[go: up one dir, main page]

JPH0665679B2 - 新規な白金錯体 - Google Patents

新規な白金錯体

Info

Publication number
JPH0665679B2
JPH0665679B2 JP60218127A JP21812785A JPH0665679B2 JP H0665679 B2 JPH0665679 B2 JP H0665679B2 JP 60218127 A JP60218127 A JP 60218127A JP 21812785 A JP21812785 A JP 21812785A JP H0665679 B2 JPH0665679 B2 JP H0665679B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
diamino
amino
water
platinum complex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60218127A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61263991A (ja
Inventor
勇弥 中山
健二 岩田
克俊 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU34098/84A external-priority patent/AU3409884A/en
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Publication of JPS61263991A publication Critical patent/JPS61263991A/ja
Publication of JPH0665679B2 publication Critical patent/JPH0665679B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は抗腫瘍剤として期待される新規な白金錯体に関
する。
〔従来の技術〕
ある種の白金錯体に制癌効果のあることはすでに知られ
ている(例えばジャーナルオブファーマス−チカルサイ
エンス(Journal of Pharmacentical Sciences)65巻、
No.3、315〜328ページ(1976)、ジャーナルオブイノー
ガニックバイオケミストリー11巻、139〜149ページ(19
79〕。
例えばジス−ジクロロジアミンプラチナム(一般名:ジ
スプラチン)は非常にすぐれた制癌効果を有し、現在臨
床において広く使われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、このものは毒性、特に腎毒性が高く又、水溶性
も極めて悪いという欠点を有する。
〔問題点を解決するための手段〕 そこで本発明者らは種々検討した結果、一般式(I) 〔式中Aは1,2−ジアミノ−2−メチルブタン、1,2−ジ
アミノ−2−エチルブタン、1−アミノ−1−アミノメ
チルシクロペンタン又は1−アミノ−1−アミノメチル
シクロヘキサンであり、Xは、(1)Aが1,2−ジアミ
ノ−2−メチルブタンであるときはハロゲン、(2)A
が1,2−ジアミノ−2−エチルブタン、1−アミノ−1
−アミノメチルシクロペンタンであるときは、2つのX
がいっしょになって、 (3)Aが1−アミノ−1−アミノメチルシクロヘキサ
ンであるときは、2つのXがいっしょになって である。〕 又は一般式(II) 〔式中Bは1,2−ジアミノ−2−エチルブタン又は1−
アミノ−1−アミノメチルシクロペンタンであり、Zは
ハロゲンであり、Yは(1)Bが1,2−ジアミノ−2−
エチルブタンであるときは水酸基又はハロゲン、(2)
Bが1−アミノ−1−アミノメチルシクロペンタンであ
るときはハロゲンである。〕で表わされる白金ジアミン
錯体は抗腫瘍効果を有する一方シスプラチンよりも腎毒
性が低く、又、水溶性は高いことを見い出した。
本発明はこの知見をもとに完成されたものである。
上記一般式においてハロゲンとしては例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などがあげられる 次に上記一般式で示される化合物をあげる。
これらの化合物の物理化学的性質を表1にあげる。
更に本願発明は、好適には上記式(I)及び式(II)で
表わされる化合物を限定した下記一般式 〔式中Aは1,2−ジアミノ−2−メチルブタン、1,2−ジ
アミノ−2−エチルブタン、1−アミノ−1−アミノメ
チルシクロペンタン又は1−アミノ−1−アミノメチル
シクロヘキサンであり、Xは、Aが1,2−ジアミノ−2
−メチルブタンであるときはハロゲン、Aが1,2−ジア
ミノ−2−エチルブタン、1−アミノ−1−アミノメチ
ルシクロペンタン又は1−アミノ−1−アミノメチルシ
クロヘキサンであるときは、2つのXがいっしょになっ
である〕 で表わされる新規な白金錯体に関するものである。
具体的な化合物例としては化合物No1、4、6、8が挙
げられる。
本発明の化合物は、上表から明らかなように比較的水溶
性に富み注射剤などに好適である。
本発明の化合物は次のa〜cのいずれかの方法により製
造することができる。
方法a (式中Aは前記と同じ、Mはアルカリ金属、Halはハロ
ゲン原子を表わす。) ハロゲン化第一白金塩、好ましくはハロゲン化第一白金
酸カリウムとジアミン水性溶液中で反応させることによ
りジハロゲノ白金錯体が得られる。
方法b 方法aで得られたジハロゲン白金錯体を水性溶液中で硝
酸銀で処理してアコ体とし次いでカルボン酸又はそのア
ルカリ金属塩或いはハロゲン化アルカリ金属と反応させ
ることによりカルボキシラート白金錯体又はHalと異な
ったハロゲンを有するジハロゲノ白金錯体が得られる。
方法c 〔式中A,X及びHalは前記と同じ、Hal′はHalと同じ又は
異なるハロゲン原子を表わす〕 ジハロゲン白金錯体を水溶液中で過酸化水素で処理する
ことによりトランスジヒドロキシ体が得られる。このト
ランスジヒドロキシ体をハロゲン化水素と反応させると
テトラハロゲン体を得ることができる。
又、このトランスジハロゲン体例えばテトラクロル体は
ジハロゲン白金錯体を直接塩素と反応させることによっ
て得ることもできる。
上記のa〜cの方法は通常、室温下で行われるが必要に
応じて加温し、また必要に応じ遮光下に行なう。得られ
た粗結晶又は粗粉末は必要に応じ塩酸、水、水−エタノ
ール混液などで再結晶又は再沈殿により精製される。
上記反応の方法aの原料として使用される、Aで表わさ
れる化合物は上記のジアミン類である。方法bのカルボ
酸又はそのアルカリ金属塩としてはメチルマロン酸、エ
チルマロン酸、ヒドロキシマロン酸又はそのナトリウム
塩及びカリウム塩があげられ、又、ハロゲン化アルカリ
金属としては塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナト
リウム、臭化カリウムなどがあげられる。又、方法cの
ハロゲン化水素としては塩化水素、臭化水素、ヨウ化水
素などがあげられる。
〔発明の効果〕
次に代表的な本発明化合物の抗腫瘍効果及び急性毒性に
ついて実験例により説明する。
実験例 (1) マウス白血病L1210に対する抗腫瘍作用の試験 6周齢の雌性CDF1マウスに1×105個のL1210細胞を移植
し、その翌日から1日1回5日間薬物を腹腔内に投与し
た。薬物無処置群は生理食塩液を同様に投与した。薬物
処置群及び無処置群の平均生存日数(それぞれT,C)か
ら、T/Cパーセント(T/C×100)を求めた。
(2) 急性毒性試験 L1210担癌マウス腹腔内に本発明化合物を5回投与し、5
0%致死量(LD50)を求めた。
上記(1),(2)の結果を表2に示す。
(3) 腎毒性試験 6周齢のCDF1マウスに薬物を1回腹腔内に投与した。そ
の4日後に血液を採取して尿素(BUN)濃度を求めた。
結果を表3に示す。
表2から明らかなように、本発明の化合物はマウス白血
病L1210細胞を接種したマウスに対する延命効果が極め
てすぐれている。
又、表3から明らかなように本発明化合物は市販のシス
プラチンに比し血中のBUN値が1/5以下と大巾に低下
し、生理食塩水以下となっており、腎毒性の極めて低い
ものであることがわかる。
従って、本発明化合物は腎毒性の極めて低い抗腫瘍剤と
して期待される。抗腫瘍剤として使用する場合、通常注
射剤として静脈投与され、その投与量は1〜80mg/m2
回程度となる。
〔実施例〕
次に本発明化合物の製法を実施例及び参考例により説明
する。
参考例1. (1)シス−ジクロル−1,2−ジアミノ−2−エチルブ
タ白金 塩化第一白金酸カリ2.08gを水20mlに溶解し、ヨードカ
リ3.42gを水5mlに溶解して滴下し、撹拌下に40℃10分間
反応させるとヨウ化第一白金酸カリウムの黒色溶液が得
られる。この溶液に、1,2−ジアミノ−2−エチルブタ
ン638mgを水15mlに溶解して滴下し、室温下2時間撹拌
する。析出した沈澱をろ取、水洗、乾燥するとシス−ジ
ヨード−1,2−ジアミノ−2−エチルブタ白金の黄褐色
粉末2.77gを得た。
得られたジヨード体2.77gを水22.5mlに懸濁し、硝酸銀
1.64gを加え、65℃10分次いで室温1時間撹拌下に反応
させ、ろ過し、フィルター上のヨウ化銀を水洗する。
ろ液、洗液を合併し、塩化カリ0.795gを撹拌下に添加、
40℃10分間次いで冷所に2時間放置後、析出する結晶を
ろ取、水洗、乾燥し、上記(1)の化合物の粗結晶1.36
gを得る。
本品を0.1N−塩酸110mlから再結晶し、上記(1)の化
合物の純品1.10gを得る。
実施例1.MECP(化合物No.1)の合成 参考例1(1)において1,2−ジアミノ−2−エチルブ
タンの代りに1.2−ジアミノ−2−メチルブタンを使用
し、同様に反応を行い、化合物No.1の粗結晶1.44gを得
た。これを0.1N HCl 60mlから再結晶して純品780mgを
得た。
実施例2.DEME(化合物No.4)の合成 参考例1(1)において得たシス−ジヨード−1,2−ジ
アミノ−2−エチルブタン白金1.70gを水8.5mlに懸濁
し、硝酸銀1.00gを加えゆっくり50℃に昇温し、50〜55
℃で30分撹拌する。室温に冷却後析出したヨウ化銀をろ
去する。
得られたろ液に、2−エチルマロン酸436mgを水1.5mlに
溶解し、水酸化ナトリウムでpH6に中和した溶液を加え5
0〜55℃で撹拌する。その後、その溶液を活性炭処理
し、次いで約5mlに濃縮し、氷冷後析出した結晶をろ
取、水洗、乾燥して化合物4の白色結晶828mgを得た。
実施例3.CHME(化合物No.6)の合成 実施例2においてシス−ジヨード−1,2−ジアミノ−2
−エチルブタン白金の代りにシス−ジヨード−1−アミ
ノ−1−アミノメチルシクロヘキサン白金1.73gを使用
し、同様に反応させると白色沈澱を生ずる。冷却後この
沈澱をろ取、水洗、乾燥して結晶645mgを得た。
これを水52mlに加熱溶解後活性炭処理し、次いで約15ml
に濃縮し、冷却し、析出した結晶をろ取し水洗、乾燥し
て化合物6の白色結晶355mgを得た。
実施例4.CPME(化合物No.8)の合成 実施例2においてシス−ジヨード−1,2−ジアミノ−2
−エチルブタン白金の代りにシス−ジヨード−1−アミ
ノ−1−アミノメチルシクロペンタン白金1.69gを使用
して同様に反応させる。反応液を活性炭処理した後約10
mlまで濃縮し、アセトン60mlを加えて冷却し、析出した
結晶をろ取し、アセトン洗浄すると化合物8の白色結晶
591mgを得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中Aは1,2−ジアミノ−2−メチルブタン、1,2−ジ
    アミノ−2−エチルブタン、1−アミノ−1−アミノメ
    チルシクロペンタン又は1−アミノ−1−アミノメチル
    シクロヘキサンであり、Xは、Aが1,2−ジアミノ−2
    −メチルブタンであるときはハロゲン、Aが1,2−ジア
    ミノ−2−エチルブタン、1−アミノ−1−アミノメチ
    ルシクロペンタン又は1−アミノ−1−アミノメチルシ
    クロヘキサンであるときは、2つのXがいっしょになっ
    である〕 で表わされる新規な白金錯体。
JP60218127A 1984-10-10 1985-10-02 新規な白金錯体 Expired - Lifetime JPH0665679B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU34098/84 1984-10-10
AU34098/84A AU3409884A (en) 1983-10-19 1984-10-10 Platinum complexes

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61263991A JPS61263991A (ja) 1986-11-21
JPH0665679B2 true JPH0665679B2 (ja) 1994-08-24

Family

ID=3721451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60218127A Expired - Lifetime JPH0665679B2 (ja) 1984-10-10 1985-10-02 新規な白金錯体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0665679B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0412277A (ja) * 1990-05-01 1992-01-16 Abitsukusu Kk センサー内蔵スキャン型表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61263991A (ja) 1986-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4607114A (en) Novel platinum complexes
EP0219936B1 (en) Novel platinum complexes
JPS61171494A (ja) 抗腫瘍性白金錯体
US4119653A (en) Co-ordination compounds of platinum
US5288887A (en) Diamine platinum(IV) complexes having mixed carboxylate ligands as antitumor agents
EP0282672B1 (en) Novel platinum complexes
AU2110995A (en) Trinuclear cationic platinum complexes having antitumour activity and pharmaceutical compositions containing them
KR100246722B1 (ko) 경구용 백금 착화합물 항암제 및 그 제조방법
JP3647748B2 (ja) 白金錯体、その製造および治療適用
EP0163316B1 (en) Platinum-intercalative complexes for the treatment of cancer
US4182724A (en) Compositions containing platinum
JPH0665679B2 (ja) 新規な白金錯体
JPH10509159A (ja) 抗腫瘍活性を有する三核性カチオン性プラチナ錯体、及びそれらを含有する医薬組成物
US4904809A (en) Platinum complex
US5585511A (en) Platinum complex and malignant tumor treating drug containing the same
JPH01156990A (ja) 新規白金錯体及びその用途
JPS63112591A (ja) 新規白金錯体
JPH07101970A (ja) 抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体の脂溶性新規白金(iv)錯体
JP2622852B2 (ja) 白金錯体および坑悪性腫瘍剤
JPH02212497A (ja) 新規白金錯体及びその製法
JPH0569113B2 (ja)
JPH0578560B2 (ja)
JPH0820594A (ja) 抗腫瘍性シクロアルカンアミン誘導体白金(iv)錯体
JPH0247998B2 (ja) Hatsukinsakutai
EP0686640A1 (en) Platinum complex and malignant tumor treating drug containing the same