JPH07139413A - 過給機付ディーゼルエンジンのegr制御装置 - Google Patents
過給機付ディーゼルエンジンのegr制御装置Info
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- JPH07139413A JPH07139413A JP5289578A JP28957893A JPH07139413A JP H07139413 A JPH07139413 A JP H07139413A JP 5289578 A JP5289578 A JP 5289578A JP 28957893 A JP28957893 A JP 28957893A JP H07139413 A JPH07139413 A JP H07139413A
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
-
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/40—Engine management systems
Landscapes
- Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】窒素酸化物を増加させずに、パティキュレート
の発生を抑制しつつ、ディーゼルエンジンの加速等にと
もなう不要な切替え動作により切替え弁の耐久期間が短
くなるのを防止する。 【構成】エンジン本体3の運転領域を第1〜第3の領域
に分け、第1の領域では再循環量調整弁(EGR弁)1
0を開き、切替え弁(第3のVSV)35により圧力調
整弁(EVRV)26の制御圧力を吸気圧センサ31に
導く。第2の領域では、EGR弁10を閉じ、VSV3
5によりターボチャージャ8の過給圧を吸気圧センサ3
1に導く。第3の領域では、EGR弁10を閉じ、VS
V35により制御圧力を吸気圧センサ31に導く。この
ため、加速時に、エンジン本体3の運転状態が第1の領
域から第3の領域へ移行したり、その逆に第3の領域か
ら第1の領域へ移行したりしても、VSV35の状態が
保持される。
の発生を抑制しつつ、ディーゼルエンジンの加速等にと
もなう不要な切替え動作により切替え弁の耐久期間が短
くなるのを防止する。 【構成】エンジン本体3の運転領域を第1〜第3の領域
に分け、第1の領域では再循環量調整弁(EGR弁)1
0を開き、切替え弁(第3のVSV)35により圧力調
整弁(EVRV)26の制御圧力を吸気圧センサ31に
導く。第2の領域では、EGR弁10を閉じ、VSV3
5によりターボチャージャ8の過給圧を吸気圧センサ3
1に導く。第3の領域では、EGR弁10を閉じ、VS
V35により制御圧力を吸気圧センサ31に導く。この
ため、加速時に、エンジン本体3の運転状態が第1の領
域から第3の領域へ移行したり、その逆に第3の領域か
ら第1の領域へ移行したりしても、VSV35の状態が
保持される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は過給機を備えたディーゼ
ルエンジンのEGR制御装置に関するものである。
ルエンジンのEGR制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ターボチャージャ及び排気ガス再
循環(EGR)装置を備えたディーゼルエンジンの燃料
噴射制御に関する技術の一つとして、本出願人が先に特
願平4−250061号で提案したものがある。EGR
装置は、排気ガスの一部を排気通路から取出し、これを
吸気通路へ再循環させることにより、排気ガス中の窒素
酸化物(NOx)を低減させるためのものである。
循環(EGR)装置を備えたディーゼルエンジンの燃料
噴射制御に関する技術の一つとして、本出願人が先に特
願平4−250061号で提案したものがある。EGR
装置は、排気ガスの一部を排気通路から取出し、これを
吸気通路へ再循環させることにより、排気ガス中の窒素
酸化物(NOx)を低減させるためのものである。
【0003】この技術を図8に従って説明すると、ディ
ーゼルエンジンのエンジン本体51には吸気通路52及
び排気通路53が接続されている。両通路52,53は
EGR通路54によって連通され、その途中にEGR弁
55が設けられている。EGR弁55は、その負圧室5
6に作用する圧力に応じてEGR通路54を開閉する。
すなわち、EGR弁55は、前記圧力が大気圧のときE
GR通路54を閉じて、排気ガスの再循環を停止させ
る。EGR弁55は、前記圧力が負圧のときEGR通路
54を開いて、排気ガスの再循環を許容する。
ーゼルエンジンのエンジン本体51には吸気通路52及
び排気通路53が接続されている。両通路52,53は
EGR通路54によって連通され、その途中にEGR弁
55が設けられている。EGR弁55は、その負圧室5
6に作用する圧力に応じてEGR通路54を開閉する。
すなわち、EGR弁55は、前記圧力が大気圧のときE
GR通路54を閉じて、排気ガスの再循環を停止させ
る。EGR弁55は、前記圧力が負圧のときEGR通路
54を開いて、排気ガスの再循環を許容する。
【0004】また、前記技術では、エンジン本体51に
燃料を圧送するための燃料噴射ポンプ57に噴射量補償
装置58が設けられている。同装置58は、ターボチャ
ージャ59による過給圧や、海抜高度(大気圧)に応じ
て燃料噴射量を補正するためのものである。噴射量補償
装置58内は、ダイヤフラム60により過給圧室61及
び圧力室62に区画されている。ダイヤフラム60は、
ストッパロッド63を介して図示しないガバナ機構に連
結されている。噴射量補償装置58は、過給圧室61に
導入される過給圧と、圧力室62に導入される圧力とに
応じてガバナ機構を作動させ、燃料噴射ポンプ57の最
大噴射量を調整する。
燃料を圧送するための燃料噴射ポンプ57に噴射量補償
装置58が設けられている。同装置58は、ターボチャ
ージャ59による過給圧や、海抜高度(大気圧)に応じ
て燃料噴射量を補正するためのものである。噴射量補償
装置58内は、ダイヤフラム60により過給圧室61及
び圧力室62に区画されている。ダイヤフラム60は、
ストッパロッド63を介して図示しないガバナ機構に連
結されている。噴射量補償装置58は、過給圧室61に
導入される過給圧と、圧力室62に導入される圧力とに
応じてガバナ機構を作動させ、燃料噴射ポンプ57の最
大噴射量を調整する。
【0005】前記負圧室56及び圧力室62に負圧を供
給するために、負圧発生源としてバキュームポンプ64
が設けられている。同ポンプ64は、負圧通路65及び
第1の負圧通路66によって負圧室56に接続されてい
る。また、バキュームポンプ64は、負圧通路65及び
第2の負圧通路67によって圧力室62に接続されてい
る。
給するために、負圧発生源としてバキュームポンプ64
が設けられている。同ポンプ64は、負圧通路65及び
第1の負圧通路66によって負圧室56に接続されてい
る。また、バキュームポンプ64は、負圧通路65及び
第2の負圧通路67によって圧力室62に接続されてい
る。
【0006】負圧通路65の途中には、バキュームポン
プ64からEGR弁55及び噴射量補償装置58に供給
される圧力を調整するために、一つの圧力調整弁68が
設けられている。
プ64からEGR弁55及び噴射量補償装置58に供給
される圧力を調整するために、一つの圧力調整弁68が
設けられている。
【0007】第1の負圧通路66の途中には第1の切替
え弁69が設けられている。この切替え弁69は、通電
(オン)されたとき、圧力調整弁68によって調整され
た後の圧力(制御圧力)をEGR弁55に導く。また、
第1の切替え弁69は、前記通電が停止(オフ)された
とき、圧力調整弁68からEGR弁55への制御圧力を
大気圧に切替える。
え弁69が設けられている。この切替え弁69は、通電
(オン)されたとき、圧力調整弁68によって調整され
た後の圧力(制御圧力)をEGR弁55に導く。また、
第1の切替え弁69は、前記通電が停止(オフ)された
とき、圧力調整弁68からEGR弁55への制御圧力を
大気圧に切替える。
【0008】第2の負圧通路67の途中には第2の切替
え弁70が設けられている。この切替え弁70は、通電
(オン)されたとき、圧力調整弁68の制御圧力を噴射
量補償装置58に導く。また、第2の切替え弁70は、
前記通電が停止(オフ)されたとき、圧力調整弁68か
ら噴射量補償装置58への制御圧力を大気圧に切替え
る。
え弁70が設けられている。この切替え弁70は、通電
(オン)されたとき、圧力調整弁68の制御圧力を噴射
量補償装置58に導く。また、第2の切替え弁70は、
前記通電が停止(オフ)されたとき、圧力調整弁68か
ら噴射量補償装置58への制御圧力を大気圧に切替え
る。
【0009】ターボチャージャ59によって昇圧された
吸気通路52の圧力(過給圧)を噴射量補償装置58の
過給圧室61へ導くために、同過給圧室61及び吸気通
路52が過給圧通路71によって接続されている。
吸気通路52の圧力(過給圧)を噴射量補償装置58の
過給圧室61へ導くために、同過給圧室61及び吸気通
路52が過給圧通路71によって接続されている。
【0010】さらに、過給圧通路71における過給圧
と、負圧通路65における制御圧力とを検出するため
に、吸気圧センサ72が用いられている。吸気圧センサ
72は、連通路73及び第1の連通路74によって第1
の負圧通路66に接続されるとともに、連通路73及び
第2の連通路75によって過給圧通路71に接続されて
いる。
と、負圧通路65における制御圧力とを検出するため
に、吸気圧センサ72が用いられている。吸気圧センサ
72は、連通路73及び第1の連通路74によって第1
の負圧通路66に接続されるとともに、連通路73及び
第2の連通路75によって過給圧通路71に接続されて
いる。
【0011】前記連通路73と第1の連通路74との
間、及び連通路73と第2の連通路75との間には、一
つの切替え弁76が設けられている。切替え弁76は、
これが通電(オン)されたとき第2の連通路75及び連
通路73を連通させ、過給圧通路71の過給圧を吸気圧
センサ72に導く。切替え弁76は、前記通電が停止
(オフ)されたとき、第1の連通路74及び連通路73
を連通させ、圧力調整弁68の制御圧力を吸気圧センサ
72に導く。
間、及び連通路73と第2の連通路75との間には、一
つの切替え弁76が設けられている。切替え弁76は、
これが通電(オン)されたとき第2の連通路75及び連
通路73を連通させ、過給圧通路71の過給圧を吸気圧
センサ72に導く。切替え弁76は、前記通電が停止
(オフ)されたとき、第1の連通路74及び連通路73
を連通させ、圧力調整弁68の制御圧力を吸気圧センサ
72に導く。
【0012】圧力調整弁68及び3つの切替え弁69,
70,76は、図9に示すマップに従って駆動制御され
る。このマップでは、エンジン回転数NE及びアクセル
開度ACCPに応じて、「第1の領域Z1」及び「第2
の領域Z2」が設定されている。「第1の領域Z1」
は、排気ガスを再循環させ、かつ噴射量補償装置58へ
の負圧導入を停止させる領域である。「第2の領域Z
2」は、排気ガスの再循環を停止させ、かつ噴射量補償
装置58へ負圧を導入させる領域である。なお、図9中
のL1は、エンジン本体51が加速されたときの、エン
ジン回転数NEとアクセル開度ACCPとの関係を示す
加速線である。
70,76は、図9に示すマップに従って駆動制御され
る。このマップでは、エンジン回転数NE及びアクセル
開度ACCPに応じて、「第1の領域Z1」及び「第2
の領域Z2」が設定されている。「第1の領域Z1」
は、排気ガスを再循環させ、かつ噴射量補償装置58へ
の負圧導入を停止させる領域である。「第2の領域Z
2」は、排気ガスの再循環を停止させ、かつ噴射量補償
装置58へ負圧を導入させる領域である。なお、図9中
のL1は、エンジン本体51が加速されたときの、エン
ジン回転数NEとアクセル開度ACCPとの関係を示す
加速線である。
【0013】そして、エンジン本体51の運転状態が
「第1の領域Z1」に属しているとき、第2の切替え弁
70が「オフ」され、噴射量補償装置58の圧力室62
に大気圧が導入される。また、切替え弁76が「オフ」
され、圧力調整弁68の制御圧力が吸気圧センサ72に
よって検出される。第1の切替え弁69が「オン」され
るとともに、そのときのエンジン本体51の運転状態に
応じて、EGR量に対応する目標制御圧力が決定され、
前記吸気圧センサ72による実際の制御圧力がこの目標
制御圧力と一致するように、圧力調整弁68の開度がフ
ィードバック制御される。この制御により、EGR弁5
5の負圧室56に作用する負圧の大きさが調整され、同
EGR弁55の開き量が変更される。すると、その開き
量に応じた量の排気ガスがEGR通路54を通って吸気
通路52へ再循環される。
「第1の領域Z1」に属しているとき、第2の切替え弁
70が「オフ」され、噴射量補償装置58の圧力室62
に大気圧が導入される。また、切替え弁76が「オフ」
され、圧力調整弁68の制御圧力が吸気圧センサ72に
よって検出される。第1の切替え弁69が「オン」され
るとともに、そのときのエンジン本体51の運転状態に
応じて、EGR量に対応する目標制御圧力が決定され、
前記吸気圧センサ72による実際の制御圧力がこの目標
制御圧力と一致するように、圧力調整弁68の開度がフ
ィードバック制御される。この制御により、EGR弁5
5の負圧室56に作用する負圧の大きさが調整され、同
EGR弁55の開き量が変更される。すると、その開き
量に応じた量の排気ガスがEGR通路54を通って吸気
通路52へ再循環される。
【0014】また、エンジン本体51の運転状態が「第
2の領域Z2」に属しているとき、第1の切替え弁69
が「オフ」され、EGR弁55の負圧室56に大気圧が
導入される。この大気圧導入に応じ、EGR弁55によ
ってEGR通路54が閉じられ、排気ガスの再循環が停
止される。また、切替え弁76が「オン」され、過給圧
通路71の過給圧が吸気圧センサ72によって検出され
る。第2の切替え弁70が「オン」される。そのときの
エンジン本体51の運転状態(吸気圧センサ72による
過給圧を含む)に応じて、必要な最大燃料噴射量が演算
され、これに対する目標制御出力が決定される。そし
て、この目標制御出力に基づいて圧力調整弁68の開度
が制御される。
2の領域Z2」に属しているとき、第1の切替え弁69
が「オフ」され、EGR弁55の負圧室56に大気圧が
導入される。この大気圧導入に応じ、EGR弁55によ
ってEGR通路54が閉じられ、排気ガスの再循環が停
止される。また、切替え弁76が「オン」され、過給圧
通路71の過給圧が吸気圧センサ72によって検出され
る。第2の切替え弁70が「オン」される。そのときの
エンジン本体51の運転状態(吸気圧センサ72による
過給圧を含む)に応じて、必要な最大燃料噴射量が演算
され、これに対する目標制御出力が決定される。そし
て、この目標制御出力に基づいて圧力調整弁68の開度
が制御される。
【0015】なお、上述した技術には特に示されていな
いが、図9において、第1の切替え弁69、第2の切替
え弁70及び第2の負圧通路67を省略し、噴射量補償
装置58の圧力室62を大気に開放したシステムも考え
られている。
いが、図9において、第1の切替え弁69、第2の切替
え弁70及び第2の負圧通路67を省略し、噴射量補償
装置58の圧力室62を大気に開放したシステムも考え
られている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のマッ
プは、現在のディーゼルエンジンの排出ガス規制に適合
するように設定されたものである。今後、この排出ガス
規制の項目に、さらにパティキュレートが追加されるこ
とが考えられる。この規制項目の追加に対しては、窒素
酸化物(NOx)を増加させずに(EGR量を減少させ
ずに)、パティキュレートの発生を抑制する必要があ
る。そのために、スモーク濃度が高い低回転域でEGR
量を減らし、スモーク濃度が低い中回転域でEGR量を
増やすことが重要である。具体的には、図9のマップに
おいて、「第1の領域Z1」と「第2の領域Z2」との
間の境界線を実線から破線のように変更する。
プは、現在のディーゼルエンジンの排出ガス規制に適合
するように設定されたものである。今後、この排出ガス
規制の項目に、さらにパティキュレートが追加されるこ
とが考えられる。この規制項目の追加に対しては、窒素
酸化物(NOx)を増加させずに(EGR量を減少させ
ずに)、パティキュレートの発生を抑制する必要があ
る。そのために、スモーク濃度が高い低回転域でEGR
量を減らし、スモーク濃度が低い中回転域でEGR量を
増やすことが重要である。具体的には、図9のマップに
おいて、「第1の領域Z1」と「第2の領域Z2」との
間の境界線を実線から破線のように変更する。
【0017】ところが、この変更後のマップに従い、提
案技術通りに各切替え弁69,70,76をオン・オフ
させた場合、次に示す不具合がある。例えば、アイドリ
ング状態にあるエンジン本体51が加速され、エンジン
回転数NE及びアクセル開度ACCPが、加速線L1に
沿って変化したと仮定する。この場合、エンジン本体5
1の運転状態の属する領域が、「第1の領域Z1」、
「第2の領域Z2」、「第1の領域Z1」の順に変化す
る。この領域の変化に応じて圧力調整弁68の制御圧力
が、「負圧」、「大気圧」、「負圧」の順に変化する。
また、第1の切替え弁69が、「オン」、「オフ」、
「オン」の順に切替えられ、第2の切替え弁70及び切
替え弁76が、「オフ」、「オン」、「オフ」の順に切
替えられる。
案技術通りに各切替え弁69,70,76をオン・オフ
させた場合、次に示す不具合がある。例えば、アイドリ
ング状態にあるエンジン本体51が加速され、エンジン
回転数NE及びアクセル開度ACCPが、加速線L1に
沿って変化したと仮定する。この場合、エンジン本体5
1の運転状態の属する領域が、「第1の領域Z1」、
「第2の領域Z2」、「第1の領域Z1」の順に変化す
る。この領域の変化に応じて圧力調整弁68の制御圧力
が、「負圧」、「大気圧」、「負圧」の順に変化する。
また、第1の切替え弁69が、「オン」、「オフ」、
「オン」の順に切替えられ、第2の切替え弁70及び切
替え弁76が、「オフ」、「オン」、「オフ」の順に切
替えられる。
【0018】このように提案技術では、マップの変更に
ともない各切替え弁69,70,76の「オン」から
「オフ」、あるいは「オフ」から「オン」の切替え回数
が増える。そして、この増加に起因して、切替え弁6
9,70,76の耐久期間が短くなるという問題があ
る。
ともない各切替え弁69,70,76の「オン」から
「オフ」、あるいは「オフ」から「オン」の切替え回数
が増える。そして、この増加に起因して、切替え弁6
9,70,76の耐久期間が短くなるという問題があ
る。
【0019】このような問題は、第1の切替え弁69、
第2の切替え弁70及び第2の負圧通路67を省略した
場合にも同様に起こる。本発明は前述した事情に鑑みて
なされたものであり、その目的は、窒素酸化物(NO
x)を増加させずに、パティキュレートの発生を抑制し
つつ、ディーゼルエンジンの加速等にともなう不要な切
替え動作により切替え弁の耐久期間が短くなるのを防止
できる過給機付ディーゼルエンジンのEGR制御装置を
提供することにある。
第2の切替え弁70及び第2の負圧通路67を省略した
場合にも同様に起こる。本発明は前述した事情に鑑みて
なされたものであり、その目的は、窒素酸化物(NO
x)を増加させずに、パティキュレートの発生を抑制し
つつ、ディーゼルエンジンの加速等にともなう不要な切
替え動作により切替え弁の耐久期間が短くなるのを防止
できる過給機付ディーゼルエンジンのEGR制御装置を
提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、図1に示すように、吸気通路M1を介
してディーゼルエンジンのエンジン本体M2に取り込ま
れる吸気を昇圧させる過給機M3と、前記エンジン本体
M2からの排気ガスが流通する排気通路M4と前記吸気
通路M1とを連通させる排気ガス再循環通路M5に設け
られ、大気圧が導入されたとき前記排気ガス再循環通路
M5を閉塞し、負圧発生源M6から負圧が導入されたと
き、その負圧に応じて前記排気ガス再循環通路M5を開
放し、同通路M5を流通する排気ガスの再循環量を調整
する再循環量調整弁M7と、前記エンジン本体M2へ燃
料を圧送する燃料噴射ポンプM8と、前記過給機M3に
連通された過給圧室M9と大気圧を導入可能にした圧力
室M10とを備え、前記過給機M3の作動にともない過
給圧室M9に導入される過給圧と、圧力室M10に導入
される圧力とに応じて作動することにより、前記燃料噴
射ポンプM8の燃料噴射量を補正する噴射量補償装置M
11と、前記負圧発生源M6から再循環量調整弁M7へ
供給される圧力を調整するための圧力調整弁M12と、
前記圧力調整弁M12及び過給機M3に連通され、いず
れか一方の圧力を検出するための1つの圧力検出手段M
13と、前記圧力調整弁M12と圧力検出手段M13と
の連通、及び過給機M3と圧力検出手段M13との連通
を選択的に切替えるための切替え弁M14と、前記エン
ジン本体M2の運転状態を検出する運転状態検出手段M
15と、前記運転状態検出手段M15の検出結果に基づ
き、そのときのエンジン本体M2の運転状態が、排気ガ
スを再循環させ、かつ圧力調整弁M12による調整後の
制御圧力を圧力検出手段M13に導く第1の領域と、前
記排気ガスの再循環を停止させ、かつ前記過給機M3の
過給圧を圧力検出手段M13に導く第2の領域と、前記
排気ガスの再循環を停止させ、かつ前記制御圧力を圧力
検出手段M13に導く第3の領域とのうちのいずれであ
るかを判断する領域判断手段M16と、前記領域判断手
段M16の判断結果が第1の領域であるとき、圧力調整
弁M12から出力される制御圧力を、前記運転状態検出
手段M15及び圧力検出手段M13の各検出結果に応じ
た負圧にし、第2の領域及び第3の領域であるとき、前
記制御圧力を大気圧にする調整弁制御手段M17と、前
記領域判断手段M16の判断結果が第1の領域及び第3
の領域であるとき、切替え弁M14により圧力調整弁M
12及び圧力検出手段M13間を連通させ、第2の領域
であるとき、切替え弁M14により過給機M3及び圧力
検出手段M13を連通させる切替え弁制御手段M18と
を備えている。
に第1の発明は、図1に示すように、吸気通路M1を介
してディーゼルエンジンのエンジン本体M2に取り込ま
れる吸気を昇圧させる過給機M3と、前記エンジン本体
M2からの排気ガスが流通する排気通路M4と前記吸気
通路M1とを連通させる排気ガス再循環通路M5に設け
られ、大気圧が導入されたとき前記排気ガス再循環通路
M5を閉塞し、負圧発生源M6から負圧が導入されたと
き、その負圧に応じて前記排気ガス再循環通路M5を開
放し、同通路M5を流通する排気ガスの再循環量を調整
する再循環量調整弁M7と、前記エンジン本体M2へ燃
料を圧送する燃料噴射ポンプM8と、前記過給機M3に
連通された過給圧室M9と大気圧を導入可能にした圧力
室M10とを備え、前記過給機M3の作動にともない過
給圧室M9に導入される過給圧と、圧力室M10に導入
される圧力とに応じて作動することにより、前記燃料噴
射ポンプM8の燃料噴射量を補正する噴射量補償装置M
11と、前記負圧発生源M6から再循環量調整弁M7へ
供給される圧力を調整するための圧力調整弁M12と、
前記圧力調整弁M12及び過給機M3に連通され、いず
れか一方の圧力を検出するための1つの圧力検出手段M
13と、前記圧力調整弁M12と圧力検出手段M13と
の連通、及び過給機M3と圧力検出手段M13との連通
を選択的に切替えるための切替え弁M14と、前記エン
ジン本体M2の運転状態を検出する運転状態検出手段M
15と、前記運転状態検出手段M15の検出結果に基づ
き、そのときのエンジン本体M2の運転状態が、排気ガ
スを再循環させ、かつ圧力調整弁M12による調整後の
制御圧力を圧力検出手段M13に導く第1の領域と、前
記排気ガスの再循環を停止させ、かつ前記過給機M3の
過給圧を圧力検出手段M13に導く第2の領域と、前記
排気ガスの再循環を停止させ、かつ前記制御圧力を圧力
検出手段M13に導く第3の領域とのうちのいずれであ
るかを判断する領域判断手段M16と、前記領域判断手
段M16の判断結果が第1の領域であるとき、圧力調整
弁M12から出力される制御圧力を、前記運転状態検出
手段M15及び圧力検出手段M13の各検出結果に応じ
た負圧にし、第2の領域及び第3の領域であるとき、前
記制御圧力を大気圧にする調整弁制御手段M17と、前
記領域判断手段M16の判断結果が第1の領域及び第3
の領域であるとき、切替え弁M14により圧力調整弁M
12及び圧力検出手段M13間を連通させ、第2の領域
であるとき、切替え弁M14により過給機M3及び圧力
検出手段M13を連通させる切替え弁制御手段M18と
を備えている。
【0021】また、第2の発明は、図2に示すように、
吸気通路M31を介してディーゼルエンジンのエンジン
本体M32に取り込まれる吸気を昇圧させる過給機M3
3と、前記エンジン本体M32からの排気ガスが流通す
る排気通路M34と前記吸気通路M31とを連通させる
排気ガス再循環通路M35に設けられ、大気圧が導入さ
れたとき排気ガス再循環通路M35を閉塞し、負圧発生
源M36から負圧が導入されたとき、その負圧に応じて
排気ガス再循環通路M35を開放し、同通路M35を流
通する排気ガスの再循環量を調整する再循環量調整弁M
37と、前記エンジン本体M32へ燃料を圧送する燃料
噴射ポンプM38と、前記過給機M33に連通された過
給圧室M39、及び負圧発生源M36に連通された圧力
室M40を備え、前記過給機M33の作動にともない過
給圧室M39に導入される過給圧と、圧力室M40に導
入される圧力とに応じて作動することにより、前記燃料
噴射ポンプM38の燃料噴射量を補正する噴射量補償装
置M41と、前記負圧発生源M36から再循環量調整弁
M37及び噴射量補償装置M41へ供給される圧力を調
整するための1つの圧力調整弁M42と、前記圧力調整
弁M42による調整後の制御圧力の再循環量調整弁M3
7への導入と、大気圧の再循環量調整弁M37への導入
とを選択的に切替えるための第1の切替え弁M43と、
前記圧力調整弁M42の制御圧力の噴射量補償装置M4
1への導入と、大気圧の噴射量補償装置M41への導入
とを選択的に切替えるための第2の切替え弁M44と、
前記エンジン本体M32の運転状態を検出する運転状態
検出手段M45と、前記運転状態検出手段M45の検出
結果に基づき、そのときのエンジン本体M32の運転状
態が、排気ガスを再循環させ、かつ噴射量補償装置M4
1への負圧導入を停止させる第1の領域と、前記排気ガ
スの再循環を停止させ、かつ噴射量補償装置M41へ負
圧を導入させる第2の領域と、前記排気ガスの再循環を
停止させ、かつ噴射量補償装置M41への負圧導入を停
止させる第3の領域とのうちのいずれであるかを判断す
る領域判断手段M46と、前記領域判断手段M46の判
断結果が第1の領域であるとき、圧力調整弁M42の制
御圧力を、前記運転状態検出手段M45の検出結果に応
じた負圧にし、第2の領域であるとき前記制御圧力を第
1の領域での負圧よりも高い圧力にし、第3の領域であ
るとき前記制御圧力を大気圧にする調整弁制御手段M4
7と、前記領域判断手段M46の判断結果が第1の領域
及び第3の領域であるとき、両切替え弁M43,M44
により、圧力調整弁M42の制御圧力を再循環量調整弁
M37へ導入させるとともに大気圧を噴射量補償装置M
41へ導入させ、第2の領域であるとき、両切替え弁M
43,M44により、大気圧を再循環量調整弁M37へ
導入させるとともに圧力調整弁M42の制御圧力を噴射
量補償装置M41へ導入させる切替え弁制御手段M48
とを備えている。
吸気通路M31を介してディーゼルエンジンのエンジン
本体M32に取り込まれる吸気を昇圧させる過給機M3
3と、前記エンジン本体M32からの排気ガスが流通す
る排気通路M34と前記吸気通路M31とを連通させる
排気ガス再循環通路M35に設けられ、大気圧が導入さ
れたとき排気ガス再循環通路M35を閉塞し、負圧発生
源M36から負圧が導入されたとき、その負圧に応じて
排気ガス再循環通路M35を開放し、同通路M35を流
通する排気ガスの再循環量を調整する再循環量調整弁M
37と、前記エンジン本体M32へ燃料を圧送する燃料
噴射ポンプM38と、前記過給機M33に連通された過
給圧室M39、及び負圧発生源M36に連通された圧力
室M40を備え、前記過給機M33の作動にともない過
給圧室M39に導入される過給圧と、圧力室M40に導
入される圧力とに応じて作動することにより、前記燃料
噴射ポンプM38の燃料噴射量を補正する噴射量補償装
置M41と、前記負圧発生源M36から再循環量調整弁
M37及び噴射量補償装置M41へ供給される圧力を調
整するための1つの圧力調整弁M42と、前記圧力調整
弁M42による調整後の制御圧力の再循環量調整弁M3
7への導入と、大気圧の再循環量調整弁M37への導入
とを選択的に切替えるための第1の切替え弁M43と、
前記圧力調整弁M42の制御圧力の噴射量補償装置M4
1への導入と、大気圧の噴射量補償装置M41への導入
とを選択的に切替えるための第2の切替え弁M44と、
前記エンジン本体M32の運転状態を検出する運転状態
検出手段M45と、前記運転状態検出手段M45の検出
結果に基づき、そのときのエンジン本体M32の運転状
態が、排気ガスを再循環させ、かつ噴射量補償装置M4
1への負圧導入を停止させる第1の領域と、前記排気ガ
スの再循環を停止させ、かつ噴射量補償装置M41へ負
圧を導入させる第2の領域と、前記排気ガスの再循環を
停止させ、かつ噴射量補償装置M41への負圧導入を停
止させる第3の領域とのうちのいずれであるかを判断す
る領域判断手段M46と、前記領域判断手段M46の判
断結果が第1の領域であるとき、圧力調整弁M42の制
御圧力を、前記運転状態検出手段M45の検出結果に応
じた負圧にし、第2の領域であるとき前記制御圧力を第
1の領域での負圧よりも高い圧力にし、第3の領域であ
るとき前記制御圧力を大気圧にする調整弁制御手段M4
7と、前記領域判断手段M46の判断結果が第1の領域
及び第3の領域であるとき、両切替え弁M43,M44
により、圧力調整弁M42の制御圧力を再循環量調整弁
M37へ導入させるとともに大気圧を噴射量補償装置M
41へ導入させ、第2の領域であるとき、両切替え弁M
43,M44により、大気圧を再循環量調整弁M37へ
導入させるとともに圧力調整弁M42の制御圧力を噴射
量補償装置M41へ導入させる切替え弁制御手段M48
とを備えている。
【0022】
【作用】第1の発明においては、図1に示すように、デ
ィーゼルエンジンの作動時に、燃料が燃料噴射ポンプM
8からエンジン本体M2へ圧送される。また、このとき
には吸気通路M1を通過する吸気が過給機M3によって
昇圧される。過給機M3による過給圧は、噴射量補償装
置M11の過給圧室M9に導かれる。噴射量補償装置M
11は、過給圧室M9に導入された過給圧と圧力室M1
0に導入された圧力とに応じて作動し、燃料噴射ポンプ
M8の燃料噴射量を補正する。
ィーゼルエンジンの作動時に、燃料が燃料噴射ポンプM
8からエンジン本体M2へ圧送される。また、このとき
には吸気通路M1を通過する吸気が過給機M3によって
昇圧される。過給機M3による過給圧は、噴射量補償装
置M11の過給圧室M9に導かれる。噴射量補償装置M
11は、過給圧室M9に導入された過給圧と圧力室M1
0に導入された圧力とに応じて作動し、燃料噴射ポンプ
M8の燃料噴射量を補正する。
【0023】前記エンジン本体M2の作動時には、その
運転状態が運転状態検出手段M15によって検出され
る。その検出結果に基づき、領域判断手段M16は、そ
のときのエンジン本体M2の運転状態が第1の領域、第
2の領域及び第3の領域のうちのいずれであるかを判断
する。
運転状態が運転状態検出手段M15によって検出され
る。その検出結果に基づき、領域判断手段M16は、そ
のときのエンジン本体M2の運転状態が第1の領域、第
2の領域及び第3の領域のうちのいずれであるかを判断
する。
【0024】前記判断結果が第1の領域であるとき、調
整弁制御手段M17は圧力調整弁M12を駆動制御し、
その制御圧力を、運転状態検出手段M15及び圧力検出
手段M13の各検出結果に応じた負圧にする。この負圧
に応じて再循環量調整弁M7が作動し、排気ガス再循環
通路M5が開放され、同通路M5を流通する排気ガスの
再循環量が調整される。
整弁制御手段M17は圧力調整弁M12を駆動制御し、
その制御圧力を、運転状態検出手段M15及び圧力検出
手段M13の各検出結果に応じた負圧にする。この負圧
に応じて再循環量調整弁M7が作動し、排気ガス再循環
通路M5が開放され、同通路M5を流通する排気ガスの
再循環量が調整される。
【0025】また、同第1の領域では、切替え弁制御手
段M18が切替え弁M14を駆動制御し、圧力調整弁M
12及び圧力検出手段M13間を連通させる。すると、
圧力調整弁M12の制御圧力が圧力検出手段M13によ
って検出される。
段M18が切替え弁M14を駆動制御し、圧力調整弁M
12及び圧力検出手段M13間を連通させる。すると、
圧力調整弁M12の制御圧力が圧力検出手段M13によ
って検出される。
【0026】前記判断結果が第2の領域であるとき、調
整弁制御手段M17は圧力調整弁M12を駆動制御し、
その制御圧力を大気圧にする。すると、圧力調整弁M1
2により排気ガス再循環通路M5が閉塞され、排気ガス
のエンジン本体M2への再循環が停止される。
整弁制御手段M17は圧力調整弁M12を駆動制御し、
その制御圧力を大気圧にする。すると、圧力調整弁M1
2により排気ガス再循環通路M5が閉塞され、排気ガス
のエンジン本体M2への再循環が停止される。
【0027】また、同第2の領域では、切替え弁制御手
段M18が切替え弁M14を駆動制御し、過給機M3及
び圧力検出手段M13を連通させる。この連通により、
過給機M3による過給圧が圧力検出手段M13によって
検出される。
段M18が切替え弁M14を駆動制御し、過給機M3及
び圧力検出手段M13を連通させる。この連通により、
過給機M3による過給圧が圧力検出手段M13によって
検出される。
【0028】前記判断結果が第3の領域であるとき、調
整弁制御手段M17は圧力調整弁M12を駆動制御し、
その制御圧力を大気圧にする。すると、圧力調整弁M1
2により排気ガス再循環通路M5が閉塞され、排気ガス
のエンジン本体M2への再循環が停止される。
整弁制御手段M17は圧力調整弁M12を駆動制御し、
その制御圧力を大気圧にする。すると、圧力調整弁M1
2により排気ガス再循環通路M5が閉塞され、排気ガス
のエンジン本体M2への再循環が停止される。
【0029】また、同第3の領域では、切替え弁制御手
段M18は切替え弁M14を駆動制御し、圧力調整弁M
12及び圧力検出手段M13間を連通させる。この連通
により、圧力調整弁M12の制御圧力が圧力検出手段M
13によって検出される。
段M18は切替え弁M14を駆動制御し、圧力調整弁M
12及び圧力検出手段M13間を連通させる。この連通
により、圧力調整弁M12の制御圧力が圧力検出手段M
13によって検出される。
【0030】ここで、スモーク濃度が高いエンジン本体
M2の低回転域を前記第3の領域に設定し、スモーク濃
度が低いエンジン本体M2の中回転域を前記第1の領域
に設定すれば、排気ガスの再循環量を低回転域で減ら
し、中回転域で増やすことが可能となる。このため、今
後、ディーゼルエンジンの排出ガス規制の項目にパティ
キュレートが追加されても、窒素酸化物(NOx)を増
加させずに(排気ガスの再循環量を減少させずに)、パ
ティキュレートの発生を抑制し、ディーゼルエンジンを
新たな規制に適合させることが可能である。
M2の低回転域を前記第3の領域に設定し、スモーク濃
度が低いエンジン本体M2の中回転域を前記第1の領域
に設定すれば、排気ガスの再循環量を低回転域で減ら
し、中回転域で増やすことが可能となる。このため、今
後、ディーゼルエンジンの排出ガス規制の項目にパティ
キュレートが追加されても、窒素酸化物(NOx)を増
加させずに(排気ガスの再循環量を減少させずに)、パ
ティキュレートの発生を抑制し、ディーゼルエンジンを
新たな規制に適合させることが可能である。
【0031】また、例えば、アイドリング状態にあるデ
ィーゼルエンジンが加速されて、エンジン本体M2の運
転状態が第1の領域、第3の領域、第1の領域の順に移
行した場合、圧力調整弁M12の作動により再循環量調
整弁M7への圧力が負圧、大気圧、負圧の順に変化す
る。その結果、排気ガスの再循環が実行された後に停止
され、その後、再び実行される。
ィーゼルエンジンが加速されて、エンジン本体M2の運
転状態が第1の領域、第3の領域、第1の領域の順に移
行した場合、圧力調整弁M12の作動により再循環量調
整弁M7への圧力が負圧、大気圧、負圧の順に変化す
る。その結果、排気ガスの再循環が実行された後に停止
され、その後、再び実行される。
【0032】これに対し、切替え弁M14の状態は、エ
ンジン本体M2の運転状態の属する領域が前記の順で移
行しても保持され、圧力調整弁M12及び圧力検出手段
M13間が連通され続ける。従って、切替え弁M14の
状態が保持される分、その切替え回数が少なくなる。
ンジン本体M2の運転状態の属する領域が前記の順で移
行しても保持され、圧力調整弁M12及び圧力検出手段
M13間が連通され続ける。従って、切替え弁M14の
状態が保持される分、その切替え回数が少なくなる。
【0033】第2の発明においては、図2に示すよう
に、ディーゼルエンジンの作動時に、燃料が燃料噴射ポ
ンプM38からエンジン本体M32へ圧送される。ま
た、このときには吸気通路M31を通過する吸気が過給
機M33によって昇圧される。過給機M33による過給
圧は、噴射量補償装置M41の過給圧室M39に導かれ
る。さらに、負圧発生源M36で発生した負圧は、噴射
量補償装置M41の圧力室M40に導かれる。噴射量補
償装置M41は、過給圧室M39に導入された過給圧と
圧力室M40に導入された圧力とに応じて作動し、燃料
噴射ポンプM38の燃料噴射量を補正する。
に、ディーゼルエンジンの作動時に、燃料が燃料噴射ポ
ンプM38からエンジン本体M32へ圧送される。ま
た、このときには吸気通路M31を通過する吸気が過給
機M33によって昇圧される。過給機M33による過給
圧は、噴射量補償装置M41の過給圧室M39に導かれ
る。さらに、負圧発生源M36で発生した負圧は、噴射
量補償装置M41の圧力室M40に導かれる。噴射量補
償装置M41は、過給圧室M39に導入された過給圧と
圧力室M40に導入された圧力とに応じて作動し、燃料
噴射ポンプM38の燃料噴射量を補正する。
【0034】前記エンジン本体M32の作動時には、そ
の運転状態が運転状態検出手段M45によって検出され
る。その検出結果に基づき、領域判断手段M46は、そ
のときのエンジン本体M32の運転状態が第1の領域、
第2の領域及び第3の領域のうちのいずれであるかを判
断する。
の運転状態が運転状態検出手段M45によって検出され
る。その検出結果に基づき、領域判断手段M46は、そ
のときのエンジン本体M32の運転状態が第1の領域、
第2の領域及び第3の領域のうちのいずれであるかを判
断する。
【0035】前記判断結果が第1の領域であるとき、調
整弁制御手段M47の駆動制御により、圧力調整弁M4
2は運転状態検出手段M45の検出結果に応じた負圧を
出力する。切替え弁制御手段M48の駆動制御により、
第1の切替え弁M43は、圧力調整弁M42の制御圧力
(負圧)を再循環量調整弁M37へ導く。また、切替え
弁制御手段M48の駆動制御により、第2の切替え弁M
44は、圧力調整弁M42の制御圧力(負圧)を遮断
し、圧力室M40へ大気圧を導く。
整弁制御手段M47の駆動制御により、圧力調整弁M4
2は運転状態検出手段M45の検出結果に応じた負圧を
出力する。切替え弁制御手段M48の駆動制御により、
第1の切替え弁M43は、圧力調整弁M42の制御圧力
(負圧)を再循環量調整弁M37へ導く。また、切替え
弁制御手段M48の駆動制御により、第2の切替え弁M
44は、圧力調整弁M42の制御圧力(負圧)を遮断
し、圧力室M40へ大気圧を導く。
【0036】従って、第1の領域では、圧力調整弁M4
2の制御圧力に応じて再循環量調整弁M37が作動し、
排気ガス再循環通路M35が開放され、同通路M35を
流通する排気ガスの再循環量が調整される。また、同領
域では、噴射量補償装置M41は、過給圧室M39に導
入された過給圧と圧力室M40の大気圧とに応じて作動
し、燃料噴射ポンプM38の燃料噴射量を補正する。
2の制御圧力に応じて再循環量調整弁M37が作動し、
排気ガス再循環通路M35が開放され、同通路M35を
流通する排気ガスの再循環量が調整される。また、同領
域では、噴射量補償装置M41は、過給圧室M39に導
入された過給圧と圧力室M40の大気圧とに応じて作動
し、燃料噴射ポンプM38の燃料噴射量を補正する。
【0037】前記判断結果が第2の領域であるとき、調
整弁制御手段M47の駆動制御により、圧力調整弁M4
2は前記第1の領域での負圧よりも高い制御圧力を出力
する。また、切替え弁制御手段M48の駆動制御により
第1の切替え弁M43は圧力調整弁M42の制御圧力を
遮断し、再循環量調整弁M37へ大気圧を導く。切替え
弁制御手段M48の駆動制御により、第2の切替え弁M
44は圧力調整弁M42の制御圧力を噴射量補償装置M
41の圧力室M40へ導く。
整弁制御手段M47の駆動制御により、圧力調整弁M4
2は前記第1の領域での負圧よりも高い制御圧力を出力
する。また、切替え弁制御手段M48の駆動制御により
第1の切替え弁M43は圧力調整弁M42の制御圧力を
遮断し、再循環量調整弁M37へ大気圧を導く。切替え
弁制御手段M48の駆動制御により、第2の切替え弁M
44は圧力調整弁M42の制御圧力を噴射量補償装置M
41の圧力室M40へ導く。
【0038】従って、第2の領域では、再循環量調整弁
M37に負圧が供給されず、排気ガス再循環通路M35
が閉塞される。このため、排気ガスのエンジン本体M3
2への再循環が停止される。また、圧力室M40には第
1の領域での負圧よりも高い圧力が導かれ、噴射量補償
装置M41は過給圧室M39に導入された過給圧と圧力
室M40に導入された圧力とに応じて作動し、燃料噴射
ポンプM38の燃料噴射量を補正する。
M37に負圧が供給されず、排気ガス再循環通路M35
が閉塞される。このため、排気ガスのエンジン本体M3
2への再循環が停止される。また、圧力室M40には第
1の領域での負圧よりも高い圧力が導かれ、噴射量補償
装置M41は過給圧室M39に導入された過給圧と圧力
室M40に導入された圧力とに応じて作動し、燃料噴射
ポンプM38の燃料噴射量を補正する。
【0039】前記判断結果が第3の領域であるとき、調
整弁制御手段M47の駆動制御により圧力調整弁M42
は大気圧を出力する。切替え弁制御手段M48の駆動制
御により、第1の切替え弁M43は圧力調整弁M42の
制御圧力(大気圧)を再循環量調整弁M37へ導く。切
替え弁制御手段M48の駆動制御により、第2の切替え
弁M44は圧力室M40へ大気圧を導く。
整弁制御手段M47の駆動制御により圧力調整弁M42
は大気圧を出力する。切替え弁制御手段M48の駆動制
御により、第1の切替え弁M43は圧力調整弁M42の
制御圧力(大気圧)を再循環量調整弁M37へ導く。切
替え弁制御手段M48の駆動制御により、第2の切替え
弁M44は圧力室M40へ大気圧を導く。
【0040】従って、第3の領域では、再循環量調整弁
M37によって排気ガス再循環通路M35が閉塞され、
排気ガスのエンジン本体M32への再循環が停止され
る。また、噴射量補償装置M41は、過給圧室M39に
導入された過給圧と圧力室M40の大気圧とに応じて作
動し、燃料噴射ポンプM38の燃料噴射量を補正する。
M37によって排気ガス再循環通路M35が閉塞され、
排気ガスのエンジン本体M32への再循環が停止され
る。また、噴射量補償装置M41は、過給圧室M39に
導入された過給圧と圧力室M40の大気圧とに応じて作
動し、燃料噴射ポンプM38の燃料噴射量を補正する。
【0041】ここで、スモーク濃度が高いエンジン本体
M32の低回転域を前記第3の領域に設定し、スモーク
濃度が低いエンジン本体M32の中回転域を前記第1の
領域に設定すれば、排気ガスの再循環量を低回転域で減
らし、中回転域で増やすことが可能となる。このため、
今後、ディーゼルエンジンの排出ガス規制の項目にパテ
ィキュレートが追加されても、窒素酸化物(NOx)を
増加させずに(排気ガスの再循環量を減少させずに)、
パティキュレートの発生を抑制し、ディーゼルエンジン
を新たな規制に適合させることが可能である。
M32の低回転域を前記第3の領域に設定し、スモーク
濃度が低いエンジン本体M32の中回転域を前記第1の
領域に設定すれば、排気ガスの再循環量を低回転域で減
らし、中回転域で増やすことが可能となる。このため、
今後、ディーゼルエンジンの排出ガス規制の項目にパテ
ィキュレートが追加されても、窒素酸化物(NOx)を
増加させずに(排気ガスの再循環量を減少させずに)、
パティキュレートの発生を抑制し、ディーゼルエンジン
を新たな規制に適合させることが可能である。
【0042】また、例えば、アイドリング状態にあるデ
ィーゼルエンジンが加速されて、エンジン本体M32の
運転状態が第1の領域、第3の領域、第1の領域の順に
移行した場合、再循環量調整弁M37への圧力は、圧力
調整弁M42の作動により、負圧、大気圧、負圧の順に
変化する。その結果、排気ガスの再循環が実行された後
に停止され、その後、再び実行される。
ィーゼルエンジンが加速されて、エンジン本体M32の
運転状態が第1の領域、第3の領域、第1の領域の順に
移行した場合、再循環量調整弁M37への圧力は、圧力
調整弁M42の作動により、負圧、大気圧、負圧の順に
変化する。その結果、排気ガスの再循環が実行された後
に停止され、その後、再び実行される。
【0043】これに対し、両切替え弁M43,M44の
状態は、エンジン本体M32の運転状態の属する領域が
前記の順で移行しても保持される。従って、その状態保
持の分、切替え弁M43,M44の切替え回数が少なく
なる。
状態は、エンジン本体M32の運転状態の属する領域が
前記の順で移行しても保持される。従って、その状態保
持の分、切替え弁M43,M44の切替え回数が少なく
なる。
【0044】
【実施例】以下、第1及び第2の発明を具体化した一実
施例を図3〜図6に従って説明する。
施例を図3〜図6に従って説明する。
【0045】図3に示すように、車両には、ディーゼル
エンジン1及び燃料噴射ポンプ2が搭載されている。デ
ィーゼルエンジン1のエンジン本体3は複数気筒を備え
ている。エンジン本体3には、各気筒毎の燃焼室に対応
して、図示しない燃料噴射ノズルがそれぞれ設けられて
いる。エンジン本体3には吸気通路4及び排気通路5が
それぞれ接続されている。
エンジン1及び燃料噴射ポンプ2が搭載されている。デ
ィーゼルエンジン1のエンジン本体3は複数気筒を備え
ている。エンジン本体3には、各気筒毎の燃焼室に対応
して、図示しない燃料噴射ノズルがそれぞれ設けられて
いる。エンジン本体3には吸気通路4及び排気通路5が
それぞれ接続されている。
【0046】吸気通路4の上流側にはコンプレッサ6が
設けられ、排気通路5の下流側にはタービン7が設けら
れている。これらのコンプレッサ6及びタービン7によ
り、過給機としてのターボチャージャ8が構成されてい
る。ターボチャージャ8は、排気通路5を流れる排気ガ
スによってタービン7を回転させ、その回転力によりコ
ンプレッサ6を回転させて、吸気通路4を通じてエンジ
ン本体3の各燃焼室に取り込まれる吸気を昇圧させるた
めのものである。
設けられ、排気通路5の下流側にはタービン7が設けら
れている。これらのコンプレッサ6及びタービン7によ
り、過給機としてのターボチャージャ8が構成されてい
る。ターボチャージャ8は、排気通路5を流れる排気ガ
スによってタービン7を回転させ、その回転力によりコ
ンプレッサ6を回転させて、吸気通路4を通じてエンジ
ン本体3の各燃焼室に取り込まれる吸気を昇圧させるた
めのものである。
【0047】吸気通路4及び排気通路5は、排気ガス再
循環通路としてのEGR通路9によって連通されてい
る。EGR通路9は、エンジン本体3から排出される排
気ガスの一部を、そのエンジン本体3に取り込まれる吸
気へ再循環させる、いわゆるEGRを行うための通路で
ある。
循環通路としてのEGR通路9によって連通されてい
る。EGR通路9は、エンジン本体3から排出される排
気ガスの一部を、そのエンジン本体3に取り込まれる吸
気へ再循環させる、いわゆるEGRを行うための通路で
ある。
【0048】EGR通路9の途中には、再循環量調整弁
としてのEGR弁10が設けられている。これらのEG
R通路9及びEGR弁10によってEGR装置11が構
成されている。EGR弁10はダイヤフラム式の負圧作
動弁である。EGR弁10は、EGR通路9を開閉する
弁体12と、その弁体12に連結されたダイヤフラム1
3と、同ダイヤフラム13によって区画された負圧室1
4と、負圧室14に配置されてダイヤフラム13を付勢
するスプリング15とを備えている。
としてのEGR弁10が設けられている。これらのEG
R通路9及びEGR弁10によってEGR装置11が構
成されている。EGR弁10はダイヤフラム式の負圧作
動弁である。EGR弁10は、EGR通路9を開閉する
弁体12と、その弁体12に連結されたダイヤフラム1
3と、同ダイヤフラム13によって区画された負圧室1
4と、負圧室14に配置されてダイヤフラム13を付勢
するスプリング15とを備えている。
【0049】EGR弁10は、負圧室14に導入される
圧力に応じて以下のように作動する。負圧室14への圧
力が大気圧である場合、ダイヤフラム13がスプリング
15によって付勢されて、弁体12がEGR通路9を閉
じる。これとは逆に、負圧室14への圧力が負圧である
場合、ダイヤフラム13が吸引されて変位し、弁体12
がEGR通路9を開く。この際の弁体12の変位量は負
圧の大きさに比例する。EGR通路9が開かれると、エ
ンジン本体3からの排気ガスが、排気通路5内及び吸気
通路4内の圧力差により、EGR通路9を通って吸気通
路4へ流れる。
圧力に応じて以下のように作動する。負圧室14への圧
力が大気圧である場合、ダイヤフラム13がスプリング
15によって付勢されて、弁体12がEGR通路9を閉
じる。これとは逆に、負圧室14への圧力が負圧である
場合、ダイヤフラム13が吸引されて変位し、弁体12
がEGR通路9を開く。この際の弁体12の変位量は負
圧の大きさに比例する。EGR通路9が開かれると、エ
ンジン本体3からの排気ガスが、排気通路5内及び吸気
通路4内の圧力差により、EGR通路9を通って吸気通
路4へ流れる。
【0050】次に、前記エンジン本体3の燃料噴射ノズ
ルに燃料を圧送するための分配型燃料噴射ポンプ2につ
いて説明する。周知のように、このタイプの燃料噴射ポ
ンプ2の内部にはドライブシャフトが回転可能に設けら
れ、これにカム機構を介してプランジャが連結されてい
る。ドライブシャフトはエンジン本体3のクランクシャ
フトに駆動連結されている。そして、ドライブシャフト
がクランクシャフトに連動して回転されることにより、
そのドライブシャフトの1回転中に、プランジャがエン
ジン本体3の気筒数と同数だけ往復動される。この往復
動により燃料が気筒毎の燃料噴射ノズルへ圧送される。
ルに燃料を圧送するための分配型燃料噴射ポンプ2につ
いて説明する。周知のように、このタイプの燃料噴射ポ
ンプ2の内部にはドライブシャフトが回転可能に設けら
れ、これにカム機構を介してプランジャが連結されてい
る。ドライブシャフトはエンジン本体3のクランクシャ
フトに駆動連結されている。そして、ドライブシャフト
がクランクシャフトに連動して回転されることにより、
そのドライブシャフトの1回転中に、プランジャがエン
ジン本体3の気筒数と同数だけ往復動される。この往復
動により燃料が気筒毎の燃料噴射ノズルへ圧送される。
【0051】燃料噴射ポンプ2にはアクセルレバー16
が設けられている。アクセルレバー16は、車両の運転
席に設けられた図示しないアクセルペダルの操作に連動
して回動される。アクセルレバー16はプランジャ上の
スピルリングに連結されている。そして、アクセルレバ
ー16の回動位置(アクセル開度ACCP)が適宜に変
えられることにより、スピルリングの位置が変更され
る。この変更にともないプランジャの有効ストロークが
変化し、その結果、燃料噴射ポンプ2の最大燃料噴射量
が調整される。
が設けられている。アクセルレバー16は、車両の運転
席に設けられた図示しないアクセルペダルの操作に連動
して回動される。アクセルレバー16はプランジャ上の
スピルリングに連結されている。そして、アクセルレバ
ー16の回動位置(アクセル開度ACCP)が適宜に変
えられることにより、スピルリングの位置が変更され
る。この変更にともないプランジャの有効ストロークが
変化し、その結果、燃料噴射ポンプ2の最大燃料噴射量
が調整される。
【0052】燃料噴射ポンプ2には、ブースト・アルテ
ィチュード・コンペンセーショナル・ストッパ(以下、
単に「ブーコン」と言う)17が設けられている。ブー
コン17は、ターボチャージャ8によって昇圧された吸
気の圧力(過給圧PiM)等に応じて最大噴射量の調整
を行うための噴射量補償装置を構成している。
ィチュード・コンペンセーショナル・ストッパ(以下、
単に「ブーコン」と言う)17が設けられている。ブー
コン17は、ターボチャージャ8によって昇圧された吸
気の圧力(過給圧PiM)等に応じて最大噴射量の調整
を行うための噴射量補償装置を構成している。
【0053】ブーコン17は、ダイヤフラム18により
上下に区画された過給圧室19及び圧力室20を備えて
いる。ダイヤフラム18は、過給圧室19に作用する圧
力と圧力室20に作用する圧力との関係によって変位さ
れる。ダイヤフラム18にはストッパロッド21の上端
が固定されている。ストッパロッド21は、図示しない
ガバナ機構を介して前記スピルリングに連結されてい
る。そして、ダイヤフラム18の変位により決定される
ストッパロッド21の上下位置によって、スピルリング
の燃料増量方向への移動が規制され、燃料噴射ポンプ2
の最大噴射量が決定される。
上下に区画された過給圧室19及び圧力室20を備えて
いる。ダイヤフラム18は、過給圧室19に作用する圧
力と圧力室20に作用する圧力との関係によって変位さ
れる。ダイヤフラム18にはストッパロッド21の上端
が固定されている。ストッパロッド21は、図示しない
ガバナ機構を介して前記スピルリングに連結されてい
る。そして、ダイヤフラム18の変位により決定される
ストッパロッド21の上下位置によって、スピルリング
の燃料増量方向への移動が規制され、燃料噴射ポンプ2
の最大噴射量が決定される。
【0054】前記EGR弁10の負圧室14及びブーコ
ン17の圧力室20に負圧を供給するために、負圧発生
源としてのバキュームポンプ22が設けられている。バ
キュームポンプ22はエンジン本体3のクランクシャフ
トに駆動連結されており、エンジン本体3の運転にとも
ない作動して負圧を発生する。
ン17の圧力室20に負圧を供給するために、負圧発生
源としてのバキュームポンプ22が設けられている。バ
キュームポンプ22はエンジン本体3のクランクシャフ
トに駆動連結されており、エンジン本体3の運転にとも
ない作動して負圧を発生する。
【0055】バキュームポンプ22は、負圧通路23及
び第1の負圧通路24によってEGR弁10の負圧室1
4に接続されている。また、バキュームポンプ22は、
負圧通路23及び第2の負圧通路25によってブーコン
17の圧力室20に接続されている。このため、バキュ
ームポンプ22の作動によって発生した負圧は、前記負
圧通路23,24を通じて負圧室14に導入可能であ
り、前記負圧通路23,25を通じて圧力室20に導入
可能である。
び第1の負圧通路24によってEGR弁10の負圧室1
4に接続されている。また、バキュームポンプ22は、
負圧通路23及び第2の負圧通路25によってブーコン
17の圧力室20に接続されている。このため、バキュ
ームポンプ22の作動によって発生した負圧は、前記負
圧通路23,24を通じて負圧室14に導入可能であ
り、前記負圧通路23,25を通じて圧力室20に導入
可能である。
【0056】前記負圧通路23の途中には、圧力調整弁
としてのエレクトリック・バキューム・レギュレーティ
ング・バルブ(以下、EVRVという)26が設けられ
ている。EVRV26は、デューティ制御によって開度
調節される電磁弁であり、この開度調整により、第1の
負圧通路24を通じて負圧室14に供給される圧力が調
整されるとともに、第2の負圧通路25を通じて圧力室
20に供給される圧力が調整される。
としてのエレクトリック・バキューム・レギュレーティ
ング・バルブ(以下、EVRVという)26が設けられ
ている。EVRV26は、デューティ制御によって開度
調節される電磁弁であり、この開度調整により、第1の
負圧通路24を通じて負圧室14に供給される圧力が調
整されるとともに、第2の負圧通路25を通じて圧力室
20に供給される圧力が調整される。
【0057】第1の負圧通路24の途中には、第1の切
替え弁としての第1のバキューム・スイッチング・バル
ブ(以下、第1のVSVという)27が設けられてい
る。第1のVSV27は、入力ポート、出力ポート及び
大気ポートを備えた三方式の電磁弁であり、入力ポート
及び出力ポートが第1の負圧通路24に接続されてい
る。入力ポート及び出力ポートは、第1のVSV27が
通電(オン)されたとき連通される。大気ポート及び出
力ポートは、通電が停止(オフ)されたとき連通され
る。従って、第1のVSV27のオン・オフにより、E
VRV26による調整後の圧力(制御圧力)のEGR弁
10への導入と、大気圧のEGR弁10への導入とが選
択的に切替えられる。
替え弁としての第1のバキューム・スイッチング・バル
ブ(以下、第1のVSVという)27が設けられてい
る。第1のVSV27は、入力ポート、出力ポート及び
大気ポートを備えた三方式の電磁弁であり、入力ポート
及び出力ポートが第1の負圧通路24に接続されてい
る。入力ポート及び出力ポートは、第1のVSV27が
通電(オン)されたとき連通される。大気ポート及び出
力ポートは、通電が停止(オフ)されたとき連通され
る。従って、第1のVSV27のオン・オフにより、E
VRV26による調整後の圧力(制御圧力)のEGR弁
10への導入と、大気圧のEGR弁10への導入とが選
択的に切替えられる。
【0058】なお、第1の負圧通路24において、EV
RV26と第1のVSV27との間にはバキュームダン
パ28が設けられている。バキュームダンパ28は、負
圧室14へ供給される負圧の振動を平滑化するためのも
のである。
RV26と第1のVSV27との間にはバキュームダン
パ28が設けられている。バキュームダンパ28は、負
圧室14へ供給される負圧の振動を平滑化するためのも
のである。
【0059】また、第2の負圧通路25の途中には、第
2の切替え弁としての第2のバキューム・スイッチング
・バルブ(以下、第2のVSVという)29が設けられ
ている。第2のVSV29は、入力ポート、出力ポート
及び大気ポートを備えた三方式の電磁弁であり、入力ポ
ート及び出力ポートが第2の負圧通路25に接続されて
いる。入力ポート及び出力ポートは、第1のVSV27
が通電(オン)されたとき連通される。大気ポート及び
出力ポートは、通電が停止(オフ)されたとき連通され
る。従って、第2のVSV29のオン・オフにより、E
VRV26の制御圧力のブーコン17への導入と、大気
圧のブーコン17への導入とが選択的に切替えられる。
2の切替え弁としての第2のバキューム・スイッチング
・バルブ(以下、第2のVSVという)29が設けられ
ている。第2のVSV29は、入力ポート、出力ポート
及び大気ポートを備えた三方式の電磁弁であり、入力ポ
ート及び出力ポートが第2の負圧通路25に接続されて
いる。入力ポート及び出力ポートは、第1のVSV27
が通電(オン)されたとき連通される。大気ポート及び
出力ポートは、通電が停止(オフ)されたとき連通され
る。従って、第2のVSV29のオン・オフにより、E
VRV26の制御圧力のブーコン17への導入と、大気
圧のブーコン17への導入とが選択的に切替えられる。
【0060】さらに、本実施例では、ブーコン17の過
給圧室19へターボチャージャ8による過給圧を導入す
るために、同過給圧室19及び吸気通路4が過給圧通路
30によって連通されている。
給圧室19へターボチャージャ8による過給圧を導入す
るために、同過給圧室19及び吸気通路4が過給圧通路
30によって連通されている。
【0061】また、本実施例では、過給圧通路30にお
ける過給圧PiMと、負圧通路23における制御圧力C
NPとを検出するために、半導体式の吸気圧センサ31
が用いられている。吸気圧センサ31は、連通路32及
び第1の連通路33によって第1の負圧通路24に接続
されている。また、吸気圧センサ31は、連通路32及
び第2の連通路34によって過給圧通路30に接続され
ている。
ける過給圧PiMと、負圧通路23における制御圧力C
NPとを検出するために、半導体式の吸気圧センサ31
が用いられている。吸気圧センサ31は、連通路32及
び第1の連通路33によって第1の負圧通路24に接続
されている。また、吸気圧センサ31は、連通路32及
び第2の連通路34によって過給圧通路30に接続され
ている。
【0062】前記連通路32と第1の連通路33との
間、及び連通路32と第2の連通路34との間には、切
替え弁としての第3のバキューム・スイッチング・バル
ブ(以下、第3のVSVという)35が設けられてい
る。第3のVSV35は、二つの入力ポートと一つの出
力ポートとを備えた三方式の電磁弁である。一方の入力
ポートは第1の連通路33に接続され、他方の入力ポー
トは第2の連通路34に接続されている。また、出力ポ
ートは、連通路32に接続されている。
間、及び連通路32と第2の連通路34との間には、切
替え弁としての第3のバキューム・スイッチング・バル
ブ(以下、第3のVSVという)35が設けられてい
る。第3のVSV35は、二つの入力ポートと一つの出
力ポートとを備えた三方式の電磁弁である。一方の入力
ポートは第1の連通路33に接続され、他方の入力ポー
トは第2の連通路34に接続されている。また、出力ポ
ートは、連通路32に接続されている。
【0063】一方の入力ポート及び出力ポートは、第3
のVSV35の通電が停止(オフ)されたとき連通さ
れ、他方の入力ポート及び出力ポートは、第3のVSV
35が通電(オン)されたとき連通される。従って、第
3のVSV35のオン・オフにより、過給圧通路30と
吸気圧センサ31との連通、第1の負圧通路24と吸気
圧センサ31との連通が選択的に切替えられる。
のVSV35の通電が停止(オフ)されたとき連通さ
れ、他方の入力ポート及び出力ポートは、第3のVSV
35が通電(オン)されたとき連通される。従って、第
3のVSV35のオン・オフにより、過給圧通路30と
吸気圧センサ31との連通、第1の負圧通路24と吸気
圧センサ31との連通が選択的に切替えられる。
【0064】本実施例では、ディーゼルエンジン1の運
転状態を検出するために、上記の吸気圧センサ31以外
にも、次に示す各種センサが用いられている。エンジン
本体3には、その冷却水の温度(冷却水温)THWを検
出するための水温センサ36が設けられている。
転状態を検出するために、上記の吸気圧センサ31以外
にも、次に示す各種センサが用いられている。エンジン
本体3には、その冷却水の温度(冷却水温)THWを検
出するための水温センサ36が設けられている。
【0065】燃料噴射ポンプ2におけるアクセルレバー
16の近傍にはレバーセンサ37が設けられている。レ
バーセンサ37はロータリーポジションセンサによって
構成され、アクセルレバー16の回動位置であるアクセ
ル開度ACCPを検出する。また、燃料噴射ポンプ2に
は回転数センサ38が設けられている。回転数センサ3
8は、ドライブシャフトの回転から、エンジン本体3に
おけるクランクシャフトの回転数(エンジン回転数N
E)を検出する。
16の近傍にはレバーセンサ37が設けられている。レ
バーセンサ37はロータリーポジションセンサによって
構成され、アクセルレバー16の回動位置であるアクセ
ル開度ACCPを検出する。また、燃料噴射ポンプ2に
は回転数センサ38が設けられている。回転数センサ3
8は、ドライブシャフトの回転から、エンジン本体3に
おけるクランクシャフトの回転数(エンジン回転数N
E)を検出する。
【0066】車両に搭載された自動変速機には車速セン
サ39及びシフト位置センサ40が設けられている。車
速センサ39は、自動変速機のギアの回転に基づき、車
両の走行速度(車速SPD)を検出する。また、シフト
位置センサ40は、自動変速機のシフト位置ShPを検
出する。そして、本実施例では、前記各種センサ31,
36〜40の検出結果に基づきEVRV26及び各VS
V27,29,35を駆動制御するために、電子制御装
置(以下単に「ECU」という)41が設けられてい
る。ECU41は、領域判断手段、調整弁制御手段及び
切替え弁制御手段を構成している。ECU41は、中央
処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、
ランダムアクセスメモリ(RAM)、バックアップRA
M、外部入力回路及び外部出力回路を備えている。これ
らは互いにバスによって接続されている。ROMには所
定の制御プログラムや初期データが予め記憶されてい
る。CPUはその制御プログラム及び初期データに従っ
て各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算
結果を一時的に記憶する。バックアップRAMは、EC
U41に対する電源供給が停止された後にも各種データ
を保持するために、バッテリによってバックアップされ
ている。
サ39及びシフト位置センサ40が設けられている。車
速センサ39は、自動変速機のギアの回転に基づき、車
両の走行速度(車速SPD)を検出する。また、シフト
位置センサ40は、自動変速機のシフト位置ShPを検
出する。そして、本実施例では、前記各種センサ31,
36〜40の検出結果に基づきEVRV26及び各VS
V27,29,35を駆動制御するために、電子制御装
置(以下単に「ECU」という)41が設けられてい
る。ECU41は、領域判断手段、調整弁制御手段及び
切替え弁制御手段を構成している。ECU41は、中央
処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、
ランダムアクセスメモリ(RAM)、バックアップRA
M、外部入力回路及び外部出力回路を備えている。これ
らは互いにバスによって接続されている。ROMには所
定の制御プログラムや初期データが予め記憶されてい
る。CPUはその制御プログラム及び初期データに従っ
て各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算
結果を一時的に記憶する。バックアップRAMは、EC
U41に対する電源供給が停止された後にも各種データ
を保持するために、バッテリによってバックアップされ
ている。
【0067】ECU41の外部入力回路には、吸気圧セ
ンサ31、水温センサ36、レバーセンサ37、回転数
センサ38、車速センサ39及びシフト位置センサ40
が接続されている。また、ECU41の外部出力回路に
は、EVRV26、第1のVSV27、第2のVSV2
9及び第3のVSV35が接続されている。
ンサ31、水温センサ36、レバーセンサ37、回転数
センサ38、車速センサ39及びシフト位置センサ40
が接続されている。また、ECU41の外部出力回路に
は、EVRV26、第1のVSV27、第2のVSV2
9及び第3のVSV35が接続されている。
【0068】次に、上記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。図4はECU41によ
り実行される各処理のうち、EVRV26及び各VSV
27,29,35の作動を制御するためのルーチンを示
している。このルーチンは所定時間毎に実行される。
作用及び効果について説明する。図4はECU41によ
り実行される各処理のうち、EVRV26及び各VSV
27,29,35の作動を制御するためのルーチンを示
している。このルーチンは所定時間毎に実行される。
【0069】前回のこのルーチンの処理開始から所定時
間が経過すると、ECU41は先ずステップ101にお
いて、各種センサ31、36〜40からの各信号に基づ
き、過給圧PiM、制御圧力CNP、冷却水温THW、
アクセル開度ACCP、エンジン回転数NE、車速SP
D及びシフト位置ShPをそれぞれ読み込む。
間が経過すると、ECU41は先ずステップ101にお
いて、各種センサ31、36〜40からの各信号に基づ
き、過給圧PiM、制御圧力CNP、冷却水温THW、
アクセル開度ACCP、エンジン回転数NE、車速SP
D及びシフト位置ShPをそれぞれ読み込む。
【0070】続いて、ECU41はステップ102にお
いて、今回の制御周期で読み込んだアクセル開度ACC
P及びエンジン回転数NEに基づき、現在の運転状態の
領域を演算する。この運転状態が採り得る領域は「第1
の領域Z1」、「第2の領域Z2」及び「第3の領域Z
3」の3つである。「第1の領域Z1」は、排気ガスを
再循環させ、かつブーコン17への負圧導入を停止させ
る領域である。「第2の領域Z2」は、排気ガスの再循
環を停止させ、かつブーコン17へ負圧を導入させる領
域である。「第3の領域Z3」は、排気ガスの再循環を
停止させ、かつブーコン17への負圧導入を停止させる
領域である。
いて、今回の制御周期で読み込んだアクセル開度ACC
P及びエンジン回転数NEに基づき、現在の運転状態の
領域を演算する。この運転状態が採り得る領域は「第1
の領域Z1」、「第2の領域Z2」及び「第3の領域Z
3」の3つである。「第1の領域Z1」は、排気ガスを
再循環させ、かつブーコン17への負圧導入を停止させ
る領域である。「第2の領域Z2」は、排気ガスの再循
環を停止させ、かつブーコン17へ負圧を導入させる領
域である。「第3の領域Z3」は、排気ガスの再循環を
停止させ、かつブーコン17への負圧導入を停止させる
領域である。
【0071】ECU41はこの演算に当たり、ROMに
記憶されている図5のマップを参照する。このマップに
は、エンジン回転数NEとアクセル開度ACCPとの関
係において、前記の3つの領域が設定されている。この
設定に際しては以下の点が考慮されている。ディーゼル
エンジンにおいては、現在の排出ガス規制の項目に、今
後パティキュレートが追加されることが考えれる。この
規制項目の追加に対しては、窒素酸化物(NOx)を増
加させずに(EGR量を減少させずに)、パティキュレ
ートの発生を抑制する必要がある。そのために、スモー
ク濃度が高い低回転域でEGR量を減らし、スモーク濃
度が低い中回転域でEGR量を増やすことが重要であ
る。そこで、本実施例では、従来技術においてEGRが
行われていた領域の一部(低回転域)でEGRを停止す
るべく、第1の領域Z1及び第2の領域Z2に加え、第
3の領域Z3が設定されている。
記憶されている図5のマップを参照する。このマップに
は、エンジン回転数NEとアクセル開度ACCPとの関
係において、前記の3つの領域が設定されている。この
設定に際しては以下の点が考慮されている。ディーゼル
エンジンにおいては、現在の排出ガス規制の項目に、今
後パティキュレートが追加されることが考えれる。この
規制項目の追加に対しては、窒素酸化物(NOx)を増
加させずに(EGR量を減少させずに)、パティキュレ
ートの発生を抑制する必要がある。そのために、スモー
ク濃度が高い低回転域でEGR量を減らし、スモーク濃
度が低い中回転域でEGR量を増やすことが重要であ
る。そこで、本実施例では、従来技術においてEGRが
行われていた領域の一部(低回転域)でEGRを停止す
るべく、第1の領域Z1及び第2の領域Z2に加え、第
3の領域Z3が設定されている。
【0072】なお、図5中の加速線L1は、エンジン本
体3が加速されたときのエンジン回転数NE及びアクセ
ル開度ACCPの変化を示している。次に、ECU41
は図4のステップ103において、前記ステップ102
の演算結果に基づき、現在の運転状態が「第2の領域Z
2」であるか否かを判定する。この判定条件が成立して
いない場合、ECU41はステップ104へ移行し、前
記ステップ102の演算結果に基づき、現在の運転状態
が「第1の領域Z1」であるか否かを判定する。この判
定条件が成立している場合、ECU41はステップ10
5へ移行し、通常のEGR制御を実行する。
体3が加速されたときのエンジン回転数NE及びアクセ
ル開度ACCPの変化を示している。次に、ECU41
は図4のステップ103において、前記ステップ102
の演算結果に基づき、現在の運転状態が「第2の領域Z
2」であるか否かを判定する。この判定条件が成立して
いない場合、ECU41はステップ104へ移行し、前
記ステップ102の演算結果に基づき、現在の運転状態
が「第1の領域Z1」であるか否かを判定する。この判
定条件が成立している場合、ECU41はステップ10
5へ移行し、通常のEGR制御を実行する。
【0073】より詳しくは、ECU41は、第2のVS
V29「オフ」させるための信号を出力する。この信号
に応じ、第2のVSV29では大気ポート及び出力ポー
トが連通される。この連通により、ブーコン17の圧力
室20に大気圧が導入される。
V29「オフ」させるための信号を出力する。この信号
に応じ、第2のVSV29では大気ポート及び出力ポー
トが連通される。この連通により、ブーコン17の圧力
室20に大気圧が導入される。
【0074】また、ECU41は、第3のVSV35を
「オフ」させるための信号を出力する。この信号に応
じ、第3のVSV35では、第1の連通路33側の入力
ポートと出力ポートとが連通される。この連通により、
EVRV26の制御圧力CNPが第1の連通路33、第
3のVSV35及び連通路32を通じて吸気圧センサ3
1に作用する。そして、この制御圧力CNPが吸気圧セ
ンサ31によって検出される。
「オフ」させるための信号を出力する。この信号に応
じ、第3のVSV35では、第1の連通路33側の入力
ポートと出力ポートとが連通される。この連通により、
EVRV26の制御圧力CNPが第1の連通路33、第
3のVSV35及び連通路32を通じて吸気圧センサ3
1に作用する。そして、この制御圧力CNPが吸気圧セ
ンサ31によって検出される。
【0075】ECU41は、第1のVSV27を「オ
ン」させるための信号を出力する。この信号に応じ、第
1のVSV27では入力ポート及び出力ポートが連通さ
れる。また、ECU41は、そのときのエンジン本体3
の運転状態に応じて、EGR量に対応する目標制御圧力
を決定し、前記吸気圧センサ31による実際の制御圧力
がこの目標制御圧力と一致するように、EVRV26の
開度をフィードバック制御する。
ン」させるための信号を出力する。この信号に応じ、第
1のVSV27では入力ポート及び出力ポートが連通さ
れる。また、ECU41は、そのときのエンジン本体3
の運転状態に応じて、EGR量に対応する目標制御圧力
を決定し、前記吸気圧センサ31による実際の制御圧力
がこの目標制御圧力と一致するように、EVRV26の
開度をフィードバック制御する。
【0076】この制御により、EGR弁10の負圧室1
4に作用する負圧の大きさが調整され、同EGR弁10
の開き量が調整される。すると、排気通路5内及び吸気
通路4内の圧力差により、前記開き量に応じた量の排気
ガスが、EGR通路9を通って吸気通路4へ再循環され
る。ECU41はステップ105の処理を実行すると、
その後の処理を一旦終了する。
4に作用する負圧の大きさが調整され、同EGR弁10
の開き量が調整される。すると、排気通路5内及び吸気
通路4内の圧力差により、前記開き量に応じた量の排気
ガスが、EGR通路9を通って吸気通路4へ再循環され
る。ECU41はステップ105の処理を実行すると、
その後の処理を一旦終了する。
【0077】一方、ステップ104の判定条件が成立し
ていない場合、ECU41は、エンジン本体3の運転状
態が「第3の領域Z3」に属していると判断し、ステッ
プ106へ移行する。ステップ106において、ECU
41はEVRV26の作動を制御して、その制御圧力C
NPを零(大気圧)にする。
ていない場合、ECU41は、エンジン本体3の運転状
態が「第3の領域Z3」に属していると判断し、ステッ
プ106へ移行する。ステップ106において、ECU
41はEVRV26の作動を制御して、その制御圧力C
NPを零(大気圧)にする。
【0078】また、ECU41は前述した「第1の領域
Z1」と同様に各VSV27,29,35の作動を制御
する。すなわち、ECU41は第2のVSV29及び第
3のVSV35を「オフ」させ、第1のVSV27を
「オン」させるための信号を出力する。
Z1」と同様に各VSV27,29,35の作動を制御
する。すなわち、ECU41は第2のVSV29及び第
3のVSV35を「オフ」させ、第1のVSV27を
「オン」させるための信号を出力する。
【0079】ECU41からの信号に応じ、第2のVS
V29では大気ポート及び出力ポートが連通される。第
3のVSV35では、第1の連通路33側の入力ポート
と出力ポートとが連通される。第1のVSV27では入
力ポート及び出力ポートが連通される。
V29では大気ポート及び出力ポートが連通される。第
3のVSV35では、第1の連通路33側の入力ポート
と出力ポートとが連通される。第1のVSV27では入
力ポート及び出力ポートが連通される。
【0080】従って、EVRV26による調整後の制御
圧力CNPは、前述した「第1の領域Z1」と同様に、
第1の負圧通路24、第1のVSV27を通じて、EG
R弁10の負圧室14に導入される。しかし、その制御
圧力CNPは零(大気圧)である。このため、EGR通
路9がEGR弁10の弁体12によって閉塞され、排気
ガスの吸気通路4への再循環が停止される。
圧力CNPは、前述した「第1の領域Z1」と同様に、
第1の負圧通路24、第1のVSV27を通じて、EG
R弁10の負圧室14に導入される。しかし、その制御
圧力CNPは零(大気圧)である。このため、EGR通
路9がEGR弁10の弁体12によって閉塞され、排気
ガスの吸気通路4への再循環が停止される。
【0081】このとき、EVRV26の制御圧力CNP
が吸気圧センサ31によって検出される。また、ブーコ
ン17の圧力室20には依然として大気圧が導入され
る。ECU41はステップ106の処理を実行すると、
その後の処理を一旦終了する。
が吸気圧センサ31によって検出される。また、ブーコ
ン17の圧力室20には依然として大気圧が導入され
る。ECU41はステップ106の処理を実行すると、
その後の処理を一旦終了する。
【0082】一方、ステップ103の判定条件が成立し
ている場合、すなわち、エンジン本体3の運転状態が
「第2の領域Z2」に属している場合、ECU41はス
テップ107へ移行し、第1のVSV27を「オフ」さ
せるための信号を出力する。この信号に応じて、第1の
VSV27では大気ポート及び出力ポートが連通され
る。この連通により、大気圧がEGR弁10の負圧室1
4に導入される。このため、EGR通路9がEGR弁1
0の弁体12によって閉塞され、排気ガスの吸気通路4
への再循環が停止される。
ている場合、すなわち、エンジン本体3の運転状態が
「第2の領域Z2」に属している場合、ECU41はス
テップ107へ移行し、第1のVSV27を「オフ」さ
せるための信号を出力する。この信号に応じて、第1の
VSV27では大気ポート及び出力ポートが連通され
る。この連通により、大気圧がEGR弁10の負圧室1
4に導入される。このため、EGR通路9がEGR弁1
0の弁体12によって閉塞され、排気ガスの吸気通路4
への再循環が停止される。
【0083】また、ECU41は第2のVSV29を
「オン」させるための信号を出力する。この信号に応じ
て、第2のVSV29では入力ポート及び出力ポートが
連通される。ECU41は第3のVSV35を「オン」
させるための信号を出力する。この信号に応じて、第3
のVSV35では、第2の連通路34側の入力ポートと
出力ポートとが連通される。このため、ターボチャージ
ャ8による過給圧が、過給圧通路30、第2の連通路3
4、第3のVSV35及び連通路32を通じて吸気圧セ
ンサ31に作用する。そして、その過給圧PiMが吸気
圧センサ31によって検出される。
「オン」させるための信号を出力する。この信号に応じ
て、第2のVSV29では入力ポート及び出力ポートが
連通される。ECU41は第3のVSV35を「オン」
させるための信号を出力する。この信号に応じて、第3
のVSV35では、第2の連通路34側の入力ポートと
出力ポートとが連通される。このため、ターボチャージ
ャ8による過給圧が、過給圧通路30、第2の連通路3
4、第3のVSV35及び連通路32を通じて吸気圧セ
ンサ31に作用する。そして、その過給圧PiMが吸気
圧センサ31によって検出される。
【0084】次に、ECU41はステップ108におい
て、負圧要求値GBACSPを演算する。この値GBA
CSPは、ブーコン17の圧力室20に導入すべき制御
圧力CNPを決定するためのものである。ECU41
は、この演算を、今回読み込んだアクセル開度ACC
P、エンジン回転数NE及び過給圧PiMに基づき、図
6に示すマップを参照して行う。このマップは、アクセ
ル開度ACCPと過給圧PiMとの関係から負圧要求値
GBACSPを定めたものであり、ROMに予め記憶さ
れている。
て、負圧要求値GBACSPを演算する。この値GBA
CSPは、ブーコン17の圧力室20に導入すべき制御
圧力CNPを決定するためのものである。ECU41
は、この演算を、今回読み込んだアクセル開度ACC
P、エンジン回転数NE及び過給圧PiMに基づき、図
6に示すマップを参照して行う。このマップは、アクセ
ル開度ACCPと過給圧PiMとの関係から負圧要求値
GBACSPを定めたものであり、ROMに予め記憶さ
れている。
【0085】続いて、ECU41はステップ109にお
いて、前回このルーチンを実行したときのエンジン本体
3の運転状態が「第2の領域Z2」に属していたか否か
を判定する。この判定条件が成立していない場合、EC
U41は今回のルーチンの実行に際し、エンジン本体3
の運転状態が初めて「第2の領域Z2」になったと判断
し、ステップ110へ移行し、負圧指令値BACSPを
「0」に設定する。ECU41はステップ110の処理
を実行すると、その後の処理を一旦終了する。
いて、前回このルーチンを実行したときのエンジン本体
3の運転状態が「第2の領域Z2」に属していたか否か
を判定する。この判定条件が成立していない場合、EC
U41は今回のルーチンの実行に際し、エンジン本体3
の運転状態が初めて「第2の領域Z2」になったと判断
し、ステップ110へ移行し、負圧指令値BACSPを
「0」に設定する。ECU41はステップ110の処理
を実行すると、その後の処理を一旦終了する。
【0086】一方、ステップ109の判定条件が成立し
ている場合、ECU41は「第2の領域Z2」が継続し
ていると判断し、ステップ111へ移行する。ECU4
1はステップ111において、負圧指令値BACSPが
負圧要求値GBACSPよりも大きいか否かを判定す
る。この判定条件が成立していない場合(BACSP≦
GBACSP)、ECU41はステップ112におい
て、所定の定数Kとエンジン回転数NEとを乗算し、そ
の乗算結果を補正値αとして設定する。
ている場合、ECU41は「第2の領域Z2」が継続し
ていると判断し、ステップ111へ移行する。ECU4
1はステップ111において、負圧指令値BACSPが
負圧要求値GBACSPよりも大きいか否かを判定す
る。この判定条件が成立していない場合(BACSP≦
GBACSP)、ECU41はステップ112におい
て、所定の定数Kとエンジン回転数NEとを乗算し、そ
の乗算結果を補正値αとして設定する。
【0087】続いて、ECU41はステップ113にお
いて、負圧指令値BACSPに前記補正値αを加算し、
その加算結果を新たな負圧指令値BACSPとして設定
する。ECU41はステップ113の処理を実行する
と、その後処理を一旦終了する。
いて、負圧指令値BACSPに前記補正値αを加算し、
その加算結果を新たな負圧指令値BACSPとして設定
する。ECU41はステップ113の処理を実行する
と、その後処理を一旦終了する。
【0088】前記ステップ111の判定条件が成立して
いる場合(BACSP>GBACSP)、ECU41は
ステップ114において、負圧要求値GBACSPを負
圧指令値BACSPとして設定する。ECU41はステ
ップ114の処理を実行すると、その後の処理を一旦終
了する。
いる場合(BACSP>GBACSP)、ECU41は
ステップ114において、負圧要求値GBACSPを負
圧指令値BACSPとして設定する。ECU41はステ
ップ114の処理を実行すると、その後の処理を一旦終
了する。
【0089】ECU41は前記ステップ110,11
3,114で負圧指令値BACSPを設定すると、別途
用意されたルーチンに従い、前記負圧指令値BACSP
に基づいてEVRV26の開度をデューティ制御する。
この制御により、EVRV26において、バキュームポ
ンプ22からの負圧が負圧指令値BACSPに基づいて
調整される。調整後の負圧(制御圧力CNP)は、第2
の負圧通路25及び第2のVSV29を通じて、ブーコ
ン17の圧力室20に導入される。導入された制御圧力
CNPに応じてブーコン17が作動することにより、燃
料噴射ポンプ2における最大噴射量が制御される。ま
た、その最大噴射量は、吸気圧センサ31によって検出
される過給圧PiMの大きさに基づいてフィードバック
制御される。
3,114で負圧指令値BACSPを設定すると、別途
用意されたルーチンに従い、前記負圧指令値BACSP
に基づいてEVRV26の開度をデューティ制御する。
この制御により、EVRV26において、バキュームポ
ンプ22からの負圧が負圧指令値BACSPに基づいて
調整される。調整後の負圧(制御圧力CNP)は、第2
の負圧通路25及び第2のVSV29を通じて、ブーコ
ン17の圧力室20に導入される。導入された制御圧力
CNPに応じてブーコン17が作動することにより、燃
料噴射ポンプ2における最大噴射量が制御される。ま
た、その最大噴射量は、吸気圧センサ31によって検出
される過給圧PiMの大きさに基づいてフィードバック
制御される。
【0090】前述したステップ109〜114は、エン
ジン本体3の属する運転領域が「第1の領域Z1」又は
「第3の領域Z3」から「第2の領域Z2」へ移行した
ときに、出力トルクが急激に変化するのを防止するため
の処理である。
ジン本体3の属する運転領域が「第1の領域Z1」又は
「第3の領域Z3」から「第2の領域Z2」へ移行した
ときに、出力トルクが急激に変化するのを防止するため
の処理である。
【0091】より詳述すると、運転領域が「第2の領域
Z2」へ移行した場合、負圧指令値BACSPが一旦
「0」に設定される(ステップ109,110)。その
後、アクセル開度ACCPの大きさに応じた負圧要求値
GBACSPを最大値として、負圧指令値BACSPが
補正値αずつ徐々に増大される(ステップ111〜11
3)。従って、ブーコン17の圧力室20に一気に大き
な負圧が導入されるのではなく、「第1の領域Z1」の
終了時点での負圧よりも小さい制御圧力CNP(この場
合「0」)が圧力室20に一旦導入される。その後、制
御圧力CNPが補正値αずつ徐々に増大される。そし
て、その制御圧力CNPの変化に応じてブーコン17が
作動して、燃料噴射ポンプ2からディーゼルエンジン1
へ圧送される燃料量が徐々に増大される。
Z2」へ移行した場合、負圧指令値BACSPが一旦
「0」に設定される(ステップ109,110)。その
後、アクセル開度ACCPの大きさに応じた負圧要求値
GBACSPを最大値として、負圧指令値BACSPが
補正値αずつ徐々に増大される(ステップ111〜11
3)。従って、ブーコン17の圧力室20に一気に大き
な負圧が導入されるのではなく、「第1の領域Z1」の
終了時点での負圧よりも小さい制御圧力CNP(この場
合「0」)が圧力室20に一旦導入される。その後、制
御圧力CNPが補正値αずつ徐々に増大される。そし
て、その制御圧力CNPの変化に応じてブーコン17が
作動して、燃料噴射ポンプ2からディーゼルエンジン1
へ圧送される燃料量が徐々に増大される。
【0092】そのため、運転領域が「第2の領域Z2」
へ切替わった直後には、燃料噴射ポンプ2から圧送され
て燃料噴射ノズルから噴射される燃料量が急激に増大す
ることはない。換言すると、「第1の領域Z1」又は
「第3の領域Z3」から「第2の領域Z2」への移行に
際し、燃料噴射量制御の切り替えが滑らかに行われる。
その結果、ディーゼルエンジン1の加速時等の急激なト
ルク変化が抑制され、ドライバビリティの悪化が防止さ
れる。
へ切替わった直後には、燃料噴射ポンプ2から圧送され
て燃料噴射ノズルから噴射される燃料量が急激に増大す
ることはない。換言すると、「第1の領域Z1」又は
「第3の領域Z3」から「第2の領域Z2」への移行に
際し、燃料噴射量制御の切り替えが滑らかに行われる。
その結果、ディーゼルエンジン1の加速時等の急激なト
ルク変化が抑制され、ドライバビリティの悪化が防止さ
れる。
【0093】また、ステップ112の処理において、定
数K及びエンジン回転数NEを乗算することにより補正
値αを求めているのは、以下の理由による。これは、タ
ーボチャージャ8による過給圧PiMの影響の大きい高
回転の運転領域では、補正値αを相対的に大きくし、圧
力室20に導入される負圧を適度に早く大きくする。ま
た、過給圧PiMの影響の小さい低回転の運転領域で
は、補正値αを相対的に小さくし、圧力室20に導入さ
れる負圧が必要以上に早く大きくなるのを防止するため
である。
数K及びエンジン回転数NEを乗算することにより補正
値αを求めているのは、以下の理由による。これは、タ
ーボチャージャ8による過給圧PiMの影響の大きい高
回転の運転領域では、補正値αを相対的に大きくし、圧
力室20に導入される負圧を適度に早く大きくする。ま
た、過給圧PiMの影響の小さい低回転の運転領域で
は、補正値αを相対的に小さくし、圧力室20に導入さ
れる負圧が必要以上に早く大きくなるのを防止するため
である。
【0094】以上説明したように、本実施例では、ディ
ーゼルエンジン1の現在の排出ガス規制の項目に、今後
パティキュレートが追加されることを考慮して、エンジ
ン回転数NEとアクセル開度ACCPとの関係におい
て、3つの領域が設定されている。すなわち、従来技術
においてEGRが行われていた領域の一部(低回転域)
でEGRを停止するべく、第1の領域Z1及び第2の領
域Z2に加え、第3の領域Z3が設定されている。そし
て、第1の領域Z1では、EGR弁10が開かれて排気
ガスの再循環が行われ、第2の領域Z2及び第3の領域
Z3では、EGR弁10が閉じられて排気ガスの再循環
が停止されるようになっている。
ーゼルエンジン1の現在の排出ガス規制の項目に、今後
パティキュレートが追加されることを考慮して、エンジ
ン回転数NEとアクセル開度ACCPとの関係におい
て、3つの領域が設定されている。すなわち、従来技術
においてEGRが行われていた領域の一部(低回転域)
でEGRを停止するべく、第1の領域Z1及び第2の領
域Z2に加え、第3の領域Z3が設定されている。そし
て、第1の領域Z1では、EGR弁10が開かれて排気
ガスの再循環が行われ、第2の領域Z2及び第3の領域
Z3では、EGR弁10が閉じられて排気ガスの再循環
が停止されるようになっている。
【0095】このため、本実施例によれば、スモーク濃
度が高い低回転域でEGR量を減らし、スモーク濃度が
低い中回転域でEGR量を増やすことにより、NOxを
増加させずに(EGR量を減少させずに)、パティキュ
レートの発生を抑制することができる。
度が高い低回転域でEGR量を減らし、スモーク濃度が
低い中回転域でEGR量を増やすことにより、NOxを
増加させずに(EGR量を減少させずに)、パティキュ
レートの発生を抑制することができる。
【0096】さらに、本実施例では、エンジン本体3の
運転状態が「第1の領域Z1」に属するとき、第2のV
SV29及び第3のVSV35が「オフ」され、第1の
VSV27が「オン」される。そのときのエンジン本体
3の運転状態に応じたEGR量に対応する目標制御圧力
が決定され、実際の制御圧力がこの目標制御圧力と一致
するように、EVRV26の開度がフィードバック制御
される。
運転状態が「第1の領域Z1」に属するとき、第2のV
SV29及び第3のVSV35が「オフ」され、第1の
VSV27が「オン」される。そのときのエンジン本体
3の運転状態に応じたEGR量に対応する目標制御圧力
が決定され、実際の制御圧力がこの目標制御圧力と一致
するように、EVRV26の開度がフィードバック制御
される。
【0097】また、エンジン本体3の運転状態が「第2
の領域Z2」に属するとき、第2のVSV29及び第3
のVSV35が「オン」され、第1のVSV27が「オ
フ」される。そのときのエンジン本体3の運転状態(吸
気圧センサ31による過給圧PiMを含む)に応じて、
必要な最大燃料噴射量が演算され、これに対する目標制
御出力が決定され、この値に基づいてEVRV26の開
度が制御される。
の領域Z2」に属するとき、第2のVSV29及び第3
のVSV35が「オン」され、第1のVSV27が「オ
フ」される。そのときのエンジン本体3の運転状態(吸
気圧センサ31による過給圧PiMを含む)に応じて、
必要な最大燃料噴射量が演算され、これに対する目標制
御出力が決定され、この値に基づいてEVRV26の開
度が制御される。
【0098】また、エンジン本体3の運転状態が「第3
の領域Z3」に属するとき、EVRV26の制御圧力C
NPが零(大気圧)にされる。前述した「第1の領域Z
1」と同様に、第2のVSV29及び第3のVSV35
が「オフ」され、第1のVSV27が「オン」される。
従って、運転状態が「第3の領域Z3」から「第1の領
域Z1」へ移行した場合にも、その逆に「第1の領域Z
1」から「第3の領域Z3」へ移行した場合にも、第2
のVSV29及び第3のVSV35は「オフ」され、第
1のVSV27は「オン」され続ける。
の領域Z3」に属するとき、EVRV26の制御圧力C
NPが零(大気圧)にされる。前述した「第1の領域Z
1」と同様に、第2のVSV29及び第3のVSV35
が「オフ」され、第1のVSV27が「オン」される。
従って、運転状態が「第3の領域Z3」から「第1の領
域Z1」へ移行した場合にも、その逆に「第1の領域Z
1」から「第3の領域Z3」へ移行した場合にも、第2
のVSV29及び第3のVSV35は「オフ」され、第
1のVSV27は「オン」され続ける。
【0099】このため、例えば、アイドリング状態にあ
るディーゼルエンジン1が図5の加速線L1に沿って加
速された場合、エンジン本体3の運転状態は「第1の領
域Z1」、「第3の領域Z3」、「第1の領域Z1」の
順に移行する。このとき、前述した図4のルーチンに従
うと、EVRV26の制御圧力CNPは、負圧、零(大
気圧)、負圧の順に変化する。その結果、排気ガスの再
循環が実行された後に停止され、その後、再び実行され
る。これに対し、各VSV27,29,35の状態は、
エンジン本体3の運転状態の属する領域が前記のように
移行しても保持される。従って、第3の領域Z3におい
て、第2の領域Z2と同様に各VSV27,29,35
を切替えた場合(従来技術に相当)に比較して、本実施
例では、同VSV27,29,35の切替え回数を少な
くできる。その結果、ディーゼルエンジン1の加速等に
ともなう不要な切替え動作により、各VSV27,2
9,35の耐久期間が短くなるのを防止できる。
るディーゼルエンジン1が図5の加速線L1に沿って加
速された場合、エンジン本体3の運転状態は「第1の領
域Z1」、「第3の領域Z3」、「第1の領域Z1」の
順に移行する。このとき、前述した図4のルーチンに従
うと、EVRV26の制御圧力CNPは、負圧、零(大
気圧)、負圧の順に変化する。その結果、排気ガスの再
循環が実行された後に停止され、その後、再び実行され
る。これに対し、各VSV27,29,35の状態は、
エンジン本体3の運転状態の属する領域が前記のように
移行しても保持される。従って、第3の領域Z3におい
て、第2の領域Z2と同様に各VSV27,29,35
を切替えた場合(従来技術に相当)に比較して、本実施
例では、同VSV27,29,35の切替え回数を少な
くできる。その結果、ディーゼルエンジン1の加速等に
ともなう不要な切替え動作により、各VSV27,2
9,35の耐久期間が短くなるのを防止できる。
【0100】また、仮に第3の領域Z3において、第2
の領域Z2と同様に各VSV27,29,35が切替え
られた場合、第1の負圧通路24や第2の負圧通路25
内の圧力が、負圧及び大気圧を繰り返すことになり、E
VRV26の制御圧力CNPの精度が悪化し、排気規制
への対応が困難となる。しかし、本実施例では前述した
ように、VSV27,29,35の不要な切替え動作が
なくなるので、負圧通路24,25内での、負圧及び大
気圧の繰り返しが少なくなる。このため、制御圧力CN
Pの精度悪化を防止し、EGR弁10を精度良く作動さ
せて、排気規制に対し確実に対応できる。
の領域Z2と同様に各VSV27,29,35が切替え
られた場合、第1の負圧通路24や第2の負圧通路25
内の圧力が、負圧及び大気圧を繰り返すことになり、E
VRV26の制御圧力CNPの精度が悪化し、排気規制
への対応が困難となる。しかし、本実施例では前述した
ように、VSV27,29,35の不要な切替え動作が
なくなるので、負圧通路24,25内での、負圧及び大
気圧の繰り返しが少なくなる。このため、制御圧力CN
Pの精度悪化を防止し、EGR弁10を精度良く作動さ
せて、排気規制に対し確実に対応できる。
【0101】さらに、各VSV27,29,35のオン
・オフ時に発生する音は、これらをフローティングして
も車内に伝わってくる。本実施例ではディーゼルエンジ
ン1の加速途中に各VSV27,29,35のオン・オ
フが切り替わりにくくなるので、前記の音の発生する回
数を抑えることができる。
・オフ時に発生する音は、これらをフローティングして
も車内に伝わってくる。本実施例ではディーゼルエンジ
ン1の加速途中に各VSV27,29,35のオン・オ
フが切り替わりにくくなるので、前記の音の発生する回
数を抑えることができる。
【0102】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)図7は第2の発明を具体化した別の実施例を示し
ている。この別の実施例では、第1のVSV27、第2
のVSV29及び第2の負圧通路25が省略され、ブー
コン17の圧力室20が大気に開放されている。これに
対応して、図4のフローチャートでは、両VSV27,
29の切替えやステップ107〜114の処理が省略さ
れる。
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)図7は第2の発明を具体化した別の実施例を示し
ている。この別の実施例では、第1のVSV27、第2
のVSV29及び第2の負圧通路25が省略され、ブー
コン17の圧力室20が大気に開放されている。これに
対応して、図4のフローチャートでは、両VSV27,
29の切替えやステップ107〜114の処理が省略さ
れる。
【0103】このように変更すると、エンジン本体3の
運転状態が「第1の領域Z1」に属するとき、第3のV
SV35が「オフ」され、EVRV26の制御圧力CN
Pが吸気圧センサ31によって検出される。また、その
ときのエンジン本体3の運転状態に応じて、EGR量に
対応する目標制御圧力が決定され、吸気圧センサ31に
よる実際の制御圧力がこの目標制御圧力と一致するよう
に、EVRV26の開度がフィードバック制御される。
運転状態が「第1の領域Z1」に属するとき、第3のV
SV35が「オフ」され、EVRV26の制御圧力CN
Pが吸気圧センサ31によって検出される。また、その
ときのエンジン本体3の運転状態に応じて、EGR量に
対応する目標制御圧力が決定され、吸気圧センサ31に
よる実際の制御圧力がこの目標制御圧力と一致するよう
に、EVRV26の開度がフィードバック制御される。
【0104】この制御により、EGR弁10の負圧室1
4に作用する負圧の大きさが調整され、同EGR弁10
の開き量が調整される。すると、排気通路5内及び吸気
通路4内の圧力差により、その開き量に応じた量の排気
ガスが、EGR通路9を通って吸気通路4へ再循環され
る。
4に作用する負圧の大きさが調整され、同EGR弁10
の開き量が調整される。すると、排気通路5内及び吸気
通路4内の圧力差により、その開き量に応じた量の排気
ガスが、EGR通路9を通って吸気通路4へ再循環され
る。
【0105】エンジン本体3の運転状態が「第2の領域
Z2」に属している場合、第3のVSV35がオンさ
れ、ターボチャージャ8による過給圧が吸気圧センサ3
1によって検出される。また、EVRV26の制御圧力
CNPが零(大気圧)にされる。このため、EGR通路
9がEGR弁10によって閉塞され、排気ガスの吸気通
路4への循環が停止される。
Z2」に属している場合、第3のVSV35がオンさ
れ、ターボチャージャ8による過給圧が吸気圧センサ3
1によって検出される。また、EVRV26の制御圧力
CNPが零(大気圧)にされる。このため、EGR通路
9がEGR弁10によって閉塞され、排気ガスの吸気通
路4への循環が停止される。
【0106】エンジン本体3の運転状態が「第3の領域
Z3」に属している場合、EVRV26の作動が制御さ
れ、その制御圧力CNPが零(大気圧)にされる。ま
た、第3のVSV35が「オフ」される。EVRV26
の制御圧力CNPはEGR弁10の負圧室14に導入さ
れるが、その制御圧力CNPは零(大気圧)であるの
で、EGR通路9がEGR弁10の弁体12によって閉
塞され、排気ガスの吸気通路4への再循環が停止され
る。
Z3」に属している場合、EVRV26の作動が制御さ
れ、その制御圧力CNPが零(大気圧)にされる。ま
た、第3のVSV35が「オフ」される。EVRV26
の制御圧力CNPはEGR弁10の負圧室14に導入さ
れるが、その制御圧力CNPは零(大気圧)であるの
で、EGR通路9がEGR弁10の弁体12によって閉
塞され、排気ガスの吸気通路4への再循環が停止され
る。
【0107】従って、この別の実施例の場合にも、排気
ガスの再循環量を低回転域(第3の領域Z3)で減ら
し、中回転域(第1の領域Z1)で増やすことにより、
窒素酸化物を増加させずに、パティキュレートの発生を
抑制することができる。
ガスの再循環量を低回転域(第3の領域Z3)で減ら
し、中回転域(第1の領域Z1)で増やすことにより、
窒素酸化物を増加させずに、パティキュレートの発生を
抑制することができる。
【0108】また、ディーゼルエンジン1の加速時に、
エンジン本体3の運転状態が、「第1の領域Z1」から
「第3の領域Z3」へ移行したり、その逆に「第3の領
域Z3」から「第1の領域Z1」へ移行したりした場
合、第3のVSV35の状態を保持できる。従って、加
速時等における不要な切替え動作により第3のVSV3
5の耐久期間が短くなるのを防止できる。
エンジン本体3の運転状態が、「第1の領域Z1」から
「第3の領域Z3」へ移行したり、その逆に「第3の領
域Z3」から「第1の領域Z1」へ移行したりした場
合、第3のVSV35の状態を保持できる。従って、加
速時等における不要な切替え動作により第3のVSV3
5の耐久期間が短くなるのを防止できる。
【0109】さらに、前述した実施例と同様に、第3の
VSV35の不要な切替え動作がなくなることから、制
御圧力CNPの精度悪化を防止し、EGR弁10を精度
良く作動させて、排気規制に対し確実に対応できる。ま
た、ディーゼルエンジン1の加速途中に第3のVSV3
5の状態が切り替わりにくくなるので、その切替えにと
もなう音の発生回数を少なくできる。
VSV35の不要な切替え動作がなくなることから、制
御圧力CNPの精度悪化を防止し、EGR弁10を精度
良く作動させて、排気規制に対し確実に対応できる。ま
た、ディーゼルエンジン1の加速途中に第3のVSV3
5の状態が切り替わりにくくなるので、その切替えにと
もなう音の発生回数を少なくできる。
【0110】(2)第3の領域Z3における第3のVS
V35の切替え動作を、第2の領域Z2における第3の
VSV35の切替え動作と同一にしてもよい。 (3)前記実施例では、本発明を、排気タービン過給機
(ターボチャージャ)を備えたディーゼルエンジンに具
体化したが、クランクシャフトによって駆動されて空気
を圧送する機械式過給機等、他の過給機を備えたディー
ゼルエンジンに具体化してもよい。
V35の切替え動作を、第2の領域Z2における第3の
VSV35の切替え動作と同一にしてもよい。 (3)前記実施例では、本発明を、排気タービン過給機
(ターボチャージャ)を備えたディーゼルエンジンに具
体化したが、クランクシャフトによって駆動されて空気
を圧送する機械式過給機等、他の過給機を備えたディー
ゼルエンジンに具体化してもよい。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明では、エ
ンジン本体の運転状態の属する領域を第1〜第3の領域
に分け、第1の領域では排気ガスを再循環させ、かつ圧
力調整弁による調整後の制御圧力を圧力検出手段に導
く。第2の領域では、排気ガスの再循環を停止させ、か
つ過給機による過給圧を圧力検出手段に導く。第3の領
域では、排気ガスの再循環を停止させ、かつ圧力調整弁
の制御圧力を圧力検出手段に導くようにしている。
ンジン本体の運転状態の属する領域を第1〜第3の領域
に分け、第1の領域では排気ガスを再循環させ、かつ圧
力調整弁による調整後の制御圧力を圧力検出手段に導
く。第2の領域では、排気ガスの再循環を停止させ、か
つ過給機による過給圧を圧力検出手段に導く。第3の領
域では、排気ガスの再循環を停止させ、かつ圧力調整弁
の制御圧力を圧力検出手段に導くようにしている。
【0112】このため、スモーク濃度が高いエンジン本
体の低回転域を第3の領域に設定し、スモーク濃度が低
いエンジン本体の中回転域を第1の領域に設定すれば、
排気ガスの再循環量を低回転域で減らし中回転域で増や
すことにより、窒素酸化物を増加させずに、パティキュ
レートの発生を抑制することができる。
体の低回転域を第3の領域に設定し、スモーク濃度が低
いエンジン本体の中回転域を第1の領域に設定すれば、
排気ガスの再循環量を低回転域で減らし中回転域で増や
すことにより、窒素酸化物を増加させずに、パティキュ
レートの発生を抑制することができる。
【0113】また、第1の領域及び第3の領域では、圧
力調整弁の制御圧力を異ならせるものの、切替え弁の切
替え動作を行わないようにしている。このため、ディー
ゼルエンジンの加速時に、エンジン本体の運転状態が、
第1の領域から第3の領域へ移行したり、その逆に第3
の領域から第1の領域へ移行したりしても、切替え弁の
状態が保持される。従って、加速時等における不要な切
替え動作により切替え弁の耐久期間が短くなるのを防止
できる。
力調整弁の制御圧力を異ならせるものの、切替え弁の切
替え動作を行わないようにしている。このため、ディー
ゼルエンジンの加速時に、エンジン本体の運転状態が、
第1の領域から第3の領域へ移行したり、その逆に第3
の領域から第1の領域へ移行したりしても、切替え弁の
状態が保持される。従って、加速時等における不要な切
替え動作により切替え弁の耐久期間が短くなるのを防止
できる。
【0114】また、第2の発明では、エンジン本体の運
転状態の属する領域を第1〜第3の領域に分け、第1の
領域では排気ガスを再循環させ、かつ噴射量補償装置へ
の負圧導入を停止させる。第2の領域では、排気ガスの
再循環を停止させ、かつ噴射量補償装置へ負圧を導入さ
せる。第3の領域では、排気ガスの再循環を停止させ、
かつ噴射量補償装置への負圧導入を停止させるようにし
ている。
転状態の属する領域を第1〜第3の領域に分け、第1の
領域では排気ガスを再循環させ、かつ噴射量補償装置へ
の負圧導入を停止させる。第2の領域では、排気ガスの
再循環を停止させ、かつ噴射量補償装置へ負圧を導入さ
せる。第3の領域では、排気ガスの再循環を停止させ、
かつ噴射量補償装置への負圧導入を停止させるようにし
ている。
【0115】このため、スモーク濃度が高いエンジン本
体の低回転域を第3の領域に設定し、スモーク濃度が低
いエンジン本体の中回転域を第1の領域に設定すれば、
排気ガスの再循環量を低回転域で減らし、中回転域で増
やすことにより、窒素酸化物を増加させずに、パティキ
ュレートの発生を抑制することができる。
体の低回転域を第3の領域に設定し、スモーク濃度が低
いエンジン本体の中回転域を第1の領域に設定すれば、
排気ガスの再循環量を低回転域で減らし、中回転域で増
やすことにより、窒素酸化物を増加させずに、パティキ
ュレートの発生を抑制することができる。
【0116】また、第1の領域及び第3の領域では、圧
力調整弁の制御圧力を異ならせるものの、第1及び第2
の切替え弁の切替え動作を行わないようにしている。こ
のため、ディーゼルエンジンの加速時に、エンジン本体
の運転状態が、第1の領域から第3の領域へ移行した
り、その逆に第3の領域から第1の領域へ移行したりし
ても、第1及び第2の切替え弁の状態が保持される。従
って、加速時等における不要な切替え動作により両切替
え弁の耐久期間が短くなるのを防止できる。
力調整弁の制御圧力を異ならせるものの、第1及び第2
の切替え弁の切替え動作を行わないようにしている。こ
のため、ディーゼルエンジンの加速時に、エンジン本体
の運転状態が、第1の領域から第3の領域へ移行した
り、その逆に第3の領域から第1の領域へ移行したりし
ても、第1及び第2の切替え弁の状態が保持される。従
って、加速時等における不要な切替え動作により両切替
え弁の耐久期間が短くなるのを防止できる。
【図1】第1の発明の概念構成図である。
【図2】第2の発明の概念構成図である。
【図3】第1及び第2の発明を具体化した一実施例にお
ける過給機付ディーゼルエンジンのEGR制御装置を示
す概略構成図である。
ける過給機付ディーゼルエンジンのEGR制御装置を示
す概略構成図である。
【図4】一実施例において、EVRV及び各VSVを駆
動制御するためにECUによって実行されるルーチンを
説明するフローチャートである。
動制御するためにECUによって実行されるルーチンを
説明するフローチャートである。
【図5】一実施例において、第1〜第3の領域が規定さ
れたマップを示す特性図である。
れたマップを示す特性図である。
【図6】一実施例において、アクセル開度及び過給圧に
対する負圧要求値が規定されたマップを示す特性図であ
る。
対する負圧要求値が規定されたマップを示す特性図であ
る。
【図7】第1の発明を具体化した別の実施例において、
過給機付ディーゼルエンジンのEGR制御装置を示す概
略構成図である。
過給機付ディーゼルエンジンのEGR制御装置を示す概
略構成図である。
【図8】従来技術における過給機付ディーゼルエンジ
ン、燃料噴射ポンプ等を示す概略構成図である。
ン、燃料噴射ポンプ等を示す概略構成図である。
【図9】従来技術において、第1及び第2の領域が規定
されたマップを示す特性図である。
されたマップを示す特性図である。
2…燃料噴射ポンプ、3…エンジン本体、4…吸気通
路、5…排気通路、8…過給機としてのターボチャージ
ャ、9…排気ガス再循環通路としてのEGR通路、10
…再循環量調整弁としてのEGR弁、17…噴射量補償
装置としてのブーコン、19…過給圧室、20…圧力
室、22…負圧発生源としてのバキュームポンプ、26
…圧力調整弁としてのEVRV、27…第1の切替え弁
としての第1のVSV、29…第2の切替え弁としての
第2のVSV、31…圧力検出手段としての吸気圧セン
サ、35…切替え弁としての第3のVSV、37…運転
状態検出手段の一部を構成するレバーセンサ、38…運
転状態検出手段の一部を構成する回転数センサ、41…
領域判断手段、調整弁制御手段及び切替え弁制御手段を
構成するECU
路、5…排気通路、8…過給機としてのターボチャージ
ャ、9…排気ガス再循環通路としてのEGR通路、10
…再循環量調整弁としてのEGR弁、17…噴射量補償
装置としてのブーコン、19…過給圧室、20…圧力
室、22…負圧発生源としてのバキュームポンプ、26
…圧力調整弁としてのEVRV、27…第1の切替え弁
としての第1のVSV、29…第2の切替え弁としての
第2のVSV、31…圧力検出手段としての吸気圧セン
サ、35…切替え弁としての第3のVSV、37…運転
状態検出手段の一部を構成するレバーセンサ、38…運
転状態検出手段の一部を構成する回転数センサ、41…
領域判断手段、調整弁制御手段及び切替え弁制御手段を
構成するECU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/02 D 8011−3G F02M 25/07 530 A 550 R
Claims (2)
- 【請求項1】 吸気通路を介してディーゼルエンジンの
エンジン本体に取り込まれる吸気を昇圧させる過給機
と、 前記エンジン本体からの排気ガスが流通する排気通路と
前記吸気通路とを連通させる排気ガス再循環通路に設け
られ、大気圧が導入されたとき前記排気ガス再循環通路
を閉塞し、負圧発生源から負圧が導入されたとき、その
負圧に応じて前記排気ガス再循環通路を開放し、同通路
を流通する排気ガスの再循環量を調整する再循環量調整
弁と、 前記エンジン本体へ燃料を圧送する燃料噴射ポンプと、 前記過給機に連通された過給圧室と大気圧を導入可能に
した圧力室とを備え、前記過給機の作動にともない過給
圧室に導入される過給圧と、圧力室に導入される圧力と
に応じて作動することにより、前記燃料噴射ポンプの燃
料噴射量を補正する噴射量補償装置と、 前記負圧発生源から再循環量調整弁へ供給される圧力を
調整するための圧力調整弁と、 前記圧力調整弁及び過給機に連通され、いずれか一方の
圧力を検出するための1つの圧力検出手段と、 前記圧力調整弁と圧力検出手段との連通、及び過給機と
圧力検出手段との連通を選択的に切替えるための切替え
弁と、 前記エンジン本体の運転状態を検出する運転状態検出手
段と、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づき、そのときの
エンジン本体の運転状態が、排気ガスを再循環させ、か
つ圧力調整弁による調整後の制御圧力を圧力検出手段に
導く第1の領域と、前記排気ガスの再循環を停止させ、
かつ前記過給機の過給圧を圧力検出手段に導く第2の領
域と、前記排気ガスの再循環を停止させ、かつ前記制御
圧力を圧力検出手段に導く第3の領域とのうちのいずれ
であるかを判断する領域判断手段と、 前記領域判断手段の判断結果が第1の領域であるとき、
圧力調整弁から出力される制御圧力を、前記運転状態検
出手段及び圧力検出手段の各検出結果に応じた負圧に
し、第2の領域及び第3の領域であるとき、前記制御圧
力を大気圧にする調整弁制御手段と、 前記領域判断手段の判断結果が第1の領域及び第3の領
域であるとき、切替え弁により圧力調整弁及び圧力検出
手段間を連通させ、第2の領域であるとき、切替え弁に
より過給機及び圧力検出手段を連通させる切替え弁制御
手段とを備えたことを特徴とする過給機付ディーゼルエ
ンジンのEGR制御装置。 - 【請求項2】 吸気通路を介してディーゼルエンジンの
エンジン本体に取り込まれる吸気を昇圧させる過給機
と、 前記エンジン本体からの排気ガスが流通する排気通路と
前記吸気通路とを連通させる排気ガス再循環通路に設け
られ、大気圧が導入されたとき排気ガス再循環通路を閉
塞し、負圧発生源から負圧が導入されたとき、その負圧
に応じて排気ガス再循環通路を開放し、同通路を流通す
る排気ガスの再循環量を調整する再循環量調整弁と、 前記エンジン本体へ燃料を圧送する燃料噴射ポンプと、 前記過給機に連通された過給圧室、及び負圧発生源に連
通された圧力室を備え、前記過給機の作動にともない過
給圧室に導入される過給圧と、圧力室に導入される圧力
とに応じて作動することにより、前記燃料噴射ポンプの
燃料噴射量を補正する噴射量補償装置と、 前記負圧発生源から再循環量調整弁及び噴射量補償装置
へ供給される圧力を調整するための1つの圧力調整弁
と、 前記圧力調整弁による調整後の制御圧力の再循環量調整
弁への導入と、大気圧の再循環量調整弁への導入とを選
択的に切替えるための第1の切替え弁と、 前記圧力調整弁の制御圧力の噴射量補償装置への導入
と、大気圧の噴射量補償装置への導入とを選択的に切替
えるための第2の切替え弁と、 前記エンジン本体の運転状態を検出する運転状態検出手
段と、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づき、そのときの
エンジンの運転状態が、排気ガスを再循環させ、かつ噴
射量補償装置への負圧導入を停止させる第1の領域と、
前記排気ガスの再循環を停止させ、かつ噴射量補償装置
へ負圧を導入させる第2の領域と、前記排気ガスの再循
環を停止させ、かつ噴射量補償装置への負圧導入を停止
させる第3の領域とのうちのいずれであるかを判断する
領域判断手段と、 前記領域判断手段の判断結果が第1の領域であるとき、
圧力調整弁の制御圧力を、前記運転状態検出手段の検出
結果に応じた負圧にし、第2の領域であるとき前記制御
圧力を第1の領域での負圧よりも高い圧力にし、第3の
領域であるとき前記制御圧力を大気圧にする調整弁制御
手段と、 前記領域判断手段の判断結果が第1の領域及び第3の領
域であるとき、両切替え弁により、圧力調整弁の制御圧
力を再循環量調整弁へ導入させるとともに大気圧を噴射
量補償装置へ導入させ、第2の領域であるとき、両切替
え弁により、大気圧を再循環量調整弁へ導入させるとと
もに圧力調整弁の制御圧力を噴射量補償装置へ導入させ
る切替え弁制御手段とを備えたことを特徴とする過給機
付ディーゼルエンジンのEGR制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5289578A JPH07139413A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 過給機付ディーゼルエンジンのegr制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5289578A JPH07139413A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 過給機付ディーゼルエンジンのegr制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07139413A true JPH07139413A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17745054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5289578A Pending JPH07139413A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 過給機付ディーゼルエンジンのegr制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07139413A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1031719A2 (en) | 1999-02-23 | 2000-08-30 | Nissan Motor Co., Ltd. | Diesel engine controller |
JP2002227635A (ja) * | 2001-02-01 | 2002-08-14 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の排気ガス浄化装置 |
US6606981B2 (en) | 2000-05-12 | 2003-08-19 | Nissan Motor Co., Ltd. | Diesel engine control |
-
1993
- 1993-11-18 JP JP5289578A patent/JPH07139413A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1031719A2 (en) | 1999-02-23 | 2000-08-30 | Nissan Motor Co., Ltd. | Diesel engine controller |
US6247311B1 (en) | 1999-02-23 | 2001-06-19 | Nissan Motor Co., Ltd. | Diesel engine controller |
US6606981B2 (en) | 2000-05-12 | 2003-08-19 | Nissan Motor Co., Ltd. | Diesel engine control |
JP2002227635A (ja) * | 2001-02-01 | 2002-08-14 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の排気ガス浄化装置 |
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