JPH07147745A - 電動機 - Google Patents
電動機Info
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- JPH07147745A JPH07147745A JP5293498A JP29349893A JPH07147745A JP H07147745 A JPH07147745 A JP H07147745A JP 5293498 A JP5293498 A JP 5293498A JP 29349893 A JP29349893 A JP 29349893A JP H07147745 A JPH07147745 A JP H07147745A
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Abstract
の電動機において、電機子突極と界磁用磁石とのギャッ
プ部分の磁束密度を上げることなしに、電機子突極にお
ける界磁用磁石の短絡を減少し高効率で高トルク化可能
な電動機を提供する。 【構成】 界磁用磁石に対向する電機子突極の側面エッ
ジ部分に反磁性材料よりなる部材を設ける。
Description
しくは積層鋼板よりなる電機子と界磁用磁石とを有する
突極型集中巻線方式の電動機に関するものである。
機をはじめとして、近年電動機の小型化、軽量化のニー
ズが強くなっている。例えばFA機器の場合、搭載スペ
ースが限られること、また電動機自身が他のアクチュエ
ータにより駆動される対象となることなどから、小型
化、軽量化のニーズが高い。また車載用アクチュエータ
に関しても、自動車の低燃費化のためには車両重量の軽
減が課題となっており、各構成部品も同様に軽量化の必
要にせまられている。このように電動機の小型化、軽量
化は各種の産業分野において望まれている技術である。
適したモータ構造として突極型集中巻線方式が挙げられ
る。突極型集中巻線式方式は電機子突極の一本毎に巻線
を施す方式であり、電機子突極の数本をまとめて巻線を
施す分布巻線方式とは異なる方式である。分布巻線方式
に対する突極型集中巻線方式の特徴は、コイル導体数
(巻数)が同一巻数の設計であっても、全導線長さが短
くなり、またコイルエンド高さが小さく設計できるため
に、電動機の小型化、軽量化が可能であることである。
また巻線抵抗が小さくなるために電動機の銅損失が小さ
くなるといった特徴も有している。しかしながらその一
方で突極型集中巻線方式は、電機子突極部における界磁
用磁石の磁束の短絡が生じ、電機子内部を通過する有効
磁束の減少が避けられない。よって突極型集中巻線方式
の電動機においては有効磁束を十分に得ることが難しい
ために、電動機の高トルク化や高効率化が困難であると
いった問題点を有していた。
として、例えば文献『永久磁石磁気回路の設計・特性計
算法』(大川光吉著)に示されるように、電機子突極に
対向する面の界磁用永久磁石一極の見開き角と、界磁用
磁石に対向する電機子突極一本の見開き角の関係を適正
な値に設計することが提案されている。図14は従来の
突極型集中巻線方式の電動機の上側半分を示す正面図で
あり、回転子21と電機子22から構成されている。図
14の従来例は界磁用磁石1が4極、電機子突極2が6
本であり、前記電機子突極2には電機子巻線3が集中巻
線方式にて巻かれている。また界磁用磁石1が回転する
内転型DCブラシレスモータの例を示す。
する面の界磁用磁石1の一極分の見開き角をψm(ラジ
アン)、界磁用磁石1に対向する電機子突極2の一本の
見開き角をψe(ラジアン)とする。さらに界磁用磁石
1の見開き角の割合を示すパラメータとして界磁磁石の
極孤率αmを、同じく電機子突極の一本の見開き角の割
合を示すパラメータとして電機子突極の極孤率αeを定
義すると、前記界磁用磁石の極孤率αmと前記電機子突
極の極孤率αeが下記式1に示す関係を満たすような値
とすることにより界磁用磁石の電機子突極における短絡
が少ない設計が可能であることが述べられている。
1) ただしここでαm=ψm×p/π αe=ψe×p/π p:極対数 このような関係に電機子突極の極孤率αeと界磁用磁石
の極孤率αmがある場合、電機子突極2の見開き角が界
磁用磁石1の見開き角の約半分になることから、界磁用
磁石間の電機子突極部における磁束の短絡は少なくな
る。
突極の見開き角αeと界磁用磁石のαmが前記式1を満
たす範囲内、すなわち電機子突極の見開き角を小さく設
計がなされる場合も、電機子突極部において界磁用磁石
の磁束の短絡は必ず生じ、電機子内部を通過する有効磁
束量が減少する。図15は電機子突極付近の磁束の流れ
をモデル化した図であり、電機子突極2と界磁用磁石1
から構成されている。図に示す電機子突極2と界磁用磁
石1は、電機子突極の極弧率αeと界磁用磁石の極弧率
αmを従来技術の関係式に示した設計値の範囲となって
いる。電機子突極2と界磁用磁石1が図に示す位置関係
にあるとき、磁束の流れ6は電機子内部に進入し有効磁
束となっていることがわかる。しかしながら回転子が回
転し界磁用磁石と電機子突極の位置が相対的に変化する
と磁束の流れは変化する。図16は電機子突極付近の磁
束の流れをモデル化した図であり、電機子突極2と回転
子21から構成されている。電機子突極2と界磁用磁石
1との位置関係は、界磁用磁石1の異極間に電機子突極
2が位置する。すなわち磁束の流れ10が示すように電
機子突極2において界磁用磁石1の磁束が短絡を起こし
ており、電機子内部へ進入する有効磁束がほとんど無い
ことがわかる。図17は回転子の回転角と有効磁束量の
関係図であり、界磁用磁石の回転角にともなう電機子突
極を通過する有効磁束量の変化を示す図である。図中破
線が理論的に電機子突極を通過する有効磁束量を示して
おり、実線が電機子内部を通過する有効磁束量を示して
いる。すなわち理論的には回転子21の位置状態が図1
4に示す位置から回転した場合の電機子を通過する有効
磁束量は、界磁用磁石の回転角がθ(ラジアン)までは
電機子突極2が界磁用磁石の極間に位置しないために、
一定の有効磁束を得ることが可能である。ここで回転子
1の回転角θ(ラジアン)は界磁用磁石の見開き角ψm
(ラジアン)と電機子突極見開き角ψe(ラジアン)の
差の半分の角度を示している。また界磁用磁石の回転角
がθ〜(π/2p)(ラジアン)の範囲内においては電
機子突極2において界磁用磁石の短絡磁束が発生するた
めに電機子内に流れ込む有効磁束は段階的に減少し、電
機子突極2が異なる極の界磁用磁石の中間に位置すると
き、すなわち回転角が(π/2p)(ラジアン)となっ
たときに有効磁束はゼロとなる。さらに実際に電機子突
極を通過する有効磁束量は前記理論的な有効磁束よりも
減少する。すなわち図16に示した磁束の流れ10は電
機子突極2の透磁率が空気中の透磁率と比較して格段に
高いために曲げられて、電機子突極2を回転子の回転方
向に横切る磁束が発生し大きい磁束の短絡を生ずる事が
わかる。よって理論的な短絡よりも大きな短絡を生じて
しまい有効磁束量が十分に得れないことがわかる。また
電機子の見開き角をさらに小さく設計することにより、
界磁用磁石の磁束の電機子突極における短絡が減少し、
有効磁束量が増大することは明らかであるが、電機子突
極と界磁用磁石とのギャップ部分の磁束密度が高くなる
ために、コキングが大きくなり安定した駆動が確保でき
なくなる。
るもので、その目的とするところは、小型化、軽量化に
適した突極型集中巻線方式の電動機において、電機子突
極と界磁用磁石とのギャップ部分の磁束密度を上げるこ
となしに、電機子突極における界磁用磁石の短絡を減少
し高効率で高トルク化可能な電動機を提供することにあ
る。
しくは積層鋼板よりなる電機子と界磁用磁石とを有する
突極型集中巻線方式の電動機において、界磁用磁石に対
向する電機子突極の側面エッジ部分に反磁性材料よりな
る部材を設けたことを特徴とする。
ッジ部分に設けられた反磁性材料よりなる部材と巻線固
定用部材とを兼ねたことを特徴とする。
りなる電機子と界磁用磁石とを有する突極型集中巻線方
式の電動機において、前記電機子鉄心の界磁用磁石に対
向する方向の透磁率と回転子の回転する円周方向の透磁
率とに異方性をもたせたことを特徴とする。
を用い、さらに前記積層鋼板の電機子突極部における積
層方向が回転子の回転する円周方向に積層されているこ
とを特徴とする。
りなる電機子と界磁用磁石とを有する突極型集中巻線方
式の電動機において、電機子突極に界磁用磁石に対向す
る方向にスリット(溝)を設けたことを特徴とする。
る。
図であり、回転子21と電機子22から構成されてい
る。本実施例においては、界磁用磁石に対向する電機子
突極の側面エッジ部分に反磁性材料よりなる部材を設け
た例について詳細な説明をおこなう。また本実施例にお
いては界磁用磁石が電動機中心部に位置し、前記界磁用
磁石が回転する内転型DCブラシレスモータを例にとり
詳細な説明をおこなう。
界磁用磁石1から構成される。本実施例では界磁用磁石
1が4極に着磁された例を示し、円周方向に沿って等分
間隔にてN極S極が交互に発生する。電機子22は軟磁
性材料のバルク材もしくは積層鋼板からなり、6本の電
機子突極2を有している。それぞれの電機子突極2には
電動機巻線3が集中巻線方式にて施されている。電動機
の駆動はロータ位置を検出する磁極検出装置(例えばホ
ール素子、図示せず)、もしくはセンサレス駆動により
回転子21の位置を検出し、適切な駆動相が励磁され、
それにより回転子21は所要の方向に回転する。
ついて詳細な説明をおこなう。反磁性材料とは磁化され
た方向とは反対方向に極性を帯びる物質であり、Au
(金)、Ag(銀)、P(リン)等が知られている。本
発明における電機子突極2には界磁用磁石1と対向する
面の側面エッジ部分にAg(銀)からなる反磁性材料部
材5が設けられている。図2に本実施例における電機子
突極付近の磁束の流れをモデル化した図を示す。図2は
電機子突極2と界磁用磁石1および磁束の流れを示す線
10からなる。図16に示した電機子突極2が界磁用磁
石1の異なる極の境界上もしくはその付近にあるとき、
磁束の流れは電機子突極2を通過して短絡しやすくな
る。しかしながら本発明による電機子突極の構造では、
銀(Ag)からなる反磁性材料部材5が磁化方向すなわ
ち磁束の短絡方向とは逆方向に磁性を帯びるために、磁
束の短絡が抑制される。よって短絡磁束は図2に示すよ
うに小さくなる。
電機子に流れ込む有効磁束量の関係を示した図であり、
図中の実線が実際に電機子に流れ込む磁束量を示し、波
線は理論的に電機子に流れ込む有効磁束量を示してい
る。すなわち界磁用磁石1と対向する面の側面エッジ部
分に反磁性材料部材5を設けることにより、電機子突極
部2を短絡して無効となる磁束が減少して、理論状態に
近い形で有効磁束を得ることが可能であることがわか
る。よって本実施例における電動機は有効磁束を十分に
得ることが可能となる。
(銀)を用いた例を示したが、それ以外の反磁性材料す
なわちAu(金)、P(リン)、超電導材料等でも同様
な効果が得られることは明かである。
の正面図であり回転子21と電機子22から構成されて
いる。本実施例においては界磁用磁石に対向する電機子
突極の側面エッジ部分にAg(銀)からなる反磁性材料
よりなる部材を設け、さらに前記部材と巻線固定用部材
を兼ねた例について詳細な説明をおこなう。また本実施
例においては界磁用磁石がモータ中心部に位置し、前記
界磁用磁石が回転する内転型のDCブラシレスモータを
例にとり詳細な説明をおこなう。
界磁用磁石1から構成される。本実施例では4極に着磁
された例を示し、円周方向に沿って等分間隔にてN極S
極が交互に発生する。電機子22は軟磁性材料のバルク
材もしくは積層鋼板からなり、6本の電機子突極2を有
している。それぞれの電機子突極2には電動機巻線3が
集中巻線方式にて施されている。電動機の駆動はロータ
位置を検出する磁極検出装置(例えばホール素子、図示
せず)、もしくはセンサレス駆動により回転子21の位
置を検出し、適切な電動機巻線が励磁され、それにより
回転子21は所要の方向に回転する。
ついて詳細な説明をおこなう。本発明における電機子突
極2にはAg(銀)からなる反磁性材料部材5が、隣合
う電機子突極の側面エッジ部分を渡すように設けられて
いる。よって前記反磁性材料5は電動機巻線3が巻線ス
ペースよりはみ出さないようにするための巻線固定部材
を兼ねることになる。図5に本実施例における電機子突
極付近の磁束の流れをモデル化した図を示す。図5は電
機子突極2と界磁用磁石1および磁束の流れを示す線6
からなる。図16に示したように電機子突極2が界磁用
磁石1の異なる極の境界上もしくはその付近にあると
き、磁束の流れは電機子突極2を通過して短絡しやすく
なる。しかしながら本発明による電機子突極の構造で
は、銀(Ag)からなる反磁性材料部材5が磁化方向す
なわち磁束の短絡方向とは逆方向に磁性を帯びるため
に、磁束の短絡が抑制される。よって短絡磁束は図2に
示すように小さくなる。
有効磁束量の関係を示した図は実施例1に示した図と同
一となり図3に示す図となる。すなわち界磁用磁石1と
対向する面の側面エッジ部分に反磁性材料部材5を設け
ることにより、電機子突極部2を短絡して無効となる磁
束が減少して、理論状態に近い形で有効磁束を得ること
が可能であることがわかる。また本実施例においては反
磁性材料部材5は、電動機巻線が巻線スペースよりはみ
出さないようにするための固定部材を兼ねているため
に、電動機巻線が電動機巻線スペース内に確実に保持さ
れることがわかる。よって本実施例における電動機は有
効磁束を十分に得ることが可能であり、さらに電動機巻
線が確実に保持されることとなる。
(銀)を用いた例を示したが、それ以外の反磁性材料す
なわちAu(金)、P(リン)、超電導材料等でも同様
な効果が得られることは明かである。
の正面図であり、回転子21と電機子22から構成され
ている。本実施例においては、電機子突極の材料に、電
機子の界磁用磁石に対向する方向の透磁率と回転子が回
転する円周方向の透磁率とに異方性をもたせた材料を用
いた例について詳細な説明をおこなう。また本実施例に
おいては界磁用磁石が電動機中心部に位置し、前記界磁
用磁石が回転する内転型のDCブラシレスモータを例に
とり詳細な説明をおこなう。
界磁用磁石1から構成される。本実施例では4極に着磁
された例を示し、円周方向に沿って等分間隔にてN極S
極が交互に発生する。電機子22は軟磁性材料からな
り、6本の電機子突極2を有している。それぞれの電機
子突極2には電動機巻線3が集中巻線方式にて施されて
いる。電動機の駆動はロータ位置を検出する磁極検出装
置(例えばホール素子、図示せず)、もしくはセンサレ
ス駆動により回転子21の位置を検出し、適切な駆動巻
線が励磁され、それにより回転子21は所要の方向に回
転する。
芯、すなわち電機子突極の界磁用磁石に対向する方向の
透磁率と回転子が回転する円周方向の透磁率とを異方性
化した例について詳細な説明をおこなう。図7に本実施
例における電機子突極付近の磁束の流れをモデル化した
図を示す。図7は電機子突極2と界磁用磁石1および磁
束の流れを示す線6からなる。図16に示したように電
機子突極2が界磁用磁石1の異なる極の境界上もしくは
その付近にあるとき、磁束の流れは電機子突極2を通過
して短絡しやすくなる。しかしながら本実施例に示すよ
うに、電機子突極の透磁率を、界磁用マグネットに対向
する方向の透磁率と回転子の回転する円周方向の透磁率
とに異方性化した電機子を用いる、すなわち電機子突極
2の円周方向への透磁率を小さくすることにより、磁束
の流れは図7に示すように回転子の回転方向に流れにく
くなる。
有効磁束量の関係を示した図は実施例1に示した図と同
一となり図3に示す図となる。すなわち電機子突極の透
磁率を、界磁用磁石に対向する方向の透磁率と回転子が
回転する円周方向の透磁率とを異方性化することによ
り、電機子突極2を短絡して無効となる磁束が減少し
て、理論状態に近い形で有効磁束を得ることが可能であ
ることがわかる。
料の構成例を示した図である。図8の電機子突極は鉄粉
7、エポキシ樹脂8、およびにガラス繊維層9から構成
されている。非磁性であるガラス繊維層が縦方向に構成
されているために、本材料は横方向に透磁率が小さくな
り異方性材料となる。よって前記異方性材料を用いるこ
とにより、電動機の有効磁束量の増大を図ることが可能
となる。
8、ガラス繊維層9から構成される例を示したが、これ
に限るものではなく、界磁用磁石に対向する方向の透磁
率と回転子の回転する円周方向の透磁率とに異方性のあ
る材料であれば同様な効果が得られることは言うまでも
ない。
の正面図であり、回転子21と電機子22から構成され
ている。本実施例においては、電機子鉄心に軟磁性材料
からなる積層鋼板を用い、さらに前記積層鋼板の電機子
突極部における積層方向が回転子の回転する円周方向に
積層した例について詳細な説明をおこなう。また本実施
例においては界磁用磁石が電動機中心部に位置し、前記
界磁用磁石が回転する内転型のDCブラシレスモータを
例にとり詳細な説明をおこなう。
界磁用磁石1から構成される。本実施例では4極に着磁
された例を示し、円周方向に沿って等分間隔にてN極S
極が交互に発生する。電機子22は軟磁性材料からな
り、6本の電機子突極2を有している。それぞれの電機
子突極2には電動機巻線3が集中巻線方式にて施されて
いる。電動機の駆動はロータ位置を検出する磁極検出装
置(例えばホール素子、図示せず)、もしくはセンサレ
ス駆動により回転子21の位置を検出し、適切な駆動巻
線が励磁され、それにより回転子21は所要の方向に回
転する。
層鋼板を用い、さらに前記積層鋼板の電機子突極部にお
ける積層方向が回転子の回転する円周方向に積層した効
果について詳細な説明をおこなう。図10は本発明の電
機子突極の構造図である。一般的によく知られている電
機子突極の積層構造は電動機の長手方向に積層されてい
るが、本発明の電機子突極は回転子の回転する円周方向
に積層されている。よって電機子突極における回転子の
回転する円周方向の透磁率は、界磁用磁石に対向する方
向の透磁率よりも小さくなり、異方性を持つことにな
る。また積層鋼板は図に示すようにU字型に成形されて
おり、組立の際にはU字型部材11を電機子突極の個数
分と同数組み合わせることにより簡易に電機子を構成す
ることが可能である。
極付近の磁束の流れをモデル化した図を示す。図11は
電機子突極2と界磁用磁石1および磁束の流れを示す線
6からなる。図16に示したように電機子突極2が界磁
用磁石1の異なる極の境界上もしくはその付近にあると
き、磁束の流れは電機子突極2を通過して短絡しやすく
なる。しかしながら本実施例に示すように、電機子突極
部における回転子の回転する円周方向の透磁率が界磁用
磁石に対向する方向の透磁率と比較して小さいために、
磁束の流れは図11に示すように回転子の回転方向に流
れにくくなる。
有効磁束量の関係を示した図は実施例1に示した図と同
一となり図3に示す図となる。すなわち電機子突極部の
鋼板の積層方向を回転子の回転する円周方向に積層する
ことにより、電機子突極2を短絡して無効となる磁束が
減少して、理論状態に近い形で有効磁束を得ることが可
能であることがわかる。
機の正面図であり、回転子21と電機子22から構成さ
れている。本実施例においては電機子突極に、界磁用磁
石に対向する方向にスリット(溝)を設けた例について
詳細な説明をおこなう。また本実施例においては界磁用
磁石が電動機中心部に位置し、前記界磁用磁石が回転す
る内転型のDCブラシレスモータを例にとり詳細な説明
をおこなう。
界磁用磁石1から構成される。本実施例では4極に着磁
された例を示し、円周方向に沿って等分間隔にてN極S
極が交互に発生する。電機子22は軟磁性材料のバルク
材もしくは積層鋼板からなり、6本の電機子突極2を有
している。それぞれの電機子突極2には電動機巻線3が
集中巻線方式にて施されている。電動機の駆動はロータ
位置を検出する磁極検出装置(例えばホール素子、図示
せず)、もしくはセンサレス駆動により回転子21の位
置を検出し、適切な駆動巻線が励磁され、それにより回
転子21は所要の方向に回転する。
を設けた効果について詳細な説明をおこなう。図13に
本実施例における電機子突極付近の磁束の流れをモデル
化した図を示す。図13は電機子突極2と界磁用磁石1
とスリット(溝)10および磁束の流れを示す線6から
なる。図16に示すように電機子突極2が界磁用磁石1
の異なる極の境界上もしくはその付近にあるとき、磁束
の流れは電機子突極2を通過して短絡しやすくなる。し
かしながら本発明による電機子突極の構造では図13に
示すように、電機子突極2にスリット(溝)10を設け
ることにより、回転子の回転する円周方向の透磁率が下
がり、磁束の流れは回転子の回転方向に流れにくくな
り、よって短絡磁束は少なくなる。
有効磁束量の関係を示した図は実施例1に示した図と同
一となり図3に示す図となる。すなわち電機子突極2に
スリット(溝)を設けることにより、電機子突極部2を
短絡して無効磁束が減少して、理論状態に近い形で有効
磁束を得ることが可能であることがわかる。また本実施
例においては、電機子突極を異方性化するためにスリッ
ト(溝)を設けるという簡易な方式にて効果を得ること
ができる。
型化、軽量化に適した突極型集中巻線方式でありなが
ら、電機子突極部における磁束の短絡を減少させ、有効
磁束量を増大させることにより、高トルク型モータや高
効率モータに適した構造とすることが可能である。
をモデル化した図。
をモデル化した図。
をモデル化した図。
した図。
れをモデル化した図。
れをモデル化した図。
分を示す正面図。
図。
図。
Claims (5)
- 【請求項1】 軟磁性材料のバルク材もしくは積層鋼板
よりなる電機子と界磁用磁石とを有する突極型集中巻線
方式の電動機において、界磁用磁石に対向する電機子突
極の側面エッジ部分に反磁性材料よりなる部材を設けた
ことを特徴とする電動機。 - 【請求項2】 界磁用磁石に対向する電機子突極の側面
エッジ部分に設けられた反磁性材料よりなる部材と巻線
固定用部材とを兼ねたことを特徴とする請求項1記載の
電動機。 - 【請求項3】 軟磁性材料のバルク材もしくは積層鋼板
よりなる電機子と界磁用磁石とを有する突極型集中巻線
方式の電動機において、前記電機子鉄心の界磁用磁石に
対向する方向の透磁率と回転子の回転する円周方向の透
磁率とに異方性をもたせたことを特徴とする電動機。 - 【請求項4】 電機子鉄心に軟磁性材料からなる積層鋼
板を用い、さらに前記積層鋼板の電機子突極部における
積層方向が回転子の回転する円周方向に積層されている
ことを特徴とする請求項3記載の電動機。 - 【請求項5】 軟磁性材料のバルク材もしくは積層鋼板
よりなる電機子と界磁用磁石とを有する突極型集中巻線
方式の電動機において、電機子突極に界磁用磁石に対向
する方向にスリット(溝)を設けたことを特徴とする電
動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5293498A JPH07147745A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5293498A JPH07147745A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 電動機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07147745A true JPH07147745A (ja) | 1995-06-06 |
Family
ID=17795521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5293498A Pending JPH07147745A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07147745A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1993
- 1993-11-24 JP JP5293498A patent/JPH07147745A/ja active Pending
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