JPH07144199A - 石油分解材及びそれを用いた石油除去方法 - Google Patents
石油分解材及びそれを用いた石油除去方法Info
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- JPH07144199A JPH07144199A JP6242278A JP24227894A JPH07144199A JP H07144199 A JPH07144199 A JP H07144199A JP 6242278 A JP6242278 A JP 6242278A JP 24227894 A JP24227894 A JP 24227894A JP H07144199 A JPH07144199 A JP H07144199A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A20/00—Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
- Y02A20/20—Controlling water pollution; Waste water treatment
- Y02A20/204—Keeping clear the surface of open water from oil spills
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Removal Of Floating Material (AREA)
- Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)
- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 石油分解微生物及びその栄養源を、水浮遊性
支持体に担持させた石油分解材と、それを用いて石油に
より汚染されている水面から石油を除去する方法であ
る。 【効果】 海洋表面などに浮遊している石油を、海洋生
物に悪影響を与えることなく分解除去することができる
上に、生分解性の素材を用いれば、自然界に二次的公害
を与えることがない。
支持体に担持させた石油分解材と、それを用いて石油に
より汚染されている水面から石油を除去する方法であ
る。 【効果】 海洋表面などに浮遊している石油を、海洋生
物に悪影響を与えることなく分解除去することができる
上に、生分解性の素材を用いれば、自然界に二次的公害
を与えることがない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な石油分解材さらに
詳しくいえば石油分解微生物を利用した生物学的石油分
解材及びそれを石油により汚染された水面に浮遊させて
石油を除去する方法に関するものである。
詳しくいえば石油分解微生物を利用した生物学的石油分
解材及びそれを石油により汚染された水面に浮遊させて
石油を除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海洋や湖沼などにおいては、タンカー事
故のような大規模なものから、廃油の不法投棄のような
小規模なものに至る様々な原因で石油による汚染がしば
しば発生している。このような石油による汚染は、魚類
や植物などの生物を死滅させたり、生活環境を変化させ
るなど生態系へ重大な影響を与えるので、速やかにそれ
を除去し、常態に戻すことが必要であり、これまで、多
くの石油除去方法が提案されている。
故のような大規模なものから、廃油の不法投棄のような
小規模なものに至る様々な原因で石油による汚染がしば
しば発生している。このような石油による汚染は、魚類
や植物などの生物を死滅させたり、生活環境を変化させ
るなど生態系へ重大な影響を与えるので、速やかにそれ
を除去し、常態に戻すことが必要であり、これまで、多
くの石油除去方法が提案されている。
【0003】この石油除去方法の中で最も代表的なもの
は、石油流出区域の周囲をオイルフェンスで囲み、ポリ
プロピレンやカポックのような油吸着材で石油を吸着
し、回収する物理的方法であり、汚染地域が拡大する前
の初期作業においては、かなり有力な手段となってい
る。
は、石油流出区域の周囲をオイルフェンスで囲み、ポリ
プロピレンやカポックのような油吸着材で石油を吸着
し、回収する物理的方法であり、汚染地域が拡大する前
の初期作業においては、かなり有力な手段となってい
る。
【0004】一方、海洋に生息する微生物を利用して石
油を分解し、除去する生物学的方法も提案されている
が、多量の石油を分解させるのに必要な数の微生物を増
殖させ、分解活性を高めるためには、多量の栄養源を補
給しなければならない。
油を分解し、除去する生物学的方法も提案されている
が、多量の石油を分解させるのに必要な数の微生物を増
殖させ、分解活性を高めるためには、多量の栄養源を補
給しなければならない。
【0005】このため、栄養源として窒素化合物及びリ
ン化合物を添加する方法[「バイオテクノロジー・アン
ド・バイオエンジニヤリング」(Biotech.Bi
oeng.)第14巻、第309ページ(1972
年)]やパラフィン又は高級脂肪酸で処理して石油分解
性を向上させる方法[「アプライド・エンバイアロンメ
ンタル・マイクロバイオロジー(Appl.Envir
on.Microbiol.)第31巻、第629ペー
ジ(1976年)]、栄養源をマイクロカプセル化して
供給する方法[「醗酵工学」第63巻、第145ページ
(1985年)]などが提案されている。しかし、これ
らはいずれも石油で汚染されている地域に石油分解微生
物が存在することを前提とした方法であるが、実際の石
油汚染場所には、このような微生物が石油を除去するの
に必要な数存在しないことが多い上に、栄養源の散布に
際し、飛散や沈降を生じ、十分に利用されないという欠
点がある。
ン化合物を添加する方法[「バイオテクノロジー・アン
ド・バイオエンジニヤリング」(Biotech.Bi
oeng.)第14巻、第309ページ(1972
年)]やパラフィン又は高級脂肪酸で処理して石油分解
性を向上させる方法[「アプライド・エンバイアロンメ
ンタル・マイクロバイオロジー(Appl.Envir
on.Microbiol.)第31巻、第629ペー
ジ(1976年)]、栄養源をマイクロカプセル化して
供給する方法[「醗酵工学」第63巻、第145ページ
(1985年)]などが提案されている。しかし、これ
らはいずれも石油で汚染されている地域に石油分解微生
物が存在することを前提とした方法であるが、実際の石
油汚染場所には、このような微生物が石油を除去するの
に必要な数存在しないことが多い上に、栄養源の散布に
際し、飛散や沈降を生じ、十分に利用されないという欠
点がある。
【0006】また、微生物製剤の添加が油分解除去に有
効であることも知られているが[「用水と廃水」第33
巻、第652ページ(1991年)]、多量の石油が流
出した場合に、これを速やかに除去しうるだけの微生物
製剤を散布することは、事実上困難であり実用的でな
い。
効であることも知られているが[「用水と廃水」第33
巻、第652ページ(1991年)]、多量の石油が流
出した場合に、これを速やかに除去しうるだけの微生物
製剤を散布することは、事実上困難であり実用的でな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多量の石油
流出にも対応することができ、効率よく石油を分解除去
しうる石油分解材を提供すること及びこの石油分解材を
用いて汚染水面から石油を除去する方法を提供すること
を目的としてなされたものである。
流出にも対応することができ、効率よく石油を分解除去
しうる石油分解材を提供すること及びこの石油分解材を
用いて汚染水面から石油を除去する方法を提供すること
を目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水面上の
石油を効率よく分解除去しうる石油分解材を開発するた
めに鋭意研究を重ねた結果、石油分解能力をもつ微生物
を、その栄養源と一緒に水に浮遊しうる支持体に担持さ
せることにより、その目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明をなすに至った。
石油を効率よく分解除去しうる石油分解材を開発するた
めに鋭意研究を重ねた結果、石油分解能力をもつ微生物
を、その栄養源と一緒に水に浮遊しうる支持体に担持さ
せることにより、その目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0009】すなわち、本発明は、石油分解微生物及び
その栄養源を、水浮遊性支持体に担持させたことを特徴
とする石油分解材及び石油により汚染されている水面に
上記の石油分解材を浮遊させ、石油に該石油分解微生物
を作用させることを特徴とする石油除去方法を提供する
ものである。
その栄養源を、水浮遊性支持体に担持させたことを特徴
とする石油分解材及び石油により汚染されている水面に
上記の石油分解材を浮遊させ、石油に該石油分解微生物
を作用させることを特徴とする石油除去方法を提供する
ものである。
【0010】本発明の石油分解材で用いる石油分解微生
物としては、酵母、細菌、放線菌、かびなど、石油を分
解する微生物であればいずれも使用することができる
が、これらの中で酵母及び細菌が好適である。前記石油
分解微生物としては、例えば本発明者らが沿岸海域から
分離した炭化水素分解性海洋酵母S1EW1菌株(FE
RM P−13871)、S2EW1菌株(FERM
P−13872)、S1OW5菌株(FERM P−1
3873)及びカンジダ属(Candida)sp.
(FERM P−11023、特開平3−117480
号公報)などを例示することができる。
物としては、酵母、細菌、放線菌、かびなど、石油を分
解する微生物であればいずれも使用することができる
が、これらの中で酵母及び細菌が好適である。前記石油
分解微生物としては、例えば本発明者らが沿岸海域から
分離した炭化水素分解性海洋酵母S1EW1菌株(FE
RM P−13871)、S2EW1菌株(FERM
P−13872)、S1OW5菌株(FERM P−1
3873)及びカンジダ属(Candida)sp.
(FERM P−11023、特開平3−117480
号公報)などを例示することができる。
【0011】これらのS1EW1菌株(FERM P−
13871)、S2EW1菌株(FERM P−138
72)は、炭化水素分解性海洋酵母の分離培地[(MY
HC:n‐アルカン混合物20ml、(NH4)2SO4
5.0g、KH2PO4 1.0g、CuSO4・5H2
O 40μg、KI 100μg、FeCl3・6H2O
200μg、MnSO4・4−6H2O 400μg、
Na2MoO4・2H2O 200μg、ZnSO4・7H
2O 400μg、酵母エキス(Difco)0.5
g、蒸留水 250ml、人工海水 750ml、pH
5.5)]を用いて、沿岸海域の海水から集積培養法に
て分離した炭化水素分解能を有する海洋酵母である。な
お、n‐アルカン混合物は、ドデカン(n‐C12)、ト
リデカン(n‐C13)、テトラデカン(n‐C14)、ペ
ンタデカン(n‐C15)、ヘキサデカン(n‐C16)、
ヘプタデカン(n‐C17)、オクタデカン(n‐C18)
の等容量混合物である。人工海水としては、[「Lim
nol.Oceanogr.」第12巻、第176ペー
ジ(1976年)]に記載されているケスター(Kes
ter)ら人工海水(NaCl 2.393wt%、N
a2SO4 4.0wt%、その他金属塩化合物8種を含
むpH8.0の水溶液)を用いた。
13871)、S2EW1菌株(FERM P−138
72)は、炭化水素分解性海洋酵母の分離培地[(MY
HC:n‐アルカン混合物20ml、(NH4)2SO4
5.0g、KH2PO4 1.0g、CuSO4・5H2
O 40μg、KI 100μg、FeCl3・6H2O
200μg、MnSO4・4−6H2O 400μg、
Na2MoO4・2H2O 200μg、ZnSO4・7H
2O 400μg、酵母エキス(Difco)0.5
g、蒸留水 250ml、人工海水 750ml、pH
5.5)]を用いて、沿岸海域の海水から集積培養法に
て分離した炭化水素分解能を有する海洋酵母である。な
お、n‐アルカン混合物は、ドデカン(n‐C12)、ト
リデカン(n‐C13)、テトラデカン(n‐C14)、ペ
ンタデカン(n‐C15)、ヘキサデカン(n‐C16)、
ヘプタデカン(n‐C17)、オクタデカン(n‐C18)
の等容量混合物である。人工海水としては、[「Lim
nol.Oceanogr.」第12巻、第176ペー
ジ(1976年)]に記載されているケスター(Kes
ter)ら人工海水(NaCl 2.393wt%、N
a2SO4 4.0wt%、その他金属塩化合物8種を含
むpH8.0の水溶液)を用いた。
【0012】また、S1OW5菌株(FERM P−1
3873)は海洋酵母計数培地[(GPY:グルコース
20g、ペプトン(Difco)10g、酵母エキス
(Difco)5g、蒸留水250ml、熟成海水75
0ml、寒天20g、pH4.0〜4.2]を用いて沿
岸海水から分離した酵母の中から炭化水素分解能を有す
る酵母を選択して得られた海洋酵母である。
3873)は海洋酵母計数培地[(GPY:グルコース
20g、ペプトン(Difco)10g、酵母エキス
(Difco)5g、蒸留水250ml、熟成海水75
0ml、寒天20g、pH4.0〜4.2]を用いて沿
岸海水から分離した酵母の中から炭化水素分解能を有す
る酵母を選択して得られた海洋酵母である。
【0013】炭化水素分解性海洋酵母S1EW1菌株
(FERM P−13871)、S2EW1菌株(FE
RM P−13872)及びS1OW5菌株(FERM
P−13873)の菌学的性質は下記のとおりであ
る。
(FERM P−13871)、S2EW1菌株(FE
RM P−13872)及びS1OW5菌株(FERM
P−13873)の菌学的性質は下記のとおりであ
る。
【0014】(1)炭化水素分解性海洋酵母S1EW1
菌株(FERM P−13871)の菌学的性質; 1)栄養細胞の形態 *1 卵形〜楕円形 2)栄養増殖形式 *2 多極出芽 3)液体培養 *3 沈殿及び皮膜を形成
する(25℃、3日間) 4)2%麦芽エキス寒天 斜面培養 *1 生育中程度 5)YM寒天斜面培養 *1 生育良好 6)仮性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 7)真性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 8)分裂子 *4 形成せず 9)子襄胞子 *5 形成せず 10)射出胞子 *6 形成せず 11)テリオスポア *6 形成せず 12)担子胞子 *6 形成せず 13)針状の出芽型胞子 *4 形成せず 14)カロチノイド色素 *1 生成せず 15)グルコースの発酵性 *7 − 16)硝酸塩の資化性 *8 − 17)イノシトールの資化性 *9 − 18)ジアゾニウム・ブルー B(DBB)の呈色 *10 −
菌株(FERM P−13871)の菌学的性質; 1)栄養細胞の形態 *1 卵形〜楕円形 2)栄養増殖形式 *2 多極出芽 3)液体培養 *3 沈殿及び皮膜を形成
する(25℃、3日間) 4)2%麦芽エキス寒天 斜面培養 *1 生育中程度 5)YM寒天斜面培養 *1 生育良好 6)仮性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 7)真性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 8)分裂子 *4 形成せず 9)子襄胞子 *5 形成せず 10)射出胞子 *6 形成せず 11)テリオスポア *6 形成せず 12)担子胞子 *6 形成せず 13)針状の出芽型胞子 *4 形成せず 14)カロチノイド色素 *1 生成せず 15)グルコースの発酵性 *7 − 16)硝酸塩の資化性 *8 − 17)イノシトールの資化性 *9 − 18)ジアゾニウム・ブルー B(DBB)の呈色 *10 −
【0015】(2)炭化水素分解性海洋酵母S2EW1
菌株(FERM P−13872)の菌学的性質; 1)栄養細胞の形態 *1 卵形〜楕円形 2)栄養増殖形式 *2 多極出芽 3)液体培養 *3 沈殿及び皮膜を形成
する(25℃、3日間) 4)2%麦芽エキス寒天 斜面培養 *1 生育中程度 5)YM寒天斜面培養 *1 生育良好 6)仮性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 7)真性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 8)分裂子 *4 形成せず 9)子襄胞子 *5 形成せず 10)射出胞子 *6 形成せず 11)テリオスポア *6 形成せず 12)担子胞子 *6 形成せず 13)針状の出芽型胞子 *4 形成せず 14)カロチノイド色素 *1 生成せず 15)グルコースの発酵性 *7 − 16)硝酸塩の資化性 *8 − 17)イノシトールの資化性 *9 − 18)DBBの呈色 *10 −
菌株(FERM P−13872)の菌学的性質; 1)栄養細胞の形態 *1 卵形〜楕円形 2)栄養増殖形式 *2 多極出芽 3)液体培養 *3 沈殿及び皮膜を形成
する(25℃、3日間) 4)2%麦芽エキス寒天 斜面培養 *1 生育中程度 5)YM寒天斜面培養 *1 生育良好 6)仮性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 7)真性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 8)分裂子 *4 形成せず 9)子襄胞子 *5 形成せず 10)射出胞子 *6 形成せず 11)テリオスポア *6 形成せず 12)担子胞子 *6 形成せず 13)針状の出芽型胞子 *4 形成せず 14)カロチノイド色素 *1 生成せず 15)グルコースの発酵性 *7 − 16)硝酸塩の資化性 *8 − 17)イノシトールの資化性 *9 − 18)DBBの呈色 *10 −
【0016】(3)炭化水素分解性海洋酵母S1OW5
菌株(FERM P−13873)の菌学的性質; 1)栄養細胞の形態 *1 球形〜楕円形 2)栄養増殖形式 *2 多極出芽 3)液体培養 *3 沈殿及び皮膜を形成
する(25℃、3日間) 4)2%麦芽エキス寒天 斜面培養 *1 生育中程度 5)YM寒天斜面培養 *1 生育良好 6)仮性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 7)真性菌糸 *4 形成せず(25℃、
3日間) 8)子襄胞子 *5 形成せず 9)射出胞子 *6 形成せず 10)テリオスポア *6 形成せず 11)担子胞子 *6 形成せず 12)針状の出芽型胞子 *4 形成せず 13)カロチノイド色素 *1 生成せず 14)グルコースの発酵性 *7 + 15)硝酸塩の資化性 *8 − 16)イノシトールの資化性 *9 − 17)DBBの呈色 *10 −
菌株(FERM P−13873)の菌学的性質; 1)栄養細胞の形態 *1 球形〜楕円形 2)栄養増殖形式 *2 多極出芽 3)液体培養 *3 沈殿及び皮膜を形成
する(25℃、3日間) 4)2%麦芽エキス寒天 斜面培養 *1 生育中程度 5)YM寒天斜面培養 *1 生育良好 6)仮性菌糸 *4 形成する(25℃、
3日間) 7)真性菌糸 *4 形成せず(25℃、
3日間) 8)子襄胞子 *5 形成せず 9)射出胞子 *6 形成せず 10)テリオスポア *6 形成せず 11)担子胞子 *6 形成せず 12)針状の出芽型胞子 *4 形成せず 13)カロチノイド色素 *1 生成せず 14)グルコースの発酵性 *7 + 15)硝酸塩の資化性 *8 − 16)イノシトールの資化性 *9 − 17)DBBの呈色 *10 −
【0017】上記の酵母の菌学的性質の試験は下記の方
法により行った。 *1 栄養細胞の形態、カロチノイド色素:YM Br
oth(Difco)、YM Agar(Difc
o)、2% Malt Extract(Difco)
Broth及び2% Malt Extract(Di
fco)Agarで25℃、3日間培養し観察。 *2 増殖形式:YM Broth(Difco)、Y
M Agar(Difco)、2% Malt Ext
ract(Difco)Broth及び2%Malt
Extract(Difco)Agarで25℃、3日
間培養し観察。 *3 液体培養:YM Broth(Difco)及び
2% Malt Extract(Difco)Bro
thで25℃、3日間培養し観察。 *4 仮性菌糸、真性菌糸、分裂子、出芽型胞子:Co
rn Meal Agar(日水製薬)で25℃、3〜
7日間培養し観察(Dalmau−plate法)。 *5 子襄胞子:YM Agar(Difco)、ポテ
トデキストロース寒天培地(PD Agar、栄研化
学)、2% Malt Extract(Difco)
Agar、Adam’s acetate Agar、
Gorodkowa Agar(modified)及
びV−8 Agarで25℃、3日間培養後20℃、1
か月間培養し観察。 *6 射出胞子、テリオスポア、担子胞子:Corn
Meal Agar(日水製薬)にて20℃、1か月間
培養し観察(Dalmau−plate法)。 *7 発酵性:Fermentation Basal
Mediumで25℃、2週間培養し、観察(Wic
kerham法) *8 硝酸塩の資化性:Yeast Carbon B
ase(Difco)で25℃、3日間培養し観察(オ
キサノグラフ法) *9 イノシトールの資化性:Yeast Nitro
gen Base(Difco)で25℃、3週間培養
し観察。 *10) DBBの呈色:YM Agar(Difc
o)で25℃、1〜2週間培養し観察。
法により行った。 *1 栄養細胞の形態、カロチノイド色素:YM Br
oth(Difco)、YM Agar(Difc
o)、2% Malt Extract(Difco)
Broth及び2% Malt Extract(Di
fco)Agarで25℃、3日間培養し観察。 *2 増殖形式:YM Broth(Difco)、Y
M Agar(Difco)、2% Malt Ext
ract(Difco)Broth及び2%Malt
Extract(Difco)Agarで25℃、3日
間培養し観察。 *3 液体培養:YM Broth(Difco)及び
2% Malt Extract(Difco)Bro
thで25℃、3日間培養し観察。 *4 仮性菌糸、真性菌糸、分裂子、出芽型胞子:Co
rn Meal Agar(日水製薬)で25℃、3〜
7日間培養し観察(Dalmau−plate法)。 *5 子襄胞子:YM Agar(Difco)、ポテ
トデキストロース寒天培地(PD Agar、栄研化
学)、2% Malt Extract(Difco)
Agar、Adam’s acetate Agar、
Gorodkowa Agar(modified)及
びV−8 Agarで25℃、3日間培養後20℃、1
か月間培養し観察。 *6 射出胞子、テリオスポア、担子胞子:Corn
Meal Agar(日水製薬)にて20℃、1か月間
培養し観察(Dalmau−plate法)。 *7 発酵性:Fermentation Basal
Mediumで25℃、2週間培養し、観察(Wic
kerham法) *8 硝酸塩の資化性:Yeast Carbon B
ase(Difco)で25℃、3日間培養し観察(オ
キサノグラフ法) *9 イノシトールの資化性:Yeast Nitro
gen Base(Difco)で25℃、3週間培養
し観察。 *10) DBBの呈色:YM Agar(Difc
o)で25℃、1〜2週間培養し観察。
【0018】以上の菌学的性質を「ジ・イースツ・ア・
タクソノミック・スタデイ(Theyeasts a
taxonomic study)」、クレガーファン
・リー(N.J.W.Kregervan Rij)
編、第3版(1984年)と対比した結果、炭化水素分
解性海洋酵母S1EW1菌株(FERM P−1387
1)、S2EW1菌株(FERM P−13872)及
びS1OW5菌株(FERM P−13873)はいず
れもカンジダ属(Candida)に属する酵母と同定
された。
タクソノミック・スタデイ(Theyeasts a
taxonomic study)」、クレガーファン
・リー(N.J.W.Kregervan Rij)
編、第3版(1984年)と対比した結果、炭化水素分
解性海洋酵母S1EW1菌株(FERM P−1387
1)、S2EW1菌株(FERM P−13872)及
びS1OW5菌株(FERM P−13873)はいず
れもカンジダ属(Candida)に属する酵母と同定
された。
【0019】前記石油分解微生物は単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、溶液
状、湿菌体状、乾燥粉末状のいずれで用いてもよい。
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、溶液
状、湿菌体状、乾燥粉末状のいずれで用いてもよい。
【0020】本発明の石油分解材においては、前記石油
分解微生物は、石油分解材全量に基づき、通常0.00
1〜0.1重量%(固形分換算)の割合で用いられる。
また、栄養源としては、窒素を含む物質とリンを含む物
質との組合せ、又は窒素とリンとを含む物質が用いられ
る。窒素を含む物質としては、例えば尿素、アセトアル
デヒド加工尿素、ホルムアルデヒド加工尿素、硫酸アン
モニウムなどが好ましく挙げられ、これらは1種用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。リン
を含む物質としては、例えばヒドロキシアパタイト、リ
ン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、オクチルリン
酸、溶成リン酸などの化合物、米ぬか、油粕などが好ま
しく挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。一方、窒素とリンとを含
む物質としては、例えば鶏卵、骨粉、鳥糞、牛血などが
好ましく挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
分解微生物は、石油分解材全量に基づき、通常0.00
1〜0.1重量%(固形分換算)の割合で用いられる。
また、栄養源としては、窒素を含む物質とリンを含む物
質との組合せ、又は窒素とリンとを含む物質が用いられ
る。窒素を含む物質としては、例えば尿素、アセトアル
デヒド加工尿素、ホルムアルデヒド加工尿素、硫酸アン
モニウムなどが好ましく挙げられ、これらは1種用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。リン
を含む物質としては、例えばヒドロキシアパタイト、リ
ン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、オクチルリン
酸、溶成リン酸などの化合物、米ぬか、油粕などが好ま
しく挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。一方、窒素とリンとを含
む物質としては、例えば鶏卵、骨粉、鳥糞、牛血などが
好ましく挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】本発明の石油分解材においては、前記栄養
源は、石油分解材全量に基づき、通常1〜50重量%
(固形分換算)の割合で用いられる。
源は、石油分解材全量に基づき、通常1〜50重量%
(固形分換算)の割合で用いられる。
【0022】次に、これらの石油分解微生物とその栄養
源を担持するための水浮遊性支持体は、石油分解材の比
重を水や海水よりも小さくすることができる固体物質で
あればどのようなものでもよい(例えば、発泡ポリスチ
ロール、発泡ポリオレフィン、発泡ポリウレタン等)
が、本発明の石油分解剤としては、生分解性のある木
質、キトサン、カポックのような軽量天然物が好適であ
る。
源を担持するための水浮遊性支持体は、石油分解材の比
重を水や海水よりも小さくすることができる固体物質で
あればどのようなものでもよい(例えば、発泡ポリスチ
ロール、発泡ポリオレフィン、発泡ポリウレタン等)
が、本発明の石油分解剤としては、生分解性のある木
質、キトサン、カポックのような軽量天然物が好適であ
る。
【0023】このほか、アルブミン、カゼイン、牛血、
鶏卵などの天然タンパク質あるいはこれらに炭酸水素ナ
トリウム、オクチルリン酸、キトサンなどを混合したも
のから形成される発泡成形体は、石油分解微生物の栄養
源を兼ねるので好適である。
鶏卵などの天然タンパク質あるいはこれらに炭酸水素ナ
トリウム、オクチルリン酸、キトサンなどを混合したも
のから形成される発泡成形体は、石油分解微生物の栄養
源を兼ねるので好適である。
【0024】この水浮遊性支持体には、木材セルロー
ス、天然繊維、ガラス繊維のような補強物質を含ませる
こともできるし、各成分を固定化するためのバインダー
として、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウ
ム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、セラックなどを用いることもできる。このバインダ
ーとしては自然界に存在する微生物により分解可能な物
質が特に好ましい。
ス、天然繊維、ガラス繊維のような補強物質を含ませる
こともできるし、各成分を固定化するためのバインダー
として、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウ
ム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、セラックなどを用いることもできる。このバインダ
ーとしては自然界に存在する微生物により分解可能な物
質が特に好ましい。
【0025】本発明の石油分解材の形状については特に
制限はなく、角型、丸型、中空状、繊維状、薄型シート
状など、任意の形状に形成することができる。
制限はなく、角型、丸型、中空状、繊維状、薄型シート
状など、任意の形状に形成することができる。
【0026】本発明の石油分解方法においては、海洋表
面などの水面上に浮遊している石油に、前記の石油分解
材を配布、接触させることにより、石油がこの石油分解
材に移行し、引続き石油分解材中の石油分解微生物が共
に存在する栄養源により増殖して、石油を分解する。そ
して、この石油分解材は浮遊性を有するので石油を分解
し終わるまでその機能が保持される。
面などの水面上に浮遊している石油に、前記の石油分解
材を配布、接触させることにより、石油がこの石油分解
材に移行し、引続き石油分解材中の石油分解微生物が共
に存在する栄養源により増殖して、石油を分解する。そ
して、この石油分解材は浮遊性を有するので石油を分解
し終わるまでその機能が保持される。
【0027】石油を分解し終わった石油分解材は、それ
を構成している素材が、すべて天然産かあるいは自然界
の微生物で分解可能なものであるため、そのまま放置し
ておけば、徐々に分解除去される。
を構成している素材が、すべて天然産かあるいは自然界
の微生物で分解可能なものであるため、そのまま放置し
ておけば、徐々に分解除去される。
【0028】
【発明の効果】本発明の石油分解材は、海洋表面などの
水面に浮遊している石油を、海洋生物などに悪影響を与
えることなく、効果的に分解除去することができる。ま
た、該石油分解材は、比重が小さいため、水面上に浮遊
して浮遊石油を吸収し、迅速に分解除去することができ
る。さらに、この石油分解材を生分解性の素材で構成す
れば、石油を分解したのち、自然界の微生物によって分
解されるために、自然界に対して二次的公害を与えるこ
とがない。
水面に浮遊している石油を、海洋生物などに悪影響を与
えることなく、効果的に分解除去することができる。ま
た、該石油分解材は、比重が小さいため、水面上に浮遊
して浮遊石油を吸収し、迅速に分解除去することができ
る。さらに、この石油分解材を生分解性の素材で構成す
れば、石油を分解したのち、自然界の微生物によって分
解されるために、自然界に対して二次的公害を与えるこ
とがない。
【0029】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0030】実施例1 沿岸海域の海水から分離した海洋酵母カンジダ種(Ca
ndida sp.)S1EW1株(FERM P−1
3871)を常法によりMYHC培地で1週間培養し、
定常期にある培養液100mlのうち、5mlを分取す
る。該培養液中の酵母細胞数は5×108個/ml−培
養液であった。
ndida sp.)S1EW1株(FERM P−1
3871)を常法によりMYHC培地で1週間培養し、
定常期にある培養液100mlのうち、5mlを分取す
る。該培養液中の酵母細胞数は5×108個/ml−培
養液であった。
【0031】ヒドロキシアパタイト100mg及びアセ
トアルデヒド加工尿素(チッソ株式会社、CDUチッ
ソ)1g並びに鶏卵(全卵)20gと牛血清20gをア
ルギン酸ナトリウム1gに添加し、よくかき混ぜて均一
な混合液とする。この混合液に上記の酵母培養液5ml
を添加し、かき混ぜて全成分混合液を得た。この全成分
混合液をテルモ(株)製の注射筒を用いて内径1.0c
mの孔を通して凝固液(5wt%塩化カルシウム水溶
液)に押し出して固形化成形体すなわち石油分解材N
o.1を得た。なお以上の操作はいずれも室温で行っ
た。
トアルデヒド加工尿素(チッソ株式会社、CDUチッ
ソ)1g並びに鶏卵(全卵)20gと牛血清20gをア
ルギン酸ナトリウム1gに添加し、よくかき混ぜて均一
な混合液とする。この混合液に上記の酵母培養液5ml
を添加し、かき混ぜて全成分混合液を得た。この全成分
混合液をテルモ(株)製の注射筒を用いて内径1.0c
mの孔を通して凝固液(5wt%塩化カルシウム水溶
液)に押し出して固形化成形体すなわち石油分解材N
o.1を得た。なお以上の操作はいずれも室温で行っ
た。
【0032】次に、ケスターらの人工海水50mlをシ
リコ栓付500ml容積三角フラスコにとり、石油モデ
ル化合物テトラデカン1.0gを加え、これに上記の
0.5gの石油分解材No.1を添加した。引き続い
て、20℃、振とう回数180rpmの条件でロータリ
ーシェーカーにて2週間処理した。対照実験としてはシ
リコ栓付500ml容積三角フラスコに石油分解材を入
れずに振とう培養を行った。2週間後に三角フラスコ内
に残存するテトラデカンの量をガスクロマトグラフ
[(株)島津製作所製、GC−14A、ガラスキャピラ
リーカラム30m×0.25μmI.D、温度75〜2
00℃、FID検出器]によって分析した。
リコ栓付500ml容積三角フラスコにとり、石油モデ
ル化合物テトラデカン1.0gを加え、これに上記の
0.5gの石油分解材No.1を添加した。引き続い
て、20℃、振とう回数180rpmの条件でロータリ
ーシェーカーにて2週間処理した。対照実験としてはシ
リコ栓付500ml容積三角フラスコに石油分解材を入
れずに振とう培養を行った。2週間後に三角フラスコ内
に残存するテトラデカンの量をガスクロマトグラフ
[(株)島津製作所製、GC−14A、ガラスキャピラ
リーカラム30m×0.25μmI.D、温度75〜2
00℃、FID検出器]によって分析した。
【0033】その結果、石油分解材No.1を添加した
場合、2週間後のテトラデカン分解率は55%であり、
また2週間後でも、石油分解材は元の形態を保持し、浮
遊していた。一方、無添加の場合は、2週間のテトラデ
カンの分解率は0であった。このことから、該石油分解
材は石油分解に有効であることが分かる。
場合、2週間後のテトラデカン分解率は55%であり、
また2週間後でも、石油分解材は元の形態を保持し、浮
遊していた。一方、無添加の場合は、2週間のテトラデ
カンの分解率は0であった。このことから、該石油分解
材は石油分解に有効であることが分かる。
【0034】実施例2 実施例1と同様に分離した海洋酵母カンジダ種(Can
dida sp.)S2EW1株(FERM P−13
872)を実施例1と同様に培養した培養液(細胞数は
4×108/ml−培養液)5ml、及び鶏卵(全卵)
20g、CDU1gを5wt%アルギン酸ナトリウム水
溶液20mlに添加して全成分混合液を調製し、その他
は実施例1と同様の方法で石油分解材No.2を調製し
た。実施例1と同様の条件で石油分解性を試験した。
dida sp.)S2EW1株(FERM P−13
872)を実施例1と同様に培養した培養液(細胞数は
4×108/ml−培養液)5ml、及び鶏卵(全卵)
20g、CDU1gを5wt%アルギン酸ナトリウム水
溶液20mlに添加して全成分混合液を調製し、その他
は実施例1と同様の方法で石油分解材No.2を調製し
た。実施例1と同様の条件で石油分解性を試験した。
【0035】その結果、石油分解材No.2を添加した
場合、2週間後のテトラデカン分解率は78%であり、
また2週間後でも石油分解材は元の形態を保持し、浮遊
していた。このことから、該石油分解材は石油分解に有
効であることが分かる。
場合、2週間後のテトラデカン分解率は78%であり、
また2週間後でも石油分解材は元の形態を保持し、浮遊
していた。このことから、該石油分解材は石油分解に有
効であることが分かる。
【0036】実施例3 実施例1と同様に分離した海洋酵母カンジダ種(Can
dida sp.)S1OW5株(FERM P−13
873)の培養液(細胞数は6×108個/m7l−培
養液)5ml、及び骨粉(中菱肥料株式会社製)100
mg並びに被覆尿素(チッソ株式会社、LPコート5
0)1g、さらに牛血清40g、アルギン酸ナトリウム
粉末1gを混合して全成分混合液を調製した。その他は
実施例1と同様の方法で石油分解材No.3を調製し
た。実施例1と同様の条件で石油分解性を試験した。
dida sp.)S1OW5株(FERM P−13
873)の培養液(細胞数は6×108個/m7l−培
養液)5ml、及び骨粉(中菱肥料株式会社製)100
mg並びに被覆尿素(チッソ株式会社、LPコート5
0)1g、さらに牛血清40g、アルギン酸ナトリウム
粉末1gを混合して全成分混合液を調製した。その他は
実施例1と同様の方法で石油分解材No.3を調製し
た。実施例1と同様の条件で石油分解性を試験した。
【0037】その結果、石油分解材No.3を添加した
場合、2週間後のテトラデカン分解率は60%であり、
また2週間後でも石油分解材は元の形態を保持し、浮遊
していた。このことから、該石油分解材は石油分解に有
効であることが分かる。
場合、2週間後のテトラデカン分解率は60%であり、
また2週間後でも石油分解材は元の形態を保持し、浮遊
していた。このことから、該石油分解材は石油分解に有
効であることが分かる。
【0038】実施例4 ヒドロキシアパタイト100mg、及びアセトアルデヒ
ド加工尿素1g、並びに5wt%PVA水溶液20ml
を5wt%アルギン酸ナトリウム水溶液20mlに添加
してかきまぜ混合液を得た。この混合液を5wt%塩化
カルシウム水溶液に押し出して栄養源固定化体を調製し
た。この栄養源固定化体にヘキサメチレンジイソシアネ
ート溶液(100%濃度)を噴霧したのち、水蒸気存在
下で105℃、15分加熱し、乾燥後ウレタン加工体を
調製した。このウレタン加工体を実施例1で用いた海洋
酵母カンジダsp.(Candida sp.)S1E
W1株(FERM P−13871)の培養液(細胞数
5×108/ml−培養液)5mlに浸して、石油分解
酵母をウレタン加工体に吸着させて石油分解材No.4
を調製した。次に、実施例1と同様の条件で石油分解性
を試験した。
ド加工尿素1g、並びに5wt%PVA水溶液20ml
を5wt%アルギン酸ナトリウム水溶液20mlに添加
してかきまぜ混合液を得た。この混合液を5wt%塩化
カルシウム水溶液に押し出して栄養源固定化体を調製し
た。この栄養源固定化体にヘキサメチレンジイソシアネ
ート溶液(100%濃度)を噴霧したのち、水蒸気存在
下で105℃、15分加熱し、乾燥後ウレタン加工体を
調製した。このウレタン加工体を実施例1で用いた海洋
酵母カンジダsp.(Candida sp.)S1E
W1株(FERM P−13871)の培養液(細胞数
5×108/ml−培養液)5mlに浸して、石油分解
酵母をウレタン加工体に吸着させて石油分解材No.4
を調製した。次に、実施例1と同様の条件で石油分解性
を試験した。
【0039】その結果、石油分解材No.4を添加した
場合、2週間後のテトラデカン分解率は60%であり、
また2週間後でも石油分解材は元の形態を保持し、浮遊
していた。このことから、該石油分解材は石油分解に有
効であることが分かる。
場合、2週間後のテトラデカン分解率は60%であり、
また2週間後でも石油分解材は元の形態を保持し、浮遊
していた。このことから、該石油分解材は石油分解に有
効であることが分かる。
【0040】実施例5 実施例1における調製条件において5wt%アルギン酸
ナトリウム水溶液に添加する物質をヒドロキシアパタイ
ト、アセトアルデヒド加工尿素、鶏卵として、5wt%
塩化カルシウム凝固液を用いて同様に栄養源固定化体を
調製した。この栄養源固定化体を減圧乾燥したのち、栄
養源固定化体を海洋酵母カンジダ種(Candida
sp.)S1EW1株(FERM P−13871)の
培養液(細胞数5×108/ml−培養液)5mlに添
加して、石油分解酵母を栄養源固定化体に吸着させて石
油分解材No.5を得た。次に、実施例1と同様の方法
で石油分解性を試験した。
ナトリウム水溶液に添加する物質をヒドロキシアパタイ
ト、アセトアルデヒド加工尿素、鶏卵として、5wt%
塩化カルシウム凝固液を用いて同様に栄養源固定化体を
調製した。この栄養源固定化体を減圧乾燥したのち、栄
養源固定化体を海洋酵母カンジダ種(Candida
sp.)S1EW1株(FERM P−13871)の
培養液(細胞数5×108/ml−培養液)5mlに添
加して、石油分解酵母を栄養源固定化体に吸着させて石
油分解材No.5を得た。次に、実施例1と同様の方法
で石油分解性を試験した。
【0041】実施例1と同様の方法で石油分解性を試験
した。その結果、石油分解材No.5を添加した場合、
2週間後のテトラデカン分解率は53%であり、また2
週間後でも石油分解材は元の形態を保持し、浮遊してい
た。このことから、該石油分解材は石油分解に有効であ
ることが分かった。
した。その結果、石油分解材No.5を添加した場合、
2週間後のテトラデカン分解率は53%であり、また2
週間後でも石油分解材は元の形態を保持し、浮遊してい
た。このことから、該石油分解材は石油分解に有効であ
ることが分かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福岡 聰 香川県高松市花ノ宮町二丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術研究所内 (72)発明者 垣田 浩孝 香川県高松市花ノ宮町二丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術研究所内 (72)発明者 小林 良生 香川県高松市花ノ宮町二丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術研究所内 (72)発明者 東原 孝規 茨城県つくば市東1−1−3 工業技術院 生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 丸山 明彦 茨城県つくば市東1−1−3 工業技術院 生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 河野 泰広 茨城県つくば市東1−1−3 工業技術院 生命工学工業技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 石油分解微生物及びその栄養源を、水浮
遊性支持体に担持させたことを特徴とする石油分解材。 - 【請求項2】 石油により汚染されている水面に、請求
項1の石油分解材を浮遊させ、石油に石油分解微生物を
作用させることを特徴とする石油除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6242278A JPH07144199A (ja) | 1993-09-29 | 1994-09-09 | 石油分解材及びそれを用いた石油除去方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26802693 | 1993-09-29 | ||
JP5-268026 | 1993-09-29 | ||
JP6242278A JPH07144199A (ja) | 1993-09-29 | 1994-09-09 | 石油分解材及びそれを用いた石油除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07144199A true JPH07144199A (ja) | 1995-06-06 |
Family
ID=26535695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6242278A Pending JPH07144199A (ja) | 1993-09-29 | 1994-09-09 | 石油分解材及びそれを用いた石油除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07144199A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020157202A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 華南理工大学 | 石油汚染水域を処理する現場制御設備 |
CN115745193A (zh) * | 2022-11-15 | 2023-03-07 | 吉林大学 | 一种促进微生物对地下水中石油烃进行降解的复合药剂 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04322796A (ja) * | 1991-04-23 | 1992-11-12 | Kobayashi Kankyo Kagaku Kenkyusho:Kk | 海水中の流出原油除去法 |
JPH0556298B2 (ja) * | 1986-03-14 | 1993-08-19 | Nippon Paint Co Ltd |
-
1994
- 1994-09-09 JP JP6242278A patent/JPH07144199A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0556298B2 (ja) * | 1986-03-14 | 1993-08-19 | Nippon Paint Co Ltd | |
JPH04322796A (ja) * | 1991-04-23 | 1992-11-12 | Kobayashi Kankyo Kagaku Kenkyusho:Kk | 海水中の流出原油除去法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020157202A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 華南理工大学 | 石油汚染水域を処理する現場制御設備 |
CN115745193A (zh) * | 2022-11-15 | 2023-03-07 | 吉林大学 | 一种促进微生物对地下水中石油烃进行降解的复合药剂 |
CN115745193B (zh) * | 2022-11-15 | 2024-05-28 | 吉林大学 | 一种促进微生物对地下水中石油烃进行降解的复合药剂 |
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