JPH07150245A - 高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法 - Google Patents
高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法Info
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- JPH07150245A JPH07150245A JP29998393A JP29998393A JPH07150245A JP H07150245 A JPH07150245 A JP H07150245A JP 29998393 A JP29998393 A JP 29998393A JP 29998393 A JP29998393 A JP 29998393A JP H07150245 A JPH07150245 A JP H07150245A
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】重量%で、c:0.03〜0.20% Si:0.01〜0.50% M
n:0.5 〜2.0%、solAl:0.005 〜0.10%を含有し、さらに
Nb:0.005〜0.05% V:0.01 〜0.10% 、Ti:0.05 〜0.10%
のうち1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避
的不純物からなる鋼を、再結晶温度以下でかつAr3 以
上の温度域において累積圧下率が30%以上の熱間圧延を
施した後、0.5 〜30℃/sec の冷却速度で少なくとも変
態が完了する温度以下の温度域まで加速冷却を施してベ
イナイト主体のミクロ組織を呈する鋼板を得、この鋼板
をAc1 以上でかつAc3 以下の二相域温度範囲に再加
熱し、Ar1 未満の温度域から円筒状に曲げ加工を開始
し、Ar1 以上の温度域で加工を終了し、その後空冷以
上の冷却速度で冷却して厚肉鋼管を製造する。 【効果】経済性を損なうことなく、高靭性でかつ強度及
び溶接性にも優れ、かつ降伏比の低い厚肉鋼管を製造し
得る方法を提供する。
n:0.5 〜2.0%、solAl:0.005 〜0.10%を含有し、さらに
Nb:0.005〜0.05% V:0.01 〜0.10% 、Ti:0.05 〜0.10%
のうち1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避
的不純物からなる鋼を、再結晶温度以下でかつAr3 以
上の温度域において累積圧下率が30%以上の熱間圧延を
施した後、0.5 〜30℃/sec の冷却速度で少なくとも変
態が完了する温度以下の温度域まで加速冷却を施してベ
イナイト主体のミクロ組織を呈する鋼板を得、この鋼板
をAc1 以上でかつAc3 以下の二相域温度範囲に再加
熱し、Ar1 未満の温度域から円筒状に曲げ加工を開始
し、Ar1 以上の温度域で加工を終了し、その後空冷以
上の冷却速度で冷却して厚肉鋼管を製造する。 【効果】経済性を損なうことなく、高靭性でかつ強度及
び溶接性にも優れ、かつ降伏比の低い厚肉鋼管を製造し
得る方法を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高層ビルや海洋構造物な
どの構造部材あるいは高深度海底パイプラインなどに用
いられる高靭性で降伏比の低い肉厚40〜150mm程
度の厚肉鋼管の製造方法に関する。
どの構造部材あるいは高深度海底パイプラインなどに用
いられる高靭性で降伏比の低い肉厚40〜150mm程
度の厚肉鋼管の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】高層ビルや海洋構造物などの構造部材ある
いは高深度海底パイプラインなどに用いられる厚肉鋼管
には、高強度・高靭性・低降伏比・高溶接性などの性能
が要求される。このため比較的薄肉の鋼管は、制御圧延
や制御冷却などのいわゆるTMCP技術を駆使した低成
分系でかつ高強度の鋼板を素材として、冷間曲げ加工に
より成形しているが、加工硬化による材質劣化が生じる
ため必要に応じて応力除去焼鈍などの熱処理によって回
復させている。
いは高深度海底パイプラインなどに用いられる厚肉鋼管
には、高強度・高靭性・低降伏比・高溶接性などの性能
が要求される。このため比較的薄肉の鋼管は、制御圧延
や制御冷却などのいわゆるTMCP技術を駆使した低成
分系でかつ高強度の鋼板を素材として、冷間曲げ加工に
より成形しているが、加工硬化による材質劣化が生じる
ため必要に応じて応力除去焼鈍などの熱処理によって回
復させている。
【0003】一方、厚肉鋼管の場合には、プレス装置な
どの曲げ加工能力の観点から冷間加工は不可能となり、
温間乃至熱間加工が採用される。ここで熱間加工を施す
場合にはTMCPによる強化機構が消失してしまうた
め、より高成分系の焼ならし鋼が採用されることにな
り、靭性や溶接性の劣化が避けられない。
どの曲げ加工能力の観点から冷間加工は不可能となり、
温間乃至熱間加工が採用される。ここで熱間加工を施す
場合にはTMCPによる強化機構が消失してしまうた
め、より高成分系の焼ならし鋼が採用されることにな
り、靭性や溶接性の劣化が避けられない。
【0004】また温間加工については、特開昭62−5
4018号公報に、制御圧延または制御圧延と加速冷却
を施した鋼板を、750〜400℃のAc1温度以下に
再加熱して、直ちに或は放冷後750〜250℃の温度
域にて加工することにより靭性などの優れた材質特性が
得られる旨開示されている。ここでは、加工時の再加熱
温度が750℃以下としたのは、Ac1以下の加熱温度
では制御圧延や加速冷却の効果が維持され高材質が得ら
れるのに対し、Ac1以上のオーステナイト+フェライ
ト二相領域に加熱されると組織が変化し、制御圧延や加
熱冷却の効果が消滅して所定の強度・靭性が得られなく
なるためであるとしている。
4018号公報に、制御圧延または制御圧延と加速冷却
を施した鋼板を、750〜400℃のAc1温度以下に
再加熱して、直ちに或は放冷後750〜250℃の温度
域にて加工することにより靭性などの優れた材質特性が
得られる旨開示されている。ここでは、加工時の再加熱
温度が750℃以下としたのは、Ac1以下の加熱温度
では制御圧延や加速冷却の効果が維持され高材質が得ら
れるのに対し、Ac1以上のオーステナイト+フェライ
ト二相領域に加熱されると組織が変化し、制御圧延や加
熱冷却の効果が消滅して所定の強度・靭性が得られなく
なるためであるとしている。
【0005】一方、降伏比を下げるための方法として
は、鋼管をAc3 −250℃〜Ac3−20℃の温度域
に加熱し水冷する方法(特開平3−87318号公報)
や、Ac3 以上に加熱した後に空冷してAr3 −250
℃〜Ar3 −20℃の温度域から水冷する方法(特開平
3−87317号公報)、あるいはこれらの処理後に冷
間で加工歪を付与し焼き戻す方法(特開平3−2190
17号公報、特開平3−219018号公報)、さらに
は鋼管をAc3 3−200℃以上に加熱し、Ac3 −2
00℃以上で歪付与を開始し、Ac3 −200℃〜Ac
3 −20℃の温度域で歪付与を終了し、水冷した後に焼
き戻す方法(特開平4−321号公報)などが提案され
ているが、いずれも鋼管に特別な処理を施すことを前提
としたもので、経済性ならびに生産性を著しく損なうこ
とになる。
は、鋼管をAc3 −250℃〜Ac3−20℃の温度域
に加熱し水冷する方法(特開平3−87318号公報)
や、Ac3 以上に加熱した後に空冷してAr3 −250
℃〜Ar3 −20℃の温度域から水冷する方法(特開平
3−87317号公報)、あるいはこれらの処理後に冷
間で加工歪を付与し焼き戻す方法(特開平3−2190
17号公報、特開平3−219018号公報)、さらに
は鋼管をAc3 3−200℃以上に加熱し、Ac3 −2
00℃以上で歪付与を開始し、Ac3 −200℃〜Ac
3 −20℃の温度域で歪付与を終了し、水冷した後に焼
き戻す方法(特開平4−321号公報)などが提案され
ているが、いずれも鋼管に特別な処理を施すことを前提
としたもので、経済性ならびに生産性を著しく損なうこ
とになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように冷間加工
では成形能力の制約により極厚鋼管の製造は難しく、熱
間加工ではTMCPの効果が期待できず高成分系となっ
て靭性や溶接性が劣ることが予想される。一方、Ac1
温度以下に加熱する温間成形でも、加工中の温度降下を
考慮すると変形抵抗の増加により極厚鋼管の成形は難し
くなる傾向にあり、また温度降下とともに降伏比の増大
が起きて低い降伏比が得られないといった問題点を有し
ている。また降伏比を低下させるために鋼管に熱処理を
施したり、冷間加工を加えた後に熱処理を施すなどの方
法が試みられているが、これらは経済性を損ねてしま
う。
では成形能力の制約により極厚鋼管の製造は難しく、熱
間加工ではTMCPの効果が期待できず高成分系となっ
て靭性や溶接性が劣ることが予想される。一方、Ac1
温度以下に加熱する温間成形でも、加工中の温度降下を
考慮すると変形抵抗の増加により極厚鋼管の成形は難し
くなる傾向にあり、また温度降下とともに降伏比の増大
が起きて低い降伏比が得られないといった問題点を有し
ている。また降伏比を低下させるために鋼管に熱処理を
施したり、冷間加工を加えた後に熱処理を施すなどの方
法が試みられているが、これらは経済性を損ねてしま
う。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、経済性を損なうことなく、高靭性でかつ強度
及び溶接性にも優れ、かつ降伏比の低い厚肉鋼管を製造
し得る、高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提
供することを目的とする。
であって、経済性を損なうことなく、高靭性でかつ強度
及び溶接性にも優れ、かつ降伏比の低い厚肉鋼管を製造
し得る、高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、大きな
曲げ加工の設備能力を必要とせず、靭性の劣化を起こさ
ず、降伏比が高くならない厚肉鋼管の造管方法を得るべ
く検討を重ねた結果、特定の成分組成の鋼を特定の制御
圧延条件及び制御冷却条件にて圧延することにより、ベ
イナイト主体のミクロ組織を有する鋼板とし、これを二
相域に加熱しかつこの温度域から造管のための曲げ加工
を施し、変態終了温度以上の温度で加工を終了させるこ
とにより、従来二相域加熱において問題となっていた靭
性劣化の問題を生じさせずに降伏比の低い厚肉鋼管が得
られることを見出した。すなわち、従来から二相域への
加熱により変形抵抗が低下し、低降伏比が得られること
は知られていたが、同時に著しい靭性の劣化を伴うた
め、この温度域での造管加工は行われていなかったが、
上述のようなミクロ組織を形成することにより二相域に
加熱・加工しても靭性の劣化が起こりにくく、高靭性で
降伏比の低い厚肉鋼管が得られるのである。
曲げ加工の設備能力を必要とせず、靭性の劣化を起こさ
ず、降伏比が高くならない厚肉鋼管の造管方法を得るべ
く検討を重ねた結果、特定の成分組成の鋼を特定の制御
圧延条件及び制御冷却条件にて圧延することにより、ベ
イナイト主体のミクロ組織を有する鋼板とし、これを二
相域に加熱しかつこの温度域から造管のための曲げ加工
を施し、変態終了温度以上の温度で加工を終了させるこ
とにより、従来二相域加熱において問題となっていた靭
性劣化の問題を生じさせずに降伏比の低い厚肉鋼管が得
られることを見出した。すなわち、従来から二相域への
加熱により変形抵抗が低下し、低降伏比が得られること
は知られていたが、同時に著しい靭性の劣化を伴うた
め、この温度域での造管加工は行われていなかったが、
上述のようなミクロ組織を形成することにより二相域に
加熱・加工しても靭性の劣化が起こりにくく、高靭性で
降伏比の低い厚肉鋼管が得られるのである。
【0009】本発明はこのような知見に基づいて完成さ
れたものであり、第1に、重量%で、C:0.03〜
0.20%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.
5〜2.0%、solAl:0.005〜0.10%を
含有し、さらにNb:0.005〜0.05%、V:
0.01〜0.10%、Ti:0.005〜0.10%
のうち1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避
的不純物からなる鋼を、再結晶温度以下でかつAr3 以
上の温度域において累積圧下率が30%以上の熱間圧延
を施した後、0.5〜30℃/secの冷却速度で少な
くとも変態が完了する温度以下の温度域まで加速冷却を
施してベイナイト主体のミクロ組織を呈する鋼板を得、
この鋼板をAc1 以上でかつAc3 以下の二相域温度範
囲に再加熱し、Ar1 以上の温度域から円筒状に曲げ加
工を開始し、Ar1 未満の温度域で加工を終了し、その
後空冷以上の冷却速度で冷却することを特徴とする高靭
性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供するもので
ある。
れたものであり、第1に、重量%で、C:0.03〜
0.20%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.
5〜2.0%、solAl:0.005〜0.10%を
含有し、さらにNb:0.005〜0.05%、V:
0.01〜0.10%、Ti:0.005〜0.10%
のうち1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避
的不純物からなる鋼を、再結晶温度以下でかつAr3 以
上の温度域において累積圧下率が30%以上の熱間圧延
を施した後、0.5〜30℃/secの冷却速度で少な
くとも変態が完了する温度以下の温度域まで加速冷却を
施してベイナイト主体のミクロ組織を呈する鋼板を得、
この鋼板をAc1 以上でかつAc3 以下の二相域温度範
囲に再加熱し、Ar1 以上の温度域から円筒状に曲げ加
工を開始し、Ar1 未満の温度域で加工を終了し、その
後空冷以上の冷却速度で冷却することを特徴とする高靭
性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供するもので
ある。
【0010】第2に、重量%で、C:0.03〜0.2
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにCu:1.5%以下、Ni:1.0%以下、
Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下のうち1種又
は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純物から
なる鋼を、上記条件と同様の条件で処理することを特徴
とする高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供
するものである。
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにCu:1.5%以下、Ni:1.0%以下、
Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下のうち1種又
は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純物から
なる鋼を、上記条件と同様の条件で処理することを特徴
とする高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供
するものである。
【0011】第3に、重量%で、C:0.03〜0.2
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにNb:0.005〜0.05%、V:0.0
1〜0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち
1種又は2種以上、及びCu:1.5%以下、Ni:
1.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以
下のうち1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可
避的不純物からなる鋼を、上記条件と同様の条件で処理
することを特徴とする高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の
製造方法を提供するものである。
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにNb:0.005〜0.05%、V:0.0
1〜0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち
1種又は2種以上、及びCu:1.5%以下、Ni:
1.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以
下のうち1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可
避的不純物からなる鋼を、上記条件と同様の条件で処理
することを特徴とする高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の
製造方法を提供するものである。
【0012】第4に、重量%で、C:0.03〜0.2
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%、C
a:0.0005〜0.0050%を含有し、残部Fe
及び不可避的不純物からなる鋼を、上記条件と同様の条
件で処理することを特徴とする高靭性で降伏比の低い厚
肉鋼管の製造方法を提供するものである。
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%、C
a:0.0005〜0.0050%を含有し、残部Fe
及び不可避的不純物からなる鋼を、上記条件と同様の条
件で処理することを特徴とする高靭性で降伏比の低い厚
肉鋼管の製造方法を提供するものである。
【0013】第5に、重量%で、C:0.03〜0.2
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにNb:0.005〜0.05%、V:0.0
1〜0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち
1種又は2種以上、及びB:0.0005〜0.003
0%、Ca:0.0005〜0.0050%のうち1種
又は2種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からな
る鋼を、上記条件と同様の条件で処理することを特徴と
する高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供す
るものである。
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにNb:0.005〜0.05%、V:0.0
1〜0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち
1種又は2種以上、及びB:0.0005〜0.003
0%、Ca:0.0005〜0.0050%のうち1種
又は2種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からな
る鋼を、上記条件と同様の条件で処理することを特徴と
する高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供す
るものである。
【0014】第6に、重量%で、C:0.03〜0.2
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにCu:1.5%以下、Ni:1.0%以下、
Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下のうち1種又
は2種以上、及びB:0.0005〜0.0030%、
Ca:0.0005〜0.0050%のうち1種又は2
種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼
を、上記条件と同様の条件で処理することを特徴とする
高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供するも
のである。
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにCu:1.5%以下、Ni:1.0%以下、
Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下のうち1種又
は2種以上、及びB:0.0005〜0.0030%、
Ca:0.0005〜0.0050%のうち1種又は2
種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼
を、上記条件と同様の条件で処理することを特徴とする
高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供するも
のである。
【0015】第7に、重量%で、C:0.03〜0.2
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにNb:0.005〜0.05%、V:0.0
1〜0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち
1種又は2種以上、Cu:1.5%以下、Ni:1.0
%以下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下のう
ち1種又は2種以上、及びB:0.0005〜0.00
30%、Ca:0.0005〜0.0050%のうち1
種又は2種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物から
なる鋼を、上記条件と同様の条件で処理することを特徴
とする高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供
するものである。
0%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜
2.0%、solAl:0.005〜0.10%を含有
し、さらにNb:0.005〜0.05%、V:0.0
1〜0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち
1種又は2種以上、Cu:1.5%以下、Ni:1.0
%以下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下のう
ち1種又は2種以上、及びB:0.0005〜0.00
30%、Ca:0.0005〜0.0050%のうち1
種又は2種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物から
なる鋼を、上記条件と同様の条件で処理することを特徴
とする高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法を提供
するものである。
【0016】次に、本発明に係る厚肉鋼管の製造方法に
ついて、組成、圧延条件、成形条件に分けて詳細に説明
する。 [組成]本発明では、C、Si、Mn、及びsolAl
を基本成分とし、(a)Nb、V、Tiのうち1種又は
2種以上、(b)Cu、Ni、Cr、Moのうち1種又
は2種以上、(c)Ca、Bのうち1種又は2種、を選
択成分として、対象とする鋼を基本成分とこの(a)〜
(b)のうち1種又は2種以上とを含有するものとす
る。これら成分を以下に示す範囲で含有することによ
り、その後の圧延によってベイナイト主体のミクロ組織
を得ることができる。なお、上記(c)のみを基本成分
に添加する場合には、Ca単独に限られる。
ついて、組成、圧延条件、成形条件に分けて詳細に説明
する。 [組成]本発明では、C、Si、Mn、及びsolAl
を基本成分とし、(a)Nb、V、Tiのうち1種又は
2種以上、(b)Cu、Ni、Cr、Moのうち1種又
は2種以上、(c)Ca、Bのうち1種又は2種、を選
択成分として、対象とする鋼を基本成分とこの(a)〜
(b)のうち1種又は2種以上とを含有するものとす
る。これら成分を以下に示す範囲で含有することによ
り、その後の圧延によってベイナイト主体のミクロ組織
を得ることができる。なお、上記(c)のみを基本成分
に添加する場合には、Ca単独に限られる。
【0017】以下に各成分範囲の限定理由について説明
する。なお、以下の説明において%表示はすべて重量%
を示す。 C: この種の鋼の強度を安価にかつ効果的に確保する
ためにはCは0.03%は必要である。しかし、0.2
0%を超えると低温割れや高温割れなどの溶接性を損な
う。従って、C含有量を0.03〜0.20%の範囲に
規定する。
する。なお、以下の説明において%表示はすべて重量%
を示す。 C: この種の鋼の強度を安価にかつ効果的に確保する
ためにはCは0.03%は必要である。しかし、0.2
0%を超えると低温割れや高温割れなどの溶接性を損な
う。従って、C含有量を0.03〜0.20%の範囲に
規定する。
【0018】Si: Siは脱酸のために添加される
が、0.01%未満では十分な脱酸効果が得られず、一
方0.50%を越えると靭性や溶接性の劣化を引き起こ
す。従って、Si含有量を0.01〜0.50%の範囲
に規定する。
が、0.01%未満では十分な脱酸効果が得られず、一
方0.50%を越えると靭性や溶接性の劣化を引き起こ
す。従って、Si含有量を0.01〜0.50%の範囲
に規定する。
【0019】Mn: Mnは鋼の強度および靭性の向上
に有効な鋼の基本元素として添加されるが、0.5%未
満ではその効果が小さく、また2.0%を超えると溶接
性が著しく劣化する。従って、Mn含有量を0.5〜
2.0%の範囲に規定する。
に有効な鋼の基本元素として添加されるが、0.5%未
満ではその効果が小さく、また2.0%を超えると溶接
性が著しく劣化する。従って、Mn含有量を0.5〜
2.0%の範囲に規定する。
【0020】solAl: solAlは鋼の脱酸のた
めに添加されるが、0.005%未満では十分な効果が
得られず、一方0.10%でその効果が飽和する。従っ
て、Al0.0050〜0.10%の範囲に規定する。
めに添加されるが、0.005%未満では十分な効果が
得られず、一方0.10%でその効果が飽和する。従っ
て、Al0.0050〜0.10%の範囲に規定する。
【0021】以上は基本成分の限定理由であるが、以下
上記(a)〜(c)に示した選択成分の限定理由につい
て説明する。 (a)Nb、V、Ti: これらの元素は、析出強化に
よる強度上昇や結晶微細化による靭性の改善をもたらす
が、添加量が増大すると溶接部の靭性などを劣化させる
ため、Nb:0.005〜0.05%、V:0.01〜
0.10%、Ti:0.005〜0.10%の範囲に規
定する。
上記(a)〜(c)に示した選択成分の限定理由につい
て説明する。 (a)Nb、V、Ti: これらの元素は、析出強化に
よる強度上昇や結晶微細化による靭性の改善をもたらす
が、添加量が増大すると溶接部の靭性などを劣化させる
ため、Nb:0.005〜0.05%、V:0.01〜
0.10%、Ti:0.005〜0.10%の範囲に規
定する。
【0022】(b)Cu、Ni、Cr、Mo: これら
の元素は固溶強化と焼入れ性増大による組織変化を通じ
て靭性を損なわずに強化が図れるが、溶接性および経済
性の観点からCuは1.5%以下、Ni、Crは1.0
%以下、Moは0.5%以下に規定する。
の元素は固溶強化と焼入れ性増大による組織変化を通じ
て靭性を損なわずに強化が図れるが、溶接性および経済
性の観点からCuは1.5%以下、Ni、Crは1.0
%以下、Moは0.5%以下に規定する。
【0023】(c)B、Ca: Bは鋼の焼入れ性を増
大させ強度上昇に大きな効果をもたらすものの、0.0
005%未満ではこの効果が小さく、また0.0030
%を越えると溶接性を損なうため、0.0005〜0.
0030%の範囲に規定する。また、Caは介在物の形
態を球状化させて水素誘起割れやラメラテアなどの防止
に有効であるが、0.0005%未満ではその効果が得
られず、0.0050%を超えて添加してもその効果は
飽和するため、0.0005〜0.0050%の範囲に
規定する。
大させ強度上昇に大きな効果をもたらすものの、0.0
005%未満ではこの効果が小さく、また0.0030
%を越えると溶接性を損なうため、0.0005〜0.
0030%の範囲に規定する。また、Caは介在物の形
態を球状化させて水素誘起割れやラメラテアなどの防止
に有効であるが、0.0005%未満ではその効果が得
られず、0.0050%を超えて添加してもその効果は
飽和するため、0.0005〜0.0050%の範囲に
規定する。
【0024】[圧延条件]本発明では、再結晶温度以下
でかつAr3 以上の温度域において累積圧化率が30%
以上の熱間圧延を施した後、0.5〜30℃/secの
冷却速度で、少なくとも変態が完了する温度以下の温度
域まで加速冷却を施して、ミクロ組織がベイナイト主体
となる鋼板を得ることを必須条件としている。
でかつAr3 以上の温度域において累積圧化率が30%
以上の熱間圧延を施した後、0.5〜30℃/secの
冷却速度で、少なくとも変態が完了する温度以下の温度
域まで加速冷却を施して、ミクロ組織がベイナイト主体
となる鋼板を得ることを必須条件としている。
【0025】ここで再結晶温度以下で30%以上の圧下
率としたのは、未再結晶域で十分な圧延を行うことによ
り制御圧延の効果を発揮させて微細なオーステナイト粒
を得るためである。またAr3以上の温度域で圧延を終
了させるのは、圧延で伸展したフェライトを含むことな
く、オーステナイト単相から加速冷却することにより、
ベイナイト主体のミクロ組織を得るためである。なお再
結晶温度は成分系によって異なるが、目安としてはNb
無添加系の場合900℃、Nb添加系の場合950℃程
度である。またAr3 もCやMnなどの添加量によって
異なるが、750℃程度が目安となる。また加速冷却時
の冷却速度において、下限の0.5℃/secは板厚1
50mmの場合の水冷に、30℃/secは板厚30m
mの場合の水冷にほぼ相当する。
率としたのは、未再結晶域で十分な圧延を行うことによ
り制御圧延の効果を発揮させて微細なオーステナイト粒
を得るためである。またAr3以上の温度域で圧延を終
了させるのは、圧延で伸展したフェライトを含むことな
く、オーステナイト単相から加速冷却することにより、
ベイナイト主体のミクロ組織を得るためである。なお再
結晶温度は成分系によって異なるが、目安としてはNb
無添加系の場合900℃、Nb添加系の場合950℃程
度である。またAr3 もCやMnなどの添加量によって
異なるが、750℃程度が目安となる。また加速冷却時
の冷却速度において、下限の0.5℃/secは板厚1
50mmの場合の水冷に、30℃/secは板厚30m
mの場合の水冷にほぼ相当する。
【0026】[成形条件]Ac1 以上Ac3 以下のいわ
ゆる二相域温度に加熱し、Ar1 以上の温度域から円筒
状に曲げを開始し、Ar1 未満の温度域で加工を終了
し、その後空冷以上の冷却速度で冷却する。
ゆる二相域温度に加熱し、Ar1 以上の温度域から円筒
状に曲げを開始し、Ar1 未満の温度域で加工を終了
し、その後空冷以上の冷却速度で冷却する。
【0027】ここで二相域温度に加熱したのは、大きな
設備能力を必要とせず容易に曲げ加工を行うためと、二
相域加熱・成形により降伏比を低下させるためである。
また、本発明では加工終了温度をAr1 未満の温度に設
定する。この範囲で加工を終了することにより、冷間加
工時に比べて小さな変形抵抗ならびに80%以下の低い
降伏比が期待される。また加工後の冷却速度は空冷以上
の速度であればよく、水冷であっても構わない。空冷で
あるか水冷であるかは、設備能力や作業性・経済性の観
点から選択される。なお、ここでいう空冷以上とは、
0.05℃/sec以上程度をいう。
設備能力を必要とせず容易に曲げ加工を行うためと、二
相域加熱・成形により降伏比を低下させるためである。
また、本発明では加工終了温度をAr1 未満の温度に設
定する。この範囲で加工を終了することにより、冷間加
工時に比べて小さな変形抵抗ならびに80%以下の低い
降伏比が期待される。また加工後の冷却速度は空冷以上
の速度であればよく、水冷であっても構わない。空冷で
あるか水冷であるかは、設備能力や作業性・経済性の観
点から選択される。なお、ここでいう空冷以上とは、
0.05℃/sec以上程度をいう。
【0028】
【作用】ここで本発明を用いることにより、二相域に加
熱しても靭性劣化を引き起こさないのは以下の作用によ
る。すなわち、一般に厚肉鋼管の製造に用いられるフェ
ライト+パーライト組織を有する鋼を二相域に加熱する
と、パーライト部分からオーステナイトの変態が始ま
り、冷却時にこの部分に板状の粗大な島状マルテンサイ
トを生成して、著しい靭性の劣化を招く。しかしなが
ら、本発明のように、ミクロ組織をベイナイト主体とす
ることにより、オーステナイトへの逆変態をより均一に
し、これにより島状マルテンサイトの生成を抑制し、ま
たたとえマルテンサイトが生成してもより微細にかつ均
一に分散させることができることによる。
熱しても靭性劣化を引き起こさないのは以下の作用によ
る。すなわち、一般に厚肉鋼管の製造に用いられるフェ
ライト+パーライト組織を有する鋼を二相域に加熱する
と、パーライト部分からオーステナイトの変態が始ま
り、冷却時にこの部分に板状の粗大な島状マルテンサイ
トを生成して、著しい靭性の劣化を招く。しかしなが
ら、本発明のように、ミクロ組織をベイナイト主体とす
ることにより、オーステナイトへの逆変態をより均一に
し、これにより島状マルテンサイトの生成を抑制し、ま
たたとえマルテンサイトが生成してもより微細にかつ均
一に分散させることができることによる。
【0029】なお、本発明では「ベイナイト主体のミク
ロ組織」という表現を使用しているが、この用語の意義
は以下のとおりである。ベイナイト組織に対するターミ
ノロジーは、現時点で必ずしも確立されておらず、例え
ば日本鉄鋼協会、基礎研究会、ベイナイト調査研究部会
の報告[ベイナイト調査研究部会 最終報告会 予稿
集、平成5年10月17日(名古屋工業大学)]では、
低炭素鋼のミクロ組織として変態温度の高い順に「ポリ
ゴナルフェライト、擬ポリゴナルフェライト(ウィドマ
ンシュテッテンフェライト)、グラニュラーツビッシェ
ンフェライト、ベイニティックフェライト、ラスマルテ
ンサイト、ツインドマルテンサイト」のように分類して
おり、この他にもアシキュラーフェライトなどの用語が
一般に用いられている。本発明で対象としているベイナ
イト主体の組織とは、ポリゴナルフェライトとパーライ
トが層状に存在するいわゆるフェライト+パーライト組
織とマルテンサイト組織以外の中間段階組織すべてを含
んだ広義の意味として使用しており、例えば低合金鋼を
制御圧延+制御冷却で製造した際に得られるいわゆるア
シキュラーフェライトあるいはベイニティックフェライ
トなどもベイナイト組織に含んでいる。
ロ組織」という表現を使用しているが、この用語の意義
は以下のとおりである。ベイナイト組織に対するターミ
ノロジーは、現時点で必ずしも確立されておらず、例え
ば日本鉄鋼協会、基礎研究会、ベイナイト調査研究部会
の報告[ベイナイト調査研究部会 最終報告会 予稿
集、平成5年10月17日(名古屋工業大学)]では、
低炭素鋼のミクロ組織として変態温度の高い順に「ポリ
ゴナルフェライト、擬ポリゴナルフェライト(ウィドマ
ンシュテッテンフェライト)、グラニュラーツビッシェ
ンフェライト、ベイニティックフェライト、ラスマルテ
ンサイト、ツインドマルテンサイト」のように分類して
おり、この他にもアシキュラーフェライトなどの用語が
一般に用いられている。本発明で対象としているベイナ
イト主体の組織とは、ポリゴナルフェライトとパーライ
トが層状に存在するいわゆるフェライト+パーライト組
織とマルテンサイト組織以外の中間段階組織すべてを含
んだ広義の意味として使用しており、例えば低合金鋼を
制御圧延+制御冷却で製造した際に得られるいわゆるア
シキュラーフェライトあるいはベイニティックフェライ
トなどもベイナイト組織に含んでいる。
【0030】
【実施例】表1に示す化学成分を有する鋼を、1150
℃に加熱して粗圧延した後に、900℃以下800℃以
上の温度にて、累積圧下率40%の仕上げ圧延により板
厚70mmとし、直ちに冷却速度7℃/secで500
℃まで水冷して鋼板を作製した。これら鋼板について、
主なミクロ組織ならびに斜めy形溶接割れ試験の結果を
表1に示す。ここで斜めy形溶接割れ試験は、試験片厚
さ40mm、低水素系溶接棒を用い、予熱温度は100
℃とした。
℃に加熱して粗圧延した後に、900℃以下800℃以
上の温度にて、累積圧下率40%の仕上げ圧延により板
厚70mmとし、直ちに冷却速度7℃/secで500
℃まで水冷して鋼板を作製した。これら鋼板について、
主なミクロ組織ならびに斜めy形溶接割れ試験の結果を
表1に示す。ここで斜めy形溶接割れ試験は、試験片厚
さ40mm、低水素系溶接棒を用い、予熱温度は100
℃とした。
【0031】次いで、これらの鋼板を800℃に加熱し
て直ちにプレスベンドにより円筒状に成形加工を始め、
成形を550℃で終了し、直ちに水冷して鋼管を作製し
た。これら鋼管の引張試験及びシャルピー衝撃試験の結
果を、表1に併記する。なお、表1中、鋼番号1〜12
は本発明鋼であり、鋼番号13〜15は比較鋼である。
て直ちにプレスベンドにより円筒状に成形加工を始め、
成形を550℃で終了し、直ちに水冷して鋼管を作製し
た。これら鋼管の引張試験及びシャルピー衝撃試験の結
果を、表1に併記する。なお、表1中、鋼番号1〜12
は本発明鋼であり、鋼番号13〜15は比較鋼である。
【0032】
【表1】
【0033】表1に示すように、本発明で規定した条件
に従って製造した本発明鋼は、いずれもベイナイト主体
のミクロ組織を呈し、溶接割れ試験においても割れの発
生は認められなかった。またこれらの鋼板を本発明で規
定した条件に従って曲げ加工して製造した鋼管は、十分
な強度と80%以下の低い降伏比を有しており、さらに
300J以上の高いシャルピー吸収エネルギー(試験温
度:0℃)を示していることが確認された。
に従って製造した本発明鋼は、いずれもベイナイト主体
のミクロ組織を呈し、溶接割れ試験においても割れの発
生は認められなかった。またこれらの鋼板を本発明で規
定した条件に従って曲げ加工して製造した鋼管は、十分
な強度と80%以下の低い降伏比を有しており、さらに
300J以上の高いシャルピー吸収エネルギー(試験温
度:0℃)を示していることが確認された。
【0034】一方、比較鋼の鋼番号13,15ではC含
有量が、また鋼番号14ではCr、Moの添加量が本発
明に規定する範囲を超えいる。このためいずれの鋼にお
いても、溶接割れ試験において低温割れが発生した。さ
らに鋼番号15では、鋼板のミクロ組織がフェライト+
パーライト組織となり、鋼管のシャルピー衝撃特性が著
しく低い値となった。
有量が、また鋼番号14ではCr、Moの添加量が本発
明に規定する範囲を超えいる。このためいずれの鋼にお
いても、溶接割れ試験において低温割れが発生した。さ
らに鋼番号15では、鋼板のミクロ組織がフェライト+
パーライト組織となり、鋼管のシャルピー衝撃特性が著
しく低い値となった。
【0035】次に、本発明の範囲内の組成を有する鋼
を、種々の圧延・加速冷却条件ならびに成形条件で鋼管
に加工した。その際の圧延条件(圧延後の冷却条件も含
む)及び成形条件、並びに製造した鋼管の機械的性質を
表2に示す。
を、種々の圧延・加速冷却条件ならびに成形条件で鋼管
に加工した。その際の圧延条件(圧延後の冷却条件も含
む)及び成形条件、並びに製造した鋼管の機械的性質を
表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2に示すように、本発明で規定した圧延
条件及び成形条件で製造したA〜Cの鋼管は、成形時の
加工終了温度や冷却条件によらず優れた強度と低降伏比
および靭性を示すことが確認された。
条件及び成形条件で製造したA〜Cの鋼管は、成形時の
加工終了温度や冷却条件によらず優れた強度と低降伏比
および靭性を示すことが確認された。
【0038】一方、本発明の組成範囲にある鋼であって
も、圧延が二相域温度で終了した鋼管Dや圧延後の加速
冷却速度が0.5℃/sec未満の鋼管E、あるいは圧
延後の加速冷却が変態完了前に終了した鋼管Fは、鋼板
のミクロ組織がフェライト+パーライト主体の組織とな
り、本発明の条件で成形しても鋼管の靭性は著しく劣る
ことが確認された。また仕上げ圧延の累積圧下率が低い
鋼管Gは靭性の劣化が生じ、成形時の加熱温度がオース
テナイト単相域の鋼管HやAc1 以下の温度域の鋼管I
は降伏比の著しい上昇及び靭性の劣化が生じることが確
認された。
も、圧延が二相域温度で終了した鋼管Dや圧延後の加速
冷却速度が0.5℃/sec未満の鋼管E、あるいは圧
延後の加速冷却が変態完了前に終了した鋼管Fは、鋼板
のミクロ組織がフェライト+パーライト主体の組織とな
り、本発明の条件で成形しても鋼管の靭性は著しく劣る
ことが確認された。また仕上げ圧延の累積圧下率が低い
鋼管Gは靭性の劣化が生じ、成形時の加熱温度がオース
テナイト単相域の鋼管HやAc1 以下の温度域の鋼管I
は降伏比の著しい上昇及び靭性の劣化が生じることが確
認された。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
大きな設備能力を必要としない経済性の高い工程によ
り、高靭性でかつ強度及び溶接性にも優れ、かつ降伏比
の低い肉厚が40〜150mm程度の厚肉鋼管を製造す
ることが可能となった。
大きな設備能力を必要としない経済性の高い工程によ
り、高靭性でかつ強度及び溶接性にも優れ、かつ降伏比
の低い肉厚が40〜150mm程度の厚肉鋼管を製造す
ることが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/58 (72)発明者 本多 孝行 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 重量%で、C:0.03〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜2.0
%、solAl:0.005〜0.10%を含有し、さ
らにNb:0.005〜0.05%、V:0.01〜
0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち1種
又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純物か
らなる鋼を、再結晶温度以下でかつAr3 以上の温度域
において累積圧下率が30%以上の熱間圧延を施した
後、0.5〜30℃/secの冷却速度で少なくとも変
態が完了する温度以下の温度域まで加速冷却を施してベ
イナイト主体のミクロ組織を呈する鋼板を得、この鋼板
をAc1 以上でかつAc3 以下の二相域温度範囲に再加
熱し、Ar1 以上の温度域から円筒状に曲げ加工を開始
し、Ar1 未満の温度域で加工を終了し、その後空冷以
上の冷却速度で冷却することを特徴とする高靭性で降伏
比の低い厚肉鋼管の製造方法。 - 【請求項2】 重量%で、C:0.03〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜2.0
%、solAl:0.005〜0.10%を含有し、さ
らにCu:1.5%以下、Ni:1.0%以下、Cr:
1.0%以下、Mo:0.5%以下のうち1種又は2種
以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼
を、再結晶温度以下でかつAr3 以上の温度域において
累積圧下率が30%以上の熱間圧延を施した後、0.5
〜30℃/secの冷却速度で少なくとも変態が完了す
る温度以下の温度域まで加速冷却を施してベイナイト主
体のミクロ組織を呈する鋼板を得、この鋼板をAc1 以
上でかつAc3 以下の二相域温度範囲に再加熱し、Ar
1 以上の温度域から円筒状に曲げ加工を開始し、Ar1
未満の温度域で加工を終了し、その後空冷以上の冷却速
度で冷却することを特徴とする高靭性で降伏比の低い厚
肉鋼管の製造方法。 - 【請求項3】 重量%で、C:0.03〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜2.0
%、solAl:0.005〜0.10%を含有し、さ
らにNb:0.005〜0.05%、V:0.01〜
0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち1種
又は2種以上、及びCu:1.5%以下、Ni:1.0
%以下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下のう
ち1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不
純物からなる鋼を、再結晶温度以下でかつAr3 以上の
温度域において累積圧下率が30%以上の熱間圧延を施
した後、0.5〜30℃/secの冷却速度で少なくと
も変態が完了する温度以下の温度域まで加速冷却を施し
てベイナイト主体のミクロ組織を呈する鋼板を得、この
鋼板をAc1 以上でかつAc3 以下の二相域温度範囲に
再加熱し、Ar1 以上の温度域から円筒状に曲げ加工を
開始し、Ar1 未満の温度域で加工を終了し、その後空
冷以上の冷却速度で冷却することを特徴とする高靭性で
降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法。 - 【請求項4】 重量%で、C:0.03〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜2.0
%、solAl:0.005〜0.10%、Ca:0.
0005〜0.0050%を含有し、残部Fe及び不可
避的不純物からなる鋼を、再結晶温度以下でかつAr3
以上の温度域において累積圧下率が30%以上の熱間圧
延を施した後、0.5〜30℃/secの冷却速度で少
なくとも変態が完了する温度以下の温度域まで加速冷却
を施してベイナイト主体のミクロ組織を呈する鋼板を
得、この鋼板をAc1 以上でかつAc3 以下の二相域温
度範囲に再加熱し、Ar1 以上の温度域から円筒状に曲
げ加工を開始し、Ar1 未満の温度域で加工を終了し、
その後空冷以上の冷却速度で冷却することを特徴とする
高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法。 - 【請求項5】 重量%で、C:0.03〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜2.0
%、solAl:0.005〜0.10%を含有し、さ
らにNb:0.005〜0.05%、V:0.01〜
0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち1種
又は2種以上、及びB:0.0005〜0.0030
%、Ca:0.0005〜0.0050%のうち1種又
は2種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる
鋼を、再結晶温度以下でかつAr3 以上の温度域におい
て累積圧下率が30%以上の熱間圧延を施した後、0.
5〜30℃/secの冷却速度で少なくとも変態が完了
する温度以下の温度域まで加速冷却を施してベイナイト
主体のミクロ組織を呈する鋼板を得、この鋼板をAc1
以上でかつAc3 以下の二相域温度範囲に再加熱し、A
r1 以上の温度域から円筒状に曲げ加工を開始し、Ar
1 未満の温度域で加工を終了し、その後空冷以上の冷却
速度で冷却することを特徴とする高靭性で降伏比の低い
厚肉鋼管の製造方法。 - 【請求項6】 重量%で、C:0.03〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜2.0
%、solAl:0.005〜0.10%を含有し、さ
らにCu:1.5%以下、Ni:1.0%以下、Cr:
1.0%以下、Mo:0.5%以下のうち1種又は2種
以上、及びB:0.0005〜0.0030%、Ca:
0.0005〜0.0050%のうち1種又は2種を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼を、再結
晶温度以下でかつAr3 以上の温度域において累積圧下
率が30%以上の熱間圧延を施した後、0.5〜30℃
/secの冷却速度で少なくとも変態が完了する温度以
下の温度域まで加速冷却を施してベイナイト主体のミク
ロ組織を呈する鋼板を得、この鋼板をAc1 以上でかつ
Ac3 以下の二相域温度範囲に再加熱し、Ar1 未満の
温度域から円筒状に曲げ加工を開始し、Ar1 以上の温
度域で加工を終了し、その後空冷以上の冷却速度で冷却
することを特徴とする高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の
製造方法。 - 【請求項7】 重量%で、C:0.03〜0.20%、
Si:0.01〜0.50%、Mn:0.5〜2.0
%、solAl:0.005〜0.10%を含有し、さ
らにNb:0.005〜0.05%、V:0.01〜
0.10%、Ti:0.005〜0.10%のうち1種
又は2種以上、Cu:1.5%以下、Ni:1.0%以
下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下のうち1
種又は2種以上、及びB:0.0005〜0.0030
%、Ca:0.0005〜0.0050%のうち1種又
は2種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる
鋼を、再結晶温度以下でかつAr3 以上の温度域におい
て累積圧下率が30%以上の熱間圧延を施した後、0.
5〜30℃/secの冷却速度で少なくとも変態が完了
する温度以下の温度域まで加速冷却を施してベイナイト
主体のミクロ組織を呈する鋼板を得、この鋼板をAc1
以上でかつAc3 以下の二相域温度範囲に再加熱し、A
r1 以上の温度域から円筒状に曲げ加工を開始し、Ar
1 未満の温度域で加工を終了し、その後空冷以上の冷却
速度で冷却することを特徴とする高靭性で降伏比の低い
厚肉鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29998393A JPH07150245A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29998393A JPH07150245A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07150245A true JPH07150245A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17879337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29998393A Pending JPH07150245A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 高靭性で降伏比の低い厚肉鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07150245A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2008139639A1 (ja) * | 2007-05-16 | 2008-11-20 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | ベンド管及びその製造方法 |
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-
1993
- 1993-11-30 JP JP29998393A patent/JPH07150245A/ja active Pending
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