空装置内で反強磁性膜を形成するも
のである。この表面クリーニング法としては、バイアス
スパッタあるいはAr電子銃等でエッチングする方法を
用いていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来法では、磁気
抵抗効果膜の表面をクリーニングする工程が入るためプ
ロセスが複雑である。さらに、磁気抵抗効果膜は数10
nm以下と薄く、クリーニング時のプラズマによって磁
気抵抗効果膜が損傷され、磁気特性が変化すると云う問
題がある。
抵抗効果膜の表面をクリーニングする工程が入るためプ
ロセスが複雑である。さらに、磁気抵抗効果膜は数10
nm以下と薄く、クリーニング時のプラズマによって磁
気抵抗効果膜が損傷され、磁気特性が変化すると云う問
題がある。
【0008】また、前記酸化皮膜の膜厚が一定でないこ
とから、これをエッチングする際、磁気抵抗効果膜もエ
ッチングされ、該磁気抵抗効果膜の磁気特性が劣化する
ばかりでなく、ヘッド特性にも大きく影響を及ぼすこと
になる。
とから、これをエッチングする際、磁気抵抗効果膜もエ
ッチングされ、該磁気抵抗効果膜の磁気特性が劣化する
ばかりでなく、ヘッド特性にも大きく影響を及ぼすこと
になる。
【0009】更に、酸化皮膜のクリーニング時には、試
料全体がプラズマ中に曝されることから、基板ホルダー
あるいは基板表面がエッチアウトされて、該エッチアウ
ト物が再付着するため、交換結合の強さ並びにその再現
性が問題となる。その結果、磁気抵抗効果膜が単一磁区
状態とならず磁壁が生じ、バルクハウゼンノイズが発生
すると云う問題がある。
料全体がプラズマ中に曝されることから、基板ホルダー
あるいは基板表面がエッチアウトされて、該エッチアウ
ト物が再付着するため、交換結合の強さ並びにその再現
性が問題となる。その結果、磁気抵抗効果膜が単一磁区
状態とならず磁壁が生じ、バルクハウゼンノイズが発生
すると云う問題がある。
【0010】本発明の目的は、磁気抵抗効果膜と反強磁
性膜との間で再現性良く交換結合が形成される構造の磁
気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製法、並びに、該磁
気ヘッドを用いた磁気ディスク装置を提案することにあ
る。
性膜との間で再現性良く交換結合が形成される構造の磁
気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製法、並びに、該磁
気ヘッドを用いた磁気ディスク装置を提案することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の要旨は次のとおりである。即ち、磁気抵抗効果を用
いて磁気的信号を電気的信号に変換する磁気抵抗効果膜
と、該磁気抵抗効果膜に信号検出電流を流すための一対
の電極と、前記磁気抵抗効果膜の両端部に配置され、該
磁気抵抗効果膜に磁気的に長手方向にバイアスを印加す
るための磁区制御層を有する磁気抵抗効果型磁気ヘッド
において、前記磁気抵抗効果膜と磁区制御層との間に強
磁性膜からなるバッファ層を設けたことを特徴とする磁
気抵抗効果型磁気ヘッドにある。また、上記バッファ層
の厚さとしては1〜5nmが望ましい。
明の要旨は次のとおりである。即ち、磁気抵抗効果を用
いて磁気的信号を電気的信号に変換する磁気抵抗効果膜
と、該磁気抵抗効果膜に信号検出電流を流すための一対
の電極と、前記磁気抵抗効果膜の両端部に配置され、該
磁気抵抗効果膜に磁気的に長手方向にバイアスを印加す
るための磁区制御層を有する磁気抵抗効果型磁気ヘッド
において、前記磁気抵抗効果膜と磁区制御層との間に強
磁性膜からなるバッファ層を設けたことを特徴とする磁
気抵抗効果型磁気ヘッドにある。また、上記バッファ層
の厚さとしては1〜5nmが望ましい。
【0012】上記本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの
製法は、図2(b)のフロー図に示すように、前記磁気
抵抗効果膜60を所定の形状にパターニングした後、直
ちに前記バッファ層70と磁区制御層80とを連続して
形成し、かつ、所定の形状にパターニングした後、磁気
抵抗効果膜の容易軸方向に磁界を印加しながら熱処理を
施すことにある。つまり、本発明の特徴は、磁気抵抗効
果膜60とバッファ層70との強磁性−強磁性カップリ
ングを応用し、酸化皮膜を介しても安定性のある交換結
合が得られる点にある。
製法は、図2(b)のフロー図に示すように、前記磁気
抵抗効果膜60を所定の形状にパターニングした後、直
ちに前記バッファ層70と磁区制御層80とを連続して
形成し、かつ、所定の形状にパターニングした後、磁気
抵抗効果膜の容易軸方向に磁界を印加しながら熱処理を
施すことにある。つまり、本発明の特徴は、磁気抵抗効
果膜60とバッファ層70との強磁性−強磁性カップリ
ングを応用し、酸化皮膜を介しても安定性のある交換結
合が得られる点にある。
【0013】また、上記熱処理温度260〜300℃、
保持時間60〜20時間で熱処理することにより、交換
結合の向上とブロッキング温度の向上を図ることができ
る。なお、本発明の磁気ディスク装置は、前記の磁気抵
抗効果型磁気ヘッドを搭載することにより得ることがで
きる。
保持時間60〜20時間で熱処理することにより、交換
結合の向上とブロッキング温度の向上を図ることができ
る。なお、本発明の磁気ディスク装置は、前記の磁気抵
抗効果型磁気ヘッドを搭載することにより得ることがで
きる。
【0014】
【作用】磁気抵抗効果膜を所定の形状にパターニングし
た後、同じ真空装置内で直ちにバッファ層と磁区制御層
である反強磁性膜とを連続して形成することにより、磁
気抵抗効果膜表面をクリーニングすることなく、前記両
者間の交換結合を再現性良く形成することができる。従
って、従来法の表面クリーニングによる磁気抵抗効果膜
の損傷並びに磁気特性の劣化が防止できので、高感度で
信頼性の高い磁気抵抗効果型磁気ヘッドを得ることがで
きる。
た後、同じ真空装置内で直ちにバッファ層と磁区制御層
である反強磁性膜とを連続して形成することにより、磁
気抵抗効果膜表面をクリーニングすることなく、前記両
者間の交換結合を再現性良く形成することができる。従
って、従来法の表面クリーニングによる磁気抵抗効果膜
の損傷並びに磁気特性の劣化が防止できので、高感度で
信頼性の高い磁気抵抗効果型磁気ヘッドを得ることがで
きる。
【0015】また、前記バルクハウゼンノイズは、適切
な熱処理を施すことにより交換結合が向上して防止で
き、かつ、ブロッキング温度が向上することから、熱履
歴による安定性が高くなる。
な熱処理を施すことにより交換結合が向上して防止で
き、かつ、ブロッキング温度が向上することから、熱履
歴による安定性が高くなる。
【0016】さらにまた、磁気抵抗効果膜の表面クリー
ニングを省くことができるので、製造工程を短縮するこ
とができる。
ニングを省くことができるので、製造工程を短縮するこ
とができる。
【0017】
【実施例】本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの一実施
例を図1を用いて説明する。
例を図1を用いて説明する。
【0018】磁気抵抗効果型磁気ヘッドは、非磁性セラ
ミック基板10上に形成された下部磁気シールド膜20
と、該磁気シールド膜20上に下部ギャップ膜30とを
備えている。この下部ギャップ膜30上にソフト膜4
0,シャント膜50および磁気抵抗効果膜60とが形成
されている。
ミック基板10上に形成された下部磁気シールド膜20
と、該磁気シールド膜20上に下部ギャップ膜30とを
備えている。この下部ギャップ膜30上にソフト膜4
0,シャント膜50および磁気抵抗効果膜60とが形成
されている。
【0019】磁気抵抗効果膜60の少なくとも感磁部に
配置される分離膜65と、この分離膜65の上に所定の
箇所に所定間隔をおいて、分離膜65と磁気抵抗効果膜
60を覆うバッファ層70と磁区制御層80とが形成さ
れている。更に、その上に信号読出し用電極90が形成
されている。
配置される分離膜65と、この分離膜65の上に所定の
箇所に所定間隔をおいて、分離膜65と磁気抵抗効果膜
60を覆うバッファ層70と磁区制御層80とが形成さ
れている。更に、その上に信号読出し用電極90が形成
されている。
【0020】上記各膜を覆うように上部ギャップ膜10
0、上部磁気シールド膜110および保護膜120とが
形成され、構成されている。
0、上部磁気シールド膜110および保護膜120とが
形成され、構成されている。
【0021】図1の磁気抵抗効果型磁気ヘッドは分離膜
65を備えているが、該分離膜65は省略してもよい。
65を備えているが、該分離膜65は省略してもよい。
【0022】次に、各層、各膜の作用および材料につい
て説明する。
て説明する。
【0023】上部磁気シールド膜110および下部磁気
シールド膜20は、磁気抵抗効果膜60に信号以外の磁
界が影響するのを防止し、磁気抵抗効果型磁気ヘッドの
信号分解能を高める作用を有する。これらの材料として
は、NiFe合金、NiCo合金、Co系の非晶質合金
またはFeSiAl合金等であり、これらの膜厚はおよ
そ0.5〜3μmである。
シールド膜20は、磁気抵抗効果膜60に信号以外の磁
界が影響するのを防止し、磁気抵抗効果型磁気ヘッドの
信号分解能を高める作用を有する。これらの材料として
は、NiFe合金、NiCo合金、Co系の非晶質合金
またはFeSiAl合金等であり、これらの膜厚はおよ
そ0.5〜3μmである。
【0024】上記磁気シールド膜110および20に隣
接して配置される上部ギャップ膜100および下部ギャ
ップ膜30は、磁気抵抗効果膜60,上部磁気シールド
膜110および下部磁気シールド膜20を電気的,磁気
的に隔離する作用を有し、ガラス、Al2O3等の非磁性
絶縁物よりなる。
接して配置される上部ギャップ膜100および下部ギャ
ップ膜30は、磁気抵抗効果膜60,上部磁気シールド
膜110および下部磁気シールド膜20を電気的,磁気
的に隔離する作用を有し、ガラス、Al2O3等の非磁性
絶縁物よりなる。
【0025】上部および下部ギャップ膜100および3
0の膜厚は、磁気抵抗効果型磁気ヘッドの再生,分解能
に影響するため、磁気ディスク装置に望まれる記録密度
に依存し、通常0.1〜0.4μmの範囲にある。
0の膜厚は、磁気抵抗効果型磁気ヘッドの再生,分解能
に影響するため、磁気ディスク装置に望まれる記録密度
に依存し、通常0.1〜0.4μmの範囲にある。
【0026】磁気抵抗効果膜60はNiFe合金、Ni
Co合金、NiFeCo合金のように、磁化の方向によ
って電気抵抗が変化する強磁性膜が用いられる。その膜
厚は、約0.01〜0.04μmである。
Co合金、NiFeCo合金のように、磁化の方向によ
って電気抵抗が変化する強磁性膜が用いられる。その膜
厚は、約0.01〜0.04μmである。
【0027】シャント膜50およびソフト膜40は、磁
気抵抗効果膜60を高感度化するために、横バイアス磁
界を印加する作用を有する。シャント膜はTi、Nb、
Ta、Mo等の非磁性金属膜を用い、その膜厚は0.0
1〜0.05μmである。
気抵抗効果膜60を高感度化するために、横バイアス磁
界を印加する作用を有する。シャント膜はTi、Nb、
Ta、Mo等の非磁性金属膜を用い、その膜厚は0.0
1〜0.05μmである。
【0028】ソフト膜材料は、NiFeNb、NiFe
Rh、NiFeCoまたはCoZrMo等が用いられ、
その膜厚は0.01〜0.05μmである。図1ではソフ
ト膜40とシャント膜50をバイアス磁界の印加手段と
して用いているが、どちらか一方のみでもよい。
Rh、NiFeCoまたはCoZrMo等が用いられ、
その膜厚は0.01〜0.05μmである。図1ではソフ
ト膜40とシャント膜50をバイアス磁界の印加手段と
して用いているが、どちらか一方のみでもよい。
【0029】分離膜65は、高抵抗金属膜、例えばT
i、Ta、C等であり、絶縁膜としてはAl2O3、Si
O2、TiO2、ZrO2等がよい。また、該絶縁膜に第
3元素を添加した材料で構成してもよい。
i、Ta、C等であり、絶縁膜としてはAl2O3、Si
O2、TiO2、ZrO2等がよい。また、該絶縁膜に第
3元素を添加した材料で構成してもよい。
【0030】バッファ層70は、NiFe合金、NiC
o合金、NiFeCo合金のような強磁性膜が用いら
れ、磁気抵抗効果膜60と強磁性結合し、磁区制御層8
0をバッファ層70の上にエピタキシャル成長させる作
用を有する。
o合金、NiFeCo合金のような強磁性膜が用いら
れ、磁気抵抗効果膜60と強磁性結合し、磁区制御層8
0をバッファ層70の上にエピタキシャル成長させる作
用を有する。
【0031】磁区制御層80は、磁気抵抗効果膜60を
単磁区状態にするために長さ方向の縦バイアス磁界を与
える作用がある。その材料としてはFeMn、CoP
t、CrMn等が用いられ、その膜厚は0.01〜0.0
3μmである。
単磁区状態にするために長さ方向の縦バイアス磁界を与
える作用がある。その材料としてはFeMn、CoP
t、CrMn等が用いられ、その膜厚は0.01〜0.0
3μmである。
【0032】信号検出電極90は、磁気抵抗効果膜60
に十分な電流、例えば1×106〜20×106A/cm
2を流すため、通常、電気抵抗が小さいCu、Au、N
b、Ta、W等の単層または積層膜が用いられる。
に十分な電流、例えば1×106〜20×106A/cm
2を流すため、通常、電気抵抗が小さいCu、Au、N
b、Ta、W等の単層または積層膜が用いられる。
【0033】次に、本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッド
の製法について述べる。先ず、基板10にNiFeNか
らなる膜厚0.5〜3μmの下部磁気シールド膜20を
形成する。下部磁気シールド膜20の上に、下部ギャッ
プ膜30、例えばAl2O3膜を0.1μm以上形成す
る。更に、ソフト膜40はNiFeNbを0.02μ
m、シャント膜50はTa膜を0.015μm(0.01
5〜0.03μmでも可)、磁気抵抗効果膜60はNi
Fe膜を0.02μm形成し、所定の形状にミリング法
によりパターニングする。
の製法について述べる。先ず、基板10にNiFeNか
らなる膜厚0.5〜3μmの下部磁気シールド膜20を
形成する。下部磁気シールド膜20の上に、下部ギャッ
プ膜30、例えばAl2O3膜を0.1μm以上形成す
る。更に、ソフト膜40はNiFeNbを0.02μ
m、シャント膜50はTa膜を0.015μm(0.01
5〜0.03μmでも可)、磁気抵抗効果膜60はNi
Fe膜を0.02μm形成し、所定の形状にミリング法
によりパターニングする。
【0034】次に、磁気抵抗効果膜60の上に分離膜6
5として、例えば、Al2O3膜を所定の位置に0.01
5μm(0.01〜0.02μmでも可)形成する。ここ
で、分離膜65は、少なくとも磁気抵抗効果膜60の感
磁部の位置に配置されるように形成する。
5として、例えば、Al2O3膜を所定の位置に0.01
5μm(0.01〜0.02μmでも可)形成する。ここ
で、分離膜65は、少なくとも磁気抵抗効果膜60の感
磁部の位置に配置されるように形成する。
【0035】従来は、図2(a)で示されるように、磁
気抵抗効果膜60であるNiFe膜の表面をクリーニン
グし、NiFe膜表面の酸化皮膜を除去してから、分離
膜65の上に磁区制御層80をFeMn膜で形成してい
た。
気抵抗効果膜60であるNiFe膜の表面をクリーニン
グし、NiFe膜表面の酸化皮膜を除去してから、分離
膜65の上に磁区制御層80をFeMn膜で形成してい
た。
【0036】本発明は、図2(b)に示すように、Ni
Fe膜をパターニングした後、直ちに同一装置内でバッ
ファ層70をNiFe膜で、そして、磁区制御層80と
してFeMn膜0.02μm(0.01〜0.03μmで
も可)を連続的に形成する。
Fe膜をパターニングした後、直ちに同一装置内でバッ
ファ層70をNiFe膜で、そして、磁区制御層80と
してFeMn膜0.02μm(0.01〜0.03μmで
も可)を連続的に形成する。
【0037】図3は、本発明の特徴である最適バッファ
層の膜厚と交換結合磁界との関係を調べたものである。
層の膜厚と交換結合磁界との関係を調べたものである。
【0038】磁気抵抗効果膜にNiFe膜を、磁区制御
層にFeMn膜を用い、両者の間にバッファ層としてN
iFe膜(以下バッファNiFe膜と呼ぶ)を用いた。
NiFe膜は、通常のパターニング工程と同様に処理さ
れており、表面には酸化皮膜が数nm生成している。N
iFe膜およびFeMn膜の膜厚は0.04μmであ
る。ガラス基板等の非晶質下地膜上に形成されたFeM
n薄膜は常磁性を示し、NiFe膜に一方向異方性を付
与するためには、反強磁性膜であるγ−FeMn膜をN
iFe膜上にエピタキシャル成長させなければならな
い。従って、パターニング工程により膜表面が酸化され
ているNiFe膜上に直接FeMn膜を形成すると、図
3に示すようにNiFe膜とFeMn膜との間に交換相
互作用が生じないために交換結合磁界はゼロとなる。
層にFeMn膜を用い、両者の間にバッファ層としてN
iFe膜(以下バッファNiFe膜と呼ぶ)を用いた。
NiFe膜は、通常のパターニング工程と同様に処理さ
れており、表面には酸化皮膜が数nm生成している。N
iFe膜およびFeMn膜の膜厚は0.04μmであ
る。ガラス基板等の非晶質下地膜上に形成されたFeM
n薄膜は常磁性を示し、NiFe膜に一方向異方性を付
与するためには、反強磁性膜であるγ−FeMn膜をN
iFe膜上にエピタキシャル成長させなければならな
い。従って、パターニング工程により膜表面が酸化され
ているNiFe膜上に直接FeMn膜を形成すると、図
3に示すようにNiFe膜とFeMn膜との間に交換相
互作用が生じないために交換結合磁界はゼロとなる。
【0039】そこで、NiFe膜上にバッファ層として
同じNiFe膜を形成すれば、両者は強磁性結合するも
のと考え、バッファNiFe膜上に形成したFeMn膜
はエピタキシャル成長し、NiFe膜とFeMn膜との
間に交換結合が形成することを見出した。その際のバッ
ファNiFe膜の膜厚は少なくとも1nmは必要であ
り、それ未満では、バッファNiFe膜が連続膜となら
ないため、NiFe膜とFeMn膜との交換結合の強さ
が不十分となってしまう。
同じNiFe膜を形成すれば、両者は強磁性結合するも
のと考え、バッファNiFe膜上に形成したFeMn膜
はエピタキシャル成長し、NiFe膜とFeMn膜との
間に交換結合が形成することを見出した。その際のバッ
ファNiFe膜の膜厚は少なくとも1nmは必要であ
り、それ未満では、バッファNiFe膜が連続膜となら
ないため、NiFe膜とFeMn膜との交換結合の強さ
が不十分となってしまう。
【0040】また、交換結合の大きさはバッファNiF
e膜の膜厚が1〜5nmの範囲内では、約25Oeと一
定である。バッファNiFe膜の膜厚が5nmを超える
ると、例えば図1に示すように分離膜65を有する場合
は、バッファNiFe膜70にポールが発生し、磁気抵
抗効果膜60の感磁部の異方性磁界が大きり磁気特性が
劣化してしまう。また分離膜65が無い場合では、磁気
抵抗効果膜の総膜厚が厚くなってしまうため、磁気ヘッ
ドとしての再生特性が悪くなる。従ってバッファ層の膜
厚は1〜5nmが最適である。
e膜の膜厚が1〜5nmの範囲内では、約25Oeと一
定である。バッファNiFe膜の膜厚が5nmを超える
ると、例えば図1に示すように分離膜65を有する場合
は、バッファNiFe膜70にポールが発生し、磁気抵
抗効果膜60の感磁部の異方性磁界が大きり磁気特性が
劣化してしまう。また分離膜65が無い場合では、磁気
抵抗効果膜の総膜厚が厚くなってしまうため、磁気ヘッ
ドとしての再生特性が悪くなる。従ってバッファ層の膜
厚は1〜5nmが最適である。
【0041】上記バッファ層70と磁区制御層80とを
形成した後電極90を形成し、磁気抵抗効果膜60の容
易軸方向に磁界を印加しながら、高真空中で熱処理を施
す。その際の最適熱処理条件について検討した結果を下
記に示す。
形成した後電極90を形成し、磁気抵抗効果膜60の容
易軸方向に磁界を印加しながら、高真空中で熱処理を施
す。その際の最適熱処理条件について検討した結果を下
記に示す。
【0042】図4に熱処理温度とFeMn膜のブロッキ
ング温度の関係を示す。ここでブロッキング温度とは、
NiFe膜に付与された一方向異方性が消失する(交換
結合磁界がゼロとなる)温度を示している。
ング温度の関係を示す。ここでブロッキング温度とは、
NiFe膜に付与された一方向異方性が消失する(交換
結合磁界がゼロとなる)温度を示している。
【0043】NiFe膜およびFeMn膜は同一装置内
で連続形成し、その厚さはいずれも0.04μmであ
る。また、酸化防止のためFeMn膜の上にAl2O3膜
を0.04μm付けた。熱処理はNiFe膜の容易軸方
向に外部磁界約2〜3kOeを印加しながら施した。保
持時間は60時間である。
で連続形成し、その厚さはいずれも0.04μmであ
る。また、酸化防止のためFeMn膜の上にAl2O3膜
を0.04μm付けた。熱処理はNiFe膜の容易軸方
向に外部磁界約2〜3kOeを印加しながら施した。保
持時間は60時間である。
【0044】図1の磁気抵抗効果型磁気ヘッドは、保護
膜120の上に書込み専用の磁気ヘッドを備えている。
この磁気ヘッドは作製時の温度が約250℃まで上がる
ため、上記ブロッキング温度は250℃よりも高いこと
が必要である。膜作製直後のブロッキング温度は約16
0℃と低いが、熱処理を施すことによってブロッキング
温度は高くなり、例えば、熱処理温度が260℃ではブ
ロッキング温度は約260℃となる。しかし、熱処理温
度が300℃以上になると磁気抵抗効果膜であるNiF
e膜の磁気特性が劣化する。従って、保持時間が60時
間の場合の最適な熱処理温度は260〜280℃であ
る。
膜120の上に書込み専用の磁気ヘッドを備えている。
この磁気ヘッドは作製時の温度が約250℃まで上がる
ため、上記ブロッキング温度は250℃よりも高いこと
が必要である。膜作製直後のブロッキング温度は約16
0℃と低いが、熱処理を施すことによってブロッキング
温度は高くなり、例えば、熱処理温度が260℃ではブ
ロッキング温度は約260℃となる。しかし、熱処理温
度が300℃以上になると磁気抵抗効果膜であるNiF
e膜の磁気特性が劣化する。従って、保持時間が60時
間の場合の最適な熱処理温度は260〜280℃であ
る。
【0045】次に、熱処理時間とブロッキング温度との
関係を図5に示す。熱処理温度は270℃(●)と28
0℃(○)で、その他の条件は上記と同様である。ブロ
ッキング温度が250℃以上になるのは、熱処理温度が
270℃で約40時間、280℃で約30時間で、熱処
理温度を高くすることにより保持時間が短くてよい。上
記の結果から最適な熱処理温度は260〜300℃、熱
処理時間は20〜60時間である。
関係を図5に示す。熱処理温度は270℃(●)と28
0℃(○)で、その他の条件は上記と同様である。ブロ
ッキング温度が250℃以上になるのは、熱処理温度が
270℃で約40時間、280℃で約30時間で、熱処
理温度を高くすることにより保持時間が短くてよい。上
記の結果から最適な熱処理温度は260〜300℃、熱
処理時間は20〜60時間である。
【0046】熱処理後、上部ギャップ膜100および上
部磁気シールド膜110を形成することにより、本発明
の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの作製が完了する。
部磁気シールド膜110を形成することにより、本発明
の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの作製が完了する。
【0047】図6は、本発明の磁気ディスク装置の概略
構造を示す図である。磁気ディスク装置は、等間隔で一
軸(スピンドル2020)上に積層された複数の磁気デ
ィスク群2040と、スピンドル2020を駆動するモ
ーター2030と、移動可能なキャリッジ2060を駆
動するボイスコイルモーター2130を構成するマグネ
ット2080およびボイスコイル2070と、これらを
支持するベース2010を備えている。
構造を示す図である。磁気ディスク装置は、等間隔で一
軸(スピンドル2020)上に積層された複数の磁気デ
ィスク群2040と、スピンドル2020を駆動するモ
ーター2030と、移動可能なキャリッジ2060を駆
動するボイスコイルモーター2130を構成するマグネ
ット2080およびボイスコイル2070と、これらを
支持するベース2010を備えている。
【0048】また、磁気ディスク制御装置等の上位装置
2120から送出される信号に従って、ボイスコイルモ
ーター2130を制御するボイスコイルモーター制御回
路2090を備えている。更に、上位装置2120から
送られてきたデータを書込み方式に対応し、磁気ヘッド
に流すべき電流に変換する機能と、磁気ディスク204
0から送られてきたデータを増幅し、ディジタル信号に
変換する機能とを有するライト/リード回路2100を
備え、このライト/リード回路2100は、インターフ
ェイス2110を介して、上位装置2120と接続され
ている。
2120から送出される信号に従って、ボイスコイルモ
ーター2130を制御するボイスコイルモーター制御回
路2090を備えている。更に、上位装置2120から
送られてきたデータを書込み方式に対応し、磁気ヘッド
に流すべき電流に変換する機能と、磁気ディスク204
0から送られてきたデータを増幅し、ディジタル信号に
変換する機能とを有するライト/リード回路2100を
備え、このライト/リード回路2100は、インターフ
ェイス2110を介して、上位装置2120と接続され
ている。
【0049】次に、この磁気ディスク装置の動作を、読
出しの場合を例に説明する。
出しの場合を例に説明する。
【0050】上位装置2120から、インターフェイス
2110を介してボイスコイルモーター制御回路209
0からの制御電流によって、ボイスコイルモーター21
30がキャリッジ2060を駆動させ、指示されたデー
タが記憶されているトラックの位置に、磁気ヘッド群2
050を移動させ、正確に位置付けする。この位置付け
は、ボイスコイルモーター制御回路2090と接続され
ている位置決め用磁気ヘッド2050aが、磁気ディス
ク2040上の位置を検出して提供し、データ用磁気ヘ
ッド2050の位置制御によって行われる。
2110を介してボイスコイルモーター制御回路209
0からの制御電流によって、ボイスコイルモーター21
30がキャリッジ2060を駆動させ、指示されたデー
タが記憶されているトラックの位置に、磁気ヘッド群2
050を移動させ、正確に位置付けする。この位置付け
は、ボイスコイルモーター制御回路2090と接続され
ている位置決め用磁気ヘッド2050aが、磁気ディス
ク2040上の位置を検出して提供し、データ用磁気ヘ
ッド2050の位置制御によって行われる。
【0051】また、ベース2010に支持されたモータ
2030は、スピンドル2020に取り付けた複数の磁
気ディスク2040(直径3.5インチ)を回転させ
る。
2030は、スピンドル2020に取り付けた複数の磁
気ディスク2040(直径3.5インチ)を回転させ
る。
【0052】次に、ライト/リード回路2100からの
信号に従って、指示された所定の磁気ヘッドを選択し、
指示された領域の先頭位置を検出後、磁気ディスク上の
データ信号を読出す。この読出しは、ライト/リード回
路2100に接続されているデータ用磁気ヘッド205
0が、磁気ディスク2040との間の信号の授受により
行なわれる。読出されたデータは所定の信号に変換さ
れ、上位装置2120に送出される。
信号に従って、指示された所定の磁気ヘッドを選択し、
指示された領域の先頭位置を検出後、磁気ディスク上の
データ信号を読出す。この読出しは、ライト/リード回
路2100に接続されているデータ用磁気ヘッド205
0が、磁気ディスク2040との間の信号の授受により
行なわれる。読出されたデータは所定の信号に変換さ
れ、上位装置2120に送出される。
【0053】高性能磁気ディスク装置としては、磁気デ
ィスク上の面記録密度は50Mb/in2以上、線記録
密度は2.5kb/in以上、トラック密度は2000
トラック/in以上であることが望ましい。
ィスク上の面記録密度は50Mb/in2以上、線記録
密度は2.5kb/in以上、トラック密度は2000
トラック/in以上であることが望ましい。
【0054】本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドを使用
することによって、記録密度が500Mb/in2以上
の磁気ディスク装置を作製することが可能である。
することによって、記録密度が500Mb/in2以上
の磁気ディスク装置を作製することが可能である。
【0055】
【発明の効果】磁気抵抗効果膜を所定の形状にパターニ
ングした後、バッファ層と磁区制御層である反強磁性膜
とを連続的に形成することで、磁気抵抗効果膜の表面を
クリーニングすることなく磁気抵抗効果膜と反強磁性膜
との間の交換結合を再現性良く形成することができる。
これによって、従来の表面クリーニングによる磁気抵抗
効果膜の損傷および磁気特性の劣化が防止でき、高感度
で信頼性の高い磁気抵抗効果型磁気ヘッドを得ることが
できた。
ングした後、バッファ層と磁区制御層である反強磁性膜
とを連続的に形成することで、磁気抵抗効果膜の表面を
クリーニングすることなく磁気抵抗効果膜と反強磁性膜
との間の交換結合を再現性良く形成することができる。
これによって、従来の表面クリーニングによる磁気抵抗
効果膜の損傷および磁気特性の劣化が防止でき、高感度
で信頼性の高い磁気抵抗効果型磁気ヘッドを得ることが
できた。
【0056】また、熱処理工程の最適化により、交換結
合が向上し、バルクハウゼンノイズを防止することがで
き、ブロッキング温度が向上することから、熱履歴に対
する安定性が高くなり、プロセスマージンを広げること
ができる。さらに、従来の磁気抵抗効果膜の表面クリー
ニングの工程を省くことができる。
合が向上し、バルクハウゼンノイズを防止することがで
き、ブロッキング温度が向上することから、熱履歴に対
する安定性が高くなり、プロセスマージンを広げること
ができる。さらに、従来の磁気抵抗効果膜の表面クリー
ニングの工程を省くことができる。
【図1】本発明の一実施例の磁気抵抗効果型磁気ヘッド
の概略断面図である。
の概略断面図である。
【図2】従来および本発明の磁気抵抗効果素子の作製工
程図である。
程図である。
【図3】バッファ層(NiFe膜)を介した場合のバッ
ファ層の膜厚と交換結合磁界の強さを示すグラフであ
る。
ファ層の膜厚と交換結合磁界の強さを示すグラフであ
る。
【図4】熱処理温度とブロッキング温度との関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図5】熱処理時間とブロッキング温度との関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図6】磁気ディスク装置の一例を示す構成図である。
10…基板、20…下部磁気シールド膜、30…下部ギ
ャップ膜、40…ソフト膜、50…シャント膜、60…
磁気抵抗効果膜、65…分離膜、70…バッファ層、8
0…磁区制御層、90…電極、100…上部ギャップ
膜、110…上部磁気シールド膜、120…保護膜、2
010…ベース、2020…スピンドル、2030…モ
ーター、2040…磁気ディスク群、2050…データ
用磁気ヘッド、2050a…位置決め用磁気ヘッド、2
060…キャリッジ、2070…ボイスコイル、208
0…マグネット、2090…ボイスコイルモーター制御
回路、2100…ライト/リード回路(R/W電子回
路)、2110…インターフェイス、2120…上位装
置、2130…ボイスコイルモーター。
ャップ膜、40…ソフト膜、50…シャント膜、60…
磁気抵抗効果膜、65…分離膜、70…バッファ層、8
0…磁区制御層、90…電極、100…上部ギャップ
膜、110…上部磁気シールド膜、120…保護膜、2
010…ベース、2020…スピンドル、2030…モ
ーター、2040…磁気ディスク群、2050…データ
用磁気ヘッド、2050a…位置決め用磁気ヘッド、2
060…キャリッジ、2070…ボイスコイル、208
0…マグネット、2090…ボイスコイルモーター制御
回路、2100…ライト/リード回路(R/W電子回
路)、2110…インターフェイス、2120…上位装
置、2130…ボイスコイルモーター。
フロントページの続き (72)発明者 由比藤 勇 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内
Claims (9)
- 【請求項1】 磁気抵抗効果を用いて磁気的信号を電気
的信号に変換する磁気抵抗効果膜と、該磁気抵抗効果膜
に信号検出電流を流すための一対の電極と、前記磁気抵
抗効果膜の両端部に配置され、該磁気抵抗効果膜に磁気
的に長手方向にバイアスを印加するための磁区制御層を
有する磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、 前記磁気抵抗効果膜と磁区制御層との間に強磁性膜から
なるバッファ層を設けたことを特徴とする磁気抵抗効果
型磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記強磁性膜からなるバッファ層の膜厚
が1〜5nmである請求項1に記載の磁気抵抗効果型磁
気ヘッド。 - 【請求項3】 前記バッファ層が前記磁区制御層と同じ
材質の膜厚1〜5nmの膜が形成されている請求項1ま
たは2に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。 - 【請求項4】 磁気抵抗効果を用いて磁気的信号を電気
的信号に変換する磁気抵抗効果膜と、該磁気抵抗効果膜
に信号検出電流を流すための一対の電極と、前記磁気抵
抗効果膜の両端部に配置され、該磁気抵抗効果膜に磁気
的に長手方向にバイアスを印加するための磁区制御層を
有する磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製法において、 前記磁気抵抗効果膜を所定の形状にパターニングした
後、直ちに前記バッファ層と磁区制御層とを連続して形
成し、かつ、所定の形状にパターニングした後、磁気抵
抗効果膜の容易軸方向に磁界を印加しながら熱処理を施
すことを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製法。 - 【請求項5】 前記熱処理が260℃〜300℃で60
〜20時間加熱する請求項4に記載の磁気抵抗効果型磁
気ヘッドの製法。 - 【請求項6】 スピンドル軸上に積層された複数の磁気
ディスク群と、前記スピンドルを回転駆動するモーター
と、キャリッジ移動を駆動するボイスコイルモーターを
構成するマグネットおよびボイスコイルと、これらを支
持するベースと、 上位装置から送出される信号に基づきボイスコイルモー
ターを制御するボイスコイルモーター制御回路を備え、 上位装置からのデータを書込み方式に対応して磁気ヘッ
ドへ流す電流に変換する機能と、磁気ディスクからのデ
ータをディジタル信号に変換する機能とを有するライト
/リード回路備え、 前記ライト/リード回路は、インターフェイスを介し
て、前記上位装置と接続されている磁気ディスク装置で
あって、 前記磁気ヘッドは、磁気抵抗効果を用いて磁気的信号を
電気的信号に変換する磁気抵抗効果膜と、該磁気抵抗効
果膜に信号検出電流を流すための一対の電極と、前記磁
気抵抗効果膜の両端部に配置され、該磁気抵抗効果膜に
磁気的に長手方向にバイアスを印加するための磁区制御
層を有しており、 前記磁気抵抗効果膜と磁区制御層との間に強磁性膜から
なるバッファ層を設けたことを特徴とする磁気ディスク
装置。 - 【請求項7】 前記磁気ヘッドの強磁性膜からなるバッ
ファ層の膜厚が1〜5nmである請求項6に記載の磁デ
ィスク装置。 - 【請求項8】 前記磁気ヘッドのバッファ層が磁区制御
層と同じ材質の膜で形成されている請求項6または7に
記載の磁ディスク装置。 - 【請求項9】 前記磁磁気ヘッドの記録媒体の記録密度
が500Mb/in2以上である請求項6,7または8
に記載の磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6003391A JPH07210834A (ja) | 1994-01-18 | 1994-01-18 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッドとその製法および磁気ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6003391A JPH07210834A (ja) | 1994-01-18 | 1994-01-18 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッドとその製法および磁気ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07210834A true JPH07210834A (ja) | 1995-08-11 |
Family
ID=11556070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6003391A Pending JPH07210834A (ja) | 1994-01-18 | 1994-01-18 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッドとその製法および磁気ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07210834A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19820462C2 (de) * | 1997-05-07 | 2001-05-10 | Tdk Corp | Magnetowiderstandseffektkopf |
US6344955B1 (en) | 1998-07-08 | 2002-02-05 | Tdk Corporation | System and methods for providing a magnetoresistive element having an improved longitudinal bias magnetic field |
US6452385B1 (en) | 1999-02-08 | 2002-09-17 | Tdk Corporation | Magnetoresistive effect sensor with double-layered film protection layer |
-
1994
- 1994-01-18 JP JP6003391A patent/JPH07210834A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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