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JPH0693579A - 複合材料およびその製造方法 - Google Patents

複合材料およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0693579A
JPH0693579A JP5090404A JP9040493A JPH0693579A JP H0693579 A JPH0693579 A JP H0693579A JP 5090404 A JP5090404 A JP 5090404A JP 9040493 A JP9040493 A JP 9040493A JP H0693579 A JPH0693579 A JP H0693579A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composite material
uncured
yarns
fiber
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5090404A
Other languages
English (en)
Inventor
Masumi Itonaga
真須美 糸永
Mamoru Izumiyama
護 泉山
Yasuhiro Akita
靖博 秋田
Yoshio Nakazawa
好夫 中沢
Riyouichi Naka
亮一 那珂
Teruo Iwashita
輝雄 岩下
Shingo Shibamoto
眞吾 芝本
Yuji Goto
裕次 後藤
Mikio Shima
美樹男 島
Yasutsugu Sato
安次 佐藤
Hideki Komori
英樹 小森
Yoshiharu Endo
嘉治 遠藤
Atsuo Morii
惇雄 森井
Yoshihiro Abe
吉弘 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Suzuki Metal Industry Co Ltd
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Suzuki Metal Industry Co Ltd
Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Suzuki Metal Industry Co Ltd, Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP5090404A priority Critical patent/JPH0693579A/ja
Publication of JPH0693579A publication Critical patent/JPH0693579A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/02Ropes built-up from fibrous or filamentary material, e.g. of vegetable origin, of animal origin, regenerated cellulose, plastics
    • D07B1/04Ropes built-up from fibrous or filamentary material, e.g. of vegetable origin, of animal origin, regenerated cellulose, plastics with a core of fibres or filaments arranged parallel to the centre line
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B2201/00Ropes or cables
    • D07B2201/20Rope or cable components
    • D07B2201/2001Wires or filaments
    • D07B2201/201Wires or filaments characterised by a coating
    • D07B2201/2012Wires or filaments characterised by a coating comprising polymers

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 熱硬化性樹脂を高強度繊維で強化した線条複
合材料を簡素化したプロセスにより能率良く製造する。 【構成】 高強度繊維の複数の束に張力を付与して個別
に樹脂を含浸し、含浸樹脂の揮発分を個別の束毎に加熱
乾燥し、それらを集束して複合材料素線8にする際に素
線横断面に対する3束の集束位置を固定して、束を素線
の軸に平行に整列させ、その素線の周囲を繊維で編組等
の被覆をする複合材料素線8およびその製造方法。さら
にその複合材料素線8を単体で、または撚合してから、
含浸した樹脂を硬化させて製造する複合材料単線または
複合材料撚線14およびそれらの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性樹脂を高強度
繊維で繊維強化した線条複合材料の未硬化素線および単
独の未硬化素線を熱硬化した単線、また複数の未硬化素
線を撚り加工するか、又は撚り加工せずに熱硬化した線
条物およびそれらの製造方法に関するものである。
【0002】この様な複合材料は、単体では橋梁のメイ
ンケーブルや建設物のブレース材として使用でき、コン
クリートやモルタルと組み合わせることによりプレスト
レストコンクリートの緊張材、地盤補強のためのロック
ボルト材および鉄筋コンクリートの鉄筋代替材などとし
て用いることができる。
【0003】またこの複合材料は従来の鋼材に比べて軽
量かつ耐食性、耐塩害性、切削性に優れるという特長を
持つため、大深度地下空間での地盤補強ロックボルトや
シールド機で直接掘削可能な立て坑用コンクリート部材
の補強材などの従来材では困難であった部材にも適用す
ることができる。
【0004】
【従来の技術】ロッド状の熱硬化性樹脂複合材料の製造
技術としては、プルトルージョン法による製造技術また
はケーブルのように複合材料素線を束ねる製造技術があ
る。
【0005】プルトルージョン法による製造技術とはロ
ッド状複合材料の連続引抜成形法であり、熱硬化性樹脂
を含浸した高強度繊維ヤーンを加熱ダイに通して連続的
に引き抜きながら硬化させ製品とする技術である。
【0006】プルトルージョン法は原材料から最終製品
へ一気に製造できるが、長尺製品を製造しにくい欠点が
ある。
【0007】また太径のプルトルージョン製品は曲げ剛
性が大きくなりハンドリングがやや困難になる。
【0008】さらに熱硬化時の樹脂の内部収縮による応
力でプルトルージョン製品が軸方向に割れてしまう問題
もあり、太径のプルトルージョン製品は製造が非常に困
難である。
【0009】それに対してケーブルやワイヤーはその使
用環境や負荷に応じた任意の長さの多数本の素線を束ね
て任意の径で用いることができる。
【0010】同じ断面積のプルトルージョン製品に比べ
て束の曲げ剛性は小さいため、束はドラムなどに巻ける
のでハンドリングも容易である。
【0011】繊維強化複合材料をケーブルとしてもちい
る場合においても、個々のケーブルがばらけさせないた
めに従来の鋼線ワイヤーに見られるように撚線としても
ちいることがハンドリングの上からも都合がよい。
【0012】これらの複合材料による撚線を製造するに
は、何らかの方法で樹脂が硬化していない状態の素線を
作りだし、その未硬化素線を撚合して未硬化撚線とした
後に加熱硬化して完全に硬化した撚線とする必要があ
る。
【0013】なぜなら熱硬化性樹脂をもちいた繊維強化
複合材料は完全に硬化した場合には弾性体に近くなり塑
性変形をほとんど生じない。
【0014】そのため完全に硬化した素線をもちいて撚
線に加工しても非常に大きな撚戻し力のために加工し難
いし、たとえ加工してもより形状が悪く品質上、また外
観上良くないからである。
【0015】未硬化の素線を用いれば未硬化の樹脂が塑
性変形を生じるために容易に撚線へと加工できる。
【0016】このように未硬化素線を経由して最終製品
に加工することが複合材料をケーブルとする場合の製造
方法の特徴であり、最終製品へ一気に製造できるプルト
ルージョンによる製造方法との違いである。
【0017】このような複合材料の製造方法には、従来
の技術として特公昭62―18679号公報に見られる
ような製造方法、特開平2―127583号公報に見ら
れるような製造方法がある。
【0018】すなわち特公昭62―18679号公報に
見られるような製造方法とは、高強力低伸度の繊維を集
束、撚合、編組等の手段により繊維芯を形成し、この繊
維芯に熱硬化性樹脂を含浸し、該繊維芯の周面に乾燥粉
末剤をまぶし、さらに該繊維芯の外周を繊維による編組
体で被覆するという製造方法である。
【0019】また特開平2―127583号公報に見ら
れるような製造方法とは、高強力低伸度繊維のマルチフ
ィラメントに熱硬化性樹脂を含浸し、かつこの樹脂を半
硬化させストランドプリプレグ(以下未硬化ヤーンとす
る)を形成し、この未硬化ヤーンを複数本撚合して複合
ストランドヤーンとし、その外周にその軸方向に直角に
近い状態で緻密に繊維を巻き付けて該外周を被覆する製
造方法である。
【0020】またこの際に繊維による被覆をもちいる代
わりに多孔質のテープを用いても良く、素線を撚合する
さいのピッチは撚合仕上がり直径の8倍以上にすると良
いとも記述してある。
【0021】さらに特開平2―104786号には、高
強力低伸度繊維を集束、撚合、編組等の手段により集合
して繊維芯を形成し、この繊維芯に熱硬化性樹脂を含浸
し、ついでこの繊維芯の外周に被覆素材の巻付け或いは
編組により緻密な被覆を施し、こののち繊維芯を加熱し
てその内部の熱硬化性樹脂を硬化させて複合線条体を得
るに当り、繊維芯の外周に被覆を施す際にその被覆の素
材に予め、繊維芯に含浸した熱硬化性樹脂の熱収縮率に
相当する伸びを与えておくことを特徴とする複合線条体
の製造方法が記載されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところが以上の方法に
よっても幾つかの課題がある。すなわち製造速度が遅い
ことおよび製造プロセスが煩雑になりコスト高になるこ
となどである。
【0023】すなわち特公昭62―18679号公報の
方法では強化繊維を複数本集束,撚合,編組等の手段に
より繊維芯を形成して、その後熱硬化性樹脂を含浸させ
る方法である。
【0024】そのために集束前の高強度繊維ヤーンに比
べて太い繊維芯に樹脂を完全に含浸させることは困難に
なり、不完全な含浸状態は強度発現率を低くする。
【0025】またほぼ完全に含浸が行われたとしても含
浸に必要な時間が長くなり製造速度が遅くなる。
【0026】また樹脂の揮発分を乾燥する際にも、繊維
芯が太く比表面積が小さいことが乾燥機構の律速になり
製造速度が遅くなる。
【0027】それらをハンドリングするために乾燥粉末
剤などの繊維強化複合材料の強度発現には本来無用のフ
ィラーを用いねばならず、また繊維で緻密に編組するな
どという多大な労力を必要とする。
【0028】このように強化繊維で繊維芯を形成した後
に熱硬化性樹脂を含浸もしくは乾燥することは製造速度
を著しく低下させ、新たな乾燥粉末による処理や緻密な
編組処理などの多大な労力を必要とする。
【0029】また特開平2―127583号公報の方法
では、未硬化ヤーンを製造しそれらを複数本撚合して複
合ストランドすなわち撚った素線とする製造工程を構成
要件としている。
【0030】撚合することの効果は、別の公知文献(特
公昭57―25679号公報)によれば未硬化素線の丸
味を維持して種々の製造工程を経てロープになった際も
その形状を略円形にさせることと開示してある。
【0031】また同公知文献には低伸度の繊維を撚合す
ることにより強度が低下することも開示されている。
【0032】さらに別の公知文献(日本複合材料学会第
13回シンポジウム論文要旨集、B―7)には未硬化素
線内部の撚りについて撚り角度によっては炭素繊維の配
列を乱さずキンクを防止することが開示されている。
【0033】未硬化ヤーンを撚合して未硬化素線とする
ためには未硬化ヤーンの製造工程とそれらを撚合する工
程の二つに分けることが必要になり製造設備が大きく煩
雑になる。
【0034】製造工程を連続させる方法も考えられる
が、未硬化ヤーンの集合体に実撚を加える場合には製造
ラインの上工程を観覧車のように回転させるかまたは下
工程をもしくは大きなターンテーブルをもちいて大きな
周速度で回転させる必要が生じて現実的には不可能であ
る。
【0035】また未硬化ヤーン製造する際にヤーンをボ
ビンに巻き換えるハンドリングが挿入されるため、ハン
ドリング時のヤーンのキンクなどの強度低下原因が生じ
る可能性もある。
【0036】このように未硬化ヤーンを撚合して未硬化
素線とすることには形状保持、キンク防止などの利点も
あるが、製造工程の煩雑さや新たな強度低下原因導入の
可能性などの欠点もある。
【0037】他の方法で形状保持やキンク防止が実現す
れば、撚合処理を省略して未硬化ヤーンの製造から未硬
化素線の製造までを連続した工程で製造でき、製造工程
を簡略化し新たな強度低下原因の導入を防止することが
できる。
【0038】上記に述べた従来技術の持つ課題を具体的
に再記すると、第一は強化繊維ヤーンの内部まで樹脂を
迅速に含浸しかつ迅速に乾燥するヤーン形態を確立し強
度発現率を高くかつ製造速度を速めること、第二は撚合
処理以外の方法で未硬化素線の形状や未硬化素線内部の
キンクを防止し製造工程を連続化して簡略化を図るこ
と、の以上二つである。
【0039】次に、特開平2―104786号の方法
は、熱硬化性樹脂に比べて被覆の熱収縮が小さい場合、
繊維芯の収縮に被覆が追従しなくなり、この結果、繊維
芯と被覆の間や繊維芯の内部に空隙が生じ、複合線条体
との緻密性が低下し、また断面形状も不均一となり、強
度上に悪影響がでる事を回避する技術である。
【0040】しかしながら、この方法では、繊維芯と被
覆の密着は改善できるが、繊維芯の締めつけ圧力が小さ
いため、繊維芯内部の改善は不充分である。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものである。
【0042】すなわち第一は強化繊維ヤーンの内部まで
樹脂を迅速に含浸しかつ迅速に乾燥するヤーン形態を確
立し強度発現率を高くかつ製造速度を速めること、第二
は撚合処理以外の方法で未硬化素線の形状や未硬化素線
内部のキンクを防止し製造工程を連続化して簡略化を図
ること、の以上二つを解決した複合材料の未硬化素線や
それらを硬化した単線・撚線およびそれらの製造方法を
提供することを目的とし、その要旨は次の通りである。
【0043】すなわち、炭素繊維、ガラス繊維、アラミ
ド繊維等の複数の高強度繊維ヤーンを一定張力下で走行
させ、ヤーン単位毎に熱硬化性樹脂を含浸し、さらにヤ
ーン単位毎に加熱炉で乾燥処理を行なって未硬化ヤーン
とし、それらの複数の未硬化ヤーンを集束して複合材料
素線とする際に各未硬化ヤーンを複合材料素線の横断面
内での集束位置を定位置に配置しつつ未硬化ヤーンを複
合材料素線の軸方向に平行に整列するように集束し、集
束した未硬化ヤーンの外周を繊維により編組等の被覆を
する複合材料素線の製造方法、または炭素繊維、ガラス
繊維、アラミド繊維等の複数の高強度繊維ヤーンを一定
張力下で走行させ、ヤーン単位毎に熱硬化性樹脂を含浸
する工程、それらを加熱乾燥して未硬化ヤーンとする工
程、それら複数の末硬化ヤーンを集束して複合材料素線
とする際に、各未硬化ヤーンを複合材料素線の横断面内
での集束位置を定位置に配置し、かつ未硬化ヤーンを複
合材料素線の軸方向に平行に整列するように集束する工
程、集束した未硬化ヤーンの外周を繊維により編組等の
被覆をする工程からなる複合材料素線の全製造工程を連
続工程として構成したことを特徴とする複合材料素線の
製造方法により製造される複合材料素線と単独の複合材
料素線に含浸された熱硬化性樹脂を硬化して製造する複
合材料単線、および複合材料素線を複数本撚合した後に
加熱等の方法により含浸された熱硬化性樹脂を硬化して
製造する複合材料撚線であり、またそれらの製造方法で
ある。
【0044】さらに、繊維のストランド単位で、それぞ
れ単独に熱硬化性樹脂を含浸し、さらにストランド単位
でそれぞれ単独に加熱炉で乾燥処理を行って未硬化スト
ランドとし、それらの未硬化ストランドを撚合、編組せ
ずに平行に整列するように集束し、集束した未硬化スト
ランドの外周を繊維により編組等の被覆をする複合材料
線条体素線の製造方法において、上記の被覆に際して、
高収縮糸を用いて被覆を行い、硬化時に未硬化ストラン
ドの締めつけ圧力をあげて、緻密な組織の硬化ストラン
ドとして、その引張強度を改善する方法である。
【0045】尚、集合した後に含浸を行い、その後被覆
する際にも、本発明の高収縮糸による被覆を行えば、強
度改善効果が著しく向上する。
【0046】
【作用】以下に本発明の作用の詳細を図面に従って示
す。
【0047】図1及び図2に本発明による複合材料素線
の製造方法例の概略を示す。図1は複合材料素線製造プ
ロセスの平面図、図2はその側面図である。
【0048】クリール1に設置されたボビンホルダーに
高強度繊維ヤーン7のボビンを取り付け、高強度繊維ヤ
ーン7を巻き出す。高強度繊維とは、炭素繊維をはじめ
としてガラス繊維、アラミド繊維、炭化珪素繊維等であ
る。
【0049】これらの高強度繊維は通常の供給形態とし
て複数のフィラメント、一般的には1000本から20
000本のフィラメント、を束ねたヤーン形態で得られ
る。
【0050】本発明ではこれらの複数のフィラメントの
高強度繊維を高強度繊維ヤーン7と呼ぶ。
【0051】高強度繊維ヤーン7はクリール1からヤー
ン単位でそれぞれ単独に巻き出され、繊維芯は形成しな
い。各ボビンホルダーにはそれぞれ張力ブレーキが設置
され、高強度繊維ヤーンには均一な張力がかけられる。
【0052】高強度繊維ヤーンの張力は、ヤーンを構成
するフィラメント数にもよるが、PAN系CFの120
00本のヤーンで約1.0kgf、ピッチ系CFの30
00本のヤーンで約0.5kgfと高強度繊維ヤーンの
ハンドリングとしては比較的高張力を付与する。
【0053】巻き出された高強度繊維ヤーン7には樹脂
含浸槽2において熱硬化性樹脂が含浸される。
【0054】本発明では高強度繊維ヤーン7に熱硬化性
樹脂が含浸している状態を未硬化ヤーン9と呼ぶ。
【0055】含浸時には高強度繊維ヤーン7はヤーン単
位でそれぞれ単独に含浸を行う。それによりほぼ完全な
含浸が短時間で行われる。
【0056】熱硬化性樹脂には、一般的なエポキシ樹脂
や不飽和ポリエステル樹脂のほかに難燃性エポキシ樹
脂、高靭性エポキシ樹脂やフェノール樹脂、耐熱骨格を
有するポリイミドやポリアミドイミドなどの熱硬化性樹
脂がもちいられる。
【0057】また、常温で固体の熱硬化性樹脂に関して
はそれらの樹脂を溶解する溶剤をもちいて希釈し含浸可
能にすることもできる。
【0058】硬化剤は使用条件及び硬化条件により選択
される。液状の硬化剤が適するが、固体の硬化剤を溶剤
で溶解して用いることもできる。
【0059】未硬化ヤーン9は、次の加熱乾燥炉3で加
熱乾燥される。この加熱乾燥により、溶剤を使用して含
浸した場合には溶剤を未硬化ヤーン9から除去したり、
樹脂中に含まれる揮発分を除去したりする。
【0060】この際にも未硬化ヤーン9はヤーン単位で
それぞれ単独に乾燥できるため製造速度を速くできる。
【0061】溶剤を用いた場合には加熱乾燥後の未硬化
ヤーン9の溶剤残留率は1.2%以下にする。なぜなら
溶剤残留率の高い未硬化ヤーンは最終硬化時に熱硬化性
樹脂の粘度低下が著しく、製品の外観を悪くするからで
ある。
【0062】未硬化ヤーン9の溶剤乾燥を行う場合で
も、通常の加熱乾燥炉であれば溶剤乾燥に必要な熱量は
充分与え得るので、製造速度をさらに高める場合には複
数の複合材料素線プロセスに必要な未硬化ヤーン9を加
熱乾燥炉3内に多段に配置して一台の加熱乾燥炉で溶剤
乾燥を行うことができる。
【0063】その後に未硬化ヤーン9は、集束装置4に
より複合材料素線の横断面内での集束位置を定位置に配
置されつつ未硬化ヤーンを複合材料素線の軸方向に平行
に整列するように集束される。
【0064】未硬化ヤーン9は、集束後の複合材料素線
の横断面内での配列とほぼ相似形になるように平面的に
均一に配置される方が望ましい。図3に未硬化ヤーン9
が平面的に均一に配置され、その後に集束される様子を
模式的に示す。
【0065】ほぼ均一に配置された未硬化ヤーン9はそ
の配列を崩さないままヤーンの間隔を狭めていき最終的
にほぼ製品の外径に近い寸法まで集束される。集束後は
未硬化ヤーン9が平行に整列したままの状態となる。
【0066】この集束装置を用いることにより未硬化ヤ
ーン9は集束時に安定な位置関係を保つことができるた
め、複合材料素線8の形状や素線内部のキンクをほぼ完
全に防止できる。
【0067】図4および図5に不安定な未硬化ヤーン配
置の模式図を示す。両図の例とも未硬化ヤーンが初期の
配列を崩して集束されるために、時系列的には集束時の
未硬化ヤーン位置関係は変化しており、断面変化や部分
的なキンクが生じて複合材料素線の形状や素線内部のキ
ンクを防止できない。
【0068】クリール1から集束装置4までの間、各強
化繊維ヤーンは個々のブレーキにより一定の張力が保た
れており、仮に集束時に未硬化ヤーン9に不安定な動き
が生じてもバックテンションにより引き戻される。
【0069】公知文献(特開昭63―75194号公
報)の実施例中に未硬化ヤーンを、編組や撚合をすると
の限定はなく、合糸して芯を作成し被覆することが開示
されているが、上記に説明したように単純に合糸を行っ
ても未硬化ヤーンの配列の乱れ、すなわち素線内部のキ
ンク、を防止することはできない。
【0070】素線内部のキンクの防止には未硬化ヤーン
9を集束後の複合材料素線の横断面内での配列とほぼ相
似形になるように平面的に均一に配置し、その配列を崩
さないまま集束していく装置と高いバックテンションが
非常に有効である。
【0071】図6に未硬化ヤーンを平面的に均一に配置
し、その配列を崩さないまま集束した複合材料素線の内
部構造の模式図を示す。
【0072】複合材料素線中の全ての未硬化ヤーンが複
合材料素線の軸方向に平行に配向するように整列してい
る。
【0073】図7は従来技術のように撚合して集束され
た複合材料素線の内部構造の模式図を示す。
【0074】複合材料素線中の未硬化ヤーンは複合材料
素線の軸方向に平行に配向されず、らせん状の配向をし
ている。
【0075】集束した未硬化ヤーン9は、被覆装置5に
より繊維により被覆され複合材料素線8となる。繊維に
よる被覆にはブレーディング、ワインディングやラッピ
ング等がもちいられる。
【0076】繊維としてはポリエステルおよびビニロン
などの合成繊維を用いる。複合材料素線8は、製造後に
巻き取り装置6により素線ドラム10に巻き取られる。
【0077】ここで、集束した未硬化ヤーンの外周を熱
収縮率が7〜15%の高収縮糸で被覆すると、熱硬化時
100〜160℃程度の加熱により、繊維が収縮して、
繊維芯の締めつけ圧力をあげ、加熱により溶出する樹脂
に流動を与えて、繊維芯内部及び繊維芯と被覆の間の空
隙部を樹脂で置換して、緻密な結合繊維とする結果破断
強度が著しく向上する。
【0078】このような高収縮糸としては、高収縮性の
ポリエステル繊維(例えば帝人ポリエステルT300S
BHT 250d)が挙げられるが、これに限定する
ものではない。
【0079】図9に各種熱収縮率のポリエステルについ
て、実施例3の方法に準じて得られた撚加工をし、熱硬
化後の素線1本当りの破断荷重を図示して示す。
【0080】以上に説明した複合材料素線の製造方法に
よると、高強度繊維ヤーン7に熱硬化性樹脂を含浸する
工程、それらを加熱乾燥して未硬化ヤーン9とする工
程、未硬化ヤーンを平面的に均一に配置した後に平行に
整列するように集束する工程、集束した未硬化ヤーン9
の外周を繊維により編組等の被覆をする工程を連続工程
として構成する事ができ製造工程を簡略化できる。
【0081】また工程途中で未硬化ヤーン9をボビンに
巻き換える必要がなく、ハンドリングによるダメージを
防止できるため、強度発現率も向上する。
【0082】次に複合材料素線を用いた複合材料単線、
複合材料撚線の製造方法を説明する。図8は複合材料単
線および複合材料撚線の製造方法例の概略である。
【0083】素線ドラム10から巻き出された複合材料
素線8は撚線装置11により撚合される。
【0084】当然ながら最終製品が複合材料単線の場合
は、撚合工程を省略して最終硬化炉12にて完全硬化を
行う。
【0085】撚線装置11は通常のワイヤーを作成する
装置、すなわちクローサーやストランダーでよい。
【0086】複合材料素線8は柔軟な素材であるので撚
ピッチは一般の軟らかい金属と同様に撚ピッチが鋼線ワ
イヤーのそれよりも長くすることが望ましい。
【0087】撚合された複合材料素線8は最終硬化炉1
2の中で加熱等の方法で、含浸してある未硬化の熱硬化
性樹脂を完全硬化させる。
【0088】加熱以外の硬化手段としては紫外線照射、
常温で長時間保持する等の方法がある。
【0089】この最終硬化において硬化温度を適切に選
ばなければ、繊維による被覆より熱硬化性樹脂が漏れる
ことがある。
【0090】最終硬化炉12により完全硬化された複合
材料単線または複合材料撚線14は製品巻き取り装置1
3により巻き取られ製品となる。
【0091】
【実施例1】第一の実施例は構成フィラメント数120
00本のPAN系炭素繊維の高強度繊維ヤーン7を20
ヤーン用いて製造した例である。
【0092】高強度繊維ヤーン7に含浸する熱硬化性樹
脂は常温で固体のエポキシ樹脂をもちいた。
【0093】溶剤は2種類の混合溶剤(メチルエチルケ
トン、メタノール)を用いた。溶剤の混合比はメチルエ
チルケトン:メタノール=35〜60:65〜40の範
囲が適正である。
【0094】製造時には両溶剤の蒸発速度の差を考慮し
て50:50の割合を用いた。硬化剤としてジシアンジ
アミドを6phr添加し、硬化促進剤としてDCMUを
1.2phr添加している。
【0095】混合溶剤を用いて樹脂、硬化剤および硬化
促進剤を溶解するが、固形分濃度は目標とする繊維体積
率と製造速度、含浸液温度に依存するが適正な範囲は2
0%wt〜65%wtである。
【0096】製造速度が1.5m/min.以上の条件
では含浸槽にニップロールを取付けて高濃度の樹脂を連
続的にスクイズできる。
【0097】製造速度1.0m/min.の場合には固
形分濃度31%wt程度で繊維体積率66%程度とな
る。
【0098】乾燥条件は製造速度により変化するが乾燥
炉温は60℃〜200℃が適正な範囲であり、製造速度
1.0m/min.の場合には乾燥炉温70℃で炉内滞
留時間8分にて溶剤残留率が1.0%wt以下になる。
【0099】集束後の繊維被覆にはポリエステル繊維を
用いてブレーディングを行った。集束後の素線径はφ
4.4である。
【0100】上記の条件によりPAN系炭素繊維の複合
材料素線8が製造される。複合材料素線8は1本単独に
最終硬化をするかまたは7本、19本、37本等に撚合
された後に最終硬化をする。
【0101】37本の複合材料撚線14の最終硬化炉の
炉温は約130℃である。エポキシ樹脂の硬化状態によ
っては最終硬化炉の炉温をさらに低温から段階的に上昇
させる必要がある。
【0102】最終硬化炉の滞留時間は40min.、撚
線の製造速度は0.5m/min.である。
【0103】
【実施例2】第二の実施例は構成フィラメント数300
0本のピッチ系炭素繊維の高強度繊維ヤーン7を40ヤ
ーン用いて製造した例である。
【0104】高強度繊維ヤーン7に含浸する熱硬化性樹
脂は常温で固体のエポキシ樹脂をもちいた。溶剤はメチ
ルセロソルブ(メチレングリコールモノメチルエーテ
ル)を用いた。
【0105】硬化剤としてジシアンジアミドを6phr
添加し、硬化促進剤としてDCMUを1.2phr添加
している。
【0106】溶剤を用いて樹脂、硬化剤および硬化促進
剤を溶解するが、固形分濃度は目標とする繊維体積率と
製造速度、含浸液温度に依存するが適正な範囲は18%
wt〜60%wtである。
【0107】製造速度が2.0m/min.以上の条件
では含浸槽にニップロールを取付けて高濃度の樹脂を連
続的にスクイズできる。製造速度1.5m/min.の
場合には固形分濃度23%wt程度で繊維体積率66%
程度となる。
【0108】乾燥条件は製造速度により変化するが乾燥
炉温は60℃〜200℃が適正な範囲であり、製造速度
1.0m/min.の場合には乾燥炉温91℃で炉内滞
留時間約5分にて溶剤残留率が1.0%wt以下にな
る。
【0109】集束後の繊維被覆にはポリエステル繊維を
用いてブレーディングを行った。集束後の素線径はφ
4.4である。
【0110】上記の条件によりピッチ系炭素繊維の複合
材料素線8が製造される。複合材料素線8は1本単独に
最終硬化をするかまたは7本、19本、37本等に撚合
された後に最終硬化をする。
【0111】37本撚りの複合材料撚線14の最終硬化
炉の炉温は約160℃である。エポキシ樹脂の硬化状態
によっては最終硬化炉の炉温をさらに低温から段階的に
上昇させる必要がある。最終硬化炉の滞留時間は40m
in.、撚線の製造速度は0.5m/min.である。
【0112】
【比較例1】第一の比較例として未硬化ヤーンの乾燥時
にヤーン単位でそれぞれ単独に乾燥した場合と集束して
繊維芯を形成した場合の製造速度の違いを示す。
【0113】PAN系の構成フィラメント数12000
本のPAN系炭素繊維の高強度繊維ヤーン7を18ヤー
ン用いて、エポキシ樹脂をメチルセロソルブで希釈した
固形分濃度40%wtの樹脂液で含浸して未硬化ヤーン
9を作成し、その後に溶剤を乾燥した。
【0114】加熱乾燥炉3は実施例1および実施例2で
使用した炉とは乾燥風量が異なるが乾燥炉温は100℃
とした。
【0115】溶剤残留率が1.0%wt以下となる炉内
滞留時間を比較すると、繊維芯を形成した場合には49
min.必要であったのに対してヤーン単位でそれぞれ
単独に乾燥した場合には16min.必要であり、乾燥
時間を1/3以下に短縮できた。すなわち製造速度に3
倍以上の違いがあることが判明した。
【0116】またヤーン単位でそれぞれ単独に乾燥した
場合の複合材料単線14の繊維強度発現率は87%〜9
8%で平均値で94%となり、含浸状態が良好になった
ために高強度発現が容易になった。
【0117】
【比較例2】第二の比較例として未硬化ヤーン9の集束
時に、各未硬化ヤーンの複合材料素線の横断面内での集
束位置を定位置に配置し、かつ未硬化ヤーンを複合材料
素線の軸方向に平行に整列するように集束した場合と撚
合処理を行って集束した場合の最終硬化後の引張破断荷
重とそのバラツキの比較を示す。
【0118】構成フィラメント数12000本のPAN
系炭素繊維の高強度繊維ヤーン7を18ヤーン用いてエ
ポキシ樹脂をヤーンに含浸させた未硬化ヤーン9を作成
した。
【0119】その際、撚合処理を行うサンプルに関して
は未硬化ヤーンを一旦ボビンに巻取り、クローサー型の
撚線装置を用いて撚合して集束して複合材料素線8とし
た。
【0120】素線の撚り角度は5°、10°、15°と
した。また平面的にほば均一に配列され未硬化ヤーン9
が平行に整列するように集束したサンプルはボビンに巻
換えずに連続工程で複合材料素線8とした。
【0121】それらの複合材料単線14の破断荷重は、
5°の撚り角度で撚合処理したサンプルの平均破断荷重
が3043kgf、10°で2931kgf、15°で
2801kgfであり破断荷重の変動係数がそれぞれ約
5.0%であったのに対して、平面的にほぼ均一に配列
され未硬化ヤーン9が平行に整列するように集束したサ
ンプルは平均破断荷重が3060kgfであり破断荷重
の変動係数が約5.9%となった。引張試験のサンプル
数は160である。
【0122】上記結果が示すように、撚合処理を省略し
て平面的にほぼ均一に配列され未硬化ヤーン9が平行に
整列するように集束し連続工程で複合材料素線8とした
サンプルでも、未硬化ヤーン9を製造後にボビンを巻換
えて撚合処理を行なったサンプルと破断荷重とそのバラ
ツキを比較してもほとんど遜色のないことが判明した。
【0123】同様の強度試験を7本撚りの複合材料撚線
14に対して行ったが、体積効果のため複合材料1本当
たりの破断荷重は若干低くなるものの同様の結果が得ら
れた。
【0124】
【実施例6】図1において、10μのピッチ系炭素繊維
3000本を1単位としたボビンを、クリールスタンド
1に40本設置し、それぞれのボビンから炭素繊維を連
続して引出し、一定間隔で整列させた状態で、エポキシ
樹脂を主体とする熱硬化性樹脂が入った含浸槽2に連続
供給して含浸させた後、続いて乾燥炉3へ連続供給し
て、90℃に加熱し、炭素繊維に付着している熱硬化性
樹脂の溶剤部分をとばして、溶剤残量が0.2〜1.0
%程度となるように乾燥し、未硬化炭素繊維とする。
【0125】続いて40本の未硬化炭素繊維を連続走行
させながら、撚合・編組せずに平行状態から収束して直
径4mmφ程度の集束体とする。
【0126】続いて、この未硬化炭素繊維集束体をブレ
ーダー(被覆装置)5に連続供給して、高収縮糸(14
0℃で10%収縮する250デニールのテトロン糸を2
本よりにしたブレード糸)被覆材を用いて、未硬化炭素
繊維集束体の外周部を連続被覆する。
【0127】ブレーダーから連続排出される炭素繊維補
強熱硬化性樹脂線条物を巻取り装置により巻き取った。
【0128】次いで該炭素繊維補強熱硬化性樹脂線条物
を巻き込んだボビンを、撚線機に複数本設置し、複数本
を連続して引出しつつ撚合わせ、未硬化撚線とした後
に、大気圧雰囲気の硬化炉に連続供給して140℃で硬
化処理した炭素繊維撚線を、巻取り機で連続巻取りを行
って製品とした。
【0129】帝人テトロンT300S BHT 250
dを使用した実施例3の製品と、帝人テトロンT303
K BHT 250/48(2%収縮)糸を使用して本
実施例3と同様にして得られた製品(比較例3)につい
て各種物性を測定したところ、第1表の結果が得られ
た。
【0130】
【表1】
【0131】
【発明の効果】以下に本発明による改善効果を示す。
【0132】まず製造速度に対する効果を示す。上記の
第一の比較例に繊維芯形成の有無による乾燥速度の違い
を示したように、高強度繊維ヤーンを集束して繊維芯を
形成した場合に比べて、ヤーン単位でそれぞれ単独に乾
燥した場合は乾燥時間を1/3以下に短縮できた。
【0133】すなわち製造速度を3倍以上にすることが
できる。この効果は複合材料素線を形成する未硬化ヤー
ンの本数が多くなるほど顕著になる。
【0134】また乾燥粉末等を用いなくてもハンドリン
グできる程度のタック性にすることも可能になった。
【0135】次に製造工程の簡略化に対する効果を示
す。上記の第二の比較例に示したように、各未硬化ヤー
ンを複合材料素線の横断面内での集束位置を定位置に配
置しつつ未硬化ヤーンを複合材料素線の軸方向に平行に
整列するように集束することにより、撚合処理を行なっ
たサンプルと破断荷重を比較してもほとんど遜色のない
サンプルを連続工程で製造することができた。
【0136】これにより従来の製造方法において大きく
ふたつに分かれていた複合材料素線の製造工程をひとつ
にでき簡略化を実現できた。
【0137】又、複合材料外周の被覆材として高収縮糸
を用いると線条物の内部が緻密となって、破断強度も向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による複合材料素線の製造プロセス例を
示す平面概略図。
【図2】本発明による複合材料素線の製造プロセス例を
示す側面図である。
【図3】本発明の集束装置によるキンクを防止した集束
状態の模式図。
【図4】キンク防止が困難な集束状態の模式図である。
【図5】キンク防止が困難な集束状態の模式図である。
【図6】本発明による複合材料素線の内部構造の模式
図。
【図7】従来技術による複合材料素線の内部構造の模式
図である。
【図8】複合材料単線および複合材料撚線素線の製造プ
ロセス例を示す概略図である。
【図9】高収縮糸による強度改善効果を示す図。
【符号の説明】 1 クリール 2 樹脂含浸槽 2a ニップロール 3 加熱乾燥炉 4 集束装置 5 被覆装置 6 巻き取り装置 7 高強度繊維ヤーン 8 複合材料素線 9 未硬化ヤーン 10 素線ドラム 11 撚線装置 12 最終硬化炉 13 製品巻き取り装置 14 複合材料単線または複合材料撚線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/19 D07B 5/00 Z (72)発明者 泉山 護 富津市新富20―1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 秋田 靖博 富津市新富20―1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 中沢 好夫 東京都千代田区大手町2―6―3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 那珂 亮一 東京都千代田区大手町2―6―3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 岩下 輝雄 川崎市中原区井田1618番地 新日本製鐵株 式会社先端技術研究所内 (72)発明者 芝本 眞吾 姫路市広畑区富士町1番地 新日本製鐵株 式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 後藤 裕次 姫路市広畑区富士町1番地 新日本製鐵株 式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 島 美樹男 千葉県木更津市新港15―1 新日鐵化学株 式会社商品開発センター内 (72)発明者 佐藤 安次 千葉県木更津市新港15―1 新日鐵化学株 式会社商品開発センター内 (72)発明者 小森 英樹 千葉県習志野市東習志野7―5―1 鈴木 金属工業株式会社内 (72)発明者 遠藤 嘉治 千葉県習志野市東習志野7―5―1 鈴木 金属工業株式会社内 (72)発明者 森井 惇雄 千葉県習志野市東習志野7―5―1 鈴木 金属工業株式会社内 (72)発明者 阿部 吉弘 千葉県習志野市東習志野7―5―1 鈴木 金属工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等
    の複数の高強度繊維ヤーンを一定張力下で走行させ、ヤ
    ーン単位毎に熱硬化性樹脂を含浸し、さらにヤーン単位
    毎に加熱炉で乾燥処理を行なって未硬化ヤーンとし、そ
    れらの複数の未硬化ヤーンを集束して複合材料素線とす
    る際に各未硬化ヤーンの複合材料素線横断面内での集束
    位置を定位置に配置しつつ未硬化ヤーンを複合材料素線
    の軸方向に平行に整列するように集束し、集束した未硬
    化ヤーンの外周を繊維により編組等の被覆をする複合材
    料の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等
    の複数の高強度繊維ヤーンを一定張力下で走行させ、ヤ
    ーン単位毎に熱硬化性樹脂を含浸する工程、それらを加
    熱乾燥して未硬化ヤーンとする工程、それら複数の未硬
    化ヤーンを集束して複合材料素線とする際に各未硬化ヤ
    ーンの複合材料素線横断面内での集束位置を定位置に配
    置しつつ未硬化ヤーンを複合材料素線の軸方向に平行に
    整列するように集束する工程、および集束した未硬化ヤ
    ーンの外周を繊維により編組等の被覆をする工程からな
    る複合材料素線の全製造工程を連続工程として構成した
    ことを特徴とする複合材料素線の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2の製造方法で製
    造される複合材料素線を素線単独で加熱等の方法によ
    り、含浸された熱硬化性樹脂を硬化して製造する複合材
    料単線の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2の製造方法で製
    造される複合材料素線を複数本撚合した後、加熱等の方
    法により、含浸された熱硬化性樹脂を硬化して製造する
    複合材料撚線の製造方法。
  5. 【請求項5】 炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等
    の複数の高強度繊維ヤーン毎に熱硬化性樹脂を含浸した
    複数の未硬化ヤーンを集束して製造する複合材料素線の
    内で、複合材料素線横断面内の未硬化ヤーンの集束位置
    を固定し、複合材料素線中の全ての未硬化ヤーンの中の
    高強度繊維が複合材料素線の軸方向に平行に配向するよ
    うに整列されていることを特徴とする複合材料素線。
  6. 【請求項6】 請求項5の複合材料素線を素線単独で加
    熱等の方法により、含浸された熱硬化性樹脂を硬化して
    製造する複合材料単線。
  7. 【請求項7】 請求項5の複合材料素線を複数本撚合し
    た後、加熱等の方法により、含浸された熱硬化性樹脂を
    硬化して製造する複合材料撚線。
  8. 【請求項8】 炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等
    の複数の高強度繊維ヤーンを一定張力下で走行させ、ヤ
    ーン単位毎に熱硬化性樹脂を含浸し、さらにヤーン単位
    毎に加熱炉で乾燥処理を行なって未硬化ヤーンとし、そ
    れらの複数の未硬化ヤーンを集束して複合材料素線とす
    る際に各未硬化ヤーンの複合材料素線横断面内での集束
    位置を定位置に配置しつつ未硬化ヤーンを複合材料素線
    の軸方向に平行に整列するように集束し、集束した未硬
    化ヤーンの外周を熱収縮率が7〜15%の繊維により編
    組等の被覆をする複合材料素線の製造方法。
  9. 【請求項9】 熱硬化時の熱処理温度が100〜160
    ℃である請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維
    等の複数の高強度繊維ヤーンを一定張力下で走行させ、
    ヤーン単位毎に熱硬化性樹脂を含浸し、さらにヤーン単
    位毎に加熱炉で乾燥処理を行なって未硬化ヤーンとし、
    それらの複数の未硬化ヤーンを集束して複合材料素線と
    する際に各未硬化ヤーンの複合材料素線横断面内での集
    束位置を定位置に配置しつつ未硬化ヤーンを複合材料素
    線の軸方向に平行に整列するように集束し、集束した未
    硬化ヤーンの外周を熱収縮率が7〜15%の繊維により
    編組等の被覆をして複合材料素線をつくり、この素線を
    撚加工するか、又は撚加工をせずに、次いで熱硬化性樹
    脂を100〜160℃で熱硬化すると共に被覆した繊維
    を収縮させることを特徴とする複合材料の線条物の製造
    方法。
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