JPH0713693Y2 - 医科歯科材料用２重袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は粉末と液体を混合した後利用する医科歯科材
料、例えば歯科分野で用いられるアルギン酸印象材や埋
没材・床用材等を販売する時に利用される医科歯科材料
用２重袋に関するものである。

［従来の技術］ ２つの成分を同時混合することが医科歯科分野では多
い。例えば粉末と液体を混合した後利用する医科歯科材
料は、一般に粉末と液体とが夫々別々の（液体が水の時
に粉末だけが）容器に詰められて販売されており、使用
時に各々計量した後に混合する必要がある。中には所定
量だけ計量されて包装されているものもあるが、やはり
使用時には取り出して混合する必要がある。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案は上記のような手間がかからず、しかも衛生的に
混合・混和することのできる医科歯科材料用２重袋を提
供しようとするものである。

［課題を解決する為の手段］ 本考案の医科歯科材料用２重袋は、一方成分を封入する
内容器と、他方成分を封入する外容器からなる医科歯科
用容器であって、上記内容器及び外容器が柔軟性を有す
る耐水性の素材で形成された袋状であり、該内袋と外袋
が夫々の上端で直線状にシールされて、上端部が一体化
されたものであることに要旨がある。

［作用及び実施例］ 上述の一方成分と他方成分の組合わせとしては、液−
液、液−粉、粉−粉の３通りがあり、本考案はそれらの
全てに適用できるが、もっとも代表的な場合として、内
袋に液体成分、外袋に粉末成分を入れる場合について説
明する。尚粉末の性質によっては内袋に粉末成分を、外
袋に液体成分を夫々封入する場合も当然本考案に含まれ
る。本考案の２重袋はある程度柔軟性を有する耐水性の
素材を用いて作られる。該耐水性素材としてはポリエチ
レン，ビニール等の合成樹脂が好ましい例として挙げら
れる。

外袋と内袋の形状は夫々四角形、三角形、五角形、円形
等様々な形状のものが使用できるが、外袋が内袋に対し
て十分大きいものであることが望まれる。また、内袋と
外袋は各々が上端で一体的にシールされている必要があ
る。そうでなければ内袋を上端で保持して本考案の効果
を発揮することができなくなる。第１図（ａ）及び第２
図（ａ），（ｂ）に本考案の２重袋の一例を示す。

医科歯科材料を使用する際には、まず２重袋の上端を第
１図（ａ）に点線で示された切り取り線６に沿って切断
し解封する。そうすると内袋２は内袋内の液体の重さで
自然に垂れ下がり［第１図（ｂ）］、しかもこのとき内
袋も切り取り線に沿って開封されているので、該開封部
が第１図（ｂ）の6aの様に位置し、該開封部から内袋内
の液体が落下し外袋内に供給される。その後液体と粉末
を外袋内で手或はローラー等の機械により練和する。練
和後の医科歯科材料は外袋の下端を切り［第１図（ｂ）
の切り取り線６′］、簡単にしぼり出すことができる。
従って、本考案の２重袋で包装された医科歯科材料は使
用時に計量容器等の器具が不必要であるが、常に一定の
割合で混合されるので、品質が安定する。また、使用時
までほとんど外気や練和用の容器等に触れることがない
ので衛生的に使用できる。

［考案の効果］ 本考案は以上の様に構成されており、本考案の２重袋で
包装された医科歯科材料は簡単にしかも衛生的に使用す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本考案の一例を示す説明図、第１図
（ｂ）は第１図（ａ）の２重袋を解封した時の説明図、
第２図（ａ），（ｂ）は夫々本考案の一例を示す説明図
である。 １…外袋、２…内袋 ３…シール部分、４…液体成分 ５…粉末成分、６…切り取り線 6a…開封部、６′…切り取り線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一方成分を封入する内容器と、他方成分を
   封入する外容器からなる医科歯科用容器であって、 上記内容器及び外容器は、柔軟性を有する耐水性の素材
   で形成された袋状であり、 該内袋と外袋は夫々の上端で直線状にシールされて、上
   端部が一体化されたものであることを特徴とする医科歯
   科材料用２重袋。