JPH0674234A - 反発磁気浮上型回転装置 - Google Patents
反発磁気浮上型回転装置Info
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- JPH0674234A JPH0674234A JP24732692A JP24732692A JPH0674234A JP H0674234 A JPH0674234 A JP H0674234A JP 24732692 A JP24732692 A JP 24732692A JP 24732692 A JP24732692 A JP 24732692A JP H0674234 A JPH0674234 A JP H0674234A
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- Japan
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- rotor
- stator
- control
- tilt
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- Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 減圧容器やクリーンルーム等の容器内で外部
と完全に分離した非接触状態で回転させ、特に容器内で
の機械的摩擦や摩耗部分の発生のない回転装置を得るこ
と。 【構成】 円盤状ロータを床盤ステータに対面配置させ
前記ロータ側にリング状永久磁石を設けるとともに床盤
側にはリング状永久磁石とほぼ同径のリング状永久磁石
または電磁石を対向させ、これら両磁石間に斥力を発生
させるように磁極を設定してロータを浮上回転可能とす
る。かつロータおよび床盤ステータとの間には回転トル
ク発生手段を設けている。ロータの外周縁部のステータ
側にはロータ回転面に沿ってロータ側浮上磁石とオーバ
ラップ配置される複数の横ずれ制御コイルを設ける。ま
た、ロータ回転面と直交配置され対面するロータ側浮上
磁石に上下方向の電磁力を発生する複数の傾斜制御コイ
ルを設ける。ロータの横ずれおよび傾斜を検出するセン
サとこのセンサ検出に基づき各制御コイルへの制御電流
を発生する制御装置を備えて反発磁気浮上回転を安定保
持する。
と完全に分離した非接触状態で回転させ、特に容器内で
の機械的摩擦や摩耗部分の発生のない回転装置を得るこ
と。 【構成】 円盤状ロータを床盤ステータに対面配置させ
前記ロータ側にリング状永久磁石を設けるとともに床盤
側にはリング状永久磁石とほぼ同径のリング状永久磁石
または電磁石を対向させ、これら両磁石間に斥力を発生
させるように磁極を設定してロータを浮上回転可能とす
る。かつロータおよび床盤ステータとの間には回転トル
ク発生手段を設けている。ロータの外周縁部のステータ
側にはロータ回転面に沿ってロータ側浮上磁石とオーバ
ラップ配置される複数の横ずれ制御コイルを設ける。ま
た、ロータ回転面と直交配置され対面するロータ側浮上
磁石に上下方向の電磁力を発生する複数の傾斜制御コイ
ルを設ける。ロータの横ずれおよび傾斜を検出するセン
サとこのセンサ検出に基づき各制御コイルへの制御電流
を発生する制御装置を備えて反発磁気浮上回転を安定保
持する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反発磁気浮上型回転装置
に係り、特に密閉容器内で物体を回転駆動するのに好適
な構造とした反発磁気浮上型回転装置に関する。
に係り、特に密閉容器内で物体を回転駆動するのに好適
な構造とした反発磁気浮上型回転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に減圧された容器内、あるいはクリ
ーン度が要求される容器内で物体を回転させる場合があ
る。例えば減圧CVD装置等では、容器内に導入された
基板表面に薄膜を生成付着させるに際して、付着膜層が
均一になるように基板を容器内で回転させる。このよう
なクリーン容器内で物体を回転させる場合、従来から、
容器内に回転部分を設け、これを容器外の回転駆動装置
によって回転操作するものとしている。このとき外部の
回転駆動装置と内部の回転部とは容器を貫通するシャフ
トによって連結されるため、シャフトの容器貫通部には
シールを設けて内外の絶縁を図っている。
ーン度が要求される容器内で物体を回転させる場合があ
る。例えば減圧CVD装置等では、容器内に導入された
基板表面に薄膜を生成付着させるに際して、付着膜層が
均一になるように基板を容器内で回転させる。このよう
なクリーン容器内で物体を回転させる場合、従来から、
容器内に回転部分を設け、これを容器外の回転駆動装置
によって回転操作するものとしている。このとき外部の
回転駆動装置と内部の回転部とは容器を貫通するシャフ
トによって連結されるため、シャフトの容器貫通部には
シールを設けて内外の絶縁を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に減圧容器やクリーン容器を貫通するシャフトを設ける
ことは固体接触部分を持つことになり、メンテナンスが
必要となる他、パーティクルの発生を引起こす問題があ
り、高度のクリーン度が要求される容器内部での回転装
置としては不適当であった。
に減圧容器やクリーン容器を貫通するシャフトを設ける
ことは固体接触部分を持つことになり、メンテナンスが
必要となる他、パーティクルの発生を引起こす問題があ
り、高度のクリーン度が要求される容器内部での回転装
置としては不適当であった。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に着目し、容
器内で回転機構を有する装置において、特に容器内での
機械的摩擦や摩耗を排除できるようにした非接触型回転
装置を提供することを目的とするものである。
器内で回転機構を有する装置において、特に容器内での
機械的摩擦や摩耗を排除できるようにした非接触型回転
装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る反発磁気浮上型回転装置は円盤状ロー
タを床盤ステータに対面配置させ前記ロータ側にリング
状永久磁石を設けるとともに前記床盤側には前記リング
状永久磁石とほぼ同径のリング状永久磁石または電磁石
を対向させ、これら両磁石間に斥力を発生させるように
磁極を設定して前記ロータを浮上回転可能とし、かつ前
記ロータおよび床盤ステータとの間には回転トルク発生
手段を設けてなり、前記ロータの外周縁部のステータ側
にはロータ回転面に沿ってロータ側浮上磁石とオーバラ
ップ配置される複数の横ずれ制御コイルと、ロータ回転
面と直交配置され対面するロータ側浮上磁石に上下方向
の電磁力を発生する複数の傾斜制御コイルとを設け、前
記ロータの横ずれおよび傾斜を検出するセンサとこのセ
ンサ検出に基づき前記各制御コイルへの制御電流を発生
する制御装置を備えたものである。
に、本発明に係る反発磁気浮上型回転装置は円盤状ロー
タを床盤ステータに対面配置させ前記ロータ側にリング
状永久磁石を設けるとともに前記床盤側には前記リング
状永久磁石とほぼ同径のリング状永久磁石または電磁石
を対向させ、これら両磁石間に斥力を発生させるように
磁極を設定して前記ロータを浮上回転可能とし、かつ前
記ロータおよび床盤ステータとの間には回転トルク発生
手段を設けてなり、前記ロータの外周縁部のステータ側
にはロータ回転面に沿ってロータ側浮上磁石とオーバラ
ップ配置される複数の横ずれ制御コイルと、ロータ回転
面と直交配置され対面するロータ側浮上磁石に上下方向
の電磁力を発生する複数の傾斜制御コイルとを設け、前
記ロータの横ずれおよび傾斜を検出するセンサとこのセ
ンサ検出に基づき前記各制御コイルへの制御電流を発生
する制御装置を備えたものである。
【0006】
【作用】上記構成によれば、ロータ側浮上磁石の作る磁
束と、3種類のステータ側の浮上磁石、横ずれ制御コイ
ル、および傾斜制御コイルで発生させる磁束との磁気的
作用により、ロータの反発浮上力、軸方向・傾斜方向操
作力、半径方向操作力を発生させることができる。セン
サによりロータの位置を検出し、検出値に基づいて制御
演算してコイルにネガティブフィードバックを施すこと
により、ロータの非接触安定浮上を実現することができ
る。そして、ロータおよび床盤ステータとの間には永久
磁石およびこれに対向するコイルからなる回転トルク発
生手段を設けることにより、ロータを非接触回転駆動さ
せることができる。このような作用により、クリーンル
ーム等の容器に回転伝達シャフトを貫通させることなく
ロータを非接触状態で安定浮上させつつ回転させること
ができるのである。
束と、3種類のステータ側の浮上磁石、横ずれ制御コイ
ル、および傾斜制御コイルで発生させる磁束との磁気的
作用により、ロータの反発浮上力、軸方向・傾斜方向操
作力、半径方向操作力を発生させることができる。セン
サによりロータの位置を検出し、検出値に基づいて制御
演算してコイルにネガティブフィードバックを施すこと
により、ロータの非接触安定浮上を実現することができ
る。そして、ロータおよび床盤ステータとの間には永久
磁石およびこれに対向するコイルからなる回転トルク発
生手段を設けることにより、ロータを非接触回転駆動さ
せることができる。このような作用により、クリーンル
ーム等の容器に回転伝達シャフトを貫通させることなく
ロータを非接触状態で安定浮上させつつ回転させること
ができるのである。
【0007】
【実施例】以下に本発明に係る反発磁気浮上型回転装置
の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0008】図1は実施例に係る反発磁気浮上型回転装
置の断面構成図である。この図に示すように、当該反発
磁気浮上型回転装置は減圧され、あるいはクリーン度が
要求される容器10を床盤12に構築しており、容器1
0の内部を密閉空間として構成している。前記床盤12
の中央部には円形凹部14が形成されており、この内部
に円形凹部14よりは小径に形成された円盤ロータ16
を配設している。円盤ロータ16は容器10内で回転さ
せるべき物体18を載置するものであり、これを非接触
回転駆動させる。
置の断面構成図である。この図に示すように、当該反発
磁気浮上型回転装置は減圧され、あるいはクリーン度が
要求される容器10を床盤12に構築しており、容器1
0の内部を密閉空間として構成している。前記床盤12
の中央部には円形凹部14が形成されており、この内部
に円形凹部14よりは小径に形成された円盤ロータ16
を配設している。円盤ロータ16は容器10内で回転さ
せるべき物体18を載置するものであり、これを非接触
回転駆動させる。
【0009】円盤ロータ16を回転するために、当該ロ
ータ16にはその外周縁に沿ってリング状の永久磁石か
ら形成された浮上用磁石20が設けられている。この浮
上用リング磁石20はロータ16の回転中心軸と平行に
磁化されており、図示のように全周にわたってロータ下
面が同極(実施例ではS極)となるように設定されてい
る。一方、ロータ16を収容している円形凹部14はス
テータを構成しており、その底面部内には前記浮上磁石
20と対をなすようにほぼ同径に形成された浮上用電磁
石22が取り付けられている。この浮上用電磁石22は
図示しない電源からの通電によってロータ軸芯方向と平
行に磁化させ、前記ロータ側浮上用磁石20との対面部
が同極(S極)となるように構成されている。これによ
りロータ側の浮上用磁石20とステータ側の浮上用電磁
石22との対面部分が同極対向となり、両者の間に磁気
的な斥力を発生させてロータ16を反発浮上させるもの
としている。前記ステータ側浮上用電磁石22は、図4
(1)に示したように、ロータ側磁石20とほぼ同サイ
ズに形成したリング状鉄芯24を挟む形で外周面と内周
面にコイル26を巻き付ける。そして、このコイル26
に図示のように(×印は紙面手前から奥行方向へ、・印
はその逆方向へ)電流を流すようにし、鉄芯24のロー
タ側磁石20と同極対面するように磁化することで反発
斥力を発生させることができる。同様に、同図(2)に
示すように、ステータ側を電磁石22に替えて永久磁石
22Aの構造としてもよく、また電磁石22と永久磁石
22Aを併用した構造としてもよい。
ータ16にはその外周縁に沿ってリング状の永久磁石か
ら形成された浮上用磁石20が設けられている。この浮
上用リング磁石20はロータ16の回転中心軸と平行に
磁化されており、図示のように全周にわたってロータ下
面が同極(実施例ではS極)となるように設定されてい
る。一方、ロータ16を収容している円形凹部14はス
テータを構成しており、その底面部内には前記浮上磁石
20と対をなすようにほぼ同径に形成された浮上用電磁
石22が取り付けられている。この浮上用電磁石22は
図示しない電源からの通電によってロータ軸芯方向と平
行に磁化させ、前記ロータ側浮上用磁石20との対面部
が同極(S極)となるように構成されている。これによ
りロータ側の浮上用磁石20とステータ側の浮上用電磁
石22との対面部分が同極対向となり、両者の間に磁気
的な斥力を発生させてロータ16を反発浮上させるもの
としている。前記ステータ側浮上用電磁石22は、図4
(1)に示したように、ロータ側磁石20とほぼ同サイ
ズに形成したリング状鉄芯24を挟む形で外周面と内周
面にコイル26を巻き付ける。そして、このコイル26
に図示のように(×印は紙面手前から奥行方向へ、・印
はその逆方向へ)電流を流すようにし、鉄芯24のロー
タ側磁石20と同極対面するように磁化することで反発
斥力を発生させることができる。同様に、同図(2)に
示すように、ステータ側を電磁石22に替えて永久磁石
22Aの構造としてもよく、また電磁石22と永久磁石
22Aを併用した構造としてもよい。
【0010】このような構成によってロータ16を磁気
浮上させることができるが、この浮上状態でロータ16
を回転駆動すべく、ロータ16とステータ床盤12との
間には回転トルク発生手段を設けている。これはロータ
16の回転中心寄りの位置に設けられた小径の永久磁石
28と、ステータ床盤12側に対向配置された駆動コイ
ル30とによりDCブラシレス同期モータとして構成さ
せたものである。あるいはステータ側にも永久磁石を配
置して磁気カップリングを構成し、非接触トルク伝達機
構として回転を非接触で与えるようにしてもよい。
浮上させることができるが、この浮上状態でロータ16
を回転駆動すべく、ロータ16とステータ床盤12との
間には回転トルク発生手段を設けている。これはロータ
16の回転中心寄りの位置に設けられた小径の永久磁石
28と、ステータ床盤12側に対向配置された駆動コイ
ル30とによりDCブラシレス同期モータとして構成さ
せたものである。あるいはステータ側にも永久磁石を配
置して磁気カップリングを構成し、非接触トルク伝達機
構として回転を非接触で与えるようにしてもよい。
【0011】上記構成によりロータ16は磁気浮上状態
で回転駆動されるものとなるが、安定した回転を行わせ
るために、本実施例ではロータ16の回転面と直交配置
され対面するロータ側浮上用磁石20に上下方向の電磁
力を発生する複数の傾斜制御コイル32と、ロータ16
の外周縁部のステータ側には当該ロータ16の回転面に
沿ってロータ側浮上用磁石20とオーバラップ配置され
る複数の横ずれ制御コイル34とを設けている。
で回転駆動されるものとなるが、安定した回転を行わせ
るために、本実施例ではロータ16の回転面と直交配置
され対面するロータ側浮上用磁石20に上下方向の電磁
力を発生する複数の傾斜制御コイル32と、ロータ16
の外周縁部のステータ側には当該ロータ16の回転面に
沿ってロータ側浮上用磁石20とオーバラップ配置され
る複数の横ずれ制御コイル34とを設けている。
【0012】まず、傾斜制御コイル32は、図2にも示
しているように、円形凹部14の側壁にてロータ16の
外周縁に対面するように円周方向の4ヵ所に等角度位
置、すなわち90度間隔に設けられており、これはコイ
ル中心軸芯がロータ16の回転平面の半径方向に一致す
るように配置された空芯コイルとして構成されたもので
ある。また、横ずれ制御コイル34は、上記傾斜制御コ
イル32の直下部分に位置して円形凹部14の床盤部分
に取り付けられており、これはロータ16の回転中心軸
と平行なコイル中心軸芯をもつように、コイル面をロー
タ回転平面と平行に形成している。そして当該横ずれ制
御コイル34の一部がロータ側浮上用磁石20にオーバ
ラップするように配置して、ロータ側浮上用磁石20の
磁束中に横ずれ制御コイル34のオーバラップしている
部分が位置するようにしている。
しているように、円形凹部14の側壁にてロータ16の
外周縁に対面するように円周方向の4ヵ所に等角度位
置、すなわち90度間隔に設けられており、これはコイ
ル中心軸芯がロータ16の回転平面の半径方向に一致す
るように配置された空芯コイルとして構成されたもので
ある。また、横ずれ制御コイル34は、上記傾斜制御コ
イル32の直下部分に位置して円形凹部14の床盤部分
に取り付けられており、これはロータ16の回転中心軸
と平行なコイル中心軸芯をもつように、コイル面をロー
タ回転平面と平行に形成している。そして当該横ずれ制
御コイル34の一部がロータ側浮上用磁石20にオーバ
ラップするように配置して、ロータ側浮上用磁石20の
磁束中に横ずれ制御コイル34のオーバラップしている
部分が位置するようにしている。
【0013】上記傾斜制御コイル32および横ずれ制御
コイル34の機能を、図5を参照して説明する。ロータ
側浮上用磁石20の回りには同図(1)に示すように、
N極からS極に回り込む磁束密度の分布が作られる。こ
れらの磁場分布中に傾斜制御コイル32となる円形コイ
ルをロータ平面と直交するように配置して電流を流すと
(×印は紙面手前から奥行方向へ、・印はその逆方向
へ、以下同じ)、断面上の微小の電流要素Idlにはフレ
ミングの左手の法則に従うdF=(I×B)・dlなる力が
作用する。このdFを円形コイルの全周にわたって積分
するとコイル32と永久磁石20間に働く力が計算でき
るが、図5(2)に示した左方のコイルには−Z方向、
右側コイルには+Z方向の力が働く。今傾斜コイル32
はステータ側に固定されているので、浮上用磁石20に
はθy(傾斜方向)の電流の大きさIに比例した操作力
が働くことになる。左右コイルの電流の向きを同時に同
相で反転すると−θy方向の力が発生することになる。
また、左右コイルの電流を逆相で流すことにより、浮上
用永久磁石20に+Z方向、−Z方向(軸方向)の操作
力を発生させることができるのである。
コイル34の機能を、図5を参照して説明する。ロータ
側浮上用磁石20の回りには同図(1)に示すように、
N極からS極に回り込む磁束密度の分布が作られる。こ
れらの磁場分布中に傾斜制御コイル32となる円形コイ
ルをロータ平面と直交するように配置して電流を流すと
(×印は紙面手前から奥行方向へ、・印はその逆方向
へ、以下同じ)、断面上の微小の電流要素Idlにはフレ
ミングの左手の法則に従うdF=(I×B)・dlなる力が
作用する。このdFを円形コイルの全周にわたって積分
するとコイル32と永久磁石20間に働く力が計算でき
るが、図5(2)に示した左方のコイルには−Z方向、
右側コイルには+Z方向の力が働く。今傾斜コイル32
はステータ側に固定されているので、浮上用磁石20に
はθy(傾斜方向)の電流の大きさIに比例した操作力
が働くことになる。左右コイルの電流の向きを同時に同
相で反転すると−θy方向の力が発生することになる。
また、左右コイルの電流を逆相で流すことにより、浮上
用永久磁石20に+Z方向、−Z方向(軸方向)の操作
力を発生させることができるのである。
【0014】一方、横ずれ制御コイル34も同様に浮上
用磁石20の磁束中に置かれるオーバラップ部分に水平
方向に沿った力dFを発生させることができ(図5
(3))、オーバラップしない部分では磁束密度が小さ
いので作用力は無視できる。したがって相対的にロータ
16に対する横ずれを当該横ずれ制御コイル34に対す
る電流制御によって調整できるのである。
用磁石20の磁束中に置かれるオーバラップ部分に水平
方向に沿った力dFを発生させることができ(図5
(3))、オーバラップしない部分では磁束密度が小さ
いので作用力は無視できる。したがって相対的にロータ
16に対する横ずれを当該横ずれ制御コイル34に対す
る電流制御によって調整できるのである。
【0015】このような制御コイル32、34による調
整作用を行わせるために、各コイル32、34に対応し
てロータ16の変位を検出するセンサ36がステータ側
に配置されている。これは例えば、図2(2)に示した
ように、ロータ16の表面に対向するセンサコイル38
をセンサプローブ40に内蔵した構造として構成され、
センサプローブ40内のコイル38に数MHzの交流電
流を流し、磁場を変動させてセンサターゲットとしての
ロータ16表面に渦電流を生じさせる。ロータ16とセ
ンサプローブ40の距離によって渦電流の量が変化する
ため、これをセンサコイル38のインピーダンスの変化
として捉え、これを検出してロータ16の変位を検出さ
せるようにすればよい。
整作用を行わせるために、各コイル32、34に対応し
てロータ16の変位を検出するセンサ36がステータ側
に配置されている。これは例えば、図2(2)に示した
ように、ロータ16の表面に対向するセンサコイル38
をセンサプローブ40に内蔵した構造として構成され、
センサプローブ40内のコイル38に数MHzの交流電
流を流し、磁場を変動させてセンサターゲットとしての
ロータ16表面に渦電流を生じさせる。ロータ16とセ
ンサプローブ40の距離によって渦電流の量が変化する
ため、これをセンサコイル38のインピーダンスの変化
として捉え、これを検出してロータ16の変位を検出さ
せるようにすればよい。
【0016】このようなセンサ36によるロータ16の
横ずれ量や傾斜変化を検出するが、これを最適に制御調
整するため、図3に示すように制御装置42が設けられ
ている。傾斜制御コイル32への電流制御のためにロー
タ16の下面部に対向するセンサ36が円周方向に沿っ
て4ヵ所設けられ、これからの検出信号を第1前処理回
路44を介してロータ16の傾斜角θx、θy並びに垂直
軸方向変位zを出力させるようにしている。また、ロー
タ16の外周面に対向して周囲4ヵ所にセンサ36を配
置し、これから第2前処理回路46を介してロータ16
の水平変位x、yを出力させるものとしている。両前処
理回路44、46からの信号を入力する補償回路48が
あり、この回路48によって初期設定されたロータ16
の浮上回転位置との偏差を求めるようにしている。偏差
はθx、θy、および3軸方向x、y、z毎に演算され、
これを各制御コイル32、34毎に第1制御信号後処理
回路50、第2制御信号後処理回路52に出力され、制
御電流に変換して電流増幅器54に出力するものとして
いる。増幅器54は各コイル32、34のチャンネル毎
に増幅信号を供給し、個々の傾斜制御コイル32および
横ずれ制御コイル34に位置制御電流を供給し、ロータ
16の位置調整をなす。
横ずれ量や傾斜変化を検出するが、これを最適に制御調
整するため、図3に示すように制御装置42が設けられ
ている。傾斜制御コイル32への電流制御のためにロー
タ16の下面部に対向するセンサ36が円周方向に沿っ
て4ヵ所設けられ、これからの検出信号を第1前処理回
路44を介してロータ16の傾斜角θx、θy並びに垂直
軸方向変位zを出力させるようにしている。また、ロー
タ16の外周面に対向して周囲4ヵ所にセンサ36を配
置し、これから第2前処理回路46を介してロータ16
の水平変位x、yを出力させるものとしている。両前処
理回路44、46からの信号を入力する補償回路48が
あり、この回路48によって初期設定されたロータ16
の浮上回転位置との偏差を求めるようにしている。偏差
はθx、θy、および3軸方向x、y、z毎に演算され、
これを各制御コイル32、34毎に第1制御信号後処理
回路50、第2制御信号後処理回路52に出力され、制
御電流に変換して電流増幅器54に出力するものとして
いる。増幅器54は各コイル32、34のチャンネル毎
に増幅信号を供給し、個々の傾斜制御コイル32および
横ずれ制御コイル34に位置制御電流を供給し、ロータ
16の位置調整をなす。
【0017】このように構成された反発磁気浮上型回転
装置によれば、ステータ側浮上用電磁石22に一定の電
流を流すことによりロータ側の浮上用磁石20との間に
斥力が発生し、ロータ16を浮上させる。そして駆動コ
イル32とロータ16に取り付けた永久磁石28とで構
成する回転トルク発生手段によりロータ16に回転駆動
力が与えられ、ロータ16を任意に回転させることがで
きる。ロータ16に積載される物体18の荷重に応じて
浮上用電磁石22への通電供給量を設定すればよい。磁
気浮上状態でロータ16が回転駆動されるが、この回転
中にロータ16が傾斜あるいは垂直方向に変位した場
合、あるいは水平方向に横ずれした場合、ステータ側に
設けた複数のセンサ36がその変位を検出し、これが制
御装置42に取込まれて補償電流を傾斜制御コイル32
あるいは横ずれ制御コイル34に適宜補償電流を流す。
これによってロータ16を安定した位置に保持させつ
つ、回転させることができるのである。
装置によれば、ステータ側浮上用電磁石22に一定の電
流を流すことによりロータ側の浮上用磁石20との間に
斥力が発生し、ロータ16を浮上させる。そして駆動コ
イル32とロータ16に取り付けた永久磁石28とで構
成する回転トルク発生手段によりロータ16に回転駆動
力が与えられ、ロータ16を任意に回転させることがで
きる。ロータ16に積載される物体18の荷重に応じて
浮上用電磁石22への通電供給量を設定すればよい。磁
気浮上状態でロータ16が回転駆動されるが、この回転
中にロータ16が傾斜あるいは垂直方向に変位した場
合、あるいは水平方向に横ずれした場合、ステータ側に
設けた複数のセンサ36がその変位を検出し、これが制
御装置42に取込まれて補償電流を傾斜制御コイル32
あるいは横ずれ制御コイル34に適宜補償電流を流す。
これによってロータ16を安定した位置に保持させつ
つ、回転させることができるのである。
【0018】上記実施例によれば、容器10内で外部と
機械的接触部を持つことなく、ロータ16を非接触状態
で回転させることができる。特に、実施例装置では反発
磁気浮上型として構成されているため、吸引型磁気軸受
の使用では実現できないロータ底部周辺のスペースのみ
で非接触支持が可能となっている。この結果、ロータ1
6の側面や上部スペースを有効利用することができ、か
つロータ16とステータ側の分解が簡単にでき、メンテ
ナンスが容易になるなどの大きなメリットを得ることが
できる。
機械的接触部を持つことなく、ロータ16を非接触状態
で回転させることができる。特に、実施例装置では反発
磁気浮上型として構成されているため、吸引型磁気軸受
の使用では実現できないロータ底部周辺のスペースのみ
で非接触支持が可能となっている。この結果、ロータ1
6の側面や上部スペースを有効利用することができ、か
つロータ16とステータ側の分解が簡単にでき、メンテ
ナンスが容易になるなどの大きなメリットを得ることが
できる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る反発
磁気浮上型回転装置は、円盤状ロータを床盤ステータに
対面配置させ前記ロータ側にリング状永久磁石を設ける
とともに前記床盤側には前記リング状永久磁石とほぼ同
径のリング状永久磁石または電磁石を対向させ、これら
両磁石間に斥力を発生させるように磁極を設定して前記
ロータを浮上回転可能とし、かつ前記ロータおよび床盤
ステータとの間には回転トルク発生手段を設けてなり、
前記ロータの外周縁部のステータ側にはロータ回転面に
沿ってロータ側浮上磁石とオーバラップ配置される複数
の横ずれ制御コイルと、ロータ回転面と直交配置され対
面するロータ側浮上磁石に上下方向の電磁力を発生する
複数の傾斜制御コイルとを設け、前記ロータの横ずれお
よび傾斜を検出するセンサとこのセンサ検出に基づき前
記各制御コイルへの制御電流を発生する制御装置を備え
たので、容器内で回転機構を有する装置において、特に
容器内での機械的摩擦や摩耗を排除できる、減圧容器や
クリーンルーム内に導入される物体を非接触で回転駆動
できるという優れた効果が得られる。
磁気浮上型回転装置は、円盤状ロータを床盤ステータに
対面配置させ前記ロータ側にリング状永久磁石を設ける
とともに前記床盤側には前記リング状永久磁石とほぼ同
径のリング状永久磁石または電磁石を対向させ、これら
両磁石間に斥力を発生させるように磁極を設定して前記
ロータを浮上回転可能とし、かつ前記ロータおよび床盤
ステータとの間には回転トルク発生手段を設けてなり、
前記ロータの外周縁部のステータ側にはロータ回転面に
沿ってロータ側浮上磁石とオーバラップ配置される複数
の横ずれ制御コイルと、ロータ回転面と直交配置され対
面するロータ側浮上磁石に上下方向の電磁力を発生する
複数の傾斜制御コイルとを設け、前記ロータの横ずれお
よび傾斜を検出するセンサとこのセンサ検出に基づき前
記各制御コイルへの制御電流を発生する制御装置を備え
たので、容器内で回転機構を有する装置において、特に
容器内での機械的摩擦や摩耗を排除できる、減圧容器や
クリーンルーム内に導入される物体を非接触で回転駆動
できるという優れた効果が得られる。
【図1】実施例に係る反発磁気浮上型回転装置の縦断面
構成図である。
構成図である。
【図2】同装置の平面構成図およびセンサの斜視図であ
る。
る。
【図3】制御装置の構成ブロック図である。
【図4】ロータ側浮上用磁石とステータ側浮上用電磁石
の機能説明図である。
の機能説明図である。
【図5】傾斜制御コイルおよび横ずれ制御コイルの機能
説明図である。
説明図である。
10 容器 12 床盤(ステータ) 14 円形凹部 16 円盤ロータ 18 積載物体 20 浮上用永久磁石 22 浮上用電磁石 24 リング鉄芯 26 コイル 28 永久磁石(モータ用) 30 駆動コイル(モータ用) 32 傾斜制御コイル 34 横ずれ制御コイル 36 センサ 38 センサコイル 40 センサプローブ 42 制御装置 44 第1前処理回路 46 第2前処理回路 48 補償回路 50 第1制御信号後処理回路 52 第2制御信号後処理回路
Claims (1)
- 【請求項1】 円盤状ロータを床盤ステータに対面配置
させ前記ロータ側にリング状永久磁石を設けるとともに
前記床盤側には前記リング状永久磁石とほぼ同径のリン
グ状永久磁石または電磁石を対向させ、これら両磁石間
に斥力を発生させるように磁極を設定して前記ロータを
浮上回転可能とし、かつ前記ロータおよび床盤ステータ
との間には回転トルク発生手段を設けてなり、前記ロー
タの外周縁部のステータ側にはロータ回転面に沿ってロ
ータ側浮上磁石とオーバラップ配置される複数の横ずれ
制御コイルと、ロータ回転面と直交配置され対面するロ
ータ側浮上磁石に上下方向の電磁力を発生する複数の傾
斜制御コイルとを設け、前記ロータの横ずれおよび傾斜
を検出するセンサとこのセンサ検出に基づき前記各制御
コイルへの制御電流を発生する制御装置を備えたことを
特徴とする反発磁気浮上型回転装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24732692A JPH0674234A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 反発磁気浮上型回転装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24732692A JPH0674234A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 反発磁気浮上型回転装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0674234A true JPH0674234A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=17161739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24732692A Withdrawn JPH0674234A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 反発磁気浮上型回転装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674234A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017022426A (ja) * | 2007-07-17 | 2017-01-26 | ブルックス オートメーション インコーポレイテッド | チャンバ壁に一体化されたモータを伴う基板処理装置 |
CN113708664A (zh) * | 2021-08-26 | 2021-11-26 | 南京邮电大学 | 一种芯片检测平台防震动智能记忆稳定平衡系统及方法 |
CN114397050A (zh) * | 2021-12-10 | 2022-04-26 | 西安理工大学 | 磁悬浮式摩擦阻力测量装置 |
CN114633445A (zh) * | 2022-03-21 | 2022-06-17 | 浙江旭昌昇装备科技有限公司 | 一种多物料平行射台注塑机转盘支撑结构 |
CN118225155A (zh) * | 2024-05-27 | 2024-06-21 | 成都凯磁科技有限公司 | 一种传感器调整辅助装置及传感器调试方法 |
-
1992
- 1992-08-24 JP JP24732692A patent/JPH0674234A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017022426A (ja) * | 2007-07-17 | 2017-01-26 | ブルックス オートメーション インコーポレイテッド | チャンバ壁に一体化されたモータを伴う基板処理装置 |
CN113708664A (zh) * | 2021-08-26 | 2021-11-26 | 南京邮电大学 | 一种芯片检测平台防震动智能记忆稳定平衡系统及方法 |
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CN114397050B (zh) * | 2021-12-10 | 2023-10-20 | 西安理工大学 | 磁悬浮式摩擦阻力测量装置 |
CN114633445A (zh) * | 2022-03-21 | 2022-06-17 | 浙江旭昌昇装备科技有限公司 | 一种多物料平行射台注塑机转盘支撑结构 |
CN118225155A (zh) * | 2024-05-27 | 2024-06-21 | 成都凯磁科技有限公司 | 一种传感器调整辅助装置及传感器调试方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |