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JPH07115205A - 多結晶SiTFTの製造方法 - Google Patents

多結晶SiTFTの製造方法

Info

Publication number
JPH07115205A
JPH07115205A JP6047487A JP4748794A JPH07115205A JP H07115205 A JPH07115205 A JP H07115205A JP 6047487 A JP6047487 A JP 6047487A JP 4748794 A JP4748794 A JP 4748794A JP H07115205 A JPH07115205 A JP H07115205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycrystalline
film
region
drain
source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6047487A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyoshi Mishima
康由 三島
Michiko Takei
美智子 竹井
Norihisa Matsumoto
紀久 松本
Tatsuya Kakehi
達也 筧
Tatsuya Uematsu
達也 植松
Yukiko Wakino
有希子 脇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP6047487A priority Critical patent/JPH07115205A/ja
Publication of JPH07115205A publication Critical patent/JPH07115205A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 多結晶SiTFTの製造方法に関し、不純物
を多結晶Si膜に選択的に導入する際に用いるマスク材
料に対する条件を少なくし、不純物を導入した後にマス
クの残留物が残ることなく、工程が単純な多結晶SiT
FTの製造方法を提供する。 【構成】 高不純物濃度の多結晶Si膜2のゲート電極
63の周辺に、多結晶Si膜の導電型とは異なる不純物
を導入して低不純物濃度のソース領域21 とドレイン領
域22 を形成し、残された高不純物濃度の多結晶Si膜
をソースコンタクト領域21cとドレインコンタクト領域
2cとして用いる。また、多結晶Si膜に水素化処理す
ることによって生じたn- 型の領域をソース領域とドレ
イン領域とし、このn- 型の領域にn型の不純物を導入
することによって生じたn+ 型領域をソースコンタクト
領域とドレインコンタクト領域として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクティブマトリクス
液晶表示装置等に用いられる多結晶SiTFT、特に、
LDD構造を有する多結晶SiTFTの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリクス液晶表示装置にお
いては、表示部における個々の画素部をTFTによって
駆動することによって、単純マトリクスのような非選択
時のクロストークを完全に排除し、優れた表示特性を示
すことができ、一方、多結晶Si膜を半導体膜とするT
FTはa−Si膜を用いたTFTに比べてキャリアの移
動度が高いため高速動作に適していることから、ドライ
バ内蔵液晶表示装置(LCD)や、高解像度・高精細液
晶表示装置(LCD)の分野に利用することが検討さ
れ、一部実用化されはじめているが、本来、多結晶Si
は電気抵抗が低く、欠陥が多いため、これをTFTの半
導体膜として用いた場合、ゲート電極を負バイアスした
ときのリーク電流を低減し、立ち上がり特性を改善する
ことが重要な課題となっている。
【0003】また、アクティブマトリクス型液晶表示装
置において、画素部の電圧を保持するための要因の中で
もTFTのオフ電流が低いことが大きなウェイトを占め
ており、このオフ電流を低減することを目的として、L
DD(Lightly Doped Drain)構造
を採用し、ゲート電極の周辺に注入する不純物の量を少
なくしてゲート電極の周辺の不純物濃度を低減すること
によって、電界がゲート電極とソース領域の間、ゲート
電極とドレイン領域の間に集中するのを防ぐことが考え
られている。
【0004】図8は、従来のLDD構造多結晶SiTF
Tの製造工程説明図であり、(A)〜(D)は各工程を
示している。この図において、61は絶縁基板、62は
多結晶Si膜、63は絶縁膜、63 1 はゲート絶縁膜、
64は金属膜、641 はゲート電極、65はn型不純
物、661 ,662 はn- 層、67は厚い絶縁膜、67
1 ,672 はサイドウォール、68はn型不純物、69
1 ,692 はn+ 層である。この工程説明図によって従
来のLDD構造多結晶SiTFTの製造方法を説明す
る。
【0005】第1工程(図8(A)参照) 絶縁基板61の上に多結晶Si膜62を形成する。この
多結晶Si膜62の上に絶縁膜63を形成し、この絶縁
膜63の上に金属膜64を形成し、パターニングするこ
とによってゲート絶縁膜631 とゲート電極641 を形
成する。このゲート絶縁膜631 とゲート電極641
マスクにしてn型不純物65をイオン注入してn- 層6
1 と662 を形成する。
【0006】第2工程(図8(B)参照) 前工程で形成したゲート絶縁膜631 とゲート電極64
1 の積層構造、および、n- 層661 と662 の上に厚
い絶縁膜67を形成する。
【0007】第3工程(図8(C)参照) 前工程で形成した厚い絶縁膜67を異方性エッチングし
て、サイドウォール671 ,672 を形成する。
【0008】第4工程(図8(D)参照) 前工程で形成したサイドウォール671 ,672 をマス
クにしてn型不純物68をイオン注入してn+ 層691
と692 を形成する。
【0009】そして、n- 層661 をソース領域にし、
+ 層691 をソースコンタクト領域にしてソース電極
を形成し、また、n- 層662 をドレイン領域にし、n
+ 層692 をドレインコンタクト領域にしてドレイン電
極を形成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
LDD構造多結晶SiTFTの製造方法においては、ゲ
ート電極をマスクにした自己整合型LDD構造多結晶S
iTFTを形成する場合に低不純物濃度のソース領域と
ドレイン領域を形成した後に、ゲート電極の周辺をサイ
ドウォール、レジスト等によって保護した状態で不純物
を導入して高不純物濃度のソースコンタクト領域とドレ
インコンタクト領域を形成する方法、または、先にゲー
ト電極およびその周辺を覆った状態で、ゲート電極以外
の領域に高不純物濃度のコンタクト領域を形成し、その
後、ゲート電極の周辺に低不純物濃度のソース領域とド
レイン領域を形成する方法が一般的であった。
【0011】そして、高不純物濃度領域を形成するn型
の不純物として燐(P)を用いることが一般的で、その
ため、高不純物濃度領域を形成する際のゲート電極およ
びその周辺の領域に形成するマスクの材料には、不純物
を高濃度で導入することに対する対策が必要であり、ま
た、不純物を高濃度で導入する工程でマスクの材料が変
質して硬化し、工程終了後このマスクを剥離する際に残
留物が残り易く、その上に形成する構造、例えば、液晶
表示装置に適用する場合は、配向膜等の膜質に悪影響を
与える恐れがあった。
【0012】本発明は、不純物をチャネル領域となる多
結晶Si膜に選択的に導入する際に用いるマスクの材料
に対する条件を少なくし、不純物を選択的に導入した後
にマスクを剥離する際、マスクの残留物が生じることが
なく、かつ、工程が単純なLDD構造多結晶SiTFT
の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる、絶縁基
板と、該絶縁基板上に形成され、低不純物濃度のソース
領域とドレイン領域および高不純物濃度のソースコンタ
クト領域とドレインコンタクト領域を有する多結晶Si
膜と、該多結晶Si膜の上に形成されたゲート絶縁膜
と、該ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、該
ソース領域の上に形成されたソース電極と、該ドレイン
領域の上に形成されたドレイン電極を有するLDD構造
多結晶SiTFTの製造方法においては、高不純物濃度
の多結晶Si膜の該ゲート電極の周辺に、該多結晶Si
膜の導電型とは異なる不純物を導入することによって低
不純物濃度のソース領域とドレイン領域を形成し、残さ
れた高不純物濃度の多結晶Si膜をソースコンタクト領
域とドレインコンタクト領域とする工程を採用した。
【0014】この場合、高不純物濃度の多結晶Si膜の
ゲート電極の周辺に、該ゲート電極の端から5μm以下
の範囲で、該高不純物濃度の多結晶Si膜の導電型とは
異なる不純物を導入することができる。
【0015】またこの場合、高不純物濃度の多結晶Si
膜のゲート電極の周辺に該高不純物濃度の多結晶Si膜
の導電型とは異なる不純物を導入する方法として、イオ
ンドーピング法を用いることができる。
【0016】またこの場合、多結晶Si膜に導入して高
不純物濃度の多結晶Si膜を形成する不純物としてPH
3 /H2 ,PH3 /Heを用い、ゲート電極の周辺に該
高不純物濃度の多結晶Si膜の導電型とは異なる不純物
を導入して低不純物濃度のソース領域とドレイン領域を
形成する不純物としてB2 6 /H2 ,B2 6 /He
を用いることができる。
【0017】またこの場合、高不純物濃度の多結晶Si
膜のゲート電極の周辺に導入する、該高不純物濃度の多
結晶Si膜の導電型とは異なる不純物の量をドーズ量で
1×1014イオン/cm2 以下にすることができる。
【0018】また、本発明にかかる、絶縁基板と、該絶
縁基板上に形成され、低不純物濃度のソース領域とドレ
イン領域および高不純物濃度のソースコンタクト領域と
ドレインコンタクト領域を有する多結晶Si膜と、該多
結晶Si膜の上に形成されたゲート絶縁膜と、該ゲート
絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、該ソース領域の
上に形成されたソース電極と、該ドレイン領域の上に形
成されたドレイン電極を有するLDD構造多結晶SiT
FTの製造方法においては、多結晶Si膜に水素化処理
を施すことによって生じたn- 型の領域をソース領域と
ドレイン領域とし、該多結晶Si膜にn型不純物を導入
することによって生じたn+ 型の領域をソースコンタク
ト領域とドレインコンタクト領域とする工程を採用し
た。
【0019】この場合、絶縁基板上に多結晶Si膜を形
成する工程と、該多結晶Si膜の上にゲート絶縁膜を形
成する工程と、該ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成
する工程と、該ゲート電極をマスクにして該多結晶Si
膜に水素化処理を施す工程と、該多結晶Si膜の全面に
層間絶縁膜を形成する工程と、該層間絶縁膜にソースコ
ンタクトホールとドレインコンタクトホールを形成する
工程と、該ソースコンタクトホールとドレインコンタク
トホールを通して該多結晶Si膜にn型不純物を導入し
てn+ 型の領域を形成する工程を含み、該多結晶Si膜
に水素化処理を施すことによって生じたn- 型の領域を
ソース領域とドレイン領域とし、該多結晶Si膜にn型
不純物を導入することによって形成したn+ 型の領域を
ソースコンタクト領域とドレインコンタクト領域とする
ことができる。
【0020】またこの場合、絶縁基板上に多結晶Si膜
を形成する工程と、該多結晶Si膜に水素雰囲気中でア
ニール処理を施す工程と、該多結晶Si膜の上にゲート
絶縁膜を形成する工程と、該ゲート絶縁膜の上にゲート
電極を形成する工程と、該多結晶Si膜の全面に層間絶
縁膜を形成する工程と、該層間絶縁膜にソースコンタク
トホールとドレインコンタクトホールを形成する工程
と、該ソースコンタクトホールとドレインコンタクトホ
ールを通して該多結晶Si膜にn型不純物を導入してn
+ 型の領域を形成する工程を含み、該多結晶Si膜に水
素雰囲気中でアニール処理を施すことによって生じたn
- 型の領域をソース領域とドレイン領域とし、該多結晶
Si膜にn型不純物を導入することによって生じたn+
型の領域をソースコンタクト領域とドレインコンタクト
領域として用いることができる。
【0021】またこの場合、多結晶Si膜にn型不純物
を導入してn+ 型の領域を形成する工程において、不純
物イオンをイオンドーピングあるいはイオンシャワー等
の質量未分離の状態で打ち込むことができる。
【0022】またこれらの場合、ゲート電極と、n+
のソースコンタクト領域およびドレインコンタクト領域
の間の距離を、n- 型の領域がソース領域側およびドレ
イン領域側の電界強度を緩和し、かつ、ソース領域から
ソース電極までの電気抵抗およびドレイン領域からドレ
イン電極までの電気抵抗を低く保つ距離に設定すること
ができる。
【0023】また、本発明にかかる他の多結晶SiTF
Tの製造方法においては、絶縁性基板上に多結晶Si膜
を形成する工程と、その上にゲート絶縁膜を形成する工
程と、その上にゲート電極を形成する工程と、該ゲート
電極をマスクにしてソース領域とドレイン領域に不純物
を導入する工程と、該ソース領域とドレイン領域にソー
ス電極とドレイン電極を形成する工程を含み、該ソース
領域、ドレイン領域、もしくはLDD構造のn- 領域に
不純物を導入する工程として、水素を導入する工程を用
い、かつ、ソース領域とソース電極の間、およびドレイ
ン領域とドレイン電極との間の接続にシリサイドを用い
る工程を採用した。
【0024】この場合、ソース領域とドレイン領域に水
素を導入する工程において、質量分離をしないイオンシ
ャワー法、または、プラズマドーピング法を用いること
ができる。
【0025】また、この場合、水素が導入されたソース
領域とソース電極、ドレイン領域とドレイン電極の間を
接続するためにCr,Ti,Mo,Wのシリサイドを用
いることができる。また、この場合、シリサイドを形成
する技術として熱処理、レーザアニール、またはランプ
アニールを用いることができる。
【0026】
【作用】図1は、本発明の第1形式のLDD構造多結晶
SiTFTの製造方法の原理説明図である。この図にお
いて、1は絶縁基板、2は多結晶Si膜、21 はソース
領域、22はドレイン領域、21Cはソースコンタクト領
域、22Cはドレインコンタクト領域、3はゲート絶縁
膜、4はゲート、5は絶縁膜、61 はソース電極、62
はドレイン電極、63 はゲート電極である。この原理説
明図によって本発明の第1形式のLDD構造多結晶Si
TFTの製造方法を説明する。
【0027】本発明のLDD構造多結晶SiTFTにお
いては、絶縁基板1の上に、多結晶Si膜2を形成し、
その上にゲート絶縁膜3とゲート4を形成し、このゲー
ト絶縁膜3とゲート4をマスクにして多結晶Si膜2に
不純物を導入して露出している多結晶Si膜2をソース
コンタクト領域21Cとドレインコンタクト領域22Cとな
る高不純物濃度の多結晶Si膜に変換し、この高不純物
濃度のソースコンタクト領域21Cとドレインコンタクト
領域22Cのゲート4の周辺に、ソースコンタクト領域2
1Cとドレインコンタクト領域22Cの導電型とは異なる不
純物を選択的に導入することによって低不純物濃度のソ
ース領域21 とドレイン領域22 を形成し、その上に絶
縁膜5を形成し、この絶縁膜5のソースコンタクト領域
1Cとドレインコンタクト領域22Cとゲート4の上にコ
ンタクトホールを形成し、それぞれのコンタクトホール
にソース電極61 、ドレイン電極62 、ゲート電極63
を形成する。
【0028】このLDD構造多結晶SiTFTの製造方
法によると、ゲート4近くの高不純物濃度のソースコン
タクト領域21Cとドレインコンタクト領域22Cのゲート
4の近くには、その導電型とは異なる不純物が導入され
て、ソースコンタクト領域2 1Cとドレインコンタクト領
域22Cの導電型が導入される不純物によって補償され
て、実効的には低不純物濃度のソース領域21 とドレイ
ン領域22 が形成され、ゲートから離れた領域には、高
不純物濃度のソースコンタクト領域21Cとドレインコン
タクト領域22Cが残される。
【0029】この原理を用いることにより、導電型を補
償するために導入する不純物は少量ですみ、このことに
よりマスクの材料に対する条件が緩やかになり、この際
に用いるマスクの変質を伴うことがなく、容易にLDD
構造多結晶SiTFTを実現することができる。また、
従来のLDD構造多結晶SiTFTを同一導電型不純物
を導入して製造する場合に比較して格別製造工程上の困
難を伴うことなく、従来のLDD構造多結晶SiTFT
と同等の特性を実現することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (第1実施例)図2は、第1実施例のLDD構造多結晶
SiTFTの製造工程説明図であり、(A)〜(D)は
各工程を示している。この図において、11はガラス基
板、12は多結晶Si膜、13はゲート絶縁膜、14は
ゲート、15はP、161 ,162 は開口、16はレジ
スト膜、12 1Cはソースコンタクト領域、122Cはドレ
インコンタクト領域、121 はソース領域、122 はド
レイン領域、17はB、18は絶縁膜、181 ,1
2 ,18 3 はコンタクトホール、191 はソース電
極、192 はドレイン電極、193 はゲート電極であ
る。この工程説明図によって第1実施例のLDD構造多
結晶SiTFTの製造方法を説明する。
【0031】第1工程(図2(A)参照) ガラス基板11の上に多結晶Si膜12を形成して、所
要形状にパターニングし、その上にCVD法によってS
iO2 からなる絶縁膜を形成し、その上にスパッタリン
グによってAl膜を形成し、パターニングしてゲート絶
縁膜13とゲート14を形成する。このゲート絶縁膜1
3とゲート14をマスクにして、ゲート14の両側の多
結晶Si膜12に、PH3 /H2 ガスを用いたイオンシ
ャワー法によって燐(P)を5×1015イオン/cm2
注入してn+ 型のソースコンタクト領域121Cとドレイ
ンコンタクト領域122Cを形成する。
【0032】第2工程(図2(B)参照) 多結晶Si膜12の全面にフォトレジストを塗布して露
光、現像することにより、ゲート絶縁膜13とゲート1
4の両側3μmの領域に開口161 ,162 を有するレ
ジスト膜16を形成する。この開口161 ,162 を通
して、B2 6 /H2 ガスを用いたイオンシャワー法に
よって、n+ 型のソースコンタクト領域121Cとドレイ
ンコンタクト領域122Cに硼素(B)17を1×1013
イオン/cm2 注入する。このBの注入によってPが補
償され、Pを5×1013イオン/cm2 程度注入した場
合の抵抗値とほぼ同一の抵抗値を示すn- 型のソース領
域121 とドレイン領域122 が形成される。
【0033】第3工程(図2(C)参照) レジスト膜16を除去した後、全面に絶縁膜18を形成
し、この絶縁膜18のソースコンタクト領域121Cとド
レインコンタクト領域122Cとゲート14の上にコンタ
クトホール181 ,182 ,183 を形成する。
【0034】第4工程(図2(D)参照) 絶縁膜18のソースコンタクト領域121Cとドレインコ
ンタクト領域122Cとゲート14の上に形成したコンタ
クトホール181 ,182 ,183 を含む全面にAl−
Si膜を形成し、パターニングすることによって、ソー
ス電極191 、ドレイン電極192 とゲート電極193
を形成する。
【0035】この実施例のように、ソースコンタクト領
域121Cとドレインコンタクト領域122Cの、コンタク
ト領域として残す領域をレジスト膜18で保護した状態
でイオンシャワー法によってBを注入すると、Bの質量
が小さいため、下地のソースコンタクト領域121Cとド
レインコンタクト領域122Cに損傷を与えにくく、か
つ、Pを注入する場合に比較してレジストの剥離が容易
であった。
【0036】図3は、第1実施例のLDD構造多結晶S
iTFTの特性図である。この図は第1実施例のLDD
構造多結晶SiTFT(実線)と、同一不純物を用いた
従来のLDD構造多結晶SiTFT(破線)のゲート電
圧とドレイン電流の関係を示している。この図に示され
た特性を比較すると、第1実施例(実線)のLDD構造
多結晶SiTFTのゲート電圧を負にした状態のリーク
電流と立ち上がり特性が、従来の多結晶SiTFT(破
線)の特性より顕著に改善されていることが分かる。
【0037】(第2実施例)第1実施例のLDD構造多
結晶SiTFTの製造方法では、ゲートの両サイドのゲ
ート絶縁膜をエッチング除去した後にイオン注入した
が、イオンシャワー注入電圧を変えることによりこのゲ
ート絶縁膜を残しても第1実施例と同様の効果が得られ
る。
【0038】図4は、第2実施例のLDD構造多結晶S
iTFTの製造工程説明図であり、(A)〜(D)は各
工程を示している。この図において、21はガラス基
板、22は多結晶Si膜、221 はソース領域、222
はドレイン領域、221Cはソースコンタクト領域、22
2Cはドレインコンタクト領域、23はゲート絶縁膜、2
4はゲート、25はP、26はレジスト膜、261 ,2
2 は開口、27はB、28は絶縁膜、281 ,2
2 ,28 3 はコンタクトホール、291 はソース電
極、292 はドレイン電極、293 はゲート電極であ
る。この工程説明図によって第2実施例のLDD構造多
結晶SiTFTの製造方法を説明する。
【0039】第1工程(図4(A)参照) ガラス基板21の上に多結晶Si膜22を形成して、所
要形状にパターニングし、その上にCVD法によってS
iO2 からなるゲート絶縁膜23を形成し、その上にス
パッタリングによってAl膜を形成し、パターニングし
てゲート24を形成する。このゲート24をマスクに
し、ゲート絶縁膜23を通して、ゲート24の両側の多
結晶Si膜22に、PH3 /H2 ガスを用いたイオンシ
ャワー法によって燐(P)25を5×1015イオン/c
2 注入してn+ 型のソースコンタクト領域221Cとド
レインコンタクト領域222Cを形成する。
【0040】第2工程(図4(B)参照) ゲート絶縁膜23の全面にフォトレジストを塗布して露
光、現像することにより、ゲート24の両側3μmの領
域に開口261 ,262 を有するレジスト膜26を形成
する。この開口261 ,262 を通して、B2 6 /H
2 ガスを用いたイオンシャワー法によって、n+ 型のソ
ースコンタクト領域221Cとドレインコンタクト領域2
2Cに硼素(B)27を1×1013イオン/cm2 注入
する。このBの注入によってPが補償され、Pを5×1
13イオン/cm2 程度注入した場合の抵抗値とほぼ同
一の抵抗値を示すn- 型のソース領域221 とドレイン
領域222 が形成される。
【0041】第3工程(図4(C)参照) レジスト膜26を除去した後、全面に絶縁膜28を形成
し、この絶縁膜28のソースコンタクト領域221Cとド
レインコンタクト領域222Cとゲート24の上にコンタ
クトホール281 ,282 ,283 を形成する。
【0042】第4工程(図4(D)参照) 絶縁膜28のソースコンタクト領域221Cとドレインコ
ンタクト領域222Cとゲート24の上に形成したコンタ
クトホール281 ,282 ,283 を含む全面にAl−
Si膜を形成し、パターニングすることによってソース
電極291 ,ドレイン電極292 とゲート電極293
形成する。
【0043】この実施例のLDD構造多結晶SiTFT
の製造方法によると、第1実施例と同様に下地のソース
コンタクト領域221Cとドレインコンタクト領域222C
に損傷を与えることなくn- 型のソース領域221 とド
レイン領域222 を形成することができ、Pを注入する
場合に比較してレジストの剥離が容易であった。また、
第1実施例と同様に図3に示されたものと同様の特性が
得られた。
【0044】第1実施例と第2実施例においては不純物
を導入する方法としてイオンシャワー法を用いたが、こ
れをプラズマドープ法を用いても同様の効果を得ること
ができる。
【0045】前記の第1実施例と第2実施例のLDD構
造多結晶SiTFTの製造方法においては、絶縁基板上
の多結晶Si膜に或る導電型の不純物を導入して高不純
物濃度化し、次いで、この多結晶Si膜のゲート電極の
周辺に、この多結晶Si膜の導電型とは異なる導電型の
不純物を選択的に導入して、低不純物濃度のソース領域
とドレイン領域を形成する工程が必要であった。
【0046】そこで、絶縁基板上の多結晶Si膜に、不
純物を1回導入することによって、低不純物濃度のソー
ス領域とドレイン領域と、高不純物濃度のソースコンタ
クト領域とドレインコンタクト領域を有するLDD構造
多結晶SiTFTを製造することができる方法を検討し
た結果、次のような製造方法に到達した。
【0047】その原理は、絶縁基板上にCVDによって
形成されたa−Si膜を、低温熱アニールによって多結
晶化し、その後、多結晶Si膜に水素を添加して未結合
手(ダングリングボンド)を補償して電気特性を改善す
るとき多結晶Si膜がn- 型になることに着目し、この
- 型多結晶Si膜をLDD構造多結晶SiTFTの低
不純物濃度のソース領域とドレイン領域として用い、こ
のn- 型多結晶Si膜にn型不純物を導入したn+ 型多
結晶Si膜をソースコンタクト領域とドレインコンタク
ト領域として用いることである。
【0048】ここで、この原理を用いるに当たって行っ
た実験結果を説明する。透明基板の上にa−Si膜をL
P−CVDによって形成した後、低温熱アニールによっ
て多結晶化し、これに水素プラズマ処理を施したn-
多結晶Si膜の電気抵抗を測定した。その結果は、 多結晶Si膜の厚さ 面抵抗 500Å 1.5〜3.5×106 Ω/□ 1000Å 8.6×104 〜1.2×105 Ω/□ 1500Å 9.1×104 〜1.1×105 Ω/□ であり、水素プラズマ処理を施さない場合の1010Ω/
□〜1012Ω/□に比較して4桁程度面抵抗を下げるこ
とができることが分かった。
【0049】このように104 〜106 Ω/□の範囲の
電気抵抗を有する多結晶Si膜を得ることができ、この
範囲の電気抵抗を有するn- 型多結晶Si膜の領域をそ
のままLDD構造の低濃度領域(Lightly do
ped area)として利用することによって、イオ
ン打ち込みをn+ 層の形成時のみに行うという、シング
ル構造多結晶SiTFTの製造方法と同様の工程で、L
DD構造の多結晶SiTFTを製造することができる。
【0050】以下、この原理を用いたLDD構造多結晶
SiTFTの製造方法の実施例を説明する。
【0051】(第3実施例)図5は、第3実施例のLD
D構造多結晶SiTFTの製造工程説明図であり、
(A)〜(D)は各工程を示している。この図におい
て、31はガラス基板、32は多結晶Si膜、321
- 型多結晶Si膜、33はゲート絶縁膜、34はゲー
ト電極、35は層間絶縁膜、35 1 ,352 はコンタク
トホール、3211,3212はn- 型多結晶Si膜、32
21,3222はn+ 型多結晶Si膜、361 はソース電
極、362 はドレイン電極である。この工程説明図によ
って第3実施例のLDD構造多結晶SiTFTの製造方
法を説明する。
【0052】第1工程(図5(A)参照) ガラス基板31の上にLP(低温)CVDによってa−
Si膜を1000Å形成した後、550℃で50時間ア
ニール処理を施して多結晶化して多結晶Si膜32を形
成する。この多結晶Si膜32を300℃で水素プラズ
マ処理を1時間行う。この水素プラズマ処理によって多
結晶Si膜32はn- 型多結晶Si膜321となる。そ
の後、この多結晶Si膜32をチャネル領域の形状にパ
ターニングする。
【0053】第2工程(図5(B)参照) LP(減圧)CVDによってSiO2 膜を1500Å成
膜し、Al膜を3000Åスパッタ成膜し、これらのS
iO2 膜とAl膜をパターニングすることによって、ゲ
ート絶縁膜33にゲート電極34を形成する。その上
に、P−CVD(250℃)によってSiN膜を500
0Å成膜して層間絶縁膜35を形成する。この層間絶縁
膜35のゲート電極34から5μm離れた領域にコンタ
クトホール351 ,352 を開口する。
【0054】第3工程(図5(C)参照) 多結晶Si膜32に、コンタクトホール351 ,352
を通して、イオンシャワーによって燐(P)を30ke
Vの加速で、5×1015cm-2打ち込んでn+型化し、
- 型多結晶Si膜3211,3212とn+ 型多結晶Si
膜3221,32 22を形成する。
【0055】第4工程(図5(D)参照) コンタクトホール351 ,352 を含む全面に、n+
多結晶Si膜3221,3222に達するAl−Si膜を形
成し、これをパターニングして、ソース電極361 とド
レイン電極362 を形成する。この工程によって、n-
型多結晶Si膜3211とn+ 型多結晶Si膜3221から
なるソース領域と、n- 型多結晶Si膜3212とn+
多結晶Si膜3222からなるドレイン領域を有するLD
D構造多結晶SiTFTが実現される。
【0056】(第4実施例)図6は、第4実施例のLD
D構造多結晶SiTFTの製造工程説明図であり、
(A)〜(E)は各工程を示している。この図におい
て、41はガラス基板、42は多結晶Si膜、43はゲ
ート絶縁膜、44はゲート電極、421 はn- 型多結晶
Si膜、45は層間絶縁膜、45 1 ,452 はコンタク
トホール、4211,4212はn- 型多結晶Si膜、42
21,4222はn+ 型多結晶Si膜、461 はソース電
極、462 はドレイン電極である。この工程説明図によ
って第4実施例のLDD構造多結晶SiTFTの製造方
法を説明する。
【0057】第1工程(図6(A)参照) ガラス基板41の上に480℃のLPCVDでa−Si
膜を1000Å形成した後、580℃の窒素雰囲気中
で、100時間アニールして多結晶化して多結晶Si膜
42を形成する。
【0058】第2工程(図6(B)参照) 多結晶Si膜42をチャネル領域の形状にパターニング
した後、ECR SiO2 膜を1000Å成膜し、その
上にAl膜を2500Å成膜し、このECRSiO2
とAl膜をゲートの形状にパターニングして、ゲート絶
縁膜43とゲート電極44を形成する。その後、300
℃で多結晶Si膜42に水素プラズマ処理を1時間行
う。この水素プラズマ処理によって多結晶Si膜42は
- 型多結晶Si膜421となる。
【0059】第3工程(図6(C)参照) その後P−CVD(250℃)によってSiN膜を50
00Å成膜して層間絶縁膜45を形成する。この層間絶
縁膜45のゲート電極44から3μm離れた領域にコン
タクトホール451 ,452 を開口する。
【0060】第4工程(図6(D)参照) 多結晶Si膜421 に、コンタクトホール451 ,45
2 を通して、イオンドーピングによって燐(P)を20
keVの加速で、5×1015cm-2打ち込んでn+ 型化
し、n- 型多結晶Si膜4211,4212とn+ 型多結晶
Si膜4221,4222を形成する。
【0061】第5工程(図6(E)参照) コンタクトホール451 ,452 を含む全面に、n+
多結晶Si膜4221,4222に達するAl−Si膜を形
成し、これをパターニングして、ソース電極461 とド
レイン電極462 を形成する。この工程によって、n-
型多結晶Si膜4211とn+ 型多結晶Si膜4221から
なるソース領域と、n- 型多結晶Si膜4212とn+
多結晶Si膜4222からなるドレイン領域を有するLD
D構造多結晶SiTFTが実現される。
【0062】(第5実施例)図7は、第5実施例のLD
D構造多結晶SiTFTの製造工程説明図であり、
(A)〜(D)は各工程を示している。この図におい
て、51はガラス基板、52はn- 型の多結晶Si膜、
53はゲート絶縁膜、54はゲート電極、55は層間絶
縁膜、551 ,552 はコンタクトホール、5211,5
12はn- 型多結晶Si膜、5221,5222はn+ 型多
結晶Si膜、561 はソース電極、562 はドレイン電
極である。この工程説明図によって第5実施例のLDD
構造多結晶SiTFTの製造方法を説明する。
【0063】第1工程(図7(A)参照) ガラス基板51の上に500℃のLPCVDでa−Si
膜を1000Å形成した後、580℃で50時間水素雰
囲気中でアニールして、水素化と同時にa−Si膜を多
結晶化し、n- 型の多結晶Si膜52を形成する。この
多結晶Si膜52をチャネル領域の形状にパターニング
する。
【0064】第2工程(図7(B)参照) n- 型の多結晶Si膜52の上にECR SiO2 膜を
1000Å成膜し、その上にAl膜を2500Å成膜
し、このECR SiO2 膜とAl膜をゲートの形状に
パターニングして、ゲート絶縁膜53とゲート電極54
を形成する。その後P−CVD(250℃)によってS
iN膜を5000Å成膜して層間絶縁膜55を形成す
る。この層間絶縁膜55のゲート電極54から2μm離
れた領域にコンタクトホール551 ,552 を開口す
る。
【0065】第3工程(図7(C)参照) 層間絶縁膜55のコンタクトホール551 ,552 を通
してPをn- 型の多結晶Si膜52中にイオンシャワー
によって20kevの加速で、5×1015cm -2打ち込
む。このイオンシャワーによってn- 型の多結晶Si膜
52がn+ 型化し、n- 型多結晶Si膜5211,5212
とn+ 型多結晶Si膜5221,5222からなる多結晶S
i膜が形成される。
【0066】第4工程(図7(D)参照) コンタクトホール551 ,552 を含む全面にAl−S
i膜を形成し、これをパターニングして、n+ 型多結晶
Si膜5221に達するソース電極561 と、n + 型多結
晶Si膜5222に達するドレイン電極562 を形成す
る。この工程によって、n- 型多結晶Si膜5211とn
+ 型多結晶Si膜5221からなるソース領域と、n-
多結晶Si膜5212とn+ 型多結晶Si膜5222からな
るドレイン領域を有するLDD構造多結晶SiTFTが
実現される。
【0067】上記の第3実施例から第5実施例に、層間
絶縁膜のゲート電極から5μm、3μm、2μm離れた
領域にコンタクトホールを開口しているが、これは、ゲ
ート電極と、n+ 型のソースコンタクト領域およびドレ
インコンタクト領域の間の距離を、n- 型の領域がソー
ス領域側およびドレイン領域側の電界強度を緩和し、か
つ、ソース領域からソース電極までの電気抵抗およびド
レイン領域からドレイン電極までの電気抵抗を低く保つ
距離に設定することを意味している。
【0068】上記の第3実施例から第5実施例において
は、電気特性の改善のために行う多結晶Si膜の水素化
によってn- 化する多結晶Si膜の領域をそのままLD
D構造に適用することにより、単純な工程でLDD構造
を有する多結晶SiTFTを製造することができる。し
たがって、従来のLDD構造の多結晶SiTFTを作製
する工程に比較して簡単な工程によって、オフ電流が低
減された多結晶SiTFTを製造することができる。
【0069】(第6実施例)近年多結晶シリコンは周辺
回路一体化が可能な材料として液晶表示装置(LCD)
の分野に利用することが検討され、一部実用化されはじ
めている。このように、周辺回路と一体化することによ
って、LCDセルを駆動するための別途製造した集積回
路装置(IC)を搭載する必要がなくなり、小型化、低
価格化の可能性が出てきている。
【0070】また、従来、周辺回路を構成するためにn
−TFTと、p−TFTを組み合わせてC−MOS構造
を製造する工程においては、n−TFTのソース領域と
ドレイン領域に燐(P)を注入し、p−TFTのソース
領域とドレイン領域に硼素(B)を注入する必要であ
り、製造工程を節減する上で支障になっていた。
【0071】このように、2回のイオン注入、特にPを
注入した場合、マスクとして用いたレジストの剥離が困
難になり、下地のメタルがある場合は、この下地金属の
損傷を防ぐために、従来から多用されてきたSi結晶上
に形成したレジストの剥離処理をそのまま用いることが
できず、下地に損傷を与えない新たな剥離処理を開発す
ることが求められている。
【0072】また、LCDセルを駆動する素子として使
用する場合、多結晶シリコンTFTのオフ電流を低減す
るため、ソース領域とドレイン領域を形成する際、Pの
濃度を2種類にしてn- /n+ /金属接合を形成するの
が一般的で不純物イオン注入工程が複雑になっていた。
【0073】この実施例においては、多結晶シリコンT
FTの製造工程が複雑にならず、Pの注入によるレジス
ト剥離の困難性を回避する技術を提供することを目的と
し、その原理を以下に説明する。
【0074】図9は、第6実施例の多結晶SiTFTの
製造方法の原理説明図であり、(A)〜(C)は各工程
を示している。この図において、71はガラス基板、7
2は多結晶p−Si膜、721 ,72 2 は水素化領域、
7211,7221はシリサイド領域、73はSiO2 膜、
74はAlゲート電極、75は層間絶縁膜、751 ,7
2 ,753 はコンタクトホール、761 ,762 はシ
リサイド金属、77はゲート配線である。この原理説明
図によって、この実施例の多結晶SiTFTの製造方法
の原理を説明する。
【0075】第1工程(図9(A)参照) ガラス基板71の上に、多結晶p−Si膜72、SiO
2 膜73、Alゲート電極74を形成する。
【0076】第2工程(図9(B)参照) 第1工程で形成した、多結晶p−Si膜72/SiO2
膜73/Alゲート電極74構造の上部から、Alゲー
ト電極74をマスクにして多結晶p−Si膜72に水素
を注入して水素化領域721 ,722 形成する。水素を
注入することによって水素化領域721 ,722 はn型
化するが、水素の注入量を制御することによってn型の
度合いを変えることができる。
【0077】第3工程(図9(C)参照) 第2工程で説明したように、多結晶p−Si膜72に水
素を注入して水素化領域721 ,722 形成した後、層
間絶縁膜75を形成し、ソース領域とドレイン領域とな
る水素化領域721 ,722 の上にコンタクトホール7
1 ,752 を形成し、その上にコンタクトメタルとし
てSiとシリサイド化が可能なシリサイド金属761
762 を形成し、熱処理を加えて金属/Siのシリサイ
ド領域7211,7221を形成する。また、Alゲート電
極74の上に層間絶縁膜75にコンタクトホール753
を形成してゲート配線77を形成する。
【0078】このようにした形成したシリサイド領域7
11,7221は抵抗的にn+ 層の機能をもつから、n-
−水素化領域721 ,722 /n+ −シリサイド領域7
11,7221の構造ができ、燐(P)の注入を行うこと
なくn型のTFTを形成することができる。
【0079】前記の通り、この原理を用いてp−SiT
FTを製造すると、燐(P)の注入を行うことなくn型
TFTを形成することができるため、TFTをC−MO
S構成にする場合、1回の不純物イオンの注入によっ
て、C−MOSロジックを構成することができる。以
下、上記の原理に基づく実施例を説明する。
【0080】図10は、第6実施例の多結晶SiTFT
の製造工程説明図であり、(A)〜(C)は各工程を示
している。この図において、81はガラス基板、82は
多結晶p−Si膜、821 ,82 2 は水素化領域、82
11,8221はシリサイド領域、83はSiO2 膜、84
はAlゲート電極、85は層間絶縁膜、851 ,8
2 ,853 はコンタクトホール、861 ,862 はC
r膜、871 はソース配線、872 はドレイン配線、8
3 はゲート配線である。この工程説明図によって、こ
の実施例の多結晶SiTFTの製造方法を説明する。
【0081】第1工程(図10(A)参照) ガラス基板81の上に、多結晶p−Si膜82、SiO
2 膜83、Alゲート電極84を形成する。
【0082】第2工程(図10(B)参照) 第1工程で形成した、多結晶p−Si膜82/SiO2
膜83/Alゲート電極84構造の上部から、Alゲー
ト電極84をマスクにして多結晶p−Si膜82にイオ
ンシャワー法によって水素(H2 )を加速電圧5kV
で、5×1014cm-2注入して水素化領域821 ,82
2 形成する。水素を注入することによって水素化領域8
1 ,822 はn型化するが、水素の注入量を制御する
ことによってn型の度合いを変えることができる。
【0083】第3工程(図10(C)参照) 第2工程において、多結晶p−Si膜82に水素を注入
して水素化領域821,822 を形成した後、層間絶縁
膜85を形成し、ソース領域とドレイン領域となる水素
化領域821 ,822 の上にコンタクトホール851
852 を形成し、その上に膜厚500ÅのCr膜8
1 ,862 を形成し、300℃、1時間の熱処理を加
えて低抵抗のクロムシリサイド領域8211,8221を形
成する。また、Alゲート電極84の上の層間絶縁膜8
5にコンタクトホール853 を形成して全面に厚さ50
00ÅのAl膜をスパッタリングによって形成し、パタ
ーニングすることによって、ソース配線871 、ドレイ
ン配線872 、ゲート配線873 を形成する。
【0084】この実施例によって製造したTFTの特性
を測定した結果、従来技術によって燐(P)を注入して
製造したTFTの特性とほとんど違いがなかった。
【0085】なお、この実施例においては、多結晶p−
Si膜82にイオンシャワー法によって水素(H2 )を
導入したが、H2 ガスを用いたプラズマドーピングを用
いても同様の効果があった。
【0086】(第7実施例)図11、図12は、第7実
施例の多結晶SiTFTの製造工程説明図であり、
(A)〜(F)は各工程を示している。この図におい
て、91はガラス基板、92n ,92p は多結晶p−S
i膜、93n ,93p はSiO2 膜、94n ,94p
Alゲート電極、92n1,92n2,92p1,92p2は水
素化領域、95はレジスト膜、96は層間絶縁膜、97
はCr/Al膜、97n1,97p1はソース配線、9
n2,97p2はドレイン配線、97n3,97p3はゲート
配線、92n11 ,92n21 ,92p11 ,92p21 はクロ
ムシリサイド領域である。
【0087】この工程説明図によってこの実施例の多結
晶SiTFTを用いたC−MOSの製造方法を説明す
る。
【0088】第1工程(図11(A)参照) ガラス基板91の上に、多結晶p−Si膜92n ,92
p 、SiO2 膜93n,93p 、Alゲート電極9
n ,94p を形成する。
【0089】第2工程(図11(B)参照) 多結晶p−Si膜92n ,92p /SiO2 膜93n
93p /Alゲート電極94n ,94p 構造の上部か
ら、Alゲート電極94n ,94p をマスクにして、3
30℃、1Torrの水素プラズマによって多結晶p−
Si膜92n ,92p に水素(H2 )を導入して水素化
領域92n1,92n2,92p1,92p2を形成する。水素
を導入することによって水素化領域92n1,92n2,9
p1,92p2はn型化するが、水素の注入量を制御する
ことによってn型の度合いを変えることができる。
【0090】第3工程(図11(C)参照) Alゲート電極94n 、SiO2 膜93n 、多結晶p−
Si膜92n をレジスト膜95によって覆った状態で、
20kVのB2 6 のイオンシャワーによって水素化領
域92p1,92p2に5×1015cm-2の濃度で硼素
(B)を導入してp型化する。
【0091】第4工程(図12(D)参照) Alゲート電極94n 、SiO2 膜93n 、多結晶p−
Si膜92n およびAlゲート電極94p 、SiO2
93p 、多結晶p−Si膜92p の上に層間絶縁膜96
を形成し、n−TFTのソース領域とドレイン領域とな
る水素化領域92n1,92n2とAlゲート電極94n
上、p−TFTのソース領域とドレイン領域となる水素
化領域92p1,92p2とAlゲート電極94p の上の層
間絶縁膜96にコンタクトホールを形成する。
【0092】第5工程(図12(E)参照) n−TFTとp−TFTの上の全面にCr/Al膜97
を形成し、パターニングすることによって、n−TFT
のソース配線97n1、ドレイン配線97n2、ゲート配線
97n3、および、p−TFTのソース配線97p1、ドレ
イン配線97p2、ゲート配線97p3を形成する。
【0093】第6工程(図12(F)参照) 熱処理を加えて低抵抗のクロムシリサイド領域9
n11 ,92n21 ,92p11,92p21 を形成する。
【0094】以上説明したように、従来の多結晶SiT
FTを用いたC−MOSの製造方法においては、2回の
燐(P)のイオン注入工程と1回の硼素(B)の注入工
程が必要であったが、この実施例によると、1回の硼素
(B)の注入工程によってC−MOSを製造することが
できる。
【0095】上記の第6実施例、第7実施例の多結晶p
−Si膜を用いたTFTの製造方法においては、Pを注
入することなくn型TFTを製造することができ、ま
た、不純物の1回のイオン注入によってC−MOSを製
造することが可能となりPの注入による新たなレジスト
剥離工程を開発する必要も無くなった。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のLDD構
造多結晶SiTFTの製造方法によると、工程の複雑さ
を増すことなく容易に、それ自体特性が良好で、製造工
程で生じた残渣等を残すことなく、LDD構造多結晶S
iTFTを実現することができ、液晶表示装置の画素の
駆動に用いる場合、そのアクティブマトリクスの上に形
成する配向膜等の表示機能に関係する構造体を形成する
ことができ、高精度、高品質、高信頼性を有する液晶表
示装置を実現することができる。
【0097】また、本発明の多結晶SiTFTの製造方
法によると、Pを注入することなくn型TFTを製造す
ることができ、また、不純物の1回のイオン注入によっ
てC−MOSを製造することが可能となりPの注入によ
る新たなレジスト剥離工程を開発することも必須ではな
くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形式のLDD構造多結晶SiTF
Tの製造方法の原理説明図である。
【図2】第1実施例のLDD構造多結晶SiTFTの製
造工程説明図であり、(A)〜(D)は各工程を示して
いる。
【図3】第1実施例のLDD構造多結晶SiTFTの特
性図である。
【図4】第2実施例のLDD構造多結晶SiTFTの製
造工程説明図であり、(A)〜(D)は各工程を示して
いる。
【図5】第3実施例のLDD構造多結晶SiTFTの製
造工程説明図であり、(A)〜(D)は各工程を示して
いる。
【図6】第4実施例のLDD構造多結晶SiTFTの製
造工程説明図であり、(A)〜(E)は各工程を示して
いる。
【図7】第5実施例のLDD構造多結晶SiTFTの製
造工程説明図であり、(A)〜(D)は各工程を示して
いる。
【図8】従来のLDD構造多結晶SiTFTの製造工程
説明図であり、(A)〜(D)は各工程を示している。
【図9】第6実施例の多結晶SiTFTの製造方法の原
理説明図であり、(A)〜(C)は各工程を示してい
る。
【図10】第6実施例の多結晶SiTFTの製造工程説
明図であり、(A)〜(C)は各工程を示している。
【図11】第7実施例の多結晶SiTFTの製造工程説
明図(1)であり、(A)〜(C)は各工程を示してい
る。
【図12】第7実施例の多結晶SiTFTの製造工程説
明図(2)であり、(D)〜(F)は各工程を示してい
る。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 多結晶Si膜 21 ソース領域 22 ドレイン領域 21C ソースコンタクト領域 22C ドレインコンタクト領域 3 ゲート絶縁膜 4 ゲート 5 絶縁膜 61 ソース電極 62 ドレイン電極 63 ゲート電極 11 ガラス基板 12 多結晶Si膜 121 ソース領域 122 ドレイン領域 121C ソースコンタクト領域 122C ドレインコンタクト領域 13 ゲート絶縁膜 14 ゲート 15 P 161 ,162 開口 16 レジスト膜 17 B 18 絶縁膜 181 ,182 ,183 コンタクトホール 191 ソース電極 192 ドレイン電極 193 ゲート電極 21 ガラス基板 22 多結晶Si膜 221 ソース領域 222 ドレイン領域 221C ソースコンタクト領域 222C ドレインコンタクト領域 23 ゲート絶縁膜 24 ゲート 25 P 26 レジスト膜 261 ,262 開口 27 B 28 絶縁膜 281 ,282 ,283 コンタクトホール 291 ソース電極 292 ドレイン電極 293 ゲート電極 31 ガラス基板 32 多結晶Si膜 321 - 型多結晶Si膜 33 ゲート絶縁膜 34 ゲート電極 35 層間絶縁膜 351 ,352 コンタクトホール 3211,3212- 型多結晶Si膜 3221,3222+ 型多結晶Si膜 361 ソース電極 362 ドレイン電極 41 ガラス基板 42 多結晶Si膜 421 - 型多結晶Si膜 43 ゲート絶縁膜 44 ゲート電極 45 層間絶縁膜 451 ,452 コンタクトホール 4211,4212- 型多結晶Si膜 4221,4222+ 型多結晶Si膜 461 ソース電極 462 ドレイン電極 51 ガラス基板 52 n- 型の多結晶Si膜 5211,5212- 型多結晶Si膜 5221,5222+ 型多結晶Si膜 53 ゲート絶縁膜 54 ゲート電極 55 層間絶縁膜 551 ,552 コンタクトホール 561 ソース電極 562 ドレイン電極 71 ガラス基板 72 多結晶p−Si膜 721 ,722 水素化領域 7211,7221 シリサイド領域 73 SiO2 膜 74 Alゲート電極 75 層間絶縁膜 751 ,752 ,753 コンタクトホール 761 ,762 シリサイド金属 77 ゲート配線 81 ガラス基板 82 多結晶p−Si膜 821 ,822 水素化領域 8211,8221 クロムシリサイド領域 83 SiO2 膜 84 Alゲート電極 85 層間絶縁膜 851 ,852 ,853 コンタクトホール 861 ,862 Cr膜 871 ソース配線 872 ドレイン配線 873 ゲート配線 91 ガラス基板 92n ,92p 多結晶p−Si膜 92n1,92n2,92p1,92p2 水素化領域 92n11 ,92n21 ,92p11 ,92p21 クロムシリ
サイド領域 93n ,93p SiO2 膜 94n ,94p Alゲート電極 95 レジスト膜 96 層間絶縁膜 97 Cr/Al膜 97n1,97p1 ソース配線 97n2,97p2 ドレイン配線 97n3,97p3 ゲート配線
フロントページの続き (72)発明者 筧 達也 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 植松 達也 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 脇野 有希子 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、該絶縁基板上に形成され、
    低不純物濃度のソース領域とドレイン領域および高不純
    物濃度のソースコンタクト領域とドレインコンタクト領
    域を有する多結晶Si膜と、該多結晶Si膜の上に形成
    されたゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜の上に形成され
    たゲート電極と、該ソース領域の上に形成されたソース
    電極と、該ドレイン領域の上に形成されたドレイン電極
    を有するLDD構造多結晶SiTFTの製造方法であっ
    て、 高不純物濃度の多結晶Si膜の該ゲート電極の周辺に、
    該多結晶Si膜の導電型とは異なる不純物を導入するこ
    とによって低不純物濃度のソース領域とドレイン領域を
    形成し、残された高不純物濃度の多結晶Si膜をソース
    コンタクト領域とドレインコンタクト領域とすることを
    特徴とするLDD構造多結晶SiTFTの製造方法。
  2. 【請求項2】 高不純物濃度の多結晶Si膜のゲート電
    極の周辺に、該ゲート電極の端から5μm以下の範囲
    で、該高不純物濃度の多結晶Si膜の導電型とは異なる
    不純物を導入することを特徴とする請求項1に記載され
    たLDD構造多結晶SiTFTの製造方法。
  3. 【請求項3】 高不純物濃度の多結晶Si膜のゲート電
    極の周辺に該高不純物濃度の多結晶Si膜の導電型とは
    異なる不純物を導入する方法として、イオンドーピング
    法を用いることを特徴とする請求項1に記載されたLD
    D構造多結晶SiTFTの製造方法。
  4. 【請求項4】 多結晶Si膜に導入して高不純物濃度の
    多結晶Si膜を形成する不純物としてPH3 /H2 ,P
    3 /Heを用い、ゲート電極の周辺に該高不純物濃度
    の多結晶Si膜の導電型とは異なる不純物を導入して低
    不純物濃度のソース領域とドレイン領域を形成する不純
    物としてB2 6 /H2 ,B2 6 /Heを用いること
    を特徴とする請求項1に記載されたLDD構造多結晶S
    iTFTの製造方法。
  5. 【請求項5】 高不純物濃度の多結晶Si膜のゲート電
    極の周辺に導入する、該高不純物濃度の多結晶Si膜の
    導電型とは異なる不純物の量をドーズ量で1×1014
    オン/cm2 以下にすることを特徴とする請求項3に記
    載されたLDD構造多結晶SiTFTの製造方法。
  6. 【請求項6】 絶縁基板と、該絶縁基板上に形成され、
    低不純物濃度のソース領域とドレイン領域および高不純
    物濃度のソースコンタクト領域とドレインコンタクト領
    域を有する多結晶Si膜と、該多結晶Si膜の上に形成
    されたゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜の上に形成され
    たゲート電極と、該ソース領域の上に形成されたソース
    電極と、該ドレイン領域の上に形成されたドレイン電極
    を有するLDD構造多結晶SiTFTの製造方法であっ
    て、 多結晶Si膜に水素化処理を施すことによって生じたn
    - 型の領域をソース領域とドレイン領域とし、該多結晶
    Si膜にn型不純物を導入することによって生じたn+
    型の領域をソースコンタクト領域とドレインコンタクト
    領域とすることを特徴とするLDD構造多結晶SiTF
    Tの製造方法。
  7. 【請求項7】 絶縁基板上に多結晶Si膜を形成する工
    程と、該多結晶Si膜の上にゲート絶縁膜を形成する工
    程と、該ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程
    と、該ゲート電極をマスクにして該多結晶Si膜に水素
    化処理を施す工程と、該多結晶Si膜の全面に層間絶縁
    膜を形成する工程と、該層間絶縁膜にソースコンタクト
    ホールとドレインコンタクトホールを形成する工程と、
    該ソースコンタクトホールとドレインコンタクトホール
    を通して該多結晶Si膜にn型不純物を導入してn+
    の領域を形成する工程を含み、該多結晶Si膜に水素化
    処理を施すことによって生じたn- 型の領域をソース領
    域とドレイン領域とし、該多結晶Si膜にn型不純物を
    導入することによって形成したn+ 型の領域をソースコ
    ンタクト領域とドレインコンタクト領域とすることを特
    徴とする請求項6に記載されたLDD構造多結晶SiT
    FTの製造方法。
  8. 【請求項8】 絶縁基板上に多結晶Si膜を形成する工
    程と、該多結晶Si膜に水素雰囲気中でアニール処理を
    施す工程と、該多結晶Si膜の上にゲート絶縁膜を形成
    する工程と、該ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成す
    る工程と、該多結晶Si膜の全面に層間絶縁膜を形成す
    る工程と、該層間絶縁膜にソースコンタクトホールとド
    レインコンタクトホールを形成する工程と、該ソースコ
    ンタクトホールとドレインコンタクトホールを通して該
    多結晶Si膜にn型不純物を導入してn+ 型の領域を形
    成する工程を含み、該多結晶Si膜に水素雰囲気中でア
    ニール処理を施すことによって生じたn- 型の領域をソ
    ース領域とドレイン領域とし、該多結晶Si膜にn型不
    純物を導入することによって生じたn+ 型の領域をソー
    スコンタクト領域とドレインコンタクト領域として用い
    ることを特徴とする請求項6に記載されたLDD構造多
    結晶SiTFTの製造方法。
  9. 【請求項9】 多結晶Si膜にn型不純物を導入してn
    + 型の領域を形成する工程において、不純物イオンをイ
    オンドーピングあるいはイオンシャワー等の質量未分離
    の状態で打ち込むことを特徴とする請求項6から請求項
    8までのいずれか1項に記載されたLDD構造多結晶S
    iTFTの製造方法。
  10. 【請求項10】 ゲート電極と、n+ 型のソースコンタ
    クト領域およびドレインコンタクト領域の間の距離を、
    - 型の領域がソース領域側およびドレイン領域側の電
    界強度を緩和し、かつ、ソース領域からソース電極まで
    の電気抵抗およびドレイン領域からドレイン電極までの
    電気抵抗を低く保つ距離に設定することを特徴とする請
    求項6から請求項9までのいずれか1項に記載されたL
    DD構造多結晶SiTFTの製造方法。
  11. 【請求項11】 絶縁性基板上に多結晶Si膜を形成す
    る工程と、その上にゲート絶縁膜を形成する工程と、そ
    の上にゲート電極を形成する工程と、該ゲート電極をマ
    スクにしてソース領域とドレイン領域に不純物を導入す
    る工程と、該ソース領域とドレイン領域にソース電極と
    ドレイン電極を形成する工程を含み、該ソース領域、ド
    レイン領域、もしくはLDD構造のn- 領域に不純物を
    導入する工程として、水素を導入する工程を用い、か
    つ、ソース領域とソース電極の間、およびドレイン領域
    とドレイン電極との間の接続にシリサイドを用いること
    を特徴とする多結晶SiTFTの製造方法。
  12. 【請求項12】 ソース領域とドレイン領域に水素を導
    入する工程において、質量分離をしないイオンシャワー
    法を含むイオン注入法を用いることを特徴とする請求項
    11に記載された多結晶SiTFTの製造方法。
  13. 【請求項13】 ソース領域とドレイン領域に水素を導
    入する工程において、プラズマドーピング法を用いるこ
    とを特徴とする請求項11に記載された多結晶SiTF
    Tの製造方法。
  14. 【請求項14】 水素が導入されたソース領域とソース
    電極、ドレイン領域とドレイン電極の間を接続するため
    にCr,Ti,Mo,Wのシリサイドを用いることを特
    徴とする請求項11に記載された多結晶SiTFTの製
    造方法。
  15. 【請求項15】 シリサイドを形成する技術として熱処
    理、レーザアニール、またはランプアニールを用いるこ
    とを特徴とする請求項14に記載された多結晶SiTF
    Tの製造方法。
  16. 【請求項16】 C−MOS構造の素子を製造する際、
    n−TFTにおいては請求項11の不純物導入方法を用
    い、p−TFTにおいてはボロンドーピングを用いるこ
    とを特徴とする請求項11に記載された多結晶SiTF
    Tの製造方法。
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