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JPH07172906A - セラミック焼結体 - Google Patents

セラミック焼結体

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Publication number
JPH07172906A
JPH07172906A JP5324172A JP32417293A JPH07172906A JP H07172906 A JPH07172906 A JP H07172906A JP 5324172 A JP5324172 A JP 5324172A JP 32417293 A JP32417293 A JP 32417293A JP H07172906 A JPH07172906 A JP H07172906A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
sintered body
compounds
whiskers
cutting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5324172A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Sakagami
勝伺 坂上
Katsura Hayashi
桂 林
Tatsuyuki Nakaoka
達行 中岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP5324172A priority Critical patent/JPH07172906A/ja
Publication of JPH07172906A publication Critical patent/JPH07172906A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高い靱性,硬度及び抗折強度を有するととも
に、鉄系材料の切削にも充分適用可能なセラミック焼結
体を提供する。 【構成】Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物からなるTi
化合物のうち少なくとも一種を10〜90体積%と、周
期律表第4a,5a,6a族元素の炭化物、窒化物、酸
化物、硼化物、珪化物およびこれらの化合物のうち少な
くとも1種と、Al2 3 とを主体とするセラミック焼
結体であって、該焼結体中に、Ti化合物と周期律表第
4a,5a,6a族元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、珪化物およびこれらの化合物とからなる有芯構造
を呈する結晶相が存在するもので、Ti化合物の一部ま
たは全部がウイスカ−であることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Tiの炭化物等(以
下、Ti化合物と称する)と、周期律表第4a,5a,
6a族元素の炭化物等と、Al2 3 とを主体とするセ
ラミック焼結体に関するものであり、より詳細には高靱
性に優れた特に切削工具に適したセラミック焼結体に関
する。
【0002】
【従来技術】従来から、アルミナ(以下、Al2 3
称する) 質焼結体は耐摩耗性に優れる反面、靱性に劣る
という欠点に基づいて、各種の提案がなされている。
【0003】その1つに、Al2 3 中に炭化珪素( 以
下、SiCと称する) ウイスカーに代表される繊維状物
質を配合することにより靱性を改善することが、特開昭
61−286271号公報や特開昭62−41776号
公報等に開示されている。これらは、いずれもAl2
3 を主体とし、SiCウイスカーを添加し、ホットプレ
ス等により焼成したものである。
【0004】このようなSiCウイスカーを含有する繊
維強化セラミックスは、SiC自体の硬度が高く、熱伝
導性が良いため、切削工具として用いた場合、一部の超
耐熱合金の切削(インコネル718の荒切削)では優れ
た切削特性を示す。また、繊維状物質として炭化チタン
( 以下、TiCと称する) ウイスカーを用いることも提
案され、このような繊維強化セラミックスとして、特開
平2−133369号公報に開示されるようなものが知
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、Si
Cは鉄、特に酸化鉄と容易に反応するため、Al2 3
−SiCウイスカー系工具は多くの場合、他のAl2
3 を主体とする工具に比較して摩耗量が多くなる傾向に
ある。例えば、SUS304を切削した場合、従来のA
2 3 系工具であれば、十分切削可能な条件であって
もSiCウイスカーを含有する工具では急激に摩耗が進
行し、切削できなくなるという問題があった。また鋳鉄
の切削においてもAl2 3 系工具よりも摩耗量が大き
いという問題があった。
【0006】一方、Al2 3 −TiC系工具では、耐
摩耗性に優れるものの靱性が不足する傾向にあり、切削
中過大な負荷が生じた場合に欠損し易いという欠点があ
る。
【0007】また、TiC,TiN及びTiCN(以
下、Ti化合物と称する)をウイスカーとして添加した
場合、欠損に対して効果があるが、アルミナとの結合力
が弱くTi化合物ウイスカ−の脱粒により摩耗が増大す
るという問題があった。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は上記の問
題点に対し検討を重ねた結果、Al2 3 を含有する複
合材料において強化材料としてTi化合物の粒子および
/又はそのウイスカーを用い、Ti化合物粒子及び/又
はTi化合物ウイスカーの一部又は全部を有芯構造とす
ることにより、高い靱性と抗折強度を有し、且つ鉄系材
料の切削にも充分適用可能なセラミック焼結体が得られ
ることを知見し、本発明に至った。
【0009】即ち、本発明のセラミック焼結体は、Ti
の炭化物、窒化物、炭窒化物からなるTi化合物のうち
少なくとも一種を10〜90体積%と、周期律表第4
a,5a,6a族元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化
物、珪化物およびこれらの化合物のうち少なくとも1種
と、Al2 3 とを主体とするセラミック焼結体であっ
て、該焼結体中に、Ti化合物と周期律表第4a,5
a,6a族元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化物、珪
化物およびこれらの化合物とからなる有芯構造を呈する
結晶相が存在するものであり、Ti化合物の一部または
全部がウイスカ−であることが望ましい。
【0010】以下、本発明を詳述する。本発明のセラミ
ックスにおける大きな特徴は、主成分として、Al2
3 と、Ti化合物と、周期律表第4a,5a,6a族元
素の炭化物,窒化物,酸化物,硼化物,珪化物およびこ
れらの化合物のうち少なくとも1種を含有するものであ
る。
【0011】ここで、Ti化合物は10〜90体積%含
有させたが、これは、Ti化合物が10体積%よりも少
ない場合には、Ti化合物の添加効果が少なく、硬度お
よび強度が低くなるからであり、90体積%よりも多い
場合には焼結しにくく、ボイドが発生し、強度が低下す
るからである。Ti化合物は特に20〜80体積%含有
させることが望ましい。Ti化合物としてはTiC,T
iN及びTiCNがあり、不可避不純物としては、F
e,Ca,Si,Mg等の金属または酸化物等がある。
また、周期律表第4a,5a,6a族元素としては、M
o,Zr,Hf,Nb,Ta,V,W,Ti等がある。
【0012】そして、Ti化合物のうち有芯構造を呈す
る粒子やウイスカーを、5〜80体積%含有することが
望ましい。
【0013】また、上記Ti化合物は、粒子の他に、T
i化合物ウイスカーとして存在しても良く、このような
Ti化合物ウイスカーは、Ti化合物中1〜100体積
%、特に、10〜80体積%含有することが望ましい。
そして、Ti化合物ウイスカーは、Ti化合物粒子の場
合と同様に、有芯構造を呈していることが望ましい。
【0014】有芯構造を呈するTi化合物ウイスカー
は、Ti化合物全量中20〜80体積%含有することが
望ましい。本発明のセラミック焼結体によれば、Ti化
合物ウイスカーを全量中10〜90体積%、特に20乃
至80体積%の割合で分散含有させるとともに、有芯構
造を有するTi化合物粒子を焼結体中に10体積%以
上、特に20体積%以上存在させることが望ましい。
【0015】また、本発明によれば、上記のAl2 3
−Ti化合物系材料におけるアルミナとTi化合物の結
合を強化するため、周期律表第4a,5a,6a族の炭
化物、窒化物、酸化物、硼化物、珪化物、又はこれらの
化合物のうち1種または2種以上を添加する。これらの
添加物がTi化合物の表面に固溶又は拡散することによ
り、Ti化合物が有芯構造を呈することになる。有芯構
造を呈するTi化合物粒子やTi化合物ウイスカーは、
芯部がTi化合物であり、その外周部がTi化合物と周
期律表第4a,5a,6a族の炭化物、窒化物等との固
溶体からなるものである。
【0016】具体的には、Ti化合物であるTiC,T
iN,TiCN,に対して、Mo,Zr,Hf,Nb,
Ta,V,W,Ti等の炭化物、窒化物、酸化物、硼化
物又はこれらの化合物を1種以上を添加して、焼結中に
これらの添加物がTi化合物表面(外周部)に固溶又は
拡散することにより、Ti化合物の芯部とは異なる化合
物を外周部に生成し、アルミナとの結合力を強化する。
これらの有芯構造をとることで靱性や強度、特に高温強
度や酸化性等の熱的特性を向上し、切削における工具寿
命を向上させることができる。
【0017】また、周期律表第4a,5a,6a族の炭
化物、窒化物、酸化物、硼化物、珪化物、又はこれらの
化合物のうち少なくとも一種の量は、1.0〜13.0
体積%であり、Al2 3 量は、5〜80体積%である
ことが望ましい。
【0018】また、微量添加物として、Ni,Coの金
属又はこれらの酸化物、炭化物、窒化物、硼化物を添加
すると有芯構造を生成しやすいが、15体積%以下添加
することが望ましい。これはNi,Coの金属またはこ
れらの酸化物、炭化物、窒化物、硼化物を15体積%よ
りも多く添加すると、それ自体の硬度が低く焼結体の硬
度が低下するため切削特性を低下させるためである。
【0019】Ti化合物の原料粉末は、その大きさおよ
び形状は任意に選択できるが、粒成長抑制効果を大きく
するためには平均粒径3μm 以下がよい。
【0020】図1に、本発明のセラミック焼結体の組織
図を示す。図において、1はTi化合物粒子、2はTi
化合物ウイスカー、4は芯部、5は外周部である。
【0021】尚、3はAl2 3 、周期律表第4a,5
a,6a族の炭化物、窒化物、酸化物、硼化物、珪化物
等、その他の添加物の粒子や、これらの混合物、化合
物,固溶体から構成されている。
【0022】本発明のTi化合物にウイスカ−を含む場
合、ウイスカ−の形状が材料の欠損やチッピングによる
寿命低下を阻止し、優れた工具寿命を有する。
【0023】本発明において用いられるTi化合物ウイ
スカーはそれ自体、単結晶あるいは多結晶からなるもの
で、その平均径が5μm以下、特に0.2乃至2μmが
好ましく、また長径/短径で表わされるアスペクト比の
平均が3〜100、特に10乃至30のものが用いられ
る。平均径が5μm以下では焼結時の粒成長が過度にな
らず、高い抗折強度を維持できるのに対し、平均径大き
くなると焼結時の結晶粒子の粒成長が著しく、粒子径の
コントロールが難しくなり、強度が低下し靱性にばらつ
きが生じる。また切削工具として用いた際に逃げ面の境
界摩耗が大きくなる傾向にある。
【0024】一方、アスペクト比の平均が3より小さい
と繊維強化の効果が少なくなり靱性が低下し、100よ
り大きいと原料の取扱が難しく、均一に分散できないた
めに靱性が低下する傾向にある。なお、この場合でも一
部を粉砕しながら混合すれば問題なく使用できる。
【0025】このようなセラミック焼結体は、先ず、T
iの炭化物,窒化物,炭窒化物粉末と、Al2 3 粉末
と、Tiの炭化物ウイスカー,窒化物ウイスカー,炭窒
化物ウイスカー、さらに、Mo,Zr,Hf,Nb,T
a,V,W,Tiの炭化物、窒化物、酸化物、硼化物、
珪化物又はこれらの化合物粉末を、本発明の組成となる
ように秤量し、さらに、これに所定の例えばMg,Y
b,Y等の酸化物からなる焼結助剤粉末を秤量後、溶剤
を添加し、アトリッションミル等で1〜48時間混合粉
砕する。混合後のスラリーを乾燥し所定形状に成形し、
焼成する。
【0026】成形は、所望の成形手段、例えば金型プレ
ス、冷間静水圧プレス、押出し成形等が用いられる。
【0027】焼成は、真空焼成、ホットプレス法、熱間
静水圧焼成法等が適用される。焼成は1450乃至18
50℃の温度でAr、He等の不活性ガスもしくはカー
ボン等の存在する還元性雰囲気およびそれらの加圧もし
くは減圧雰囲気で0.5乃至6.0時間行えばよく、特
に高密度の焼結体を得るためには、真空焼成、ホットプ
レス法によって対理論密度比96%以上の焼結体を作成
し、さらに熱間静水圧焼成により500〜2000気
圧、1450〜1800℃で焼成すればよい。
【0028】尚、有芯構造を形成するためには、Ti化
合物表面に、周期律表第4a,5a,6a族の炭化物、
窒化物、酸化物、硼化物、珪化物、又はこれらの化合物
のうち少なくとも一種を固溶または拡散することが必要
であるため、固溶時の焼成温度やキープ時間をコントロ
ールする必要がある。焼成温度や保持時間が長時間であ
ると、Ti化合物の粒子中心迄固溶や拡散がすすみ、硬
度や強度が低下するためである。
【0029】
【作用】本発明のセラミック焼結体では、Ti化合物の
配合によりAl2 3 自体の有する耐摩耗性、鉄との非
反応性を維持しつつ、焼結体の靱性を大きく改善するも
ので、Al2 3 の粒成長を抑制し、焼結体の強度を高
めることができる。
【0030】そして、本発明では、Ti化合物であるT
iC,TiN,TiCN,に対して、Mo,Zr,H
f,Nb,Ta,V,W,Tiの炭化物、窒化物、酸化
物、硼化物、珪化物又はこれらの化合物を1種以上を添
加して、焼結中にこれらの添加物がTi化合物表面(外
周部)に固溶又は拡散することにより、Ti化合物の芯
部とは異なる化合物を外周部に生成し、Ti化合物を有
芯構造とすることで、アルミナとの結合力が強化され、
強度や靱性の向上が見られる。さらにはTi化合物の一
部または全部をウイスカ−とし、このTi化合物ウイス
カーを有芯構造とすることにより、さらに高い靱性を持
った焼結体が得られる。
【0031】
【実施例】
実施例1 平均粒径1μm以下、純度99.9%以上のAl2 3
粉末と、平均粒径3μm以下のTiC,TiN,TiC
N粉末、周期律表第4a,5a,6a族元素の化合物粉
末および表1に示すような金属や化合物を、最終焼結体
の組成が表1の割合となるように秤量後、溶剤を添加
し、アトリッションミルで24時間混合粉砕した。混合
後のスラリーを乾燥して真空焼成用原料とした。
【0032】この原料を約1t/cm2 の圧力でプレス
成形し、1700℃で1時間真空焼成して、JISに基
づく抗折試験片を作成した。更に緻密体を得るため熱間
静水圧焼成により不活性雰囲気中で2000気圧165
0℃で1時間焼成した。得られた各試料を研磨してJI
S1601に基づく3点曲げ抗折強度、ビッカース硬
度、また鏡面状態にポリッシングしてIM法でK1cを測
定した。また焼結体表面をポリッシングし鏡面状態に
し、その表面をSEMで観察することにより、Ti化合
物粒子が有芯構造を呈することを確認した。
【0033】また、工具摩耗特性を調査するための切削
試験を下記の条件で行った。
【0034】(1)被削材 :インコネル718 切削速度:300m/min 送り速度:0.1mm/rev 切り込み:2.0mm 切削油 :水溶性 工具形状:RNGN120416 寿命判定:フランク摩耗0.2mm又は欠損時間 (2)被削材 :SUS304 切削速度:250m/min 送り速度:0.2mm/rev 切り込み:1.5mm 切削油 :無 工具形状:SNGN120412 寿命判定:切削時間5min後のフランク摩耗量 (3)被削材 :FCD450 切削速度:400m/min 送り速度:0.3mm/rev 切り込み:2.0mm 切削油 :無 工具形状:SNGN120412 寿命判定:フランク摩耗0.2mm この結果を表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】これらの表1,2より、Ti化合物量が9
0体積%以上である試料No.1ではボイドが発生して、
硬度や抗折強度が低下した。Ti化合物量が10体積%
以下である試料No.9では切削特性が低下した。また、
試料2および試料No.11では有芯構造でないためTi
化合物とAl2 3 との結合が弱く、切削試験では粒子
の脱粒が激しく摩耗が増加した。さらに、試料No.7で
は周期律表第4a,5a,6a族元素の化合物がすべて
Ti化合物に固溶し、有芯構造を呈しなかった。この試
料は金属量が15体積%よりも多いため固溶が促進さ
れ、硬度が低下した。切削特性は摩耗量が増加し、工具
寿命が低下した。
【0038】これに比べて、本発明品は、強度,硬度,
靱性と優れた特性を有するとともに、切削試験でも優れ
た特性を有することが判る。
【0039】実施例2 平均粒径1μm以下、純度99.9%以上のAl2 3
粉末と、平均粒径3μm以下のTiC,TiN,TiC
N粉末、周期律表第4a,5a,6a族元素の化合物粉
末および表3に示すような金属や化合物を秤量後、アト
リッションミルで12時間混合粉砕した。この混合粉末
にアスペクト比が10乃至30の表3に示すようなTi
化合物ウイスカーを所定量添加し、ナイロンポット中に
ナイロンボールとともに密封し、回転ミルで12時間混
合を行った。混合後のスラリーを乾燥してホットプレス
用原料とした。
【0040】
【表3】
【0041】この原料をカーボン型に充填し、1700
℃で1時間、300Kg/cm2の圧力でホットプレス焼成し
て、JISに基づく抗折試験片を作成した。
【0042】得られた各試料を上記実施例1と同様にし
て抗折強度、ビッカース硬度、K1cを測定し、切削試験
を行った。尚、焼結体中のアスペクト比1.5以上のT
i化合物ウイスカーの量は電子顕微鏡写真からの面分析
により求めた。さらに、焼結体表面をポリッシングし鏡
面状態にし、その表面をSEMで観察することにより、
Ti化合物粒子とウイスカーが有芯構造を呈しているこ
とを確認した。
【0043】結果は表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】表3,4によれば、試料22では周期律表
第4a,5a,6a族の化合物はすべてTi化合物に固
溶し、有芯構造はなかった。これらの試料は金属量15
体積%と多いため固溶が促進され、硬度が低下した。切
削特性は摩耗量が増加し、工具寿命が低下した。
【0046】一方、本発明品は、すべて有芯構造があ
り、抗折強度や破壊靱性が向上した。
【0047】又、切削特性もインコネル718、SUS
304並びにダクタイル鋳鉄(FCD450)の切削で
優れた工具寿命を示した。特にTi化合物中にウイスカ
−が存在するので、ウイスカーが存在しない実施例1よ
れも優れた特性を示すことが判る。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、T
i化合物と、Al2 3 と、周期律表第4,5a,6a
族元素酸化物を主成分とし、Ti化合物が有芯構造を呈
するため、高い破壊靱性と強度が得られ、あらゆる被削
材に対応しうる工具用材料として、あるいはその他の機
械部品用としてセラミックスの用途を拡大することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック焼結体の組織を説明する説
明図である。
【符号の説明】
1 Ti化合物粒子 2 Ti化合物ウイスカー 4 芯部 5 外周部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/56 301 F 35/58 101 G 35/80 C04B 35/56 T 35/80 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物からなる
    Ti化合物のうち少なくとも一種を10〜90体積%
    と、周期律表第4a,5a,6a族元素の炭化物、窒化
    物、酸化物、硼化物、珪化物およびこれらの化合物のう
    ち少なくとも1種と、Al2 3 とを主体とするセラミ
    ック焼結体であって、該焼結体中に、Ti化合物と周期
    律表第4a,5a,6a族元素の炭化物、窒化物、酸化
    物、硼化物、珪化物およびこれらの化合物とからなる有
    芯構造を呈する結晶相が存在することを特徴とするセラ
    ミック焼結体。
  2. 【請求項2】Ti化合物の一部または全部がウイスカ−
    であることを特徴とする請求項1記載のセラミック焼結
    体。
JP5324172A 1993-12-22 1993-12-22 セラミック焼結体 Pending JPH07172906A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010030833A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Kyocera Corp 装飾部品用セラミックスおよび装飾部品
WO2019159851A1 (ja) * 2018-02-13 2019-08-22 三井金属鉱業株式会社 金属炭化物焼結体およびそれを備えた炭化珪素半導体製造装置用耐熱部材

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