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JPH07179493A - 抗原ペプチド化合物および免疫学的測定方法 - Google Patents

抗原ペプチド化合物および免疫学的測定方法

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Publication number
JPH07179493A
JPH07179493A JP20769594A JP20769594A JPH07179493A JP H07179493 A JPH07179493 A JP H07179493A JP 20769594 A JP20769594 A JP 20769594A JP 20769594 A JP20769594 A JP 20769594A JP H07179493 A JPH07179493 A JP H07179493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glu
ala
arg
leu
ckk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20769594A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Kumazawa
俊明 熊澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
S R L KK
Original Assignee
S R L KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by S R L KK filed Critical S R L KK
Priority to EP94931183A priority Critical patent/EP0729973A4/en
Priority to PCT/JP1994/001823 priority patent/WO1995011918A1/ja
Priority to US08/617,929 priority patent/US5885771A/en
Priority to AU80038/94A priority patent/AU8003894A/en
Publication of JPH07179493A publication Critical patent/JPH07179493A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式(1)又は(2)に示されるアミノ酸
配列を有する抗原ペプチド化合物と、C型肝炎ウィルス
(HCV)抗体との特異的結合性を利用して、イムノア
ッセイ法により検体中のHCV抗体を測定する。 Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- I
le- Val- Pro- Asp- Arg- Glu- Va
l- Leu- Tyr- Gln- Glu- Phe- Asp
- Glu ・・・・・・・(1) Val- Asn- Gln- Arg- Ala- Val- V
al- Ala- Pro- Asp- Lys- Glu- Va
l- Leu- Tyr- Glu- Ala- Phe- Asp
- Glu・・・・・・・・・・(2) 【効果】 交叉反応ないし非特異反応を抑制しつつ検体
のserotypeを簡便且つ正確に判定することが可能とな
り、インターフェロン治療の効果を予め正確に予測する
こと、あるいはC型肝炎の治癒ないし治療経過を簡便に
観察することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、HCV(C型肝炎ウィ
ルス)関連抗体の測定に有用な抗原ペプチド化合物およ
び免疫学的測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地球上には種々のウィルスが存在してお
り、そのうちの幾つかは病原体である。例えば、ウィル
ス性肝炎の原因となる肝炎ウィルスは、輸血、注射ある
いは出産等の際に感染することが知られている。
【0003】輸血はヒトの生命維持のための重要な一手
段であるが、この輸血によってウィルス性肝炎が発症し
た例が、現在まで数多く報告されている。このウィルス
性肝炎は、一般にA型、B型および非A非B型に分類さ
れている。
【0004】従来においては、B型肝炎ウィルス(HB
V)も輸血時のウィルス性肝炎の原因として知られてい
た。近年このHBVの存在を検出する検査試薬が開発さ
れ、輸血前に簡便にHBVの存在を確認することが可能
となったため、輸血によるHBV感染者は皆無となっ
た。一方、明らかにウィルス性でありながら、それまで
肝炎を起こす原因として考えられていたA型肝炎ウィル
ス(HAV)によるA型でもHBVによるB型でもない
肝炎(非A非B型;nonAnonB型)の存在も知られていた
が、その発生源(ウィルス)を確認することは、従来は
困難とされていた。
【0005】1989年に、Choo, Q-L.ら(Science,
244 , 359-362, 1989 )および Kuo,G.ら(Science, 2
44 , 362-364, 1989 )によって、非A非B型肝炎ウィ
ルスの存在が明らかにされた。この肝炎ウィルスはHC
V(C型肝炎ウィルス)と命名されたが、このHCVは
ヒトとチンパンジ−のみに感染することが、以前から報
告されていた。
【0006】上記文献においては、以下のような実験が
記載されている。すなわち、患者に投与されて非A非B
型肝炎を発症させた血液凝固第VIII因子製剤と同じ製剤
をチンパンジ−No. 1に投与し、非A非B型肝炎を発症
させた。更に該チンパンジ−の肝臓からの抽出物をチン
パンジ−No. 2に投与し、同様に非A非B型肝炎を発症
させた後、チンパンジ−No. 2の血漿を抽出した。ま
た、このチンパンジ−No. 2の血漿を更にチンパンジ−
No. 3に投与し、非A非B型肝炎の発症を確認した。こ
の発症が確認された血漿に対して、目的とするウィルス
をフラビノウィルスと想定してウィルス粒子の濃縮操作
(Bradley, D. W.ら: Gastroenterology,88 : 773-779,
1989) を行い、ウィルスのRNAを抽出した。このよ
うにして得たRNAに基づいてcDNAを合成し、λgt
11ライブラリ−を作製した。このλgt11ライブラリ−に
対して、回復期のチンパンジ−血清や非A非B型慢性肝
炎患者血清を用いたイムノスクリ−ニングを行い、反応
するクロ−ンの選択を行った。この結果、5-1-1 と称さ
れるクロ−ンのみがHCVに由来するcDNA断片であ
ることが確認された。
【0007】上述した操作は、特公平2−500880
号公報にも記載されており、遺伝子配列も明らかにされ
ている。また、日本でもHCVの遺伝子配列に関する報
告がなされている(Journal of virology, 65(3) , 11
05〜1113, 1991)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】1990年6月の日本
肝臓学会において、HCV構造領域の遺伝子配列が自治
医科大学の岡本らによって明らかにされた(第26回日
本肝臓学会予稿集、1990年)。1990年7月の日
本癌学会においては、岡本らと同様に、HCVの構造領
域の遺伝子配列が明らかされた(第49回日本癌学会予
稿集、1990年)。これらの発表を比較すると、HC
Vコア領域に関しては遺伝子の変異がほとんどないが、
HCVエンベロ−ブ領域の遺伝子配列に関しては、両者
間で若干の相違が認められる。
【0009】その後、HCV構造領域のコア抗原とHC
V非構造領域の抗原部位とを組み合わせた抗体検査が提
案され(臨床病理, 40(12), 1245-1251,1992)、このよ
うな抗体検査により、ほぼ完全にHCV抗体陽性者のス
クリーニングを行うことが可能となった。
【0010】一方、HCV検査と平行してC型肝炎のイ
ンターフェロンによる治療が行われるようになったが、
HCVの遺伝子型(genotype)の種類により、インターフ
ェロン治療の効果が異なること判明している。このgeno
typeの分類は、Okamoto H.:肝胆膵, 24, 7-14(1992)
によって明らかにされており、I型(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA, 88, 2451-2455, 1991 )、II型(Journal
of virology, 65(3), 1105〜1113, 1991)、III 型
(Journal of General Virology, 72, 2697-2704,199
1)およびIV型(Virology, 188 , 331-341, 1992 )に
分類されている。1993年6月に行われた日本肝臓学
会では、genotypeI型およびII型(インターフェロン治
療:20%有効)は、genotypeIII 型およびIV型(イン
ターフェロン治療:80%有効)に比べ、インターフェ
ロンの治療効果が低いことが報告された(第29回日本
肝臓学会予稿集、第55頁、1993年)。
【0011】インターフェロンの投与は脱毛や発熱など
の強い副作用が伴うことが多く、患者への負担が大きい
ため、治療前のHCVgenotypeの判定はインターフェロ
ン投与効果の予測に極めて重要である。しかしながら、
従来のgenotype判定法においては、「患者検体中のHC
VのRNA抽出、これに対応するcDNAの合成、該c
DNAのPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法による増
幅、電気泳動法を用いる増幅cDNAのバンドの確認」
という、通常48時間以上にもおよぶ複雑な工程を経て
genotypeが決定されていたため、長い時間と高いコスト
とが必要とされていた。
【0012】一方、遺伝子組み替えの方法を用いて製造
した抗原(約300個のアミノ酸からなる)を用いて、
患者血清中のHCV抗体が2つのタイプに分類できるこ
とが報告されている(肝胆膵、22、883〜889、
1991年)が、この分類は、上記した(インターフェ
ロン治療の判定に重要な)genotypeとの対応の点におい
て必ずしも充分ではなかった。
【0013】上述したように、インターフェロン投与に
は多額の費用がかかるが、このインターフェロン投与の
前提となる上記genotypeの判定にも多額の費用がかかる
という欠点があった。治療前にHCVのgenotype判定を
簡便に行うことが可能であれば、インターフェロン投与
効果を簡便に予測することが可能となり、インターフェ
ロンの投与方法や治療指針を計画的に策定することがで
き、更には患者への精神的、肉体的、並びに経済的負担
を軽減することができるため、簡便なHCVのgenotype
判定が切望されていた。
【0014】したがって本発明の目的は、HCVのgeno
typeI型およびII型と、genotypeIII 型およびIV型との
区別が可能なHCV抗体の簡便な測定を可能とするHC
V抗体測定用抗原を提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、HCVのgenotypeI
型およびII型と、genotypeIII 型およびIV型との区別が
可能で、しかも交叉反応ないし非特異反応が抑制された
HCV抗体の測定を可能とするHCV抗体測定用抗原を
提供することにある。
【0016】本発明の更に他の目的は、HCVのgenoty
peI型およびII型と、genotypeIII型およびIV型との区
別が可能なHCV抗体の簡便な測定法を提供することに
ある。
【0017】本発明の更に他の目的は、HCVのgenoty
peI型およびII型と、genotypeIII型およびIV型との区
別が可能で、しかも交叉反応ないし非特異反応が抑制さ
れたHCV抗体の測定法を提供することにある。
【0018】本発明の更に他の目的は、HCVのgenoty
peI型およびII型と、genotypeIII型およびIV型との区
別が可能な低コストのHCV抗体の測定法を提供するこ
とにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、HCV抗原部位に基づく特定のアミノ酸配列(少な
くとも6個のアミノ酸を含む配列)を用いてHCV抗体
型(serotype)の判定を行うことが、HCVのgenotype
I型およびII型と、genotypeIII 型およびIV型との簡便
な区別を可能とするのみならず、抗原−抗体反応に伴う
交叉反応ないし非特異反応を効果的に抑制して、上述し
た目的の達成に極めて効果的であることを見出した。
【0020】本発明の抗原ペプチド化合物は上記知見に
基づくものであり、より詳しくは、下記式(1)で示さ
れる配列に含まれるアミノ酸配列であって、連続した少
なくとも6個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴
とするものである。
【0021】 Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- Ile- Val- Pro - Asp- Arg- Glu- Val- Leu- Tyr- Gln- Glu- Phe - Asp- Glu ・・・・・・・(1) 本発明によれば、更に、下記式(2)で示される配列に
含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6
個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原
ペプチド化合物が提供される。
【0022】 Val- Asn- Gln- Arg- Ala- Val- Val- Ala- Pro - Asp- Lys- Glu- Val- Leu- Tyr- Glu- Ala- Phe - Asp- Glu・・・・・・・・・・(2) 本発明によれば、更に、下記式(3)で示される配列に
含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6
個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原
ペプチド化合物が提供される。
【0023】 Cys- Thr- Thr- His- His- Val- Ser- Pro- Asp - Ala- Asp- Leu- Ile- Glu- Ala- Asn- Leu- Leu - Trp- Arg・・・・・・・・・・(3) 本発明によれば、更に、下記式(4)で示される配列に
含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6
個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原
ペプチド化合物が提供される。
【0024】 Cys- Thr- Thr- His- Gly- Lys- Ala- Tyr- Asp - Val- Asp- Met- Val- Asp- Ala- Asn- Leu- Phe - Met- Gly・・・・・・・・・・・ (4) 本発明によれば、更に、下記式(5)で示される配列に
含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6
個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原
ペプチド化合物が提供される。
【0025】 Gln- Glu- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys - Ala- Ser- His- Leu- Pro- Tyr- Ile- Glu- Gln - Gly- Met・・・・・・・・・・・ (5) 本発明によれば、更に、下記式(6)で示される配列に
含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6
個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原
ペプチド化合物が提供される。
【0026】 Glu- Ala- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys - Ala- Ser- Arg- Ala- Ala- Leu- Ile- Glu- Glu - Gly- Gln・・・・・・・・・・・ (6) 本発明によれば、更に、下記式(7)で示される配列に
含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6
個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原
ペプチド化合物が提供される。
【0027】 Gly- Arg- Arg- Gln- Pro- Ile- Pro- Lys- Ala - Arg- Arg- Pro- Glu- Gly- Arg- Thr- Trp- Ala - Gln- Pro・・・・・・・・・・・ (7) 本発明によれば、更に、下記式(8)で示される配列に
含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6
個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原
ペプチド化合物が提供される。
【0028】 Gly- Arg- Arg- Gln- Pro- Ile- Pro- Lys- Asp - Arg- Arg- Ser- Thr- Gly- Lys- Ser- Trp- Gly - Lys- Pro・・・・・・・・・・・ (8) 本発明によれば、更に、下記式(9)で示される配列に
含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6
個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原
ペプチド化合物が提供される。
【0029】 Ile- Ile- Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- Ile - Val- Pro- Asp- Arg- Glu- Leu- Leu- Tyr- Gln - Glu- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys- Ala - Ser- His- Leu- Pro- Tyr- Ile- Glu- Gln- Gly - Met- Gln- Leu- Ala・・・・・・・・・・・ (9)(ckk-n1(40)) (一文字表記:IILSG RPAIV PDREL LYQEF DEMEE CASHL PYIEQ GMQLA) 本発明によれば、更に、下記式(10)で示される配列
に含まれるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも
6個のアミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗
原ペプチド化合物が提供される。
【0030】 Leu- His- Val- Asn- Gln- Arg- Ala- Val- Val - Ala- Pro- Asp- Lys- Glu- Val- Leu- Tyr- Glu - Ala- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys- Ala - Ser- Arg- Ala- Ala- Leu- Ile- Glu- Glu- Gly - Gln- Arg- Ile- Ala・・・・・・・・・・・ (10)(ckk-n2(40)) (一文字表記:LHVNQ RAVVA PDKEV LYEAF DEMEE CASRA ALIEE GQRIA) 本発明によれば、更に上記式(1)〜(10)のいずれ
かに記載の抗原ペプチドを担体に結合させ、抗原−抗体
反応を利用して該ペプチドに検体中のHCV抗体を結合
させ、更に抗原−抗体反応を利用して該HCV抗体に標
識リガンドを結合させることにより、上記検体中のHC
V抗体を測定することを特徴とするHCV抗体の免疫学
的測定法が提供される。
【0031】ここに、「リガンド」とは、抗原および/
又は抗体に対して特異的な結合性を有する物質(例えば
抗体および/又は抗原)をいう。
【0032】
【作用】上述した従来のgenotype判定においては、HC
V遺伝子の配列自体を利用してHCVの型判定を行って
いるが、本発明においては、HCVに固有の抗原部位に
対する抗体の型(serotype)を利用してHCVの型判定
を行っている。このような抗体型の判定は、従来のgeno
type判定(HCVのRNA抽出→cDNAの合成→該c
DNAのPCR法による増幅→電気泳動法を用いた増幅
バンドの確認)に比べて著しく短時間で行うことがで
き、しかも作業工程も単純であるため、本発明によれ
ば、簡便且つ低コストのHCV型(genotype)の判定方
法を提供することができる。
【0033】更には、上記した従来の血清型判定法(約
300個のアミノ酸からなる抗原を用いる)と比較し
て、本発明においては、抗原−抗体反応に伴う交叉反応
ないし非特異反応が効果的に抑制されている。
【0034】以下、本発明を詳細に説明する。本明細書
においては、アミノ酸配列の表記においては、N末端
(左側)からC末端(右側)へ記載する(例えば、以下
のアミノ酸配列(1)においては、LeuがN末端、G
luがC末端である)。また、本明細書においては、下
記に示すアミノ酸表記を用いる。
【0035】 (アミノ酸の一文字表記および三文字表記) <略号> <名称> <略号> <名称> Asp D アスパラギン酸 Val V バリン Asn N アスパラギン Met M メチオニン Thr T トレオニン Ile I イソロイシン Ser S セリン Leu L ロイシン Glu E グルタミン酸 Tyr Y チロシン Gln Q グルタミン Phe F フェニルアラニン Pro P プロリン Trp W トリプトファン Gly G グリシン Lys K リジン Ala A アラニン His H ヒスチジン Cys C システイン Arg R アルギニン (抗原ペプチド化合物)本発明の抗原ペプチド化合物
は、下記式(1)又は(2)で示される配列(アミノ酸
20個)に含まれる配列であって、少なくとも6個の連
続したアミノ酸からなる配列を有するペプチド化合物で
ある。
【0036】 Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- Ile- Val- Pro - Asp- Arg- Glu- Val- Leu- Tyr- Gln- Glu- Phe - Asp- Glu ・・・・・・・(1)(ckk-n5;NS4L2-1 、NS4領域に対応) (一文字表記:LSGRPAIVPDREVLYQEFDE) Val- Asn- Gln- Asp- Arg- Ala- Val- Val- Ala - Pro- Asp- Lys- Glu- Val- Leu- Tyr- Glu- Ala - Phe- Asp・・・・・・・・・・(2)(ckk-n6;NS4L2-2 、NS4領域に対応) (一文字表記:VNQDR AVVAPDKEVLYEAFD) 本発明者の知見によれば、上記式(1)又は(2)で示
されるアミノ酸20個からなる配列を構成する種々の長
さのアミノ酸配列であって、少なくとも6個の連続した
アミノ酸を含む配列は、本発明においてペプチド(1)
および/又は(2)と同様に、抗原として好適に使用可
能である。
【0037】このような種々の長さのアミノ酸配列(ア
ミノ酸6個以上20個以下)としては、例えば、下記の
配列が挙げられる。
【0038】上記ペプチド化合物(1)に含まれるアミ
ノ酸配列
【0039】
【表1】
【0040】上記ペプチド化合物(2)に含まれるアミ
ノ酸配列
【0041】
【表2】
【0042】本発明者の知見によれば、上記した(1)
又は(2)の配列を含むペプチド(アミノ酸21個以上
からなる)も上記(1)又は(2)と同様に抗原として
好適に使用可能である。このようなペプチドを構成する
アミノ酸の数は、化学的に合成する場合には40個以下
であることが好ましく、リコンビナント法を用いて得る
場合には100個以下であることが好ましい。
【0043】上述した抗原ペプチド化合物(少なくとも
6個のアミノ酸を含むペプチド化合物)を得る方法は特
に制限されない。該ペプチド化合物は化学的に合成して
もよく、また遺伝子工学的手法(例えば遺伝子組替え技
術、すなわちリコンビナント法)を用いて製造してもよ
い。化学的手法を用いる場合、中間生成物の精製等が容
易な点からは、固相法によりアミノ酸を連結することが
好ましく、更には自動ペプチド合成機(例えば、アプラ
イド・バイオシステムズ社製の430Aペプチド合成
機)を用いて合成することが好ましい。
【0044】(抗原ペプチド化合物の抗原性の確認)上
記したペプチド化合物(1)および(2)の配列は、H
CVのNS4領域のアミノ酸配列からの抗原部位の抽出
に基づいて見出したものである(後述の実施例1を参
照)。本発明者は、更に、これらのペプチド化合物
(1)および(2)を用いた酵素免疫測定法(ELIS
AないしEIA)によりHCVgenotypeの検査を行い、
別途HCVgenotypeの判定を行った患者の検体を用い
て、その特異性を確認した(後述の実施例4および5を
参照)。
【0045】(他の抗原ペプチド化合物)上述したペプ
チド化合物(1)および(2)(いずれもHCVのNS
4領域に対応する配列である)を用いることにより、後
述するようにserotypeの判定が可能であるが、serotype
判定の精度向上ないし適用範囲拡大の点からは、上記ペ
プチド化合物(1)および/又は(2)と、他の抗原ペ
プチド化合物とを組合わせることが好ましい。このよう
な「他の抗原ペプチド化合物」としては、下記のペプチ
ド(3)〜(8)が挙げられる。
【0046】 Cys- Thr- Thr- His- His- Val- Ser- Pro- Asp - Ala- Asp- Leu- Ile- Glu- Ala- Asn- Leu- Leu - Trp- Arg・・・・・・・・・・(3)(ckk-n3;NS5L2-1 、NS5領域に対応) (一文字表記:CTTHHVSPDADLIEANLLWR) Cys- Thr- Thr- His- Gly- Lys- Ala- Tyr- Asp - Val- Asp- Met- Val- Asp- Ala- Asn- Leu- Phe - Met- Gly・・・・・・・・・・・ (4)(ckkーn4;NS5L2-2 、NS5領域に対応) (一文字表記:CTTHGKAYDVDMVDANLFMG) Gln- Glu- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys - Ala- Ser- His- Leu- Pro- Tyr- Ile- Glu- Gln - Gly- Met・・・・・・・・・・・ (5)(ckk-n1;NS4L3-1 、NS4領域に対応) (一文字表記:QEFDEMEECA SHLPYIEQGM) Glu- Ala- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys - Ala- Ser- Arg- Ala- Ala- Leu- Ile- Glu- Glu - Gly- Gln・・・・・・・・・・・ (6)(ckk-n2;NS4L3ー2 、NS4領域に対応) (一文字表記:EAFDEMEECASRAALIEEGQ) Gly- Arg- Arg- Gln- Pro- Ile- Pro- Lys- Ala - Arg- Arg- Pro- Glu- Gly- Arg- Thr- Trp- Ala - Gln- Pro・・・・・・・・・・・ (7)(ckk-c1;core-1、core領域に対応) (一文字表記:GRRQPIPKARRPEGRTWAQP) Gly- Arg- Arg- Gln- Pro- Ile- Pro- Lys- Asp - Arg- Arg- Ser- Thr- Gly- Lys- Ser- Trp- Gly - Lys- Pro・・・・・・・・・・・ (8)(ckk-c2;core-2、core領域に対応) (一文字表記:GRRQPIPKDRRSTGKSWGKP) Ile- Ile- Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- Ile - Val- Pro- Asp- Arg- Glu- Leu- Leu- Tyr- Gln - Glu- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys- Ala - Ser- His- Leu- Pro- Tyr- Ile- Glu- Gln- Gly - Met- Gln- Leu- Ala・・・・・・・・・・・ (9)(ckk-n1(40)、NS4領 域に対応) (一文字表記:IILSG RPAIV PDREL LYQEF DEMEE CASHL PYIEQ GMQLA) Leu- His- Val- Asn- Gln- Arg- Ala- Val- Val - Ala- Pro- Asp- Lys- Glu- Val- Leu- Tyr- Glu - Ala- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys- Ala - Ser- Arg- Ala- Ala- Leu- Ile- Glu- Glu- Gly - Gln- Arg- Ile- Ala・・・・・・・・・・・ (10)(ckk-n2(40)、NS4 領域に対応) (一文字表記:LHVNQ RAVVA PDKEV LYEAF DEMEE CASRA ALIEE GQRIA) 上記ペプチド(3)〜(10)についても、NS4領域
対応のペプチド(1)および(2)の場合と同様にし
て、抗原性の確認、製造等を行うことができる。
【0047】また、本発明者の知見によれば、上記式
(3)〜(10)で示されるアミノ酸20個からなる配
列を構成する種々の長さのアミノ酸配列であって、少な
くとも6個の連続したアミノ酸を含む配列は、本発明に
おいてペプチド(3)、(4)、(5)、(6)、
(7)、(8)、(9)、および/又は(10)のいず
れかと同様に、抗原ペプチドとして好適に使用可能であ
る。
【0048】このような種々の長さのアミノ酸配列(ア
ミノ酸6個以上20個以下)としては、例えば、下記の
配列が挙げられる。
【0049】上記ペプチド化合物(3)に含まれるアミ
ノ酸配列
【0050】
【表3】
【0051】上記ペプチド化合物(4)に含まれるアミ
ノ酸配列
【0052】
【表4】
【0053】上記ペプチド化合物(5)に含まれるアミ
ノ酸配列
【0054】
【表5】
【0055】上記ペプチド化合物(6)に含まれるアミ
ノ酸配列
【0056】
【表6】
【0057】本発明者の知見によれば、上記した(3)
ないし(10)のいずれか配列を含むペプチド(アミノ
酸21個以上からなる)も上記(3)ないし(10)の
配列を有するペプチドと同様に、抗原として好適に使用
可能である。このようなペプチドを構成するアミノ酸の
数は、化学的に合成する場合には40個以下であること
が好ましく、リコンビナント法を用いて得る場合には1
00個以下であることが好ましい。
【0058】本発明者の知見によれば、上記ペプチド化
合物(1)〜(10)をそれぞれ単独で抗原として用い
る場合、serotype判定の精度の点から、抗原として好ま
しい順は以下の通りである(この欄の記載においては、
「(1)および/又は(2)」をまとめて「NS4−
1」と表し、「(3)および/又は(4)」をまとめて
「NS5」と表し、「(5)および/又は(6)」をま
とめて「NS4−2」と表し、「(9)および/又は
(10)」をまとめて「NS4−40」と表し、
「(7)および/又は(8)」をまとめて「core」
と表す)。
【0059】好ましい順: NS4−1>NS5>NS
4−2>core 一方、上記ペプチド化合物NS4−1、NS5、NS4
−2、およびcoreのいずれか2種類を組合わせて抗
原として用いる場合、serotype判定の精度の点から、抗
原として好ましい順は以下の通りである 好ましい順:(NS4−1)+(NS5)>(NS4−
2)+(NS5)>(NS4−1)+(core)>
(NS4−2)+(core)>(NS5)+(cor
e) また、上記ペプチド化合物NS4−1、NS5、NS4
−2、およびcoreのいずれか3種類を組合わせて抗
原として用いる場合、serotype判定の精度の点から、抗
原として好ましい順は以下の通りである 好ましい順: (NS4−1)+(NS5)+(cor
e)>(NS4−2)+(NS5)+(core) 前記ペプチド化合物「NS4−40」(アミノ酸数=4
0)は、上記した組合せにおいて、「NS4−1」の代
わりに好適に使用可能である。このように「NS4−4
0」を用いた場合には、「NS4−1」を用いた場合に
比べ、より高い判定率(=(判定出来た検体数)/(総
検体数))を得ることができる。
【0060】(HCV抗体の測定方法)上記した抗原ペ
プチド化合物のHCV抗体との特異的結合性を利用し
て、試料ないし検体中のHCV抗体を免疫学的に測定す
ることが可能である。本発明において使用する免疫学的
測定法は特に制限されないが、例えば、公知のイムノア
ッセイ法を特に制限なく使用することが可能である。こ
のようなイムノアッセイ法としては、例えば、酵素免疫
測定法、放射免疫測定法(RIA)、蛍光免疫測定法
(FIA)等が使用できる。このイムノアッセイにおい
ては公知の測定技術(例えば、競合法、二抗体法、サン
ドイッチ法等)を特に制限なく使用することが可能であ
る。このような公知の測定技術に関しては、文献(EI
Aに関しては、例えば、石川榮治「酵素免疫測定法」
(第3版)、180頁、医学書院)を参照することがで
きる。
【0061】本発明によれば、上記抗原ペプチド化合物
を用いてHCV抗体を免疫学的に測定することにより、
検体のHCV抗体の種類(serotype)を判定することが
できる(例えば後述するように、HCVのserotypeがgr
oup I であるか、group IIであるか判定できる)。後述
するように、HCVserotypeのgroup I はHCVgenoty
pe IおよびIIに対応し、HCVserotypeのgroup IIはH
CVgenotype IIIおよびIVに対応するため、簡便なHC
Vgenotypeの判定が可能となる。
【0062】上記イムノアッセイにおいては、必要に応
じて、上記抗原ペプチド化合物を担体(ないし支持体)
に結合ないし固相化して、そのHCV抗体との特異的結
合性を利用して、HCV抗原に対する抗体の種類(すな
わちHCVのserotype)を判定することができる。この
際の担体ないし支持体としては、ウシ血清アルブミン
(BSA)、好ましくは分子量5万から10万程度のポ
リペプチド、マイクロプレ−トのウェル、好ましくは直
径0.1μmから6mm程度のポリスチレンボ−ル(な
いしポリスチレンビーズ)等が好ましく用いられる。
【0063】上記ペプチド(1)〜(8)は、上述した
ようにHCV抗体測定に好適に用いることができるが、
更には、例えばHCVに対するワクチン製造用の抗原な
いし免疫原として用いることも可能である。この場合の
ワクチンは、例えば、遺伝子工学的手法を用いて作製す
ることができる(リコンビナント法)。
【0064】以下、実施例に基づき本発明を更に具体的
に説明する。
【0065】
【実施例】実施例1 (Hydrophilicity Valueによる抗原部位の特定)Geoffr
ey RS, Nature, 302 , 490-495 (1983)で合成された
抗原性を有するペプチドの配列と、HCVの遺伝子配列
(第26回日本肝臓学会予稿集、1990年;第49回
日本癌学会予稿集、1990年;Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA,88, 2451-2455, 1991 ;Journal of virology,
65(3) , 1105〜1113, 1991;Journal of General Viro
logy, 72, 2697-2704,1991;Virology, 188 , 331-34
1,1992 )とに基づき、HCVの非構造領域および構造
領域のアミノ酸配列を決定した。
【0066】このように求めたアミノ酸配列に基づき、
その抗原部位をHopp TP, Proc. Natl. Acad. Sci. 78,
3824-3828 (1981)の方法で算出した。より具体的に
は、各アミノ酸のHydrophlicity Value を用い、以下の
ようにして行った。
【0067】上記により求めたHCVを構成するアミノ
酸配列に基づき、連続する6個のアミノ酸の Hyrdrophi
licity Valueを合計した。この計算をHCVアミノ酸配
列の全領域について行い、親水性および疎水性の強度を
算出した。親水性が高い部分を、抗原性を示す部位とし
た。
【0068】この際、Jack K., Mol. Biol. 157, 105
(1982)に示されている HydropathyValue や Alan M
S., Science, 227, 429(1985)に示されている Antige
nicityValue 等も、上記Hydrophilicity Valueと同様に
算出することが可能であった。上記Hydrophilicity Val
ueを用いた計算により求めた結果を図1(core領
域)、図2(NS4領域)および図3(NS5領域)の
グラフに示す(上記Hydropathy ValueおよびAntigenici
ty Valueを用いた結果をも併せて示す)。
【0069】上記図1ないし図3で得られた結果に基づ
いてC型肝炎の抗原となり得る領域を抽出し、更に、こ
のようにして求めた領域のうち、genotype Iおよびgeno
typeIIで共通のアミノ酸配列を有する領域と、genotype
IIIおよび genotype IVで共通のアミノ酸配列を有する
領域とを求めた。この結果、このような条件を満たした
抗原のアミノ酸配列として、NS4領域に関して下記の
ckk-n5およびckk-n6が求められた。
【0070】 Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- Ile- Val- Pro - Asp- Arg- Glu- Val- Leu- Tyr- Gln- Glu- Phe - Asp- Glu ・・・・・・・(ckk-n5) Val- Asn- Gln- Arg- Ala- Val- Val- Ala- Pro - Asp- Lys- Glu- Val- Leu- Tyr- Glu- Ala- Phe - Asp- Glu・・・・・・・・・・(ckk-n6) 同様の手法により、抗原のアミノ酸配列として、NS5
領域に関して下記のckk-n3およびckk-n4が求められた。
【0071】 Cys- Thr- Thr- His- His- Val- Ser- Pro- Asp - Ala- Asp- Leu- Ile- Glu- Ala- Asn- Leu- Leu - Trp- Arg・・・・・・・・・・(ckk-n3) Cys- Thr- Thr- His- Gly- Lys- Ala- Tyr- Asp - Val- Asp- Met- Val- Asp- Ala- Asn- Leu- Phe - Met- Gly・・・・・・・・・・・ (ckkーn4) 同様の手法により、抗原のアミノ酸配列として、NS4
領域に関して下記のckk-n1およびckk-n2が求められた。
【0072】 Gln- Glu- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys - Ala- Ser- His- Leu- Pro- Tyr- Ile- Glu- Gln - Gly- Met・・・・・・・・・・・ (ckk-n1) Glu- Ala- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys - Ala- Ser- Arg- Ala- Ala- Leu- Ile- Glu- Glu - Gly- Gln・・・・・・・・・・・ (ckk-n2) 同様の手法により、抗原のアミノ酸配列として、cor
e領域に関して下記のckk-c1およびckk-c2が求められ
た。
【0073】 Gly- Arg- Arg- Gln- Pro- Ile- Pro- Lys- Ala - Arg- Arg- Pro- Glu- Gly- Arg- Thr- Trp- Ala - Gln- Pro・・・・・・・・・・・ (ckk-c1) Gly- Arg- Arg- Gln- Pro- Ile- Pro- Lys- Asp - Arg- Arg- Ser- Thr- Gly- Lys- Ser- Trp- Gly - Lys- Pro・・・・・・・・・・・ (ckk-c2)実施例2 (C型肝炎の抗原の作製)上記したHCVの抗原ペプチ
ド化合物(ckk-n5)および(ckk-n6)を以下に示す方法
で合成した。
【0074】ペプチドの合成は、自動ペプチド合成機Ap
plied Biosystems 430A Peptide Synthesizer を用い、
t-Boc アミノ酸の対称性無水物を試薬として用いて行っ
た。得られた合成ペプチドをアニソ−ル・ジメチルサル
ファイド・パラチオクレゾ−ル内に溶解した後、フッ化
水素酸の存在下で、0〜5℃で1時間反応させて脱保護
を行った(S. Sakakibara, Bull. Chem. Soc. Jpn. 4
0, 2164(1967)参照)。
【0075】脱保護により得られた粗結晶を2N酢酸に
溶解してエーテルで抽出し、抽出物を凍結乾燥した。こ
の凍結乾燥物をHPLC(高性能液体クロマトグラフィ
ー)を用いて精製した。
【0076】このHPLC精製は、カラム(SISEIDO カ
プセルパックC18SG120、直径46mm、長さ25
0mm)を用い、純水中に0.1%トリフルオロ酢酸
(Trifluoroacetic acid;TFA)と5%アセトニトリ
ル(CH3 CN)が含まれる溶液と、純水中に0.1%
TFAと50%アセトニトリルが含まれる溶液とを用
い、流量12ml/minで移動相にグラジェントをか
けることによって行った。
【0077】この際に得られたクロマトグラムを図4に
示す。図4中に示したメインピ−クが本実施例の合成抗
原ペプチドckk-n5である。
【0078】上記と同様にして合成抗原ペプチドckk-n6
をHPLCを用いて精製した。この際に得られたクロマ
トグラムを図5に示す。図5中に示したメインピ−クが
本実施例の合成抗原ペプチドckk-n6である。
【0079】上記と同様にして、上記した6種類の合成
抗原ペプチドckk-n3、ckk-n4、ckk-n1、ckk-n2、ckk-c
1、およびckk-c2を合成した。
【0080】それぞれの精製時のHPLCクロマトグラ
ムを図6(ckk-n3)、図7(ckk-n4)、図8(ckk-n
1)、図9(ckk-n2)、図10(ckk-c1)、および図1
1(ckk-c2)に示す。
【0081】上記と同様にして、下記2種類の抗原ペプ
チドckk-n1(40)、およびckk-n2(40)を合成した。
【0082】 Ile- Ile- Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- Ile - Val- Pro- Asp- Arg- Glu- Leu- Leu- Tyr- Gln - Glu- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys- Ala - Ser- His- Leu- Pro- Tyr- Ile- Glu- Gln- Gly - Met- Gln- Leu- Ala・・・・・・・・・・・ (9)(ckk-n1(40)) Leu- His- Val- Asn- Gln- Arg- Ala- Val- Val - Ala- Pro- Asp- Lys- Glu- Val- Leu- Tyr- Glu - Ala- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys- Ala - Ser- Arg- Ala- Ala- Leu- Ile- Glu- Glu- Gly - Gln- Arg- Ile- Ala・・・・・・・・・・・ (10)(ckk-n2(40)) それぞれの精製時のHPLCクロマトグラムを図12
(ckk-n1(40))、および図13(ckk-n2(40))に示す。
【0083】実施例3 (ELISA 用プレートの作製)実施例2で得た抗原ペプチ
ドckk-n5を、0.15MNaCl−0.10MNa2
PO4 - NaH2 PO4 ・2H2 O緩衝液(PBS)
pH7.0に、 0.04g/mlの濃度となるように溶
解した。このペプチド溶液を、96−ウエルマイクロプ
レート(商品名:ELISA PLATE 68667 、NUNC社製)
に1ウエルあたり100μlずつ分注し、37℃で60
分間静置して上記抗原ペプチドをマイクロプレートに固
相化した。
【0084】余剰の前記ペプチド溶液を除去した後、マ
イクロプレートを0.01MPBS(pH7.0)で3
回洗浄した。洗浄液を除去した後、濃度0.1%のゼラ
チンの0.01MPBS(pH7.0)溶液を1ウエル
あたり300μlずつ分注し、37℃60分間静置して
ゼラチンをプレート上にコーティングした。余剰の前記
ゼラチン溶液を除去した後、濃度0.05%のTwee
n20を含有する0.01MPBS溶液(pH7.0)
で3回洗浄した。
【0085】このようにしてゼラチンをコーティングし
たプレートを25℃で6時間乾燥した後、4℃で検体分
析時まで保存した。
【0086】実施例4 (検体の分析)検体(約100種類)は、予め株式会社
エスアールエル八王子ラボラトリーにおいて、前記文献
記載(Okamoto H.、肝胆膵, 24, 7-14(1992))のPC
Rを用いる方法HCV genotype の検査を行い、HCV
genotypeの判定を得た。
【0087】このようにしてPCR法によりHCVgeno
typeの判定を行った検体を用いて、以下のようにして実
施例2で得た抗原ペプチドの特異性を確認した。この検
討においては、実施例3で作製した抗原ペプチド固相化
マイクロプレートを用い、以下のような手順で分析を行
った。
【0088】上記した各検体をそれぞれ0.01%BS
Aおよび0.05%Tween20を含有する0.01
MPBS(pH7.0)で50倍に希釈して、各ウエル
に100μlずつ分注して、上記抗原ペプチドと37℃
で60分間反応させた(抗原ペプチド−HCV抗体の反
応)。
【0089】反応後、マイクロプレートを0.05%T
ween20含有0.01MPBS(pH7.0)で5
回洗浄し、洗浄液を除去した後、濃度0.1μg/20
mlのペルオキシダ−ゼ標識抗ヒトIgG抗体(KPL
社製)を100μlずつ各ウェルに注入し、37℃で6
0分間反応させた(HCV抗体−POD標識抗ヒトIg
G抗体の反応)。
【0090】反応後、マイクロプレートを0.05%T
ween20含有0.01MPBS(pH7.0)で5
回洗浄し、洗浄液を除去した後、各ウェルに0.023
%過酸化水素、および0.005%o−フェニレンジア
ミン(OPD)を含有する0.1Mクエン酸−Na2
PO4 緩衝液を100μlずつ分注し37℃で30分間
反応させた(ペルオキシダ−ゼの活性測定反応)。反応
後、5N硫酸を50μlずつ添加して反応を停止させ、
波長491nmの吸光度(ABSないしOD)を分光光
度計(商品名:プレ−トリ−ダ−、日本インターメッド
社製NJ−2001)で測定した。
【0091】実施例5 (抗原ペプチドckk-n2を用いた検体の測定)実施例3で
用いた抗原ペプチドckk-n5に代えて、実施例2で得た抗
原ペプチドckk-n6を用いた以外は、実施例3と同様にし
て抗原ペプチドckk-n6を固相化したマイクロプレートを
作製した。このようにして得たマイクロプレートを用い
た以外は実施例4と同様にして、予めHCVgenotypeの
判定を行った検体(78種類)を分析した。
【0092】上記実施例4および5で得られた結果をま
とめて下記(表7)に示す。
【0093】
【表7】
【0094】上記表7において、第1列は検体番号を示
し、第2列は抗原ペプチドckk-n5(NS4L2-1 )を用いた
場合の検体の吸光度(OD値)を示し、第3列は抗原ペ
プチドckk-n6(NS4L2-2 )を用いた場合の検体の吸光度
を示し、第4列は予め求めておいたPCR法による判定
結果(genotype)を示し、第5列は本発明の方法による
判定結果(serotype)を示す。
【0095】本発明の方法によるserotype判定において
は、第1列の吸光度(ckk-n5)と、第2列の吸光度(ck
k-n6)とを比較して、いずれか一方の値が他方の値の
1.5倍以上であった場合に、吸光度の高い方のタイプ
(ckk-n5の方であればserotype1、ckk-n6の方であれば
serotype2)とした。
【0096】上記実施例4および5で得られたserotype
判定の結果をまとめて、genotype判定結果と比較したと
ころ、以下の対応関係が得られた(Hepatology, 16(4)
,886, 1992参照)。
【0097】 (表中、「genotypeV」は、PCR法によるgenotype判
定において型判定不能ないし不明(混在のものを含む)
のものを示す。)実施例6 (抗原ペプチドckk-n3およびckk-n4を用いた検体の測
定)実施例3で用いた抗原ペプチドckk-n1に代えて、実
施例2で得たNS5領域の抗原ペプチドckk-n3およびck
k-n4をそれぞれ用いた以外は、実施例3と同様にしてそ
れぞれの抗原ペプチドを固相化したマイクロプレートを
作製した。このようにして得たマイクロプレートを用い
た以外は実施例4と同様にして、予めHCVgenotypeの
判定を行った検体(48種類)を分析した。
【0098】本実施例で得られた結果をまとめて下記
(表8)に示す。
【0099】
【表8】
【0100】本実施例の方法によるserotype判定におい
ては、表7の場合と同様に、第1列の吸光度(ckk-n3;
NS5L2-1 )と、第2列の吸光度(ckk-n2;NS5L2-2 )と
を比較して、いずれか一方の値が他方の値の1.5倍以
上であった場合に、吸光度の高い方のタイプ(ckk-n3の
方であればserotype1、ckk-n4の方であればserotype
2)とした。
【0101】本実施例で得られたserotype判定の結果を
まとめて、genotype判定結果と比較したところ、実施例
4および5の結果と同様に、以下の対応関係が得られ
た。
【0102】 実施例7 (抗原ペプチドckk-n1およびckk-n2を用いた検体の測
定)実施例3で用いた抗原ペプチドckk-n5に代えて、実
施例2で得たNS4領域の抗原ペプチドckk-n1およびck
k-n2をそれぞれ用いた以外は、実施例3と同様にしてそ
れぞれの抗原ペプチドを固相化したマイクロプレートを
作製した。このようにして得たマイクロプレートを用い
た以外は実施例4と同様にして、予めHCVgenotypeの
判定を行った検体(45種類)を分析した。
【0103】本実施例で得られた結果をまとめて下記
(表9)に示す。
【0104】
【表9】
【0105】本実施例の方法によるserotype判定におい
ては、表7の場合と同様に、第1列の吸光度(ckk-n1;
NS4L3-1 )と、第2列の吸光度(ckk-n2;NS4L3-2 )と
を比較して、いずれか一方の値が他方の値の1.5倍以
上であった場合に、吸光度の高い方のタイプ(ckk-n1の
方であればserotype1、ckk-n2の方であればserotype
2)とした。
【0106】本実施例で得られたserotype判定の結果を
まとめて、genotype判定結果と比較したところ、実施例
4および5の結果と同様に、以下の対応関係が得られ
た。
【0107】 実施例8 (抗原ペプチドckk-c1およびckk-c2を用いた検体の測
定)実施例3で用いた抗原ペプチドckk-n5に代えて、実
施例2で得たcore領域の抗原ペプチドckk-c1および
ckk-c2をそれぞれ用いた以外は、実施例3と同様にして
それぞれの抗原ペプチドを固相化したマイクロプレート
を作製した。このようにして得たマイクロプレートを用
いた以外は実施例4と同様にして、予めHCVgenotype
の判定を行った検体(42種類)を分析した。
【0108】本実施例で得られた結果をまとめて下記
(表10)に示す。
【0109】
【表10】
【0110】本実施例の方法によるserotype判定におい
ては、表1の場合と同様に、第1列の吸光度(ckk-c1;
core-1)と、第2列の吸光度(ckk-c2;core-2)とを比
較して、いずれか一方の値が他方の値の1.5倍以上で
あった場合に、吸光度の高い方のタイプ(ckk-c1の方で
あればserotype1、ckk-c2の方であればserotype2)と
した。
【0111】本実施例で得られたserotype判定の結果を
まとめて、genotype判定結果と比較したところ、実施例
4および5の結果と同様に、以下の対応関係が得られ
た。
【0112】 上記実施例4〜8で得られたserotype判定の結果をまと
めて図14に示す。
【0113】図14において、それぞれの集合を示す円
の中の数字は、それぞれの領域の抗原ペプチドを用いた
際に識別できた検体の数を示す。各集合の共通部分は、
それぞれの領域の抗原ペプチドを用いた際に共通に識別
できた検体の数を示す。
【0114】上述したように、genotypeIおよび genot
ype IIは serotype Iと良く相関し、一方、genotype I
IIおよび genotype IVは serotype IIと良く相関してい
た。
【0115】上述したNS4領域(NS4−1およびN
S4−2を合せたもの)、NS5領域、およびcore
領域の抗原ペプチド化合物を用いたserotype判定結果を
組合わせた場合、genotypeで型判定できた検体のうち8
6%が本発明の方法によるserotype判定が可能であっ
た。
【0116】実施例9 (抗原ペプチドckk-n1(40)およびckk-n2(40)を用い
た検体の測定)実施例3で用いた抗原ペプチドckk-n5に
代えて、実施例2で得たNS4領域の抗原ペプチドckk-
n1(40)およびckk-n2(40)(アミノ酸数40)をそれ
ぞれ用いた以外は、実施例3と同様にしてそれぞれの抗
原ペプチドを固相化したマイクロプレートを作製した。
【0117】このようにして得たマイクロプレートを用
いた以外は実施例4と同様にして、予め実施例4(抗原
ペプチドckk-n5使用)、および実施例5(抗原ペプチド
ckk-n6使用)の方法でHCVserotypeの判定を行った検
体(100種類)を分析した。該100種類の検体の内
訳は、CAH(慢性活動型肝炎)患者の検体83種類、
およびCPH(慢性持続性肝炎)患者の検体17種類で
あった。
【0118】本実施例で得られた結果をまとめて下記
(表11)に示す。表11においては、実施例4および
5の方法(NS4抗原ペプチドとして、アミノ酸数が2
0のckk-n5およびckk-n6を使用)による判定結果を「N
S4(20)」として表し、本実施例の方法(NS4抗
原ペプチドとして、アミノ酸数が40のckk-n1(40)およ
びckk-n2(40)を使用)による判定結果を「NS4(4
0)」として表した。
【0119】
【表11】
【0120】本実施例の方法による上記serotype判定に
おいては、表1の場合と同様に、ckk-n1(40)を用いた場
合の吸光度と、ckk-n2(40)を用いた場合の吸光度とを比
較して、いずれか一方の値が他方の値の1.5倍以上で
あった場合に、吸光度の高い方のタイプ(ckk-n1(40)の
方であればserotype1、ckk-n2(40)の方であればseroty
pe2)とした。
【0121】上記表11に示したように、CAHの検体
(83種類)ではNS4(20)の場合の判定率が62
%(=52÷83)であったものが、NS4(40)の
場合の判定率83%(=69÷83)へと向上した。一
方、CPHの検体(17種類)ではNS4(20)の場
合の判定率75%(=13÷17)であったものが、N
S4(40)の場合の判定率88%(=15÷17)へ
と向上した。
【0122】実施例10 CH2A(慢性活動型肝炎CAHであって、後述するC
H2Bより進行していないもの)患者の検体48種類、
CH2B(慢性活動型肝炎CAHであって、前記CH2
Aより進行したもの)患者の検体36種類、およびCP
H(慢性持続性肝炎)患者の検体17種類を用いて、se
rotypeの判定(実施例9と同様の方法で実施、下記表に
おいて「TYPE」として示す)、genotype(実施例4と同
様の方法で実施、下記表において「SUBTYPE 」として示
す)、およびインターフェロン(IFN)の有効性の程
度(下記表において、N=効果なし、P(partially ef
fective )=有効、およびC(completely effective)
=著効)の判定を行った。
【0123】結果を下記(表12)に示す。
【0124】
【表12】
【0125】更に、上記表12に示した検体と同じ検体
について、NS5領域抗原ペプチドを用いた方法(実施
例6の方法)、およびcore領域抗原ペプチドを用い
た方法(実施例8の方法)によるserotype判定を併せて
行った。結果を下記(表13)に示す(本実施例におけ
る上記「NS4領域抗原ペプチド」たるckk-n1(40)およ
びckk-n2(40)を用いた場合の判定結果は、「NS4」と
して示した)。
【0126】
【表13】
【0127】なお、上記表13中、CH2A(40検
体)およびCH2B(29検体)の検体数を合計した数
が、前記表11のNS4(40)判定数(69検体)に
対応している。
【0128】上記実施例9〜10で得られたserotype判
定の結果をまとめて図15(CPH検体)、図16(C
AH2A検体)、および図17(CAH2B検体)にそ
れぞれ示す。図13〜15では、「NS4領域抗原ペプ
チド」たるckk-n1(40)およびckk-n2(40)を用いた際の判
定結果は、「NS4」として示してある。
【0129】図15〜17において、それぞれの集合を
示す円の中の数字は、それぞれの領域の抗原ペプチドを
用いた際に識別できた検体の数を示す。各集合の共通部
分は、それぞれの領域の抗原ペプチドを用いた際に共通
に識別できた検体の数を示す。
【0130】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、HCV
に固有の特定のアミノ酸配列を有する抗原ペプチド化合
物およびこれを用いるHCV抗体測定方法が提供され
る。
【0131】本発明によれば、交叉反応ないし非特異反
応を抑制しつつ検体のserotypeを簡便且つ正確に判定す
ることが可能となる。したがって本発明によれば、正確
且つ簡便なserotype判定に基づき、例えば、インターフ
ェロン治療の効果をあらかじめ予測することが可能とな
る。
【0132】更には、本発明によるHCV抗体価測定に
基づき、C型肝炎の治癒ないし治療経過を簡便に観察す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において、HCVのcore領域に関
しHydrophilicity Value、Hydropathy Value、およびAn
tigenicity Valueを計算により求めた結果を示すグラフ
である。
【図2】実施例1において、HCVのNS4領域に関し
Hydrophilicity Value、Hydropathy Value、およびAnti
genicity Valueを計算により求めた結果を示すグラフで
ある。
【図3】実施例1において、HCVのNS5領域に関し
Hydrophilicity Value、Hydropathy Value、およびAnti
genicity Valueを計算により求めた結果を示すグラフで
ある。
【図4】実施例2において得られた抗原ペプチド化合物
(1)(ckk-n5)のHPLC分析結果を示すクロマトグ
ラムである。
【図5】実施例2において得られた抗原ペプチド化合物
(2)(ckk-n6)のHPLC分析結果を示すクロマトグ
ラムである。
【図6】実施例2において得られた抗原ペプチド化合物
(3)(ckk-n3)のHPLC分析結果を示すクロマトグ
ラムである。
【図7】実施例2において得られた抗原ペプチド化合物
(4)(ckk-n4)のHPLC分析結果を示すクロマトグ
ラムである。
【図8】実施例2において得られた抗原ペプチド化合物
(5)(ckk-n1)のHPLC分析結果を示すクロマトグ
ラムである。
【図9】実施例2において得られた抗原ペプチド化合物
(6)(ckk-n2)のHPLC分析結果を示すクロマトグ
ラムである。
【図10】実施例2において得られた抗原ペプチド化合
物(7)(ckk-c1)のHPLC分析結果を示すクロマト
グラムである。
【図11】実施例2において得られた抗原ペプチド化合
物(8)(ckk-c2)のHPLC分析結果を示すクロマト
グラムである。
【図12】実施例2において得られた抗原ペプチド化合
物(9)(ckk-n1(40))のHPLC分析結果を示すクロ
マトグラムである。
【図13】実施例2において得られた抗原ペプチド化合
物(10)(ckk-n2(40))のHPLC分析結果を示すク
ロマトグラムである。
【図14】実施例4ないし8で得られたserotype判定結
果をまとめた集合を表す図である。
【図15】実施例9ないし10で得られたCPH検体に
関するserotype判定結果をまとめた集合を表す図であ
る。
【図16】実施例9ないし10で得られたCAH2A検
体に関するserotype判定結果をまとめた集合を表す図で
ある。
【図17】実施例9ないし10で得られたCAH2B検
体に関するserotype判定結果をまとめた集合を表す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/08 9161−4B C12Q 1/70 9453−4B G01N 33/53 D 33/576 Z // A61K 39/395 D

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- Ile- Val- Pro - Asp- Arg- Glu- Val- Leu- Tyr- Gln- Glu- Phe - Asp- Glu ・・・・・・・(1)(ckk-n5)
  2. 【請求項2】 下記式(2)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Val- Asn- Gln- Arg- Ala- Val- Val- Ala- Pro - Asp- Lys- Glu- Val- Leu- Tyr- Glu- Ala- Phe - Asp- Glu・・・・・・・・・・(2)(ckk-n6)
  3. 【請求項3】 下記式(3)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Cys- Thr- Thr- His- His- Val- Ser- Pro- Asp - Ala- Asp- Leu- Ile- Glu- Ala- Asn- Leu- Leu - Trp- Arg・・・・・・・・・・(3)(ckk-n3)
  4. 【請求項4】 下記式(4)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Cys- Thr- Thr- His- Gly- Lys- Ala- Tyr- Asp - Val- Asp- Met- Val- Asp- Ala- Asn- Leu- Phe - Met- Gly・・・・・・・・・・・ (4)(ckk-n4)
  5. 【請求項5】 下記式(5)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Gln- Glu- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys - Ala- Ser- His- Leu- Pro- Tyr- Ile- Glu- Gln - Gly- Met・・・・・・・・・・・ (5)(ckk-n1)
  6. 【請求項6】 下記式(6)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Glu- Ala- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys - Ala- Ser- Arg- Ala- Ala- Leu- Ile- Glu- Glu - Gly- Gln・・・・・・・・・・・ (6)(ckk-n2)
  7. 【請求項7】 下記式(7)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Gly- Arg- Arg- Gln- Pro- Ile- Pro- Lys- Ala - Arg- Arg- Pro- Glu- Gly- Arg- Thr- Trp- Ala - Gln- Pro・・・・・・・・・・・ (7)
  8. 【請求項8】 下記式(8)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Gly- Arg- Arg- Gln- Pro- Ile- Pro- Lys- Asp - Arg- Arg- Ser- Thr- Gly- Lys- Ser- Trp- Gly - Lys- Pro・・・・・・・・・・・ (8)
  9. 【請求項9】 下記式(9)で示される配列に含まれる
    アミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個のアミ
    ノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプチド
    化合物。 Ile- Ile- Leu- Ser- Gly- Arg- Pro- Ala- Ile - Val- Pro- Asp- Arg- Glu- Leu- Leu- Tyr- Gln - Glu- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys- Ala - Ser- His- Leu- Pro- Tyr- Ile- Glu- Gln- Gly - Met- Gln- Leu- Ala・・・・・・・・・・・ (9)(ckk-n1(40))
  10. 【請求項10】 下記式(10)で示される配列に含ま
    れるアミノ酸配列であって、連続した少なくとも6個の
    アミノ酸からなる配列を含むことを特徴とする抗原ペプ
    チド化合物。 Leu- His- Val- Asn- Gln- Arg- Ala- Val- Val - Ala- Pro- Asp- Lys- Glu- Val- Leu- Tyr- Glu - Ala- Phe- Asp- Glu- Met- Glu- Glu- Cys- Ala - Ser- Arg- Ala- Ala- Leu- Ile- Glu- Glu- Gly - Gln- Arg- Ile- Ala・・・・・・・・・・・ (10)(ckk-n2(40))
  11. 【請求項11】 化学的手法を用いて製造した請求項1
    ないし10のいずれかに記載の抗原ペプチド化合物。
  12. 【請求項12】 遺伝子工学的手法を用いて製造した請
    求項1ないし10のいずれかに記載の抗原ペプチド化合
    物。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の抗原ペプチドを担体に結合させ、抗原−抗体反応を利
    用して該ペプチドに検体中のHCV抗体を結合させ、更
    に抗原−抗体反応を利用して該HCV抗体に標識リガン
    ドを結合させることにより、上記検体中のHCV抗体を
    測定することを特徴とするHCV抗体の免疫学的測定
    法。
  14. 【請求項14】 前記標識リガンドとして、酵素で標識
    したリガンドを用いる請求項13記載のHCV抗体の免
    疫学的測定法。
  15. 【請求項15】 前記標識リガンドとして、放射性物質
    で標識したリガンドを用いる請求項13記載のHCV抗
    体の免疫学的測定法。
  16. 【請求項16】 前記標識リガンドとして、蛍光物質で
    標識したリガンドを用いる請求項13記載のHCV抗体
    の免疫学的測定法。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の抗原ペプチドから選択されたいずれか2以上の抗原ペ
    プチドを用いて、HCVのセロタイプ(serotype)を判
    定する請求項13記載のHCV抗体の免疫学的測定法。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    のHCVのNS4領域、NS5領域、およびcore領
    域に対応する抗原ペプチドから選択された、異なる領域
    に対応する2以上の抗原ペプチドを用いて、HCVのセ
    ロタイプ(serotype)を判定する請求項13記載のHC
    V抗体の免疫学的測定法。
JP20769594A 1993-10-29 1994-08-31 抗原ペプチド化合物および免疫学的測定方法 Pending JPH07179493A (ja)

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US08/617,929 US5885771A (en) 1993-10-29 1994-10-28 Antigenic peptide compound and immunoassay
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WO1997008198A1 (fr) * 1995-08-31 1997-03-06 Srl, Inc. Composes a base de peptides antigeniques et procede de dosage immunologique

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