JPH07207403A - 冷延薄板を製造するための鋳片 - Google Patents
冷延薄板を製造するための鋳片Info
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- JPH07207403A JPH07207403A JP1306294A JP1306294A JPH07207403A JP H07207403 A JPH07207403 A JP H07207403A JP 1306294 A JP1306294 A JP 1306294A JP 1306294 A JP1306294 A JP 1306294A JP H07207403 A JPH07207403 A JP H07207403A
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Abstract
冷延薄板を製造するための鋳片を提供するものである。 【構成】 冷延薄板を製造するに際し、スラグ系介在物
中にMgOを少なくとも、4%以上含有したもの、且つ
粒径が200μm以下の介在物を、鋳片1Kgあたり、
103個分散させたことを特徴とする内質欠陥の低減お
よび表面性状の良好な冷延薄板を製造するための鋳片。 【効果】 大幅な品質向上のため、本発明が産業分野に
もたらす効果は大きい。
Description
の原因である内質欠陥を低減させ、且つ表面性状の良好
な冷延薄板とするための鋳片に関するものである。
了後、脱酸剤を投入して溶鋼中の溶存酸素を除去してい
る。
脱酸およびそれ以後の再酸化反応で微少な酸化物(Mx
Oy)が生成し、これが除去されずに鋳片内に残る。
(自動者用鋼板、食缶)欠陥の一因となっている。
する努力がなされてきた。例えば、 脱酸行程において、酸化物の凝集合体による浮上分離
時間を長く与えるため、出鋼初期にAl等の脱酸剤を投
入する出鋼脱酸法、又はCAS処理やRH処理におけ
る強攪拌を行い、酸化物の浮上分離を促進する方法があ
る。
られるように、脱酸時に脱酸剤としてのAlとCaO、
CaF2の結合体及び融合体を投入することにより、生
成する脱酸生成物をCaO―Al2O3の低融点のスラグ
として浮上促進させる方法も提案されている。
おける酸化物浮上分離対策では冷延薄板において、その
表面にアルミナ系介在物に起因するスリバー疵が発生し
ており、これのみでは限界がある。
ようにアルミナをCaO―Al2O3として低融点化する
方法についても、少しでも溶鋼中にCaO―Al2O3系
介在物が残留すると、冷延板での磁粉探傷欠陥を増加さ
せ、自動車用鋼板、食缶用絞り加工した際に、その加工
部分にCaO―Al2O3系介在物に起因するフランジク
ラック、ピンホールおよび重大欠陥である胴割れ等が発
生し、むしろこの組成系にするのは問題である。
く、しかも絞り加工した際にフランジクラック等の発生
しない冷延薄板を製造することが可能な鋳片を提供する
ことを課題としたものである。
決するためのものであって、冷廷薄板を製造用の鋳片ス
ラブであって、鋼中介在物中に粒径が200μm以下の
MgOを少なくとも、4%以上含有し且つ粒径が200
μm以下のアルミナクラスターを、鋳片1Kgあたり、
103個以下分散させたことを特徴とするスリバー疵等
がなく、内質欠陥に起因するフランジクラック等が発生
しない冷延薄板を製造するための鋳片を提供するもので
ある。
先ず、磁粉探傷装置を用いて、加工した自動車用鋼板、
食缶の欠陥部の介在物調査を行った。
種類の介在物がある。1つは、アルミナ系介在物(アル
ミナクラスター)に起因するスリバー疵であり、もう1
つは、CaO―Al2O3等のスラグ系介在物に起因する
フランジクラック、ピンホール欠陥である。
前者のスリバー疵部位では、1つ1つは2〜3μm以下
の介在物が分散しており、後者のフランジクラック、ピ
ンホール欠陥部位には、1つの介在物の厚みが5μm〜
10μmのものが塊として存在していることが判った。
以下の介在物が認められ、圧延方向に並行な欠陥部長さ
が長い特徴が認められた。
冷間圧延をするものであり、この冷間圧延段階では、圧
延温度が低いため介在物は伸延されずに破砕されるのみ
であり、冷間圧延の前工程である熱間圧延段階での介在
物挙動により、制御する必要がある。
厚みについては、介在物の圧延時の変形能に依存し、こ
の変形能は介在物の融点に依存すると考えられている
(例えば、塚谷ら:鉄と鋼69、(1989)、96
7)。
物伸延性とその融点との関係を調査した結果、介在物融
点が1650℃を境にして、熱間圧延を受けたときの介
在物の伸延性が大きく異なることを見いだした。さら
に、この挙動は、介在物組成によっても大きく影響を受
けることが判った。
えて、高融点側に組成をずらせるべく、MgOを含んだ
3成分系でのMgO含有率に対する伸延性をプロットし
たものである。
以上になると、伸延性は悪くなっている。
インゴットに埋め込み圧延テストを行った結果を、Z面
から観察した結果を模式的に示したものである。
熱間圧延段階にて、より小さく破砕されているのが判
る。
在物粒径、熱間圧延後の介在物の厚みとの関係を示して
いる。
径が200μmを越えると熱間圧延後における介在物厚
みが大幅に増加しており、介在物大きさは200μm以
下におとすことが重要である。
には、鋳片内介在物を粒径200μm以下にし、且つM
gOを4%含有するものへと制御することが重要である
ことが判明した。
高融点側へずらせることは、逆にスリバー疵を増加させ
る方向にあるため、その量を低減する必要がある。
量と冷延薄板の表面欠陥発生率を調査した結果を図5に
示す。
03個以上になると急激にスリバー疵等の発生率が高く
なることが判明した。
むには、例えば、以下の方法が挙げられる。
行うことにより、転炉スラグ中のMgO含有率を、均一
に少なくとも4%以上にあげ、転炉流出スラグを高融点
側へ組成制御し、かつ高融点化の効果で固化させること
によって、出鋼中のスラグ流出を防止する。
グ中のFeO%を低減させ、スラグ中のFeOと投入し
たAlが反応することにより生成するアルミナ量を抑制
する。
rを吹き込み、スラグとの接触を避けながら不活性ガス
下で脱酸を行う、簡易な方法で達成可能である。
0.05%、Si:0.08〜0.15%、Mn:0.
20〜0.50%、P:0.007〜0.01%、S:
0.007〜0.01%、Al:0.04〜0.06%
の溶鋼を溶製するに当たり、350t転炉において、吹
錬末期にMgOを投入するMgO吹錬を行い、吹錬終了
後、所定のカーボン濃度を調整し、出鋼した。
S(取鍋底部よりArを吹き込んで、Ar雰囲気をつく
って脱酸する方式)処理時にアルミニウムを投入して脱
酸を行う。
酸処理前にスラグ中FeO%を3%以下に低下させた。
して、250mm厚のスラブ鋳片を製造した。さらに、
この鋳片を7〜2mm程度に熱間圧延した後、2〜0.
1mm程度に冷間圧延して薄板とした。
おいて、品質の調査を行い、その結果を製造条件を含め
て、第1表に示す。
O含有率が低いため、低融点介在物の同等の挙動をする
ため、製品の向上にはならない。
高い値を示しており、内質系欠陥には良い影響を与えて
いるが、スラグによる酸化により、表面疵が多い。
ラグ流出防止及びスラグ改質の強化に加えて脱酸法の改
善により得られたスラグ系介在物中にMgOを少なくと
も、4%以上含有したもの、且つ粒径が200μm以下
のアルミナクラスターを、鋳片1Kgあたり、103個
分散された鋳片は、スリバー疵、絞り加工後のピンホー
ル欠陥、胴割れ欠陥等の少ない非常に品質の良好な冷延
薄板を製造できる事から、この分野にもたらす効果は大
きい。
を示したグラフである。
に示した図である。
に示した図である。
を示すグラフである。
との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 冷廷薄板を製造用の鋳片スラブであっ
て、鋼中介在物中に粒径が200μm以下のMgOを少
なくとも、4%以上含有し且つ粒径が200μm以下の
アルミナクラスターを、鋳片1Kgあたり、103個以
下分散させたことを特徴とする内質欠陥の低減および表
面性状の良好な冷延薄板を製造するための鋳片。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1306294A JPH07207403A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 冷延薄板を製造するための鋳片 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1306294A JPH07207403A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 冷延薄板を製造するための鋳片 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07207403A true JPH07207403A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=11822657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1306294A Pending JPH07207403A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 冷延薄板を製造するための鋳片 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07207403A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6726782B2 (en) | 2000-11-27 | 2004-04-27 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Ultra-low carbon steel sheet |
CN111041148A (zh) * | 2019-12-16 | 2020-04-21 | 唐山钢铁集团有限责任公司 | 一种低硫含量中碳结构钢转炉直上中薄板坯连铸的工艺 |
-
1994
- 1994-01-12 JP JP1306294A patent/JPH07207403A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6726782B2 (en) | 2000-11-27 | 2004-04-27 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Ultra-low carbon steel sheet |
US7247211B2 (en) | 2000-11-27 | 2007-07-24 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Method of manufacture of ultra-low carbon steel |
CN111041148A (zh) * | 2019-12-16 | 2020-04-21 | 唐山钢铁集团有限责任公司 | 一种低硫含量中碳结构钢转炉直上中薄板坯连铸的工艺 |
CN111041148B (zh) * | 2019-12-16 | 2021-12-28 | 唐山钢铁集团有限责任公司 | 一种低硫含量中碳结构钢转炉直上中薄板坯连铸的工艺 |
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