JPH0710595U - オートテンショナ用ダンパ装置 - Google Patents
オートテンショナ用ダンパ装置Info
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- JPH0710595U JPH0710595U JP4504393U JP4504393U JPH0710595U JP H0710595 U JPH0710595 U JP H0710595U JP 4504393 U JP4504393 U JP 4504393U JP 4504393 U JP4504393 U JP 4504393U JP H0710595 U JPH0710595 U JP H0710595U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】プランジャ22aの上端部に、その中心軸に対
し非平行な押圧力が加わった場合にも、円筒状部41並
びにピストン25の外周面の端縁にエッヂロードが発生
するのを防止する。 【構成】上記円筒状部41並びにピストン25の外周面
上下両端部をクラウニング形状とする。
し非平行な押圧力が加わった場合にも、円筒状部41並
びにピストン25の外周面の端縁にエッヂロードが発生
するのを防止する。 【構成】上記円筒状部41並びにピストン25の外周面
上下両端部をクラウニング形状とする。
Description
【0001】
この考案に係るオートテンショナ用ダンパ装置は、自動車用エンジンのタイミ ングベルト、或はオルタネータやコンプレッサ等の補機を駆動する為のベルト( 以下これらを合わせて単に『ベルト』とする。)に適正な張力を付与するオート テンショナに組み込み、上記ベルトの振動を抑え付けるのに利用する。
【0002】
OHC型、或はDOHC型エンジンのカムシャフトを、クランクシャフトと同 期して回転駆動する為、図3に示す様なベルト1による駆動装置が広く使用され ている。この図3に於いて、2はエンジンのクランクシャフトにより回転駆動さ れる駆動プーリ、3はカムシャフトの端部に固定された従動プーリ、4、4はベ ルト1を案内したり、或はウォータポンプ等の補機を駆動する為のガイドプーリ 或は従動プーリ、5はベルト1に適正な張力を付与する為のプーリである。
【0003】 このプーリ5は、枢軸6を中心として揺動する揺動部材7に枢支されている。 そして、この揺動部材7に固定したブラケット8の端部にばね9を設け、このば ね9によってプーリ5をベルト1に向け弾性的に押圧する事により、温度変化等 に伴うベルト1等の寸法変化やエンジンの運転に伴う振動等に拘らず、このベル ト1の張力が常に一定に保たれる様にしている。
【0004】 ところで、オートテンショナにはベルト1に張力を付与する機能の他、このベ ルト1を抑え付ける機能が要求される。即ち、図3に示したカムシャフトの駆動 装置に於いて、駆動プーリ2の回転時には、ベルト1の一部で前記各プーリ2〜 5の間に位置する部分が、走行方向とは直角な方向に、振れる様に振動する傾向 となる。この振れをそのまま許容した場合、振れの振幅が大きくなり(振動が成 長し)、ベルト1による駆動部分に異常振動が発生したり、或は歯付ベルトの場 合には所謂歯飛びが生じる等の問題を生じる。
【0005】 この為従来から、例えば特開昭58−65357号公報、同63−18075 9号公報に記載されている様に、オートテンショナにダンパ装置を組み込み、こ のダンパ装置によって上記ベルト1を抑え付ける事が行なわれている。又、ベル ト1の弛みをより確実に防止する為、このベルト1が弛んだ場合にはプーリ5を 迅速に追従させ、ベルト1が緊張する場合にはこのプーリ5を退避させる事なく 、このベルト1を抑え付けるオートテンショナも、例えば特開昭63−1671 63号公報、特開平2−72252号公報、同2−80839号公報、同3−2 4346号公報、実開平2−16846号公報、同2−98243号公報、同4 −39349号公報等に記載されている様に、従来から知られている。
【0006】 これら各公報に記載されたオートテンショナは、粘性ダンパと揺動部材との間 に一方向クラッチを設けたり(特開昭63−167163号公報)、ラチェット 機構を設けたり(特開平2−80839号公報、実開平2−16846号公報) 、逆止弁を組み込んで一方向のみ機能するダンパ装置を設けたり(特開平2−7 2252号公報、同3−24346号公報、実開平2−98243号公報)、粘 性液体を一方向にのみ流れ易くする傾斜面を備えたダンパ装置を設けたり(実開 平4−39349号公報)している。更に、特開昭62−274143号公報、 実開昭60−52458号公報等には、揺動部材とダンパ装置とを別体とし、そ れぞれを別々にエンジンのシリンダブロック前面等に取り付けて、オートテンシ ョナとする構造が記載されている。
【0007】 上述の様に構成される従来技術の内、特開昭58−65357号公報、同63 −180759号公報に記載されたオートテンショナでは、プーリが何れの方向 にも緩徐にしか変位出来ない為、ベルトが弛んだ場合にプーリがこれに追従でき ず、ベルトの張力が一時的に低下する場合が考えられる。又、前記特開昭63− 167163号公報、特開平2−72252号公報、同2−80839号公報、 同3−24346号公報、実開平2−16846号公報、同2−98243号公 報、同4−39349号公報等に記載されたオートテンショナの場合、一方向ク ラッチがフレッチング摩耗する事で、耐久性が不十分であったり(特開昭63− 167163号公報)、内部構造が複雑で製作が難しく、製作費が嵩んだり(特 開平2−72252号公報、同2−80839号公報、同3−24346号公報 、実開平2−16846号公報、同2−98243号公報)、部品摩耗により経 時的に特性が変化し易く、又、ベルトが弛んだ場合にも粘性液体による抵抗を多 少受ける為、プーリの追従性が必ずしも十分でなかったり(特開平2−7225 2号公報、同3−24346号公報、実開平2−98243号公報、同4−39 349号公報)する。更に、特開昭62−274143号公報、実開昭60−5 2458号公報に記載されたオートテンショナの場合には、設置スペースが嵩ん だり、ベルトの張力が急激に低下した場合の追従性が悪い。
【0008】
上述の様な事情に鑑みて本考案者は先に、図4〜5に示す様なオートテンショ ナを考案した(実願平4−67543号(図4)、同5−29569号(図5) )。
【0009】 この内、図4に記載したオートテンショナは、固定部材10に設けられた固定 軸11の周囲に揺動部材12の基端部を回転自在に支持し、この揺動部材12の 先端部に、上記固定軸11と平行な枢軸13を設けている。そして、この枢軸1 3の周囲にプーリ5を回転自在に支持し、このプーリ5に、張力を付与すべきベ ルト1を掛け渡している。上記固定軸11の周囲には、上記揺動部材12に上記 プーリ5をベルト1に向け押圧する方向の弾力を付与する張力付与ばねである、 捩りコイルばね14のコイル部15を配置している。又、この捩りコイルばね1 4の両端部に設けた1対の係止部16a、16bを上記固定部材10と上記揺動 部材12とにそれぞれ係止する事で、上記揺動部材12に上記プーリ5をベルト 1に向け押圧する方向の弾力を付与している。
【0010】 又、上記固定部材10に設けた固定側腕片17と上記揺動部材12に設けた揺 動側腕片18との間には、ダンパ装置19を掛け渡している。即ち、図示の構造 の場合には、固定側腕片17の先端部にシリンダ筒20の基端部を固定し、揺動 側腕片18の先端部に固定した受ブロック21の下面にプランジャ22の先端部 を突き当てている。
【0011】 一方、図5に示したオートテンショナでは、図4に示した構造から固定部材1 0を省略している。そして、揺動側腕片18の先端部にダンパ装置19を支持し 、このダンパ装置19の下端部で上記揺動側腕片18の下面から突出した部分を 、エンジンのシリンダブロック前面等の固定部分に形成した突部(図示せず)に 突き当て自在としている。又、捩りコイルばね14の係止部16aは、上記固定 部分に係止している。
【0012】 何れの構造を有するオートテンショナの場合でも、上記ダンパ装置19は、図 6又は図7に示す様に構成されている。内部にシリコンオイル等の粘性液体23 を封入したシリンダ筒24は、上端部が開口し、下端部が塞がれた有底円筒状で ある。このシリンダ筒24の内側下半部にはピストン25を、昇降自在に嵌装し ている。尚、シリンダ筒24の内周面とピストン25の外周面との間には微小な 隙間が存在する。上記ピストン25の上側と下側とに存在する粘性液体23は、 この微小な隙間を通じて緩徐に流通する。又、上記ピストン25の下面と上記シ リンダ筒24の底部上面との間には圧縮コイルばねである付勢ばね26を設け、 このピストンを上方に付勢している。更に、上記シリンダ筒24の内側上半部に は前記プランジャ22の基部28を、昇降自在に嵌装している。シリンダ筒24 の内周面と基部28の外周面との間にはシールリング29を設けて、両周面間の 液密保持を図っている。尚、上記ピストン25の上端面には複数の切り欠き30 、30を形成し、この切り欠き30、30を通じて、上記基部28及びピストン 25の突き合わせ部内側に存在する内側空間31と上記微小な隙間とを連通させ ている。
【0013】 一方、上記ピストン25を構成する隔壁32の中央部には通孔33を形成して 、このピストン25の上下を連通する通路を構成している。そして、上記隔壁3 2の下側部分に、上記通孔33を開閉する逆止弁34を設けている。この逆止弁 34は、ばね38の弾力によりボール39を、上記通孔33の下端開口部に向け 弾性的に押圧して成り、上記ピストン25が前記付勢ばね26の弾力により上方 に変位する場合にのみ開く機能を有する。
【0014】 更に、図6に示した第1例のダンパ装置19の場合には、前記プランジャ22 の先半部27の外径を、前記シリンダ筒24の内径よりも十分に小さくして、こ の先半部27の外周面と上記シリンダ筒24の上部内周面との間の上部空間35 の下半部にも、前記粘性液体23を注入している。そして、前記基部28と先半 部27との連続部に設けた連通孔36、36を通じ、上記上部空間35と前記内 側空間31との間での粘性液体23の流通を自在としている。上記シリンダ筒2 4の上端部内周面と上記先半部27の外周面との間にはシールリング37を設け て、上記上部空間35の上端開口部を塞いでいる。
【0015】 一方、図7に示した第2例のダンパ装置19の場合には、先半部27aを比較 的大径にし、この先半部27aの内部容積を大きくする代わりに、プランジャ2 2の内外を通じさせる連通孔36、36(図6)を省略している。この図7に示 したダンパ装置19を前記図5に示したオートテンショナに組み込む場合に、図 示の例では、シリンダ筒24を揺動側腕片18の下面から突出させて、このシリ ンダ筒24の下端面を、エンジンのシリンダブロック前面等の固定部分に形成し た突部の上面に突き当て自在としている。尚、図7(A)はダンパ装置の収縮状 態を、(B)は伸長状態をそれぞれ示している。
【0016】 上述の様に構成されるダンパ装置19を組み込んで前述の様に構成される先考 案のオートテンショナは、例えば図8に示す様にエンジンに組み込んで、カムシ ャフトを駆動する為のベルト1に適正な張力を付与する。この図8に示した様な オートテンショナの使用状態に於いては、捩りコイルばね14の弾力に基づいて 揺動部材12が揺動し、この揺動部材12の先端部の枢軸13に回転自在に支持 されたプーリ5を、ベルト1に向け弾性的に押圧する。プーリ5がベルト1に押 し付けられる事で、上記揺動部材12の揺動は制限される。この状態で、固定側 腕片17(図4の構造の場合)又はシリンダブロック等の固定部分に形成した突 部(図5の構造の場合)と揺動側腕片18との間に設けられたダンパ装置19が 、上記固定側腕片17又は突部と揺動側腕片18との間で、前記付勢ばね26の 弾力に基づいて突っ張った状態となる。
【0017】 この状態からベルト1が弛むと、前記捩りコイルばね14の弾力に基づいて揺 動部材12が揺動し、上記プーリ5をベルト1の動きに追従させる。この際、上 記ダンパ装置19を構成するプランジャ22の変位は少し遅れる為、このプラン ジャ22の先端と受ブロック21の下面とが(図4に記載した構造の場合)、或 はシリンダ筒24の下面と突部の上面とが(図5に示した構造の場合)、それぞ れ離隔する。従って、ベルト1が弛む際には、プーリ5をベルト1の動きに追従 させるべく揺動部材12を回動させる事に対し、上記ダンパ装置19が全く抵抗 とはならない。この結果、上記プーリ5をベルト1の動きに対し迅速に追従させ て、このベルト1の張力が低下する事を防止できる。上記ダンパ装置19の全長 は、前記付勢ばね26の弾力により、上記揺動部材12の動きよりも僅かに遅れ て伸長する。
【0018】 この様に、付勢ばね26の弾力に基づいてダンパ装置19が伸長する際には、 前記逆止弁34が開く。即ち、前記ばね38の弾力に抗してボール39が下降し 、前記隔壁32に形成した通孔33の下端開口を開く。この結果、隔壁32の上 側から下側への粘性液体23の移動が円滑に行なわれ、ピストン25並びにプラ ンジャ22の上昇は比較的迅速に行なわれ、極く短時間の後に、上記ダンパ装置 19が上記固定側腕片17又は突部と揺動側腕片18との間で突っ張る。
【0019】 反対にベルト1の張力が増大すると、上記揺動部材12が捩りコイルばね14 の弾力に抗して回動する傾向となる。この状態では、前記揺動側腕片18が上記 ダンパ装置19を圧縮方向に押圧する。従って、この場合には上記揺動部材12 を回動させる為に、上記プランジャ22並びにピストン25を、前記付勢ばね2 6の弾力に抗して、シリンダ筒24内に押し込まなければならない。この際に上 記逆止弁34は閉じられたままとなる為、上記ピストン25を下降させるべく、 このピストン25の下側に存在する粘性液体23をピストン25の上側に移動さ せるのは、前記シリンダ筒24の内周面とピストン25の外周面との間に存在す る微小な隙間を通じて行なわなければならない。この微小な隙間を通じて流れる 粘性液体23の量は限られたものである為、上記ピストン25並びにプランジャ 22の変位は緩徐にしか行なわれなくなる。この結果、上記揺動部材12に支持 されたプーリ5の変位も、上記ダンパ装置19の作用により緩徐にしか行なわれ なくなり、上記ベルト1はプーリ5により抑え付けられ、このベルト1の振動が 成長する事がなくなる。
【0020】
ところが、前述の様に構成され、オートテンショナに組み込まれた状態で上述 の様に作用する先考案に係るオートテンショナ用ダンパ装置の場合、依然として 次に述べる様な改良すべき点がある。
【0021】 即ち、ベルト1の張力が上昇するのに伴ってダンパ装置19の全長が縮まる際 、受ブロック21の下面がプランジャ22の先端に(図4に記載した構造の場合 )、或はシリンダ筒24の下面が突部の上面に(図5に示した構造の場合)、そ れぞれ突き当てられるが、これら受ブロック21或は突部からプランジャ22或 はシリンダ筒24に加えられる力の方向は、これら各部材22、24の軸に対し て必ずしも平行ではない。
【0022】 例えば、前記図7に示す様な構造を有するダンパ装置19の全長を縮める際、 図9に示す様に、受ブロック21からプランジャ22の頂部に、このプランジャ 22の中心軸aに対し非平行な力Fが加えられる場合がある。この様な場合には 、上記プランジャ22及びこのプランジャ22により押圧されるピストン25に 、上記中心軸aと直行する軸を中心とする回転モーメントが発生する。そして、 この回転モーメントに基づき、図9に示す様に、上記プランジャ22及びピスト ン25の上下両端縁部にエッヂロードαが発生し、当該部分の接触面圧が著しく 増大して、この部分の摩耗が著しく促進される。
【0023】 本考案のオートテンショナ用ダンパ装置は、この様な不都合を解消すべく考え たものである。
【0024】
本考案のオートテンショナ用ダンパ装置は、固定部材と、この固定部材に設け られた固定軸と、この固定軸の周囲にその基端部を回転自在に支持された揺動部 材と、この揺動部材の先端部に設けられた、上記固定軸と平行な枢軸と、この枢 軸の周囲に回転自在に支持されたプーリと、このプーリをベルトに向け押圧する 方向の弾力を上記揺動部材に付与する張力付与ばねとを備えたオートテンショナ に、上記揺動部材に設けた揺動側腕片と固定の部分との間に掛け渡した状態で組 み込まれる。
【0025】 この様な本考案のオートテンショナ用ダンパ装置は、前述した先考案のオート テンショナに組み込まれたダンパ装置と同様に、内部に粘性液体を封入したシリ ンダ筒と、このシリンダ筒の内部に軸方向に亙る変位自在に嵌装されたピストン と、このピストンとシリンダ筒との間に設けられ、このピストンを一方向に付勢 する付勢ばねと、片半部に上記シリンダ筒の内周面と摺接する円筒状部を有し、 上記付勢ばねの弾力に基づく上記ピストンの変位に伴って、上記シリンダ筒から の突出量を増すプランジャと、上記ピストンの軸方向両端面同士を連通する通路 と、この通路を開閉する逆止弁とを備え、この逆止弁は、上記ピストンが上記付 勢ばねの弾力に基づいて変位する場合にのみ開く機能を有する。
【0026】 特に、本考案のオートテンショナ用ダンパ装置に於いては、上記ピストンと上 記円筒状部との少なくとも一方の外周面の軸方向両端部を、端縁に向かうほど外 径が小さくなるクラウニング形状とした事を特徴としている。
【0027】
上述の様に構成される本考案のオートテンショナ用ダンパ装置が、オートテン ショナに組み込まれた状態でベルトの振動を抑えるべく、プーリを支持した揺動 部材の変位を制限する際の作用自体は、前述した先考案のオートテンショナに組 み込まれたダンパ装置の場合と同様である。
【0028】 特に、本考案のオートテンショナ用ダンパ装置に於いては、ピストンとプラン ジャの円筒状部との少なくとも一方の外周面の軸方向両端部をクラウニング形状 とした為、プランジャに対して、その中心軸に対し非平行な力が加えられた場合 でも、上記外周面にエッヂロードが発生する事がない。
【0029】
図1〜2は本考案の実施例を示している。上端が開口した有底円筒状のシリン ダ筒24の内部には粘性液体23を封入すると共に、ピストン25を昇降自在に 嵌装している。そして、このピストン25の下面と上記シリンダ筒24の底部上 面との間に付勢ばね26を設けて、上記ピストン25に上昇方向の弾力を付与し ている。又、上記ピストン25の上側にはプランジャ22aを設けている。この プランジャ22aのシリンダ筒24からの突出量は、上記付勢ばね26の弾力に 基づく上記ピストン25の上昇に伴って増す。更に、上記ピストン25の隔壁3 2の中央部には通孔33を形成し、このピストン25の上側と下側とを連通する 通路としている。更に、上記隔壁32の下側部分に、ばね38とボール39とか ら成る逆止弁34を設けている。この逆止弁34は、上記ピストン25が上記付 勢ばね26の弾力に基づいて上昇する場合にのみ開く。
【0030】 又、上記プランジャ22aの下半部には、上記シリンダ筒24の内周面と摺接 する円筒状部41を、上半部には上記シリンダ筒24の内径よりも少し小さな外 径を有する小径部42を、それぞれ形成している。上記円筒状部41の下端は開 口し、上記小径部42の上端は塞がれており、従って上記プランジャ22aは、 有底円筒状に形成されている。又、上記プランジャ22aの上端部には、このプ ランジャ22aの内外を連通する通孔43を形成して、内側空間31内の圧力が 過度に上昇する事を防止している。上記小径部42の上部内側には、適宜通気性 を有する除塵フィルタ(図示せず)を内嵌固定して、この小径部42の内側断面 を覆う。
【0031】 更に、本考案のオートテンショナ用ダンパ装置に於いては、図2に誇張して示 す様に、上記ピストン25の外周面の上下両端部と、上記プランジャ22aの下 半部に形成した円筒状部41の外周面の上下両端部とを、端縁に向かう程外径が 小さくなるクラウニング形状としている。
【0032】 上述の様に構成される本考案のオートテンショナ用ダンパ装置が、前記図4或 は図5に示す様なオートテンショナに組み込まれた状態で、ベルト1の振動を抑 えるべく、プーリ5を支持した揺動部材12の変位を制限する際の作用自体は、 前述した先考案のオートテンショナに組み込まれたダンパ装置の場合と同様であ る。
【0033】 特に、本考案のオートテンショナ用ダンパ装置に於いては、ピストン25及び 円筒状部41の外周面の上下両端部クラウニング形状とした為、前記図9に示す 様に、プランジャ22aに対しその中心軸に対し非平行な力が加えられた場合で も、上記各外周面に発生する荷重βは図1に示す様に、前記図9に示した従来構 造の場合に比べて小さなものとなり、各外周面の端縁部に大きなエッヂロードが 発生する事がなくなる。
【0034】 尚、図示の実施例は、前記図7に示した構造に本考案を適用したものであるが 、前記図6に示した構造にも、同様に適用できる事は明らかである。
【0035】
本考案のオートテンショナ用ダンパ装置は、以上に述べた通り構成され作用し 、シリンダ筒の内周面に摺接する部分に大きなエッヂロードが発生するのを防止 する為、摺接部分の面圧の上昇を防止して、当該摺接部分の摩耗防止を図り、ダ ンパ装置の耐久性向上を図れる。
【図1】本考案の実施例を、収縮状態で示す縦断面図。
【図2】図1のA部を、厚さ方向の折れ曲がり量を軸方
向の寸法に対し誇張した状態で示す断面図。
向の寸法に対し誇張した状態で示す断面図。
【図3】従来から知られたオートテンショナの使用状態
の1例を示す正面図。
の1例を示す正面図。
【図4】先考案に係るオートテンショナの第1例を示す
正面図。
正面図。
【図5】同第2例を示す正面図。
【図6】先考案に係るオートテンショナに組み込まれた
ダンパ装置の第1例を示す縦断面図。
ダンパ装置の第1例を示す縦断面図。
【図7】同第2例を、収縮状態と伸長状態とで示す縦断
面図。
面図。
【図8】先考案に係るオートテンショナの使用状態の1
例を示す正面図。
例を示す正面図。
【図9】ダンパ装置のプランジャに非平行な力が加えら
れている状態を示す縦断面図。
れている状態を示す縦断面図。
1 ベルト 2 駆動プーリ 3 従動プーリ 4 ガイドプーリ 5 プーリ 6 枢軸 7 揺動部材 8 ブラケット 9 ばね 10 固定部材 11 固定軸 12 揺動部材 13 枢軸 14 捩りコイルばね 15 コイル部 16a、16b 係止部 17 固定側腕片 18 揺動側腕片 19 ダンパ装置 20 シリンダ筒 21 受ブロック 22、22a プランジャ 23 粘性液体 24 シリンダ筒 25 ピストン 26 付勢ばね 27、27a 先半部 28 基部 29 シールリング 30 切り欠き 31 内側空間 32 隔壁 33 通孔 34 逆止弁 35 上部空間 36 連通孔 37 シールリング 38 ばね 39 ボール 40 空気 41 円筒状部 42 小径部 43 通孔
Claims (1)
- 【請求項1】 固定部材と、この固定部材に設けられた
固定軸と、この固定軸の周囲にその基端部を回転自在に
支持された揺動部材と、この揺動部材の先端部に設けら
れた、上記固定軸と平行な枢軸と、この枢軸の周囲に回
転自在に支持されたプーリと、このプーリをベルトに向
け押圧する方向の弾力を上記揺動部材に付与する張力付
与ばねとを備えたオートテンショナに、上記揺動部材に
設けた揺動側腕片と固定の部分との間に掛け渡した状態
で組み込まれ、内部に粘性液体を封入したシリンダ筒
と、このシリンダ筒の内部に軸方向に亙る変位自在に嵌
装されたピストンと、このピストンとシリンダ筒との間
に設けられ、このピストンを一方向に付勢する付勢ばね
と、片半部に上記シリンダ筒の内周面と摺接する円筒状
部を有し、上記付勢ばねの弾力に基づく上記ピストンの
変位に伴って、上記シリンダ筒からの突出量を増すプラ
ンジャと、上記ピストンの軸方向両端面同士を連通する
通路と、この通路を開閉する逆止弁とを備え、この逆止
弁は、上記ピストンが上記付勢ばねの弾力に基づいて変
位する場合にのみ開く機能を有するオートテンショナ用
ダンパ装置に於いて、上記ピストンと上記円筒状部との
少なくとも一方の外周面の軸方向両端部を、端縁に向か
うほど外径が小さくなるクラウニング形状とした事を特
徴とするオートテンショナ用ダンパ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4504393U JPH0710595U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | オートテンショナ用ダンパ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4504393U JPH0710595U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | オートテンショナ用ダンパ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710595U true JPH0710595U (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=12708345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4504393U Pending JPH0710595U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | オートテンショナ用ダンパ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0710595U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6263599U (ja) * | 1985-10-01 | 1987-04-20 | ||
WO2020184322A1 (ja) * | 2019-03-11 | 2020-09-17 | Ntn株式会社 | チェーンテンショナ |
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1993
- 1993-07-28 JP JP4504393U patent/JPH0710595U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6263599U (ja) * | 1985-10-01 | 1987-04-20 | ||
WO2020184322A1 (ja) * | 2019-03-11 | 2020-09-17 | Ntn株式会社 | チェーンテンショナ |
JP2020148215A (ja) * | 2019-03-11 | 2020-09-17 | Ntn株式会社 | チェーンテンショナ |
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