JPH0666630B2 - エネルギー閉じ込め形振動子 - Google Patents
エネルギー閉じ込め形振動子Info
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- JPH0666630B2 JPH0666630B2 JP59186823A JP18682384A JPH0666630B2 JP H0666630 B2 JPH0666630 B2 JP H0666630B2 JP 59186823 A JP59186823 A JP 59186823A JP 18682384 A JP18682384 A JP 18682384A JP H0666630 B2 JPH0666630 B2 JP H0666630B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic elements; Electromechanical resonators
- H03H9/15—Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material
- H03H9/17—Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material having a single resonator
- H03H9/178—Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material having a single resonator of a laminated structure of multiple piezoelectric layers with inner electrodes
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (発明の産業上の利用分野) 本発明は、チタン酸鉛系圧電磁器を用いた基本厚みたて
振動モードエネルギー閉じ込め形振動子に関し、フィル
タ,発振器,変調器等に利用される振動子に関するもの
である。
振動モードエネルギー閉じ込め形振動子に関し、フィル
タ,発振器,変調器等に利用される振動子に関するもの
である。
(従来技術及びその問題点) 最近、圧電磁器材料は急速に進歩し、発振子用及びフィ
ルタ用等の通信用高安定磁器材料が開発されている。高
安定圧電磁器材料は大別してジルコン・チタン酸鉛系と
チタン酸鉛系がある。チタン酸鉛系圧電磁器材料は、ジ
ルコン・チタン酸鉛系磁器に比べて本質的に周波数エー
ジング特性に優れており、また周波数温度安定度も水晶
と比肩しうるような材料も出現している。即ち、チタン
酸鉛系磁器は周波数安定度に関してジルコン・チタン酸
鉛系磁器より格段に優れた材料であると言える。さら
に、チタン酸鉛系圧電磁器は比誘導率が200前後とジル
コン・チタン酸鉛系圧電磁器に比べて非常に小さいた
め、10MHz以上の高周波用振動子に適したものであるこ
とは周知の通りである。
ルタ用等の通信用高安定磁器材料が開発されている。高
安定圧電磁器材料は大別してジルコン・チタン酸鉛系と
チタン酸鉛系がある。チタン酸鉛系圧電磁器材料は、ジ
ルコン・チタン酸鉛系磁器に比べて本質的に周波数エー
ジング特性に優れており、また周波数温度安定度も水晶
と比肩しうるような材料も出現している。即ち、チタン
酸鉛系磁器は周波数安定度に関してジルコン・チタン酸
鉛系磁器より格段に優れた材料であると言える。さら
に、チタン酸鉛系圧電磁器は比誘導率が200前後とジル
コン・チタン酸鉛系圧電磁器に比べて非常に小さいた
め、10MHz以上の高周波用振動子に適したものであるこ
とは周知の通りである。
一般に、10MHz以上の高周波振動動子では、厚み縦振動
モードエネルギー閉じ込め形振動子が用いられる。従来
から厚み縦振動モードエネルギー閉じ込め形振動子は、
ポアソン比が0.33以上のジルコン・チタン酸鉛系圧電磁
器が用いられ、電極の質量効果と電極部分の圧電反作用
による周波数低下を利用した、所謂周波数低下形エネル
ギー閉じ込めが行なわれている。しかし、ジルコン・チ
タン酸鉛系圧電磁器を用いた場合には、比誘導率が500
以上はあるために、周辺回路とのインピーダンス整合の
点から比帯域幅が1.5%以上の中、広帯域フィルタに用
途が限定されており、狭帯域フィルタへの適用は困難で
ある。
モードエネルギー閉じ込め形振動子が用いられる。従来
から厚み縦振動モードエネルギー閉じ込め形振動子は、
ポアソン比が0.33以上のジルコン・チタン酸鉛系圧電磁
器が用いられ、電極の質量効果と電極部分の圧電反作用
による周波数低下を利用した、所謂周波数低下形エネル
ギー閉じ込めが行なわれている。しかし、ジルコン・チ
タン酸鉛系圧電磁器を用いた場合には、比誘導率が500
以上はあるために、周辺回路とのインピーダンス整合の
点から比帯域幅が1.5%以上の中、広帯域フィルタに用
途が限定されており、狭帯域フィルタへの適用は困難で
ある。
一方、チタン酸鉛系圧電振動子は、ジルコン・チタン酸
鉛系圧電磁器に比べて誘電率が小さく、本質的にエージ
ング特性が優れているという利点はあるものの、ポアソ
ン比が0.3以下であるために、基本モードにおいて通常
の周波数低下形エネルギー閉じ込めは不可能であり、周
波数上昇型エネルギー閉じ込め法という特別な配慮が必
要となる。
鉛系圧電磁器に比べて誘電率が小さく、本質的にエージ
ング特性が優れているという利点はあるものの、ポアソ
ン比が0.3以下であるために、基本モードにおいて通常
の周波数低下形エネルギー閉じ込めは不可能であり、周
波数上昇型エネルギー閉じ込め法という特別な配慮が必
要となる。
周波数上昇形エネルギー閉じ込め法は原理的に確立され
たものである。このエネルギー閉じ込め法の詳細は清
水,山田,“圧電反作用の制御による周波数上昇形エネ
ルギー閉じ込め",電子通信学会論文誌,Vol.J62-A,No.1,
pp.8-15(1979.1)に記載されているが、これはエネル
ギー閉じ込め電極部分の遮断周波数を周辺部分より高く
し、前記エネルギー閉じ込め電極部分に振動エネルギー
を閉じ込めることにより、良好な共振及び反共振応答を
得ようとするものである。
たものである。このエネルギー閉じ込め法の詳細は清
水,山田,“圧電反作用の制御による周波数上昇形エネ
ルギー閉じ込め",電子通信学会論文誌,Vol.J62-A,No.1,
pp.8-15(1979.1)に記載されているが、これはエネル
ギー閉じ込め電極部分の遮断周波数を周辺部分より高く
し、前記エネルギー閉じ込め電極部分に振動エネルギー
を閉じ込めることにより、良好な共振及び反共振応答を
得ようとするものである。
従来の周波数上昇形エネルギー閉じ込め振動子の一例と
して永田,中嶋,佐々木が1974年3月号の電子通信学会
論文誌、巻J57-A,No.3,第185ページから191ページに記
載の論文「圧電板のたて波に関するエネルギー閉じ込め
モード」で示した電極部の板厚を部分的に薄くした振動
子が知られている。永田らの提案したエネルギー閉じ込
め振動子を第1図に示す。第1図の(イ)は断面図、
(ロ)は平面図であり、図において10はチタン酸鉛系圧
電磁器板、11はエネルギー閉じ込め電極12はエネルギー
閉じ込めを達成するために圧電磁器板10に設けられた凹
部、tはエネルギー閉じ込め電極部分の板厚、t′は磁
器板の板厚、矢印は分極方向を示す。第1図に示した振
動子のエネルギー閉じ込めの原理は、板厚と遮断周波数
とは反比例の関係にあることを利用して電極部分の板厚
tを周辺部分の板厚t′より薄くして、電極部分の遮断
周波数を周辺部分に比べて高くすることにより周波数上
昇形エネルギー閉じ込めを達成しているわけである。し
かしながら良好なエネルギー閉じ込めを行うためには板
厚に関してt′>tであればそれで良いわけではなく、
tとt′とは一定の比率(例えばt=0.87t′)のとき
にはじめて良好なエネルギー閉じ込めが達成されるわけ
である。従って圧電磁器板に設けられる凹部12は極めて
精密な板厚を制御し、かつ平行平面でなければならない
わけであり、このような精密な加工は工業的観点から製
造困難である。また、第1図の振動子は、電極11が凹部
に形成されているため、平行平面研磨を行って磁器板10
の厚みを制御することによって周波数調整が一見容易に
できそうなものであるが、研磨することによって厚さ比
t/t′が大きくなり、良好なエネルギー閉じ込めを行
うことのできる最適な厚さ比t/t′から逸脱してしま
うために、実際問題として周波数調整は困難である。
して永田,中嶋,佐々木が1974年3月号の電子通信学会
論文誌、巻J57-A,No.3,第185ページから191ページに記
載の論文「圧電板のたて波に関するエネルギー閉じ込め
モード」で示した電極部の板厚を部分的に薄くした振動
子が知られている。永田らの提案したエネルギー閉じ込
め振動子を第1図に示す。第1図の(イ)は断面図、
(ロ)は平面図であり、図において10はチタン酸鉛系圧
電磁器板、11はエネルギー閉じ込め電極12はエネルギー
閉じ込めを達成するために圧電磁器板10に設けられた凹
部、tはエネルギー閉じ込め電極部分の板厚、t′は磁
器板の板厚、矢印は分極方向を示す。第1図に示した振
動子のエネルギー閉じ込めの原理は、板厚と遮断周波数
とは反比例の関係にあることを利用して電極部分の板厚
tを周辺部分の板厚t′より薄くして、電極部分の遮断
周波数を周辺部分に比べて高くすることにより周波数上
昇形エネルギー閉じ込めを達成しているわけである。し
かしながら良好なエネルギー閉じ込めを行うためには板
厚に関してt′>tであればそれで良いわけではなく、
tとt′とは一定の比率(例えばt=0.87t′)のとき
にはじめて良好なエネルギー閉じ込めが達成されるわけ
である。従って圧電磁器板に設けられる凹部12は極めて
精密な板厚を制御し、かつ平行平面でなければならない
わけであり、このような精密な加工は工業的観点から製
造困難である。また、第1図の振動子は、電極11が凹部
に形成されているため、平行平面研磨を行って磁器板10
の厚みを制御することによって周波数調整が一見容易に
できそうなものであるが、研磨することによって厚さ比
t/t′が大きくなり、良好なエネルギー閉じ込めを行
うことのできる最適な厚さ比t/t′から逸脱してしま
うために、実際問題として周波数調整は困難である。
(発明の目的) 本発明はチタン酸鉛系圧電磁器を用いて、良好な周波数
上昇形エネルギー閉じ込め特性を有し、製造が容易でか
つ周波数調整が容易にできる厚みたて振動モード振動子
を得ることを目的とする。
上昇形エネルギー閉じ込め特性を有し、製造が容易でか
つ周波数調整が容易にできる厚みたて振動モード振動子
を得ることを目的とする。
(発明の構成) 本発明はチタン酸鉛系圧電磁器板内部に相対向して配置
されるエネルギー閉じ込め電極と、該磁器板の内部又は
表面に該電極と前記磁器板の厚み方向に重なり合わない
ように相対向して配置される短絡電極とを備え、エネル
ギー閉じ込め電極間の距離が短絡電極間の距離より小さ
いことを特徴とするエネルギー閉じ込め形振動子であ
る。
されるエネルギー閉じ込め電極と、該磁器板の内部又は
表面に該電極と前記磁器板の厚み方向に重なり合わない
ように相対向して配置される短絡電極とを備え、エネル
ギー閉じ込め電極間の距離が短絡電極間の距離より小さ
いことを特徴とするエネルギー閉じ込め形振動子であ
る。
(構成の詳細な説明) 本発明はエネルギー閉じ込め電極部分の周波数低下量
を、周辺の短絡電極部分の周波数低下量より小さくする
ことによって周波数上昇形エネルギー閉じ込めを完全に
行うものである。
を、周辺の短絡電極部分の周波数低下量より小さくする
ことによって周波数上昇形エネルギー閉じ込めを完全に
行うものである。
以下図面に従って詳細に説明する。本発明に従うエネル
ギー閉じ込め形振動子の基本構造を第2図に示す。第2
図(イ)は断面図,(ロ)は平面図である。本発明のエ
ネルギー閉じ込め形振動子は厚み方向に一様に分極され
た圧電磁器板20の内部に所定の間隔を保ち、相対向する
位置にエネルギー閉じ込め電極21,21′が形成され、こ
れからリード電極が磁器板側面まで伸びている。このエ
ネルギー閉じ込め電極と厚み方向に重なり合わないよう
に相対向する短絡電極22,22′が設けられている。電極
の短絡は振動子の側面に蒸着あるいはメッキ,焼付け等
の方法で電極24,24′を設けることにより容易に行うこ
とができる。また電気的な入出力端子は側面に設けられ
たリード電極23,23′から取出せば良い。
ギー閉じ込め形振動子の基本構造を第2図に示す。第2
図(イ)は断面図,(ロ)は平面図である。本発明のエ
ネルギー閉じ込め形振動子は厚み方向に一様に分極され
た圧電磁器板20の内部に所定の間隔を保ち、相対向する
位置にエネルギー閉じ込め電極21,21′が形成され、こ
れからリード電極が磁器板側面まで伸びている。このエ
ネルギー閉じ込め電極と厚み方向に重なり合わないよう
に相対向する短絡電極22,22′が設けられている。電極
の短絡は振動子の側面に蒸着あるいはメッキ,焼付け等
の方法で電極24,24′を設けることにより容易に行うこ
とができる。また電気的な入出力端子は側面に設けられ
たリード電極23,23′から取出せば良い。
本発明の振動子が良好なコネルギー閉じ込めを達成する
ことができるのは以下の理由によるものである。圧電磁
器板に相対向する電極が全くない場合には、エネルギー
閉じ込めの遮断周波数は圧電磁器素板の機械的共振周波
数a(電気的には反共振周波数)にほぼ等しい。ま
た、圧電磁器板の表裏面に短絡電極のあるときは遮断周
波数は主として圧電性により電気機械結合係数k1を介し
てaより大幅に低下し、電気的な共振周波数rに一
致する。本発明のように圧電磁器板内部に電極が埋め込
まれている場合はaとrの中間的な値となり磁器板
の板厚に比べて磁器内部で相対向する電極の間隔が小さ
いほど圧電性を介して周波数低下への寄与が小さくな
る。本発明による振動子では、エネルギー閉じ込め電極
21,21′間の距離を短絡電極22,22′の間隔より小さくし
て圧電性を介して低下する遮断周波数を制御すること
で、エネルギー閉じ込め電極21,21′部分の遮断周波数
を周辺部分の遮断周波数より高くしている。このため常
に良好なエネルギー閉じ込めが達成されるわけである。
従って本発明の振動子では振動子に直列に付加する容量
を何ら用いることなしに振動子単体で良好なエネルギー
閉じ込めを達成することができる。
ことができるのは以下の理由によるものである。圧電磁
器板に相対向する電極が全くない場合には、エネルギー
閉じ込めの遮断周波数は圧電磁器素板の機械的共振周波
数a(電気的には反共振周波数)にほぼ等しい。ま
た、圧電磁器板の表裏面に短絡電極のあるときは遮断周
波数は主として圧電性により電気機械結合係数k1を介し
てaより大幅に低下し、電気的な共振周波数rに一
致する。本発明のように圧電磁器板内部に電極が埋め込
まれている場合はaとrの中間的な値となり磁器板
の板厚に比べて磁器内部で相対向する電極の間隔が小さ
いほど圧電性を介して周波数低下への寄与が小さくな
る。本発明による振動子では、エネルギー閉じ込め電極
21,21′間の距離を短絡電極22,22′の間隔より小さくし
て圧電性を介して低下する遮断周波数を制御すること
で、エネルギー閉じ込め電極21,21′部分の遮断周波数
を周辺部分の遮断周波数より高くしている。このため常
に良好なエネルギー閉じ込めが達成されるわけである。
従って本発明の振動子では振動子に直列に付加する容量
を何ら用いることなしに振動子単体で良好なエネルギー
閉じ込めを達成することができる。
また、本発明の振動子では、エネルギー閉じ込め電極表
面が磁器層で被われているので、磁器板を研磨し厚さを
制御することにより周波数調整が可能である。以上述べ
た理由により本発明の振動子では磁器板を研磨して周波
数調整を行ったとしても何らエネルギー閉じ込めを阻害
する要因はない。
面が磁器層で被われているので、磁器板を研磨し厚さを
制御することにより周波数調整が可能である。以上述べ
た理由により本発明の振動子では磁器板を研磨して周波
数調整を行ったとしても何らエネルギー閉じ込めを阻害
する要因はない。
次に本発明の振動子の製造方法について述べる。本振動
子は積層セラミックコンデンサの製造技術を用いて製造
することができるものであるが、第3図に本振動子の積
層構造を示す分解図を示す。圧電磁器粉末と有機バイン
ダーとを含む各生シート30上にそれぞれエネルギー閉じ
込め電極21,21′、短絡電極22,22′を導電ペーストを用
いスクリーン等による印刷により形成する。第3図に示
した電極が印刷された生シート、電極の印刷されていな
い生シートを厚さ方向に熱圧着により一体化し、電気炉
で1200℃程度の温度で焼成する。その後厚み方向に一様
に分極することにより第2図に示したような本発明の振
動子を製造することができる。製造過程において上下の
電極21,21′,22,22′の位置合わせは、高知のセラミッ
ク多層基板技術を用いて精度良く行うことができる。本
製造方法は一つのウエハー内に多くの第2図に示したよ
うな振動子チップを高精度で製造することができ量産性
に優れた方法であると言える。
子は積層セラミックコンデンサの製造技術を用いて製造
することができるものであるが、第3図に本振動子の積
層構造を示す分解図を示す。圧電磁器粉末と有機バイン
ダーとを含む各生シート30上にそれぞれエネルギー閉じ
込め電極21,21′、短絡電極22,22′を導電ペーストを用
いスクリーン等による印刷により形成する。第3図に示
した電極が印刷された生シート、電極の印刷されていな
い生シートを厚さ方向に熱圧着により一体化し、電気炉
で1200℃程度の温度で焼成する。その後厚み方向に一様
に分極することにより第2図に示したような本発明の振
動子を製造することができる。製造過程において上下の
電極21,21′,22,22′の位置合わせは、高知のセラミッ
ク多層基板技術を用いて精度良く行うことができる。本
製造方法は一つのウエハー内に多くの第2図に示したよ
うな振動子チップを高精度で製造することができ量産性
に優れた方法であると言える。
以上短絡電極が圧電磁器内部にあるエネルギー閉じ込め
振動子について言及してきたが、第4図に示すように平
行平面研磨の段階で短絡電極が表面に露出しても、本発
明の振動子はいささかも性能が阻害されることはない。
尚、厳密な周波数調整が必ずしも必要としない目的での
使用に対し、磁器板表面に露出した短絡電極をメッキ,
蒸着等の方法で形成することも可能である。
振動子について言及してきたが、第4図に示すように平
行平面研磨の段階で短絡電極が表面に露出しても、本発
明の振動子はいささかも性能が阻害されることはない。
尚、厳密な周波数調整が必ずしも必要としない目的での
使用に対し、磁器板表面に露出した短絡電極をメッキ,
蒸着等の方法で形成することも可能である。
(実施例) 本発明の一実施例として、第2図に示した構造の高安定
チタン酸鉛系圧電磁器を用いた基本厚みたて振動モード
周波数上昇形エネルギー閉じ込め形振動子についてのべ
る。圧電記事はPb0.85Sr0.15{Ti0.941(Mn1/3Sb
2/3)0.05Ga0.012}O3チタン酸鉛系圧電磁器の密度
は7.38×103Kg/m3厚みたて結合係数ktは0.47、比誘電
率▲εT 33▼/ε0は196である。エネルギー閉じ込め電
極21,21′の間隔は25μm、短絡電極の間隔は95μm磁
器板の板厚は120μmである。本振動子の目的とする共
振周波数は21.4MHzであり、分極済の磁器板20を平行平
面研磨することにより周波数調整を行った。その結果、
板厚103μmのとき丁度21.4MHzを得ることができた。こ
のときの共振反共振周波数応答を第5図に示す。第5図
から良好なエネルギー閉じ込めが行なわれていることが
わかる。
チタン酸鉛系圧電磁器を用いた基本厚みたて振動モード
周波数上昇形エネルギー閉じ込め形振動子についてのべ
る。圧電記事はPb0.85Sr0.15{Ti0.941(Mn1/3Sb
2/3)0.05Ga0.012}O3チタン酸鉛系圧電磁器の密度
は7.38×103Kg/m3厚みたて結合係数ktは0.47、比誘電
率▲εT 33▼/ε0は196である。エネルギー閉じ込め電
極21,21′の間隔は25μm、短絡電極の間隔は95μm磁
器板の板厚は120μmである。本振動子の目的とする共
振周波数は21.4MHzであり、分極済の磁器板20を平行平
面研磨することにより周波数調整を行った。その結果、
板厚103μmのとき丁度21.4MHzを得ることができた。こ
のときの共振反共振周波数応答を第5図に示す。第5図
から良好なエネルギー閉じ込めが行なわれていることが
わかる。
(発明の効果) 以上詳述した如く、本発明のエネルギー閉じ込め形振動
子は基本厚みたて振動モードにおいて良好なエネルギー
閉じ込めが可能で、しかも周波数調整が容易で量産性に
優れている。
子は基本厚みたて振動モードにおいて良好なエネルギー
閉じ込めが可能で、しかも周波数調整が容易で量産性に
優れている。
第1図(イ),(ロ)は従来のエネルギー閉じ込め形振
動子の一例を示す図で(イ)は断面図、(ロ)は平面
図、第2図(イ),(ロ)は本発明によるエネルギー閉
じ込め形振動子を示す図で(イ)は断面図、(ロ)は平
面図、第3図は本発明による振動子の積層構造を示す
図、第4図は本発明による振動子の実施例であって表面
に短絡電極が露出した状態を示す図、第5図は本発明に
よる振動子の周波数応答を示す図である。 図において、10,20はチタン酸鉛系圧電磁器板、11はエ
ネルギー閉じ込め電極、12は磁器板に設けられた凹部、
t,t′は板厚、21,21′はエネルギー閉じ込め電極、22,2
2′は短絡電極、23,23′はリード電極、24,24′は磁器
板側面に設けられた短絡電極、30は生シート、矢印は分
極方向を示す。
動子の一例を示す図で(イ)は断面図、(ロ)は平面
図、第2図(イ),(ロ)は本発明によるエネルギー閉
じ込め形振動子を示す図で(イ)は断面図、(ロ)は平
面図、第3図は本発明による振動子の積層構造を示す
図、第4図は本発明による振動子の実施例であって表面
に短絡電極が露出した状態を示す図、第5図は本発明に
よる振動子の周波数応答を示す図である。 図において、10,20はチタン酸鉛系圧電磁器板、11はエ
ネルギー閉じ込め電極、12は磁器板に設けられた凹部、
t,t′は板厚、21,21′はエネルギー閉じ込め電極、22,2
2′は短絡電極、23,23′はリード電極、24,24′は磁器
板側面に設けられた短絡電極、30は生シート、矢印は分
極方向を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】チタン酸鉛系圧電磁器板内部に相対向して
配置されるエネルギー閉じ込め電極と、該磁器板の内部
又は表面に該電極と前記磁器板の厚み方向に重なり合わ
ないように相対向して配置される短絡電極とを備え、エ
ネルギー閉じ込め電極間の距離が短絡電極間の距離より
小さいことを特徴とするエネルギー閉じ込め形振動子。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
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