JPH07183702A - フィルタ - Google Patents
フィルタInfo
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- JPH07183702A JPH07183702A JP32507093A JP32507093A JPH07183702A JP H07183702 A JPH07183702 A JP H07183702A JP 32507093 A JP32507093 A JP 32507093A JP 32507093 A JP32507093 A JP 32507093A JP H07183702 A JPH07183702 A JP H07183702A
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- 238000010168 coupling process Methods 0.000 claims abstract description 75
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 claims abstract description 75
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims abstract description 20
- 230000001902 propagating effect Effects 0.000 description 6
- 230000009977 dual effect Effects 0.000 description 3
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 3
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 3
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000000644 propagated effect Effects 0.000 description 2
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- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
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- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 UHF〜SHF帯における通信装置等に利用
される一波長リング共振器を用いたフィルタに関し、小
形でかつ平面化が可能なフィルタを提供することを目的
とする。 【構成】 一波長リング共振器12において、互いに電
気長の90°離れた位置にある点A,B,C,Dに先端
開放の伝送線路13、14、15、16を接続すること
で共振周波数を調整できるとともに、段間結合回路を平
行結合線路18とすることで、フィルタの小形・平面化
が可能となる。さらに、段間の平行結合線路18が伝搬
路の中心より離れた位置での結合となるため通過帯域近
傍にノッチを発生することが可能となり、少ない段数で
減衰特性の優れたフィルタが実現できる。
される一波長リング共振器を用いたフィルタに関し、小
形でかつ平面化が可能なフィルタを提供することを目的
とする。 【構成】 一波長リング共振器12において、互いに電
気長の90°離れた位置にある点A,B,C,Dに先端
開放の伝送線路13、14、15、16を接続すること
で共振周波数を調整できるとともに、段間結合回路を平
行結合線路18とすることで、フィルタの小形・平面化
が可能となる。さらに、段間の平行結合線路18が伝搬
路の中心より離れた位置での結合となるため通過帯域近
傍にノッチを発生することが可能となり、少ない段数で
減衰特性の優れたフィルタが実現できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、UHF〜SHF帯にお
ける通信装置、計測機器に利用される小形、低コストの
平面化フィルタに関するものである。
ける通信装置、計測機器に利用される小形、低コストの
平面化フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】リング共振器フィルタは、通常放射損失
を少なくするために一波長リング共振器等が用いられる
が、損失は少なくても形状が大きいという欠点を有して
いた。この一波長リング共振器フィルタの欠点を解決す
るために、1つの共振器に2つの直交モードを励振する
デュアルモードフィルタが提案されている。
を少なくするために一波長リング共振器等が用いられる
が、損失は少なくても形状が大きいという欠点を有して
いた。この一波長リング共振器フィルタの欠点を解決す
るために、1つの共振器に2つの直交モードを励振する
デュアルモードフィルタが提案されている。
【0003】以下に従来のデュアルモードフィルタにつ
いて説明する。図9は、従来のデュアルモードフィルタ
の構成図である。
いて説明する。図9は、従来のデュアルモードフィルタ
の構成図である。
【0004】図9において、1、2は一波長リング共振
器、3〜7は結合容量、8、9は入出力端子である。
器、3〜7は結合容量、8、9は入出力端子である。
【0005】以上のように構成されたデュアルモードフ
ィルタの動作について説明する。まず、入力端子8に励
振信号を入力すると、電界結合により一波長リング共振
器1に結合する。一波長リング共振器1上の点Aに伝搬
した波は、電気長の180°離れた位置にある点Bにて
電界が最大となり、結合容量5を介して点Cへ伝搬す
る。一波長リング共振器1上の点Aから電気長の90°
離れた位置にある点C、Dにおいては電界は0となり伝
搬はしない。同様に点Cに伝搬した波は、点Dには伝搬
するが、点A、Bには伝搬しない。したがって、一波長
リング共振器1には互いに結合しない2つの共振モード
が存在することがわかる。
ィルタの動作について説明する。まず、入力端子8に励
振信号を入力すると、電界結合により一波長リング共振
器1に結合する。一波長リング共振器1上の点Aに伝搬
した波は、電気長の180°離れた位置にある点Bにて
電界が最大となり、結合容量5を介して点Cへ伝搬す
る。一波長リング共振器1上の点Aから電気長の90°
離れた位置にある点C、Dにおいては電界は0となり伝
搬はしない。同様に点Cに伝搬した波は、点Dには伝搬
するが、点A、Bには伝搬しない。したがって、一波長
リング共振器1には互いに結合しない2つの共振モード
が存在することがわかる。
【0006】さらに結合容量6を介して一波長リング共
振器2のAに伝搬した波は点Bに、そして結合容量7を
介して一波長リング共振器2のC、Dの順に伝搬し、結
合容量4を介して最終的に出力端子9に出力される。こ
の時、一波長リング共振器1、2の共振周波数は、共振
器の電気長により決定される。
振器2のAに伝搬した波は点Bに、そして結合容量7を
介して一波長リング共振器2のC、Dの順に伝搬し、結
合容量4を介して最終的に出力端子9に出力される。こ
の時、一波長リング共振器1、2の共振周波数は、共振
器の電気長により決定される。
【0007】これより、端子8から入力された信号は端
子9に出力されるという一方向にのみ信号が伝搬される
回路が構成できる。すなわち、端子8を入力端子とした
場合端子9が出力端子となり、一波長リング共振器2つ
を用いて4段のフィルタが実現できる。
子9に出力されるという一方向にのみ信号が伝搬される
回路が構成できる。すなわち、端子8を入力端子とした
場合端子9が出力端子となり、一波長リング共振器2つ
を用いて4段のフィルタが実現できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構
成では、フィルタを構成する各段の共振器の電気長が一
波長であること、減衰特性を向上するためにはフィルタ
の段数を多くする必要があるために、フィルタの小形化
が実現できないという課題を有していた。また、段間の
結合に集中定数素子あるいは伝送線路を用いるため、フ
ィルタの小形・平面化が困難であるという課題も有して
いた。
成では、フィルタを構成する各段の共振器の電気長が一
波長であること、減衰特性を向上するためにはフィルタ
の段数を多くする必要があるために、フィルタの小形化
が実現できないという課題を有していた。また、段間の
結合に集中定数素子あるいは伝送線路を用いるため、フ
ィルタの小形・平面化が困難であるという課題も有して
いた。
【0009】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、一波長リング共振器の線路長を等価的に短くす
るとともに、通過帯域近傍の減衰特性を改善すること
で、小形でかつ平面化が可能なフィルタを提供すること
を目的とする。
もので、一波長リング共振器の線路長を等価的に短くす
るとともに、通過帯域近傍の減衰特性を改善すること
で、小形でかつ平面化が可能なフィルタを提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、フィルタを構成する一波長リング共振器の
電気長を等間隔に4分割し、当該線路上の第1の点、前
記第1の点と電気長の90°離れた位置にある第2の
点、前記第1の点と電気長の180°離れた位置にある
第3の点および前記第1の点と電気長の270°離れた
位置にある第4の点に同一の特性をもつ先端開放の伝送
線路を接続した一波長リング共振器の段間結合を平行結
合線路とし、その結合電気長を90°以下とするととも
に、初段を構成する前記一波長リング共振器の一点を入
力とし、終段を構成する前記一波長リング共振器の一点
を出力とした構成、あるいは初段を構成する前記一波長
リング共振器の一点を入力とし、前記入力点と電気長の
90°離れた一点を出力とした構成を有している。
に本発明は、フィルタを構成する一波長リング共振器の
電気長を等間隔に4分割し、当該線路上の第1の点、前
記第1の点と電気長の90°離れた位置にある第2の
点、前記第1の点と電気長の180°離れた位置にある
第3の点および前記第1の点と電気長の270°離れた
位置にある第4の点に同一の特性をもつ先端開放の伝送
線路を接続した一波長リング共振器の段間結合を平行結
合線路とし、その結合電気長を90°以下とするととも
に、初段を構成する前記一波長リング共振器の一点を入
力とし、終段を構成する前記一波長リング共振器の一点
を出力とした構成、あるいは初段を構成する前記一波長
リング共振器の一点を入力とし、前記入力点と電気長の
90°離れた一点を出力とした構成を有している。
【0011】
【作用】本発明は、互いに電気長の180°離れた位置
にあるリング共振器上の2点の間には正負逆相の電圧が
発生しており、先端開放の伝送線路を接続し、この長さ
を調整することで共振周波数を調整できるとともに、段
間結合を平行結合線路で実現するためリング共振器を近
接して配置することができ、フィルタの小形・平面化が
可能となる。さらに、段間の平行結合線路が伝搬路の中
心より離れた位置での結合となるため通過帯域近傍にノ
ッチを発生することが可能となり、少ない段数で減衰特
性の優れたフィルタが実現できる。
にあるリング共振器上の2点の間には正負逆相の電圧が
発生しており、先端開放の伝送線路を接続し、この長さ
を調整することで共振周波数を調整できるとともに、段
間結合を平行結合線路で実現するためリング共振器を近
接して配置することができ、フィルタの小形・平面化が
可能となる。さらに、段間の平行結合線路が伝搬路の中
心より離れた位置での結合となるため通過帯域近傍にノ
ッチを発生することが可能となり、少ない段数で減衰特
性の優れたフィルタが実現できる。
【0012】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。
面を参照しながら説明する。
【0013】図1は本発明の第1の実施例におけるフィ
ルタの平面図である。図1において、11は共振器であ
り、一波長リング共振器12、互いに電気長の90°離
れた位置にある線路上の一点A、B、C、Dに接続され
た同一の特性をもつ先端開放伝送線路13〜16により
形成される。17は共振器11と同一の共振器であり、
共振器間の段間結合を平行結合線路18で実現してい
る。なお、平行結合線路の中点Eと点B、Dおよび中点
Kと点G、Iまでの電気長は等しい。19、20は点A
およびFに接続された入出力結合回路、21は段間結合
回路、22、23は入出力端子である。
ルタの平面図である。図1において、11は共振器であ
り、一波長リング共振器12、互いに電気長の90°離
れた位置にある線路上の一点A、B、C、Dに接続され
た同一の特性をもつ先端開放伝送線路13〜16により
形成される。17は共振器11と同一の共振器であり、
共振器間の段間結合を平行結合線路18で実現してい
る。なお、平行結合線路の中点Eと点B、Dおよび中点
Kと点G、Iまでの電気長は等しい。19、20は点A
およびFに接続された入出力結合回路、21は段間結合
回路、22、23は入出力端子である。
【0014】以上のように構成されたフィルタの動作を
説明する。まず、端子22に励振信号を入力すると結合
回路19により共振器11に結合する。共振器11は一
波長リング共振器12の電気長と先端開放伝送線路13
〜16で決定する共振周波数f1で共振し、共振器11上
には点A、Bで電圧最大、点C、Dで電流最大すなわち
電圧0となる基本共振モードが励起される。そして、平
行結合線路18を介して共振器17上の点I、Hの順番
に伝搬する。前記結合は、平行結合線路を構成する互い
の伝搬路ABおよびHIの中心D、Gから離れた位置で
の結合となるため通過帯域近傍にノッチを発生すること
ができる。点Hに伝搬した波は、結合回路21を介して
共振器11上の点C、Dに、そして平行結合線路18を
介して共振器17上の点G、Fの順番に伝搬する。この
結合も同様に、平行結合線路を構成する互いの伝搬路C
DおよびGFの中心B、Iから離れた位置での結合とな
るため通過帯域近傍にノッチを発生することができる。
さらに、点Fに伝搬した波は結合回路20を介して最終
的に端子23に出力される。図2に周波数特性の一例を
示す。
説明する。まず、端子22に励振信号を入力すると結合
回路19により共振器11に結合する。共振器11は一
波長リング共振器12の電気長と先端開放伝送線路13
〜16で決定する共振周波数f1で共振し、共振器11上
には点A、Bで電圧最大、点C、Dで電流最大すなわち
電圧0となる基本共振モードが励起される。そして、平
行結合線路18を介して共振器17上の点I、Hの順番
に伝搬する。前記結合は、平行結合線路を構成する互い
の伝搬路ABおよびHIの中心D、Gから離れた位置で
の結合となるため通過帯域近傍にノッチを発生すること
ができる。点Hに伝搬した波は、結合回路21を介して
共振器11上の点C、Dに、そして平行結合線路18を
介して共振器17上の点G、Fの順番に伝搬する。この
結合も同様に、平行結合線路を構成する互いの伝搬路C
DおよびGFの中心B、Iから離れた位置での結合とな
るため通過帯域近傍にノッチを発生することができる。
さらに、点Fに伝搬した波は結合回路20を介して最終
的に端子23に出力される。図2に周波数特性の一例を
示す。
【0015】図3は本発明の第1の実施例における他の
例で、同図において図1と異なる点は、共振器11の平
行結合線路部の中点Eから先端開放伝送線路接続点Dま
での電気長と先端開放伝送線路接続点Bまでの電気長が
異なる構成とした共振器を左右対称に配置したことであ
る。
例で、同図において図1と異なる点は、共振器11の平
行結合線路部の中点Eから先端開放伝送線路接続点Dま
での電気長と先端開放伝送線路接続点Bまでの電気長が
異なる構成とした共振器を左右対称に配置したことであ
る。
【0016】以上のように構成されたフィルタの動作を
説明する。基本的な動作は図1の実施例と同一である。
図1の動作と異なる点は、DEとBEの電気長を調整す
ることで、ノッチ減衰量を制御することが可能となるこ
とである。さらに、平行結合線路部の結合長およびギャ
ップ幅を変えることなく段間結合度を変化させることも
可能となる。
説明する。基本的な動作は図1の実施例と同一である。
図1の動作と異なる点は、DEとBEの電気長を調整す
ることで、ノッチ減衰量を制御することが可能となるこ
とである。さらに、平行結合線路部の結合長およびギャ
ップ幅を変えることなく段間結合度を変化させることも
可能となる。
【0017】図4は本発明の第1の実施例における他の
例で、同図において図1と異なる点は、共振器11の平
行結合線路部の中点Eから先端開放伝送線路接続点Dま
での電気長と先端開放伝送線路接続点Bまでの電気長が
異なる構成とした共振器を同一方向に配置したことであ
る。
例で、同図において図1と異なる点は、共振器11の平
行結合線路部の中点Eから先端開放伝送線路接続点Dま
での電気長と先端開放伝送線路接続点Bまでの電気長が
異なる構成とした共振器を同一方向に配置したことであ
る。
【0018】以上のように構成されたフィルタの動作を
説明する。基本的な動作は図1の実施例と同一である。
図1の動作と異なる点は、DEとBEの電気長を調整す
ることで、平行結合線路部の結合長およびギャップ幅を
変えることなく段間結合度を変化させることが可能とな
ることである。
説明する。基本的な動作は図1の実施例と同一である。
図1の動作と異なる点は、DEとBEの電気長を調整す
ることで、平行結合線路部の結合長およびギャップ幅を
変えることなく段間結合度を変化させることが可能とな
ることである。
【0019】図5は本発明の第1の実施例における他の
例で、同図において図1と異なる点は、入出力結合回路
19、20を平行結合線路24、25で実現したことで
ある。基本的な動作は図1と同一であるので説明は省略
する。
例で、同図において図1と異なる点は、入出力結合回路
19、20を平行結合線路24、25で実現したことで
ある。基本的な動作は図1と同一であるので説明は省略
する。
【0020】図5は本発明の第1の実施例における他の
例で、同図において図1と異なる点は、段間結合回路2
1を平行結合線路26で実現したことである。基本的な
動作は図1と同一であるので説明は省略する。
例で、同図において図1と異なる点は、段間結合回路2
1を平行結合線路26で実現したことである。基本的な
動作は図1と同一であるので説明は省略する。
【0021】図6は本発明の第1の実施例における他の
例で、同図において図1と異なる点は、段間結合回路2
1を共振器11および17の線路の一部を結合させた平
行結合線路27で実現したことである。基本的な動作は
図1と同一であるので説明は省略する。
例で、同図において図1と異なる点は、段間結合回路2
1を共振器11および17の線路の一部を結合させた平
行結合線路27で実現したことである。基本的な動作は
図1と同一であるので説明は省略する。
【0022】以上のように、図1〜図6に示す構成をと
ることにより、共振周波数を一波長リング共振器単体の
共振周波数よりも低い方へ任意に設定でき、またフィル
タの段間結合回路および入出力結合回路を平行結合線路
で実現するため、リング共振器を近接して配置すること
ができ、フィルタの小形・平面化が可能となる。また、
図2に示す如く、通過帯域近傍にノッチを持つ特性とな
るため、少ない段数で減衰特性の優れたフィルタが実現
できる。
ることにより、共振周波数を一波長リング共振器単体の
共振周波数よりも低い方へ任意に設定でき、またフィル
タの段間結合回路および入出力結合回路を平行結合線路
で実現するため、リング共振器を近接して配置すること
ができ、フィルタの小形・平面化が可能となる。また、
図2に示す如く、通過帯域近傍にノッチを持つ特性とな
るため、少ない段数で減衰特性の優れたフィルタが実現
できる。
【0023】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
ついて図面を参照しながら説明する。
【0024】図7は本発明の第2の実施例におけるフィ
ルタの平面図である。図7において図1と異なる点は、
共振器11上の互いに電気長の90°離れた2点AとC
に入出力結合回路19、20を接続していることであ
る。
ルタの平面図である。図7において図1と異なる点は、
共振器11上の互いに電気長の90°離れた2点AとC
に入出力結合回路19、20を接続していることであ
る。
【0025】以上のように構成されたフィルタの動作を
説明する。まず、端子22に励振信号を入力すると結合
回路19により共振器11に結合する。共振器11は一
波長リング共振器12の電気長と先端開放伝送線路13
〜16で決定する共振周波数f1で共振し、共振器11上
には点A、Bで電圧最大、点C、Dで電流最大すなわち
電圧0となる基本共振モードが励起される。そして、平
行結合線路18を介して共振器17上の点I、Hの順番
に伝搬する。前記結合は、平行結合線路を構成する互い
の伝搬路ABおよびHIの中心D、Gから離れた位置で
の結合となるため、通過帯域近傍にノッチを発生するこ
とができる。点Hに伝搬した波は、結合回路21を介し
て共振器17上の点F、Gに、そして平行結合線路18
を介して共振器11上の点D、Cの順番に伝搬する。こ
の結合も同様に、平行結合線路を構成する互いの伝搬路
CDおよびGFの中心B、Iから離れた位置での結合と
なるため、通過帯域近傍にノッチを発生することができ
る。さらに、点Cに伝搬した波は、結合回路20を介し
て最終的に端子23に出力される。なお、実施例では図
1に対応する回路構成としたが、図3〜図6に対応する
回路構成でも構わない。
説明する。まず、端子22に励振信号を入力すると結合
回路19により共振器11に結合する。共振器11は一
波長リング共振器12の電気長と先端開放伝送線路13
〜16で決定する共振周波数f1で共振し、共振器11上
には点A、Bで電圧最大、点C、Dで電流最大すなわち
電圧0となる基本共振モードが励起される。そして、平
行結合線路18を介して共振器17上の点I、Hの順番
に伝搬する。前記結合は、平行結合線路を構成する互い
の伝搬路ABおよびHIの中心D、Gから離れた位置で
の結合となるため、通過帯域近傍にノッチを発生するこ
とができる。点Hに伝搬した波は、結合回路21を介し
て共振器17上の点F、Gに、そして平行結合線路18
を介して共振器11上の点D、Cの順番に伝搬する。こ
の結合も同様に、平行結合線路を構成する互いの伝搬路
CDおよびGFの中心B、Iから離れた位置での結合と
なるため、通過帯域近傍にノッチを発生することができ
る。さらに、点Cに伝搬した波は、結合回路20を介し
て最終的に端子23に出力される。なお、実施例では図
1に対応する回路構成としたが、図3〜図6に対応する
回路構成でも構わない。
【0026】以上のように、図7に示す構成をとること
により、共振周波数を一波長リング共振器単体の共振周
波数よりも低い方へ任意に設定でき、またフィルタの段
間結合回路および入出力結合回路を平行結合線路で実現
するため、リング共振器を近接して配置することがで
き、フィルタの小形・平面化が可能となる。また、通過
帯域近傍にノッチを持つ特性となるため、少ない段数で
減衰特性の優れたフィルタが実現できる。
により、共振周波数を一波長リング共振器単体の共振周
波数よりも低い方へ任意に設定でき、またフィルタの段
間結合回路および入出力結合回路を平行結合線路で実現
するため、リング共振器を近接して配置することがで
き、フィルタの小形・平面化が可能となる。また、通過
帯域近傍にノッチを持つ特性となるため、少ない段数で
減衰特性の優れたフィルタが実現できる。
【0027】なお、実施例1、2ではフィルタを一波長
リング共振器を2つ用いた4段構成として示してきた
が、共振器の個数すなわちフィルタの段数に限定はな
く、任意の段数で実現できることは言うまでもない。
リング共振器を2つ用いた4段構成として示してきた
が、共振器の個数すなわちフィルタの段数に限定はな
く、任意の段数で実現できることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明は、一波長リング共
振器において、互いに電気長の90°離れた位置にある
点に先端開放の伝送線路を接続し、この長さを調整する
ことで共振周波数を調整できるとともに、フィルタの段
間結合回路および入出力結合回路を平行結合線路で実現
するためリング共振器を近接して配置することができ、
フィルタの小形・平面化が可能となる。また、通過帯域
近傍にノッチを発生することが可能となり、少ない段数
で減衰特性の優れたフィルタが実現できる。
振器において、互いに電気長の90°離れた位置にある
点に先端開放の伝送線路を接続し、この長さを調整する
ことで共振周波数を調整できるとともに、フィルタの段
間結合回路および入出力結合回路を平行結合線路で実現
するためリング共振器を近接して配置することができ、
フィルタの小形・平面化が可能となる。また、通過帯域
近傍にノッチを発生することが可能となり、少ない段数
で減衰特性の優れたフィルタが実現できる。
【図1】本発明の第1の実施例におけるフィルタの平面
図
図
【図2】本発明の第1の実施例におけるフィルタの特性
図
図
【図3】本発明の第1の実施例における他のフィルタの
平面図
平面図
【図4】本発明の第1の実施例における他のフィルタの
平面図
平面図
【図5】本発明の第1の実施例における他のフィルタの
平面図
平面図
【図6】本発明の第1の実施例における他のフィルタの
平面図
平面図
【図7】本発明の第1の実施例における他のフィルタの
平面図
平面図
【図8】本発明の第2の実施例におけるフィルタの平面
図
図
【図9】従来のフィルタの平面図
1、2、12 一波長リング共振器 3〜7 結合容量 8、9、22、23 入出力端子 11、17 共振器 13〜16 先端開放伝送線路 18、24〜27 平行結合線路 19〜21 結合回路
Claims (12)
- 【請求項1】 一波長リング共振器の電気長を等間隔に
4分割し、当該線路上の第1の点、前記第1の点と電気
長の90°離れた位置にある第2の点、前記第1の点と
電気長の180°離れた位置にある第3の点および前記
第1の点と電気長の270°離れた位置にある第4の点
に同一の特性をもつ先端開放の伝送線路を接続し、隣接
する共振器間の段間結合を平行結合線路とするととも
に、初段を構成する前記一波長リング共振器の一点を入
力とし、終段を構成する前記一波長リング共振器の一点
を出力としたことを特徴とするフィルタ。 - 【請求項2】 平行結合線路の結合電気長を90°以下
とし、かつ当該平行結合線路の中点と前記中点の両側に
存在する先端開放伝送線路接続点までの電気長を等しく
したことを特徴とする請求項1記載のフィルタ。 - 【請求項3】 平行結合線路の結合電気長を90°以下
とし、かつ当該平行結合線路の中点と前記中点の両側に
存在する先端開放伝送線路接続点までの電気長が異なる
構成とした一波長リング共振器を左右対称に配置したこ
とを特徴とする請求項1記載のフィルタ。 - 【請求項4】 平行結合線路の結合電気長を90°以下
とし、かつ当該平行結合線路の中点と前記中点の両側に
存在する先端開放伝送線路接続点までの電気長が異なる
構成とした一波長リング共振器を同一方向に配置したこ
とを特徴とする請求項1記載のフィルタ。 - 【請求項5】 入出力結合に平行結合線路を用いたこと
を特徴とする請求項1記載のフィルタ。 - 【請求項6】 初段を構成する一波長リング共振器の入
力点と電気長の90°離れた一点と、終段を構成する一
波長リング共振器の出力点と電気長の90°離れた一点
との段間結合に平行結合線路を用いたことを特徴とする
請求項1記載のフィルタ。 - 【請求項7】 フィルタを構成する一波長リング共振器
の電気長を等間隔に4分割し、当該線路上の第1の点、
前記第1の点と電気長の90°離れた位置にある第2の
点、前記第1の点と電気長の180°離れた位置にある
第3の点および前記第1の点と電気長の270°離れた
位置にある第4の点に同一の特性をもつ先端開放の伝送
線路を接続した一波長リング共振器において、隣接する
共振器間の段間結合を平行結合線路とするとともに、初
段を構成する前記一波長リング共振器の一点を入力と
し、前記入力点と電気長の90°離れた一点を出力とし
たことを特徴とするフィルタ。 - 【請求項8】 平行結合線路の結合電気長を90°以下
とし、かつ当該平行結合線路の中点と前記中点の両側に
存在する先端開放伝送線路接続点までの電気長を等しく
したことを特徴とする請求項7記載のフィルタ。 - 【請求項9】 平行結合線路の結合電気長を90°以下
とし、かつ当該平行結合線路の中点と前記中点の両側に
存在する先端開放伝送線路接続点までの電気長が異なる
構成とした一波長リング共振器を左右対称に配置したこ
とを特徴とする請求項7記載のフィルタ。 - 【請求項10】 平行結合線路の結合電気長を90°以
下とし、かつ当該平行結合線路の中点と前記中点の両側
に存在する先端開放伝送線路接続点までの電気長が異な
る構成とした一波長リング共振器を同一方向に配置した
ことを特徴とする請求項7記載のフィルタ。 - 【請求項11】 入出力結合に平行結合線路を用いたこ
とを特徴とする請求項7記載のフィルタ。 - 【請求項12】 終段を構成する一波長リング共振器の
一点と前記点と電気長の90°離れた一点との段間結合
に平行結合線路を用いたことを特徴とする請求項7記載
のフィルタ。
Priority Applications (13)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32507093A JPH07183702A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | フィルタ |
DE69418127T DE69418127T2 (de) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Filter und Zweimodenresonator in Streifenleiter-Technik |
DE69427550T DE69427550T2 (de) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Planares Streifenleitungsfilter und Zweimodenresonator |
EP94307250A EP0646981B1 (en) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Stripline filter and dual mode resonator |
US08/317,505 US5534831A (en) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Plane type strip-line filter in which strip line is shortened and dual mode resonator in which two types microwaves are independently resonated |
EP99124730A EP0993065B1 (en) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Dual mode resonator in which two microwaves are independently resonated |
EP98102184A EP0844682B1 (en) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Plane type stripline filter and dual mode resonator |
DE69431888T DE69431888T2 (de) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Zweimodenresonator mit zwei unabhängig resonierenden Mikrowellen |
CNB031452175A CN1278446C (zh) | 1993-10-04 | 1994-10-05 | 双模谐振腔 |
US08/598,541 US5684440A (en) | 1993-10-04 | 1996-02-08 | Plane type strip line filter in which strip line is shortened and dual mode resonator in which two types microwaves are independently resonated |
US08/775,772 US5748059A (en) | 1993-10-04 | 1996-12-31 | Plane type strip-line filter in which strip line is shortened and dual mode resonator in which two types microwaves are independently resonated |
US08/980,478 US5880656A (en) | 1993-10-04 | 1997-11-28 | Plane type strip line filter in which strip line is shortened and dual mode resonator in which two types microwaves are independently resonated |
US09/262,643 US6121861A (en) | 1993-10-04 | 1999-03-04 | Plane type strip line filter in which strip line is shortened and dual mode resonator in which two types microwaves are independently resonated |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32507093A JPH07183702A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | フィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07183702A true JPH07183702A (ja) | 1995-07-21 |
Family
ID=18172821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32507093A Pending JPH07183702A (ja) | 1993-10-04 | 1993-12-22 | フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07183702A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006033079A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Mitsubishi Electric Corp | 分布定数フィルタ |
KR101514596B1 (ko) * | 2014-01-27 | 2015-04-22 | 삼성전기주식회사 | 무선 통신 기능을 갖는 회로 기판 |
KR101536706B1 (ko) * | 2014-05-02 | 2015-07-16 | 연세대학교 산학협력단 | 필터 및 그 제조 방법 |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP32507093A patent/JPH07183702A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006033079A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Mitsubishi Electric Corp | 分布定数フィルタ |
KR101514596B1 (ko) * | 2014-01-27 | 2015-04-22 | 삼성전기주식회사 | 무선 통신 기능을 갖는 회로 기판 |
KR101536706B1 (ko) * | 2014-05-02 | 2015-07-16 | 연세대학교 산학협력단 | 필터 및 그 제조 방법 |
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